JP2020056644A - 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像から対象物体の誤りのない位置を取得可能にすることを課題とする。【解決手段】情報処理装置は、カメラの撮影エリア内の三次元位置を特定可能な所定のデータを保持する保持手段(250)と、カメラで撮影された画像から対象物体を検出してその対象物体の画像内の位置を取得する検出手段(210)と、画像内の対象物体の位置に対応した前記所定のデータを取得し、当該所定のデータを用いて対象物体の大きさを算出する大きさ算出手段(221)と、その対象物体の大きさと対象物体の既知の大きさとが異なる場合、算出される前記対象物体の大きさが既知の大きさと合うように前記所定のデータを補正する補正手段(230,240)と、画像内の対象物体の位置と所定のデータとを基に対象物体の三次元位置を算出する位置算出手段(222)と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、監視カメラ等により撮影された画像情報を処理する技術に関する。
近年、ネットワークカメラ(以下、NWカメラとする。)の用途は、店舗内の監視・防犯はもちろんのこと、画像解析を活用したアプリケーションにまで広がりを見せている。またNWカメラにて撮影された画像は、ソフトウェアを用いた自動的な人体検出を行うことで、禁止区域への侵入検知や人数のカウント、人物の認識などにも利用されている。更に最近は、NWカメラにて撮影された画像から人物の位置を検出し、例えば店舗内における人物の動線を取得してマーケティングに生かすなど、ビジネス分野における応用も盛んになっている。
ここで、カメラにて撮影された画像を解析して人物に関する情報を取得する手法として、特許文献1に開示されている手法がある。特許文献1には、カメラにて撮影された画像に写っている人物の下端(例えば足元)の位置を基に、カメラから人物までの距離や人物の身長等を算出する手法が開示されている。特許文献1の手法では、基準となる座標等のパラメータを予め用意しておき、撮影された画像に写っている人物の下端の位置(座標)と基準のパラメータとに基づいて、距離や身長等が算出される。
特開2008−286638号公報
前述した特許文献1の手法において、基準の座標等のパラメータは、例えば一様に平坦な面上に置かれた基準物体の位置を示す基準座標や、カメラを無限遠に遠ざけた場合の基準物体の位置等を基に予め算出されている。一方で、NWカメラにて撮影される実際の環境は、階段やステップなどのように詳細な形状が定義し難い複数の面で構成されている場合や、屋外の坂道、丘陵地などのように平坦な平面ではない様々な面によって構成されている場合も多い。このような環境の場合、前述した特許文献1における一様に平坦な面に基づく座標等のパラメータでは対応することができず、対象物体の位置等を誤って取得してしまう虞がある。
そこで、本発明は、撮影された画像から人物等の対象物体について誤りのない位置を取得可能にすることを目的とする。
本発明の情報処理装置は、カメラにより撮影されるエリア内の三次元位置を特定可能な所定のデータを保持する保持手段と、カメラにて撮影された画像から対象物体を検出して、前記対象物体の画像内における位置を取得する検出手段と、前記画像内における前記対象物体の位置に対応した前記所定のデータを取得し、当該所定のデータを用いて、前記対象物体の大きさを算出する大きさ算出手段と、前記算出された対象物体の大きさと前記対象物体の既知の大きさとが異なる場合には、前記算出手段にて算出される前記対象物体の大きさが前記既知の大きさと合うように、前記所定のデータを補正する補正手段と、前記画像内における前記対象物体の位置と前記所定のデータとを基に前記対象物体の三次元位置を算出する位置算出手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、撮影された画像から人物等の対象物体について誤りのない位置を取得可能となる。
実施形態の監視システムの概略構成を示す図である。 実施形態のアーキテクチャを説明する図である。 実施形態の処理フローチャートである。 画像内の人物の身長および位置の関係を説明する図である。 実際の人物と画像内の人物の縮尺比と位置の関係を説明する図である。 床面のジオメトリデータを修正する原理を説明する図である。 二台のカメラにより確定領域と未確定の領域を決定する例の説明図である。 遮蔽物により床面と足元が撮影されていない場合の説明に用いる図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例に過ぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
図1は本実施形態の情報処理装置が適用される一例としての監視システムの概略構成を示した図である。カメラ101は、例えばネットワークカメラ(NWカメラ)であり、屋内や屋外等の所望の場所に設置され、所望の監視エリアを撮影する監視カメラであるとする。監視エリアには例えば床110があり、また監視エリア内では人などの対象物体103の出入りや移動等があるものとする。なお監視エリアの環境には、一様に平坦な床110だけでなく、例えば階段やエスカレータ、スロープ、坂道、丘陵地、凹凸面、曲面などの様々な環境が含まれる場合もある。そして、カメラ101は、例えば動画のように所定の時間間隔(フレーム周期)ごとの時間順に連続的に撮影した画像を取得し、それら取得した各画像のデータを、解析用のパーソナルコンピュータ(PC102とする。)に送信する。
PC102は、カメラ101から送信されてきた画像を取得し、解析プログラムを実行することにより画像解析を行う。なお、PC102とプログラムの代わりに、例えばASICやFPGAなどのプログラマブルな集積回路に本実施形態に係るアルゴリズムを記録させておき、これらにより画像の解析等が行われてもよい。
図2は、図1の監視システムにおけるアーキテクチャを概略的に表した機能ブロック図である。本実施形態の場合、図2の各機能ブロックは、PC102において解析プログラムの実行により実現されるものとするが、カメラ101に含まれていてもよいし、一部がカメラ101に含まれ、残りがPC102に含まれていてもよい。
