JP2003196656A - 距離画像処理装置 - Google Patents

距離画像処理装置

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JP2003196656A JP2001401531A JP2001401531A JP2003196656A JP 2003196656 A JP2003196656 A JP 2003196656A JP 2001401531 A JP2001401531 A JP 2001401531A JP 2001401531 A JP2001401531 A JP 2001401531A JP 2003196656 A JP2003196656 A JP 2003196656A
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聡 古川
Yuji Takada
裕司 高田
Kiwamu Shibata
究 柴田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】比較的少ない演算で距離画像から検知対象物の
存否を判断する。 【解決手段】パターン記憶手段3は検知対象物について
3次元位置測定装置1からの距離の分布パターンを基準
パターンとして記憶する。差画像抽出手段4は画像取込
手段2に記憶している距離画像内で基準パターンを走査
するとともに距離画像内での基準パターンの各位置にお
いて距離画像と基準パターンとの差分の画素値からなる
差画像を抽出する。一致度演算手段5は差画像抽出手段
により抽出した差画像の画素値のばらつきの程度を距離
画像と基準パターンとの一致度として求める。一致度演
算手段5により求めた一致度は判定手段6において閾値
と大小比較され、監視空間内での検知対象物の存否が判
定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、距離画像を用いて
監視空間における検知対象物の存否の判断あるいは検知
対象物の特徴量の抽出に用いる距離画像処理装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、監視空間の画像に基づいて監
視空間内における検知対象物の存否を判断したり検知対
象物の特徴量を抽出したりするために各種の画像処理技
術が提案されている。この種の画像処理技術では、濃淡
画像またはカラー画像に基づいて検知対象物を背景から
分離する方法が広く採用されている。
【0003】しかしながら、濃淡画像やカラー画像で
は、監視空間の画像を撮影する撮影手段と検知対象物と
の位置関係や外乱光の存在などによって、同じ検知対象
物であって画像内の濃度変化や色変化に差異が生じ、と
くに検知対象物の周辺での影の領域が変化するから、撮
影手段に対する検知対象物の位置関係や外乱光が変動し
やすい用途では誤検出を生じやすいという問題がある。
この問題を解決するために種々の提案がなされているも
のの、濃淡画像やカラー画像では原理上、外乱光の影響
を十分に除去することはできない。
【0004】これに対して、規定の基準点から監視空間
内における当該画素に対応する物体までの距離に画像内
の各画素の画素値を対応付けた距離画像を用いることが
提案されている。基準点は検知対象物までの距離を求め
る3次元位置測定装置の設置位置に基づいて設定され
る。監視空間内で上記基準点から物体までの距離を求め
る技術は、検知光を監視空間に投光する能動型と検知光
を投光しない受動型とがあり、能動型としては線状ある
いは扇状の光ビームを監視空間内で走査する形式が広く
知られており、受動形としては複数台のTVカメラを用
いるステレオ画像法が広く知られている。いずれの方法
も三角測量の原理を用いることによって監視空間内の物
体までの距離を求めることができる。この種の距離画像
は外乱光の影響を受けにくいから、距離画像を用いると
検知対象物に関する情報が正確に得られ、外乱光の影響
による誤検出が生じにくくなる。
【0005】ところで、ステレオ画像法によって距離画
像を生成する技術では、複数の画像の対応点を発見する
ことが必要であって、対応点を発見するために画像内に
おいて濃度変化の大きいエッジ部分を抽出して対応付け
を行っているのが現状である。つまり、エッジ部分につ
いては距離を比較的正確に求めることができるから、エ
ッジ部分から得られる3次元情報を、あらかじめ登録さ
れている検知対象物の3次元モデルのエッジと比較し、
両者の一致度によって検知対象物のエッジか否かを判断
している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、画像
内のエッジ部分の情報を用いて検知対象物に関する情報
を得る技術を採用しているのは、ステレオ画像法では検
知対象物の平面部分のように画像内での濃度変化が小さ
い領域については距離を直接求めるのが難しいからであ
って、画像内にはエッジ部分以外の情報も含まれている
にもかかわらず、この種の情報を有効に利用することが
できない。
【0007】一方、上述した能動型の技術を用いれば、
検知対象物の平面部分のようなエッジ部分以外であって
も距離を直接求めることができるから、この種の技術を
採用すれば距離画像に基づいて検知対象物に関する情報
をより正確に求めることができる。
【0008】しかしながら、あらかじめ登録されている
3次元モデルと距離画像から得られる検知対象物に関す
る情報との一致度については、濃淡画像やカラー画像に
おいて採用されている画像処理技術と同様のパターンマ
ッチングの手法をそのまま採用することができない。つ
まり、距離画像では各画素の画素値が上記基準点からの
距離であるから、濃淡画像やカラー画像のように2次元
平面内での位置合わせ(平行移動と回転移動)だけでは
パターンマッチングを行うことができず、登録されてい
る3次元モデルを距離画像から得られる検知対象物に対
して3次元空間で位置合わせをしなければならない。つ
まり、3次元モデルの距離および向きを3次元空間内で
調節しなければ検知対象物とのパターンマッチングを行
うことができず、3次元空間内で距離および向きを調節
するには膨大な演算が必要になり、実時間で処理するこ
とが困難である。
【0009】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、距離画像を用いながらも比較的少な
い演算で検知対象物の存否の判断や検知対象物の特徴量
の抽出を正確に検出可能な距離画像処理装置を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、監視
空間内の全領域について物体までの距離を測定する3次
元位置測定装置と、監視空間を撮影した画面上の各画素
の画素値が3次元位置測定装置により測定した距離であ
る距離画像を記憶する画像取込手段と、検知対象物につ
いて3次元位置測定装置からの距離の分布パターンを基
準パターンとして記憶するパターン記憶手段と、前記距
離画像内で基準パターンを走査するとともに距離画像内
での基準パターンの各位置において距離画像と基準パタ
ーンとの差分の画素値からなる差画像を抽出する差画像
抽出手段と、差画像抽出手段により抽出した差画像の画
素値のばらつきの程度を距離画像と基準パターンとの一
致度として求める一致度演算手段と、一致度演算手段に
より求めた一致度を閾値と大小比較することにより監視
空間内での検知対象物の存否を判定する判定手段とを備
えることを特徴とする。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記パターン記憶手段には前記検知対象物について
大きさの異なる相似形状の複数種類の基準パターンが登
録されていることを特徴とする。
【0012】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記距離画像内から前記検知対象物に対応する領域
を抽出する領域選択手段が付加され、前記距離画像から
