JP2003199617A - 着脱可能な塗布要素を有する特に化粧製品のための塗布装置 - Google Patents

着脱可能な塗布要素を有する特に化粧製品のための塗布装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来技術の問題を生じず、塗布要素の取り外し
が容易であり、塗布要素の取り外しによる性能劣化を生
じず、実施が容易な塗布装置を提供する。 【解決手段】特に化粧製品の塗布装置(10;20;3
0;40;50;60;90)であって、当該装置は、
当該製品を塗布するための第一の要素(11;21;3
1;41;51;61;91)と、当該第一の要素を把
持するか、あるいは把持要素に当該第一の要素を装着さ
せるための第二の要素(14;27;34;44;4
7;57;64;92)を有し、当該第一の要素が当該
第二の要素に磁気引力(81;82;83;84)また
は接着剤(70;71;72;73;74;75)によ
って着脱可能に装着されており、接着剤は当該第一の要
素よりも当該第二の要素とより強固に接着していること
を特徴とする塗布装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着脱可能な塗布要
素を具備した、特に化粧製品のための塗布装置に関す
る。本発明は、そのような装置に着脱可能に装着される
ことを目的とする塗布要素にも関する。本発明は、その
ような装置を有する製品の、収容塗布ユニットにも関す
る。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】あらゆる
タイプの、特に化粧製品のための塗布装置では、使用さ
れるにつれてその塗布要素が乾燥して硬化する。従っ
て、使用された塗布要素を、その洗浄または交換のため
に、装置の性能を何ら損なうことなく容易に取り外すこ
とができることが望ましい。
【0003】更に、使用者は、様々なタイプの塗布要素
の使用を希望しており、中でも、特に塗布対象となる人
体の部位に応じて多様な塗布面を使用したいと思ってい
る。これに対する現在可能な解決策は、異なる塗布要素
を有した様々な塗布装置を使用することしかない。
【0004】米国特許第5322382号には、スポン
ジ状の塗布要素を有するスキンローションの塗布装置が
記載されている。スポンジは背面が接着剤に裏打ちされ
ているので、装置の一部分に着脱可能に装着することが
できる。従って、スポンジを装置から剥がしたり再度接
着させたりすることができる。そのような装置では、接
着剤が塗布要素に残留するため、新しいスポンジを当該
装置に固着させるためには、当該スポンジにはすべて接
着剤が裏打ちされていなくてはならず、このような装置
に使用することができるスポンジの製造費用は上昇す
る。更に、当該スポンジは、装置の比較的弾性的な部
分、特にゴム膜等に接着される。スポンジが剥離される
際、その上部から剥離され始めてしばらくすると、当該
膜は、その性質上変形しながらスポンジに付着し続けよ
うとする。その結果、剥離時にはスポンジを除去するた
めにかなりの力がかかり、スポンジの一部が裂けること
がある。
【0005】DE20013013には、塗布部分が両
面テープによって把持部に接着されたブラシが記載され
ている。この場合にも、新しい塗布要素を装着するため
には、新しいテープを使用する必要がある。
【0006】EP−A−O 680706には、接着剤
または塗料を塗布するためのブラシが記載されている。
当該ブラシは、繊維の房からなる塗布要素がその一端に
着脱可能に装着されたスリーブを具備する。塗布要素が
繊維の房からなるため、当該繊維を固定してブラシを形
成する必要がある。特に、これらを保持するために柄を
使用すること、更には柄の中の繊維の基部にそれらを接
着することが必要となる。柄本体は、例えば磁化部分に
よって、スリーブ上に着脱可能な態様で固定されてい
る。
【0007】従来技術の問題を生じない装置を提供する
ことが本発明の目的の1つである。
【0008】様々な塗布要素を使用することが可能な、
上記の装置を提供することが本発明の目的の1つであ
る。
【0009】塗布要素の取り外しが容易で、別のまたは
同一の塗布要素を使用することができる塗布装置を提供
することが本発明の他の目的である。
【0010】塗布要素を幾度か取り外した後であっても
性能が落ちない塗布装置を提供することが本発明の更な
る目的である。
【0011】実施が容易な塗布装置を提供することが本
発明の更なる目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によると、これら
の目的は、特に化粧製品の塗布装置であって、当該製品
