JP2003201423A - 固形修正具 - Google Patents

固形修正具

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JP2003201423A
JP2003201423A JP2002189583A JP2002189583A JP2003201423A JP 2003201423 A JP2003201423 A JP 2003201423A JP 2002189583 A JP2002189583 A JP 2002189583A JP 2002189583 A JP2002189583 A JP 2002189583A JP 2003201423 A JP2003201423 A JP 2003201423A
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Makoto Tange
良 丹下
Tomihiko Sato
佐藤富彦
Yuichi Miyahara
宮原雄一
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細径の芯状に成形した場合でも、折れ難く、
少ない重ね塗り回数で筆跡を隠蔽し、再筆記時において
もペン先が凹みずらい修正塗膜面を得ることができる固
形修正具を提供する。 【解決手段】 隠蔽材と、体質材と、粘着材と結合材と
を少なくとも含み、前記体質材は少なくとも二酸化チタ
ン被覆板状物を含むことを特徴とする固形修正具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固形修正具に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の固形修正具は一般に白色顔料とワ
ックスに、必用に応じて樹脂類を加えた配合物を混練、
成形して得られる。上記従来の固形修正具は、修正個所
を如何に隠蔽させるかに主眼を置いているので、隠蔽材
として効果が顕著な白色顔料の使用量が配合組成の半分
以上を占め、またこの白色顔料を紙面の修正個所に定着
させる為にワックス類などを使用し、更にこれら材料を
取りまとめ成形性を付与する目的で樹脂類を数%加え固
形修正具を得ている。
【0003】上記従来の固形修正具は、ワ−プロなどの
細かい文字を修正するには不向きで、仮に上記従来の配
合のままで細径に成形したものは非常に折れやすく強度
が弱い固形修正具となる。また修正個所に新たに訂正文
字を書き込む時、定着材として用いているワックスで形
成された塗膜面は柔らかいため、ペン先が埋没して空滑
りを起こし文字が書き込めないという不具合も生じてし
まう。そこで塗膜強度を向上させた固形修正具が提案さ
れている。例えば、特開平4−279398号公報に
は、白色顔料とロジン、エステルガム、クマロン樹脂、
アルキッド樹脂又はテルペン樹脂から選ばれる1種又は
2種以上の樹脂と炭素数10及至20の飽和脂肪族カル
ボン酸と炭素数4及至6の4〜6−ヒドロキシアルコー
ルとのエステルとを用いた固形修正具が、また特開20
00−169768公報には、ゲル化剤、白色顔料、有
機溶剤及び樹脂成分を含み、当該樹脂成分が(1)フィ
ルム形成樹脂及び(2)融点95℃以下の粘着樹脂から
なる固形修正剤が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
4−279398号公報に記載された固形修正具は、ま
だ重ね塗りや隠蔽が不十分であり、ワ−プロ文字などを
修正するために芯径を細く成形したものはすぐに折れて
しまう。その点を改良した特開2000−169768
公報に記載された固形修正具にはプロピレングリコール
モノメチルエーテルなどの有機溶剤などと結合材として
セルロース系樹脂を使用することである程度の塗膜強度
を有する固形修正具を得ることが可能であるが、芯径を
細くしたものは実用強度が得られず折れやすいと言う問
題が残されている。
【0005】本発明者等は、上記従来技術の問題点を解
決するために鋭意研究を重ねた結果、体質材として少な
くとも二酸化チタン被覆板状物を使用することを主眼に
置き、更に平均粒子径が0.5〜20μm、アスペクト
