JP2003209179A - 容量素子及びその製造方法 - Google Patents

容量素子及びその製造方法

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JP2003209179A JP2002006323A JP2002006323A JP2003209179A JP 2003209179 A JP2003209179 A JP 2003209179A JP 2002006323 A JP2002006323 A JP 2002006323A JP 2002006323 A JP2002006323 A JP 2002006323A JP 2003209179 A JP2003209179 A JP 2003209179A
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健司 塩賀
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    • HELECTRICITY
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    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/02Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components specially adapted for rectifying, oscillating, amplifying or switching and having at least one potential-jump barrier or surface barrier; including integrated passive circuit elements with at least one potential-jump barrier or surface barrier
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    • H01L27/08Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components specially adapted for rectifying, oscillating, amplifying or switching and having at least one potential-jump barrier or surface barrier; including integrated passive circuit elements with at least one potential-jump barrier or surface barrier the substrate being a semiconductor body including only semiconductor components of a single kind
    • H01L27/0805Capacitors only

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高誘電率膜や強誘電体膜をキャパシタ誘電体
膜に用いる容量素子に関し、誘電体膜の配向方向による
依存性のある種々の特性を同時に向上しうる容量素子の
構造及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 下部電極22と、下部電極22上に形成
された誘電体膜30と、誘電体膜30上に形成された浮
遊電極40と、浮遊電極40上に形成され、誘電体膜3
0とは配向方向が異なる誘電体膜50と、誘電体膜50
上に形成された上部電極80とを有する。これにより、
誘電体膜の配向方向による依存性のある種々の特性を同
時に向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容量素子及びその
製造方法に係り、特に、高誘電率膜や強誘電体膜をキャ
パシタ誘電体膜に用いる容量素子及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】容量素子は、電源バスライン間の結合に
よって生じる電圧ノイズや電圧変動を抑制するためのデ
カップリングキャパシタ、DRAMやFeRAMなどの
半導体記憶装置の蓄積容量、マイクロ波素子に用いられ
る能動可変素子等として、電子デバイスの分野において
様々な用途に用いられている。
【0003】これら用途に用いられる容量素子の誘電体
膜としては種々の誘電体材料が検討されており、ペロブ
スカイト(perovskite)構造を有する酸化物やパイロク
ロア(pyrochlore)構造を有する化合物などよりなる高
誘電率膜や強誘電体膜についても様々な研究が行われて
いる。
【0004】ここで、ペロブスカイト構造やパイロクロ
ア構造を有する誘電体膜は、その特性に膜の配向方向が
強く関係していることが知られている。
【0005】例えば、BST(BaSrTiOx:(bar
ium strontium titanate))膜の場合、(100)配向
膜において容量値に大きな電圧依存性を得ることができ
る。したがって、BST膜を電圧可変素子等に適用する
場合には、(100)配向膜を適用することが望まし
い。しかしながら、(100)配向膜は、電極材料とし
