JP2003197631A - 薄膜半導体装置及びその製造方法、電気光学装置、並びに電子機器 - Google Patents

薄膜半導体装置及びその製造方法、電気光学装置、並びに電子機器

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JP2003197631A
JP2003197631A JP2001392435A JP2001392435A JP2003197631A JP 2003197631 A JP2003197631 A JP 2003197631A JP 2001392435 A JP2001392435 A JP 2001392435A JP 2001392435 A JP2001392435 A JP 2001392435A JP 2003197631 A JP2003197631 A JP 2003197631A
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Takuto Yasumatsu
拓人 安松
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 LDD構造を有する薄膜半導体装置の生産効
率を向上することが可能な手段を提供する。 【解決手段】 本発明のTFT(薄膜半導体装置)30
には、ソース領域1x、チャネル領域1a、ドレイン領
域1yを有する半導体膜1と、半導体膜1とゲート絶縁
膜2を介して対向したゲート電極3aとが備えられてお
り、ソース領域1x及びドレイン領域1yには、不純物
濃度は等しいが、不純物の活性化率が相対的に高い高活
性化領域1d、1eと相対的に低い低活性化領域1b、
1cとが形成されている。高活性化領域1d、1eの不
純物の活性化率は10〜100%、低活性化領域1b、
1cの不純物の活性化率は10%以下であることが好ま
しい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
(TFT)等の薄膜半導体装置及びその製造方法、電気光
学装置、並びに電子機器に係り、特に、実効的なLDD
(Lightly DopedDrain)構造を有する薄膜半導体装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶装置、エレクトロルミネッセンス
(EL)装置、プラズマディスプレイ等の表示装置とし
て、マトリクス状に配置された多数の画素を、画素毎に
駆動するために、各画素に薄膜半導体装置であるTFT
を設けたアクティブマトリクス型の表示装置が知られて
いる。かかる用途に用いられるTFTとして、LDD構
造を有する半導体膜を備えたTFTが知られている。
【0003】以下、多結晶半導体膜を例として、従来の
LDD構造を有する半導体膜の形成方法の一例について
簡単に説明する。はじめに、基板の全面に、シリコン酸
化膜等からなる下地保護膜を形成した後、非晶質シリコ
ン膜等の非晶質半導体膜を形成する。次いで、この非晶
質半導体膜にレーザーアニールを施すなどして、多結晶
化し、多結晶半導体膜を形成した後、所定の形状にパタ
ーニングし、能動層として機能する多結晶半導体膜を形
成する。次に、この多結晶半導体膜上に、ゲート絶縁膜
及びゲート電極を順次形成する。次いで、ゲート電極を
マスクとし、多結晶半導体膜に対して、不純物イオンを
注入し、低濃度のソース領域及びドレイン領域を形成す
る。この時、多結晶半導体膜において、ゲート電極の直
下に位置し、不純物イオンが導入されなかった部分はチ
ャネル領域となる。
【0004】次に、ゲート電極より幅広のレジストマス
クを形成した後、多結晶半導体膜に対して、高濃度の不
純物イオンを注入する。これによって、ソース領域のチ
ャネル領域に近い側に低濃度ソース領域を残したまま、
その反対側に高濃度ソース領域を形成し、同様に、ドレ
イン領域のチャネル領域に近い側に低濃度ドレイン領域
を残したまま、その反対側に高濃度ドレイン領域を形成
する。以上のようにして、ソース領域及びドレイン領域
に、高濃度領域(高濃度ソース領域、高濃度ドレイン領
域)及びLDD領域(低濃度ソース領域、低濃度ドレイ
ン領域)を形成することができる。最後に、絶縁膜(層
間絶縁膜)を形成した後、レーザーアニール、ラピッド
サーマルアニール、炉アニール等の方法により、高濃度
領域及びLDD領域を形成したソース領域、ドレイン領
域の不純物の活性化を行うことにより、LDD構造を有
する多結晶半導体膜を形成することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、LD
D構造を有する半導体膜を形成するに際して、従来は、
ソース領域及びドレイン領域に、高濃度領域(高濃度ソ
ース領域及び高濃度ドレイン領域)とLDD領域(低濃
度ソース領域及び低濃度ドレイン領域)とを形成するた
めに、濃度を変えて計2回の不純物イオン注入を行う必
要があった。そのため、プロセスが複雑化し、薄膜半導
体装置の生産効率が低下するという問題があった。
【0006】そこで、本発明はかかる課題を解決するた
めになされたものであり、LDD構造を有する薄膜半導
体装置の生産効率を向上することが可能な手段を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するべく検討を行い、以下の薄膜半導体装置及びその
製造方法、電気光学装置、電子機器を発明した。
【0008】本発明の薄膜半導体装置は、ソース領域、
チャネル領域、ドレイン領域を有する半導体膜と、該半
導体膜とゲート絶縁膜を介して対向したゲート電極とを
備えた薄膜半導体装置において、前記ソース領域及び前
記ドレイン領域には、不純物濃度が等しく、不純物の活
性化率が相対的に高い高活性化領域と相対的に低い低活
性化領域とが形成されていることを特徴とする。また、
本発明の薄膜半導体装置において、前記ソース領域及び
前記ドレイン領域において、前記チャネル領域から離れ
た側に、前記高活性化領域が存在し、前記チャネル領域
に近い側に、前記低活性化領域が存在することが好まし
い。
【0009】従来のLDD構造を有する薄膜半導体装置
では、ソース領域及びドレイン領域に、不純物濃度の異
なる領域を設けることにより、相対的に抵抗の低い高濃
度領域と相対的に抵抗の高いLDD領域とを設ける構成
としている。これに対して、本発明の薄膜半導体装置で
は、ソース領域及びドレイン領域に、不純物濃度は等し
いが不純物の活性化率の異なる高活性化領域と低活性化
領域とを設ける構成としている。ここで、活性化率は下
記式(1)により定義されるものであり、活性化率が高
くなる程、キャリア濃度が高くなるので、抵抗が低下す
る。つまり、高活性化領域は相対的に抵抗が低く、低活
性化領域は相対的に抵抗の高い領域である。したがっ
て、低活性化領域が相対的に抵抗の高い実効的なLDD
領域として機能し、本発明の薄膜半導体装置は、実効的
なLDD構造を有するものとなる。 活性化率(%)=キャリア濃度/不純物濃度×100・・・(1)
【0010】このように、本発明の薄膜半導体装置で
は、ソース領域及びドレイン領域に、不純物濃度は等し
いが不純物の活性化率の異なる高活性化領域と低活性化
領域とを設けることにより、実効的なLDD領域を設け
る構成としている。したがって、本発明の薄膜半導体装
置によれば、1回の不純物注入で、実効的なLDD構造
を有する半導体膜を形成することができるので、実効的
なLDD構造を有する薄膜半導体装置の生産効率を著し
く向上することができる。
【0011】なお、ソース領域及びドレイン領域に、高
活性化領域と低活性化領域とを有する半導体膜は、後述
