JP2003201589A - 灰中の金属回収方法及び装置 - Google Patents

灰中の金属回収方法及び装置

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JP2003201589A JP2002003276A JP2002003276A JP2003201589A JP 2003201589 A JP2003201589 A JP 2003201589A JP 2002003276 A JP2002003276 A JP 2002003276A JP 2002003276 A JP2002003276 A JP 2002003276A JP 2003201589 A JP2003201589 A JP 2003201589A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 純度が高く塩素を含まない金属回収物を容易
に得るようにしながら、処理コストを極力安くすること
が可能となる灰中の金属回収方法を提供する。 【解決手段】 灰中の複数の金属成分が溶解した金属溶
解液を生成する溶解工程と、得られた金属溶解液を液中
の特定の金属成分(鉛、銅)の夫々と選択的に結合し得
る金属吸着材に接触させて各特定の金属成分を特定の金
属成分別の金属吸着材に結合させる吸着工程と、得られ
た特定の金属成分別の金属吸着材に溶離液を接触させて
溶離液に溶離させる溶離工程と、得られた特定の金属成
分別の溶離液を電気分解して特定の金属成分の夫々を電
解析出させる主電解採取工程(鉛電解採取工程、銅電解
採取工程)と、特定の金属成分の全てについて吸着工程
を行った後の金属溶解液を電気分解して、特定の金属成
分以外の金属成分(亜鉛)を電解析出させる副電解採取
工程(亜鉛電解採取工程)とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、灰中の金属回収方
法及び装置に関し、具体的には、例えば燃料、廃棄物等
の焼却灰、焼却飛灰、溶融飛灰等の複数の金属成分を含
有する灰を処理して、目的の金属成分を回収すると共に
灰を無害化するための灰中の金属回収方法と、その方法
に使用する金属回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記灰中の金属回収方法及び装置の従来
技術(例えば特開2000−5722号公報参照)につ
いて、図6及び図7に基づいて説明する。灰中の金属回
収方法は以下の各工程からなる。先ず、上記焼却灰、焼
却飛灰、溶融飛灰などを酸又はアルカリで溶解する溶解
工程を行う。この際、懸濁液から固形分を除去するため
に固液分離して金属成分が溶解した金属溶解液を得る。
次に、得られた金属溶解液をその液中の回収目的の金属
成分と選択的に結合し得る金属吸着材が充填されたカラ
ムに通液させて、その金属成分を金属吸着材に結合させ
る吸着工程を行う。次に、上記金属吸着材に溶離液を接
触させて、金属吸着材に結合している金属成分を溶離液
(溶離回収液)中に溶離させる溶離工程を行う。次に、
この溶離液(溶離回収液)にアルカリ剤などの沈殿剤を
添加して液中の金属成分を不溶化して沈殿させて、目的
の金属成分を金属化合物として回収する沈殿工程を行
う。そして、複数の金属成分が溶解した上記金属溶解液
から各金属成分を回収するために、各金属成分の吸着に
適するように金属吸着材の種類を変えて上記吸着工程と
溶離工程を行う。
【0003】溶解工程では、供給される灰1とHClな
どの薬品2を溶解槽3に投入して攪拌し溶解液を作成す
る。さらに、その溶解液を脱水機4により固液分離し
て、溶解残渣5を除去し、金属溶解液は槽6に貯める。
吸着工程では、金属溶解液はポンプ7により金属吸着材
が充填されたカラム8に通液されて液中の金属イオンが
金属吸着材に吸着する。この後、カラム8内に残存して
いる金属溶解液を追い出すためにエアーブロー9による
前洗浄を行う。溶離工程では、上記前洗浄後、溶離液槽
10からポンプ11によって溶離液がカラム8に通液さ
れ、吸着していた金属イオンが溶離液に溶離し、この
後、カラム8内に残存している溶離液を追い出すために
洗浄液12による後洗浄を行う。尚、図7には、カラム
8を4個備えた装置が示されており、吸着工程では、4
個のカラム8に金属溶解液を直列に通液させて吸着さ
せ、溶離工程では、4個のカラム8のうちの1つのカラ
ム8についてだけ、そのカラム位置を順次ずらしながら
溶離液を通液させる。
【0004】沈殿工程では、沈殿槽15に回収された溶
離液に沈殿剤(NaOHやNaHS等)を加えることに
より金属イオンが沈殿した懸濁液を得る。そして、その
懸濁液を脱水機13により固液分離し、鉛などの金属回