図2において、検出追跡部210は、カメラ101にて撮影された画像の解析を行い、対象物体103を検出し、その検出した対象物体103を追跡するような、物体検出と物体追跡処理とを実行する。本実施形態の場合、対象物体103には人を想定しているため、検出追跡部210は人物の検出およびその検出した人物を追跡する処理を実行する。また検出追跡部210は、人物を個別に識別する公知の人物認識システムを含んでいてもよい。検出追跡部210にて検出された人物の情報は、後述する身長計算部221および位置計算部222に送られる。
データベース250は、カメラの監視エリアを含む実際(実世界)の三次元空間内の位置を特定可能なデータを保持している。本実施形態では三次元空間内の位置を特定可能な所定のデータとしてジオメトリデータを保持する例を挙げており、ジオメトリデータを用いた演算等により三次元空間内における座標位置を特定可能となる。なお、三次元空間内の位置を特定可能なデータは、ジオメトリデータに限定されるものではない。データベース250に保持されているジオメトリデータは、事前の測定あるいは計算により生成されていてもよいし、デフォルトとして用意されている複数のデータの中から選択されたデータであってもよい。なお、以下の説明において、実際(実世界)の三次元空間内の位置を、三次元位置と呼ぶことにする。
ここで、カメラの監視エリアの環境としては、前述したように、一様に平坦な床面だけでなく、階段やエスカレータ、ステップ、スロープ、坂道、丘陵地、凹凸面、曲面などの様々な環境が含まれる場合がある。これら階段やエスカレータ、ステップなどのように詳細な形状が定義し難い複数の面で構成された環境、スロープ、坂道、丘陵地、凹凸面、曲面などのように一様な平面ではない面で構成された環境に対しては、ジオメトリデータの定義が難しい。
このため、本実施形態の場合、データベース250には、監視エリア内の平坦な床面に対応したジオメトリデータのみが保持されており、階段や坂道等の定義が難しい領域のジオメトリデータは未定になされているとする。すなわち、監視エリア内の床面のジオメトリデータは、一様に平坦な平面の床面(床面は地面等も含むものとする)を前提としたデータとなされており、事前に測定あるいは計算等されてデータベース250に格納されているとする。なお、平面の床面のジオメトリデータは、一例として、予め基準となる指標を用いたキャリブレーションを実施することで計測および算出することができる。例えば一定の長さの棒やキャリブレーション用チャート、予め身長が分かっている人物などを、基準となる指標とし、それらを平坦な床面に配置した上でキャリブレーションを行って計測することで、床面のジオメトリデータを取得することができる。もちろんジオメトリデータの計測と算出方法はこの例には限定されず、他の手法が用いられてもよい。
さらに本実施形態の場合、データベース250に格納されたジオメトリデータは、後述するように、更新部240による変更および更新が可能となされている。
また本実施形態の場合、データベース250には、対象物体に関する情報として、例えば人物の特徴量を表す情報や、人物における特徴点間の距離の情報、人物認識に用いる情報などを格納しておくことも可能となされている。本実施形態の場合、人物の特徴量を表す情報としては、その人物の身長を示す情報を挙げることができる。人物の特徴点としては、例えば人物の頭頂部、腰部、肩部、側頭部、足元部など各部位の特徴点を挙げることができ、また、特徴点間の距離は少なくとも二つ以上の各特徴点間の距離とする。これらの人物(対象物体)に関する情報は、予め計測等されてデータベース250に格納されてもよいし、画像解析により取得されてデータベース250に格納されてもよい。また、人物に関する情報は、データベース250ではなく、検出追跡部210や身長計算部221が保持していてもよい。
身長計算部221は、検出追跡部210が検出および追跡している対象物体103の画像内における位置と、データベース250から取得したジオメトリデータとを基に、画像内における対象物体103の大きさ算出処理を実行する。本実施形態の場合、対象物体103は人物であり、身長計算部221は、画像内における人物の頭頂部位置と、足元の位置に応じてデータベース250から取得したジオメトリデータとを基に、画像内の人物の身長を算出する。身長計算部221における処理の詳細については後述する。
位置計算部222は、同様に画像内で検出および追跡されている対象物体103の画像内における位置と、データベース250から取得したジオメトリデータとを基に、実際の三次元空間内における対象物体103の位置を算出する位置算出処理を実行する。本実施形態の場合、対象物体103は人物であり、位置計算部222は、画像内における人物の足元の位置と、その足元位置に応じてデータベース250から取得したジオメトリデータとを基に、実際の人物の三次元空間内における位置を算出する。位置計算部222における処理の詳細については後述する。
このように、位置計算部222は、画像内における人物の足元位置にあたるジオメトリデータを用いて人物の三次元位置を算出するが、この際に用いられるジオメトリデータは、前述したように平坦な床面を前提としたデータとなされている。一方で、監視エリアの環境は、前述したように階段やエスカレータ、ステップ、スロープ、坂道、丘陵地、凹凸面、曲面などの様々な環境が含まれる場合がある。すなわち、三次元空間内における実際の人物の位置は、ジオメトリデータが定義されている平坦な床面上だけでなく、ジオメトリデータが未定義となっている階段上等であることも有り得る。このため、実際の人物の位置が階段上等のジオメトリデータ未定義の位置であった場合、平坦な床面を前提としたジオメトリデータを用いて算出した人物の三次元位置は、実際の人物の三次元位置とは異なった位置になってしまう。
