JP2003202274A - 偏波モード分散測定装置、方法、プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

偏波モード分散測定装置、方法、プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体

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JP2003202274A
JP2003202274A JP2002316593A JP2002316593A JP2003202274A JP 2003202274 A JP2003202274 A JP 2003202274A JP 2002316593 A JP2002316593 A JP 2002316593A JP 2002316593 A JP2002316593 A JP 2002316593A JP 2003202274 A JP2003202274 A JP 2003202274A
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    • G01M11/30Testing of optical devices, constituted by fibre optics or optical waveguides
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    • G01M11/336Testing of optical devices, constituted by fibre optics or optical waveguides with a light emitter being disposed at one fibre or waveguide end-face, and a light receiver at the other end-face by measuring polarization mode dispersion [PMD]

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏光成分の偏りを防止した偏波モード分散の
測定装置を提供する。 【解決手段】 波長可変光源10の生成する入射光を偏
波分離器20におけるp偏光軸およびs偏光軸16aに
あわせて光ファイバ18に入射した場合、偏波分離器2
0の出力のp偏光成分およびs偏光成分におけるパワー
の偏りが生ずる場合がある。ここで、入射光をp偏光軸
およびs偏光軸をある角度θ回転した直交偏光軸16b
(p’偏光軸およびs’偏光軸)にあわせて光ファイバ
18に入射する。これにより、偏波分離器20の出力の
p偏光成分およびs偏光成分におけるパワーの偏りを防
止できる。しかも、このときの偏波モード分散の測定法
は入射光をp偏光軸およびs偏光軸16aにあわせた場
合と同様であり、偏波モード分散を測定することが可能
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信に用いられ
る光ファイバなど被測定物(DUT:Device UnderTest)
の偏波モード分散の測定に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバの偏波モード分散を測定する
ことは従来より行われている。例えば、特許文献1に
も、光ファイバの偏波モード分散測定装置についての記
載がある。図7を参照して、特許文献1に記載の光ファ
イバの偏波モード分散測定装置を説明する。
【0003】まず、被測定光ファイバ104の偏波モー
ド分散τPMDを式(1)のように定義する。
【0004】
【数1】 ただし、θは偏光角、ψ1は光の進行方向に垂直な面内
のある方向の位相推移、ψ2はψ1に直交する方向の位相
推移である。ここで、被測定光ファイバ104の伝達関
数行列[T]を式(2)のように定義する。
【0005】
【数2】 ただし、|Tij|は各行列要素の振幅、φijは各行列要
素の位相推移であり、ともに光角周波数ωの関数であ
る。すると、式(1)のパラメータθ、ψ1、ψ2はそれ
ぞれ式(3)、(4)、(5)のようにして求めること
ができる。
【0006】 θ(ω)=0.5cos-1(|T11|2−|T21|2) …(3) ψ1(ω)=(φ11−φ22)/2 …(4) ψ2(ω)=(φ21−φ12+π)/2 …(5) よって、被測定光ファイバ104の伝達関数行列[T]
を求めることにより、被測定光ファイバ104の偏波モ
ード分散τPMDを求めることができる。
【0007】被測定光ファイバ104の伝達関数行列
[T]を求める方法を図7を参照して説明する。まず、
制御部109は偏波コントローラ103の出力光を偏光
ビームスプリッタ105のp方向に一致する直線偏波と
して被測定光ファイバ104へ入射させる。このときの
被測定光ファイバ104の出力光は以下の式(6)によ
り表わされる。
【0008】
【数3】 上記の出力光は偏光ビームスプリッタ105によりs偏
光成分およびp偏光成分に分離されてO/E変換器10
1,1062に入射されて
【0009】
【数4】 が測定される。
【0010】上記の測定が終了すると、制御部109は
偏波コントローラ103の出力光を90゜回転させて偏
光ビームスプリッタ105のs方向に一致する直線偏波
として被測定光ファイバ104へ入射させる。このとき
の被測定光ファイバ104の出力光は以下の式(7)に
より表わされる。
【0011】
【数5】 上記の出力光は偏光ビームスプリッタ105によりs偏
光成分およびp偏光成分に分離されてO/E変換器10
1,1062に入射されて、
【0012】
【数6】 が測定される。
【0013】ネットワークアナライザ107は上記のよ
うにして測定された各パラメータと式(3)、(4)、
(5)から、θ,ψ1,ψ2を求める。なお、ネットワー
