JP2003201986A - モータポンプ - Google Patents

モータポンプ

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JP2003201986A
JP2003201986A JP2001398824A JP2001398824A JP2003201986A JP 2003201986 A JP2003201986 A JP 2003201986A JP 2001398824 A JP2001398824 A JP 2001398824A JP 2001398824 A JP2001398824 A JP 2001398824A JP 2003201986 A JP2003201986 A JP 2003201986A
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winding
stator
cap
bobbin
phase
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Withdrawn
Application number
JP2001398824A
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Mitsuhiro Kondo
光廣 近藤
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Publication date
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  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Brushless Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、組立性が良く、小型で流量
精度の高いモータポンプを提供することにある。 【解決手段】 第1キャップ20と、第2キャップ30
と、連結管91を有するハウジングケース40と、固定
子100と、回転子50と、を備えたモータポンプ10
に関する。固定子100は、ステータコア110と、巻
線120と、ホール素子180と、を有して形成され、
回転子50は、回転軸51と、流路52aが形成された
支持部材52と、ロータマグネット54と、センサマグ
ネット55と、を有して形成され、回転軸51の一部に
傾斜羽根車60が配設され、巻線120は、相ごとに所
定のティースに複数連続して巻装され、各相の巻線の一
端部は、流路排出口35側で電源入力用端末として形成
され、各相の巻線の他端部は、流路取入口25側で共通
に結線されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はモータポンプに係
り、特に羽根車を高速回転で作動させるモータポンプに
関する。
【0002】
【従来の技術】図19は、従来技術に係るモータポンプ
310の断面図を示すものであり、モータポンプ310
は、第1キャップ320と、第2キャップ330と、ハ
ウジングケース340と、回転子350と、羽根車36
0と、固定子380と、パイプ390とを有して構成さ
れている。
【0003】ハウジングケース340は、中空円筒形状
で構成され、ハウジングケース340の内部には、ハウ
ジングケース340よりも小径なパイプ390が挿入さ
れている。ハウジングケース340の両端側部分には、
フランジ344a,344bが形成され、フランジ34
4aには、パイプ390に形成されたフランジ394を
介して第1キャップ320がネジ止めされており、フラ
ンジ344bには、第2キャップ330がネジ止めされ
ている。
【0004】第1キャップ320には、流路取入口32
5が形成され、第2キャップ330には、流路排出口3
35が形成されている。ハウジングケース340の内周
面とパイプ390の外周面との間には、コア鉄心381
と、巻線382とから構成された固定子380が配設さ
れている。
【0005】コア鉄心381の周囲には、巻線382が
巻装され、巻線382の入力側端末および出力側端末
は、固定子380の第2キャップ330側部分に配設さ
れた図示しない回路基板に配線接続されている。
【0006】パイプ390の管路内には、回転子350
が配設されており、この回転子350は、回転軸351
と、支持部材352と、中空円筒状のマグネットヨーク
353と、ロータマグネット354とから構成されてい
る。
【0007】回転軸351の中央部分には、回転軸35
1に沿って貫通した流路352aを有する中空円筒状の
支持部材352が固着され、この支持部材352の外周
には、マグネットヨーク353が配設され、このマグネ
ットヨーク353には、複数のロータマグネット354
が取着されている。回転軸351の第1キャップ320
側部分には、羽根車360が取り付けられている。
【0008】マグネットヨーク353は、第1キャップ
320側に延びて形成されており、その延端部分には、
回転子350の位置検出用のセンサマグネット355が
周方向に略等間隔で配設されている。パイプ390の外
周面には、センサマグネット355と相対するようにホ
ール素子383が3個配設されている。
【0009】回転軸351の両端は、第1キャップ32
0に配設された軸受323と、第2キャップ330に配
設された軸受333とによって回動可能に軸支されてい
る。
【0010】そして、上記構成からなるモータポンプ3
10では、図示しない外部制御装置から電圧が印加され
ることにより、巻線382に磁界が生じ、巻線382と
ロータマグネット354との界磁により回転子350が
回転して羽根車360が回転する。このようにして羽根
車360が回転することにより、液体は、図中の矢印で
示すように、流路取入口325から支持部材352に形
成された流路352aを介して流路排出口335まで流
通する。
【0011】また、ホール素子383は、回転子350
の回転中におけるセンサマグネット355による磁気エ
ネルギの変化を検出し、巻線382への所定の印加電圧
を制御している。このように、ホール素子383によっ
て印加電圧が制御されることにより、モータポンプ31
0は、所望の流量を保つように動作している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
モータポンプ310では、センサマグネット355が巻
線382による磁力の影響を受けないようにするため
に、センサマグネット355を巻線382よりも軸方向
に遠ざけて配設する必要がある。
【0013】このようにセンサマグネット355を巻線
382よりも軸方向に遠ざけて配設するには、マグネッ
トヨーク353の第1キャップ320側端部を羽根車3
60の近くまで延ばし、その延端部分にセンサマグネッ
ト355を配設する必要があるが、センサマグネット3
55は、マグネットヨーク353の外周上で半径方向外
側に突出して形成され、渦の影響を受けやすくなってい
る。
【0014】従って、上述のように、羽根車360の近
くまで延ばして形成されたマグネットヨーク353の延
端部分にセンサマグネット355を配設した場合には、
羽根車360の送り出し側部分に生ずる渦が複数のセン
サマグネット355に作用することによって回転子35
0に回転ムラが生じ、これによりモータポンプ310の
流量精度が低下するという不都合があった。
【0015】また、センサマグネット355が渦の影響
を受けないようにするためには、羽根車360からセン
サマグネット355を遠ざけて配設する必要があるが、
このようにするためには、モータポンプ310の軸方向
の長さが長くする必要があり、ポンプ自体の小型化を図
ることができないという不都合があった。
【0016】また、固定子380の組立工程では、各相
の巻線382の端末がほぼ同一に形成されているために
各相の巻線382を誤って結線してしまうなど、巻線3
82を固定子380に巻装する作業は、たいへん複雑で
手間のかかる作業であり、作業効率が低下するという不
都合があった。
【0017】本発明は、上記不都合に鑑みてなされたも
のであって、本発明の目的は、回転子の位置検出精度を
向上させることができ、流量精度の高いモータポンプを
提供することにある。
【0018】また、本発明の他の目的は、固定子の組立
が容易な小型のモータポンプを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記課題は、本発明に係
るモータポンプによれば、流路取入口が形成された第1
キャップと、流路排出口が形成された第2キャップと、
前記第1キャップ及び前記第2キャップの間に配設され
て前記流路取入口と前記流路排出口を連結する連結管を
有するハウジングケースと、該ハウジングケースに配設
された固定子と、前記連結管内に配設された回転子と、
を備え、流体を前記流路取入口から前記流路排出口へ送
るモータポンプであって、前記固定子は、複数のティー
スが配設されると共に前記連結管の外周に設けられたコ
ア鉄心と、複数の相に区分けされた巻線と、前記コア鉄
心と前記巻線とを絶縁するためのインシュレータと、磁
気検出手段と、を有して形成され、前記回転子は、回動
可能に軸支された回転軸と、該回転軸に固着されて貫通
孔が形成された支持部材と、該支持部材の外周に形成さ
れた磁石と、磁気発生手段と、を有して形成され、前記
