JP2003195654A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003195654A
JP2003195654A JP2001400694A JP2001400694A JP2003195654A JP 2003195654 A JP2003195654 A JP 2003195654A JP 2001400694 A JP2001400694 A JP 2001400694A JP 2001400694 A JP2001400694 A JP 2001400694A JP 2003195654 A JP2003195654 A JP 2003195654A
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sheet
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JP2001400694A
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English (en)
Inventor
Hiroo Naoi
宏夫 直井
Masahito Asanuma
雅人 浅沼
Koichi Takenouchi
幸一 竹ノ内
Shoichi Fujita
庄一 藤田
裕史 ▲崎▼田
Yasushi Sakida
Shuichi Morikuni
修市 森国
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一度定着した転写材を再度定着して複数回画
像形成を行っても、像担持体が転写手段の影響を受ける
ことによる帯電不良を抑制することができる画像形成装
置を提供する。 【解決手段】 制御部は、感光体ドラム12の表面のう
ち転写時にシートPと対向しない用紙外領域に対する転
写前露光ランプ19の照射光量を、あるシートPに対し
て1回目の画像の形成を行うときより、2回目以降の画
像の形成を行うときの方が大きくなるように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反転現像方式によ
る電子写真方式を利用した複写機やプリンタ等の画像形
成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を利用したデジタル複写機
やプリンタ等においては、その現像方式として、反転現
像方式が多く用いられる。
【0003】反転現像方式では、一様に帯電した感光体
面に対し、レーザービームやLED等により、印刷(記
録)すべき画像情報に対応した画像露光を行う。これに
より、感光体面に、露光によって電位の低下した部位か
らなる静電潜像を形成できる。その後、感光体と同極性
に帯電したトナーを静電潜像に付着させ、トナー像を形
成する。
【0004】次に、トナー像にシート(転写紙)を当接
させるとともに、シートの背面に、トナー(および感光
体面)と逆極性の電荷(転写電荷)を付与する(転写工
程)。これにより、シート上にトナー像を転写できる。
【0005】ところで、反転現像方式では、シートを感
光体面と逆極性に帯電させるように設定されている。従
って、シートと感光体面との間に静電吸着力を発生させ
てしまうため、画像の転写後に、感光体からシートを分
離しにくくなる。
【0006】特に、感光体面におけるトナー像の形成さ
れない余白部や背景部(トナー像中におけるトナーの載
らない部分;非画像露光部)は電位が高い。このため、
感光体面の背景部・余白部に対応するシートの背景部・
余白部では、その背面に多くの転写電荷が流入して帯電
電位が上がり、静電吸着力も強くなる。
【0007】そこで、トナー像の形成後、転写工程の前
に、LED等の露光部材により、感光体面を一様に露光
する方法が開発されている。
【0008】この露光(転写前露光)では、トナー像に
よって光を遮れるため、トナー像の形成部位における電
位低下を回避できる一方、背景部・余白部の電位を低下
させられる。従って、この方法では、トナー像の転写に
影響を与えることなく、転写時における背景部・余白部
の静電吸着力を弱めることが可能となる。これにより、
感光体面からのシートの分離を容易に行える。
【0009】しかしながら、転写前露光を行うと、感光
