JP2003206462A - 感圧性接着剤層および表面保護材 - Google Patents

感圧性接着剤層および表面保護材

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JP2003206462A
JP2003206462A JP2002003994A JP2002003994A JP2003206462A JP 2003206462 A JP2003206462 A JP 2003206462A JP 2002003994 A JP2002003994 A JP 2002003994A JP 2002003994 A JP2002003994 A JP 2002003994A JP 2003206462 A JP2003206462 A JP 2003206462A
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Japan
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sensitive adhesive
adhesive layer
isobutylene
pressure
polymer
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JP2002003994A
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English (en)
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Takeshi Inoue
剛 井上
Kanako Wasai
奏子 和才
Norihide Baba
紀秀 馬場
Yoshihiro Nanzaki
喜博 南崎
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱/耐湿保存下においても粘着力が経時的
に上昇しにくく、糊残りなく容易に再剥離可能であり、
さらには難接着性塗板に対する良好な初期接着性を有
し、かつ接着剤層同士が触れた場合でも比較的容易に剥
離することができ、表面保護材として使用した場合の作
業性が良好である感圧性接着剤層を提供すること。 【解決手段】 主ポリマーであるイソブチレン系ポリマ
ー(a)、官能基末端イソブチレン系ポリマー(b)お
よび架橋剤(c)を含有する接着剤組成物により形成さ
れたイソブチレン系感圧性接着剤層(A)の表面に、ア
クリル系ポリマーを主成分とするアクリル系感圧性接着
剤層(B)が固定化されていることを特徴とする感圧性
接着剤層。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感圧性接着剤層お
よび当該感圧性接着剤層を支持基材上に有する表面保護
材に関する。表面保護材は、塗装板、金属板、樹脂板、
自動車のボディーや部品等に適用される。
【0002】
【従来の技術】従来より、イソブチレン系ポリマーを主
成分とするイソブチレン系感圧性接着剤層を支持基材上
に設けてなる表面保護材が知られている。イソブチレン
系感圧性接着剤層は、アクリル系や天然ゴム系などの他
の感圧性接着剤層に比べて、耐熱/耐湿保存下において
も粘着力が経時的に上昇しにくく、糊残りなく容易に再
剥離できることから表面保護材の形成に非常に有利であ
り、広く用いられている。
【0003】かかるイソブチレン系感圧性接着剤層は、
上記のような優れた性能を有する反面、溌水性や耐汚染
性に優れた化粧鋼板などの、いわゆる難接着性被着体に
対して良好な初期接着力を発現させることが難しいとい
う問題がある。この問題を解決する方法として、イソブ
チレン系感圧性接着剤層中に種々の粘着性付与剤を添加
する方法(特開平11−131031号公報等)、特定
の酸価を有するワックスを添加する方法(特開平7−6
2312号公報等)等が数多く提案されている。
【0004】また、イソブチレン系感圧性接着剤層は自
着性が高いため、接着剤層同士が触れた場合に強固に接
着してしまい剥離するのが非常に困難である。この自着
性の高さは、表面保護材として被着体に貼り付ける際の
作業性の面で大きな障害となる。また、この表面保護材
を被着体に貼り付けた際に、一旦、シワや気泡が入る
と、これを是正するのが非常に困難であるという問題点
もある。かかる問題はイソブチレン系感圧性接着剤層中
に添加剤を加える前記方法では解決できない。