回転軸の一部に前記流路取入口から前記流路排出口へと
流体を流出させる傾斜羽根車が配設され、前記巻線は、
相ごとに前記複数のティースのうち所定のティースに複
数連続して巻装され、各相の巻線の一端部は、前記流路
排出口側で電源入力用端末として形成され、各相の巻線
の他端部は、前記流路取入口側で共通に結線されている
こと、により解決される。
【0020】このように、巻線が相ごとに複数のティー
スのうち所定のティースに複数連続して巻装され、各相
の巻線の一端部が流路排出口側で電源入力用端末として
形成され、各相の巻線の他端部が流路取入口側で共通に
結線されていると、各相の巻線の一端部と他端部のそれ
ぞれの結線個所を固定子の両端側部分の2箇所に離間さ
せることができるので、固定子の片側部分における巻線
端末数を半分にすることができ、巻線結線処理の作業性
を向上させることができる。
【0021】また、前記磁気発生手段は、前記支持部材
を介して前記傾斜羽根車が配設された位置と反対側に配
置されていると好適である。
【0022】このように、支持部材を介して磁気発生手
段が傾斜羽根車の配設された位置と反対側に配置されて
いると、傾斜羽根車から送り出された液体に渦が生じて
も、この渦を伴った液体は磁気発生手段に作用すること
なく流路排出口側に送り出されるので、回転子の液体か
ら受ける抵抗力を低く抑えることができる。これによ
り、回転子に回転ムラが生じることを防止することがで
きるので、モータポンプの流量精度を向上させることが
できる。
【0023】また、前記各相の巻線の一端部は、前記磁
気検出手段と電気的に接続され、前記固定子は、前記磁
気検出手段により前記各相の巻線への電流を制御する回
路基板を備え、該回路基板と、前記磁気検出手段と、前
記各相の巻線の一端部とは、前記支持部材を介して前記
傾斜羽根車が配設された位置と反対側に配置されている
と好適である。
【0024】このように、回路基板、磁気検出手段、各
相の巻線の一端部のそれぞれが、支持部材を介して傾斜
羽根車が配設された位置と反対側に配置されていると、
傾斜羽根車が配設されていない側の部分を短くすること
ができるので、モータポンプの軸方向の長さを短くする
ことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部
材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明
の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論で
ある。
【0026】図1乃至図18は、本発明の実施形態を示
し、図1乃至図15は、本発明の第一実施形態を示すも
のであり、図1は、モータポンプについて鉛直方向上側
から下側に向かって見た側面断面図、図2は、ホルダ及
び回路基板の一部分に切欠きを設けた一部断面図、図3
は、図2におけるA−A矢視図を示す図、図4は、ステ
ータコアを示す斜視図、図5は、ステータケースを示す
斜視図、図6は、ホルダを示す図、図7は、図6におけ
るC−C断面図、図8は、ボビンを示す図、図9は、図
8におけるD−D矢視図、図10は、ボビンを示す図、
図11は、図10におけるE−E矢視図、図12は、ボ
ビンに巻線を巻装する過程を示す図、図13は、巻線の
結線図、図14は、回路基板を示す図、図15は、図1
4におけるF−F矢視図である。なお、図16は、本実
施形態のボビンの改変例を示す図、図17は、図16に
おけるG−G矢視図である。また、図18は、本発明の
第二実施形態に係るモータポンプの断面図である。
【0027】(第1実施形態)はじめに、本発明の第1
実施形態に係るモータポンプ10について説明する。図
1に示すように、本発明の第1実施形態に係るモータポ
ンプ10は、例えば、図示しない自動車のエンジン等の
冷却用として用いられるものであり、図示しないラジエ
ータからの冷却液を取り入れて排出することができるD
Cブラシレス型のモータを用いたポンプである。
【0028】モータポンプ10は、第1キャップ20
と、第2キャップ30と、ハウジングケース40と、回
転子50と、傾斜羽根車60と、固定子100と、パイ
プ90とを有して形成されている。
【0029】第1キャップ20は、樹脂製で形成され、
略円盤状のキャップ本体21と、このキャップ本体21
から延出する取入ノズル26を有して構成されている。
キャップ本体21の概略中央内側部分には、後述する傾
斜羽根車60が配置されるための凹部空間22が形成さ
れている。
【0030】凹部空間22は、傾斜羽根車60の傾斜に
合わせて、モータポンプ10の下流側に向かって拡径す
るように形成されている。取入ノズル26は、図示しな
いホース等と接合できるように構成されており、取入ノ
ズル26の中央部には、流路取入口25が形成されてい
る。
【0031】第1キャップ20の外周には、後述するハ
ウジングケース40およびパイプ90と接続するための
フランジ24が形成され、このフランジ24の所定箇所
には、ボルトなどの固着具71を挿入するための貫通孔
24aが形成されている。フランジ24と凹部空間22
との間には、後述するパイプ90の凸状嵌合部97と嵌
合する凹状嵌合部27が形成されている。
【0032】凹部空間22の中央部には、後述する回転
軸51を軸支するための動圧軸受等で構成された軸受2
3が配設されている。軸受23からは、キャップ本体2
1の半径方向外側に向けて延びる複数の連結部21a
(本例では4本)が形成されており、この複数の連結部
21aとキャップ本体21とが連結されることにより、
軸受23はキャップ本体21に支持されている。複数の
連結部21aの間には、流路取入口25と連通した連通
孔25aが形成されている。
【0033】第2キャップ30は、樹脂製で形成され、
略円盤状のキャップ本体31と、このキャップ本体31
から延出する排出ノズル36を有して構成されている。
排出ノズル36は、図示しないホース等と接合できるよ
うに構成されており、排出ノズル36の中央部には、流
路排出口35が形成されている。
【0034】第2キャップ30の外周には、後述するハ
ウジングケース40と接続するためのフランジ34が形
成され、このフランジ34の所定箇所には、ボルトなど
の固着具72を挿入するための貫通孔34aが形成され
ている。
【0035】キャップ本体31の第1キャップ20側中
央部には、後述する回転軸51を軸支するための軸受3
3が配設されている。軸受33からは、キャップ本体3
1の半径方向外側に向けて延びる複数の連結部31a
(本例では4本)が形成されており、この複数の連結部
31aとキャップ本体31とが連結されることにより、
軸受33はキャップ本体31に支持されている。複数の
連結部31aの間には、流路排出口35と連通した連通
孔35aが流路排出口35の下流側に向かって縮径する
ように形成されている。
【0036】連通孔35aとフランジ34の間には、後
述するパイプ90の凹状嵌合部98と嵌合するための凸
状嵌合部38が形成され、凸状嵌合部38には、凸状嵌
合部38と凹状嵌合部98とのシール性を保つためのO
リング32が配設されている。
【0037】ハウジングケース40は、中空円筒形をし
たケース本体41と、パイプ90とから構成されてい
る。ケース本体41の一端部分には、第1キャップ20
のフランジ24と整合するようにフランジ44aが所定
形状で形成され、ケース本体41の他端部分には、第2
キャップ30のフランジ34と整合するようにフランジ
44bが所定形状で形成されている。
【0038】フランジ44aの所定個所には、固着具7
1を螺入するためのねじ溝44cが形成され、フランジ
44bの所定個所には、固着具72を螺入するためのね
じ溝44dが形成されている。
【0039】パイプ90は、ハウジングケース40のケ
ース本体41よりも小径の中空円筒形をした連結管91
を有して構成され、連結管91の第2キャップ30側部
分には、凹状嵌合部98が形成されている。また、連結
管91の第1キャップ20側部分には、第1キャップ2
0のフランジ24と整合するようにフランジ94が所定
形状で形成され、フランジ94の所定箇所には、ボルト
などの固着具71を挿入するための貫通孔94aが形成
されている。
【0040】パイプ90には、フランジ94から第1キ
ャップ20側に突出する凸状嵌合部97が形成され、こ
の凸状嵌合部97には、凸状嵌合部97と第1キャップ
20の凹状嵌合部27とのシール性を保つためのOリン
グ92が配設されている。
【0041】回転子50は、回転軸51と、中空円筒状
の支持部材52と、マグネットヨーク53と、磁石から
なるロータマグネット54とから構成されている。支持
部材52の両端部分は、回転軸51の中央部分で一体に
連結されており、支持部材52の中央部分には、貫通孔
としての流路52aが軸方向に沿って形成され、支持部
材52の外周には、マグネットヨーク53が取着されて
いる。
【0042】マグネットヨーク53は、その延端部分が
第2キャップ30に形成された凸状嵌合部38の近くま
で延びて形成されており、これにより、支持部材52の
流路52aを流れ出た流体が第2キャップ30の連通孔
35aに円滑に導かれるようになっている。
【0043】マグネットヨーク53の第2キャップ30
側部分には、磁気発生手段としてのセンサマグネット5
5が周方向に略等間隔で複数配設され、マグネットヨー
ク53の中央部の外周には、回転子50の回転力を発生
