JP2003198845A - 画像輝度補正装置、画像読取装置、画像形成装置、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

画像輝度補正装置、画像読取装置、画像形成装置、プログラム及び記憶媒体

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JP2003198845A
JP2003198845A JP2001393482A JP2001393482A JP2003198845A JP 2003198845 A JP2003198845 A JP 2003198845A JP 2001393482 A JP2001393482 A JP 2001393482A JP 2001393482 A JP2001393482 A JP 2001393482A JP 2003198845 A JP2003198845 A JP 2003198845A
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禎史 荒木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用する画像読取手段に最も適した処理モー
ドを選択してスキャン画像に対する輝度補正処理を実行
し、輝度補正後の画像品質の向上を図る。 【解決手段】 スキャン画像に対する輝度補正処理に係
る複数の処理モードから選択された所望の処理モードに
従ってスキャン画像における地肌値を指定し(S51〜
S61)、この指定された地肌値に基づきスキャン画像
に対する輝度補正処理を実行する。これにより、輝度補
正処理の基準とすべき地肌値を抽出するスキャン画像上
の位置が画像読取手段の種類によって異なることから、
ユーザは、使用する画像読取手段に最も適した処理モー
ドを選択してスキャン画像に対する輝度補正処理を実行
することができるので、輝度補正後の画像品質の向上を
図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像輝度補正装
置、画像読取装置、画像形成装置、プログラム及び記憶
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】フラットベッドスキャナを用いて読み取
る原稿の多くはシート状の原稿であり、コンタクトガラ
ス上に開閉自在の圧板を設け、コンタクトガラス上に原
稿を載置した後に圧板を閉じて原稿をスキャンするよう
にしている。しかし、原稿としてはシート状のものに限
られず、ブック原稿(本、冊子など)も原稿として扱わ
れることがあり、そのような場合にもコンタクトガラス
上にブック原稿を載置し、原稿をスキャンすることにな
る。
【0003】ところが、原稿としてブック原稿を用いた
場合には、図36に示すように、ブック原稿100のペ
ージ綴じ部101がコンタクトガラス102から浮き上
がってしまう。このようにブック原稿100のページ綴
じ部101がコンタクトガラス102から浮き上がって
しまった場合には、ページ綴じ部101が焦点面から離
れてしまうため、浮き上がった部分のスキャン画像に
は、画像歪み、影、文字ボケなどの画像劣化が発生す
る。劣化した画像のページ綴じ部101は読みにくく、
OCRにより文字認識処理を行うときの認識率が著しく
低下する。特に、厚手製本ではその割合が高く、また、
ブック原稿100のページ綴じ部101を焦点面から離
れないように加圧作業した場合には、ブック原稿100
自体を破損してしまうこともある。
【0004】このような問題を解決すべく、画像の濃度
情報から物体の3次元形状を推定する方法を用いて、画
像の歪みを補正する方法が提案されている。このような
画像の濃度情報から物体の3次元形状を推定する方法と
しては、T. Wada, H. Uchida and T. Matsuyama, “Sha
pe from Shading with Interreflections under a Prox
imal Light Source: Distortion-Free Copying of an U
nfolded Book”, International Journal Computer Vis
ion 24(2), 125-135(1997)に記載されているShape from
Shadingと呼ばれる方法が代表的な例である。
【0005】また、特開平5-161002号公報には、三角測
量方式により書籍の形状を測定し、歪みを補正する方法
が提案されている。
【0006】さらに、特開平11-41455号公報には、読み
取りスキャン画像のページ外形の形状を用いて書籍表面
の3次元形状を推定する方法が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したSh
ape from Shadingと呼ばれる方法や特開平5-161002号公
報に記載されている方法においては、歪みを補正する際
に、書籍綴じ部の輝度補正も併せて行うようにしてい
る。しかしながら、この輝度補正の際に、基準の地肌値
を検出するために画像全面を探索するとともに、歪み領
域と歪みのない領域とを区別せずに画像全面に対して輝
度補正処理を施すことにより、処理時間が長くなるの
で、実用化は困難である。
【0008】また、特開平11-41455号公報に記載されて
いる方法によれば、ページ外形の近傍で地肌値と最も黒
い画素値とを求めて輝度補正を行うようにしている。と
ころが、特開平11-41455号公報に記載されている輝度補
正の方法によれば、ページ中央部の画素値が過補正され
て白く抜けてしまうという問題がある。これは、一般に
ページ外形の近傍はページ中央部に比べるとスキャナか
らの光量が不足するため、輝度補正の基準となるページ
外形の近傍の地肌値も相対的に黒っぽくなってしまうか
らである。
【0009】本発明の目的は、使用する画像読取手段に
最も適した処理モードを選択してスキャン画像に対する
輝度補正処理を実行することができ、輝度補正後の画像
品質の向上を図ることができる画像輝度補正装置、画像
読取装置、画像形成装置、プログラム及び記憶媒体を提
供することである。
【0010】本発明の目的は、処理時間を短くすること
ができる画像輝度補正装置、画像読取装置、画像形成装
置、プログラム及び記憶媒体を提供することである。
【0011】本発明の目的は、輝度補正後の画像におけ
る過補正による白抜けの発生を確実に防止することがで
きる画像輝度補正装置、画像読取装置、画像形成装置、
プログラム及び記憶媒体を提供することである。
【0012】本発明の目的は、ページ外形付近の黒い影
を適切に除去することができる画像輝度補正装置、画像
読取装置、画像形成装置、プログラム及び記憶媒体を提
供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の画
像輝度補正装置は、コンタクトガラスの上もしくは下に
接触したブック原稿を画像読取手段により読み取ったス
キャン画像の輝度を補正する画像輝度補正装置におい
て、前記スキャン画像に対する輝度補正処理に係る複数
の処理モードを選択可能とする処理モード選択手段と、
この処理モード選択手段により選択された前記処理モー
ドに従って、前記スキャン画像における地肌値を指定す
る地肌値指定手段と、この地肌値指定手段により指定さ
れた前記地肌値に基づき、前記スキャン画像に対して輝
度補正処理を施す輝度補正手段と、を備える。
【0014】したがって、スキャン画像に対する輝度補
正処理に係る複数の処理モードから選択された所望の処
理モードに従ってスキャン画像における地肌値が指定さ
れ、この指定された地肌値に基づきスキャン画像に対す
る輝度補正処理が実行される。これにより、輝度補正処
理の基準とすべき地肌値を抽出するスキャン画像上の位
置が画像読取手段の種類によって異なることから、ユー
ザは、使用する画像読取手段に最も適した処理モードを
選択してスキャン画像に対する輝度補正処理を実行する
ことが可能になるので、輝度補正後の画像品質の向上を
図ることが可能になる。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の画
像輝度補正装置において、前記スキャン画像中の歪みを
生じている領域である歪み領域を抽出する歪み領域抽出
手段を更に備え、前記輝度補正手段は前記スキャン画像
中の前記歪み領域内に対してのみ輝度補正処理を施す。
【0016】したがって、スキャン画像の歪み領域のみ
について輝度補正処理が施されるので、処理時間を短く
することが可能になる。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項2記載の画
像輝度補正装置において、前記地肌値指定手段は、前記
ブック原稿のページ綴じ部のスキャン画像に平行な複数
の画素列を前記歪み領域から抽出する画素列抽出手段
と、前記処理モードに従い、前記画素列抽出手段により
抽出された前記各画素列から少なくとも1以上の所定位
置の輝度値を取得し、この取得した前記輝度値に基づい
て前記各画素列における地肌値を決定する地肌値決定手
段と、を備える。
【0018】したがって、スキャン画像の歪み領域から
ブック原稿のページ綴じ部のスキャン画像に平行な複数
の画素列が抽出され、抽出された各画素列から少なくと
も1以上の所定位置の輝度値が取得され、この取得した
輝度値に基づいて前記各画素列における地肌値が決定さ
れる。これにより、スキャン画像の一部分の地肌値に基
づいてスキャン画像を帯状に輝度補正する場合に比べて
局所的な範囲で地肌値が検出されるので、適切な輝度補
正が可能になる。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項3記載の画
像輝度補正装置において、前記処理モードの一つは、前
記画素列における前記スキャン画像のページ外形近傍の
線分と前記スキャン画像のページ中央近傍の線分とを所
定位置とし、これらの線分に含まれる画素の中で最も輝
度値の高い画素の輝度値を前記画素列における地肌値と
みなす。
【0020】したがって、地肌値検出の対象領域が画素
列におけるスキャン画像のページ外形近傍の線分とスキ
ャン画像のページ中央近傍の線分とに絞り込まれるの
で、処理時間を短くすることが可能になる。また、線分
に含まれる画素の中で最も輝度値の高い画素の輝度値を
画素列における地肌値とみなすことにより、一般にペー
ジ外形の近傍はページ中央部分に比べて画像読取手段の
光量が不足するために地肌値も相対的に黒っぽくなるこ
とから、この地肌値に基づいて輝度補正処理を施した場
合には、輝度補正後の画像における過補正による白抜け
の発生を確実に防止することが可能になる。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項3記載の画
像輝度補正装置において、前記処理モードの一つは、前
記画素列における前記スキャン画像のページ外形近傍の
線分と前記スキャン画像のページ中央近傍の線分とを所
定位置とし、これらの線分に含まれる画素の中で最も輝
度値の低い画素の輝度値を前記画素列における地肌値と
みなす。
【0022】したがって、地肌値検出の対象領域が画素
列におけるスキャン画像のページ外形近傍の線分とスキ
ャン画像のページ中央近傍の線分とに絞り込まれるの
で、処理時間を短くすることが可能になる。また、線分
に含まれる画素の中で最も輝度値の低い画素の輝度値を
画素列における地肌値とみなすことにより、ページ中央
近傍の線分に含まれる画素の中で最も輝度値の低い画素
の輝度値を地肌値として輝度補正処理を施すとスキャン
画像のページ外形付近に黒い影が生じてしまうような場
合であっても、この地肌値に基づいて輝度補正処理を施
した場合には、ページ外形付近の黒い影を適切に除去す
ることが可能になる。
【0023】請求項6記載の発明は、請求項3記載の画
像輝度補正装置において、前記処理モードの一つは、前
記画素列における前記スキャン画像のページ外形近傍の
線分を所定位置とし、この線分に含まれる画素の中で最
