JP2003211657A - インクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法、およびインクジェッドヘッド記録装置 - Google Patents
インクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法、およびインクジェッドヘッド記録装置Info
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- JP2003211657A JP2003211657A JP2002012368A JP2002012368A JP2003211657A JP 2003211657 A JP2003211657 A JP 2003211657A JP 2002012368 A JP2002012368 A JP 2002012368A JP 2002012368 A JP2002012368 A JP 2002012368A JP 2003211657 A JP2003211657 A JP 2003211657A
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 圧電素子によって駆動される振動板を接地電
位とすることで耐食性に優れたインクジェットヘッド、
インクジェットの製造方法、およびインクジェット記録
装置を提供する。 【解決手段】 振動板4と流路板3を接着接合した後、
ノズル板2を接着接合したものを基板7上に設けられた
積層型圧電素子1と接着接合し、積層型圧電素子1をF
PC6と接合した後、フレーム5と接合してインク流路
8が形成されたインクジェットヘッドとなる。振動板4
とFPC6の接地端子は、フレーム5の外部に設けられ
た導電性板9により接続され、振動板4は接地電位とな
る。
位とすることで耐食性に優れたインクジェットヘッド、
インクジェットの製造方法、およびインクジェット記録
装置を提供する。 【解決手段】 振動板4と流路板3を接着接合した後、
ノズル板2を接着接合したものを基板7上に設けられた
積層型圧電素子1と接着接合し、積層型圧電素子1をF
PC6と接合した後、フレーム5と接合してインク流路
8が形成されたインクジェットヘッドとなる。振動板4
とFPC6の接地端子は、フレーム5の外部に設けられ
た導電性板9により接続され、振動板4は接地電位とな
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッド、インクジェットヘッドの製造方法、およびインク
ジェッドヘッド記録装置に関し、より詳細には、記録を
必要とする時にのみインク液滴を吐出し、記録紙面に付
着させるオンデマンド式インクジェットプリンタのイン
クジェットヘッドであって、インクによる振動板の腐食
が生じないようにしたインクジェットヘッド、その製造
方法、および、該インクジェットヘッドを有するインク
ジェットヘッド記録装置に関する。
ッド、インクジェットヘッドの製造方法、およびインク
ジェッドヘッド記録装置に関し、より詳細には、記録を
必要とする時にのみインク液滴を吐出し、記録紙面に付
着させるオンデマンド式インクジェットプリンタのイン
クジェットヘッドであって、インクによる振動板の腐食
が生じないようにしたインクジェットヘッド、その製造
方法、および、該インクジェットヘッドを有するインク
ジェットヘッド記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタは、記録時の発
生音が極めて小さい事、高速印字が可能な事、インクの
自由度が高く安価な普通紙を使用できる事など多くの利
点を有する。この中でも記録の必要な時にのみインク液
滴を吐出するいわゆるインクオンデマンド方式が記録に
不要なインク液滴の回収を必要としないため現在主流と
なっている。
生音が極めて小さい事、高速印字が可能な事、インクの
自由度が高く安価な普通紙を使用できる事など多くの利
点を有する。この中でも記録の必要な時にのみインク液
滴を吐出するいわゆるインクオンデマンド方式が記録に
不要なインク液滴の回収を必要としないため現在主流と
なっている。
【0003】インクオンデマンド方式のインクジェット
プリンタヘッドには、駆動手段が圧電素子であるもの
(特公平2−51734号公報)やインクを加熱して気
泡を発生させ、その圧力でインクを吐出させるもの(特
公昭61−59911号公報)更に、駆動手段に静電気
力を利用するもの(特開平5−50601号公報)があ
る。