領域選択手段により抽出された領域が基準パターンとし
てパターン記憶手段に格納されることを特徴とする。
【0013】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、前記監視空間内を移動する前記検知対象物に適用す
る距離画像処理装置であって、前記領域選択手段が、監
視空間内に検知対象物が存在している時間内の異なる時
刻の2つの距離画像から差分である差分距離画像を求め
る差分計算手段と、差分距離画像において画素値が0で
はない規定の閾値範囲内に属する画素からなる領域を前
記距離画像から抽出し基準パターンとしてパターン記憶
手段に格納する変化領域抽出手段とを備えることを特徴
とする。
【0014】請求項5の発明は、検知対象物よりも上方
に配設され下方に設定した監視空間内の全領域について
物体までの距離を測定する3次元位置測定装置と、監視
空間を撮影した画面上の各画素の画素値が3次元位置測
定装置により測定した距離である距離画像を記憶する画
像取込手段と、距離画像内から検知対象物に対応する領
域を抽出する領域選択手段と、領域選択手段により抽出
した領域内の代表点について距離画像の画素値を代表距
離として求める代表距離計算手段と、3次元位置測定装
置の座標系から監視空間の座標系への座標変換を行うと
ともに3次元位置測定装置の既知寸法と代表距離とから
監視空間内での代表点に対応する点の高さを求める領域
特徴抽出手段とからなることを特徴とする。
【0015】請求項6の発明は、監視空間内の全領域に
ついて物体までの距離を測定する3次元位置測定装置
と、監視空間を撮影した画面上の各画素の画素値が3次
元位置測定装置により測定した距離である距離画像を記
憶する画像取込手段と、距離画像内から検知対象物に対
応する領域を抽出する領域選択手段と、領域選択手段に
より抽出した領域内の複数個の代表点について距離画像
の画素値を代表距離として求める代表距離計算手段と、
3次元位置測定装置の座標系から監視空間の座標系への
座標変換を行うとともに3次元位置測定装置の既知寸法
と代表距離とから監視空間内での複数個の代表点に対応
する点間の距離を求める領域特徴抽出手段とからなるこ
とを特徴とする。
【0016】請求項7の発明は、検知対象物よりも上方
に配設され下方に設定した監視空間内の全領域について
物体までの距離を測定する3次元位置測定装置と、監視
空間を撮影した画面上の各画素の画素値が3次元位置測
定装置により測定した距離である距離画像を記憶する画
像取込手段と、距離画像内から検知対象物に対応する領
域を抽出する領域選択手段と、領域選択手段により抽出
した領域内の複数個の代表点について距離画像の画素値
を代表距離として求める代表距離計算手段と、3次元位
置測定装置の座標系から監視空間の座標系への座標変換
を行うとともに3次元位置測定装置の既知寸法と代表距
離とから監視空間内での代表点に対応する点の高さおよ
び複数個の代表点に対応する点間の距離をそれぞれ求め
る領域特徴抽出手段と、領域特徴抽出手段により求めた
高さおよび距離がともに規定の判別範囲内であるときに
所要の検知対象物が監視空間に存在すると判断する検知
判断手段とからなることを特徴とする。
【0017】請求項8の発明は、請求項5または請求項
7の発明において、前記代表距離計算手段が、前記検知
対象物の高さに相当する代表点として前記領域選択手段
により抽出した領域内で距離画像の画素値が最小である
点を用いることを特徴とする。
【0018】請求項9の発明は、請求項5、請求項7、
請求項8の発明において、前記物体検知判断手段が、前
記検知対象物の高さの単位時間あたりの変化幅が規定値
を越えると検知対象物が転倒したと判断する転倒検知手
段を備えることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本実施形態
は、図1に示すように、室内Rを監視空間とするために
3次元位置測定装置1を天井Cに取り付けている例を示
す。3次元位置測定装置1は、従来の技術として説明し
た能動型を用いることを想定しており、線状あるいは扇
状の光ビームを投光手段から監視空間に投光するととも
に監視空間内で光ビームを走査し、PSDのような半導
体位置検知素子やTVカメラを受光手段に用いて光ビー
ムにより形成される輝点または輝線の位置を監視するこ
とにより、輝点または輝線が形成されている部位までの
距離を求めるように構成される。監視空間内において輝
点または輝線が形成されている部位までの距離を求める
技術については周知であるから詳しく説明しないが、投
光手段と受光手段との位置関係が既知であって、かつ光
ビームの投光方向と、投光手段の位置と、受光手段に形
成される輝点または輝線の像の位置との関係を用いて三
角測量の原理により距離を幾何学的に算出することがで
きる。したがって、上述したように光ビームを監視空間
で走査することにより、監視空間の全体について輝点ま
たは輝線が形成されている物体までの距離を求めること
ができる。
【0020】3次元位置測定装置1によって求められた
距離は画像取込手段2に入力され、画像取込手段2に一
時的に記憶される。画像取込手段2では、距離を格納す
る領域が光ビームの投光方向に対応付けられており、画
像取込手段2に記憶されたデータが距離画像になる。つ
まり、画像内の各画素に相当するアドレスにそれぞれ3
次元位置測定装置1で求めた距離が格納され、結果的に
各画素の画素値を距離とする距離画像が得られる。
【0021】本実施形態では、画像取込手段2に格納さ
れた距離画像に検知対象物が含まれるか否かを判定する
ためにパターンマッチング技術を用いている。そこで、
画像取込手段2に格納された距離画像と比較すべき基準
パターンを格納するパターン記憶手段3と、距離画像と
基準パターンとの差画像を抽出する差画像抽出手段4と
を設けている。
【0022】パターン記憶手段3に格納された基準パタ
ーンは、検知対象物に関する3次元データであって本実
施形態ではCADデータを用いて作成されている。つま
り、CADデータを適宜の向きの投影面に投影すれば、
投影面を画面とし3次元位置測定装置1からの距離を画
素値とする距離画像と等価な基準パターンが得られる。
このようにして得られる基準パターンは2次元平面内の
各位置に距離を対応付けた3次元データであって、検知
対象物について3次元位置測定装置1からの距離の分布
パターンになる。基準パターン記憶部3には、監視空間
内で検知対象物が投影されると予想されるあらゆる向き
の投影面についてCADデータを投影することによって
生成した基準パターンが登録される。差画像抽出手段4
では、画像取込手段2に格納された距離画像と基準パタ
ーン記憶部3に格納された複数個の基準パターンとの差
分を画素値とした差画像を求める。差画像を求めるにあ
たっては、各基準パターンを画像取込手段2に格納され
た距離画像内で走査し、濃淡画像やカラー画像に対する
パターンマッチングの場合と同様に、2次元平面内での
基準パターンの走査になるから、1つの基準パターンに
対する処理は比較的短時間で終了する。
【0023】いま、画像取込手段2に格納された距離画
像において検知対象物が含まれる部位に基準パターンが
一致したとすれば、差画像における各画素の画素値はす
べて等しくなると考えられる。つまり、基準パターン記
憶部4における基準データを生成するCADデータによ
り表された検知対象物の向きが、監視空間における検知
対象物の向きに一致したことになり、距離画像内で両者
を相対的に回転させることなく平行移動させるだけで重
ね合わせることができる状態とみなすことができる。
【0024】そこで、上述のようにして差画像抽出手段
4において抽出した差画像内の各画素の画素値のばらつ
きの程度を評価すれば、監視空間内での検知対象物のデ
ータと基準パターンとの一致度を評価することができ、
監視空間内での検知対象物の存否を判定することができ
る上に、監視空間内での検知対象物の向きを特徴量とし
て知ることが可能になる。差画像内の各画素の画素値の