も輝度値の高い画素の輝度値を前記画素列における地肌
値とみなす。
【0024】したがって、地肌値検出の対象領域が画素
列におけるスキャン画像のページ外形近傍の線分に絞り
込まれるので、処理時間を短くすることが可能になる。
また、線分に含まれる画素の中で最も輝度値の高い画素
の輝度値を画素列における地肌値とみなすことにより、
ページ中央近傍の線分に含まれる画素の中で最も輝度値
の低い画素の輝度値を地肌値として輝度補正処理を施す
とスキャン画像のページ外形付近に黒い影が生じてしま
うような場合であっても、この地肌値に基づいて輝度補
正処理を施した場合には、ページ外形付近の黒い影を適
切に除去することが可能になる。
【0025】請求項7記載の発明は、請求項3記載の画
像輝度補正装置において、前記処理モードの一つは、前
記画素列における前記スキャン画像のページ外形近傍の
線分と前記スキャン画像のページ中央近傍の線分とを所
定位置とし、これらの各線分に含まれる画素の中で最も
輝度値の高い画素をそれぞれ探索し、探索された2つの
前記画素の輝度値間に位置する輝度値を前記画素列にお
ける地肌値とみなす。
【0026】したがって、地肌値検出の対象領域が画素
列におけるスキャン画像のページ外形近傍の線分とスキ
ャン画像のページ中央近傍の線分とに絞り込まれるの
で、処理時間を短くすることが可能になる。また、各線
分に含まれる画素の中で最も輝度値の高い画素をそれぞ
れ探索し、探索された2つの画素の輝度値間に位置する
輝度値を画素列における地肌値とみなすことにより、こ
の地肌値に基づいて輝度補正処理を施した場合には、輝
度補正後の画像における過補正による白抜けの発生を確
実に防止することが可能になるとともに、ページ外形付
近の黒い影を適切に除去することが可能になる。
【0027】請求項8記載の発明は、請求項3ないし7
のいずれか一記載の画像輝度補正装置において、前記輝
度補正手段は、補正する前の前記画素列上の各画素
(x,y)の輝度値をI(x,y)、前記地肌値指定手
段により指定された前記画素列の各画素(x)の地肌値
をbase(x)とした場合に、下記の式により、 g(x,y)=I(x,y)×(指定輝度値/base
(x)) 各画素(x,y)の補正輝度値g(x,y)を求めて前
記スキャン画像の輝度を補正する。
【0028】したがって、補正輝度値が容易に求めら
れ、スキャン画像の本来の地肌の濃さに合わせた輝度補
正を確実に行うことが可能になる。
【0029】請求項9記載の発明の画像読取装置は、原
稿画像を読み取る画像読取手段と、この画像読取手段に
より読み取られたスキャン画像の輝度の補正を行う請求
項1ないし8の何れか一記載の画像輝度補正装置と、を
備える。
【0030】したがって、請求項1ないし8の何れか一
記載の発明と同様の作用を奏する画像読取装置が得られ
る。
【0031】請求項10記載の発明の画像形成装置は、
原稿画像を読み取る画像読取手段と、この画像読取手段
により読み取られたスキャン画像の輝度の補正を行う請
求項1ないし8の何れか一記載の画像輝度補正装置と、
この画像輝度補正装置から出力される画像データに基づ
いた画像を用紙上に印刷する画像印刷装置と、を備え
る。
【0032】したがって、請求項1ないし8の何れか一
記載の発明と同様の作用を奏する画像形成装置が得られ
る。
【0033】請求項11記載の発明のプログラムは、コ
ンタクトガラスの上もしくは下に接触したブック原稿を
画像読取手段により読み取ったスキャン画像の輝度補正
をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記
コンピュータに、前記スキャン画像に対する輝度補正処
理に係る複数の処理モードを選択可能とする処理モード
選択機能と、この処理モード選択機能により選択された
前記処理モードに従って、前記スキャン画像における地
肌値を指定する地肌値指定機能と、この地肌値指定機能
により指定された前記地肌値に基づき、前記スキャン画
像に対して輝度補正処理を施す輝度補正機能と、を実行
させる。
【0034】したがって、スキャン画像に対する輝度補
正処理に係る複数の処理モードから選択された所望の処
理モードに従ってスキャン画像における地肌値が指定さ
れ、この指定された地肌値に基づきスキャン画像に対す
る輝度補正処理が実行される。これにより、輝度補正処
理の基準とすべき地肌値を抽出するスキャン画像上の位
置が画像読取手段の種類によって異なることから、ユー
ザは、使用する画像読取手段に最も適した処理モードを
選択してスキャン画像に対する輝度補正処理を実行する
ことが可能になるので、輝度補正後の画像品質の向上を
図ることが可能になる。
【0035】請求項12記載の発明は、請求項11記載
のプログラムにおいて、前記スキャン画像中の歪みを生
じている領域である歪み領域を抽出する歪み領域抽出機
能を更に前記コンピュータに実行させ、前記輝度補正機
能は前記スキャン画像中の前記歪み領域内に対してのみ
輝度補正処理を施す。
【0036】したがって、スキャン画像の歪み領域のみ
について輝度補正処理が施されるので、処理時間を短く
することが可能になる。
【0037】請求項13記載の発明は、請求項12記載
のプログラムにおいて、前記地肌値指定機能は、前記ブ
ック原稿のページ綴じ部のスキャン画像に平行な複数の
画素列を前記歪み領域から抽出する画素列抽出機能と、
前記処理モードに従い、前記画素列抽出機能により抽出
された前記各画素列から少なくとも1以上の所定位置の
輝度値を取得し、この取得した前記輝度値に基づいて前
記各画素列における地肌値を決定する地肌値決定機能
と、を前記コンピュータに実行させる。
【0038】したがって、スキャン画像の歪み領域から
ブック原稿のページ綴じ部のスキャン画像に平行な複数
の画素列が抽出され、抽出された各画素列から少なくと
も1以上の所定位置の輝度値が取得され、この取得した
輝度値に基づいて前記各画素列における地肌値が決定さ
れる。これにより、スキャン画像の一部分の地肌値に基
づいてスキャン画像を帯状に輝度補正する場合に比べて
局所的な範囲で地肌値が検出されるので、適切な輝度補
正が可能になる。
【0039】請求項14記載の発明は、請求項13記載
のプログラムにおいて、前記処理モードの一つは、前記
画素列における前記スキャン画像のページ外形近傍の線
分と前記スキャン画像のページ中央近傍の線分とを所定
位置とし、これらの線分に含まれる画素の中で最も輝度
値の高い画素の輝度値を前記画素列における地肌値とみ
なす。
【0040】したがって、地肌値検出の対象領域が画素
列におけるスキャン画像のページ外形近傍の線分とスキ
ャン画像のページ中央近傍の線分とに絞り込まれるの
で、処理時間を短くすることが可能になる。また、線分
に含まれる画素の中で最も輝度値の高い画素の輝度値を
画素列における地肌値とみなすことにより、一般にペー
ジ外形の近傍はページ中央部分に比べて画像読取手段の
光量が不足するために地肌値も相対的に黒っぽくなるこ
とから、この地肌値に基づいて輝度補正処理を施した場
合には、輝度補正後の画像における過補正による白抜け
の発生を確実に防止することが可能になる。
【0041】請求項15記載の発明は、請求項13記載
のプログラムにおいて、前記処理モードの一つは、前記
画素列における前記スキャン画像のページ外形近傍の線
分と前記スキャン画像のページ中央近傍の線分とを所定
位置とし、これらの線分に含まれる画素の中で最も輝度
値の低い画素の輝度値を前記画素列における地肌値とみ
なす。
【0042】したがって、地肌値検出の対象領域が画素
列におけるスキャン画像のページ外形近傍の線分とスキ
ャン画像のページ中央近傍の線分とに絞り込まれるの
で、処理時間を短くすることが可能になる。また、線分
に含まれる画素の中で最も輝度値の低い画素の輝度値を
画素列における地肌値とみなすことにより、ページ中央
近傍の線分に含まれる画素の中で最も輝度値の低い画素
の輝度値を地肌値として輝度補正処理を施すとスキャン
画像のページ外形付近に黒い影が生じてしまうような場
合であっても、この地肌値に基づいて輝度補正処理を施
した場合には、ページ外形付近の黒い影を適切に除去す
ることが可能になる。
【0043】請求項16記載の発明は、請求項13記載
のプログラムにおいて、前記処理モードの一つは、前記
画素列における前記スキャン画像のページ外形近傍の線
分を所定位置とし、この線分に含まれる画素の中で最も
輝度値の高い画素の輝度値を前記画素列における地肌値
とみなす。
【0044】したがって、地肌値検出の対象領域が画素
列におけるスキャン画像のページ外形近傍の線分に絞り
込まれるので、処理時間を短くすることが可能になる。
また、線分に含まれる画素の中で最も輝度値の高い画素
の輝度値を画素列における地肌値とみなすことにより、
ページ中央近傍の線分に含まれる画素の中で最も輝度値
の低い画素の輝度値を地肌値として輝度補正処理を施す
とスキャン画像のページ外形付近に黒い影が生じてしま
うような場合であっても、この地肌値に基づいて輝度補
正処理を施した場合には、ページ外形付近の黒い影を適
切に除去することが可能になる。
【0045】請求項17記載の発明は、請求項13記載
のプログラムにおいて、前記処理モードの一つは、前記
画素列における前記スキャン画像のページ外形近傍の線
分と前記スキャン画像のページ中央近傍の線分とを所定
位置とし、これらの各線分に含まれる画素の中で最も輝
度値の高い画素をそれぞれ探索し、探索された2つの前
記画素の輝度値間に位置する輝度値を前記画素列におけ
る地肌値とみなす。
【0046】したがって、地肌値検出の対象領域が画素
列におけるスキャン画像のページ外形近傍の線分とスキ
ャン画像のページ中央近傍の線分とに絞り込まれるの
で、処理時間を短くすることが可能になる。また、各線
分に含まれる画素の中で最も輝度値の高い画素をそれぞ
れ探索し、探索された2つの画素の輝度値間に位置する
輝度値を画素列における地肌値とみなすことにより、こ
の地肌値に基づいて輝度補正処理を施した場合には、輝
度補正後の画像における過補正による白抜けの発生を確
実に防止することが可能になるとともに、ページ外形付
近の黒い影を適切に除去することが可能になる。
【0047】請求項18記載の発明は、請求項13ない
し17のいずれか一記載のプログラムにおいて、前記輝
度補正機能は、補正する前の前記画素列上の各画素
(x,y)の輝度値をI(x,y)、前記地肌値指定機
能により指定された前記画素列の各画素(x)の地肌値
をbase(x)とした場合に、下記の式により、 g(x,y)=I(x,y)×(指定輝度値/base
(x)) 各画素(x,y)の補正輝度値g(x,y)を求めて前
記スキャン画像の輝度を補正する。
【0048】したがって、補正輝度値が容易に求めら
れ、スキャン画像の本来の地肌の濃さに合わせた輝度補
正を確実に行うことが可能になる。
【0049】請求項19記載の発明のコンピュータに読
み取り可能な記憶媒体は、請求項11ないし18のいず
れか一記載のプログラムを記憶する。
【0050】したがって、この記憶媒体をコンピュータ
にインストールすることにより、請求項11ないし18
のいずれか一記載のプログラムと同様の作用を得ること
が可能になる。
【0051】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図1ない
し図35に基づいて説明する。本実施の形態の画像輝度
補正装置は画像形成装置であるデジタル複写機に備えら
れており、画像読取装置としてはデジタル複写機のスキ
ャナ部が適用されている。
【0052】ここで、図1はスキャナ部1の構成を示す
縦断正面図である。図1に示すように、スキャナ部1
は、原稿を載置するコンタクトガラス2と、原稿の露光
用の露光ランプ3および第一反射ミラー4からなる第一
走行体5と、第二反射ミラー6および第三反射ミラー7
からなる第二走行体8と、原稿の画像を読み取る撮像素
子としてのCCD(Charge Coupled Device)9と、こ
のCCD9に結像させるためのレンズユニット10と、
原稿を載置する基準になるとともにコンタクトガラス2
のズレや外れを防止する原稿スケール11と、この原稿
