JP2003206090A - 多連デッキエレベータ - Google Patents

多連デッキエレベータ

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JP2003206090A
JP2003206090A JP2002008699A JP2002008699A JP2003206090A JP 2003206090 A JP2003206090 A JP 2003206090A JP 2002008699 A JP2002008699 A JP 2002008699A JP 2002008699 A JP2002008699 A JP 2002008699A JP 2003206090 A JP2003206090 A JP 2003206090A
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Japan
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car
door
door opening
cars
passengers
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JP2002008699A
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English (en)
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Kenji Yoake
健治 夜明
Kiyoshi Kobayashi
清 小林
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Toshiba Elevator and Building Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Elevator Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多連デッキエレベータの上下に連設された各
乗りかごで不要な利用制限が行われることを有効に防止
して、大量輸送を効率的に行えるようにする。 【解決手段】 エレベータ制御装置50の信号処理部5
1が、上かご10及び下かご20の双方の戸閉登録が完
了した時点、或いは戸開放時間が経過した時点で戸閉命
令信号を生成する。そして、ドア開閉制御部55が、こ
の戸閉命令信号に基づいて、上かご10のドア開閉アク
チュエータ12及び下かご20のドア開閉アクチュエー
タ22を駆動し、上かご10の戸閉動作と下かご20の
戸閉動作とが同時に行われるようにする。これにより、
乗客の乗り込みが完了した乗りかごは、他の乗りかごで
の乗客の乗り込みが完了するまで戸開状態で乗場に待機
することになり、後から乗場に到着した乗客をこの待機
中の乗りかごに乗り込ませることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の乗りかごが
上下に連設された多連デッキエレベータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小さい設置スペースで大量輸送を
実現するエレベータとして、複数の乗りかごを上下に連
設してこれら複数の乗りかごを同時に昇降させる、いわ
ゆる多連デッキエレベータが提案されている。このよう
な多連デッキエレベータのうち、特に、2つの乗りかご
を上下に連設したダブルデッキエレベータは、既に実用
化されて一部の高層ビル等に設置されるに至っている。
【0003】多連デッキエレベータでは、複数の乗りか
ごを同時に昇降させるので、基本的に全ての乗りかごで
乗客の乗り降りが完了しないと出発することができな
い。このため、乗客の乗り降りが完了していない乗りか
ごがある場合、他の乗りかごは、乗客の乗り降りが完了
していたとしても乗場で待機することになる。
【0004】このとき、従来の多連デッキエレベータで
は、乗客の乗り降りが完了した乗りかごで戸閉ボタンが
押されると、この乗りかごは戸閉された状態で乗場で待
機するようになっている。そして、他の乗りかごが全て
戸閉された時点で、全ての乗りかごが同時に、乗客によ
るかご呼び又は割り付けられたホール呼びに応じて決定
された行き先階に向けて昇降操作されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ように、乗客の乗り降りが完了していない乗りかごがあ
る場合に、他の乗りかごを戸閉状態で乗場で待機させる
ようにすると、その乗りかごが戸閉された後にその乗り
かごが待機している乗場に到着した乗客は、乗りかごが
待機中であるにも拘わらず、その乗りかごに乗り込むこ
とができない。このため、多連デッキエレベータの利点
である大量輸送が効率的に行われないという問題があ
る。
【0006】また、戸閉状態で待機中の乗りかごに乗客
を乗り込ませるために、再度乗場呼び登録を行って戸開
動作をさせるようにすると、全ての乗りかごの出発時間
を更に遅らせてしまうことになり、適切な運行が阻害さ
れることになる。
【0007】本発明は、以上のような従来の実情に鑑み
て創案されたものであって、上下に連設された各乗りか
ごで不要な利用制限が行われることを有効に防止して、
大量輸送を効率的に行うことができる多連デッキエレベ
ータを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の乗りか
ごが上下に連設された多連デッキエレベータにおいて、
前記複数の乗りかご全ての戸閉登録が完了した時点、或
いは、設定された戸開放時間が経過した時点で、前記複
数の乗りかごの戸閉動作を同時に開始させる制御手段を
備えることを特徴とするものである。
【0009】この本発明に係る多連デッキエレベータで
は、制御手段が、上下に連設された複数の乗りかご全て
の戸閉登録が完了した時点、或いは、設定された戸開放
時間が経過した時点で、これら複数の乗りかごの戸閉動
作を同時に開始させるようにしているので、乗客の乗り
