JP2003210543A - 浴槽水噴射装置 - Google Patents

浴槽水噴射装置

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JP2003210543A JP2002018284A JP2002018284A JP2003210543A JP 2003210543 A JP2003210543 A JP 2003210543A JP 2002018284 A JP2002018284 A JP 2002018284A JP 2002018284 A JP2002018284 A JP 2002018284A JP 2003210543 A JP2003210543 A JP 2003210543A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広範囲噴射や節水化を電気的駆動装置を用い
ることなく達成できる新たな浴槽水噴射装置を提供す
る。 【解決手段】 噴射体10は、噴射口11を旋回室15
の外側に臨ませた状態で、受力部位21が旋回室15内
で傾斜した姿勢で首振り可能に旋回室15に組み込ま
れ、この旋回室15に接線方向から給水する。こうして
旋回室15に生成した旋回流に、受力部位21周りで流
速差を起こし、この流速差に基づいて生じる力を受力部
位21に及ぼし、受力部位21が旋回室15内で傾斜し
た姿勢で噴射体10を首振り運動させ、噴射口11から
旋回室15内の浴槽水を噴射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水や温水を貯溜し
た浴槽内に、加圧した状態の浴槽水を噴射して、人体の
マッサージを行なう浴槽水噴射装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、浴槽本体の側壁部に設けた吸込口
から浴槽水を吸込み、循環ポンプにより循環配管を通じ
て外部循環させた上、浴槽本体の側壁部に設けた噴射口
から空気とともに気泡水流として勢い良く浴槽本体内部
に噴射するようにした気泡水流浴槽が広く用いられてい
る。この様な気泡水流浴槽では、入浴者が水流を当てる
ことで、マッサージや血行促進を行なっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は、マッサージ感を得たり、血行促進を行なうには多量
の浴槽水を加圧循環する必要があり、ポンプが大型化し
ていた。又、ポンプの大型化に伴い運転時の騒音や振動
といった問題があった。又、広範囲をマッサージする場
合にはノズルを複数設ける必要があり、さらに装置が複
雑になってしまうといった問題があった。又、水流自体
が単調である為に、入浴者への刺激も単調となり、いく
ら強い水流をあてても血行促進が行われないといった問
題もあった。
【0004】本発明の浴槽水噴射装置は、このような課
題を解決する為になされたものであり、本発明の目的
は、ポンプや装置を複雑や大型化することなく、入浴者
へのマッサージを行なう浴槽水噴射装置を提案するもの
であり、さらには入浴者への広範囲で血行促進効果のあ
る水流を噴射する浴槽水噴射装置を提案するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記目
的を達成するために請求項1は、浴槽に固定されるノズ
ルと加圧装置を備え、前記浴槽に浴槽水を貯溜した状態
で、前記加圧装置により、前記浴槽内から浴槽水を吸入
し、加圧した状態で、前記ノズルへ供給して、浴槽内へ
噴射する装置であって、前記ノズルは、前記加圧装置に
より加圧された浴槽水が流入する流入室と、該流入室に
組み込まれ、浴槽水の噴射口を備えた噴射部位と該噴射
部位に連続し前記流入室内に位置する室内部位とを有す
る噴射体であって、前記流入室内の浴槽水を前記噴射口
に導く管路を有する前記噴射体と、前記噴射体を把持す
る可とう性の把持体であって、前記把持体は、前記噴射
口を前記流入室の外部に望ませた状態で、前記室内部位
が前記流入室内で傾斜した姿勢で首振り可能に前記流入
室に組み込まれるようにして、前記流入室を閉鎖する前
記把持体と、前記流入室に浴槽水を導く給水機構であっ
て、前記給水機構は、前記流入室の内壁面に沿った旋回
流を発生させるものであって、該旋回流を前記室内部位
に作用させることで、前記室内部位が前記流入室内で傾
斜した姿勢で前記噴射体を首振り運動させて公転させる
ことを特徴としている。
【0006】上記した構成を有する本発明の浴槽水噴射
装置は、前記加圧装置によって加圧された浴槽水を、前
記給水機構により前記流入室の内壁面に沿った旋回流と
して流れを発生させる。この旋回流は室内部位周りで流
速差を起こすので、流入室では、この流速差に基づいて
力が生じる。この力は、流体中を物体が移動する際に、
その物体を挟んだ流体の速度差に基づいて当該物体に作
用する揚力と同質のものである。よって、以後の説明に
おいて、流速差に基づく力を、説明の簡便のために揚力
と称することとする。
【0007】このように、流入室に室内部位が入り込
み、この室内部位周りの旋回流が起きている場合の揚力
は、その発生の時点で、室内部位の速度はゼロであ
り、相対的には、旋回流の流速V[m/sec]の影響を
受ける。そして、この揚力Fは、揚力を受ける室内部
位の最大射影面積Sに相当する物理量としてその長さを
L[m]、浴槽水の密度をρ[kg/m3]とすると、次式
で表される。式中のCは揚力係数である。 F=(ρ・V・C・L)/2 [N] なお、こうして揚力Fが室内部位に作用すると、その
結果として室内部位には抗力F(=(ρ・V・C
・L)/2 [N])も作用する。このCは抗力係数で
ある。今、流入室で室内部位周りの旋回流が起きた状況
を考えると、既述したように、室内部位には揚力が作用
する。この揚力は、室内部位周りの旋回流の流速が大き
い側に旋回流中中央側から外向きに働く。
【0008】その一方、前記噴射体を可とう性有する把
持体で把持し、前記把持体は、前記室内部位を前記流入
室で傾斜した姿勢で首振り可能に組み込んで、前記流入
室を閉鎖している。従って、前記受力部位がこの揚力を
受けることで、前記把持体が変形しながら、前記受力部
位が、流入室内壁側に傾くと共に、この揚力と抗力の合
力方向に動く。又、この合力は、抗力が旋回流の流れ方
向に沿ったものであることから、室内部位を旋回流の流
れ方向に沿って動かす方向に働く。こうなると、室内部
位周りの旋回流の流速差の状況も変化し、この新たな状
況下での揚力・抗力により、室内部位は傾斜した姿勢の
ままで旋回流の流れ方向に移動する。このため、噴射体
は、首振り運動して流入室において公転する。以下、こ
の公転を首振り公転と称する。そして、この噴射体の噴
射口は流入室の外部に臨んでいることから、噴射口に導
かれた浴槽水は、噴射体の首振り箇所を頂上とする円錐
状に噴射される。こうした噴射にあっても、噴射体の首
振り公転に倣って公転する。こうした噴射を公転噴射と
場合により略称する。しかも、上記のように室内部位が
揚力を受けて流入室内壁側に傾斜すると、この室内部位