スケール11の下側に設置されたシェーディング補正用
の白基準板12と、フレーム14とを備えている。CC
D9はセンサボード13上に形成されている。
【0053】原稿の走査時には、第一走行体5および第
二走行体8はステッピングモータ24(図3参照)によ
って副走査方向に移動する。すなわち、第一走行体5お
よび第二走行体8がコンタクトガラス2の下を走行し
て、露光ランプ3で原稿を露光走査し、その反射光を第
一反射ミラー4、第二反射ミラー6および第三反射ミラ
ー7で反射して、レンズユニット10を通してCCD9
に結像させる。ここに、画像読取手段が実現されてい
る。
【0054】このようなスキャナ部1は、このスキャナ
部1で読み取られた原稿の画像に基づく画像データに応
じ、例えば電子写真方式で用紙上に画像の形成を行う画
像印刷装置であるプリンタ部(図示せず)を備えるデジ
タル複写機16に搭載されている。図2は、スキャナ部
1を搭載したデジタル複写機16の上部部分を示す斜視
図である。図2に示すように、スキャナ部1には、コン
タクトガラス2に対して開閉自在な圧板17と、この圧
板17の開閉を検出する開閉センサ18とが設けられて
いる。なお、デジタル複写機16に備えられるプリンタ
としては、電子写真方式のほか、インクジェット方式、
昇華型熱転写方式、銀塩写真方式、直接感熱記録方式、
溶融型熱転写方式など、種々の印刷方式を適用すること
ができる。その具体的な構成については周知であるた
め、詳細な説明は省略する。
【0055】図3は、スキャナ部1の制御系の電気的な
接続を示すブロック図である。図3に示すように、この
制御系は、スキャナ部1の全体を制御するメイン制御部
19に、CCD9で読み取った画像データに各種の画像
処理を施す回路である画像処理部20と、第一走行体5
および第二走行体8を制御する回路である走行体制御部
21と、デジタル複写機16への各種操作を受け付け、
また、各種メッセージを表示する操作パネル22と、C
CD9で読み取った画像データや所定のデータ等を記憶
するメモリ23とが接続されている。
【0056】操作パネル22には、コピー開始を宣言す
るためのコピースタートキー(図示せず)等が設けられ
ている。また、操作パネル22には、後述するスキャン
画像の輝度補正処理の際の地肌値指定の処理モードを設
定するためのモードキー(図示せず)も設けられてい
る。本実施の形態においては、モードキーの操作によっ
て4段階の処理モードに設定可能とされている。これら
の処理モードは、輝度補正処理の基準とすべき地肌値を
抽出するスキャン画像上の位置がスキャナ部1の種類に
よって異なることから、使用するスキャナ部1に応じて
輝度補正処理の基準とすべき地肌値を抽出するスキャン
画像上の位置を決定するものであって、設定1〜設定4
までの4つの処理モードが設定されているものである。
この処理モードは、使用するスキャナ部1について、数
枚のサンプル画像でテストするなどして適切に定めれば
良い。
【0057】走行体制御部21には、露光ランプ3と、
第一走行体5および第二走行体8を駆動するステッピン
グモータ24と、第一走行体5および第二走行体8がホ
ームポジションにあるか否かを検出するスキャナホーム
ポジションセンサ(HPセンサ)25と、開閉センサ1
8とが接続されている。
【0058】ここで、図4は画像処理部20の基本的な
内部構成を示すブロック図である。図4に示すように、
画像処理部20は、原稿をCCD9により読み取ったア
ナログ画像信号の増幅処理やデジタル変換処理等を行う
アナログビデオ処理部26、シェーディング補正処理を
行うシェーディング補正処理部27、シェーディング補
正処理後のデジタル画像信号に、MTF補正、変倍処
理、γ補正等の各種画像データ処理を行いスキャン画像
を生成する画像データ処理部28、スキャン画像の画像
輝度補正機能を含む歪み補正機能を実現する画像歪み補
正部29から構成されている。以上のような画像処理後
のデジタル画像信号は、メイン制御部19を介してプリ
ンタ部に送信されて、画像形成に供される。
【0059】メイン制御部19は、図5に示すように、
各部を集中的に制御するCPU(Central Processing U
nit)31を備えており、このCPU31には、BIO
Sなどを記憶した読出し専用メモリであるROM(Read
Only Memory)32と、各種データを書換え可能に記憶
してCPU31の作業エリアとして機能するRAM(Ra
ndom Access Memory)33とがバス34で接続されてお
り、マイクロコンピュータを構成している。なお、RA
M33には、操作パネル22のモードキーの操作によっ
て設定されたスキャン画像の輝度補正処理の際の地肌値
指定の処理モードを格納するエリアが設けられている。
【0060】さらにバス34には、制御プログラムが記
憶されたHDD35と、CD(Compact Disc)−ROM
37を読み取るCD−ROMドライブ36と、プリンタ
部等との通信を司るインタフェース(I/F)38とが
接続されている。
【0061】図5に示すCD−ROM37は、この発明
の記憶媒体を実施するものであり、所定の制御プログラ
ムが記憶されている。CPU31は、CD−ROM37
に記憶されている制御プログラムをCD−ROMドライ
ブ36で読み取り、HDD35にインストールする。こ
れにより、メイン制御部19は、後述するような各種の
処理を行うことが可能な状態となる。
【0062】なお、記憶媒体としては、CD−ROM3
7のみならず、DVDなどの各種の光ディスク、各種光
磁気ディスク、フロッピー(登録商標)ディスクなどの
各種磁気ディスク、半導体メモリ等、各種方式のメディ
アを用いることができる。また、インターネットなどの
ネットワークからプログラムをダウンロードし、HDD
35にインストールするようにしてもよい。この場合
に、送信側のサーバでプログラムを記憶している記憶装
置も、この発明の記憶媒体である。なお、プログラム
は、所定のOS(Operating System)上で動作するもの
であってもよいし、その場合に後述の各種処理の一部の
実行をOSに肩代わりさせるものであってもよいし、ワ
ープロソフトなど所定のアプリケーションソフトやOS
などを構成する一群のプログラムファイルの一部として
含まれているものであってもよい。
【0063】次に、メイン制御部19に設けられたCP
U31が制御プログラムに基づいて実行する各種処理の
内容について説明する。ここでは、CPU31が実行す
る処理のうち、本実施の形態のスキャナ部1が備える特
長的な機能であるスキャン画像の輝度補正機能を実現す
る画像輝度補正装置である画像歪み補正部29における
スキャン画像のページ綴じ部の輝度補正処理についての
み説明する。
【0064】図6は、スキャン画像の輝度補正処理の流
れを概略的に示すフローチャートである。なお、ここで
は、図7に示すように、ブック原稿40のページ綴じ部
41とスキャナ部1の画像読み取りの主走査方向とが平
行になるように位置させてブック原稿40をコンタクト
ガラス2上に下向きに載置したことを意図した場合につ
いて説明する。
【0065】まず、画像データ処理部28から出力され
たコンタクトガラス2に載置されているブック原稿40
のスキャン画像(例えば、8bitモノクロ多値画像)を
入力する(ステップS1)。ここで、図8は入力した画
像の一例を示したものである。そして、図9に示すよう
に、入力されたブック原稿40のスキャン画像には、ペ
ージ綴じ部41のスキャン画像41´の近傍において歪
みが生じている。
【0066】続くステップS2においては、ページ外形
/罫線/文字行の抽出処理を実行する。ここで、図10
は、ページ外形/罫線/文字行の抽出処理の流れを概略
的に示すフローチャートである。
【0067】[スキャン画像からのページ外形の抽出]
まず、ステップS41におけるスキャン画像からのペー
ジ外形の抽出処理について説明する。ここで、図11は
上端にページ外形が存在するスキャン画像の一例を示す
説明図、図12は図11に示したスキャン画像の綴じ部
境界線左側の黒画素ヒストグラムである。なお、綴じ部
境界線としては、スキャン画像中の画素の中でその濃度
値が元も濃い画素が位置する副走査方向の位置が選択さ
れる。図12に示すヒストグラムのx軸はスキャン画像
の主走査方向(図11の上下方向)を示すものであり、
スキャン画像の上端はヒストグラムの左端に対応付けら
れている。なお、ページ外形が下端に存在するスキャン
画像の場合には、スキャン画像の下端がヒストグラムの
右端に対応付けられることになる。したがって、図11
に示すようにスキャン画像の上端にページ外形が存在す
る場合、スキャン画像の上部に黒い帯が現れることか
ら、図12に示すヒストグラムの左端には高い縦棒が現
れることになる。本実施の形態では、このような特性を
利用して、スキャン画像にページ外形が存在するか否か
の判断を行う。
【0068】より具体的には、図12に示すように、綴
じ部境界線からスキャン画像の左端(図11の左端)ま
での距離AO、ヒストグラム縦棒の高さBOとし、その
比率を下記に示す式(1)により算出し、
【数1】 算出された比率kが、予め定められた閾値よりも大きい
場合に、スキャン画像にページ外形が存在すると判断す
る。
【0069】なお、スキャン画像の上下にページ外形が
存在する場合には、ヒストグラムの左右両端に高い縦棒
が現れることになるので、このような場合には、ヒスト
グラムの左右両端の高い縦棒に基づいてスキャン画像に
ページ外形が存在するか否かの判断がそれぞれ実行され
る。
【0070】以上の処理により、スキャン画像にページ
外形が存在すると判断された場合には、左右ページの上
下辺のいずれにページ外形が存在しているのかという情
報とともにページ外形を抽出し、RAM33に一時的に
記憶する。
【0071】なお、このスキャン画像にページ外形が存
在するか否かの判断処理は、スキャン画像の綴じ部境界
線を境にした左右ページ毎に実行される。
【0072】[スキャン画像からの罫線の抽出]続くス
テップS42においては、スキャン画像からの罫線の抽
出処理を実行する。ステップS42におけるスキャン画
像からの罫線の抽出処理について説明する。
【0073】[罫線候補の検出]ここで、図13は長い
罫線が存在するスキャン画像の一例を示す説明図、図1
4は図13に示したスキャン画像の綴じ部境界線左側の
黒画素ヒストグラムである。図14に示すヒストグラム
のx軸はスキャン画像の主走査方向(図13の上下方
向)を示すものであり、スキャン画像の上端はヒストグ
ラムの左端に対応付けられている。図13に示すように
スキャン画像に罫線が存在する場合には、図14に示す
ヒストグラムに幅の狭いピークが現れることになる。本
実施の形態では、このような特性を利用して、スキャン
画像に罫線が存在するか否かの判断を行う。
【0074】より具体的には、まず、図14に示すヒス
トグラムに現れた幅の狭いピークの高さHを求めるとと
もに、求められた各ピークの中央位置(高さが半分の位
置)における幅Wを求める。そして、ピークの高さHが
予め定められた閾値thHよりも高く、かつ、ピークの中
央位置の幅Wが予め定められた閾値thWより小さなピー
クが存在する場合、そのピークを罫線の候補とする。
【0075】続いて、罫線の候補とされたピークについ
て、罫線の連続性を利用して、更に罫線か否かの判断を
する。図15に示すように、候補罫線上の適当な位置
(例えば、ページの中心線の位置)を開始点とし、この
開始点から候補罫線を左右方向へ探索し、切断点(罫線
がかすれて途切れている部分)の数を累積する。切断点
の数が予め定められた閾値より少なければ、この候補を
罫線と判断する。このように罫線連続性に基づいて罫線
か否かの判断をすることにより、罫線として誤って検出
された小さな文字で構成された横書き文字行や点線等を
排除することが可能になる。
【0076】[罫線の座標検出]以上のようにして罫線
を判別した後、各罫線の座標を検出する。罫線座標の検
出は、図16に示すように、罫線の主走査方向(図16
のy軸方向)の座標値を罫線部の黒画素ランの中点座標
とした場合、図16に示す罫線の左端のx1における主
