JP2003208587A - 非接触ic実装体 - Google Patents

非接触ic実装体

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JP2003208587A
JP2003208587A JP2002004388A JP2002004388A JP2003208587A JP 2003208587 A JP2003208587 A JP 2003208587A JP 2002004388 A JP2002004388 A JP 2002004388A JP 2002004388 A JP2002004388 A JP 2002004388A JP 2003208587 A JP2003208587 A JP 2003208587A
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Satoshi Ooume
聡 大梅
Naonobu Sugiyama
直信 杉山
Shoji Aoyanagi
祥二 青柳
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】巻線作業効率を落とすことなく巻き線がはずれ
ること等無く安定して巻線アンテナが得られる。さらに
その得られた巻線アンテナを使用してICチップ実装体
を提供する。 【解決手段】ICチップおよび巻線アンテナを含む電子
部品を内蔵する非接触IC実装体であって、アンテナ線
5を巻き付けるコア部材3のアンテナ線と接触する部分
の少なくとも一部として中央シート3cがアンテナ線5
に対する付着性を有してアンテナ線を固定してなるので
安定して巻き線が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明のICチップ実装体は
乗車券、テレホンカード、荷物タグ等に使用されデータ
の交信等を外部電波で行なう非接触型ICカードと呼ば
れるもの、及び接触型ICカードと非接触型ICカード
の両方の機能を併せ持つコンビ型ICカードと呼ばれる
もの等に関するものである。これらのIC実装体はいわ
ゆるデータキャリアとも呼ばれており、通称ICカード
と呼ばれるが、必ずしもカード形態をとるものだけでな
く、物に貼り付けられるラベル状のものや容器に封入さ
れたタグや腕時計型等の種々の形態のキャリアも含んで
いる。この明細書でもIC実装体はICカードやカード
状以外の形態のとして例えばICタグ等も含むものとし
て使用している。
【0002】
【従来の技術】非接触型ICタグを一例に説明すると、
このタグはデータのやり取りを電波で行うことができる
ため、例えば従来のバーコードに代わる記録媒体として
注目されている。特に荷物、部品を移動しながら非接触
での管理が可能であり、チェツクゲート通過の際に、一
々タグを取り出す必要がなく、包装容器内や鞄等の中の
タグを外からでもリーダライタをかざすだけで、たとえ
ば商品内容、通過時間、場所、取り引き内容等のデータ
の読み書き管理がほぼリアルタイムでできる等の、仕事
の効率が非常に高く、利便性が大きいことから次世代の
物流管理手段として期待されている。
【0003】非接触型ICタグの市場の具体的応用例と
して、アパレルタグ、リネンサプライタグ、手荷物用タ
グ、レジャー用の入場者管理タグ等がある。これらの形
態としてはボタン、コイン、スティック、タグ、ラベ
ル、カード、時計等型があり、概ね電気絶縁性の材料、
主としてプラスチック製の基材中例えばABS樹脂中に
ICチップ、アンテナ及びコンデンサーが埋め込まれて
いるものが一般的である。
【0004】非接触ICタグは樹脂中に、ICチップ、
アンテナ、コンデンサー等のハードに情報処理機能、通
信機能、セキュリティ機能等ソフトを組み合わせて商品
として構成される。基本的用途としては物流管理の合理
化に代表されるため、低価格にて大量に安定して生産で
きる方法が求められている。
【0005】しかしながら、上記のようなICタグにお
いては、特にICチップに次いで材料コストの主要部分
を占めるアンテナ形成をいかに安価で且つ合理的に製造
するかが重要な課題であり、この用途のアンテナとして
は巻線アンテナが銅箔エッチングアンテナに比して環境
汚染の問題も少なく材料の使用効率はほぼ100%と高
く、ほとんどロスがでない点が好まれ、巻線アンテナが