比が10〜80である板状アルミナとを併用し、そして
更には粘着成分を前記二酸化被覆板状物の表面に予め被
覆させ使用することで、従来は困難とされていた細径の
芯状に成形可能なレベルの強度が得られる。そして従来
のワックス成分による固形修正具とは異なり板状物自信
が有する粉の滑り性で摩耗させるので得られた固形修正
具は、少ない重ね塗り回数で隠蔽が可能と同時に、修正
部の塗膜強度があるのでペン先などが埋没することなく
再筆記できるという知見を見出し、本発明を完成したも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、隠
蔽材と、体質材と、粘着材と結合材とを少なくとも含
み、前記体質材は少なくとも二酸化チタン被覆板状物を
含むことを特徴とする固形修正具を要旨とする。
【0007】以下、詳述する。本発明において、体質材
で使用される二酸化チタン被覆板状物とは、二酸化チタ
ンを基材である板状物の表面に被覆した粒子で構成され
るもので、基材の板状物の粒形としては樹脂ビーズなど
の等方的な粒形ではなく、一般に短軸径、長軸径などの
特性で表せることが可能な偏平状な粒子形状を有する板
状物質を指すものである。これら板状物としては、タル
ク、セリサイト、マイカ、アルミナ、雲母、炭酸カルシ
ウム、水酸化マグネシウム、窒化ホウ素、硫酸バリウ
ム、オキシ塩化ビスマス、ラウロイルーβ―アラニンカ
ルシウム、Nε-ラウロイルリジンなどの各種無機系、
有機系の従来公知の板状物質を例示できる。これら基材
粒子の長軸径は約0.1〜30μm、短軸径が0.00
1〜1μmであるものが良い。
【0008】これら板状物質の表面に二酸化チタンを被
覆させる方法としては、ハイブリダイゼーションシステ
ムによる二酸化チタン粒子を強制的に基材の板状物質に
叩き付け被覆させる物理的な方法や、タルク、セリサイ
トや雲母粒子の表面に水酸化チタンを沈着させてから約
800℃でか焼することで二酸化チタンを生成させ被覆
させる化学的な方法が上げられる。ちなみに雲母を基材
にして二酸化チタンで被覆したものは、パール顔料とし
て知られており一例としては日本光研工業(株)製造のM
E−100、ME−100R、MS−100R、ML−
100Rなどのパ−ルグレイズシリ−ズ、トピ−工業
(株)製造のSA−100、SB−100、YB−100
などのULTIMICAシリ−ズ、メルク・ジャパン
(株)販売のIriodin100シリ−ズ各種、同20
0シリ−ズ各種、同300シリ−ズ各種、同500シリ
−ズ各種、Engelhard(株)製造のMagnaP
earl3000、同3100、同2000、同210
0、同2110、同2300、ShilkWhite、
PearlWhite、Hi−Liteシリ−ズ各種、
Dynacolorシリ−ズ各種、Microシリ−
ズ、テイカ(株)製造のTP−350、TPX−690な
どのTPシリーズ、SP−350、SP−301などの
SPシリーズ各種などが挙げられ、基材板状物をセリサ
イトとした場合の一例としては触媒化成工業(株)製造
のPC2035、基材板状物をタルクとした場合は触媒
化成工業(株)製造のPC2055Tが挙げられる。
【0009】上述した二酸化チタン被覆板状物を使用す
ることで、固形修正具の機能として重要な重ね塗りによ
る隠蔽性を得ることが出来る。が、しかし二酸化チタン
被覆板状物の粒子表面の凹凸面が結合材である樹脂と濡
れやすいことから固形修正具中で結合が強固になりやす
くその結果、得られた固形修正具は比較的硬く摩耗性が
小さく重ね塗り回数を多めにしなけらばならない傾向が
ある。そこで二酸化チタン被覆板状粒子を重ね塗り時に
容易に剥離させ摩耗させる手段を検討した結果、基材板
状物の長軸径に対する粒子の厚み(短軸径)アスペクト
比に着目した結果、ある限られた範囲で表されるアスペ
クト比を有する板状物粒子と二酸化チタン被覆板状物と
を併用することで、重ね塗り時の隠蔽性を低下させるこ
となく、少ない回数で隠蔽が可能になる知見を見出した
もので、平均粒子径が0.5〜20μm、アスペクト比
が10〜80である板状アルミナとを併用することで発
現される。
【0010】板状アルミナの平均粒子径は、固形修正具
の構造や緻密性や摩耗量に関与する。平均粒子径が0.