クアナライザ107は、増幅器108を介して光強度変
調器102における強度変調比を制御している。
【0014】この後、上記の測定が波長可変光源101
の出力波長を掃引して行われ、各測定結果からθ
(ω),ψ1(ω),ψ2(ω)が求められる。そして、
制御部109は式(1)から偏波モード分散τPMDを求
める。
【0015】
【特許文献1】特開平9−264814号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような方法では、被測定光ファイバ104の出力光が偏
光ビームスプリッタ105によりs偏光成分およびp偏
光成分に分離される際に、パワーが偏る場合がある。す
なわち、偏光ビームスプリッタ105から出力されたs
偏光成分およびp偏光成分の内の一方が他方よりも極め
て大きくなる場合がある。極端な例としては、p偏光成
分だけが出力され、s偏光成分が出力されないことすら
ある。
【0017】このような場合、パワーが小さい方の成分
の位相におけるS/N比が悪化するため、位相の測定が
不正確になる。よって、被測定光ファイバ104の群遅
延時間および偏波モード分散にもノイズが混入し、測定
が不正確になる。
【0018】そこで、本発明は、偏光成分の偏りを防止
した偏波モード分散の測定装置等を提供することを課題
とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、被測定物の偏波モード分散を測定する偏波モード分
散測定装置であって、被測定物から出射された光を受け
て、p偏光およびs偏光に分離して出力する偏波分離手
段と、入射光を生成する光生成手段と、入射光を強度変
調して出射する光変調手段と、強度変調された入射光を
偏波分離手段におけるp偏光軸およびs偏光軸を所定角
度回転させた直交偏光軸にあわせて被測定物に入射する
光入射手段と、偏波分離手段の出力に基づき入射光の位
相推移相当値および振幅相当値を計測する計測手段と、
計測手段の計測結果に基づき被測定物の偏波モード分散
を測定する偏波モード分散測定手段とを備えるように構
成される。
【0020】上記のように構成された偏波モード分散測
定装置によれば、入射光を偏波分離手段におけるp偏光
軸およびs偏光軸を所定角度回転させた直交偏光軸にあ
わせて被測定物に入射する。これにより、偏波分離手段
の出力のp偏光成分およびs偏光成分におけるパワーの
偏りを防止できる。
【0021】しかも、入射光を直交偏光軸にあわせて被
測定物に入射した結果に基づき偏波モード分散を測定す
る方法は、入射光を偏波分離手段におけるp偏光軸およ
びs偏光軸にあわせて被測定物に入射した結果に基づき
偏波モード分散を測定する方法と同様であり、偏波モー
ド分散を測定することが可能である。
【0022】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明であって、光入射手段は、入射光を直交偏光軸に
あわせ、さらにp偏光軸およびs偏光軸にあわせて被測
定物に入射するように構成される。
【0023】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明であって、所定角度は、計測手段の計測結果に基
づき定められるように構成される。
【0024】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれか一項に記載の発明であって、位相推移相当
値は位相推移を光角周波数で微分したものであるように
構成される。
【0025】請求項5に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれか一項に記載の発明であって、振幅相当値は
振幅を二乗したものであるように構成される。
【0026】請求項6に記載の発明は、被測定物の偏波
モード分散を測定する偏波モード分散測定方法であっ
て、被測定物から出射された光を受けて、p偏光および
s偏光に分離して出力する偏波分離工程と、入射光を生
成する光生成工程と、入射光を強度変調して出射する光
変調工程と、強度変調された入射光を偏波分離工程にお
けるp偏光軸およびs偏光軸を所定角度回転させた直交
偏光軸にあわせて被測定物に入射する光入射工程と、偏
波分離工程の出力に基づき入射光の位相推移相当値およ
び振幅相当値を計測する計測工程と、計測工程の計測結
果に基づき被測定物の偏波モード分散を測定する偏波モ
ード分散測定工程と、を備えるように構成される。
【0027】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の偏波モード分散測定方法であって、直交偏光軸は複数
あり、偏波モード分散測定工程において、各直交偏光軸
に対応した計測結果のS/N比を比べて、偏波モード分
散の測定に利用する計測結果を選択するように構成され
る。
【0028】請求項8に記載の発明は、請求項6に記載
の偏波モード分散測定方法であって、光入射工程は、入
射光を直交偏光軸にあわせて被測定物に入射する工程
と、p偏光軸およびs偏光軸にあわせて被測定物に入射
する工程とを有し、偏波モード分散測定工程において、
直交偏光軸にあわせたときの計測結果のS/N比と、p
偏光軸およびs偏光軸にあわせたときのS/N比とを比
べて、偏波モード分散の測定に利用する計測結果を選択
するように構成される。
【0029】請求項9に記載の発明は、被測定物から出
射された光を受けてp偏光およびs偏光に分離して出力
する偏波分離手段と、入射光を生成する光生成手段と、
入射光を強度変調して出射する光変調手段と、強度変調
された入射光を偏波分離手段におけるp偏光軸およびs
偏光軸を所定角度回転させた直交偏光軸にあわせて被測
定物に入射する光入射手段とを有する偏波モード分散測
定装置における偏波モード分散測定処理をコンピュータ
に実行させるためのプログラムであって、偏波分離手段
の出力に基づき入射光の位相推移相当値および振幅相当