広く注目されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】巻線アンテナの製造方
法に関しては特開平9−76675公報にはコアの外周
面部にワイヤーを巻き付ける例が開示されている。この
例では単にコアに巻き付けるだけであるので、巻線がは
ずれることや、巻線アンテナの安定生産について目立っ
た考慮がなされていない。
【0007】巻線アンテナの製造時に、巻線後、ボビン
レス巻線機の治具から巻線アンテナ取り出す際や、また
コアの外周部に巻く場合には巻線とコアの固定不良でコ
アから巻線が外れてしまい、巻線アンテナが変形して作
業性および品質面で問題がある。本発明はかかる現状に
鑑み巻線作業効率を落とすことなく安定して得られた巻
線アンテナを使用したICチップ実装体の提供を目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る非接触IC
実装体は、ICチップおよび巻線アンテナを含む電子部
品を内蔵する非接触IC実装体であって、アンテナ線を
巻き付けるコア部材のアンテナ線と接触する部分の少な
くとも一部がアンテナ線に対する付着性を有してアンテ
ナ線を固定してなる。さらに、前記コア部材が少なくと
も2層のシートを積層して構成され、2層のうちの一層
が付着性を有するシートであっても良い。また、前記付
着性がコア部材の少なくとも一部を構成する樹脂が有す
る接着性により与えられる非接触IC実装体であっても
良い。前記付着性がコア部材の少なくとも一部を構成す
るシート材料の有するクッション性により与えられても
良い。前記樹脂がガラス転移点−50〜50℃の接着性
樹脂であっても良い。前記コア部材のアンテナ線と接触
する部分にアンテナ線の少なくとも一部が陥没して実質
的に溝部が形成されることが好ましい。前記巻線アンテ
ナをブースターアンテナとして使用しても良い。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明では、アンテナ線をシート
状のコア部材(ボビン)の外縁部に巻きまわした形態の
巻き線アンテナを得る。このように巻線アンテナをコア
部材に安定して巻き込むためは、少なくとも1周目のア
ンテナ線の少なくとも一部がコア部材の外縁部に付着固
定されることが重要である。付着固定をより確実化する
上で、コア部材の外縁部に溝部が形成され、その溝内部
にアンテナ線の少なくとも一部が陥没することが好まし
い。このような溝部を形成する方法としては、例えば一
つの矩形状の樹脂シートの外周部に溝部を成形加工、切
削加工等することが挙げられる。
【0010】このような方法の他の方法として、2枚の
外形寸法が若干小さい矩形状シートと大きい矩形状シー
トを中心を一致させて貼りあわせることにより、溝部を
形成することもできる。更に好ましくは3枚のシートを
貼りあわせ3層構成とした場合、中間になるシートを中
央シートとし、このシートのみ若干小さいシートにする
ことができる。この場合は溝部の断面も完全に凹部形状
に形成できるので非常に好ましい。外側シートがフラン
ジの働きをなし、中央シートがボビン(巻枠)として機
能する。更に、この際にこの中央シートが付着性を有す
ることが好ましい。この付着性のシートがアンテナ線と
の密着とカード成形時の温度上下に起因する膨張、収縮
差等の応力歪みを緩和することにより変形を防ぎ、作業
性および品質の安定性の改善を図る上で好ましい。以上
の説明は3層構成を例にあげたものであるが、2層構成
の場合もいずれか少なくとも一つの層が中央シートと同
様の機能を有すればよい。またコア部材に付着性を与え
るための一形態としてはコア部材の少なくとも一部を構
成する樹脂が接着性を有することが挙げられる。例えば
コア部材の外周部のみを接着性樹脂によって構成するこ
とができる。
【0011】また更に好ましい形態としては先に説明し
た矩形状シートを貼りあわせた場合に、アンテナ線がそ
の外周に巻き回されるシートとして少なくとも中央シー
トをこの接着性樹脂によって構成することが挙げられ
る。また、このような接着性樹脂製のシートを使用し
て、接着性を発揮するような条件でこのシートの外周に
アンテナ線を巻き回すと、巻き締めの圧力によりシート
の外周が窪む。従って、この性質を利用することによ
り、このシートの外形を他のシートと同じ寸法外形にし