ばらつきの程度を評価する方法としては、ばらつきの程
度を評価する一般的な手法を用いることができる。本実
施形態では、各画素値と一定値との差分を残差として求
め、残差の絶対値の総和(「残差絶対和」と呼ぶ)の大
きさをばらつきの程度として評価する。この一定値は適
宜に設定することが可能であるが、差画像の画素値の平
均値を用いるのが望ましい。残差絶対和は、一致度演算
手段5により求められ、求めた残差絶対和を判定手段6
に入力して規定の閾値と大小判定することにより監視空
間内での検知対象物の存否を判定することができる。ま
た、残差絶対和が最小になるときの基準パターンによっ
て監視空間内での検知対象物の向きを知ることができ
る。ここに、本実施形態では画像取込手段2に格納され
た距離画像に対して基準パターンの拡大・縮小は不要な
場合を想定しているが、監視空間が比較的広く距離画像
と基準パターンとの比率が異なる場合には、距離画像と
基準パターンとの一方に対して拡大・縮小を行ってもよ
い。
【0025】以下では、上述した構成の動作をまとめて
簡単に説明する。なお、説明を簡単にするために距離画
像を2次元データではなく1次元データとして説明す
る。つまり、直線上の位置について距離が得られている
ものとする。画像取込手段2に格納された距離画像(イ
で示す)とパターン記憶手段3に格納された基準パター
ン(ロ,ロ′で示す)とは図2(a)のような関係にな
る。基準パターン(ロ)(ロ′)は距離画像(イ)に対
して走査され、たとえば基準パターン(ロ)の位置から
基準パターン(ロ′)の位置まで移動するものとする。
差画像抽出手段4は、基準パターン(ロ)(ロ′)の位
置を一定画素数ずつずらして距離画像との差画像を求め
る。図2(b)に示すように、差画像における各画素値
(つまり、距離画像(イ)と基準パターン(ロ)
(ロ′)との差分)は、基準パターン(ロ)に対してば
らつきが少なく、基準パターン(ロ′)に対してばらつ
きが大きくなっている。
【0026】差画像における画素値のばらつきの程度を
評価するために、一致度演算手段5では、差画像におけ
る画素値の平均値を求め、図2(c)のように、差画像
における各画素値と求めた平均値との差分を残差として
求める。さらに、一致度演算手段5では、残差の絶対値
の和である残差絶対和を求める。差画像における画素値
の平均値は、3次元位置測定装置1と検知対象物との間
の距離と基準パターンを生成する際にCADデータを投
影した投影面までの距離との差に相当するオフセットと
みなすことができ、一致度演算手段5では、差画像の画
素値からオフセットを除去するとみなすことができる。
判定手段6では、上述のようにして求めた残差絶対和が
あらかじめ設定した規定の閾値よりも小さいときには、
基準パターンにより表された検知対象物が監視空間に存
在すると判定する。
【0027】図2から明らかなように、基準パターンと
の一致度が低い場合のほうが一致度の高い場合よりも差
画像の画素値の総和が小さくなることがあるが、差画像
の画素値の総和ではなく差画像の画素値からオフセット
に相当する一定値を減算した残差の絶対値の総和を用い
ることによって、画素値のばらつきが大きいほど大きく
なり、基準パターンとの一致度を正確に評価することが
できる。
【0028】(第2の実施の形態)第1の実施の形態に
おいても説明したように、3次元位置測定装置1から検
知対象物までの距離が変化すれば距離画像内において検
知対象物の大きさが変化するから、検知対象物までの距
離が比較的大きく変化する場合には基準パターンとの一
致度を正確に求めることができなくなる。そこで、本実
施形態では、同じ検知対象物に対して大きさの異なる複
数個の基準パターンをパターン記憶部3に格納してい
る。
【0029】すなわち、図3に示すように、CADデー
タを投影する投影面PL1,PL2,PL3までの距離
が異なると、同じCADデータから得られる基準パター
ンの大きさS1,S2,S3が異なる。そこで、図4
(a)(b)(c)に示すように、あらかじめ大きさの
異なる複数個(図示例では3個)の基準パターンB1,
B2,B3をパターン記憶手段3に登録しておき、画像
読込手段2に格納された距離画像に対する各基準パター
ンB1,B2,B3の一致度を求めるのである。
【0030】したがって、図5(a)に示すような距離
画像が画像取込手段2に格納されているものとし、図5
(b)(c)(d)にそれぞれ線aとして示す基準パタ
ーンB3,B2,B1がパターン記憶手段3に登録され
ているものとすれば、残差は図5(b)(c)(d)に
それぞれ線bとして示すようになる。つまり、残差絶対
和は基準パターンB2に対してもっとも小さくなり、基
準パターンB2との一致度がもっとも高いと言える。こ
のようにして距離画像内で検知対象物が占める領域の大
きさが変化しても基準パターンとの一致度を正確に求め
ることが可能になる。
【0031】本実施形態の構成では、相似形状の複数個
の基準パターンをパターン記憶手段3に格納しているか
ら、検知対象物までの距離の変化が比較的大きい場合や
相似であるが大きさの異なる複数個の検知対象物が存在
する場合であっても、距離画像と基準パターンとの一致
度を求めて検知対象物の存否の判定の抽出が可能にな
る。他の構成および動作は第1の実施の形態と同様であ
る。
【0032】(第3の実施の形態)本実施形態は、図6
に示すように、第1の実施の形態の構成に領域選択手段
7を付加したものである。領域選択手段7は、画像取込
手段2に格納された距離画像を2値化することにより、
距離画像内から検知対象物が存在する領域を抽出し、距
離画像から抽出した領域のデータを基準パターンとして
パターン記憶手段3に登録する機能を有する。領域選択
手段7は基準パターンをパターン記憶手段3に登録する
際に用いられ、距離画像と基準パターンとのパターンマ
ッチングにより検知対象物の存否を判定したり特徴量を
抽出したりする際には用いない。
【0033】基準パターンをパターン記憶手段3に登録
する際の領域選択手段7の動作をさらに詳しく説明す
る。領域選択手段7には距離に関して2つの閾値Lt
1,Lt2(Lt1<Lt2)が設定されており、画像
取込手段2に格納されている距離画像から両閾値Lt
1,Lt2の間の距離範囲に属する画素を抽出する。つ
まり、距離画像の各画素の座標を(x,y)で表し、各
画素の画素値をD(x,y)で表すものとすれば、Lt
1<D(x,y)<Lt2を満たす画素(x,y)の集
合を抽出し、集合に属する画素(x,y)が白画素(画
素値が1)、残りが黒画素(画素値が0)となるように
2値化する。このように距離画像の2値化によりマスク
を形成することができるから、このマスクを距離画像に
重ねることによって、距離画像から白画素に対応する領
域のみを抽出する。このようにして領域選択手段7にお
いて距離画像から一部領域の画素の集合を抜き出すこと
ができるのであって、この画素の集合を基準パターンと
してパターン記憶手段3に格納するのである。
【0034】すなわち、図7(a)に示すような距離画
像が画像取込手段2に格納されているとすれば、領域選
択手段7では、まず距離画像を2値化して図7(b)に
示すような2値画像を生成する。この2値画像のうちの
白画素の領域を距離画像から抽出すると、図7(c)に
示すような基準パターンを生成することができるのであ
る。
【0035】パターン記憶手段3に登録された基準パタ
ーンは第1の実施の形態と同様であって、差画像抽出手
段4において画像取込手段2に格納された距離画像と基
準パターンとの差画像を抽出し、一致度演算手段5にお
いて差画像の画素値のばらつきの程度を評価し、判定手
段6では差画像の画素値のばらつきの程度が規定の閾値
よりも小さいときに、距離画像内に基準パターンと一致
度の高い領域が存在すると判定する。他の構成および動
作は第1の実施の形態と同様である。
【0036】本実施形態の構成では、抽出しようとする
検知対象物についてCADデータによって基準パターン
を設定する必要がなく、実際に3次元位置測定装置1で