するように、不純物注入後、不純物の活性化を1回若し
くは2回行うことにより、形成することができるが、不
純物の活性化を2回行う場合においても、不純物注入を
2回行う必要のある従来のLDD構造を有する薄膜半導
体装置に比較すれば、生産効率を著しく向上することが
できる。
【0012】また、本発明の薄膜半導体装置において、
前記高活性化領域の不純物の活性化率を10〜100
%、前記低活性化領域の不純物の活性化率を10%以下
とすることが好ましい。高活性化領域と低活性化領域の
活性化率をこの範囲に規定することにより、高活性化領
域と低活性化領域とが、各々、従来の高濃度領域とLD
D領域とほぼ同等の抵抗を有するものとなり、従来と同
等の性能の薄膜半導体装置を提供することができる。
【0013】以上の本発明の薄膜半導体装置は、以下の
本発明の薄膜半導体装置の製造方法によって簡易に製造
することができる。本発明の第1の薄膜半導体装置の製
造方法は、所定のパターンの半導体膜を形成する工程
と、ゲート絶縁膜を形成する工程と、金属からなるゲー
ト電極を形成する工程と、前記半導体膜の所定の領域に
選択的に不純物を注入し、前記ソース領域と前記ドレイ
ン領域とを形成する工程と、前記半導体膜に対して、前
記ゲート電極側からフラッシュランプ光を照射し、前記
ソース領域及び前記ドレイン領域に、前記高活性化領域
と前記低活性化領域とを形成する工程とを有することを
特徴とする。
【0014】すなわち、本発明の第1の薄膜半導体装置
の製造方法では、半導体膜の所定の領域に対して不純物
注入を1回行い、ソース領域とドレイン領域とを形成し
た後、金属からなるゲート電極側からフラッシュランプ
光を1回照射し、フラッシュランプアニールを行うこと
により、ソース領域とドレイン領域の不純物の活性化を
行い、それぞれの領域において、高活性化領域と低活性
化領域とを同時に形成することを特徴としている。
【0015】金属からなるゲート電極側からフラッシュ
ランプ光を照射すると、フラッシュランプ光は、金属か
らなるゲート電極にはほとんど吸収されず、反射され
る。また、半導体膜のうち、ゲート電極のフラッシュラ
ンプ光が入射する側と反対側に位置するチャネル領域に
は、ゲート電極の陰となるので、フラッシュランプ光は
入射しない。これに対して、半導体膜のうちソース領域
とドレイン領域は、ゲート電極の陰にならず、フラッシ
ュランプ光を吸収するので、吸収した光の熱により加熱
される。
【0016】本発明者は、フラッシュランプアニールに
よる不純物の活性化では、0.1m〜数msecの光照
射時間が必要であることを見出しているが、レーザーア
ニールでは、nsecオーダーの短時間の光照射で不純
物の活性化を行うことができるのに比較すると、この光
照射時間は著しく長いものとなっている。但し、レーザ
ーアニールでは、レーザー光を一度に照射できる面積が
極めて小さいため、基板全体の処理を行うには、レーザ
ー光を照射する箇所をずらしながら、多数回レーザー光
を照射する必要があるが、フラッシュランプアニールで
は、基板全面に一度に光を照射することができるので、
基板全体の処理時間についてはレーザーアニールと同等
以下とすることができる。
【0017】このように、レーザーアニールに比較する
と、著しく長い時間をかけて不純物の活性化を行うが、
フラッシュランプ光はゲート電極により反射されるの
で、ゲート電極及びその陰となる半導体膜のチャネル領
域は、フラッシュランプ光を吸収せず、加熱されない。
そのため、ソース領域及びドレイン領域において、チャ
ネル領域に近い領域に発生した熱は、温度の低いチャネ
ル領域やゲート電極に伝導する。ゲート電極は熱伝導に
優れる金属からなるので、この熱伝導は極めて効率良く
進行する。そして、このように熱伝導が起こる結果、ソ
ース領域及びドレイン領域において、チャネル領域に近
い領域の温度が降下する。こうして、ソース領域及びド
レイン領域には温度勾配が発生し、チャネル領域から離
れた側と近い側に、それぞれ温度の高い領域と低い領域
が形成されるが、温度の高い領域では、不純物が高い活
性化率で活性化されるのに対して、温度の低い領域で
は、不純物が低い活性化率で活性化されるので、チャネ
ル領域から離れた側は、高い活性化率の領域となり、チ
ャネル領域に近い側は、低い活性化率の領域となる。こ
のように、本発明の第1の薄膜半導体装置の製造方法に
よれば、ソース領域及びドレイン領域に、高活性化領域
と低活性化領域を同時に形成することができる。
【0018】なお、レーザーアニールにより同様に不純
物の活性化を行ったとしても、光照射時間が極めて短い
ため、ソース領域及びドレイン領域から、チャネル領域
やゲート電極へ充分に熱伝導する前に、活性化が終了し
てしまうので、ソース領域及びドレイン領域に温度勾配
を発生させることができず、高活性化領域と低活性化領
域を形成することはできない。また、ラピッドサーマル
アニールや炉アニールにより不純物の活性化を行う場合
には、半導体膜全体及びゲート電極が均一に加熱される
ので、ソース領域及びドレイン領域に温度勾配を発生さ
せることができず、高活性化領域と低活性化領域を形成
することはできない。
【0019】以上説明したように、本発明の第1の薄膜
半導体装置の製造方法によれば、1回の不純物注入と1
回の不純物活性化により、高活性化領域と低活性化領域
を有するソース領域、ドレイン領域を形成することがで
きるので、上記の本発明の薄膜半導体装置を極めて簡易
に製造することができる。なお、本発明の第1の薄膜半
導体装置の製造方法は、トップゲート構造、ボトムゲー
ト構造のいずれの薄膜半導体装置にも適用可能である。
但し、ボトムゲート構造では、基板側から半導体膜に対
してフラッシュランプ光を照射する必要があるので、フ
ラッシュランプ光を透過するガラス基板等の基板を用い
る必要がある。
【0020】本発明の第2の薄膜半導体装置の製造方法
は、所定のパターンの半導体膜を形成する工程と、ゲー
ト絶縁膜を形成する工程と、ゲート電極を形成する工程
と、前記半導体膜の所定の領域に選択的に不純物を注入
し、前記ソース領域と前記ドレイン領域を形成する工程
と、少なくとも、前記半導体膜の前記高活性化領域の形
成領域を含み、前記低活性化領域の形成領域を除く領域
に対して、高エネルギーのフラッシュランプ光を照射
し、前記ソース領域及び前記ドレイン領域に、前記高活
性化領域を形成する工程と、少なくとも前記半導体膜の
前記低活性化領域の形成領域に対して、低エネルギーの
フラッシュランプ光を照射し、前記ソース領域及び前記
ドレイン領域に、前記低活性化領域を形成する工程とを
有することを特徴とする。
【0021】すなわち、本発明の第2の薄膜半導体装置
の製造方法では、半導体膜の高活性化領域の形成領域に
対して、少なくとも高エネルギーのフラッシュランプア
ニールを行い、低活性化領域の形成領域に対して、低エ
ネルギーのフラッシュランプアニールのみを行うことに
より、ソース領域及びドレイン領域に、高活性化領域と
低活性化領域を形成する構成としている。
【0022】本発明の第1の薄膜半導体装置の製造方法
では、金属からなるゲート電極がフラッシュランプ光を
反射することを利用して、半導体膜のソース領域及びド
レイン領域に温度勾配を発生させ、高活性化領域と低活
性化領域を同時に形成することを特徴としているのに対
し、本発明の第2の薄膜半導体装置の製造方法では、照
射エネルギー及び照射領域を変えてフラッシュランプア
ニールを2回行うことにより、ソース領域及びドレイン
領域に、高活性化領域と低活性化領域を形成することを
特徴としている。したがって、本発明の第2の薄膜半導
