JP2003205633A - 記録装置及びインクジェット記録装置 - Google Patents

記録装置及びインクジェット記録装置

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JP2003205633A
JP2003205633A JP2002005658A JP2002005658A JP2003205633A JP 2003205633 A JP2003205633 A JP 2003205633A JP 2002005658 A JP2002005658 A JP 2002005658A JP 2002005658 A JP2002005658 A JP 2002005658A JP 2003205633 A JP2003205633 A JP 2003205633A
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recovery
ejection
ink
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JP2002005658A
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Seiji Takahashi
誠二 高橋
Yoshinori Nakajima
芳紀 中島
Fumihiro Gotou
史博 後藤
Hiroyuki Tawaraya
啓之 俵谷
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録ヘッドのインクを有効に使用することが
できるとともに、最適化された回復処理によって効率的
な記録を行うことができる記録装置を提供すること。 【構成】 用紙等の記録媒体に記録を行う記録装置にお
いて、当該記録装置を記録に適した状態に回復する回復
手段と、該回復手段による回復処理を指示する回復処理
の指示手段と、前記回復処理の指示手段よる指示が行わ
れた時刻を計測する計測手段と、該計測手段の計測結果
を保持する情報の保持手段と、該保持手段が保持する情
報に基づいて前記回復手段による回復処理を実施する時
間間隔を算出する時間間隔算出手段を設け、前記時間間
隔算出手段の算出結果に基づいて自動的に回復処理を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばワードプロ
セッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ等にお
ける情報出力装置としてのプリンタ等の記録装置に関
し、特には記録ヘッドにより記録を行う記録装置におい
て記録ヘッドを記録に適した状態に維持する回復機構を
備えた記録装置及びインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】所望される文字や画像等の記録情報を用
紙やフィルム等シート状の記録媒体に記録を行う記録装
置として良く知られたのもにプリンタがある。プリンタ
においては、例えば記録ヘッドを搭載し、紙、フィルム
等の記録媒体(以下、「記録用紙」又は「用紙」と称す
る)の搬送方向と垂直な方向に往復走査するキャリッジ
を有し、記録用紙を搬送しながらキャリッジを走査する
ことにより記録を行うシリアルタイプのものが構成の容
易さ等の点から広く採用されている。
【0003】一方、これら記録装置の記録ヘッドには種
々の記録方式が用いられ、その方式としてワイヤードッ
ト方式、感熱方式、熱転写方式、インクジェット方式、
電子写真方式等が広く知られているが、中でもインクジ
ェット方式はカラー化、高解像度化、静粛化の観点から
広く普及している。又、近年では記録ヘッドをキャリッ
ジに着脱可能に設け、例えばブラック、カラー等の種類
の異なった記録ヘッドを交換しながら使用できるプリン
タも実現されており、更には記録ヘッドの代わりにスキ
ャナ等の情報入力手段を搭載して原稿等からの情報を読
み込みが可能となるプリンタも実現している。
【0004】ところで、インクジェット記録方式の場合
には、用紙等の記録媒体に対向して記録ヘッドに設けら
れた極めて細い管状のノズル部より所望される記録情報
に応じてインクを用紙等の記録媒体に吐出して記録像を
形成する。インクの吐出は、ノズル部の内部にインクと
接して設けられたヒータ等の発熱素子に通電して発熱素
子とインクとの界面に発泡現象を生じさせ、その圧力に
よって行われる方式や、ノズル部に圧電素子等を設け、
この圧電素子への通電によってノズル部を変形させ、そ
の変形に伴うノズル内の圧力変化によって吐出を行う方
式等がある。
【0005】又、インクにおいては液体状のインクを使
用する場合や、固形のインクを熱等により一度液体状に
状態遷移させた後、上述のような吐出機構によってイン
クを吐出する場合等、様々な形態のものがある。
【0006】これらのインクジェット記録方式において
は液体状のインクを吐出するという機構上、ノズル部に
おけるインクが記録に適さない状態に陥ることがある。
ノズル部のインクが放置に伴って蒸発してインクの粘度
の上昇したり、ノズル部やノズル部ヘインクを供給する
インク経路に空気が混入し、混入した空気によってイン
ク経路が分断されたり、混入した空気がダンパーとして
機能して吐出のための圧力変化が著しく減衰する等の現
象が生じる場合がある。このような状態においては、吐
出のための動作を行ってもインクの吐出が適切に行われ
ない場合や、吐出しても記録に適したインク滴が形成さ
れない等の現象が発生し、結果として所望の記録結果が
得られないことがある。
【0007】上記課題を解決するため、インクジェット
記録装置においては、所定のキャップやポンプ等を備え
た回復機構を設け、記録ヘッドに設けられたノズル部よ
り記録に適さなくなったインクを吸引する動作やノズル
部のインクを吐出動作によって除去する予備吐出動作等
の吐出回復処理を行い、常に記録に適した状態に維持す
ることが一般的に行われている。
【0008】ここで、前述したようなインク経路への空
気の侵入等は時間と共に増加する傾向あるため、吐出回
復処理は所定の時間間隔で自動的に行うように構成する
場合が多い。又、キャリッジに着脱可能な記録ヘッドを
備える場合には、例えば記録ヘッドの種類を変更したと
きや、新しい記録ヘッドを装着したときにやはり自動的
に吐出回復処理を行って記録に適した状態を確保するこ
とも行われている。更に、記録ヘッドと記録ヘッドヘイ
ンクを供給するインクタンクとが着脱可能に設けられて
いる場合にも、インクタンクの交換時に自動的に吐出回
復処理を行うことも行われている。又、突発的な不具合
にも対応するため、必要に応じて手動で吐出回復処理を
行うこともできるように構成されている場合が多い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記記
