JP2003210008A - 野菜移植機 - Google Patents

野菜移植機

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JP2003210008A
JP2003210008A JP2002010973A JP2002010973A JP2003210008A JP 2003210008 A JP2003210008 A JP 2003210008A JP 2002010973 A JP2002010973 A JP 2002010973A JP 2002010973 A JP2002010973 A JP 2002010973A JP 2003210008 A JP2003210008 A JP 2003210008A
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JP
Japan
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seedling
opening
nail
claw
transplanting
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Pending
Application number
JP2002010973A
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English (en)
Inventor
Norihiko Muneyoshi
紀彦 宗好
Yoshinori Yoshida
美徳 吉田
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Yanmar Agribusiness Co Ltd
Original Assignee
Seirei Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Seirei Industry Co Ltd filed Critical Seirei Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移植爪51の開き量にかかわらず、開き状態
を維持できるようにして、開孔孔径は最小として、苗2
6に合わせて移植爪51の開度を最適とする。 【解決手段】 機体フレーム2上に設けた苗供給部7よ
り苗26を移植爪51内に投入して、該移植爪51を圃
場25面へ移動して移植する野菜移植機において、前記
移植爪51をくちばし状の一対の爪部51a・51aよ
り構成して、閉じ方向に付勢部材69により付勢し、該
移植爪51を当接アーム65と連結して、該当接アーム
65を移植爪昇降アーム57の軌跡1回転当たり1回転
する開閉カム61に当接し、移植爪51を開閉カム61
にて開ける側に駆動する構成とする。また、当接アーム
65と移植爪51との間に爪開閉量調節機構67を設け
る。また、開閉カム61を、移植爪最下降時に開き最上
部或いはその直前まで維持するように形成する。また、
開閉カム61Aを、移植爪最下降時に開き最上部或いは
その直前までの移植爪上昇途中に該移植爪51を多段階
に開くように形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、苗供給部より苗を
移植爪内に投入して、該移植爪を圃場面へ移動して、移
植爪を開けて圃場面へ苗を落下させ、覆土輪で覆土して
移植する野菜移植機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、移植爪は最大開き位置で係止溝に
係止ピンがはまることで開き状態を維持し、最上位置手
前で移植爪の昇降リンク部材によって強制的に閉める構
成としていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一定の開き量
(最大開き量)でないと移植爪の開き状態をロックでき
ないため、開孔した孔径が大きくなり(最大開きとしな
ければロックできないので)苗が傾いたり、マルチフィ
ルムに無用な大径な孔が開孔されて、雑草が生いしげっ
たり、移植爪が上昇時にマルチフィルムが持ち上げられ
る場合があった。そこで、本発明は、移植爪の開き量に
かかわらず、開き状態を維持できるようにして、開孔孔
径は最小として、苗に合わせて移植爪の開度を最適とし
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。請求項1においては、機体フレー
ム上に設けた苗供給部より苗を移植爪内に投入して、該
移植爪を圃場面へ移動して移植する野菜移植機におい
て、前記移植爪をくちばし状の一対の爪部より構成し
て、閉じ方向に付勢部材により付勢し、該移植爪を当接
アームと連結して、該当接アームを移植爪昇降アームの
軌跡1回転当たり1回転する開閉カムに当接し、移植爪
を開閉カムにて開ける側に駆動する構成としたものであ
る。
【0005】また、請求項2においては、当接アームと
移植爪との間に爪開閉量調節機構を設けたものである。
【0006】また、請求項3においては、開閉カムを、
移植爪最下降時に開き最上部或いはその直前まで維持す
るように形成したものである。
【0007】また、請求項4においては、開閉カムを、
移植爪最下降時に開き最上部或いはその直前までの移植
爪上昇途中に該移植爪を多段階に開くように形成したも
のである。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態を説明す
る。図1は本発明の一実施例に係る歩行型野菜移植機の
全体的な構成を示した側面図、図2は同じく平面図、図
3は機体フレームとミッションケース部分の側面図、図
4は機体フレーム部分の平面図、図5は苗供給部の平面
図、図6は苗搬送台部の平面図、図7は受継部の後面断
面図、図8は同じく平面図、図9は苗搬送ポット部の拡
大図、図10は同じく拡大断面図、図11は同じく拡大
平面図、図12は移植部の後面図、図13は同じく側面
断面図、図14は同じく平面図、図15は移植爪の側面
図、図16は開閉カムの変形例を示す移植爪の側面図、
図17は覆土輪支持部の側面図、図18は覆土輪部分の
後面図、図19は同じく拡大後面図、図20は同じく拡
大側面図、図21は同じく平面図、図22は昇降レバー
部分の側面図、図23は灌水装置の側面図、図24は同
じく平面図である。
【0009】本発明の一実施例に係る玉葱用の歩行型の
野菜移植機について全体構成から説明する。図1、図2
において、野菜移植機1は、機体フレーム2の前部上に
エンジン3を載置し、前後中央部上に走行ミッションケ
ース4と植付けミッションケース5を配置し、機体フレ
ーム2後部上から後方にハンドル部材となるハンドルフ
レーム6を水平方向に連設して、該ハンドルフレーム6
の中途部上に苗供給部7を配置し、ハンドルフレーム6
後部を運転操作部9としている。
【0010】前記機体フレーム2の前部には前輪支持軸
10を横架し、該前輪支持軸10の両側に前輪支持フレ
ーム11・11の一端を取り付け、該前輪支持フレーム
11・11の他端に前輪12・12を支持している。ま
た、機体フレーム2の中途部より回動支持軸13・14
を横架し、走行ミッションケース4より後輪駆動軸15
を水平方向側方に突出し、該後輪駆動軸15の両側に駆
動ケース16・16を連設して、該駆動ケース16・1
6の端部に後輪17・17を支持している。そして、前
輪支持フレーム11と駆動ケース16はリンク機構を介
して連結されるとともに、機体フレーム2下部に設けた
油圧シリンダ19とリンク機構を介して駆動ケース16
が連結され、該油圧シリンダ19を伸縮させることによ
り前輪支持フレーム11と駆動ケース16が前輪支持軸
10及び後輪駆動軸15を中心に回動されて、機体を昇
降可能としている。
【0011】そして、植付けミッションケース5の後部
であって後述する後フレーム2b・2bの間の苗供給部
7の下方に移植部20が配置され、後フレーム2b・2
bで保護できるとともに、該移植部20は移植爪51を
昇降して、上端位置で苗供給部7より苗26を受け取
り、下端位置で移植爪51の先端部を圃場25面(畝
面)に突き刺して移植孔を開け、該移植孔に移植爪51