【0005】一方、アクリル系感圧性接着剤層は、難接
着性塗板に対する良好な初期接着性を有し、かつ接着剤
層同士が触れた場合でも比較的容易に剥離することがで
き、表面保護材の接着剤層として用いた場合の作業性も
良好である。しかし、アクリル系感圧性接着剤層は、耐
熱/耐湿保存下において粘着力の急激な経時的な上昇が
起こりやすく、糊残りなく容易に再剥離することが困難
な場合がある。また、アクリル系感圧性接着剤層はイソ
ブチレン系感圧性接着剤層に比べて、バルクの弾性率が
高いために、日光に長期間曝露した場合に、温度変化に
よる膨張や収縮等の変化によって、表面保護材の端部に
塗膜段差等の変形が発生してしまう場合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱/耐湿
保存下においても粘着力が経時的に上昇しにくく、糊残
りなく容易に再剥離可能であり、さらには難接着性塗板
に対する良好な初期接着性を有し、かつ接着剤層同士が
触れた場合でも比較的容易に剥離することができ、表面
保護材として使用した場合の作業性が良好である感圧性
接着剤層を提供することを目的とする。さらには当該感
圧性接着剤層を支持基材上に有する表面保護材を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す感圧性
接着剤層を見出し本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明は、主ポリマーであるイソ
ブチレン系ポリマー(a)、官能基末端イソブチレン系
ポリマー(b)および架橋剤(c)を含有する接着剤組
成物により形成されたイソブチレン系感圧性接着剤層
(A)の表面に、アクリル系ポリマーを主成分とするア
クリル系感圧性接着剤層(B)が固定化されていること
を特徴とする感圧性接着剤層、に関する。
【0009】前記感圧性接着剤層において、官能基末端
イソブチレン系ポリマー(b)の配合量が、イソブチレ
ン系ポリマー(a)100重量部に対して1重量部以上
であることが好ましい。
【0010】前記感圧性接着剤層において、官能基末端
イソブチレン系ポリマー(b)の配合量が、イソブチレ
ン系ポリマー(a)100重量部に対して1〜20重量
部であることが好ましい。
【0011】前記感圧性接着剤層において、官能基末端
イソブチレン系ポリマー(b)が、水酸基末端ポリイソ
ブチレンであることが好ましい。
【0012】前記感圧性接着剤層において、架橋剤
(c)の配合量が、イソブチレン系ポリマー(a)10
0重量部に対して0.5重量部以上であることが好まし
い。
【0013】前記感圧性接着剤層において、架橋剤
(c)の配合量が、イソブチレン系ポリマー(a)10
0重量部に対して0.5〜5重量部であることが好まし
い。
【0014】また本発明は、主ポリマーであるイソブチ
レン系ポリマー(a)、官能基末端イソブチレン系ポリ
マー(b)および架橋剤(c)を含有する未架橋のイソ
ブチレン系感圧性接着剤層(A)の表面に、アクリル系
ポリマーを主成分とするアクリル系感圧性接着剤層
(B)を形成した後、官能基末端イソブチレン系ポリマ
ー(b)と架橋剤(c)を反応させ、架橋したイソブチ
レン系感圧性接着剤層(A)を形成するとともに、アク
リル系感圧性接着剤層(B)を固定化することを特徴と
する前記感圧性接着剤層の製造方法、に関する。
【0015】また本発明は、支持基材上に、前記感圧性
接着剤層を、支持基材側がイソブチレン系感圧性接着剤
層(A)となるように有することを特徴とする表面保護
材、に関する。
【0016】上記本発明の感圧接着剤層は、低極性のイ
ソブチレン系感圧性接着剤層(A)中に主成分であるイ
ソブチレン系ポリマー(a)に加えて、官能基末端イソ
ブチレン系ポリマー(b)と架橋剤(c)が配合されて
おり、さらにイソブチレン系感圧性接着剤層(A)の表
面はアクリル系感圧性接着剤層(B)で改質されてい
る。前記アクリル系感圧性接着剤層(B)中の高極性の
アクリル系ポリマーは、一部がイソブチレン系感圧性接
着剤層(A)中に拡散し、その後、官能基末端イソブチ
レン系ポリマー(b)と架橋剤(c)とが反応して、イ
ソブチレン系感圧性接着剤層(A)の表面にアクリル系
ポリマーが固定化される。かかる構成の本発明の感圧性
接着剤層は、イソブチレン系感圧性接着剤層(A)のバ
ルク層により、耐熱/耐湿保存下での粘着力維持性を有
し、糊残りなく再剥離性が良好であり、また表面層のア
