JP2017131375A - 血管内皮機能検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検者及び検査者の負担を軽減できるとともに、測定対象部位の位置合わせのために行われる駆血解除後の調整作業を容易化できる血管内皮機能検査装置を提供する。【解決手段】血管内皮機能検査装置は、超音波プローブによって検出された反射波に基づいて、血管の縦断面を示す血管画像を生成する画像生成部と、血管画像を記憶する記憶部と、血管画像を表示部に表示させる表示制御部と、血管画像に基づいて血管径を測定する血管径測定部と、駆血前後において血管径測定部によって測定された血管径に基づいて、血管内皮機能を検査する検査部と、記憶部に記憶された駆血前の血管画像である基準画像からランドマークとなる特徴部分を抽出した特徴画像を生成する特徴抽出部と、を備える。表示制御部は、駆血解除後の血管画像を表示部に表示させる際、特徴画像を重畳させる。【選択図】図6

Description

本発明は、血流依存性血管拡張反応(FMD:flow-mediated dilatation)を利用して血管内皮機能を検査する血管内皮機能検査装置に関する。
従来、血流依存性血管拡張反応を利用して血管内皮機能を検査する血管内皮機能検査装置が知られている(例えば、特許文献1、2)。血流依存性血管拡張反応とは、血管内皮細胞が血流増加に伴うずり応力を感知することにより、血管拡張物質(血管弛緩物質)である一酸化窒素が産生され、この一酸化窒素が血管平滑筋に作用することにより、血管平滑筋が弛緩し、血管が拡張する現象である。血管内皮機能によって、動脈硬化の進行度合いを判断できるため、血管内皮機能検査は、動脈硬化が引き起こす様々な疾患を早期発見する上で有用である。以下において、血管内皮機能検査装置を「FMD検査装置」、FMD検査装置による検査を「FMD検査」と称する。
FMD検査では、例えば、超音波プローブから生体内部に超音波を発信し、その反射波を超音波プローブで受信することによって得られる超音波画像(例えばBモード表示用の画像、以下「血管画像」と称する)を利用して、血管径の測定が行われる。駆血前(安静時)と駆血解除後における上腕部の血管径に基づいて、駆血解除後の血管の拡張度合いを示すFMD値が算出される。このFMD値によって、血管内皮機能を検査することができる。
FMD値は、安静時の血管径をD1、駆血解除後の血管の最大拡張径をD2としたとき、下式(1)で表される。なお、血管の最大拡張径D2は、駆血解除後、およそ60秒前後に観察される。
FMD値[%]=(D2−D1)/D1×100 ・・・(1)
図1A、図1Bに示すように、動脈血管BVを形成する血管壁は、外側から順に、外膜TE、中膜TM及び内膜TI(内皮細胞)を有する。内膜TIの内部である血管内腔Lを血流が流れる。図1Aは動脈血管BVの横断面図であり、図1Bは動脈血管BVの縦断面図である。以下において、超音波プローブに近い側の血管壁を「血管近位壁(near wall)」と称し、遠い側の血管壁を「血管遠位壁(far wall)」と称する。
FMD値を算出する方法としては、リーディングエッジ(leading edge)法、血管内腔径測定法及び外膜間径測定法の3つの方法が知られている。リーディングエッジ法は、血管近位壁における内膜TIの上縁BN2(内膜TIと中膜TMの境界、以下「内膜中膜境界BN2」と称する)と血管遠位壁における内膜TIの上縁BF1(血管内腔Lと内膜TIの境界、以下「内腔内膜境界BF1」と称する)との間を、血管径として測定する方法である(血管径d1)。血管内腔径測定法は、血管近位壁における内膜TIの下縁BN1(血管内腔Lと内膜TIの境界、以下「内腔内膜境界BN1」と称する)と血管遠位壁における内腔内膜境界BF1との間、すなわち血管内腔径を、血管径として測定する方法である(血管径d2)。外膜間径測定法は、血管近位壁における中膜TMと外膜TEの境界BN3(以下「中膜外膜境界BN3」と称する)と血管遠位壁における中膜TMと外膜TEの境界BF3(以下「中膜外膜境界BF3」と称する)との間、すなわち外膜内径を、血管径として測定する方法である(血管径d3)。
式(1)においては、分母「D1」が小さいほどFMD値が大きくなり、血管内皮機能の変化が顕著に表れる。したがって、上述した方法のうち、外膜間径測定法によっても一定品質のFMD値が算出されるが、リーディングエッジ法又は血管内腔径測定法によって算出したFMD値の方が、血管内皮機能を検査する上では好適である。