録装置においては次のような問題があった。
【0010】即ち、多くの場合、前述した吐出回復処理
では、記録ヘッドのノズル部からインクを所定の回復機
構により吸引してインクを記録ヘッドより排出する動作
を含むため、吐出回復処理が頻繁に行われると、直接記
録に係るインク量を減少させてしまい、インクの有効的
な使用が損なわれるという課題がある。
【0011】又、記録ヘッドのインク経路への空気の侵
入等は、同じ種類のヘッドであってもその個体によって
侵入しにくい個体、侵入し易い個体等があるのも事実で
ある。そして、記録ヘッドや記録装置の使用される温度
や湿度等の使用状態によっても差を生じるのが一般的で
ある。更に、同程度の空気の侵入が存在しても、記録媒
体に向けて吐出される量、即ちdutyによっては不良
現象が生じない場合等がある。
【0012】これら様々な要因に基づく不良現象の発生
に差があるにも拘らず、一定の時間間隔や所定のタイミ
ング等で自動的に吐出回復処理を行う場合には、実際に
は不良現象が生じていないのに吐出回後処理を実施する
可能性があるため、インクを無駄に消費するともに、吐
出回復処理の実行に伴い無駄な時間を消費してしまい、
効率的に記録ができないという問題もある。
【0013】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、記録ヘッドのインクを有効に
使用することができるとともに、最適化された回復処理
によって効率的な記録を行うことができる記録装置及び
インクジェット記録装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、用紙等の記録媒体に記録を行う記録装置
において、当該記録装置を記録に適した状態に回復する
回復手段と、該回復手段による回復処理を指示する回復
処理の指示手段と、前記回復処理の指示手段よる指示が
行われた時刻を計測する計測手段と、該計測手段の計測
結果を保持する情報の保持手段と、該保持手段が保持す
る情報に基づいて前記回復手段による回復処理を実施す
る時間間隔を算出する時間間隔算出手段を設け、前記時
間間隔算出手段の算出結果に基づいて自動的に回復処理
を行うことを特徴とする。
【0015】又、本発明は、用紙等の記録媒体にインク
を吐出する記録ヘッドを有するインクジェット記録装置
において、前記記録ヘッドから記録に先立ってインクを
排出する記録ヘッドの吐出回復手段と、該吐出回復手段
による吐出回復処理を指示する吐出回復処理の指示手段
と、前記吐出回復処理の指示手段よる指示が行われた時
刻を計測する計測手段と、該計測手段の計測結果を保持
する情報の保持手段と、前記保持手段が保持する情報に
基づいて前記吐出回復手段による回復処理を実施する時
間間隔を算出する時間間隔算出手段を設け、前記時間間
隔算出手段の算出結果に基づいて自動的に吐出回復処理
を行うことを特徴とする。
【0016】更に、本発明は、用紙等の記録媒体にイン
クを吐出する記録ヘッドを着脱可能に搭載するキャリッ
ジを備えたインクジェット記録装置において、前記記録
ヘッドから記録に先立ってインクを排出する記録ヘッド
の吐出回復手段と、該吐出回復手段による吐出回復処理
を指示する吐出回復処理の指示手段と、前記吐出回復処
理の指示手段よる指示が行われた時刻を計測する計測手
段と、前記記録ヘッドに備えられた計測手段の計測結果
を保持する情報の保持手段と、該保持手段が保持する情
報に基づいて前記吐出回復手段による回復処理を実施す
る時間間隔を算出する時間間隔算出手段とを備え、該時
間間隔算出手段の算出結果に基づいて自動的に吐出回復
処理を行うことを特徴とする。
【0017】又、本発明は、用紙等の記録媒体にインク
を吐出する記録ヘッドを有し、インクの吐出を記録に適
する状態に回復する吐出回復手段を備えたインクジェッ
ト記録装置において、前記吐出回復手段による記録ヘッ
ドからのインクの排出量の異なる複数の吐出回復モード
と、前記吐出回復手段による吐出回復処理を指示する吐
出回復処理の指示手段と、該吐出回復処理の指示手段よ
る指示が行われた時刻を計測する計測手段と、該計測手
段の計測結果を保持する情報の保持手段と、該保持手段
が保持する情報に基づいて前記吐出回復手段による回復
処理を実施する時間間隔を算出する時間間隔算出手段
と、前記保持手段が保持する情報に基づいて前記インク
の排出量の異なる複数の吐出回復モードのから1つの吐
出回復モードを選択する吐出回復モード選択手段を設
け、前記時間間隔算出手段の算出結果と前記吐出回復モ
ード選択手段の選択結果に基づいて自動的に吐出回復処
理を行うことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0019】<実施の形態1> [装置本体]図1及び図2にインクジェット記録方式を
用いたプリンタの概略構成を示す。図1において、本実
施の形態におけるプリンタの外殻を成す装置本体M10
00は、下ケースM1001、上ケースM1002、ア
クセスカバーM1003及び排出トレイM1004の外
装部材と、その外装部材内に収納されたシャーシM30
03(図2参照)とから構成されている。
【0020】前記シャーシM3003は、所定の剛性を
有する複数の板状金属部材によって構成され、記録装置
の骨格を成し、後述の各記録動作機構を保持するものと
なっている。
【0021】又、前記下ケースM1001は装置本体M
1000の略下半部を、上ケースM1002は装置上本
体M1000の略上半部をそれぞれ形成しており、両ケ
ースの組み合わせに内部に後述の各機構を収納する収納
空間を有する中空体構造を成し、その上面部及び前面部
にはそれぞれ開口部が形成されている。
【0022】更に、前記排出トレイM1004はその一
端部が下ケースM1001に回転自在に保持され、その
回転によって下ケースM1001の前面部に形成される
前記開口部を開閉させ得るようになっている。このた
め、記録動作を実行させる際には、排出トレイM100
4を前面側へと回転させて開口部を開成させることによ
り、ここから記録シートが排出可能となると共に排出さ
れた記録シートPを順次積載し得るようになっている。
又、排紙トレイM1004には、2枚の補助トレイM1
004a,M1004bが収納されており、必要に応じ
て各トレイ1004a,M1004bを手前に引き出す
ことにより、用紙の支持面積を3段階に拡大、縮小させ
得るようになっている。
【0023】アクセスカバーM1003は、その一端部
が上ケースM1002に回転自在に保持され、上面に形
成される開口部を開閉し得るようになっており、このア
クセスカバーM1003を開くことによって本体内部に
収納されている記録ヘッドカートリッジH1000或は
インクタンクH1900等の交換が可能となる。尚、こ
こでは特に図示しないが、アクセスカバーM1003を