検出される検知対象物に関する距離画像から基準パター
ンを抽出することになり、検知対象物の形状が複雑であ
っても基準パターンを容易に生成することができるとと
もに、基準パターンの変更が容易になる。しかも、3次
元位置測定装置1により得られる距離画像から基準パタ
ーンを生成するから、検知対象物に合致した形状の基準
パターンを設定することができ、特定の検知対象物が監
視空間内で移動するような場合でも他の物体と明確に区
別して追跡することが可能になる。
【0037】(第4の実施の形態)本実施形態は、第3
の実施の形態と同様に、領域選択手段7を備えるもので
あるが、領域選択手段7として図8に示すように、逐次
入力される2つの距離画像の差分を求める差分計算手段
7aと、差分計算手段7aにより求めた距離画像の差分
によって距離画像内で変化の生じた領域を抽出する変化
領域抽出手段7bとを備えたものを用いる。変化領域抽
出手段7bは、距離画像の差分を2値化するとともに、
2値化により得られた白画素の領域に対して膨張処理お
よび収縮処理を施すことによって白画素の領域の穴埋め
を行い、白画素の連続した領域を有するマスクを形成す
る。さらに、変化領域抽出手段7bでは、領域選択手段
7に入力された2つの距離画像のうち後から入力された
距離画像にマスクを重ねることによって距離画像から白
画素に対応する領域を基準パターンとして抽出する。
【0038】基準パターンをパターン記憶手段3に登録
する際の領域選択手段7の動作をさらに詳しく説明す
る。領域選択手段7に設けた差分計算手段7aには、検
知対象物が監視空間内に存在している時間内の異なる時
刻において得られた2つの距離画像が画像取込手段2か
ら入力される。両距離画像の時間差は短いほどマスクを
小さく設定できる点で望ましいが、両距離画像の時間差
が大きいほど演算量は低減されるから、両距離画像の時
間差は所望の演算量に応じて適宜に設定する。
【0039】差分計算手段7aでは、両距離画像間の差
分である差分距離画像を求める。監視空間内で移動する
物体が存在しなければ差分距離画像の全画素の画素値が
0になるが、移動する物体が存在すれば画素値が0では
ない画素が生じることになる。つまり、監視空間内で検
知対象物が移動すれば、差分距離画像では入力された2
つの距離画像において検知対象物が存在する領域に対応
する画素の画素値が0ではない値になる。
【0040】変化領域抽出手段7bでは、第3の実施の
形態における領域選択手段7と同様に距離に関して2つ
の閾値Lt3,Lt4(Lt3<Lt4)が設定されて
おり、差分距離画像から両閾値Lt3,Lt4の間の範
囲に属する画素を抽出する。つまり、差分距離画像にお
いて各画素の座標を(x,y)で表し、各画素の画素値
をS(x,y)で表すものとすれば、Lt3<S(x,
y)<Lt4を満たす画素(x,y)の集合を抽出し、
集合に属する画素(x,y)が白画素(画素値が1)、
残りが黒画素(画素値が0)となるように2値化する。
このようにして2値化すれば、差分距離画像のうち画素
値が0ではない画素の集合を白画素として抽出すること
ができるから、白画素の領域は監視空間内で移動する物
体が存在していた領域を表すことになる。ここで、白画
素の領域は必ずしも連続した1つの領域にはならないか
ら、白画素の連続する1つの領域が形成されるように穴
埋めを行ってマスクを生成する。
【0041】上述したように2つの距離画像のうち後か
ら入力された距離画像に対してマスクを重ね合わせ、白
画素に対応する領域の画素を抽出すれば、抽出された画
素を基準パターンとして用いることが可能になる。つま
り、抽出された画素をパターン記憶手段3に基準パター
ンとして格納するのである。
【0042】すなわち、図9(a)(b)に示すような
2つの距離画像が画像取込手段2に逐次格納されるとす
れば、領域選択手段7の差分計算手段7aでは、両距離
画像の各画素値の差を求めて図9(c)のような差分距
離画像を求める。次に、変化領域抽出手段7bでは、差
分距離画像を2値化して図9(d)に示すような2値画
像を生成する。このようにして求めた2値画像では白画
素が分布している領域に検知対象物が含まれると考えら
れるが、白画素内に黒画素が入り交じっているから、検
知対象物が存在すると考えられる領域内の全画素が白画
素になるように白画素による穴埋めを行い、結果的に図
9(e)のようなマスクを生成する。こうして求めたマ
スクを、後から入力された図9(b)の距離画像に重ね
合わせると、図9(f)に示す基準パターンを生成する
ことができる。
【0043】パターン記憶手段3に登録された基準パタ
ーンは第1の実施の形態と同様であって、差画像抽出手
段4において画像取込手段2に格納された距離画像と基
準パターンとの差画像を抽出し、一致度演算手段5にお
いて差画像の画素値のばらつきの程度を評価し、判定手
段6では差画像の画素値のばらつきの程度が規定の閾値
よりも小さいときに、距離画像内に基準パターンと一致
度の高い領域が存在すると判定する。他の構成および動
作は第1の実施の形態と同様である。
【0044】しかして、本実施形態の構成では、監視空
間内で検知対象物が移動する場合に、検知対象物の移動
によって生じた2つの距離画像間の差を利用して基準パ
ターンを設定するから、監視空間内で移動した検知対象
物について基準パターンを自動的に生成することがで
き、基準パターンの設定後には検知対象物の検出や追跡
を容易に行うことができる。
【0045】(第5の実施の形態)上述した各実施形態
では、主として監視空間内における検知対象物の存否の
判定を行う例を示したが、本実施形態は、主として検知
対象物の特徴量を抽出することを目的にしている。以下
では、室内Rにおいて床面F(図10参照)からの検知
対象物の代表点の高さ寸法を求める例について説明す
る。
【0046】本実施形態では、検知対象物について基準
パターンとの一致度を判定する必要がないから距離画像
内において検知対象物の存在する領域を抽出すれば十分
であって、図10に示すように、第3の実施の形態と同
様の領域選択手段7を設けている。また、第3の実施の
形態において基準パターンとの一致度を求めるために必
要であった構成、すなわち、パターン記憶手段3、差画
像抽出手段4、一致度演算手段5、判定手段6は設け
ず、後述する代表距離計算手段8と領域特徴抽出手段9
とを設けている。
【0047】領域選択手段7は画像取込手段2に格納さ
れている距離画像から検知対象物の存在する領域を抽出
するためのマスクを生成する。つまり、距離画像につい
て2つの閾値の間の画素値を持つ領域を抽出する2値化
を行い、2値化により得られた2値画像の白画素の領域
を検知対象物の存在する領域とする。
【0048】代表距離計算手段8は、領域選択手段7に
より得られた2値画像における白領域の重心の座標(x
si,ysi)を求めるとともに、距離画像における座
標(xsi,ysi)の画素値D(xsi,ysi)を
3次元位置測定装置1の位置に応じて設定した基準点か
ら検知対象物の代表点までの代表距離Lとして求める。
ここで、基準点は3次元位置測定装置1の設置位置に基
づいて設定されているから基準点の位置は既知であり、
また基準点と代表点とを結ぶ方向も3次元位置測定装置
1からの光ビームの投光方向によって既知であるから、
代表距離Lが求められたことによって、床面Fからの代
表点の高さを領域特徴抽出手段9において求めることが
できる。
【0049】すなわち、図11(a)に示すような距離
画像が画像取込手段2に格納されているとすれば、領域
選択手段7では、まず距離画像を2値化して図11
(b)に示すような2値画像を生成する。次に、図11
(c)のように、2値画像のうちの白画素の領域の重心
の座標(xsi,ysi)を求め、図11(d)のよう
に、距離画像における座標(xsi,ysi)の画素値
D(xsi,ysi)を代表距離Lとして求めるのであ
る。
【0050】以下では、領域特徴抽出手段9において代
表距離Lに基づいて代表点の高さを算出する方法につい