通常、FMD検査では、上腕における安静時の血管径が測定された後、前腕部にカフ(駆血帯)を装着して約5分間駆血し、駆血解除後の血管径が測定される。安静時と駆血解除後とで、同じ部位における血管径を測定することが望ましいが、実際には、駆血時や駆血解除時に上腕動脈が動いてしまう。そのため、駆血解除後の血管が最大拡張径に到達する前(例えば駆血解除後30秒間)に、超音波プローブの接触状態を調整することにより、測定対象部位の位置合わせが行われる。この位置合わせは、例えば現在の血管画像(以下「測定画像」と称する)と、安静時に取得した血管画像(以下「基準画像」と称する)を比較することにより行われる。具体的には、基準画像と測定画像を並べて又は重畳させて表示したり、ユーザーにより設定されたマーカーを測定画像に重畳させて表示したりすることにより、位置合わせが行われている。
また、再現性の高いFMD検査を実現するためには、検査環境における室温や検査時間帯など、検査条件が同じであることが望ましく、同日中に検査し直すことは推奨されない。したがって、駆血解除後の位置合わせが極めて重要であり、検査者には高度な手技が要求される。
特開2008−132094号公報 特開2014−188161号公報
しかしながら、基準画像と測定画像を並べて表示しながら位置合わせを行う場合、基準画像と測定画像を見比べるために視線が動いてしまうとともに、それぞれの画像の表示領域が小さくなってしまう。また、基準画像と測定画像を重畳させて表示しながら位置合わせを行う場合、基準画像と測定画像とが単純に重なって表示されるために両者の差異を認識しづらい。そのため、駆血解除後30秒以内に位置合わせをしなければならない事情を考慮すると、位置合わせの精度が低下する虞がある。そして、適正な検査結果が得られなければ、再検査を余儀なくされるため、被検者及び検査者の負担が増大する。
また、ユーザーにより設定されたマーカーを測定画像に重畳する場合、そのためのユーザー操作が必要となるため、検査者の負担が増大する。
本発明の目的は、被検者及び検査者の負担を軽減できるとともに、測定対象部位の位置合わせのために行われる駆血解除後の調整作業を容易化できる血管内皮機能検査装置を提供することである。
本発明の一側面を反映した血管内皮機能検査装置は、血流依存性血管拡張反応を利用して血管内皮機能を検査する血管内皮機能検査装置であって、
超音波プローブによって検出された反射波に基づいて、血管の縦断面を示す血管画像を生成する画像生成部と、
前記血管画像を記憶する記憶部と、
前記血管画像を表示部に表示させる表示制御部と、
前記血管画像に基づいて血管径を測定する血管径測定部と、
駆血前後において前記血管径測定部によって測定された前記血管径に基づいて、前記血管内皮機能を検査する検査部と、
前記記憶部に記憶された駆血前の前記血管画像である基準画像からランドマークとなる特徴部分を抽出した特徴画像を生成する特徴抽出部と、を備え、
前記表示制御部は、駆血解除後の前記血管画像を前記表示部に表示させる際、前記特徴画像を重畳させることを特徴とする。
本発明によれば、被検者及び検査者の負担を軽減できるとともに、測定対象部位の位置合わせのために行われる駆血解除後の調整作業を容易化できる血管内皮機能検査装置が提供される。
FMD検査の対象となる血管構造を示す図である。 本発明の実施の形態に係るFMD検査装置の構成を示すブロック図である。 FMD検査の手順を示すフローチャートである。 血管径測定処理の一例を示すフローチャートである。 検査結果出力処理の一例を示すフローチャートである。 位置合わせ用表示処理の一例を示すフローチャートである。 特徴画像の生成過程の一例を示す図である。 測定画像に特徴画像を重畳させたときの表示例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図2は、本発明の実施の形態に係るFMD検査装置1の構成を示すブロック図である。図2に示すように、FMD検査装置1は、検査装置本体10及び超音波プローブ20を備える。また、検査時には、駆血するために被検者の前腕部にカフ30が装着される。FMD検査装置1では、駆血前(安静時)と駆血解除後における上腕部の血管径に基づいて、駆血解除後の血管の拡張度合いを示すFMD値が算出される。ここでは、FMD検査装置1は、リーディングエッジ法による検査結果を自動的に算出し、出力するものとする。