開閉させると、その裏面に形成された突起がカバー開閉
レバーを回転させるようになっており、そのレバーの回
転位置をマイクロスイッチ等で検出することにより、ア
クセスカバーの開閉状態を検出し得るようになってい
る。
【0024】又、上ケースM1002の後部上面には、
電源キーE0018及びレジュームキーE0019が押
下可能に設けられると共に、LED E0020が設け
られており、電源キーR0018を押下すると、LRD
E0020が点灯し、記録可能であることをオペレー
タに知らせるものとなっている。又、LED E020
は点滅の仕方や色の変化をさせたり、ブザーE0021
(図7)を鳴らすことによりプリンタのトラブル等をオ
ペレータに知らせる等、種々の表示機能を有している。
尚、トラブル等が解決した場合には、レジュームキーE
0019を押下することによって記録が再開されるよう
になっている。
【0025】[記録動作機構]次に、上記プリンタの装
置本体M1000に収納、保持される本実施の形態にお
ける記録動作機構について説明する。
【0026】本実施の形態における記録動作機構として
は、記録シートPを装置本体内へと自動的に給送する自
動給送部M3001と、該自動給送部M3001から1
枚ずつ送出される記録シートPを所望の記録位置へと導
くと共に、記録位置から排出部M3002へと記録シー
トPを導く搬送部と、該搬送部に搬送された記録シート
Pに所望の記録を行う記録部と、該記録部等に対する回
復処理を行う回復部(M5000)とから構成されてい
る。
【0027】(記録部)ここで、前記記録部について説
明する。
【0028】前記キャリッジ軸M4002によって移動
可能に支持されたキャリッジM4001と、このキャリ
ッジM4001に着脱可能に搭載される記録ヘッドカー
トリッジH1000とから成る。
【0029】・記録ヘッドカートリッジ先ず、前記記録
ヘッドカートリッジについて図3〜5に基づいて説明す
る。
【0030】本実施の形態における記録ヘッドカートリ
ッジH1000は、図3に示すように、インクを貯留す
るインクタンクH1900と、このインクタンクH19
00から供給されるインクを記録情報に応じてノズルか
ら吐出させる記録ヘッドH1001とを有し、前記記録
ヘッドH1001は、後述するキャリッジM4001に
対して着脱可能に搭載される所謂カートリッジ方式を採
るものとなっている。
【0031】ここに示す記録ベッドカートリッジH10
00では、写真調の高画質なカラー記録を可能とするた
め、インクタンクとして、例えば、ブラック、ライトシ
アン、ライトマゼンタ、シアンミマゼンタ及びイエロー
の各色独立のインクタンクが用意されており、図4に示
すように、それぞれが記録ヘッドH1001に対して着
脱自在となっている。
【0032】そして、前記記録ヘッドH1001は、図
5の分解斜視図に示すように、記録素子基板H110
0、第1のプレートH1200、電気配線基板H130
0、第2のプレートH1400、タンクホルダーH15
00、流路形成部材H1600、フィルターH170
0、シールゴムH1800から構成されている。記録素
子基板H1100には、Si基板の片面にインクを吐出
するための複数の記録素子と、各記録素子に電力を供給
するAl等の電気配線とが成膜技術により形成され、こ
の記録素子に対応した複数のインク流路と複数の吐出口
H1100Tとがフォトリソグラフィ技術により形成さ
れると共に、複数のインク流路にインクを供給するため
のインク供給口が裏面に開口するように形成されてい
る。又、前記記録素子基板H1100は第1のプレート
H1200に接着固定されており、ここには、前記記録
素子基板H1100にインクを供給するためのインク供
給口H1201が形成されている。
【0033】更に、第1のプレートH1200には、開
口部を有する第2のプレートH1400が接着固定され
ており、この第2のプレートH1400は、電気配線基
板H1300と記録素子基板H1100とが電気的に接
続されるよう電気配線基板H1300を保持している。
この電気配線基板H1300は、前記記録素子基板H1
100にインクを吐出するための電気信号を印加するも
のであり、記録素子基板H1100に対応する電気配線
と、この電気配線端部に位置し本体からの電気信号を受
け取るための外部信号入力端子(コンタクト部)H13
01とを有しており、前記外部入力端子H1301は、
後述のタンクホルダーH1500の背面側に位置決め固
定されている。
【0034】一方、前記インクタンクH1900を着脱
可能に保持するターンクホルダーH1500には、流路
形成部材H1600が超音波溶着され、インクタンクH
1900から第1のプレートH1200に亘るインク流
路H1501を形成している。又、インクタンクH19
00と係合するインク流路H1501のインクタンク側
端部には、フィルターH1700が設けられており、外
部からの塵埃の侵入を防止し得るようになっている。更
に、インクタンクH1900との係合部にはシールゴム
H1800が装着され、前記係合部からのインクの蒸発
を防止し得るようになっている。
【0035】又、さらに、前述のようにタンクホルダー
H1500、流路形成部材H1600、フィルターH1
700及びシールゴムH1800から構成されるタンク
ホルダー部と、前記記録素子基板H1100、第1のプ
レートH1200、電気配線基板H1300及び第2の
プレートH1400から構成される記録素子部とを接着
等で結合することにより、記録ヘッドH1001を構成
している。
【0036】(キャリッジ)次に、図2に基づいて前記
キャリッジM4001について説明する。
【0037】図示のように、キャリッジM4001に
は、キャリッジM4001と係合し記録ヘッドH100
1をキャリッジM4001の装着位置に案内するための
キャリッジカバーM4004と、記録ヘッドH1001
のタンクホルダーH1500と係合し記録ヘッドH10
01を所定の装着位置にセットさせるよう押圧するヘッ
ドセットレバーM4003とが設けられている。
【0038】即ち、ヘッドセットレバーM4003はキ
ャリッジM4001の上部にヘッドセットレバー軸に対
して回動可能に設けられると共に、記録ヘッドH100
1との係合部には不図示のヘッドセットプレートがばね
を介して備えられ、このばね力によって記録ヘッドH1
001を押圧しながらキャリッジM4001に装着する
構成となっている。
【0039】又、キャリッジM4001の記録ヘッドH
1001との別の係合部にはコンタクトフレキシブルプ
リントケーブル(以下、コンタクトFPCと称す)が設
けられ、コンタクトFPC E0011上のコンタクト
部と記録ヘッドH1001に設けられたコンタクト部
(外部信号入力端子)H1301とが電気的に接触し、
記録のための各種情報の授受や記録ヘッドH1001へ
