JP2003201058A - フィルム解反装置 - Google Patents

フィルム解反装置

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JP2003201058A
JP2003201058A JP2002209793A JP2002209793A JP2003201058A JP 2003201058 A JP2003201058 A JP 2003201058A JP 2002209793 A JP2002209793 A JP 2002209793A JP 2002209793 A JP2002209793 A JP 2002209793A JP 2003201058 A JP2003201058 A JP 2003201058A
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roll
film roll
roll holding
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哲男 本田
Yoshio Yoshizumi
良夫 吉積
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Mitsubishi Chemical MKV Co
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KYOSHIN KASEI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2枚折り状のフィルムを確実に平たく均一に
広げることができるフィルム解反装置を提供する。 【解決手段】 フィルム解反装置は、フィルムロール1
1を保持するフィルムロール保持装置12と、フィルム
ロール11からフィルムFを2枚折り状のまま引き出す
フィルム引出装置14と、該フィルム引出装置14によ
って引き出されたフィルムFの両側端部を左右に離反さ
せるように案内する左右のフィルム側端部案内装置20
A,20Bを備えている。フィルム側端部案内装置20
A,20Bは、下流側ほど両者の間隔が大きくなるよう
に開き出し状に配置される。フィルムFの両側端部は、
各フィルム側端部案内装置20A,20Bのベルトコン
ベヤ164,166によって案内されて下流側へと搬送
されるに従って左右に離反していく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巻物状の片開きフ
ィルムを解反する装置に関する。詳しくは、幅方向中央
付近で2つ折り状に畳まれた長尺フィルムの巻物から該
フィルムを引き出しながらその折り目を開き、1枚もの
のフィルムに広げる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】大型の農業用ハウスや農業用トンネルに
用いるプラスチックフィルムとして、展張作業や保守が
容易なように、幅4m以上のものが要求されることがあ
る。このような広幅のフィルムは、インフレーション成
形法で作られた筒状フィルムを切り開いて作られる。一
般には、長尺の筒状フィルムに周方向と直交方向(長手
方向)にスリットを入れて片開き状に折り畳んだものを
ロール状に巻き取った巻物状の形で市販されている。
【0003】従来、このような巻物状の片開きフィルム
を解反する際には、水平に保持された巻物から該片開き
フィルムを引き出しながら、そのスリット部に棒やへら
を差し込んで手作業で折り目を広げていた。しかしなが
ら、幅が2mほどのフィルムであればこのような解反作
業も2人程度の少ない人数で実施可能であるが、より幅
広のフィルムを解反する場合には、より多くの人手が必
要となる。また、広幅のフィルムの場合には、解反に必
要な巻物からの引き出し距離が長くなり、広い作業面積
が必要となる。さらに、解反作業中にフィルムが作業台
や床面と接触してフィルムに汚れが付着したり擦り傷が
生じることもある。
【0004】このような問題を解決しょうとするものと
して、特開平9−71354号に、片開きフィルムの巻
物を該巻物の軸心回りに回転可能に且つ軸心方向が鉛直
となるように保持し、この巻物から引き出した2枚折り
状のフィルム内に空気を吹き込んでフィルムの側端部を
離反させて開き出し、この開き出したフィルムを床面と
ほぼ平行に設置されたローラで平たく解反するフィルム
解反装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この特
開平9−71354号では、開き出したフィルムの側端
部を均一に引張って広げることが難しいことがあり、フ
ィルムがうまく広がらずに波打ちすることがあった。
【0006】本発明は、2枚折り状のフィルムを確実に
平たく均一に広げることができるフィルム解反装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のフィルム解反装
置は、2枚折り状の片開きフィルムの巻物を、該巻物の
軸心回りに回転可能に且つ軸心方向が鉛直となるように
保持する巻物保持装置と、該巻物保持装置から該片開き
フィルムを2枚折り状のまま引き出すためのフィルム引
出装置と、該フィルム引き出し装置で引き出された2枚
折り状のフィルムの両側端部を、該側端部同士が離反す
るように案内するフィルム側端部案内装置とを有するも
のである。
【0008】かかる本発明のフィルム解反装置によれ
ば、フィルムの側端部同士を離反させて該フィルムを広
げるように該両側端部を案内装置で案内するので、フィ
ルムに波打ち等の不具合を生じることなく確実に平たく
且つ均一に広げることが可能となる。
【0009】本発明のフィルム解反装置においては、フ
ィルム側端部案内装置は、フィルムの一方の側端部を挟
んで案内する第1のベルトコンベヤ及び該フィルムの他
方の側端部を挟んで案内する第2のベルトコンベヤを有
していることが好ましい。この場合、該第1及び第2の
ベルトコンベヤは、前記巻物保持装置から離反するほど
両者の間隔が大きくなるように開き出し状に配置されて
いることが好ましい。
【0010】このように構成することにより、巻物から
引き出されたフィルムの両側端部がこれらの第1及び第
2ベルトコンベヤに沿って巻物保持装置から離反するに
従って極めてスムーズに開き出すので、フィルムに波打
ち等の不具合が全く生じない。
【0011】この場合には、さらに、該第1のベルトコ
ンベヤと第2のベルトコンベヤとの開き出し角度が調整
可能となっていることが好ましい。このように構成した
場合には、第1ベルトコンベヤと第2ベルトコンベヤと
の開き出し角度を調整して両者のフィルム送り方向下流
端同士の間隔を解反時のフィルム幅に合わせることによ
り、装置の構成を変えることなく、種々のフィルム幅を
有するフィルムを確実に平たく且つ均一に広げることが
可能となる。
【0012】本発明のフィルム解反装置は、離反したフ
ィルムの側端部のうちいずれか一方を切断して解反時の
フィルム幅を調整するためのフィルム側端部切断装置を
備えている構成であることが好ましい。
【0013】このような構成とすることにより、フィル
ム巻物のフィルム幅が所望のフィルム幅よりも大きい場
合でも、フィルム側端部切断装置でフィルムの側端部の
少なくとも一方を不要幅分だけ切断することにより、所
望の幅を有するフィルムを得ることが可能となる。
【0014】なお、フィルム側端部案内装置は、フィル
ム側端部切断装置よりもフィルム送り方向下流側に配置
されていることが好ましい。また、この場合、該フィル
ム側端部案内装置は上下方向位置調整可能とされている
ことが好ましい。
【0015】このようにフィルム側端部案内装置をフィ
ルム側端部切断装置よりも下流側に設け、なおかつその
上下方向位置を調整可能とした場合には、フィルム側端
部切断装置でフィルムの側端部を切断した場合でも、フ
ィルムの側端部が切り詰められた分だけフィルム側端部
案内装置の上下方向位置を調整することにより、スムー
ズにフィルム側端部案内装置にフィルム側端部が挟み込
まれるようになる。この結果、フィルム側端部をフィル
ム側端部切断装置によって切断した場合でも、確実にフ
ィルムを平らに且つ均一に広げることができるようにな
る。
【0016】本発明のフィルム解反装置は、巻物保持装
置とフィルム引出装置との間に、フィルムをフィルム幅
方向に切断するフィルム幅方向切断装置を備えているこ
とが好ましい。このように構成した場合には、巻物保持
装置に保持されたフィルム巻物からフィルムが所望長さ
まで引き出されたときにこの切断装置で該フィルムを幅
方向に切断して該フィルムと巻物とを分断することによ