体において、トナー像の形成部位よりも背景部・余白部
の方を低電位としてしまう場合がある。そして、この場
合、トナー像におけるトナーの一部(マイナス極性)
が、低電位の背景部(見掛け上プラス側)に飛び散り、
画像品位を低下させてしまうという問題があった。
【0010】この問題について、図6を用いて説明す
る。図6は、上記した反転現像方式における、画像形成
プロセス(感光体の露光、トナー像の形成、および転写
前露光)における感光体面の電位を示す図である。
【0011】図中αは、感光体面を一様の電位(Vd
1)に帯電した後、トナー像を形成すべき部分に露光E
を行った後における、感光体面の電位分布を示す。この
図に示すように、感光体面では、露光部位の電位がVs
に低下し、静電潜像が形成される。
【0012】また、図中βは、感光体面と同極性(Vd
1と同極性)に帯電したトナー(トナー粒子)Tを用い
て反転現像を行った後における、感光体面の電位分布を
示す。この図に示すように、静電潜像に対するトナーT
の付着によってトナー像が形成される。また、トナー像
の形成部位(トナー像部)の電位は、トナーの保有電荷
によって、Vtに上昇する。
【0013】さらに、図中γは、転写前露光Pを行った
後における、感光体面の電位分布を示す。この図に示す
ように、転写前露光Pによって、感光体面における背景
部の電位はVd2に低下する。
【0014】一方、トナーTにより転写前露光Pが遮蔽
されるため、トナー像部の電位は低下しない。また、露
光後においても、トナーTの保有電荷は残留する。従っ
て、トナー像部における電位Vtは、背景部の電位Vd
2より高くなる。
【0015】このため、トナーTは、背景部とトナー像
部との電位差にもとづく電気引力を受けて、飛散トナー
となって背景部に飛散する。
【0016】この問題の解決を図るために、特開平1−
191168号公報には、背景部の電位がトナー像部の
電位より低くならないように、転写前露光の光量を制御
する構成が記載されている。
【0017】また、特開平10−340014号公報で
は、転写前露光時におけるトナーの飛び散りを防止する
とともに、感光体面からトナーを容易に分離させるため
に、感光体面の余白部だけに転写前露光を行う構成が記
載されている。
【0018】ところで、上記した両公報の構成を含め、
従来の技術では、シート背面を帯電させてトナー像を転
写させるために、コロナ帯電器を利用した非接触式の転
写装置(コロナ型転写装置)が広く使用されていた。
【0019】しかしながら、コロナ型転写装置は、コロ
ナ放電を発生させるために、コロナ帯電器に対してかな
りの高電圧を印加する必要がある。従って、このような
コロナ型転写装置は、高圧電源を必要とするとともに、
コロナ放電時にオゾンを発生させてしまうなどの問題を
有している。
【0020】このため、近年では、転写装置として、比
較的に低い電圧を印加すればよい接触帯電式のもの(接
触転写装置)が開発されている。
【0021】接触転写装置は、導電ローラ・導電ブラシ
などの帯電部材と電源とからなるものである。即ち、接
触転写装置を用いる場合、帯電部材を感光体面に接触さ
せる。そして、帯電部材と感光体面との間にシートを給
送し、シートの裏面に接触している帯電部材にバイアス
電圧を印加する。これにより、転写用の所定極性にシー
トを帯電(接触帯電)させられるので、感光体面上のト
ナー像を、シートの表面に電気的に転写させることが可
能となる。
【0022】このような接触転写装置では、帯電部材に
対する印加電圧を比較的に低くでき、また、電流量も比
較的に小さくできる。従って、電源の小型化,軽量化,
低コスト化を図れるとともに、オゾン発生量も少なく抑
えられるという長所を備えている。
【0023】また、上記したように、接触転写装置は、
感光体面と帯電部材とを、シートを介して電気的に接続
する構造である。
【0024】従って、シートの材質・サイズ、環境条
件、印刷条件(例えば、両面印刷時であれば、表面印刷
であるか裏面印刷であるかなどの条件)などによって、
感光体、シート、帯電部材からなる電流路の電気抵抗が
変化すると、帯電部材から感光体面へ流入する電流量が
変化し、転写条件を変動させてしまう。
【0025】そこで、このような転写条件の変動による
不具合を抑制するために、定電流制御方式が採用されて