を塗布するための第一の要素と、当該第一の要素を把持
するか、あるいは把持要素に当該第一の要素を装着させ
るための第二の要素を有し、たとえば、当該第一の要素
が当該第二の要素に接着剤によって着脱可能に装着され
ており、接着剤は当該第一の要素よりも当該第二の要素
とより強固に接着していることを特徴とする塗布装置を
提供することによって達成される。
【0013】本発明によると、これらの目的は、特に化
粧製品の塗布装置であって、−少なくとも部分的に多孔
性部分からなる当該製品を塗布するための第一の要素
と、−当該第一の要素を把持するか、あるいは把持要素
に当該第一の要素を装着するための第二の要素であっ
て、当該第一の要素に磁気引力により装着されている第
二の要素を具備する塗布装置を提供することによって得
られる。
【0014】従って、これら2種類の固定態様に応じ
て、塗布要素として機能する第一の要素は、損傷するこ
となく第二の要素から容易に取り外すことができる。更
に、第一の要素を第二の要素の同一部位に再度装着する
ことができる。
【0015】第二の要素に着脱可能に固定する手段が接
着である場合、接着剤は第二の要素により強く接着す
る。よって、塗布要素を剥離させる場合、ほぼ全ての接
着剤が第二の要素に残留する。従って、接着剤が第二の
要素に残留することから、接着剤に裏打ちされない新規
な塗布要素を使用することが可能である。従って、接着
剤の塗布が不要であり、接着剤を保護する膜を用意する
必要もないことから、安価な再装填用の塗布要素を使用
することができる。
【0016】着脱可能な固定の手段が磁気引力である場
合、塗布要素を何度使用しても固着機能が低下すること
がないので、塗布要素の離脱と固着を何度でも繰り返す
ことができる。更に、この固着タイプによれば、製品を
塗布する間、塗布要素を確実に第二の要素に固定するこ
とができる。
【0017】着脱可能な固定とは、処理対象となる人体
の部位に製品を塗布する間、当該塗布要素の把持または
把持要素への搭載のための第二の要素に、塗布要素を正
確に保持することができるようなものとなる。従って、
第二の要素から取り外すことが可能である一方、処理対
象である人体の部位にこすり付けることにより塗布を行
ったとしても、塗布要素は第二の要素に固着したままで
ある。
【0018】塗布要素は、第二の要素の堅固な部分に接
着することができる。従って、塗布要素を除去しようと
引っ張ると、過剰な力を必要とせずに第二の要素から直
ぐに剥離することができる。実際、米国特許第5322
382号に記載された塗布装置のように、塗布要素が非
堅固な部分に固定された場合、当該塗布要素は、その上
部から剥離され始めてしばらくの間、当該非堅固な領域
が変形しながら塗布要素に付着し続けようとするので、
当該非堅固な部分に固着したまま留まるであろう。その
ような構成では、剥離時には塗布要素を除去するために
かなりの力がかかり、スポンジの一部が裂ける原因とな
る場合がある。塗布要素を堅固な部分に固定した場合、
それほど粗野に剥離することがなく、よって塗布要素を
傷つけることはない。
【0019】塗布要素は、塗布面と、当該塗布面と反対
側に位置して当該第二の要素に接着されている一面を具
備することができる。塗布要素が第二の要素に接着され
る場合、塗布面と反対側の面の周縁近傍の少なくとも1
領域に局在的に接着剤を塗布することができる。このよ
うに、塗布要素は、その周縁部全体に渡り接着されて適
切に保持されているため、塗布する間の塗布要素の使用
が容易となる。あるいは、または更に、第二の要素の内
側に外筒を設け、塗布要素の高さの少なくとも1部を配
置する。外筒は、当該塗布要素と接触することなく、つ
まりそれから若干離れて、それを包囲している。当該外
筒によって、処理対象となる人体の部位に製品をこすり
付けて塗布する間、当該塗布要素の底部が動きにくくな
る。あるいは、外筒は、塗布要素と接触していてもよ
く、当該塗布要素を側方からその低部にしっかりと保持
する。当該外筒と接触している塗布要素の側方部分は、
少なくとも一部分で外筒に接着されていてもよい。
【0020】接着剤の塗布態様は、少なくとも1スポッ
トであり、直線または曲線、円または全面であってもよ
い。更に、外筒の内側にスポットまたは線で接着剤を塗
布し、塗布要素の側方端部を当該外筒に接着させてもよ
い。
【0021】接着剤は、永久接着剤であって、特に、ア
クリル、ポリウレタン、ポリオレフィン、ビニルタイプ
の接着剤、特に溶媒系または熱溶解接着剤から選択され
る。永久接着剤では、半永久的に、つまり、いくら時が
経っても、または、当該接着剤と一緒に接着された要素
が分離と再接着を何度繰り返しても、その接着力が保持