走査方向座標値はy1となる。
【0077】[最適罫線の選択]次に、候補罫線の中か
ら歪み補正に最適な罫線を選択する。図17に示すよう
に複数の罫線が検出される場合、どの罫線を用いて歪み
補正するかを選択する必要がある。最適な罫線の選択基
準の一例としては、罫線の長さが予め定められた閾値よ
り長く、かつ、綴じ部境界線を挟んだ左右の一定幅領域
内(図17の網掛け領域)に罫線の一部がかかっている
ことを条件とし、その中で上下いずれかのページ外形に
最も近い罫線を選択するようにする。図17において
は、左右ページから各1本ずつの罫線を選択する場合を
示している。ここでは、罫線と罫線とが選択されて
いる。
【0078】また、最適な罫線の選択基準の別の例とし
ては、罫線の長さが予め定められた閾値より長く、か
つ、綴じ部境界線を挟んだ左右の一定幅領域内(図18
の網掛け領域)に罫線の一部がかかっていることを条件
とし、各ページの上部では上端のページ外形に、各ペー
ジの下部では下端のページ外形に、それぞれ最も近い罫
線を選択するようにする。図18においては、左右ペー
ジをさらに上下部分に分け、その各4ブロックにおいて
1本ずつの罫線を選択する場合を示している。ここで
は、左上のブロックでは罫線、右下のブロックでは罫
線、左下のブロックでは罫線が選択されている。な
お、図18中の右上のブロックには上記2条件(罫線の
長さが予め定められた閾値より長く、かつ、綴じ部境界
線を挟んだ左右の一定幅領域内に罫線の一部がかかって
いる)を満足する罫線が存在しないので、選択された罫
線はない。
【0079】なお、上記2条件(罫線の長さが予め定め
られた閾値より長く、かつ、綴じ部境界線を挟んだ左右
の一定幅領域内に罫線の一部がかかっている)について
は、その両方ではなくいずれか一方のみを満足するもの
であっても良い。また、選択基準として上例では「ペー
ジ外形に最も近い」を用いているが、これに限るもので
はなく、「罫線の湾曲が最も大きい」を用いても良い。
ここで、「罫線の湾曲」は罫線の左右両端点の主走査方
向の座標値の差で表すものとする。
【0080】[最適罫線の座標値の決定]最適な罫線が
選択された場合には、罫線の(主走査方向の)座標値を
決定する。罫線の(主走査方向の)座標値は、選択され
た罫線を左右ページのそれぞれ両端に達するまで近似し
て延長することにより決定される。図19において、罫
線が存在しているBC部については、前述した罫線座標
検出処理により既に座標値は決まっていることから、そ
れ以外の延長部分について罫線の(主走査方向の)座標
値を決定することになる。より詳細には、図19に示す
AB部は直線近似で(主走査方向の)座標値を推定し、
CD部は多項式近似曲線で(主走査方向の)座標値を推
定する。
【0081】[不適切な罫線の排除]最後に不適切な罫
線を排除する。これは、前述したように多項式近似によ
り座標値を推定する際に、多項式近似による推定曲線の
形状が不適切である場合には補正の際にかえって歪みが
増大する恐れがあるので、このような罫線を排除するも
のである。不適切な近似曲線形状の例としては、図20
に示すように、曲線が書籍の外側へ向かうような曲線
や、中心線を超えて大きく内側へ食い込むような曲線
である。
【0082】なお、推定曲線の形状が不適切であるとし
て罫線を排除した場合には、再び最適な罫線を選択し、
上記の処理を繰り返すことになる。
【0083】以上の処理により、スキャン画像に罫線が
存在すると判断された場合には、左右各ページのいずれ
の位置に罫線が存在しているのかという情報とともに罫
線を抽出し、RAM33に一時的に記憶する。
【0084】[スキャン画像からの文字行の抽出]続く
ステップS43においては、スキャン画像からの文字行
の抽出処理を実行する。ステップS43におけるスキャ
ン画像からの文字行の抽出処理について説明する。本実
施の形態においては、まず、スキャン画像中の文字行が
縦書き文字行なのか、横書き文字行なのかの判別を行
う。
【0085】[文字行の判別]スキャン画像中の文字行
が縦書き文字行なのか、横書き文字行なのかの判別手法
について説明する。ここで、図21は図8に示した画像
の副走査方向の黒白反転数ヒストグラムである。図21
中の横軸は、副走査方向(左右方向)の黒画素(スキャ
ン画像を黒白反転させた画素の中でその濃度値が予め定
めた濃度値よりも濃い画素)の主走査方向上での位置を
示し、図21中の縦軸は、その位置毎の黒画素数を示す
ものである。また、図22は図8に示した画像の主走査
方向の黒白反転数ヒストグラムである。図22中の横軸
は、主走査方向(上下方向)の黒画素(スキャン画像を
黒白反転させた画素の中でその濃度値が予め定めた濃度
値よりも濃い画素)の副走査方向上での位置を示し、図
22中の縦軸は、その位置毎の黒画素数を示すものであ
る。画像中の文字が横書きの図8に示したようなスキャ
ン画像の場合、図21に示すような副走査方向のヒスト
グラムは激しく変化するが、図22に示すような主走査
方向のヒストグラムの変化は少ない。また、特に図示し
ないが、スキャン画像中の文字行が縦書き文字行である
場合には、主走査方向のヒストグラムは激しく変化する
が、副走査方向のヒストグラムの変化は少ない。
【0086】上述したような判別手法は、具体的には下
記に示す各式により実現される。まず、下記に示す式
(2)により、
【数2】 主走査方向yの位置でのヒストグラム値Pnt(y)の平
均値meanが算出される。ここで、heightは画像の高さ
である。
【0087】そして、下記に示す式(3)により、
【数3】 副走査方向のヒストグラムの主走査方向に関する分散σ
が得られる。
【0088】同様に、下記に示す式(4)により、
【数4】 副走査方向xの位置でのヒストグラム値Pnt(x)の平
均値meanが算出される。ここで、widthは画像の幅で
ある。
【0089】そして、下記に示す式(5)により、
【数5】 主走査方向のヒストグラムの副走査方向に関する分散σ
が得られる。
【0090】上述したようにスキャン画像中の文字行が
横書き文字行である場合には、副走査方向のヒストグラ
ムの主走査方向に関する分散σが、主走査方向のヒス
トグラムの副走査方向に関する分散σより大きい。逆
に、スキャン画像中の文字行が縦書き文字行である場合
には、主走査方向のヒストグラムの副走査方向に関する
分散σが、副走査方向のヒストグラムの主走査方向に
関する分散σより大きい。つまり、分散σと分散σ
との比較により、スキャン画像中の文字行が縦書き文
字行なのか、横書き文字行なのかの判別が可能になって
いる。
【0091】なお、スキャン画像中の文字行が縦書き文
字行なのか、横書き文字行なのかの判別に、黒白反転数
ヒストグラムを用いたのは、文字行と写真部分との混同
を避けるためである。一般に、黒画素ヒストグラムの値
が同程度の場合、文字領域のほうが写真領域よりも黒白
反転数ヒストグラムの値が大きくなるからである。
【0092】[横書き文字行の座標検出]以上のように
して文字行を判別した後、まず、各横書き文字行の座標
を検出する。横書き文字行の座標の検出にあたっては、
文字単位の外接矩形抽出処理を行うとともに、横書き文
字行の抽出処理を行う。なお、文字認識処理については
周知の技術であるので、その説明は省略する。ここで、
スキャン画像の文字外接矩形抽出処理および文字行抽出
処理の結果の一例を図23に示す。そして、各文字の外
接矩形の中心点の座標をその文字の座標とみなし、横書
き文字行の座標を検出する。
【0093】[最適横書き文字行の選択]次に、抽出し
た横書き文字行の中から歪み補正に最適な横書き文字行
を選択する。複数の横書き文字行が検出される場合、ど
の横書き文字行を用いて歪み補正するかを選択する必要
がある。最適な横書き文字行の選択基準の一例として
は、前述した最適な罫線の選択基準と基本的に同様であ
って、図24に示すように横書き文字行の長さBCが予
め定められた閾値より長く、かつ、綴じ部境界線を挟ん
だ左右の一定幅領域内(図24の網掛け領域)に横書き
文字行の一部Cがかかっていることを条件とし、その中
で上下いずれかのページ外形に最も近い横書き文字行を
選択するようにする。ここで、Bは文字行の一番左の矩
形の中心であり、Cは一番右の矩形の中心である。な
お、最適な横書き文字行の選択は、左右ページから各1
本ずつのページ外形に最も近い横書き文字行を選択する
ものであっても良いし、左右ページをさらに上下部分に
分け、その各4ブロックにおいて1本ずつのページ外形
に最も近い横書き文字行を選択するものであっても良
い。
【0094】なお、上記2条件(横書き文字行の長さが
予め定められた閾値より長く、かつ、綴じ部境界線を挟
んだ左右の一定幅領域内に横書き文字行の一部がかかっ
ている)については、その両方ではなくいずれか一方の
みを満足するものであっても良い。また、選択基準とし
て上例では「ページ外形に最も近い」を用いているが、
これに限るものではなく、「横書き文字行の湾曲が最も
大きい」を用いても良い。ここで、「横書き文字行の湾
曲」は横書き文字行の両端の文字外接矩形の中心座標の
主走査方向の座標値の差で表すものとする。
【0095】[最適横書き文字行の座標値の決定]最適
な横書き文字行が選択された場合には、横書き文字行の
(主走査方向の)座標値を決定する。横書き文字行の
(主走査方向の)座標値は、横書き文字行内の各文字外
接矩形の中心点を連結し、直線部分と曲線部分とを近似
して抽出することにより横書き文字行の(主走査方向
の)座標値を決定することになる。より詳細には、図2
4に示すDは綴じ部境界線であり、BDの間は多項式近
似曲線で(主走査方向の)座標値を推定し、一番左端の
AとBとの間は近似直線の値で(主走査方向の)座標値
を推定する。
【0096】[不適切な横書き文字行の排除]最後に不
適切な横書き文字行を排除する。これは、前述したよう
に多項式近似により座標値を推定する際に、多項式近似
による推定曲線の形状が不適切である場合には補正の際
にかえって歪みが増大する恐れがあるので、このような
横書き文字行を排除するものである。不適切な近似曲線
形状の例としては、前述した罫線の場合と同様であっ
て、特に図示しないが、曲線が書籍の外側へ向かうよう
な場合や、中心線を超えて大きく内側へ食い込むような
場合である。
【0097】なお、推定曲線の形状が不適切であるとし
て横書き文字行を排除した場合には、再び最適な横書き
文字行を選択し、上記の処理を繰り返すことになる。
【0098】以上の処理により、スキャン画像に横書き
文字行が存在すると判断された場合には、左右各ページ
のいずれの位置に横書き文字行が存在しているのかとい
う情報とともに横書き文字行を抽出し、RAM33に一
時的に記憶する。
【0099】[縦書き文字行の各文字の座標検出]続い
て、各縦書き文字行の座標を検出する。縦書き文字行の
座標の検出にあたっては、文字単位の外接矩形抽出処理
を行う。なお、文字認識処理については周知の技術であ
るので、その説明は省略する。そして、各文字の外接矩
形の中心点の座標をその文字の座標とみなす。
【0100】[横書き文字行の抽出]次に、各縦書き文
字行から横書き文字行を抽出する。横書き文字行の抽出
は、各縦書き文字行の一番上の文字を連結した外形、ま
たは、各縦書き文字行の一番下の文字を連結した外形を
横書き文字行とみなすものである。より詳細には、左右
ページから各1本ずつの文字行を選択する場合は、各縦
書き文字行の一番上もしくは一番下の各一文字を連結し
た外形を一つの行とみなして抽出する。また、左右ペー
ジをさらに上下部分に分け、その4ブロックにおいて1
本ずつの文字行を選択する場合は、左上部、右上部にお
いては各縦書き文字行の一番上の各一文字を連結した外
形を一つの行とみなし、左下部、右下部においては各縦
書き文字行の一番下の各一文字を連結した外形を一つの
行とみなして抽出する。
【0101】その際、図25に示すように抽出された外
形の長さBCが予め定められた閾値より長く、かつ、綴
じ部境界線を挟んだ左右の一定幅領域内(図25の網掛
け領域)に抽出された外形の一部Cがかかっていること
を条件とし、外形を抽出する。なお、上記2条件(抽出