収物14をPb(OH)2やPbSのような化合物の形
で得るとともに、排水は排水槽20に貯留する。一方、
カラム8を通過して上記金属成分が除去された液は沈殿
槽16に貯留され、沈殿剤を添加して上記金属成分以外
の別の金属イオンを沈殿させ、脱水機17により固液分
離し別の金属回収物18を得る。尚、ここで分離された
液は循環路19によって溶解槽3に戻され溶解液として
再利用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の灰中の
金属回収方法及び装置では、以下の問題点があった。 (1)沈殿工程において沈殿剤を用いて金属成分を化合
物の形で沈殿回収しているために、回収物の純度を高く
することができなかった。例えば、鉛を回収したときの
鉛純度は80数%までしか上げることができなかった。
また、金属回収物に塩素が2〜4%程度含まれ、回収物
を山元還元する際にペナルティとなる不利があった。塩
素混入の原因としては、溶離液中に酸に溶け難いPbC
2が析出し、沈殿物と混じることなどが考えられる。
尚、一般的に塩素が1%以上含まれていると、山元還元
する際のペナルティとなる。さらに、沈殿工程で使用す
る沈殿剤の費用が高いついていた。 (2)灰中に含まれる複数の金属成分のうち含有率が高
い金属成分を、吸着工程と溶離工程により金属吸着材に
吸着させて回収すると、金属吸着材の使用量が多くな
り、処理コストが高くなっていた。
【0006】ここで、特開平11−335748号公報
に、灰中の金属成分を電解採取により回収する技術が開
示されている。具体的には、焼却灰からスケール付着の
原因となる物質(Na,Caなど)を除去した後、灰に
含まれる重金属類を酸溶解して抽出し、その溶解液につ
いて電極電位を各金属ごとに変化させて多段式に電気分
解することで各種の重金属を分別して回収する内容であ
る。しかし、この技術では、複数の金属成分が混合溶解
している液から単一の金属成分だけを電解析出させるた
め、電極電位の設定がシビアであり、純度の高い金属回
収物を得ることが容易でないという問題点がある。
【0007】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、純度が高く塩素を含まない金属回
収物を容易に得るようにしながら、処理コストを極力安
くすることが可能となる灰中の金属回収方法、及び、そ
の金属回収方法を実施するのに好適な灰中の金属回収装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る灰中の金属
回収方法の第一の特徴構成は、請求項1に記載した如
く、回収目的の複数の金属成分を含有する灰を、酸又は
アルカリを用いて溶解させて、前記複数の金属成分が溶
解した金属溶解液を生成する溶解工程と、前記溶解工程
で得られた前記金属溶解液を前記複数の金属成分のうち
の一つ又は複数の特定の金属成分の夫々と選択的に結合
し得る金属吸着材の夫々に接触させて、前記特定の金属
成分の夫々を前記特定の金属成分別の金属吸着材に結合
させる吸着工程と、前記吸着工程で前記特定の金属成分
の夫々が結合した前記特定の金属成分別の金属吸着材に
溶離液を接触させて、前記特定の金属成分の夫々を前記
特定の金属成分別の溶離液に溶離させる溶離工程と、前
記溶離工程で得られた前記特定の金属成分別の溶離液の
夫々を電気分解して、その各溶離液中の前記特定の金属
成分の夫々を電解析出させる主電解採取工程と、前記特
定の金属成分の全てについて前記吸着工程を行った後の
前記金属溶解液を電気分解して、その金属溶解液中の前
記特定の金属成分以外の金属成分を電解析出させる副電
解採取工程とからなる点にある。
【0009】同第二の特徴構成は、請求項2に記載した
如く、上記第一の特徴構成に加えて、前記主電解採取工
程及び前記副電解採取工程の少なくとも一方において回
収した電解ガスから生成した酸を前記溶解工程で用いる
点にある。
【0010】本発明に係る灰中の金属回収装置の第一の
特徴構成は、請求項3に記載した如く、回収目的の複数
の金属成分を含有する灰を、酸又はアルカリを用いて溶
解させて、前記複数の金属成分が溶解した金属溶解液を
生成する溶解部と、前記溶解部で得られる前記金属溶解
液中の一つ又は複数の特定の金属成分の夫々と選択的に
結合し得る金属吸着材を有して、その金属吸着材に前記
金属溶解液を接触させてその金属溶解液中の前記特定の
金属成分の夫々を前記金属吸着材に結合させ、さらに、
前記特定の金属成分の夫々が結合した前記金属吸着材に
溶離液を接触させて、前記金属吸着材に結合した前記特
定の金属成分の夫々を前記溶離液中に溶離させるよう
に、前記特定の金属成分別に設けた吸着処理部と、前記