を開いて苗26を落下させて、その後方に配置した覆土
輪22により苗26の根部に土を寄せて覆土・鎮圧して
移植する構成としている。
【0012】次に各部の構成を説明する。まず、走行部
及び植付け部を支えるシャーシから説明する。図3、図
4に示すように、シャーシは機体フレーム2と、該機体
フレーム2に連設する走行ミッションケース4と植付け
ミッションケース5と、該走行ミッションケース4と植
付けミッションケース5とを連結する連結部材となる連
結プレート30と、前記植付けミッションケース5と機
体フレーム2を連結するハンドルフレーム6から構成さ
れ、それぞれを連結固定することにより補強部材を必要
とせず補強し合い剛性を高める構成としている。
【0013】前記機体フレーム2は側面視略逆「へ」字
状に構成して、該機体フレーム2を前フレーム2aと後
フレーム2bから構成して略前後中央部で連結し、該前
フレーム2aはプレート状に構成してその前部上にエン
ジン3を載置固定し、後部上にステー2cを介して走行
ミッションケース4を載置固定している。前記後フレー
ム2bは横フレーム2dの左右両側より後方へパイプを
延設した平面視Π状に構成して、該前部の左右水平方向
の横フレーム2dに前フレーム2a後端を固設してい
る。左側の後フレーム2bの前後中途部上より中柱2e
を立設している。また、前フレーム2a後部に前記回動
支点軸13を支持して側方に突出し、横フレーム2d延
長上に回動支点軸14を支持し、走行ミッションケース
4下部に後輪駆動軸15をそれぞれ左右水平方向に平行
に支持している。
【0014】そして、前フレーム2aの前後方向の左右
中心線を走行部(機体)の中心線として、左右一側(本
実施例では進行方向左側)に偏位して回動支持軸13・
14と後輪駆動軸15が側方に延設されて、野菜移植機
1が畝25を跨いで走行するときに、走行部が左右一側
に偏位して走行し、後述するように往路と復路で左右一
側2列ずつ(往路で1条目と2条目を、復路で3条目と
4条目を)移植できるようにしている。なお、左右の前
輪12・12と後輪17・17は畝25の形状や幅等に
合わせて左右位置(輪距)を調整できるようにしてい
る。
【0015】そして、図2、図3に示すように、前記後
フレーム2bの後部上及び中柱2e上部にハンドルフレ
ーム6の前部が連結され、該ハンドルフレーム6の前部
を植付けミッションケース5上部と連結し、前後中途部
上に苗供給部7と左右の苗載台31・31を支持し、後
部に昇降レバー32や主クラッチレバー33やアクセル
レバーやサイドクラッチレバー等の操作レバーを配置し
ている。
【0016】前記ハンドルフレーム6は平面視「E」状
に右フレーム6Rと中フレーム6Mと左フレーム6Lか
ら構成し、右フレーム6Rと中フレーム6Mの前部間に
植付けミッションケース5を支持固定し、前後中途部間
に連結プレート34を架設して、該連結プレート34の
下面に前記右側の後フレーム2b後端上部が固設され
る。このようにして3者が互いに連結固定されて剛性を
アップしている。該連結プレート34下部には苗供給部
7の駆動ケースが付設される。
【0017】また、中フレーム6Mと左フレーム6Lの
前後中途部間に補強パイプ6aが連結され、該左フレー
ム6Lの前部下面には前記中柱2e上端が連結固定され
る。このようにして、右フレーム6Rと中フレーム6M
と左フレーム6Lの間で連結固定することで剛性をアッ
プしている。また、右フレーム6Rの前後中途部より右
苗載台フレーム35が右斜め前方に突設されて苗載台3
1を取り付け、左フレーム6Lより左苗載台フレーム3
6を左斜め前方で、右苗載台フレーム35と略平行に突
設して苗載台31を取り付けている。
【0018】本実施例では、機体右側のハンドルフレー
ム6側部の後輪17後方(苗供給部7の右斜め後方)に
主作業者23が位置し、機体左側のハンドルフレーム6
側部の後輪17後方(苗供給部7の左斜め後方)に補助
作業者24が位置し、或いは、一人作業の場合は機体右
側のみ位置し、主作業者23は前記操作レバーを操作す
るとともに、苗載台31から苗26を取り、苗供給部7
の各苗搬送ポット40に一つずつ(あるいは所定本数ず
つ)苗26を挿入していく。補助作業者24は主作業者
23が苗搬送ポット40に挿入できなかった苗搬送ポッ
ト40に苗26を挿入して補完する。
【0019】前記走行ミッションケース4と植付けミッ
ションケース5はそれぞれ上下方向に向けて機体中央部
の前後に並設され、該走行ミッションケース4と植付け
ミッションケース5の左右両側に連結プレート30を貼
設して両ケースを連結する構成として一体的な構成物と
している。そして、前述のように前フレーム2aの後部
上に走行ミッションケース4を固設し、後フレーム2b
上部にハンドルフレーム6を介して植付けミッションケ
ース5の上部を固設している。こうして,側面視におい
て、機体フレーム2が逆「へ」字状に折れ曲がり状に構
成されている中央の凹部上方を、走行ミッションケース
4と植付けミッションケース5と連結プレート30によ
り連結固定することによって、側面視で三角形を構成す
ることができて剛性を高めているのである。
【0020】ここで、従来の野菜移植機の機体フレーム
は、主伝動ケースの前部にエンジンを固定し、該主伝動
ケースの後部に左右フレームを固定し、該左右フレーム
の一側より後方に主フレームを延設し、該主フレームの
後部にハンドルを設け、主フレームが左右一側に偏って
配置されていたので、移植装置を支持するには剛性不足
となり、また、片側のみフレームが配置されるので、捩
じれ等に弱い構成となっていたのであるが、上記から明
らかなように、機体フレーム2上に設けた苗供給部7よ
り苗26を移植爪51内に投入して、該移植爪51を圃
場25上へ移動して移植する野菜移植機において、前記
機体フレーム2を前後略中央で折れ曲がる側面視略逆
「へ」字状に構成し、この折れ曲がり部上方にミッショ
ンケース4・5を上下方向に配置したので、ミッション
ケース4・5と機体フレーム2の連結により折れ曲がり
部の剛性をアップすることができた。また、補強部材が
不要なため、コスト低減化を図れた。
【0021】また、前記ミッションケースは走行ミッシ
ョンケース4と植付けミッションケース5より構成し、
両ミッションケースを連結部材30で連結したので、各
ミッションケース4・5間を互いに強固に連結すること
ができて剛性をアップし、ミッションケース4・5を機
体フレーム2の構造体として利用することができた。
【0022】また、前記機体フレーム2を折れ曲がり部
の前側を前フレーム2a、後側を後フレーム2bとし、
該前フレーム2aと後フレーム2bをミッションケース
4・5で連結したので、前フレーム2aと後フレーム2
bとミッションケース4・5を互いに強固に連結して剛
性をアップすることができた。
【0023】また、前記前フレーム2a上にエンジン3
を載置し、後フレーム2b上部とミッションケース4・
5上部にハンドル部材6を取り付けたので、後フレーム
2bとミッションケース4・5とハンドル部材6により
三角形を構成して、剛性をアップすることができ、ハン
ドル6の押し下げ等による荷重に対して十分な強度が得
られた。
【0024】次に苗供給部7について図2、図5、図
6、図7、図8、図9、図10、図11より説明する。
図2、図6に示すように、前記左フレーム6Lの中途部
より補助作業者24側(機体中心と反対側)へ平面視U
字状の支持フレーム37が水平側方へ突設され、該支持
フレーム37とハンドルフレーム6の前後中途部上に、
板体を長円形(長リング形)に構成した苗搬送台39が
略水平に固設されている。
【0025】そして、図2、図5、図6に示すように、
駆動スプロケット41が連結プレート34上に、従動ス
プロケット42が支持フレーム37上にそれぞれ回転自
在に支持して配置され、該駆動スプロケット41と従動
スプロケット42にチェーン状に連結した苗搬送ポット
40連が巻回されている。該駆動スプロケット41へは
前記植付けミッションケース5よりチェーン等の伝動機
構を介して動力が伝達される。このようにして苗供給部
7が構成される。
【0026】こうして、苗搬送台39が機体中心から偏
位した車輪(前輪12・後輪17)側へ延設されること