値を計測する計測処理と、計測処理の計測結果に基づき
被測定物の偏波モード分散を測定する偏波モード分散測
定処理とをコンピュータに実行させるためのプログラム
である。
【0030】請求項10に記載の発明は、被測定物から
出射された光を受けてp偏光およびs偏光に分離して出
力する偏波分離手段と、入射光を生成する光生成手段
と、入射光を強度変調して出射する光変調手段と、強度
変調された入射光を偏波分離手段におけるp偏光軸およ
びs偏光軸を所定角度回転させた直交偏光軸にあわせて
被測定物に入射する光入射手段とを有する偏波モード分
散測定装置における偏波モード分散測定処理をコンピュ
ータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュ
ータによって読み取り可能な記録媒体であって、偏波分
離手段の出力に基づき入射光の位相推移相当値および振
幅相当値を計測する計測処理と、計測処理の計測結果に
基づき被測定物の偏波モード分散を測定する偏波モード
分散測定処理と、をコンピュータに実行させるためのプ
ログラムを記録したコンピュータによって読み取り可能
な記録媒体である。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0032】第一の実施形態 図1は、本発明の第一の実施形態にかかる偏波モード分
散測定装置の構成を示すブロック図である。本発明の第
一の実施形態にかかる偏波モード分散測定装置は、被測
定物(DUT:Device Under Test)である光ファイバ18
の偏波モード分散τPMDを求めるためのものである。本
発明の第一の実施形態にかかる偏波モード分散測定装置
は、波長可変光源(光生成手段)10、光変調器12、
偏波コントローラ(光入射手段)14、偏波状態設定部
16、偏波分離器20、光電(O/E)変換器22p、
s、計測部24、偏波モード分散測定部26を備える。
【0033】波長可変光源10は、波長を変化させなが
ら入射光を生成する。なお、光角周波数ω=2πf=2
πc/λである。ただし、cは光速、λは波長である。
よって、波長λを変化させることは、光角周波数ωを変
化させることにつながる。
【0034】光変調器12は、入射光の強度変調を行っ
て偏波コントローラ14へ出射する。
【0035】偏波コントローラ(光入射手段)14は入
射光の偏波状態を偏波状態設定部16の制御を受けて制
御する。
【0036】偏波状態設定部16は、入射光の偏波状態
を設定する。すなわち、入射光を偏波分離器20におけ
るp偏光軸およびs偏光軸(16a)にあわせる。すな
わち、入射光をp偏光軸およびs偏光軸に一致する直線
偏波とする。さらに、入射光をp’偏光軸およびs’偏
光軸すなわち直交偏光軸16bにあわせる。すなわち、
入射光をp’偏光軸およびs’偏光軸に一致する直線偏
波とする。ただし、p’偏光軸はp偏光軸を所定角度θ
回転させたものであり、s’偏光軸はs偏光軸を所定角
度θ回転させたものである。なお、所定角度θは偏波モ
ード分散測定装置のユーザが任意に定めてもよいし、固
定してもよい(例、θ=45°、60°に固定)。
【0037】入射光を被測定物である光ファイバ18に
入射すると、入射光が光ファイバ18を透過する。偏波
分離器20は、光ファイバ18を透過した光すなわち光
ファイバ18から出射された光を受けて、p偏光および
s偏光に分離して出力する。
【0038】光電(O/E)変換器22pは、偏波分離器
20の出力のp偏光成分を光電変換して計測部24に出
力する。光電(O/E)変換器22sは、偏波分離器20
の出力のs偏光成分を光電変換して計測部24に出力す
る。
【0039】計測部24は、偏波分離器20の出力に基
づき入射光の位相推移相当値および振幅相当値を計測す
る。位相推移相当値とは、位相推移に相当する値であ
る。位相推移相当値は、位相推移そのものでもよいが、
例えば、位相推移を光角周波数で微分した値(群遅延時
間)が、位相推移相当値である。振幅相当値とは、振幅
に相当する値である。振幅相当値は、振幅そのものでも
よいが、例えば、振幅を二乗した値が、振幅相当値であ
る。
【0040】偏波モード分散測定部26は計測部24の
計測結果に基づき、光ファイバ18の偏波モード分散τ
PMDを求める。
【0041】次に、本発明の第一の実施形態にかかる偏
波モード分散測定装置の動作を図2のフローチャートを
参照しながら説明する。
【0042】まず、入射光を偏波分離器20におけるp
偏光軸およびs偏光軸(16a)にあわせたときの位相
推移相当値および振幅相当値を計測する(S10)。こ
の計測の手順については図3のフローチャートを参照し
て説明する。
【0043】まず、波長可変光源10の出力する光の光
角周波数をωとする(S12)。図1を参照して、波長
可変光源10は、光角周波数ωの入射光を出射する。入
射光は、光変調器12により強度変調され、偏波コント
ローラ14へ出射される。ここで、偏波状態設定部16
は、入射光を偏波分離器20におけるp偏光軸にあわせ
る(S14a)。すなわち、入射光をp偏光軸に一致す
る直線偏波とする。そして、入射光は光ファイバ18に
入射される。
【0044】光ファイバ18を透過した合成入射光は、
偏波分離器20によりp偏光およびs偏光に分離され
る。偏波分離器20が出力したp偏光成分は光電(O/
E)変換器22pにより光電変換されて計測部24に出
力される。偏波分離器20が出力したs偏光成分は光電
(O/E)変換器22sにより光電変換されて計測部24
に出力される。そして、計測部24により位相推移相当
値および振幅相当値が計測される(S14b)。
【0045】ここで、位相推移相当値の求め方および振
幅相当値の求め方(S14b)を説明する。
【0046】まず、光ファイバ18の伝達関数行列
[T]を式(10)のように定義する。
【0047】
【数7】 ただし、伝達関数行列[T]の各要素は以下の式(1
1)の通りである。
【0048】