の電力の供給等を行い得るようになっている。
【0040】ここで、コンタクトFPC E0011の
コンタクト部E0011aとキャリッジM4001との
間には不図示のゴム等の弾性部材が設けられ、この弾性
部材の弾性力とヘッドセットレバーばねによる押圧力と
によってコンタクト部E0011aとキャリッジM40
01との確実な接触を可能とするようになっている。更
に、前記コンタクトFPC E0011はキャリッジM
4001の背面に搭載されたキャリッジ基板E0013
に接続されている(図7参照)。
【0041】(搬送部)搬送部は、自動給送部M300
1に積載された用紙から給送ローラM3005により1
ずつ分離され、図6に示した搬送ローラM3004とピ
ンチローラM3006との接触位置まで搬送される。そ
の後、用紙は、搬送ローラM3004の回転により所定
の記録開始位置まで搬送される。このとき、用紙は、そ
の裏面をプラテンM2001に支持案内され、排紙ロー
ラM2002と拍車M2003に挟持され、排紙ローラ
M2002が搬送ローラM3004と共に回転されるこ
とによって排紙部M3002へ導かれる。尚、プラテン
M20O1には用紙の裏面と接触して支持案内するリブ
M2001aとともに、記録ヘッドH1000に掛かる
予備吐出によるインクを排出するための予備吐出口M2
001bを備えている。
【0042】[回復部]図7及び図8に本例における回
復部を示した。
【0043】回復部は装置本体M1000に対して、独
立して着脱可能とする回復ユニットM5000によって
構成されており、この回復系ユニットM5000は、記
録ヘッドH1000の記録素子基板H1100に付着し
た異物を除去するための清掃手段や、インクタンクH1
900から記録ヘッドH1000の記録素子基板H11
00に至るインクの流路の正常化を図るための回復手段
を備えている。
【0044】清掃手段は、3枚のワイパーブレードM5
001,M5002a,M5002bとこれらを支持す
るワイパーホルダM5003と、ワイパーホルダM50
03を図中の矢印B方向に往復運動させるために螺旋状
に形成された溝M5004aを備えたスクリューM50
04より構成されている。
【0045】回復手段は、記録ヘッドH1000の記録
素子基板H1100を覆うことが可能なように、ゴム等
で形成されたキャップM5005と、該キャップM50
05の内部に設けられる吸収体M5006と、キャップ
M5005を記録ヘッドH1000に対して図中A方向
に動作し当接離反するためのアームM5007を備えて
いる。
【0046】キャップM5005は、アームM5O07
とは別体的に構成されたホルダに支持され、ホルダがア
ームM5007に支持されるようになっている。キャッ
プM5005は、チューブM5008によりポンプM5
009と接続され、ポンプM5009を動作させること
によりキャップM5005に覆われた記録ヘッドH10
00からインクを吸引する構成となっている。キャップ
M5005とポンプM5008との途中には、大気連通
弁M5011を備えた別のチューブM5010が設けら
れている。
【0047】大気連通弁M5011は、ゴム材等で構成
されており、この弁と当接及び離脱可能な大気連通弁ア
ームM5012が軸M5013を中心に図中C方向に回
転可能に設けられている。このアームを大気連通弁M5
011に対して当接してポンプM5009を動作する
と、記録ヘッドH1000よりインクが吸引され、この
アームを離脱してポンプM5009を動作すると、キャ
ップM5005と記録ヘッドH1000とが当接状態で
あって記録ヘッドH1000からはインクは吸引され
ず、キャップM5005内に存在するインクのみが吸引
される仕組みになっている。
【0048】回復部におけるこれら清掃手段、回復手段
の動作はPGモータE0003と所定の駆動切り替え手
段によって行われる。更に、大気連通弁アームM501
2の動作は、LFモータE0002と所定のギヤ列を介
して排紙ローラM2002から伝動され動作する仕組み
になっている。
【0049】[スキャナ]本実施の形態におけるプリン
タは、記録ヘッドを示すようなスキャナと交換すること
で読取装置としても使用することができる。
【0050】このスキャナは、プリンタ側のキャリッジ
と共に移動し、記録媒体に代えて給送された原稿画像を
副走査方向において読み取るようになっており、その読
み取り動作と原稿の給送動作とを交互に行うことによ
り、1枚の原稿画像情報を読み取るようになっている。
【0051】図9はスキャナM6000の概略構成を示
す図である。
【0052】図示のように、スキャナボルダM6001
は箱型形状を成しており、その内部には読み取りに必要
な光学系・処理回路等が収納されている。又、このスキ
ャナM6000をキャリッジM4001へと装着したと
き、原稿面と対面する部分にはスキャナ読取レンズM6
006が設けられており、ここから原稿画像を読み取る
ようになっている。スキャナ照明レンズM6005は、
内部に不図示の光源を有し、その光源から発せられた光
が原稿へと照射される。
【0053】前記スキャナホルダM6001の底部に固
定されたスキャナカバーM6003は、スキャナホルダ
M6001内部を遮光するように嵌合し、側面に設けら
れたルーバー状の把持部によってキャリッジM4001
への着脱操作性の向上を図っている。スキャナホルダM
6001の外形形状は記録ヘッドH1001と略同形状
であり、キャリッジM4001へは記録ヘッドカートリ
ッジH1000と同様の操作で着脱することができる。
【0054】又、スキャナホルダM6001には、前記
処理回路を有する基板が収納される一方、この基板に接
続されたスキャナコンタクトPCBが外部に露出するよ
う設けられており、キャリッジM4001へとスキャナ
M6000を装着した際、前記スキャナコンタクトPC
B M6004がキャリッジM4001側のコンタクト
FPC E0011に接触し、前記基板を、前記キャリ
ッジM4001を介して本体側の制御系に電気的に接続
させるようになっている。
【0055】次に、本実施の形態における電気的回路構
成について説明する。
【0056】図10は本実施の形態における電気的回路
の全体構成を概略的に示す図である。
【0057】本実施の形態における電気的回路は、主に
キャリッジ基板(CRPCB)E0013、メインPC
B(Prinled Circuit Board )E0014、電源ユニッ
トE0015等によって構成されている。
【0058】ここで、前記電源ユニットは、メインPC
B E0014と接続され、各種駆動電源を供給するも
のとなっている。
【0059】又、キャリッジ基板E0013は、キャリ
ッジM4001(図2)に搭載されたプリント基板ユニ
ットであり、コンタクトFPC E0011を通じて記
録ヘッドとの信号の授受を行うインターフェースとして