ておいても、この窪みのために、コア部材の周囲に実質
的に溝部が形成され安定してアンテナ線を巻き回せる。
このように実質的に溝部ができるので、コア部材を構成
する各シートの外形寸法を同じにできる。この場合は、
2層あるいは3層以上の各シートを積層してパンチ等に
よりカード形状に打抜くだけで多数のコア部材を作製可
能になるので量産性向上の上で非常に好ましい。
【0012】このような接着性樹脂としてはポリエステ
ル樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、エチレ
ン系樹脂、プロピレン系樹脂、アクリル酸エステル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ビニルデン系樹脂、スチレン系
樹脂、ウレタン系樹脂、ジエン系、ゴム系等の樹脂が使
用されうる。更にガラス転移点の調整や保存安定性等の
目的により可塑剤、油脂類、溶剤、粘着付与剤、オリゴ
マー、フィラー、酸化防止剤、安定剤等を添加すること
も良い。また更にこのような接着性樹脂の中でもガラス
転移点が−50〜50℃のものを選択することにより、
良好な付着性と巻き線における作業性が得られのでより
好ましい。このようにガラス転移点を−50〜50℃に
させる上で好ましい樹脂は上記の中でもガラス転移点が
−30〜0℃のポリエステル樹脂が挙げられる。なおガ
ラス転移点が−50℃を越えて低い場合は樹脂の粘性が
大きくなり取り扱いが困難になりやすくなり、好ましく
ない。また50℃を越える場合は十分な接着性が得られ
にくくなり、あまり好ましくない。以上の接着性樹脂製
のシートの中で軟性シートとしてはガラス転移点が−5
0から50℃のものが密着性に富み特に好ましく、例え
ばポリエステル樹脂シート(ガラス転移点−0.5
℃)、ポリエチレンシート(ガラス転移点−30℃)、
ポリプロピレンシート(ガラス転移点−18℃)があ
る。これらのシートを中央シートとして使用した場合、
外側シートとしては剛性シートを使用することが好まし
い。剛性シートとしてはポリエチレンテレフタレートシ
ート(ガラス転移点81℃)、ポビニルクロライドシー
ト(ガラス転移点70℃)、ポリエチレンナフタレート
シート(ガラス転移点118℃)がある。ガラス転移点
の測定としてはDSC示差熱計を用いた(JIS−K−
7121法)。低ガラス移転点の中央シートの物性はガ
ラス転移点の低いものは粘着性や、ホットメルト接着性
を有するものも含まれる。
【0013】以上説明したように、特に積層構造の中で
も3層構成のコア部材を作成する場合、中央シート、即
ち、コア部材となるコアシートの中央に接着性樹脂製シ
ートを使用した場合は、アンテナ線との密着、融着等の
付着性を促進でき、かつ本シートをIC実装体の全体の
厚み方向の中心線上に設けることによってカールの発生
を防ぐ効果も奏する。またコア部材に付着性を与えるた
めの別の一形態としてはコア部材の少なくとも一部を構
成するシート材料がクッション性を有することが挙げら
れる。すなわち、矩形状シートを貼りあわせた場合に、
アンテナ線がその外周に巻き回されるシート材料をクッ
ション性とすることである。すなわち、このようなクッ
ション性のシートを使用して、このシートの外周にアン
テナ線を巻き回すと、巻き締めの圧力によりシートの外
周が窪む。従って、この性質を利用することにより、こ
のシートの外形を他のシートと同じ寸法外形にしとし
も、この窪みのために、コア部材の周囲に実質的に溝部
が形成される。このようにコア部材の各シートの外形寸
法を同じにできる場合は、2層あるいは3層以上の各シ
ートを積層してパンチ等によりコア形状に打抜くだけで
多数のコア部材を作製可能になるので量産性向上の上で
非常に好ましい。
【0014】結局、クッション性が巻線アンテナの巻締
め効果を発現し、アンテナ線をコア部材に安定に固定す
る。このようなクッション性を有するシート材料として
は天然繊維、合成繊維、布、紙、不織布、ウレタンフォ
ーム、発泡スチレン、等が挙げられる。これらのシート
材は内部に空隙を有するものがほとんどである。これら
の空隙によって大きなクッション性を有する特徴が得ら
れ、より好ましい。このように内部に空隙を有するシー
トの中でも発泡した気泡を有するシート状のものが更に
好ましい。例えば紙、不織布等が挙げられる。
【0015】以上に説明した積層構造のコア部材を作成