【数8】 ただし、φ(ω)は直交する2つの成分ψ1(ω)、ψ2
(ω)の位相推移の差成分であり、ψ(ω)は直交する
2つの成分ψ1(ω)、ψ2(ω)の位相推移の同相成分
である。なお、ψ1(ω)は光の進行方向に垂直な面内
のある方向の位相推移、ψ2(ω)はψ1に直交する方向
の位相推移である。具体的には、φ(ω)=(ψ
1(ω)−ψ2(ω))/2、ψ(ω)=(ψ1(ω)+
ψ2(ω))/2である。また、Θ(ω)は、光ファイ
バ18から出射される光の偏光角である。
【0049】ここで、入射光を偏波分離器20における
p偏光軸にあわせてある。よって、偏波分離器20の出
力は、以下の式(12)のようになる。
【0050】
【数9】 計測部24には、光電(O/E)変換器22pを介して、
11e-jθ11の光が入射される。しかも、計測部24に
は、光電(O/E)変換器22sを介して、T21e-j θ21
光が入射される。よって、計測部24は、T11e-jθ11
およびT21e-jθ21の位相推移θ11、θ21に相当する
値、例えば位相推移θ11、θ21を光角周波数ωで微分し
た値であるところの群遅延時間τ11(=dθ11/dω)、
τ21(=dθ21/dω)、ならびに振幅|T11|、|T21|に
相当する値、例えば振幅を二乗した値|T11|2、|T
21|2、を計測できる。すなわち、計測部24は、光ファ
イバ18の伝達関数行列の第一列の位相推移相当値およ
び振幅相当値を計測できる。
【0051】次に、偏波状態設定部16は、入射光を偏
波分離器20におけるs偏光軸にあわせる(S16
a)。すなわち、入射光をs偏光軸に一致する直線偏波
とする。そして、入射光は光ファイバ18に入射され
る。
【0052】光ファイバ18を透過した合成入射光は、
偏波分離器20によりp偏光およびs偏光に分離され
る。偏波分離器20が出力したp偏光成分は光電(O/
E)変換器22pにより光電変換されて計測部24に出
力される。偏波分離器20が出力したs偏光成分は光電
(O/E)変換器22sにより光電変換されて計測部24
に出力される。そして、計測部24により位相推移相当
値および振幅相当値が計測される(S16b)。
【0053】ここで、位相推移相当値の求め方および振
幅相当値の求め方(S16b)を説明する。入射光を偏
波分離器20におけるs偏光軸にあわせてある。よっ
て、偏波分離器20の出力は、以下の式(13)のよう
になる。
【0054】
【数10】 計測部24には、光電(O/E)変換器22pを介して、
12e-jθ12の光が入射される。しかも、計測部24に
は、光電(O/E)変換器22sを介して、T22e-j θ22
光が入射される。よって、計測部24は、T12e-jθ12
およびT22e-jθ22の位相推移θ12、θ22に相当する
値、例えば位相推移θ12、θ22を光角周波数ωで微分し
た値であるところの群遅延時間τ12(=dθ12/dω)、
τ22(=dθ22/dω)、ならびに振幅|T12|、|T22|に
相当する値、例えば振幅を二乗した値|T12|2、|T
22|2、を計測できる。すなわち、計測部24は、光ファ
イバ18の伝達関数行列の第二列の位相推移相当値およ
び振幅相当値を計測できる。
【0055】そして、光角周波数が上限に達したか否か
を判定し(S17)、上限に達していなければ(S1
7、No)、光角周波数をΔω増やし(S18)、入射
光を偏波分離器20におけるp偏光軸にあわせる工程
(S14a)に戻る。光角周波数が上限に達したならば
(S17、Yes)、入射光を偏波分離器20における
p偏光軸およびs偏光軸(16a)にあわせたときの位
相推移相当値および振幅相当値の計測(S10:図2参
照)が終了する。
【0056】ここで、図2に戻り、入射光を偏波分離器
20におけるp’偏光軸およびs’偏光軸すなわち直交
偏光軸16bにあわせたときの位相推移相当値および振
幅相当値を計測する(S20)。この計測の手順につい
ては図4のフローチャートを参照して説明する。
【0057】まず、波長可変光源10の出力する光の光
角周波数をωとする(S22)。図1を参照して、波長
可変光源10は、光角周波数ωの入射光を出射する。入
射光は、光変調器12により強度変調され、偏波コント
ローラ14へ出射される。ここで、偏波状態設定部16
は、入射光を偏波分離器20におけるp’偏光軸にあわ
せる(S24a)。すなわち、入射光をp’偏光軸に一
致する直線偏波とする。そして、入射光は光ファイバ1
8に入射される。
【0058】光ファイバ18を透過した合成入射光は、
偏波分離器20によりp偏光およびs偏光に分離され
る。偏波分離器20が出力したp偏光成分は光電(O/
E)変換器22pにより光電変換されて計測部24に出
力される。偏波分離器20が出力したs偏光成分は光電
(O/E)変換器22sにより光電変換されて計測部24
に出力される。そして、計測部24により位相推移相当
値および振幅相当値が計測される(S24b)。
【0059】ここで、位相推移相当値の求め方および振
幅相当値の求め方(S24b)を説明する。
【0060】入射光を偏波分離器20におけるp’偏光
軸にあわせてある。よって、偏波分離器20の出力は、
以下の式(14)のようになる。ただし、式(14)に
おいては、T11e‐jθ11等を単にT11(ω)と記載して
いる。
【0061】
【数11】 計測部24には、光電(O/E)変換器22pを介して、
T’11の光が入射される。しかも、計測部24には、光
電(O/E)変換器22sを介して、T’21の光が入射さ
れる。よって、計測部24は、T’11およびT’21の位
相推移θθ11、θθ21に相当する値、例えば位相推移θ
θ11、θθ21を光角周波数ωで微分した値であるところ
の群遅延時間τθ11(=dθθ11/dω)、τθ21(=d
θθ21/dω)、ならびに振幅|Tθ11|、|Tθ21|に相
当する値、例えば振幅を二乗した値|Tθ11|2、|Tθ21
|2、を計測できる。
