JP2003200593A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2003200593A
JP2003200593A JP2002312868A JP2002312868A JP2003200593A JP 2003200593 A JP2003200593 A JP 2003200593A JP 2002312868 A JP2002312868 A JP 2002312868A JP 2002312868 A JP2002312868 A JP 2002312868A JP 2003200593 A JP2003200593 A JP 2003200593A
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ink jet
ink
recording
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JP2002312868A
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English (en)
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Megumi Shimizu
恵 清水
Atsushi Kubota
敦 久保田
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Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Toshiba TEC Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空吐出やノズルチェックパターンの記録によ
ってメンテナンスを行うときの効率を向上する。 【解決手段】 記録媒体に対して相対的に記録走査され
るインクジェットヘッド5と、記録媒体のサイズ信号と
記録媒体面上における糊代領域、折込み領域等の記録媒
体に対する加工が行われることにより、加工後の記録媒
体に存在するが、その表面に現われなくなる領域である
非露出領域を示す情報とに基づいて、空吐出位置を決定
する空吐出位置決定部12と、この空吐出位置決定部の
空吐出位置決定結果に基づいてインクジェットヘッドを
空吐出駆動制御する空吐出制御部17とを設け、空吐出
位置決定部は、全てのインク吐出ノズルが空吐出を行う
ように非露出領域を選択して空吐出位置を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体に対して
相対的に記録走査されるインクジェットヘッドを用いて
記録媒体上に記録を行うインクジェット記録装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置としては、例え
ば、オンデマンド型のインクジェットプリンタが知られ
ている。このようなインクジェットプリンタは、インク
ジェットヘッドにおけるノズル内のインクの固着や記録
媒体の紙紛等による影響で、ノズルの目詰まりが生じ、
インクの不吐出や吐出不良が起こるという問題が生じ
る。
【0003】これを回避しインクを安定して吐出させる
ために、記録装置の起動時や記録を行う前後、あるいは
記録の合間に、インクジェットヘッドをメンテナンスス
テーションへ移動したうえで、インク吸収材等にインク
を空吐出させる方法やノズル内のインクを吸引する方
法、あるいはノズル先端のインクを拭き取る方法などに
よりメンテナンスが行われるようになっている。
【0004】しかし、産業用の印刷等生産性が非常に重
要となる印刷をインクジェット記録装置を用いて行う場
合には、インクジェットヘッドを定期的にメンテナンス
ステーションへ移動してメンテナンスしたのでは、生産
性の低下が避けられない。
【0005】これに対し、インク吐出によるメンテナン
スが必要になった場合、インクジェットヘッドをメンテ
ナンスステーションへ移動させることなく、記録媒体上
における断裁され不要となる余白部にインク空吐出を行
う(例えば、特許文献1参照)、或は、空吐出により形
成されたカラードットに印刷データに基づく黒インクノ
ドットを重ねて印刷し、空吐出によるカラードットを黒
ドットで隠蔽する(例えば、特許文献2参照)、これに
より、生産性の向上を図るものが知られている。
【0006】また、インクの不吐出や吐出不良が生じた
場合、その不良ノズルを検出する方法として、記録媒体
