JP2003201178A - 炭化物焼結体の製造方法及び炭化物焼結体 - Google Patents
炭化物焼結体の製造方法及び炭化物焼結体Info
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Abstract
する炭化物焼結体を低コストで製造する方法を提供す
る。 【解決手段】溶媒と該溶媒に実質的に溶解しない高分子
有機物をコーティングした炭化物粉体の混合物より成形
体を製造し、該成形体を乾燥後焼結する炭化物焼結体の
製造方法であって、焼結体中に含有されるグラファイト
が該焼結体を100重量部として1―5重量部となる該
高分子有機物をコーティングした炭化物粉体を用いるこ
とを特徴とする炭化物焼結体の製造方法。
Description
助剤を主成分とする混合物から得られる成形体を、乾燥
後焼結する炭化物焼結体の製造方法に関するもので、特
に高密度、高剛性、高強度の炭化硼素焼結体およびその
製造方法に関する。
体を成形後焼結して製造する製品は、大型複雑形状品を
製造する事が極めて難しい事が知られている。その理由
はまず第一には粉体の成形の難しさがあげられる。大型
複雑形状の粉体成形品は強度が小さいためにもろくて破
損し易く、そのハンドリングは難しい。また粉体を大型
複雑形状に成形するためには、粉体をそのままプレスす
るだけでは難しいため、通常成形工程のどこかに粉体と
溶媒の混合物を調合し、その混合物より成形体またはそ
の前駆体を形成する湿式成形の手法をとる。この粉体と
溶媒の混合物からなる成形体またはその前駆体には工程
中外力がかかる場合が多く、破損を防ぐためには粉体と
溶媒の混合物には可塑性が要求される。しかしながら通
常の溶媒と粉体の混合物には粘土などの可塑性粉体を大
量に含む場合を除き、可塑性がほとんどないのが普通で
ある。
段として粉体と溶媒の混合物に成形助剤を加える手段が
とられる事がある。この成形助剤としては例えば乾燥し
た成形体に強度を与えるバインダーや、粉体と溶媒の混
合物に可塑性を与える可塑性付与剤をあげることができ
る。このようなバインダーや可塑性付与剤のような成形
助剤としては主として高分子有機物が用いられるが、こ
れらの成形助剤は粉体と溶媒の混合物中に均一に分散し
ていることが好ましい。この様な粉体と溶媒の混合物中
に高分子有機物が均一に分散している状態を作り出すた
めには、該高分子有機物として溶媒に可溶もしくはエマ
ルジョンのような形で分散可能であるものを用いるのが
従来の技術である(例えば、特許文献1、特許文献2参
照。)。
ーティングしてから粉体の成形を行う技術としては、耐
水性の低い窒化珪素質粉体を水系溶媒で成形する場合に
粉体に耐水性を付与するために水不溶の樹脂で粉体をコ
ーティングする技術が知られているが(例えば、特許文
献3参照。)、これは成形体に可塑性や強度を付与する
ものではなく、別途水溶性の可塑剤やバインダー等の成
形助剤を添加する必要がある。また粉体表面を樹脂でコ
ーティングしてから有機溶媒を用いて成形する技術も開
示されているが(例えば、特許文献4参照。)、ここで
コーティングされた樹脂は有機溶媒に可溶であり、可溶
であることを利用して可塑性を付与するものである。
の成形・焼結により大型複雑形状品を製造する事が難し
いもう一つの理由として均一かつ緻密に焼結する事が難
しい事をあげることができる。粉体成形体を均一かつ緻
密に焼結するためにはまず成形体の粉体充填を均一かつ
緻密にする必要がある。またその他の手段としては焼結
を促進するための焼結助剤を粉体と溶媒の混合物に添加
しておく手段や、ホットプレスにより高温高圧の条件下
で焼結する方法をあげることができる。またセラミック
粉体は微粒になるほど焼結が容易になる事は周知である
が、粉体は微粒になるほどその成形が難しくなる事も周
知である。
形状品を製造する難しさについて説明したが、その中で
も難成形・難焼結と呼ばれている材質としては炭化珪素
や炭化硼素などの炭化物系のセラミックスをあげること
ができ、その中でも炭化硼素系の材料は難しいとされて
いる。炭化硼素焼結体はその難焼結性のためホットプレ
スで製造されるのが普通である。また常圧焼結の製造方
法としては焼結助剤としてフェノール樹脂等の形態をと
る炭素含有物質が有効であることが知られている(例え
ば、特許文献5参照。)。当該物質は加熱によって形態
が変換されて、炭素分を骨格成分とする自由炭素となり
焼結に寄与する。良好な焼結性を得る為には、当該自由
炭素を出来るだけ均一に粉体粒子の表面に分布させるこ
とが望ましい。フェノール樹脂は、均一な分布を達成す
る点で、その他カーボンブラック等の粉末を直接添加す
る方法よりも優れた能力を発揮する。またカーボン分以
外を焼結助剤として用いた炭化硼素の常圧焼結法も開示
されている(例えば特許文献6参照。)。またBCl3お
よびCCl4等を原料としてCVDの手法により炭化硼素膜
を製造する方法もある(例えば、非特許文献1参
照。)。該手法によれば、製造された炭化硼素膜に含ま
れる硼素原子と炭素原子のモル比(B/C)が4.0の
ときに最も高いビッカース硬度や破壊靭性値が得られる
ことが知られている。またB/Cを変化させて製造した
炭化硼素結晶の格子定数についての知見も開示されてい
るが(例えば、非特許文献2参照。)、これらの知見は
は単結晶、ホットプレス、CVD等の手法で得られた炭
化硼素結晶の格子定数値であったり、またその際の炭化
硼素結晶以外の成分については言及されていなかったり
する。さらに常圧焼結工程中における炭化硼素結晶の格
子定数の変化については知られていない。
も大型・複雑形状のものを製造するのに適しているが、
その鋳込成形は最も技術的に難しい成形方法でもある。
そして難成形性の炭化物セラミックスの中でも炭化珪素
の鋳込成形技術は知られているが(例えば、特許文献7
参照。)、さらに難成形性の炭化硼素に関しては、その
鋳込成形技術は知られていない。
Toshio Hirai 著J.Am.Ceram.Soc.,C13-C14(1984)
emistry of Carbide ;Nitride and Borides」Kluwer Ac
ademic Publishers,97-111(1990)
術においては次のような問題点があった。粉体の湿式成
形において有機高分子の成形助剤を用いる場合、成形方
法として例えば鋳込成形を行う場合においては溶媒に可
溶の助剤は型材の目詰まりを引き起こすことが多い。ま
た溶媒に可溶の成形助剤は、成形体からの溶媒の乾燥工
程において成形体中に偏析を引き起こすことがあり、そ
のため乾燥後の成形体は不均一になってしまう。そして
この不均一となった成形体は次の焼結工程においても不