5μmより小さいと固形描画材中での充填効果により緻
密な構造になり摩耗を促進させる効果が得られず、20
μmより大きいと摩耗は顕著になるが紙面への定着が悪
くカス出が多くなる。そして固形修正具の構造としては
脆く強度の低いものになってしまう。また、板状アルミ
ナのアスペクト比は特に固形修正具中での板状アルミナ
の配向性や固形修正具からの剥離性に大きな影響を与え
る。アスペクト比が10より小さいと粒子径状は不定形
に近くなる為固形修正具中での板状アルミナの配向性が
低くなり強度の向上が得られ難くなると共に固形描画材
からの剥離性も低下して摩耗が少なくなってしまう。そ
してアスペクト比が80より大きくなると板状アルミナ
自体の強度が低下し、固形修正具中で板状構造が変形若
しくは破断してしまい、配向性や剥離性が低下してしま
う。この板状アルミナの使用量は二酸化チタン被覆板状
物の修正時の剥離を促進させ摩耗する作用を有するの
で、二酸化チタン被覆板状物使用量に対してほぼ同等の
使用量が好ましい。
【0011】上記板状アルミナの製法としては水酸化ア
ルミニウムを用いた水熱合成法が一般的で、ちなみに市
販品としてはセラフYFA00610(平均粒子径0.
6μm、アスペクト比10)、セラフYFA02025
(平均粒子径2μm、アスペクト比25)、セラフYF
A02050(平均粒子径2μm、アスペクト比5
0)、セラフYFA05025(平均粒子径5μm、ア
スペクト比25)、セラフYFA05070(平均粒子
径5μm、アスペクト比70)、セラフYFA1003
0(平均粒子径10μm、アスペクト比30)(以上、
YKK(株)製)などがあげられる。
【0012】所で、前述した二酸化チタン被覆板状物は
固形修正具が摩耗して重ね塗りによる隠蔽で定着する基
材の粒子であり、この粒子表面に本発明の構成成分であ
る粘着材を予め被覆させれば、より少ない回数で修正文
字を隠蔽することがより容易になる。
【0013】上記知見をも含め本発明で使用する粘着材
としては、常温で固体液状物を問わず、べたつきやすい
性質を有する物質を総称しているものでこれら粘着材の
具体例としては、ポリイソブチレン樹脂、テルペン樹
脂、ロジン樹脂、ケトン樹脂、エチレンビニルアセテー
ト樹脂、クマロン樹脂、アルキッド樹脂との芳香族変性
体、フェノール変性体、各種カルボン酸との変性体、更
にはそれら変性体とのグリセリンや各種多化アルコール
類とのエステル化物などを例示出来る。上記粘着物を二
酸化チタン被覆板状物の粒子表面に被覆する方法は、粘
着材を揮発性溶剤に溶解させ、その中に二酸化チタン被
覆板状物を浸漬して溶液を加熱蒸発させ粘着材を定着さ
せる湿式法や、二酸化チタン被覆板状物を気槽拡散させ
ている所へ前記粘着材溶液スプレーで噴霧して表面に被
覆させる乾式法などが挙げられる。要は二酸化チタン被
覆粒子の表面に均一に粘着材成分を被覆させれば良く、
そのためには各種攪拌処理や、容器内の加圧や減圧処理
などを施すことや、固形修正具としての粘着作用を向上
させる為に上記粘着材を2種以上混合して使用すること
などは何ら差し支えない。
【0014】これら粘着材の使用量は、二酸化チタン被
覆板状物への被覆処理量を含めて、揮発溶剤分を除く固
形修正具全量に対して1〜10重量%も使用すれば十分
である。1重量%より少ない使用量では、重ね塗り時の
回数が多くなり、10重量%より多い使用量になると修
正面の塗膜強度が弱くなり再筆記性が低下する傾向にな
る。ちなみにこれら粘着材が表面に被覆処理されている
二酸化チタン被覆板状物の市販品の一例としては二酸化
チタン被覆雲母として、日本光研工業(株)製造のSME
−90R、SME−90RT3、SMF−90、SMF
−90Rなどが上げられる。
【0015】前記粘着材を二酸化チタン被覆板状物表面
に定着させるためには、被覆している二酸化チタン粒子
の被覆率が重要である。そこで基材板状物粒子表面に被
覆される二酸化チタンの被覆率は30〜70重量%が良
い。、30重量%未満の場合は、重ね塗り時に基材板状
物の基底面が現れやすく、重ね塗り時の空滑りが起こり
やすくなるので重ね塗りができないため塗膜厚を稼ぐこ
とができず、隠蔽性は向上しにくくなり、70重量%を
越える場合は二酸化チタン被覆板状物表面の凹凸が顕著
になるので、粒子表面の比表面積が高くなることから、