される。好適には、当該接着剤は、耐水系の永久接着
剤、つまり、塗布される製品に含まれる溶媒によってそ
の接着力が影響を受けないものである。
【0022】第二の実施態様では、上記第一及び第二の
要素の1つが磁場を発生させるための手段を具備し、他
方が当該磁場に敏感に反応する手段を具備する。特に、
塗布要素が磁気プレートを具備し、把持要素が磁気化さ
れるプレートを具備する(その逆もまた同様)。
【0023】上記2つの実施態様によると、塗布要素
は、例えば少なくとも部分的に多孔性物質からなる。そ
れは、焼結物質、特に熱可塑材またはセラミック、フェ
ルトまたは弾性的に圧縮可能な物質、特に、クローズ、
オープン、またはセミオープンセルの発泡体、またはエ
ラストマーから形成されるか、またはこれらの物質の1
または複数を重畳した層によって形成されてもよい。当
該発泡体は、例えばポリウレタン、ポリエステル、ポリ
エチル、天然ゴム(NBR)、または合成ゴム(SB
R)、ブチルゴム、シリコン、ニトリル、EPDM(エ
チレンとプロピレンを有するジエンのコポリマー)に基
づく。
【0024】上記着脱可能な固定の2つの実施態様は、
いかなるタイプの塗布装置にも実施できる。
【0025】特に、上記第二の要素は、塗布要素を収容
するように設計された収納部を密閉的に閉蓋するための
閉止要素を構成することができる。あるいは、第二の要
素は、塗布要素が着脱可能に装着される収納部が搭載さ
れた製品リザーバを画定している本体を構成することが
できる。
【0026】本発明は、また、特に化粧製品を収容およ
び塗布するユニットに関し、当該製品を収容するための
リザーバと、上記に記載の塗布装置を具備する。当該ユ
ニットは更に、当該リザーバ上部に搭載され、当該リザ
ーバとは選択的または常時通じ、当該第一の要素を収納
する収納部と、更に、当該収納部を密閉的に閉止するよ
うに設計された閉止要素を具備する。塗布要素は当該収
容部または当該閉止要素に着脱可能に固定される。
【0027】本発明の更なる態様では、本発明の目的
は、特に化粧製品の塗布装置に着脱可能に装着された塗
布要素であって、少なくとも部分的に多孔性要素からな
り、且つ磁場を発生させるか磁場に敏感に反応する手段
を具備していることを特徴とする塗布要素を提供するこ
とによって達成される。
【0028】当該塗布要素は、磁気プレートまたは磁気
化されたプレートを具備してもよい。
【0029】当該塗布要素は、特に1回の使用に限られ
る携帯用装置など、製品リザーバを具備しない装置にお
いて使用される場合は、塗布される製品を含浸させてお
いてもよい。
【0030】上記に記載した塗布装置、塗布要素及び収
容塗布ユニットは、特に液体、ゲル、クリームの状態
の、例えばスキンクリーム、日焼け止め剤、日焼け用ロ
ーション、アイライナー、着色ファンデーション等の特
に化粧製品の塗布に使用される。製品は、スティック状
その他の固体形状であってもよい。
【0031】本発明は、上述した構成に加えて多数の他
の構成からなり、それら添付図面を参照して記載する非
限定的な実施形態について以下に説明する。
【0032】
【発明の実施の形態】図1に図示された本発明10は、
長手方向の軸Xを有するポリプロピレンからなる円筒状
の本体17を有する。本体17は化粧製品のためのリザ
ーバ12と、化粧製品と連通してリザーバ12に搭載さ
れた収納部13を画定している。塗布要素11が着脱可
能に装着された栓14は、塗布要素11を収納する収納
部13を密閉的に閉止するように設計されている。
【0033】リザーバ12の下方部は、収納部13へ製
品を押進させるためにリザーバの内部容積を減じるよう
に設計された機構16によって閉止されている。機構1
6は、溝/リム構造162を介してリザーバ12の内側
に回転自由に搭載される作動ハンドル161を有してい
る。ハンドル161は、リザーバ12内部で回転不能の
ねじ込みピストン164を軸方向に運転するのに適した
ねじ込みロッド163に固定されている。
【0034】リザーバ12は、収納部13と当該リザー
バ12を区分する横壁130によって、その上方部で閉
止されている。当該壁130は、収納部13の底部を構
成する。それは半球の形を有し、製品がリザーバ12か
ら収納部13へ移動できるように格子状となっている。
収納部13の横壁130と反対側の端は、開口部132
を画定する自由端131を形成している。収納部13の
外側面には、栓14に設けられたねじ溝141と螺合す
るように設計されたねじ溝133が形成されている。
【0035】塗布要素11は、1ブロックの天然ゴムの
オープンセル発泡体からなる。当該発泡体ブロックの形
状は、収納部13の底部によって画定された半球形の形