プリンタヘッドには、駆動手段が圧電素子であるもの
(特公平2−51734号公報)やインクを加熱して気
泡を発生させ、その圧力でインクを吐出させるもの(特
公昭61−59911号公報)更に、駆動手段に静電気
力を利用するもの(特開平5−50601号公報)があ
る。
【0004】このようなインクジェットプリンタヘッド
では数十μm径のインク粒子を吐出させるため、特に、
駆動手段として圧電素子や静電気力を利用するものは、
振動板の厚さを数μm程度にする必要がある。そのため
に、ピンホール、腐食等による振動板の破壊が問題であ
った。その解決策として、従来、振動板上に保護膜を形
成したものがある(特開2000−117981号公
報)。
では数十μm径のインク粒子を吐出させるため、特に、
駆動手段として圧電素子や静電気力を利用するものは、
振動板の厚さを数μm程度にする必要がある。そのため
に、ピンホール、腐食等による振動板の破壊が問題であ
った。その解決策として、従来、振動板上に保護膜を形
成したものがある(特開2000−117981号公
報)。
【0005】しかしながら、上述の振動板上に保護膜を
形成するような製造方法を、上述の特開平5−5060
1号公報等に示されるインクジェットヘッドに適用する
場合、使用する保護膜に感光性、かつ、耐インク性に優
れた材料を使用しなければならないという制約があり製
造が難しく、コスト的に大量生産に向かないということ
があった。
形成するような製造方法を、上述の特開平5−5060
1号公報等に示されるインクジェットヘッドに適用する
場合、使用する保護膜に感光性、かつ、耐インク性に優
れた材料を使用しなければならないという制約があり製
造が難しく、コスト的に大量生産に向かないということ
があった。
【0006】また、特開平10−181011号公報に
は、半導体Siの表面にボロンを拡散して振動板を形成
した流路基板をGND電位に接地し、流路基板に設けら
れた振動板に対向する個別電極をGND〜+電位とする
ことで流路基板からの電流の漏れ出しと浮遊容量の影響
を防止することが記載されている。
は、半導体Siの表面にボロンを拡散して振動板を形成
した流路基板をGND電位に接地し、流路基板に設けら
れた振動板に対向する個別電極をGND〜+電位とする
ことで流路基板からの電流の漏れ出しと浮遊容量の影響
を防止することが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な実情に鑑みてなされたものであり、振動板を導電性部
材(主に金属部材)を用いて駆動部駆動用ケーブルの接
地端子に接続することで、振動板を接地電位として、イ
ンクと振動板と間に腐食の原因となる電位差を生じない
ようにして、耐食性に優れたインクジェットヘッド、イ
ンクジェットの製造方法、およびインクジェット記録装
置を提供することを目的としたものである。
な実情に鑑みてなされたものであり、振動板を導電性部
材(主に金属部材)を用いて駆動部駆動用ケーブルの接
地端子に接続することで、振動板を接地電位として、イ
ンクと振動板と間に腐食の原因となる電位差を生じない
ようにして、耐食性に優れたインクジェットヘッド、イ
ンクジェットの製造方法、およびインクジェット記録装
置を提供することを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、イン
ク液滴を吐出する単一又は複数のノズル孔と、該ノズル
孔の各々に連通する加圧液室と該加圧液室の少なくとも
一方の壁を構成する振動板と、該振動板を駆動させる駆
動部とを備え、該駆動部が圧電素子による薄板積層構造
体であるインクジェットヘッドにおいて、前記振動板と
駆動部駆動用ケーブルの接地端子間を導電性部材にて接
続することによって、前記振動板を接地電位にすること
を特徴としたものである。
ク液滴を吐出する単一又は複数のノズル孔と、該ノズル
孔の各々に連通する加圧液室と該加圧液室の少なくとも
一方の壁を構成する振動板と、該振動板を駆動させる駆
動部とを備え、該駆動部が圧電素子による薄板積層構造
体であるインクジェットヘッドにおいて、前記振動板と
駆動部駆動用ケーブルの接地端子間を導電性部材にて接
続することによって、前記振動板を接地電位にすること
を特徴としたものである。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記振動板および駆動部駆動用ケーブルの接地端子
と前記導電性部材は、半田あるいは導電性接着剤を用い
て接続されていることを特徴としたものである。