て用いられるプラチナ(Pt)との界面における界面準
位密度が高いため、電極界面でエレクトロンがトラップ
されやすく、高電界下におけるリーク電流に強い時間依
存性が認められる。したがって、長時間にわたって安定
した特性を要求されるアプリケーションには向いていな
い。
【0006】一方、MOCVD法を用いて成膜したBS
T膜では、(110)配向膜は(100)配向膜よりも
Pt/BST界面での界面準位密度が低く、(110)
配向膜を用いることによってリーク電流の時間依存性を
抑制し或いは防止することができる。したがって、長時
間にわたって安定した特性を要求されるアプリケーショ
ンには、MOCVD法を用いて成膜した(110)配向
膜を適用することが望ましい。
【0007】また、ペロブスカイト型構造やパイロクロ
ア構造を有する誘電体膜を用いて容量素子を構成した場
合、容量素子を水素雰囲気中に暴露することによって電
気特性が劣化する。この場合においても、誘電体膜の配
向方向依存性が見られる。すなわち、容量素子を形成し
た後に、例えばトランジスタの特性向上のために行われ
るフォーミングガスアニールを行うと、(100)配向
膜の場合にはリーク電流の増加や容量値の低下など電気
特性に多大な影響を与えるが、(111)配向膜や(1
10)配向膜においてはこのような電気特性の劣化を抑
制することができる。これは、(100)配向膜が柱状
の微細構造を有しており、結晶粒界が膜の面に対して垂
直方向に延在しているため、(111)配向膜や(11
0)配向膜と比較して膜中を水素が拡散しやすいためと
考えられる。
【0008】このように、ペロブスカイト構造やパイロ
クロア構造を有する誘電体膜は、その特性が膜の配向方
向に強く依存しているため、これら誘電体膜を用いて容
量素子を構成する場合、目的とするアプリケーションに
応じて膜の配向方向を選択することが望ましい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したとおり、ペロ
ブスカイト構造やパイロクロア構造を有する誘電体膜
は、その特性に膜の配向方向が強く関係しており、ある
特性(例えば容量値の電圧可変性)を最適化するために
膜の配向方向を選択すると、他の特性(例えばリーク電
流特性)を犠牲にせざるを得なかった。
【0010】また、あるアプリケーションに特化して容
量素子の最適化を行った場合であっても、更なるデバイ
ス特性の向上を図るためには、他の面から容量素子の特
性を向上する必要がある。このため、各面方位によって
得られる種々の特性を同時に向上しうる構造が望まれて
いた。
【0011】本発明の目的は、誘電体膜の配向方向によ
る依存性のある種々の特性を同時に向上しうる容量素子
の構造及びその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下部電極
と、前記下部電極上に形成され、配向方向が異なる少な
くとも2つの誘電体膜を含み、前記誘電体膜が浮遊電極
によって互いに隔てられたキャパシタ誘電体膜と、前記
キャパシタ誘電体膜上に形成された上部電極とを有する
ことを特徴とする容量素子によって達成される。
【0013】また、上記目的は、下部電極と、前記下部
電極上に形成された第1の誘電体膜と、前記第1の誘電
体膜上に形成された第1の浮遊電極と、前記第1の浮遊
電極上に形成され、前記第1の誘電体膜とは配向方向が
異なる第2の誘電体膜と、前記第2の誘電体膜上に形成
された上部電極とを有することを特徴とする容量素子に
よっても達成される。
【0014】また、上記の容量素子において、前記第1
の誘電体膜と前記下部電極との界面における界面準位密
度は、前記下部電極上に前記第2の誘電体膜を形成した
場合における前記第2の誘電体膜と前記下部電極との界
面における界面準位密度よりも低くなるようにしてもよ
い。
【0015】また、上記の容量素子において、前記第1
の誘電体膜を構成する誘電体材料と前記第2の誘電体膜
を構成する誘電体材料とが異なってもよい。
【0016】また、上記の容量素子において、前記第2
の誘電体膜上に形成された第2の浮遊電極と、前記第2
の浮遊電極上に形成され、前記第2の誘電体膜とは配向
方向の異なる第3の誘電体膜とを更に有するようにして
もよい。
【0017】また、上記の容量素子において、前記第3
の誘電体膜と前記上部電極との界面における界面準位密
度は、前記第2の誘電体膜上に前記上部電極を形成した
場合における前記第2の誘電体膜と前記上部電極との界
面における界面準位密度よりも低くなるようにしてもよ
い。
【0018】また、上記の容量素子において、前記第1
の誘電体膜の配向方向と前記第3の誘電体膜の配向方向
とがほぼ等しくなるようにしてもよい。
【0019】また、上記の容量素子において、前記第2
の誘電体膜を構成する誘電体材料と前記第3の誘電体膜
を構成する誘電体材料とが異なってもよい。
【0020】また、上記の容量素子において、前記第1
乃至第3の誘電体膜は、ペロブスカイト型又はパイロク
ロア型の結晶構造を有する酸化物誘電体膜であってもよ
い。
【0021】また、上記目的は、下部電極上に、第1の
誘電体膜を形成する工程と、前記第1の誘電体膜上に、
浮遊電極を形成する工程と、前記浮遊電極上に、前記第
1の誘電体膜とは配向方向の異なる第2の誘電体膜を形
成する工程と、前記第2の誘電体膜上に、上部電極を形
成する工程とを有することを特徴とする容量素子の製造
方法によっても達成される。
【0022】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]本発明の第1実