【0062】次に、偏波状態設定部16は、入射光を偏
波分離器20におけるs’偏光軸にあわせる(S26
a)。すなわち、入射光をs’偏光軸に一致する直線偏
波とする。そして、入射光は光ファイバ18に入射され
る。
【0063】光ファイバ18を透過した合成入射光は、
偏波分離器20によりp偏光およびs偏光に分離され
る。偏波分離器20が出力したp偏光成分は光電(O/
E)変換器22pにより光電変換されて計測部24に出
力される。偏波分離器20が出力したs偏光成分は光電
(O/E)変換器22sにより光電変換されて計測部24
に出力される。そして、計測部24により位相推移相当
値および振幅相当値が計測される(S26b)。
【0064】ここで、位相推移相当値の求め方および振
幅相当値の求め方(S26b)を説明する。入射光を偏
波分離器20におけるs’偏光軸にあわせてある。よっ
て、偏波分離器20の出力は、以下の式(15)のよう
になる。ただし、式(15)においては、T11e‐jθ11
等を単にT11(ω)と記載している。
【0065】
【数12】 計測部24には、光電(O/E)変換器22pを介して、
T’12の光が入射される。しかも、計測部24には、光
電(O/E)変換器22sを介して、T’22の光が入射さ
れる。よって、計測部24は、T’12およびT’22の位
相推移θθ12、θθ22に相当する値、例えば位相推移θ
θ12、θθ22を光角周波数ωで微分した値であるところ
の群遅延時間τθ12(=dθθ12/dω)、τθ22(=d
θθ22/dω)、ならびに振幅|Tθ12|、|Tθ22|に相
当する値、例えば振幅を二乗した値|Tθ12|2、|Tθ22
|2、を計測できる。
【0066】そして、光角周波数が上限に達したか否か
を判定し(S27)、上限に達していなければ(S2
7、No)、光角周波数をΔω増やし(S28)、入射
光を偏波分離器20におけるp’偏光軸にあわせる工程
(S24a)に戻る。光角周波数が上限に達したならば
(S27、Yes)、入射光を偏波分離器20における
p’偏光軸およびs’偏光軸(直交偏光軸16b)にあ
わせたときの位相推移相当値および振幅相当値の計測
(S20:図2参照)が終了する。
【0067】ここで、図2に戻り、入射光を偏波分離器
20におけるp偏光軸およびs偏光軸(16a)にあわ
せたときの位相推移相当値および振幅相当値のS/N比
(Signal to Noise Ratio)と、入射光を偏波分離器2
0におけるp’偏光軸およびs’偏光軸(直交偏光軸1
6b)にあわせたときの位相推移相当値および振幅相当
値のS/N比(Signal to Noise Ratio)とを比較する
(S30)。
【0068】例えば、入射光を偏波分離器20における
p偏光軸およびs偏光軸(16a)にあわせたとき、偏
波分離器20においてp偏光成分のみが出力され、s偏
光成分が全く出力されなかったとする。すると、s偏光
成分における出力のS/N比が悪化する。しかし、入射
光を偏波分離器20におけるp’偏光軸およびs’偏光
軸(直交偏光軸16b)にあわせれば(ただしθ=45
°)、偏波分離器20においてp偏光成分およびs偏光
成分のパワーは同程度になる。そこで、p偏光成分およ
びs偏光成分における出力のS/N比が悪化が防止でき
る。よって、入射光を偏波分離器20におけるp’偏光
軸およびs’偏光軸(直交偏光軸16b)にあわせたと
きの位相推移相当値および振幅相当値のS/N比の方が
良い。
【0069】ここで、S/N比が良い方、すなわちノイ
ズの少ない方の位相推移相当値および振幅相当値を計測
部24が偏波モード分散測定部26に出力して、偏波モ
ード分散τPMDの測定を行なう(S40)。
【0070】入射光を偏波分離器20におけるp偏光軸
およびs偏光軸(16a)にあわせたときの位相推移相
当値および振幅相当値を利用する場合、偏波モード分散
τPM Dは以下のようにして求められる。
【0071】
【数13】 また、入射光を偏波分離器20におけるp’偏光軸およ
びs’偏光軸(直交偏光軸16b)にあわせたときの位
相推移相当値および振幅相当値を利用する場合も、偏波
モード分散τPMDは式(16)ないし(19)のように
して求められる。すなわち、式(18)ないし(19)
において、τ11、τ22、τ12、τ21に、τθ11
τθ22、τθ12、τθ21を代入してβ、γを求める。そ
して、式(17)において、|T11|2、|T21|2に|T
θ11|2、|Tθ21|2を代入してαを求める。このように
して求めたα、β、γを式(16)に代入すれば偏波モ
ード分散τPM Dを求められる。すなわち、τ11、τ22
τ12、τ21、|T11|2、|T21|2のかわりにτθ11、τ
θ22、τθ12、τθ21、|Tθ11|2、|Tθ21|2を用いれ
ば偏波モード分散τPMDを求められる。なお、このよう
にして偏波モード分散τPMDを求められることの証明
は、後で詳述する。
【0072】なお、本実施形態では、入射光を偏波分離
器20におけるp偏光軸およびs偏光軸(16a)にあ
わせたときと、p’偏光軸およびs’偏光軸(直交偏光
軸16b)にあわせたときの計測値の内、S/N比が良
い方を選択する。しかし、p’偏光軸およびs’偏光軸
を複数用意し(例えば、θ=45°および60°として双方
の条件で計測)、その内からS/N比が良い方を選択す
るようにしてもよい。
【0073】また、入射光を偏波分離器20におけるp
偏光軸およびs偏光軸(16a)にあわせたときの位相
推移相当値および振幅相当値の計測(S10)よりも前
に、入射光を偏波分離器20におけるp’偏光軸および
s’偏光軸にあわせたときの位相推移相当値および振幅
相当値を計測(S20)を行うことも可能である。
【0074】本発明の実施形態によれば、入射光を偏波
分離器20におけるp偏光軸およびs偏光軸をある角度
θ回転したp’偏光軸およびs’偏光軸である直交偏光
軸16bにあわせて光ファイバ18に入射する。これに