て、前記振動板および駆動部駆動用ケーブルの接地端子
と前記導電性部材は、半田あるいは導電性接着剤を用い
て接続されていることを特徴としたものである。
【0010】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記導電性部材は、ステンレス、燐青銅あるいはそ
の他の金属を用いて形成されていることを特徴としたも
のである。
て、前記導電性部材は、ステンレス、燐青銅あるいはそ
の他の金属を用いて形成されていることを特徴としたも
のである。
【0011】請求項4の発明は、請求項1乃至3の発明
において、前記導電性部材は、インクジェットヘッドの
フレームの外部に設けられた導電性板であることを特徴
としたものである。
において、前記導電性部材は、インクジェットヘッドの
フレームの外部に設けられた導電性板であることを特徴
としたものである。
【0012】請求項5の発明は、請求項1乃至3の発明
において、前記導電性部材は、インクジェットヘッドの
フレームの内部に挿入された導電性板であることを特徴
としたものである。
において、前記導電性部材は、インクジェットヘッドの
フレームの内部に挿入された導電性板であることを特徴
としたものである。
【0013】請求項6の発明は、請求項1の発明におい
て、インクジェットヘッドのフレームに前記導電性部材
を用いることを特徴としたものである。
て、インクジェットヘッドのフレームに前記導電性部材
を用いることを特徴としたものである。
【0014】請求項7の発明は、請求項4または5の発
明において、前記フレームと前記導電性板の間の隙間を
耐インク性のある接着剤にて封止したことを特徴とした
ものである。
明において、前記フレームと前記導電性板の間の隙間を
耐インク性のある接着剤にて封止したことを特徴とした
ものである。
【0015】請求項8の発明は、請求項4の発明におい
て、前記フレームと前記導電性板の間に毛細管現象を妨
げるために充分な隙間を設けたことを特徴としたもので
ある。
て、前記フレームと前記導電性板の間に毛細管現象を妨
げるために充分な隙間を設けたことを特徴としたもので
ある。
【0016】請求項9の発明は、インク液滴を吐出する
単一又は複数のノズル孔を形成したノズル板と、前記ノ
ズル孔の各々に連通する加圧液室と該加圧液室の少なく
とも一方の壁を構成する振動板と、圧電素子による薄板
積層構造体であって前記振動板を振動させる駆動部とを
接合し、前記振動板と駆動部駆動用ケーブルの接地端子
との間を導電性部材にて接続することによって、前記振
動板を接地電位にするインクジェットヘッドの製造方法
において、前記振動板と前記導電性部材とを接続する以
前に、前記振動板および前記導電性部材の表面酸化膜を
機械的に削成することを特徴としたものである。
単一又は複数のノズル孔を形成したノズル板と、前記ノ
ズル孔の各々に連通する加圧液室と該加圧液室の少なく
とも一方の壁を構成する振動板と、圧電素子による薄板
積層構造体であって前記振動板を振動させる駆動部とを
接合し、前記振動板と駆動部駆動用ケーブルの接地端子
との間を導電性部材にて接続することによって、前記振
動板を接地電位にするインクジェットヘッドの製造方法
において、前記振動板と前記導電性部材とを接続する以
前に、前記振動板および前記導電性部材の表面酸化膜を
機械的に削成することを特徴としたものである。
【0017】請求項10の発明は、インク液滴を吐出す
る単一又は複数のノズル孔を形成したノズル板と、前記
ノズル孔の各々に連通する加圧液室と該加圧液室の少な
くとも一方の壁を構成する振動板と、圧電素子による薄
板積層構造体であって前記振動板を振動させる駆動部と
を接合し、前記振動板と駆動部駆動用ケーブルの接地端
子との間を導電性部材にて接続することによって、前記
振動板を接地電位にするインクジェットヘッドの製造方
法において、前記振動板と前記導電性部材とを接続する
以前に、前記振動板および前記導電性部材の表面酸化膜
を薬品により化学的に除去することを特徴としたもので
ある。
る単一又は複数のノズル孔を形成したノズル板と、前記
ノズル孔の各々に連通する加圧液室と該加圧液室の少な
くとも一方の壁を構成する振動板と、圧電素子による薄
板積層構造体であって前記振動板を振動させる駆動部と
を接合し、前記振動板と駆動部駆動用ケーブルの接地端
子との間を導電性部材にて接続することによって、前記
振動板を接地電位にするインクジェットヘッドの製造方
法において、前記振動板と前記導電性部材とを接続する
以前に、前記振動板および前記導電性部材の表面酸化膜