クリル系感圧性接着剤層(B)により、難接着性塗板に
対する良好な初期接着性を有し、接着剤層同士の自着性
も良好である。さらには本発明の感圧性接着剤層は耐候
性に優れ、また温度変化による膨張や収縮等の変化によ
って表面保護材の端部に塗膜段差等の変形が発生するこ
ともない。当該本発明の感圧性接着剤層を用いた表面保
護材は作業性が良好である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の感圧性接着剤層の作製に
あたっては、イソブチレン系感圧性接着剤層(A)を形
成する、イソブチレン系ポリマー(a)、官能基末端イ
ソブチレン系ポリマー(b)および架橋剤(c)を含有
する接着剤組成物を調製する。
【0018】イソブチレン系ポリマー (a)は、イソブ
チレンの単独重合体であるポリイソブチレン、イソブチ
レンを主成分(単量体全体の50重量%以上)としこれ
と他の単量体との共重合体、たとえば、イソブチレンと
ノルマルブチレンのランダム共重合体、イソブチレンと
イソプレンとの共重合体(レギュラーブチルゴム、塩素
化ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、部分架橋ブチルゴム
など)や、これらの加硫物や変性物(水酸基、カルボキ
シル基、アミノ基、エポキシ基などの官能基で変性した
もの)などがあげられる。これらの中でも、ポリイソブ
チレンが好ましく用いられる。イソブチレン系ポリマー
(a)は初期接着性、剥離作業性などの観点から、重量
平均分子量が30万〜150万の範囲にあるものが好ま
しい。
【0019】官能基末端イソブチレン系ポリマー(b)
は、イソブチレン系ポリマー(a)の末端に官能基を有
するものを特に制限なく使用できる。官能基は特に限定
されるものではないが、化学反応性の高い、水酸基、カ
ルボキシル基、アミノ基、イソシアネート基、エポキシ
基などの官能基があげられる。なかでも水酸基で変性し
た水酸基末端ポリイソブチレンが、イソブチレン系ポリ
マー(a)との相溶性を考慮した場合に好ましい。官能
基末端イソブチレン系ポリマー(b)は、イソブチレン
系ポリマー(a)を当該官能基を有する化合物で変性す
ることにより得られる。
【0020】官能基末端イソブチレン系ポリマー(b)
の配合量は、特に制限されず、その官能基当量にもよる
が、イソブチレン系ポリマー(a)100重量部に対し
1重量部以上、好ましくは1〜20重量部、さらに好ま
しくは1〜10重量部である。配合量が少ない場合に
は、架橋剤(c)との架橋効果が認められない場合があ
り、多い場合には汚染発生の可能性がある。
【0021】架橋剤(c)は、官能基末端イソブチレン
系ポリマー(b)の有する官能基と反応性を有するもの
を特に制限なく使用できる。架橋剤(c)としては、た
とえば、イソシアネート系、エポキシ系、アルミキレー
ト系、メラミン系などの各種の架橋剤があげられる。特
に水酸基末端ポリイソブチレンに対しては、イソシアネ
ート系架橋剤が好ましく用いられる。イソシアネート系
架橋剤は、反応触媒を同時に添加するとさらに好適であ
る。
【0022】架橋剤(c)の配合量は、特に制限されな
いが、イソブチレン系ポリマー(a)100重量部に対
し0.5重量部以上、好ましくは0.5〜5重量部であ
る。配合量が少ない場合には、官能基末端イソブチレン
系ポリマー(b)との架橋効果が認められない場合があ
り、多い場合には汚染発生の可能性がある。
【0023】なお、前記接着剤組成物には、さらに目的
に応じて、老化防止剤、紫外線吸収剤、粘着付与剤、軟
化剤、充填剤、顔料などの各種材料を、本発明の効果を
阻害しない範囲で使用してもよい。
【0024】粘着付与剤としてはロジン系、テルペン
系、スチレン系、脂肪族石油系、キシレン系、フェノー
ル系、クマロンインデン系、それらの水素添加物などが
用いられる。その配合量は凝集力の低下による糊残り問
題の発生を回避した接着力の向上などの点よりイソブチ
レン系ポリマー(a)100重量部に対し、100重量
部以下、さらには80重量部以下、特に60重量部以下
であるのが好ましい。
【0025】軟化剤としては、たとえば低分子量のポリ
イソブチレン、エチレンプロピレンゴム、ポリイソプレ
ン、ポリブタジエン等があげられる。特に好ましく用い
られる軟化剤はそれらの不飽和結合を水添した水添物で
あり、例えば水添ポリイソプレン、水添ポリブタジエン
などの1種または2種以上を用いることができる。その
配合量はイソブチレン系ポリマー(a)100重量部に