均一なままであり、結局不均一な焼結体しか得られな
い。また例えば非可塑性坏土を用いる成形においては、
いかに従来の方法により可塑性を付与する成形助剤を加
えようと、粘土素地などの可塑性坏土に比べるとその可
塑性は劣ったものであり、成形体の大きさ・形状には限
界がある。
いて焼失させる必要があるため、結局焼成体の密度は低
下してしまい、充分な焼成体の物性が得られないことに
なる。また通常の焼結助剤は粉体と溶媒の混合物中に均
一に分散させる事は難しく、その結果、成形体中に不均
一に存在する焼結助剤は、結局不均一な焼結体物性の結
果につながってしまう。
焼結と呼ばれている炭化珪素や炭化硼素系のセラミック
スに関して大型複雑形状のものを製造する事はできな
い。ホットプレスにより高温高圧の条件下で焼結を促進
させる方法は、製造コストの増大は避けられず、また基
本的に設備面の制約からも大型複雑形状のものを製造す
る事はできない。また従来の常圧焼結の方法では大型複
雑形状の製品を作ることは不可能であり、相対密度も9
6%程度がその最大である。尚ここでいう相対密度と
は、理論密度に対する百分率で表したものである。さら
に常圧焼結の場合、前述のようにフェノール樹脂等の焼
結助剤の添加が必須となるが、下記に示すように工業的
に大量生産される炭化硼素粉末の組成がばらつく為に、
焼結助剤の最適添加量が変動するという問題がある。つ
まり、炭化硼素粉末の工業的な製造方法としては、無水
ホウ酸の炭素還元法が一般的であり、電気アーク炉ある
いは抵抗炉で強熱し、炭化硼素インゴットとして得られ
る。この際大量のCOガスが発生し、またB2O3の融
点および沸点ともに低い為、加熱中の揮発損失が多く、
炭化硼素結晶中の硼素原子と炭素原子のモル比B/Cが
4.0からずれやすい(一般的に4.0より大きくな
る)。さらに当該製造方法によると、未反応の自由炭素
が残留するなど、製造元や製造ロットによってB/Cや
自由炭素量等の組成が大幅に異なる。前述のように、炭
化硼素粉末を常圧焼結する際の焼結助剤としては、フェ
ノール樹脂等の形態をとる炭素含有物質から変換される
自由炭素が有効であることが知られているが、製造元や
製造ロットによって出発原料に含まれる自由炭素量等が
変動する等の理由から、同一量の焼結助剤を添加して
も、物性が変動するという問題がある。また最適な焼結
助剤の添加量を決定するには、各ロット毎に成形試験、
焼成試験を行う必要がある。過剰な自由炭素はグラファ
イトとして焼結体中に残留し、機械的特性等を低下さ
せ、逆に自由炭素が少ないと粒成長が促進され、さらに
は緻密化が進行しないという問題が発生する。また炭化
物粉体の焼結助剤として炭素を用いた場合過剰な自由炭
素が存在すると粒界部に炭素分を含む粒界相として残る
ため、焼結体の物性は低下するという問題も発生する。
また炭化硼素膜をCVDの手法により製造する方法にお
いては、大型複雑形状品を製造することは全く不可能で
あり、最大数mmの炭化硼素膜に限定される。以上の理
由により、特に難成形・難焼結の炭化物系セラミック
ス、特に炭化硼素に関してはこれまで大型複雑形状の製
品を低コストで製造する事は全く不可能とされてきた。
すべく、溶媒と該溶媒に実質的に溶解しない高分子有機
物をコーティングした炭化物粉体の混合物より成形体を
製造し、該成形体を乾燥後焼結する炭化物焼結体の製造
方法であって、焼結体中に含有されるグラファイトが該
焼結体を100重量部として1―5重量部となる該高分
子有機物をコーティングした炭化物粉体を用いることを
特徴とする炭化物焼結体の製造方法、及びこの製造方法
によって得られた炭化物焼結体を提供する。また、この
焼結体の製造方法に用いるための、溶媒と該溶媒に実質
的に溶解しない高分子有機物をコーティングした炭化物
粉体の混合物、及び該混合物より製造される成形体を提
供する。また炭化物粉体と溶媒と助剤を主成分とする混
合物を出発原料とし、成形及び焼結工程において、該助
剤が成形工程においては成形助剤として成形体またはそ
の前駆体に可塑性及び/または強度を付与し焼成工程に
おいては焼結助剤として焼結を促進し、さらに焼結体中
に含有されるグラファイトが、該焼結体を100重量部
として1―5重量部となる該粉体と溶媒と助剤を主成分
とする混合物を用いることを特徴とする炭化物焼結体の
製造方法、及びこの製造方法によって得られた炭化物焼
結体を提供する。また、平均粒子径が0.3μm〜1.
4μmの炭化硼素を主成分とする粉体を成形助剤及び焼
結助剤と共に溶媒中に分散させたスラリーを多孔質型に
注型し、該多孔質型に溶媒の一部を吸収させることによ
り該スラリーを固化させた成形体を作成し、該成形体を
乾燥後、非酸化性雰囲気下で常圧焼結するか又は非酸化
性雰囲気下で常圧焼結後HIP処理する炭化硼素焼結体
の製造方法であって、該炭化硼素焼結体中に含有される
グラファイトが該焼結体を100重量部として1―5重
量部となる該粉体と成形助剤及び焼結助剤の混合物を用
いることを特徴とする炭化硼素焼結体の製造方法、及び
この製造方法によって得られた炭化硼素焼結体を提供す
る。またグラファイト結晶粒子を1−5重量部含む炭化
硼素多結晶焼結体を提供する。また炭化物粉体と炭素分
を主成分として含む焼結助剤からなる成形体を焼結させ
ることを特徴とする実質的に粒界相が存在しない炭化物
焼結体の製造方法を提供する。また粒界部に実質的に粒
界相が存在しない炭化硼素多結晶焼結体を提供する。
いて説明する。本発明の炭化物焼結体の製造方法は、焼
結体中に含有されるグラファイトが、焼結体100重量
部に対して1−5重量部であることが好ましい。これは
上記グラファイトが1重量部よりも少ないと、焼結過程
において、表面拡散による物質移動が支配的となる為、
緻密化がほとんど進行せず、機械的特性等が向上しない
ためである。逆に5重量部よりも多いと、焼結体中に不
純物として存在することによる悪影響が顕著になり所望
の物性が得られず、また5重量部以上の領域においては
グラファイトの増加とともに焼結体の相対密度が低下す
る傾向が見られるためである。
囲で均一に存在していることが非常に重要である。グラ
ファイトが偏析して存在しているとすると、たとえ1−
5重量部の範囲であっても機械的強度等の低下を免れ
ず、また局所的な異常粒成長を引き起こし、更なる物性
低下を招来する。従ってグラファイトを如何に均一に存
在せしめるかが重要となるが、以下に詳細に説明してい
くように、溶媒と該溶媒に実質的に溶解しない高分子有
機物をコーティングした炭化物粉体の混合物を用いるこ
とで達成される。
高分子有機物は成形助剤または焼結助剤としての作用を
示すものである。このような成形助剤または焼結助剤と
して作用させるために用いられる高分子有機物は成形工