を薬品により化学的に除去することを特徴としたもので
ある。
【0018】請求項11の発明は、請求項1乃至8のい
ずれかに記載のインクジェットヘッドを搭載したことを
特徴とするインクジェット記録装置である。
ずれかに記載のインクジェットヘッドを搭載したことを
特徴とするインクジェット記録装置である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明のイ
ンクジェットヘッド、その製造方法、およびインクジェ
ット記録装置について説明する。なお、同様の作用を示
す部分は、全図を通して同一番号および同一用語を使用
して説明する。
ンクジェットヘッド、その製造方法、およびインクジェ
ット記録装置について説明する。なお、同様の作用を示
す部分は、全図を通して同一番号および同一用語を使用
して説明する。
【0020】図1,図2は、本発明によるインクジェッ
トヘッドの一実施例を説明するための図で、図1は、本
発明によるインクジェットヘッドの横方向(短手方向)
断面図であり、図2は、縦方向(長手方向)断面図であ
る。
トヘッドの一実施例を説明するための図で、図1は、本
発明によるインクジェットヘッドの横方向(短手方向)
断面図であり、図2は、縦方向(長手方向)断面図であ
る。
【0021】図1,図2に示したインクジェットヘッド
は、圧電素子1,振動板4,流路板3,ノズル板2を基
板7上に重ねた積層構造をしており、振動板4は、例え
ば、シリコン,樹脂,ニッケル等の金属の単層薄板、あ
るいはこれらの積層薄板からなり、流路板3は、例え
ば、シリコン,ガラス,プラスチック,ステンレス等の
金属、または、樹脂等の単層薄板、あるいはこれらの積
層薄板からなり、ノズル板2は、例えば、シリコン,プ
ラスチック,ニッケル等の金属、または、樹脂等の単層
薄板、あるいはこれらの積層薄板からなる。
は、圧電素子1,振動板4,流路板3,ノズル板2を基
板7上に重ねた積層構造をしており、振動板4は、例え
ば、シリコン,樹脂,ニッケル等の金属の単層薄板、あ
るいはこれらの積層薄板からなり、流路板3は、例え
ば、シリコン,ガラス,プラスチック,ステンレス等の
金属、または、樹脂等の単層薄板、あるいはこれらの積
層薄板からなり、ノズル板2は、例えば、シリコン,プ
ラスチック,ニッケル等の金属、または、樹脂等の単層
薄板、あるいはこれらの積層薄板からなる。
【0022】振動板4と流路板3とを接着接合し、ノズ
ル板2を接着接合した後、圧電素子1と接着接合し、更
に、圧電素子1をドライバに接合するためのFPC(フ
レキシブルプリント基板)6と接合後、フレーム5と接
合することでインク流路8が形成されたインクジェット
ヘッドが構成される。フレーム5の材質は樹脂,金属等
であり、本発明においては、フレーム5の外部には導電
性板9が設けられ、該導電性板9により振動板4はFP
C6の接地端子に接続されている。
ル板2を接着接合した後、圧電素子1と接着接合し、更
に、圧電素子1をドライバに接合するためのFPC(フ
レキシブルプリント基板)6と接合後、フレーム5と接
合することでインク流路8が形成されたインクジェット
ヘッドが構成される。フレーム5の材質は樹脂,金属等
であり、本発明においては、フレーム5の外部には導電
性板9が設けられ、該導電性板9により振動板4はFP
C6の接地端子に接続されている。
【0023】図1に示した実施例においては、振動板4
とFPC6の接地端子は、フレーム5の外部に設けられ
た導電性板9により接続されており、これにより振動板
4は接地電位となり、従って、インクと振動板4の電位
差はなくなり、インクや迷走電流による振動板4の腐食
を防ぐことができる。
とFPC6の接地端子は、フレーム5の外部に設けられ
た導電性板9により接続されており、これにより振動板
4は接地電位となり、従って、インクと振動板4の電位
差はなくなり、インクや迷走電流による振動板4の腐食
を防ぐことができる。
【0024】なお、図1,図2に示したインクジェット
ヘッドは、圧電素子1の変位を利用して振動板2を振動
させることによりノズル孔2aに連通した加圧液室10
の容積を変化させてインク液滴の吐出を行う形式のもの
である。また、図1,図2では、ノズル板2を貫通して
設けたノズル孔2aからインク液滴を吐出させるサイド
シュータータイプのインクジェットヘッドの例を示して
あるが、本発明は図示の実施例に限定されるものではな
く、インクジェットヘッドの側面に向けてインク液滴を
吐出するエッジシュータータイプのものでもよい。