て図12および図13に基づいて説明する。ここで、距
離画像の画面内での2次元の座標系を画面座標系Ciと
呼び、実空間において設定した座標系を世界座標系Cw
と呼ぶことにする。画面座標系Ciでは画面の中心を原
点Oiとする。世界座標系Cwは監視空間である室内R
の床面に対して鉛直上向きをZw軸方向とし、床面上で
3次元位置測定装置1の直下を原点Owに設定する。つ
まり、3次元位置測定装置1の床面からの高さをZsw
とすると、装置座標系Ccの原点Ocは世界座標系Cw
のZw軸上であってZw軸方向に高さZcwだけずれて
位置することになる。また、装置座標系CcのZc軸は
世界座標系CwのZw軸に対して角度θをなすものとす
る。世界座標系CwにおいてXw軸方向およびYw軸方
向は監視空間の形状に応じて適宜に設定する。さらに、
3次元位置測定装置1の視野において距離画像の画面の
X軸方向とY軸方向とに一致する方向をXc軸方向およ
びYc軸方向とし、かつ3次元位置測定装置1の前方を
Zc軸方向とする座標系を装置座標系Ccと呼ぶことに
する。装置座標系Ccの原点は3次元位置測定装置1の
視野の中心線上であって距離の測定の基準点となる位置
に設定する。たとえば、3次元位置測定装置1の受光手
段としてTVカメラを用いるとすれば、撮影用のレンズ
の焦点位置を装置座標系Ccの原点Ocに設定する。つ
まり、レンズの焦点距離をfcとすれば、画面座標系C
iの原点Oiは装置座標系Ccの原点Ocからfcの距
離に位置することになる。
【0051】ところで、距離画像について検知対象物の
代表点(白画素の領域の重心)の座標(xsi,ys
i)を求めると座標値は画素数を単位として求められる
のであるが、画面座標系Ciでの代表点の座標(xs
i,ysi)に基づいて世界座標系Cwでの代表点の床
面Fからの高さを求めるには、単位を長さの単位に変換
する必要がある。たとえば、3次元位置測定手段1の受
光手段にTVカメラを用いるものとして、受光面の物理
サイズがSxr×Syr〔mm〕であって、画素数がS
xi×Syi〔画素〕であるとすれば、受光面上ではX
軸方向の画素間のピッチはSxr/Sxi〔mm〕にな
り、Y軸方向の画素間のピッチはSyr/Syi〔m
m〕になる。したがって、検知対象物の代表点の受光面
上で単位をミリメートルとするときの座標(xsc,y
sc)は、以下のように求めることができる。 xsc=xsi×(Sxr/Sxi) ysc=ysi×(Syr/Syi) ここで、画面座標系Ciの座標をミリメートル単位で表
せば、装置座標系Ccとは原点の位置をZ軸方向にfc
だけ変位させているから、画面座標系Ciにおける座標
(xsc,ysc)に対応する装置座標系Ccでの座標
(Xsc、Ysc,Zsc)は、(Xsc、Ysc,Z
sc)=(xsc,ysc,fc)になる。
【0052】上述したように、装置座標系CcのZc軸
は世界座標系CwのZw軸に対して角度θをなすから、
装置座標系Ccでの座標(Xsc、Ysc,Zsc)
と、世界座標系Cwでの座標(Xsw,Ysw,Zs
w)との関係は、数1のようになる。つまり、数1によ
って装置座標系Ccから世界座標系Cwへの座標変換を
行うことになる。
【0053】
【数1】
【0054】求めた点Rの座標(Xsw,Ysw,Zs
w)に対応する世界座標系Cwにおける検知対象物Ob
の代表点Pの座標(Xpw,Ypw,Zpw)は、図1
3に示す直角三角形OcPQと、直角三角形OcRTと
の相似を利用して求めることができる。点Ocと点Pと
の距離は上述した代表距離Lであり、点Ocと点Rの距
離Lcは直角三角形OcOiRの斜辺の長さであること
に着目すれば、次式によって求めることができる。 Lc=(Xsc2 +Ysc2 +fc2 1/2 したがって、点Pの高さZpwは次式のように求められ
る。 Zpw=L(Zcw−Zsw)/Lc つまり、あらかじめ3次元位置測定装置1の高さを定数
として与えておけば、検知対象物Obの代表点Pについ
て床面Fからの高さ求めることができる。要するに、3
次元位置測定装置1の物理仕様(受光面の物理サイズ、
画素数、床面Fからの高さ、光軸の向きなど)と代表距
離Lとを用いて画面座標系Ciから世界座標系Cwへの
座標変換が可能になるのである。なお、3次元位置測定
装置1および画像取込手段2の機能は第1の実施の形態
と同様である。
【0055】(第6の実施の形態)本実施形態は図10
に示した第5の実施の形態と同様の構成を用いるが、第
5の実施の形態では検知対象物の代表点として距離画像
を2値化して抽出した白画素の領域の重心位置を用いた
のに対して、本実施形態では検知対象物について2個の
代表点を求め、両代表点間の距離を求めることによって
検知対象物の大きさを特徴量として抽出するものであ
る。
【0056】すなわち、本実施形態における代表距離計
算手段8は、図14(a)のような距離画像を領域選択
手段7で2値化して得た図14(b)のような2値画像
における白画素の領域において、図14(c)のように
2個の代表点の座標(xs1,ys1)(xs2,ys
2)を求める。両代表点間の距離が検知対象物の大きさ
に対応するように、両代表点は白画素の周縁の離れた2
点として設定する。本実施形態では白画素の領域の重心
を通り距離画像の画面の水平方向(y軸方向)に延長し
た直線と黒画素の領域との交点で白画素内の画素を代表
点として抽出している。要するに、重心を求めた後に2
値画像内を水平方向に走査し、画素値が黒画素(画素値
=0)になれば、1つ前の白画素を代表点の画素とす
る。このようにして求めた代表点の座標は距離画像に照
合され、図14(d)のように各代表点に対応する画素
の画素値が検知対象物までの代表距離L1,L2として
求められる。
【0057】2個の代表点と各代表点に対応する代表距
離L1,L2が求まると、領域特徴抽出手段9において
第5の実施の形態と同様にして、各代表点の座標(xs
1,ys1)(xs2,ys2)を装置座標系Ccに変
換して(Xsc1,Ysc1,Zsc1)(Xsc2,
Ysc2,Zsc2)とし、さらに、世界座標系Cwに
おける検知対象物Obの代表点P1(Xp1w,Yp1
w,Zp1w)および代表点P2(Xp2w,Yp2
w,Zp2w)を、以下の形で求めることができる。 Xp1w=L1(Zcw−Zs1w)/xsc1 Yp1w=L1(Zcw−Zs1w)/ysc1 Zp1w=L1(Zcw−Zs1w)/Lc Xp2w=L2(Zcw−Zs2w)/xsc2 Yp2w=L2(Zcw−Zs2w)/ysc2 Zp2w=L2(Zcw−Zs2w)/Lc ただし、Zs1wは、第5の実施の形態において説明し
た数1を用い、(Xsc,Ysc,Zsc)を(Xsc
1,Ysc1,Zsc1)に置き換えたときのZswの
値であり、Zs2wは、(Xsc,Ysc,Zsc)を
(Xsc2,Ysc2,Zsc2)に置き換えたときの
Zswの値である。他の値は第5の実施の形態において
説明した通りである。
【0058】上述のようにして検知対象物Obの2つの
代表点P1,P2の座標を求めることができるから、両
代表点P1,P2の間の距離は以下の形で求めることが
できる。 ((Xp1w−Xp2w)2 +(Yp1w−Yp2w)
2 +(Zp1w−Zp2w)2 1/2 上述のようにして検知対象物Obの2つの代表点P1,
P2の間の距離によって検知対象物Obの大きさを推定
することができる。また、距離画像内での代表点の求め
方は規則的であるから、上述のようにして求めた距離は
検知対象物Obの大きさを評価する値として用いること
ができる。なお、本実施形態では2値画像における白画
素の領域の重心から水平方向に直線を延長して代表点を
求めたが、重心から垂直方向に直線を延長して代表点を
求めてもよい。他の構成および動作は第5の実施の形態
と同様である。なお、本実施形態では2個の代表点を用
いているが、3個以上の代表点を用いる場合も同様であ
って、たとえば重心から水平方向と垂直方向とに延長し
た直線上での白画素の領域の端点を用いれば4点の代表
点を用いて同様に処理することができる。