降りが完了していない乗りかごがある場合に、他の乗り
かごが戸開状態で待機することになる。したがって、こ
の多連デッキエレベータでは、待機中の乗りかごが着床
している乗場に後から到着した乗客が、この待機中の乗
りかごに乗り込むことができ、効率的な大量輸送を実現
することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る多連デッキエ
レベータをダブルデッキエレベータに適用した例を挙げ
て、本発明の実施の形態を図面を参照しながら具体的に
説明する。
【0011】(第1の実施形態)本発明を適用したダブ
ルデッキエレベータの概略構成を図1に模式的に示す。
このダブルデッキエレベータ1は、2つの独立した乗り
かご(以下、上かご10及び下かご20という。)が上
下に連設されて、かご枠2に支持された構造となってい
る。かご枠2は、ロープ3を介してつり合い重り4に連
結されており、巻上機5の駆動によりロープ3が送り動
作されることで、エレベータ昇降路内を図1中矢印Aで
示す方向に昇降操作されるようになっている。そして、
このダブルデッキエレベータ1では、かご枠2が昇降操
作されることで、このかご枠2に支持された上かご10
及び下かご20が一体となってエレベータ昇降路内を移
動して、上階の乗場30と下階の乗場40とに同時に着
床するようになっている。このダブルデッキエレベータ
1の動作は、エレベータ制御装置50により制御される
ようになっている。
【0012】上かご10及び下かご20には、ダブルデ
ッキエレベータ1の動作状態を乗員に報知するための報
知装置11,21や、各乗りかごに設けられたドアの戸
開動作及び戸閉動作を行うドア開閉アクチュエータ1
2,22、乗客からの操作を受け付けるためのかご操作
盤13,23、各乗りかごの荷重を検出する荷重センサ
14,24がそれぞれ設けられている。
【0013】報知装置11,21は、例えば液晶モニタ
等の表示器やスピーカ等を備え、エレベータ制御装置5
0による制御のもとで、当該報知装置11,21が設け
られた上かご10や下かご20が現在どような状態にあ
るかといった、ダブルデッキエレベータ1の動作状態を
表示或いは音声出力して、上かご10や下かご20の乗
客に報知する。なお、報知装置11,21としては、ダ
ブルデッキエレベータ1の動作状態を上かご10や下か
ご20の乗員に報知できるものであればどのような構成
であってもよく、例えば、インジケータやランプ内蔵の
ボタン等によってダブルデッキエレベータ1の動作状態
を乗員に報知する構成とされていてもよい。
【0014】ドア開閉アクチュエータ12,22は、エ
レベータ制御装置50による制御のもとで、上かご10
や下かご20に設けられたドアを開放させる戸開動作を
行うと共に、上かご10や下かご20に設けられたドア
を閉じる戸閉動作を行う。特に、本発明を適用したダブ
ルデッキエレベータ1においては、上かご10のドア開
閉アクチュエータ12と下かご20のドア開閉アクチュ
エータ22とが、エレベータ制御装置50による制御の
もとで同時に駆動され、上かご10の戸閉動作と下かご
20の戸閉動作とが同時に行われるようになっている。
【0015】かご操作盤13,23は、戸開ボタンや戸
閉ボタン、行き先階指定ボタン等の各種操作ボタンを備
え、当該かご操作盤13,23が設けられた上かご10
や下かご20の乗客によりこれらの操作ボタンが押圧操
作されると、この乗客による操作を受け付けて、それに
応じた戸開指示信号や戸閉指示信号、かご呼び信号等を
エレベータ制御装置50に供給する。
【0016】荷重センサ14,24は、当該荷重センサ
14,24が設けられた上かご10や下かご20の積載
量を検出して、これら上かご10や下かご20の積載量
を示す検出信号をエレベータ制御装置50に供給する。
【0017】上かご10や下かご20が着床する各階床
の乗場30,40には、各乗場30,40を監視するた
めの乗場監視装置31,41と、乗客からの乗場呼びを
受け付けるための乗場操作盤32,42がそれぞれ設け
られている。
【0018】乗場監視装置31,41は、例えば監視カ
メラ等よりなり、各乗場30,40に乗客がいるかどう
かといった各乗場30,40の状況を示す画像を画像信
号としてエレベータ制御装置50に供給する。なお、乗
場監視装置31,41としては、各乗場30,40の状
況を監視できるものであればどのような構成であっても
よく、例えば、赤外線センサ等によって各乗場30,4
0の状況を監視する構成とされていてもよい。
【0019】乗場操作盤32,42は、行き先方向を指
示する上ボタンや下ボタンを備え、当該乗場操作盤3
2,42が設けられた各乗場30,40の乗客によりこ
れら上ボタンや下ボタンが押圧操作されると、この乗客
による操作を受け付けて、それに応じた乗場呼び信号を
エレベータ制御装置50に供給する。
【0020】エレベータ制御装置50は、ダブルデッキ
エレベータ1における全体の動作を制御するものであ
り、信号処理部51とこの信号処理部51に接続された
メモリ52、昇降制御部53、報知制御部54、ドア開
閉制御部55を備えている。
【0021】信号処理部51は、ダブルデッキエレベー
タ1の動作制御を司るものである。この信号処理部51
には、上かご10及び下かご20に設けられたかご操作
盤13,23からの戸開指示信号や戸閉指示信号、かご
呼び信号が供給されると共に、上かご10及び下かご2
0に設けられた荷重センサ14,24からの検出信号が
供給される。また、信号処理部51には、上かご10や
下かご20が着床する各階床の乗場30,40に設けら
れた乗場監視装置31,41からの画像信号が供給され
ると共に、各乗場30,40に設けられた乗場操作盤3
2,42からの乗場呼び信号が供給される。そして、信
号処理部51は、これらの各種信号を処理して、上かご
10や下かご20の状態、乗場30,40の状態、乗客
の要求等を総合的に判断して、ダブルデッキエレベータ
1の適切な運行が実現されるように、各部の動作を決定
するようにしている。
【0022】メモリ52は、信号処理部51に供給され