上あるいはそれ以外の記録できる箇所に各ノズルからの
インク吐出を確認するためのノズルチェックパターンを
記録し、この記録したノズルチェックパターンを読み取
って検出する方法が知られている。
【0007】
【特許文献1】特開平9−254375号公報(段落
「0017」〜「0019」)
【0008】
【特許文献2】特開平9−216388号公報(段落
「0006」)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した公報
のものは、記録媒体上における断裁される余白部のみを
使用してインク空吐出を行う、或は黒インクで隠蔽でき
る領域にカラーインクの空吐出を行う構成のため、記録
媒体上に断裁される余白部、或は黒インクで隠蔽できる
領域が存在しない場合にはインクの空吐出ができないこ
とになり、このような場合には、インクジェットヘッド
を定期的にメンテナンスステーションへ移動させる、通
常のメンテナンスを行うことになり、メンテナンスの効
率が低下し生産性の向上が図れないという問題があっ
た。
【0010】特に、インクジェットヘッドとして、記録
媒体の搬送方向に対して複数のインク吐出ノズルを交叉
するように配置したインクジェットヘッドを使用するよ
うな場合には、記録媒体上に断裁される余白部、或は黒
インクで隠蔽できる領域が存在しない場合には勿論、た
とえ断裁される余白部、或は黒インクで隠蔽できる領域
が存在していても、断裁される余白部、或は黒インクで
隠蔽できる領域が記録媒体の搬送方向と直交する方向全
体に亙って存在しなければ、全てのインク吐出ノズルに
対する空吐出ができないので、このような場合にも、や
はり、インクジェットヘッドを定期的にメンテナンスス
テーションへ移動させてメンテナンスを行うことにな
り、メンテナンスの効率が低下し生産性の向上が図れな
いという問題があった。
【0011】また、各ノズルからのインク吐出を確認す
るためのノズルチェックパターンを記録する場合に、ノ
ズルチェックパターンを記録するために記録媒体を使用
したのでは、記録媒体が犠牲になるため生産性が低下す
ることになる。また、記録媒体以外の記録できる箇所に
ノズルチェックパターンを記録するものでは、インクジ
ェットヘッドをその個所に移動させることになり、やは
り、メンテナンスの効率が低下し生産性の向上が図れな
いという問題があった。
【0012】本発明は、このような問題を解決するため
に為されたもので、インクジェットヘッドとして、記録
媒体に対して相対的に記録走査されるインクジェットヘ
ッドを使用する場合において、空吐出やノズルチェック
パターンの記録によってメンテナンスを行うときの効率
を向上できるインクジェット記録装置を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、記録媒体のサ
イズ情報と記録媒体に対して記録後に行われる加工によ
り加工後の記録媒体に存在するが表面には現われなくな
る領域を示す非露出領域情報とに基いて、全てのインク
吐出ノズルが空吐出を行うように非露出領域を選択して
空吐出位置を決定することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。 (第1の実施の形態)図1は、ダンボールなどの記録媒
体に記録である印刷を行ってからこの記録媒体を箱に組
み立てるまでの工程を示す流れ図で、S1の印刷工程に
て、記録媒体に印刷を行った後、S2の断裁工程にて、
記録媒体から不要な部分を断裁し、続いて、S3の折曲
工程にて、折込み部を折曲し、S4の接着工程にて、糊
代に糊付けを行い、最後に、S5の製函工程にて、箱に
組み立てる。
【0015】このような工程に使用される記録媒体は、
1枚の長方形あるいは正方形の媒体を使用し、この媒体
には断裁する断裁領域、糊付けを行う糊代領域、折込み
を行う折込み領域等が予め決められており、それぞれの
領域に対して断裁、糊付け、折込み等が行われる。この
結果、断裁領域は断裁されるため記録媒体に存在しない
領域となり、また、糊代領域、折込み領域等は、最終的
に製函されたときには表にでない非露出領域となる。
【0016】図2は印刷工程の構成を示し、ダンボール
等の記録媒体1を積層したピッカー部2から記録媒体1
を1枚ずつ取出して搬送部3上に載置されるようになっ
ている。前記搬送部3は搬送手段としてベルトやローラ
が使用され、記録媒体1を1枚ずつ所定の間隔をあけて
図中矢印で示す方向に搬送するようになっている。
【0017】前記搬送部3の中間上方には、記録媒体1