するためのロータマグネット54が取着されている。
【0044】回転軸51の両端は、軸受23,33によ
り回動可能に軸支されており、回転子50は、ロータマ
グネット54の外周面とパイプ90の連結管91の内壁
が所定のギャップを保って配設されている。
【0045】傾斜羽根車60は、断面台形の基部61
と、回転軸51を挿着する穴64と、上記基部61に所
定の螺旋基線に基づいて均等に形成された複数枚の傾斜
羽根62とから形成されており、回転軸51の第1キャ
ップ20側部分で軸受23と支持部材52との間に位置
するように取り付けられている。
【0046】傾斜羽根62における上記所定の螺旋基線
は、例えば、回転軸51に沿って第1キャップ20から
第2キャップに向けて見たとき、回転軸51が右回転し
たときに右ねじとなっている。
【0047】従って、上記のように回転軸51が右回転
したときは、傾斜羽根が第1キャップ20側から第2キ
ャップ側へ強制的に流体を移動させることができるよう
になっている。なお、傾斜羽根62の枚数は、製造の容
易さ、回転バランス等から4枚で構成されることが望ま
しいが、2枚もしくは3枚であってもよく、4枚以上で
あってもよい。
【0048】傾斜羽根車60の基部61には、回転軸5
1に対して垂直にねじ溝65が一箇所形成され、回転軸
51の傾斜羽根車60取り付け部は、支持部材52が取
り付けられている基部よりも小径に形成されている。そ
して、傾斜羽根車60は、六角穴付き止めねじ、溝付き
止めねじ等の固着具75をねじ溝65に螺入することに
よって回転軸51に固定されている。
【0049】なお、回転軸51の傾斜羽根車60取り付
け部は断面D字状に形成されてもよい。このように形成
した場合、傾斜羽根車60は、固着具75の先端が断面
D字状の平面部に当接するようにして回転軸51に固定
される。このようにして傾斜羽根車60が回転軸51に
固定されると、傾斜羽根車60の回転軸51への取り付
け強度を向上させることができるので、傾斜羽根車60
に対する回転軸51の空転を防止することができる。
【0050】固定子100は、図1,図2に示すよう
に、ステータコア110と、巻線120と、ステータケ
ース130と、インシュレータ140を有して構成さ
れ、図1に示すハウジングケース40とパイプ90の間
に介挿されている。
【0051】ステータコア110は、磁性金属材料から
なり、図4に示すように、環状のコア本体111と、コ
ア本体111から放射状に延出する突条からなるティー
ス114を有して構成されている。本例のモータポンプ
10は、1相あたり3極のティース114を有する3相
モータで構成されており、コア本体111には、9本の
ティース114が形成されている。
【0052】コア本体111には、軸方向に貫通する中
央孔113が形成されており、この中央孔113の内径
は、図1に示す連結管91の外径との所定の嵌め合い公
差によって最適寸法に設定されている。
【0053】従って、図4に示す中央孔113に図1に
示す連結管91が挿入されると、中央孔113の内周面
は連結管91の外周面に密着される。これにより、中央
孔113の内周面によって、連結管91の外周面を支え
ることができるので、連結管91の内部に流れる流体に
よって連結管91の外周面に内側から陽圧がかかっても
中央孔113の内周面で支えることができ、連結管91
の膨張を抑制することができる。
【0054】図4に示すティース114は、コア本体1
11の周方向において、幅寸法が最も小さい凸状係合部
114aと、この凸状係合部よりも幅広状のコア鉄心1
14bと、さらにこのコア鉄心114bよりも幅広状の
台座部114cとから構成され、その自由端からコア本
体111半径方向内側に向かうにつれて段階的に断面幅
広形状に形成されている。本例のコア本体111には、
9本のティース114が周方向に略等間隔で配置されて
いる。
【0055】なお、本実施形態では、ティース114の
本数を9本としたが、7本でもよく、また9本以上でも
よい。また、奇数にする必要はなく偶数であってもよ
い。
【0056】コア鉄心114bは、先述の巻線120と
合わせて電磁石を構成するものであり、そのコア本体1
11の周方向における幅寸法は、上記電磁石から生ずる
磁界等を考慮して最適に設定されている。
【0057】台座部114cは、コア本体111とコア
鉄心114bを一体に形成するためのもので、コア鉄心
114bよりも周方向に幅広状に形成されることによ
り、コア鉄心114bの取付剛性を高める役割を果たす
とともに、図2に示す腕付きボビン160a,腕無しボ
ビン160bの固定子100における半径方向への位置
決めを行うものである。また、図4に示すように、隣り
合う台座部114cの間には、間隔114dが設けられ
ている。
【0058】凸状係合部114aは、ティース114の
自由端に形成され、後述するステータケース130に形
成された凹状係合部134(図5参照)に圧入されるよ
うに形成されている。
【0059】そして、本例のステータコア110では、
上述のようにコア本体111とコア鉄心114bとを一
体で形成することにより、コア本体111が先述のコア
鉄心114bと巻線120とからなる電磁石の磁束を通
すための磁路(ヨーク)を形成している。
【0060】図2に示すステータケース130は、磁性
金属材料からなる中空円筒状で構成されており、ステー
タコア110等を覆うことで、コア本体111と同様
に、先述のコア鉄心114bと巻線120とからなる電
磁石の磁束を通すための磁路(ヨーク)を形成してい
る。
【0061】ステータケース130には、図5に示すよ
うに、軸方向に貫通する中央孔133が形成されてお
り、この中央孔133は、前述のステータコア110が
挿入可能に構成されている。
【0062】ステータケース130の中央孔133に
は、周方向に略等間隔で溝状の凹状係合部134が形成
されており、この凹状係合部134は、前述のステータ
コア110に形成された凸状係合部114aが圧入され
るように形成されている。凹状係合部134は、先述の
凸状係合部114aと整合する位置で、凸状係合部11
4aと同数形成されている。
【0063】図2に示すインシュレータ140は、樹脂
製の略円盤状で構成されたホルダ150と、腕付きボビ
ン160aと、腕無しボビン160bとから構成されて
いる。このように、インシュレータ140は、ホルダ1
50と、腕付きボビン160aおよび腕無しボビン16
0bとが別体で形成されているので、予め腕付きボビン
160aおよび腕無しボビン160bに巻線120を巻
装しておくことができるようになっている。
【0064】ホルダ150には、図6,図7に示すよう
に、軸方向に貫通する中央孔153が形成されており、
この中央孔153の内径は、図1に示したパイプ90の
連結管91が挿入可能なように最適寸法に設定されてい
る。
【0065】ホルダ150の中央孔153には、この中
央孔153から半径方向外側に凹むガイド部152が所
定位置に3箇所形成されている。ガイド部152は、よ
り詳しくは、図7に示すように、凹部152aと、凹部
152bとから構成されている。
【0066】凹部152aは、反回路基板配設面150
b側部分に形成された凹部152bよりもホルダ150
の半径方向に大きく凹むように回路基板配設面150a
側部分に形成されており、後述するホール素子180
(図2,図15参照)が収容できるようにホール素子1
80の形状に合わせて形成されている。また、凹部15
2aは、ホール素子180の接続端子もしくは配線を収
容できるようになっており、凹部152bはホール素子
180のセンサ部を挟持して固定できるようになってい
る。
【0067】図6,図7に示すように、ホルダ150に
おけるガイド部152の半径方向外側部分には、軸方向
に貫通する矩形状の係合凹部としての係合孔155が同
心円上の所定位置に3箇所形成されている。係合孔15
5は、後述する腕付きボビン160aに形成された係合
凸部としての取り付け腕165が挿入可能に構成されて
いる。
【0068】ホルダ150の回路基板配設面150aに
は、この回路基板配設面150a上に突出する位置決め
突起156が配設されている。位置決め突起156は、
係合孔155の半径方向内側部分において同心円上の所
定位置に4箇所配置されている。
【0069】ホルダ150の反回路基板配設面150b
には、軸方向に凹んだ扇状の溝157が周方向に沿って
所定個所に複数形成されている。溝157は、図2に示
す固定子100において、腕付きボビン160aに巻装
されている巻線120を、他の腕無しボビン160bに
巻装する際の配線取り回しのために設けられている。
【0070】腕付きボビン160aは、固定子100の
軸方向に延びる平板形状で構成されている。腕付きボビ
ン160aには、図8,図9に示すように、一対の平面
161aと平面161bの垂直方向に貫通する矩形状の
係合孔164aとが形成されており、係合孔164a
は、先述のステータコア110に形成されたコア鉄心1
14bが挿入され嵌合されるように構成されている。
【0071】また、腕付きボビン160aには、図9に
示すように、一対の平面161aと平面161bとを繋
ぐ側面に、巻線120が巻装可能な溝163aが周方向
に沿って形成されている。
【0072】腕付きボビン160aの平面161aに
は、図8に示すように、係合孔164aの縁164cか
ら平面161aに沿って延びる2本の取り付け腕165