なお、FMD検査装置1は、心電計(図示略)を備え、心電図R波を参照して、拡張末期の血管径を測定できることが好ましい。また、FMD検査装置1は、血圧計(図示略)を備え、FMD検査時のカフ圧を自動的に制御できることが好ましい。
超音波プローブ20は、例えば複数の振動子が直線状に配列されたリニア型のプローブである。超音波プローブ20は、生体内部に向けて超音波(送信波)を送信するとともに、生体内部で反射した超音波(反射波)を受信し、電気信号(反射波信号)に変換して検査装置本体10に送信する。超音波プローブ20の走査面が血管の長軸断面と一致するように超音波プローブ20を上腕に押し当てた状態で超音波の送受信を行うことにより、血管長軸に沿う縦断面の血管画像を得ることができる。高解像度で鮮明な血管画像を得るためには、超音波プローブ20は、高周波数(例えば10MHz)のものが好ましい。
図2に示すように、検査装置本体10は、制御部11、送受信部12、画像生成部13、表示部14、操作部15及び記憶部16等を備える。
送受信部12は、制御部11からの制御信号に従って、所定の駆動信号を超音波プローブ20に供給するとともに、超音波プローブ20からの入力信号(反射波信号)に対して、増幅処理、A/D変換処理、遅延処理及び検波処理等の信号処理を行う。送受信部12が所定のタイミングで超音波の送受信を行うことにより、血管の動画像を得ることができる。
画像生成部13は、送受信部12からの反射波信号に基づいて、反射強度(振幅)を輝度に変換することにより、Bモード表示用の血管画像を生成する。この血管画像は、内膜TI、中膜TM及び外膜TEからなる血管近位壁及び血管遠位壁の構造(図1参照)を含む。生成された血管画像のデータは、例えば記憶部16に静止画像またはシネ動画画像として保存される。なお、画像生成部13は、送受信部12からの反射波信号に基づいて、Aモード表示用の反射波形を生成してもよい。
表示部14及び操作部15は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成される。表示部14は、制御部11からの表示制御信号に従って、各種操作画面、血管画像及び検査結果等の表示を行う。操作部15は、検査スタート/ストップキー等の各種操作キーを備え、検査者による入力操作を受け付けて、操作信号を制御部11に出力する。
制御部11は、演算/制御装置としてのCPU(Central Processing Unit)111、主記憶装置としてのRAM112及びROM113を有する。CPU111は、ROM113から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM112に展開し、展開したプログラムと協働して、各ブロックを制御する。
制御部11は、表示制御部11A、画像解析部11B、血管径測定部11C、検査部11D、特徴抽出部11E及び駆血制御部11Fとして機能する。
表示制御部11Aは、表示部14における画面表示を制御する。表示制御部11Aは、例えば画像生成部13によって生成された血管画像を表示部14に表示させる。表示部14には、生成された血管画像を1フレームとする動画像が表示される。また、表示制御部11Aは、駆血解除後の調整作業を行う際、基準画像から特徴部分を抽出した特徴画像を、測定画像に重畳して表示させる。
画像解析部11Bは、画像生成部13によって生成された血管画像を解析し、血管画像に含まれる血管の構造を特定する。具体的には、画像解析部11Bは、血管画像に基づいて、血管近位壁における内膜中膜境界BN2及び血管遠位壁における内腔内膜境界BF1を特定する。
血管径測定部11Cは、画像解析部11Bにより特定された境界情報に基づいて、血管径を測定する。検査部11Dは、駆血前後における血管径測定部11Cによる測定結果に基づいて、FMD値を算出する(式(1)参照)。駆血制御部11Fは、前腕に装着されたカフ30を制御して、駆血の制御を行う。
特徴抽出部11Eは、安静時の血管画像(静止画像またはシネ動画画像である基準画像)からランドマークとなる特徴部分を抽出する。特徴抽出部11Eは、例えば、基準画像を2値化することにより、特徴部分を抽出する。
図3は、FMD検査の手順を示すフローチャートである。