の先頭位置を検出するセンサ4及びインクジェットヘッ
ド5が配置されている。前記インクジェットヘッド5
は、前記記録媒体1の搬送する方向と交叉する方向、例
えば、直交する方向に複数のインク吐出ノズルが所定の
間隔をあけて配置されており、両端のノズル間隔は前記
記録媒体1の搬送方向と直交する方向の幅と略一致して
いる。そして、前記インクジェットヘッド5により印刷
された記録媒体1はスタッカー部6に収納されるように
なっている。
【0018】前記印刷工程では、使用するインクの色に
対応した数のヘッドが使用される。例えば、シアン、マ
ゼンタ、イエロー、ブラックの4色に対応した4個のヘ
ッドが使用される。
【0019】図3は制御部の構成を示すブロック図であ
る。前記ピッカー部2、搬送部3及びスタッカー部6を
駆動制御する機構制御部11に、印刷開始信号、印刷枚
数を指定する枚数信号、記録媒体1のサイズを示す記録
媒体サイズ信号が入力されている。前記記録媒体サイズ
信号は、記録媒体1の搬送方向の長さと搬送方向に直交
する方向の幅を示す信号である。
【0020】前記機構制御部11は前記搬送部3及びピ
ッカー部2を駆動制御して、ピッカー部2から搬送部3
に枚数信号に応じた枚数の記録媒体1を所定の間隔で載
せて、搬送部3で記録媒体1を一定の速度で搬送する。
例えば、記録媒体1の搬送方向の長さが1000mmで搬
送部3の搬送速度が1000mm/secであれば、ピッカ
ー部2から搬送部3に、センサ4で記録媒体1を検出す
るための間隔として0.1secあけた1.1sec間隔で記
録媒体1を載置させる。
【0021】また、前記記録媒体1上の空吐出位置を決
定する空吐出位置決定部12に、前記記録媒体サイズ信
号、断裁領域及び非露出領域を指定する非露出領域信号
が入力されている。ここで、非露出領域とは、記録媒体
面上における糊代領域、折込み領域等の記録媒体に対す
る加工が行われることにより加工後の記録媒体に存在す
るが、その表面に現われなくなる領域である。同じく、
記録媒体1のどの位置に画像印刷を行うかを決定する印
字位置決定部13に、前記記録媒体サイズ信号及び非露
出領域信号が入力されている。
【0022】前記空吐出位置決定部12は、記録媒体1
のどの位置に空吐出が可能であるかを決定し、その空吐
出位置がインクジェットヘッド5に到達する時間と位置
情報を空吐出制御部17に供給している。すなわち、前
記空吐出位置決定部12は、非露出領域信号から空吐出
する領域を認識し、搬送速度から空吐出位置がインクジ
ェットヘッド5に到達する時間を算出するようになって
いる。
【0023】前記印刷位置決定部13は、非露出領域信
号から印刷する部分を認識し、搬送速度から印刷位置が
インクジェットヘッド5に到達する時間を算出し、これ
により画像印刷を行う位置を決定する。そして、印刷位
置を決定すると、その印刷位置がインクジェットヘッド
5に到達する時間と位置の情報を印刷制御部14に供給
するようにしている。また、画像信号は画像メモリ15
に記憶されている。前記センサ4からの検出信号は、時
間計測を行う計時部16に入力されている。
【0024】前記計時部16はセンサ4が記録媒体1の
先頭位置を検出してからの時間をカウントし、その計時
情報を前記空吐出制御部17及び印刷制御部14にそれ
ぞれ供給している。前記空吐出制御部17は、算出され
た空吐出位置がインクジェットヘッド5に到達する時間
と計時部16からの計時情報を比較して、計時情報と空
吐出位置がインクジェットヘッド5に到達する時間が一
致したときに、ヘッド駆動部18に空吐出を行う駆動素
子を指定する信号Bを供給する。前記ヘッド駆動部18
は、信号Bが入力されることで、インクジェットヘッド
5中の空吐出を行うことが指定された駆動素子を駆動し
て前記記録媒体1上にインクの空吐出を行うようになっ
ている。
【0025】前記印刷制御部14は、算出された印刷位
置がインクジェットヘッド5に到達する時間と計時部1
6からの計時情報を比較し、計時情報と印刷位置がイン
クジェットヘッド5に到達する時間が一致したときに、
前記ヘッド駆動部18に画像印刷を許可する信号Aを供
給するようになっている。また、前記ヘッド駆動部18
には、前記画像メモリ15から画像信号aが読み出され
て供給されるようになっている。前記ヘッド駆動部18
は、信号Aと画像信号aとにより、インクジェットヘッ
ド5を駆動して前記記録媒体1上に画像を印刷するよう
になっている。
【0026】このような構成において、記録媒体サイズ