が配設されており、この取り付け腕165の自由端側部
分には、取り付け腕165よりも幅広状に広がる係合爪
166が形成されている。
【0073】図2に示す腕無しボビン160bは、腕付
きボビン160aと同様に、固定子100の軸方向に延
びる平板形状で構成されている。腕無しボビン160b
には、図10,図11に示すように、一対の平面161
c,平面161dの垂直方向に貫通する矩形状の係合孔
164bが形成されており、係合孔164bは、先述の
ステータコア110に形成されたコア鉄心114bが挿
入され嵌合されるように構成されている。
【0074】腕無しボビン160bには、図11に示す
ように、一対の平面161cと平面161dとを繋ぐ側
面に、巻線120が巻装可能な溝163bが周方向に沿
って形成されている。なお、腕無しボビン160bに
は、前述の腕付きボビン160aに配設されていたよう
な取り付け腕165は配設されていない。
【0075】図2に示す回路基板170は、先述のホル
ダ150の軸方向と垂直な断面とほぼ同一な形状からな
る平板状のプリント基板で構成されている。回路基板1
70には、図14,図15に示すように、軸方向に貫通
する中央孔173が形成されており、この中央孔173
の内径は、図1に示したパイプ90の連結管91が挿入
可能なように最適寸法に設定されている。
【0076】図14,図15に示すように、回路基板1
70の中央孔173の半径方向外側部分には、中央孔1
73に沿うようにホール素子実装部172が所定位置に
3箇所形成されており、ホール素子実装部172には、
磁気検出手段としてのホール素子180がハンダ付け等
で実装されている。
【0077】回路基板170のホール素子実装部172
の半径方向外側部分には、軸方向に貫通する矩形状の係
合孔175が同心円上にある所定位置に3箇所形成され
ており、この係合孔175は、先述の腕付きボビン16
0aに形成された取り付け腕165が挿入され嵌合され
るように構成されている。
【0078】回路基板170の中央孔173の周囲所定
位置には、位置決め孔176が4箇所形成されている。
位置決め孔176は、回路基板170をホルダ150に
組み付けた時に、先述のホルダ150に形成された位置
決め突起156が挿入できるような位置に配置されてい
る。
【0079】回路基板170の中心線L1を線対称軸と
したときに、ホール素子実装部172と対称になる位置
には、給電端子177U,177V,177Wが配設さ
れている。給電端子177U,177V,177Wとホ
ール素子実装部172とは、回路基板170上に形成さ
れた図示しないプリント配線で電気的に接続されてい
る。
【0080】また、ホール素子実装部172と給電端子
177U,177V,177Wとは、モータポンプ10
を図示しない自動車等に配設した時に、先述の中心線L
1(図12参照)が先述の自動車の鉛直方向と平行にな
るように、すなわち、モータポンプ10における鉛直方
向下側部分を除いて配置され、好ましくは、平行な方向
に配置される。
【0081】このようにホール素子実装部172および
給電端子177U,177V,177Wがモータポンプ
10に配設されると、一般に流体は鉛直方向下に流れる
ので、ホール素子180および給電端子177U,17
7V,177Wが流体に接触することを防止することが
できる。
【0082】そして、上記各構成からなる固定子100
は、以下のようにして組み立てられている。すなわち、
図12に示すように、1相あたり、1個の腕付きボビン
160aと、2個の腕無しボビン(第1の腕無しボビン
160b−1、第2の腕無しボビン160b−2)とを
用い、腕付きボビン160aの両隣に腕無しボビン16
0b−1,160b−2をそれぞれ平行に並べた状態
で、巻線120の先端を、腕無しボビン160b−1の
側面162c部分から腕無しボビン160b−1の溝1
63b(図11参照)内に挿入し、腕無しボビン160
b−1の溝163b(図11参照)に巻線120をX方
向に所定回数巻装する。
【0083】次に、腕無しボビン160b−1に巻装さ
れた巻線120の先端を、腕無しボビン160b−1の
側面162d部分から引き出して、腕無しボビン160
b−1の隣にある腕付きボビン160aの側面162b
部分から腕付きボビン160aの溝163a(図9参
照)内に挿入し、腕付きボビン160aの溝163a
(図9参照)に巻線120をY方向に所定回数巻装す
る。
【0084】次に、腕付きボビン160aに巻装された
巻線120の先端を、腕付きボビン160aの側面16
2a部分から引き出して、腕付きボビン160aの隣に
ある腕無しボビン160b−2の側面162c部分から
ボビン160b−2の溝163b(図11参照)内に挿
入し、腕無しボビン160b−2の溝163b(図11
参照)に巻線120をZ方向に所定回数巻装した後、巻
線の先端部分120aを、腕無しボビン160b−2の
側面162d部分から引き出す。また、巻線120の先
端部分120a及び後端部分120bは、後述するよう
に結線処理をするので、それぞれ所定の長さ余してお
く。
【0085】このようにして1相あたりの腕付きボビン
160a,腕無しボビン160b−1,160b−2へ
の巻線巻装作業を完了する。また、図1に示す本例のモ
ータポンプ10は、上述のように3相モータで構成され
ているので、上記の1相あたりの巻線巻装作業を、残る
2相についても同様に行う。
【0086】次に、上述のようにして3相について巻線
巻装作業を終了した後、図12に示す巻線120が巻装
された3相(3組)の腕付きボビン160a,腕無しボ
ビン160b−1,160b−2を、図4に示すステー
タコア110に組み付ける。
【0087】図12に示す巻線120が巻装された腕無
しボビン160aを、図4に示すステータコア110に
組み付けるには、ステータコア110に対して腕付きボ
ビン160aの側面162aがステータコア110の側
面110a側に位置するように、腕付きボビン160a
を所定の方向に向けた状態で、腕付きボビン160aの
溝164aを、図4に示すティース114−1のコア鉄
心114b−1に挿入して嵌合する。
【0088】次に、図12に示す腕無しボビン160b
−1の溝164b−1を、図4に示すティース114−
1の隣に位置するティース114−2のコア鉄心114
b−2に挿入して嵌合する。このとき、ステータコア1
10に対して、腕無しボビン160b−1の側面162
cが、ステータコア110の側面110a側に位置する
ように、腕無しボビン160b−1を所定の方向に向け
た状態で嵌合する。
【0089】次に、図12に示す腕無しボビン160b
−2の溝164b−2を、図4に示すティース114−
1のティース114−2とは反対隣に位置するティース
114−3のコア鉄心114b−3に挿入して嵌合す
る。このとき、ステータコア110に対して、巻線12
0が巻装された腕付きボビン160b−2の側面162
cが、ステータコア110の側面110a側に位置する
ように、腕付きボビン160b−2を所定の方向に向け
た状態で嵌合する。
【0090】このようにして、1相あたりの腕付きボビ
ン160a,腕無しボビン160b−1,160b−2
のステータコア110への巻線組み付け作業を完了す
る。そして、上記の巻線組み付け作業を、残る2相につ
いても同様に行う。
【0091】次に、上述のようにして3相について巻線
組み付け作業を終了した後、前記3相巻線が組み付けら
れたステータコア110に、図5に示すステータケース
130を組み付ける。
【0092】上述の3相巻線が組み付けられたステータ
コア110に、図5に示すステータケース130を組み
付けるには、ステータケース130に、前記3相巻線が
組み付けられたステータコア110を挿入し、ステータ
ケース130に形成された複数の凹状係合部134を、
図4に示すティース114に形成された凸状係合部11
4aのそれぞれに圧入する。
【0093】次に、上述のようにステータケース130
が組み付けられたステータコア110に、図2に示すホ
ルダ150を組み付ける。
【0094】上述のステータケース130が組み付けら
れたステータコア110に、図2に示すホルダ150を
組み付けるには、ステータコア110に組み付けられた
3相の腕付きボビン160aの取り付け腕165を、ホ
ルダ150に形成された係合孔155のそれぞれに挿入
する。
【0095】次に、上述のようにホルダ150が組み付
けられたステータコア110に、回路基板170を組み
付ける。
【0096】上述のホルダ150が組み付けられたステ
ータコア110への回路基板170の組み付けは、次の
ようにして行う。すなわち、図6,図7に示すホルダ1
50の回路基板配設面150aに形成された位置決め突
起156が、図14,図15に示す位置決め孔176に
挿入されるように、図2に示す回路基板170を、ホル
ダ150に位置決めしながら組み付ける。また、ステー
タコア110に組み付けられたホルダ150の係合孔1
55から突出した3相の腕付きボビン160aの取り付
け腕165を、回路基板170に形成された係合孔17
5のそれぞれに挿入する。
【0097】このように3相の腕付きボビン160aの
取り付け腕165を、回路基板170の係合孔175に
それぞれ挿入することにより、それぞれの取り付け腕1
65に形成された係合爪166が、回路基板170の反
ホルダ配設面170aに引っ掛かり、回路基板170お
よびホルダ150が、ステータコア110に強固に固定