された外形の長さが予め定められた閾値より長く、か
つ、綴じ部境界線を挟んだ左右の一定幅領域内に抽出さ
れた外形の一部がかかっている)については、その両方
ではなくいずれか一方のみを満足するものであっても良
い。したがって、上記条件を満足しない場合は、歪み補
正用の縦書き文字行の外形は無いということになる。
【0102】[抽出された外形の座標値の決定]縦書き
文字行に応じて外形が抽出された場合には、なお、縦書
き文字行の外形の(主走査方向の)座標値を決定する。
縦書き文字行の外形の座標値は、図26に示すように、
各縦書き文字行の一番上の各一文字を連結した外形であ
る場合には、連結する各文字の外接矩形の上辺中心点を
連結し、直線部分と曲線部分とを近似して抽出すること
により縦書き文字行の外形の(主走査方向の)座標値を
決定することになる。また、図26に示すように、各縦
書き文字行の一番下の各一文字を連結した外形である場
合には、連結する各文字の外接矩形の下辺中心点を連結
し、直線部分と曲線部分とを近似して抽出することによ
り縦書き文字行の外形の(主走査方向の)座標値を決定
することになる。より詳細には、図25に示すDは綴じ
部境界線であり、BDの間は多項式近似曲線で(主走査
方向の)座標値を推定し、一番左端のAとBとの間は近
似直線の値で(主走査方向の)座標値を推定する。
【0103】[不適切な縦書き文字行の外形の排除]最
後に不適切な縦書き文字行の外形を排除する。これは、
前述したように多項式近似により座標値を推定する際
に、多項式近似による推定曲線の形状が不適切である場
合には補正の際にかえって歪みが増大する恐れがあるの
で、このような縦書き文字行の外形を排除するものであ
る。不適切な近似曲線形状の例としては、前述した罫線
や横書き文字行の場合と同様であって、特に図示しない
が、曲線が書籍の外側へ向かうような場合や、中心線を
超えて大きく内側へ食い込むような場合である。
【0104】なお、推定曲線の形状が不適切であるとし
て縦書き文字行の外形を排除した場合には、歪み補正用
の縦書き文字行の外形は無いということになる。
【0105】以上の処理により、スキャン画像に縦書き
文字行の外形が存在すると判断された場合には、左右各
ページのいずれの位置に縦書き文字行の外形が存在して
いるのかという情報とともに縦書き文字行の外形を抽出
し、RAM33に一時的に記憶する。
【0106】なお、以下においては、横書き文字行及び
縦書き文字行の外形を文字列として扱うものとする。
【0107】以上、ステップS41〜S43の処理によ
り、ページ外形/罫線/文字行の抽出処理(ステップS
2)が終了する。
【0108】続くステップS3(図6参照)において
は、スキャン画像の中に歪み領域が存在するか否かを判
別し、歪み領域が存在する場合にはスキャン画像から歪
み領域を抽出する歪み領域抽出処理を実行する。ここ
に、歪み領域抽出手段の機能が実行される。歪み領域抽
出処理は、ステップS2において抽出されたページ外形
/罫線/文字行に応じて実行される。図27は、スキャ
ン画像からの歪み領域の抽出の一例を示すものであっ
て、スキャン画像からページ外形(上辺及び下辺)を抽
出し、抽出されたページ外形(上辺及び下辺)に基づい
て歪み領域を抽出したものである。図27に示すよう
に、ページ綴じ部41のスキャン画像41´付近に位置
する「ページ外形」の曲線部分が歪み発生部分であっ
て、X及びXが「ページ外形」の直線部分と曲線部
分との境界点である。つまり、図27に示すXとX
との間に位置する網掛け領域が歪み領域であって、後述
する輝度補正処理をこの歪み領域のみに行うものであ
る。
【0109】スキャン画像から歪み領域が抽出される
と、ステップS4において、地肌値指定処理が実行され
る。ここで、図28は地肌値指定処理を概略的に示すフ
ローチャートである。図28に示すように、本実施の形
態の地肌値指定処理は、予め設定された処理モードに従
って(ステップS51〜S43:処理モード選択手
段)、地肌値を指定するものである。以下、詳細に説明
する。
【0110】まず、設定された処理モードが第一設定モ
ードである“設定1”である場合について説明する。設
定された処理モードが“設定1”である場合(ステップ
S51のY)、ステップS54に進む。
【0111】ステップS54の輝度抽出位置指定処理に
おいては、歪み領域内に位置し、かつ、ページ綴じ部4
1のスキャン画像41´に平行な画素列上の数箇所の位
置を地肌抽出位置として指定する。図29に示す例で
は、ページ綴じ部41のスキャン画像41´に平行な画
素列AE上に位置してページ外形近傍に位置する線分A
B、及び、ページ綴じ部41のスキャン画像41´に平
行な画素列AE上に位置してページ中央付近に位置する
線分CD、の2箇所(2線分)を地肌抽出位置として指
定する。
【0112】ここで、図30は輝度補正前の画素列AE
の画像輝度分布を示すグラフである。図30は8bitモ
ノクロ多値画像の例であり、この場合、最も白い画素の
輝度値は“255”であって、最も黒い画素の輝度値は
“0”である。図30においては、全体的に画素の輝度
値は低いが、特に、文字部分の輝度値と画素列AEの両
端部分の輝度値はほぼ“0”を示している。なお、画素
列AEの両端部分は、歪みが生じることにより変化した
ページ外形の外側部分になる。
【0113】続くステップS55では、地肌値決定処理
を実行する。地肌値決定処理は、ステップS54におい
て指定した輝度抽出位置の中で、一番白い画素(輝度値
が最大の画素)を有する位置を探索し、その画素の輝度
値をこの画素列の地肌値と見なすものである。図30に
示す例では、線分AB及び線分CDの2箇所(2線分)
の中から、線分CD上の画素の輝度値(130)が指定
される。ここで指定された地肌値は、base(x)とされ
る。なお、xは、図29における画素列AEのx座標で
ある。
【0114】以上、ステップS54〜S55によって、
地肌値指定手段を構成する画素列抽出手段の機能と地肌
値検出手段の機能とが実行される。
【0115】次いで、設定された処理モードが第二設定
モードである“設定2”である場合について説明する。
設定された処理モードが“設定2”である場合(ステッ
プS52のY)、ステップS56に進む。
【0116】ステップS56の輝度抽出位置指定処理に
おいては、歪み領域内に位置し、かつ、ページ綴じ部4
1のスキャン画像41´に平行な画素列上の数箇所の位
置を地肌抽出位置として指定する。ここでは、ステップ
S54の輝度抽出位置指定処理と同様に、ページ綴じ部
41のスキャン画像41´に平行な画素列AE上に位置
してページ外形近傍に位置する線分AB、及び、ページ
綴じ部41のスキャン画像41´に平行な画素列AE上
に位置してページ中央付近に位置する線分CD、の2箇
所(2線分)を地肌抽出位置として指定する(図29、
30参照)。
【0117】続くステップS57では、地肌値決定処理
を実行する。地肌値決定処理は、ステップS56におい
て指定した輝度抽出位置の中で、一番黒い画素(輝度値
が最小の画素)を有する位置を探索し、その画素の輝度
値をこの画素列の地肌値と見なすものである。図30に
示す例では、線分AB及び線分CDの2箇所(2線分)
の中から、線分AB上の画素の輝度値(80)が指定さ
れる。ここで指定された地肌値は、base(x)とされ
る。
【0118】以上、ステップS56〜S57によって、
地肌値指定手段を構成する画素列抽出手段の機能と地肌
値検出手段の機能とが実行される。
【0119】次いで、設定された処理モードが第三設定
モードである“設定3”である場合について説明する。
設定された処理モードが“設定3”である場合(ステッ
プS53のY)、ステップS58に進む。
【0120】ステップS58の輝度抽出位置指定処理に
おいては、歪み領域内に位置し、かつ、ページ綴じ部4
1のスキャン画像41´に平行な画素列AE上に位置し
てページ外形近傍に位置する線分ABを地肌抽出位置と
して指定する(図29、30参照)。
【0121】続くステップS59では、地肌値決定処理
を実行する。地肌値決定処理は、ステップS58におい
て指定した輝度抽出位置の中で、一番白い画素(輝度値
が最大の画素)を有する位置を探索し、その画素の輝度
値をこの画素列の地肌値と見なすものである。図30に
示す例では、線分AB上の画素の輝度値(100)が指
定される。ここで指定された地肌値は、base(x)とさ
れる。
【0122】以上、ステップS58〜S59によって、
地肌値指定手段を構成する画素列抽出手段の機能と地肌
値検出手段の機能とが実行される。
【0123】次いで、設定された処理モードが第四設定
モードである“設定4”である場合について説明する。
設定された処理モードが“設定4”である場合(ステッ
プS53のN)、ステップS60に進む。
【0124】ステップS60の輝度抽出位置指定処理に
おいては、歪み領域内に位置し、かつ、ページ綴じ部4
1のスキャン画像41´に平行な画素列上の数箇所の位
置を地肌抽出位置として指定する。ここでは、ステップ
S54の輝度抽出位置指定処理と同様に、ページ綴じ部
41のスキャン画像41´に平行な画素列AE上に位置
してページ外形近傍に位置する線分AB、及び、ページ
綴じ部41のスキャン画像41´に平行な画素列AE上
に位置してページ中央付近に位置する線分CD、の2箇
所(2線分)を地肌抽出位置として指定する(図29、
30参照)。
【0125】続くステップS61では、地肌値決定処理
を実行する。地肌値決定処理は、ステップS60におい
て指定した各輝度抽出位置の中で、一番白い画素(輝度
値が最大の画素)を有する位置をそれぞれ探索し、探索
された2つの画素の輝度値間に位置する輝度値をこの画
素列の地肌値と見なすものである。図30に示す例で
は、線分AB上の画素の輝度値(100)と線分CD上
の画素の輝度値(130)とが選択される。そして、輝
度値(100)と輝度値(130)との間を2:1に内
分する値(120)が地肌値として指定される。ここで
指定された地肌値は、base(x)とされる。
【0126】以上、ステップS60〜S61によって、
地肌値指定手段を構成する画素列抽出手段の機能と地肌
値検出手段の機能とが実行される。
【0127】以上のようにして地肌値が求められると、
ステップS5に進み、歪み領域に対する画像輝度補正処
理を実行する。歪み領域に対する画像輝度補正処理は、
ステップS4において指定された地肌値をスキャン画像
本来の地肌の輝度に戻すのが目標である。この目標とす
べき本来の地肌の輝度値を「指定輝度値」と呼び、この
例では8bitモノクロ多値画像の最大値である“25
5”を指定輝度値とする(つまり、この例の本来の地肌
は「白色」であるとする)。しかしながら、画素値に、
255とその画素地肌値との差分を単純に加算するだけ
では、地肌部分と文字部分のコントラストが低いままと
なってあまり改善されない。そこで、本実施の形態にお
いては、
【数6】 を用いて各画素の輝度を補正する。ここに、輝度補正手
段の機能が実行される。これは、補正する前の各画素
(x,y)の輝度値I(x,y)とステップS4におい
て求めた画素(x)の地肌値base(x)とが同じである
場合には、補正された各画素(x,y)の輝度値g
(x,y)は“255”になることによる。
【0128】まず、設定された処理モードが“設定1”
である場合について説明する。設定された処理モードが
“設定1”である場合には、前述したように、線分CD
上の画素の輝度値(130)が地肌値として指定されて
おり、(6)式に基づく輝度補正によれば、図31に示
すように、地肌の黒い影を取り除くと共にブック原稿4
0のページ綴じ部41のスキャン画像41´のダイナミ
ックレンジが広くなり、コントラストが強調されること
になる。
【0129】ここに、処理モードが“設定1”である場
合には、地肌値検出の対象領域を画素列におけるスキャ
ン画像のページ外形近傍の線分とスキャン画像のページ
中央近傍の線分とに絞り込むことができるので、処理時
間を短くすることができる。また、線分に含まれる画素
の中で最も輝度値の高い画素の輝度値を画素列における