するための積層シートは単体シートのラミネーション
法、高ガラス転移点の剛性シートに軟性樹脂分散物を塗
工した後又は軟性樹脂の溶融押し出し塗工後、更に高ガ
ラス転移点シートをラミネートする方法等により得られ
る。発泡体もラミネーション方法により積層シート化で
きる。かかるラミネーション法は商業化され、ラミネー
ト樹脂の選択を適切に行えば大量に安価に製造できる方
法として本発明のコア部材の作製に活用できる。
【0016】2層或いは3層以上の各シートを積層して
コア部材を作成した時に、実際に巻線アンテナが巻き回
される3層構成の場合には中央シートの厚みとしてはア
ンテナ線径にほぼ等しいかやや大き目にしておくことが
線材を固定し易いので好ましい。尚、このような巻線ア
ンテナが直接接するコア部材の部分を巻き回し部分とい
う。かかる積層シートは最終的なIC実装体の形状例え
ばボタン型、リング型、カード型の形状に収まるように
打抜いてから巻線する。オスメス刃やトムソン刃を用い
て所望コア形状に打抜く。これを巻線機の回転軸上のフ
ランジに例えばピン止めして取り付け、外周部にワイヤ
ーを巻く。
【0017】巻線アンテナに用いるコアシートの寸法形
状としては特に限定はしないが、たとえば寸法として
は、外周30cm以下の円形、楕円、矩形状が好まし
く、それらの板状のコア部材の厚み0.05〜5mm程
度となる。又アンテナ線の巻方としてはアンテナ線径と
巻き回し部分の厚みにもよるが、巻きまわし部分の厚み
がアンテナ線径と同一であれば、アンテナ線は線径と同
一厚みの平板状に巻き回される。巻回数としては100
0ターン以下、巻き終わりとも最外層より巻線内外に引
き出す方が好ましい。一般的に、巻線端子はICチツプ
と直接接続せずリード線等を介してスポット溶接等で接
続しインレットとしてタグ、カード化用の内蔵部品とし
て用いる。
【0018】巻線アンテナ用の導線材料としては軟銅、
硬銅、アルミニウム、銀、鉄等を細線にまで延伸した
丸、角の単線を用いる。一般的な伸線の製法としてはイ
ンゴットを押し出し、引き抜き又は圧延したものを所望
の形状のダイスから展伸して、目的の外径0.01〜1
mm程度になるまで細くする方法がある。この裸線に更
に絶縁体を被覆し絶縁電線に加工したものをアンテナ線
に使用する。絶縁体としては、天然ゴム、合成ゴム、ポ
リウレタン、ポリエステル、ポリエステルイミド等の天
然又は合成樹脂からなる熱可塑性、熱硬化性の高分子体
を目的に応じて使用する。例えば導線上に数μm以下の
絶縁層、数μm以下の自己融着層等の樹脂層を押出しや
ワニス塗布等で形成する。更に導体は腐食防止やハンダ
付け用にスズ、ニッケル、銀メッキしても良い。単線の
ほかにより線(リッツ線)、編組線等の複線を使用して
も良い。
【0019】巻線設備としてはコア部材を固定し回転で
きる構造のものであれば良い。巻線機の例を図1に示し
た。図1は本発明の一つの例である3層構成のコア部材
にアンテナ線を巻線する巻線機の状態を示す断面図であ
る。フランジ2a、2bを設けた回転シリンダー軸1
a、1bが両側からコア部材3を挟持している。回転シ
リンダー軸はそれぞれ支持部4a,4bに回転可能に保
持されており、図示を省略した駆動部に回転シリンダー
軸1bが接続されている。コア部材3は外側シート3
a、3bと中央シート3cが積層されて構成されている。
アンテナ線5がフランジの外周方向から導入され中央シ
ート3cの周りに巻き回されている。コア部材1は図示
を省略したピンによってフランジ2a、2bにピン止め
されているので、コア部材の外周部の中央に巻き始め、
巻き終わりともアンテナ線を外側に引き出す。巻き方と
しては平面状に整列、不整列、重ね巻き、スパイラル巻
きする。また、以上のようにして得られた巻線済みコア
部材の断面を図2に示した。図1と同一の部番が付され
ている部材は同一である。
【0020】巻線機に熱風や溶剤の吹き付け、塗布用の
装置を付加して、導線の自己融着樹脂層を溶融して複数
本の導線を一体化しながら巻く場合は、コア部材との密
着、熱融着が促進され固定化に特に効果がある。
【0021】端子はアンテナコイル群を跨いで折り返す
ことによってコイルの内側または外側でICチツプの端
子と溶接等により接続することもできる。巻線アンテナ
をブースターアンテナとして用いる場合は巻線アンテナ
を中心に独立した共振回路を形成しておき、チップオン