される。
【0098】次に、巻線120の結線処理を行う。上述
のように、本例における固定子100の組立では、図1
2に示すように、巻線120の先端部分120a及び後
端部分120bが、それぞれ所定の長さ余してある。
【0099】ここで、図1に示すように腕付きボビン1
60a,腕無しボビン160b、ステータケース13
0、ホルダ150が組み付けられたステータコア110
に、回路基板170を組み付けた状態では、図12に示
す巻線120の先端部分120aは、図2に示す固定子
100の反回路基板170側に延びた状態となってい
る。
【0100】一方、図12に示す巻線120の後端部分
120bは、図2に示す固定子100の回路基板170
側に延びた状態となっている。従って、本結線処理の工
程では、上記巻線120の先端部分120aおよび後端
部分120bについて所定の結線処理を行う。
【0101】まず、各相の巻線120の後端部分120
bの被覆を所定の方法によって剥がし、各被覆を剥がし
た部分を電源入力用端末として形成し、この電源入力用
端末を図2に示す回路基板170に形成された所定のプ
リント配線のパターンもしくはスルーホール(いずれも
図示せず)にハンダ付けをする。このようにして回路基
板170に各巻線120の後端部分120bが接続さ
れ、各巻線120の後端部分120bが回路基板170
上のプリント配線を介してホール素子180の出力端子
に接続されたトランジスタ等のスイッチング素子に電気
的に接続される。
【0102】次に、各相の巻線120の先端部分120
aの被覆を所定の方法によって剥がし、各被覆を剥がし
た部分を固定子100の反回路基板170側部分で捩じ
るように束ねて共通に結線する。なお、図3に示す固定
子100の周方向に図示しない共通線を配線し、この共
通線に、各相の巻線120の先端部分120aをハンダ
付けによって結線してもよい。
【0103】このようにして、固定子100は、組み立
てられている。そして、図3に示すように、組立後の固
定子100は、ステータコア110に、腕無しボビン1
60b−1(U1)、腕付きボビン160a(U2)、
腕無しボビン160b−2(U3)からなるU相と、腕
無しボビン160b−1(V1)、腕付きボビン160
a(V2)、腕無しボビン160b−2(V3)からな
るV相と、腕無しボビン160b−1(W1)、腕付き
ボビン160a(W2)、腕無しボビン160b−2
(W3)からなるW相との3相から形成されている。
【0104】そして、上記各ボビンに巻装された各相巻
線は、図13に示すように、U,V,Wの3相からなる
巻線120U、120V、120Wとして区分けされ
る。
【0105】ここで、巻線120U,120V,120
Wの各後端部分120bは、上述のように、図2に示す
回路基板170上のプリント配線を介してホール素子1
80の出力端子に接続されたトランジスタ等のスイッチ
ング素子に電気的に接続され、図13に示す巻線120
U,120V,120Wの各先端部分120aは、中性
点190で共通に結線されている。この中性点190
は、上述の固定子100の反回路基板170側部分で捩
じるように束ねて結線した部分に相当する。
【0106】このように、図2に示す本例の固定子10
0では、巻線120を予め腕付きボビン160aおよび
腕無しボビン160bに巻装しておき、この巻線120
が巻装された腕付きボビン160aおよび腕無しボビン
160bをホルダ150に組み付けることができるの
で、固定子100の組立が容易である。このようにする
ことにより、固定子100において巻線120を確実に
収容でき、整理して配置することができる。
【0107】また、図2に示す巻線120が腕付きボビ
ン160a(160b)を介して相ごとに所定のティー
ス114(図4参照)に複数連続して巻装され、各相の
巻線120の後端部分120b(図12参照)は、電源
入力用端末として形成され、各相の巻線120の先端部
分120a(図12参照)が共通に結線されているの
で、各相の巻線120の先端部分120aと後端部分1
20bのそれぞれの結線個所を固定子100の両端側面
部分の2箇所に離間させることができる。これにより、
固定子の片側部分における巻線端末数を半分にすること
ができるので、巻線結線処理の作業性を向上させること
ができる。
【0108】また、回路基板170、ホール素子18
0、各相の巻線120の後端部分120bのそれぞれ
が、図1に示す支持部材52を介して傾斜羽根車60が
配設された位置と反対側に配置されるので、傾斜羽根車
60が配設されていない側の部分を短くすることがで
き、モータポンプ10の軸方向の長さを短くすることが
できる。
【0109】そして、上記各構成からなるモータポンプ
10を組み立てるには、はじめに、図1に示すハウジン
グケース40内にパイプ90の連結管91を挿入した状
態で、第1キャップ20の凹状嵌合部27をパイプ90
の凸状嵌合部97にOリング92を介して嵌合するよう
にしてハウジングケース40とパイプ90と第1キャッ
プ20を組み付ける。
【0110】次に、ハウジングケース40の内周面と連
結管91の外周面との間に固定子100を挿入する。こ
のように固定子100がハウジングケース40の内周面
と連結管91の外周面との間に挿入されることによっ
て、連結管91の外周面と固定子100の内面とが固着
され、固定子100が連結管91に強固に固定される。
【0111】次に、回転軸51の傾斜羽根車60側端部
を軸受23に挿入するようにして回転子50を連結管9
1内に挿入し、連結管91の凹状嵌合部98を第2キャ
ップ30の凸状嵌合部38にOリング32を介して嵌合
するようにしてハウジングケース40とパイプ90と第
2キャップ30を組み付ける。
【0112】このとき、回転子50の反傾斜羽根車60
側端部を軸受33に挿入する。また、取り付け腕165
の自由端面をハウジングケース40の内周底面に当接さ
せ、ハウジングケース40に対して固定子100の位置
決めをする。このようにしてハウジングケース40に対
して固定子100が位置決めされることにより、ホルダ
150によって固定保持されたホール素子180が連結
管91に当接される。
【0113】このようにホール素子180が連結管91
の外周に当接されていると、連結管91内に配置された
回転子50のセンサマグネット55とホール素子180
との距離を近くすることができるので、回転子50の回
転中においてセンサマグネット55によって生ずる磁気
エネルギの変化をホール素子180によって高精度に検
出することができる。
【0114】そして、固着具71を用いて第1キャップ
20のフランジ24と、パイプ90のフランジ94と、
ハウジングケース40のフランジ44aとを一体に組み
付け、固着具72を用いて第2キャップ30のフランジ
34と、ハウジングケース40のフランジ44bとを一
体に組み付けることによって、モータポンプ10を一体
に組み立てる。
【0115】上記のように一体に組み立てられたモータ
ポンプ10では、回路基板170がホルダ150に強固
に固定されているので、回転子50が回転していても、
振動等でホール素子180が動いてしまうことを防止す
ることができ、ホール素子180による磁気エネルギの
変化を検出する精度を向上させることができる。
【0116】次に、以上のようにして構成されたモータ
ポンプ10の動作について説明する。図示しない外部電
源により図2に示す給電端子177U,177V,17
7Wに所定の電圧を印加すると、図1に示す巻線120
に磁界が生じ、巻線120とロータマグネット54との
界磁により回転子50が回転する。
【0117】回転子50の回転中においてセンサマグネ
ット55によって生ずる磁気エネルギの変化は、ホール
素子180によって検出され、回転子50の回転角度に
応じた所定の信号がホール素子180に接続された図示
しないトランジスタ等のスイッチング素子に出力され
る。そして、前記スイッチング素子がホール素子180
の出力に応じて外部電源電圧をスイッチングすることに
より、巻線120への印加電圧が制御される。
【0118】このように、巻線120への印加電圧が制
御されることにより、回転子50が一定の回転速度で回
転し、これにより傾斜羽根車60が回転する。そして、
傾斜羽根車60が回転することにより流路取入口25か
ら液体が吸い込まれ、傾斜羽根車60が搬送した液体
は、第1キャップ20の連通孔25aを通過する。連通
孔25aを通過した液体は、支持部材52の流路52a
を通過し、第2キャップ30の連通孔35aを通過して
外部に搬送される。
【0119】本例のモータポンプ10では、上述のよう
に、センサマグネット55が支持部材52を介して傾斜
羽根車60の配設された位置と反対側に配置されている
ので、傾斜羽根車60から送り出された液体に渦が生じ
ても、この渦を伴った液体はセンサマグネット55に作
用することなく流路排出口35側に送り出される。この
ため、回転子50の液体から受ける抵抗力を低く抑える
ことができ、これにより、回転子50に回転ムラが生じ
ることを防止することができるので、モータポンプ10
の流量精度を向上させることができる。
【0120】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態に係るモータポンプについて説明する。図18は、
本発明の第2実施形態に係るモータポンプの断面図を示
す。図18に示すように、本発明の第2実施形態に係る