そこで本実施形態では、判定部230において、データベース250から取得されたジオメトリデータが、対象物体103の三次元位置の算出に用いるのに適切なデータであるかどうかを判定する信頼性判定を行う。信頼性判定において、判定部230は、画像内の対象物体103についてジオメトリデータを基に算出した大きさと、予め登録された既知の大きさ、もしくは現在の画像より以前の画像内の該当する対象物体103から算出された既知の大きさとを、比較する。そして、判定部230は、既知の大きさに対して、ジオメトリデータを基に算出した対象物体103の大きさが異なる場合、すなわち例えば対象物体の大きさの不一致度が所定の閾値を超える場合、そのジオメトリデータは信頼性が低いと判定する。逆に、それら大きさの不一致度が所定の閾値以下である場合、判定部230は、そのジオメトリデータは信頼性が高いと判定する。本実施形態では対象物体103が人物であるため、信頼性判定において、判定部230は、既知の身長と、画像内の人物についてジオメトリデータから算出した身長とが異なる場合に、そのジオメトリデータの信頼性が低いと判定する。そして、判定部230は、ジオメトリデータの信頼性が低いと判定した場合にはその旨を更新部240に通知する。
更新部240は、信頼性が低いと判定されたジオメトリデータに対して補正処理(修正処理)を行い、ジオメトリデータを更新する。例えば、更新部240は、信頼性が低いと判定されたジオメトリデータを、画像内の対象物体103の大きさが既知の大きさと合うように、つまり画像内の人物の身長が既知の身長と一致するようにジオメトリデータを補正して更新する。すなわち本実施形態において、算出された身長が既知の身長よりも大きい場合、更新部240は、ジオメトリデータにおける床面の位置を、基準面の床面の位置よりも、カメラの光軸方向の近い位置に移動させるように調整する。逆に例えば、算出された身長が既知の身長よりも小さい場合、更新部240は、ジオメトリデータにおける床面の位置を、基準面の床面の位置よりも、カメラの光軸方向の遠い位置に移動させるように調整する。このようなジオメトリデータにおける床面の位置を移動させる調整は、算出される身長が既知の身長と一致するようになるまで行われる。
これにより、本実施形態において、身長計算部221では、画像から検出および追跡されている人物の身長を計算する際、信頼性が高いジオメトリデータを用いた身長算出の処理が行われることになる。
同様に、位置計算部222では、画像から検出および追跡されている人物の三次元位置を計算する際に、信頼性が高いジオメトリデータを用いた人物の三次元位置の算出の処理が行われることになる。
データ処理部260は、前述のようにして位置計算部222にて算出された人物の三次元位置のデータを基に、例えば監視エリア内における人物の位置をPC102のモニタ装置等の画面上に表示するための表示画像を生成する処理を行う。
またデータ処理部260は、位置計算部222にて複数の人物の三次元位置が取得された場合、各人物の三次元位置を基に、それら複数の人物をグループ分けして、人物ごとにグループ属性情報を付加する処理を行うこともできる。データ処理部260は、複数の人物をグループ分けした場合、そのグループ分けの結果を表す表示画像を生成して、PC102のモニタ装置等の画面上に表示させることもできる。
また、データ処理部260は、位置計算部222にて複数の人物の三次元位置が取得され、それら複数の人物の三次元位置から複数の人物の移動時に交差が生じたかどうかを判断する処理も行うことができる。そして、データ処理部260は、複数の人物の交差が生じた際の各人物の三次元位置を基に、検出追跡部210における人物追跡が継続されるようにする処理を行うこともできる。
図3は、本実施形態の図2に示した機能ブロックにおける処理の流れを示したフローチャートである。以下の説明では、図3のフローチャートにおける各ステップS310〜ステップS352をS310〜S352と略記する。S310からS351またはS352までの処理は、カメラ101が所定の時間間隔(フレーム周期)ごとに連続的に撮影した画像ごとに行われる処理である。
先ずS310において、検出追跡部210は、撮影された画像を用いて人物の検出および追跡(追尾)を行う。検出追跡部210では、前述したようにカメラ101が所定の時間間隔(フレーム周期)ごとに連続的に撮影した画像が入力されるため、例えば人物の頭頂部と足元の位置はフレーム周期ごとに逐次更新されることになる。
次にS320において、身長計算部221は、検出追跡部210にて検出および追跡されている人物の足元の位置にあたる、床面のジオメトリデータをデータベース250から取得する。
さらにS330において、身長計算部221は、検出追跡部210にて検出および追跡されている人物の頭頂部から、S320で取得したジオメトリデータにおける足元位置までの距離を、人物の身長として算出する。
ここで、検出追跡部210にて検出および追跡されている人物の身長は、その人物の追跡が行われている期間内において急に変化することはないと仮定できる。そして仮に、この人物の身長が、現在の画像より前の画像で算出された既知の身長から大きく変化している場合、それは人物の身長が変化したのではなく、身長算出に用いたジオメトリデータの信頼性が低いためであると考えられる。また例えば、人物認識に関する情報として人物の身長が予め登録されている場合において、人物認識で特定した人物についてジオメトリデータを基に算出した身長が、登録済みの既知の身長と異なる場合にも、そのジオメトリデータの信頼性は低いと考えられる。
このため、次のS340において、判定部230は、検出追跡部210にて検出および追跡されている人物が直立姿勢であるにもかかわらず、その人物の身長に変化があるか否か、つまり既知の身長と異なっているか否かを判定する。
そして、S340において身長に変化がない(既知の身長と略々一致している)と判定された場合、S305において、位置計算部222は、S320で取得された足元位置を人物の三次元位置として確定する。
一方、S340において身長に変化がある(既知の身長とは異なっている)と判定された場合、S351において、更新部240は、データベース250の床面のジオメトリデータを、人物の実際の身長に合うように補正して更新する。
そして、位置計算部222は、補正後(更新後)のジオメトリデータを用いて、画像内の人物の三次元位置を再計算する。
これらS352またはS351の処理の後、図3のフローチャートの処理は終了し、次のフレーム周期の画像について同様の処理が行われる。