た各種信号を一時的に記憶するものであり、特に、上か
ご10や下かご20の乗客によりかご操作盤13,23
の行き先階指定ボタンが押圧操作されてそれに応じたか
ご呼び信号がメモリ52に記憶されると、かご呼び登録
が完了した状態となり、また、かご操作盤13,23の
戸閉ボタンが押圧操作されてそれに応じたかご呼び信号
がメモリ52に記憶されると、戸閉登録が完了した状態
となる。また、各乗場30,40の乗客により乗場操作
盤32の上ボタン或いは下ボタンが押圧操作されてそれ
に応じた乗場呼び信号がメモリ52に記憶されると、乗
場呼び登録が完了した状態となる。
【0023】また、このメモリ52には、予め設定され
た戸開放時間(乗客による戸閉ボタンの押圧操作がない
場合に、上かご10や下かご20のドアを開放しておく
時間)も格納され、必要に応じて信号処理部51により
読み出されるようになっている。
【0024】昇降制御部53は、信号処理部51により
生成された昇降命令信号に基づいて巻上機5を駆動制御
するものである。この昇降制御部53により巻上機5が
駆動制御されることによって、かご枠2に支持された上
かご10及び下かご20が、乗客の操作に応じて信号処
理部51において決定された目的階床へと移動すること
になる。
【0025】報知制御部54は、信号処理部51により
生成された表示信号に基づいて上かご10及び下かご2
0に設けられた報知装置11,21の表示器を駆動し
て、この表示器に各種情報を表示させ、或いは、信号処
理部51により生成された音声出力信号に基づいて報知
装置11,21のスピーカを駆動して、このスピーカか
ら各種情報を音声出力させる。この報知制御部54によ
り上かご10及び下かご20の報知装置11,21が駆
動されることで、上かご10及び下かご20の乗客に、
これら上かご10や下かご20の状態が報知されること
になる。
【0026】ドア開閉制御部55は、信号処理部51に
より生成された戸開命令信号に基づいて上かご10及び
下かご20に設けられたドア開閉アクチュエータ12,
22を駆動して、上かご10及び下かご20の戸開動作
を制御すると共に、信号処理部51により生成された戸
閉命令信号に基づいて上かご10及び下かご20のドア
開閉アクチュエータ12,22を駆動して、上かご10
及び下かご20の戸閉動作を制御する。
【0027】以上のように構成される本発明を適用した
ダブルデッキエレベータ1では、上階の乗場30に着床
した上かご10と、下階の乗場40に着床した下かご2
0の戸閉動作を行う際に、特に、上かご10の戸閉登録
と下かご20の戸閉登録との双方が完了した時点、或い
は予め設定されてメモリ52に格納された戸開放時間が
経過した時点で、エレベータ制御装置50の信号処理部
51が戸閉命令信号を生成してドア開放制御部55に供
給するようにしている。そして、ドア開放制御部55に
よる制御のもとで、上かご10のドア開放アクチュエー
タ12と下かご20のドア開放アクチュエータ22とが
同時に駆動されて、上かご10の戸閉動作と下かご20
の戸閉動作とが同時に開始されるようになっている。
【0028】本発明を適用したダブルデッキエレベータ
1では、以上のように、上かご10の戸閉登録と下かご
20の戸閉登録との双方が完了した時点、或いは予め設
定された戸開放時間が経過した時点で戸閉命令信号が生
成され、上かご10の戸閉動作と下かご20の戸閉動作
とが同時に開始されるようになっているので、例えば、
上かご10への乗客の乗り込みが完了して戸閉登録がな
された場合に、この上かご10は、下かご20で乗客の
乗り込みが完了して戸閉登録がなされるまで、或いは戸
開放時間が経過するまで、戸開状態で待機することにな
る。また、例えば、下かご20への乗客の乗り込みが完
了して戸閉登録がなされた場合に、この下かご20は、
上かご10で乗客の乗り込みが完了して戸閉登録がなさ
れるまで、或いは戸開放時間が経過するまで、戸開状態
で待機することになる。したがって、このダブルデッキ
エレベータ1では、戸開状態で待機中の乗りかごに、後
から乗場に到着した乗客を乗り込ませることができ、効
率的な大量輸送を実現することができる。
【0029】ところで、上かご10及び下かご20の戸
閉登録は、通常、上かご10及び下かご20の乗客によ
り、これら上かご10及び下かご20に設けられたかご
操作盤13,23の戸閉ボタンが押圧操作されて、それ
に応じたかご呼び信号がメモリ52に記憶されることで
行われる。しかしながら、この戸閉ボタンに応じたかご
呼び信号がメモリ52に記憶されたときのみを戸閉登録
がなされた状態とすると、上かご10や下かご20の乗
客により戸閉ボタンの押圧操作がない間は、これら上か
ご10や下かご20への乗客の乗り込みが完了して、上
階の乗場30や下階の乗場40に乗客が全くいない状況
となっても戸閉登録がなされないことになる。そして、
上かご10や下かご20の待機状態が継続されて、これ
ら上かご10や下かご20に乗り込んだ乗客が目的階へ
到着するまでの時間が長時間化し、効率的な運行の妨げ
となる。
【0030】そこで、本発明を適用したダブルデッキエ
レベータ1では、各乗場30,40に設けられた乗場監
視装置31,41により各乗場30,40の状況を監視
するようにし、これら各乗場30,40の状況を示す画
像信号が、エレベータ制御装置50の信号処理部51に
供給されるようにしている。そして、信号処理部51が
これら乗場監視装置31,41からの画像信号を解析し
て各乗場30,40の状況を把握し、上階の乗場30に
乗客がいないと判断した場合には、この乗場30に着床
している上かご10の戸閉登録を行い、また、下階の乗
場40に乗客がいないと判断した場合には、この乗場4
0に着床している下かご20の戸閉登録を行うようにし
ている。このように、各乗場30,40に乗客がいない
場合に、これらの乗場30,40に着床している上かご
10や下かご20の戸閉登録を行うことによって、これ
ら上かご10や下かご20に乗り込んだ乗客により戸閉
ボタンの押圧操作がなされない場合でも、上かご10及
び下かご20双方への乗客の乗り込みが完了したときに