信号は、搬送方向と直交する方向(以下、X方向と称す
る)と搬送方向(以下、Y方向と称する)のサイズを示
す信号であり、非露出領域信号は、(X1,Y1)-(X2,Y2)の
ように領域を示す信号である。
【0027】記録媒体1として、例えば、図4に示すよ
うに、X方向のサイズが1000mmで、Y方向のサイズ
も1000mmの記録媒体を使用した場合、記録媒体サイ
ズ信号は、(1000,1000)と表わすことができる。
【0028】また、記録媒体1において、横線で示す領
域Dが糊代領域、斜線で示す領域D、D、D
、D、D、D、Dが断裁領域になってい
る。このように、記録媒体1はインク吐出ノズルの配置
方向、すなわち、X方向に断裁領域D〜Dと糊代領
域Dが混在して存在し、例えば、領域D、D、D
によってX方向に連続した非露出領域を形成してい
る。
【0029】この記録媒体1の右上端位置Pを(0,
0)、左下端位置P14を(1000,1000)とすると、領域D
を指定する非露出領域信号は、P−P、すなわ
ち、(0,200)-(300,250)、領域Dを指定する非露出領
域信号は、P−P、すなわち、(700,200)-(1000,25
0)、領域Dを指定する非露出領域信号は、P
、すなわち、(0,400)-(300,450)、領域Dを指定
する非露出領域信号は、P−P 、すなわち、(700,4
00)-(1000,450)、領域Dを指定する非露出領域信号
は、P−P10、すなわち、(0,650)-(300,700)、領
域Dを指定する非露出領域信号は、P11−P12
すなわち、(700,650)-(1000,700)、領域D+D+D
を指定する非露出領域信号は、P13−P14、すな
わち、(0,850)-(1000,1000)と表わすことができる。
【0030】従って、記録媒体サイズ信号と非露出領域
信号から、空吐出位置決定部12は非露出領域に対する
空吐出位置を決定することができる。また、逆に、印刷
位置決定部13は非露出領域を除いた領域に対する印刷
位置を決定することができる。そして、図4における太
線で囲まれた部分が最終的な製函などに使用される部分
である。
【0031】搬送部3上を記録媒体1が搬送されると、
先ず、センサ4が記録媒体1の先頭位置を検出する。こ
れにより、計時部16が時間カウントを開始する。印刷
位置決定部13は、非露出領域信号から印刷する領域を
決定し、搬送速度から印刷位置がインクジェットヘッド
5に到達する時間を算出する。そして、算出された印刷
位置がインクジェットヘッド5に到達する時間と計時部
16のカウント時間が一致した時点で印刷制御部14か
らヘッド駆動部18に信号Aが供給される。このとき、
画像メモリ15からヘッド駆動部18に画像信号aも供
給され、ヘッド駆動部18はインクジェットヘッド5を
駆動して記録媒体1に対する印刷を行う。例えば、図4
に示すように文字「ABC」を印刷する。
【0032】一方、記録媒体サイズ信号及び非露出領域
信号は空吐出位置決定部12にも供給され、空吐出位置
決定部12は、記録媒体1のどの位置に空吐出が可能で
あるかを決定する。そして、空吐出位置がインクジェッ
トヘッド5に到達する時間情報と位置情報を空吐出制御
部17に供給する。空吐出制御部17は空吐出位置がイ
ンクジェットヘッド5に到達する時間と計時部16のカ
ウント時間が一致した時点でヘッド駆動部18に空吐出
のための信号Bを供給する。
【0033】これにより、インクジェットヘッド5は記
録媒体1上の断裁領域及び非露出領域に空吐出を行う。
例えば、図中黒ドットで示すように、領域D、D
を使用して空吐出を行えば、インクジェットヘッド
5の全てのインク吐出ノズルに対して同一のタイミング
で空吐出ができる。
【0034】このとき、インクジェットヘッド5がシア
ン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色に対応した4
本のヘッドよりなる場合は、領域D、D、Dを使
用して、4n(n≧1)枚目の記録媒体1に対しては図
5の(a)に□ドットで示すようにブラックのヘッドから
空吐出を行い、(4n−1)枚目の記録媒体1に対して
は図5の(b)に斜線を入れた□ドットで示すようにイエ
ローのヘッドから空吐出を行い、(4n−2)枚目の記
録媒体1に対しては図5の(c)に△ドットで示すように
マゼンタのヘッドから空吐出を行い、(4n−3)枚目
の記録媒体1に対しては図5の(d)に○ドットで示すよ
うにシアンのヘッドから空吐出を行う。
【0035】このように、記録媒体として、断裁領域の