図3に示すように、まずステップS1として、FMD検査の開始前に、被検者の前腕部にカフ30(図2参照)が装着され、上腕動脈の血管径を測定できるように超音波プローブ20の位置調整が行われる。具体的には、表示部14に描出されるリアルタイムの血管画像を参照しながら、内膜中膜複合体(IMC:Intima Media Complex)が鮮明に描出されるように、超音波プローブ20の接触状態が微調整される。通常、超音波プローブ20の走査面と血管中心を通る長軸断面が一致していれば、内膜中膜複合体は鮮明に描出される。
検査準備が整うと、ステップS2として、安静時の血管径の測定が行われる。この手順は、安静時の血管径の測定を指示する操作(例えば検査スタートキーの操作)が行われることに伴い、FMD検査装置1によって自動的に行われる。表示部14には、安静時の血管画像とともに、血管径の測定結果がリアルタイムで表示される。具体的には、図4に示すフローチャートに従って、安静時の血管径が測定される。
すなわち、図4のステップS101において、制御部11は、心電図R波に同期して血管画像を取得し、解析する(画像解析部11Bとしての処理)。これにより、血管近位壁における内膜中膜境界BN2及び血管遠位壁における内腔内膜境界BF1が特定される。例えば、いわゆるテンプレートマッチング法を利用することにより、血管画像に含まれる血管構造を特定することができる。
ステップS102において、制御部11は、特定された境界情報に基づいて、血管径を測定し、血管画像及び血管径を、例えば記憶部16に保存する(血管径測定部11Cとしての処理)。この記憶部16に記憶された血管画像が基準画像となる。
ステップS103において、制御部11は、血管画像とともに、測定された血管径を表示部14に表示する(表示制御部11Aとしての処理)。
ステップS104において、制御部11は、所定数の測定が終了したか否かを判定する。例えば、10心拍分の血管画像について、血管径の測定が終了した場合に、測定終了と判断する。所定数の測定が終了した場合(ステップS104で“YES”)、安静時の血管径の測定処理は終了となる。所定数の測定が終了していない場合(ステップS104で“NO”)、ステップS101の処理に移行する。ここでの10心拍分の血管画像が基準画像となるシネ動画画像として記憶部16に記憶される。
安静時の血管径の測定が終わると、図3のステップS3として、上腕動脈の駆血が行われる。具体的には、カフに空気を導入して、上腕動脈を所定のカフ圧で圧迫することにより、駆血する。駆血は、所定時間(例えば5分間)の経過後、解除される。なお、表示部14には、駆血中もリアルタイムの血管画像が表示されるが、この血管画像のデータは保存しておく必要はない。
駆血解除後は、ステップS4として、超音波プローブ20の位置調整が行われ、血管位置のずれが補正される。駆血時や駆血解除時に上腕動脈が動いてしまうためである。具体的には、表示部14に描出されるリアルタイムの血管画像(測定画像)が、安静時の血管画像(基準画像)と一致するように、超音波プローブ20の位置調整が行われる。この位置調整は、血管が最大拡張径に到達する前(例えば駆血解除後30秒間)に行う必要がある。本実施の形態では、超音波プローブ20の位置調整を容易化するため、位置合わせ用の表示処理が行われる。この処理については、後述する。
超音波プローブ20の位置調整と同時に、ステップS5として、駆血解除後の血管径の測定が行われる。ステップS5の手順は、FMD検査装置1によって自動的に行われる。表示部14には、駆血解除後の血管画像とともに、血管径の測定結果がリアルタイムで表示される。具体的には、図4に示すフローチャートに従って、安静時の血管径の測定と同様に、駆血解除後の血管径が測定される。測定時間は、例えば3分間である。
駆血解除後の血管径の測定が終わると、ステップS6として、FMD検査装置1から検査結果が出力されるので、検査者及び被検者によって検査結果の確認が行われる。FMD検査装置1における検査結果の出力処理は、図5に示すフローチャートに従って行われる。
すなわち、図5のステップS201において、制御部11は、測定した駆血前後の血管径に基づいて、FMD値を算出する(検査部11Dとしての処理)。このとき、安静時の血管径には測定結果の平均値が用いられ、駆血解除後の血管径には測定結果の最大値(最大拡張径)が用いられる。
ステップS202において、制御部11は、検査結果を表示部14に表示させる(表示制御部11Aとしての処理)。検査者は、検査結果を確認することにより、血管内皮機能を評価することができる。