施形態による容量素子及びその製造方法について図1及
び図2を用いて説明する。
【0023】図1は本実施形態による容量素子の構造を
示す概略断面図、図2は本実施形態による容量素子の製
造方法を示す工程断面図である。
【0024】はじめに、本実施形態による容量素子の構
造について、図1を用いて説明する。
【0025】基板10上には、例えば酸化チタン(Ti
2)膜よりなる密着層20が形成されている。密着層
20上には、例えばプラチナ(Pt)膜よりなる下部電
極22が形成されている。下部電極22上には、例えば
(100)配向した粒界及び(110)配向した粒界を
有するBST膜(以下、(110)(100)BST膜
という)30が形成されている。(110)(100)
BST膜30上には、例えばプラチナ膜よりなる浮遊電
極40が形成されている。浮遊電極40上には、例えば
(100)配向したBST膜(以下、(100)BST
膜という)50が形成されている。(100)BST膜
50上には、例えばプラチナ膜よりなる上部電極80が
形成されている。
【0026】このように、本実施形態による容量素子
は、(110)(100)BST膜30と(100)B
ST膜50とを有し、(110)(100)BST膜3
0と(100)BST膜50との間に浮遊電極40が形
成されていることに特徴がある。ここで、浮遊電極40
は、下部電極22及び上部電極80、その他の電極には
電気的に接続されていない。したがって、下部電極22
−(110)(100)BST膜−浮遊電極40とによ
り構成される容量素子と、浮遊電極40−(100)B
ST膜50−上部電極80とにより構成される容量素子
とが直列接続されたものである。つまり、このような構
造の容量素子は、下部電極22と上部電極80との間に
(110)(100)BST膜30と(100)BST
膜とを積層したキャパシタ誘電体膜を有する容量素子と
等価である。
【0027】ここで、(110)(100)BST膜は
(100)BST膜と比較してPt/BST界面におけ
る界面準位密度が低いことから、電子の注入は(11
0)(100)BST膜が形成された側から行った方が
リーク特性を向上するうえで効果的である。したがっ
て、本実施形態による容量素子は、図1に示すように、
上部電極80側に電源90の高電位側の端子を接続し、
下部電極22側に電源90の低電位側の端子接続し、ス
イッチングが行われないような使用態様、例えば、電源
バスライン間の結合によって生じる電圧ノイズや電圧変
動を抑制するためのデカップリングキャパシタに適用す
る場合に極めて有効である。
【0028】このようにして容量素子を構成することに
より、(100)BST膜50によって容量値の電圧依
存性を高めることができ、(110)(100)BST
膜30によってリーク電流特性を向上することができ
る。したがって、キャパシタ誘電体膜として(100)
配向膜を用いた場合の利点と、(110)(100)配
向膜を用いた場合の利点とを同時に得ることができる。
【0029】次に、本実施形態による容量素子の製造方
法について図2を用いて説明する。
【0030】まず、基板10上に、例えばRFマグネト
ロンスパッタ法により、例えば膜厚20nmの酸化チタ
ン膜を堆積する。こうして、基板10上に、酸化チタン
膜よりなる密着層20を形成する。ここで、基板10
は、シリコンなどよりなる半導体基板そのものであって
もよいし、半導体基板上にシリコン酸化膜などの絶縁膜
が形成されたものであってもよい。また、トランジスタ
などの素子が形成されたものであってもよい。また、必
ずしも半導体基板上に形成する必要はない。
【0031】次いで、密着層20上に、例えばRFマグ
ネトロンスパッタ法により、例えば膜厚100nmのプ
ラチナ膜を堆積する。こうして、密着層20上に、プラ
チナ膜よりなる下部電極22を形成する。
【0032】次いで、フォトリソグラフィ及びイオンミ
リングにより、下部電極22及び密着層20を所定の形
状にパターニングする(図2(a))。
【0033】次いで、密着層20及び下部電極22が形
成された基板10上に、例えばRFマグネトロンスパッ
タ法により、例えば膜厚25nmの(110)(10
0)BST膜30を形成する。例えば、基板温度を50
0℃、RFパワーを100W、Ar/O2比を3/1、
圧力を30mTorrとしてBST膜を堆積することに
より形成することができる。
【0034】次いで、(110)(100)BST膜3
0上に、例えばRFマグネトロンスパッタ法により、例
えば膜厚100nmのプラチナ膜を堆積する。こうし
て、(110)(100)BST膜30上に、プラチナ
膜よりなる浮遊電極40を形成する。
【0035】次いで、浮遊電極40上に、例えばRFマ
グネトロンスパッタ法により、例えば膜厚100nmの
(100)BST膜50を形成する。例えば、基板温度
を600℃、RFパワーを100W、Ar/O2比を3
0/1、圧力を10mTorrとしてBST膜を堆積す
ることにより、(100)配向した多結晶のBST膜を
形成することができる。
【0036】通常、(110)(100)BST膜上に
成膜条件を変えてBST膜を堆積しても、成長されるB
ST膜は下地の配向方向を反映して(110)(10
0)配向膜となる。しかしながら、本実施形態による容
量素子の製造方法では、(110)(100)BST膜
30上にプラチナ膜よりなる浮遊電極40を形成してい
る。したがって、(100)BST膜50の配向方向