モータポンプ210は、先述のモータポンプ10と同様
に、例えば、図示しない自動車のエンジン等の冷却用と
して用いられるものであり、図示しないラジエータから
の冷却液を取り入れて排出することができるDCブラシ
レス型のモータを用いたポンプである。
【0121】モータポンプ210は、第1キャップ22
0と、第2キャップ230と、ハウジングケース40
と、回転子250と、傾斜羽根車60と、固定子100
と、パイプ90とを有して形成されている。
【0122】なお、ハウジングケース40と、傾斜羽根
車60と、固定子100と、パイプ90の構成について
は、第1実施形態と同一であるので、同一符号を用いて
示している。従って、第1実施形態と同一構成からなる
ハウジングケース40と、傾斜羽根車60と、固定子1
00と、パイプ90の構成については、上記第1実施形
態における説明を参照することとし、その説明を省略す
る。
【0123】第1キャップ220は、樹脂製で形成さ
れ、略円盤状のキャップ本体221と、このキャップ本
体221から延出する取入ノズル226を有して構成さ
れている。取入ノズル226は、図示しないホース等と
接合できるように構成されており、取入ノズル226の
中央部には、流路取入口225が形成されている。
【0124】第1キャップ220の外周には、ハウジン
グケース40およびパイプ90と接続するためのフラン
ジ224が形成され、このフランジ224の所定箇所に
は、ボルトなどの固着具71を挿入するための貫通孔2
24aが形成されている。
【0125】キャップ本体221の中央部には、後述す
る回転軸251を軸支するための動圧軸受等で構成され
た軸受223が配設されている。軸受223からは、キ
ャップ本体221の半径方向外側に向けて延びる複数の
連結部221a(本例では4本)が形成されており、こ
の複数の連結部221aとキャップ本体221とが連結
されることにより、軸受223はキャップ本体221に
支持されている。
【0126】連結部221aの間には、流路取入口22
5と連通した連通孔225aが形成されており、軸受2
23とフランジ224との間には、パイプ90の凸状嵌
合部97と嵌合する凹状嵌合部227が形成されてい
る。
【0127】第2キャップ230は、樹脂製で形成さ
れ、略円盤状のキャップ本体231と、このキャップ本
体231から延出する排出ノズル236を有して構成さ
れている。排出ノズル236は、図示しないホース等と
接合できるように構成されており、排出ノズル236の
中央部には、流路排出口235が形成されている。
【0128】キャップ本体231の概略中央内側部分に
は、後述する傾斜羽根車60が位置するための凹部空間
222が、傾斜羽根車60の傾斜に合わせて、モータポ
ンプ10の下流側に向かって縮径するように形成されて
いる。
【0129】第2キャップ230の外周には、ハウジン
グケース40と接続するためのフランジ234が形成さ
れ、フランジ234の所定箇所には、ボルトなどの固着
具72を挿入するための貫通孔234aが形成されてい
る。
【0130】キャップ本体231の第1キャップ220
側中央部には、後述する回転軸251を軸支するための
軸受233が配設されている。軸受233からは、キャ
ップ本体231の半径方向外側に向けて延びる複数の連
結部231a(本例では4本)が形成されており、この
複数の連結部231aとキャップ本体231とが連結さ
れることにより、軸受233はキャップ本体231に支
持されている。
【0131】連結部231aの間には、流路排出口23
5と連通した連通孔235aが形成されており、連通孔
235aとフランジ234との間には、パイプ90の凹
状嵌合部98と嵌合するための凸状嵌合部238が形成
されている。凸状嵌合部238には、凸状嵌合部238
と凹状嵌合部98とのシール性を保つためのOリング2
32が配設されている。
【0132】回転子250は、回転軸251と、支持部
材52と、マグネットヨーク53と、ロータマグネット
54とから構成されている。なお、回転子250の構成
する支持部材52およびマグネットヨーク53の構成に
ついては、第1実施形態における構成と同一のものが使
用されている。
【0133】支持部材52の両端部分は、回転軸251
の中央部分で一体に連結されており、回転軸251の中
央部分には、支持部材52が回転軸251と両端側部分
で一体に連結されている。
【0134】マグネットヨーク53は、その延端部分が
第2キャップ230に形成された凸状嵌合部238の近
くまで延びて形成されており、これにより、支持部材5
2の流路52aを流れ出た流体が第2キャップ230の
連通孔235aに円滑に導かれるようになっている。
【0135】回転軸251の両端は、軸受223,23
3により回動可能に軸支されていおり、回転子250
は、ロータマグネット54の外周面とパイプ90の連結
管91の内壁が所定のギャップをもって配設されてい
る。
【0136】回転軸251の第2キャップ230側部分
には、軸受233と支持部材52の間に位置するように
傾斜羽根車60が取り付けられており、回転軸251の
傾斜羽根車60取り付け部は、支持部材52が取り付け
られている基部よりも小径に形成されている。そして、
傾斜羽根車60は、六角穴付き止めねじ、溝付き止めね
じ等の固着具75をねじ溝65に螺入することによって
回転軸251に固定されている。
【0137】そして、上記各構成からなるモータポンプ
210を組み立てるには、はじめに、図1に示すハウジ
ングケース40内にパイプ90の連結管91を挿入した
状態で、第1キャップ220の凹状嵌合部227をパイ
プ90の凸状嵌合部97のOリング92を介して嵌合す
るようにしてハウジングケース40とパイプ90と第1
キャップ220を組み付ける。
【0138】次に、ハウジングケース40の内周面と連
結管91の外周面との間に固定子100を挿入する。こ
のように固定子100がハウジングケース40の内周面
と連結管91の外周面との間に挿入されることによっ
て、連結管91の外周面と固定子100の内面とが固着
され、固定子100が連結管91に強固に固定される。
【0139】次に、回転軸251の傾斜羽根車60側端
部を軸受223に挿入するようにして回転子250を連
結管91内に挿入し、連結管91の凹状嵌合部98を第
2キャップ230の凸状嵌合部238にOリング232
を介して嵌合するようにしてハウジングケース40とパ
イプ90と第2キャップ230を組み付ける。
【0140】このとき、回転子250の反傾斜羽根車6
0側端部を軸受233に挿入する。また、取り付け腕1
65の自由端面をハウジングケース40の内周底面に当
接させ、ハウジングケース40に対して固定子100の
位置決めをする。このようにしてハウジングケース40
に対して固定子100が位置決めされることにより、ホ
ルダ150によって固定保持されたホール素子180が
連結管91に当接される。
【0141】このようにホール素子180が連結管91
の外周に当接されていると、連結管91内に配置された
回転子250のセンサマグネット55とホール素子18
0との距離を近くすることができるので、回転子250
の回転中においてセンサマグネット55によって生ずる
磁気エネルギの変化をホール素子180によって高精度
に検出することができる。
【0142】そして、固着具71を用いて第1キャップ
20のフランジ24と、パイプ90のフランジ94と、
ハウジングケース40のフランジ44aとを一体に組み
付け、固着具72を用いて第2キャップ30のフランジ
34と、ハウジングケース40のフランジ44bとを一
体に組み付けることによって、モータポンプ10を一体
に組み立てる。
【0143】上記のように一体に組み立てられたモータ
ポンプ210では、回路基板170がホルダ150に強
固に固定されると、回転子250が回転していても、振
動等でホール素子180が動いてしまうことがないの
で、ホール素子180による磁気エネルギの変化を検出
する精度を向上させることができる。
【0144】次に、以上のようにして構成されたモータ
ポンプ210の動作について説明する。図示しない外部
電源により図2に示す給電端子177U,177V,1
77Wに所定の電圧を印加すると、図1に示す巻線12
0に磁界が生じ、巻線120とロータマグネット54と
の界磁により回転子250が回転する。
【0145】回転子250の回転中においてセンサマグ
ネット55によって生ずる磁気エネルギの変化は、ホー
ル素子180によって検出され、回転子250の回転角
度に応じた所定の信号がホール素子180に接続された
図示しないトランジスタ等のスイッチング素子に出力さ
れる。そして、前記スイッチング素子がホール素子18
0の出力に応じて外部電源電圧をスイッチングすること
により、巻線120への印加電圧が制御される。
【0146】このように、巻線120への印加電圧が制
御されることにより、回転子250が一定の回転速度で
回転し、これにより傾斜羽根車60が回転する。そし
て、傾斜羽根車60が回転することにより流路取入口2
25から液体が吸い込まれ、傾斜羽根車60が搬送した
液体は、第1キャップ220の連通孔225aを通過す
る。連通孔225aを通過した液体は、支持部材52の
流路52aを通過し、第2キャップ230の連通孔23
5aを通過して外部に搬送される。
【0147】本例のモータポンプ210では、上述のよ
うに、センサマグネット55が傾斜羽根車60の配設位