り、フィルムを所望長さだけ無駄なく解反することがで
きる。
【0017】本発明のフィルム解反装置では、巻物保持
装置は起倒回動可能とされており、倒伏状態の該巻物保
持装置に装着されたまま巻物を起立させるための引起し
装置を備えていることが好ましい。
【0018】かかる構成とした場合には、巻物を横倒し
状にしたまま倒伏状態の巻物保持装置に装着することが
できるので、巻物の巻物保持装置への装着作業が極めて
容易となる。また、巻物保持装置に装着された巻物を引
起し装置により引き起して起立させることができるの
で、巻物の引起し作業も極めて容易である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0020】第17図及び第18図は、それぞれ、実施
の形態に係るフィルム解反装置のフィルム解反作動時の
側面図及び平面図である。なお、以下の説明において、
左右方向とはフィルム送り方向Dfを向いたときの左右
方向をいう。また、上流側とは該フィルム送り方向Df
の上流側をいい、下流側とは該フィルム送り方向Dfの
下流側をいう。
【0021】このフィルム解反装置は、2枚折り状の片
開きフィルムFの巻物(以下、このフィルムFの巻物を
フィルムロールと称することがある。)Mを、その軸心
回りに回転可能に且つ軸心方向が鉛直となるように保持
する巻物(フィルムロール)保持装置Aと、該フィルム
ロールMから2枚折り状のままフィルムFを引き出すと
共に、該フィルムFの両側端部を、該側端部同士が離反
するように案内するフィルム引出・案内装置Bと、該巻
物Mから引き出された2枚折り状のフィルムF内に空気
(エア)を吹き込んで該フィルムFを開き出させるため
のエア吹出装置Cと、該エア吹出装置Cにより開き出し
たフィルムFの幅方向中央付近の内面に当接して該幅方
向中央付近を持ち上げるように案内するガイドローラ装
置Dとを備えている。
【0022】該フィルムロール保持装置Aは、架台1
と、該架台1上に起倒回動可能に設置されたフィルムロ
ール保持棒2と、該フィルムロール保持棒2を倒伏状態
から起立状態に回動させる駆動装置3とを有している。
なお、該フィルムロールMは、下端が切開された片開き
フィルム、即ち幅方向中央付近で2枚折り状に畳まれた
長尺のフィルムFを円筒状の芯(第17,18図では図
示略)にロール状に巻き付けてなるものである。該フィ
ルムロール保持棒2は、このフィルムロールMの芯に挿
通可能となっている。
【0023】このフィルムロールMをフィルムロール保
持棒2に装着するには、まず、該フィルムロール保持棒
2を倒伏状態とする。そして、フィルムロールMを台車
(図示略)上に横倒し状に載せて運搬し、該フィルムロ
ールMの芯とフィルムロール保持棒2とが同軸状に且つ
該フィルムロールMの片開き側がフィルムロール保持棒
2に対面するようにこの台車を該フィルムロール保持棒
2の先端側に配置する。次いで、この台車をフィルムロ
ール保持棒2の基端側に移動させ、該芯にフィルムロー
ル保持棒2を挿通することにより、フィルムロールMを
該フィルムロール保持棒2に装着する。その後、駆動装
置3を作動させてこのフィルムロール保持棒2を起立方
向に回動させ、起立状態とする。
【0024】フィルム引出・案内装置Bは、該フィルム
ロール保持装置Aに保持されたフィルムロールから2枚
折り状のままフィルムFを引き出すフィルム引出装置と
してのフィルム引出用ピンチローラ4と、該ピンチロー
ラ4によって引き出された2枚折り状のフィルムFの左
右両側端部を左右に振り分ける左右1対のフィルム側端
部振分用ピンチローラ5,5’と、該ピンチローラ5,
5’にて左右に振り分けられたフィルムの両側端部を離
反させるように案内するフィルム側端部案内装置として
の左右1対のフィルム側端部案内用ベルトコンベヤ6,
6’とを備えている。
【0025】該ピンチローラ4及び5,5’は、第18
図に示すように、該ピンチローラ5,5’を底辺側の2
頂点とし、ピンチローラ4を残る高さ方向の頂点とする
2等辺三角形状に配置されている。また、ベルトコンベ
ヤ6,6’は、該ピンチローラ5,5’から離反するほ
ど両者の間隔が大きくなる開き出し状に配置されてい
る。
【0026】なお、これらのピンチローラ4,5,5’
は、第18図に示すように、それぞれ、2本1組のロー
ラ4a,4b,5a,5b,5’a,5’bから構成さ
れている。また、各ローラ4a,4b,5a,5b,
5’a,5’bは、第17図に示すように、軸心方向が
鉛直となるように配置されている。これらのローラ4
a,4b間、5a,5b間、5’a,5’b間にそれぞ
れ2枚折り状のフィルムF及び該フィルムFの各側端部
が挟み込まれ、該ローラ同士が回転することにより、フ
ィルムFがフィルムロールMから引き出されてフィルム
送り方向Dfの下流側に向って送られる。
【0027】また、該ベルトコンベヤ6,6’は、それ
ぞれ、第18図に示すように、対面接触する2本1組の
無端回動ベルト6a,6b,6’a,6’bを有してお
り、フィルムFの各側端部は、これらのベルト6a,6
b間及び6’a,6’b間に挟まれ、該ベルト同士が対
面接触しながら無端回動することにより、該フィルム送
り方向Dfの下流側に向って互いに離反するように案内
される。
【0028】エア吹出装置Cは、送風機(図示略)から
の圧縮空気(例えば、1kg/m程度の圧縮空気)を
2枚折り状のフィルムF内に上方に向って吹き込むノズ
ル7を備えている。このノズル7は、後述するガイドロ
ーラ装置Dの伸縮ポスト8aの先端付近に取り付けら
れ、フィルムFの幅に応じて床面から所定の高さ(例え
ば、床面から100〜200cmの高さ)に配置されて
いる。
【0029】このノズル7からのフィルムF内への空気
の吹き込みにより、フィルムFが万遍なく広がり出し、
棒やへらで折り目を開いたときに生じるような局所的な
フィルムFの伸長や破れが防止される。
【0030】ガイドローラ装置Dは、このノズル7から
の空気の吹き込みにより広がり出したフィルムFの内面
の幅方向中央付近に当接するよう配置されたガイドロー
ラ8を備えている。このガイドローラ8は、上下方向に
伸縮可能な伸縮ポスト8aの上端に設けられている。こ
の伸縮ポスト8aを適宜伸縮させることにより、ガイド
ローラ8はフィルムFの幅に応じて床面から所定高さ
(例えば床面から150〜250cmの高さ)に配置さ
れている。
【0031】このガイドローラ8により、フィルムFの
幅方向中央付近が持ち上げられ、該フィルムFが地面に
接触することが防止されている。
【0032】なお、該伸縮ポスト8aの高さの調整に
は、装置の運転状況に応じて随時該伸縮ポスト8aの伸
縮量を変更可能なエアシリンダ機構を用いることが好ま
しい。また、この実施の形態ではガイドローラとして1
個の樽形のテーパローラを用いているが、フィルム幅に
応じて、左右方向に山形に並列配置された複数個の組ロ
ーラを用いてもよい。
【0033】このように構成されたフィルム解反装置に
あっては、左右のフィルム側端部案内用ベルトコンベヤ
6,6’によってフィルムFの側端部同士を離反させて
該フィルムFを広げるように該両側端部を案内するの
で、フィルムFに波打ち等の不具合を生じることなく確
実に平たく且つ均一に広げることが可能となる。
【0034】また、このフィルム解反装置にあっては、
フィルムFの各側端部をベルトコンベヤ6,6’によっ
て案内するようにしたことにより、フィルムFの両側端
部がフィルムロール保持装置Aから離反するに従って極
めてスムーズに開き出すので、フィルムFに波打ち等の
不具合が全く生じない。
【0035】このフィルム解反装置にあっては、フィル
ムロール保持棒2が起倒回動可能となっており、前述の
ように、フィルムロールMを横倒し状にして倒伏状態の
フィルムロール保持棒2に装着することができるので、
フィルムロールMのフィルムロール保持棒2への装着作
業が極めて容易である。しかも、このフィルムロール保
持棒2を駆動装置3によって起立回動させることによ
り、該フィルムロール保持棒2を起立させることができ
るので、フィルムロールMの引起し作業も極めて容易で
ある。
【0036】第1図は別の実施の形態に係るフィルム解
反装置の斜視図、第2図及び第3図はこのフィルム解反
装置のフィルム解反作動時の側面図及び平面図である。
また、第4図は片開きフィルムの巻物(フィルムロー
ル)の斜視図、第5図はフィルムロール保持装置の斜視
図、第6図はこのフィルムロール保持装置へのフィルム
ロール装着方法を示す斜視図、第7図はフィルム引出装
置の斜視図、第8図はフィルム側端部切断装置の斜視
図、第9図はフィルム側端部案内装置の斜視図、第10
図(a),(b)は、それぞれ、このフィルム側端部案