は、流入室の旋回流に直に押されることになる。よっ
て、室内部位は、旋回流から直接運動エネルギを受けて
傾斜姿勢のままで旋回流の流れ方向に移動することにな
り、噴射体の首振り公転は促進される。
【0009】なお、ここでいう運動エネルギーAは次式
で定義できるものをいい、水の流れ(旋回流)に支配さ
れるエネルギーである。 A=(ρ・V・Q)/2 [W] ここで、ρは水の密度、Qは、瞬間流量[m3/sec]
を表し、Vは旋回流の速度を表す。また、遠心力は次式
で定義できるものをいい、水の回転や旋回によって室内
部位が公転することによって発生する力であって、前記
公転もしくは旋回の回転半径方向に発生する力である。 F=MV/R [N] ここで、Mは噴射体の質量を、Vは公転の速度を、Rは
公転半径を表す。
【0010】又、把持体により流入室を密閉しているの
で、こうした噴射体より浴槽水噴射する場合でも噴射体
と流入室の隙間から浴槽水が噴出することが無いので、
噴射体より噴射される噴射の軌跡と干渉することが無
く、確実に円錐状の浴槽水噴射を実現できる。又、さら
に把持体と噴射体の摺動を無くすことが可能となるの
で、摺動部での摩耗やゴミ噛み、固着などの問題が発生
しない。これらの結果、本発明の浴槽水噴射装置によれ
ば、ノズル自体の駆動を伴うような複雑な装置を用いる
ことなく円錐状の浴槽水噴射を実現でき、これにより、
広範囲に浴槽水を入浴者に当てることが出来る。
【0011】しかも、こうした広範囲への噴射を図る上
で、流入室への浴槽水流入を図って旋回流を起こし、こ
の旋回流により噴射体に流入室での首振り公転を起こせ
ば足りる。よって、噴射体の首振り公転を浴槽水の旋回
流のみで起こしており、この首振り公転実現にモータ等
の装置を一切必要としない。このため、モータ駆動等に
基づく騒音や振動を発生させることがなく、静音性・静
振性に非常に優れるという利点がある。また、上記した
広範囲噴射を実現するための噴射体の首振り公転を、流
入室への上記した噴射体組み込み、流入室への浴槽水導
入による旋回流生成で起こすので、構成の簡略化、コス
ト低減を図ることができる。なお、構成の簡略化を通し
て、装置のコンパクト化を図ることもできる。
【0012】また、室内部位周りの流速差の発生状況
は、流入室への浴槽水導入の様子や流入室形状等で調整
できる。よって、噴射体の首振り公転状況も調整でき、
これにより、噴射態様の多様化を図ることができる。例
えば、上記した揚力や抗力、遠心力を高めて噴射体を高
速で首振り公転させて噴射できるほか、噴射体の首振り
公転状況を安定化させることで、この首振り公転の軌跡
を容易に安定したものとでき、噴射の安定化も達成でき
る。このように噴射体を高速首振り公転させれば、噴射
された浴槽水が入浴者に当るポイントも高速で移動する
ことになる。つまり、この首振り公転の周期で規定され
る公転周波数を高めることで、入浴者があたかも噴射の
着水範囲(着水ポイントの集合箇所)の全体で着水を受
けているように錯覚させることができる。
【0013】又、この様に全体で着水を受けているよう
に錯覚させる様な場合でも、実際は噴射が高速で移動し
ているので、同時に連続的な噴射を受ける場合に比べて
血管の拡張収縮が行われ、その結果血行が促進される。
【0014】また、こうした各着水ポイントへの着水の
推移を起こしていても上記の錯覚を起こすので、着水範
囲の総てに同時に浴槽水が着水するような連続的な噴射
を要しない。よって、その分、節水効果があり、加圧循
環ポンプを小型化できる。
【0015】上記目的を達成するために請求項2は、前
記給水機構は、前記流入室の周壁において前記流入室に
偏心して連通したノズル管路を有している。こうすれ
ば、前記流入室へ浴槽水の流入を起こす時、浴槽水が流
入室に最初に流入した直後の状態において、その流入し
た浴槽水は、流入室内壁に沿った室内部位の周りの旋回
流を流速差を持って確実に起こす。これにより、噴射体
の首振り公転・噴射状態の安定化をもたらすことができ
る。
【0016】また上記課題を解決する為に請求項3は、
前記噴射体の傾斜角度を規制するガイド部を有すること
を特徴としている。従って、噴射体の傾斜角度をガイド
部によって、確実に規制することが可能となり、噴射体
が傾きながら噴射することで形成される、浴槽水の噴射
軌跡を確実にすることが可能となる。よって、入浴者に
噴射を当ててマッサージを行なう場合においても、確実
に人体に噴射水を着水させることが可能となる。
【0017】また上記課題を解決する為に請求項4は、
流入室に組み込まれた噴射体を、その噴射部位が室内部
位よりも小径の柱状体とすることを特徴としている。こ
うすれば、噴射体は流入室の小径側で噴射口を流入室の
外部に臨ませ、既述したように室内部位を公転させるの
で、噴射体(室内部位)の首振り運動の中心部分も小径
となる。よって、噴射体が流入室から受ける浴槽水の水
圧の受圧面積は狭くなり、公転の際の中心部分での抵抗
も小さくなる。これらの点も、噴射体の首振り公転の高
速化や安定化に有益である。
【0018】又上記課題を解決する為に請求項5は、前
記把持体は、前記噴射体が嵌合されて該噴射体を把持す
る筒状の把持部を有し、前記流入室に流入した浴槽水の
圧力を前記筒状把持部の外壁に作用させることを特徴と
している。こうすれば、筒状把持部自体を浴槽水圧力に
より締め付けできるので、噴射体のシール性を自ら高め
ることができる。この結果、シールの信頼性が高まり、
把持部からの浴槽水漏洩を好適に抑制できる。しかも、
把持部からの漏洩浴槽水が少ないことから、噴射口から
の公転噴射をこの漏洩浴槽水で乱さないようにでき、公
転噴射の安定化に有益である。更には、噴射体と把持体
との接着を要しないので、接着剤およびその塗布工程も
不要となる。よって、製造工程の簡略化を図ることもで
きる。
【0019】又上記課題を解決する為に請求項6は、前
記把持体は前記噴射体の把持部位の周りに外側に凸の屈
曲部を有することを特徴としている。こうすれば、把持
体の厚さを極端に薄くしなくても、屈曲部の曲げ方向の
変形を容易に起こすので、把持体の変形をさらに容易に
することができる。よって、把持体の強度を保ったま
ま、噴射体の首振り公転を容易に引き起こすことができ
る。又、流入室の外側に凸の形状とすることで、前記加
圧装置による浴槽水の加圧がなされて、前記把持体に水
圧が作用しても、外側に向かっての凸形状を保つことが
出来るので、前述した様に、噴射体の首振り公転を容易
に引き起こすことが可能であす。
【0020】また上記課題を解決する為に請求項7は、
前記把持体が、前記噴射体の把持部位を中心とした径方
向に沿って、把持体厚さを異なるものとしたことを特徴
としている。こうすれば、噴射体の首振り公転に際して
把持体の変形が容易となるので、噴射体の首振り公転を
より阻害しないようにでき、この首振り公転の信頼性を
高めることができる。なお、把持体の一部の厚さを薄く
して把持体の変形が起き易くしても、部分的に把持体厚
さを厚くして補強することで、把持体の破損を防ぐこと