これら上かご10及び下かご20の戸閉動作を同時に且
つ迅速に行って、更に効率的な運行を実現することがで
きる。
【0031】また、この戸閉ボタンに応じたかご呼び信
号がメモリ52に記憶されたときのみを戸閉登録がなさ
れた状態とすると、上かご10や下かご20の乗客によ
り戸閉ボタンの押圧操作がない間は、上かご10や下か
ご20に既に許容積載量に近い数の乗客が乗り込んで、
それ以上乗客の乗り込みができない状態となっても戸閉
登録がなされないことになる。そして、上かご10や下
かご20の待機状態が継続されて、これら上かご10や
下かご20に乗り込んだ乗客が目的階へ到着するまでの
時間が長時間化し、効率的な運行の妨げとなる。
【0032】そこで、本発明を適用したダブルデッキエ
レベータ1では、上かご10及び下かご20に設けられ
た荷重センサ14,24により上かご10及び下かご2
0の積載量を検出して、これら荷重センサ14,24に
より検出された上かご10及び下かご20の積載量を示
す検出信号が、エレベータ制御装置50の信号処理部5
1に供給されるようにしている。そして、信号処理部5
1がこれら荷重センサ14,24からの検出信号に基づ
いて上かご10及び下かご20の積載量を把握し、上か
ご10の積載量が許容積載量に近い積載量となっている
と判断した場合には上かご10の戸閉登録を行い、ま
た、下かご20の積載量が許容積載量に近い積載量とな
っていると判断した場合には下かご20の戸閉登録を行
うようにしている。このように、上かご10や下かご2
0に既に許容積載量に近い数の乗客が乗り込んで、それ
以上乗客の乗り込みができない場合に、これら上かご1
0や下かご20の戸閉登録を行うことによって、これら
上かご10や下かご20に乗り込んだ乗客により戸閉ボ
タンの押圧操作がなされない場合でも、上かご10及び
下かご20双方への乗客の乗り込みが完了したときにこ
れら上かご10及び下かご20の戸閉動作を同時に且つ
迅速に行って、更に効率的な運行を実現することができ
る。
【0033】また、本発明を適用したダブルデッキエレ
ベータ1では、以上のように、上かご10の戸閉登録と
下かご20の戸閉登録との双方が完了した時点、或いは
予め設定された戸開放時間が経過した時点で上かご10
と下かご20の戸閉動作が同時に開始されるようになっ
ており、先に乗客の乗り込みが完了した上かご10或い
は下かご20で乗客により戸閉ボタンが押圧操作されて
も、この戸閉ボタンに応答した戸閉動作は行われず、戸
開状態で待機するようになっているので、ダブルデッキ
エレベータ1の動作状態が乗客に報知されないと、戸閉
ボタンを押圧操作した乗客に違和感を与えることにな
る。また、先に乗客の乗り込みが完了した上かご10或
いは下かご20で、他の乗りかごの状況が分からないま
ま待機状態が継続されると、これら上かご10或いは下
かご20に乗り込んだ乗客に不安感、不快感を与えるこ
とになる。
【0034】そこで、本発明を適用したダブルデッキエ
レベータ1では、エレベータ制御装置50の信号処理部
51が、上かご10及び下かご20のそれぞれの状況を
示す表示信号、或いは音声出力信号を生成し、報知制御
部54がこれら表示信号或いは音声出力信号に基づい
て、上かご10及び下かご20に設けられた報知装置1
1,21を駆動するようにしている。そして、上かご1
0に設けられた報知装置11により、上かご10に乗り
込んだ乗客に当該上かご10の状況や下かご20の状況
が報知され、下かご20に設けられた報知装置21によ
り、下かご20に乗り込んだ乗客に当該下かご20の状
況や上かご10の状況が報知されるようにしている。具
体的には、これら報知装置11,21によって、例えば
「この乗りかごは戸開待機中、他の乗りかごは乗客乗り
込み中」や「この乗りかごは乗客乗り込み中、他の乗り
かごは戸開待機中」といった表示や音声出力がなされる
ようになっている。このように、上かご10及び下かご
20に設けられた報知手段11,21により、これら上
かご10や下かご20の状況を乗客に報知することによ
って、乗客に違和感や不安感、不快感を与えることな
く、効率的な運行を実現することができる。
【0035】ところで、以上のように、上かご10の戸
閉登録と下かご20の戸閉登録との双方が完了した時
点、或いは予め設定された戸開放時間が経過した時点で
のみ上かご10と下かご20の戸閉動作が同時に開始さ
れるようにすると、上かご10と下かご20との双方に
乗客がいない場合、すなわち、上かご10及び下かご2
0の乗客が全て降車して、これら上かご10及び下かご
20に新たに乗り込む乗客がいない場合に、上かご10
及び下かご20は、予め設定された戸開放時間が経過す
るまで、着床している階床の乗場で戸開状態で待機する
ことになる。このため、他の乗場で乗場呼びがあった場
合でも、戸開放時間が経過するまでは上かご10及び下
かご20を乗場呼びがあった乗場に移動させることがで
きず、効率的な運行の妨げとなる。
【0036】そこで、本発明を適用したダブルデッキエ
レベータ1では、上かご10及び下かご20の何れから
もかご呼びがなされていない場合、すなわち、上かご及
び下かご20のかご操作盤13,23からエレベータ制
御装置50の信号処理部51にかご呼び信号が供給され
ない場合には、信号処理部51が上かご10及び下かご
20に乗客が全くいないと判断してその時点で戸閉命令
信号を生成し、昇降制御部53がこの戸開命令信号に基
づいて上かご10及び下かご20のドア開閉アクチュエ
ータ12,22を駆動して、上かご10及び下かご20
の戸閉動作を同時に開始させるようにしている。これに
より、上かご10及び下かご20に乗客が全くいない場
合には上かご10及び下かご20を迅速に他の乗場へと
移動させることができ、更に効率的な運行を実現するこ
とができる。
【0037】ここで、以上のような本発明を適用したダ
ブルデッキエレベータ1の動作について、図2のフロー
チャートを参照して説明する。
【0038】まず、ステップS1−1において、エレベ
ータ制御装置50の信号処理部51からの昇降命令信号
に基づいて、昇降制御部53により巻上機5が駆動制御