で、苗供給部7が畝25を跨ぐように配設されて、二条
植えの場合、四条の植付け幅を跨ぐようになり、畝25
の両側に位置する主作業者23と補助作業24の両者が
苗供給部7に対面して苗載台31より苗26を取って苗
搬送ポット40に苗26を供給できるようにしている。
そして、主作業者23が位置する走行部側に駆動スプロ
ケット41を配置して苗供給部7を駆動するようにし
て、植付けミッションケース5からの駆動伝達経路が短
く、伝達機構をコンパクトに構成できるようにしてい
る。また、苗搬送ポット40連を長円形とすることで前
後に左右方向の直線部分(または円弧状の略直線部分)
を構成することができて、左右方向の搬送距離を長くし
て苗26を挿入するための時間を長くして苗供給を行な
える時間を長くして挿入抜けがないようにできて、移植
するタイミングを従来よりも速くすることで移植効率を
上げられるようにしている。なお、本実施例では苗搬送
を長円形としているが、少なくとも直線部分が苗供給部
7と後述する受継部50にあればよく、三角形状に構成
することも四角形状または多角形状に構成することも可
能である。
【0027】前記苗搬送ポット40は、図7、図8、図
9、図10、図11に示すように、筒体の上部を拡開し
た漏斗状に構成し、上方より苗26を挿入し易い形状と
している。苗搬送ポット40の下部外周には連結板43
が直径方向に延設して水平方向に固設され、該連結板4
3の端部同士が隣接する苗搬送ポット40の連結板43
と枢支ピン44により互いに回動自在に枢結され、苗搬
送ポット40と連結板43と枢支ピン44によりチェー
ン状に連結して無端体を構成して、チェーン等を不要と
して簡単な構成としている。そして、該苗搬送ポット4
0の上下中途部側面に前記駆動スプロケット41と従動
スプロケット42の外周面が当接するようにして、本実
施例では平面視右回り回動して、補助作業者24側で反
転して受継部50側へ苗を搬送するようにしている。な
お、図1、図3に示すように、駆動スプロケット41と
従動スプロケット42は上下複数枚(本実施例では二
枚)配置して、苗搬送ポット40の上下中途部に当接し
て安定して搬送できるようにしている。但し、チェーン
やベルト等の無端体に直接苗搬送ポット40を固定し、
チェーンまたはベルトを回動駆動する構成とすることも
可能である。
【0028】前記連結板43の一側の下部(搬送方向前
部が好ましい)にはプレート状の蓋体45の一側が支点
ピン46により枢支され、該蓋体45の他側の上面で前
記苗搬送ポット40の下面を蓋する構成としている。つ
まりシャッターとしている。そして、該蓋体45の他側
の下面の左右一側にはローラ47が回転自在に枢支さ
れ、苗搬送台39上を転動するようにしている。該ロー
ラ47は苗搬送ポット40毎に取り付けられるが、搬送
方向に対して左右交互にローラ47が配置されている。
つまり、一つの苗供給部7において、多数連結した苗搬
送ポット40・40・・・は偶数個とし、それぞれ順に
番号を付したときに、奇数に位置する苗搬送ポット40
と偶数に位置する苗搬送ポット40では搬送方向に対し
て交互に左右逆側にローラ47・47・・・を配置して
いるのである。言い換えれば、奇数(または偶数)のロ
ーラ47は内周側に、偶数(または奇数)のローラ47
は外周側に配置するのである。
【0029】そして、前記苗搬送台39は前記ローラ4
7が転動するレールの役目を果たしており、該苗搬送台
39の前記ローラ47が転動する経路において、受継部
50、つまり、機体上方の苗搬送台39の前部側に開口
部(または切欠)39a・39bを左右前後位置をズラ
せて並設配置して、該開口部39a・39bでローラ4
7を支えるものがなくなり支点ピン46を中心に蓋体4
5が下方に回動して、苗搬送ポット40の下方を開口
し、苗26を移植部20に落下させるようにしている。
【0030】即ち、左右方向に長い長円形の苗搬送台3
9の前部右側の苗搬送ポット40の移動軌跡部に開口部
39a・39bを搬送方向に沿って開口し、該開口部3
9a・39bは苗搬送ポット40の底面積よりも大きく
して苗26を落下できるようにするとともに、搬送方向
に対しては連結した苗搬送ポット40の3ピッチまたは
5ピッチ(奇数ピッチ)離れた位置に開口しており、こ
の間隔は条幅(条間隔)に合わせている。そして、進行
方向に対して一方は左右一側を、他方は左右他側をそれ
ぞれローラ47が落ち込むように位置を合わせて側方に
大きく開口し、ローラ47が位置しない側は苗搬送ポッ
ト40の底面よも若干広げる程度で苗26は落下する
(蓋体45が下方へ回動できる)が、進行方向前後隣接
する苗搬送ポット40に付設されているローラ47は落
ち込まないようにしている。つまり、開口部39a・3
9bは苗搬送ポット40の搬送方向中心線に対して、互
いに左右逆側に広げて開口している。
【0031】そして、開口部39a・39b内における
進行方向終端側のローラ47が通過する位置には、徐々
に上昇して苗搬送台39のローラ47転動面につながる
スロープ(傾斜面)39c・39cがそれぞれ設けられ
て、ローラ47が引っ掛かることなく移動に伴って徐々
に蓋体45が閉じるようにしている。
【0032】このように、苗供給部7は長円形状に苗搬
送ポット40・40・・・が配置されて、機体後方の主
作業者23と補助作業者24が位置する前を順に通過し
て、その通過時に苗26を苗搬送ポット40内に挿入
し、その前方の移植部20が位置する上方へ回転移動さ
せる。この移植部20上方位置において、3ピッチ離れ
たローラ47・47が同時に開口部39a・39b内に
落ち込み、蓋体45・45を下方に回動して開き、苗2
6を落下させて移植部20の移植爪51・51内に投入
するようにしている。この落下させる部分を受継部50
とする。つまり、受継部50は駆動スプロケット41が
位置する苗供給部7の駆動側に位置し、機体側に位置す
ることによって移植部20と近づけることができて受継
が良好となる。そして、ローラ47・47はスロープ3
9c・39cに当接して徐々に上昇して蓋体45・45
を閉じるのである。従って、一つの移植爪51に対して
苗搬送ポット40から一つおきに供給される。つまり、
奇数となる苗搬送ポット40は左右の開口部の左側(ま
たは右側)、偶数となる苗搬送ポット40は右側(また
は左側)の開口部で下方の蓋体45が開かれ、奇数と偶
数で左右の条(1条目と2条目または3条目と4条目)
の移植爪51・51に落下することになる。よって、同
時2条の植付けが可能となり、左右条の間隔も一定に保
てるのである。即ち、移植爪51・51に対応して該移
植爪51・51の上方に開口部39a・39bが設けら
れる。
【0033】ここで、従来、左右方向に移植爪を一対二
組有し、該移植爪の上方に苗供給部を配置して、苗を移
植爪内に投入して、畝上に野菜を同時に二条移植するよ
うにして、移植効率を高める野菜移植機が公知となって
いる。その従来の野菜移植機は、二条同時に植えつける
ために、左右各条に苗供給機構と苗植付機構を配置して
いたために、左右方向の幅が広くなり機体幅が広くな
る。そして、一つの畝上に四条植えつける場合には、往
路において1条目と3条目、復路において2条目と4条
目を植えつけるようにしているために、1条目と2条
目、及び、3条目と4条目の間隔を一定に保つことが難
しく、施肥や中耕等の作業がやり難くなったり、二条ず
つ収穫する野菜収穫機を用いて収穫するときに、掻込み
が正確に行われなかったりしていたのである。また、2
条植え苗供給装置は1条用の装置をそのまま用いていた
ので、円板状の供給台に苗収納カップを配置して間欠回
転駆動して、移植爪上方でカップ下面を開放して落下さ
せていたので、移植作業はどうしても二人必要となり、
そして、間欠回転する供給台のカップに苗を挿入してい
くために、連続的に回転する供給台に比べて挿入タイミ
ングが難しく、速く回転すればするほど挿入が難しくな
る。更に、供給台上のカップが少ないために休む間もな
く挿入しなければならず、余裕がなく、苗挿入ミスが発
生しやすいばかりでなく、疲労も激しい作業となってい
たのであるが、上記から明らかなように、機体フレーム
2上に設けた苗供給部7より苗26を移植爪51内に投
入して、該移植爪51を畝25上へ移動して移植する野
菜移植機において、長円形状に複数の苗搬送ポット40