機能する他、キャリッジM4001の移動に伴ってエン
コーダセンサE0004から出力されるパルス信号に基
づき、エンコーダスケールE0005とエンコーダセン
サE0004との位置関係の変化を検出し、その出力信
号をフレキシブルフラットケーブル(CRFFC)E0
012を通じてメインPCB E0014へと出力す
る。
【0060】更に、メインPCBは、本実施の形態にお
けるインクジェット記録装置の各部の駆動制御を司るプ
リント基板ユニットであり、紙端検出センサ(PEセン
サ)E0007、ASFセンサE0009、カバーセン
サE0022、パラレルインターフェース(パラレルI
/F)E0016、シリアルインターフェース(シリア
ルI/F)E0017、リジュームキーE0019、L
ED E0020、電源キーE0018、ブザーE00
21等に対するI/Oポートを基板上に有し、更にCR
モータE0001、LFモータE0002、PGモータ
E0003と接続されてこれらの駆動を制御する他、イ
ンクエンドセンサE0006、GAPセンサE000
8、PGセンサE0010、CRFFC E0012、
電源ユニットE0015との接続インターフェイスを有
する。
【0061】図11はメインPCBの内部構成を示すブ
ロック図である。
【0062】図11において、E1001はCPUであ
り、このCPU E1001は内部にオシレータOSC
E1002を有すると共に、発振回路E1005に接
続されてその出力信号E1019によりシステムクロッ
クを発生する。又、制御バスE1014を通じてROM
E1004及びASIC(Application Specific Int
egraled Circuit )E1006に接続され、ROM E
1004に格納されたプログラムに従ってASICの制
御、電源キーからの入力信号E1017及びリジューム
キーからの入力信号E1016、カバー検出信号E10
42、ヘッド検出信号(HSENS)E1013の状態
の検知を行い、更にブザー信号(BUZ)E1018に
よりブザーE0021を駆動し、内蔵されるA/Dコン
バータE1003に接続されるインクエンド検出信号
(INKS)E1011及びサーミスタ温度検出信号
(TH)E1012の状態の検知を行う一方、その他各
種論理演算・条件判断等を行い、インクジェット記録装
置の駆動制御を司る。
【0063】ここで、ヘッド検出信号E1013は、記
録ヘッドカートリッジH1000からフレキシブルフラ
ットケーブルE0012、キャリッジ基板E0013及
びコンタクトフレキシブルプリントケーブルE0011
を介して入力されるヘッド搭載検出信号であり、インク
エンド検出信号はインクエンドセンサE0006から出
力されるアナログ信号、サーミスタ温度検出信号E10
12はキャリッジ基板E0013上に設けられたサーミ
スタ(不図示)からのアナログ信号である。
【0064】E1008は、CRモータドライバであっ
て、モータ電源(VM)E1040を駆動源とし、AS
IC E1006からのCRモータ制御信号E1036
に従ってCRモータ駆動信号E1037を生成し、CR
モータE0001を駆動する。E1009は、LF/P
Gモータドライバであって、モータ電源E1040を駆
動源とし、ASIC E1006からのパルスモータ制
御信号(PM制御信号)E1033に従ってLFモータ
駆動信号E1035を生成し、これによってLFモータ
を駆動すると共に、PGモータ駆動信号E1034を生
成してPGモータを駆動する。
【0065】E1010は、電源制御回路であり、AS
IC E1006からの電源制御信号E1024に従っ
て発光素子を有する各センサ等への電源供給を制御す
る。パラレルI/F E0016は、ASIC E10
06からのパラレルI/F信号E1030を、外部に接
続されるパラレルI/FケーブルE1031に伝達し、
又、パラレルI/FケーブルE1031の信号をASI
C E1006に伝達するシリアルI/F E0017
は、ASIC E1006からのシリアルI/F信号E
1028を、外部に接続されるシリアルI/Fケーブル
E1029に伝達し、又、同ケーブルE1029からの
信号をAASIC E1006に伝達する。
【0066】一方、前記電源ユニットE0015からは
ヘッド電源(VH)E1039及びモータ電源(VM)
E1040、ロジック電源(VDD)E1041が供給
される。又、ASIC E1006からのヘッド電源O
N信号(VHON)E1022及びモータ電源ON借号
(VMOM)E1023が電源ユニットE0015に入
力され、それぞれヘッド電源E1039及びモータ電源
E1040のON/OFFを制御する。電源ユニットE
0015から供給されたロジック電源(VDD)E10
41は、必要に応じて電圧変換された上で、メインPC
B E0014内外の各部へ供給される。
【0067】又、ヘッド電源E1039は、メインPC
B E0014上で平滑された後にフレキシブルフラッ
トケーブルE0011へと送出され、記録ヘッドカート
リッジH1000の駆動に用いられる。
【0068】E1007はリセット回路であり、ロジッ
ク電源電圧E1040の低下を検出してCPU E10
01及びASIC E1006にリセット信号(RES
ET)E1015を供給し、初期化を行う。
【0069】このASIC E1006は、1チップの
半導体集積回路であり、制御バスE1014を通じてC
PU E1001によって制御され、前述したCRモー
タ制御信号E1036、PM制御信号E1033、電源
制御信号E1024、ヘッド電源ON信号E1022及
びモータ電源ON信号E1023等を出力し、パラレル
I/F E0016及びシリアルI/F E0017と
の信号の授受を行う他、PEセンサE0007からのP
E検出信号(PES)E1025、ASFセンサE00
09からのASF検出信号(ASFS)E1026、G
APセンサE0008からのGAP検出信号(GAP
S)E1027、PGセンサE0007からのPG検出
信号(PGS)E1032の状態を検知して、その状態
を表すデータを制御バスE1014を通じてCPU E
1001に伝達し、入力されたデータに基づきCPU
E1001はLED駆動信号E1038の駆動を制御し
てLEDE0020の点滅を行う。
【0070】更に、エンコーダ信号(ENC)E102
0の状態を検知してタイミング信号を生成し、ヘッド制
御信号E1021で記録ヘッドカートリッジH1000
とのインターフエイスを取り記録動作を制御する。ここ
において、エンコーダ信号(ENC)E1020は、フ
レキシブルフラットケーブルE0012を通じて入力さ
れるCRエンコーダセンサE0004の出力信号であ
る。又、ヘッド制御信号E1021は、フレキシブルフ
ラットケーブルE0012、キャリッジ基板E0013
及びコンタクトFPC E0011を経て記録ヘッドH
1000に供給される。
