JP2003206172A - 固化材及びそれを用いた有害物質の低減方法 - Google Patents
固化材及びそれを用いた有害物質の低減方法Info
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Abstract
オン性の有害重金属低減性能を有することを特徴とする
有害物質低減材を含有するセメント固化材及びそれを用
いた上記有害物質の低減方法を提供する。 【解決手段】 脱硫スラグ、カチオン収着材、及び水硬
性物質を含有する固化材及び該固化材を用いた有害物質
の低減方法。脱硫スラグ粉末の粒度により、六価クロム
に対する低減効果は、速効性及び/又は遅効性の両方に
対応できる。該固化材を使用することによりゴミ焼却
灰、汚泥焼却灰、及びそれらの灰の集塵ダスト、軟弱土
壌、ヘドロ、スラッジ、建設廃土、並びに溶融スラグ等
の産業廃棄物の固化処理と同時にカドミウム、鉛、三価
クロム、及び六価クロム等を低減し、有害物質の流出を
抑制できる。
Description
業界等において使用される固化材であり、ゴミ焼却灰、
汚泥焼却灰、及びそれらの灰の集塵ダスト、軟弱土壌、
ヘドロ、スラッジ、建設廃土、並びに溶融スラグ等の産
業廃棄物の有害物質を低減する目的で用いられる固化材
に関する。なお、本発明における部や%は特に規定しな
い限り質量基準で示す。
用されるセメント系の固化材は、ゴミ焼却灰、汚泥焼却
灰、及びそれらの灰の集塵ダスト、軟弱土壌、ヘドロ、
スラッジ、建設廃土、並びに溶融スラグ等の産業廃棄物
と混練・固化させて固化体とし、クロム、水銀、カドミ
ウム、及び鉛等の有害物質の流出を抑制するために用い
られる。
人体に悪影響をおよぼす有害物質の規制がなされてい
る。その一例として、水銀、クロム、カドミウム、及び
鉛等の重金属が挙げられる。重金属は一度体内に入る
と、排出されず、体内に蓄積される。この量が一定値を
超えると種々の障害が現れる。
問題であり、三価クロムは酸化条件下で容易に六価クロ
ムに変化するため、還元剤のみを用いる場合は、六価ク
ロムを三価未満まで還元する必要があるが、これは容易
ではない。
剤によって低減する方法が提案されている(特開平3-20
5331号公報、特開2000-86322号公報等)。しかしなが
ら、これらの還元剤は高価であり、広域に渡り汚染され
た水質や土壌を改質するために使用するには不経済であ
った。また、これらの還元剤を単に用いても六価クロム
を完全に三価未満まで還元するのは困難であり、また、
クロム以外の重金属の低減には使えないという問題点が
あった。
価クロムはアニオン性であることも処理を困難にしてい
る要因のひとつである。すなわち、有害物質がカチオン
性の場合にはカチオン収着材を適用できるが、有害物質
がアニオン性の場合にはアニオン収着材を適用する必要
があり、1種類の収着材で三価クロムと六価クロムの両
方を低減することができなかった。
イオンがカチオン性であるため、カチオン収着材を適用
できるが、六価クロムはアニオン性であるからアニオン
収着材を適用しなければならない。そのため、1種類の
収着材で水銀、カドミウム及び鉛等の重金属と六価クロ
ムの両方を低減することができなかった。
ン性有害物質とアニオン性有害物質である六価クロムを
同時に低減できる、安価な有害物質の低減材の開発が強
く待たれているのが実状である。
セメント、高炉水砕スラグ、フライアッシュ、及びシリ
カフューム等の潜在性水硬性物質等からなる水硬性物質
を主体としており、高強度あるいは低アルカリ性とする
ために高炉水砕スラグを含有するものが種々提案されて
いる(特開2001-40652号公報、特開平10-273661号公
報、特開平10-225669号公報等)。
クロムの低減効果を有することが知られているが、その
効果は土壌の種類によって左右されていた。例えば、関
東ローム層土では、有害物質低減効果が必ずしも十分で
なかった。
の有効利用に関しても関心が寄せられている。鉄鋼産業
において、種々の工程において、種々の組成を持ったス
ラグが発生する。
効な利用方法が見出されておらず、非硫酸態イオウ(硫
酸イオン以外の形態で存在しているイオウ)を含有して
いる脱硫スラグおよびその微構造に着目した。
内部で偏析した微構造をとっており、これを粉末化した
脱硫スラグ粉末は水と接触すると非硫酸態イオウを徐々
に放出するため、脱硫スラグ粉末が六価クロムの還元能
力を有し、その還元能力が持続すること、並びに粒度制