体装置の製造方法によれば、ゲート電極の材質にかかわ
らず、ソース領域及びドレイン領域に、高活性化領域と
低活性化領域を形成することができ、上記の本発明の薄
膜半導体装置を簡易に製造することができる。なお、本
明細書において、「高エネルギー」、「低エネルギー」
は、2回のフラッシュランプアニールにおいて、相対的
に高いエネルギー、相対的に低いエネルギーを意味して
いるものとする。
【0023】また、本発明の第2の薄膜半導体装置の製
造方法についても、本発明の第1の薄膜半導体装置の製
造方法と同様、トップゲート構造、ボトムゲート構造の
いずれの薄膜半導体装置にも適用可能であるが、本発明
の第1の薄膜半導体装置の製造方法では、半導体膜に対
してゲート電極側からフラッシュランプ光を照射する必
要があるのに対して、本発明の第2の薄膜半導体装置の
製造方法では、半導体膜に対していずれの側からフラッ
シュランプ光を照射しても良い。但し、半導体膜に比較
してはるかに厚い基板を透過する際に、光が回折し、所
望の領域に光が照射されない恐れがあるので、トップゲ
ート構造、ボトムゲート構造のいずれの薄膜半導体装置
を製造する場合においても、半導体膜に対して基板と反
対側からフラッシュランプ光を照射することが好まし
い。
【0024】また、本発明の第2の薄膜半導体装置の製
造方法のように、照射エネルギー及び照射領域を変えて
不純物の活性化を2回行うことにより、ソース領域及び
ドレイン領域に、高活性化領域と低活性化領域を形成す
る場合には、フラッシュランプアニールの代わりにレー
ザーアニールにより不純物の活性化を行っても良い。本
発明の第3の薄膜半導体装置の製造方法は、所定のパタ
ーンの半導体膜を形成する工程と、ゲート絶縁膜を形成
する工程と、ゲート電極を形成する工程と、前記半導体
膜の所定の領域に選択的に不純物を注入し、前記ソース
領域と前記ドレイン領域を形成する工程と、少なくと
も、前記半導体膜の前記高活性化領域の形成領域を含
み、前記低活性化領域の形成領域を除く領域に対して、
高エネルギーのレーザー光を照射し、前記ソース領域及
び前記ドレイン領域に前記高活性化領域を形成する工程
と、少なくとも前記半導体膜の前記低活性化領域の形成
領域に対して、低エネルギーのレーザー光を照射し、前
記ソース領域及び前記ドレイン領域に前記低活性化領域
を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0025】照射エネルギー及び照射領域を変えて不純
物の活性化を2回行う場合には、半導体膜に温度勾配を
発生させる必要がないので、フラッシュランプアニール
の代わりにレーザーアニールにより不純物の活性化を行
っても、ゲート電極の材質にかかわらず、ソース領域及
びドレイン領域に、高活性化領域と低活性化領域を形成
することができ、上記の本発明の薄膜半導体装置を簡易
に製造することができる。
【0026】以上の本発明の第1〜第3の薄膜半導体装
置の製造方法によれば、1回の不純物注入と1回若しく
は2回の不純物活性化により、高活性化領域と実効的な
LDD領域として機能する低活性化領域を有する半導体
膜を形成することができるので、実効的なLDD構造を
有する薄膜半導体装置の生産効率を著しく向上すること
ができる。なお、本発明の第2、第3の薄膜半導体装置
の製造方法では、不純物の活性化を2回行う必要がある
ので、本発明の第1の薄膜半導体装置の製造方法に比較
すると、生産効率は低下するが、不純物注入を2回行う
必要のある従来のLDD構造を有する薄膜半導体装置の
製造方法に比較すれば、生産効率を著しく向上すること
ができる。
【0027】本発明の電気光学装置は、上記の本発明の
薄膜半導体装置を備えたことを特徴とする。本発明の電
気光学装置は、本発明の薄膜半導体装置を備えたもので
あるので、生産効率を向上できるものとなる。また、本
発明の電子機器は、本発明の電気光学装置を備えたこと
を特徴とする。本発明の電子機器は、本発明の電気光学
装置を備えたものであるので、生産効率を向上できるも
のとなる。
【0028】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る実施形態につ
いて詳細に説明する。 [第1実施形態] (電気光学装置の構造)図1〜図3に基づいて、本発明
に係る第1実施形態の電気光学装置の構造について説明
する。本実施形態では、スイッチング素子としてTFT
(薄膜半導体装置)を用いたアクティブマトリクス型の
透過型液晶装置を例として説明する。本実施形態の液晶
装置は、本発明の薄膜半導体装置であるTFTを備えた
ものとなっており、特に、TFTの半導体膜の構造が特
徴的なものとなっている。また、本実施形態では、半導
体膜として多結晶半導体膜を備えたTFTを例として説
明する。
【0029】図1は本実施形態の液晶装置の画像表示領
域を構成するマトリクス状に配置された複数の画素にお
けるスイッチング素子、信号線等の等価回路図、図2は
データ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレ
イ基板の1ドットを拡大して示す平面図、図3は本実施
形態の液晶装置の構造を示す断面図であって、図2のA
−A’線断面図である。なお、図3においては、図示上
側が光入射側、図示下側が視認側(観察者側)である場
合について図示している。また、各図においては、各層
や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするた
め、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
【0030】本実施形態の液晶装置において、図1に示
すように、画像表示領域を構成するマトリクス状に配置
された複数のドットには、画素電極9と当該画素電極9
を制御するためのスイッチング素子であるTFT(薄膜
半導体装置)30がそれぞれ形成されており、画像信号
が供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに
電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像
信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給さ
れるか、あるいは相隣接する複数のデータ線6aに対し
てグループ毎に供給される。
【0031】また、走査線3aがTFT30のゲートに
電気的に接続されており、複数の走査線3aに対して走
査信号G1、G2、…、Gmが所定のタイミングでパル
ス的に線順次で印加される。また、画素電極9はTFT
30のドレインに電気的に接続されており、スイッチン
グ素子であるTFT30を一定期間だけオンすることに
より、データ線6aから供給される画像信号S1、S
2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。
【0032】画素電極9を介して液晶に書き込まれた所
定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、後述する
共通電極との間で一定期間保持される。液晶は、印加さ
れる電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化する
ことにより、光を変調し、階調表示を可能にする。ここ
で、保持された画像信号がリークすることを防止するた
めに、画素電極9と共通電極との間に形成される液晶容
量と並列に蓄積容量60が付加されている。
【0033】図3に示すように、本実施形態の液晶装置