状に対応するようにほぼ半球である。要素11の表面
は、フロックカバー110が被覆している。塗布要素は
比較的平面の形状をした基部111を有する。
【0036】栓14は、収納部13のねじ込み首部に螺
合するねじ溝141を具備した取り付けスカート140
から形成されており、その一端で横壁142によって閉
止される。発泡体ブロック11は、接着剤70により栓
14の横壁の内側面142aに接着される。好適には、
内側面142aは平坦で、その表面は非常に滑らかであ
る。固定された状態では、発泡体ブロックは、皮膚に塗
布することができるように取り付けスカートから突出し
ている。栓14は、塗布要素11のための把持要素とし
て設計される。
【0037】図4Cに図示されたように、栓の横壁の内
側面142aのほぼ全面に渡って、接着剤70を平坦な
円状に塗布する。例えば、横壁の面142aに塗布さ
れ、発泡体ブロックの面111に接着することができる
アクリル接着剤が使用される。図2に図示されたように
当該発泡体ブロックを栓から引き剥がすと、接着剤70
は、栓の横壁の面142aに残る。そこで、発泡体ブロ
ックをきめの異なる発泡体ブロックなどと交換すること
ができ、接着剤70が依然残留しているため、当該交換
用発泡体ブロックを栓上に接着することができる。その
後、当該第一のブロックを再度取り付けることもでき
る。
【0038】図3に記載のある変形例によると、栓の横
壁の内側面142aは、塗布要素11の基部の半径とほ
ぼ等しい半径を有する軸方向の外筒143を具備する。
外筒143は、栓内で発泡体ブロックを側方に沿って保
持するように設計されている。この構成では、発泡体ブ
ロック11は、外筒143と接触するように設計された
その側方縁部112によって栓上にさらに強く固定され
る。例えば、接着剤71のスポットを、外筒143の内
側面に塗布する。発泡体ブロックを栓に配置するために
は、図3に図示されたように、当該ブロックを側方から
圧縮しながら、外筒143に挿入する。発泡体ブロック
を放すと、その側方縁部112は外筒143と当接す
る。この変形例によると、接着剤は外筒143の内側面
のみか、あるいは、栓の横壁の面142aのみに塗布さ
れる。
【0039】図4A乃至4Eは、栓への接着剤の様々な
塗布態様を示す。接着剤の塗布形状は、セクション(図
4A)、スポット(図4B)、上記に記載の実施態様に
対応する全面(図4C)、格子(図4D)、または複数
の同心円(4D)であってもよい。
【0040】上記に記載の実施態様においては、塗布要
素11は装置に再装填する形態で、別個に供給すること
が有利である。
【0041】図5には、本発明のアプリケータの第二の
実施態様が図示されている。本装置は、フラスコ形状の
アプリケータとして実施されており、主に、底部270
によって一端が閉蓋している、本体27からなるリザー
バ22を具備する。リザーバ22の他方の終端は、首部
29を形成し、そこには、首部29の自由端231によ
って画定された開口部232を密閉的に閉止するのに適
した栓24を着脱可能に装着することができる。首部
は、長手方向の軸Xのまわりを回転するために円筒形状
をした内側収納部23を画定する。収納部23の底部
は、製品を毛管作用によって吸収するのに適した毛管通
路230aを具備し、塗布要素21がビニル接着剤72
によって固定される横壁230によって画定されてい
る。また、塗布要素の下方部を側方から保持するための
溝28が形成されている。本体27は塗布要素の把持要
素として機能する。
【0042】塗布要素21は、ポリウレタン等の弾性発
泡体からなり、粗い塗布面210を有する。塗布要素の
下方部213は、リザーバ22の方向に開口した収納部
212の内側に配設される。下方部213は、収納部2
3の横壁230に接着された平坦な環状面211で終端
する。栓が空いている状態では、粗い塗布面は、首部の
自由端231から突出しており、栓が閉じられた状態で
は、当該発泡体は収納部23の内側に圧縮されている。
栓が除去されると、当該発泡体は拡張し、毛管通路23
0aを通じた毛管作用によって製品を吸収することがで
きる。装置を上下逆にしたり、振ったり、または、例え
ばハンドバックに当該装置を携行することから生じるあ
らゆる動作により製品を塗布装置に接触させることがで
きる。
【0043】図6に図示したように、接着剤を数珠の輪
72のような形に塗布する。好適には、接着剤の数珠は
非常に微細で、当該発泡体のセルが製品吸収できるよう
に全てのセルを被覆してしまわない。更に、接着剤72
は収納部23の横壁230に強固に接着しているため、
塗布要素が壁230から分離されても、ほぼ全ての接着
剤が横壁230に残留する。