御により速効性及び/又は遅効性の制御が可能であるこ
とを、本発明者らは見出した(特願2001-369919号、特
願2001-370269号、及び特願2001-370270号)。
ることが重要であるが、非硫酸態イオウを含む化合物、
例えば、硫黄華、多硫化物、硫化物、チオ硫酸塩、及び
/又は亜硫酸塩を有害物質低減の目的で産業廃棄物に添
加しても、水と接触すると非硫酸態イオウが容易に流出
するために、本発明のような優れた六価クロム還元性能
の持続性は得られない。また、非硫酸態イオウの含有量
が少ないスラグと上記イオウ化合物を混合したものであ
っても、六価クロム還元性能の持続性は得られない。
酸塩、及び/又は亜硫酸塩等をセメント等の水硬性物質
と混合して固化材として用いる方法は不経済であり、し
かもイオウ化合物が容易に流出して六価クロム低減効果
が持続しないという問題がある。
有効利用方法が見出されておらず産業副産物として廃棄
されている脱硫スラグとカチオン収着材を併用すること
により、水銀、カドミウム、及び鉛等のカチオン性の有
害物質、並びにアニオン性の六価クロムを低減できるこ
と、更に、酸化条件下で六価クロムに変化する三価クロ
ムも併せて低減できることを見出し、これを水硬性物質
とともに配合して固化材として用いることにより、有害
物質の溶出を抑制できることを知見した。
変化させることにより、六価クロム低減材としての速効
性又は遅効性という相反する特性を脱硫スラグ粉末のみ
で実現可能であり、脱硫スラグ粉末の微粉と粗粉を併用
することにより、速効性及び遅効性を制御することもで
きるという優れた特徴に着目して本発明を完成するに至
った。
ラグ、カチオン収着材、及び水硬性物質よりなる固化材
であり、脱硫スラグが非硫酸態イオウを0.5%以上含むこ
とを特徴とする該固化材であり、脱硫スラグのブレーン
比表面積が3,000cm2/g以上であることを特徴とする該固
化材であり、硫酸塩を含有することを特徴とする該固化
材であり、該固化材を用いた有害物質の低減方法であり
ます。
本発明で使用する水硬性物質としては、普通、早強、超
早強、低熱、及び中庸熱等の各種ポルトランドセメン
ト、これらポルトランドセメントに高炉スラグ、フライ
アッシュ、又はシリカを混合した各種混合セメント、石
灰石粉末等を混合したフィラーセメント、並びに都市ゴ
ミ焼却灰や下水汚泥焼却灰を原料として製造された環境
調和型セメント、いわゆるエコセメント(R)等が挙げ
られ、これらのうちの1種又は2種以上が使用可能であ
る。
ら、必要に応じて硫酸塩を併用することができる。本発
明で言う硫酸塩とは、例えば、セッコウ類、硫酸アルミ
ニウム、硫酸マグネシウム、各種ミョウバン類、及び硫
酸アルカリ等のそれぞれ無水物及び含水物が挙げられ
る。通常無機の硫酸塩が用いられるが、経済性の面か
ら、無水、半水、及び2水のセッコウ類が好ましく、強
度発現性の面から無水セッコウがより好ましい。
してもよいし、あらかじめ一部あるいは全部を混合して
おいても差し支えない。
はないが、ブレーン比表面積値で3,000cm2/g〜8,000cm2
/gが好ましく、4,000cm2/g〜8,000cm2/gがより好まし
い。3,000cm2/g未満では強度発現性が十分に得られない
場合があり、8,000cm2/gを超えると作業性が悪くなる場
合がある。
における溶銑の予備処理工程のうち、脱硫工程で副生す
るスラグを総称するものである。
はないが、具体的には、イオウの他にCaO、SiO2、Al
2O3、Fe2O3、MgO、TiO2、MnO、Na2O、及びP2O5等、さら
にFe2O3以外の状態で存在するFeを含んでいる。これら
の成分割合は、使用する鉄鉱石の組成や脱硫材の組成に
よって大きく異なるので、イオウを含有している点以外
は一義的な組成範囲を持たない。
S及び硫化鉄FeS等の硫化物、トライカルシウムシリケー
ト3CaO・SiO2、ダイカルシウムシリケート2CaO・SiO2、ラ
ンキナイト3CaO・2SiO2、ワラストナイトCaO・SiO2等のカ
ルシウムシリケート、カルシウムフェライト、カルシウ
ムアルミノフェライト、遊離石灰、リューサイト(K
2O、Na2O)・Al2O3・SiO2、スピネルMgO・Al2O3、並びにマ
グネタイトFe3O4等を含む場合が多いが、硫化物等の非
硫酸態イオウ化合物を含有する点以外は一義的に決定さ
れるものではない。
イオウを0.5%以上含むものを用いることが、本発明の効
果が顕著であることから好ましい。非硫酸態イオウが0.