を配置して、水平面上で回転させて受継部50へ搬送す
るように苗供給部7を構成したので、苗搬送ポット40
が直線状に搬送される部分が形成されて、円弧上を搬送
されるのに比べてタイミングがとり易く苗挿入がし易く
なり、搬送距離も長くできて苗挿入のための時間を長く
することができて、挿入ミスを減少できた。また、直線
部分に受継部50を設けることで、左右方向に移植爪5
1を配置して二条同時に植えつけることができ、1条目
と2条目のように隣接する2条に植えつけることがで
き、管理や収穫等の作業や処理がし易くなった。
【0034】また、前記苗供給部7を畝幅に跨がって配
置し、畝25の一側または両側にオペレーターが位置し
て苗供給部7に苗26を挿入可能としたので、苗供給部
7を安定して支持することができるようになり、苗挿入
作業は一人または二人で作業ができるようになり、作業
できる人数に合わせて作業ができる。また、二人で作業
する場合、一人は機体の操向操作と苗挿入作業を行い、
他の作業者は前者が挿入できない部分の苗搬送ポット4
0に苗26を補給する作業となり、作業の補完ができる
ようになり、完璧な作業が強要されることなく作業効率
の向上を図れた。また二人作業の場合は高速作業、一人
作業の場合は低速作業というように使い分けが可能とな
る。
【0035】また、前記苗供給部7を機体左右中央部よ
り偏位配置した車輪12・17側へ延設したので、空い
た空間を有効に利用できるようになり、左右重量バラン
スも向上できた。
【0036】また、機体フレーム2上に設けた苗供給部
7より苗26を移植爪51内に投入して、該移植爪51
を圃場25面へ移動して移植する野菜移植機において、
前記移植爪51を左右に並設し、一つの苗供給部7より
隣接する2条ずつ移植するようにしたので、2条同時に
移植できて作業効率を向上できるとともに、1条目と2
条目に植えつけることができ、管理や収穫等の作業や処
理がし易くなった。また、この2条植えの移植部20を
更に一対左右方向に付加して4条植えとすることも可能
となり、このとき、作業者は操向及び苗補強を担当する
主作業者23と苗補給をする補助作業24とするのであ
る。
【0037】次に、移植部20について図2、図12、
図13、図14、図15より説明する。前記後フレーム
2b・2bの間の機体中央部における植付けミッション
ケース5の後方に移植部20が配設される。該移植部2
0は、左右一側に配置され駆動部となるロータリケース
52と、左右中央部に位置して受継部50から畝25へ
搬送する左右の移植爪51・51と、左右他側方に配置
してガイド部となる昇降ガイド53と、これらを連結す
るアームやリンク等から構成されている。ロータリケー
ス52と昇降ガイド53は左右機体フレーム2に支持さ
れ、この間に移植爪51・51が配設され、該移植爪5
1・51は前記受継部50の下方で側面視縦長の楕円形
状の軌跡Xで昇降するように構成されている。尚、昇降
ガイド53は下部取り付け位置が前後可変となっていて
楕円形状の軌跡Xが可変となっている。
【0038】前記ロータリケース52は一端が機体フレ
ーム2より左右水平方向に突設した支点軸54に回転自
在に支持され、該ロータリケース52の外側側面の支点
軸54外周部に伝動体となるスプロケット55が固設さ
れ、チェーン等の伝動手段を介して前記植付けミッショ
ンケース5と連動連結され、該移植部20と前記苗供給
部7が同期して駆動するように構成されている。尚、ス
プロケット55の代わりに歯車等により伝動する構成と
することもでき限定するものではない。
【0039】前記ロータリケース52内には三つの歯車
(太陽歯車と遊星歯車と中間歯車)が直列的に配置して
それぞれ噛合され、ロータリケース52他側より出力軸
56を前記スプロケット55と反対側に突出している。
該出力軸56上に移植爪昇降アーム57の一端が固設さ
れている。こうして、ロータリケース52が一回転する
と同時にアーム57の先端が縦長の楕円軌跡で逆方向に
一回転するように前記歯車が設定されている。
【0040】前記アーム57の他端に連結軸59の一端
が固設され、該連結軸59上に隣接する二条の条幅Lに
合わせて移植爪支持体60・60の一側(前側)が軸受
を介して回転自在に支持されている。該移植爪支持体6
0・60の前後中途部間には連結補助軸62が連結され
て、剛性をアップしている。該移植爪支持体60は左右
のプレートより構成して、左右のプレート間の連結軸5
9上に開閉カム61を固設している。
【0041】前記移植爪支持体60の他側(後側)には
漏斗状のカップ60aを形成して、受継部50より苗2
6が入り易くし、該カップ60a下部に開閉可能に移植
爪51を配置している。
【0042】移植爪51の開閉機構は、前記カップ60
aの前部と後部に同距離はなれた位置に爪支点軸63・
63を左右水平方向に設け、該爪支点軸63に移植爪5
1の上部の前後一端を枢支している。そして、移植爪5
1は前後略対称に構成したくちばし状の爪部51a・5
1aを合わせた状態で苗26を収納支持し、開いた状態
で苗26を落下させるようにしており、合わせる側の爪
部51a上部のカップ60aの左右両側に枢支軸64・
64を設けて前後の爪部51a・51aを連結してい
る。そして、該枢支軸64・64とカップ60a上部と
の間にバネ69・69を介装して、枢支軸64・64を
持ち上げるようにして、移植爪51を閉じるように付勢
している。
【0043】また、前記開閉カム61側に位置する爪部
51aの爪支点軸63上には当接アーム65の一端が枢
支され、該当接アーム65の他端にローラ66を設けて
前記開閉カム61の外周に当接するように構成してい
る。該当接アーム65と爪部51a上部との間には爪開
閉量調節機構67が設けられており、該爪開閉量調節機
構67は両者間にボルト68を螺装して、該ボルト68
を回動することにより両者の間隔を調節して、爪部51
aの回動量を調節できるようにしている。
【0044】つまり、前記バネ69により爪部51aは
閉じるように付勢され、支点軸63に対して反対側に位
置する当接アーム65の先端は開閉カム61に当接され
て回動が規制されている。即ち、開閉カム61の外周形
状によって爪部51aが回動して移植爪51が開閉され
ることになるのである。このように構成することによっ
て、常に移植爪51は閉じ方向に付勢され、開閉カム6
1により強制的に開くように制御されるため、開き位置
でロックするような構成では、十分な開きが得られない
とロックできずに、移植爪51が上昇途中で(苗26が
完全に落ちないうちに)閉じて(カム形状を変更するこ
とで開閉タイミングや開度が自由に設定可)しまい、苗
26を落とすことができない場合があったが、本実施例
のように構成することで確実に開いて苗26を落下させ
ることができるのである。
【0045】そして、前記ロータリケース52と左右反
対側に位置する移植爪支持体60の前部が上方に延出さ
れて延出部60bが形成され、該延出部60bより支持
軸70が昇降ガイド53側の側方に突出され、該支持軸
70の端部にローラ71を設けて上下方向に配置した昇
降ガイド53に嵌入して、移植爪51の昇降をガイドす
るようにしている。
【0046】このような構成において、移植爪51が上
昇端に位置して爪部51a・51aは閉じて、受継部5
0において、苗供給部7より苗26が投入されると、植
付けミッションケース5からの動力によりロータリケー
ス52が回動され、アーム57も同時に回動されて、左
右の一対の移植爪51・51は同時に、昇降ガイド53
に沿って下降し、植付け爪51は楕円軌跡Xを描いて下
降する。そして、下端位置まで下降して先端部を畝25
面に突き刺さし、該畝25面に移植孔を開けると、開閉
カム61の回動により、該開閉カム61に当接した当接
アーム65が回動されて、爪支点軸63・63を中心に
爪部51aが回動されて、移植爪51・51が開かれ、
苗26が移植孔に落下放出されるのである。更に回動す
ると、移植爪51・51が上昇されて、上昇位置で開閉
カム61の回転により左右一対の移植爪51・51が同
時に閉じられるのである。即ち、開閉カム61は移植爪
51・51の上昇時その間ずっと大径部にて当接アーム
65を介して該移植爪51・51を開き、下降時その間
ずっと小径部にて非作用状態として該移植爪51・51