特定の金属成分別の吸着処理部にて得られる前記溶離液
を電気分解して、前記溶離液中の前記特定の金属成分の
夫々を電解析出させるように、前記特定の金属成分別に
設けた主電解部と、前記吸着処理部によって前記特定の
金属成分の全てを前記金属吸着材に吸着させた後の前記
金属溶解液を電気分解して、その金属溶解液中の前記特
定の金属成分以外の金属成分を電解析出させる副電解部
とを備えている点にある。
【0011】同第二の特徴構成は、請求項4に記載した
如く、上記第一の特徴構成に加えて、廃棄物処理設備に
隣接設置されて、その廃棄物処理設備において発電され
る電力を前記主電解部及び前記副電解部における電解用
電力として利用する点にある。
【0012】以下に作用並びに効果を説明する。本発明
に係る灰中の金属回収方法の第一の特徴構成によれば、
溶解工程では、回収目的の複数の金属成分を含有する灰
を酸又はアルカリを用いて溶解させて、複数の金属成分
が溶解した金属溶解液を生成し、吸着工程では、溶解工
程で得られた金属溶解液を上記複数の金属成分のうちの
一つ又は複数の特定の金属成分の夫々と選択的に結合し
得る金属吸着材の夫々に接触させて、特定の金属成分の
夫々を特定の金属成分別の金属吸着材に吸着させ、溶離
工程では、前記特定の金属成分の夫々が結合した特定の
金属成分別の金属吸着材に溶離液を接触させて、特定の
金属成分の夫々を特定の金属成分別の溶離液に溶離さ
せ、主電解採取工程では、溶離工程で得られた特定の金
属成分別の溶離液の夫々を電気分解して、その各溶離液
中の特定の金属成分の夫々を電解析出させ、副電解採取
工程では、前記特定の金属成分の全てについて前記吸着
工程を行った後の前記金属溶解液を電気分解して、その
金属溶解液中の前記特定の金属成分以外の金属成分を電
解析出させる。
【0013】すなわち、金属溶解液中の複数の金属成分
のうちの特定の金属成分については、吸着工程と溶離工
程を経て特定の金属成分の夫々が溶離した特定の金属成
分別の溶離液から、主電解採取工程により特定の金属成
分の夫々を電解析出させて回収し、特定の金属成分以外
の金属成分については、吸着工程と溶離工程を行わず、
上記特定の金属成分について吸着工程を行った後の残り
の金属溶解液から副電解採取工程により電解析出させて
回収する。そのため、主電解採取工程では、電解対象の
溶離液は特定の金属成分だけを含み、副電解採取工程で
は、電解対象の金属溶解液は特定の金属成分が除去され
た残りの金属成分だけを含むので、両電解採取工程共
に、電解対象の金属が限定され、電極電位などの電解条
件の許容範囲が広くなり、シビアな電解条件の設定が不
要となる。
【0014】従って、回収目的の複数の金属成分のう
ち、特定の金属成分についてはその特定の金属成分の夫
々が溶離した各溶離液から電解析出させ、又、特定の金
属成分以外の金属成分については、特定の金属成分が除
かれた後の残りの金属溶解液から電解析出させて回収す
ることで、許容範囲の広い電解条件で容易な電解操作を
行いながら、純度が高く塩素を含まない金属回収物を得
ることができ、さらに、従来の沈殿工程の代わりに電解
採取工程を行うので、電気代に比べて高価な沈殿剤が不
要となり、また、特定の金属成分以外の金属成分につい
ては吸着工程と溶離工程を行わないので、全ての金属成
分について吸着工程と溶離工程を行う場合に比べて、金
属吸着材の使用量が減少して金属吸着材の費用が少なく
て済む。もって、純度が高く塩素を含まない金属回収物
を容易に得るようにしながら、処理コストを極力安くす
ることが可能となる灰中の金属回収方法が得られる。
【0015】同第二の特徴構成によれば、前記主電解採
取工程及び前記副電解採取工程の少なくとも一方におい
て発生する電解ガスを回収し、その電解ガスから生成し
た酸を前記溶解工程で用いる。すなわち、上記電解採取
工程においてプラス電極とマイナス電極から夫々電気分
解により電解ガスが発生するので、その電解ガスを回収
して反応させて、溶解工程で用いる酸を生成することが
できる。従って、溶解工程で必要になる酸を新たに購入
する量が少なくて済むので、処理コストの一層の低減が
可能となる灰中の金属回収方法の好適な実施形態が得ら
れる。
【0016】本発明に係る灰中の金属回収装置の第一の
特徴構成によれば、溶解部において、回収目的の複数の
金属成分を含有する灰を酸又はアルカリを用いて溶解さ
せて、複数の金属成分が溶解した金属溶解液を生成し、
上記複数の金属成分のうちの一つ又は複数の特定の金属
成分別に設けた吸着処理部において、溶解部で得られた
金属溶解液を上記特定の金属成分の夫々と選択的に結合
し得る金属吸着材の夫々に接触させて、特定の金属成分
の夫々を金属吸着材に吸着させるとともに、さらに、上