【0071】次に、上記のように構成された本発明の実
施の形態におけるインクジェット記録装置の動作を図1
4のフローチャートに基づいて説明する。
【0072】AC電源に本装置が接続されると、先ず、
ステップS1では装置の第1の初期化処理を行う。この
初期化処理では、本装置のROM及びRAMのチェック
等の電気回路系のチェックを行い、電気的に本装置が正
常に動作可能であるかを確認する。
【0073】次にステップS2では、装置本体M100
0の上ケースM1002に設けられた電源キーE001
8がONされたか否かの判断を行い、電源キーE001
8が押された場合には、次のステップS3へと移行し、
ここで第2の初期化処理を行う。この第2の初期化処理
では、本装置の各種駆動機構及びヘッド系のチェックを
行う。即ち、各種モータの初期化やヘッド情報の読み込
みを行うに際し、本装置が正常に動作可能であるかを確
認する。
【0074】次に、ステップS4ではイベント待ちを行
う。即ち、本装置に対して、外部I/Fからの指令イベ
ント、ユーザ操作によるパネルキーイベント及び内部的
な制御イベント等を監視し、これらのイベントが発生す
ると当該イベントに対応した処理を実行する。
【0075】例えば、ステップS4で外部I/Fからの
印刷指令イベントを受信した場合には、ステップS5へ
と移行し、同ステップでユーザ操作による電源キーイベ
ントが発生した場合にはステップS10へと移行し、同
ステップでその他のイベントが発生した場合にはステッ
プS11へと移行する。ここで、ステップS5では、外
部I/Fからの印刷指令を解析し、指定された紙種別、
用紙サイズ、印刷品位、給紙方法等を判断し、その判断
結果を表すデータを本装置内のRAM E2005に記
憶し、ステップS6へと進む。
【0076】次いで、ステップS6では、ステップS5
で指定された給紙方法により給紙を開始し、用紙を記録
開始位置まで送り、ステッブS7に進む。
【0077】ステッブS7では、記録動作を行う。この
記録動作では、外部I/Fから送出されてきた記録デー
タを一旦記録バッファに格納し、次いでCRモータE0
001を駆動してキャリッジM4001の走査方向への
移動を開始すると共に、プリントバッファE2014に
格納されている記録データを記録ヘッドH1001へと
供給して1行の記録を行い、1行分の記録データの記録
動作が終了するとLFモータE0002を駆動し、LF
ローラM3001を回転させて用紙を副走査方向へと送
る。その後、上記動作を繰り返し実行し、外部I/Fか
らの1ページ分の記録デーダの記録が終了すると、ステ
ップ8へと進む。
【0078】ステップS8では、LFモータE0002
を駆動し、排紙ローラM2003を駆動し、用紙が完全
に本装置から送り出されたと判断されるまで紙送りを繰
り返し、終了した時点で用紙は排紙トレイM1004a
上に完全に排紙された状態となる。
【0079】次に、ステップS9では、記録すべき全ペ
ージの記録動作が終了したか否かを判定し、記録すべき
ページが残存する場合には、ステップS5へと復帰し、
以下、前述のステップS5〜S9までの動作を繰り返
し、記録すべき全てのページの記録動作が終了した時点
で記録動作は終了し、その後、ステップS4へと移行
し、次のイベントを待つ。
【0080】一方、ステップS10では、プリンタ終了
処理を行い、本装置の動作を停止させる。つまり、各種
モータやヘッド等の電源を切断するために、電源を切断
可能な状態に移行した後、電源を切断してステップS4
に進み、次のイベントを待つ。
【0081】又、ステップS11では、上記以外の他の
イベント処理を行う。例えば、本装置の各種パネルキー
や外部I/Fからの回復指令や内部的に発生する回復イ
ベント等に対応した処理を行う。尚、処理終了後にはス
テップS4に進み、次のイベントを待つ。
【0082】次に、このような構成の記録装置における
回復部による吐出回復処理を図13〜図15に基づいて
説明する。
【0083】本実施の形態の場合、記録装置の製造出荷
時には、キャリッジM4001に記録ヘッドH1000
が装着されたことが認識されると、記録ヘッドH100
0が交換されたと判断して自動的に吐出回復処理2を実
施するように設定されている。又、記録ヘッドH100
0のキャリッジM4001からの脱着なしにインクタン
クH1900が交換されたことが認識された場合にも、
自動的に吐出回復処理2を実施する。ここで、記録ヘッ
ドH1000の着脱の認識は、記録ヘッドH1000に
設けられたコンタクト部H1301とキャリッジM40
01に設けられたコンタクト部E0011との電気的接
触状態から認識される。
【0084】又、インクタンクH1900の交換の認識
は、記録装置に接続されたホストコンピュータ上等で記
録装置の使用者が指示することによって認識される。
【0085】又、キャリッジM4001に図9に示した
スキャナカートリッジM6000が装着された場合に
は、吐出回復処理は行われない設定となっている。更
に、上記に示した自動的に行われる吐出回復処理以外
は、記録装置の使用者による指示により行われ、吐出回
復処理の指示は、記録装置のリジュームキーE0019
を押すことや、ホストコンピュータ上からの指示により
実施される仕組みになっている。そして、この場合には
後述するように原則として吐出回復処理1が実施される
ものとする。
【0086】又、吐出回復処理には2つのモードを有し
ており、吐出回復処理2は吐出回復処理1に比べてイン
クの吸引量が多くなるようにポンプM5009を動作さ
せると共に、記録ヘッドH1000による予備吐出の量
も多くなるように構成されている。
【0087】図13に吐出回復処理が指示された場合の
流れを示した。
【0088】吐出回復処理の指示がされると、CPU
E1001は、先ず、記録ヘッドH1000の交換に実
施指令かどうかを判断する(ステップS10)。ここで
交換に基づく指示である場合には直ちに吐出回復処理2
を実施する(ステップ13)。次に、記録ヘッドH10
00の交換に基づく回復処理の指示でなかった場合に
は、インクタンクH1900の交換に基づく指示かどう
かを判断する(ステップS11)。インクタンクの交換
であった場合には先、と同様吐出回復処理2を実施する
(ステップS13)。
【0089】インクタンクの交換により指示でなかった
場合には、記録装置の使用者による指示と判断し、次に
後述する吐出回復処理の最適化処理により、どの回復処
理モードに設定されているかを判断する(ステップS1
2)。ここで、回復処理モードとは、先の吐出回復処理
1及び回復処理2を示している。ここで、吐出回復処理
1が設定されている場合には、吐出回復処理1を実施し
(ステップS14)た後、その実施した時刻tをメイン
PCBE0014に設けられている不図示のEEPRO
Mに記憶保持する(ステップS15)。
【0090】ステップS12において設定されている吐