をバネ69により閉じるのである。
【0047】ここで、従来、移植爪内に苗を投入して、
該移植爪を回動させて、圃場に移植する野菜移植機があ
った。該野菜移植機は、円板状の供給台の周囲に所定間
隔をあけて苗搬送ポットを配置して、回転させて移植爪
上方へ搬送するように、側方より苗を供給し、前方へ回
動して移植爪の上方より落下するようにし、該移植爪は
前方よりクランクにより駆動する構成としていた。しか
し、供給台の側方より苗を供給する構成では、供給位置
と移植爪上方までの距離が短いために、苗搬送ポットは
直ぐに移植爪上方に至り、苗供給作業は大変忙しい作業
となってしまう。また、移植爪をクランクにより駆動す
る構成としていたので、片持ち支持となり、剛性が不足
して偏磨耗を生じるおそれがあったが、上記から明らか
なように、機体フレーム2上に設けた苗供給部7より苗
26を移植爪51内に投入して、該移植爪51を圃場2
5面へ移動して移植する野菜移植機において、機体フレ
ーム2上の右左に駆動スプロケット41と従動スプロケ
ット42を配置し、苗搬送ポット40をチェーン状に連
結して前記スプロケット41・42間に巻回し、進行方
向後側に苗26の挿入部を配置し、前側に受継部50を
配置した苗供給部7を構成したので、苗搬送ポット40
がチェーン状に無端体を構成することができて、チェー
ンやベルト等を必要とせず構成が簡単となった。また、
苗26を連続的に後ろから前方へ搬送して移植爪51へ
の受継部50に搬送することができ、苗挿入作業者は後
方及び側方に位置することができて作業位置の範囲を広
くとることができ、作業がし易くなった。また、受継部
50までの搬送経路が長くなり、苗抜け(欠苗)が容易
に判り、移植精度を向上することができた。
【0048】また、前記受継部50を駆動スプロケット
41側に配置したので、苗供給部7と移植爪51の駆動
部を近づけて配置することが可能となり、駆動構成をコ
ンパクトに構成でき、駆動経路が短くなって誤差も小さ
くすることができた。また、駆動部は強度が高いフレー
ムに固定されるので、受継部50の強度も高くなり、歪
みや誤差が小さくなった。
【0049】また、前記受継部50の下方に左右一対の
移植爪51・51を設け、該一対の移植爪51・51の
左右一側部に駆動部を配置し、他側部にガイド部を設け
たので、移植爪51・51を両側より支持することがで
きて、強度アップして、植付け精度を向上することがで
きた。
【0050】また、機体フレーム2上に設けた苗供給部
7より苗26を移植爪51内に投入して、該移植爪51
を圃場25面へ移動して移植する野菜移植機において、
前記移植爪51をくちばし状の一対の爪部51a・51
aより構成して、閉じ方向に付勢部材69により付勢
し、該移植爪51を当接アーム65と連結して、該当接
アーム65を開閉カム61に当接し、移植爪51を開閉
カム61にて開ける側に駆動する構成としたので、開閉
カム61により強制的に移植爪51を開けるため、開け
量が不足することがなく、確実に移植爪51を開けて苗
26を畝25上に落下させることができ、植付け精度を
向上することができた。
【0051】ところで、前記開閉カム61は移植爪51
を閉じ状態と開き状態の二つの状態に開閉するものを示
したが、図16に示すように、移植爪51・51の上昇
時その間ずっと当接アーム65を介して該移植爪51・
51を開くための大径部を大小二段に形成した開閉カム
61Aを前記開閉カム61に変えて設けることで、例え
ば、移植爪51が下端位置に下降して上昇に転じて畝2
5から抜かれるまでは開閉カム61Aの第1作用部61
bと当接アーム65の当接により該移植爪51を小さく
開き、畝25から抜かれた後、上端位置に上昇して下降
に転じるまでは開閉カム61Aの第2作用部61aと当
接アーム65の当接により該移植爪51を大きく開くよ
うにする。即ち、移植爪51の上昇時に該移植爪51を
二段階(複数段階)で開く。つまり、開閉カム61或い
は61Aのカム形状による移植爪51の開閉動作を多段
にしている。そして、前記開閉カム61Aはいちご等大
きな苗葉のある苗を移植する場合、畝25に開ける移植
孔の孔径を小さくしながら移植爪51からの葉抜けを円
滑に行えるので好適である。特に、マルチフィルムを敷
設してある圃場の場合、フィルムから抜き上げる時に移
植爪51が大きく開いているとフィルムを持ち上げるの
で小さく開くことが有効である。
【0052】上記から明らかなように、前記開閉カム6
1或いは61Aはそのカム形状によって移植爪51をそ
の昇降軌跡X上で自在に開閉動作及び開閉量が変化でき
るので、移植できる苗が限定されず汎用性を向上でき
た。
【0053】さらにここで、従来、移植爪は最大開き位
置で係止溝に係止ピンがはまることで開き状態を維持
し、最上位置手前で移植爪の昇降リンク部材によって強
制的に閉める構成としていたため、一定の開き量(最大
開き量)でないと移植爪の開き状態をロックできないた
め、十分な開き量が得られず苗をスムーズに落下放出で
きない場合があったが、上記から明らかなように、機体
フレーム2上に設けた苗供給部7より苗26を移植爪5
1内に投入して、該移植爪51を畝25上へ移動して移
植する野菜移植機において、前記移植爪51をくちばし
状の一対の爪部51a・51aより構成して、閉じ方向
に付勢部材69により付勢し、該移植爪51を当接アー
ム65と連結して、該当接アーム65を移植爪昇降アー
ム57の軌跡1回転当たり1回転する開閉カム61に当
接し、移植爪51を開閉カム61にて開ける側に駆動す
る構成としたので、開閉カム61により強制的に移植爪
51を開けるため、移植爪51の開き量にかかわらず、
開き状態を維持でき、苗26を畝25面に確実、かつス
ムーズに落下放出できた。また開閉カム61の形状によ
って移植爪を昇降軌跡X上で自在に開き量を変化させる
ことができるため、苗26の種類に対応した移植爪51
の開き量を容易に得ることができ、汎用性を向上でき
た。
【0054】また、当接アーム65と移植爪51との間
に爪開閉量調節機構67を設けので、苗26の種類に対
応した移植爪51の開き量を得ることができ、しかも開
き量を調節しても開き状態は維持され、苗26は畝25
面に確実、かつスムーズに落下放出できた。
【0055】また、開閉カム61を、移植爪最下降時に
開き最上部或いはその直前まで維持するように形成した
ので、移植爪51の通常の開閉動作を確実に得ることが
できた。
【0056】また、開閉カム61Aを、移植爪最下降時
に開き最上部或いはその直前までの移植爪上昇途中に該
移植爪51を多段階に開くように形成したので、例え
ば、移植爪51が下端位置に下降して上昇に転じて畝2
5から抜かれるまでは小さく開き、畝25から抜かれた
後、上端位置に上昇して下降に転じるまでは大きく開く
ようにすることにより、いちご等大きな苗葉のある苗を
移植する場合、畝25に開ける移植孔の孔径を小さくし
ながら移植爪51からの葉抜けを円滑に行うことがで
き、このように大きな苗葉のある苗を移植することが可
能となった。
【0057】次に覆土輪22の支持構成について図1
7、図18、図19、図20より説明する。前記左右の
後フレーム2b・2bの前後中途部下面から下方にステ
ー72・72が突設され、該ステー72・72に覆土輪
フレーム73の前端が支点軸80により枢支されて枢支
部としている。該枢支部近傍に後述するロック部89が
設けられている。該覆土輪フレーム73は平面視U字状
に構成し、後端部より後方にハンドル74を突出し、左
右中央部より上方に支持ステー75を突設し、下方に取
付フレーム76を垂設している。
【0058】前記取付ステー76下端に前後方向に枢支
軸90を突設し、該枢支軸90上に覆土輪支持フレーム
91の下部を枢支している。該覆土輪支持フレーム91
は後面視において、横「E」型に構成して、中央のフレ
ーム下部に前記枢支軸90を枢支し、左右両側のフレー
ムと中央のフレームの下部の間に覆土輪22・22・2
2・22を左右一対ずつ回転自在に配置している。この
一対の覆土輪22・22は前記移植爪51・51の進行
方向の線を跨ぐ構成としている。こうして、左右中央下
部に枢支軸90を配置して左右の覆土輪22・22・・
・を左右傾倒自在に支持して、畝25上面の傾斜に追随