記特定の金属成分の夫々が結合した金属吸着材に溶離液
を接触させて、金属吸着材に結合した特定の金属成分の
夫々を溶離液中に溶離させ、上記特定の金属成分別に設
けた主電解部において、上記特定の金属成分別の吸着処
理部にて得られる溶離液を電気分解してその溶離液中の
特定の金属成分の夫々を電解析出させ、副電解部におい
て、前記吸着処理部によって特定の金属成分の全てを金
属吸着材に吸着させた後の前記金属溶解液を電気分解し
て、その金属溶解液中の前記特定の金属成分以外の金属
成分を電解析出させる。
【0017】すなわち、溶解部によって溶解された金属
溶解液中の複数の金属成分のうちの特定の金属成分につ
いては、特定の金属成分別に設けた吸着処理部によって
上記金属溶解液を吸着及び溶離処理して得た特定の金属
成分の夫々が溶離した溶離液から、特定の金属成分別に
設けた主電解部によって電解析出させて回収し、特定の
金属成分以外の金属成分については、上記吸着処理部に
よって吸着処理された後の金属溶解液を副電解部によっ
て電解析出させて回収する。上記主電解部では、電解対
象の溶離液中には特定の金属成分だけが含まれ、副電解
部では、電解対象の金属溶解液中には特定の金属成分以
外の金属成分だけが含まれているので、両電解部共に、
電極電位などの電解条件の許容範囲が広くなり、電解条
件をシビアに設定しなくとも各金属成分を良好に電解析
出させることが可能となる。
【0018】従って、回収目的の複数の金属成分のうち
の一つ又は複数の特定の金属成分については、吸着処理
部及び主電解部を特定の金属成分別に設けて、各特定の
金属成分毎に吸着処理を順次行った後、各特定の金属成
分別に溶離及び電解析出の各処理を並行して行って各特
定の金属成分を回収し、同時に、特定の金属成分以外の
金属成分については、上記特定の金属成分が除かれた後
の残りの金属溶解液を副電解部で電解析出させる処理を
上記吸着処理部及び主電解部での処理と並行して行って
特定の金属成分以外の金属成分を回収することで、作業
能率を高くしながら、純度が高く塩素を含まない金属回
収物を容易に得ることができ、さらに、従来の沈殿槽の
代わりに電解層を用いるので、電気代に比べて比較的高
価な沈殿剤が不要となり、また、特定の金属成分以外の
金属成分については吸着処理と溶離処理を行わないの
で、全ての金属成分について吸着処理と溶離処理を行う
場合に比べて、金属吸着材の使用量が減少して金属吸着
材の費用が少なくて済む。もって、純度が高く塩素を含
まない金属回収物を容易に得るようにしながら、処理コ
ストを極力安くすることが可能となる灰中の金属回収方
法を能率良く実行するための好適な灰中の金属回収装置
が得られる。
【0019】同第二の特徴構成によれば、灰中の金属回
収装置が廃棄物処理設備に隣接設置されて、その廃棄物
処理設備において発電される電力を前記主電解部及び前
記副電解部における電解用電力として利用する。すなわ
ち、清掃工場等の廃棄物処理設備では、廃棄物を燃焼さ
せるときの燃焼熱で発電させた安価な電力が得られるの
で、灰中の金属回収装置を廃棄物処理設備に隣接設置し
ていれば、その安価な発電電力を前記主電解部及び前記
副電解部用の電解用電力として利用することができる。
従って、処理コストの一層の低減が可能となる灰中の金
属回収装置の好適な実施形態が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に係る灰中の金属回収方法
及び金属回収装置の実施形態を図面に基づいて説明す
る。灰中の金属回収方法は、図1に示すように、回収目
的の複数の金属成分(鉛、銅、亜鉛)を含有する灰を、
酸又はアルカリを用いて溶解させて、前記複数の金属成
分が溶解した金属溶解液を生成する溶解工程と、前記溶
解工程で得られた金属溶解液を複数の金属成分のうちの
一つ又は複数の特定の金属成分(鉛と銅)の夫々と選択
的に結合し得る金属吸着材(鉛用の金属吸着材と銅用の
金属吸着材)の夫々に接触させて、前記特定の金属成分
の夫々を前記特定の金属成分別の金属吸着材に結合させ
る吸着工程(鉛吸着工程と銅吸着工程)と、前記吸着工
程で前記特定の金属成分の夫々が結合した前記特定の金
属成分別の金属吸着材に溶離液を接触させて、前記特定
の金属成分の夫々を前記特定の金属成分別の溶離液に溶
離させる溶離工程(鉛溶離工程と銅溶離工程)と、前記
溶離工程で得られた前記特定の金属成分別の溶離液の夫
々を電気分解して、その各溶離液中の前記特定の金属成
分の夫々を電解析出させる主電解採取工程(鉛電解採取
工程と銅電解採取工程)と、前記特定の金属成分の全て
について前記吸着工程を行った後の前記金属溶解液を電
気分解して、その金属溶解液中の前記特定の金属成分以