【0059】(第7の実施の形態)本実施形態は、図1
5に示すように、図10に示した第5の実施の形態の構
成に加えて領域特徴抽出手段9の出力を受けて検知対象
物の存否を判断する検知判断手段10を設けたものであ
る。3次元位置測定装置1、画像取込手段2、領域選択
手段7は第5の実施の形態と同様の構成であって同様に
機能する。
【0060】ところで、本実施形態の代表距離計算手段
8は、距離画像から得た2値画像における白画素の領域
の代表点の座標として、第5の実施の形態と同様に重心
の座標(xsi,ysi)を求めるとともに、第6の実
施の形態と同様に白画素の領域の周縁の2点(端点)の
座標(xs1,ys1)(xs2,ys2)を求める。
つまり、本実施形態では3個の代表点に対応する代表距
離L,L1,L2を距離画像から求める。代表距離L,
L1,L2の求め方は第5の実施の形態および第6の実
施の形態の手順を用いる。すなわち、本実施形態におけ
る代表距離計算手段8は、図16(a)のような距離画
像を領域選択手段7で2値化して得た図16(b)のよ
うな2値画像における白画素の領域から、図16(c)
のように重心となる代表点の座標(xsi,ysi)と
端点である2個の代表点の座標(xs1,ys1)(x
s2,ys2)とを求め、各代表点の座標(xsi,y
si)(xs1,ys1)(xs2,ys2)を距離画
像に照合することによって、図16(d)のように各代
表点に対応する代表距離L,L1,L2を求める。
【0061】代表距離計算手段8において代表距離L,
L1,L2が求まると、領域特徴抽出手段9において第
5の実施の形態および第6の実施の形態と同様にして座
標変換を行い、検知対象物Obの代表点Pについて床面
Fからの高さZpwを求める。この演算は第5の実施の
形態と同様の演算になり、代表点Pの高さZpwは次式
で表される。 Zpw=L(Zcw−Zsw)/Lc ただし、Lc=(Xsc2 +Ysc2 +fc2 1/2 また、領域特徴抽出手段9では、検知対象物Obの代表
点P1,P2について距離d12を求める。この演算は
第6の実施の形態と同様の演算になり、距離d12(つ
まり、検知対象物の幅)は次式で表される。 d12=((Xp1w−Xp2w)2 +(Yp1w−Y
p2w)2 +(Zp1w−Zp2w)2 1/2 上述のようにして、領域特徴抽出手段9によって検知対
象物の高さZpwおよび幅d12を求めることができる
から、検知判断手段10では、高さZpwおよび幅d1
2がともに規定した判別範囲内であるときに想定した検
知対象物が監視空間に存在すると判定する。
【0062】いま、検知対象物を人体と想定すると、代
表点Pは検知対象物の中心付近に位置するから頭部また
は肩部と考えられ、代表点P1,P2の距離は肩幅に相
当すると考えられる。そこで、高さZpwに対する判別
範囲を80〜200cm程度に設定するとともに、幅d
12に対する判別範囲を20〜50cm程度に設定すれ
ば、監視空間内における人体の存否を検知することが可
能になる。なお、本実施形態において代表点として3点
を用いているが、4点以上であってもよく、また検知対
象物の大きさを評価するための2点を代表点とし、高さ
については一方の代表点の高さを用いることも可能であ
る。
【0063】(第8の実施の形態)本実施形態は基本的
には図15に示した第7の実施の形態と同様の構成であ
るが、代表距離計算手段8において重心を代表点として
求める代わりに、領域選択手段7により得られた2値画
像の白画素の領域内で距離画像の画素値が最小になる画
素の座標を求める。この画素は白画素の領域内であるか
ら、検知対象物の範囲内の画素である可能性が高く、か
つ白画素の領域内で距離画像における画素値が最小にな
る画素であるから、検知対象物において3次元位置測定
装置1からの距離が最小になる部位と考えられる。すな
わち、検知対象物においてもっとも高い部位に対応して
いる可能性が高いといえる。
【0064】そこで、3次元位置測定装置1を視野の中
心線が鉛直下向きになるようにして天井Cに設置し、3
次元位置測定装置1の下を通過する人体の頭部を検出す
る目的に使用するとすれば、本実施形態では検知判断手
段10において高さに関して設定する判別範囲を第7の
実施の形態よりも狭い範囲に設定することが可能にな
る。これは、第7の実施の形態では距離画像から求めた
2値画像における白画素の領域の代表点として重心を用
いていることにより、代表点が検知対象物におけるもっ
とも高い部位になる可能性が十分に高いとは言えないの
に対して、本実施形態の構成では代表点として3次元位
置測定装置1からの距離が最小になる部位を選択したこ
とにより、検知対象物におけるもっとも高い部位に対応
している可能性が高くなるからである。しかして、検知
判断手段10において高さに関して設定する判別範囲
を、第7の実施の形態では80〜200cmに設定して
いるとすれば、本実施形態では、たとえば120〜20
0cmに設定することが可能になる。他の構成および動
作は第7の実施の形態と同様であって、本実施形態の構
成を採用すれば、第7の実施の形態に比較して判別範囲
を狭くしたことによって、誤検出の可能性を低減するこ
とができる。
【0065】(第9の実施の形態)本実施形態は、図1
7に示すように、基本的には図15に示した第7の実施
の形態と同様の構成を有する。ただし、本実施形態の検
知判断手段10には、人体である検知対象物の代表点の
高さについて時間変化を追跡することによって人体であ
る検知対象物の転倒を検知する転倒検知手段10aを備
える点が相違する。追跡する代表点としては第7の実施
の形態のように距離画像を2値化した2値画像における
白領域の重心または第8の実施の形態のように白画素の
領域内で3次元位置測定装置1からの距離が最小になる
点を用いる。
【0066】本実施形態の特徴である転倒検知手段10
aでは、領域特徴抽出手段9において求めた代表点の床
面からの高さを逐次記憶する。すなわち、3次元位置測
定装置1において一定時間毎に距離画像を生成し、生成
された距離画像に基づいて代表点の高さの変化を追跡す
る。ところで、人の頭部の高さの時間変化は、人が座る
ときには図18にイで示す変化になり、人が転倒したと
きには図18にロで示す変化になる。つまり、図18に
よれば、人が転倒するときには短時間で頭部の高さが大
きく減少することがわかる。ちなみに、図示例では人が
座るときの1秒間の高さ変化は最大で70cm程度であ
るのに対して、人が転倒するときの1秒間の高さ変化は
120cm以上になっている。そこで、たとえば3次元
位置測定装置1において距離画像を1秒毎に生成し、距
離画像から得られる代表点の高さの変化が100cmを
越えたときに検知対象物である人体が転倒したと判定す
るように転倒検知手段9を構成すれば、座る行為と転倒
とを区別しながらも転倒を検知することが可能になる。
【0067】なお、上述した各実施形態において示した
数値は一例であって、目的に応じて適宜に設定すればよ
く、とくに第9の実施の形態においては、転倒の判断に
1秒毎の高さの変化率を用いるとしても、距離画像を生
成する時間間隔をより短い時間(たとえば、0.1秒)
に設定することによって転倒の瞬間をより確実に捉える
ことが可能になる。要するに、転倒検知手段10aでは
代表点の単位時間あたりの高さの変化幅が規定値を越え
たときには検知対象物が転倒したと判断するのである。
【0068】
【発明の効果】請求項1の発明は、監視空間内の全領域
について物体までの距離を測定する3次元位置測定装置
と、監視空間を撮影した画面上の各画素の画素値が3次
元位置測定装置により測定した距離である距離画像を記
憶する画像取込手段と、検知対象物について3次元位置
測定装置からの距離の分布パターンを基準パターンとし
て記憶するパターン記憶手段と、前記距離画像内で基準
パターンを走査するとともに距離画像内での基準パター
ンの各位置において距離画像と基準パターンとの差分の
画素値からなる差画像を抽出する差画像抽出手段と、差
画像抽出手段により抽出した差画像の画素値のばらつき