コイル型ICチップや共振回路を持ったIC実装部品等
を、通常は巻線アンテナのコイル内に配置してICカー
ド等に成形する。
【0022】このようにして得られた巻線済みICチッ
プ実装後のコアシートをICタグ、カードに成形する方
法としては、例えばプレス機を用いたラミネート方法が
挙げられる。タグ用、カード用基材間に、インレットと
してICチップ実装済みコア部材を挿入しステンレス板
等の平板2枚に挟んでプレスする。必要に応じてコア部
材と表裏基材間にホッメルト接着剤を介在させる。プレ
ス温度としては100〜180℃以下、加圧ラミネート
条件としては98.1〜4903kPa(1〜50kgf/
cm2)、加圧時間1〜1000秒程度が一般的である。
ラミネート加工後は所望のタグ、カード形状に金型プレ
ス機を用いて打抜く。その他のタグ、カード成形方法と
してはインジェクション方式、塗工方式、トランスファ
ーモールド成形、ポッティング式樹脂封止等がある。
【0023】かかるタグ、カードの表裏用基材シートと
してはPET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN
(ポリナフタレンテレフタレート)、PETG(この名
称で市場に流通しているプラスチックシートであり、こ
の樹脂は正式には、少なくともエチレングリコール、テ
レフタル酸及び1,4−シクロヘキサンジメタノールの
3成分を重合した変性ポリエステル樹脂と呼ばれる)等
のポリエステルシート、ポリ塩化ビニルシート、ABS
(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)、PE
(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、EVA
(エチレンビニルアセテート)、ポリスチレン、ラミネ
ート紙、生分解性プラスチックシート、紙等が良いが、
表裏シートは、巻線コア材の中央部に用いる低軟化シー
トよりガラス転移点のが高いシートを用いることがタ
グ、カードの成形後の外観に優れるため好ましい。
【0024】本発明のタグ、カードは基材の表面はオフ
セット印刷、シルクスクリーン印刷により所望の絵柄、
説明文字等が印刷される。打ち抜き後タグ、カード化さ
れるが印刷は打ち抜き前後で行われ得る。チップ部を補
強する目的で補強板を挿入する場合もある。
【0025】本発明は巻線の付着性に適した材料をコア
部材に用いたことにより、巻線作業が安定し能率良くで
きる。
【0026】
【実施例】(実施例1)図1および図2を参照しながら
説明する。 (1)厚み0.15mm東亜合成社製ポリエステル樹脂
系ホットメルト接着シートPES−111EEが中央シ
ート3cとして使用され、厚み0.2mmテイジン製テ
トロン白色PETシート2枚がそれぞれ外側シート3
a,3bとなる。これらのシートを熱プレスして貼り合
わせて積層シートとし、およそ70mm×40mmの矩形状
にトムソン刃で打抜いて厚み0.55mmの巻線用コア
部材3を得た。 (2)(1)で得られたコア部材3の外周部に、直径
0.14 mm東京特殊電線社製銅線をエタノールで自己
融着層を賦活させ銅線を相互に接着しながら日本サービ
ック製ボビンレス巻線機に設置して中央シート3cであ
るホットメルト接着層上に4ターン分重ね巻きした。こ
の状態を図1に示した。
【0027】(3)巻線済コア部材の巻線端子にマイフ
ェアモジュール化ICを抵抗溶接法にて接続しICタグ
用のインレットとした。 (4)タグ用基材としての厚み0.1mmテイジン社製
テトロン白色PETシート2枚をそれぞれ表側基材、裏
側基材とし、それぞれの基材とインレットの間にホッメ
ルト接着剤層としての厚み0.05mm東亜合成社製ポリ
エステル系ホットメルト接着シートPES−111EE
を各々介在させてインレットである巻き線済みコア部材
を挟む。この積層体を160℃×20秒、圧力490k
Pa(5kgf/cm)の条件で板プレスにより貼り
合わせてICタグを得た。 以上のようにして得られた巻線アンテナはコア部材に十
分安定して密着しており、巻線機からの取り出しも容易
であり、コア部材からはずれることもなく作業はスムー
ズであった。成形後のカード表面は平坦で、カールもな
く美麗であった。
【0028】(実施例2)実施例(1)の厚み0.15
mmの東亜合成社製ポリエステル樹脂系ホットメルト接