は、液晶層50を挟持して対向配置され、TFT30や
画素電極9が形成されたTFTアレイ基板10と、共通
電極21が形成された対向基板20とを具備して概略構
成されている。
【0034】以下、図2に基づいて、TFTアレイ基板
10の平面構造について説明する。図2に示すように、
TFTアレイ基板10には、矩形状の画素電極9が複
数、マトリクス状に設けられており、画素電極9の縦横
の境界に沿って、各々データ線6a、走査線3a及び容
量線3bが設けられている。本実施形態において、各画
素電極9及び各画素電極9を囲むように配設されたデー
タ線6a、走査線3a等が形成された領域が1ドットと
なっている。
【0035】データ線6aは、TFT30を構成する半
導体膜1のうちソース領域1xに、コンタクトホール1
3を介して電気的に接続されており、画素電極9は、半
導体膜1のうちドレイン領域1yに、コンタクトホール
15、ソース線6b、コンタクトホール14を介して電
気的に接続されている。また、走査線3aの一部が、半
導体膜1のうちチャネル領域1aに対向するように拡幅
されており、走査線3aの拡幅された部分が、ゲート電
極として機能する。また、TFT30を構成する半導体
膜1を、容量線3bと対向する部分にまで延設してお
り、この延設部分1fを下電極、容量線3bを上電極と
する蓄積容量(蓄積容量素子)60が形成されている。
【0036】次に、図3に基づいて、本実施形態の液晶
装置の断面構造について説明する。TFTアレイ基板1
0は、ガラスからなる基板本体10Aとその液晶層50
側表面に形成された画素電極9、TFT30、配向膜1
2を主体として構成されており、対向基板20はガラス
等の透光性材料からなる基板本体20Aとその液晶層5
0側表面に形成された共通電極21と配向膜22とを主
体として構成されている。
【0037】詳細には、TFTアレイ基板10におい
て、基板本体10Aの直上に、シリコン酸化膜等からな
る下地保護膜(緩衝膜)11が形成されている。また、
基板本体10Aの液晶層50側表面にはインジウム錫酸
化物(ITO)等の透明導電性材料からなる画素電極9
が設けられ、各画素電極9に隣接する位置に、各画素電
極9をスイッチング制御する画素スイッチング用TFT
30が設けられている。
【0038】下地保護膜11上には、多結晶シリコンか
らなる多結晶半導体膜1が所定のパターンで形成されて
おり、この多結晶半導体膜1上には、シリコン酸化膜等
からなるゲート絶縁膜2が形成され、このゲート絶縁膜
2上に、走査線3a(ゲート電極)が形成されている。
また、多結晶半導体膜1のうち、ゲート絶縁膜2を介し
て走査線3aと対向する領域が、走査線3aからの電界
によりチャネルが形成されるチャネル領域1aとなって
いる。また、多結晶半導体膜1において、チャネル領域
1aの一方側(図示左側)には、ソース領域1xが形成
され、他方側(図示右側)にはドレイン領域1yが形成
されている。そして、走査線3a、ゲート絶縁膜2、後
述するデータ線6a、ソース線6b、多結晶半導体膜1
のソース領域1x、チャネル領域1a、ドレイン領域1
yにより、画素スイッチング用TFT30が構成されて
いる。
【0039】本実施形態において、画素スイッチング用
TFT30は、実効的なLDD構造を有するものとなっ
ており、ソース領域1x及びドレイン領域1yには、各
々、不純物濃度は等しいが、不純物の活性化率が相対的
に高い高活性化領域と、相対的に低い低活性化領域が形
成されている。以下、ソース側の高活性化領域、低活性
化領域を、符号1d、1bで表し、ドレイン側の高活性
化領域、低活性化領域を、各々、符号1c、1eで表
す。ここで、高活性化領域1d、1eの不純物の活性化
率は10〜100%であるのに対し、低活性化領域1
b、1cの不純物の活性化率は10%以下となってい
る。低活性化領域1b、1cは、高活性化領域1d、1
eよりもキャリア濃度が低いために高抵抗になってお
り、実効的なLDD領域として機能する。
【0040】また、走査線(ゲート電極)3aが形成さ
れた基板本体10A上には、シリコン酸化膜等からなる
第1層間絶縁膜4が形成されており、この第1層間絶縁
膜4上に、データ線6a及びソース線6bが形成されて
いる。データ線6aは、第1層間絶縁膜4に形成された
コンタクトホール13を介して、多結晶半導体膜1のソ
ース側高活性化領域1dに電気的に接続されており、ソ
ース線6bは、第1層間絶縁膜4に形成されたコンタク
トホール14を介して、多結晶半導体膜1のドレイン側
高活性化領域1eに電気的に接続されている。
【0041】また、データ線6a、ソース線6bが形成
された第1層間絶縁膜4上には、シリコン窒化膜等から
なる第2層間絶縁膜5が形成されており、第2層間絶縁
膜5上に、画素電極9が形成されている。画素電極9
は、第2層間絶縁膜5に形成されたコンタクトホール1
5を介して、ソース線6bに電気的に接続されている。
また、多結晶半導体膜1のドレイン側高活性化領域1e
からの延設部分1f(下電極)に対して、ゲート絶縁膜
2と一体形成された絶縁膜(誘電体膜)を介して、走査
線3aと同層に形成された容量線3bが上電極として対
向配置されており、これら延設部分1fと容量線3bに
より蓄積容量60が形成されている。また、TFTアレ
イ基板10の液晶層50側最表面には、液晶層50内の
液晶分子の配列を制御するための配向膜12が形成され
ている。
【0042】他方、対向基板20においては、基板本体
20Aの液晶層50側表面には、液晶装置に入射した光
が、少なくとも、多結晶半導体膜1のチャネル領域1a
及び実効的なLDD領域(ソース側低活性化領域1b、
ドレイン側低活性化領域1c)に入射することを防止す
るための遮光膜23が形成されている。また、遮光膜2
3が形成された基板本体20A上には、そのほぼ全面に
渡って、ITO等からなる共通電極21が形成され、そ
の液晶層50側には、液晶層50内の液晶分子の配列を
制御するための配向膜22が形成されている。
【0043】上述したように、本実施形態に備えられた
TFT30は実効的なLDD構造を有するものとなって
おり、ソース領域1x及びドレイン領域1yに、不純物
濃度は等しいが不純物の活性化率の異なる高活性化領域
1d、1eと低活性化領域1b、1cを設けることによ
り、実効的なLDD領域を設ける構成としているので、
TFT30を製造する際には、1回の不純物注入で、実
効的なLDD構造を有する多結晶半導体膜1を形成する
ことができる。したがって、本実施形態のTFT30に
よれば、不純物注入を2回行う必要のある従来のLDD
構造を有する薄膜半導体装置に比較して、生産効率を著
しく向上することができる。
【0044】なお、ソース領域1x及びドレイン領域1
yに、高活性化領域1d、1eと低活性化領域1b、1
cを有する多結晶半導体膜1は、後述するように、不純
物注入後、不純物の活性化を1回若しくは2回行うこと
により、形成することができるが、不純物の活性化を2
回行う場合においても、不純物注入を2回行う必要のあ
る従来のLDD構造を有する薄膜半導体装置に比較すれ
ば、生産効率を著しく向上することができる。
【0045】また、本実施形態の液晶装置は、TFT3
0を備えたものであるので、生産効率を向上できるもの
となる。なお、本実施形態では、電気光学装置として液
晶装置を取り上げて説明したが、本発明は、EL装置、
プラズマディスプレイなど、TFTを備えたものであれ
ば、いかなる電気光学装置にも適用可能である。
【0046】(薄膜半導体装置の製造方法)次に、図4
〜図7に基づいて、本実施形態のTFT(薄膜半導体装
置)の製造方法について説明する。なお、nチャネル型