されて、上かご10及び下かご20が信号処理部51に
おいて決定された目的階床へと移動操作され、これら目
的階床に着床する。
【0039】上かご10及び下かご20が目的階床に着
床すると、次に、ステップS1−2において、信号処理
部51からの戸開命令信号に基づいて、ドア開閉制御部
55により上かご10及び下かご20のドア開閉アクチ
ュエータ12,22が駆動されて、上かご10及び下か
ご20の戸開動作が行われる。
【0040】上かご10及び下かご20は、戸開動作が
行われると戸開状態のまま待機し(ステップS1−
3)、その間、これら上かご10及び下かご20への乗
客の乗り込みや降車が行われる(ステップS1−4)。
【0041】次に、ステップS1−5において、信号処
理部51により、メモリ52に格納された戸開放時間が
読み出され、上かご10及び下かご20の戸開動作が行
われてからの経過時間が、予め設定された戸開放時間以
内であるかどうかが判断される。そして、上かご10及
び下かご20の戸開動作が行われてからの経過時間が予
め設定された戸開放時間以内の場合には、信号処理部5
1により、上かご10及び下かご20が戸閉登録を行う
条件となっているかどうかが、これら上かご10及び下
かご20毎に判断される。
【0042】すなわち、まず、ステップS1−6におい
て、上かご10のかご操作盤13や下かご20のかご操
作盤23から戸閉指示信号が供給されたかどうか、すな
わち、上かご10の乗客によりかご操作盤13の戸閉ボ
タンが押圧操作されたかどうか、下かご20の乗客によ
りかご操作盤23の戸閉ボタンが押圧操作されたかどう
かが判断される。そして、上かご10或いは下かご20
のうちで乗客により戸閉ボタンが押圧操作された乗りか
ごがある場合には、ステップS1−7において、戸閉指
示信号がエレベータ制御装置50のメモリ52に記憶さ
れて、この乗りかごの戸閉登録が完了する。
【0043】次に、ステップS1−8において、乗客に
より戸閉ボタンが押圧操作されていない乗りかごが着床
している階床の乗場に、この乗りかごに乗り込もうとし
ている乗客がいないかが判断される。この判断は、乗場
30,40に設置された乗場監視装置32,42からの
画像信号を信号処理部51で解析することによって行わ
れる。そして、乗りかごが着床している階床の乗場に乗
客がいないと判断されると、ステップS1−7に進ん
で、この乗場に着床している乗りかごの戸閉登録が行わ
れる。
【0044】乗客により戸閉ボタンが押圧操作されてお
らず、乗場に乗客がいる乗りかごについては、次に、ス
テップS1−9において、当該乗りかごの積載量が許容
積載量に近く、それ以上乗客が乗り込めない状態となっ
ているかどうかが判断される。この判断は、上かご10
及び下かご20に設けられた荷重センサ14,24から
の検出信号に基づいて行われる。そして、当該乗りかご
にそれ以上乗客が乗り込めない状態であると判断される
と、ステップS1−7に進んで、当該乗りかごの戸閉登
録が行われる。
【0045】一方、以上の戸閉登録を行う条件に何れも
当てはまらず、戸閉登録が行われない乗りかごについて
は、ステップS1−3に戻って戸開状態のまま乗場で待
機することになる。
【0046】ステップS1−7において戸閉登録が行わ
れた乗りかごについては、次に、ステップS1−10に
おいて、他の乗りかごの戸閉登録が完了しているかどう
かが判断され、他の乗りかごの戸閉登録が完了していな
い場合には、ステップS1−3に戻って戸開状態のまま
乗場で待機することになる。一方、他の乗りかごの戸閉
登録が完了している場合、すなわち、上かご10及び下
かご20双方の戸閉登録が完了した状態となっている場
合には、次に、ステップS1−11において、信号処理
部51により戸閉命令信号が生成され、この戸閉命令信
号に基づいて、ドア開閉制御部55により上かご10及
び下かご20のドア開閉アクチュエータ12,22が駆
動されて、上かご10及び下かご20の戸閉動作が同時
に開始される。
【0047】また、ステップS1−5において、上かご
10及び下かご20の戸開動作が行われてから、予め設
定された戸開放時間が経過したと信号処理部51により
判断された場合も、ステップS1−11に進んで上かご
10及び下かご20の戸閉動作が同時に開始される。
【0048】上かご10及び下かご20の戸閉動作が終
了すると、次に、ステップS1−12において、信号処
理部51からの昇降命令信号に基づいて、昇降制御部5
3により巻上機5が駆動制御されて、上かご10及び下
かご20が信号処理部51において決定された目的階床
へと移動操作され、ステップS1−1以降の処理が繰り
返されることになる。
【0049】以上のように、本発明を適用したダブルデ
ッキエレベータ1では、上かご10の戸閉登録と下かご
20の戸閉登録との双方が完了した時点、或いは予め設
定された戸開放時間が経過した時点で上かご10及び下
かご20の戸閉動作が同時に開始されるようになってい
るので、一方の乗りかごで乗客の乗り込みが終了し、他
方の乗りかごで乗客の乗り込みが終了していない場合に
は、乗客の乗り込みが終了した乗りかごが戸開状態で待
機することになる。したがって、このダブルデッキエレ
ベータ1では、戸開状態で待機中の乗りかごに、後から
乗場に到着した乗客を乗り込ませることができ、効率的
な大量輸送を実現することができる。
【0050】なお、以上説明したダブルデッキエレベー
タ1では、上かご10及び下かご20の戸開放時間が予
め設定され、上かご10及び下かご20の戸閉登録がな
されない場合には、この予め設定された戸開放時間が経
過した時点で上かご10及び下かご20の戸閉動作を同
時に開始するようになっているが、戸開放時間の設定
は、例えば、「一般呼び」や「車椅子呼び」等の呼びの
種類に応じてその都度行うようにし、上かご10及び下
かご20の戸閉登録がなされない場合に、呼びの種類に
応じて設定された戸開放時間が経過した時点で上かご1
0及び下かご20の戸閉動作を同時に開始するようにし
てもよい。
【0051】すなわち、車椅子を使用する乗客に対して
のサービス向上を図るために、通常のかご呼びや乗場呼