前述のように、本実施の形態では、超音波プローブ20の位置調整(図3のステップS4)を容易化するため、位置合わせ用の表示処理が行われる。具体的には、図6に示すフローチャートに従って、位置合わせ用の表示処理が行われる。
すなわち、図6のステップS301において、制御部11は、駆血前の安静時の血管画像である静止画またはシネ動画画像の基準画像からランドマークとなる特徴部分を抽出する(特徴抽出部11Eとしての処理)。ランドマークとなる特徴部分とは、測定対象部位が同じであるか否かを判断するために有用な部分である。例えば、基準画像を2値化することにより特徴部分を抽出することができる。
2値化処理としては、例えば基準画像が0〜255の256階調の濃淡画像で描出されている場合、中央値である128を閾値にして、元の輝度値が閾値未満である画素の輝度値を「0」(黒)、元の輝度値が閾値以上である画素の輝度値を「1」(白)に変換する。これにより、2階調の白黒画像(2値化画像)が得られる。
例えば、図7Aに示す基準画像を2値化すると、図7Bに示す2値化画像が得られる。図7Bに示すように、2値化画像では、上腕動脈の血管や反射の大きな筋組織を示す部分は白で描出され、それ以外の脂肪等の組織を示す部分は黒で描出される。
ステップS302において、制御部11は、2値化前の基準画像を2値化画像でマスクし、特徴画像を生成する(特徴抽出部11Eとしての処理)。これにより、基準画像における特徴部分に該当する部分が、特徴画像として抽出される。例えば、図7Aに示す基準画像に対して、図7Bに示す2値化画像でマスク処理を施すと、図7Cに示す濃淡のある特徴画像が得られる。このように、特徴画像では、ランドマークとなり得る特徴部分として、上腕動脈や反射の大きな筋組織以外の部分が明確に描出される。
ステップS303において、制御部11は、表示部14における測定画像に、特徴画像を重畳する(表示制御部11Aとしての処理)。このとき、特徴画像を青色等でカラー化することが好ましい。
なお、基準画像に対して特徴画像によるマスク処理を施すこと、及び特徴画像をカラー化することは必須ではないが、これらを行うことにより、測定画像と基準画像を比較するときの視認性が格段に向上する。
図8は、測定画像に特徴画像を重畳したときの表示例を示す図である。図8A〜図8Cは、駆血解除後における時制の異なる測定画像を示している。図8A、図8Bに示す例では、測定画像におけるランドマークとなる特徴部分は、基準画像における特徴部分(特徴画像)とずれており、超音波プローブ20の位置の調整が必要であることが明確に認識できる。また、検査者は、超音波プローブ20をどのように操作すれば、測定画像と基準画像が一致するかを知得することができる。一方、図8Cに示す例では、測定画像におけるランドマークとなる特徴部分が、基準画像における特徴部分と精度よく一致しているので、検査者は、超音波プローブ20の位置調整が完了していると容易に判断できる。
このとき、特徴画像がシネ動画画像であれば、シネ動画画像再生中に、一枚の静止画では表示されていなかったランドマークが描出される可能性が高くなるので、プローブ位置調整の確度をより高めることができる。
ここで、表示制御部11Aは、所定時間(例えば30秒)が経過した後、特徴画像を非表示とすることが好ましい。また、表示制御部11Aは、所定時間間隔(例えば5秒間隔)で、特徴画像の表示/非表示を切り替えるようにしてもよい。これにより、内膜中膜境界BN2、BF2の視認性が特徴画像によって阻害されるのを防止できるので、内膜中膜境界BN2、BF2が明確に描出されるように微調整しやすくなる。
このように、FMD検査装置1は、超音波プローブ20によって検出された反射波に基づいて、血管の縦断面を示す血管画像を生成する画像生成部13と、血管画像を表示部14に表示させる表示制御部11Aと、血管画像に基づいて血管径を測定する血管径測定部11Cと、駆血前後において血管径測定部11Cによって測定された血管径に基づいて、血管内皮機能を検査する検査部11Dと、駆血前の血管画像である基準画像からランドマークとなる特徴部分を抽出した特徴画像を生成する特徴抽出部11Eと、を備える。表示制御部11Aは、駆血解除後の血管画像を表示部14に表示させる際、特徴画像を重畳させる。