結合材で使用される樹脂との結合が進み易く固形化して
硬くなるので摩耗しにくい構造になり、その結果重ね塗
り回数を多くしなければ塗膜厚を稼ぐことができにくく
なるためである。
【0016】上記二酸化チタン被覆板状物中、二酸化チ
タンの被覆率が30〜70重量%のもので基材板状物を
雲母とした場合の具体例として、日本光研工業(株)製造
のME−100R(二酸化チタン平均被覆率:30重量
%)、MF−100(二酸化チタン平均被覆率:35重
量%)、MF−100R(二酸化チタン平均被覆率:3
7重量%)、MB−100RF(二酸化チタン平均被覆
率:62重量%)、MG−100RF(二酸化チタン平
均被覆率:68重量%)、MY−2100R(二酸化チ
タン平均被覆率:42重量%)、MG−2100R(二
酸化チタン平均被覆率:68重量%)などのパールグレ
イズシリーズ、メルク・ジャパン(株)販売のIriod
in100シリ−ズのIriodin111(二酸化チ
タン平均被覆率:43重量%)など各種、Iriodi
n200シリ−ズのIriodin289(二酸化チタ
ン平均被覆量:34重量%)、Iriodin225
(二酸化チタン被覆率:52重量%)、Iriodin
221(二酸化チタン平均被覆率:62重量%)、Ir
iodin231(二酸化チタン平均被覆率:68重量
%)など各種、エンゲルハ−ドアジアパシフィック社
(米国)製造のMagnaPearl白色タイプの、M
agnaPearl3100(二酸化チタン平均被覆
率:42重量%)、MagnaPearl2100(二
酸化チタン平均被覆率:33重量%)、ShilkWh
ite(二酸化チタン平均被覆率:33重量%)、Hi
−Liteシリ−ズのHi−Lite Gold(二酸
化チタン平均被覆率:37重量%)、同Green(二
酸化チタン平均被覆率:45重量%)、同SuperG
reen(二酸化チタン平均被覆率:58重量%)など
各種、Microシリ−ズのMicroGold(二酸
化チタン平均被覆率:69重量%)、同Red(二酸化
チタン平均被覆率:68重量%)など各種が挙げられ
る。
【0017】ところでこの二酸化チタン被覆板状物は、
固形修正具の摩耗及び粘着材成分の定着促進と強度付与
効果を発現させるもので、その使用量は揮発溶剤分を除
く固形修正具全量に対して10〜60重量%の範囲で使
用することが好ましい。より好ましくは5〜25重量%
の使用量が良い。固形修正具全量に対して10重量%未
満の場合は、摩耗促進効果が発現され難くく粘着材成分
の定着性が不十分になるので隠蔽性が低下し、60重量
%以上の場合は相対的な結合材の使用量が減ってしま
い、強度付与効果が発現されにくく脆くなってしまう。
また二酸化チタン被覆板状物以外の体質材としては、二
酸化チタン板状物の効果を損ねない範囲で従来公知のタ
ルク、炭酸カルシウム、カオリン、アルミナ、窒化ホウ
素、Nε-ラウロイルリジンなどを併用することができ
る。
【0018】本発明で、結合材と表現しているものは、
隠蔽材及び体質材と共に固形修正具の骨格を形成するも
のであり、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテ
ン、ポリスチレンブタジエン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢
酸ビニル、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタク
リレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエ
チレン、アクリルスチレン樹脂、アクリルニトリル−ブ
タジエン−スチレン樹脂、エチレン−テトラフルオロエ
チレン共重合体、ニトロセルロース、エチルセルロー
ス、メチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシルエチルセルロース、ポリ
アクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、マレ
イン酸重合物、ポリエステルポリオール樹脂、ポリエス
テルポリエーテル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート等を例示できる。