【0044】図7は、本発明による塗布装置の第三の実
施態様を図示している。本装置90は、キャップ94に
よって逆向きに閉止することができる開口収納部を画定
している基部92を具備する。基部92は、当該収納部
の底部を画定している横壁920を具備する。軸方向の
外筒921は、底部920から伸び、底部920の対応
部分とともに、着色ファンデーション等の化粧製品ステ
ィック93を収容するために適したカップを画定してい
る。スティック93は圧迫されてカップの内側に保持さ
れる。
【0045】発泡体ブロックから形成された塗布要素9
1には、当該発泡体ブロックの軸方向の全長に亘る円筒
状の軸方向収納部912が切られており、塗布面910
の中央に形成されたオリフィスを介して開口している。
塗布面910の反対側に、塗布要素91は平坦な環状面
911を有する。当該塗布要素の面911は、アクリル
接着剤75によって、製品スティックを囲むようにカッ
プの周囲で、基部92の横面920に装着される。する
と当該スティックは当該発泡体ブロックによって画定さ
れた軸方向の収納部912の内側に保持され、ここで当
該製品の自由端は塗布面910より下方に位置する。
【0046】製品を塗布するために塗布装置90を肌に
あてると、当該スティックの自由端のレベルがほぼ塗布
面910と等しくなるまで、発泡体91が(少なくとも
部分的に)圧縮される。そして、製品のスティック93
が肌に接触し、当該塗布面によって製品が肌に上手く分
配される。その後製品の施与量は塗布面910によって
和らぐ。
【0047】使用者が塗布要素を交換したい場合には、
発泡体ブロック91を除去する。接着剤75は基部92
の壁920に接着されたまま残る。よって使用者は、壁
920に残っている接着剤75により、新しい発泡体ブ
ロックを装着することができる。
【0048】図8は、本発明による塗布装置の第四の実
施態様を図示している。装置30は開口収納部33が画
定されている容器330によって形成された箱からな
る。収納部33を密閉的に閉じ、閉止された状態での体
積を画定するキャップ34が具備される。容器330と
キャップ34は、いかなるタイプでもよいが例えば平型
のピンヒンジ等のヒンジ32によって連結される。
【0049】ポリエステル発泡体からなる塗布要素31
が、キャップ34の内側壁340、つまり、容器330
と対面する壁に着脱可能に装着されている。これは、断
面が円形状で、塗布面が凹状の発泡体ブロックである。
発泡体のブロックの底部311は平面である。塗布要素
には製品が予め含浸されている。
【0050】収納部33の形状は、塗布要素とほぼ相補
的である。シーリング溝を形成するための環状壁331
が収納部33の内側に設けられている。同様に、環状壁
341がキャップ34の塗布要素31のまわりに形成さ
れており、閉止状態で当該溝に保持される。
【0051】本実施態様によると、塗布要素31は接着
剤でキャップ34に接着される。接着剤73はポリオレ
フィンタイプであって、キャップの内側壁340に最初
塗布される。それは、塗布要素の面311の区画にほぼ
対応した区画に格子状にひろげられ、その上に塗布要素
が接着される。発泡体ブロックを除去すると、接着剤7
3がキャップの壁340に残留する。
【0052】図9は本発明の第五の実施態様を示す。装
置40は、リザーバ42を画定する本体47と、本体4
7に搭載され、塗布要素41を収容する収納部43を画
定するヘッド45とを具備する。
【0053】収納部43の底部には、本体47の内側と
連通するオリフィス46が具備されている。ヘッド45
は、本体47と一体的に形成されたリザーバの首部48
上への歯止めに適した取り付けスカート部450と、当
該首部48に密閉的に装着され、オリフィス46と本体
47内部とを密閉的に通じさせるためのシーリング唇部
451とを具備する。
【0054】本体47は、ここでは、可撓性のある壁面
を具備し、使用者がこの可撓性のある壁面を押圧するこ
とによって、製品をオリフィス46へ押出すことができ
る。
【0055】塗布要素41は、フィルムヒンジを介して
ヘッド45と連結したキャップの形状で実施されている
支持部材44に接着剤74によって接着されている。キ
ャップ44は、キャップ44の閉蓋状態で収納部43を
密閉的に閉蓋するようにヘッド45に密閉的に装着する
ことができるシーリング唇部(図示せず)を具備する。
塗布要素41は、ブチルゴム発泡体からなり、キャップ
44の内側面に接着される平坦な一面411と粗い塗布
面を具備する。接着剤74はビニルタイプのものであっ
て、例えば図4Eに図示されたような同心円状に最初に
キャップに塗布される。塗布要素がキャップ44から除