FMD検査装置1によれば、駆血解除後の超音波プローブ20の調整作業に際して、測定画像に特徴画像を重畳させた血管画像が表示されるので、検査者は容易に測定対象部位の位置合わせを行うことができる。したがって、FMD検査装置1によれば、被検者及び検査者の負担を軽減できるとともに、測定対象部位の位置合わせのために行われる駆血解除後の調整作業を容易化できる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、実施の形態では、リーディングエッジ法により血管径を測定してFMD検査を行っているが、血管内腔径測定法又は外膜間径測定法により血管径を測定してもよい。
また例えば、特徴抽出部11Eは、実施の形態のように2値化によって特徴部分を抽出してもよいし、基準画像の直線性に基づいて特徴部分を抽出してもよい。また、2値化による特徴部分の抽出と直線性による特徴部分の抽出を組み合わせてもよい。
さらには、FMD検査装置1は、印字による検査結果の出力に対応できるものであってもよい。なお、FMD検査装置1は、表示部14等の出力部を備えていなくてもよく、外部接続されたディスプレイやプリンターを出力部として適用することができる。
また、実施の形態では、安静時と駆血解除後のそれぞれにおいて、リアルタイムで血管画像と血管径を表示するために、血管画像の取得と同時に血管径を測定して保存しているが、血管画像を保存しておいて、FMD値を算出する段階で血管径をまとめて測定するようにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 FMD検査装置(血管内皮機能検査装置)
10 検査装置本体
11 制御部
11A 表示制御部
11B 画像解析部
11C 血管径測定部
11D 検査部
11E 特徴抽出部
11F 駆血制御部
12 送受信部
13 画像生成部
14 表示部
15 操作部
16 記憶部
20 超音波プローブ
30 カフ
BV 動脈血管
L 血管内腔
TI 内膜
TM 中膜
TE 外膜
BN1、BF1 内腔内膜境界
BN2、BF2 内膜中膜境界
BN3、BF3 中膜外膜境界

Claims (8)

  1. 血流依存性血管拡張反応を利用して血管内皮機能を検査する血管内皮機能検査装置であって、
    超音波プローブによって検出された反射波に基づいて、血管の縦断面を示す血管画像を生成する画像生成部と、
    前記血管画像を記憶する記憶部と、
    前記血管画像を表示部に表示させる表示制御部と、
    前記血管画像に基づいて血管径を測定する血管径測定部と、
    駆血前後において前記血管径測定部によって測定された前記血管径に基づいて、前記血管内皮機能を検査する検査部と、
    前記記憶部に記憶された駆血前の前記血管画像である基準画像からランドマークとなる特徴部分を抽出した特徴画像を生成する特徴抽出部と、を備え、
    前記表示制御部は、駆血解除後の前記血管画像を前記表示部に表示させる際、前記特徴画像を重畳させることを特徴とする血管内皮機能検査装置。
  2. 前記基準画像は、静止画またはシネ動画画像であることを特徴とする請求項1記載の血管内皮機能検査装置。
  3. 前記特徴抽出部は、前記基準画像における直線性に基づいて、前記特徴部分を抽出することを特徴とする請求項1又は2に記載の血管内皮機能検査装置。
  4. 前記特徴抽出部は、前記基準画像を2値化することにより、前記特徴部分を抽出することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の血管内皮機能検査装置。
  5. 前記特徴抽出部は、前記基準画像に対して、前記2値化された特徴部分によるマスク処理を施すことを特徴とする請求項4に記載の血管内皮機能検査装置。
  6. 前記表示制御部は、前記特徴部分をカラー化して重畳することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の血管内皮機能検査装置。
  7. 前記表示制御部は、所定時間経過した後、前記特徴画像を非表示とすることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の血管内皮機能検査装置。
  8. 前記表示制御部は、所定時間間隔で、前記特徴画像の表示/非表示を切り替えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の血管内皮機能検査装置。
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