なお、本実施形態では、判定部230においてジオメトリデータに関する信頼性をフレーム周期ごとに判定しており、その判定結果である信頼性情報はジオメトリデータに関連付けてデータベース250に格納されてもよい。また、フレーム周期ごとに判定されたジオメトリデータの信頼性情報は、ジオメトリデータとは別に保持されてもよく、例えば統計的な処理に用いられてもよい。
また例えば、監視エリア内の一定の領域におけるジオメトリデータの信頼性が保証されているような場合、判定部230は、その一定の領域についてジオメトリデータの信頼性判定処理を行わないようにしてもよい。また、ジオメトリデータの信頼性が保証されている領域については、更新部240における更新処理の対象外(更新処理の対象としない)にしてもよい。ジオメトリデータの信頼性が保証されている領域は、例えば事前に床面のジオメトリが正確に計測されてジオメトリデータが確定している領域や、複数のカメラにて撮影される重複領域であって三角測量方式等により正確な位置計測が可能な領域などである。複数のカメラにて撮影される重複領域がある場合、それら各カメラの位置、カメラの撮影方向、画角が既知であれば、それら各カメラの視野において共有される領域内での位置関係は、エピポーラ幾何を利用して計算可能である。その他にも、カメラ以外に測距用センサ(デプスセンサ)を設け、その測距用センサを用いて測定した距離情報と、カメラにて撮影された画像の情報とを合わせて用いることで、ジオメトリの信頼性が保証されている領域を決定してもよい。
以下、本実施形態における前述した人物の身長計算および三次元位置計算について、さらに具体的な例を挙げて説明する。
図4は、撮影された画像内の人物の身長および位置の関係説明に用いる図であり、本実施形態の監視システムにおけるカメラ400と、対象物体である人物421,422と、床面411および床面412の配置例が示されている。
図4(A)はそれらカメラ、人物、床面等を横方向(床面411に対して水平な方向)から見た様子を示しており、図4(B)はカメラ400の視野内(つまり撮影されている範囲)を表している。図4(A)と図4(B)に示されているように、カメラ400により撮影される範囲内には、例えば水平な平面の床面411と、その床面411とは高さが異なる床面412とが存在しているとする。床面411と床面412とを有する環境は例えば屋外や屋内の両方において存在する可能性があり、床面411に対して高さが異なる床面412の実際の例としては、階段やエスカレータ、スロープ、坂道、丘陵地、凹凸面、曲面などが想定される。また、図4の例の場合、床面411上には人物421が立っており、床面412上には人物422が立っているとする。
図4(C)は、図4(B)に示したようにカメラ400の画像から検出される人物の位置を、例えば水平平面の床面411に対して真上側の方向から投影した解析結果を表した図である。図4(C)に示す真上方向から投影する解析では、実際の三次元空間内の縦、横、高さ方向の三次元座標の情報が取得される。なお、三次元座標のうち高さ方向の座標は図の奥行き方向にあたるが、図4(C)では簡略化のために高さ方向についての図示を省略しており、真上から見た人物421,422の縦、横方向の三次元位置の関係のみを表している。
ここで、人物の身長および三次元位置の計算を行う場合には、まず基準面が設定される。図4の例の場合は、例えば水平平面である床面411を基準面として選択する。そして、事前の測定等により、カメラ400の中心位置と基準面である床面411との間の位置および方向の関係が既知であるとする。また、カメラ400における撮像素子の解像度、カメラ400の画角、カメラ400の向き(つまり光軸の方向)についても既知であるとする。この場合、カメラ400により撮影された画像内の各画素の位置と、カメラ400の画角内の実際の三次元位置(三次元座標)とは、一意的に対応している。このため、カメラ400により撮影された画像内に写っている床面411上の各位置(画素位置)が、実際の三次元空間内の床面411上のどの三次元位置(三次元座標)に対応しているのかは、一意的に決定することができる。なお、床面411上の三次元位置は都度計算して求めてもよいし、カメラ400の各画素の位置と三次元位置との関係を表す対応テーブルをデータベース250に用意しておき、その対応テーブルを用いて床面の三次元位置を取得するようにしてもよい。図4の例の場合、対応テーブルを用いることで、例えば図4(B)における画像内の床面411上の人物421の画素位置から、図4(C)における床面411上の人物421の三次元位置を取得することができる。
一方、図4の例において、基準面(床面411)とは高さが異なる床面412とカメラ400との位置および方向の関係、さらに床面411と床面412との境界部分413およびその境界部分413とカメラ400との位置および方向の関係は未知であるとする。なおこのような場合、基準面とは高さが異なる床面412の領域については、仮に、基準面の床面411から延長された床面として登録しておくことは可能である。この場合、床面412のジオメトリデータは、基準面である床面412のジオメトリを延長したデータとして、データベース250に格納しておくことも可能である。
本実施形態の監視システムでは、以上のような条件の下、カメラ101によりフレーム周期ごとの時間順で連続的に撮影された画像を用いて人物検出および追跡処理を実行する。
図4の例では、検出追跡部210により、人物421と人物422が画像から検知されて追跡されているとする。すなわち、検出追跡部210は、図3のフローチャートのS310において、それら人物のそれぞれ頭頂部の位置と足元の位置に相当する画素位置を特定する。なおこの時、それら人物の姿勢を検出し、人物の姿勢が直立姿勢であることを確認すれば、後述する身長算出の正確性が増すことができるためなおよい。
次に、前述したS320において、身長計算部221は、その検出された各人物の足元の位置に対応したジオメトリデータを取得し、さらに前述したS330において、それら人物の身長を算出する処理を行う。
図5は、カメラにより実際の人物505が撮影されている際の、カメラの中心位置502と実際の人物505との間の位置および方向の関係、および、カメラで撮影された画像503内に写っている人物501の一例を示した図である。