の程度を距離画像と基準パターンとの一致度として求め
る一致度演算手段と、一致度演算手段により求めた一致
度を閾値と大小比較することにより監視空間内での検知
対象物の存否を判定する判定手段とを備えるものであ
り、距離画像に対する基準パターンのパターンマッチン
グを行うことに相当するから、距離画像を用いながらも
比較的少ない演算処理で検知対象物の存否を正確に判断
することが可能になる。とくに、一致度には差画像の画
素値のばらつきの程度を用いているから、四則演算程度
の簡単な演算によって少ない演算量で一致度を求めるこ
とが可能になる。
【0069】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記パターン記憶手段には前記検知対象物について
大きさの異なる相似形状の複数種類の基準パターンが登
録されているものであり、監視空間内で検知対象物まで
の距離が比較的大きく変化したり相似であるが大きさの
異なる検知対象物が監視空間に存在する場合であって
も、監視空間内での検知対象物の存否を容易に抽出する
ことができる。
【0070】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記距離画像内から前記検知対象物に対応する領域
を抽出する領域選択手段が付加され、前記距離画像から
領域選択手段により抽出された領域が基準パターンとし
てパターン記憶手段に格納されるものであり、現実の検
知対象物を用いて基準パターンを設定することになるか
ら、検知対象物に合致した形状の基準パターンを設定す
ることができ、特定の検知対象物が監視空間内を移動す
るような場合でも他の物体と区別して追跡することが可
能になる。
【0071】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、前記監視空間内を移動する前記検知対象物に適用す
る距離画像処理装置であって、前記領域選択手段が、監
視空間内に検知対象物が存在している時間内の異なる時
刻の2つの距離画像から差分である差分距離画像を求め
る差分計算手段と、差分距離画像において画素値が0で
はない規定の閾値範囲内に属する画素からなる領域を前
記距離画像から抽出し基準パターンとしてパターン記憶
手段に格納する変化領域抽出手段とを備えるものであ
り、監視空間内で検知対象物が移動する場合に、検知対
象物の移動によって生じた2つの距離画像間の差を利用
して基準パターンを設定しているから、監視空間内で移
動した検知対象物について基準パターンを自動的に生成
することができる。
【0072】請求項5の発明は、検知対象物よりも上方
に配設され下方に設定した監視空間内の全領域について
物体までの距離を測定する3次元位置測定装置と、監視
空間を撮影した画面上の各画素の画素値が3次元位置測
定装置により測定した距離である距離画像を記憶する画
像取込手段と、距離画像内から検知対象物に対応する領
域を抽出する領域選択手段と、領域選択手段により抽出
した領域内の代表点について距離画像の画素値を代表距
離として求める代表距離計算手段と、3次元位置測定装
置の座標系から監視空間の座標系への座標変換を行うと
ともに3次元位置測定装置の既知寸法と代表距離とから
監視空間内での代表点に対応する点の高さを求める領域
特徴抽出手段とからなるものであり、距離画像から代表
点を抽出して代表点に対応する高さを検知対象物の特徴
量として求めるから、距離画像を用いながらも3次元モ
デルの向きを3次元空間内で調節する必要がなく、比較
的少ない演算量で検知対象物の特徴量を正確に抽出する
ことが可能になる。
【0073】請求項6の発明は、監視空間内の全領域に
ついて物体までの距離を測定する3次元位置測定装置
と、監視空間を撮影した画面上の各画素の画素値が3次
元位置測定装置により測定した距離である距離画像を記
憶する画像取込手段と、距離画像内から検知対象物に対
応する領域を抽出する領域選択手段と、領域選択手段に
より抽出した領域内の複数個の代表点について距離画像
の画素値を代表距離として求める代表距離計算手段と、
3次元位置測定装置の座標系から監視空間の座標系への
座標変換を行うとともに3次元位置測定装置の既知寸法
と代表距離とから監視空間内での複数個の代表点に対応
する点間の距離を求める領域特徴抽出手段とからなるも
のであり、距離画像から複数個の代表点を抽出して代表
点に対応する点間の距離を検知対象物の特徴量として求
めるから、距離画像を用いながらも3次元モデルの向き
を3次元空間内で調節する必要がなく、比較的少ない演
算量で検知対象物の特徴量を正確に抽出することが可能
になる。
【0074】請求項7の発明は、検知対象物よりも上方
に配設され下方に設定した監視空間内の全領域について
物体までの距離を測定する3次元位置測定装置と、監視
空間を撮影した画面上の各画素の画素値が3次元位置測
定装置により測定した距離である距離画像を記憶する画
像取込手段と、距離画像内から検知対象物に対応する領
域を抽出する領域選択手段と、領域選択手段により抽出
した領域内の複数個の代表点について距離画像の画素値
を代表距離として求める代表距離計算手段と、3次元位
置測定装置の座標系から監視空間の座標系への座標変換
を行うとともに3次元位置測定装置の既知寸法と代表距
離とから監視空間内での代表点に対応する点の高さおよ
び複数個の代表点に対応する点間の距離をそれぞれ求め
る領域特徴抽出手段と、領域特徴抽出手段により求めた
高さおよび距離がともに規定の判別範囲内であるときに
所要の検知対象物が監視空間に存在すると判断する検知
判断手段とからなるものであり、距離画像から複数個の
代表点を抽出して代表点に対応する点の高さおよび複数
個の代表点に対応する点間の距離を検知対象物の特徴量
として求めるから、距離画像を用いながらも3次元モデ
ルの向きを3次元空間内で調節する必要がなく、比較的
少ない演算量で検知対象物の特徴量を正確に抽出するこ
とが可能になる。しかも、検知対象物について高さと大
きさとを求めることになるから、検知対象物について複
数の情報を得ることができ、監視空間における検知対象
物の存否を正確に判断することが可能になる。
【0075】請求項8の発明は、請求項5または請求項
7の発明において、前記代表距離計算手段が、前記検知
対象物の高さに相当する代表点として前記領域選択手段
により抽出した領域内で距離画像の画素値が最小である
点を用いるものであり、検知対象物についてもっとも高
い部位に対応していると考えられる代表点を抽出するこ
とになるから、距離画像から検知対象物の正確な高さが
得られる可能性が高くなる。
【0076】請求項9の発明は、請求項5、請求項7、
請求項8の発明において、前記物体検知判断手段が、前
記検知対象物の高さの単位時間あたりの変化幅が規定値
を越えると検知対象物が転倒したと判断する転倒検知手
段を備えるものであり、検知対象物の高さの時間変化に
よって検知対象物が転倒したか否かを判断することが可
能になる。また、検知対象物が人体である場合に、変化
幅に対する規定値および変化幅を求める単位時間を適宜
に設定すれば、人が座る行為とは明確に区別しながらも
転倒を検知することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図2】同上の動作説明図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の原理説明図であ
る。
【図4】同上の動作説明図である。
【図5】同上の動作説明図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図7】同上の動作説明図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態を示す要部のブロッ
ク図である。
【図9】同上の動作説明図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態を示すブロック図