地肌値とみなすことにより、一般にページ外形の近傍は
ページ中央部分に比べて画像読取手段の光量が不足する
ために地肌値も相対的に黒っぽくなることから、この地
肌値に基づいて輝度補正処理を施した場合には、輝度補
正後の画像における過補正による白抜けの発生を確実に
防止することができる。
【0130】なお、補正された各画素(x,y)の輝度
値g(x,y)が指定輝度値を超えた場合は、これを強
制的に指定輝度値に一致させるものとする。つまり、本
実施の形態においては指定輝度値を“255”としてい
るので、 輝度値g(x,y)>255 となった場合には、強制的に 輝度値g(x,y)=255 とする。
【0131】また、設定された処理モードが“設定2”
である場合について説明する。設定された処理モードが
“設定2”である場合には、前述したように、線分AB
上の画素の輝度値(80)が地肌値として指定されてお
り、(6)式に基づく輝度補正によれば、図32に示す
ように、地肌の黒い影を取り除くと共にブック原稿40
のページ綴じ部41のスキャン画像41´のダイナミッ
クレンジが広くなり、コントラストが強調されることに
なる。
【0132】ここに、処理モードが“設定2”である場
合には、地肌値検出の対象領域を画素列におけるスキャ
ン画像のページ外形近傍の線分とスキャン画像のページ
中央近傍の線分とに絞り込むことができるので、処理時
間を短くすることができる。また、線分に含まれる画素
の中で最も輝度値の低い画素の輝度値を画素列における
地肌値とみなすことにより、ページ中央近傍の線分に含
まれる画素の中で最も輝度値の低い画素の輝度値を地肌
値として輝度補正処理を施すとスキャン画像のページ外
形付近に黒い影が生じてしまうような場合であっても、
この地肌値に基づいて輝度補正処理を施した場合には、
ページ外形付近の黒い影を適切に除去することができ
る。
【0133】また、設定された処理モードが“設定3”
である場合について説明する。設定された処理モードが
“設定3”である場合には、前述したように、線分AB
上の画素の輝度値(100)が地肌値として指定されて
おり、(6)式に基づく輝度補正によれば、図33に示
すように、地肌の黒い影を取り除くと共にブック原稿4
0のページ綴じ部41のスキャン画像41´のダイナミ
ックレンジが広くなり、コントラストが強調されること
になる。
【0134】ここに、処理モードが“設定3”である場
合には、地肌値検出の対象領域を画素列におけるスキャ
ン画像のページ外形近傍の線分に絞り込むことができる
ので、処理時間を短くすることができる。また、線分に
含まれる画素の中で最も輝度値の高い画素の輝度値を画
素列における地肌値とみなすことにより、ページ中央近
傍の線分に含まれる画素の中で最も輝度値の低い画素の
輝度値を地肌値として輝度補正処理を施すとスキャン画
像のページ外形付近に黒い影が生じてしまうような場合
であっても、この地肌値に基づいて輝度補正処理を施し
た場合には、ページ外形付近の黒い影を適切に除去する
ことができる。
【0135】設定された処理モードが“設定4”である
場合について説明する。設定された処理モードが“設定
4”である場合には、前述したように、輝度値(10
0)と輝度値(130)との間を2:1に内分する値
(120)が地肌値として指定されており、(6)式に
基づく輝度補正によれば、図34に示すように、地肌の
黒い影を取り除くと共にブック原稿40のページ綴じ部
41のスキャン画像41´のダイナミックレンジが広く
なり、コントラストが強調されることになる。
【0136】なお、輝度値(100)と輝度値(13
0)との間を2:1に内分する値(120)を地肌値と
して指定したが、内分する比は2:1に限るものではな
い。
【0137】ここに、処理モードが“設定4”である場
合には、地肌値検出の対象領域を画素列におけるスキャ
ン画像のページ外形近傍の線分とスキャン画像のページ
中央近傍の線分とに絞り込むことができるので、処理時
間を短くすることができる。また、各線分に含まれる画
素の中で最も輝度値の高い画素をそれぞれ探索し、探索
された2つの画素の輝度値間に位置する輝度値を画素列
における地肌値とみなすことにより、この地肌値に基づ
いて輝度補正処理を施した場合には、輝度補正後の画像
における過補正による白抜けの発生を確実に防止するこ
とができるとともに、ページ外形付近の黒い影を適切に
除去することができる。
【0138】ここに、スキャン画像に対する輝度補正処
理に係る複数の処理モードから選択された所望の処理モ
ードに従ってスキャン画像における地肌値が指定され、
この指定された地肌値に基づきスキャン画像に対する輝
度補正処理が実行される。これにより、輝度補正処理の
基準とすべき地肌値を抽出するスキャン画像上の位置が
画像読取手段の種類によって異なることから、ユーザ
は、使用する画像読取手段に最も適した処理モードを選
択してスキャン画像に対する輝度補正処理を実行するこ
とが可能になるので、輝度補正後の画像品質の向上を図
ることが可能になる。
【0139】なお、本実施の形態においては、画像読取
装置としてデジタル複写機のスキャナ部1を適用した
が、これに限るものではなく、例えば自動ページ捲り機
能を搭載したスキャナ等に適用するようにしても良い。
【0140】また、本実施の形態においては、ブック原
稿40のページ綴じ部41とスキャナ部1の画像読み取
りの主走査方向とが平行になるように位置させてブック
原稿40をコンタクトガラス2上に下向きに載置した場
合について説明したが、これに限るものではない。例え
ば、図35に示すように、上向きのブック原稿40をコ
ンタクトガラス2の下方からコンタクトガラス2に対し
て押し付けるように接触させるものであっても良い。
【0141】さらに、本実施の形態においては、指定輝
度値を白色である“255”にしたが、これに限るもの
ではなく、特定の原稿色の輝度値を指定輝度値として、
その原稿の地肌の濃さに合わせた輝度補正ができるよう
にしても良い。
【0142】また、本実施の形態においては、図6のス
テップS2においてページ外形/罫線/文字行の抽出処
理を行った。しかし、ページ外形の存在が予め分かって
いる場合は、ステップS2でページ外形のみを抽出する
ようにしても良い。
【0143】なお、本実施の形態においては、画像輝度
補正装置を画像形成装置であるデジタル複写機16に備
え、デジタル複写機16のスキャナ部1で読み取ったス
キャン画像に対して画像の輝度補正処理を施すようにし
たが、これに限るものではない。例えば、原稿画像を読
み取る画像読取手段を備えたイメージスキャナを、図5
に示したメイン制御部19と同等なシステム構成を備え
たパーソナルコンピュータに接続するとともに、このパ
ーソナルコンピュータのHDDに記憶媒体であるCD−
ROM37に格納されたプログラムをインストールし、
このプログラムに従ってパーソナルコンピュータのCP
Uを動作させることによって画像輝度補正装置を構成し
ても、前述したような各種の作用効果と同様の作用効果
を得ることができる。また、記憶媒体であるCD−RO
M37に格納されたプログラムを、図5に示したメイン
制御部19と同等なシステム構成を備えたパーソナルコ
ンピュータのHDDにインストールし、このプログラム
に従ってパーソナルコンピュータのCPUを動作させる
ことによって画像輝度補正装置を構成し、予め画像読取
手段により読み取られたスキャン画像に対して輝度補正
処理を施すようにしても良い。
【0144】
【発明の効果】請求項1記載の発明の画像輝度補正装置
によれば、コンタクトガラスの上もしくは下に接触した
ブック原稿を画像読取手段により読み取ったスキャン画
像の輝度を補正する画像輝度補正装置において、前記ス
キャン画像に対する輝度補正処理に係る複数の処理モー
ドを選択可能とする処理モード選択手段と、この処理モ
ード選択手段により選択された前記処理モードに従っ
て、前記スキャン画像における地肌値を指定する地肌値
指定手段と、この地肌値指定手段により指定された前記
地肌値に基づき、前記スキャン画像に対して輝度補正処
理を施す輝度補正手段と、を備え、スキャン画像に対す
る輝度補正処理に係る複数の処理モードから選択された
所望の処理モードに従ってスキャン画像における地肌値
を指定し、この指定された地肌値に基づきスキャン画像
に対する輝度補正処理を実行することにより、輝度補正
処理の基準とすべき地肌値を抽出するスキャン画像上の
位置が画像読取手段の種類によって異なることから、ユ
ーザは、使用する画像読取手段に最も適した処理モード
を選択してスキャン画像に対する輝度補正処理を実行す
ることができるので、輝度補正後の画像品質の向上を図
ることができる。
【0145】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の画像輝度補正装置において、前記スキャン画像中の
歪みを生じている領域である歪み領域を抽出する歪み領
域抽出手段を更に備え、前記輝度補正手段は前記スキャ
ン画像中の前記歪み領域内に対してのみ輝度補正処理を
施すことにより、スキャン画像の歪み領域のみについて
輝度補正処理を施すことができるので、処理時間を短く
することができる。
【0146】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の画像輝度補正装置において、前記地肌値指定手段
は、前記ブック原稿のページ綴じ部のスキャン画像に平
行な複数の画素列を前記歪み領域から抽出する画素列抽
出手段と、前記処理モードに従い、前記画素列抽出手段
により抽出された前記各画素列から少なくとも1以上の
所定位置の輝度値を取得し、この取得した前記輝度値に
基づいて前記各画素列における地肌値を決定する地肌値
決定手段と、を備え、スキャン画像の歪み領域からブッ
ク原稿のページ綴じ部のスキャン画像に平行な複数の画
素列を抽出し、抽出された各画素列から少なくとも1以
上の所定位置の輝度値を取得し、この取得した輝度値に
基づいて各画素列における地肌値を決定することによ
り、スキャン画像の一部分の地肌値に基づいてスキャン
画像を帯状に輝度補正する場合に比べて局所的な範囲で
地肌値を検出することができるので、適切な輝度補正を
行うことができる。
【0147】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の画像輝度補正装置において、前記処理モードの一つ
は、前記画素列における前記スキャン画像のページ外形
近傍の線分と前記スキャン画像のページ中央近傍の線分
とを所定位置とし、これらの線分に含まれる画素の中で
最も輝度値の高い画素の輝度値を前記画素列における地
肌値とみなすことにより、地肌値検出の対象領域を画素
列におけるスキャン画像のページ外形近傍の線分とスキ
ャン画像のページ中央近傍の線分とに絞り込むことがで
きるので、処理時間を短くすることができる。また、線
分に含まれる画素の中で最も輝度値の高い画素の輝度値
を画素列における地肌値とみなすことにより、一般にペ
ージ外形の近傍はページ中央部分に比べて画像読取手段
の光量が不足するために地肌値も相対的に黒っぽくなる
ことから、この地肌値に基づいて輝度補正処理を施した
場合には、輝度補正後の画像における過補正による白抜
けの発生を確実に防止することができる。
【0148】請求項5記載の発明によれば、請求項3記
載の画像輝度補正装置において、前記処理モードの一つ
は、前記画素列における前記スキャン画像のページ外形
近傍の線分と前記スキャン画像のページ中央近傍の線分
とを所定位置とし、これらの線分に含まれる画素の中で
最も輝度値の低い画素の輝度値を前記画素列における地
肌値とみなすことにより、地肌値検出の対象領域を画素
列におけるスキャン画像のページ外形近傍の線分とスキ
ャン画像のページ中央近傍の線分とに絞り込むことがで
きるので、処理時間を短くすることができる。また、線
分に含まれる画素の中で最も輝度値の低い画素の輝度値
を画素列における地肌値とみなすことにより、ページ中
央近傍の線分に含まれる画素の中で最も輝度値の低い画
素の輝度値を地肌値として輝度補正処理を施すとスキャ
ン画像のページ外形付近に黒い影が生じてしまうような