ができる。つまり、把持体の厚さを径方向に徐変して不
均一にすることで、噴射体の首振り公転に必要な柔軟性
を保ったまま強度や信頼性を上げることが可能である。
この他、把持体厚みが薄い部分から厚い部分に急変する
ものでも良い。
【0021】また上記課題を解決する為に請求項8は、
前記ノズルの有する前記噴射体は、前記流入室への浴槽
水の流入の無い非流入時において、前記室内部位を前記
流入室に対して傾斜させていることを特徴としている。
例えば、ノズルの噴射方向を水平面に対して傾斜もしく
は平行にした姿勢を採るものとし、この噴射体は自身に
作用する重力により非噴射時において室内部位を流入室
に対して傾斜させているものとできる。こうすれば、浴
槽水の流入室流入の前から噴射体の室内部位と流入室内
壁との間を狭くできる。よって、浴槽水の流入室流入の
当初から、上記の狭くなった間を浴槽水が通過する間の
流速を高めることができ、旋回流の流速差を確実に引き
起こすことができる。このため、浴槽水流入当初から、
上記した揚力を確実に発生させることができるので、噴
射体の首振り公転・噴射状態の安定化を容易に図ること
ができる。
【0022】このように噴射体を傾斜させるに当たり、
次のようにすることもできる。つまり、流入室底面の中
央に突起を設け、この突起により、噴射体の室内部位を
非噴射時において流入室に対して傾斜させることもでき
る。こうしても、浴槽水流入当初から確実に揚力を発生
させて、噴射体の首振り公転・噴射状態を容易に安定化
することができる。こうした突起を噴射体における室内
部位下端に有するようにすることもできる。
【0023】又、上記課題を解決する為に請求項9は、
前記噴射口近傍に、大気と連通した空気混入室を設けた
ことを特徴としている。この様な構成で、加圧装置で加
圧された浴槽水が噴射口より噴射されると、浴槽水は噴
射口より噴射される時に、速度が速められた状態で前記
空気混入室を貫通して浴槽内へ噴射される。この噴射さ
れた浴槽水は、前記空気混入室内部の浴槽水を、噴射さ
れた浴槽水自身の粘性により引張って浴槽内へと噴射
し、前記空気混入室内部の浴槽水を浴槽内へと排出した
後、前記空気混入室に連通した大気から、噴射された浴
槽水が、該浴槽水と空気の表面摩擦抵抗により、空気を
大気から引き込んで、浴槽内へと噴射する。この時、前
記浴槽水と前記空気が空気混入室から噴射される際に、
前述した様に噴射体は高速で公転しながら浴槽水を噴射
するので、この噴射される浴槽水と空気も一緒に公転し
ながら噴射されることにより、前記空気は浴槽内の浴槽
水によって引き千切られ、微細な気泡として、前記浴槽
水と一緒に浴槽内に噴射される。
【0024】この様な、浴槽水噴射装置を用いて人体に
浴槽水を当てた場合、前述した浴槽水の公転によるマッ
サージ効果や血行促進が得られるだけでなく、浴槽水の
噴射に気泡を混入することで人体への刺激を適度に和ら
げることが出来る。又、本発明においても特別な装置等
を用いる必要が無い。
【0025】又上記課題を解決する為に請求項10は、
前記流入室の中心に、大気と連通した空気吸入口を設け
たことを特徴としている。このような構成で浴槽水を前
記噴射体より噴射すると、前述した様に前記流入室には
前記流入室内部に旋回流を起こす様にしてあるので、前
記流入室内部では、浴槽水が旋回することで、浴槽水自
体に遠心力が作用し、浴槽水が前記流入室壁面に沿って
旋回し、前記流入室中心の圧力が低下し、前記流入室の
中心圧力を大気圧力以下とすることが出来る。
【0026】又、前記流入室中心には大気と連通した前
記空気導入口を設けてあるので、前記流入室は前記空気
導入口より空気を吸込み、浴槽水と一緒に前記流入室に
設けられた前記噴射体へと供給される。従って、前記噴
射体へと供給された浴槽水と空気は、前記噴射口より前
記浴槽内へと噴射される。又、この時、前述した様に噴
射体は高速で公転しながら浴槽水を噴射するので、この
噴射される浴槽水と空気も一緒に公転しながら噴射され
ることにより、前記空気は浴槽内の浴槽水によって引き
千切られ、微細な気泡として、前記浴槽水と一緒に浴槽
内に噴射される。この様な、浴槽水噴射装置を用いて人
体に浴槽水を当てた場合、前述した浴槽水の公転による
マッサージ効果や血行促進が得られるだけでなく、浴槽
水の噴射に気泡を混入することで人体への刺激を適度に
和らげることが出来る。又、本発明においても特別な装
置等を用いる必要が無い。
【0027】又上記課題を解決する為に請求項11は、
前記浴槽水噴射装置が、前記ノズルを複数設けたことを
特徴としている。こうすれば、単に前記ノズルにより円
錐状に拡大噴射して、入浴者の一部位へ、広範囲に水流
を当てるだけでなく、複数の部位へ広範囲に同時に水流
を当てることが出来る。例えば、両足の部位と腰の部
位、肩の部位といった様に同時に、水流を当てること
で、マッサージを行なって血行促進をすることが出来
る。
【0028】又上記課題を解決する為に請求項12は、
前記噴射体が起こす公転の周期で定まる周波数は約3H
z以上とされていることを特徴としている。こうした周
波数の噴射を行なう噴射体を有するノズルを、マッサー
ジ浴槽装置用のノズルとして用いた場合、人体への浴槽
水の着水ポイントは3Hz以上の周波数で実際は推移す
る。しかし、このような周波数での着水ポイント推移で
あると、人体は着水ポイントが推移していることを認識
しにくい。このため、あたかも円錐状の公転噴射の軌跡
全体に浴槽水が着水しているように錯覚させることが可
能となり、結果として浴槽水量を減らすことができる。
この時、当然噴射対象範囲が小さい場合と大きい場合と
では、同じ首振り公転周波数でも首振り公転速度は異な
り、噴射範囲が小さい場合には移動速度は小さくても良
く、噴射範囲が大きい場合には移動速度は大きくなる。
又、この様に浴槽水が高速で推移している場合であって
も、人体への着水ポイントでは、浴槽水が推移すること
で、血管の拡張収縮が繰り返されるので、その結果血行
が促進される。
【0029】又上記課題を解決する為に請求項13は、
前記浴槽水噴射装置を浴槽に固定し、該浴槽内の浴槽水
を、浴槽に入浴した人体に向けて噴射することを特徴と
するマサージ浴槽装置であることを特徴としている。こ
うすれば、使用者が全身で入浴もしくは部分的な入浴を
行なうことで、前述したような作用効果で、全身もしく
は部分的に血行を促進することが出来る。
【0030】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。図1は本発明の浴槽水噴射装置を適
用した実施例のマッサージ浴槽装置1の全体構成図を説
明する説明図である。図示するように、マッサージ浴槽
装置1は、浴槽水を貯溜する浴槽2と、加圧装置として
加圧循環ポンプ5と、ノズル10、制御装置3、操作装
置4で構成されている。又、前記浴槽2には前記浴槽2
内に開口した給水口7を有し、前記給水口7と前記加圧
循環ポンプ5と前記ノズル10とは、浴槽水を循環する
為の循環路6により接続されている。又、前記制御装置
3には、前記操作装置4、加圧循環ポンプ5、電源が接