図5(A)は、カメラによりフレーム周期ごとに撮影された画像のなかの一枚の画像503の一例を示している。また図5(B)は、カメラの中心位置502と実際の人物505との間の位置および方向の関係、および、カメラの仮想的な画像面(503)に対して人物505が投影された人物501を示している。また図5(C)は、カメラの中心位置502と実際の人物501との間の位置および方向と、人物の身長計算の際に用いられるジオメトリとの関係を表した図である。
前述の身長計算部221は、図5(B)に示したカメラの中心位置502と実際の人物505との間の位置および方向の関係、および図5(A)に示した画像503内における人物501の各画素の位置等を基に、実際の人物505の身長を計算する。
一般的に、監視システム等で用いられるカメラは、上から見下ろす方向で人物等を撮影するように設置されることが多い。このため、図5(A)および図5(B)に示すように、撮影された画像503内に写っている人物501の形は、カメラの仮想的な画像面(503)に対して実際の人物505が斜めに投影されたような形になる。したがって、画像503内における人物501の縦横比は、実際の人物505の縦横比とは異なっている。また画像503内における人物501の縦横比は、その人物がカメラの画角内のどの位置、つまりカメラの仮想的な画像面(503)上で光軸504からどの程度はなれた位置に存在しているかによって異なる。
これらのことから実際の人物505の身長を計算する際には、カメラの画角と、カメラの中心位置502から実際の人物505の足元位置までの距離と、カメラの光軸504の方向と、実世界の垂直方向(重力方向)とを考慮する必要がある。身長計算部221は、それらを考慮した上で、カメラの縦横解像度(撮像素子の縦と横の有効画素数)と、画像503内の人物501の足元位置から頭頂部までの長さ(画素数)とから、実際の人物505の身長を算出する。
ここで、図5(B)に示すようにカメラの縦横解像度は縦×横=H×W(画素)であり、画像503内における人物501の足元位置から頭頂部までの長さはk(画素数)であるとする。また、図5(C)に示すように、カメラの仮想的な画像面(503)は光軸504に対して直交する面であり、カメラの中心位置502から実際の人物505の足元位置までの距離はLであるとする。さらに、カメラの中心位置502から仮想的な画像面(503)上における人物501の足元位置までを結ぶ線分とカメラの光軸504との間の角度をδとし、また光軸504と実世界の垂直方向(重力方向)との間の角度をθとする。この場合、実際の人物505の身長lは、ヘロンの公式を用いて下記の式(1)により表される。
l=k・cosδ/cos(δ+θ) 式(1)
なお、カメラのレンズは歪曲(Distortion)等の収差を有することが多いため、画像に対しては予め収差を補正する処理を施しておくことが望ましい。また、実際の床面のジオメトリデータとしては様々な形態が考えられるが、本実施形態の場合、ジオメトリデータは、ある角度δにおいてカメラの中心位置502から実際の人物505の足元位置までの距離Lを演算等により特定可能なデータとなされている。したがって、角度δが判明すれば、ジオメトリデータにより距離Lを知ることができ、これにより実際の人物505の三次元位置を取得することができる。
以下、図6を用いて、カメラの画角内に基準面の床面とは高さが異なった床面が存在している場合において実際の人物の身長および三次元位置を計算する場合の問題点と、その問題点に対処するために本実施形態において行われる処理を詳細に説明する。
図6(A)において、床面604は基準面を示し、床面624は基準面よりも高い面を示しているとする。したがって、図6(A)の例の場合、ジオメトリデータは基準面である床面604に対応したデータになされている。また、実際の人物621は、床面624上に存在しており、図6の例では、実際の人物621の身長および三次元位置を計算するものとする。なお、図6(A)に示した床面624は、図6(B)に示すように基準面の床面604に対して傾斜した床面であるとする。このため図6(B)に示すように、床面624上における人物621の位置が異なれば、その人物621の基準面(604)からの高さは異なる。
図6の例の場合、人物621が例えば基準面である床面604上に立っているのであれば、前述の図5(C)で説明したようにして人物621の正しい身長tを算出することが可能となる。
しかしながら、床面624は基準面(604)に対して傾斜しており、床面624上の人物621の足元位置は基準面(604)とは高さが異なる位置になっている。このため、基準面に対応したジオメトリデータを用いて人物621の身長を算出した場合、基準面の床面604上の人物601の身長t'として算出されることになり、実際の人物621の身長tとは異なった値が取得されることになる。そして、三次元位置も同様に、基準面の床面604上の人物601の位置が算出されることになり、実際の人物621の床面241上の三次元位置に対し、カメラの光軸方向で奥側にずれた位置が算出される。なお前述した図4の例の場合、床面411上の人物421では実際の身長hが算出されるが、床面412上の人物422では実際より高い身長(人物423の身長)が算出され、三次元位置も実際の人物422の位置とは異なる三次元位置が算出される。
この時、実際の人物621の実際の身長tが事前に判明していれば、ジオメトリデータを用いて算出した身長t'が実際の身長tとは異なっているかどうかを判断することができる。図6の例のように、身長t'が身長tと異なっている場合、判定部230は、ジオメトリデータの信頼性が低いと判定することになる。また、判定部230は、ジオメトリデータを基に算出した身長t'が実際の身長tより大きい場合、当該ジオメトリデータを用いて算出される三次元位置が、実際の人物の三次元位置よりもカメラの光軸方向の奥行き側(遠い方)にずれていると判断する。逆に、ジオメトリデータを基に算出した身長が実際の身長より小さい場合、判定部230は、ジオメトリデータを用いて算出される三次元位置が、実際の人物の三次元位置よりもカメラの光軸方向の手前側(近い方)にずれていると判断する。