のTFTを製造する場合を例として説明する。図4〜図
7はいずれも、本実施形態のTFTの製造方法を工程順
に示す概略断面図である。
【0047】はじめに、図4(a)に示すように、基板
本体10Aとして、超音波洗浄等により清浄化したガラ
ス基板を用意した後、基板温度が150〜450℃とな
る条件下で、基板本体10Aの全面に、シリコン酸化膜
等からなる下地保護膜(緩衝膜)11をプラズマCVD
法等により100〜500nmの厚さに成膜する。この
工程において用いる原料ガスとしては、モノシランと一
酸化二窒素との混合ガスや、TEOS(テトラエトキシ
シラン、Si(OC254)と酸素、ジシランとアン
モニア等が好適である。
【0048】次に、図4(b)に示すように、基板温度
が150〜450℃となる条件下で、下地保護膜11を
形成した基板本体10Aの全面に、非晶質シリコンから
なる非晶質半導体膜101をプラズマCVD法等により
30〜100nmの厚さに成膜する。この工程において
用いる原料ガスとしては、ジシランやモノシランが好適
である。次に、図4(c)に示すように、非晶質半導体
膜101に対してレーザー光を照射し、レーザーアニー
ルを施すなどして、非晶質半導体膜101を多結晶化
し、多結晶シリコンからなる多結晶半導体膜を形成した
後、多結晶半導体膜をフォトリソグラフィー法によりパ
ターニングし、島状の多結晶半導体膜1を形成する。す
なわち、多結晶半導体膜上にフォトレジストを塗布した
後、フォトレジストの露光、現像、多結晶半導体膜のエ
ッチング、フォトレジストの除去を行うことにより、多
結晶半導体膜のパターニングを行う。
【0049】次に、図5(a)に示すように、350℃
以下の温度条件下で、多結晶半導体膜1を形成した基板
本体10A上に、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜等か
らなるゲート絶縁膜2を50〜150nmの厚さに成膜
する。この工程において用いる原料ガスとしては、TE
OSと酸素ガスとの混合ガス等が好適である。次に、図
5(b)に示すように、ゲート絶縁膜2を形成した基板
本体10Aの全面に、スパッタリング法等により、アル
ミニウム、タンタル、モリブデン等、又はこれらのいず
れかを主成分とする合金等からなる金属膜を成膜した
後、フォトリソグラフィー法によりパターニングし、3
00〜800nmの厚さの走査線(ゲート電極)3aを
形成する。すなわち、金属膜を成膜した基板本体10A
上にフォトレジストを塗布した後、フォトレジストの露
光、現像、金属膜のエッチング、フォトレジストの除去
を行うことにより、金属膜をパターニングし、走査線3
aを形成する。
【0050】次に、図5(c)に示すように、走査線
(ゲート電極)3aをマスクとして、高濃度の不純物イ
オン(リンイオン)31を約0.1×1015〜約10×
1015/cm2のドーズ量で打ち込み、高濃度のソース
領域1x及びドレイン領域1yを形成する。この時、多
結晶半導体膜1において、走査線(ゲート電極)3aの
直下に位置し、不純物イオンが導入されなかった部分は
チャネル領域1aとなる。
【0051】次に、図6(a)に示すように、走査線
(ゲート電極)3aを形成した基板本体10A上に、C
VD法等により、シリコン酸化膜等からなる第1層間絶
縁膜4を300〜800nmの厚さに成膜する。この工
程において用いる原料ガスとしては、TEOSと酸素ガ
スとの混合ガス等が好適である。
【0052】次に、図6(b)に示すように、多結晶半
導体膜1のソース領域1x及びドレイン領域1yに注入
した不純物を活性化するために、キセノンフラッシュラ
ンプ等のフラッシュランプ(図示略)を基板本体10A
と対向配置させ、減圧雰囲気下、窒素雰囲気中で、第1
層間絶縁膜4を形成した基板本体10Aの全面に、層間
絶縁膜4側からフラッシュランプ光Lを照射する。すな
わち、多結晶半導体膜1に対して走査線(ゲート電極)
3a側から、フラッシュランプ光Lを照射し、フラッシ
ュランプアニールにより、多結晶半導体膜1のソース領
域1x及びドレイン領域1yに注入された不純物の活性
化を行う。なお、配置するフラッシュランプの個数や大
きさ等を適宜設計することにより、基板本体10A全面
にフラッシュランプ光Lを照射することができ、基板本
体10A全面を一括処理することができる。また、基板
本体10A全面を一括処理する代わりに、基板本体10
A表面を複数の領域に分割し、順次フラッシュランプ光
Lを照射しても良い。
【0053】フラッシュランプ光Lは、第1層間絶縁膜
4、ゲート絶縁膜2、下地保護膜11、基板本体10A
にはほとんど吸収されず、透過するのに対し、金属から
なる走査線(ゲート電極)3aには反射される。また、
多結晶シリコンからなる多結晶半導体膜1には吸収され
る。したがって、多結晶半導体膜1に対して、走査線
(ゲート電極)3a側からフラッシュランプ光Lを照射
すると、走査線3aがマスクとして機能するので、フラ
ッシュランプ光Lを多結晶半導体膜1のソース領域1x
及びドレイン領域1yにのみ選択的に吸収させることが
できる。
【0054】ここで、フラッシュランプから基板本体1
0Aへの光照射エネルギーは例えば25〜30J/cm
2、1回の光照射時間は0.1m〜数msecとするこ
とが好ましい。なお、従来は、不純物の活性化はレーザ
ーアニール等により行われているが、レーザーアニール
に比較すると、この光照射時間は著しく長いものとなっ
ている。但し、レーザーアニールでは、レーザー光を一
度に照射できる面積が極めて小さいため、基板本体全体
の処理を行うには、レーザー光を照射する箇所をずらし
ながら、多数回レーザー光を照射する必要があるが、フ
ラッシュランプアニールでは、基板本体10A全面に一
度に光を照射することができるので、基板本体10A全
体の処理時間についてはレーザーアニールと同等以下と
することができる。
【0055】多結晶半導体膜1のソース領域1x及びド
レイン領域1yは、吸収したフラッシュランプ光Lの熱
により加熱される。これに対して、走査線(ゲート電
極)3a、及びその下方に位置し走査線3aの陰となる
多結晶半導体膜1のチャネル領域1aは、フラッシュラ
ンプ光Lを吸収しないので、加熱されない。その結果、
ソース領域1x及びドレイン領域1yのうち、チャネル
領域1aに近い領域に発生した熱は、温度の低いチャネ
ル領域1aやその上方に存在する走査線(ゲート電極)
3aに伝導する。ここで、走査線(ゲート電極)3aは
熱伝導に優れる金属からなるので、この熱伝導は効率良
く進行する。そして、このように熱伝導が起こる結果、
ソース領域1x及びドレイン領域1yのうち、チャネル
領域1aに近い領域(例えば、チャネル領域1a側端部
から約1μm以内の領域)の温度が降下する。こうし
て、ソース領域1x及びドレイン領域1yには温度勾配
が発生し、チャネル領域1aから離れた側と近い側に、
それぞれ温度の高い領域と低い領域が形成されるが、温
度の高い領域では、不純物が高い活性化率で活性化され
るのに対して、温度の低い領域では、不純物が低い活性
化率で活性化されるので、ソース領域1x及びドレイン
領域1yの、チャネル領域1aから離れた側に高活性化
領域1d、1eとチャネル領域1aに近い側に低活性化
領域1b、1cを同時に形成することができ、実効的な
LDD領域を形成することができる。なお、高活性化領
域1d、1e及び低活性化領域(実効的なLDD領域)
1b、1cの抵抗は、不純物のドーズ量、フラッシュラ
ンプ光Lの照射エネルギー、照射時間、照射回数等によ
り制御可能である。
【0056】次に、図7(a)に示すように、所定のパ
ターンのフォトレジスト(図示略)を形成した後、該レ