は、(110)(100)BST膜30とは独立して制
御することができる。
【0037】こうして、(110)(100)BST膜
30及び(100)BST膜50よりなり、トータル膜
厚が125nmであるキャパシタ誘電体膜を形成する。
【0038】次いで、(100)BST膜50上に、例
えばRFマグネトロンスパッタ法により、例えば膜厚1
00nmのプラチナ膜を堆積する。こうして、(10
0)BST膜50上に、プラチナ膜よりなる上部電極8
0を形成する(図2(b))。
【0039】次いで、フォトリソグラフィ及びイオンミ
リングにより、上部電極80を所定の形状にパターニン
グする。
【0040】こうして、キャパシタ誘電体膜が(11
0)(100)BST膜30と(100)BST膜50
とにより構成されており、(110)(100)BST
膜30と(100)BST膜50との間に浮遊電極40
が形成された容量素子を形成することができる(図2
(c))。
【0041】このように、本実施形態によれば、キャパ
シタ誘電体膜を、(110)(100)配向膜と(10
0)配向膜とにより構成するので、(110)(10
0)配向膜により得られる利点と(100)配向膜によ
り得られる利点の双方を実現しうる容量素子を構成する
ことができる。
【0042】なお、上記実施形態では、下部電極側に
(110)(100)BST膜を設けたが、上部電極側
に(110)(100)BST膜を設けてもよい。
【0043】[第2実施形態]本発明の第2実施形態に
よる容量素子及びその製造方法について図3及び図4を
用いて説明する。なお、第1実施形態による容量素子及
びその製造方法と同様の構成要素には同一の符号を付し
説明を省略し或いは簡略にする。
【0044】図3は本実施形態による容量素子の構造を
示す概略断面図、図4は本実施形態による容量素子及び
従来の容量素子におけるリーク電流特性を示すグラフで
ある。
【0045】本実施形態による容量素子は、基本的な構
造は図1に示す第1実施形態による容量素子と同様であ
る。本実施形態による容量素子では、(100)BST
膜50の代わりに(111)BST膜52が形成されて
いることに特徴がある。
【0046】(111)BST膜は、(100)BST
膜よりも高い誘電率を有する。したがって、このように
して容量素子を構成することにより、(111)BST
膜52によって蓄積容量を高めることができ、(11
0)(100)BST膜30によってリーク電流特性を
向上することができる。したがって、キャパシタ誘電体
膜として(111)配向膜を用いた場合の利点と、(1
10)(100)配向膜を用いた場合の利点とを同時に
得ることができる。
【0047】図4は、膜厚50nmの(110)(10
0)BST膜30と、膜厚50nmの(111)BST
膜52とを有する本実施形態による容量素子(実施例)
と、キャパシタ誘電体膜として膜厚100nmの単層の
(111)BST膜を用いた容量素子(比較例)とにお
けるリーク電流特性を示すグラフである。図示するよう
に、本実施形態による容量素子では、リーク電流を大幅
に低減することができた。
【0048】なお、本実施形態による容量素子の製造方
法は、(100)BST膜50の代わりに(111)B
ST膜52を形成する点を除き、第1実施形態による容
量素子の製造方法と同様である。
【0049】(111)BST膜52は、例えばRFマ
グネトロンスパッタ法により、基板温度を600℃、R
Fパワーを100W、Ar/O2比を30/3.7、圧
力を10mTorrとしてBST膜を堆積することによ
り、誘電率が約400の(111)配向した多結晶BS
T膜を形成することができる。
【0050】このように、本実施形態によれば、キャパ
シタ誘電体膜を、(110)(100)配向膜と(11
1)配向膜とにより構成するので、(110)(10
0)配向膜により得られる利点と(111)配向膜によ
り得られる利点の双方を実現しうる容量素子を構成する
ことができる。
【0051】なお、上記実施形態では、下部電極側に
(110)(100)BST膜を設けたが、上部電極側
に(110)(100)BST膜を設けてもよい。
【0052】また、(110)(100)BST膜の代
わりに、(100)(111)BST膜を用いてもよ
い。(100)(111)BST膜は、RFマグネトロ
ンスパッタ法により形成する場合、基板温度を500
℃、RFパワーを100W、Ar/O2比を30/3、
圧力を10mTorrとしてBST膜を堆積することに
より形成することができる。
【0053】[第3実施形態]本発明の第3実施形態に
よる容量素子及びその製造方法について図5及び図6を
用いて説明する。なお、図1乃至図3に示す第1及び第
2実施形態による容量素子及びその製造方法と同様の構
成要素には同一の符号を付し説明を省略し或いは簡略に
する。
【0054】図5は本実施形態による容量素子の構造を
示す概略断面図、図6は本実施形態による容量素子の製
造方法を示す工程断面図である。
【0055】はじめに、本実施形態による容量素子の構
造について、図5を用いて説明する。
【0056】基板10上には、例えば酸化チタン膜より
なる密着層20が形成されている。密着層20上には、
例えばプラチナ膜よりなる下部電極22が形成されてい
る。下部電極22上には、例えば(110)(100)
BST膜30が形成されている。(110)(100)
BST膜30上には、例えばプラチナ膜よりなる浮遊電
極40が形成されている。浮遊電極40上には、例えば
(100)BST膜50が形成されている。(100)