外の金属成分(亜鉛)を電解析出させる副電解採取工程
(亜鉛電解採取工程)とからなる。
【0021】尚、上記溶解工程を行う際、懸濁液から固
形分を除去するために固液分離している。また、鉛吸着
工程を通過した後の金属溶解液にNaOHなどのアルカ
リを添加してpHを2〜3に調整し、次の銅吸着工程で
銅吸着の阻害物質となるFeやAlを沈殿させて事前に
除去している。
【0022】また、灰中の金属回収装置は、図2に示す
ように、回収目的の複数の金属成分(鉛、銅、亜鉛)を
含有する灰を、酸又はアルカリを用いて溶解させて、前
記複数の金属成分が溶解した金属溶解液を生成する溶解
部YBと、溶解部YBで得られる金属溶解液中の複数の
特定の金属成分(鉛と銅)の夫々と選択的に結合し得る
金属吸着材kk(鉛用の金属吸着材と銅用の金属吸着
材)を有して、その金属吸着材kkに前記金属溶解液を
接触させてその金属溶解液中の特定の金属成分の夫々を
金属吸着材kkに結合させ、さらに、前記特定の金属成
分の夫々が結合した金属吸着材kkに溶離液を接触させ
て、金属吸着材kkに結合した前記特定の金属成分の夫
々を前記溶離液中に溶離させるように、前記特定の金属
成分別に設けた吸着処理部KS(鉛用吸着処理部K1と
銅用吸着処理部K2)と、前記特定の金属成分別の吸着
処理部KSにて得られる前記溶離液を電気分解して、前
記溶離液中の前記特定の金属成分の夫々を電解析出させ
るように、前記特定の金属成分別に設けた主電解部SD
(鉛用電解部と銅用電解部)と、前記吸着処理部KSに
よって前記特定の金属成分の全てを金属吸着材kkに吸
着させた後の前記金属溶解液を電気分解して、その金属
溶解液中の前記特定の金属成分以外の金属成分(亜鉛)
を電解析出させる副電解部FD(亜鉛用電解部)とを備
えている。
【0023】具体的には、回収目的の金属成分を含有す
る灰1と、酸又はアルカリ等の薬品2が、溶解槽3に投
入されて溶解処理され、次に、溶解槽3から排出される
懸濁液が脱水機4(固液分離装置)によって溶解残渣5
(固形分)を除去され、得られた分離液が溶解液槽6に
貯められる。すなわち、前記溶解部YBが、上記溶解槽
3や脱水機4によって構成されている。
【0024】上記溶解処理される灰の種類としては、各
種の燃料、廃棄物等の焼却灰、焼却飛灰、溶融飛灰等が
挙げられる。かかる灰は、複数の金属成分を含有し、金
属成分を構成する金属元素としては、例えば、図3に灰
中の金属含有率の一例を示すように、本実施形態で回収
する鉛、亜鉛、銅の他に、鉄、アルミニウム、ナトリウ
ム、カリウム、カルシウム、マンガン、珪素、カドミウ
ム、マグネシウム等が含まれている。図3より、亜鉛の
含有率が最も高いので、亜鉛については多量の金属吸着
材kkを使用することを避けるために、前述のように、
吸着工程及び溶離工程を行わず、副電解採取工程により
金属溶解液から直接電解採取する。なお、かかる金属元
素を有する金属成分としては、これら金属元素単体に加
え、その酸化物、水酸化物、硫化物、塩化物等の種々の
形で含まれる。さらに、灰中には多量の塩素Clが含ま
れている。尚、T−Pは全リン量を示す。
【0025】溶解に用いられる酸としては、上記の金属
成分を可溶化して液側に移行できるものであればいずれ
でもよいが、典型的なものとして、硝酸、硫酸、塩酸、
りん酸、しゅう酸等が挙げられる。また、溶解に用いら
れるアルカリとしては、上記の金属成分を可溶化して液
側に移行できるものであればいずれでもよいが、典型的
なものとして、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の
水酸化アルカリ金属、水酸化カルシウム等の水酸化アル
カリ土類金属、アルカリ金属炭酸塩、りん酸塩、アンモ
ニア等が挙げられる。
【0026】また、上記の酸又はアルカリに加えて、金
属成分の溶解性を高めるために、各種塩類や溶解促進剤
を添加してもよい。特に、塩酸を用いる場合、鉛成分が
過剰の塩素イオンの存在下で高い溶解性が得られるの
で、塩化ナトリウム、塩化カルシウム等が適量添加され
る。具体的には、塩酸に対して塩素イオン濃度で、好ま
しくは0.5〜10モル倍、より好ましくは1〜3モル
倍となるように用いられる。上記のうち、本発明では、
塩酸水溶液を塩素イオンの共存下で用いることが好まし
い。尚、金属成分の溶解を容易にするため、適宜、水溶
液の濃度を調整したり、加熱や攪拌を行うことができ
る。そして、使用する酸の好ましい濃度は、灰の濃度に
よって異なるが、最終pHが1以下となる濃度が特に有
効である。得られた懸濁液には、金属成分が金属イオ
ン、金属化合物イオン(錯イオンを含む)等の形で溶解
した液体成分と、不溶性の残渣が存在することになる。