場合であっても、この地肌値に基づいて輝度補正処理を
施した場合には、ページ外形付近の黒い影を適切に除去
することができる。
【0149】請求項6記載の発明によれば、請求項3記
載の画像輝度補正装置において、前記処理モードの一つ
は、前記画素列における前記スキャン画像のページ外形
近傍の線分を所定位置とし、この線分に含まれる画素の
中で最も輝度値の高い画素の輝度値を前記画素列におけ
る地肌値とみなすことにより、地肌値検出の対象領域を
画素列におけるスキャン画像のページ外形近傍の線分に
絞り込むことができるので、処理時間を短くすることが
できる。また、線分に含まれる画素の中で最も輝度値の
高い画素の輝度値を画素列における地肌値とみなすこと
により、ページ中央近傍の線分に含まれる画素の中で最
も輝度値の低い画素の輝度値を地肌値として輝度補正処
理を施すとスキャン画像のページ外形付近に黒い影が生
じてしまうような場合であっても、この地肌値に基づい
て輝度補正処理を施した場合には、ページ外形付近の黒
い影を適切に除去することができる。
【0150】請求項7記載の発明によれば、請求項3記
載の画像輝度補正装置において、前記処理モードの一つ
は、前記画素列における前記スキャン画像のページ外形
近傍の線分と前記スキャン画像のページ中央近傍の線分
とを所定位置とし、これらの各線分に含まれる画素の中
で最も輝度値の高い画素をそれぞれ探索し、探索された
2つの前記画素の輝度値間に位置する輝度値を前記画素
列における地肌値とみなすことにより、地肌値検出の対
象領域を画素列におけるスキャン画像のページ外形近傍
の線分とスキャン画像のページ中央近傍の線分とに絞り
込むことができるので、処理時間を短くすることができ
る。また、各線分に含まれる画素の中で最も輝度値の高
い画素をそれぞれ探索し、探索された2つの画素の輝度
値間に位置する輝度値を画素列における地肌値とみなす
ことにより、この地肌値に基づいて輝度補正処理を施し
た場合には、輝度補正後の画像における過補正による白
抜けの発生を確実に防止することができるとともに、ペ
ージ外形付近の黒い影を適切に除去することができる。
【0151】請求項8記載の発明によれば、請求項3な
いし7のいずれか一記載の画像輝度補正装置において、
前記輝度補正手段は、補正する前の前記画素列上の各画
素(x,y)の輝度値をI(x,y)、前記地肌値指定
手段により指定された前記画素列の各画素(x)の地肌
値をbase(x)とした場合に、下記の式により、 g(x,y)=I(x,y)×(指定輝度値/base
(x)) 各画素(x,y)の補正輝度値g(x,y)を求めて前
記スキャン画像の輝度を補正することにより、補正輝度
値を容易に求めることができ、スキャン画像の本来の地
肌の濃さに合わせた輝度補正を確実に行うことができ
る。
【0152】請求項9記載の発明の画像読取装置によれ
ば、原稿画像を読み取る画像読取手段と、この画像読取
手段により読み取られたスキャン画像の輝度の補正を行
う請求項1ないし8の何れか一記載の画像輝度補正装置
と、を備えることにより、請求項1ないし8の何れか一
記載の発明と同様の作用効果を奏する画像読取装置を得
ることができる。
【0153】請求項10記載の発明の画像形成装置によ
れば、原稿画像を読み取る画像読取手段と、この画像読
取手段により読み取られたスキャン画像の輝度の補正を
行う請求項1ないし8の何れか一記載の画像輝度補正装
置と、この画像輝度補正装置から出力される画像データ
に基づいた画像を用紙上に印刷する画像印刷装置と、を
備えることにより、請求項1ないし8の何れか一記載の
発明と同様の作用効果を奏する画像形成装置を得ること
ができる。
【0154】請求項11記載の発明のプログラムによれ
ば、コンタクトガラスの上もしくは下に接触したブック
原稿を画像読取手段により読み取ったスキャン画像の輝
度補正をコンピュータに実行させるプログラムであっ
て、前記コンピュータに、前記スキャン画像に対する輝
度補正処理に係る複数の処理モードを選択可能とする処
理モード選択機能と、この処理モード選択機能により選
択された前記処理モードに従って、前記スキャン画像に
おける地肌値を指定する地肌値指定機能と、この地肌値
指定機能により指定された前記地肌値に基づき、前記ス
キャン画像に対して輝度補正処理を施す輝度補正機能
と、を実行させ、スキャン画像に対する輝度補正処理に
係る複数の処理モードから選択された所望の処理モード
に従ってスキャン画像における地肌値を指定し、この指
定された地肌値に基づきスキャン画像に対する輝度補正
処理を実行することにより、輝度補正処理の基準とすべ
き地肌値を抽出するスキャン画像上の位置が画像読取手
段の種類によって異なることから、ユーザは、使用する
画像読取手段に最も適した処理モードを選択してスキャ
ン画像に対する輝度補正処理を実行することができるの
で、輝度補正後の画像品質の向上を図ることができる。
【0155】請求項12記載の発明によれば、請求項1
1記載のプログラムにおいて、前記スキャン画像中の歪
みを生じている領域である歪み領域を抽出する歪み領域
抽出機能を更に前記コンピュータに実行させ、前記輝度
補正機能は前記スキャン画像中の前記歪み領域内に対し
てのみ輝度補正処理を施すことにより、スキャン画像の
歪み領域のみについて輝度補正処理を施すことができる
ので、処理時間を短くすることができる。
【0156】請求項13記載の発明によれば、請求項1
2記載のプログラムにおいて、前記地肌値指定機能は、
前記ブック原稿のページ綴じ部のスキャン画像に平行な
複数の画素列を前記歪み領域から抽出する画素列抽出機
能と、前記処理モードに従い、前記画素列抽出機能によ
り抽出された前記各画素列から少なくとも1以上の所定
位置の輝度値を取得し、この取得した前記輝度値に基づ
いて前記各画素列における地肌値を決定する地肌値決定
機能と、を前記コンピュータに実行させ、スキャン画像
の歪み領域からブック原稿のページ綴じ部のスキャン画
像に平行な複数の画素列を抽出し、抽出された各画素列
から少なくとも1以上の所定位置の輝度値を取得し、こ
の取得した輝度値に基づいて各画素列における地肌値を
決定することにより、スキャン画像の一部分の地肌値に
基づいてスキャン画像を帯状に輝度補正する場合に比べ
て局所的な範囲で地肌値を検出することができるので、
適切な輝度補正を行うことができる。
【0157】請求項14記載の発明によれば、請求項1
3記載のプログラムにおいて、前記処理モードの一つ
は、前記画素列における前記スキャン画像のページ外形
近傍の線分と前記スキャン画像のページ中央近傍の線分
とを所定位置とし、これらの線分に含まれる画素の中で
最も輝度値の高い画素の輝度値を前記画素列における地
肌値とみなすことにより、地肌値検出の対象領域を画素
列におけるスキャン画像のページ外形近傍の線分とスキ
ャン画像のページ中央近傍の線分とに絞り込むことがで
きるので、処理時間を短くすることができる。また、線
分に含まれる画素の中で最も輝度値の高い画素の輝度値
を画素列における地肌値とみなすことにより、一般にペ
ージ外形の近傍はページ中央部分に比べて画像読取手段
の光量が不足するために地肌値も相対的に黒っぽくなる
ことから、この地肌値に基づいて輝度補正処理を施した
場合には、輝度補正後の画像における過補正による白抜
けの発生を確実に防止することができる。
【0158】請求項15記載の発明によれば、請求項1
3記載のプログラムにおいて、前記処理モードの一つ
は、前記画素列における前記スキャン画像のページ外形
近傍の線分と前記スキャン画像のページ中央近傍の線分
とを所定位置とし、これらの線分に含まれる画素の中で
最も輝度値の低い画素の輝度値を前記画素列における地
肌値とみなすことにより、地肌値検出の対象領域を画素
列におけるスキャン画像のページ外形近傍の線分とスキ
ャン画像のページ中央近傍の線分とに絞り込むことがで
きるので、処理時間を短くすることができる。また、線
分に含まれる画素の中で最も輝度値の低い画素の輝度値
を画素列における地肌値とみなすことにより、ページ中
央近傍の線分に含まれる画素の中で最も輝度値の低い画
素の輝度値を地肌値として輝度補正処理を施すとスキャ
ン画像のページ外形付近に黒い影が生じてしまうような
場合であっても、この地肌値に基づいて輝度補正処理を
施した場合には、ページ外形付近の黒い影を適切に除去
することができる。
【0159】請求項16記載の発明によれば、請求項1
3記載のプログラムにおいて、前記処理モードの一つ
は、前記画素列における前記スキャン画像のページ外形
近傍の線分を所定位置とし、この線分に含まれる画素の
中で最も輝度値の高い画素の輝度値を前記画素列におけ
る地肌値とみなすことにより、地肌値検出の対象領域を
画素列におけるスキャン画像のページ外形近傍の線分に
絞り込むことができるので、処理時間を短くすることが
できる。また、線分に含まれる画素の中で最も輝度値の
高い画素の輝度値を画素列における地肌値とみなすこと
により、ページ中央近傍の線分に含まれる画素の中で最
も輝度値の低い画素の輝度値を地肌値として輝度補正処
理を施すとスキャン画像のページ外形付近に黒い影が生
じてしまうような場合であっても、この地肌値に基づい
て輝度補正処理を施した場合には、ページ外形付近の黒
い影を適切に除去することができる。
【0160】請求項17記載の発明によれば、請求項1
3記載のプログラムにおいて、前記処理モードの一つ
は、前記画素列における前記スキャン画像のページ外形
近傍の線分と前記スキャン画像のページ中央近傍の線分
とを所定位置とし、これらの各線分に含まれる画素の中
で最も輝度値の高い画素をそれぞれ探索し、探索された
2つの前記画素の輝度値間に位置する輝度値を前記画素
列における地肌値とみなすことにより、地肌値検出の対
象領域を画素列におけるスキャン画像のページ外形近傍
の線分とスキャン画像のページ中央近傍の線分とに絞り
込むことができるので、処理時間を短くすることができ
る。また、各線分に含まれる画素の中で最も輝度値の高
い画素をそれぞれ探索し、探索された2つの画素の輝度
値間に位置する輝度値を画素列における地肌値とみなす
ことにより、この地肌値に基づいて輝度補正処理を施し
た場合には、輝度補正後の画像における過補正による白
抜けの発生を確実に防止することができるとともに、ペ
ージ外形付近の黒い影を適切に除去することができる。
【0161】請求項18記載の発明によれば、請求項1
3ないし17のいずれか一記載のプログラムにおいて、
前記輝度補正機能は、補正する前の前記画素列上の各画
素(x,y)の輝度値をI(x,y)、前記地肌値指定
機能により指定された前記画素列の各画素(x)の地肌
値をbase(x)とした場合に、下記の式により、 g(x,y)=I(x,y)×(指定輝度値/base
(x)) 各画素(x,y)の補正輝度値g(x,y)を求めて前
記スキャン画像の輝度を補正することにより、補正輝度
値を容易に求めることができ、スキャン画像の本来の地
肌の濃さに合わせた輝度補正を確実に行うことができ
る。
【0162】請求項19記載の発明のコンピュータに読
み取り可能な記憶媒体によれば、請求項11ないし18
のいずれか一記載のプログラムを記憶することにより、
この記憶媒体をコンピュータにインストールすること
で、請求項11ないし18のいずれか一記載のプログラ
ムと同様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態のスキャナ部の構成
を示す縦断正面図である。
【図2】スキャナ部を搭載したデジタル複写機の上部部
分を示す斜視図である。
【図3】スキャナ部の制御系の電気的な接続を示すブロ
ック図である。
【図4】画像処理部の基本的な内部構成を示すブロック
図である。
【図5】メイン制御部の電気的な接続を示すブロック図
である。
【図6】スキャン画像の輝度補正処理の流れを概略的に
示すフローチャートである。
【図7】スキャナ部のコンタクトガラス上にブック原稿
を載置した状態を示す斜視図である。
【図8】入力した画像の一例を示す平面図である。
【図9】スキャン画像のページ綴じ部の近傍の歪みを示
す説明図である。