BST膜50上には、例えばプラチナ膜よりなる浮遊電
極60が形成されている。浮遊電極60上には、例えば
(110)(100)BST膜70が形成されている。
BST膜70上には、例えばプラチナ膜よりなる上部電
極80が形成されている。
【0057】このように、本実施形態による容量素子
は、(110)(100)BST膜30と(100)B
ST膜50と(110)(100)BST膜70とを有
し、(110)(100)BST膜30と(100)B
ST膜50との間に浮遊電極40が、(100)BST
膜50と(110)(100)BST膜70との間に浮
遊電極60が形成されていることに特徴がある。ここ
で、浮遊電極40,60は、下部電極22及び上部電極
80、その他の電極には電気的に接続されていない。し
たがって、下部電極22−(110)(100)BST
膜−浮遊電極40とにより構成される容量素子と、浮遊
電極40−(100)BST膜−浮遊電極60とにより
構成される容量素子と、浮遊電極60−(110)(1
00)BST膜70−上部電極80とにより構成される
容量素子とが直列接続されたものである。つまり、この
ような構造の容量素子は、下部電極22と上部電極80
との間に(110)(100)BST膜30と(10
0)BST膜と(110)(100)BST膜70とを
積層したキャパシタ誘電体膜を有する容量素子と等価で
ある。
【0058】また、本実施形態による容量素子では、下
部電極22及び上部電極80のそれぞれに接してPt/
BST界面における界面準位密度の低い(110)(1
00)BST膜が形成されているため、下部電極22及
び上部電極80のいずれの方向から電子を注入する場合
においてもリーク特性を向上することができる。したが
って、本実施形態による容量素子は、図5に示すよう
に、下部電極22と上部電極80との間に電源90を接
続してスイッチングを行うような使用態様、例えば、D
RAMやFRAMのキャパシタに適用する場合に極めて
有効である。
【0059】このようにして容量素子を構成することに
より、(100)BST膜50によって容量値の電圧依
存性を高めることができ、(110)(100)BST
膜30,70によってリーク電流特性を向上することが
できる。したがって、キャパシタ誘電体膜として(10
0)配向膜を用いた場合の利点と、(110)(10
0)配向膜を用いた場合の利点とを同時に得ることがで
きる。また、下部電極22側及び上部電極80側にそれ
ぞれ(110)(100)BST膜を設けているので、
交流駆動のアプリケーションに適用する場合に極めて有
効である。
【0060】次に、本実施形態による容量素子の製造方
法について図6を用いて説明する。
【0061】まず、例えば図2(a)及び(b)に示す
第1実施形態による容量素子の製造方法と同様にして、
基板10上に、密着層20と、下部電極22と、(11
0)(100)BST膜30と、浮遊電極40と、(1
00)BST膜50とを形成する。
【0062】次いで、(100)BST膜50上に、例
えばRFマグネトロンスパッタ法により、例えば膜厚1
00nmのプラチナ膜を堆積する。こうして、(10
0)BST膜50上に、プラチナ膜よりなる浮遊電極6
0を形成する。
【0063】次いで、浮遊電極60上に、例えばRFマ
グネトロンスパッタ法により、例えば膜厚25nmの
(110)(100)BST膜70を形成する。例え
ば、基板温度を500℃、RFパワーを100W、Ar
/O2比を3/1、圧力を30mTorrとしてBST
膜を堆積することにより、(110)(100)配向膜
を形成することができる。
【0064】こうして、(110)(100)BST膜
30、(100)BST膜50及び(110)(10
0)BST膜70よりなり、トータル膜厚が150nm
であるキャパシタ誘電体膜を形成する。
【0065】次いで、(110)(100)BST膜7
0上に、例えばRFマグネトロンスパッタ法により、例
えば膜厚100nmのプラチナ膜を堆積する。こうし
て、(110)(100)BST膜70上に、プラチナ
膜よりなる上部電極80を形成する(図6(a))。
【0066】次いで、フォトリソグラフィ及びイオンミ
リングにより、上部電極80を所定の形状にパターニン
グする。
【0067】こうして、キャパシタ誘電体膜が(11
0)(100)BST膜30と(100)BST膜50
と(110)(100)BST膜70とにより構成され
ており、BST膜30とBST膜50との間に浮遊電極
40が、BST膜50とBST膜70との間に浮遊電極
60が形成された容量素子を形成することができる(図
6(b))。
【0068】このように、本実施形態によれば、キャパ
シタ誘電体膜を、(110)(100)配向膜及び(1
00)BST配向膜とにより構成するので、(111)
配向膜により得られる利点と(100)配向膜により得
られる利点の双方を実現しうる容量素子を構成すること
ができる。また、(110)(100)配向膜を下部電
極側及び上部電極側のそれぞれに設けているので、両電
極からの電子の注入による影響を防止することができ
る。したがって、交流駆動のアプリケーションに適用す
る場合に極めて有効である。
【0069】[第4実施形態]本発明の第4実施形態に
よる容量素子及びその製造方法について図7を用いて説
明する。なお、図1乃至図6に示す第1乃至第3実施形
態による容量素子及びその製造方法と同様の構成要素に
は同一の符号を付し説明を省略し或いは簡略にする。
【0070】図7は本実施形態による容量素子の構造を
示す概略断面図である。