そして、判定部230にてジオメトリデータの信頼性が低いと判定された場合、更新部240は、ジオメトリデータを基に算出される身長が事前に求めた既知の身長と一致するように、床面のジオメトリデータにおける床面の位置を補正する。例えば、判定部230にてジオメトリデータを基に算出した身長が実際の身長より大きいと判断された場合、更新部240は、ジオメトリデータにおける床面の位置を、基準面の床面の位置よりも、カメラの光軸方向で近い位置に移動させるように調整する。また例えば、判定部230にてジオメトリデータを基に算出した身長が実際の身長より小さいと判断された場合、更新部240は、ジオメトリデータにおける床面の位置を、基準面の床面の位置よりも、カメラの光軸方向で遠い位置に移動させるように調整する。このようなジオメトリデータにおける床面の位置を移動させる調整は、算出される身長が既知の身長と一致するようになるまで行われる。
その後、位置計算部222では、算出される身長が事前に求めた身長と一致するように調整した後のジオメトリデータを用いて、人物の三次元位置を再計算する。
このように、本実施形態では、算出される身長が既知の身長と一致するようにジオメトリデータの床面の位置を調整することにより、蓋然性の高いジオメトリデータの床面位置と人物の三次元位置を取得することができる。
また本実施形態の場合、図6(B)に示すように、人物621が移動している場合には、前述のようなジオメトリデータの調整を逐次行うことが可能である。これにより、もしも実際の床面が、図6(B)に示すように傾斜した床面624で構成されていても、その傾斜面の形状をトレースしたようなジオメトリデータの調整が可能となる。
更に、このように逐次調整することによって取得された複数のジオメトリデータの床面の位置を統計的に処理することで、より正確なジオメトリデータを取得することが可能となる。これにより、ジオメトリデータにおける床面の位置と人物の三次元位置の蓋然性をより高めることが可能となる。
前述した実施形態の手法は、人物の身長が既知であることが前提であるため、予め正しい身長を取得しておく必要がある。この場合、身長を含む人物の特徴量に関する情報を予めデータベース250に格納しておき、検出追跡部210が検出した人物に対して人物認識処理を行い、その人物の身長の情報をデータベース250から取得して利用するような手法が考えられる。
ただし、前述のような人物の特徴量に関するデータベースと人物認識システムとを備えていない監視システムも多い。このような場合には、以下に説明するように、人物の検出および追跡を行っている間に、身長の測定と三次元位置の補正を実施するような手法も考えられる。
この手法の場合、例えばカメラにより撮影される監視エリアの領域を、床面に対応したジオメトリデータが定義されている確定領域と、床面に対応したジオメトリデータが定義されていない未確定領域とに分けるようにする。確定領域は、例えば前述したような基準となる指標を用いたキャリブレーションを実施することでジオメトリデータが定義された領域とする。確定領域は、ジオメトリデータの信頼性が高い領域を表しており、ジオメトリデータに確定領域の情報を含めておくようにする。
例えば図4の場合、床面411の領域が確定領域となされて登録される。そして、例えば追跡している人物422がこの確定領域を通過した場合、当該確定領域に対応したジオメトリデータを用いて算出した身長は正確な身長の情報であるとして、当該人物422の追跡情報とともに保存しておくようにする。その後、この人物422が確定領域以外の領域(床面412の領域)を通過した場合、当該人物422の正確な身長の情報を用いてジオメトリデータの補正を行う。これにより、この補正されたジオメトリデータを用いることで、人物422の正しい三次元位置を算出することが可能となる。なお、ジオメトリデータの補正が行われた場合、人物の追跡情報を基に、その人物の追跡結果の動線を補正してもよい。また、前述の説明では、確定領域が一つの領域となっている例を挙げたが、確定領域は複数存在していてもよい。
また、通常、監視カメラは、より広い範囲を監視するために、複数台設定されることがある。このような場合、死角をなくすために、二つ以上の監視カメラ間において重複して撮影される領域が設定されることが多い。例えば図7(A)に示すようにカメラ701とカメラ702が設置されており、カメラ701の撮影領域とカメラ702の撮影領域には重複領域703が設定されているとする。図7(B)は、カメラ701による画像711と、カメラ702による画像712とを示しており、それら画像711と画像712との間には重複領域713があるとする。ここで、カメラ701の座標とカメラ702の座標が事前に判明しているのであれば、重複領域703(713)においては三角測量方式による位置推定が可能となる。すなわち、重複領域703では、人物の位置を推定し、その位置を基に人物の身長を算出することが可能となる。したがって、図7の例の場合、重複領域(三角測量が可能な領域)において算出した人物の身長は正確な身長の情報であるとして、当該人物の追跡情報とともに保存しておくようにする。そして、この人物が重複領域以外の領域(未確定床面領域)を通過した場合、当該人物の正確な身長の情報を用いてジオメトリデータの補正を行う。これにより人物の正しい三次元位置を算出することが可能となる。
以上説明した実施形態では、画像内の人物の頭頂部から足元までの長さを基に身長を算出する例を挙げが、画像内の人物について、常に頭頂部と足元を検出できるとは限らない。例えば、図8(A)に示すように、植木やパーティションなどの遮蔽物体800により、カメラ810から人物801の足元および床面が見えないためそれらの位置が不明になる場合もあり得る。
このような場合、身長計算部221は、例えば人物の頭頂部や足元以外の特徴点を用いて、画像内における人物の身長や足元の位置を推定する。図8(A)の人物801のように、カメラ810からは足元と床面が見えない場合、例えば人物801の腰部の位置などを基に人物801の身長と足元の位置を推定する。この場合、例えば人物801の全身が写っている際に、頭頂部位置から腰部位置までの長さと、頭頂部位置から足元位置までの長さ(身長)との比を、人物の特徴量として算出して、その人物と紐付けしてデータベース250等に格納しておくようにする。これにより、図8(A)の人物801の場合、画像内に写っている頭頂部から腰部までの長さと、データベース250に格納された特徴量の情報とから、人物801の身長を算出することができる。例えば頭頂部から腰部までの長さが人物801の身長の略々半分であった場合、画像内の人物801の頭頂部位置から腰部位置までの長さを下方向に二倍に延長した位置に足元位置があると推定することができる。これにより、その推定した足元位置を基に身長を算出し、ジオメトリデータの補正や三次元位置の算出が可能となる。