びである「一般呼び」に加えて、「車椅子呼び」機能を
設けたエレベータが提案されており、このようなエレベ
ータでは、「車椅子呼び」があった場合は、「一般呼
び」のみの場合に比べて戸開放時間を長く設定し、車椅
子を使用する乗客が乗りかごへの乗り降りを安全に行え
るようにしている。このような「車椅子呼び」機能を有
するエレベータに対しても、本発明は有効に適用可能で
ある。
【0052】「車椅子呼び」機能を有するエレベータに
本発明を適用した場合、「車椅子呼び」があった場合に
は、上かご10及び下かご20の戸開放時間が比較的長
い時間に設定される。そして、上かご10及び下かご2
0の戸閉登録がなされない場合には、この「車椅子呼
び」に応じて設定された戸開放時間が経過した時点で上
かご10及び下かご20の戸閉動作が同時に開始される
ことになる。
【0053】また、以上は、上かご10及び下かご20
の2つの乗りかごが上下に連設されたダブルデッキエレ
ベータ1に本発明を適用した例にてついて具体的に説明
したが、本発明は、更に多くの乗りかごが上下に連設さ
れた多連デッキエレベータに対しても有効に適用可能で
ある。
【0054】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態について説明する。この第2の実施形態は、本
発明をいわゆる群管理制御のもとで動作するダブルデッ
キエレベータに適用したものである。すなわち、この第
2の実施形態のダブルデッキエレベータでは、隣接して
設置された他のエレベータの運行状況に応じて上かご1
0及び下かご20の戸開放時間が設定され、また、この
戸開放時間が随時変更されるようになっている。その他
の基本構成については、上述した第1の実施形態のダブ
ルデッキエレベータ1と同様であるので、以下、第1の
実施形態のダブルデッキエレベータ1と同様の部分につ
いては同一の符号を付して重複した説明を省略し、第2
の実施形態のダブルデッキエレベータに特徴的な部分に
ついてのみ説明する。
【0055】群管理制御のもとで動作する第2の実施形
態のダブルデッキエレベータでは、エレベータ制御装置
50が、群管理制御を行う制御装置からの指示に応じ
て、上かご10及び下かご20の戸開放時間を設定する
ようになっている。すなわち、群管理制御を行う制御装
置は、第2の実施形態のダブルデッキエレベータの運行
状況と、このダブルデッキエレベータに隣接して設置さ
れた他のエレベータの運行状況とをそれぞれ把握してお
り、ダブルデッキエレベータのエレベータ制御装置50
に対して、他のエレベータの運行状況との関係から最適
な戸開放時間の設定を促す指示を与える。ダブルデッキ
エレベータのエレベータ制御装置50は、この群管理制
御を行う制御装置からの指示に応じて、上かご10及び
下かご20の戸開放時間を設定する。そして、この設定
した戸開放時間が経過した時点で信号処理部51が戸閉
命令信号を生成し、この戸閉命令信号に基づいてドア開
閉制御部55が上かご10及び下かご20のドア開閉ア
クチュエータ12,22を駆動することで、上かご10
及び下かご20の戸閉動作が同時に行われるようになっ
ている。
【0056】また、第2の実施形態のダブルデッキエレ
ベータでは、上かご10が着床している階床或いは下か
ご20が着床している階床の近くに他のエレベータの乗
りかごが着床した場合には、戸開放時間が経過する前で
あっても、群管理制御を行う制御装置からエレベータ制
御装置50に対して戸閉指示が与えられるようになって
いる。そして、群管理制御を行う制御装置から戸閉指示
が与えられた場合には、信号処理部51が戸閉命令信号
を生成し、これに応じて上かご10及び下かご20の戸
閉動作が同時に行われるようになっている。
【0057】ここで、以上のような第2の実施形態のダ
ブルデッキエレベータの動作について、図3のフローチ
ャートを参照して説明する。
【0058】まず、ステップS2−1において、エレベ
ータ制御装置50の信号処理部51からの昇降命令信号
に基づいて、昇降制御部53により巻上機5が駆動制御
されて、上かご10及び下かご20が信号処理部51に
おいて決定された目的階床へと移動操作され、これら目
的階床に着床する。
【0059】上かご10及び下かご20が目的階床に着
床すると、次に、ステップS2−2において、群管理制
御を行う制御装置からの指示に応じて、信号処理部51
により上かご10及び下かご20の戸開放時間が設定さ
れる。
【0060】上かご10及び下かご20の戸開放時間が
設定されると、次に、ステップS2−3において、信号
処理部51からの戸開命令信号に基づいて、ドア開閉制
御部55により上かご10及び下かご20のドア開閉ア
クチュエータ12,22が駆動されて、上かご10及び
下かご20の戸開動作が行われる。
【0061】上かご10及び下かご20は、戸開動作が
行われると戸開状態のまま待機し(ステップS2−
4)、その間、これら上かご10及び下かご20への乗
客の乗り込みや降車が行われる(ステップS2−5)。
【0062】次に、ステップS2−6において、上かご
10及び下かご20の戸開動作が行われてからの経過時
間が、ステップS2−2で設定された戸開放時間以内で
あるかどうかが判断される。そして、上かご10及び下
かご20の戸開動作が行われてからの経過時間が戸開放
時間以内の場合には、次に、ステップS2−7におい
て、群管理制御を行う制御装置から戸閉指示があるかど
うかが判断される。
【0063】ここで、群管理制御を行う制御装置から戸
閉指示がない場合には、ステップS2−4に戻って上か
ご10及び下かご20が戸開状態のまま乗場で待機する
ことになる。一方、群管理制御を行う制御装置から戸閉
指示があった場合には、次に、ステップS2−8におい
て、上かご10のかご操作盤13や下かご20のかご操
作盤23から戸開指示信号が供給されていないか、すな
わち、上かご10の乗客或いは下かご20の乗客により
戸開ボタンが押圧操作されていないかどうかが判断され
る。そして、上かご10の乗客或いは下かご20の乗客
により戸開ボタンが押圧操作された場合には、ステップ
S2−4に戻って上かご10及び下かご20が戸開状態