5%未満では、本発明の効果、すなわち、有害物質の低減
効果が充分に得られない場合がある。非硫酸態イオウ
は、0.5%以上が好ましく、0.7%以上がより好ましく、0.
9%以上が最も好ましい。
オウ量、硫化物態イオウ量、チオ硫酸態イオウ量、硫酸
態イオウ(三酸化イオウ)量を定量することによって求
められる。これら状態の異なるイオウの定量方法は、山
口と小野の方法によって求めることができる。これは、
「高炉スラグ中硫黄の状態分析」と題する論文に詳細に
記載されている(山口直治、小野昭紘:製鉄研究、第30
1号、pp.37-40、1980)。また、硫酸態イオウ量(三酸
化イオウ)と硫化物イオウ量については、JISR 5202に
定められた方法により求められる。
限定されるものではないが、3,000cm2/g以上が好まし
く、4,000cm2/g〜8,000cm2/gがより好ましく、5,000cm2
/g〜8,000cm2/gが最も好ましい。ブレーン比表面積が3,
000cm2/g未満では、本発明の効果、すなわち、有害物質
の低減効果が充分に得られない場合がある。また、8,00
0cm2/gを超えるものは使用可能であるが、粉砕時の動力
が大きくなり不経済であり、また、脱硫スラグ粉末が風
化しやすくなり、品質の経時的な変化が大きくなる傾向
がある。
でなく遅効性も同時に要求される用途では、ブレーン比
表面積値の小さい粗粉を上記の脱硫スラグ粉末に添加す
ることが可能である。脱硫スラグの粗粉は非硫酸態イオ
ウを徐々に放出するため、長期にわたり六価クロム還元
性能が維持されるからである。
表面積で500cm2/g〜3,000cm2/gであることが好ましい。
ブレーン比表面積が500cm2/g未満では長期にわたっても
非硫酸態イオウ成分がほとんど溶出しなくなり、3,000c
m2/gを越えると粗粉と微粉との粒度の差が小さくなるた
め、遅効性を発現しにくくなる。
ンを吸着あるいは吸収する物質を総称するものであり、
特に限定されるものではない。上述した吸着あるいは吸
収とは、物理的な吸着、化学反応による吸着、イオン交
換、錯体化等、広義な意味で用いる。
ば、モンモリロナイト及びカオリナイト等のベントナイ
ト類、クリノプチロライト及びモルデナイト等のゼオラ
イト類、アパタイト、及びリン酸ジルコニウム等のリン
酸塩、セピオライト(含水マグネシウムシリケートの一
種)、多硫化物、硫化物、チオ硫酸塩類及び亜硫酸塩類
等のイオウ化合物、硫酸第一鉄及び塩化第一鉄等の鉄化
合物、セルロース類、ポリビニルアルコール及びキトサ
ン等の水溶性高分子類、ジアルキルジチオカルバミン酸
類、キノリン化合物類、ポリアミン類、糖類、活性炭、
並びに、三酸化アンチモン及び五酸化アンチモン等のア
ンチモン酸塩等も挙げられ、これらのうちの1種又は2
種以上を併用することができる。経済性の面から、ま
た、本発明の効果が顕著であることから、ベントナイト
類及びゼオライト類を使用することが好ましい。
の混合物を有害物質低減材とする。脱硫スラグとカチオ
ン収着材の配合割合は、用途及び選択するカチオン収着
材の種類によって変化するため、一義的に決定されるも
のではなく、特に限定されない。
カチオン収着材の他にカドミウム及びクロムに対しては
消石灰又はソーダ灰等、水銀に対して硫化ナトリウム等
が知られており、これら公知の有害物質低減性の物質
を、本発明の目的を阻害しない範囲内で本固化材に添加
することも可能である。
されるものではないが、通常、水硬性物質と有害物質低
減材からなる固化材100部中、水硬性物質は50〜99部が
好ましく、70〜95部がより好ましい。また、有害物質低
減材は50〜1部が好ましく、30〜5部がより好ましい。有
害物質低減材が50部を超え、水硬性物質が50部未満にな