対し、150重量部以下、さらには100重量部以下、
特に60重量部以下が好ましい。また、軟化剤の分子量
は数平均分子量が1000〜20万、さらには1000
〜15万、特に1000〜10万のものである。分子量
が1000以下であると塗膜への重剥離等の原因とな
り、20万以上では接着力の向上効果に乏しい。
【0026】前記接着剤組成物によるイソブチレン系感
圧性接着剤層(A)の形成は、特に制限されず、従来公
知の方法で支持基材上に形成する。たとえば、前記接着
剤組成物を溶液または水分散液として所定の支持基材上
に塗工した後、溶剤や水を乾燥除去する方法、カレンダ
ー塗工のような方法、またはセパレータ上に形成した接
着剤組成物層を支持基材上に移着する方法などがあげら
れる。形成する接着剤組成物層(A)の厚さは適宜に決
定される。一般には100μm以下、さらには1〜50
μm、特に3〜20μmであるのが好ましい。なお、接
着剤組成物層は必要に応じて、実用に供されるまでの
間、セパレータなどを仮着して保護される。
【0027】支持基材としては、表面保護材に使用され
るものを特に制限なく使用できる。一般には、ポリエチ
レンやポリプロピレンなどの単独または混合物を用いた
ポリオレフィン系フィルム、ナイロン系フィルム、ポリ
エチレンテレフタレート等を用いたポリエステル系フィ
ルム、軟質塩化ビニル系フィルム等の熱可塑性フィルム
が好適である。特に使用後の焼却処理よりポリオレフィ
ン系フィルムが好ましい。支持基材の厚さは特に制限さ
れないが、通常、5〜200μm、さらには20〜10
0μmが一般的である。なお、これらの支持基材は、必
要に応じて、コロナ処理、下塗処理を施してもよく、ま
た背面処理などを施してもよい。また、基材には、必要
に応じて、スリップ剤、帯電防止剤、酸化防止剤などを
添加または塗布してもよい。
【0028】次いで、上記のように接着剤組成物により
形成された未架橋のイソブチレン系感圧性接着剤層
(A)の表面に、アクリル系ポリマーを主成分とするア
クリル系感圧性接着剤層(B)を形成する。未架橋のイ
ソブチレン系感圧性接着剤層(A)表面のアクリル系ポ
リマーは、イソブチレン系感圧性接着剤層(A)中に拡
散し、その後、官能基末端ポリイソブチレン(a)を架
橋剤(c)により架橋することによりイソブチレン系感
圧性接着剤層(A)を架橋するとともに、アクリル系感
圧性接着剤層(B)を固定化する。前記架橋、固定化は
30〜50℃程度で3〜5日間程度エージング処理する
ことにより行うことができる。
【0029】アクリル系感圧性接着剤層(B)の形成に
用いるアクリル系ポリマーとしては、感圧接着剤に用い
られるものを特に制限なく使用できる。たとえば、アル
キル(メタ)アクリレートを主成分として、これに必要
に応じて改質用モノマーを用いた重合体または共重合体
が用いられる。特に本発明においてはアルキル(メタ)
アクリレートのみから得られるアクリル系ポリマーを使
用するのが、耐熱/耐湿保存下における粘着力の経時上
昇をより効果的に抑制する点で好ましい。なお、アルキ
ル(メタ)アクリレートは、アルキルアクリレートおよ
び/またはアルキルメタクリレートを意味する。以下の
(メタ)とは同様の意味である。
【0030】アルキル(メタ)アクリレートとしては、
たとえば、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)ア
クリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレートな
どがあげられる。改質用モノマーとしては、アクリロニ
トリル、酢酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリル酸、
無水マレイン酸、ビニルピロリドン、グリシジル(メ
タ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリルアミド、ビニルアミン、アリルアミ
ン、エチレンイミンなどがあげられる。
【0031】なお、アクリル系感圧性接着剤層(B)の
形成にあたっては、アクリル系ポリマーを単独で用いる
ことができる他、イソブチレン系感圧性接着剤層(A)
の形成に用いたものと同様の老化防止剤、紫外線吸収
剤、粘着付与剤、軟化剤、充填剤、顔料、架橋剤などの
各種添加剤をアクリル系ポリマーに加えることができ
る。
【0032】未架橋のイソブチレン系感圧性接着剤層
(A)の表面上に、アクリル系感圧性接着剤層(B)を