去されると、ほぼ全ての接着剤がキャップ44に残る。
【0056】図10と11は本発明の他の2つの実施態
様を示しており、ここでは、塗布要素は、磁気引力によ
って着脱可能に装着されている。
【0057】図10には、可撓性のある壁57を具備し
た管状のリザーバ52を具備する装置50が図示されて
いる。当該管は、その外側面に形成されたねじ込み首部
533で終端しており、当該首部533によって、当該
首部の自由端531によって画定された開口部532を
密閉的に閉止するために適した栓を、着脱可能に取り付
けることができる。首部の内側壁は内側の円筒状収納部
53を画定している。環状突起部534が収納部53の
底部に形成されており、例えばフェライトまたは貴重な
地球粒子(Earth Particle)を含有する
熱可塑性物質からなるプレート等の、磁気プレート81
が接着剤によって接着される。あるいは、当該プレート
は、特にラチェッティング等の固定手段によって当該収
納部の底部に装着されてもよい。磁気プレートには、製
品がリザーバ52と収納部53との間を移動できるよう
にオリフィス810が設けられている。
【0058】塗布要素51は円筒状で、収納部に収容さ
れるように設計されている。塗布要素51は、例えば、
セラミック等の焼結材料からなる。当該塗布要素は、平
面からなる底部511と粗い塗布面510とを有する。
塗布要素15が収納部53に装着された場合、それは肌
にあてられるように自由端531から突出する。弾性壁
を有する管は、塗布要素の把持部材を構成し、弾性壁を
押圧することにより塗布要素に製品が運ばれる。磁化し
た円状プレート82が接着剤等の固定手段により塗布要
素の平坦な底部511に固着され、当該固着手段によ
り、当該プレートは、たとえプレート81と82との間
の磁場が破壊された場合であっても強固に保持される。
円状プレート82にはオリフィス810が設けられてお
り、当該オリフィスはプレート81のオリフィス820
に対向するように配設される。このように、塗布要素は
磁気引力により収納部の横壁に装着され、当該塗布要素
のプレート82が収納部の底部の磁気プレート81に接
触する。塗布要素51を装置から除去する場合には、塗
布要素をそれが首部533に触れる部分で把持し、両プ
レート81と82をお互いに離して磁場を破壊する。
【0059】図11には、図1に従って記載された塗布
装置等に使用されるように設計された栓64が図示され
ている。しかし、ここで塗布要素を栓64に固着する手
段は、機械的な接着ではなく磁気引力である。
【0060】栓64は、内側壁にねじ溝641を具備し
た取り付けスカート部640と、横壁642からなる。
横壁642は着脱可能な部分643を有する。この部分
は、フィルムヒンジ644のまわりで栓の残部と連接し
ている。あるいは、当該部分643が当該栓の残部と完
全に離脱する構成とすることもできる。ヒンジフィルム
の反対には、留め金645,646が具備され、当該連
接部分の閉止状態が保持される。当該部分643の内側
壁は、接着剤その他の固定手段によって接着された磁石
84によって覆われている。横壁642は、着脱可能な
壁643に対面するように配設された環状部分647も
具備する。
【0061】塗布要素61は、例えば熱可塑材等の焼結
物質からなっている。その底部611は、磁気化され、
接着剤その他の固着手段により塗布要素に接着された、
例えば錫板からなるプレート83に被覆されている。前
記固着手段は、例え磁石84とプレート83の間の磁場
が破壊される場合でも、当該プレート83を塗布要素6
1にしっかりと保持する。当該プレート83の半径は、
当該栓の横壁の環状部分647により画定される内半径
より若干小さい。従って、塗布要素61の半径が環状部
分647によって画定された半径より若干大きいにも拘
わらず、当該プレートを環状部分に挿入し、磁石84と
接触させることができる。従って、当該塗布要素の周縁
部は、環状部分647に当接する。
【0062】当該部分643が閉止した状態では、磁石
84は栓の底部に位置する。従って、磁気化されたプレ
ート83によって被覆される塗布要素の底部は、磁化引
力によって適所に保持される。使用者が塗布要素を交換
したい場合、図11に図示されたように一方の手で栓の
連接された部分643を開け、他方の手で塗布要素を保
持する。塗布要素61は、環状部分647に対して当接
しているので、着脱可能な部分643から離脱する。
【0063】上記に記載した全ての実施態様において、
塗布要素は再装填用という形態で別個に供給することが
できる。また、上記に記載した製品リザーバを具備する
全ての実施態様に、当該リザーバから製品を抽出するた
めに全ての種類の従来技術を利用することができる。