内装置へのフィルム始端部差し込み方法を示す平面図、
第11図(a),(b)は、それぞれ、このフィルム側
端部案内装置の全体平面図、第12図はエア吹出装置の
斜視図、第13図はフィルム幅方向切断装置の斜視図、
第14図はフィルムカッターの斜視図、第15図はフィ
ルム挟持装置の斜視図、第16図(a),(b)は、そ
れぞれ、このフィルム挟持装置のフィルム挟持機構を示
す平面図である。
【0037】このフィルム解反装置は、第4図に示す如
き、幅方向中央付近で2枚折り状に畳まれた長尺の片開
きフィルムFを円筒状の芯11aにロール状に巻き付け
てなるフィルムロール11から該フィルムFを2枚折り
状のまま引き出しながらこれを1枚もののフィルムに広
げるための装置である。
【0038】第1図に示すように、このフィルム解反装
置は、ベースプレート10と、フィルムロール11を軸
心回りに回転可能に且つ軸心方向が鉛直となるように保
持するフィルムロール保持装置12と、該フィルムロー
ル保持装置12に保持されたフィルムロール11からフ
ィルムFを2枚折り状のまま引き出すフィルム引出装置
14と、解反時の該フィルムFの幅が所望の幅よりも大
きい場合に該フィルムFの一方の側端部を不要幅分だけ
切断するフィルム側端部切断装置16と、該フィルム側
端部切断装置16によって切断されたフィルムFの切れ
端Rを引き取る切れ端引取装置18と、該フィルム引出
装置14によって引き出されたフィルムFの両側端部を
左右に離反させるように案内する左右1対のフィルム側
端部案内装置20A,20Bと、フィルムロール11か
ら引き出された2枚折り状のフィルムF内に空気を吹き
込んで該フィルムFを開き出させるためのエア吹出装置
22と、解反されたフィルムFの後端側をフィルム幅方
向にカッターナイフ等により切断する際に使用するカッ
ター台24と、フィルムロール保持装置12とフィルム
引出装置14との間に配置されたフィルム幅方向切断装
置26とを備えている。
【0039】このフィルムロール保持装置12は、第5
図及び第6図に示すように、架台30と、該架台30の
上面30aに起倒回動可能に設置されたフィルムロール
保持棒32と、該フィルムロール保持棒32を倒伏状態
から起立状態にまで引き起すための引起し装置34と、
該フィルムロール保持棒32を起立状態に固定するため
の固定機構36と、該フィルムロール保持棒32の倒伏
回動時の回動速度を規制するガススプリングダンパ38
とを有している。
【0040】該フィルムロール保持棒32は、一端側
(基端側)にフィルムロール台座40が設けられてい
る。この台座40は、シャフト42を介して架台30の
上面に枢支されている。このシャフト42は、該台座4
0を貫通して第1〜3図に示すフィルム送り方向Dfと
略平行方向に延在しており、該上面30aから立設され
た前後1対の軸受44,44によって両端を保持されて
いる。該フィルムロール保持棒32は、このシャフト4
2を回動中心として、第5図に示す起立状態(起立姿
勢)から第6図に示す如く架台30の側方へ倒伏する。
【0041】なお、この実施の形態では、該シャフト4
2は、架台30の上面30aの一方の側辺(この実施の
形態ではフィルム送り方向Dfを向いたときの左側の側
辺。)近傍に配置されており、フィルムロール保持棒3
2が該シャフト42を回動中心として倒伏すると、台座
40は、その上部(フィルムロール保持棒32が起立状
態となっているときの上部。以下、同様。)が該上面3
0aの側辺から側外方に張り出すようになっている。
【0042】この台座40の上部の左右の側面から側外
方にアーム46,48が延出している。即ち、第5図に
示すように、アーム46は、フィルムロール保持棒32
が起立状態となっているときに台座40の上部側面から
架台30の上面30aの上方を横断するように該上面3
0aの右辺側に延出しており、アーム48は、棒状建材
32が起立状態となっているときに台座40の上部側面
から該上面30aの左辺よりも側外方に延出している。
【0043】該アーム46の先端側には、フィルムロー
ル保持棒32の軸心方向が鉛直となっているときに架台
30の上面30aに当接する脚片50が突設されてい
る。なお、この脚片50には、後述する固定機構36の
ピン76が係合可能なピン係合孔52が設けられてい
る。この脚片50が該上面30aに当接することによ
り、フィルムロール保持棒32は軸心方向が鉛直となっ
た状態で該架台30上に静止可能であると共に、該架台
30の右辺側への倒伏が阻止され、左辺側への倒伏のみ
許容されている。
【0044】これに対し、アーム48は、フィルムロー
ル保持棒32の軸心方向が略水平となるように該フィル
ムロール保持棒32が倒伏したときに、架台30の左辺
に当接して該フィルムロール保持棒32の倒伏回動を停
止させるよう構成されている。これにより、フィルムロ
ール保持棒32は、軸心方向が水平となった状態で静止
可能となっている。
【0045】引起し機構34は、ワイヤ54、動滑車5
6及びホイスト58等を用いた複合機構となっている。
即ち、フィルムロール保持装置12の上方には左右方向
に延在する天井梁60が配設されており、この天井梁6
0にホイスト58が取り付けられている。動滑車56
は、チェーン58aを介してこのホイスト58に上下方
向移動可能に吊下されている。このホイスト58の下方
の地面G上にはベースプレート62が設置されており、
このベースプレート62上に、ワイヤ54の一端が接続
されたフック64と第1の定滑車66とが設けられてい
る。また、天井梁60の下面には、この第1定滑車66
と対をなす第2の定滑車68が設けられている。
【0046】ワイヤ54は、途中部分が該動滑車56と
第1及び第2定滑車66,68とにジグザグ状に掛け回
されており、他端側が該第2定滑車68から下方に垂れ
下がっている。このワイヤ54の他端には鉤状のフック
70が取り付けられている。フィルムロール保持棒32
の先端には、このフック70が掛けられるリング72が
取り付けられている。
【0047】なお、該ホイスト58は、架台30の直上
よりも右方に配置されている。また、フック64はこの
ホイスト58の直下よりも右方に配置されており、第1
定滑車66は該ホイスト58の直下よりも左方に配置さ
れている。該第2定滑車68は、この第1定滑車66の
直上よりも左方且つ架台30よりも右方に配置されてい
る。
【0048】ホイスト58をチェーン巻き上げ作動させ
ると、チェーン58aを介して動滑車56が上方へ引き
上げられ、この動滑車56の上方移動に伴ってワイヤ5
4が引張られてフック70が上方へ引き上げられる。ま
た、ホイスト58をチェーン繰り出し作動させると、動
滑車56が下方に降ろされ、これに伴ってワイヤ54が
弛んでフック70が引き降ろされる。
【0049】この引起し機構34によりフィルムロール
保持棒32を起立回動させるには、該フック70をリン
グ72に掛け、ホイスト58をチェーン巻き上げ作動さ
せる。そうすると、ワイヤ54及びフック70を介して
フィルムロール保持棒32の先端側が引き上げられ、該
フィルムロール保持棒32が起立する。また、フィルム
ロール保持棒32を倒伏回動させるには、ホイスト58
をチェーン繰り出し作動させる。そうすると、ワイヤ5
4が弛み、フィルムロール保持棒32が自重により倒伏
する。
【0050】固定機構36は、本体部74と、該本体部
74から進退可能に延出したピン76とを有している。
該本体部74は、フィルムロール保持棒32の軸心方向
が鉛直となったとき、即ち、アーム46の先端側の脚片
50が架台30の上面30aに当接したときに、該脚片
50のピン係合孔52とピン76とが同軸状に対面する
ように架台30の上面30a上に設置されている。
【0051】この固定機構36は、該脚片50が架台3
0の上面30aに当接したときにピン76を本体部74
から進出させて該ピン係合孔52に係合させることによ
り、該アーム46を介してフィルムロール保持棒32を
起立状態にて固定する。なお、この固定機構36は、フ
ィルムロール保持棒32を倒伏させるときには、ピン7
6を該ピン係合孔52から退出させ、該フィルムロール
保持棒32の固定を解除する。
【0052】前記ガススプリングダンパ38は、ガスス
プリングを内蔵したシリンダ78と、該シリンダ78か
ら該ガススプリングの弾力性により弾性的に進退可能に
延出したロッド80とから構成されている。このガスス
プリングダンパ38は、架台30の上面30aの下側を
通って左右方向に延在しており、該ロッド80の先端が
ブラケット48aを介してアーム48の先端側に回動可
能に連結され、シリンダ78の後端が、架台30の下部
から右側外方に延出したベースプレート82の先端側に