程または焼結工程において均一に粉体周辺に存在するこ
とが好ましい。そのために従来の方法としては溶媒中に
高分子有機物を溶解させた状態で成形し、成形工程の進
行に伴って溶媒分が減少し、ついには溶媒分が完全にな
くなることにより溶解していた高分子有機物を粉体の間
隙に存在せしめるという方法が用いられてきた。しかし
ながらこの方法には前述のように、例えば鋳込成形を行
う場合には鋳込成形型が高分子有機物を吸い込むことに
よって目詰まりを起こすことや、また成形体の乾燥工程
において高分子有機物の成形体中の部分的な偏析が発生
することのような欠点があり、成形体またはその焼結体
に充分な物性を発現させることはできない。
形工程中、または焼結工程中に均一に粉体周辺に存在せ
しめる手段として、使用する溶媒に実質的に溶解しない
高分子有機物をあらかじめコーティングした粉体を用い
て成形する方法を最も好ましい実施態様として用いる。
例えば溶媒として水を用いて鋳込成形を行う場合におい
ては、まず有機溶媒に溶解するが水には実質的に溶解し
ない高分子有機物を有機溶媒中に溶解させ、該溶液とセ
ラミックス粉体を混合した後に該混合物から有機溶剤を
蒸発などの手段により実質的に取り除いた、高分子有機
物がコーティングされた粉体を製造する。次に高分子有
機物がコーティングされた粉と水を混合してスラリーを
製造し、そのスラリーを用いて鋳込成形を行う。有機溶
媒を用いて鋳込成形を行う場合においては全く逆に水溶
性であるが該有機溶媒には実質的に溶解しない高分子有
機物を用いて、セラミックス粉体表面をあらかじめコー
ティングしておけばよい。その他にもスプレードライ法
や、高分子有機物の直接吹き付けや練り混ぜなどの方法
により、粉体表面に高分子有機物をコーティングする事
が可能である。これは従来の湿式成形法の常識となって
いる使用する溶媒に可溶の成形助剤を用いるという概念
の全く反対である。また水や有機溶媒に溶解しないとい
う意味は、全く溶解しないというわけではなく仮にごく
微量溶解するにせよ実質的な意味でそれは無視すること
ができるという意味である。例えば高分子有機物として
フェノール樹脂を用いる場合においては、フェノール樹
脂には油溶性のものが多いノボラック型と水溶性のもの
が多いレゾルシン型があり、溶媒として水を用いて鋳込
成形を行う場合は油溶性のノボラック型を用い、溶媒と
して有機溶媒を用いて鋳込成形を行う場合は水溶性のレ
ゾルシン型を用いると好適である。本発明で用いられる
高分子有機物としては、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、弗素樹脂、ポリプロピレン樹脂、ユ
リア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、スチロー
ル樹脂、アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、酢酸ビニ
ル樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル
樹脂、セルロース樹脂、糖類などをあげることができ
る。
形方法としては鋳込成形を挙げることができる。鋳込成
形とは例えばセラミックスの鋳込成形を例にとるとセラ
ミックス粉末を主成分とし成形助剤及び焼結助剤と共に
溶媒中に分散させたスラリーを多孔質型に注型し、多孔
質型に溶媒の一部を型の毛管吸引力やスラリーへの直接
加圧等により吸収させることにより該スラリーを固化さ
せてから脱型・乾燥させる成形方法である。溶媒として
は水や各種有機溶媒が用いられるが、最も汎用性がある
のは水を主成分とする溶媒である。なお、本発明で特に
大型・肉圧の製品を鋳込成形する場合においては、長時
間の着肉を行うとスラリーの沈降やいわゆるすわりなど
の現象により均一な成形体が得られない場合がある。こ
の場合短時間で着肉を達成する方法のひとつとして、着
肉中のスラリーに加圧する加圧成形の手段をあげること
ができる。加圧のための圧力には特に制限はなく、高圧
にするほど着肉速度が大きくなるが、工業的には0.3
MPa〜10MPa程度の圧力が適当である。
の混合物であるスラリーより溶媒が型に吸収されて成形
体になり、該成形体の型内乾燥時や脱型時や脱型直後の
湿潤状態での加工時などにクラックの発生を防ぐなどの
ために可塑性や強度が要求され、さらに溶媒が乾燥など
によって除かれた時に、ハンドリング時の衝撃などに耐
えるために強度が要求されるようになるため、本発明の
応用により該混合物より溶媒が除かれていく各工程にお
いて該混合物に可塑性及び/または強度を与える湿式成
形方法を好適に適用することができる。
ラリーの流動特性やスラリー中の粉体の分散特性を向上
させたり、成形体のバインダーや可塑性付与剤として機
能して成形体強度を向上させたりするものである。前述
の高分子有機物として例示したもの以外の好ましい成形
助剤としては、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アン
モニウム、アルギン酸トリエタノールアミン等のアルギ
ン酸塩、ポリカルボン酸アンモニウム、ジブタルフター
ル、カルボキシルメチルセルロース、カルボキシルメチ
ルセルロースナトリウム、カルボキシルメチルセルロー
スアンモニウム、メチルセルロース、メチルセルロース
ナトリウム、ヒドロキシルエチルセルロース、ヒドロキ
シルエチルセルロースナトリウム、ポリビニルアルコー
ル、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ナトリウ
ム、アクリル酸またはそのアンモニウム塩のオリゴマ
ー、モノエチルアミンなどの各種アミン、ピリジン、ピ
ペリジン、水酸化テトラメチルアンモニウム、デキスト
リン、ペプトン、溶性デンプン、各種ポリマー、各種エ
マルジョン等の有機物や粘土類を挙げることができる。
させるとは増粘または解膠作用によりスラリーの粘性を
最適値に調節することやスラリーの流動特性にチクソト
ロピー性を付与することをさしており、特に焼結特性の
みを考慮してセラミック粉体の粒度分布幅を狭くした場
合スラリーはダイラタンシー性を示すようになるため、
この成形助剤の添加により流動特性をチクソトロピック
に改質することは重要である。
の好ましい粉体の粒度分布としては、平均粒径の1/2
より小さな粒径を持つ粉体の体積分率が10%以上を占
めるようにすることが好ましい。この体積分率が好まし
い下限未満になると、成形助剤の添加によっては好まし
いスラリーの流動特性が得られない場合がある。この体
積分率には好ましい上限はなく、例えば成形に続いて焼
結を行う場合においては各粉体の焼結特性により、焼結