ると、固結性状及び強度発現性が悪くなる場合がある。
また、水硬性物質が99部を超えた場合は有害物質の低減
効果が十分に得られない場合がある。
1-23はカチオン収着材のみ)で混合して有害物質低減材
とし、該有害物質低減材、水硬性物質、及びCaSO 4(無水
石コウ)を表1に示すような割合で配合して固化材を調
製した。
泥(高含水土、含水率44.7%)に10%添加し、混合して型
枠に入れて固化体を作製し、固化体からの溶出液のpH
値を測定すると共に、有害物質溶出量を評価した。
材であるベントナイトを使用した固化体、及び脱硫スラ
グの代わりに高炉水砕スラグを用いて同様の試験を行っ
た。結果を表1に併記する。なお、使用材料は断りがな
い限り和光純薬の1級品を用いた。
種混合品、比重3.15 水硬性物質ロ:早強ポルトランドセメント、市販品の3
種混合品、比重3.14 水硬性物質ハ:高炉セメントB種、市販品の3種混合
品、比重3.06 スラグA:脱硫スラグ、ブレーン比表面積3,000cm2/g、
非硫酸態イオウ0.9% スラグB:脱硫スラグ、ブレーン比表面積4,000cm2/g、
非硫酸態イオウ0.9% スラグC:脱硫スラグ、ブレーン比表面積5,000cm2/g、
非硫酸態イオウ0.9% スラグD:脱硫スラグ、ブレーン比表面積6,000cm2/g、
非硫酸態イオウ0.9% スラグE:脱硫スラグ、ブレーン比表面積8,000cm2/g、
非硫酸態イオウ0.9% スラグF:スラグDを水に浸漬してエイジングし、非硫
酸態イオウ0.7%に調製。 ブレーン比表面積6,000cm2/g。 スラグG:スラグDを水に浸漬してエイジングし、非硫
酸態イオウ0.5%に調製。 ブレーン比表面積6,000cm2/g。 スラグH:高炉水砕スラグ、ブレーン比表面積6,000cm2
/g、非硫酸態イオウ0.6%。 カチオン収着材:ベントナイト CaSO4(無水石コウ):和光純薬、1級
製し、この供試体100部に対し1,000部の水を用意し、固
化体を水中に浸漬して24時間静置後のpHを測定した。 有害物質溶出量:環境庁告示第46号に従って溶出試験を
行った。ただし、三価クロムイオン(Cr3+)濃度は、全ク
ロムイオン濃度から六価クロムイオン(Cr6+)濃度を差し
引いて求めた。すなわち、三価クロムイオン及び六価ク
ロムイオンを含有する試料溶液から三価クロムを分離処
理する前後での全クロムイオン濃度をそれぞれ測定し、
その差をとった。
1-23はカチオン収着材(ベントナイト)のみ添加。 注2:表中のNDは検出限界以下であることを示す。 注3:有害物質溶出量のCdイオン及びPbイオンは共に価
数に関係なく、それぞれ溶出物に含まれるCdイオン及び
Pbイオンの総量を示す。
カドミウム及び鉛の溶出量はそれぞれ環境基準値である
0.05mg/リットル、0.01mg/リットル、0.01mg/リットルをすべて下回
った。また、三価クロムの溶出量も、比較例である実験
No.1-1〜1-3の0.06mg/リットルと比較して低減されている。
3では六価クロムは0.05mg/リットル以下という環境基準を満
たしていなかった。また、カチオン収着材を添加しなか
った実験No.1-1〜1-3及び実験No.1-14では、六価クロ
ム、カドミウム、及び鉛の溶出量は、すべて上記環境基
準値を達成できなかった。また、高炉スラグを用いた実
験No.1-11では六価クロムの溶出量が環境基準値を満た
していなかった。
示す粒度とし、脱硫スラグ粉末50部及びカチオン収着材
50部とを配合して有害物質低減材を調製した。この有
害物質低減材20部と水硬性物質イ80部を配合して固化材
を調製し、実験例1と同様の方法によって固化体を作製
し、六価クロムの溶出試験を行った。結果を表2に併記
する。なお、比較のために、非硫酸態イオウ含有量が0.