続されており、前記加圧循環ポンプ5の運転を制御する
様に構成されている。ここで、前記操作装置4と前記制
御装置3とはコード等により直接接続されていても良い
し、赤外線等の電波信号により接続されていても良い。
又、給水口7には図示しないフィルターが備えられてお
り、浴槽内のゴミが下流の加圧循環ポンプ5やノズル1
0に行かない様に構成されている。このような構成にお
ける、浴槽水の流れについて説明する。上記マッサージ
浴槽装置1は、例えば、リモコンなどの操作装置4によ
り、使用操作がなされると、前記制御装置3により、前
記加圧循環ポンプ5を作動させる。前記加圧循環ポンプ
5が作動すると、前記加圧循環ポンプ5は、前記給水口
7より前記浴槽2内の浴槽水を吸入し、循環路6を通し
て前記ノズル10へと浴槽水を送り込み、前記ノズル1
0より再び浴槽内へ噴射され、送り込まれる。
【0031】次に、ノズル10について説明する。図2
は噴射体20に関する説明図であり、図2(a)は噴射
体20の断面図、図2(b)は噴射体20の外面図を示
している。図3は弾性体30の断面図であり、図4はノ
ズル10に関する図、図5はノズル10に関する断面図
(A−A断面)を示している。図4に示す様に、ノズル
10は、浴槽水が流入する流入室として円筒状に形成さ
れた旋回室15を備え、この旋回室15に、循環路6と
旋回室流入路11を経て浴槽水を給水する構成になって
いる。旋回室流入路11は、ノズル管路であり、循環路
6より通水断面積が小さく構成されており、旋回室15
の中心に対して偏心して当該旋回室15に接続されてい
る。よって、旋回室流入路11からの浴槽水は、旋回室
15に対してその接線方向から流入し、 図5に示す様
に、旋回室15内壁に沿って旋回する旋回流を生成す
る。この場合、旋回室流入路11の通水断面積は循環路
6より小さいことから、旋回室15に流入する浴槽水の
流速を高めることができる。
【0032】又、ノズル10は、この旋回室15に噴射
体20を組み込んで備える。噴射体20は、図2に示す
様に、浴槽水の噴射口25を備えた小径円柱の噴射部位
22と、この噴射部位に連続した大径円柱の受力部位2
1を有する。この受力部位21は、旋回室15内に位置
して上記の旋回流から後述の種々の力を受け、噴射体2
0の後述する首振り公転駆動等に関与する。
【0033】受力部位21は、横方向に貫通する給水管
路23を備え、この給水管路23から、旋回室15内の
浴槽水を噴射口25に導く。給水管路23は、受力部位
21に十字に交差して開けられており、噴射口25へ浴
槽水が導かれる際に整流がなされるので、噴射口25か
らの浴槽水噴射は安定する。従って、旋回室流入路11
から旋回室15に浴槽水が流入すると、この浴槽水は、
旋回室15の内周壁面に沿った受力部位21周りの旋回
流を引き起こす。
【0034】又、前記噴射体20は、弾性体30を介し
てノズル10に固定されており、前記弾性体30は、図
3に示す様に、外周にリング状に固定部36を有し、該
固定部36から中心に向かって凸状の屈曲部35と、円
筒状に開口した把持部38より構成されている。又、前
記噴射体20は噴射部位22を前記把持部38に挿入さ
れた状態で、前記旋回室15内に室内部位21を備え、
固定部36を旋回室15と弾性体抑え37で挟み込む状
態で、前記ノズルに固定されている。
【0035】又、噴射体20は、前記弾性体抑え37に
設けられた開口部13から、噴射口25を旋回室15の
外部に臨ませた状態で、前記弾性体30により噴射体2
0を支持している。しかも、噴射体20は、前記小径の
噴射部位を前記把持部38に挿入されているだけなの
で、弾性体30は屈曲部35を変形させることで、噴射
体20を支持した上で、受力部位21を旋回室15内に
おいて各方向に容易に傾斜可能とすると共に、この受力
部位21を傾斜した姿勢で首振り可能としている。又、
噴射体20は、把持部38により把持されているので、
旋回室15内部で噴射体20自身が中心軸を中心に回転
する自転が起こらない様になっている。又、公転は、受
力部位21と上記の旋回流で引き起こされるが、その詳
細については、後述する。
【0036】本実施例では、図示するように、円筒状の
旋回室15の内径に対して、受力部位21の外径を約4
0%とした。しかし、受力部位21の外径を旋回室15
の内径の約35〜80%、好ましくは約40〜70%と
することができる。こうした内外径比のもたらす効果に
ついては後述する。
【0037】旋回室15の下流壁は、図示するように噴
射体20の噴射部位22の側で小径とされたテーパガイ
ド部14とされている。このテーパガイド部14は、受
力部位21、延いては噴射体20の最大傾斜角度を規制
し、噴射体の公転角度を規制している。
【0038】ここで、上記構成のノズル10における浴
槽水噴射の様子や、その挙動について説明する。図6は
旋回室15に浴槽水が流入してからの受力部位21の挙
動とこの受力部位21にかかる力の様子を時間経過に沿
って説明する説明図である。又、図7は把持部38が噴
射体20を把持する挙動を説明する図である。又、図8
は受力部位21がこうした挙動を採ることで得られる浴
槽水噴射の様子を説明する説明図である。図6に示すよ
うに、今、旋回室流入路11から旋回室15に浴槽水を
流入させる(時刻t0)。この場合、浴槽水は、通路断
面積大の循環路6から通水断面積小の旋回室流入路11
を通過してくることから、大きな流速で旋回室15に流
入する。よって、この浴槽水が衝突等を起こすことで供
与することのできる運動エネルギは、高まる。
【0039】こうして旋回室15に浴槽水が流入する
と、浴槽水は、旋回室15の内壁に沿って受力部位21
周りに旋回する旋回流を起こす。この旋回流における流
速は、旋回室流入路11の連通部でその流速Uinが最
も高い。流入浴槽水が最初に旋回を始める場所、即ち旋
回室流入路11の開口の延長線上にある周壁部位15a
と、当該部位に対向する周壁部位15bとでは、それぞ
れの流速Uaと流速Ubに差が生じ、両者の関係は、U
a>Ubとなる。つまり、周壁部位15aから周壁部位
15bまで浴槽水が行き渡る(旋回する)間に、旋回室
15内での流れ分散や旋回室15内壁面との浴槽水接
触、浴槽水粘性、表面摩擦等の影響を受け、浴槽水は減
速する。
【0040】よって、受力部位21周りで浴槽水の流速
差が生じる。この場合、移動するものは流体(浴槽水)
であるものの、この浴槽水と受力部位21との相対的な
関係では、流体中を物体が移動する状況と変わるもので
はない。従って、流体中を物体が移動する際に、その物
体を挟んだ流体の速度差に基づいて当該物体に揚力が作
用する状況が、旋回室15における浴槽水と受力部位2
1との間で起き、受力部位21には揚力と同質の力が作
用する。なお、便宜上、この力を揚力と称するのは、既
述した通りであるが、他の現象で例示するならば、この
ように流体の速度差によって揚力が発生することは、飛
行機の翼表面の速度差、すなわち圧力差によって揚力を
発生することと同様である。
【0041】図4に示すように、旋回室15に受力部位
21が入り込み、図6の時刻t0では、次のようにな