本実施形態では、溶融飛灰を0.7M塩酸と1.35M
塩化ナトリウム水溶液に溶解している。
【0027】固液分離に用いる脱水機4としては、懸濁
液から固形分を除去できるものであればいずれの方法も
採用できるが、濾過、遠心分離、沈降分離などが挙げら
れる。なお、金属成分の回収率を高めるには、除去した
固形分に液体成分の付着量が少ない方法をとることが好
ましい。
【0028】次に、溶解液槽6内の金属溶解液はポンプ
7により鉛用の金属吸着材kkが充填されたカラム8に
向けて送出可能に構成され、さらに、カラム8に対し
て、溶離液槽10からの溶離液と、洗浄液槽12からの
後洗浄液と、エアーブロー9による前洗浄用ガスが夫々
供給可能に構成され、前記溶離液と洗浄液を送出するた
めのポンプ11が設けられている。そして、上記カラム
8に、前記複数の金属成分(鉛、銅、亜鉛)が溶解した
金属溶解液を通液させることで、その金属溶解液中の特
定の金属成分(鉛)が鉛用の金属吸着材kkに選択的に
結合される。この後、カラム8内に残存している金属溶
解液を追い出すためにエアーブロー9による前洗浄を行
う。前洗浄後、溶離液槽10から溶離液がカラム8に通
液され、鉛用の金属吸着材kkに吸着していた特定の金
属成分(鉛)が溶離液に溶離し、この後、カラム8内に
残存している溶離液を追い出すために洗浄液槽12から
後洗浄液を供給する。
【0029】従って、上記カラム8、エアーブロー9、
溶離液槽10、洗浄液槽12及びポンプ7,11等によ
って、前記吸着処理部KSとしての鉛用吸着処理部K1
が構成されている。図4に上記鉛用吸着処理部K1によ
って得られた溶離液(溶離回収液)の組成の一例を示す
が、図3の灰中の金属含有率データと比較して、鉛成分
の比率が高いことは当然として、塩素Clの比率が高い
ことが判る。
【0030】鉛用の金属吸着材kkとして、具体的に
は、大環状化合物を固定化した担体が使用される。大環
状化合物を固定化した担体は、クラウン化合物等の大環
状化合物をスぺーサーを介して、シリカ等の担体に共有
結合させたものであり、その環径と結合対象物の径との
関係や両者の化学的親和性等に基づき、鉛成分と選択的
に結合し得る鉛用の担体が得られる。例えば、鉛成分を
鉛イオン又は含鉛塩化物イオンとして結合するPb用担
体の場合には、18−クラウン−6エーテル、又はこれ
に類する化合物からなる群より選ばれる1種以上のもの
を用いる。尚、銅用の金属吸着材kkも、同様に、銅成
分と選択的に結合し得るように環径等が設定された大環
状化合物を固定化した担体が使用される。上記担体の形
態としては、微粒子状、ビーズ状(多孔質、無孔質)、
膜状(多孔質、無孔質)のものが挙げられるが、多孔質
ビーズが接触効率や取扱いが容易であることから好まし
い。担体の材料としては、シリカゲルの他、ガラス、
砂、アルミナ、チタン、ジルコニア等が挙げられる。
【0031】上記溶離液としては、結合した各種金属成
分や溶解処理で用いた酸等に応じて適宜選択することが
できるが、金属イオンを再び可溶化させる酸や、溶解処
理で用いた酸等の濃度を低下させることにより金属イオ
ンを離脱させる水等の溶媒を用いることができる。具体
的には、金属イオンを再び可溶化させる酸としては、硫
酸等が挙げられる。本実施形態では、鉛の溶離液には水
(特に蒸留水)、銅の溶離液には硫酸を用いる。
【0032】前記後洗浄液としては、結合した各種金属
成分や溶解処理で用いた酸等に応じて適宜選択すること
ができるが、本実施形態では、酸またはアルカリが用い
られ、具体的には塩酸を用いる。
【0033】前記鉛用吸着処理部K1から得られる溶離
回収液は、鉛電解槽21において、Pt等を電極として
電解分解され、鉛回収物22が得られる。すなわち、鉛
電解槽21が前記主電解部SDの一つを構成する。この
鉛電解採取では、溶離液中に含まれる金属成分がほぼ単
一成分(鉛)であり、他の金属成分をほとんど含んでい
ないので、電極電圧を幅広い電圧範囲内に設定すること
ができる。因みに、電極電圧の一例をあげると、電極電
圧6.5Vで高純度の鉛回収物を得ている。
【0034】図5(イ)に上記電解採取により回収され
た鉛回収物22の組成例を示し、図5(ロ)に比較例と
して従来の沈殿法による鉛回収物の組成例を示す。両デ
ータを比較すると、沈殿法による鉛回収物では鉛の純度
が81.7%と低いのに比べて、電解採取による鉛回収
物では鉛成分の純度が91.6%と高かった。更に得ら
れたスポンジ状の鉛回収物を還元処理することで更に高
い純度の鉛回収物を得ることができる。また、沈殿法に
よる鉛回収物では塩素残存率が4.3%と非常に大きい
のに対して、電解採取による鉛回収物の塩素残存率は
0.032%と非常に小さいことが判る。さらに、電解