ジストを介して第1層間絶縁膜4のドライエッチングを
行い、第1層間絶縁膜4においてソース側高活性化領域
1d及びドレイン側高活性化領域1eに対応する部分に
コンタクトホール13、14をそれぞれ形成する。次
に、図7(b)に示すように、第1層間絶縁膜4の全面
に、アルミニウム、チタン、窒化チタン、タンタル、モ
リブデン、又はこれらのいずれかを主成分とする合金か
らなる金属膜を、スパッタリング法等により成膜した
後、フォトリソグラフィー法によりパターニングし、4
00〜800nmの厚さのデータ線6a及びソース線6
bを形成する。すなわち、金属膜を成膜した基板本体1
0A上にフォトレジストを塗布した後、フォトレジスト
の露光、現像、金属膜のエッチング、フォトレジストの
除去を行うことにより、金属膜をパターニングし、デー
タ線6a及びソース線6bを形成する。以上のようにし
て、nチャネル型のTFT30を製造することができ
る。
【0057】本実施形態のTFTの製造方法では、走査
線(ゲート電極)3aがフラッシュランプ光Lを反射す
ることを利用して、多結晶半導体膜1のソース領域1x
及びドレイン領域1yに温度勾配を発生させ、ソース領
域1x及びドレイン領域1yに、高活性化領域1d、1
eと低活性化領域1b、1cを同時に形成する構成とし
ている。したがって、本実施形態のTFTの製造方法に
よれば、1回の不純物注入と1回の不純物活性化によ
り、高活性化領域1d、1e及び低活性化領域1b、1
cを有するソース領域1x、ドレイン領域1yを形成す
ることができるので、実効的なLDD構造を有するTF
Tの生産効率を著しく向上することができる。
【0058】なお、レーザーアニールにより同様に不純
物の活性化を行ったとしても、光照射時間が極めて短い
ため、ソース領域1x及びドレイン領域1yから、チャ
ネル領域1aや走査線(ゲート電極)3aへ充分に熱伝
導する前に、活性化が終了してしまうので、ソース領域
1x及びドレイン領域1yに温度勾配を発生させること
ができず、高活性化領域1d、1eと低活性化領域1
b、1cを形成することはできない。また、ラピッドサ
ーマルアニールや炉アニールにより不純物の活性化を行
う場合には、多結晶半導体膜1全体や走査線(ゲート電
極)3aが均一に加熱されるので、ソース領域1x及び
ドレイン領域1yに温度勾配を発生させることができ
ず、高活性化領域1d、1eと低活性化領域1b、1c
を形成することはできない。
【0059】[第2実施形態]次に、図8に基づいて、
本発明に係る第2実施形態のTFT(薄膜半導体装置)
の製造方法について説明する。第1実施形態では、トッ
プゲート構造のTFTを取り上げて説明したが、本実施
形態ではボトムゲート構造のTFTへの適用例について
説明する。なお、第1実施形態と同様、液晶装置に備え
られた画素スイッチング用TFTを例として説明し、第
1実施形態と同じ構成要素については同じ参照符号を付
し、説明は省略する。
【0060】はじめに、図8(a)に示すように、基板
本体10A上に、走査線(ゲート電極)3a、ゲート絶
縁膜2、多結晶シリコンからなる所定のパターンの多結
晶半導体膜1を順次形成する。なお、走査線3a、ゲー
ト絶縁膜2、多結晶半導体膜1の形成順序が異なるだけ
で、これらの形成方法はトップゲート構造と同様であ
る。続いて、多結晶半導体膜1上に、多結晶半導体膜1
にチャネル領域1aを形成するために、チャネル領域1
aの形成領域に対応させて、シリコン酸化膜等からなる
不純物イオン注入ストッパ102を形成する。
【0061】次に、図8(b)に示すように、不純物イ
オン注入ストッパ102をマスクとして、多結晶半導体
膜1に対して、高濃度の不純物イオン(リンイオン)3
1を打ち込み、高濃度のソース領域1x及びドレイン領
域1yを形成する。この時、多結晶半導体膜1におい
て、不純物イオン注入ストッパ102の直下に位置し、
不純物イオンが導入されなかった部分はチャネル領域1
aとなる。
【0062】次に、図8(c)に示すように、第1層間
絶縁膜4を形成した後、ソース領域1x及びドレイン領
域1yに注入した不純物を活性化するために、第1層間
絶縁膜4を形成した基板本体10Aの全面に、基板本体
10A側からフラッシュランプ光Lを照射する。なお、
ガラスからなる基板本体10Aはフラッシュランプ光L
をほとんど吸収せずに透過する。また、トップゲート構
造で説明したように、フラッシュランプ光Lは、金属か
らなる走査線(ゲート電極)3aにより反射される。
【0063】このように、ボトムゲート構造において
も、多結晶半導体膜1に対して走査線(ゲート電極)3
a側からフラッシュランプ光Lを照射することにより、
走査線3aがマスクとして機能するので、フラッシュラ
ンプ光Lを、多結晶半導体膜1のソース領域1x及びド
レイン領域1yにのみ選択的に吸収させることができ
る。そして、走査線(ゲート電極)3a及びその上方に
位置する多結晶半導体膜1のチャネル領域1aを加熱せ
ず、多結晶半導体膜1のソース領域1x及びドレイン領
域1yを選択的に加熱することができる。
【0064】その結果、トップゲート構造と同様、ソー
ス領域1x及びドレイン領域1yのうち、チャネル領域
1aに近い領域に発生した熱は、チャネル領域1aや走
査線(ゲート電極)3aに伝導し、ソース領域1x及び
ドレイン領域1yのうち、チャネル領域1aに近い領域
の温度が降下し、多結晶半導体膜1に温度勾配が発生す
るので、ソース領域1x及びドレイン領域1yに、高活
性化領域1d、1eと実効的なLDD領域として機能す
る低活性化領域1b、1cを同時に形成することができ
る。なお、基板本体10Aがわずかながらもフラッシュ
ランプ光Lを吸収し、加熱される場合には、基板本体1
0Aの熱によるダメージを低減するために、基板本体1
0Aと同様の吸収特性を持つフィルターを介して、基板
本体10Aにフラッシュランプ光Lを照射する構成とし
ても良い。
【0065】次に、トップゲート構造と同様に、第1層
間絶縁膜4にコンタクトホール13、14を形成した
後、データ線6a、ソース線6bを形成することによ
り、ボトムゲート構造のTFTを製造することができ
る。
【0066】このように、本発明は、ボトムゲート構造
のTFTにも適用することができ、トップゲート構造の
TFTと同様、不純物注入後、多結晶半導体膜1に対し
て、金属からなる走査線(ゲート電極)3a側からフラ
ッシュランプ光Lを照射することにより、ソース領域1
x及びドレイン領域1yに、高活性化領域1d、1eと
実効的なLDD領域として機能する低活性化領域1b、
1cを同時に形成することができる。したがって、本実
施形態のTFTの製造方法によっても、実効的なLDD
構造を有するTFTの生産効率を著しく向上することが
できる。
【0067】[第3実施形態]次に、図9に基づいて、
本発明に係る第3実施形態のTFT(薄膜半導体装置)
の製造方法について説明する。第1、第2実施形態で
は、金属からなるゲート電極を備えたTFTへの適用例
について説明したが、本実施形態では、非金属である多
結晶シリコンからなるゲート電極を備えたTFTへの適
用例について説明する。なお、第1、第2実施形態と同
様、液晶装置に備えられた画素スイッチング用TFTを
例として説明する。また、第1実施形態と同じ構成要素
については同じ参照符号を付し、説明は省略する。ま
た、トップゲート構造のTFTを例として説明する。
【0068】第1実施形態において、図5(c)、図6
(a)に基づいて説明したように、多結晶半導体膜1へ
の不純物イオン注入を行い、第1層間絶縁膜4を形成し
た後、不純物の活性化を行う。ここで、走査線(ゲート