して覆土鎮圧精度を高め、移植後の苗26の根部の両側
を押さえる構成としている。尚、畝25は二条以上の多
条植えで、しかも平畝でも上面を山形に形成して排水性
を向上させるようにしている。図中91a・91bは覆
土輪支持フレーム91から支持ステー75の左右横側に
突設させる左右のストッパーであり、覆土輪22・22
・・・の左右傾倒量を規制している。
【0059】前記支持ステー75の上部に左右方向に枢
支軸77を設け、該枢支軸77に延設部材となるガイド
杆78の一側が摺動自在に挿入され、該枢支軸77の両
側のガイド杆78上には付勢部材となるバネ79a・7
9bが外嵌されている。該ガイド杆78の他端は前記ハ
ンドルフレーム6(中フレーム6M)の後部に支点軸8
1により回転自在に支持されている。
【0060】このように構成することによって、前記覆
土輪22は前記バネ79bの付勢力により下方へ押圧す
るように付勢されている。そして、作業終了時や回行す
るときに、ハンドル74を持って覆土輪22を上昇させ
ると、枢支軸77が支点軸80・81を結ぶ線上よりも
上方に位置すると死点越えとなって、覆土輪22を上昇
した位置に維持することができるのである。尚、前記バ
ネ79aは緩衝バネとして働く。
【0061】次に、覆土輪22を上昇させた位置にロッ
クするためのロック部89の構成について図17、図2
2により説明する。前記枢支部近傍にはロック部89が
設けられている。該ロック部89は前記覆土輪フレーム
73の回動基部側に枢支軸93によりロックアーム94
の一端を枢支し、該ロックアーム94の他側には長手方
向と上方(支点軸80に対して半径方向)に延びるL字
状の長孔94aが形成され、一方、機体フレーム2(後
フレーム2b)の前記ステー72よりも上方位置に係止
ピン95を突出して、該係止ピン95を前記長孔94a
に挿入している。
【0062】更に、前記ロックアーム94の他端(上
端)にワイヤー96とバネ97の一端が連結され、該バ
ネ97の他端は前方の後フレーム2bに連結されてロッ
クアーム94を前下方へ回動するように付勢し、ワイヤ
ー96の他端は前記昇降レバー32の回動基部へ設けた
アーム99と連結している。該昇降レバー32には更に
昇降操作用のワイヤー97aを介してエンジン3近傍に
設けた油圧操作レバーと連結され、かつ、植付けクラッ
チ操作用のワイヤー97bを介して植付けクラッチのク
ラッチシフターと連結され、該昇降レバー32の操作に
より機体の昇降と植付けクラッチの入り切りと覆土輪2
2の上昇位置でのロック解除を一本のレバー操作で行え
るようになっている。
【0063】このような構成において、前記ハンドル7
4を持ち上げて覆土輪22を上昇させると、ロックアー
ム94も持ち上げられて、係止ピン95に沿って長孔9
4aが上昇し、覆土輪22が上昇位置で前述の如く死点
越えによって上昇位置で維持される位置に至ると、係止
ピン95が長孔94aの垂直部94bに入り、ロックア
ーム94はバネ97の引っ張り力により前下方へ回動付
勢され、係止ピン95が長孔94aの垂直部94bに維
持され、覆土輪22が自重等により下方へ回動しようと
しても、垂直部94bに係止ピン95が係合されて回動
できず、覆土輪22は上昇位置にロックされることにな
る。
【0064】そして、作業開始時や回行後の作業再開時
に、昇降レバー32を機体が下降し、かつ植付けクラッ
チが入るように、前方へ回動操作すると、ワイヤー96
が(昇降レバー32を前方回動するとワイヤー97a・
97bはもどされる)引っ張られてロックアーム94を
後上方へ回動し、この回動によって係止ピン95が長孔
94aの垂直部94bに入った状態から外され、覆土輪
フレーム73を下方へ押し、死点越え部分を通過させて
覆土輪22を下げるのである。つまり、昇降レバー32
の下降操作及び植付けクラッチ入り操作に連動して覆土
輪22を下降することができるのである。このようにし
て昇降レバー32の下降操作及び植付けクラッチ入り操
作で覆土輪22も同時に下降させて操作性を向上してい
るのである。
【0065】ここで、従来、移植爪内に苗を投入して、
該移植爪を回動させて、圃場に移植し、覆土輪で覆土す
る野菜移植機があった。該野菜移植機は、覆土輪をリン
ク機構を介して、機体の昇降機構と連動連結し、車輪を
支持する部材を下降回動して、車輪を下降することによ
り機体を上昇させたときに覆土輪も上昇させるようにし
ていた。しかし、従来の野菜移植機では、畝の高さが異
なると覆土輪の高さも調節しなければならず、アームと
リンクで連結しているので、その調節幅は限られてしま
う。つまり、覆土輪を高く上げる構成とすることは難し
くなるのである。また、畝表面の凹凸に対する追随性も
劣ってしまうのであるが、上記から明らかなように、機
体フレーム2上に設けた苗供給部7より苗26を移植爪
51内に投入して、該移植爪51を圃場25面へ移動し
て移植し、その後方に設けた覆土輪22にて覆土鎮圧す
るする野菜移植機において、覆土輪22を昇降可能に構
成し、該覆土輪22を機体下降時或いは機体下降及び植
付けクラッチ入り時に同時に下降するように構成したの
で、作業開始時や回行後の作業再開時に機体を下げる或
いは機体を下げ、かつ植え付けクラッチを入れると同時
に覆土輪22も下降されて、覆土輪22の下げ忘れを防
止することができ、覆土輪22の下げ操作の手間を省く
ことができた。
【0066】また、前記覆土輪22を覆土輪フレーム7
3の後部に支持し、該覆土輪フレーム73の前部を機体
フレーム2後部に枢支部を設けて枢支し、該枢支部近傍
に上昇位置で覆土輪22をロックするロック部89を設
けたので、昇降ハンドルに誤って触れても下降すること
がなく、移動時・回行時にその振動・衝撃で下降してし
まうこともなく、意図せぬ時に覆土輪22が下降するこ
とがなく、確実に上昇位置に位置させておくことができ
た。
【0067】また、前記ロック部89を機体を昇降操作
する昇降レバー32或いは機体を昇降操作し同時に植付
けクラッチも入り切りする昇降レバー32と連動連結し
たので、昇降レバー32の下降操作或いは下降操作及び
植付けクラッチ入り操作により同時に覆土輪22を下降
することができ、覆土輪22の下降操作を省くことがで
きて、操作性を向上することができた。また、昇降レバ
ー32とロック部89は近くに配設することができ、連
結機構を簡単に構成できた。
【0068】また、前記覆土輪フレーム73の後部と機
体フレーム2より後方に延設したハンドル部材6との間
に、覆土輪22を下方へ付勢する付勢部材79bを設け
るとともに、該付勢部材79bは覆土輪22上昇時に死
点越えにて上昇位置を保持するようにしたので、覆土輪
22を下げたときには、覆土輪22が圃場25面に押圧
するように付勢し、上げたときには覆土輪22が上昇位
置で保持されるようになり、上昇位置で維持する補助力
を負荷できて、ロック部89の剛性を大きくする必要が
なく、簡単な構成で安価に構成できるようになった。
【0069】次に、左右一対の覆土輪22間への苗ガイ
ド機構100について図20,図21により説明する。
該苗ガイド機構100は、移植爪51により畝25面に
移植孔を開け、かつその移植孔に落下放出された苗26
の葉部を、左右両側から支持案内する左右一対のガイド
部材101・101からなり、本実施例では各覆土輪2
2の外側の覆土輪支持フレーム91に一端を枢着した平
面視レの字形状のガイド杆をガイド部材101として開
示しており、ガイド杆は各覆土輪22の外側から前方に
延出され、覆土輪22の前方に折曲げ部を位置させ、該
折曲げ部から先の後方に向いて延出される自由端部側を
苗26のガイド部とし、左右のガイド部の間に、左右一
対の覆土輪22の間にこの前方から苗26の葉部を誘導
するための、後部に行くにつれて通路幅が狭くなり後端
部の通路幅を左右一対の覆土輪22の接地部の間隔と略
同じにするガイド通路102を形成し、移植孔に落下放
出された苗26の葉部を、該ガイド通路102により覆
土輪22の前方で支持案内しながら左右一対の覆土輪2
2の間に誘導することにより、移植孔への落下放出時に
苗26が左右に傾いたり、また覆土輪26により根部に
対して覆土・鎮圧されるまでに苗26が風等で左右に傾
いても、その傾きを修正して適正な姿勢で移植できるよ
うに構成している。尚、本実施例ではガイド部材101