である。
【図11】同上の動作説明図である。
【図12】同上の原理説明図である。
【図13】同上の原理説明図である。
【図14】本発明の第6の実施の形態の動作説明図であ
る。
【図15】本発明の第7の実施の形態を示すブロック図
である。
【図16】同上の動作説明図である。
【図17】本発明の第9の実施の形態を示すブロック図
である。
【図18】同上の原理説明図である。
【符号の説明】
1 3次元位置測定装置 2 画像取込手段 3 パターン記億手段 4 差画像抽出手段 5 一致度演算手段 6 判定手段 7 領域選択手段 7a 差分計算手段 7b 変化領域抽出手段 8 代表距離抽出手段 9 領域特徴抽出手段 10 検知判断手段 10a 転倒検知手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井狩 素生 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 古川 聡 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 高田 裕司 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 柴田 究 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA06 BB15 FF05 FF09 JJ03 JJ16 QQ39 5B057 AA19 BA02 CA13 CA16 DA06 DB03 DC32 DC36 5C054 AA01 FC01 FC05 FC11 FD01 GB12 HA19 5L096 AA09 BA02 CA02 GA08 HA08 JA03 JA11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 監視空間内の全領域について物体までの
    距離を測定する3次元位置測定装置と、監視空間を撮影
    した画面上の各画素の画素値が3次元位置測定装置によ
    り測定した距離である距離画像を記憶する画像取込手段
    と、検知対象物について3次元位置測定装置からの距離
    の分布パターンを基準パターンとして記憶するパターン
    記憶手段と、前記距離画像内で基準パターンを走査する
    とともに距離画像内での基準パターンの各位置において
    距離画像と基準パターンとの差分の画素値からなる差画
    像を抽出する差画像抽出手段と、差画像抽出手段により
    抽出した差画像の画素値のばらつきの程度を距離画像と
    基準パターンとの一致度として求める一致度演算手段
    と、一致度演算手段により求めた一致度を閾値と大小比
    較することにより監視空間内での検知対象物の存否を判
    定する判定手段とを備えることを特徴とする距離画像処
    理装置。
  2. 【請求項2】 前記パターン記憶手段には前記検知対象
    物について大きさの異なる相似形状の複数種類の基準パ
    ターンが登録されていることを特徴とする請求項1記載
    の距離画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記距離画像内から前記検知対象物に対
    応する領域を抽出する領域選択手段が付加され、前記距
    離画像から領域選択手段により抽出された領域が基準パ
    ターンとしてパターン記憶手段に格納されることを特徴
    とする請求項1記載の距離画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記監視空間内を移動する前記検知対象
    物に適用する距離画像処理装置であって、前記領域選択
    手段が、監視空間内に検知対象物が存在している時間内
    の異なる時刻の2つの距離画像から差分である差分距離
    画像を求める差分計算手段と、差分距離画像において画
    素値が0ではない規定の閾値範囲内に属する画素からな
    る領域を前記距離画像から抽出し基準パターンとしてパ
    ターン記憶手段に格納する変化領域抽出手段とを備える
    ことを特徴とする請求項3記載の距離画像処理装置。
  5. 【請求項5】 検知対象物よりも上方に配設され下方に
    設定した監視空間内の全領域について物体までの距離を
    測定する3次元位置測定装置と、監視空間を撮影した画
    面上の各画素の画素値が3次元位置測定装置により測定
    した距離である距離画像を記憶する画像取込手段と、距
    離画像内から検知対象物に対応する領域を抽出する領域
    選択手段と、領域選択手段により抽出した領域内の代表
    点について距離画像の画素値を代表距離として求める代
    表距離計算手段と、3次元位置測定装置の座標系から監
    視空間の座標系への座標変換を行うとともに3次元位置
    測定装置の既知寸法と代表距離とから監視空間内での代
    表点に対応する点の高さを求める領域特徴抽出手段とか
    らなることを特徴とする距離画像処理装置。
  6. 【請求項6】 監視空間内の全領域について物体までの
    距離を測定する3次元位置測定装置と、監視空間を撮影
    した画面上の各画素の画素値が3次元位置測定装置によ
    り測定した距離である距離画像を記憶する画像取込手段
    と、距離画像内から検知対象物に対応する領域を抽出す
    る領域選択手段と、領域選択手段により抽出した領域内
    の複数個の代表点について距離画像の画素値を代表距離
    として求める代表距離計算手段と、3次元位置測定装置
    の座標系から監視空間の座標系への座標変換を行うとと
    もに3次元位置測定装置の既知寸法と代表距離とから監
    視空間内での複数個の代表点に対応する点間の距離を求
    める領域特徴抽出手段とからなることを特徴とする距離
    画像処理装置。
  7. 【請求項7】 検知対象物よりも上方に配設され下方に
    設定した監視空間内の全領域について物体までの距離を
    測定する3次元位置測定装置と、監視空間を撮影した画
    面上の各画素の画素値が3次元位置測定装置により測定
    した距離である距離画像を記憶する画像取込手段と、距
    離画像内から検知対象物に対応する領域を抽出する領域
    選択手段と、領域選択手段により抽出した領域内の複数
    個の代表点について距離画像の画素値を代表距離として
    求める代表距離計算手段と、3次元位置測定装置の座標
    系から監視空間の座標系への座標変換を行うとともに3
    次元位置測定装置の既知寸法と代表距離とから監視空間
    内での代表点に対応する点の高さおよび複数個の代表点
    に対応する点間の距離をそれぞれ求める領域特徴抽出手
    段と、領域特徴抽出手段により求めた高さおよび距離が
    ともに規定の判別範囲内であるときに所要の検知対象物
    が監視空間に存在すると判断する検知判断手段とからな
    ることを特徴とする距離画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記代表距離計算手段が、前記検知対象
    物の高さに相当する代表点として前記領域選択手段によ
    り抽出した領域内で距離画像の画素値が最小である点を
    用いることを特徴とする請求項5または請求項7記載の
    距離画像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記物体検知判断手段が、前記検知対象
    物の高さの単位時間あたりの変化幅が規定値を越えると
    検知対象物が転倒したと判断する転倒検知手段を備える
    ことを特徴とする請求項5、請求項7、請求項8のいず
    れか1項に記載の距離画像処理装置。
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