る。この時刻t0で停止している受力部位21周りの旋
回流が起きることから、その揚力Fは、周壁部位15
aの旋回流の流速Ua[m/sec]の影響を受ける。そ
して、この揚力Fは、揚力を受ける受力部位21の最
大射影面積をS[m]、浴槽水の密度をρ[kg/m3]
とすると、次式で表される。式中のCは揚力係数であ
る。 F=(ρ・V・C・S)/2 [N] こうして揚力Fが受力部位21に作用すると、その結
果として受力部位21には抗力F(=(ρ・V・C
・S)/2 [N])も作用する。このCは抗力係数
である。上記の式中の最大射影面積Sは、受力部位21
の長さL[m]に依存することから、受力部位21の長さ
Lを長くすれば、揚力・抗力を大きくできる。
【0042】図6の時刻t0に示すように、旋回室15
で受力部位21周りの旋回流が起きると、既述したよう
に、受力部位21には揚力が作用する。この揚力は、受
力部位21周りの旋回流の流速が大きい周壁部位15a
の側に旋回流中中央側から外向きに働く。その一方、受
力部位21は、旋回室15において、傾斜した姿勢で首
振り可能であることから、この揚力Fを受けて図中矢
印Fで示す方向に傾斜する。こうして、受力部位21
が旋回室15の内壁側に傾くと、時刻t1では、この揚
力Fと抗力Fが共に作用しその合力方向に動く。こ
の合力は、抗力が旋回流の流れ方向に沿ったものである
ことから、受力部位21を旋回流の流れ方向に沿って動
かす方向に働く。
【0043】こうなると、受力部位21が傾いた側で旋
回流の通過間隔が狭小となり、この狭小で旋回流流速は
高まる。この状況は間隔狭小箇所が受力部位21周りに
移動するように起きるので、旋回流の最も流速の大きい
箇所も旋回室15の内周壁に沿って移動する。従って、
流速の最も大きい箇所の移動に伴って、揚力Fの向き
並びに抗力Fの向きも変わることから、時刻t2,t
3,t4と進むほどに、受力部位21は傾斜した姿勢の
ままで旋回流の流れ方向に移動する。なお、こうして揚
力・抗力の影響を受けて噴射体が公転を始めると、旋回
室径方向にこの噴射体に遠心力が作用し、噴射体20の
首振り公転はさらに促進される。
【0044】このため、噴射体20は、弾性体30によ
る支持箇所、把持部38を中心に首振り運動して旋回室
15において公転(首振り公転)する。そして、この噴
射体20の噴射口25は旋回室15の外部に臨んでいる
ことから、噴射口25に給水管路23を経て導かれた浴
槽水は、噴射体20の首振り中心の箇所を頂上とする円
錐状に噴射される。こうした噴射にあっても、噴射体の
首振り公転に倣って公転し、既述した円錐状の公転噴射
となる。
【0045】こうしたノズル10によれば、次の利点が
ある。図7に示す様に、旋回室15への給水が行われる
と、既述したように噴射体20は首振り公転し、この
際、旋回室15は浴槽水で満水状態にある。従って、旋
回室内の浴槽水は、テーパガイド部14と噴射体20の
隙間を通って弾性体30の把持部38周囲に達し、浴槽
水圧力を把持部38外壁に及ぼす。把持部38は、この
浴槽水圧力を受けて、嵌合済みの先端小径の噴射部位2
2を図中矢印で示すように外部から締め付けるので、噴
射体20と弾性体30とのシール性を高める。 この結
果、噴射体シールの信頼性が高まり、把持部38からの
浴槽水漏洩を好適に且つ確実に抑制できる。しかも、把
持部38からの漏洩浴槽水を起こさないので、噴射口2
5からの公転噴射をこの漏洩噴射水で乱さないようにで
きるので、公転噴射の安定化に有益である。
【0046】更には、噴射体20を弾性体30で支持す
るに当たり接着を要しないので、接着剤およびその塗布
工程も不要となる。よって、ノズル10の製造工程や組
み付け工程の簡略化を図ることもでき、コスト低減にも
有益である。また、上記の締め付けにより、噴射体20
の既述した自転を確実、且つ容易に起きないようにでき
る。
【0047】ここで、こうした公転噴射の様子を図でも
って説明する。図8に示すように、上記のように噴射体
20が首振り公転を起こすと、噴射口25は、噴射体2
0の首振り公転に伴い噴射方向を変えながら公転する。
よって、噴射口25は、螺旋状に拡大した軌道を描きな
がら浴槽水を噴射し、その結果として、円錐状の公転噴
射を実現する。従って、浴槽水の噴射軌跡を、噴射口2
5の軌跡よりはるかに大きい軌跡の円錐状の公転噴射の
軌跡とし、広範囲に亘って人体のマッサージが出来る。
従って、本実施例のマッサージ浴槽装置1によれば、ノ
ズル自体の駆動を伴うことなく円錐状の公転噴射を実現
でき、これにより、広範囲の浴槽水着水、即ち広範囲の
マサージを図ることができる。
【0048】しかも、こうした広範囲の噴射を図る上
で、旋回室15への浴槽水流入を図って旋回流を起こ
し、この旋回流により噴射体20に首振り公転を起こせ
ば足りる。つまり、広範囲噴射に際して、可動部材を、
ノズル内に設けた旋回室15に組み込める小さな噴射体
20だけとできる。加えて、噴射体20の首振り公転を
浴槽水の旋回流のみで起こしており、モータ等のアクチ
ュエータを一切必要としない。 このため、本実施例の
マッサージ浴槽装置1は、アクチュエータ駆動に基づく
騒音や振動を発生させることがなく、静音性・静振性に
非常に優れる。又、装置が簡略化出来るので低コスト化
やコンパクト化が可能である。
【0049】加えて、ギヤ等の噛み合わせも不要である
ことから、ゴミ等の噛み込みも無く、噴射の信頼性を高
めることができる。このギヤ等が不要であることと相ま
って、噴射部位22を小径として把持部38で把持して
いるので、旋回室15内の浴槽水圧力を受ける面積を小
さくすることが可能となり、噴射体20が公転する際の
抵抗が小さく出来るので、噴射体20の首振り公転に際
し、エネルギーロスがなく、首振り公転の高速化をもた
らすことができる。
【0050】また、移動部分が小さいことに加えて、ア
クチュエータ等の電気的駆動部を持たないので、マッサ
ージ浴槽装置1の小型化を推進できる。さらに、電気的
駆動部分の耐久性が問題になることがないと共に、ノズ
ル先端までの電気的配線も要しない。よって、漏電等の
配慮をも必要とせず、組み付け作業や保守作業の簡略
化、構成の簡略化、延いてはコスト低減を図ることがで
きる。
【0051】本実施例では、旋回室15への浴槽水流入
を図る旋回室流入路11を通水断面積が小さなものとし
て、旋回室15への流入浴槽水を流速を高めた。旋回室
15に流入する浴槽水流速は、既述したように揚力F
を規定する。よって、通水断面積が種々のものとされた
旋回室流入路11を用意し、これらを選択的に使用すれ
ば、受力部位21に作用する揚力Fの他、抗力・遠心
力も調整できる。これら力は、噴射体20の首振り公転
の周波数も定める。よって、旋回室流入路11の通水断
面積調整、若しくは旋回室流入路11の選択で、噴射体
20の首振り公転の周波数も調整できる。よって、次の
利点がある。
【0052】浴槽水の噴射が人体等のマッサージ部位に
あたる瞬間の力と面積をそれぞれF1、ΔSとすると、
人体がある瞬間に感じる浴槽水の噴射の強さはF1/Δ