みでは全てのインク吐出ノズルの空吐出に対応できない
場合であっても、断裁領域と糊代領域の2つの非露出領
域を利用することで、全てのインク吐出ノズルの空吐出
ができるようになる。従って、空吐出のためにインクジ
ェットヘッドを空吐出のための別の場所に移動させるこ
と無く、印刷動作の一環として空吐出動作させることが
可能となり、メンテナンスの効率を向上できるので、印
刷の効率が向上する。
【0036】なお、インクジェットヘッド5が、シア
ン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色に対応した4
本のヘッドよりなる場合の空吐出の方法としては、図5
に示した方法に限定されるものではなく、例えば、図6
に示すように行うこともできる。すなわち、領域D
、Dを使用して、4n(n≧1)枚目の記録媒体
1に対しては図6の(a)に示すように、端からマゼン
タ、イエロー、ブラック、シアンの順にこれを繰返して
空吐出を行い、(4n−1)枚目の記録媒体1に対して
は図6の(b)に示すように、端からイエロー、ブラッ
ク、シアン、マゼンタの順にこれを繰返して空吐出を行
い、(4n−2)枚目の記録媒体1に対しては図6の
(c)に示すように、端からブラック、シアン、マゼン
タ、イエローの順にこれを繰返して空吐出を行い、(4
n−3)枚目の記録媒体1に対しては図6の(d)に示す
ように、端からシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック
の順にこれを繰返して空吐出を行う。このようにしても
メンテナンスの効率を向上することができる。
【0037】また、領域D、D、DがY方向にあ
る程度幅が有れば、図7に示すように、シアン、マゼン
タ、イエロー、ブラックの4本のヘッドを同じ領域に順
次空吐出を行ってもよい。また、断裁領域と糊代領域を
利用して、通常の印刷、例えば、図4で言えば「AB
C」の印刷に使用したノズルを除いた他のノズルについ
て空吐出を行うようにしてもよい。
【0038】(第2の実施の形態)なお、前述した第1
の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し、この
部分における詳細な説明は省略する。これは、図8に示
すように、記録媒体1の搬送方向の、インクジェットヘ
ッド5の下流側にノズルチェックパターンを読み取る、
例えばCCDセンサ等からなるパターン読取部7を設け
たものである。
【0039】そして、制御部の構成は、図9に示すよう
に、センサ4が記録媒体1の先頭位置を検出したとき時
間カウント動作を開始する計時部として、内部にカウン
タを別途設けた計時部161を使用し、センサ4が記録
媒体1の先頭位置を検出する毎にカウンタの内容を
「1」→「2」→「3」→「4」→「1」→「2」…と
変化させ、その内容をノズルチェックパターン記憶部2
1に入力している。
【0040】前記ノズルチェックパターン記憶部21
は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色それ
ぞれ用の基準ノズルチェックパターンを記憶し、計時部
161からのカウント内容により4色それぞれ用の基準
ノズルチェックパターンbを順次ヘッド駆動部18及び
判定部22に供給するようになっている。
【0041】さらに、前記判定部22には、前記計時部
161からの時間カウント情報、空吐出位置決定部12
からの空吐出位置信号及び空吐出位置がインクジェット
ヘッド5に到達する時間情報、そして、前記パターン読
取部7が読み取ったパターン情報を2値化処理部23で
2値化したデータがそれぞれ入力されている。
【0042】前記判定部22は、図10に示すように、
内部に2値化処理部221とスイッチ222を備え、前
記ノズルチェックパターン記憶部21からの基準ノズル
チェックパターンを前記2値化処理部221で2値化し
ている。そして、この2値化した基準ノズルチェックパ
ターンと前記パターン読取部7が読み取り2値化処理部
23で2値化したデータとを比較し、両者が一致すれば
スイッチ222をオンにする。また、不一致を検出する
とスイッチ222をオフにして機構制御部11に停止信
号を送出する。
【0043】前記機構制御部11は、停止信号が入力さ
れると、空吐出位置決定部12及び印刷位置決定部13
にも同時に停止信号を出力し、インクジェットヘッド5
による印刷動作を停止させるようになっている。また、
このとき、ピッカー部2、搬送部3及びスタッカー部6