ヘッドは、圧電素子1の変位を利用して振動板2を振動
させることによりノズル孔2aに連通した加圧液室10
の容積を変化させてインク液滴の吐出を行う形式のもの
である。また、図1,図2では、ノズル板2を貫通して
設けたノズル孔2aからインク液滴を吐出させるサイド
シュータータイプのインクジェットヘッドの例を示して
あるが、本発明は図示の実施例に限定されるものではな
く、インクジェットヘッドの側面に向けてインク液滴を
吐出するエッジシュータータイプのものでもよい。
【0025】図3は、本発明によるインクジェットヘッ
ドの他の実施例を説明するためのインク噴射ノズルの横
方向(短手方向)断面図で、この実施例においては、振
動板4とFPC6の接地端子は、フレーム5の内部に設
けられた導電性板9により接続されており、これによ
り、振動板4は接地電位となり、インクと振動板4の電
位差はなくなり、インクによる振動板4の腐食を防ぐこ
とができる。
ドの他の実施例を説明するためのインク噴射ノズルの横
方向(短手方向)断面図で、この実施例においては、振
動板4とFPC6の接地端子は、フレーム5の内部に設
けられた導電性板9により接続されており、これによ
り、振動板4は接地電位となり、インクと振動板4の電
位差はなくなり、インクによる振動板4の腐食を防ぐこ
とができる。
【0026】図4は、本発明によるインクジェットヘッ
ドの更に他の実施例を説明するため横方向(短手方向)
断面図で、振動板4とFPC6の接地端子は、図1と同
じくフレーム5の外部に設けられた導電性板9により接
続されており、これにより、振動板4を接地電位とし、
インクと振動板4の電位差をなくし、インクによる振動
板4の腐食を防ぐようにしたものであるが、この実施例
は、フレーム5と導電性板9の間に毛細管現象によりイ
ンクが上昇することを妨げるのに充分な隙間Gを設けて
あるので、インクがフレーム5と導電性板9との間の隙
間Gを這い上がることがない。
ドの更に他の実施例を説明するため横方向(短手方向)
断面図で、振動板4とFPC6の接地端子は、図1と同
じくフレーム5の外部に設けられた導電性板9により接
続されており、これにより、振動板4を接地電位とし、
インクと振動板4の電位差をなくし、インクによる振動
板4の腐食を防ぐようにしたものであるが、この実施例
は、フレーム5と導電性板9の間に毛細管現象によりイ
ンクが上昇することを妨げるのに充分な隙間Gを設けて
あるので、インクがフレーム5と導電性板9との間の隙
間Gを這い上がることがない。
【0027】なお、以上には、フレームの外部および内
部に導電性板を設けた実施形態を示したが、導電性板9
を別個に設けることなく、フレーム自体を振動板とFP
Cの接続端子間を接続する導電性板としてもよい。ま
た、フレーム5と導電性板9との間に十分な隙間Gを設
ける代わりに、フレーム5と導電性板9との間を耐イン
ク性のある接着剤等で封止してもよい。
部に導電性板を設けた実施形態を示したが、導電性板9
を別個に設けることなく、フレーム自体を振動板とFP
Cの接続端子間を接続する導電性板としてもよい。ま
た、フレーム5と導電性板9との間に十分な隙間Gを設
ける代わりに、フレーム5と導電性板9との間を耐イン
ク性のある接着剤等で封止してもよい。
【0028】また、振動板と導電性板とを接続する前に
振動板および導電性板の表面酸化膜を機械的に削った
り、または薬品を用いて化学的に除去することで、振動
板とFPC(圧電素子駆動用ケーブル)の接地端子間を
確実に接続することができる。
振動板および導電性板の表面酸化膜を機械的に削った
り、または薬品を用いて化学的に除去することで、振動
板とFPC(圧電素子駆動用ケーブル)の接地端子間を
確実に接続することができる。
【0029】図5は、本発明によるインクジェットヘッ
ドを搭載したインクジェット記録装置を説明するための
要部(印字機構部)概略斜視図で、印字機構部は、ガイ
ドレール11にキャリッジ12を摺動自在に装着し、こ
のキャリッジ12に前記実施例に示したようなインクジ
ェットヘッドを有する記録ヘッド13を搭載している。
ドを搭載したインクジェット記録装置を説明するための
要部(印字機構部)概略斜視図で、印字機構部は、ガイ
ドレール11にキャリッジ12を摺動自在に装着し、こ
のキャリッジ12に前記実施例に示したようなインクジ
ェットヘッドを有する記録ヘッド13を搭載している。
【0030】また、記録ヘッド13は、インク滴を吐出
するエネルギーを発生するエネルギー発生手段等からな
るインクジェットヘッド14と該インクジェットヘッド