【0064】上記の詳細な説明では、本発明の好適な実
施形態について説明した。特許請求の範囲に記載した本
発明の精神を逸脱しないで、これらの実施形態に変更を
施すことができることは明らかである。特に、当該塗布
要素は、円筒、円錐、または角柱いずれの形状を有して
もよく、その断面の形状は円形、楕円形、四角形、また
は多角形のいずれであってもよい。
【0065】着脱可能に装着された当該塗布要素の面は
平面、凹状または凸状のいずれであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による製品塗布装置の第一の実施態様
の断面図である。
【図2】 把持要素から部分的に離脱した図1の着脱可
能な塗布要素の図である。
【図3】 図1に記載の装置の変形例の図である。
【図4】 図4A乃至図4Dは、塗布要素を装置に接着
する際の様々な固定態様を示す図である。
【図5】 本発明による製品塗布装置の第二の実施態様
の断面図である。
【図6】 塗布要素が接着剤によって接着される前の図
6の塗布装置の平面図である。
【図7】 本発明による製品塗布装置の第三の実施態様
の断面図である。
【図8】 本発明による製品塗布装置の第四の実施態様
の斜視図である。
【図9】 本発明による製品塗布装置の第五の実施態様
を示す図である。
【図10】 本発明による製品塗布装置の第六の実施態
様を示す図である。
【図11】 本発明による製品塗布装置の第七の実施態
様を示す図である。
【符号の説明】
30・・・塗布装置 31・・・塗布要素 32・・・ヒンジ 33・・・収納部 34・・・キャップ 73・・・接着剤

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特に化粧製品の塗布装置(10;20;
    30;40;90)であって、当該装置は、当該製品を
    塗布するための第一の要素(11;21;31;41;
    91)と、当該第一の要素を把持するか、あるいは把持
    要素に当該第一の要素を装着させるための第二の要素
    (14;27;34;44;47;92)を有し、当該
    第一の要素が当該第二の要素に接着剤(70;71;7
    2;73;74;75)によって着脱可能に装着されて
    おり、接着剤は当該第一の要素よりも当該第二の要素と
    より強固に接着していることを特徴とする塗布装置。
  2. 【請求項2】 特に化粧製品の塗布装置(50;60)
    であって、 −少なくとも部分的に多孔性要素からなる当該製品を塗
    布するための第一の要素(51;61)と、 −当該第一の要素を把持するか、あるいは把持要素に当
    該第一の要素を装着させるための第二の要素(57;6
    4)であって、当該第一の要素に磁気引力(81,8
    2;83,84)により装着されている第二の要素とを
    具備する塗布装置。
  3. 【請求項3】 上記第一の要素(11;21;31;4
    1;91)は、上記第二の要素(14;27;34;4
    4;47;92)の堅固な部分(142a;143;2
    30;340;44;920)に接着されていることを
    特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  4. 【請求項4】 上記第一の要素は、塗布面と、当該塗布
    面と反対側に位置する一面(111;211;311;
    411;911)を具備し、当該面(111;211;
    311;411;911)は上記第二の要素に接着され
    ていることを特徴とする請求項1または3に記載の塗布
    装置。
  5. 【請求項5】 上記接着剤は、少なくとも上記面(11
    1;211;311;411;911)の周縁近傍の一
    領域に局所的に塗布されていることを特徴とする請求項
    4に記載の塗布装置。
  6. 【請求項6】 上記第二の要素(14)に設けられた外
    筒(143)の内側に、上記第一の要素(11)の高さ
    の少なくとも一部が配設されることを特徴とする請求項
    1ないし5のいずれか1項に記載の塗布装置。
  7. 【請求項7】 上記第一の要素(11)の側方部分(1
    12)は、上記外筒(143)に少なくとも一点で接着
    (71)されていることを特徴とする請求項6に記載の
    塗布装置。
  8. 【請求項8】 上記接着剤(70;71;72;73;
    74;75)の塗布態様は、少なくとも1スポット、直
    線または曲線、円または全面であることを特徴とする、
    請求項2を除く請求項1ないし7のいずれか1項に記載
