JP2003206372A - シンタクチックフォームの製造方法 - Google Patents

シンタクチックフォームの製造方法

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JP2003206372A
JP2003206372A JP2002004457A JP2002004457A JP2003206372A JP 2003206372 A JP2003206372 A JP 2003206372A JP 2002004457 A JP2002004457 A JP 2002004457A JP 2002004457 A JP2002004457 A JP 2002004457A JP 2003206372 A JP2003206372 A JP 2003206372A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂に粒径の大きく異なるフィラーを含有さ
せたシンタクチックフォームを簡易な方法で気泡を発生
させずに作れるようにする。 【解決手段】 平均粒子径が0.1〜10μmのフィラ
ーBを液状熱硬化性樹脂に加えて均一に分散させ、その
後、平均粒径が10〜300μmのフィラーAを混合す
る。こうすると、フィラーA、Bを同時に添加して混合
したときに起こる混合物の粘土状化が防止され、混合物
の液状状態が保たれて真空脱泡による気泡除去が可能に
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、気泡の無い高品
質なシンタクチックフォームを工程増等を招かずに製造
できるシンタクチックフォームの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂にガラス等からなる中空球状のマイ
クロバルーンを含有させたシンタクチックフォームは、
軽量な成形体として有用である。さらに、チタン酸スト
ロンチウム等の高誘電率の無機フィラーを添加して所望
の誘電率に調整すれば、軽量かつ電気特性に優れた材料
が得られ、レーダードームや電波レンズ等に有用であ
る。
【0003】この樹脂とマイクロバルーンから成るシン
タクチックフォームは、通常、樹脂を溶かしてワニス化
した後、マイクロバルーンを混合し、その後、溶剤を除
去して混合物を加熱硬化するが、この方法では溶剤を完
全に除去できないため、成形品に気泡が残存する。
【0004】そこで、その問題を解決するために、特開
平6−157808号公報は、溶剤を除去した粒径15
0μm以下の粉末樹脂に、その樹脂と同等の粒子径を有
するマイクロバルーンを混合し、これを加圧加熱する方
法を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】マイクロバルーンと高
誘電率フィラーと云った粒径の大きく異なる2種類の粉
末を樹脂に含有させる場合、エポキシ等の液状樹脂にマ
イクロバルーンとフィラーを同時に添加して混合し、脱
泡後、注型する方法があるが、この方法ではマイクロバ
ルーンやフィラーの添加量が多くなると樹脂と粉末が十
分に混ざり合わず、混合物が粘土状になる。
【0006】このため、気泡が混合物の内部に封じ込め
られて真空脱泡処理を行っても十分に脱泡が進まず、成
形体に気泡が発生する。
【0007】前掲の公報に示される方法は、溶剤を除去
した粉末樹脂からの成形であるので、脱泡処理が不要で
あるが、加圧せずに混合原料を加熱成形して硬化させる
と、粒子間の空隙が埋らず、成形体中に空隙(気泡)が
生じる。従って、成形時の加圧が不可欠であり、成形法
が、オートクレーブ成形かプレス成形に限定される。
【0008】また、この方法は、通常の液状樹脂やワニ
ス、ペレット等の形態の樹脂を使用する場合には不要な
樹脂の粉末化の工程が余分に必要になり、コストおよび
生産性の面で不利になる。
【0009】この発明は、上記の問題点を併せて解決で
きるシンタクチックフォームの製造方法を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明では、特開平6
−157808号公報が開示している方法の欠点をなく
すために、液状樹脂に粒径の異なるフィラーAとフィラ
ーBを混合し、その混合物を加熱硬化させる方法を採
る。
【0011】また、この方法で混合物が粘土状になるこ
とを防止するために、原料の混合過程において、先ず粒
径の小さいフィラーBを液状樹脂に加えて均一分散さ
せ、その後に粒径の大きいフィラーAを混合する方法を
採る。
【0012】粒径の小さいフィラーBのみを先に混合す
ると、樹脂とフィラーBが十分に混ざり合って液状にな
る。その後、粒径の大きいフィラーAを混合すると、混
合物は粘土状にならず、液状状態を保つことを見出し
た。これにより、2種類のフィラーを加えた混合物につ
いても真空脱泡が可能になり、気泡の無い高品質な成形
体が得られる。
【0013】樹脂は、溶剤を含まない液状樹脂であれば
よく、種類を選ばない。エポキシ樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂などの液状の熱硬化性樹脂を使用できる。
【0014】フィラーAとしては、例えば、ガラスの中
空球状マイクロバルーンが挙げられる。ガラスのマイク
ロバルーンに限定されるものではないが、材質が何であ
るにせよ、その平均粒径が10〜300μmのものを含
有させるときにこの発明を適用すると効果的である。そ
の平均粒径が300μmを超えると成形体の表面に凹凸
が生じ、製品の種類によっては性能等に影響が出る。ま
た、その平均粒径が10μm未満では、フィラーBとの
粒径差が小さすぎてこの発明の効果が十分に発揮されな
い。このフィラーAの添加量は限定されないが、体積比
で20〜80%の場合に効果的である。その量が80%
を超えると混合物が液状にならない。また、20%未満
ならば2種類のフィラーを同時に添加する従来法でも液
状になり、この発明を適用する必要がない。
【0015】フィラーBとしては、平均粒径が0.1〜
10μmの場合に、この発明の効果が顕著である。この
フィラーBとしては、チタン酸ストロンチウム、チタン
酸バリウム等の高誘電率フィラー、シリカ、炭酸カルシ
ウム、アルミナ等の無機フィラー等が挙げられる。その
添加量は限定されないが、体積比で1〜50%のときに
効果的である。このフィラーBの添加量が50%を超え
ると混合物が液状にならず、1%未満では、フィラーB
による特性付与効果が不十分になる。
【0016】
【発明の実施の形態】−実施例− 下記の樹脂を配合したのち、チタン酸ストロンチウムを
加え、100℃で10分撹拌し、その後にマイクロバル
ーン、エコスフィアS1を加え、100℃で15分間撹
拌した。得られた混合物は液状であった。
【0017】この混合物を100℃、真空下において脱
泡処理した後、注型し、150℃で4時間加圧無しで加
熱して硬化させた。その結果得られた成形品には気泡が
無かった。 ・樹脂配合 ジャパンエポキシレジン(株)製エポキシ樹脂「エピコート152」 100g 日本化薬(株)製硬化剤「カヤハードMCD」 90g 硬化促進剤 BDMA 2g ・フィラー配合 EMERSON & CUMING社製マイクロバルーン 「エコスフィアS1」(平均粒子径81μm) 70g 共立マテリアル(株)製高誘電率フィラー チタン酸ストロンチウム「ST」(平均粒子径1.4μm) 60g
【0018】−比較例− チタン酸ストロンチウムとエコスフィアS1を粉末状態
で混合したものを実施例と同じ樹脂配合物に加えて10
0℃で15分間撹拌した。このことを除いて実施例と同
じ方法で成形体を製造した。その結果、未硬化樹脂とマ
イクロバルーン及びフィラーの混合物は粘土状になり、
真空脱泡ができなかった。また、そのために得られた成
形体には多数の気泡があった。
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、この発明の方法によ
れば、粒径の大きく異なるフィラーを液状樹脂に添加し
て混合物の液状状態を確保することができ、フィラー添
加量の多い混合物も真空脱泡が可能になる。そのため、
工程数増を招く粉末樹脂を使わずに、また、加圧を行わ
ずに気泡の無い高品質な成形体(シンタクチックフォー
ム)が得られる。
【0020】また、フィラーAとしてマイクロバルーン
を、フィラーBとして高誘電率フィラーを用いる場合に
は、軽量で所望の誘電率に調整された気泡の無い電気特
性に優れた成形体が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F074 AA64 AA97 AC00 AC23 AE01 AG01 AG08 BB01 CB62 CB65 CC22X 4J002 AA021 CD001 DE147 DE187 DE237 DJ017 DL006 FA106 FD016 FD017 FD117 FD326