14のエネルギー発生手段を駆動する駆動回路素子を実
装した駆動回路ユニット15等とからなり、これらイン
クジェットヘッド14,駆動回路ユニット15がキャリ
ッジ12に搭載されている。そして、インクジェットヘ
ッド14のエネルギー発生手段を駆動制御するプリンタ
コントローラ等を実装した制御回路基板16と駆動回路
ユニット15とがFPC(或いはフラットケーブル等)
17によって電気的に接続している。
するエネルギーを発生するエネルギー発生手段等からな
るインクジェットヘッド14と該インクジェットヘッド
14のエネルギー発生手段を駆動する駆動回路素子を実
装した駆動回路ユニット15等とからなり、これらイン
クジェットヘッド14,駆動回路ユニット15がキャリ
ッジ12に搭載されている。そして、インクジェットヘ
ッド14のエネルギー発生手段を駆動制御するプリンタ
コントローラ等を実装した制御回路基板16と駆動回路
ユニット15とがFPC(或いはフラットケーブル等)
17によって電気的に接続している。
【0031】さらに、記録媒体18を案内搬送する搬送
ローラ(プラテンローラ)19とプレッシャローラ20
および搬送ローラ19を回転させる副走査モータ等を含
む副走査機構とを備え、記録媒体18を搬送ローラ19
とプレッシャローラ20で前記副走査方向に搬送する。
この記録装置は、周知のように、キャリッジ12をガイ
ドレール11に沿って主走査方向に移動させながら、イ
ンクジェットヘッド14からインク滴を吐出させて記録
媒体18に画像を記録する。
ローラ(プラテンローラ)19とプレッシャローラ20
および搬送ローラ19を回転させる副走査モータ等を含
む副走査機構とを備え、記録媒体18を搬送ローラ19
とプレッシャローラ20で前記副走査方向に搬送する。
この記録装置は、周知のように、キャリッジ12をガイ
ドレール11に沿って主走査方向に移動させながら、イ
ンクジェットヘッド14からインク滴を吐出させて記録
媒体18に画像を記録する。
【0032】
【発明の効果】請求項1〜6、11の発明の効果
インク液滴を吐出する単一又は複数のノズル孔と、該ノ
ズル孔の各々に連通する加圧液室と該加圧液室の少なく
とも一方の壁を構成する振動板と、該振動板を駆動させ
る駆動部とを備え、該駆動部が圧電素子による薄板積層
構造体であるインクジェットヘッドにおいて、前記振動
板と駆動部駆動用ケーブルの接地端子間を導電性部材に
て接続することによって、前記振動板を接地電位にする
ようにしたので、インクと振動板との間に電位差を生じ
ることがなくなり、電食等による振動板の腐食を防止で
き、長期信頼性の高いインクジェットヘッドおよび該イ
ンクジェットヘッドを搭載したインクジェット記録装置
を提供できる。
ズル孔の各々に連通する加圧液室と該加圧液室の少なく
とも一方の壁を構成する振動板と、該振動板を駆動させ
る駆動部とを備え、該駆動部が圧電素子による薄板積層
構造体であるインクジェットヘッドにおいて、前記振動
板と駆動部駆動用ケーブルの接地端子間を導電性部材に
て接続することによって、前記振動板を接地電位にする
ようにしたので、インクと振動板との間に電位差を生じ
ることがなくなり、電食等による振動板の腐食を防止で
き、長期信頼性の高いインクジェットヘッドおよび該イ
ンクジェットヘッドを搭載したインクジェット記録装置
を提供できる。
【0033】請求項7,8の発明の効果
振動板を接地電位にするために設けた導電性板とフレー
ムとの間の隙間を耐インク性のある接着剤にて封止し、
または、導電性板とフレームとの間に毛細管現象を妨げ
るのに充分な隙間を設けたので、インクが毛細管現象に
て導電性板を這い上がることを防止できる。
ムとの間の隙間を耐インク性のある接着剤にて封止し、
または、導電性板とフレームとの間に毛細管現象を妨げ
るのに充分な隙間を設けたので、インクが毛細管現象に
て導電性板を這い上がることを防止できる。
【0034】請求項9,10の発明の効果
該振動板と駆動部駆動用ケーブルの接地端子間を導電性
部材を用いて接続する以前に、振動板および導電性部材
の表面酸化膜を機械的に削成、または、薬品を用いて化
学的に除去するので、振動板と駆動部駆動用ケーブルの
接地端子を確実に接合することができる。
部材を用いて接続する以前に、振動板および導電性部材
の表面酸化膜を機械的に削成、または、薬品を用いて化
学的に除去するので、振動板と駆動部駆動用ケーブルの
接地端子を確実に接合することができる。
【図1】 本発明によるインクジェットヘッドの一実施
例を説明するための横方向(短手方向)断面図である。