【0019】隠蔽材は、筆跡などを隠蔽するために用い
るものであって、白色顔料や金属粉など隠蔽力の強いも
のであれば良い。白色顔料としては、酸化亜鉛、酸化チ
タン等が挙げられるが、隠蔽力の点から酸化チタンが最
も好ましく用いられる。酸化チタンは、ルチル型、アナ
ターゼ型など各種利用できる。具体的には、堺化学工業
(株)製造タイトーンSR−1、同R−650,同R−3
L、同R−310、同A−110、同A−150、同R
−5N、石原産業(株)製造のタイペークR−580、同
R−550、同R−930、同A−100、同A−22
0、チタン工業(株)製造のクロノスKR−310、同K
R−380、同KR−480、同KAー10、同KA−
20、同KA−30、テイカ(株)製造のJR−301、
同−701、同−805、JAシリーズ各種などが挙げ
られる。金属粉としては、アルミニウム粉顔料、真鍮粉
顔料などが挙げられる。これらの隠蔽材は単独でも、2
種以上適宜混合しても使用できる。
【0020】なお、上記の隠蔽材、結合材、体質材、粘
着材の他に脂肪酸、金属石鹸、脂肪族アルコールなどの
滑剤、プロピレンカ−ボネ−トなどの可塑剤、無定型シ
リカなどの充填材といった、従来固形修正具に使用され
ている公知の材料を必要に応じて用いることもできる。
【0021】本発明の固形修正具は、上記各成分を加熱
撹拌混合し、また、使用する結合材の特性によっては、
水、アルコール、メチルエチルケトンなどの極性溶剤
や、トルエンなどの非極性溶剤を任意に使用しながら、
ヘンシルミキサー、ボールミル、また必要に応じてニー
ダー、3本ロールミル等の混練機で混練し、これを溶融
状態で型に流し込んだり、射出・圧入若しくは押出成形
し、冷却固化して得ることができる。また、細径の芯状
にする場合は、混練後、若干溶剤分を残存させた材料を
縦型押出機用のシリンダーに装填し、油圧ピストンでシ
リンダー内材料を押出し成形し、含有する有機溶剤を乾
燥機などを利用して乾燥することで得ることができる。
【0022】
【作用】本発明の固形修正具は二酸化チタン被覆板状物
の板状構造が芯体成型時に配向することで緻密な構造を
作り上げるので成型物の強度が高まる。また、固形修正
具として文字などを修正する際には、隠蔽材の二酸化チ
タンと粘着材が二酸化チタン被覆板状物の摩耗による崩
れと重ね塗りによる擦過で、紙面上に隠蔽材の酸化チタ
ン粒子を均等に引き延ばすと同時に次々に摩耗して崩れ
てくる二酸化チタン被覆板状物の粒子を粘着材が接合す
ることでより少ない回数で修正塗膜を稼ぐことが可能に
なる。そして重ね塗りによる摩耗と定着を繰り返して得
られた修正塗膜は二酸化チタン被覆板状物が交互に重ね
合った積層構造をとるので強度が発現し、再筆記時にも
ペン先が埋没することなく筆記が可能になる。またこの
二酸化チタン被覆板状物表面の二酸化チタン層と基材板
状物との屈折率の違いから修正塗膜上の白さの反射強度
が向上することも高い隠蔽性が得られる要因のひとつと
も考えられる。
【0023】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を説明するが、
本発明は実施例のみに限定されるものではない。
【0024】<実施例1> 酸化チタン(隠蔽材) 30重量部 ニトロセルロース(結合材) 15重量部 プロピレンカーボネート(可塑剤) 5重量部 ステアリン酸アルミニウム(滑材) 6重量部 MagnaPearl3100(体質材:二酸化チ タン被覆雲母、二酸化チタン平均被覆率:42重量% 、エンゲルハ−ド(株)製) 38重量部 R80(粘着材:ハリマ化成(株)製造) 6重量部 メチルエチルケトン(溶剤) 100重量部
【0025】上記材料を配合して、ヘンシルミキサーで
分散後、3本ロールミルで混練及び更なる分散を行い、
溶剤分を調整しながら縦型押出機で成形後、残存溶剤分
を完全に除くために、80℃で8時間乾燥させ、直径が
2.0mmの芯状の固形修正具を得た。
【0026】<実施例2>実施例1においてMagna
Pearl3100に代え、粘着材ポリエステル系樹脂
約9%(粘着材総量8.42%)で被覆処理を施したSMF9
0R(二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン平均被覆