の動作も停止させるようになっている。
【0044】このような構成においては、空吐出位置決
定部12は空吐出可能位置を決定すると、空吐出制御部
17に決定した空吐出位置がインクジェットヘッド5に
到達する時間と位置情報を供給する。空吐出制御部17
は、空吐出位置がインクジェットヘッド5に到達する時
間と計時部161のカウント時間が一致した時点でヘッ
ド駆動部18に空吐出のための信号Bを供給する。
【0045】一方、ノズルチェックパターン記憶部21
は、該当する基準のノズルチェックパターンbを読み出
してヘッド駆動部18及び判定部22に出力する。この
とき、ヘッド駆動部18は、インクジェットヘッド5を
駆動して記録媒体1の空吐出の位置にノズルチェックパ
ターンbに基いたパターンを印刷する。このパターンと
しては、例えば、図11に示すように、各インク吐出ノ
ズルが3ドットずつ2ドット置きに同じパターンを繰返
すようなノズルチェックパターンであり、これを記録媒
体1の断裁領域及び非露出領域に印刷する。
【0046】印刷されたノズルチェックパターンはパタ
ーン読取部7で読み取られ、2値化処理部23で2値化
された後、判定部22に供給される。判定部22ではノ
ズルチェックパターン記憶部21からの基準ノズルチェ
ックパターンとパターン読取部7が読み取り2値化処理
部23で2値化したノズルチェックパターンとを比較し
て一致、不一致を検出する。
【0047】例えば、インクジェットヘッド5の5番目
のインク吐出ノズルmに着目すると、印刷されたノズル
チェックパターンが図11に示すようになっていると、
図13の(a)に示す基準ノズルチェックパターンの信号
と、パターン読取部7が読み取った図13の(b)に示す
ノズルチェックパターンの信号は一致する。しかしなが
ら、印刷されたノズルチェックパターンが図12に示す
ようにインク吐出ノズルmに相当する位置が印刷されな
い状態になっていると、パターン読取部7が読み取った
ノズルチェックパターンの信号は図13の(c)に示すよ
うになり、図13の(a)に示す基準ノズルチェックパタ
ーンの信号とは不一致になる。このようにして、5番目
のインク吐出ノズルmが不良ノズルであることが検出さ
れる。
【0048】判定部22がこのような信号の不一致を検
出すると停止信号が機構制御部11、空吐出位置決定部
12及び印刷位置決定部13に供給されるので、インク
ジェットヘッド5による印刷が停止される。また、同時
にピッカー部2、搬送部3及びスタッカー部6の動作も
停止される。
【0049】また、ノズルが詰まっていて印刷されるド
ットが小さい場合には、パターン読取部7が読み取った
ノズルチェックパターンの信号は図13の(d)に示すよ
うになる。このような場合にも判定部22は基準ノズル
チェックパターンとの不一致を判断する。また、ノズル
のインク吐出タイミングがずれていると、パターン読取
部7が読み取ったノズルチェックパターンの信号は図1
3の(e)に示すようになる。このような場合にも判定部
22は基準ノズルチェックパターンとの不一致を判断す
る。
【0050】このように、ノズルをチェックするノズル
チェックパターンを利用して空吐出動作を行えば、空吐
出とノズルチェックの両方ができるので、インクジェッ
トヘッド5のメンテナンスの効率をさらに向上させるこ
とができる。これにより、印刷効率をより向上でき、生
産性をさらに向上できる。
【0051】(第3の実施の形態)なお、前述した第1
及び第2の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付
し、この部分における詳細な説明は省略する。これは、
図14に示すように、記録媒体としてロール紙8を使用
したもので、ロール紙供給部9からロール紙8を搬送部
3に送り出し、予め設定された断裁領域及び非露出領域
にノズルチェックパターンをインクジェットヘッド5で
印刷した後、パターン読取部7で印刷したパターンを読
み取るようになっている。そして、その後、ロール紙8
は断裁機構10によって打ち抜きにより必要な形に断裁
されてスタッカー部6に収容されるようになっている。
【0052】このように記録媒体としてロール紙8を使
用するものとしては例えば製本があり、このような場合
には、断裁領域と糊代領域や綴じ代領域がX方向に混在
した非露出領域を使用してノズルチェックパターンを印
刷することになる。このように記録媒体としてロール紙
8を使用したものであっても、同様に、メンテナンスを
行うときの効率を向上でき、これにより、印刷効率を向