は移植部20と覆土輪22の間に設けたが、前部を移植
部20より前方に延出させ、ガイド部材101・101
の間で移植爪51による苗26の畝25面の移植孔への
落下放出を行わせてもよく、また後部を覆土輪22の間
に延出し、少なくとも苗26の覆土鎮圧が完了するまで
苗26を移植姿勢に保持するようにしてもよい。
【0070】ここで、従来から、野菜移植機の覆土輪は
一条分が左右一対で構成され、それが多条植えの場合、
移植条数分機体フレームに覆土輪フレームを介して高さ
を揃えて左右に並べて設けられていた。ところが、苗を
移植する畝の上面は中央部から端部に向かって低くなる
ように山形に形成され、排水性を向上させるようにして
いるため、畝端部側の覆土輪ほど接地圧が低くなり、ま
た畝上面の傾斜がきつい場合には畝端部側の覆土輪が畝
面から浮上ってしまい、移植条数が多くなればなるほど
適正な覆土鎮圧が行えないという問題と、移植爪から落
下放出された苗が畝面の傾斜で左右にかたむいたり、或
いは玉葱の苗等の根鉢を有しない軽量苗の場合、風等で
も左右にかたむく場合があり、従来では、覆土輪は、苗
を傾いた状態で覆土鎮圧してしまう(移植してしまう)
問題もあったが、上記から明らかなように、機体フレー
ム2に設けた苗供給部7より苗26を移植爪51内に投
入して、該移植爪51を畝25上へ移動して移植し、そ
の後方に設けた覆土輪22にて覆土鎮圧する野菜移植機
において、覆土輪22を機体フレーム2に左右傾倒自在
に支持したので、覆土輪22を畝25面に略同じ接地圧
で接地でき、多条植えの野菜移植機における覆土鎮圧性
能を向上することができた。
【0071】また、機体フレーム2に昇降可能に支持す
る覆土輪フレーム73に対し覆土輪22を左右傾倒自在
に支持したので、畝面25の左右傾斜と共に凹凸に対す
る追従性も同時に確保でき、多条植えの野菜移植機にお
ける覆土鎮圧性能を一層向上することができた。また左
右傾倒自在な部分(覆土輪支持フレーム91、覆土輪2
2)が必要最小限であるので、応答性(反応)がよく軽
量となっている。
【0072】また、機体フレーム2に設けた苗供給部7
より苗26を移植爪51内に投入して、該移植爪51を
畝25上へ移動して移植し、その後方に設けた覆土輪2
2にて覆土鎮圧する野菜移植機において、畝25上に落
とされた苗26を左右両側から支持して左右一対の覆土
輪22の間に案内するガイド部材101・101を設け
たので、移植孔への落下放出時に苗26が左右に傾いた
り、また覆土輪22により根部に対して覆土・鎮圧され
るまでに苗26が風等で左右に傾いても、その傾きをガ
イド部材で101・101で修正して、苗26を略真っ
直ぐに起立させた状態で、覆土輪22による覆土鎮圧を
行わせることができ、適正な姿勢で移植できるようにな
った。
【0073】また、ガイド部材101・101を苗26
の葉部に作用させたので、葉数が多い苗や大きな苗葉を
有する苗であっても、ガイド部材101・101が苗葉
を寄せ集めて束ねる働きをし、覆土輪22の間を適正に
苗葉を通過させて、その根部への覆土鎮圧を適正に行わ
せることができると共に、覆土輪22の接地部の間隔を
従来よりも狭くでき、苗26の根部のすぐ横で確実に覆
土鎮圧を行うことができるようになった。
【0074】次に灌水装置105の構成について図5、
図7、図8、図23、図24より説明する。灌水装置1
05は苗26の活着補助のため、移植した苗26に灌水
を施すもので、苗供給部7の受継部50の近傍にノズル
台106を設け、該ノズル台106の上部に左右二つの
灌水ノズル107・107を取り付け、該左右の灌水ノ
ズル107・107の噴出口を移植爪51・51の上方
に移動した苗搬送ポット40・40の上方に延出させ、
灌水タンク108から灌水ポンプ109を介して左右の
灌水ノズル107・107に圧力水を供給し、左右の灌
水ノズル107・107により移植爪51・51の上方
に移動した苗搬送ポット40・40の内部にこの上方か
ら灌水するように構成している。
【0075】灌水タイミングは、移植爪51・51の上
方位置においてローラ47・47が同時に開口部39a
・39b内に落ち込み、蓋体45・45が下方に回動し
て開いた時とし、苗搬送ポット40・40の内面と苗2
6に水がかかり、該水で苗26を勢いよく強制的に下方
に排出させ、苗搬送ポット40・40から移植爪51・
51内へ苗26を確実、かつ素早く落下投入させると共
に、該水で苗搬送ポット40・40内面に付着した泥・
土を流し落とすのである。さらに苗搬送ポット40・4
0の内面を伝って下方に流出し、苗26と共に開口部3
9a・39bを介して上昇端に位置する移植爪51・5
1内に受け入れられ、移植爪51・51による畝25面
への苗26の移植と同時にその苗26に灌水すると共
に、該水で移植爪51・51の内面に付着した泥・土を
流し落とすのである。灌水に使用する水に肥料や薬剤を
入れても良い。
【0076】そして、ノズル台106に灌水センサーで
あるタイミングスイッチ110が取り付けられ、該タイ
ミングスイッチ110は一方の開口部39aの真上に苗
搬送ポット40が移動する度にその苗搬送ポット40に
よってスイッチアームが押されてオン動作し、苗搬送ポ
ット40間の隙間でスイッチアームが復帰してオフ動作
する。該タイミングスイッチ110が灌水制御部111
に接続されると共に、灌水制御部111は図示しない電
磁開閉弁を介して連通接続される給水口112及び送水
口113を設け、該給水口112に給水ホース114を
介して灌水ポンプ109の吐出口を接続し、送水口11
3に送水ホース115を接続し、該送水ホース115の
端部に分岐用のホース継ぎ手116を介して二本の分岐
送水ホース115a・115bを接続し、各分岐送水ホ
ース115a・115bの端部を各灌水ノズル107・
107に接続している。そして、灌水ポンプ109を作
動させた状態で電磁開閉弁をタイミングスイッチ110
が2回オン・オフ動作する度に所定時間だけ電磁開閉弁
を開き、灌水タイミングに合わせて間欠的に灌水を行わ
せるのである。尚、灌水ポンプ109は灌水タンク10
8内に設ける電動水中ポンプを使用しており、移植作業
中常時作動させ、電磁開閉弁が閉じられた時の余剰水は
タンクにアンロードさせる構造となっており、灌水ポン
プ109を間欠的に作動させるものに比べ応答性に優
れ、高速移植にも対応できるようになっている。
【0077】また、灌水タンク108は、左右前輪12
・12及び左右後輪17・17からなる4輪走行装置に
対して右側に変位させた機体(走行部)の左側、即ち機
体を変位した側と反対側の機体左右一側に設けるもの
で、機体フレーム2の前部左側に延出される前輪支持軸
10の中途部に前部を枢着固定し、機体フレーム2の中
途部左側に延出される回動支持軸14の中途部に後部を
枢着固定して、機体の前半部左側にタンク支持フレーム
117を取り付けている。該タンク支持フレーム117
は回動支持軸14の上方となる後端部上側にタンク載せ
部118を形成し、灌水タンク108の荷重を回動支持
軸14にかけるように灌水タンク108を着脱自在に搭
載支持している。そして、タンク載せ部118の一側に
灌水制御部111を取り付け、タンク載せ部118の直
前のタンク支持フレーム117の中央部上側にバッテリ
載せ部119を形成し、該バッテリ載せ部119にバッ
テリ120を搭載支持し、該バッテリ120を灌水装置
105の灌水ポンプ109・灌水制御部111等の電気
機器の電源としている。
【0078】こうして、4輪走行装置(左右前輪12・
12と左右後輪17・17)に対して機体が左右一側に
変位し、左右バランスが左右一側に偏る野菜移植機にあ
って、重量物である灌水タンク108を変位した側と反
対側の機体左右一側に搭載支持し、野菜移植機の左右バ
ランスの改善を図り、走行性能及び操縦性能を向上して
いる。また前輪支持軸10の中途部と回動支持軸14の
中途部がタンク支持フレーム117で連結固定されて剛
性をアップしている。
【0079】ここで、従来、複数個の苗搬送ポットを取
り付けた円板を回転させて、人手によって各苗搬送ポッ
トに供給された苗を移植爪の上方に搬送して該移植爪内
に落下させる構成とした苗供給を設けた半自動式の野菜
移植機は公知となっている。また、野菜移植機に、苗の