形成する方法は特に制限されない。たとえば、イソブチ
レン系感圧性接着剤層(A)を、アクリル系ポリマーを
含有する溶液を塗布することにより形成する。アクリル
系ポリマーの媒体としては、イソブチレン系感圧性接着
剤層(A)を溶解または極端にな膨潤させないものを用
いるのが好ましい。たとえば、水や、酢酸エチル、イン
プロピルアルコールなどの溶剤を選択することが望まし
い。形成は、ディッピング、浸漬により接触させる方法
を用いてもよいし、グラビア、キスなどのロールコーテ
ィング、ファンテンなどのダイコーティング、スクイズ
コーティング、スピンコーティングなどの公知の塗布方
式によって塗布してもよいし、スプレーなどで噴霧塗布
してもよい。
【0033】アクリル系感圧性接着剤層(B)による所
望の改質層を導入するためには、アクリル系感圧性接着
剤層(B)を薄層で形成する。アクリル系感圧性接着剤
層(B)の厚さは特に制限されないが、1μm以下が良
好であり、好ましくは0.01〜0.5μmである。表
面層のアクリル系感圧性接着剤層(B)は、非常に薄層
であるので、従来のアクリル系感圧性接着剤層のみのよ
うに、接着力の急激な経時上昇が起こったり、温度変化
による膨張や収縮等の変化で表面保護材の端部に塗膜段
差等の変形が発生したりすることはない。
【0034】
【実施例】以下に、本発明を実施例をあげて、より具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
【0035】実施例1 重量平均分子量が80万のポリイソブチレンを固形分1
0重量%となるようトルエンに溶解しポリイソブチレン
溶液を得た。このポリイソブチレン溶液に、前記ポリイ
ソブチレン固形分100重量部に対して、数平均分子量
が5600の両末端水酸基変性ポリイソブチレン(鐘淵
化学工業(株)製)6重量部および多官能イソシアネー
ト化合物(日本ポリウレタン工業(株)製,コロネート
HX)1重量部、反応触媒(東京ファインケミカル
(株)製,OL−1 )0 .1 重量部を添加し、均一に混
合した。この混合溶液を、支持基材であるポリプロピレ
ン/ポリエチレン(重量比=9/1)からなる厚さが4
0μmのプラスチックフィルム上に塗布し、80℃で3
分間乾燥処理して、厚さ10μmの未架橋のイソブチレ
ン系感圧性接着剤層(A)を作製した。
【0036】次に、ブチルアクリレート単独からなる重
量平均分子量約70万のアクリル系ポリマーを固形分濃
度が0.01重量%となるように酢酸エチルに溶解させ
て、アクリル系ポリマー溶液を得た。このアクリル系ポ
リマー溶液中に、先に作製したイソブチレン系感圧性接
着剤層(A)を1分間浸漬した後、40mm/minの
速度で垂直方向に引き上げて、80℃で3分間乾燥処理
して、イソブチレン系感圧性接着剤層(A)表面に、厚
さ50nmのアクリル系感圧性接着剤層(B)を形成し
た。その後40℃で4日間エージングして、イソブチレ
ン系感圧性接着剤層(A)を架橋するとともに、その表
面にアクリル系感圧性接着剤層(B)を固定化した表面
保護材を得た。
【0037】実施例2 重量平均分子量が80万のポリイソブチレンを固形分1
0重量%となるようトルエンに溶解しポリイソブチレン
溶液を得た。このポリイソブチレン溶液に、前記ポリイ
ソブチレン固形分100重量部に対して、数平均分子量
が5600の両末端水酸基変性ポリイソブチレン(鐘淵
化学工業(株)製)1重量部および多官能イソシアネー
ト化合物(日本ポリウレタン工業(株)製,コロネート
HX)1重量部、反応触媒(東京ファインケミカル
(株)製,OL−1 )0 .1 重量部を添加し、均一に混
合した。この混合溶液を、支持基材であるポリプロピレ
ン/ポリエチレン(重量比=9/1)からなる厚さが4
0μmのプラスチックフィルム上に塗布し、80℃で3
分間乾燥処理して、厚さ10μmの未架橋のイソブチレ
ン系感圧性接着剤層(A)を作製した。
【0038】次に、ブチルアクリレート単独からなる重
量平均分子量約70万のアクリル系ポリマーを固形分濃
度が0.01重量%となるように酢酸エチルに溶解させ
て、アクリル系ポリマー溶液を得た。このアクリル系ポ
リマー溶液中に、先に作製したイソブチレン系感圧性接
着剤層(A)を1分間浸漬した後、40mm/minの
速度で垂直方向に引き上げて、80℃で3分間乾燥処理
して、イソブチレン系感圧性接着剤層(A)表面に、厚
さ50nmのアクリル系感圧性接着剤層(B)を形成し
た。その後40℃で4日間エージングして、イソブチレ