より、偏波分離器20の出力のp偏光成分およびs偏光
成分におけるパワーの偏りを防止できる。
【0075】しかも、入射光を直交偏光軸16bにあわ
せて光ファイバ18に入射した結果に基づき偏波モード
分散τPMDを測定する方法は、入射光を偏波分離器20
におけるp偏光軸およびs偏光軸にあわせて光ファイバ
18に入射した結果に基づき偏波モード分散τPMDを測
定する方法と同様であり、偏波モード分散τPMDを測定
することが可能である。
【0076】第二の実施形態 第二の実施形態は、所定角度θ(偏光軸の回転角度)を
計測部24の計測結果である入射光の振幅相当値に基づ
き設定する点が、第一の実施形態と異なる。
【0077】図5は、本発明の第二の実施形態にかかる
偏波モード分散測定装置の構成を示すブロック図であ
る。本発明の第二の実施形態にかかる偏波モード分散測
定装置は、被測定物(DUT:Device Under Test)である
光ファイバ18の偏波モード分散τPMDを求めるための
ものである。本発明の第二の実施形態にかかる偏波モー
ド分散測定装置は、波長可変光源(光生成手段)10、
光変調器12、偏波コントローラ(光入射手段)14、
偏波状態設定部16、偏波分離器20、光電(O/E)変
換器22p、s、計測部24、偏波モード分散測定部2
6を備える。以下、第一の実施形態と同様な部分は同一
の番号を付して説明を省略する。
【0078】波長可変光源(光生成手段)10、光変調
器12および偏波コントローラ(光入射手段)14は第
一の実施形態と同様であり、説明を省略する。
【0079】偏波状態設定部16は、第一の実施形態と
同様である。ただし、所定角度θは、計測部24の計測
結果である入射光の振幅相当値に基づき設定される。計
測部24は、入射光の振幅相当値である、振幅を二乗し
た値|Tθ11|2、|Tθ21|2、および|Tθ12|2、|Tθ22
|2を計測する。ここで、偏波状態設定部16は、振幅相
当値のp成分とs成分との比|Tθ11|2/|Tθ21|2ある
いは|Tθ12|2/|Tθ 22|2を求める。この比が大き過ぎ
れば、p成分が大き過ぎるということである。この比が
小さ過ぎれば、s成分が大き過ぎるということである。
そこで、偏波状態設定部16は、|Tθ11|2/|Tθ21|2
あるいは|Tθ12|2/|Tθ22|2を上限しきい値および下
限しきい値と比較する。|Tθ11|2/|Tθ21|2あるいは
|Tθ12| 2/|Tθ22|2が上限しきい値以上である(ある
いは、超える)ならば大き過ぎ、下限しきい値以下であ
る(あるいは、未満である)ならば小さ過ぎる。ここ
で、p成分あるいはs成分が大き過ぎるのならば、所定
角度θを増やす(あるいは減らす)。このようにして所
定角度θを変化させていけば、そのうちp成分もs成分
も大き過ぎない状態になる。
【0080】偏波分離器20、光電(O/E)変換器22
p、s、計測部24および偏波モード分散測定部26は
第一の実施形態と同様であり、説明を省略する。ただ
し、計測部24は、入射光の振幅相当値|Tθ11|2、|T
θ21|2あるいは|Tθ12|2、|T θ22|2を偏波状態設定部
16に送る。
【0081】次に、本発明の第二の実施形態にかかる偏
波モード分散測定装置の動作を図6のフローチャートを
参照しながら説明する。
【0082】まず、入射光を偏波分離器20における
p’偏光軸およびs’偏光軸すなわち直交偏光軸16b
にあわせたときの位相推移相当値および振幅相当値を計
測する(S20)。これは、第一の実施形態と同様であ
り、説明を省略する。
【0083】振幅相当値|Tθ11|2、|Tθ21|2あるいは
|Tθ12|2、|Tθ22|2は偏波状態設定部16に送られ
る。偏波状態設定部16は、|Tθ11|2/|Tθ21|2ある
いは|Tθ12|2/|Tθ22|2を上限しきい値および下限し
きい値で規定される範囲内にあるか否かを判定する(S
32)。|Tθ11|2/|Tθ21|2あるいは|Tθ12|2/|T
θ22|2が範囲外ならば(S32、No)、上限しきい値
を超えている(以上である)か、下限しきい値未満であ
る(以下である)。そこで、p成分(s成分)へのパワ
ーの偏りを避けるために、偏波状態設定部16は、所定
角度θを増やす(S34)。なお、所定角度θを減らし
てもよい。そして、入射光を直交偏光軸16bにあわせ
たときの位相推移相当値および振幅相当値の計測(S2
0)に戻る。
【0084】上記のように、所定角度θを変化させてい
けば、やがて|Tθ11|2/|Tθ21|2あるいは|Tθ12|2
/|Tθ22|2が上限しきい値および下限しきい値で規定
される範囲内にあるようになる(S32、Yes)。こ
の場合は、p成分(s成分)へのパワーの偏りが少ない
ため、偏波モード分散τPMDの測定を行なう(S4
0)。偏波モード分散τPMDの測定は第一の実施形態と
同様であるため、説明を省略する。
【0085】第二の実施形態によれば、所定角度θをい
わゆるフィードバックにより適切な値、すなわちp成分
またはs成分にパワーが過度に偏らない値に設定できる
ため、偏波分離器20の出力のp偏光成分およびs偏光
成分におけるパワーの偏りを防止できる。
【0086】なお、第二の実施形態と第一の実施形態と
を組み合わせることも可能である。例えば、図2のS3
0と同様に、入射光を偏波分離器20におけるp偏光軸
およびs偏光軸(16a)にあわせたときの計測値と、
所定角度θをいわゆるフィードバックにより適切な値に
設定したときの計測値との内で、S/N比の良い方を選
択するようにしてもよい。
【0087】また、上記の実施形態は、以下のようにし
て実現できる。CPU、ハードディスク、メディア(フ
ロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROMなど)読
み取り装置を備えたコンピュータのメディア読み取り装
置に、上記の各部分、例えば計測部24、偏波モード分