度が悪化しない範囲で粒度分布を広くすることが好まし
い。
として鋳込成形について述べてきたが、本発明における
好ましい粉体の成形方法としてはさらに押し出し成形、
湿式プレス成形、チクソトロピー成形、テープ成形など
をあげることができる。また可塑性が発現した粉体と溶
媒との混合物を用いて、該可塑性を利用して成形する成
形方法をあげることもできる。可塑性を利用して成形す
るとは、その成形工程において成形体または押し出し成
形における練り土などの成形体の前駆体に力を加え、該
成形体または成形体の前駆体の可塑変形を利用して成形
する成形法をさし、前記押し出し成形などはその例であ
る。これらの成形方法においては成形過程そのものに可
塑性を利用しているとともに、成形後のハンドリングに
はやはり成形体の強度が要求されるため、本発明を好適
に応用することができる。
方法について述べてきたが、以下に該成形方法により得
られた成形体を乾燥後、焼成する工程について詳細に説
明する。まず本発明における焼結体の製造方法には、溶
媒と該溶媒に実質的に溶解しない高分子有機物をコーテ
ィングした炭化物粉体の混合物より製造された成形体を
乾燥後、焼成する工程において、該高分子有機物が成形
工程においては成形体またはその前駆体に成形助剤とし
て作用し、焼結工程においては該高分子有機物が焼結を
促進する焼結助剤としての効果を呈することを特徴とす
る粉体焼結体の製造方法を含むものである。このように
セラミックス粉体の成形方法及び焼結方法に関してそれ
ぞれの工程に用いられる成形助剤、焼結助剤として共通
のものを用いる手段をとる理由は、例えば成形助剤が焼
結に関与しないものである場合、その成形助剤を焼結工
程中で加熱により取り除く必要があり、その取り除かれ
た焼結助剤の分だけ充填が低くなって焼結が妨げられて
しまうことを防ぐためである。
焼結助剤としての両方の働きを示す成分が発現する成形
助剤としての機能としては、例えば成形工程において成
形体またはその前駆体に可塑性及び/または強度を付与
するものである。この可塑性とは成形体にしなやかさを
与えることにより、工程中に成形体に何らかの応力がか
かった場合においても変形によるクラックが発生するの
を抑える働きをするものである。また強度とは文字通り
成形体の強度を向上させることにより、成形体に衝撃な
どの外力が加えられた場合にも破損などが生じないよう
にすることを意味している。可塑性は主として成形体中
に溶媒が比較的に多い場合に重要なファクターであり、
成形体の乾燥が進み溶媒が比較的少なくなってからは強
度が重要なファクターとなる。なお、この様な成形助剤
と焼結助剤の両方の働きを示す助剤を用いるという観点
からは、これまで述べてきた最も好ましい鋳込み成形
や、押し出し成形、湿式プレス成形、チクソトロピー成
形、テープ成形等以外にも適用可能な成形方法として溶
媒と該助剤と粉体の混合物からスプレードライのような
手段を用いて製造される顆粒を用いてCIPやプレスな
どの手法により成形する方法もあげることができる。
び焼結助剤の両方の働きを示す成分が発現する成形助剤
としての機能は主として可塑性及び/または強度である
ため、その他の機能を示す成形助剤として例えば解膠剤
や分散剤は別途加える必要がある場合が多い。また可塑
性や強度を向上させる成形助剤を更に別途組み合せて用
いることもできる。焼結助剤に関しても同様に、成形助
剤及び焼結助剤の両方の機能を呈する成分以外に、別の
焼結助剤と組み合せることも可能である。
しての働きを呈する好適な成分としては、前述の粉体に
コーティングする材料として用いられたような高分子有
機物があげられ、例えばエポキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、弗素樹脂、ポリプロピレン樹脂、ユ
リア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、スチロー
ル樹脂、アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、酢酸ビニ
ル樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル
樹脂、セルロース樹脂、糖類などをあげることができ
る。高分子有機物の場合、焼結助剤として働くのは主と
して炭素分であるため、焼結助剤としての効率を上げる
ためには炭素分の含有量が多い有機物が好ましく、例え
ばフェノール樹脂やフラン樹脂をあげることができる。
非可塑性の無機坏土を用いて成形し続いて焼結する場合
をあげることができる。その中でも特に好適に応用でき
る材料としては炭化物焼結体をあげることができ、その
中でもさらに好適に応用できるセラミックス焼結体とし
ては、最も難成形かつ難焼結であることが知られている
炭化硼素焼結体を挙げることができる。
るものであっては、その気孔率が10体積%以下である
ことが好ましく、5体積%以下であればさらに好まし
い。なお常圧焼結とは加圧しないという意味であって、
減圧・真空焼結も含むものである。また加圧しないとい
う意味は焼結工程において加圧しないという意味であっ
て、脱脂工程において急激な脱脂による成形体の破壊な
どを防ぐために加圧する事は差し支えない。また気孔率
とは開気孔と閉気孔の両方を含む気孔率であるが、本発
明においては、開気孔率は実質的に0に近いため、気孔
率は閉気孔率と実質的に同等である。なお、炭化硼素焼
結体は常圧焼結後、さらにHIP処理を行うことによ
り、さらに気孔率を低下させて高剛性・高強度にするこ
ともできる。このHIP処理を行う場合の好ましい気孔
率は5体積%以下、さらに好ましくは2.5体積%以下
である。気孔率が好ましい上限を超えると物性が不十分
であったり、焼結後の加工時にチッピングを起こし易く
なる等の不具合が発生する場合がある。なお気孔率には
特に好ましい下限はなく、所望の物性に到達するまで気
孔率を小さくすれば良い。
雰囲気はアルゴン、ヘリウム、窒素、真空などの非酸化
雰囲気で、最高温度を2000〜2400℃とすること
が好ましい。この焼成条件で焼結させるためには原料粉
体は炭化硼素分を90%以上、さらに好ましくは95%
以上含むものであることが好ましく、その原料炭化硼素
粉の平均粒径は0.3μm−1.4μmであることが好
ましく、さらに焼結助剤が必要である。この様な微粒の
粉末は通常の鋳込成形に比べると非常に微粒であるため
に成形体の充填があがりにくく、成形体の可塑性や強度
も発現しにくい粒度構成である。この様な成形体の物性
を向上させるためには前述の成形助剤としても焼結助剤
としても作用する助剤を用いることが好ましく、特に好
ましい助剤はフェノール樹脂、フラン樹脂などの樹脂分