例を説明するための横方向(短手方向)断面図である。
【図2】 図1に示したインクジェットヘッドの縦方向
(長手方向)断面図である。
(長手方向)断面図である。
【図3】 本発明によるインクジェットヘッドの他の実
施例を説明するための横方向(短手方向)断面図であ
る。
施例を説明するための横方向(短手方向)断面図であ
る。
【図4】 本発明によるインクジェットヘッドの更に他
の実施例を説明するため横方向(短手方向)断面図であ
る。
の実施例を説明するため横方向(短手方向)断面図であ
る。
【図5】 本発明によるインクジェットヘッドを搭載し
たインクジェット記録装置を説明するための要部(印字
機構部)概略斜視図である。
たインクジェット記録装置を説明するための要部(印字
機構部)概略斜視図である。
1…積層型圧電素子、2…ノズル板、2a…ノズル孔、
3…流路板、4…振動板、5…フレーム、6…FPC
(フレキシブル配線基板)、7…基板、8…インク流
路、9…導電性板、10…加圧液室、11…ガイドレー
ル、12…キャリッジ、13…記録ヘッド、14…イン
クジェットヘッド、15…駆動回路ユニット、16…制
御回路基板、17…FPC、18…記録媒体、19…搬
送ローラ(プラテンローラ)、20…プレッシャロー
ラ、G…隙間。
3…流路板、4…振動板、5…フレーム、6…FPC
(フレキシブル配線基板)、7…基板、8…インク流
路、9…導電性板、10…加圧液室、11…ガイドレー
ル、12…キャリッジ、13…記録ヘッド、14…イン
クジェットヘッド、15…駆動回路ユニット、16…制
御回路基板、17…FPC、18…記録媒体、19…搬
送ローラ(プラテンローラ)、20…プレッシャロー
ラ、G…隙間。
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フロントページの続き
(72)発明者 角田 慎一
東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式
会社リコー内
(72)発明者 渡辺 賢
東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式
会社リコー内
(72)発明者 甘利 清志
東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式
会社リコー内
Fターム(参考) 2C057 AF70 AG47 AG55 AG92 AP02
BA03 BA14
Claims (11)
- 【請求項1】 インク液滴を吐出する単一又は複数のノ
ズル孔と、該ノズル孔の各々に連通する加圧液室と該加
圧液室の少なくとも一方の壁を構成する振動板と、該振
動板を駆動させる駆動部とを備え、該駆動部が圧電素子
による薄板積層構造体であるインクジェットヘッドにお
いて、前記振動板と駆動部駆動用ケーブルの接地端子間
を導電性部材にて接続することによって、前記振動板を
接地電位にすることを特徴とするインクジェットヘッ
ド。 - 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
において、前記振動板および駆動部駆動用ケーブルの接
地端子と前記導電性部材は、半田あるいは導電性接着剤
を用いて接続されていることを特徴とするインクジェッ
トヘッド。 - 【請求項3】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
において、前記導電性部材は、ステンレス、燐青銅ある
いはその他の金属を用いて形成されていることを特徴と
するインクジェットヘッド。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のイン
クジェットヘッドにおいて、前記導電性部材は、インク
ジェットヘッドのフレームの外部に設けられた導電性板
であることを特徴とするインクジェットヘッド。 - 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかに記載のイン
クジェットヘッドにおいて、前記導電性部材は、インク
ジェットヘッドのフレームの内部に挿入された導電性板
であることを特徴とするインクジェットヘッド。 - 【請求項6】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
において、インクジェットヘッドのフレームに前記導電
性部材を用いることを特徴とするインクジェットヘッ
ド。 - 【請求項7】 請求項4または5に記載のインクジェッ