率:37重量%)に代えた以外は実施例1と同様にして
直径が2.0mmの芯状の固形修正具を得た
【0027】<実施例3〜17>実施例1においてMa
gnaPearl3100の使用量を3(4.6%)、6(8.8
%)、7(10.1%)、9(12.7%)、11(15.1%)、12(16.2
%)、16(20.5%)、20(24.4%)、21(25.3%)、22(2
6.2%)、45(42.1%)、92(59.7%)、93(60.0%)、94
(60.3%)、103(62.4%)重量部に代えた以外は実施例1
と同様にして直径が2.0mmの芯状の固形修正具を得
た。
【0028】<実施例18〜32>実施例2においてS
MF90Rの使用量を3、6、7、9、11、12、1
6、20、21、22、45、92、93、94、10
3重量部に代えた以外は実施例1と同様にして直径が
2.0mmの芯状の固形修正具を得た。
【0029】<実施例33〜38>実施例1においてM
agnaPearl3100(二酸化チタン被覆雲母、
二酸化チタン平均被覆率:42重量%)に代えてMag
na Pearl4000(二酸化チタン被覆雲母、二
酸化チタン平均被覆率:15重量%)、ME−100
(二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン平均被覆率:2
9重量%)、MagnaPearl2100(二酸化チ
タン被覆雲母、二酸化チタン平均被覆率:33重量
%)、MY-100RF(二酸化チタン被覆雲母、二酸
化チタン平均被覆率:57重量%)、MG−100RF
(二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン平均被覆率:6
8重量%)、Micro Green(二酸化チタン被
覆雲母、二酸化チタン平均被覆率:80重量%)にした
以外は実施例1と同様にして直径が2.0mmの芯状の
固形修正具を得た。
【0030】<実施例39、40>実施例1において、
MagnaPearl3100(二酸化チタン被覆雲
母、二酸化チタン平均被覆率:42重量%)に代えてP
C2055T(二酸化チタン被覆タルク、二酸化チタン
被覆率:50重量%、触媒化成工業(株)製)、PC2
035(二酸化チタン被覆セリサイト、二酸化チタン被
覆率:30重量%、触媒化成工業(株)製)にそれぞれ
代えた以外は実施例1と同様にして直径が2.0mmの
芯状の固形修正具を得た。
【0031】 <実施例41> 酸化チタン(隠蔽材) 30重量部 ニトロセルロース(結合材) 15重量部 プロピレンカーボネート(可塑剤) 5重量部 ステアリン酸アルミニウム(滑材) 6重量部 MagnaPearl3100(二酸化チタン被覆 雲母、二酸化チタン平均被覆率:42重量%:エンゲ ルハ−ド(株)製) 14重量部 SMF90R(二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタ ン平均被覆率:37重量%、粘着性ポリエステル樹脂 被覆:日本光研(株)製) 5重量部 板状アルミナ(体質材:平均粒子径2μm、アスペ クト比50、セラフYFA02050、YKK(株)製、) 19重量部 R80(粘着材:ハリマ化成(株)製造) 6重量部 メチルエチルケトン(溶剤) 100重量部
【0032】上記材料を配合して、ヘンシルミキサーで
分散後、3本ロールミルで混練及び更なる分散を行い、
溶剤分を調整しながら縦型押出機で成形後、残存溶剤分
を完全に除くために、80℃で8時間乾燥させ、直径が
2.0mmの芯状の固形修正具を得た。
【0033】<実施例42〜50>実施例41において
セラフYFA02050板状アルミナ(平均粒子径2μ
m、アスペクト比50)を板状アルミナA(平均粒子径
0.6μm、アスペクト比10)、板状アルミナB(平
均粒子径5μm、アスペクト比70)、板状アルミナC
(平均粒子径10μm、アスペクト比30)、板状アル
ミナD(平均粒子径18μm、アスペクト比70)、板
状アルミナE(平均粒子径2μm、アスペクト比2
5)、板状アルミナF(平均粒子径0.4μm、アスペ
クト比8)、板状アルミナG(平均粒子径1μm、アス
ペクト比8)、板状アルミナH(平均粒子径22μm、
アスペクト比70)、板状アルミナI(平均粒子径25
μm、アスペクト比85)に各々代えた以外は実施例4