また腰部の位置の他にも、例えば肩幅や、頭部の大きさ(頭部の縦の長さあるいは横の幅)など、人物における特徴的な人体箇所に基づいて身長を算出することも可能である。例えば、人物801の全身が写っている際に、肩幅あるいは頭部の大きさと、頭頂部位置から足元位置までの長さ(身長)との比を、人物の特徴量として算出して、その人物と紐付けしてデータベース250等に格納しておくようにする。これにより、図8(A)の人物801について、画像内に写っている肩幅もしくは頭部の大きさと、データベース250に格納された特徴量の情報とから、人物801の足元位置を推定して身長を算出することができる。
前述した人物の身長以外の特徴量の情報を用いた身長の推定、三次元位置の算出手法を用いれば、人物の足元が見えていない場合でも、人物の身長と三次元位置を取得することが可能である。また、前述した人物の身長以外の特徴量についても、人物の身長と同様に、人物の検出および追跡中に大きく変化することはないと考えられる。したがって身長以外の特徴量を基に算出される身長、あるいは、頭頂部から腰部までの長さ、肩幅、頭部の大きさなどが例えば追跡中に大きく変化した場合には、ジオメトリの信頼性が低いと判定でき、この場合、前述同様にしてジオメトリデータを補正できる。
ただし、前述したような身長以外の特徴量を用いて推定された身長に基づいて調整したジオメトリの精度と信頼性は必ずしも高くないため、例えば、多人数を対象とした統計的処理を行うなど、精度と信頼性を高める処理を行うことが望ましい。例えば、多人数について推定した身長に基づいてジオメトリデータを調整した際の平均値を用いて、より正確なジオメトリを算出するような手法が考えられる。
本実施形態においては、以上説明したようにして正確な三次元位置を取得することで、例えば以下のようなアプリケーションを実現することも可能となる。
人物の追跡は三次元空間内で正確に行われるため、例えば店内における顧客の動きを記録したマーケティングなどに用いることが可能となる。また、複数の人物が存在する場合は、それら各人物の位置関係を取得することができ、それぞれ検出された各人物間の相対的な位置関係を正確に知ることができるので、複数の人物のグルーピングなどに用いることができる。また、一定領域の正確な面積と人の数を取得できるようになるため、人物の密度を測定することも可能となる。
また、本実施形態において取得される情報は、人物追跡時の問題として知られている交差判定の補助情報として利用できる。交差判定における問題とは、二人以上の人物の追跡時に人物が重なる場合があり、その後追跡情報が入れ替わってしまうという問題である。このような場合、二人の人物は一人としか検出されず、奥側の人物の追跡が途絶え、さらにその後の追跡で追跡対象が入れ替わる可能性もある。本実施形態によれば、人物を三次元空間上で追跡できるため、重なった二人の人物が奥にいるのか手前にいるのかを記録でき、追跡が途切れても追跡が途絶えた位置関係から人物の入れ替わりを容易に検知できる。
以上の例では、人物の追跡に関して説明したが、本実施形態の基本的な考えを利用すれば、人物以外の様々な対象物体の追跡等にも応用可能である。例えば、自動車、自転車、オートバイ、ショッピングカートなどの追跡例が考えられる。これらの対象物体は、人物よりも特徴量や特徴点の距離関係が明確であるため、例えば車であれば足元位置としてタイヤの位置を利用し、車長やタイヤ間の距離を用いることで、床面の情報の補正、つまり道路面に関するジオメトリデータの補正が可能となる。例えば対象物体が自動車である場合、画像内から自動車を検出して、その検出した自動車のタイヤ位置を算出し、その算出したタイヤ位置から当該自動車の車長やタイヤ間の距離を算出する。さらに、それら画像から算出した車長やタイヤ間距離と、既知の車長やタイヤ間の距離とを比較して、道路面に関するジオメトリデータの信頼性を判定する。そして、信頼性が低いと判定された場合には、当該道路面に関するジオメトリデータを、画像から算出した車長やタイヤ間距離と、既知の車長やタイヤ間の距離とが略々一致するように補正する。このように、本実施形態の基本的な考えを持ってすれば、様々な応用例が可能であり、したがって、実施形態は前述した例には限定はされない。
本発明は、前述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
前述の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明は、その技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
101:カメラ、101:解析用のPC、103:対象物体、110:床、210:検出追跡部、221:身長計算部、222:位置計算部、230:判定部、240:更新部、250:データベース

Claims (18)

  1. カメラにより撮影されるエリア内の三次元位置を特定可能な所定のデータを保持する保持手段と、
    前記カメラにて撮影された画像から対象物体を検出して、前記対象物体の画像内における位置を取得する検出手段と、
    前記画像内における前記対象物体の位置に対応した前記所定のデータを取得し、当該所定のデータを用いて、前記対象物体の大きさを算出する大きさ算出手段と、
    前記算出された対象物体の大きさと前記対象物体の既知の大きさとが異なる場合には、前記算出手段にて算出される前記対象物体の大きさが前記既知の大きさと合うように、前記所定のデータを補正する補正手段と、
    前記画像内における前記対象物体の位置と前記所定のデータとを基に前記対象物体の三次元位置を算出する位置算出手段と、
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記検出手段は、前記画像内の前記対象物体における所定の特徴点の位置を取得することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記大きさ算出手段は、