【図10】ページ外形/罫線/文字行の抽出処理の流れ
を概略的に示すフローチャートである。
【図11】上端にページ外形が存在するスキャン画像の
一例を示す説明図である。
【図12】図11に示したスキャン画像の綴じ部境界線
左側の黒画素ヒストグラムである。
【図13】長い罫線が存在するスキャン画像の一例を示
す説明図である。
【図14】図13に示したスキャン画像の綴じ部境界線
左側の黒画素ヒストグラムである。
【図15】罫線の連続性の判別を示す説明図である。
【図16】罫線の座標検出を示す説明図である。
【図17】左右ページから各1本ずつの罫線を選択する
場合を示す説明図である。
【図18】左右ページをさらに上下部分に分け、その各
4ブロックにおいて1本ずつの罫線を選択する場合を示
す説明図である。
【図19】罫線の座標抽出を示す説明図である。
【図20】排除される不適切な罫線の例を示す説明図で
ある。
【図21】図8に示した画像の副走査方向の黒白反転数
ヒストグラムである。
【図22】図8に示した画像の主走査方向の黒白反転数
ヒストグラムである。
【図23】スキャン画像の文字外接矩形抽出処理および
文字行抽出処理の結果の一例を示す説明図である。
【図24】最適な横書き文字行の選択を示す説明図であ
る。
【図25】最適な縦書き文字行の外形の選択を示す説明
図である。
【図26】抽出された文字外接矩形を示す説明図であ
る。
【図27】スキャン画像からの歪み領域の抽出の一例を
示す説明図である。
【図28】地肌値指定処理を概略的に示すフローチャー
トである。
【図29】ページ綴じ部のスキャン画像に平行な画素列
上の数箇所の位置を指定した一例を示す説明図である。
【図30】輝度補正前の画素列AEの画像輝度分布を示
すグラフである。
【図31】設定1による輝度補正後の画素列AEの画像
輝度分布を示すグラフである。
【図32】設定2による輝度補正後の画素列AEの画像
輝度分布を示すグラフである。
【図33】設定3による輝度補正後の画素列AEの画像
輝度分布を示すグラフである。
【図34】設定4による輝度補正後の画素列AEの画像
輝度分布を示すグラフである。
【図35】ブック原稿をコンタクトガラスの下方からコ
ンタクトガラスに対して押し付けるように接触させた状
態を示す正面図である。
【図36】コンタクトガラス上にブック原稿を載置した
状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 画像読取装置 2 コンタクトガラス 16 画像形成装置 29 画像輝度補正装置 40 ブック原稿
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/387 H04N 1/40 101D 1/409 Fターム(参考) 5B057 AA11 BA02 CD12 CE09 CE11 CH18 DA07 DA08 DC16 DC19 5C072 AA01 BA17 LA02 LA08 MB01 VA06 5C076 AA03 AA40 BA06 CA10 5C077 LL02 LL18 LL19 MP06 PP15 PP25 PP27 PP43 PP58 PP59 PQ08 PQ19 TT06

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンタクトガラスの上もしくは下に接触
    したブック原稿を画像読取手段により読み取ったスキャ
    ン画像の輝度を補正する画像輝度補正装置において、 前記スキャン画像に対する輝度補正処理に係る複数の処
    理モードを選択可能とする処理モード選択手段と、 この処理モード選択手段により選択された前記処理モー
    ドに従って、前記スキャン画像における地肌値を指定す
    る地肌値指定手段と、 この地肌値指定手段により指定された前記地肌値に基づ
    き、前記スキャン画像に対して輝度補正処理を施す輝度
    補正手段と、を備えることを特徴とする画像輝度補正装
    置。
  2. 【請求項2】 前記スキャン画像中の歪みを生じている
    領域である歪み領域を抽出する歪み領域抽出手段を更に
    備え、 前記輝度補正手段は前記スキャン画像中の前記歪み領域
    内に対してのみ輝度補正処理を施すことを特徴とする請
    求項1記載の画像輝度補正装置。
  3. 【請求項3】 前記地肌値指定手段は、前記ブック原稿
    のページ綴じ部のスキャン画像に平行な複数の画素列を
    前記歪み領域から抽出する画素列抽出手段と、前記処理
    モードに従い、前記画素列抽出手段により抽出された前
    記各画素列から少なくとも1以上の所定位置の輝度値を
    取得し、この取得した前記輝度値に基づいて前記各画素
    列における地肌値を決定する地肌値決定手段と、を備え
    ることを特徴とする請求項2記載の画像輝度補正装置。
  4. 【請求項4】 前記処理モードの一つは、前記画素列に
    おける前記スキャン画像のページ外形近傍の線分と前記
    スキャン画像のページ中央近傍の線分とを所定位置と
    し、これらの線分に含まれる画素の中で最も輝度値の高
    い画素の輝度値を前記画素列における地肌値とみなすこ
    とを特徴とする請求項3記載の画像輝度補正装置。
  5. 【請求項5】 前記処理モードの一つは、前記画素列に
    おける前記スキャン画像のページ外形近傍の線分と前記
    スキャン画像のページ中央近傍の線分とを所定位置と
    し、これらの線分に含まれる画素の中で最も輝度値の低
    い画素の輝度値を前記画素列における地肌値とみなすこ
    とを特徴とする請求項3記載の画像輝度補正装置。
  6. 【請求項6】 前記処理モードの一つは、前記画素列に
    おける前記スキャン画像のページ外形近傍の線分を所定
    位置とし、この線分に含まれる画素の中で最も輝度値の
    高い画素の輝度値を前記画素列における地肌値とみなす
    ことを特徴とする請求項3記載の画像輝度補正装置。
  7. 【請求項7】 前記処理モードの一つは、前記画素列に
    おける前記スキャン画像のページ外形近傍の線分と前記
    スキャン画像のページ中央近傍の線分とを所定位置と
    し、これらの各線分に含まれる画素の中で最も輝度値の
    高い画素をそれぞれ探索し、探索された2つの前記画素
    の輝度値間に位置する輝度値を前記画素列における地肌
    値とみなすことを特徴とする請求項3記載の画像輝度補
    正装置。
  8. 【請求項8】 前記輝度補正手段は、補正する前の前記
    画素列上の各画素(x,y)の輝度値をI(x,y)、
    前記地肌値指定手段により指定された前記画素列の各画
    素(x)の地肌値をbase(x)とした場合に、下記の式
    により、 g(x,y)=I(x,y)×(指定輝度値/base
    (x)) 各画素(x,y)の補正輝度値g(x,y)を求めて前
    記スキャン画像の輝度を補正することを特徴とする請求
    項3ないし7のいずれか一記載の画像輝度補正装置。
  9. 【請求項9】 原稿画像を読み取る画像読取手段と、 この画像読取手段により読み取られたスキャン画像の輝
    度の補正を行う請求項1ないし8の何れか一記載の画像
    輝度補正装置と、を備えることを特徴とする画像読取装
    置。
  10. 【請求項10】 原稿画像を読み取る画像読取手段と、 この画像読取手段により読み取られたスキャン画像の輝
    度の補正を行う請求項1ないし8の何れか一記載の画像
    輝度補正装置と、 この画像輝度補正装置から出力される画像データに基づ
    いた画像を用紙上に印刷する画像印刷装置と、を備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
  11. 【請求項11】 コンタクトガラスの上もしくは下に接
    触したブック原稿を画像読取手段により読み取ったスキ
    ャン画像の輝度補正をコンピュータに実行させるプログ
    ラムであって、前記コンピュータに、 前記スキャン画像に対する輝度補正処理に係る複数の処
    理モードを選択可能とする処理モード選択機能と、 この処理モード選択機能により選択された前記処理モー
    ドに従って、前記スキャン画像における地肌値を指定す
    る地肌値指定機能と、 この地肌値指定機能により指定された前記地肌値に基づ
    き、前記スキャン画像に対して輝度補正処理を施す輝度
    補正機能と、を実行させることを特徴とするプログラ
    ム。
  12. 【請求項12】 前記スキャン画像中の歪みを生じてい
    る領域である歪み領域を抽出する歪み領域抽出機能を更
    に前記コンピュータに実行させ、 前記輝度補正機能は前記スキャン画像中の前記歪み領域
    内に対してのみ輝度補正処理を施すことを特徴とする請
    求項11記載のプログラム。
  13. 【請求項13】 前記地肌値指定機能は、前記ブック原
    稿のページ綴じ部のスキャン画像に平行な複数の画素列
    を前記歪み領域から抽出する画素列抽出機能と、前記処
    理モードに従い、前記画素列抽出機能により抽出された
    前記各画素列から少なくとも1以上の所定位置の輝度値
    を取得し、この取得した前記輝度値に基づいて前記各画
    素列における地肌値を決定する地肌値決定機能と、を前
    記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1
    2記載のプログラム。
  14. 【請求項14】 前記処理モードの一つは、前記画素列
    における前記スキャン画像のページ外形近傍の線分と前
    記スキャン画像のページ中央近傍の線分とを所定位置と
    し、これらの線分に含まれる画素の中で最も輝度値の高
    い画素の輝度値を前記画素列における地肌値とみなすこ
    とを特徴とする請求項13記載のプログラム。
  15. 【請求項15】 前記処理モードの一つは、前記画素列
    における前記スキャン画像のページ外形近傍の線分と前
    記スキャン画像のページ中央近傍の線分とを所定位置と
    し、これらの線分に含まれる画素の中で最も輝度値の低
    い画素の輝度値を前記画素列における地肌値とみなすこ
    とを特徴とする請求項13記載のプログラム。
  16. 【請求項16】 前記処理モードの一つは、前記画素列
    における前記スキャン画像のページ外形近傍の線分を所
    定位置とし、この線分に含まれる画素の中で最も輝度値
    の高い画素の輝度値を前記画素列における地肌値とみな
    すことを特徴とする請求項13記載のプログラム。
  17. 【請求項17】 前記処理モードの一つは、前記画素列
    における前記スキャン画像のページ外形近傍の線分と前
    記スキャン画像のページ中央近傍の線分とを所定位置と
    し、これらの各線分に含まれる画素の中で最も輝度値の
    高い画素をそれぞれ探索し、探索された2つの前記画素
    の輝度値間に位置する輝度値を前記画素列における地肌
    値とみなすことを特徴とする請求項13記載のプログラ
    ム。
  18. 【請求項18】 前記輝度補正機能は、補正する前の前
    記画素列上の各画素(x,y)の輝度値をI(x,
    y)、前記地肌値指定機能により指定された前記画素列
    の各画素(x)の地肌値をbase(x)とした場合に、下
    記の式により、 g(x,y)=I(x,y)×(指定輝度値/base
    (x)) 各画素(x,y)の補正輝度値g(x,y)を求めて前
    記スキャン画像の輝度を補正することを特徴とする請求
    項13ないし17のいずれか一記載のプログラム。
  19. 【請求項19】 請求項11ないし18のいずれか一記
    載のプログラムを記憶することを特徴とするコンピュー
    タに読み取り可能な記憶媒体。
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