上して生産性をより向上できる。
【0053】なお、上述した各実施の形態では断裁領
域、糊代領域、折込み領域、綴じ代領域などの断裁領域
及び非露出領域よりなる2つ以上の領域が記録媒体の搬
送方向と直交する方向であるX方向に連なっている場合
に、その領域に空吐出やノズルチェックパターンを記録
する場合を例として述べたが、必ずしもこれに限定する
ものではなく、断裁領域及び非露出領域よりなる2つ以
上の領域がX方向に連なっていない場合にも適用でき
る。
【0054】すなわち、図15に示すように、X方向に
糊代領域Dと断裁領域Dが離れて存在する記録媒体
100に対しては、糊代領域Dに空吐出あるいはノズ
ルチェックパターン記録を行うノズルと、断裁領域D
に空吐出あるいはノズルチェックパターン記録を行うノ
ズルとをタイミングを異ならせて駆動することによりイ
ンクジェットヘッドの全てのインク吐出ノズルに対して
空吐出あるいはノズルチェックパターン記録を行うこと
ができる。
【0055】このようにしても、印刷動作の一環として
空吐出やノズルチェックパターン記録ができるので、メ
ンテナンスの効率を向上できる。
【0056】さらに、図16は糊代領域D、断裁領域
、折込み領域Dが複雑に混在している記録媒体1
01を示すもので、このような記録媒体101に対して
も糊代領域D、断裁領域D、折込み領域Dの非露
出領域の2つ以上を利用して空吐出やノズルチェックパ
ターン記録を行うことができる。
【0057】なお、上述した各実施の形態は、インクジ
ェットヘッドの空吐出あるいはノズルチェックパターン
記録を利用した空吐出を行うものについて述べたが必ず
しもこれに限定するものではなく、ノズルチェックパタ
ーン記録のみを行うものであってもよい。
【0058】また、上述した各実施の形態では、インク
ジェットヘッドの空吐出あるいはノズルチェックパター
ン記録を利用した空吐出を、断裁領域を含んだ領域に行
うようにしたが、断裁領域を含まない糊代領域、折込み
領域等の加工が行われることにより表面に現われなくな
る領域の内、加工後の記録媒体上に存在する領域(非露
出領域)に空吐出を行うようにしても良い。糊代領域に
は、記録媒体同士の張り合わせに使用される領域のみで
なくシール等が貼られることにより表面に露出されなく
なる領域も含まれる。
【0059】上述した各実施の形態では、記録媒体の搬
送方向に対してインク吐出ノズルが直交するようにイン
クジェットヘッドを配置した場合を例として述べたが必
ずしもこれに限定されるものではなく、記録媒体の搬送
方向に対してインク吐出ノズルが斜めになるようにイン
クジェットヘッドを配置するもの、あるいは、記録媒体
の搬送方向に対してインク吐出ノズルが平行に配置され
ている所謂シリアル型のインクジェットヘッドを用いる
ものにも同様に適用できる。
【0060】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
インクジェットヘッドとして、記録媒体に対して相対的
に記録走査されるインクジェットヘッドを使用する場合
において、空吐出やノズルチェックパターンの記録によ
ってメンテナンスを行うときの効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を適用する印刷工程
を含む、印刷から製函までの工程及び印刷から製本まで
の工程を示す流れ図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る印刷工程の構
成を示す図。
【図3】同実施の形態における制御部の構成を示すブロ
ック図。
【図4】同実施の形態で使用する記録媒体の構成を示す
図。
【図5】同実施の形態におけるインクジェットヘッドの
空吐出の一例を示す図。
【図6】同実施の形態におけるインクジェットヘッドの
空吐出の他の例を示す図。
【図7】同実施の形態におけるインクジェットヘッドの
空吐出の他の例を示す図。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る印刷工程の構
成を示す図。
【図9】同実施の形態における制御部の構成を示すブロ
ック図。
【図10】図9における判定部の構成を示すブロック
図。
【図11】同実施の形態においてノズルチェックパター
ンを使用して空吐出を行ったときの正常な印刷例を示す
図。
【図12】同実施の形態においてノズルチェックパター
ンを使用して空吐出を行ったときにおける不良ノズル検
出時の印刷例を示す図。
【図13】同実施の形態における基準ノズルチェックパ