である。焼結助剤としては上記樹脂分を単独で用いても
良く、硼化チタン、ポリカルボシラン、炭化タングステ
ン、炭化鉄、炭化タリウム、炭化チタン、弗化アルミニ
ウム、炭化ジルコニウム、カーボンブラック、ピッチ、
タールなどと組み合せることもできる。
雰囲気下での焼結工程中の昇温過程において形態が変換
されて、炭素分を骨格成分とする自由炭素となり、炭化
硼素粉末に始めから混入している自由炭素とともに炭化
硼素の粒成長を抑制して焼結助剤としての働きを示す。
またこれら自由炭素は、2000℃以上の高温域におい
ては、グラファイトの形態に変換されて粒成長を抑制
し、さらに炭化硼素との間で共融温度を低下せしめ物質
移動を促進し、緻密化に寄与する。ここで本発明の炭化
物焼結体の製造方法は、焼結体中に含有されるグラファ
イトが、焼結体100重量部に対して1−5重量部であ
ることが重要である。これは前述のように、グラファイ
トが1重量部よりも少ないと、昇温過程において表面拡
散による物質移動が支配的となる為、粒成長を促進し、
さらには緻密化がほとんど進行せず機械的特性等が向上
しないためである。逆に5重量部よりも多いと、焼結体
中に不純物として存在することによる悪影響が顕著とな
り、機械的特性等を低下させる。また5重量部以上の領
域においてはグラファイトの増加とともに焼結体の相対
密度が低下する傾向が見られるためである。
囲で均一に存在していることが非常に重要である。グラ
ファイトが偏析して存在しているとすると、たとえ1−
5重量部の範囲であっても機械的強度等の低下を免れ
ず、また局所的な異常粒成長を引き起こし、更なる物性
低下を招来させる。この炭素分の焼結助剤としての作用
は常圧焼結に特有のものであり、焼成体中の炭化硼素結
晶の平均粒径を好ましい範囲である10μm以下、さら
に好ましくは5μm以下におさえることができる。なお
焼結前の炭化硼素結晶は、硼素原子と炭素原子のモル比
(B/C)が4.0よりも大きい場合が多いが、焼成工
程中に自由炭素分が置換固溶等により該結晶中に取り込
まれて、B/Cは小さくなっていき、B/Cが4.0の
化学量論的に当量になったときに、機械的特性等の物性
が最も向上する。また以上のような焼結機構を鑑みる
と、炭化硼素粉末に始めから混入している自由炭素は、
グラファイト等の結晶相よりも、焼結工程中での反応性
が高く物質移動をより促進すると考えられるアモルファ
ス相の方が好適であり、当該グラファイト等の結晶相が
1重量%以下である場合が好ましく、特にX線回折装置
による分析で検知できない程度であるのがさらに好まし
い。
り炭化硼素結晶中に取り込まれるに伴なって、当該炭化
硼素結晶の格子定数は減少する。なお炭化硼素結晶は菱
面体晶系に属するが、便宜上六方晶系に変換してa軸、
c軸での記載とする。ここで炭化硼素焼結体の炭化硼素
結晶のa軸方向、c軸方向の格子定数は、原料である炭化
硼素を主成分とする粉体に含まれる炭化硼素結晶のa軸
方向、c軸方向の格子定数をそれぞれ100として、そ
れぞれ99.7−99.99であることが好ましい。焼
成後の炭化硼素結晶の格子定数が当該範囲の上限よりも
大きな場合、焼結工程中に炭化硼素結晶中に取り込まれ
る自由炭素分が少ないことを意味し、そのため焼結工程
中の物質移動が少なく、焼結が促進されずに所望の物性
が得られない。また特に原料である炭化硼素を主成分と
する粉体に含まれる炭化硼素結晶のB/Cが4.0以上
である場合、焼結工程において炭化硼素結晶中に取り込
まれる炭素分が少ないと、最も物性が向上する炭化硼素
結晶のB/Cの態様である4.0に近づかないため、所
望の物性が得られない場合がある。一方、焼成後の炭化
硼素結晶の格子定数が当該範囲の下限未満の場合、焼結
工程中に炭化硼素結晶中に取り込まれる自由炭素分が多
いことを意味する。この場合自由炭素の前駆体である樹
脂等の焼結助剤を多量に添加する必要があるが、当該樹
脂等の焼結助剤の一部は焼結工程中に分解揮散するた
め、結局焼結体としては密度が上がらず、充分な物性が
得られないことになる。また分解揮散せずに焼結体中に
残留した自由炭素分のうち炭化硼素結晶中に取り込まれ
ない炭素分は、前述のように焼結体中でグラファイト相
として存在するが、当該グラファイト量が本発明の最も
好適な態様であるグラファイト量以上になった場合には
前述のような物性低下を招くこととなる。また炭化硼素
焼結体に含まれる炭化硼素結晶のa軸方向、c軸方向の格
子定数は、それぞれ0.559−0.561nm、1.
206−1.209nmであることが好ましい。格子定
数が当該範囲の上限よりも大きいとすると、最も物性が
向上する炭化硼素結晶のB/Cの態様である4.0から
B/Cが離れることになり、所望の物性が得られない。
下限についても同様である。
における最も好ましい実施態様である1−5重量部とす
るには、炭化硼素原料粉末と、成形助剤及び/または焼
結助剤として作用する樹脂等の高分子有機物との混合割
合を調節すれば良い。しかしながら、前述のように、炭
化硼素結晶のB/Cや原料粉末に始めから混入している
自由炭素量等は、製造元や製造ロットによって変動す
る。従って、同一量の高分子有機物を焼結助剤として添
加しても、原料の出発組成が異なれば、焼結体中に最終
的に含有されるグラファイト量は変動し、その結果焼結
体の物性にも影響を及ぼすという問題がある。
C、及び自由炭素量の定量を行い、以下に示す仮定を導
入することで、最適なグラファイト量となるように、最
適な助剤の添加量を算出することを可能とした。まず第
一に、焼結体の炭化硼素結晶のB/Cは4.0とする。
通常、焼結前の炭化硼素結晶のB/Cは4.0より大き
いものが多いので、原料中に始めから含まれていた自由
炭素及び/又は助剤に起因する自由炭素は、焼結過程で
B/Cが4.0になるまで取り込まれるとする。次に結
晶に取り込まれなかった自由炭素分がグラファイトとし
て焼結体に残留するとする。なお焼成過程における自由
炭素の揮散分、および助剤として用いる樹脂分の残炭素
率も考慮に入れることとする。ここでいう残炭素率と
は、非酸化性雰囲気下での焼成過程において、分解揮散
せずに残留する高分子有機物分の重量割合である。以上
の仮定に基づく計算により、焼成試験を実際に行わなく
ても、グラファイト量を本発明における最も好ましい実
施態様の1−5重量部となる助剤の添加量を決定するこ
とができる。なお原料中の硼素量についてはマンニトー
ル/アルカリ滴定法やICP等の手法により定量可能で
ある。また原料中の炭素量については酸素気流中燃焼―
赤外線吸収法等の手法により容易に定量できる。本装置
を用いて昇温分析を行い、抽出カーブをピーク分離する
ことで、550℃近辺で分解する自由炭素と、550℃