トヘッドにおいて、前記フレームと前記導電性板の間の
隙間を耐インク性のある接着剤にて封止したことを特徴
とするインクジェットヘッド。 - 【請求項8】 請求項4に記載のインクジェットヘッド
において、前記フレームと前記導電性板の間に毛細管現
象を妨げるために充分な隙間を設けたことを特徴とする
インクジェットヘッド。 - 【請求項9】 インク液滴を吐出する単一又は複数のノ
ズル孔を形成したノズル板と、前記ノズル孔の各々に連
通する加圧液室と該加圧液室の少なくとも一方の壁を構
成する振動板と、圧電素子による薄板積層構造体であっ
て前記振動板を振動させる駆動部とを接合し、前記振動
板と駆動部駆動用ケーブルの接地端子との間を導電性部
材にて接続することによって、前記振動板を接地電位に
するインクジェットヘッドの製造方法において、前記振
動板と前記導電性部材とを接続する以前に、前記振動板
および前記導電性部材の表面酸化膜を機械的に削成する
ことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項10】 インク液滴を吐出する単一又は複数の
ノズル孔を形成したノズル板と、前記ノズル孔の各々に
連通する加圧液室と該加圧液室の少なくとも一方の壁を
構成する振動板と、圧電素子による薄板積層構造体であ
って前記振動板を振動させる駆動部とを接合し、前記振
動板と駆動部駆動用ケーブルの接地端子との間を導電性
部材にて接続することによって、前記振動板を接地電位
にするインクジェットヘッドの製造方法において、前記
振動板と前記導電性部材とを接続する以前に、前記振動
板および前記導電性部材の表面酸化膜を薬品により化学
的に除去することを特徴とするインクジェットヘッドの
製造方法。 - 【請求項11】 請求項1乃至8のいずれかに記載のイ
ンクジェットヘッドを搭載したことを特徴とするインク
ジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002012368A JP2003211657A (ja) | 2002-01-22 | 2002-01-22 | インクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法、およびインクジェッドヘッド記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002012368A JP2003211657A (ja) | 2002-01-22 | 2002-01-22 | インクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法、およびインクジェッドヘッド記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003211657A true JP2003211657A (ja) | 2003-07-29 |
Family
ID=27649595
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002012368A Pending JP2003211657A (ja) | 2002-01-22 | 2002-01-22 | インクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法、およびインクジェッドヘッド記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003211657A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007144911A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-14 | Kyocera Corp | 圧電アクチュエータおよびその検査方法、並びに液体吐出装置 |
-
2002
- 2002-01-22 JP JP2002012368A patent/JP2003211657A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007144911A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-14 | Kyocera Corp | 圧電アクチュエータおよびその検査方法、並びに液体吐出装置 |
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