ブラケット82aを介して回動可能に連結されている。
【0053】このガススプリングダンパ38は、フィル
ムロール保持棒32が倒伏しようとしているときには、
ロッド80が弾性的にシリンダ78内に退動しながらア
ーム48にガススプリングからの反発力を作用させ、該
フィルムロール保持棒32の回動速度を緩やかなものと
する。また、このガススプリングダンパ38は、フィル
ムロール保持棒32が起立しようとしているときには、
ロッド80が弾性的にシリンダ78から進出し、アーム
48を介してフィルムロール保持棒32を起立方向に付
勢してフィルムロール保持棒32の引き起しを補助す
る。
【0054】このフィルムロール保持装置12に対し、
フィルムロール11は、芯11aにフィルムロール保持
棒32が挿通され、該フィルムロール保持棒32が引起
し装置34によって引き起されて起立状態とされること
により、台座40上にて軸心回りに回動可能に且つ軸心
方向が鉛直となるように保持される。
【0055】フィルムロール11をフィルムロール保持
棒32に装着するには、第6図に示すように、フィルム
ロール保持棒32を倒伏状態とし、リング72からフッ
ク70を外しておく。フィルムロール11を台車84に
横倒し状に載置し、このフィルムロール11の芯11a
とフィルムロール保持棒32とが同軸状に対面するよう
に台車84を配置する。そして、この台車84をフィル
ムロール保持棒32の基端側に移動させることにより芯
11aにフィルムロール保持棒32を挿通する。次に、
リング72にフック70を掛け、ホイスト58をチェー
ン巻き取り作動させてフィルムロール保持棒32を起立
させる。その後、フィルムロール保持棒32の軸心方向
が鉛直となったところで固定機構36によりフィルムロ
ール保持棒32を固定する。
【0056】なお、このフィルムロール保持装置12に
は、フィルムロール11から引き出されたフィルムFの
引き出し長さを計測するための検尺器(ロータリエンコ
ーダ)88が設けられている。この検尺器88は、フィ
ルムロール11からのフィルムFの引き出しに伴い、該
フィルムロール11の外周面に沿って転がるように回転
するコンタクトローラ90の回転により、該フィルムF
の引き出し長さを計測するものである。
【0057】この実施の形態では、該検尺器88は、ス
ライドアーム92の先端に、フィルムロール11の外周
面に対し接離方向移動可能に取り付けられている。この
スライドアーム92は、常時該コンタクトローラ90を
フィルムロール11の外周面に押し付けるように検尺器
88を付勢している。
【0058】フィルム引出装置14は、フィルムロール
保持装置12に保持されたフィルムロール11から2枚
折り状のままフィルムFを引き出すフィルム引出機構9
6と、該フィルム引出機構96によって引き出された2
枚折り状のフィルムFの両側端部を左右のフィルム側端
部案内装置20A,20Bに振り分けるフィルム側端部
振分機構98A,98Bとからなる。
【0059】これらのフィルム引出機構96及び各フィ
ルム側端部振分機構98A,98Bは、第3図に示すよ
うに、該フィルム側端部振分機構98A,98Bを底辺
側の2頂点とし、フィルム引出機構96を残る高さ方向
の頂点とする2等辺三角形状に配置されている。なお、
この実施の形態では、該フィルム引出装置96と右側フ
ィルム側端部振分機構98Aとの間に前記フィルム側端
部切断装置16が配置されている。
【0060】このフィルム引出機構96は、フィルムロ
ール保持装置12に保持されているフィルムロール11
から引き出された2枚折り状のフィルムFを挟み付けな
がら回転することにより該フィルムFをフィルムロール
11から連続的に引き出すピンチローラ102,10
2’を備えている。これらのピンチローラ102,10
2’は、ベースプレート10上に立設されたピンチロー
ラポスト104,104’間に、その軸心方向が鉛直と
なるように並列配置されている。
【0061】ピンチローラ102は、ポスト104に対
しアーム106によって軸心回りに回転可能に枢支され
ている。また、ピンチローラ102’は、ポスト10
4’に対し、アーム108によってその軸心周りに回転
可能に、且つ該ピンチローラ102に対し接離方向移動
可能に枢支されている。なお、この実施の形態では、ピ
ンチローラ102’は該軸心方向中間部分で上下に2分
割された構成となっており、該中間部分にはアーム10
8’が介在されている。このアーム108’には、該ピ
ンチローラ102’をピンチローラ102に対し接離方
向に移動させるためのピンチシリンダ110が連結され
ている。
【0062】これらのピンチローラ102,102’の
うちの一方が駆動装置を内蔵しており、この駆動装置に
より一方が自転し、他方がこれに追従して回転すること
により、両者の間を連続的にフィルムFが搬送される。
【0063】各フィルム側端部振分機構98A,98B
は、それぞれ、このフィルム引出機構96によって2枚
折り状のまま引き出されたフィルムFの各側端部を挟み
付けながら回転することにより、該フィルムFの各側端
部を連続的に下流側のフィルム側端部案内装置20A,
20Bに送り出すピンチローラ112,112’を備え
ている。これらのピンチローラ112,112’は、ベ
ースプレート10上に立設されたピンチローラポスト1
14,114’間に、その軸心方向が鉛直となるように
並列配置されている。
【0064】ピンチローラ112は、ポスト114に対
しアーム116によって軸心回りに回転可能に枢支され
ている。また、ピンチローラ112’は、ポスト11
4’に対し、アーム118によってその軸心周りに回転
可能に、且つ該ピンチローラ112に対し接離方向移動
可能に枢支されている。なお、この実施の形態では、ピ
ンチローラ112’は該軸心方向中間部分で上下に2分
割された構成となっており、該中間部分にはアーム11
8’が介在されている。このアーム118’には、該ピ
ンチローラ112’をピンチローラ112に対し接離方
向に移動させるためのピンチシリンダ120が連結され
ている。
【0065】これらのピンチローラ112,112’の
うちの一方が駆動装置を内蔵しており、この駆動装置に
より一方が自転し、他方がこれに追従して回転すること
により、両者の間を連続的にフィルムFの各側端部が搬
送される。
【0066】なお、この実施の形態では、該フィルム側
端部振分機構98A,98Bは、図示のように、両者の
左右方向が逆転していること意外はまったく同一の構成
となっている。
【0067】前記フィルム側端部切断装置16は、フィ
ルム引出機構96から右側フィルム側端部振分装置98
Aとの間を移動しているフィルムFの側端部を案内する
ためのピンチローラ124,124’と、該ピンチロー
ラ124,124’を支持しているポスト126,12
6’と、該フィルムFの側端部を一定幅にて連続的に切
断するためのカッター128とを備えている。該ピンチ
ローラ124,124’は、軸心方向が鉛直となるよう
に該ポスト126,126’間に配置されている。
【0068】ピンチローラ124は、ポスト126に対
しアーム130により軸心回りに回転可能に枢支されて
いる。また、ピンチローラ124’は、ポスト126’
に対し、アーム132によってその軸心周りに回転可能
に、且つ該ピンチローラ124に対し接離方向移動可能
に枢支されている。なお、この実施の形態では、ピンチ
ローラ124’は該軸心方向中間部分で上下に2分割さ
れた構成となっており、該中間部分にはアーム132’
が介在されている。このアーム132’には、該ピンチ
ローラ124’をピンチローラ124に対し接離方向に
移動させるためのピンチシリンダ134が連結されてい
る。
【0069】これらのピンチローラ124,124’
は、フィルム引出機構96のピンチローラ102,10
2’間、該ピンチローラ124,124’間並びにフィ
ルム側端部振分機構98Aのピンチローラ112,11
2’間をフィルムFの側端部が一直線状に通過し得るよ
うに配置されている。
【0070】カッター128は、第8図に示すように、
一方(この実施の形態ではフィルム送り方向Dfに向っ
て右側)のポスト126’に沿って上下方向位置調整可
能に取り付けられたスライドベース136と、該スライ
ドベース136に取り付けられたカッター刃138と、
フィルムFの側端部の裏側(該ポスト126’からフィ
ルムFを臨んだときのフィルムFの側端部の裏側。)に
配置された背板(カッター刃受け)140とを有してい
る。
【0071】該スライドベース136は、ポスト12
6’の前後の側面に重ね合わされた挟持板142,14
2と、該挟持板142,142の右端部同士を連結した