以上で分解する炭化硼素結晶に関与する炭素に分離がで
きる。該炭化硼素結晶に関与する炭素量と、炭化硼素結
晶に関与する硼素量から、炭化硼素結晶のB/Cが求め
られる。
い炭化物焼結体の製造方法により実質的に粒界相が存在
しない炭化物焼結体の製造が可能になる。焼結助剤を含
む焼結体の製造方法においては、特に炭素分を含む焼結
助剤を用いる場合粒界部に炭素分を含む粒界相が生成
し、この粒界相により焼結体の機械的物性が低下する場
合が多いが、本発明においてはこのような欠点を解消す
ることが可能となる。特に炭化硼素の常圧焼結において
は焼結助剤の主成分である炭素は粒界相が実質的に存在
しなくなるまで炭化硼素結晶に吸収され、残留した炭素
分は主として炭化硼素結晶粒子の3重点に残留するよう
になる。
法、焼成方法の実施態様について説明してきたが、本発
明の炭化物焼結体の製造方法は大型複雑形状品の製造を
可能とし、さらに当該製造方法により得られる焼結体は
高密度、高剛性・高強度等の高い機械的特性を有す。こ
のような製造方法により得られる焼結体は、静圧流体軸
受け装置等の移動体装置、具体的には3次元測定器や直
線度測定器などの高精度の位置決めが必要な分野や、半
導体ウェハーや液晶パネルなどの平板上物体のパターン
形成に用いられる露光機等の高精度・高速移動が求めら
れる分野に好適に用いることができる。また飛翔体の衝
突による衝撃を緩和する保護部材等にも好適に用いるこ
とができる。また耐摩耗性材料としても好適に用いるこ
とができる。
体を作製した。 (実施例1)使用した炭化硼素粉末(平均粒径0.74μ
m、比重2.5、エレクトロシュメルツベルクケンプテ
ン社製)の化学組成を表1に示す。なお、全硼素定量に
はマンニトール/アルカリ滴定法を使用した。また酸素
定量、窒素定量にはEMGA−620W((株)堀場製作
所製)を使用し、それぞれ非分散赤外線吸収法、熱伝導
法により測定した。ここで原料中の酸素はB2O3また
はH2Oとして存在するとした。また窒素はBNとして
存在するとした。前述の全硼素量からB2O3およびB
Nとして存在する硼素分を差し引くことで、炭化硼素結
晶に関与する硼素量を算出した。なお原料中のH2O
は、110℃乾燥前後の重量減少から求めた。
酸素気流中燃焼―赤外線吸収法による炭素分析装置EM
IA−810W((株)堀場製作所製)を使用し、1350
℃一定で加熱することで、全炭素を燃焼させ定量した。
このとき助燃剤としてSnを用いた。また本装置を使用
して昇温分析を行うと、550℃近辺までで分解する炭
素分と、それ以上の温度で分解する炭素分の2つのピー
クが現れるが、550℃近辺までで分解する炭素分を原
料中に含まれる自由炭素と推定し、得られた抽出カーブ
をピーク分離することで、自由炭素量を算出した。また
全炭素量から該自由炭素量を差し引いて炭化硼素結晶に
関与する炭素量とした。
Cが4.76の炭化硼素結晶相と、3.19wt%の自
由炭素からなる粉末であると推定された。なお当該炭化
硼素粉末を、X線回折装置を用いて定性分析したとこ
ろ、グラファイト相に起因するピークは極めて微小であ
ることから、当該自由炭素のほとんどがアモルファス相
であることが確認された。
定量のノボラック型フェノール樹脂(比重1.18、残
炭素率54.2wt%、昭和高分子(株)製)をアセトン
溶液として加え、混合攪拌し、アセトンを室温で十分蒸
発させた後、解砕して、フェノール樹脂をコーティング
した炭化硼素粉末を得た。なお表3のフェノール樹脂添
加率は炭化硼素粉末に対する重量部で表した。当該フェ
ノール樹脂をコーティングした炭化硼素粉末を25体積
部、水75体積部となるように各原料を調合し、混合攪
拌してスラリーとした。なお分散剤として、ポリカルボ
ン酸アンモニウム塩(花王(株)製)を炭化硼素粉末100
重量部に対して0.3重量部添加した。攪拌方法は、凝
集粒子をできるだけ均一に分散させることを目的に10
000rpmの高速せん断応力を加えた。その後300r
pmで真空攪拌を行い脱泡した。このようにして得られ
たスラリーを使用して、1.8MPaによる排泥鋳込成
形の手段により成形体を作製した。なお排泥終了後0.
3MPaの圧力で土締めを実施した。また成形体は80
mmΦで厚みは10mmとした。得られた成形体を11
0℃で乾燥し、アルキメデス法により乾燥体の充填率を
測定した。またフェノール樹脂添加率が7.9wt%の
成形体については乾燥強度をJISR1601の3点曲
げ強さ試験方法により測定した。次に該乾燥体を表2の
条件に従って焼成した。 得られた焼結体の嵩比重およ
び相対密度をアルキメデス法により測定した。またJI
SR1602の手法による3点曲げによるヤング率、J
ISR1601の手法による3点曲げ強度を測定した。
得られた焼結体中に含まれるグラファイトの定量分析
を、X線回折装置(MXP−18、(株)マック・サイ
エンス社製、管電圧40kV、管電流200mA)を用
いた外部標準法により行った。なお結晶面としてはグラ
ファイトの(002)面を使用した。該グラファイト量
から、炭化硼素結晶に取り込まれた炭素量を算出し、焼
結後の炭化硼素結晶のB/Cを算出した。なおこの際、
炭化硼素粉末に含まれる自由炭素の焼成過程における揮
散分、および助剤として用いた樹脂分の残炭素率を考慮
に入れた。ここで、炭化硼素粉末に含まれる自由炭素の
焼成過程における揮散分は、助剤無添加の成形体を表2
の条件に従って焼成し、このときの焼成前後の重量減少
から定量した。また樹脂分の残炭素率は、所定の樹脂を
添加した成形体を表2の条件に従って焼成し、このとき
の焼成前後の重量減少、および前記助剤無添加の場合の
重量減少から定量した。得られた結果を表3に示す。な
お表3に記載の比剛性率とはヤング率を嵩比重で割った
値であり、嵩比重の単位は無名数であるので、結局比剛
性率の単位はヤング率と同様にGPaで表すことができ
る。
よびフェノール樹脂添加率が7.9wt%である焼結体
(表3中のNo.4)に含まれる炭化硼素結晶の格子定数
をそれぞれX線回折装置(RINT2200V、理学電
気社製、CuKα 1線、管電圧40kV、管電流50m
A)を用いて測定した。なお炭化硼素結晶は菱面体晶系
に属するが、便宜上六方晶系に変換してa軸、c軸での
記載とした。また焼結体は平均粒径2.5μmまで粉砕
し、粒子配向等の影響をできるだけ除いた上で測定を行
った。測定方法はステップスキャニング法で行った。各
ピーク強度を規格化し、5000countとなる計数
時間をそれぞれ決定して測定を行った。またステップは
0.01°とした。炭化硼素結晶の結晶面としては(2
11)、(205)、(303)、(220)および