6%の高炉水砕スラグ粉末を用い、脱硫スラグ粉末と同様
の試験を行った。
て比表面積500cm2/gの粉末と6,000cm2/gの粉末の質量比
1:1の混合物を用いた。
粉末と6,000cm2/g粉末の質量比1:1の混合物を用いた。
ば、脱硫スラグ(実験No.2-1〜2-4)は、固化体作製後3
ケ月において高炉水砕スラグ(実験No.2-5〜2-7)より大
きな六価クロム還元能力を示すことが判った。また、脱
硫スラグを含む固化材で粗粉と微粉を併用した試料(実
験No.2-4)は、3ケ月にわたる長期の六価クロム低減効
果が最も優れていた。
着材の種類を表3に示すように変化したこと以外は実験
例1と同様に行った。結果を表3に併記する。六価クロ
ム、カドミウム及び鉛の溶出量はそれぞれ環境基準であ
る0.05mg/リットル、0.01mg/リットル、0.01mg/リットルをすべて下
回った。また、酸化条件下で六価クロムに変化する三価
クロムの溶出量も低減されている。
ト、活性炭、硫酸第一鉄、サッカロースをそれぞれ用い
た本固化材を調製し、有害物質低減効果を検討した。
れぞれ含有する本固化材を用いた場合、有害物質である
六価クロム、カドミウム、及び鉛の溶出量がそれぞれ環
境基準値である0.05mg/リットル、0.01mg/リットル、0.01mg/リット
ルよりも低い値を示し、本固化材はいずれも優れた有害
物質低減効果を示した。
出されていなかった脱硫スラグを用いることにより、ゴ
ミ焼却灰、汚泥焼却灰、及びそれらの灰の集塵ダスト、
軟弱土壌、ヘドロ、スラッジ、建設廃土、並びに溶融ス
ラグ等の産業廃棄物を固化し、カドミウム、鉛、三価ク
ロム、及び六価クロム等の有害物質の流出を抑制でき
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 脱硫スラグ、カチオン収着材、及び水硬
性物質を含有してなる固化材。 - 【請求項2】 脱硫スラグが非硫酸態イオウを0.5%以上
含むことを特徴とする請求項1記載の固化材。 - 【請求項3】 脱硫スラグのブレーン比表面積が3,000c
m2/g以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2
記載の固化材。 - 【請求項4】 硫酸塩を含有することを特徴とする請求
項1〜3のうちの1項記載の固化材。 - 【請求項5】 請求項1〜4のうちの1項記載の固化材
を用いた有害物質の低減方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002004380A JP2003206172A (ja) | 2002-01-11 | 2002-01-11 | 固化材及びそれを用いた有害物質の低減方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007535399A (ja) * | 2004-04-30 | 2007-12-06 | バセル ポリオレフィン ジーエムビーエイチ | 活性化クロム酸化物触媒の還元方法 |
CN109646861A (zh) * | 2019-02-02 | 2019-04-19 | 常熟理工学院 | 一种同步实现焚烧飞灰解毒以及铬渣还原固化的方法 |
CN112777971A (zh) * | 2021-01-29 | 2021-05-11 | 广东中翔环保建材有限公司 | 一种垃圾焚烧炉渣重金属固化方法 |
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2002
- 2002-01-11 JP JP2002004380A patent/JP2003206172A/ja active Pending
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