活着補助のため、移植時或いはその直後に少量の灌水を
行う灌水装置を装着することも公知となっている。該野
菜移植機の灌水装置は、移植爪の洗浄を兼ねて灌水をで
きるように、灌水用ノズルを移植爪の周辺に取り付け、
移植タイミングに同調させて一苗ごとに灌水する構成と
していた。半自動式の野菜移植機で、玉葱の苗等の根鉢
を有しない軽量苗を移植する場合、苗が搬送ポットの内
面に付着する等して移植爪に供給されず欠株を発生させ
ていた。また、苗供給部から移植爪への苗の高速供給も
困難となり、高速移植もできなかったのであるが、上記
から明らかなように、苗供給部7より苗26を移植爪5
1内に投入して、該移植爪51を畝上へ移動して移植す
る移植機において、苗供給部7の苗搬送ポット40に対
して灌水を行う灌水装置105を設けたので、苗26に
対する灌水によって苗供給部7の苗搬送ポット40から
移植爪51への苗供給を確実、かつ素早く行えるように
補助でき(苗26の落下を補助でき)、軽量苗でも欠株
を発生させることなく確実に移植でき、かつ軽量苗でも
高速移植ができるようになった。また同時に、苗搬送ポ
ット40の内部及びその底面の蓋体45、さらに移植爪
51の内部を洗浄することができ、泥・土の付着による
苗搬送ポット40内面と移植爪51内面の滑性低下及び
蓋体45の作動不良を防ぎ、苗搬送ポット40から移植
爪51と該移植爪51から畝25面への苗26の落下を
より円滑に行わせることができると共に、土の付着によ
る移植爪51の移植性能の低下を防止することができ
た。
【0080】また、移植爪51の上方で、かつ苗搬送ポ
ット40の上方に灌水ノズル107を設けたので、苗2
6に対する灌水を苗搬送ポット50に漏れなく確実に入
れることができて、苗26に対する灌水を無駄なく有効
に利用して苗26の落下補助を行うことができた。
【0081】また、苗26の苗搬送ポット40から移植
爪51への落下タイミングに合わせて灌水タイミングを
制御する手段111を設けたので、苗26に対する灌水
を無駄なく有効に利用して苗26の落下補助を行うこと
ができた。
【0082】また、機体を左右前輪12、12及び左右
後輪17、17からなる4輪走行装置に対して左右一側
に変位させると共に、変位した側と反対側の機体左右一
側に灌水装置105、詳しくは灌水タンク108を設け
たので、灌水タンク108が機体の左右バランスをとる
ウエイトの役目を果たし、機体の左右バランス、ひいて
は直進性を向上できた。
【0083】なお、本実施例においては、2条植えとし
ているが、移植爪及びその駆動機構を更に一対左右方向
に付加して4条植えとすることも可能である。また、本
実施例では走行部(機体)が進行方向右側に偏心してい
るが、左側に偏心した構成とすることも可能である。
【0084】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
以下に示すような効果を奏するのである。即ち、請求項
1の如く、機体フレーム2上に設けた苗供給部7より苗
26を移植爪51内に投入して、該移植爪51を圃場2
5面へ移動して移植する野菜移植機において、前記移植
爪51をくちばし状の一対の爪部51a・51aより構
成して、閉じ方向に付勢部材69により付勢し、該移植
爪51を当接アーム65と連結して、該当接アーム65
を移植爪昇降アーム57の軌跡1回転当たり1回転する
開閉カム61に当接し、移植爪51を開閉カム61にて
開ける側に駆動する構成としたので、開閉カム61によ
り強制的に移植爪51を開けるため、移植爪51の開き
量にかかわらず、開き状態を維持でき、開孔孔径は最小
として、苗26に合わせて移植爪51の開度を最適とす
ることができ、苗26を圃場25面に確実、かつスムー
ズに落下放出でき、また苗が傾いたり、マルチフィルム
に無用な大径な孔が開孔されて、雑草が生いしげった
り、移植爪が上昇時にマルチフィルムが持ち上げられる
不都合を防止できる。また開閉カム61の形状によって
移植爪51を昇降軌跡X上で自在に開き量を変化させる
ことができるため、苗26の種類に対応した移植爪51
の開き量を容易に得ることができ、汎用性を向上でき
る。
【0085】また、請求項2の如く、当接アーム65と
移植爪51との間に爪開閉量調節機構67を設けので、
苗26の種類に対応した移植爪51の開き量を得ること
ができ、しかも開き量を調節しても開き状態は維持さ
れ、開孔孔径は最小として、苗26に合わせて移植爪5
1の開度を最適とすることができ、苗26は圃場25面
に確実、かつスムーズに落下放出できるのである。
【0086】また、請求項3の如く、開閉カム61を、
移植爪最下降時に開き最上部或いはその直前まで維持す
るように形成したので、移植爪51の通常の開閉動作を
確実に得ることができる。
【0087】また、請求項4の如く、開閉カム61A
を、移植爪最下降時に開き最上部或いはその直前までの
移植爪上昇途中に該移植爪51を多段階に開くように形
成したので、例えば、移植爪51が下端位置に下降して
上昇に転じて圃場25面から抜かれるまでは小さく開
き、圃場25面から抜かれた後、上端位置に上昇して下
降に転じるまでは大きく開くようにすることにより、い
ちご等大きな苗葉のある苗を移植する場合、圃場25面
に開ける移植孔の孔径を小さくしながら移植爪51から
の葉抜けを円滑に行うことができ、このように大きな苗
葉のある苗を移植することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る歩行型野菜移植機の
全体的な構成を示した側面図。
【図2】 同じく平面図。
【図3】 機体フレームとミッションケース部分の側面
図。
【図4】 機体フレーム部分の平面図。
【図5】 苗供給部の平面図。
【図6】 苗搬送台部の平面図。
【図7】 受継部の後面断面図。
【図8】 同じく平面図。
【図9】 苗搬送ポット部の拡大図。
【図10】 同じく拡大断面図。
【図11】 同じく拡大平面図。
【図12】 移植部の後面図。
【図13】 同じく側面断面図。
【図14】 同じく平面図。
【図15】 移植爪の側面図。
【図16】 開閉カムの変形例を示す移植爪の側面図。
【図17】 覆土輪支持部の側面図。
【図18】 覆土輪部分の後面図。
【図19】 同じく拡大後面図。
【図20】 同じく拡大側面図。
【図21】 同じく平面図。
【図22】 昇降レバー部分の側面図。
【図23】 灌水装置の側面図。
【図24】 同じく平面図。
【符号の説明】
2 機体フレーム 7 苗供給部 25 圃場(畝) 26 苗 51 移植爪 51a 爪部 57 移植爪昇降アーム 61・61A 開閉カム 65 当接アーム 67 爪開閉量調節機構 69 付勢部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B060 AA07 AC02 AD01 AE03 BA03 BA09 BB05 BB06 CB05 CC05 CC15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体フレーム上に設けた苗供給部より苗
    を移植爪内に投入して、該移植爪を圃場面へ移動して移
    植する野菜移植機において、前記移植爪をくちばし状の
    一対の爪部より構成して、閉じ方向に付勢部材により付
    勢し、該移植爪を当接アームと連結して、該当接アーム
    を移植爪昇降アームの軌跡1回転当たり1回転する開閉
    カムに当接し、移植爪を開閉カムにて開ける側に駆動す
    る構成としたことを特徴とする野菜移植機。
  2. 【請求項2】 当接アームと移植爪との間に爪開閉量調
    節機構を設けたことを特徴とする請求項1記載の野菜移
    植機。
  3. 【請求項3】 開閉カムを、移植爪最下降時に開き最上
    部或いはその直前まで維持するように形成したことを特
    徴とする請求項1記載の野菜移植機。
  4. 【請求項4】 開閉カムを、移植爪最下降時に開き最上
    部或いはその直前までの移植爪上昇途中に該移植爪を多
    段階に開くように形成したことを特徴とする請求項1記
    載の野菜移植機。
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