連結シャフト144と、該挟持板142,142の左端
部同士を接近方向に付勢可能な締付ボルト146と、該
挟持板142,142の左端同士の間に架設されたカッ
ター刃ベース148とを有している。
【0072】このスライドベース136は、該締付ボル
ト146を緩めることにより挟持板142,142がポ
スト126’の前後の側面から離反し、上下方向位置調
整可能となる。また、この締付ボルト146を締め込む
ことにより、挟持板142,142がポスト126’に
押し付けられ、スライドベース136がポスト126’
に対し固定される。なお、この実施の形態では、該締付
ボルト146にハンドル150が設けられており、手動
でもこの締付ボルト146を緩めたり締め込んだりする
ことができるようになっている。
【0073】カッター刃138と背板140とはピンチ
ローラ124,124’の上流側に配置されている。該
カッター刃138は、刃先を該上流側に向けてフィルム
Fを厚み方向に横断(貫通)するように配置され、その
先端は該背板140に当接している。該背板140は、
該カッター刃ベース148からフィルムFを貫通するよ
うに延出したアーム150の先端に連なっている。この
アーム150は、カッター刃138と同程度の厚みを有
した板状のものである。このアーム150は、該カッタ
ー刃138と略面一状に、且つ該カッター刃138より
も下流側に配置されており、該カッター刃138により
カットされたフィルムFの切れ目を通って該フィルムF
の裏側に延出している。
【0074】このフィルム側端部切断装置16を通過す
るフィルムFの側端部は、第8図に示すように、ピンチ
ローラ124,124’間に引き込まれる直前にカッタ
ー128によって一定幅にて連続して切断される。この
切断により生じたフィルムFの切れ端Rは、他のフィル
ムF部分と共にピンチローラ124,124’間を通過
した後、ピンチローラ124’の外周面に沿って側外方
に流れを変えて切れ端引取装置18に引き取られる。
【0075】この切れ端引取装置18は、第1図に示す
ように、該切れ端Rを引き取るピンチローラ154,1
54と、このピンチローラ154,154を回転駆動す
るための駆動装置156と、このピンチローラ154,
154によって引き取られた切れ端Rを収容するための
コンテナ158とを有している。なお、第1図の符号1
60,160は、このピンチローラ154,154の両
端を枢支しているポストを示しており、各ピンチローラ
154,154は、軸心方向が水平となるようにこのポ
スト160,160間に配置されている。
【0076】フィルム側端部案内装置20A,20B
は、それぞれ、上記フィルム側端部振分機構98A,9
8Bの下流側に配置されている。各フィルム側端部案内
装置20A,20Bは、並列配置された外側ベルトコン
ベヤ164と内側ベルトコンベヤ166とを備えてい
る。
【0077】これらのベルトコンベヤ164,166
は、それぞれ、上流側プーリ168,170及び下流側
プーリ172,174と、該プーリ168,172間及
びプーリ170,174間に掛け回された無端ベルト1
76,178とからなり、各プーリ168〜174は、
回転軸方向が鉛直となるように配置されている。該外側
ベルトコンベヤ164と内側ベルトコンベヤ166と
は、無端ベルト176,178同士が該プーリ168,
172間及びプーリ170,174間において対面接触
するように配置されている。
【0078】この実施の形態では、第9図に示すよう
に、各内側ベルトコンベヤ166の下流側プーリ174
に駆動ベルト182を介してモータ180が接続されて
おり、このモータ180によって該プーリ174が回転
駆動される。そして、このプーリ174の回転によりベ
ルト178が無端回動し、このベルト178に従動する
ようにベルト176が無端回動する。
【0079】該フィルム側端部振分機構98A,98B
から搬送されたフィルムFの各側端部は、該外側ベルト
コンベヤ164及び内側ベルトコンベヤ166の上流側
(プーリ168,170間)からベルト176,178
間に挟み込まれ、該ベルト176,178同士が無端回
動することにより、該外側ベルトコンベヤ164及び内
側ベルトコンベヤ166に沿って案内される。
【0080】なお、この実施の形態では、各外側ベルト
コンベヤ164の上流側プーリ168は、内側ベルトコ
ンベヤ166の上流側プーリ170に対し接近及び離反
するようにスライド可能となっている。このプーリ16
8には、シリンダ装置184によって進退されるプッシ
ュロッド186の先端が連結されており、第10図
(a),(b)に示すように、このプッシュロッド18
6を進退させることにより、該プーリ168がプーリ1
70に対し接近及び離反するようにスライドする。
【0081】該ベルト176,178間にフィルムFの
始端を挟み込む際には、第10図(b)に示すように、
このプーリ168をプーリ170から離反させることに
より、外側ベルトコンベヤ164の上流端付近と内側ベ
ルトコンベヤ166の上流端付近とを開脚状に離反さ
せ、これらの間にフィルムFの始端を差し入れる。その
後、該プーリ168をプーリ170側にスライドさせて
該フィルムFの始端をベルト176,178間に挟持さ
せる。なお、第10図の符号188,190は、プーリ
168がプーリ170から離反するようにスライドした
際にベルト176に張力を与えるガイドプーリを示して
いる。
【0082】フィルム側端部振分装置98Aの下流側に
設置されたフィルム側端部案内装置20Aのベルトコン
ベヤ164,166は、昇降架台194によって上下方
向位置調整(上下方向平行移動)可能に支持されてい
る。この昇降架台194は、底部フレーム196と、該
底部フレーム196から立設された前後1対のポスト1
98,198と、各ポスト198に沿って上下方向にス
ライド可能に設けられたスライドアーム200,200
と、該アーム200,200を上下方向にスライドさせ
るための駆動機構202と、この昇降架台194をベー
スプレート10に連結するためのアーム204とを有し
ている。
【0083】第9図に示すように、該底部フレーム19
6は略長方形枠状体であり、両短辺の延在方向途中部分
から略鉛直にポスト198,198が立設されている。
各スライドアーム200は、このポスト198の側面に
沿ってスライド可能なスライダ部200aと、該スライ
ダ部200aから水平方向に延出したアーム部200b
とを有している。このアーム部200b,200b上
に、該底部フレーム196の長辺方向と略平行に延在す
るように該ベルトコンベヤ164,166が架設されて
いる。
【0084】駆動機構202は、ポスト198,198
の上端同士の間に架設されたアクセルシャフト206
と、該アクセルシャフト206の軸心方向両端に同軸状
に接続されたスプロケット208,208と、各スプロ
ケット208,208に回し掛けられたチェーン210
と、駆動ベルト214を介して該アクセルシャフト20
6に接続されたモータ212とを有している。このチェ
ーン210の一端側にスライドアーム200が吊下され
ている。また、このチェーン210の他端側には、該ス
ライドアーム200と重量バランスをとるためのカウン
ターウェイト216が吊下されている。
【0085】モータ212を作動させると、駆動ベルト
214を介してアクセルシャフト206が回転駆動さ
れ、このアクセルシャフト206と一体に両スプロケッ
ト208が回転する。このスプロケット208の回転に
より、チェーン210を介してスライドアーム200が
上下にスライドし、アーム部200b,200b上に架
設されたベルトコンベヤ164,166が上下に平行移
動する。
【0086】なお、このスライドアーム200の上下方
向の可動範囲は、アーム部200b上に架設されたベル
トコンベヤ164,166の延在高さがフィルム側端部
振分機構98Aのピンチローラ120,120’の軸方
向の下端付近と略同一高さとなる位置から、前記フィル
ム側端部切断装置16のカッター128の移動上限高さ
と略同一高さとなる位置までとなっている。
【0087】連結アーム204は、底部フレーム196
から各ベルトコンベヤ164,166の上流側に延出し
ており、先端部には、ベースプレート10への連結ブラ
ケット218が設けられている。この連結ブラケット2
18には連結ピン挿通孔220が設けられており、この
連結ピン挿通孔220に連結ピン222が挿通され、こ
の連結ピン222がベースプレート10に固着されるこ
とにより、昇降架台194がベースプレート10に枢着
されている。なお、底部フレーム196にはキャスター
224が設けられており、該昇降架台194は、この連