のまま乗場で待機することになる。
【0064】一方、群管理制御を行う制御装置から戸閉
指示があり、上かご10の乗客或いは下かご20の乗客
により戸開ボタンが押圧操作されていない場合には、次
に、ステップS2−9において、信号処理部51により
戸閉命令信号が生成され、この戸閉命令信号に基づい
て、ドア開閉制御部55により上かご10及び下かご2
0のドア開閉アクチュエータ12,22が駆動されて、
上かご10及び下かご20の戸閉動作が同時に開始され
る。
【0065】また、ステップS2−6において、上かご
10及び下かご20の戸開動作が行われてから、ステッ
プS2−2で設定された戸開放時間が経過したと判断さ
れた場合も、ステップS2−9に進んで上かご10及び
下かご20の戸閉動作が同時に開始される。
【0066】上かご10及び下かご20の戸閉動作が終
了すると、次に、ステップS2−10において、信号処
理部51からの昇降命令信号に基づいて、昇降制御部5
3により巻上機5が駆動制御されて、上かご10及び下
かご20が信号処理部51において決定された目的階床
へと移動操作され、ステップS2−1以降の処理が繰り
返されることになる。
【0067】以上のように、第2の実施形態のダブルデ
ッキエレベータでは、群管理制御のもとで設定された戸
開放時間が経過した時点、或いは群管理制御のもとで戸
閉指示がなされた時点で、上かご10及び下かご20の
戸閉動作が同時に開始されるようになっているので、上
かご10及び下かご20が戸開状態で乗場で待機するこ
とになる。したがって、この第2の実施形態のダブルデ
ッキエレベータにおいても、上述した第1の実施形態の
ダブルデッキエレベータ1と同様に、戸開状態で待機中
の乗りかごに後から乗場に到着した乗客を乗り込ませる
ことができ、効率的な大量輸送を実現することができ
る。
【0068】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態について説明する。この第3の実施形態のダブ
ルデッキエレベータでは、エレベータ制御装置50のメ
モリ52に乗客の時間別の利用頻度を示すスケジュール
が記憶されており、このメモリ52に記憶されたスケジ
ュールに応じて上かご10及び下かご20の戸開放時間
が設定されるようになっている。その他の基本構成につ
いては、上述した第1の実施形態のダブルデッキエレベ
ータ1と同様であるので、以下、第1の実施形態のダブ
ルデッキエレベータ1と同様の部分については同一の符
号を付して重複した説明を省略し、第3の実施形態のダ
ブルデッキエレベータに特徴的な部分についてのみ説明
する。
【0069】この第3の実施形態のダブルデッキエレベ
ータでは、メモリ52に記憶されたスケジュールに基づ
いて、当該ダブルデッキエレベータを利用する乗客の動
向がエレベータ制御装置30で予測されるようになって
いる。そして、エレベータ制御装置30の信号処理部5
1が、当該ダブルデッキエレベータを利用する乗客が多
くなるであろう時刻を判断し、この時刻の直前に、乗客
の乗り降りが頻繁に行われる階床、例えば建物の出入り
口が設けられた階床に上かご10或いは下かご20が着
床した場合には、少なくとも乗客が多くなるであろう時
刻まではこれら上かご10や下かご20が戸開状態で待
機するように、戸開放時間を比較的長い時間に設定する
ようにしている。そして、この設定した戸開放時間が経
過した時点で上かご10及び下かご20の戸閉動作を同
時に開始するようにしている。
【0070】また、乗客が多くなるであろう時刻に、上
かご10や下かご20が他の階床に着床する場合には、
信号処理部51が戸開放時間を比較的短い時間に設定
し、この設定した戸開放時間が経過した時点で上かご1
0及び下かご20の戸閉動作を同時に開始させて、上か
ご10或いは下かご20が、乗客の乗り降りが頻繁に行
われる階床へと速やかに移動できるようにしている。
【0071】ここで、以上のような第3の実施形態のダ
ブルデッキエレベータの動作について、図4のフローチ
ャートを参照して説明する。
【0072】まず、ステップS3−1において、エレベ
ータ制御装置50の信号処理部51からの昇降命令信号
に基づいて、昇降制御部53により巻上機5が駆動制御
されて、上かご10及び下かご20が信号処理部51に
おいて決定された目的階床へと移動操作され、これら目
的階床に着床する。
【0073】上かご10及び下かご20が目的階床に着
床すると、次に、ステップS3−2において、エレベー
タ制御装置50のメモリ52に記憶されたスケジュール
に応じて、信号処理部51により上かご10及び下かご
20の戸開放時間が設定される。
【0074】上かご10及び下かご20の戸開放時間が
設定されると、次に、ステップS3−3において、信号
処理部51からの戸開命令信号に基づいて、ドア開閉制
御部55により上かご10及び下かご20のドア開閉ア
クチュエータ12,22が駆動されて、上かご10及び
下かご20の戸開動作が行われる。
【0075】上かご10及び下かご20は、戸開動作が
行われると戸開状態のまま待機し(ステップS3−
4)、その間、これら上かご10及び下かご20への乗
客の乗り込みや降車が行われる(ステップS3−5)。
【0076】次に、ステップS3−6において、上かご
10及び下かご20の戸開動作が行われてからの経過時
間が、スケジュールに応じて設定された戸開放時間以内
であるかどうかが判断される。ここで、上かご10及び
下かご20の戸開動作が行われてからの経過時間がスケ
ジュールに応じて設定された戸開放時間以内である場合
には、ステップS3−4に戻って上かご10及び下かご
20が戸開状態のまま乗場で待機することになる。
【0077】一方、スケジュールに応じて設定された戸
開放時間を経過した場合には、次に、ステップS3−7
において、信号処理部51により戸閉命令信号が生成さ
れ、この戸閉命令信号に基づいて、ドア開閉制御部55
により上かご10及び下かご20のドア開閉アクチュエ
ータ12,22が駆動されて、上かご10及び下かご2
0の戸閉動作が同時に開始される。
【0078】上かご10及び下かご20の戸閉動作が終