ン系感圧性接着剤層(A)を架橋するとともに、その表
面にアクリル系感圧性接着剤層(B)を固定化した表面
保護材を得た。
【0039】実施例3 重量平均分子量が80万のポリイソブチレンを固形分1
0重量%となるようトルエンに溶解しポリイソブチレン
溶液を得た。このポリイソブチレン溶液に、前記ポリイ
ソブチレン固形分100重量部に対して、数平均分子量
が5600の両末端水酸基変性ポリイソブチレン(鐘淵
化学工業(株)製)18重量部および多官能イソシアネ
ート化合物(日本ポリウレタン工業(株)製,コロネー
トHX)5重量部、反応触媒(東京ファインケミカル
(株)製,OL−1 )0 .1 重量部を添加し、均一に混
合した。この混合溶液を、支持基材であるポリプロピレ
ン/ポリエチレン(重量比=9/1)からなる厚さが4
0μmのプラスチックフィルム上に塗布し、80℃で3
分間乾燥処理して、厚さ5μmの未架橋のイソブチレン
系感圧性接着剤層(A)を作製した。
【0040】次に、ブチルアクリレートとグリシジルメ
タクリレートとの比率が100/1(モル比)になる重
量平均分子量約70万の共重合アクリル系ポリマーを固
形分濃度が0.05重量%となるように酢酸エチルに溶
解させて、アクリル系ポリマー溶液を得た。このアクリ
ル系ポリマー溶液中に、先に作製したイソブチレン系感
圧性接着剤層(A)を1分間浸漬した後、40mm/m
inの速度で垂直方向に引き上げて、80℃で3分間乾
燥処理して、イソブチレン系感圧性接着剤層(A)表面
に、厚さ100nmのアクリル系感圧性接着剤層(B)
を形成した。その後40℃で4日間エージングして、イ
ソブチレン系感圧性接着剤層(A)を架橋するととも
に、その表面にアクリル系感圧性接着剤層(B)を固定
化した表面保護材を得た。
【0041】実施例4 実施例1において、多官能イソシアネート化合物の配合
量を0.5重量部に変えたこと以外は実施例1と同様に
して表面保護材を得た。
【0042】比較例1 重量平均分子量が80万のポリイソブチレンを固形分1
0重量%となるようトルエンに溶解しポリイソブチレン
溶液を得た。このポリイソブチレン溶液に、前記ポリイ
ソブチレン固形分100重量部に対して、数平均分子量
が5600の両末端水酸基変性ポリイソブチレン(鐘淵
化学工業(株)製)6重量部および多官能イソシアネー
ト化合物(日本ポリウレタン工業(株)製,コロネート
HX)1重量部、反応触媒(東京ファインケミカル
(株)製,OL−1 )0 .1 重量部を添加し、均一に混
合した。この混合溶液を、支持基材であるポリプロピレ
ン/ポリエチレン(重量比=9/1)からなる厚さが4
0μmのプラスチックフィルム上に塗布し、80℃で3
分間乾燥処理して、厚さ10μmのイソブチレン系感圧
性接着剤層を作製し、表面保護材を得た。
【0043】比較例2 実施例1において、多官能イソシアネート化合物の配合
しなかったこと以外は実施例1と同様にして表面保護材
を得た。
【0044】評価試験 実施例、比較例で得られた表面保護材を以下の試験に供
した。結果を表1に示す。
【0045】(粘着力の測定)表面保護材を幅25mm
に切り出して、23℃の環境下で溌水処理されているア
クリル−メラミン系化粧鋼板に、2kgのゴムローラー
を用いて一往復圧着してサンプルを調製した。このサン
プルを貼り付け後、2 3 ℃で48時間放置し、23℃に
おいて引張試験機にて300mm/minの引張速度
で、180°剥離強度(N/25mm)を測定した。ま
た同様に調製したサンプルを、60℃/95%RHの条
件で3日間促進試験を実施した後、23℃で1時間放置
し、2 3 ℃にて引張試験機にて300mm/minの引
張速度で、180°剥離強度(N/25mm)を測定し
た。また同様に調製したサンプルの貼付け30分間後
に、23 ℃にて引張試験機にて300mm/minの引
張速度で、180°剥離強度(初期接着力:N/25m
m)を測定した。
【0046】(自着性)表面保護材を幅25mmに切り
出して折り曲げ、接着剤層同士を軽く指圧で貼り合わせ
て、再度剥離した。そのときの剥離のしやすさを官能的
に評価した。
【0047】(汚染性)粘着力評価において60℃/9
5%RHで3日間促進試験を実施したサンプルについ
て、剥離後の汚染発生の有無を目視にて評価した。
【0048】
【表1】 実施例の表面保護材は、耐熱/耐湿保存下においても良
好な接着性を維持している。また、経時的な糊残りがな
く、容易に再剥離可能で汚染性も良好である。また接着