ターンの2値化信号と読み取ったノズルチェックパター
ンの2値化信号の例を示す信号波形図。
【図14】本発明の第3の実施の形態に係る印刷工程の
構成を示す図。
【図15】記録媒体の他の構成例を示す図。
【図16】記録媒体の他の構成例を示す図。
【符号の説明】
1…記録媒体 3…搬送部 5…インクジェットヘッド 12…空吐出位置判定部 17…空吐出制御部 18…ヘッド駆動部
フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA14 EB13 EB27 EB40 EC24 EC54 FA10 FB01 3E075 BA01 CA01 DA14 DA15 DA32 DB16 DC01 DD01 DE23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糊付け、折込み等の加工が行われる記録
    媒体に記録を行うインクジェット記録装置において、 前記記録媒体に対して相対的に記録走査されるインクジ
    ェットヘッドと、前記記録媒体のサイズ情報と前記記録
    媒体に対して記録後に行われる加工により加工後の記録
    媒体に存在するが表面には現われなくなる領域である非
    露出領域を示す情報とに基いて空吐出位置を決定する空
    吐出位置決定部と、この空吐出位置決定部の空吐出位置
    決定結果に基いて前記インクジェットヘッドを空吐出駆
    動制御する空吐出制御部とを設け、 前記空吐出位置決定部は、全てのインク吐出ノズルが空
    吐出を行うように前記インク吐出ノズルの配置方向にあ
    る非露出領域を選択して空吐出位置を決定することを特
    徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 断裁、糊付け、折込み等の加工が行われ
    る記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置におい
    て、 この記録媒体に対する相対的な移動方向に対して複数の
    インク吐出ノズルを交叉するように配置したインクジェ
    ットヘッドと、前記記録媒体のサイズ情報と前記記録媒
    体に対して記録後に行われる加工により加工後の記録媒
    体に存在するが表面には現われなくなる領域である非露
    出領域を示す情報と前記記録媒体に対して記録後に断裁
    加工が行われる断裁領域を示す情報とに基いて、空吐出
    位置を決定する空吐出位置決定部と、この空吐出位置決
    定部の空吐出位置決定結果に基いて前記インクジェット
    ヘッドを空吐出駆動制御する空吐出制御部とを設け、 前記空吐出位置決定部は、全てのインク吐出ノズルが空
    吐出を行うように前記インク吐出ノズルの配置方向に断
    裁領域と非露出領域を少なくとも1つずつ含む2つ以上
    の領域を選択して空吐出位置を決定することを特徴とす
    るインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のインクジェット記
    録装置において、 前記空吐出位置決定部は、インクジェットヘッドの印字
    に使用されたノズルを除く全てのインク吐出ノズルが空
    吐出を行うように2つ以上の領域を選択して空吐出位置
    を決定することを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のインクジェット記
    録装置において、 各インク吐出ノズルからのインク吐出状態を確認するた
    めのノズルチェックパターンを記憶した記憶手段を設
    け、 前記空吐出制御部は、前記記憶手段に記憶されたノズル
    チェックパターンに従ってインクジェットヘッドを空吐
    出駆動制御することを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のインクジェット記録装置
    において、 記録媒体に記録したノズルチェックパターンを読み取る
    パターン読取部と、このパターン読取部が読み取ったノ
    ズルチェックパターンと前記記憶手段に記憶されたノズ
    ルチェックパターンを比較してインク吐出ノズルの良否
    を検出する判定部とを設けたことを特徴とするインクジ
    ェット記録装置。
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