    の塗布装置。
  9. 【請求項9】 上記接着剤(70;71;72;73;
    74;75)は、永久接着剤であって、特に、アクリ
    ル、ポリウレタン、ビニル、ポリオレフィン、タイプの
    接着剤、特に溶媒系または熱溶解接着剤から選択される
    ことを特徴とする、請求項2を除く請求項1ないし8の
    いずれか1項に記載の塗布装置。
  10. 【請求項10】 上記接着剤は、耐水系の永久接着剤で
    あることを特徴とする請求項9に記載の接着剤。
  11. 【請求項11】 上記第一の要素(51;61)及び第
    二の要素(57;64)の1つが磁場を発生させるため
    の手段(81;84)を具備し、他方が当該磁場に敏感
    に反応する手段(82;83)を具備することを特徴と
    する請求項2に記載の塗布装置。
  12. 【請求項12】 上記第一の要素(51;61)は磁気
    プレートを具備し、当該第二の要素(57;64)は磁
    気化されるプレートを具備しているか、またはその逆で
    あることを特徴とする請求項11に記載の塗布装置。
  13. 【請求項13】 上記第一の要素(11;21;31;
    41;51;61;91)は少なくとも部分的に多孔性
    物資からなることを特徴とする請求項1ないし12のい
    ずれか1項に記載の塗布装置。
  14. 【請求項14】 上記第一の要素(11;21;31;
    41;51;61;91)は、焼結物質、特に熱可塑材
    またはセラミック、フェルトまたは弾性的に圧縮可能な
    物質、特に、クローズ、オープン、またはセミオープン
    セルの発泡体、またはエラストマーから形成されるか、
    またはこれらの物質の1または複数を重畳した層によっ
    て形成されることを特徴とする請求項13に記載の塗布
    装置。
  15. 【請求項15】 上記第二の要素は、上記第一の要素を
    収容するための収納部(13;33;43)を密閉的に
    閉止するように設計された閉止要素(14;34;4
    4;64)であることを特徴とする請求項1ないし14
    のいずれか1項に記載の塗布装置。
  16. 【請求項16】 上記第二の要素は、上記第一の要素が
    着脱可能に装着された収納部(23;53)が搭載され
    ている製品リザーバを画定している本体(27;57)
    であることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか
    1項に記載の塗布装置。
  17. 【請求項17】 請求項1ないし16のいずれか1項に
    記載された塗布措置と、特に化粧製品を収容するリザー
    バ(12;22;42;52)を具備する当該製品のた
    めの収容・塗布ユニット。
  18. 【請求項18】 上記リザーバに搭載され、当該リザー
    バ(12;22;42;52)とは選択的または常時連
    通し、上記第一の要素(11;21;41;51;6
    1)を収容するための収納部(13;23;43;5
    3)と、当該収納部(13;23;43;53)を密閉
    的に閉止するように設計された閉止要素(14;24;
    44;54;64)を更に具備することを特徴とする請
    求項17に記載のユニット。
  19. 【請求項19】 上記第一の要素(11;21;41;
    51;61)は、上記収納部(23;53)の中かまた
    は上記閉止要素(14;44;64)上に着脱可能に装
    着されることを特徴とする請求項18に記載のユニッ
    ト。
  20. 【請求項20】 特に化粧製品のための塗布装置(5
    0;60)に着脱可能に装着される塗布要素(51;6
    1)であって、少なくとも部分的に多孔性要素からなる
    ことと、磁場を発生させる手段(82)または磁場に敏
    感に反応する手段(83)を具備することを特徴とする
    塗布要素。
  21. 【請求項21】 磁気プレート(82)または磁気化さ
    れるプレート(83)を具備することを特徴とする請求
    項20に記載の塗布要素。
  22. 【請求項22】 塗布製品が含浸されていることを特徴
    とする請求項20または21に記載の塗布要素。
  23. 【請求項23】 特に液体、ゲル、またはクリーム状の
    化粧製品を塗布するための、請求項1ないし16のいず
    れか1項に記載の塗布装置の使用方法。
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