Sと規定できる。噴射体20の首振り公転周波数をf1
とし、この周波数で噴射が継続されている場合、周波数
f1の逆数である周期(Δt=1/f1)の時間間隔で
人体等のマッサージ部位にあたる総面積Sは、この周期
Δtの間にΔSを積分した値(S=∫ΔS)となる。
【0053】一方、人が刺激を皮膚等を介して感じる時
に、刺激を感じる受容器は、人や刺激を受ける場所によ
っても異なるが数Hz〜数百Hzの範囲の刺激に対し
て、刺激を連続してもしくは、連続と同様な刺激を受け
ている様な錯覚を生じる。従って、ある瞬間に強さF1
/ΔSの刺激をΔtの周期である軌道で移動(移動総軌
跡S=∫ΔS)した場合、人は強さF1/ΔSの刺激を
総面積Sで受けているように錯覚を生じる。この傾向は
Δtが小さいほど顕著に表れて、f=約3Hzすなわち
Δt=約0.3秒程度から感じ始める。従って、旋回室
流入路11の通水断面積調整や旋回室流入路11の選択
を行って、噴射体20の首振り公転周波数f1を約3H
z以上とできる。こうすれば、マッサージの刺激を損な
う(小さくする)ことなく噴射面積を大きくすることが
できる。又、公転周波数f1は、約160Hz程度にす
れば、敏感な手や足の部位にあてても、連続した刺激と
して感じさせることが出来る。
【0054】マッサージ浴槽装置1では、旋回流に基づ
いて揚力を発生させ、この揚力を噴射体の首振り公転並
びにその高速化に供している。つまり、浴槽水の運動エ
ネルギを直に首振り公転に用いているわけではないの
で、流体素子を用いたものに比して、噴射の勢いの衰退
を招かない。また、実際にはマッサージポイントへの着
水の推移を起こしていても上記の錯覚を起こすので、着
水範囲の総てに同時に浴槽水が着水するような連続的な
噴射を要しない。よって、その分、装置の小型化が可能
である。
【0055】本実施例の噴射体20では、旋回流の運動
エネルギを直接受ける部位を円柱状としたが、その形状
が円柱形状に限られるわけではなく、三角柱や四角柱、
六角柱などの多角柱とすることもできる。また、受力部
位21の重量にあっても、その形状や大きさや材質等に
より増減することができる。重量の増減により、受力部
位21に作用する抗力や揚力を受けた時の公転速度や、
遠心力自体を増大・減少できるばかりか、テーパガイド
部14との摩擦力や、噴射体自体の慣性力を変えること
ができる。よって、噴射体20の首振り公転の回転数を
変えることもできる。
【0056】又、上記弾性体30の材質としては、NB
R、EPDM、シリコン、フッ素ゴム等の合成ゴムやポリエ
ステル系、ポリスチレン系やポリオレフィン系の熱可塑
性エラストマーで構成することが出来る。一方、噴射体
20の材質としては、PP,POM,ABSといった合
成樹脂等を採択することができる他、ステンレス等の金
属としたり、受力部位だけを金属製とすることもでき
る。この場合、公転を行なう受力部位を重くすること
で、公転運動に伴い発生する遠心力を大きくすることが
可能となり、噴射体20の傾きを大きくしたり、噴射体
20自体が重くなり慣性が大きくなることで、公転の周
波数を小さくすることも出来る。
【0057】更には、弾性体30の硬度や弾性係数や重
さや形状を最適化して、弾性体30の固有振動数を最適
化する。こうした上で、弾性体30の振動と噴射体20
の首振り公転による振動を共振させ、首振り公転巾(受
力部位の傾斜程度)を大きくすることもできる。或い
は、弾性体30の固有振動数の調整を経て、噴射体20
の首振り公転による振動を弾性体30で減衰させて防振
効果を高めることも可能である。具体的には弾性体30
の硬度を非常に小さくしたり厚さを小さくして固有振動
数を小さくすればよい。或いは、弾性体30の硬度を大
きくしたり厚さを大きくして固有振動数を大きくすれば
よい。
【0058】次に、別の変形例について説明する。この
変形例は、噴射体の噴射によって、大気より空気を引き
込み、浴槽水と一緒に浴槽内に噴射を行なう点に特徴が
ある。図9は本発明の浴槽水噴射装置を適用した実施例
のマッサージ浴槽装置1の全体構成図を説明する説明図
である。図示するように、マッサージ浴槽装置51は、
浴槽水を貯溜する浴槽2と、加圧装置として加圧循環ポ
ンプ5と、ノズル50、制御装置3、操作装置4で構成
されている。又、前記浴槽2には前記浴槽2内に開口し
た給水口7を有し、前記給水口7と前記加圧循環ポンプ
5と前記ノズル50とは、浴槽水を循環する為の循環路
6により接続されている。又、前記制御装置3には、前
記操作装置4、加圧循環ポンプ5、電源が接続されてお
り、前記加圧循環ポンプ5の運転を制御する様に構成さ
れている。ここで、前記操作装置4と前記制御装置3と
はコード等により直接接続されていても良いし、赤外線
等の電波信号により接続されていても良い。又、給水口
7には図示しないフィルターが備えられており、浴槽内
のゴミが下流の加圧循環ポンプ5やノズル50に行かな
い様に構成されている。又、前記ノズル50は、大気に
連通し空気を前記ノズル50へと導く空気通路56を備
えており、前記空気通路56は大気開放場所に、空気吸
入口58を備えている。このような構成における、浴槽
水の流れについては、図1で説明したマッサージ浴槽装
置1と同様であるので、省略する。
【0059】次に、ノズル50について説明する。図1
0はノズル50に関する詳細図を示している。図10に
示す様に、ノズル50は図4に示したノズル10と同様
に、旋回室15、旋回室流入路11、噴射体20、テー
パガイド部14、弾性体30を備えており、前記噴射体
20は前記把持部38により、旋回室15内に受力部位
21を配した状態で保持されている。又、本実施例の構
成においても、図4に示した実施例と同様に、循環水の
旋回流をもって、噴射体20に前述した種々の力を与え
て、噴射体20に首振り公転および噴射体軸まわりの自
転運動を起こさせている。又、前記弾性体30は弾性体
抑え37によって、前記ノズル50に固定されており、
固定部36を押し潰すことで、旋回室内を密閉してい
る。又、前記弾性体抑えは、前記噴射口25を浴槽内に
開口させる開口部を有し、前記開口部には、前記噴射口
25近傍にあって、前記空気通路56と連通した空気混
入室55を備えている。
【0060】この様な構成で、浴槽水がノズル50より
噴射される際の特徴を説明する。図11はノズル50か
ら浴槽水を噴射する様子を説明する図である。図11に
示す様に、この様な構成で、加圧装置で加圧された浴槽
水が噴射口25より噴射されると、浴槽水は噴射口25
より噴射される時に、速度が速められた状態で前記空気
混入室55を貫通して浴槽内へ噴射される。この噴射さ
れた浴槽水は、前記空気混入室55内部の浴槽水を、噴
射された浴槽水の粘性により引張って浴槽内へと噴射排
出し、前記空気混入室内部の浴槽水を浴槽内へと排出し
た後、前記空気混入室55に連通した大気から、噴射さ
れた該浴槽水と空気の表面摩擦抵抗により空気を前記空
気混入室55内に吸い込み、浴槽水と一緒に浴槽内へと
噴射する。
【0061】この時、前記浴槽水と前記空気が空気混入
室55から噴射される際に、前述した様に噴射体は高速