    前記対象物体の前記所定の特徴点の位置に対応した前記所定のデータを取得し、
    前記所定のデータにより特定される位置と、前記画像内の前記対象物体の他の特徴点の位置とを基に、前記対象物体の大きさを算出することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記対象物体が人物である場合、前記所定の特徴点の位置は前記人物の足元部の位置であり、前記他の特徴点の位置は前記人物の頭頂部の位置であり、
    前記大きさ算出手段は、前記人物の足元部の位置に対応した前記所定のデータにより特定される位置と、前記人物の頭頂部の位置との間の距離で表される人物の身長を、前記対象物体の大きさとして算出することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記大きさ算出手段は、前記人物の足元の位置が不明である場合、前記人物の頭頂部、腰部、肩部、側頭部の、少なくとも二つの位置を基に、前記人物の足元の位置を算出することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記大きさ算出手段は、前記身長が既知の大きさであるとき、当該身長と、前記少なくとも二つの位置の間の距離との比を基に、前記人物の足元の位置を算出することを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
  7. 前記検出手段は、前記対象物体を認識する手段と、前記認識された対象物体に関する情報を取得する手段と、を有し、
    前記認識された対象物体に関する情報には、前記対象物体の前記既知の大きさを示す情報が含まれていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. 前記補正手段は、
    前記算出された対象物体の大きさと前記対象物体の既知の大きさとが異なる場合に、前記所定のデータの信頼性が低いと判定する判定手段と、
    前記判定手段により信頼性が低いと判定された前記所定のデータに対して、前記補正を行って更新する更新手段と、を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  9. 前記所定のデータは、前記エリア内の領域について前記所定のデータの信頼性が高い領域を表す情報を含み、
    前記補正手段は、前記信頼性の高い領域で前記検出された前記対象物体について前記算出手段が算出した前記大きさを基に、前記信頼性が高くない領域に対応した前記所定のデータについて前記補正を行うことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  10. 異なる位置に設置された二つ以上のカメラにより前記エリア内で重複して撮影された領域から前記検出されて前記算出された前記対象物体の大きさを基に、前記エリア内で前記重複して撮影されていない領域に対応した前記所定のデータについて前記補正を行うことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  11. 前記検出手段は、一つのカメラにより所定の時間間隔の時間順に連続して前記撮影された画像から前記対象物体を検出し、前記時間順に連続した複数の画像について前記対象物体を追跡することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  12. 前記補正手段は、前記時間順で前の画像について前記算出手段が算出した対象物体の大きさを、前記対象物体の前記既知の大きさとして保持することを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
  13. 前記検出手段は、前記対象物体を追跡している際に他の対象物体との交差が生じた場合、前記交差する対象物体の三次元位置に基づいて前記追跡を継続することを特徴とする請求項11または12に記載の情報処理装置。
  14. 前記算出された前記対象物体の三次元位置を表示するための表示画像を生成する処理手段を有することを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  15. 複数の前記対象物体の三次元位置が算出された場合、前記対象物体の三次元位置を基に、前記複数の対象物体をグループごとに分けて、前記対象物体ごとにグループ属性情報を付加する付加手段を有することを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  16. 前記所定のデータは、前記エリア内の床面上における三次元位置を特定可能なジオメトリデータであることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  17. 情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
    カメラにより撮影されるエリア内の三次元位置を特定可能な所定のデータを保持する保持工程と、
    カメラにて撮影された画像から対象物体を検出して、前記対象物体の画像内における位置を取得する検出工程と、
    前記画像内における前記対象物体の位置に対応した前記所定のデータを取得し、当該所定のデータを用いて、前記対象物体の大きさを算出する大きさ算出工程と、
    前記算出された対象物体の大きさと前記対象物体の既知の大きさとが異なる場合には、前記算出工程にて算出される前記対象物体の大きさが前記既知の大きさと合うように、前記所定のデータを補正する補正工程と、
    前記画像内における前記対象物体の位置と前記所定のデータとを基に前記対象物体の三次元位置を算出する位置算出工程と、
    を有することを特徴とする情報処理方法。
  18. コンピュータを、請求項1から16のいずれか1項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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