結ピン222を転回中心として左右に転回可能となって
いる。
【0088】フィルム側端部案内装置20Bのベルトコ
ンベヤ164,166は、架台228上に配設されてい
る。この架台228は、上面の高さがフィルム側端部振
分機構98Bのピンチローラ120,120’の下端付
近と略同一高さとなっている略直方体枠状のものであ
る。該ベルトコンベヤ164,166は、この架台22
8の長辺方向と略平行に延在している。
【0089】この架台228には、上記の昇降架台19
4と同様に、各ベルトコンベヤ164,166の上流側
に向って延出した連結アーム204が設けられており、
この連結アーム204の先端に設けられた連結ピン挿通
孔220に連結ピン222が挿通され、この連結ピン2
22がベースプレート10に固着されることにより、該
架台228がベースプレート10に枢着されている。ま
た、該架台228の底部にはキャスター224が設けら
れており、該架台228は、この連結ピン222を転回
中心として左右に転回可能となっている。
【0090】これらのフィルム側端部案内装置20A,
20Bは、第10図(a),(b)に示すように、下流
側ほど両者の間隔が大きくなるように開き出し状に配置
される。そのため、各フィルム側端部振分機構98A,
98Bからこれらのフィルム側端部案内装置20A,2
0Bに振り分けられたフィルムFの両側端部は、第3図
に示すように、各ベルトコンベヤ164,166によっ
て案内されて下流側へと搬送されるに従って左右に離反
していく。
【0091】なお、第10図(a),(b)に示すよう
に、これらのフィルム側端部案内装置20A,20B
は、連結ピン222を回動中心として転回されることに
より、両者の開き出し角度θが調節可能となっている。
この開き出し角度θを調節することにより、該フィルム
側端部案内装置20A,20Bは、各々の下流端同士の
間隔がフィルムFの幅と略等しくなるように配置され
る。
【0092】前記エア吹出装置22は、これらのフィル
ム側端部案内装置20A,20B同士の間の上流側に配
置されている。このエア吹出装置22は、ベースプレー
ト10上に立設されたガイドポスト232と、該ガイド
ポスト232の上端から上下方向に進退可能に延出した
ガイドロッド234と、該ガイドロッド234の上端に
設置されたベース236と、該ベース236を上下動さ
せるためのエアシリンダ装置238と、該ベース236
の上流側に取り付けられたエア吹出口240と、ダクト
242aを介して該エア吹出口240に接続された送風
機242と、該ベース236上に設けられたガイドロー
ラ244と、該ベース236の下流側から該下流側に向
って延出したガイドパイプ246とを有している。該エ
ア吹出口240は、ガイドローラ244の上端よりも下
位に配置されており、上方に向ってエアを吹き出すよう
になっている。
【0093】ガイドポスト232は、その長手方向にガ
イドロッド234が延在された内孔248を有してい
る。該内孔248は、該ガイドポスト232の上端面に
開放している。ガイドロッド234の長手方向の途中部
分には、該内孔248の周壁面に摺動可能に当接するガ
イドピース250が設けられている。この実施の形態で
は該ガイドロッド234の長手方向に所定間隔をあけて
2個のガイドピース250が設けられており、この2個
のガイドピース250がそれぞれ該内孔250の周壁面
を摺動することにより、該ガイドロッド234がこれら
のガイドピース250に案内されて内孔248内を上下
に平行移動する。
【0094】エアシリンダ装置238は、シリンダ本体
252と、該シリンダ本体252の一端(上端)からガ
ス圧により進退可能に延出したピストンロッド254と
からなる。該シリンダ本体252は、ピストンロッド2
54の進退方向が上記ガイドロッド234の進退方向と
平行方向となるようにガイドポスト232の上流側の側
面に設置されている。該ガイドロッド254は、先端
(上端)がベース236の下面に接続されている。
【0095】該ベース236に設けられた吹出口24
0、ローラ244及びガイドパイプ246は、ガイドロ
ッド234によって案内されながら、該ピストンロッド
254の進退力により該ベース236と一体に上下に平
行移動する。該エア吹出口240と送風機242とを接
続するダクト242aは、長手方向に伸縮可能な蛇腹管
よりなり、該ベース236の上下動に追従して伸縮し、
該エア吹出口240と送風機242との接続を保証す
る。
【0096】ガイドローラ244は、軸心方向の中央側
ほど大径となる樽形ローラであり、該軸心方向がフィル
ム送り方向Dfと略直行する水平方向となるように、両
端側が軸受256,256によって枢支されている。
【0097】このエア吹出機構22は、第2図に示すよ
うに、ピストンロッド254を上下に進退させることに
より、該ガイドローラ244が解反途中のフィルムFの
幅方向中央付近の内面に当接し、フィルムFが該中央付
近を頂点としてテント状に緊張するように、ベース23
6の高さ位置が調節される。該ガイドローラ244より
上流側のエア吹出口240からは、フィルムFの該中央
付近に向って空気が吹き込まれる。
【0098】このエア吹出口240からのフィルムF内
への空気の吹き込みにより、フィルムFが万遍なく広が
り出し、棒やへらで折り目を開いたときに生じるような
局所的なフィルムFの伸長や破れが防止される。また、
該ガイドローラ244により、フィルムFの幅方向中央
付近が持ち上げられ、該フィルムFが地面に接触するこ
とが防止される。さらに、この実施の形態では、該ガイ
ドローラ244によりフィルムFが緊張されることによ
り、フィルムFに皺が生じることも防止される。
【0099】このガイドローラ244上を通過したフィ
ルムFは、該中央付近がガイドパイプ246に案内され
て下流側へ移動する。なお、この実施の形態では、該ガ
イドパイプ246は上方に凸に湾曲した弓状となってお
り、このガイドパイプ246によってフィルムFの該中
央付近が上方に付勢される。これにより、該フィルムF
は引き続き緊張した状態が維持され、フィルム面に皺が
生じたり、フィルムFが地面に落下することが確実に防
止される。
【0100】フィルム幅方向切断装置26は、フィルム
ロール保持装置12とフィルム引出機構96との間に設
けられている。このフィルム幅方向切断装置26は、ベ
ースプレート10に立設された前後1対のポスト26
0,260’と、該ポスト260のフィルムFと対面す
る側面に沿って上下方向に延設されたスライドレール2
62と、該スライドレール262に沿って上下方向にス
ライドするカッター264と、該ポスト260の近傍に
てフィルムFの下端付近を挟持固定するフィルム挟持装
置266と、該ポスト260’のフィルムFと対面する
側面に沿って上下方向に延設されたカッターナイフガイ
ド268とを有している。
【0101】該ポスト260,260’は、起立姿勢に
てフィルムロール保持装置12に保持されたフィルムロ
ール11の起立高さよりも大きい起立高さを有してお
り、カッター264は、このポスト260の側面に沿っ
て延設されたスライドレール264に沿って該フィルム
ロール11の下端よりも下位から該フィルムロール11
の起立高さよりも上位まで移動可能となっている。ま
た、該カッターナイフガイド268も、このポスト26
0’の側面に該フィルムロール11の下端よりも下位か
ら該フィルムロール11の起立高さよりも上位まで延設
されている。
【0102】該カッター264は、第14図に示すよう
に、スライドレール262に上下方向スライド可能に係
合したスライダ270と、該スライダ270と一体に設
けられたカッター刃ベース272と、該カッター刃ベー
ス272に取り付けられたカッター刃274と、該スラ
イドレール262の正面を通過する2枚折り状のフィル
ムFの両外側面に沿って配置された1対のガイドプレー
ト276,278とを有している。該ガイドプレート2
76,278は、それぞれ、アーム280,282を介
してカッター刃ベース272に取り付けられている。
【0103】カッター刃274は、刃先を上方に向けて
該2枚折り状のフィルムFを厚み方向に横断(貫通)す
るように配置され、その先端はガイドプレート278に
当接している。該ガイドプレート278が連なるアーム
282は、このカッター刃274と同程度の厚みを有す
る板状部材であり、その板面がカッター刃274の側面
と略面一状となるように、カッター刃ベース272の該
カッター刃274よりも下位となる位置に固定されてい
る。従って、このアーム282は、該カッター刃274
によりカットされたフィルムFの切れ目を通って該フィ
ルムFの裏側に延出する。
【0104】なお、スライドレール262にはエアシリ