で公転しながら浴槽水を噴射するので、この噴射される
浴槽水と空気も一緒に公転しながら噴射されることによ
り、前記空気は浴槽内の浴槽水によって引き千切られ、
微細な気泡として、前記浴槽水と一緒に浴槽内に噴射さ
れる。
【0062】この様な、浴槽水噴射装置を用いて人体に
浴槽水を当てた場合、前述した浴槽水の公転によるマッ
サージ効果や血行促進が得られるだけでなく、浴槽水の
噴射に気泡を混入することで人体への刺激を適度に和ら
げることが出来る。
【0063】次に、浴槽内に空気を吸入する他の変形例
について説明する。図12は本実施例におけるマッサー
ジ浴槽装置71の全体構成図である。図示するように、
マッサージ浴槽装置71は、浴槽水を貯溜する浴槽2
と、加圧装置として加圧循環ポンプ5と、ノズル70、
制御装置3、操作装置4を備えている。又、前記浴槽2
には前記浴槽2内に開口した給水口7を有し、前記給水
口7と前記加圧循環ポンプ5と前記ノズル70とは、浴
槽水を循環する為の循環路6により接続されている。
又、前記制御装置3には、前記操作装置4、加圧循環ポ
ンプ5、電源が接続されており、前記加圧循環ポンプ5
の運転を制御する様に構成されている。又、給水口7に
は図示しないフィルターが備えられている。
【0064】このような構成における、浴槽水が前記ノ
ズル70に送り込まれるまでの流れについては、前述し
た図1、図9に示した実施例と同様である。又、前記ノ
ズル70は、大気に連通し空気を前記ノズル70へと導
く空気通路76を備えており、前記空気通路76は大気
解放場所に、前記空気吸入口78を備えている。
【0065】次に、ノズル70について説明する。図1
3は前記ノズル70に挿入され、浴槽水を噴射する噴射
体80を説明する図である。図に示す様に、噴射体80
は浴槽水を噴射するの噴射口65を備えた小径円柱の噴
射部位62と、この噴射部位に連続した大径円柱の受力
部位61を有する。この受力部位61は、前述した例と
同様に、弾性体30により噴射部位62が把持された状
態で、前記旋回室15内に設けられている。又、前記受
力部位61は、前述した実施例と同様に、前記ノズル7
0に設けられた旋回室15内に位置して上記の旋回流か
ら種々の力を受け、噴射体80の首振り公転運動等に関
与する。又、噴射体80は、前記噴射体80の中心軸方
向に、前記噴射口と貫通する給水管路77を備え、この
給水管路77から、旋回室15内の浴槽水を噴射口65
へと導く構成となっている。
【0066】又、前述した実施例と同様に、旋回室流入
路11は前記循環路6に接続され、且つ前記旋回室15
に偏心して連通して設けられているので、浴槽水が流入
すると、この浴槽水は、旋回室15の内周壁面に沿った
受力部位61周りの旋回流を引き起こす構成となってい
る。
【0067】又、弾性体30は、噴射口65を旋回室1
5の外側に臨ませた状態で、噴射体80を支持する。し
かも、噴射体80は、前記小径の噴射部位と前記把持部
38に挿入されているだけなので、噴射体80を支持し
た上で、受力部位61を旋回室15内において各方向に
傾斜可能とすると共に、この受力部位61を傾斜した姿
勢で首振り可能としている。この公転は、受力部位61
と上記の旋回流で引き起こされるが、その詳細について
は、前述した実施例と同様、受力部位周りに発生する揚
力、抗力、および公転開始とともに発生する遠心力によ
り公転運動を行なう。
【0068】又、旋回室15の下流壁は、図示するよう
に噴射体60の噴射部位62の側で小径とされたテーパ
ガイド部14とされている。このテーパガイド部14
は、受力部位61、延いては噴射体80の最大傾斜角度
を規制し、噴射体の公転角度を規制している。
【0069】又、前記噴射体80に設けられた給水管路
77は、前記旋回室15中心に開口し前記給水管路に向
き合う様に、空気導入口75を有しており、前記空気導
入口75は前記空気通路76により、前記前記空気吸入
口78に連通している。
【0070】以上の構成で、前記マッサージ浴槽71を
運転させた時の、浴槽水および空気の流れについて説明
する。図14は浴槽水が前記ノズル70より浴槽内に噴
射される時の特徴を説明する図である。図示する様に、
加圧循環ポンプ5で加圧された浴槽水が、前記ノズル7
0に供給されると、前述した様に旋回流を発生させる。
又、旋回室15に旋回流が発生すると前述した種々の作
用により前記噴射体80が公転運動を行なう。又、前記
旋回室15内で旋回流が発生すると、浴槽水の流れ自体
が遠心力を受けて、旋回室内壁側に偏り、旋回室中心の
圧力が低下する。又、本実施例では前記噴射体80の噴
射口65の開口面積を図2で示した噴射体20の噴射口
25より大きく設けており、浴槽水を前記噴射口65よ
り噴射するのに要する圧力、すなわち旋回室内の圧力を
小さくできる様に設けてあるので、前述した様に旋回室
中心の圧力が低下すると、容易に大気圧力以下になる。
【0071】又、前記旋回室15の中心の圧力が下がる
と、前記空気吸入口78が大気より空気を吸い込み、前
記空気通路506、および前記空気導入口75を通じ
て、旋回室中心へと空気を供給する。
【0072】又、前述した様に、浴槽水は前記旋回室1
5内で旋回した後、前記旋回室15中心に設けられた前
記給水管路77を通って、前記噴射口65より浴槽内に
噴射されるので、前記旋回室15内に供給された空気
は、この浴槽水と一緒に、前記給水管路77を通って、
前記噴射口65より浴槽内に噴射される。一方、噴射体
80は前記給水管路77を前記空気導入口75に向けた
状態で、首振り公転を行なうので、前述した噴射体80
の首振り公転運動により、空気の吸込みが阻害されるこ
とはない。
【0073】又、前記給水管路77に供給される浴槽水
は、旋回方向に速度成分を保ったまま供給されるので、
前記噴射口65より噴射される際も旋回した状態で噴射
される。又、前記噴射体80は公転しながら浴槽水を噴
射するので、前記給水管路77に供給された空気は、前
述した浴槽水自身の旋回と、噴射体80の公転運動の影
響を受けて、微細な気泡となり浴槽内へ噴射される。
【0074】又、さらに、噴射体80は公転しながら浴
槽水を噴射するので、この噴射される浴槽水と空気も一
緒に公転しながら噴射されることにより、前記気泡は浴
槽内の浴槽水によってさらに引き千切られ、さらに微細
な気泡として、前記浴槽水と一緒に浴槽内に噴射され
る。
【0075】この様な、浴槽水噴射装置を用いて人体に
浴槽水を当てた場合、前述した浴槽水の公転によるマッ
サージ効果や血行促進が得られるだけでなく、浴槽水の
噴射に気泡を混入することで人体への刺激を適度に和ら
げることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 マッサージ浴槽装置1を説明するための全体
構成図である。
【図2】 噴射体20の説明図であり、図2(a)は噴射
体20の縦断面図、図2(b)は噴射体20の外観図であ
る。
【図3】 弾性体30の断面図である。
【図4】 ノズル10を断面視して説明するための説明
図である。
【図5】 図4におけるAA断面図である。