剤層同士が触れた場合でも比較的容易に剥離することが
でき自着性が良好である。
フロントページの続き (72)発明者 馬場 紀秀 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 南崎 喜博 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AK04 AK07 AK08B AK25B AL05 AT00A BA02 BA07 CA02B CB05B GB90 JL13 JL13B YY00B 4J004 AA07 AA10 AA14 AA17 AB01 BA03 CA04 CA05 CA06 CC02 FA04 4J040 DA141 DF041 EF181 GA05 GA07 GA11 GA14 GA15 JA09 JB09 KA16 LA06 LA07 LA08 MA02 MA10 NA16

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主ポリマーであるイソブチレン系ポリマ
    ー(a)、官能基末端イソブチレン系ポリマー(b)お
    よび架橋剤(c)を含有する接着剤組成物により形成さ
    れたイソブチレン系感圧性接着剤層(A)の表面に、ア
    クリル系ポリマーを主成分とするアクリル系感圧性接着
    剤層(B)が固定化されていることを特徴とする感圧性
    接着剤層。
  2. 【請求項2】 官能基末端イソブチレン系ポリマー
    (b)の配合量が、イソブチレン系ポリマー(a)10
    0重量部に対して1重量部以上であることを特徴とする
    請求項1記載の感圧性接着剤層。
  3. 【請求項3】 官能基末端イソブチレン系ポリマー
    (b)の配合量が、イソブチレン系ポリマー(a)10
    0重量部に対して1〜20重量部であることを特徴とす
    る請求項1または2記載の感圧性接着剤層。
  4. 【請求項4】 官能基末端イソブチレン系ポリマー
    (b)が、水酸基末端ポリイソブチレンであることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感圧性接着剤
    層。
  5. 【請求項5】 架橋剤(c)の配合量が、イソブチレン
    系ポリマー(a)100重量部に対して0.5重量部以
    上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の感圧性接着剤層。
  6. 【請求項6】 架橋剤(c)の配合量が、イソブチレン
    系ポリマー(a)100重量部に対して0.5〜5重量
    部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の感圧性接着剤層。
  7. 【請求項7】 主ポリマーであるイソブチレン系ポリマ
    ー(a)、官能基末端イソブチレン系ポリマー(b)お
    よび架橋剤(c)を含有する未架橋のイソブチレン系感
    圧性接着剤層(A)の表面に、アクリル系ポリマーを主
    成分とするアクリル系感圧性接着剤層(B)を形成した
    後、官能基末端イソブチレン系ポリマー(b)と架橋剤
    (c)を反応させ、架橋したイソブチレン系感圧性接着
    剤層(A)を形成するとともに、アクリル系感圧性接着
    剤層(B)を固定化することを特徴とする請求項1〜6
    のいずれかに記載の感圧性接着剤層の製造方法。
  8. 【請求項8】 支持基材上に、請求項1〜6のいずれか
    に記載の感圧性接着剤層を、支持基材側がイソブチレン
    系感圧性接着剤層(A)となるように有することを特徴
    とする表面保護材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20150092186A (ko) * 2012-11-30 2015-08-12 린텍 가부시키가이샤 접착제 조성물, 접착 시트 및 전자 디바이스

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20150092186A (ko) * 2012-11-30 2015-08-12 린텍 가부시키가이샤 접착제 조성물, 접착 시트 및 전자 디바이스
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