【0071】本実施形態による容量素子は、基本的な構
造は図5に示す第3実施形態による容量素子と同様であ
る。本実施形態による容量素子では、(110)(10
0)BST膜30,70の代わりに、ランダム方向に配
向したBST膜(以下、ランダム配向BST膜という)
32,72が形成されており、(100)BST膜50
の代わりに(111)BST膜52が形成されているこ
とに特徴がある。なお、ランダム配向BST膜とは、
(100)配向した粒界、(111)配向した粒界、
(110)配向した粒界のすべてを含む膜をいう。ラン
ダム配向BST膜は、(110)(100)BST膜と
同様に、Pt/BST界面における界面準位密度が低
い。
【0072】本実施形態による容量素子では、下部電極
22及び上部電極80のそれぞれに接してPt/BST
界面における界面準位密度の低いランダム配向BST膜
が形成されているため、下部電極22及び上部電極80
のいずれの方向から電子を注入する場合においてもリー
ク特性を向上することができる。また、(111)BS
T膜は、(100)BST膜よりも高い誘電率を有す
る。したがって、本実施形態による容量素子は、図7に
示すように、下部電極22と上部電極80との間に電源
90を接続してスイッチングを行うような使用態様であ
って、高い誘電率が求められるデバイス、例えば、DR
AMやFRAMのキャパシタに適用する場合に極めて有
効である。
【0073】このようにして容量素子を構成することに
より、(111)BST膜52によって蓄積容量を高め
ることができ、ランダム配向BST膜32,72によっ
てリーク電流特性を向上することができる。したがっ
て、キャパシタ誘電体膜として(111)配向膜を用い
た場合の利点と、ランダム配向膜を用いた場合の利点と
を同時に得ることができる。また、下部電極22側及び
上部電極80側にそれぞれランダム配向BST膜を設け
ているので、交流駆動のアプリケーションに適用する場
合に極めて有効である。
【0074】なお、本実施形態による容量素子の製造方
法は、(111)BST膜30、70の代わりにランダ
ム配向BST膜32,72を形成する点、(100)B
ST膜50を形成する代わりに(111)BST膜52
を形成する点を除き、第3実施形態による容量素子の製
造方法と同様である。
【0075】ランダム配向BST膜32,72は、RF
マグネトロンスパッタ法により、例えば、基板温度を6
00℃、RFパワーを100W、Ar/O2比を30/
19、圧力を10mTorrとしてBST膜を堆積する
ことにより形成することができる。
【0076】また、(111)BST膜52は、例えば
RFマグネトロンスパッタ法により、基板温度を600
℃、RFパワーを100W、Ar/O2比を30/3.
7、圧力を10mTorrとしてBST膜を堆積するこ
とにより、誘電率が約400の(111)配向した多結
晶BST膜を形成することができる。
【0077】このように、本実施形態によれば、キャパ
シタ誘電体膜を、ランダム配向膜と(111)配向膜と
により構成するので、ランダム配向膜により得られる利
点と(111)配向膜により得られる利点の双方を実現
しうる容量素子を構成することができる。
【0078】[変形実施形態]本発明は上記実施形態に
限らず種々の変形が可能である。
【0079】例えば、上記実施形態では、キャパシタ誘
電体膜としてBST膜を用いた場合を説明したが、キャ
パシタ誘電体膜はBST膜に限定されるものではない。
本発明に適用可能な誘電体材料としては、ペロブスカイ
ト構造やパイロクロア構造を有する酸化物が挙げられ
る。
【0080】ペロブスカイト構造を有する酸化物は、一
般にABO3として表される。ここで、Bは、酸性酸化
物を構成する、周期律表のIVB族、VB族、VIB族、VI
IB族又はIB族に属する金属元素、Aは、1〜3価の
正の電荷を有するカチオンである。
【0081】また、パイロクロア構造を有する酸化物
は、一般にA22xとして表される。ここで、Bは、
酸性酸化物を構成する、周期律表のIVB族、VB族、VI
B族、VIIB族又はIB族に属する金属元素、Aは、1
〜3価の正の電荷を有するカチオン、組成xは6〜7程
度である。
【0082】これら構造に該当する酸化物としては、例
えば、BaTiOx(barium titanate)、SrTiO
x(strontium titanate)、BaSrTiOx(barium
strontium titanate)、BiTiOx(bismuth titan
ate)、SrBiTaOx(strontium bismuth tantala
te)、SrBiNbOx(strontium bismuth niobat
e)、SrBiTaNbOx(strontium bismuth tanta
late niobate)、PbZrTiOx(lead zirconate t
itanate)、PbLaZrTiOx(lead lanthanum zi
rconate titanate)、PbMgNbOx(lead magnesi
um niobate)等が挙げられる。
【0083】また、キャパシタ誘電体膜を異なる2以上
の誘電体材料によって構成してもよい。材料の異なる誘
電体膜を直に積層する場合、上層に形成する膜の配向方
向の制御が困難となるほか、誘電体膜間の反応によるリ
ーク電流の増加が生じることがある。例えば、(Pb,
La)(Zr,Ti)O3(以下、PLZTという)と
SrBi2Ta29(以下、SBTという)を積層した
場合、PLZTまくからSBT膜へのPbの拡散や、S