0と同様にして直径が2.0mmの芯状の固形修正具を
得た。
【0034】<比較例1>実施例1においてMagna
Pearl3100をマイカに代えた以外は実施例1と
同様にして直径が2.0mmの芯状の固形修正具を得
た。
【0035】<比較例2>実施例1においてMagna
Pearl3100をプロピレングリコールモノメチル
エーテルに代えた以外は実施例1と同様にして直径が
2.0mmの芯状の固形修正具を得た。
【0036】上記各実施例1〜50及び比較例1、2で
得られた固形修正具を用いて、曲げ強さ(単位;MP
a)(JIS S 6005に基づく)と、隠蔽性の代
用特性として重ね塗り回数を、再筆記時ペン先の潜り具
合の代用特性として塗膜強度を測定した。試験結果を表
1に示す。
【0037】重ね塗り回数の測定方法 10ポイントの「議」の文字をワープロで作成し、これ
をプリンターで出力し、更にこの用紙を乾式コピー機に
て複写したものを試料とした。この試料を用いて、目視
判断で文字が消えるまでの重ね塗り回数の平均を被験者
10人のモニター調査にて測定した。
【0038】再筆記性試験(塗膜強度試験) 再筆記性の代用特性としては、上記試験用紙に各実施
例、比較例より得られた固形修正具で完全に隠蔽した修
正面に、市販の黒色水性ゲルインキボールペン(K11
6、ぺんてる(株)製)で50gから25g間隔で筆記荷
重を変えて直線を筆記し、その筆跡を観察して塗膜が少
々凹むが実用上支障のない筆跡が得られた最大の筆記荷
重を塗膜強度とした。尚、相対的に実測値が低い場合は
塗膜面が柔らかく筆記時にペン先が潜り、筆記に支障を
生じやすい傾向がある。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、細径の
芯状にしても、強度があり下地を隠蔽する回数が少ない
と同時に、再筆記時においてもペン先が潜ることなく通
常の筆記が可能な固形修正具を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 HA216 HA536 HA546 KA15 KA20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隠蔽材と、体質材と、粘着材と結合材と
    を少なくとも含み、前記体質材は少なくとも二酸化チタ
    ン被覆板状物を含むことを特徴とする固形修正具。
  2. 【請求項2】 前記体質材は少なくとも二酸化チタン被
    覆板状物と平均粒子径が0.5〜20μm、アスペクト
    比が10〜80である板状アルミナとを併用することを
    特徴とする請求項1記載の固形修正具。
  3. 【請求項3】 前記二酸化チタン被覆板状物が、二酸化
    チタン被覆雲母であることを特徴とする請求項1又は2
    の何れかに記載の固形修正具。
  4. 【請求項4】 前記二酸化チタン被覆板状物が、二酸化
    チタン被覆タルクであることを特徴とする請求項1又は
    2の何れかに記載の固形修正具。
  5. 【請求項5】 前記二酸化チタン被覆板状物が、二酸化
    チタン被覆セリサイトであることを特徴とする請求項1
    又は2の何れかに記載の固形修正具。
  6. 【請求項6】 前記二酸化チタン被覆板状物の二酸化チ
    タンの被覆率が30〜70重量%であることを特徴とす
    る請求項1乃至5の何れかに記載の固形修正具。
  7. 【請求項7】 前記二酸化チタン被覆板状物の使用量が
    固形修正具全量に対して10〜60重量%であることを
    特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の固形修正
    具。
  8. 【請求項8】 前記二酸化チタン被覆板状物の表面に粘
    着材が被覆されていることを特徴とする請求項1乃至7
    の何れかに記載の固形修正具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008013588A (ja) * 2006-06-30 2008-01-24 Pentel Corp 油性インキ

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