電極)3aが多結晶シリコンからなる場合には、走査線
(ゲート電極)3aがフラッシュランプ光を吸収するの
で、第1、第2実施形態で説明したように、走査線(ゲ
ート電極)3a側から多結晶半導体膜1に対してフラッ
シュランプ光を照射しても、多結晶半導体膜1に温度勾
配を発生させることができず、実効的なLDD領域を形
成することができない。走査線(ゲート電極)3aが吸
収したフラッシュランプ光により加熱される共に、フラ
ッシュランプ光のうち一部は走査線(ゲート電極)3a
に吸収されずに透過するので、チャネル領域1aも加熱
されるためである。
【0069】そこで、図9(a)に示すように、ガラス
基板111上に、金属パターン112を形成したマスク
110を、第1層間絶縁膜4を形成した基板本体10A
と対向配置させ、このマスク110を介して第1層間絶
縁膜4を形成した基板本体10Aに対して、層間絶縁膜
4側から高エネルギーのフラッシュランプ光L1を照射
する。ガラス基板111はフラッシュランプ光L1を透
過し、金属パターン112はフラッシュランプ光L1を
反射するので、マスク110の金属パターン112が形
成されていない領域を透過したフラッシュランプ光L1
のみが、第1層間絶縁膜4を形成した基板本体10Aに
入射する。
【0070】この時、少なくとも、多結晶半導体膜1の
高活性化領域1d、1eの形成領域を含み、低活性化領
域1b、1cの形成領域を除く領域に、フラッシュラン
プ光L1が照射されるように、金属パターン112を設
計する。すなわち、図示するように、走査線3aのゲー
ト電極と機能する部分より幅広の金属パターン112を
形成すれば良い。なお、図において、低活性化領域1
b、1cの形成領域を符号1b’、1c’で示してい
る。金属パターン112の材料としては、アルミニウ
ム、モリブデン、クロム等の遮光性及び耐熱性を有する
材料が好適である。
【0071】このように、走査線3aのゲート電極と機
能する部分より幅広の金属パターン112を具備するマ
スク110を用い、ソース領域1x及びドレイン領域1
yのうち、低活性化領域の形成領域1b’、1c’を除
く領域に対して、高エネルギーのフラッシュランプアニ
ールを施すことにより、ソース領域1x及びドレイン領
域1yに、高活性化領域1d、1eを形成することがで
きる。
【0072】次に、図9(b)に示すように、マスク1
10を取り外し、第1層間絶縁膜4を形成した基板本体
10Aの全面に、フラッシュランプ光L1よりも低エネ
ルギーのフラッシュランプ光L2を照射することによ
り、ソース領域1x及びドレイン領域1yに、低活性化
領域1b、1cを形成する。なお、高活性化領域1d、
1eの不純物の活性化率は、低エネルギーのフラッシュ
ランプ光L2を照射してもほとんど変わらない。
【0073】このように、走査線(ゲート電極)3aが
多結晶シリコンからなる場合には、多結晶半導体膜1の
高活性化領域1d、1eの形成領域に対して、少なくと
も高エネルギーのフラッシュランプアニールを行い、低
活性化領域1b、1cの形成領域に対して、低エネルギ
ーのフラッシュランプアニールのみを行うように、照射
エネルギー及び照射領域を変えてフラッシュランプアニ
ールを2回行うことにより、ソース領域1x及びドレイ
ン領域1yに、高活性化領域1d、1eと低活性化領域
1b、1cを形成することができる。
【0074】本実施形態のTFTの製造方法は、ゲート
電極の材質にかかわらず、適用可能である。なお、本実
施形態のTFTの製造方法では、不純物の活性化を2回
行う必要があるので、第1、第2実施形態のTFTの製
造方法に比較すると、生産効率は低下するが、不純物注
入を2回行う必要のある従来のLDD構造を有する薄膜
半導体装置の製造方法に比較すれば、生産効率を著しく
向上することができる。
【0075】また、本実施形態のTFTの製造方法は、
トップゲート構造、ボトムゲート構造のいずれのTFT
にも適用可能であるが、第1、第2実施形態のTFTの
製造方法では、多結晶半導体膜1に対して走査線(ゲー
ト電極)3a側からフラッシュランプ光を照射する必要
があったのに対し、本実施形態の製造方法では、多結晶
半導体膜1に対していずれの側からフラッシュランプ光
L1、L2を照射しても良い。但し、多結晶半導体膜1
に比較してはるかに厚い基板本体10Aを透過する際
に、光が回折し、所望の領域に光が照射されない恐れが
あるので、トップゲート構造、ボトムゲート構造のいず
れのTFTを製造する場合においても、多結晶半導体膜
1に対して基板本体10Aと反対側からフラッシュラン
プ光L1、L2を照射することが好ましい。
【0076】また、本実施形態のTFTの製造方法にお
いて、フラッシュランプアニールの代わりに、レーザー
アニールにより不純物の活性化を行っても良い。照射エ
ネルギーと照射領域を変えて不純物の活性化を2回行う
場合には、多結晶半導体膜1に温度勾配を発生させる必
要がないので、フラッシュランプアニールの代わりにレ
ーザーアニールにより不純物の活性化を行っても、走査
線(ゲート電極)3aの材質にかかわらず、ソース領域
1x及びドレイン領域1yに、高活性化領域1d、1e
と低活性化領域1b、1cを形成することができる。
【0077】但し、レーザー光はガラスからなる基板本
体10Aに吸収されるので、レーザーアニールにより不
純物の活性化を行う場合には、多結晶半導体膜1に対し
て基板本体10Aと反対側からフラッシュランプ光L
1、L2を照射する必要がある。また、レーザー光はガ
ラス基板に吸収されてしまうので、マスク110の基板
として、レーザー光を透過する石英基板等を用いる必要
がある。また、高エネルギーのレーザー光を照射する際
には、レーザー光により金属パターン112がアブレー
ションしない位置に、マスク110を配置することが好
ましい。
【0078】なお、第1〜第3実施形態においては、多
結晶シリコンからなる多結晶半導体膜を備えたTFTに
ついてのみ説明したが、本発明はシリコン以外の多結晶
半導体膜を備えたTFTにも適用可能である。また、多
結晶半導体膜に限らず、非晶質半導体膜を備えたTFT
にも適用可能である。また、nチャネル型のTFTにつ
いてのみ説明したが、本発明はpチャネル型のTFTに
も適用可能である。
【0079】[電子機器]次に、本発明の上記第1実施
形態の透過型液晶装置(電気光学装置)を備えた電子機
器の具体例について説明する。図10(a)は、携帯電
話の一例を示した斜視図である。図10(a)におい
て、500は携帯電話本体を示し、501は前記の透過
型液晶装置を備えた液晶表示部を示している。図10
(b)は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装
置の一例を示した斜視図である。図10(b)におい
て、600は情報処理装置、601はキーボードなどの
入力部、603は情報処理本体、602は前記の透過型
液晶装置を備えた液晶表示部を示している。図10
(c)は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図であ
る。図10(c)において、700は時計本体を示し、
701は前記の透過型液晶装置を備えた液晶表示部を示
している。図10(a)〜(c)に示す電子機器は、上
記実施形態の透過型液晶装置を備えたものであるので、
生産効率を向上できるものとなる。
【0080】
【発明の効果】 以上詳述したように、本発明の薄膜半
導体装置及びその製造方法によれば、1回の不純物注入
で、高活性化領域と実効的なLDD領域として機能する
低活性化領域を有する半導体膜を形成することができる
ので、実効的なLDD構造を有する薄膜半導体装置の生