BT膜からPLZT膜へのBiの拡散が問題点と指摘さ
れている。
【0084】したがって、本発明のように誘電体膜間に
浮遊電極を設けることにより、各誘電体膜の配向方向の
制御が可能となるとともに、誘電体膜間における反応を
防止することができる。また、異なる誘電体材料を用い
ることにより、各誘電体材料の有する利点を得ることも
可能となる。
【0085】PbやBiの拡散バリアとしては、IrO
2膜などの導電性酸化物膜が好適である。したがって、
異なる誘電体材料を用いる場合には、浮遊電極をIrO
2膜などの導電性酸化物膜により構成することが望まし
い。例えば、PLZT膜/IrO2膜/SBT膜からな
る積層構造を有する容量素子を構成することが考えられ
る。異なる2以上の誘電体材料を用いる場合、各誘電体
膜の配向方向は必ずしも変える必要はない。
【0086】また、上記第1及び第2実施形態では配向
方向の異なる2つの膜によりキャパシタ誘電体膜を構成
し、第3及び第4実施形態では配向方向の異なる膜を含
む3つの膜によりキャパシタ誘電体膜を構成したが、4
つ以上の膜によってキャパシタ誘電体膜を構成するよう
にしてもよい。
【0087】また、密着層としては、酸化チタン膜のほ
か、プラチナ(Pt)、イリジウム(Ir)、ジルコニ
ウム(Zr)、チタン(Ti)、酸化プラチナ(PtO
x)、酸化イリジウム(IrOx)、酸化ジルコニウム
(ZrOx)、窒化チタン(TiN)、TiAlN、窒
化タンタル(TaN)、TaSiNなど、貴金属、貴金
属の合金、貴金属と貴金属ではない金属との合金、導電
性を有する貴金属の酸化物、絶縁性を有する金属酸化
物、絶縁性を有する金属窒化物、導電性を有する金属窒
化物、或いは、これら材料よりなる膜の積層膜を適用す
ることができる。
【0088】また、上部電極及び下部電極としては、プ
ラチナのほか、パラジウム(Pd)、イリジウム、ルテ
ニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、レニウム(R
e)、オスミウム(Os)、酸化プラチナ、酸化イリジ
ウム、酸化ルテニウム(RuOx)、金(Au)、銀
(Ag)、銅(Cu)など、遷移金属、貴金属、貴金属
の合金、貴金属と貴金属ではない金属との合金、導電性
を有する貴金属の酸化物、或いは、これら材料よりなる
膜の積層膜を適用することができる。
【0089】また、浮遊電極としては、プラチナのほ
か、パラジウム、イリジウム、ルテニウム、ロジウム、
レニウム、オスミウム、酸化プラチナ、酸化イリジウ
ム、酸化ルテニウム、金、銀、銅、TiAlN、TaS
iNなど、遷移金属、貴金属、貴金属の合金、貴金属と
貴金属ではない金属との合金、導電性を有する貴金属の
酸化物、導電性を有する金属窒化物、或いは、これら材
料よりなる膜の積層膜を適用することができる。
【0090】また、上記実施形態では、キャパシタ誘電
体膜の成膜にRFマグネトロンスパッタ法を用いた場合
を示したが、化学溶液堆積法(chemical solution depo
sition)、他の物理的気相堆積法(phisical vapor dep
osition)、化学気相堆積法(chemical vapor depositi
on)等を用いて形成するようにしてもよい。これらいず
れの成膜方法においても、堆積条件を適宜調整すること
により堆積膜の配向方向を制御することができる。
【0091】また、キャパシタ誘電体膜を構成する各高
誘電率膜の膜厚や配向方向は、上記実施形態に記載のも
のに限定されるものではなく、例えば、(100)配向
膜、(110)配向膜、(111)配向膜、(110)
(100)配向膜、(100)(111)配向膜、(1
10)(111)配向膜又はランダム方向に配向した配
向膜を任意に組み合わせて所望の特性を有するキャパシ
タ誘電体膜を構成することができる。キャパシタ誘電体
膜は、適用するデバイスに要求される特性に応じて適宜
選択することが望ましい。
【0092】キャパシタ誘電体膜の特性の配向方向依存
性は、誘電体材料、成膜方法、グレインサイズ等によっ
て大きく変化するため、どのような配向膜をどのような
アプリケーションに適用することが好ましいかは一概に
はいえない。本願発明者らが使用したRFマグネトロン
スパッタ装置によって誘電体膜を成膜した場合には、以
下のような結果が得られた。BST膜の場合、(11
1)配向膜では大きな誘電率を得ることができ、(10
0)配向膜では容量値に高い電圧可変性を得ることがで
き、ランダム配向膜や(110)(100)配向膜では
高いリーク耐性を得ることができ、(111)配向膜で
は水素に対する高い耐性を得ることができた。また、P
ZTの場合、(001)配向膜や(111)配向膜では
大きな残留分極量を得ることができ、(100)配向膜
や(001)配向膜では高いリーク特性を得ることがで
きた。
【0093】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、高誘電率
膜や強誘電体膜をキャパシタ誘電体膜に用いる容量素子
において、配向方向が異なる少なくとも2つの誘電体膜
を有するキャパシタ誘電体膜を構成するので、誘電体膜
の配向方向による依存性のある種々の特性を同時に向上
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による容量素子の構造を
示す概略断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態による容量素子の製造方