【図6】 旋回室15に浴槽水が流入してからの受力部
位21の挙動とこの受力部位21にかかる力の様子を時
間経過に沿って説明する説明図である。
【図7】 弾性体30に水圧が作用して、噴射体20を
把持する様子を説明した図である。
【図8】 受力部位21がこうした挙動を採ることで得
られる浴槽水噴射の様子を説明する説明図である。
【図9】 マッサージ浴槽装置51を説明するための全
体構成図である。
【図10】 ノズル50を断面視して説明するための説
明図である。
【図11】 ノズル50からの浴槽水の噴射の様子を説
明する説明図である。
【図12】 マッサージ浴槽装置71を説明するための
全体構成図である。
【図13】 ノズル70を断面視して説明するための説
明図である。
【図14】 ノズル50からの浴槽水の噴射の様子を説
明する説明図である。
【符号の説明】
1…マッサージ浴槽装置 2…浴槽 3…制御装置 4…操作装置 5…加圧循環ポンプ 6…循環路 7…給水口 10…ノズル 11…旋回室流入路 13…開口部 14…テーパガイド部 15…旋回室 20…噴射体 21…受力部位 22…噴射部位 23…給水管路 25…噴射口 30…弾性体 35…屈曲部 36…固定部 37…弾性体抑え 38…把持部 50…ノズル 51…マッサージ浴槽装置 55…空気混入室 56…空気通路 58…空気吸入口 61…受力部位 62…噴射部位 65…噴射口 70…ノズル 75…空気導入口 76…空気通路 77…給水管路 80…噴射体
フロントページの続き Fターム(参考) 4C074 LL07 MM04 QQ01 QQ02 QQ12 QQ21 QQ31 QQ36 QQ38 4C094 AA01 AA07 BB15 BB16 BC12 DD02 DD12 DD14 EE11 EE17 EE20 EE22 GG03 GG20 4C100 AC03 AC05 AC07 BA05 BB05 CA17 DA05 DA06 EA20

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴槽に固定されるノズルと加圧装置を備
    え、前記浴槽に浴槽水を貯溜した状態で、前記加圧装置
    により、前記浴槽内から浴槽水を吸入し、加圧した状態
    で、前記ノズルへ供給して、浴槽内へ噴射する装置であ
    って、 前記ノズルは、 前記加圧装置により加圧された浴槽水が流入する流入室
    と、 該流入室に組み込まれ、浴槽水の噴射口を備えた噴射部
    位と該噴射部位に連続し前記流入室内に位置する室内部
    位とを有する噴射体であって、 前記流入室内の浴槽水を前記噴射口に導く管路を有する
    前記噴射体と、 前記噴射体を把持する可とう性の把持体であって、前記
    把持体は、前記噴射口を前記流入室の外部に望ませた状
    態で、前記室内部位が前記流入室内で傾斜した姿勢で首
    振り可能に前記流入室に組み込まれるようにして、前記
    流入室を閉鎖する前記把持体と、 前記流入室に浴槽水を導く給水機構であって、前記給水
    機構は、前記流入室の内壁面に沿った旋回流を発生させ
    るものであって、該旋回流を前記室内部位に作用させる
    ことで、前記室内部位が前記流入室内で傾斜した姿勢で
    前記噴射体を首振り運動させて公転させることを特徴と
    する浴槽水噴射装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の浴槽水噴射装置であっ
    て、前記給水機構は、前記流入室の周壁において前記流
    入室に偏心して連通したノズル管路を有する浴槽水噴射
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の浴槽水噴射装置であっ
    て、前記噴射体の傾斜角度を規制するガイド部を有する
    ことを特徴とする浴槽水噴射装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の浴槽水噴射装置であっ
    て、前記流入室に組み込まれた前記噴射体は、前記噴射
    部位を前記室内部位よりも小径の柱状体として備える、
    浴槽水噴射装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の浴槽水噴射装置であっ
    て、前記把持体は、前記噴射体が嵌合されて該噴射体を
    把持する筒状の把持部を有し、前記流入室に流入した浴
    槽水の圧力を前記筒状把持部の外壁に作用させる、浴槽
    水噴射装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の浴槽水噴射装置であっ
    て、前記把持体は前記噴射体の把持部位の周りに外側に
    凸の屈曲部を有する浴槽水噴射装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の浴槽水噴射装置であっ
    て、前記把持体は、前記噴射体の把持部位を中心とした
    径方向に沿って、把持体厚さを異なるものとした、浴槽
    水噴射装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の浴槽水噴射装置であっ
    て、前記ノズルの有する前記噴射体は、前記流入室への
    浴槽水の流入の無い非流入時において、前記室内部位を
    前記流入室に対して傾斜させている、浴槽水噴射装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8記載の浴槽水噴
    射装置であって、前記噴射口近傍に、大気と連通した空
    気混入室を設けたことを特徴とする、浴槽水噴射装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項8記載の浴槽水
    噴射装置であって、前記流入室の中心に、大気と連通し
    た空気導入口を設けたことを特徴とする、浴槽水噴射装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項10いずれか記
    載の浴槽水噴射装置であって、前記ノズルを複数備えた
    ことを特徴とする浴槽水噴射装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし請求項11いずれか記
    載の浴槽水噴射装置であって、 前記噴射体が起こす公転の周期で定まる周波数は約3H
    z以上とされている、浴槽水噴射装置。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし請求項12いずれか記
    載の浴槽水噴射装置であって、前記浴槽水噴射装置を浴
    槽に固定し、該浴槽内の浴槽水を、浴槽に入浴した人体
    に向けて噴射することを特徴とするマサージ浴槽装置。
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