ンダ装置(図示略)が設けられており、カッター264
は、このエアシリンダ装置のガス圧により該スライドレ
ール262に沿って上下動する。フィルム送り時には、
該カッター264は、フィルムFの下端よりも下位に配
置されており、フィルムFをカットするときには、該エ
アシリンダ装置からのガス圧により、カッター264が
フィルムFを幅方向に横断するように上方移動しながら
該フィルムFを下端から上端まで切断する。
【0105】フィルム挟持装置266は、第15図に示
すように、2枚折り状のフィルムFの下端付近を介在さ
せて対峙する雄実部286及び雌実部288と、該雄実
部286と雌実部288とをそれぞれ接近方向に移動さ
せるプッシャ290,292とを備えている。該雄実部
286は、先端に略円柱形状部286aを有しており、
この略円柱形状部286aは、軸心方向が上下方向とな
るように設けられている。また、雌実部288の先端に
は、この略円柱形状部286aが係合可能な略半円弧状
断面形状の凹陥部288aが設けられている。
【0106】プッシャ290,292は、それぞれ、該
雄実部286及び雌実部288の接離方向に延在したプ
ッシュロッド294,296と、このプッシュロッド2
94,296を該接離方向に進退させる駆動機構(図示
略)とを備えている。該雄実部286及び雌実部288
は、それぞれ、このプッシュロッド294,296の先
端に取り付けられている。
【0107】フィルム送り時には、第16図(a)に示
す通り、該プッシュロッド294,296が後退して雄
実部286と雌実部288とが離反している。フィルム
Fをカットするときには、第16図(b)に示すよう
に、プッシュロッド294,296が進出して略円柱形
状部286と凹陥部288aとが係合し、該略円柱形状
部286aと凹嵌部288aとの間にフィルムFの下端
付近が挟持固定される。
【0108】このフィルム挟持装置266によってフィ
ルムFの下端付近を挟持しておくことにより、カッター
264によるフィルムFの下端からの該フィルムFの切
断が極めてスムーズに行われるようになる。
【0109】以下に、このように構成されたフィルム解
反装置によるフィルム解反手順を説明する。
【0110】まず、フィルムロール保持装置12のフィ
ルムロール保持棒32を第6図に示す如き倒伏姿勢と
し、前述のようにこのフィルムロール保持棒32を横倒
し状のフィルムロール11の芯11aに挿通して該フィ
ルムロール保持棒32にフィルムロール11を装着す
る。次に、このフィルムロール保持棒32の先端のリン
グ72にフック70を掛け、ホイスト58をチェーン巻
き上げ作動させることにより、フィルムロール保持棒3
2の先端側を引き上げて該フィルムロール保持棒32を
起立させる。そして、このフィルムロール保持棒32の
軸心方向が鉛直となったときに固定機構36により該フ
ィルムロール保持棒32を固定する。
【0111】次に、各ピンチシリンダ110,120,
134をローラ離反作動させてフィルム引出機構96、
フィルム側端部振分機構98A,98B及びフィルム側
端部切断装置16の各ピンチローラ102,102’同
士、112,112’同士並びに124,124’同士
を離反させる。そして、起立姿勢にてフィルムロール保
持装置12の台座40上に保持されたフィルムロール1
1から2枚折り状のフィルムFを引き出してこのフィル
ムFを該ピンチローラ102,102’間に引き通す。
次に、このフィルムFの両側端部を離反させ、一方を、
フィルム側端部切断装置16のピンチローラ124,1
24’間を経由してフィルム側端部振分機構98Aのピ
ンチローラ112,112’間に引き通し、他方をフィ
ルム側端部振分機構98Bのピンチローラ112,11
2’間に引き通す。その後、各ピンチシリンダ110,
120,134をローラ接近作動させ、各ピンチローラ
102,102’間、112,112’間及び124,
124’間にフィルムFを挟持させる。
【0112】なお、このフィルムロール11からのフィ
ルムFの引出しに先立ち、フィルム幅方向切断装置26
のカッター264をスライドレール262の下端側に配
置し、フィルム挟持装置266の雄実部286と雌実部
288とを離反させておく。フィルムFをフィルムロー
ル11から引き出したときには、この2枚折り状のフィ
ルムFの下端付近を該雄実部286及び雌実部288間
並びにカッター264のガイドプレート276,278
間に配置し、その後、このフィルムFを該ピンチローラ
102,102’間に引き通す。
【0113】次に、各シリンダ装置184をプーリ離反
作動させてフィルム側端部案内装置20A,20Bの各
ベルトコンベヤ164,166の上流端同士を第10図
(b)の如く離反させ、該ベルトコンベヤ164,16
6同士の間にフィルムFの始端を差し入れる。その後、
各シリンダ装置184をプーリ接近作動させ、該フィル
ムFの始端を各ベルトコンベヤ164,166間に挟持
させる。
【0114】この際、フィルムFの幅方向中央付近をエ
ア吹出装置22のガイドローラ244に掛ける。該ガイ
ドローラ244は、予め下降限付近に配置しておく。そ
して、フィルムFがこのガイドローラ244付近を頂点
として緊張するように、シリンダ装置238のピストン
ロッド254をシリンダ本体252から進出させ、ガイ
ドローラ244を上昇させる。
【0115】また、連結ピン222を回動中心として各
フィルム側端部案内装置20A,20Bを左右に転回さ
せることにより、該フィルム側端部案内装置20A,2
0Bの下流端同士の間隔がフィルムFの解反時の幅と略
等しくなるように調節する。
【0116】なお、このフィルムFの解反時の幅が所望
のフィルム幅よりも大きい場合には、フィルム側端部切
断装置16においてフィルムFの側端部が不要幅分だけ
カットされるようにカッター128の高さを調節する。
そして、このカッター128の高さに合わせて昇降架台
194のスライドアーム200の高さを調節し、カッタ
ー128によってカットされた後のフィルムFの側端部
がフィルム側端部案内装置20Aのベルトコンベヤ16
4,166間に真直ぐに送り込まれるように配置する。
【0117】また、フィルム側端部切断装置16におい
てカットされたフィルムFの切れ端Rをピンチローラ1
24’から側外方に引き回し、切れ端引取装置18のピ
ンチローラ154,154間に引き通す。
【0118】その後、検尺器88のコンタクトローラ9
0をフィルムロール11の外周面に当接させ、フィルム
引出機構96、フィルム側端部振分機構98A,98
B、フィルム側端部切断装置16及び切れ端引取装置1
8の各ピンチローラ102,102’,112,11
2’,124,124’,154,154と、フィルム
側端部案内装置20A,20Bの各ベルトコンベヤ16
4,166とをフィルム送り方向に回転駆動させると共
に、送風機242を起動させてエア吹出口240からフ
ィルムFの内側に向って空気を吹き込ませ、フィルムF
の解反を開始する。
【0119】フィルムロール11からフィルム引出機構
96によって引き出された2枚折り状のフィルムFは、
その両側端部がフィルム側端部振分機構98A,98B
によって左右のフィルム側端部案内装置20A,20B
に振り分けられ、各フィルム側端部案内装置20A,2
0Bの下流側へ搬送されるに従って該両側端部が次第に
大きく離反していき、フィルムF全体が平たく開き出
す。
【0120】検尺器88により計測されたフィルムFの
引き出し長さが所望長さとなったときには、各装置を一
端停止させる。そして、フィルム幅方向切断装置26の
フィルム挟持装置266によりフィルムロール11付近
のフィルムFの下端側を挟持固定し、カッター264に
より該フィルムFを幅方向(上下方向)に切断して該フ
ィルムFをフィルムロール11から分断する。なお、カ
ッター264でフィルムFを切断する代りに、カッター
ナイフ(図示略)を用い、カッターナイフガイド268
に沿って該フィルムFを切断してもよい。
【0121】その後、装置を再始動させ、該装置内のフ
ィルムFの残りの部分を解反する。これにより、所望長
さのフィルムFが解反される。
【0122】なお、フィルムFを解反している途中で切
断するときは、カッターナイフ台24を装置の下流側に
設置し、このカッターナイフ台24に沿ってフィルムF
を幅方向に切断してもよい。
【0123】このフィルム解反装置にあっては、フィル
ムFの側端部同士を離反させて該フィルムFを広げるよ
うに該両側端部をフィルム側端部案内装置20A,20
Bで案内するので、フィルムFに波打ち等の不具合を生
じることなく確実に平たく且つ均一に広げることが可能
である。
【0124】この際、フィルムFの両側端部は該フィル