採取による鉛回収物では、鉛以外の金属(例えば、亜鉛
や銅)の混入率が低いことも判る。
【0035】一方、前記鉛用吸着処理部K1を通液して
鉛成分が除去された金属溶解液は、調整槽23において
前述のようにpH調整されてFeやAlを除去した後、
前記吸着処理部KSとしての銅用吸着処理部K2に供給
される。尚、銅用吸着処理部K2は、前記カラム8に銅
用の金属吸着材kkが充填される点、溶離液に硫酸を用
いる点を除いて、前記鉛用吸着処理部K1と同様に構成
されている。上記銅用吸着処理部K2によって得られた
溶離液(溶離回収液)は銅電解槽24において電解採取
されて、銅回収物25が得られる。すなわち、銅電解槽
24が前記主電解部SDの一つを構成する。この銅電解
採取においても、溶離液中に含まれる金属成分がほぼ単
一成分(銅)であり、他の金属成分をほとんど含んでい
ないので、鉛電解採取と同様に、電極電圧を幅広い電圧
範囲内に設定することができる。
【0036】前記銅用吸着処理部K2を通液し、鉛成分
と銅成分が除去された金属溶解液は、亜鉛電解槽26に
おいて電解採取されて、亜鉛回収物27が得られる。す
なわち、亜鉛電解槽26が前記副電解部FDを構成す
る。この亜鉛電解採取においては、鉛,銅、鉄、アルミ
ニウムなどのイオン化傾向が亜鉛よりも小さいか、近い
金属成分は前工程で除かれているので、電極電圧を幅広
い電圧範囲内に設定して、高純度の亜鉛回収物を得るこ
とができる。尚、上記亜鉛電解採取を行った後の金属溶
解液は、カルシウムなどの残存物質をNaOHなどのア
ルカリ剤で沈殿させ固液分離した後、循環路28によっ
て溶解槽3に戻され溶解液の原料として再利用される。
【0037】さらに、前記主電解部SDで実行される前
記主電解採取工程及び前記副電解部FDで実行される前
記副電解採取工程の少なくとも一方において回収した電
解ガスから生成した酸を前記溶解工程で用いている。具
体的には、主電解採取工程である鉛電解採取工程と銅電
解採取工程の夫々において、プラス電極からは塩素ガス
が発生し、マイナス電極からは水素ガスが発生するの
で、両ガスを回収して、塩素ガスと水素ガスから塩酸を
製造する方法として一般的に用いられている例えばタイ
ラー式合成塩酸製造法により、溶解工程で用いる塩酸を
作る。
【0038】また、本金属回収装置は、清掃工場等の廃
棄物処理設備に隣接設置されて、その廃棄物処理設備に
おいて発電される電力を前記主電解部SD及び前記副電
解部FDにおける電解用電力として利用している。具体
的には、清掃工場等では、ゴミ(廃棄物)を燃焼させて
処理するときに熱が発生し、その熱によって発電機を稼
動させて安価な電力が得られるので、この安価な電力を
前記電解用の電力として使用することで処理コストが低
くなる。例えば、従来の沈殿法で用いる沈殿剤とのコス
ト比較をしてみると、1トンの溶融飛灰当たり、鉛の沈
殿に必要なNaOHの使用量は約215kgで、薬品代
は約4300円(48%濃度NaOH:20円/kgで
計算)であるのに対し、鉛の電解採取に要する電気量は
約65kWh(前記実験値一例より算出)で、電気代は
約520円(清掃工場内発電電力:8円/kWhで計
算)とかなり安くなる。
【0039】〔別実施形態〕次に、本発明に係る灰中の
金属回収方法及び金属回収装置の別実施形態について説
明する。上記実施形態では、灰中に含まれる複数の金属
成分のうち、吸着工程及び溶離工程を行って得た溶離液
から主電解採取工程により回収する特定の金属成分が、
複数の金属成分(具体的には、鉛と銅)であり、この複
数の特定の金属成分を吸着工程によって除去した後の金
属溶解液から残りの金属成分(亜鉛)を副電解採取工程
により回収するように構成したが、これ以外に、上記特
定の金属成分が一つの金属成分であって、この一つの特
定の金属成分を吸着工程によって除去した後の金属溶解
液から残りの金属成分を電解採取する構成でもよい。
【0040】上記実施形態では、溶融飛灰中における含
有率、金属の利用価値などから、灰中の複数の金属成分
のうち、鉛、銅、亜鉛を回収目的の金属成分とするとと
もに、主電解採取工程により回収する金属を鉛及び銅と
し、副電解採取工程により回収する金属成分を灰中の含
有率が最も高い金属(亜鉛)に選定したが、必ずしも、
副電解採取工程により回収する金属成分を含有率が最も
高い金属に選定する必要はない。灰の種類により、複数
の金属成分の特性も異なるので、要求される各金属回収
物の純度や、設備面及びコスト面で有利になるように、
主電解採取工程によって回収する金属成分と、副電解採
取工程によって回収する金属成分を選定することが望ま
しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る灰中の金属回収方法を示すフロー