(042)面の5つを選択し、それぞれの正確な面間隔
を実測して格子定数を算出した。なお角度はSi粉末を
使用した内部標準法により補正した。得られた結果を表
4に示す。なお表4には、上記炭化硼素粉末の化学組成
分析の結果から推定した炭化硼素粉末に含まれる炭化硼
素結晶のB/C、および上記焼結体中に含まれるグラフ
ァイトの定量分析から算出した焼結後の炭化硼素結晶の
B/Cを付記した。
%である焼結体(表3中のNo.4)のTEM像を観察し
た。グラファイト結晶はポア内に一部凝集して存在して
いる部分もあったが主として図1に示すように炭化硼素
結晶粒子の3重点に存在していた。3重点に存在する黒
く見える部分がグラファイトである。また炭化硼素結晶
粒界をTEM結晶格子像により観察したがその大部分は
図2に示すように粒界相はまったく存在していなかっ
た。
のグラファイト量が焼結体100重量部に対して1−5
重量部の範囲では、焼結体相対密度は97.4%以上で
あり、高ヤング率、高強度の物性が得られた。これに対
して、グラファイト量が1重量部以下の場合には、緻密
化が完全に進行しないため、焼結体の相対密度が低く、
所望の物性が得られなかった。また5重量部以上になる
と、焼結体相対密度の顕著な低下見られ、さらに焼結体
中のグラファイト相が物性に影響を及ぼす為、所望の物
性が得られなかった。また炭化硼素結晶のB/Cは焼成
前4.76であったのに対して、焼成後にはいずれの場
合も自由炭素が結晶に取り込まれることにより、B/C
が低下した。この際、最も一般的な炭化硼素結晶であり
化学量論的にも当量であるB/Cが4.0の時に、最も
物性が向上する傾向が見られた。
は、焼結体を100重量部としてグラファイト量が1−
5重量部である焼結体である。また該グラファイト量が
1−5重量部であり、かつ焼結体のB/Cが4.0にな
ると仮定することで、焼結体の物性が最も向上する、最
も好適な助剤の添加量を決定することができる。さらに
焼成前後の格子定数を制御する事で所望の物性を得る事
ができる。
25体積部、水75体積部を調合し、実施例1と同一の
方法で成形体を作製した。該成形体を110℃で乾燥
し、該乾燥体の充填率をおよび3点曲げ強さを実施例1
と同様に測定した。次に該乾燥体を表2の条件に従って
焼成し、得られた焼結体の相対密度を測定した。なお分
散剤としてポリカルボン酸アンモニウム塩を炭化硼素粉
末に対して0.3重量部添加した。結果を表5に示す。
られた、フェノール樹脂をコーティングした炭化硼素粉
末を金型へ入れ、プレス成形することにより、60mm
×5mm×5mmサイズの直方体の成形体を作製した。
なおフェノール樹脂添加率は炭化硼素粉末100重量部
に対して8.55重量部で一定とした。また成形圧力は
それぞれ250、500、1000、2000kgf/
cm2とした。得られた成形体を110℃で乾燥し、ア
ルキメデス法により乾燥体の充填率を測定した。次に該
乾燥体を表2の条件に従って焼成した。 得られた焼結
体の相対密度をアルキメデス法により測定した。さらに
焼結体中に含まれるグラファイトの定量分析を、X線回
折装置(MXP−18、(株)マック・サイエンス社
製、管電圧40kV、管電流200mA)を用いた外部
標準法により行った。表6に結果を示す。
られたフェノール樹脂をコーティングした炭化硼素粉末
をゴム型へ入れ、CIP成形することにより、Φ30m
m×200mmの円柱状の成形体を作製した。なおフェ
ノール樹脂添加率は炭化硼素粉末100重量部に対して
8.55重量部で一定とした。また成形圧力は500k
gf/cm2とした。得られた成形体を110℃で乾燥
し、アルキメデス法により乾燥体の充填率を測定した。
また該乾燥体の乾燥強度をJISR1601の3点曲げ
強さ試験方法により測定した。次に該乾燥体を表2の条
件に従って焼成した。 得られた焼結体の相対密度をア
ルキメデス法により測定した。さらに焼結体中に含まれ
るグラファイトの定量分析を、X線回折装置(MXP−
18、(株)マック・サイエンス社製、管電圧40k
V、管電流200mA)を用いた外部標準法により行っ
た。表7に結果を示す。
ン型フェノール樹脂水溶液(昭和高分子(株)製)を炭化硼
素粉末100重量部に対して3−30重量部加えてスラ
リーを作製し、石膏型による鋳込み成形を行った。その
結果はほとんど着肉現象が発生せず、成形体を作製する
ことができなかった。次にレゾルシン型フェノール樹脂
水溶液を炭化硼素粉末100重量部に対して8.55重
量部加えてスラリーを作製し、実施例1と同一の方法に
より成形体を作製し、得られた成形体を乾燥後、表2の
条件に従って焼成した。得られた焼結体の嵩比重、相対
密度、ヤング率、3点曲げ強度を実施例1と同一の方法
により測定した。なお分散剤としてはポリカルボン酸ア
ンモニウム塩を炭化硼素粉末に対して0.3重量部添加
した。表8に結果を示す。
ち、フェノール樹脂添加率が4.2、6.3、7.9w
t%である焼結体それぞれについて、さらに最高温度2
000℃、キープ時間0.5h、圧力100MPa、A
r雰囲気中の条件でHIP処理を施した。当該HIP処
理により得られた炭化硼素焼結体の嵩比重および相対密
度をアルキメデス法により測定した。またJISR16
02の手法による3点曲げによるヤング率、JISR1
601の手法による3点曲げ強度を測定した。表9に結
果を示す。
と溶媒と助剤を主成分とする混合物から得られる成形体
の均質性を保ち、工程中に不具合が生じないようにしな
がら、成形体に優れた可塑性及び/または強度を付与
し、また成形工程に続く焼成工程については、その焼結
性を向上させ、高密度、高剛性、高強度等の高い機械的
特性を持つ炭化物焼結体を、低コストで製造することが
できる。
EM結晶格子像である。
Claims (27)
- 【請求項1】溶媒と該溶媒に実質的に溶解しない高分子
有機物をコーティングした炭化物粉体の混合物より成形
体を製造し、該成形体を乾燥後焼結する炭化物焼結体の
製造方法であって、焼結体中に含有されるグラファイト
が該焼結体を100重量部として1―5重量部となる該
高分子有機物をコーティングした炭化物粉体を用いるこ
とを特徴とする炭化物焼結体の製造方法。 - 【請求項2】前記高分子有機物が、成形工程においては
成形助剤として成形体またはその前駆体に可塑性及び/
または強度を付与し、焼結工程においては焼結助剤とし
て焼結を促進することを特徴とする請求項1に記載の炭
化物焼結体の製造方法。 - 【請求項3】前記炭化物粉体が炭化硼素を主成分とする
粉体であることを特徴とする請求項1または2に記載の
炭化物焼結体の製造方法。 - 【請求項4】前記炭化硼素を主成分とする粉体中の炭化
硼素結晶に含まれる硼素原子と炭素原子のモル比(B/