散測定部26を実現するプログラムを記録したメディア
を読み取らせて、ハードディスクにインストールする。
このような方法でも、上記の機能を実現できる。
【0088】[τのかわりにτθ、|T|2のかわりに|T
θ|2を用いて偏波モード分散τPMDを求められることの
証明]τ11、τ22、τ12、τ21、|T11|2、|T21|2のか
わりにτθ11、τθ22、τθ 12、τθ21、|Tθ11|2、|
θ21|2を用いても偏波モード分散τPMDを求められ
る。このことは以下のようにして証明される。
【0089】式(11)を式(14)および式(15)
に代入すると、式(20)ないし(23)のような結果
が得られる。
【0090】
【数14】 式(20)ないし(23)は行列のパラメータであり、
これらの振幅相当値(振幅の2乗)は式(24)ないし
(27)の通りである。また、位相は式(28)ないし
(31)の通りである。
【0091】
【数15】 式(24)ないし(27)から次の式(32)ないし
(35)が成り立つ。
【0092】
【数16】 式(32)ないし(35)から式(36)のように、振
幅の二乗をおくことができる。
【0093】
【数17】 ここで、式(37)のような公式を用いて、群遅延時間
τθ11、τθ12、τθ 21、τθ22を式(38)ないし
(41)のように表す。
【0094】
【数18】 ここで、Aは式(42)に示すようなものである。
【0095】
【数19】 計測部24で計測されるパワーは、式(24)ないし
(27)に透過パワー特性U2をかけたたものとなる。
同様に、群遅延時間は式(28)ないし(31)に群遅
延時間Φ1を加えたものとなる。
【0096】これらのTθ11、Tθ12、Tθ21
θ22、τθ11、τθ12、τθ21、τθ22を用いて偏波
モード分散の計算式(式(16))に代入してみる。す
ると、偏波モード分散は以下のようになる。
【0097】
【数20】 ここで、偏波モード分散を式(47)のように変形して
計算する。
【0098】
【数21】 まず、式(47)の、αθ 2+γθ 2sin22Θθを求め
る。
【0099】
【数22】 式(48)のような公式を用いると、αθは式(49)
のようになる。
【0100】
【数23】 また、γθsin2Θθは、式(50)のようになる。
【0101】
【数24】 よって、αθ 2+γθ 2sin22Θθは、式(51)のよう
になる。
【0102】
【数25】 式(51)の右辺の分子第一項は、式(52)のように
なる。
【0103】
【数26】 式(51)の右辺の分子第二項は、式(53)のように
なる。
【0104】
【数27】 式(51)の右辺の分母は、式(54)のようになる。
【0105】
【数28】 よって、αθ 2+γθ 2sin22Θθは、式(55)のよう
になる。
【0106】
【数29】 次に、式(47)の、βθ+γθcos2Θθを求める
と、式(56)のようになる。
【0107】
【数30】 よって、式(57)が成り立つ。
【0108】
【数31】 τPMDθ=τPMDとなり、入力の直線偏波状態が任意の角
度であっても、導出される偏波モード分散は等しい。よ
って、τ11、τ22、τ12、τ21、|T11|2、|T 21|2のか
わりにτθ11、τθ22、τθ12、τθ21、|Tθ11|2、|
θ21|2を用いても偏波モード分散τPMDを求められ
る。[証明終わり]
【発明の効果】本発明によれば、入射光を偏波分離手段
におけるp偏光軸およびs偏光軸をある角度回転した直
交偏光軸にあわせて被測定物に入射する。これにより、
偏波分離手段の出力のp偏光成分およびs偏光成分にお
けるパワーの偏りを防止できる。
【0109】しかも、入射光を直交偏光軸にあわせて被
測定物に入射した結果に基づき偏波モード分散を測定す
る方法は、入射光を偏波分離手段におけるp偏光軸およ
びs偏光軸にあわせて被測定物に入射した結果に基づき
偏波モード分散を測定する方法と同様であり、偏波モー
ド分散を測定することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態にかかる偏波モード分
散測定装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第一の実施形態にかかる偏波モード分
散測定装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】入射光を偏波分離器20におけるp偏光軸およ
びs偏光軸(16a)にあわせたときの位相推移相当値
および振幅相当値の計測の手順を示すフローチャートで
ある。
【図4】入射光を偏波分離器20におけるp’偏光軸お
よびs’偏光軸すなわち直交偏光軸16bにあわせたと
きの位相推移相当値および振幅相当値の計測の手順を示
すフローチャートである。
【図5】本発明の第二の実施形態にかかる偏波モード分
散測定装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第二の実施形態にかかる偏波モード分
散測定装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】従来技術の特開平9−264814号公報に記
載の光ファイバの偏波モード分散測定装置の構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
10 波長可変光源(光生成手段) 12 光変調器 14 偏波コントローラ(光入射手段) 16 偏波状態設定部 16a p偏光軸およびs偏光軸 16b 直交偏光軸 18 光ファイバ(DUT:Device Under Test) 20 偏波分離器 22p、s 光電(O/E)変換器 24 計測部 26 偏波モード分散測定部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定物の偏波モード分散を測定する偏波