着シートPES−111EEに代えて、厚み0.15mm
の王子油化社製ユポFPG紙を使用した他は実施例1と
同一の条件にてICタグを作製した。巻線アンテナはコ
アシートに十分密着し巻線機からの取り出しも容易であ
りコアからはずれることもなく作業はスムーズであっ
た。成形後のカード表面は平坦で、カールもなく美麗で
あった。
【0029】(比較例1)実施例1の厚み0.15mm
東亜合成社製ポリエステル樹脂系ホットメルト接着シー
トPES−111EEに代えて、厚み0.25mmテイ
ジン社製テトロン白色PETシートを使用したを使用し
た他は実施例1と同一の条件にてICタグを作製した。
巻線アンテナは巻線機からの取り出し時にコアとの密着
不十分のため巻線がはずれて落下してアンテナは変形し
た。
【0030】
【発明の効果】巻線作業効率を落とすことや巻き線がは
ずれること等が無く安定して巻線アンテナが得られ、更
にその安定した巻線アンテナを使用してICチップ実装
体が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のICチップ実装体に使用される3層構
成のコア部材にアンテナ線を巻線する巻線機の状態を示
す一部断面図。
【図2】本発明のICチップ実装体に使用される3層構
成の巻線済みコア部材の断面図。
【符号の説明】
3 コア部材 3a,3b 外側シート 3c 中央シート 5 アンテナ線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01Q 7/06 G06K 19/00 H Fターム(参考) 2C005 MA19 MB10 NA09 PA04 RA04 5B035 BA01 BA03 BB09 CA01 CA23 5J046 AA06 AA09 AA10 AA13 AB11 PA06 5J047 AA06 AA09 AA10 AA13 AB11 EF04 EF05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ICチップおよび巻線アンテナを含む電子
    部品を内蔵する非接触IC実装体であって、アンテナ線
    を巻き付けるコア部材のアンテナ線と接触する部分の少
    なくとも一部がアンテナ線に対する付着性を有してアン
    テナ線を固定してなる非接触IC実装体。
  2. 【請求項2】前記コア部材が少なくとも2層のシートを
    積層して構成され、2層のうちの一層が付着性を有する
    シートである請求項1に記載の非接触IC実装体。
  3. 【請求項3】前記付着性がコア部材の少なくとも一部を
    構成する樹脂が有する接着性により与えられる請求項1
    または2に記載の非接触IC実装体。
  4. 【請求項4】前記付着性がコア部材の少なくとも一部を
    構成するシート材料の有するクッション性により与えら
    れる請求項2に記載の非接触IC実装体。
  5. 【請求項5】前記樹脂がガラス転移点−50〜50℃の
    接着性樹脂である請求項3記載の非接触IC実装体。
  6. 【請求項6】前記コア部材のアンテナ線と接触する部分
    にアンテナ線の少なくとも一部が陥没して実質的に溝部
    が形成されてなる請求項1から5のいずれか一項に記載
    の非接触IC実装体。
  7. 【請求項7】前記巻線アンテナをブースターアンテナと
    した請求項1から7のいずれか一項に記載の非接触IC
    実装体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008154239A (ja) * 2006-12-18 2008-07-03 Goodyear Tire & Rubber Co:The 電子デバイス用保持装置
JP2008306065A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Totoku Electric Co Ltd エッジワイズコイル
WO2021166800A1 (ja) * 2020-02-17 2021-08-26 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ

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