法を示す工程断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態による容量素子の構造を
示す概略断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態による容量素子及び従来
の容量素子におけるリーク電流特性を示すグラフであ
る。
【図5】本発明の第3実施形態による容量素子の構造を
示す概略断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態による容量素子の製造方
法を示す工程断面図である。
【図7】本発明の第4実施形態による容量素子の構造を
示す概略断面図である。
【符号の説明】
10…基板 20…密着層 22…下部電極 30…(110)(100)BST膜 32…ランダム配向BST膜 40…浮遊電極 50…(100)BST膜 52…(111)BST膜 60…浮遊電極 70…(110)(100)BST膜 72…ランダム配向BST膜 80…上部電極 90…電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 27/108 (72)発明者 栗原 和明 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5F038 AC02 AC05 AC09 AC15 AC16 AC17 AC18 DF05 EZ20 5F058 BA11 BA20 BC03 BC20 BD01 BF14 BJ01 5F083 AD60 FR01 GA21 JA13 JA14 JA15 JA17 JA36 JA37 JA38 JA39 JA40 JA42 JA43 PR22

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部電極と、 前記下部電極上に形成され、配向方向が異なる少なくと
    も2つの誘電体膜を含み、前記誘電体膜が浮遊電極によ
    って互いに隔てられたキャパシタ誘電体膜と、 前記キャパシタ誘電体膜上に形成された上部電極とを有
    することを特徴とする容量素子。
  2. 【請求項2】 下部電極と、 前記下部電極上に形成された第1の誘電体膜と、 前記第1の誘電体膜上に形成された第1の浮遊電極と、 前記第1の浮遊電極上に形成され、前記第1の誘電体膜
    とは配向方向が異なる第2の誘電体膜と、 前記第2の誘電体膜上に形成された上部電極とを有する
    ことを特徴とする容量素子。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の容量素子において、 前記第1の誘電体膜と前記下部電極との界面における界
    面準位密度は、前記下部電極上に前記第2の誘電体膜を
    形成した場合における前記第2の誘電体膜と前記下部電
    極との界面における界面準位密度よりも低いことを特徴
    とする容量素子。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載の容量素子におい
    て、 前記第1の誘電体膜を構成する誘電体材料と前記第2の
    誘電体膜を構成する誘電体材料とが異なっていることを
    特徴とする容量素子。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の
    容量素子において、 前記第2の誘電体膜上に形成された第2の浮遊電極と、
    前記第2の浮遊電極上に形成され、前記第2の誘電体膜
    とは配向方向の異なる第3の誘電体膜とを更に有するこ
    とを特徴とする容量素子。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の容量素子において、 前記第3の誘電体膜と前記上部電極との界面における界
    面準位密度は、前記第2の誘電体膜上に前記上部電極を
    形成した場合における前記第2の誘電体膜と前記上部電
    極との界面における界面準位密度よりも低いことを特徴
    とする容量素子。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載の容量素子におい
    て、 前記第1の誘電体膜の配向方向と前記第3の誘電体膜の
    配向方向とがほぼ等しいことを特徴とする容量素子。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7記載の容量素子におい
    て、 前記第2の誘電体膜を構成する誘電体材料と前記第3の
    誘電体膜を構成する誘電体材料とが異なっていることを
    特徴とする容量素子。
  9. 【請求項9】 請求項2乃至8のいずれか1項に記載の
    容量素子において、 前記第1乃至第3の誘電体膜は、ペロブスカイト型又は
    パイロクロア型の結晶構造を有する酸化物誘電体膜であ
    ることを特徴とする容量素子。
  10. 【請求項10】 下部電極上に、第1の誘電体膜を形成
    する工程と、 前記第1の誘電体膜上に、浮遊電極を形成する工程と、 前記浮遊電極上に、前記第1の誘電体膜とは配向方向の
    異なる第2の誘電体膜を形成する工程と、 前記第2の誘電体膜上に、上部電極を形成する工程とを
    有することを特徴とする容量素子の製造方法。
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