置より流路取入口225側に配置されているので、傾斜
羽根車60から送り出された液体に渦が生じても、この
渦を伴った液体はセンサマグネット55に作用すること
なく流路排出口235側に送り出される。このため、回
転子50の液体から受ける抵抗力を低く抑えることがで
き、これにより、回転子250に回転ムラが生じること
がないので、モータポンプ210の流量精度を向上させ
ることができる。
【0148】上記したように、本実施形態によれば、以
下の効果を奏する。 (イ)本発明の第一実施形態に係るモータポンプ10で
は、図2に示す巻線120が腕付きボビン160a(1
60b)を介して相ごとに所定のティース114(図4
参照)に複数連続して巻装され、各相の巻線120の後
端部分120b(図12参照)は、電源入力用端末とし
て形成され、各相の巻線120の先端部分120a(図
12参照)が共通に結線されているので、各相の巻線1
20の先端部分120aと後端部分120bのそれぞれ
の結線個所を固定子100の両端側面部分の2箇所に離
間させることができる。これにより、固定子100の片
側部分における巻線端末数を半分にすることができるの
で、巻線結線処理の作業性を向上させることができる。
【0149】(ロ)また、センサマグネット55が支持
部材52を介して傾斜羽根車60の配設された位置と反
対側に配置されているので、傾斜羽根車60から送り出
された液体に渦が生じても、この渦を伴った液体はセン
サマグネット55に作用することなく流路排出口35側
に送り出される。このため、回転子50の液体から受け
る抵抗力を低く抑えることができ、これにより、回転子
50に回転ムラが生じることを防止することができるの
で、モータポンプ10の流量精度を向上させることがで
きる。
【0150】(ハ) また、回路基板170、ホール素
子180、各相の巻線120の後端部分120bのそれ
ぞれが、図1に示す支持部材52を介して傾斜羽根車6
0が配設された位置と反対側に配置されるので、傾斜羽
根車60が配設されていない側の部分を短くすることが
でき、モータポンプ10の軸方向の長さを短くすること
ができる。
【0151】なお、本発明の実施の形態は、以下のよう
に改変することができる。 (a)図1,18に示す本発明の実施形態に係るモータ
ポンプ10もしくはモータポンプ210において、ホー
ル素子180の代わりに磁気効果素子を用いてもよい。
このように、磁気効果素子を用いても、ホール素子18
0と同様に、回転子50もしくは回転子250の回転角
度に応じた所定の信号を検出することができ、回転数の
制御を行うことができる。
【0152】(b)図1に示すインシュレータ140に
おいて、図8,図9に示す腕付きボビン160aの代わ
りに、図16,図17に示すボビン260aを用いても
よい。
【0153】改変例に係るボビン260aは、図1,図
2に示す固定子100の軸方向に延びる平板形状で構成
されており、図16,図17に示すように、ボビン26
0aには、このボビン260aに形成された一対の平面
261aと平面261bの垂直方向に貫通する矩形状の
係合孔264aが形成されている。係合孔264aは、
先述のステータコア110に形成されたコア鉄心114
bが挿入され嵌合されるように構成されている。
【0154】一対の平面261aと平面261bを繋ぐ
側面262aには、この側面262aに沿って溝263
aが形成されており、溝263aには、先述の巻線12
0が巻装可能に構成されている。ホルダ150側の側面
262aには、平面261aに沿って係合孔264aま
で挿通する係合凹部としての孔部265が形成されてい
る。
【0155】そして、図2に示すホルダ150、回路基
板170に孔部265と整合する位置に軸方向に貫通孔
をそれぞれ設け、回路基板170の反ホルダ配設面17
0a側から図示しないピンを先述の貫通孔を介して孔部
265に圧入することによって、固定子100を組み付
けるようにしてもよい。
【0156】(c)図8,図9に示した腕付きボビン1
60aの取り付け腕165は、腕付きボビン160aに
配設せずに、図6,図7に示すホルダ150の回路基板
配設面150a側から突出するように形成し、腕付きボ
ビン160aには、ホルダ150への組み付け時に、ホ
ルダ150に配設された取り付け腕が挿入できる係合孔
を設けてもよい。このように構成しても上記と同様に固
定子100を組み立てることができる。
【0157】(d)図12に示すように、巻線120
は、相ごとに腕付きボビン160a、腕無しボビン16
0b−1、160b−2に複数連続して巻装されている
が、巻線120を相ごとに複数連続して巻装せずに、腕
付きボビン160a、腕無しボビン160b−1、16
0b−2のそれぞれ1個ずつに単独で巻装してもよい。
このとき、各ボビンに巻装された巻線の端末のうち一方
の端末は、電源入力用端末として図2に示す回路基板1
70に接続され、巻線の端末のうち他方の端末は、固定
子100の反回路基板170側部分で捩じるように束ね
て共通に結線する。
【0158】上記各実施形態から把握できる請求項以外
の技術的思想を以下に記載する。 (1)請求項1に記載のモータポンプを限定する要素と
して、前記磁気発生手段は、前記傾斜羽根車の配設位置
より前記流路取入口側に配置されている。
【0159】このように、磁気発生手段が傾斜羽根車の
配設位置より流路取入口側に配置されていると、傾斜羽
根車から送り出された液体に渦が生じても、この渦を伴
った液体は磁気発生手段に作用することなく流路排出口
側に送り出されるので、回転子の液体から受ける抵抗力
を低く抑えることができ、これにより、回転子に回転ム
ラが生じることがないので、モータポンプの流量精度を
向上させることができる。
【0160】(2)請求項1に記載のモータポンプ又は
上記(1)に記載のモータポンプを限定する要素とし
て、前記インシュレータは、前記連結管が挿通された中
央孔を有する環状のホルダと、前記連結管の周方向に沿
って配設されると共に、前記ホルダから前記連結管の長
手方向に延出する複数の前記巻線が巻装されたボビン
と、を有して形成され、前記磁気検出手段は、前記ホル
ダに保持されている。
【0161】このように、インシュレータがホルダとボ
ビンを有して形成されていると、予めボビンに巻線を巻
装しておくことができるので、巻線を巻装する作業が容
易である。また、固定子の組立では、巻線を予めボビン
に巻装しておき、この巻線が巻装されたボビンをホルダ
に組み付けることができるので、固定子において巻線を
確実に収容でき、整理して配置することができる。ま
た、固定子の組立を容易に行うことができるので、組立
作業の効率化を図ることができる。
【0162】(3)上記(1)に記載のモータポンプを
限定する要素として、前記各相の巻線の一端部は、前記
磁気検出手段と電気的に接続され、前記固定子は、前記
磁気検出手段により前記各相の巻線への電流を制御する
回路基板を備え、該回路基板と、前記磁気検出手段と、
前記各相の巻線の一端部とは、傾斜羽根車の配設位置よ
り流路取入口側に配置されている。
【0163】このように、回路基板、磁気検出手段、各
相の巻線の一端部のそれぞれが、傾斜羽根車の配設位置
より流路取入口側に配置されていると、傾斜羽根車が配
設されていない側の部分を短くすることができるので、
モータポンプの軸方向の長さを短くすることができる。
【0164】(4)上記(2)に記載のモータポンプを
限定する要素として、前記ホルダの端面に前記磁気検出
手段と電気的に接続された回路基板が配設され、前記磁
気検出手段は、前記連結管の外周に当接されている。
【0165】このように、磁気検出手段が連結管の外周
に当接されていると、この連結管内の回転子に配設され
ている磁気発生手段と磁気検出手段との距離を近くする
ことができるので、回転子の回転中において磁気発生手
段によって生ずる磁気エネルギの変化を磁気検出手段に
よって高精度に検出することができる。
【0166】(5)上記(4)に記載のモータポンプを
限定する要素として、前記回路基板に前記磁気検出手段
と電気的に接続された給電端子が配設され、前記磁気検
出手段および前記給電端子は、前記モータポンプの配置
時において下側を除いて配置されている。
【0167】このように、磁気検出手段および給電端子
がモータポンプの配置時において下側部分を除いて配置
されていれば、一般に流体は鉛直方向下側に向かって流
れるので、磁気検出手段および給電端子が流体に接触す
ることを防止することができる。
【0168】(6)上記(4)に記載のモータポンプを
限定する要素として、前記回路基板に係合凹部又は係合
凸部が形成され、前記ホルダあるいは前記ボビンに係合
凸部又は係合凹部が形成され、前記係合凹部又は前記係
合凸部に前記係合凸部又は前記係合凹部が係合すること
によって、前記ホルダに前記回路基板が固定されてい
る。
【0169】このように、係合凹部又は係合凸部と、こ
の係合凹部又は係合凹部が係合する係合凹部又は係合凸
部が構成されていると、回路基板をホルダに強固に固定
することができるので、磁気発生手段の磁気エネルギの
変化を検出する精度を向上させることができる。
【0170】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
巻線が相ごとに複数のティースのうち所定のティースに
複数連続して巻装され、各相の巻線の一端部が流路排出
口側で電源入力用端末として形成され、各相の巻線の他