【図2】本発明に係る灰中の金属回収装置の構成を示す
ブロック図
【図3】灰中の金属成分の組成についての一例を示す図
【図4】溶離液に溶離した金属成分の組成の一例を示す
【図5】電解採取工程と沈殿工程により得られる金属回
収物の組成の比較例を示す図
【図6】従来の灰中の金属回収方法を示すフロー図
【図7】従来の灰中の金属回収装置の構成を示すブロッ
ク図
【符号の説明】 FD 副電解部 kk 金属吸着材 KS 吸着処理部 SD 主電解部 YB 溶解部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22B 7/02 C25C 1/18 C25C 1/12 B09B 5/00 ZABN 1/16 3/00 304G 1/18 C22B 3/00 A // C22B 13/00 13/04 15/00 15/08 19/00 19/22 19/24 (72)発明者 三嶋 弘次 兵庫県高砂市荒井町新浜1丁目2番1号 株式会社タクマ中央研究所内 Fターム(参考) 4D004 AA36 AA37 AB03 BA05 CA15 CA22 CA41 CC12 4D017 AA13 BA13 CA14 4K001 AA09 AA20 AA30 BA14 DB02 DB08 DB35 4K058 AA21 BA21 BA24 BA27 BB04 CA03 CA04 CA05 CA07 CA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回収目的の複数の金属成分を含有する灰
    を、酸又はアルカリを用いて溶解させて、前記複数の金
    属成分が溶解した金属溶解液を生成する溶解工程と、 前記溶解工程で得られた前記金属溶解液を前記複数の金
    属成分のうちの一つ又は複数の特定の金属成分の夫々と
    選択的に結合し得る金属吸着材の夫々に接触させて、前
    記特定の金属成分の夫々を前記特定の金属成分別の金属
    吸着材に結合させる吸着工程と、 前記吸着工程で前記特定の金属成分の夫々が結合した前
    記特定の金属成分別の金属吸着材に溶離液を接触させ
    て、前記特定の金属成分の夫々を前記特定の金属成分別
    の溶離液に溶離させる溶離工程と、 前記溶離工程で得られた前記特定の金属成分別の溶離液
    の夫々を電気分解して、その各溶離液中の前記特定の金
    属成分の夫々を電解析出させる主電解採取工程と、 前記特定の金属成分の全てについて前記吸着工程を行っ
    た後の前記金属溶解液を電気分解して、その金属溶解液
    中の前記特定の金属成分以外の金属成分を電解析出させ
    る副電解採取工程とからなる灰中の金属回収方法。
  2. 【請求項2】 前記主電解採取工程及び前記副電解採取
    工程の少なくとも一方において回収した電解ガスから生
    成した酸を前記溶解工程で用いる請求項1記載の灰中の
    金属回収方法。
  3. 【請求項3】 回収目的の複数の金属成分を含有する灰
    を、酸又はアルカリを用いて溶解させて、前記複数の金
    属成分が溶解した金属溶解液を生成する溶解部と、 前記溶解部で得られる前記金属溶解液中の一つ又は複数
    の特定の金属成分の夫々と選択的に結合し得る金属吸着
    材を有して、その金属吸着材に前記金属溶解液を接触さ
    せてその金属溶解液中の前記特定の金属成分の夫々を前
    記金属吸着材に結合させ、さらに、前記特定の金属成分
    の夫々が結合した前記金属吸着材に溶離液を接触させ
    て、前記金属吸着材に結合した前記特定の金属成分の夫
    々を前記溶離液中に溶離させるように、前記特定の金属
    成分別に設けた吸着処理部と、 前記特定の金属成分別の吸着処理部にて得られる前記溶
    離液を電気分解して、前記溶離液中の前記特定の金属成
    分の夫々を電解析出させるように、前記特定の金属成分
    別に設けた主電解部と、 前記吸着処理部によって前記特定の金属成分の全てを前
    記金属吸着材に吸着させた後の前記金属溶解液を電気分
    解して、その金属溶解液中の前記特定の金属成分以外の
    金属成分を電解析出させる副電解部とを備えている灰中
    の金属回収装置。
  4. 【請求項4】 廃棄物処理設備に隣接設置されて、その
    廃棄物処理設備において発電される電力を前記主電解部
    及び前記副電解部における電解用電力として利用する請
    求項3記載の灰中の金属回収装置。
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