産効率を著しく向上することができる。また、本発明の
電気光学装置及び電子機器は、本発明の薄膜半導体装置
を備えたものであるので、生産効率を向上できるものと
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明に係る第1実施形態の透過型
液晶装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に配置
された複数の画素におけるスイッチング素子、信号線等
の等価回路図である。
【図2】 図2は、本発明に係る第1実施形態の透過型
液晶装置のTFTアレイ基板の1ドットを拡大して示す
平面図である。
【図3】 図3は、本発明に係る第1実施形態の透過型
液晶装置の構造を示す断面図である。
【図4】 図4(a)〜(c)は、本発明に係る第1実
施形態の薄膜半導体装置の製造方法を示す工程図であ
る。
【図5】 図5(a)〜(c)は、本発明に係る第1実
施形態の薄膜半導体装置の製造方法を示す工程図であ
る。
【図6】 図6(a)、(b)は、本発明に係る第1実
施形態の薄膜半導体装置の製造方法を示す工程図であ
る。
【図7】 図7(a)、(b)は、本発明に係る第1実
施形態の薄膜半導体装置の製造方法を示す工程図であ
る。
【図8】 図8(a)〜(c)は、本発明に係る第2実
施形態の薄膜半導体装置の製造方法を示す工程図であ
る。
【図9】 図9(a)、(b)は、本発明に係る第3実
施形態の薄膜半導体装置の製造方法を示す工程図であ
る。
【図10】 図10(a)は、上記実施形態の透過型液
晶装置を備えた携帯電話の一例を示す図、図10(b)
は、上記実施形態の透過型液晶装置を備えた携帯型情報
処理装置の一例を示す図、図10(c)は、上記実施形
態の透過型液晶装置を備えた腕時計型電子機器の一例を
示す図である。
【符号の説明】
30 TFT(薄膜半導体装置) 101 非晶質半導体膜 1 多結晶半導体膜 1x ソース領域 1y ドレイン領域 1a チャネル領域 1b ソース側低活性化領域(実効的なLDD領域) 1c ドレイン側低活性化領域(実効的なLDD領
域) 1d ソース側高活性化領域 1e ドレイン側高活性化領域 2 ゲート絶縁膜 3a 走査線(ゲート電極) 6a データ線 6b ソース線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/786 Fターム(参考) 2H092 JA28 JA33 JA34 JA41 MA28 MA30 5F110 AA16 BB01 CC02 CC08 DD02 DD13 DD25 EE03 EE04 EE06 EE44 FF02 FF03 FF29 GG02 GG13 GG25 GG45 HJ01 HJ04 HJ12 HJ23 HL01 HL03 HL04 HL06 HL23 HM15 HM20 NN03 NN04 NN12 NN23 NN24 NN35 NN72 NN73 PP03 QQ11

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソース領域、チャネル領域、ドレイン領
    域を有する半導体膜と、該半導体膜とゲート絶縁膜を介
    して対向したゲート電極とを備えた薄膜半導体装置にお
    いて、 前記ソース領域及び前記ドレイン領域には、不純物濃度
    が等しく、不純物の活性化率が相対的に高い高活性化領
    域と相対的に低い低活性化領域とが形成されていること
    を特徴とする薄膜半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記高活性化領域の不純物の活性化率が
    10〜100%、前記低活性化領域の不純物の活性化率
    が10%以下であることを特徴とする請求項1に記載の
    薄膜半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記ソース領域及び前記ドレイン領域に
    おいて、前記チャネル領域から離れた側に、前記高活性
    化領域が存在し、前記チャネル領域に近い側に、前記低
    活性化領域が存在することを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の薄膜半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれか1
    項に記載の薄膜半導体装置の製造方法であって、 所定のパターンの半導体膜を形成する工程と、 ゲート絶縁膜を形成する工程と、 金属からなるゲート電極を形成する工程と、 前記半導体膜の所定の領域に選択的に不純物を注入し、
    前記ソース領域と前記ドレイン領域とを形成する工程
    と、 前記半導体膜に対して、前記ゲート電極側からフラッシ
    ュランプ光を照射し、前記ソース領域及び前記ドレイン
    領域に、前記高活性化領域と前記低活性化領域とを形成
    する工程とを有することを特徴とする薄膜半導体装置の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項3までのいずれか1
    項に記載の薄膜半導体装置の製造方法であって、 所定のパターンの半導体膜を形成する工程と、 ゲート絶縁膜を形成する工程と、 ゲート電極を形成する工程と、 前記半導体膜の所定の領域に選択的に不純物を注入し、
    前記ソース領域と前記ドレイン領域を形成する工程と、 少なくとも、前記半導体膜の前記高活性化領域の形成領
    域を含み、前記低活性化領域の形成領域を除く領域に対
    して、高エネルギーのフラッシュランプ光を照射し、前
    記ソース領域及び前記ドレイン領域に、前記高活性化領
    域を形成する工程と、 少なくとも前記半導体膜の前記低活性化領域の形成領域
    に対して、低エネルギーのフラッシュランプ光を照射
    し、前記ソース領域及び前記ドレイン領域に、前記低活
    性化領域を形成する工程とを有することを特徴とする薄
    膜半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項3までのいずれか1
    項に記載の薄膜半導体装置の製造方法であって、 所定のパターンの半導体膜を形成する工程と、 ゲート絶縁膜を形成する工程と、 ゲート電極を形成する工程と、 前記半導体膜の所定の領域に選択的に不純物を注入し、
    前記ソース領域と前記ドレイン領域を形成する工程と、 少なくとも、前記半導体膜の前記高活性化領域の形成領
    域を含み、前記低活性化領域の形成領域を除く領域に対
    して、高エネルギーのレーザー光を照射し、前記ソース
    領域及び前記ドレイン領域に、前記高活性化領域を形成
    する工程と、 少なくとも前記半導体膜の前記低活性化領域の形成領域
    に対して、低エネルギーのレーザー光を照射し、前記ソ
    ース領域及び前記ドレイン領域に、前記低活性化領域を
    形成する工程とを有することを特徴とする薄膜半導体装
    置の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項3までのいずれか1
    項に記載の薄膜半導体装置を備えたことを特徴とする電
    気光学装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の電気光学装置を備えた
    ことを特徴とする電子機器。
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