出回復処理が吐出回復処理2である場合には、ステップ
S13に移行して吐出回復処理2を実施する。又、ステ
ップS10、ステップS11、ステップS12により吐
出回復処理2と判断された場合にも回復処理の実施した
後、ステップS15に移行して回復処理を実施した時刻
tをEEPROMに記憶保持する。
【0091】図14には本実施の形態に係る吐出回復処
理の実施間隔測定処理の流れについて示した。この処理
は、記録装置の使用者による吐出回復処理の実施間隔を
測定し、その測定結果に基づいて所定の時間間隔で自動
的に吐出回復処置を行うための前記所定の時間間隔を算
出する処理である。又、その算出処理の中で最適な吐出
回復処理のモードをも設定する処理である。尚、この処
理は吐出回復処理が指示れた場合、先ず、この処理を実
施し、その後、図13に示された吐出回復処理を実施す
るものとする。
【0092】吐出回復処理が指示されると、先ず、前回
吐出回復処理を行った時刻t0 を不図示のEEPROM
より読み出す(ステップS201)。続いて前回の実施
間隔測定処理により算出された時間間隔Tを同様に読み
出す(ステップS202)。そして、現在の時刻tN
らステップS201で読み出した前回の回復処理の実施
時刻t0 を減算することによって、回復処理の実施時間
間隔T’を算出する(ステップS203)。
【0093】次に、ステップS202において読み出し
た前回の実施間隔Tが0であるかを判断し、0である場
合には初めての吐出回復処理か2回目の吐出回復処理で
あると判断して、新たな吐出回復処理の実施間隔として
今回の実施間隔T’を設定する(ステップS207)。
ステップS204において0でない値が前回の実施間隔
Tとして設定されている場合には、ステップS203で
算出された今回の実施間隔T’と前回の実施間隔Tとを
比較する(ステップS205)。今回の実施間隔T’が
前回の実施間隔Tより短い場合には、短い状態となった
回数を予め設定されている所定の回数と比較し(ステッ
プS206)、所定の回数以上であれば最新の実施間隔
として今回算出された実施間隔T’を設定する(ステッ
プS208)。ここで、所定回数以下の場合には最新の
実施間隔を前回の実施間隔Tと設定する(ステップS2
09)。今回の実施間隔T’が前回の実施間隔Tより長
い場合には最新の実施間隔として今回算出された実施間
隔T’を設定する(ステップS207)。
【0094】次に、これまでの処理により新たに設定さ
れた吐出回復処理の実施時間間隔Tと予め設定されてい
る時間間隔Aとを比較する(ステップS210)。ここ
で、本例の場合、Aの値は例えば48時間である。ステ
ップS210において新たに設定された時間間隔Tが所
定値Aよりも大きい(長い)場合には、次回実施する吐
出回復処理のモードを吐出回復処理1と設定する(ステ
ップS214)。
【0095】所定値Aとの比較において所定値Aより小
さい(短い)と判断された場合には、この状態となった
回数を計測し(ステップS211)、この回数が所定の
回数に達したかどうかを判断する(ステップS21
2)。次に、所定値Aより短い状態となった回数が所定
値Bより小さい状態が所定回数以上に達した場合には、
次回の吐出回復処理のモードを吐出回復処理2に設定す
る(ステップS213)。
【0096】こうして吐出回復処理の実施時間間隔Tと
吐出回復処理のモードとを算出し、図15に示した自動
吐出回復処理の指示処理によってこの実施時間間隔Tと
吐出回復処理のモードとに基づいて自動的に吐出回復処
理の指示が行われる。自動回復処理の指示処理は、図1
4で説明した実施時間間隔Tを読み出し(ステップS3
0)、この実施時間間隔Tから所定の値Cを減算する
(ステップS31)。ここで、所定の値Cは自動吐出回
復処理の指示処理の処理を行う時間間隔であり、本例の
場合、例えば100sである。従って、100s毎に実
施時間間隔Tから100sを減算する。
【0097】次に、ステップS31での減算結果が0に
なったかどうかを判断し(ステップS32)、0になっ
た場合には吐出回復処理を実施するタイミングと判断し
て、図14で設定された吐出目復処理のモードととも
に、吐出回復処理の実施を指示する。このようにして吐
出回復処理が指示されると図13で説明した吐出回復処
理が実施される。
【0098】このようにして、記録装置の使用者から指
示された吐出回復処理の実施時刻に基づいて吐出回復処
理の実施時間を算出し、自動的に吐出回復処理を行うよ
うにしたため、記録ヘッドからの吐出回復処理に伴い排
出されるインクを適切な量とすることができ、インクの
有効的な使用が可能になる。更には、記録ヘッドやイン
クタンク等において吐出回復処理が必要な実施の時間間
隔に個体差があった場合にも最適に設定され、インクの
無駄がない。
【0099】尚、これまで説明した吐出回復処理の時間
間隔の算出方法には様々な方法も考えられ、本例にて説
明した方法に限定されるものではない。例えば、吐出回
復処理の実施毎に実施された時間間隔を算出しておき、
この時間間隔を所定の回数に亘って平均値を算出し、こ
の平均値を最新の実施時間間隔と設定することも考えら
れる。
【0100】又、本例においては、算出された吐出回復
処理の実施時間Tを記録装置のメインPCBE0014
に備えられたEEPROMに記憶保持する構成と更には
記録ヘッドH1000の電気基板H1300にEEPR
OM等の書き換え可能な情報記憶手段を設けて記憶保持
する構成も考えられる。
【0101】更には、種類の異なる記録ヘッドをキャリ
ッジに着脱可能に装着して使用する記録装置において
は、記録ヘッド毎にEEPROM等の書き換え可能な情
報記憶手段を設けてこれに記憶保持する構成とすること
も好適である。又、本例の場合にはスキャナカートリッ
ジについては回復処理をしないように構成したが、例え
ばスキャナカートリッジのレンズ部等を清掃する清掃手
段を設け、この清掃手段による清掃の実施間隔について
これまでの説明と同様に算出して適用することもでき
る。
【0102】又、本例では、記録装置の製造出荷時に
は、記録ヘッドの交換時と記録ヘッドのインクタンクの
交換時にのみ自動的に吐出回復処理を行う構成とした
が、例えば所定の時間間隔で自動的に吐出回復処理を行
う構成とし、本例の処理に基づいて吐出回復処理の実施
間隔を最適化することもできる。
【0103】更には、本例ではインクジェット記録装置
において説明したが、熱転写方式、電子写真方式等、記
録に適した状態に記録装置を維持する処理を有している
場合であれば適用可能である。
【0104】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、記録ヘッドのインクを有効的に使用できるとと
もに、最適化された回復処理により効率的な記録を行う
ことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録装置の外観斜視図である。
【図2】本発明に係る記録装置の外装部材を取り外した
状態を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る記録ヘッドカートリッジの斜視図
である。
【図4】本発明に係る記録ヘッドカートリッジの分解斜
視図である。
【図5】本発明に係る記録ヘッドカートリッジの構成を
示す斜視図である。
【図6】本発明に係る記録装置の用紙の搬送部を説明す
る斜視図である。
【図7】本発明に用いる回復部を示す図である。
【図8】本発明に用いる回復部を別の角度から示す図で
ある。
【図9】本発明に用いるスキャナーカートリッジを示す
図である。
【図10】本発明に用いる記録装置の電気的回路の全体
構成を示す図である。
【図11】図10に示したメインPCBの構成を示すブ
ロック図である。
【図12】本発明に係る記録装置の動作を示すフローチ
ャートである。
【図13】本発明における吐出回復処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【図14】本発明における吐出回復処理の実施間隔の算
出処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】本発明における自動回復処理の指示処理の流
れを示すフローチャートである。
【符号の説明】 M1000 記録装置本体 M3001 自動給送部 M4001 キャリッジ M5000 回復部 M6000 スキャナカートリッジ H1001 記録ヘッド H1900 インクタンク E0014 メインPCB E1001 CPU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 史博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 俵谷 啓之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA14 EA25 EB20 EB38 EB44 EC22 EC23 EC24 EC36 EC54 EC57 HA58 JA13 JA16 JB04 JC20 JC23 KC22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 用紙等の記録媒体に記録を行う記録装置
    において、 当該記録装置を記録に適した状態に回復する回復手段
    と、該回復手段による回復処理を指示する回復処理の指
    示手段と、前記回復処理の指示手段よる指示が行われた
    時刻を計測する計測手段と、該計測手段の計測結果を保
    持する情報の保持手段と、該保持手段が保持する情報に
    基づいて前記回復手段による回復処理を実施する時間間
    隔を算出する時間間隔算出手段を設け、前記時間間隔算
    出手段の算出結果に基づいて自動的に回復処理を行うこ
    とを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 用紙等の記録媒体にインクを吐出する記
    録ヘッドを有するインクジェット記録装置において、 前記記録ヘッドから記録に先立ってインクを排出する記
    録ヘッドの吐出回復手段と、該吐出回復手段による吐出
    回復処理を指示する吐出回復処理の指示手段と、前記吐
    出回復処理の指示手段よる指示が行われた時刻を計測す
    る計測手段と、該計測手段の計測結果を保持する情報の
    保持手段と、前記保持手段が保持する情報に基づいて前
    記吐出回復手段による回復処理を実施する時間間隔を算
    出する時間間隔算出手段を設け、前記時間間隔算出手段
    の算出結果に基づいて自動的に吐出回復処理を行うこと
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記計測手段の計測結果を保持する情報
    の保持手段は、記録ヘッドに設けられていることを特徴
    とする請求項2記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 用紙等の記録媒体にインクを吐出する記
    録ヘッドを着脱可能に搭載するキャリッジを備えたイン
    クジェット記録装置において、 前記記録ヘッドから記録に先立ってインクを排出する記
    録ヘッドの吐出回復手段と、該吐出回復手段による吐出
    回復処理を指示する吐出回復処理の指示手段と、前記吐
    出回復処理の指示手段よる指示が行われた時刻を計測す
    る計測手段と、前記記録ヘッドに備えられた計測手段の
    計測結果を保持する情報の保持手段と、該保持手段が保
    持する情報に基づいて前記吐出回復手段による回復処理
    を実施する時間間隔を算出する時間間隔算出手段とを備
    え、該時間間隔算出手段の算出結果に基づいて自動的に
    吐出回復処理を行うことを特徴とするインクジェット記
    録装置。
  5. 【請求項5】 用紙等の記録媒体にインクを吐出する記
    録ヘッドを有し、インクの吐出を記録に適する状態に回
    復する吐出回復手段を備えたインクジェット記録装置に
    おいて、 前記吐出回復手段による記録ヘッドからのインクの排出
    量の異なる複数の吐出回復モードと、前記吐出回復手段
    による吐出回復処理を指示する吐出回復処理の指示手段
    と、該吐出回復処理の指示手段よる指示が行われた時刻
    を計測する計測手段と、該計測手段の計測結果を保持す
    る情報の保持手段と、該保持手段が保持する情報に基づ
    いて前記吐出回復手段による回復処理を実施する時間間
    隔を算出する時間間隔算出手段と、前記保持手段が保持
    する情報に基づいて前記インクの排出量の異なる複数の
    吐出回復モードのから1つの吐出回復モードを選択する
    吐出回復モード選択手段を設け、前記時間間隔算出手段
    の算出結果と前記吐出回復モード選択手段の選択結果に
    基づいて自動的に吐出回復処理を行うことを特徴とする
    インクジェット記録装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007245562A (ja) * 2006-03-16 2007-09-27 Seiko Epson Corp 液体噴射装置及び液体噴射装置のクリーニング方法
US7533957B2 (en) 2004-12-01 2009-05-19 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus

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