端部が流路取入口側で共通に結線されているので、各相
の巻線の一端部と他端部のそれぞれの結線個所を固定子
の両端側部分の2箇所に離間させることができる。これ
により、固定子の片側部分における巻線端末数を半分に
することができるので、巻線結線処理の作業性を向上さ
せることができる。
【0171】また、センサマグネットが支持部材を介し
て傾斜羽根車の配設された位置と反対側に配置されてい
るので、傾斜羽根車から送り出された液体に渦が生じて
も、この渦を伴った液体はセンサマグネットに作用する
ことなく流路排出口側に送り出される。このため、回転
子の液体から受ける抵抗力を低く抑えることができ、こ
れにより、回転子に回転ムラが生じることを防止するこ
とができるので、モータポンプの流量精度を向上させる
ことができる。
【0172】このように、回路基板、ホール素子、各相
の巻線の一端部のそれぞれが、支持部材を介して傾斜羽
根車が配設された位置と反対側に配置されていると、傾
斜羽根車が配設されていない側の部分を短くすることが
できるので、モータポンプの軸方向の長さを短くするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係るモータポンプの断
面図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る固定子の構成を示
す図である。
【図3】図2におけるA−A矢視図を示す図である。
【図4】本発明の第一実施形態に係るステータコアを示
す斜視図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係るステータケースを
示す斜視図である。
【図6】本発明の第一実施形態に係るホルダを示す図で
ある。
【図7】図6におけるC−C断面図である。
【図8】本発明の第一実施形態に係る腕付きボビンを示
す図である。
【図9】図8におけるD−D矢視図である。
【図10】本発明の第一実施形態に係る腕無しボビンを
示す図である。
【図11】図10におけるE−E矢視図である。
【図12】本発明の第一実施形態に係るボビンに巻線を
巻装する過程を示す図である
【図13】本発明の第一実施形態に係る巻線の結線図で
ある。
【図14】本発明の第一実施形態に係る回路基板を示す
図である。
【図15】図14におけるF−F矢視図である。
【図16】本発明の実施形態に係るボビンの改変例を示
す図である。
【図17】図16におけるG−G矢視図である。
【図18】本発明の第二実施形態に係るモータポンプの
断面図である。
【図19】従来技術に係るモータポンプの断面図であ
る。
【符号の説明】
10,210,310 モータポンプ、20,220,
320 第1キャップ、21,31,221,231
キャップ本体、21a,31a,221a 連結部、2
2,222 凹部空間、23,33,223,233,
323,333軸受、24,34,44a,44b,9
4、224,234,344a,334b,394 フ
ランジ、24a,34a,94a,224a,234a
貫通孔、25,225,325 流路取入口、25
a,35a,225a,235a連通孔、26,226
取入ノズル、27,98,227 凹状嵌合部、3
0,230,330 第2キャップ、32,92,23
2 Oリング、35,235,335 流路排出口、3
6,236 排出ノズル、38,97,238 凸状嵌
合部、40,340 ハウジングケース、41 ケース
本体、44c,44d,65 ねじ溝、50,250,
350 回転子、51,251,351 回転軸、5
2,352 支持部材、52a,352a 流路、5
3,353 マグネットヨーク、54,354 ロータ
マグネット、55,355 センサマグネット、60
傾斜羽根車、61 基部、62 傾斜羽根、64 穴、
71,72,75 固着具、90,390 パイプ、9
1 連結管、100,380 固定子、110 ステー
タコア、111 コア本体、113,133,153,
173中央孔、114a 凸状係合部、114b,38
1 コア鉄心、114 ティース、114c 台座部、
115 間隔、120、382 巻線、130 ステー
タケース、134 凹状係合部、140 インシュレー
タ、150 ホルダ、150b 反回路基板配設面、1
50a 回路基板配設面、152 ガイド部、152
a,150b 凹部、155,164a,164b,1
75,264a係合孔、156 位置決め突起、15
7,163a,163b,263a 溝、160a 腕
付きボビン、160b 腕無しボビン、161a,16
1b,161c,161d,261a,261b 平
面、162a,162b,162c,162d,262
a 側面、164c 縁、165 取り付け腕、166
係合爪、170a 反ホルダ配設面、170 回路基
板、172 ホール素子実装部、176 孔、177,
177U,177V,177W 給電端子、180,3
83 ホール素子、190 中性点、260a ボビ
ン、265 孔部、360羽根車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 7/14 H02K 7/14 B 21/14 21/14 M 29/08 29/08 Fターム(参考) 5H002 AA07 AA08 AB04 AB06 AC06 AE07 AE08 5H019 BB05 BB15 CC03 DD07 DD10 FF01 FF03 5H604 AA05 AA08 BB01 BB10 CC01 CC05 CC14 QA01 QA06 QB01 QB04 QB12 QB17 5H607 AA12 BB01 BB07 CC01 DD01 FF08 GG09 HH01 HH09 JJ06 5H621 GA02 GA12 GA16 GB03 JK03 JK07 JK14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流路取入口が形成された第1キャップ
    と、流路排出口が形成された第2キャップと、前記第1
    キャップ及び前記第2キャップの間に配設されて前記流
    路取入口と前記流路排出口を連結する連結管を有するハ
    ウジングケースと、該ハウジングケースに配設された固
    定子と、前記連結管内に配設された回転子と、を備え、
    流体を前記流路取入口から前記流路排出口へ送るモータ
    ポンプであって、 前記固定子は、複数のティースが配設されると共に前記
    連結管の外周に設けられたコア鉄心と、複数の相に区分
    けされた巻線と、前記コア鉄心と前記巻線とを絶縁する
    ためのインシュレータと、磁気検出手段と、を有して形
    成され、 前記回転子は、回動可能に軸支された回転軸と、該回転
    軸に固着されて貫通孔が形成された支持部材と、該支持
    部材の外周に形成された磁石と、磁気発生手段と、を有
    して形成され、 前記回転軸の一部に前記流路取入口から前記流路排出口
    へと流体を流出させる傾斜羽根車が配設され、 前記巻線は、相ごとに前記複数のティースのうち所定の
    ティースに複数連続して巻装され、 各相の巻線の一端部は、前記流路排出口側で電源入力用
    端末として形成され、 各相の巻線の他端部は、前記流路取入口側で共通に結線
    されていることを特徴とするモータポンプ。
  2. 【請求項2】 前記磁気発生手段は、前記支持部材を介
    して前記傾斜羽根車が配設された位置と反対側に配置さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載のモータポン
    プ。
  3. 【請求項3】 前記各相の巻線の一端部は、前記磁気検
    出手段と電気的に接続され、 前記固定子は、前記磁気検出手段により前記各相の巻線
    への電流を制御する回路基板を備え、 該回路基板と、前記磁気検出手段と、前記各相の巻線の
    一端部とは、前記支持部材を介して前記傾斜羽根車が配
    設された位置と反対側に配置されていることを特徴とす
    る請求項1に記載のモータポンプ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006022440A1 (en) * 2004-08-26 2006-03-02 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Stator for electric rotary machine
CN103016336A (zh) * 2012-12-12 2013-04-03 北京动力机械研究所 一种基于行星摆线转子泵的永磁同步电动计量泵
CN103516068A (zh) * 2012-06-14 2014-01-15 舍弗勒技术股份两合公司 电机和相应的具有构造为电动机的电机的流体静力激励器
US11431221B2 (en) 2018-03-01 2022-08-30 Dyson Technology Limited Brushless motor
US11519427B2 (en) 2017-06-20 2022-12-06 Dyson Technology Limited Brushless motor with support struts

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