ム側端部案内装置20A,20Bの各ベルトコンベヤ1
64,166に沿ってフィルムロール保持装置12から
離反するに従って極めてスムーズに開き出すため、フィ
ルムFに波打ち等の不具合が全く生じない。
【0125】また、このフィルム解反装置にあっては、
該フィルム側端部案内装置20A,20B同士の開き出
し角度θが調整可能となっていることから、両者のフィ
ルム送り方向Dfの下流端同士の間隔を解反時のフィル
ム幅に合わせて調節することにより、装置の構成を変え
ることなく、種々のフィルム幅を有するフィルムを確実
に平たく且つ均一に広げることが可能となる。
【0126】このフィルム解反装置においては、フィル
ム側端部切断装置16によってフィルム側端部を不要幅
分だけ切断することができるので、フィルムロール11
のフィルム幅が所望のフィルム幅よりも大きい場合で
も、所望の幅を有するフィルムを得ることが可能とな
る。
【0127】しかも、このフィルム解反装置において
は、該フィルム側端部切断装置16よりも下流側に配置
されたフィルム側端部案内装置20Aが上下方向位置調
整可能となっているので、フィルム側端部切断装置16
でフィルムFの側端部を切断した場合でも、フィルムF
の側端部が切り詰められた分だけフィルム側端部案内装
置20Aの上下方向位置を調整することにより、スムー
ズにベルトコンベヤ164,166間にフィルムFが挟
み込まれるようになる。この結果、フィルムFの側端部
をフィルム側端部切断装置16によって切断した場合で
も、確実にフィルムFを平らに且つ均一に広げることが
可能である。
【0128】このフィルム解反装置においては、フィル
ムロール保持装置12とフィルム引出装置14との間
に、フィルムFをフィルム幅方向に切断するフィルム幅
方向切断装置26が設けられているので、フィルムロー
ル保持装置に保持されたフィルムロール11からフィル
ムFが所望長さまで引き出されたときにこの切断装置2
6で該フィルムFを幅方向に切断して該フィルムFとフ
ィルムロール11とを分断することにより、フィルムF
を所望長さだけ無駄なく解反することができる。
【0129】このフィルム解反装置では、フィルムロー
ル保持装置12のフィルムロール保持棒32は起倒回動
可能とされているため、フィルムロール11を横倒し状
にしたまま倒伏状態の該フィルムロール保持棒32に装
着することができるので、フィルムロール11のフィル
ムロール保持棒32への装着作業が極めて容易である。
また、フィルムロール保持棒32に装着されたフィルム
ロール11を引起し装置34により引き起して起立させ
ることができるので、フィルムロール11の引起し作業
も極めて容易である。
【0130】
【発明の効果】以上の通り、本発明によると、2枚折り
状のフィルムを確実に平たく均一に広げることができる
フィルム解反装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るフィルム解反装置の斜視図で
ある。
【図2】図1のフィルム解反装置のフィルム解反作動時
の側面図である。
【図3】図1のフィルム解反装置のフィルム解反作動時
の平面図である。
【図4】片開きフィルムの巻物(フィルムロール)の斜
視図である。
【図5】フィルムロール保持装置の斜視図である。
【図6】フィルムロール保持装置へのフィルムロール装
着方法を示す斜視図である。
【図7】フィルム引出装置の斜視図である。
【図8】フィルム側端部切断装置の斜視図である。
【図9】フィルム側端部案内装置の斜視図である。
【図10】フィルム側端部案内装置へのフィルム始端部
差し込み方法を示す平面図である。
【図11】フィルム側端部案内装置の全体平面図であ
る。
【図12】エア吹出装置の斜視図である。
【図13】フィルム幅方向切断装置の斜視図である。
【図14】フィルムカッターの斜視図である。
【図15】フィルム挟持装置の斜視図である。
【図16】フィルム挟持装置のフィルム挟持機構を示す
平面図である。
【図17】実施の形態に係るフィルム解反装置のフィル
ム解反作動時の側面図である。
【図18】図17のフィルム解反装置のフィルム解反作
動時の平面図である。
【符号の説明】
A フィルムロール保持装置 B フィルム引出・案内装置 C エア吹出装置 F フィルム M フィルムロール 2 フィルムロール保持棒 3 駆動装置 4 フィルム引出用ピンチローラ 5,5’ フィルム側端部振分用ピンチローラ 6,6’ フィルム側端部案内用ベルトコンベヤ 7 ノズル 11 フィルムロール 12 フィルムロール保持装置 14 フィルム引出装置 16 フィルム側端部切断装置 20A,20B フィルム側端部案内装置 22 エア吹出装置 26 フィルム幅方向切断装置 32 フィルムロール保持棒 34 引起し装置 96 フィルム引出機構 98A,98B フィルム側端部振分機構 128 カッター 164,166 ベルトコンベヤ 194 昇降架台 240 エア吹出口 264 カッター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 哲男 愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地 三菱化学エムケーブイ株式会社名古屋事業 所内 (72)発明者 吉積 良夫 愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地 三菱化学エムケーブイ株式会社名古屋事業 所内 Fターム(参考) 3F052 AA03 BA03 BA04 DA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚折り状の片開きフィルムの巻物を、
    該巻物の軸心回りに回転可能に且つ軸心方向が鉛直とな
    るように保持する巻物保持装置と、 該巻物保持装置から該片開きフィルムを2枚折り状のま
    ま引き出すためのフィルム引出装置と、 該フィルム引き出し装置で引き出された2枚折り状のフ
    ィルムの両側端部を、該側端部同士が離反するように案
    内するフィルム側端部案内装置と、を有するフィルム解
    反装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、該フィルム側端部案
    内装置は、該フィルムの一方の側端部を挟んで案内する
    第1のベルトコンベヤ及び該フィルムの他方の側端部を
    挟んで案内する第2のベルトコンベヤを有しており、 該第1及び第2のベルトコンベヤは、前記巻物保持装置
    から離反するほど両者の間隔が大きくなるように開き出
    し状に配置されていることを特徴とするフィルム解反装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、該第1のベルトコン
    ベヤと第2のベルトコンベヤとの開き出し角度が調整可
    能となっていることを特徴とするフィルム解反装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、離反した前記フィルムの側端部のうちいずれか一方
    を切断して解反時のフィルム幅を調整するためのフィル
    ム側端部切断装置を備えていることを特徴とするフィル
    ム解反装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記フィルム側端部
    切断装置よりもフィルム送り方向下流側に配置された前
    記フィルム側端部案内装置は、上下方向位置調整可能と
    されていることを特徴とするフィルム解反装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項におい
    て、前記巻物保持装置と前記フィルム引出装置との間
    に、フィルムをフィルム幅方向に切断するフィルム幅方
    向切断装置を備えたことを特徴とするフィルム解反装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項におい
    て、前記巻物保持装置は起倒回動可能とされており、 倒伏状態の該巻物保持装置に装着されたまま巻物を起立
    させるための引起し装置を備えたことを特徴とするフィ
    ルム解反装置。
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JP7468953B1 (ja) 2023-11-13 2024-04-16 株式会社ミヤコシ 解反機

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