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径が10〜300μmのフィラ
    ーAと、平均粒子径が0.1〜10μmのフィラーB
    と、未硬化状態の液状熱硬化性樹脂の混合物で形成され
    るシンタクチックフォームの製造方法において、原料の
    混合過程において先ずフィラーBを液状樹脂に加えて均
    一分散させ、その後にフィラーAを加えて混合すること
    を特徴とするシンタクチックフォームの製造方法。
  2. 【請求項2】 フィラーAがマイクロバルーンであり、
    フィラーBが高誘電率フィラーであることを特徴とする
    請求項1記載のシンタクチックフォームの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012017382A (ja) * 2010-07-07 2012-01-26 Yokohama Rubber Co Ltd:The シンタクチックフォーム形成用材料およびシンタクチックフォームの製造方法
CN106496627A (zh) * 2016-10-12 2017-03-15 武汉理工大学 以空气为发泡剂制备环氧树脂泡沫的负压发泡方法
JP2018520313A (ja) * 2015-06-12 2018-07-26 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 浮力モジュール

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CN106496627A (zh) * 2016-10-12 2017-03-15 武汉理工大学 以空气为发泡剂制备环氧树脂泡沫的负压发泡方法
CN106496627B (zh) * 2016-10-12 2020-01-14 武汉理工大学 以空气为发泡剂制备环氧树脂泡沫的负压发泡方法

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