C)が4.0以上であることを特徴とする請求項3に記
載の炭化物焼結体の製造方法。 - 【請求項5】前記炭化硼素を主成分とする粉体に含まれ
る自由炭素、および焼結過程で前記高分子有機物から変
換される炭素分を骨格とする自由炭素が、該焼結過程に
おいて前記炭化硼素結晶中に含まれる硼素原子と炭素原
子のモル比(B/C)が4.0になるまで該炭化硼素結晶
に取り込まれ、炭化硼素結晶に取り込まれなかった自由
炭素分のうち該焼結過程で揮散せず残留した分すべてが
グラファイトに変換されるとしたときに、該グラファイ
トが焼結体を100重量部として1―5重量部となる前
記高分子有機物をコーティングした炭化物粉体を用いる
ことを特徴とする請求項3または4に記載の炭化物焼結
体の製造方法。 - 【請求項6】前記炭化物焼結体の炭化硼素結晶を六方晶
系として表記したときのa軸方向、c軸方向の格子定数
が、前記炭化硼素を主成分とする粉体に含まれる炭化硼
素結晶のa軸方向、c軸方向の格子定数をそれぞれ100
として、それぞれ99.7−99.99であることを特
徴とする請求項3乃至5に記載の炭化物焼結体の製造方
法。 - 【請求項7】前記炭化物焼結体の炭化硼素結晶を六方晶
系として表記したときのa軸方向、c軸方向の格子定数が
それぞれ0.559−0.561nm、1.206−
1.209nmであることを特徴とする請求項3乃至6
に記載の炭化物焼結体の製造方法。 - 【請求項8】前記溶媒の主成分が水である請求項1乃至
7に記載の炭化物焼結体の製造方法。 - 【請求項9】前記混合物であるスラリーを、多孔質型に
注型し、該多孔質型に前記溶媒の一部を吸収させること
により、成形体を作成することを特徴とする請求項1乃
至8に記載の炭化物焼結体の製造方法。 - 【請求項10】炭化物粉体と溶媒と助剤を主成分とする
混合物を出発原料とし、成形及び焼結工程において、該
助剤が成形工程においては成形助剤として成形体または
その前駆体に可塑性及び/または強度を付与し焼成工程
においては焼結助剤として焼結を促進し、さらに焼結体
中に含有されるグラファイトが該焼結体を100重量部
として1―5重量部となる該炭化物粉体と溶媒と助剤を
主成分とする混合物を用いることを特徴とする炭化物焼
結体の製造方法。 - 【請求項11】前記炭化物粉体が炭化硼素を主成分とす
る粉体であることを特徴とする請求項10に記載の炭化
物焼結体の製造方法。 - 【請求項12】請求項1乃至11に記載の炭化物焼結体
の製造方法により製造された炭化物焼結体。 - 【請求項13】平均粒子径が0.3μm〜1.4μmの
炭化硼素を主成分とする粉体を成形助剤及び焼結助剤と
共に溶媒中に分散させたスラリーを多孔質型に注型し、
該多孔質型に溶媒の一部を吸収させることにより該スラ
リーを固化させた成形体を作り該成形体を乾燥後、非酸
化性雰囲気下で常圧焼結するか又は非酸化性雰囲気下で
常圧焼結後HIP処理する炭化硼素焼結体の製造方法で
あって、該炭化硼素焼結体中に含有されるグラファイト
が該焼結体を100重量部として1―5重量部となる該
粉体と成形助剤及び焼結助剤の混合物を用いることを特
徴とする炭化硼素焼結体の製造方法。 - 【請求項14】前記炭化硼素を主成分とする粉体に含ま
れる自由炭素、および焼結過程で前記成形助剤及び焼結
助剤から変換される炭素分を骨格とする自由炭素が、該
焼結過程において前記炭化硼素結晶中に含まれる硼素原
子と炭素原子のモル比(B/C)が4.0になるまで炭化
硼素結晶に取り込まれ、炭化硼素結晶に取り込まれなか
った自由炭素分のうち該焼結過程で揮散せず残留した分
すべてがグラファイトに変換されるとしたときに、該グ
ラファイトが焼結体を100重量部として1―5重量部
となる該粉体と成形助剤及び焼結助剤の混合物を用いる
ことを特徴とする請求項13に記載の炭化硼素焼結体の
製造方法。 - 【請求項15】前記炭化硼素焼結体の炭化硼素結晶を六
方晶系として表記したときのa軸方向、c軸方向の格子定
数が、前記炭化硼素を主成分とする粉体に含まれる炭化
硼素結晶のa軸方向、c軸方向の格子定数をそれぞれ10
0として、それぞれ99.7−99.99であることを
特徴とする請求項13または14に記載の炭化硼素焼結
体の製造方法。 - 【請求項16】前記炭化硼素焼結体の炭化硼素結晶を六
方晶系として表記したときのa軸方向、c軸方向の格子定
数がそれぞれ0.559−0.561nm、1.206
−1.209nmであることを特徴とする請求項13乃
至15に記載の炭化硼素焼結体の製造方法。 - 【請求項17】請求項13乃至16に記載の炭化硼素焼
結体の製造方法により得られた炭化硼素焼結体。 - 【請求項18】請求項1乃至9に記載の炭化物焼結体の
製造方法に用いるための、溶媒と該溶媒に実質的に溶解
しない高分子有機物をコーティングした炭化物粉体の混
合物。 - 【請求項19】請求項1乃至9に記載の炭化物焼結体の
製造方法に用いるための、溶媒と該溶媒に実質的に溶解
しない高分子有機物をコーティングした炭化物粉体の混
合物より製造される成形体。 - 【請求項20】グラファイト結晶粒子を1−5重量部含
む炭化硼素多結晶焼結体。 - 【請求項21】前記グラファイト結晶粒子が主として炭
化硼素結晶粒子3重点に存在する炭化硼素多結晶焼結体 - 【請求項22】前記炭化硼素多結晶焼結体の炭化硼素結
晶を六方晶系として表記したときのa軸方向、c軸方向の
格子定数がそれぞれ0.559−0.561nm、1.
206−1.209nmであることを特徴とする請求項
20または21に記載の炭化硼素多結晶焼結体。 - 【請求項23】炭化物粉体と、炭素分を主成分として含
む焼結助剤からなる成形体を焼結させることを特徴とす
る実質的に粒界相が存在しない炭化物焼結体の製造方
法。 - 【請求項24】前記炭化物粉体が炭化硼素粉体であるこ
とを特徴とする、請求項23に記載の炭化物焼結体の製
造方法。 - 【請求項25】前記成形体を溶媒と該溶媒に実質的に溶
解しない焼結助剤である高分子有機物をコーティングし
た炭化物粉体の混合物より製造することを特徴とする請
求項23または24に記載の炭化物焼結体の製造方法。 - 【請求項26】請求項23乃至25に記載の炭化物焼結
体の製造方法により得られた炭化物焼結体。 - 【請求項27】粒界部に実質的に粒界相が存在しない炭
化硼素多結晶焼結体。
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- 2002-09-20 JP JP2002274850A patent/JP2003201178A/ja active Pending
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