    モード分散測定装置であって、 前記被測定物から出射された光を受けて、p偏光および
    s偏光に分離して出力する偏波分離手段と、 入射光を生成する光生成手段と、 前記入射光を強度変調して出射する光変調手段と、 当該強度変調された入射光を、前記偏波分離手段におけ
    る前記p偏光軸および前記s偏光軸を所定角度回転させ
    た直交偏光軸にあわせて前記被測定物に入射する光入射
    手段と、 前記偏波分離手段の出力に基づき前記入射光の位相推移
    相当値および振幅相当値を計測する計測手段と、 前記計測手段の計測結果に基づき被測定物の偏波モード
    分散を測定する偏波モード分散測定手段と、 を備えた偏波モード分散測定装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の偏波モード分散測定装置
    であって、 前記光入射手段は、前記入射光を前記直交偏光軸にあわ
    せ、さらに前記p偏光軸および前記s偏光軸にあわせて
    前記被測定物に入射する偏波モード分散測定装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の偏波モード分散測定装置
    であって、 前記所定角度は、前記計測手段の計測結果に基づき定め
    られる、 偏波モード分散測定装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれか一項に記載の
    偏波モード分散測定装置であって、 前記位相推移相当値は位相推移を光角周波数で微分した
    ものである偏波モード分散測定装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし3のいずれか一項に記載の
    偏波モード分散測定装置であって、 前記振幅相当値は振幅を二乗したものである偏波モード
    分散測定装置。
  6. 【請求項6】被測定物の偏波モード分散を測定する偏波
    モード分散測定方法であって、 前記被測定物から出射された光を受けて、p偏光および
    s偏光に分離して出力する偏波分離工程と、 入射光を生成する光生成工程と、 前記入射光を強度変調して出射する光変調工程と、 当該強度変調された入射光を、前記偏波分離工程におけ
    る前記p偏光軸および前記s偏光軸を所定角度回転させ
    た直交偏光軸にあわせて前記被測定物に入射する光入射
    工程と、 前記偏波分離工程の出力に基づき前記入射光の位相推移
    相当値および振幅相当値を計測する計測工程と、 前記計測工程の計測結果に基づき被測定物の偏波モード
    分散を測定する偏波モード分散測定工程と、 を備えた偏波モード分散測定方法。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の偏波モード分散測定方法
    であって、 前記直交偏光軸は複数あり、 前記偏波モード分散測定工程において、各直交偏光軸に
    対応した計測結果のS/N比を比べて、偏波モード分散
    の測定に利用する前記計測結果を選択する偏波モード分
    散測定方法。
  8. 【請求項8】請求項6に記載の偏波モード分散測定方法
    であって、 前記光入射工程は、前記入射光を前記直交偏光軸にあわ
    せて前記被測定物に入射する工程と、前記p偏光軸およ
    び前記s偏光軸にあわせて前記被測定物に入射する工程
    とを有し、 前記偏波モード分散測定工程において、前記直交偏光軸
    にあわせたときの計測結果のS/N比と、前記p偏光軸
    および前記s偏光軸にあわせたときのS/N比とを比べ
    て、偏波モード分散の測定に利用する前記計測結果を選
    択する偏波モード分散測定方法。
  9. 【請求項9】被測定物から出射された光を受けてp偏光
    およびs偏光に分離して出力する偏波分離手段と、入射
    光を生成する光生成手段と、前記入射光を強度変調して
    出射する光変調手段と、当該強度変調された入射光を前
    記偏波分離手段における前記p偏光軸および前記s偏光
    軸を所定角度回転させた直交偏光軸にあわせて前記被測
    定物に入射する光入射手段とを有する偏波モード分散測
    定装置における偏波モード分散測定処理をコンピュータ
    に実行させるためのプログラムであって、 前記偏波分離手段の出力に基づき前記入射光の位相推移
    相当値および振幅相当値を計測する計測処理と、 前記計測処理の計測結果に基づき被測定物の偏波モード
    分散を測定する偏波モード分散測定処理と、 をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  10. 【請求項10】被測定物から出射された光を受けてp偏
    光およびs偏光に分離して出力する偏波分離手段と、入
    射光を生成する光生成手段と、前記入射光を強度変調し
    て出射する光変調手段と、当該強度変調された入射光を
    前記偏波分離手段における前記p偏光軸および前記s偏
    光軸を所定角度回転させた直交偏光軸にあわせて前記被
    測定物に入射する光入射手段とを有する偏波モード分散
    測定装置における偏波モード分散測定処理をコンピュー
    タに実行させるためのプログラムを記録したコンピュー
    タによって読み取り可能な記録媒体であって、 前記偏波分離手段の出力に基づき前記入射光の位相推移
    相当値および振幅相当値を計測する計測処理と、 前記計測処理の計測結果に基づき被測定物の偏波モード
    分散を測定する偏波モード分散測定処理と、 をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録し
    たコンピュータによって読み取り可能な記録媒体。
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