了すると、次に、ステップS3−8において、信号処理
部51からの昇降命令信号に基づいて、昇降制御部53
により巻上機5が駆動制御されて、上かご10及び下か
ご20が信号処理部51において決定された目的階床へ
と移動操作され、ステップS3−1以降の処理が繰り返
されることになる。
【0079】以上のように、第3の実施形態のダブルデ
ッキエレベータでは、乗客の時間別の利用頻度を示すス
ケジュールに応じて設定された戸開放時間が経過した時
点で上かご10及び下かご20の戸閉動作が同時に開始
されるようになっているので、スケジュールに応じて設
定された戸開放時間の間は、上かご10及び下かご20
が戸開状態で乗場で待機することになる。したがって、
この第3の実施形態のダブルデッキエレベータにおいて
も、上述した第1の実施形態のダブルデッキエレベータ
1や第2の実施形態のダブルデッキエレベータと同様
に、戸開状態で待機中の乗りかごに後から乗場に到着し
た乗客を乗り込ませることができ、効率的な大量輸送を
実現することができる。
【0080】特に、この第3の実施形態のダブルデッキ
エレベータでは、乗客の乗り降りが多くなるであろう時
刻に、上かご10或いは下かご20が乗客の乗り降りが
頻繁に行われる階床で戸開状態で待機することになるの
で、ダブルデッキエレベータの利点である大量輸送を更
に効率的に行うことができる。
【0081】
【発明の効果】本発明に係る多連デッキエレベータによ
れば、上下に連設された複数の乗りかご全ての戸閉登録
が完了した時点、或いは、設定された戸開放時間が経過
した時点で、これら複数の乗りかごの戸閉動作が同時に
開始されるので、乗客の乗り降りが完了していない乗り
かごがある場合に、他の乗りかごは戸開状態で待機する
ことになり、待機中の乗りかごが着床している乗場に後
から到着した乗客が、この待機中の乗りかごに乗り込む
ことができる。したがって、この多連デッキエレベータ
によれば、効率的な大量輸送を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したダブルデッキエレベータの概
略構成を示す模式図。
【図2】第1の実施形態のダブルデッキエレベータにお
ける一連の動作を示すフローチャート。
【図3】第2の実施形態のダブルデッキエレベータにお
ける一連の動作を示すフローチャート。
【図4】第3の実施形態のダブルデッキエレベータにお
ける一連の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 ダブルデッキエレベータ 10 上かご 20 下かご 30,40 乗場 50 エレベータ制御装置 51 信号処理部 52 メモリ 53 昇降制御部 54 報知制御部 55 ドア開閉制御部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の乗りかごが上下に連設された多連
    デッキエレベータにおいて、 前記複数の乗りかご全ての戸閉登録が完了した時点、或
    いは、設定された戸開放時間が経過した時点で、前記複
    数の乗りかごの戸閉動作を同時に開始させる制御手段を
    備えることを特徴とする多連デッキエレベータ。
  2. 【請求項2】 前記乗りかごが着床する乗場に設置され
    て、この乗場の状況を監視する乗場監視手段を更に備
    え、 前記制御手段が、前記乗場監視手段からの情報に基づい
    て前記乗場に乗客がいないことを判断した場合には、前
    記複数の乗りかごのうちで前記乗場に着床している乗り
    かごの戸閉登録を行うことを特徴とする請求項1に記載
    の多連デッキエレベータ。
  3. 【請求項3】 前記複数の乗りかごに各々設けられて、
    各乗りかごの積載量を検出する積載量検出手段を更に備
    え、 前記制御手段が、前記積載量検出手段からの情報に基づ
    いて前記乗りかごの積載量が許容積載量に近い積載量で
    あると判断した場合には、当該乗りかごの戸閉登録を行
    うことを特徴とする請求項1又は2に記載の多連デッキ
    エレベータ。
  4. 【請求項4】 前記制御手段が、前記複数の乗りかごの
    何れの乗りかごからもかご呼びがなされていないことを
    判断した場合には、その時点で、前記複数の乗りかごの
    戸閉動作を同時に開始させることを特徴とする請求項1
    乃至3の何れかに記載の多連デッキエレベータ。
  5. 【請求項5】 前記制御手段が、呼びの種類に応じて前
    記戸開放時間を設定し、この設定した戸開放時間が経過
    した時点、或いは、前記複数の乗りかご全ての戸閉登録
    が完了した時点で前記複数の乗りかごの戸閉動作を同時
    に開始させることを特徴とする請求項1乃至4の何れか
    に記載の多連デッキエレベータ。
  6. 【請求項6】 前記制御手段が、他のエレベータの運行
    状況に応じて前記戸開放時間を設定し、この設定した戸
    開放時間が経過した時点で前記複数の乗りかごの戸閉動
    作を同時に開始させることを特徴とする請求項1に記載
    の多連デッキエレベータ。
  7. 【請求項7】 乗客の時間別の利用頻度を示すスケジュ
    ールが記憶されたスケジュール記憶手段を更に備え、 前記制御手段が、前記スケジュール記憶手段に記憶され
    たスケジュールに応じて前記戸開放時間を設定し、この
    設定した戸開放時間が経過した時点で前記複数の乗りか
    ごの戸閉動作を同時に開始させることを特徴とする請求
    項1に記載の多連デッキエレベータ。
  8. 【請求項8】 前記複数の乗りかごに各々設けられ、各
    乗りかごの乗客に当該乗りかごの状況、或いは、他の乗
    りかごの状況を報知する報知手段を更に備えることを特
    徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の多連デッキエ
    レベータ。
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