いる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常、感光
体面は、シートよりも大きいサイズに設定されている。
このため、感光体面には、シートに接触する通紙領域
(転写材通過領域)と、シートに接触しない非通紙領域
とが存在する。
【0027】そして、通紙領域では、感光体面と帯電部
材とをシートを介して接続させるため、電流路の電気抵
抗が高くなり、電流が流れ難くなる。
【0028】これに対し、非通紙領域(転写材非通過領
域)では、シートを介さずに感光体面と帯電部材とを直
接に接続させるので、電気抵抗が低く、電流が流れ易い
状態となる(帯電部材から流入するプラス電荷の影響を
強く受ける)。
【0029】特に、シートの両面に複写する場合、裏面
複写のときには、既にシートが一度定着装置を通ること
で水分が蒸発した分、および、表面にトナーが定着して
いる分、シートの抵抗値が上がっており、通紙領域では
電流が流れにくい。
【0030】このため、通紙領域では、裏面複写のとき
は、表面複写のときよりも、帯電部材から流入するプラ
ス電荷の電荷量は少なくなる。その分、非通紙領域で
は、裏面複写のときは、表面複写のときよりも、帯電部
材から流入するプラス電荷の電荷量は多くなる。
【0031】従って、非通紙領域では、転写手段のプラ
ス電荷の影響を強く受け、次の印刷に備えて感光体面を
初期化させようとしても、非通紙領域の電位を所定の初
期電位(画像露光前の電位;初期化帯電電位)にまで回
復させることが困難となってしまう。
【0032】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、一度定着した転写材を再
度定着して複数回画像形成を行っても、像担持体が転写
手段の影響を受けることによる帯電不良を抑制すること
ができる画像形成装置を提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成装置
は、上記の課題を解決するために、帯電された現像剤に
よって像担持体上の静電潜像を現像して現像剤像とする
現像装置と、転写材に接触することにより該転写材を介
して上記像担持体表面と電気的に接続され、現像剤像を
転写材に転写する転写手段と、該転写手段が上記現像剤
像を転写材に転写する前に、現像剤像を担持した像担持
体表面を露光する転写前露光手段と、上記現像剤を転写
材に加熱圧着して定着させる定着装置と、上記現像剤が
定着された転写材を再び上記転写手段による転写位置ま
で搬送する搬送手段とを備え、1つの転写材に対して上
記現像剤の定着による画像の形成を複数回行うことが可
能な画像形成装置において、上記像担持体表面のうち上
記転写時に上記転写材と対向しない転写材非通過領域に
対する上記転写前露光手段の照射光量を、上記1つの転
写材に対して1回目の画像の形成を行うときと、2回目
以降の画像の形成を行うときとで異ならせる制御手段を
備えていることを特徴としている。
【0034】通常、加熱圧着して現像剤を転写材に定着
させる定着装置を用いる場合、1回目の画像形成後(第
1面定着後)における転写材の含水率は低下し、従っ
て、転写材の電気抵抗は増加する。このように抵抗の大
きな転写材を再給紙、即ち、再び転写位置まで搬送し
て、2回目以降の転写行うと、転写材非通過領域では、
転写手段からプラス電荷が流入しやすい状態となる。
【0035】しかしながら、上記の構成によれば、制御
手段により、1つの転写材に対して1回目の画像の形成
を行うときと、2回目以降の画像の形成を行うときとで
転写前露光手段の照射光量を異ならせるため、転写材の
抵抗が増加する2回目以降の画像形成時にも、転写手段
からのプラス電荷の流入を抑制することができる。
【0036】従って、次に像担持体の表面電位を初期化
したときに、帯電不良が生じることなく、像担持体の表
面電位を初期化帯電電位まで回復させることができる。
これにより、像担持体の保護を図ることができ、表示品
位の良好な画像形成装置を提供することができる。
【0037】また、接触(接触帯電)式の転写手段を用
いることにより、転写手段に対する印加電圧を比較的に
低くでき、また、電流量も比較的に小さくできる。従っ
て、電源の小型化,軽量化,低コスト化を図れるととも
に、オゾン発生量を抑制することができる。
【0038】上記の画像形成装置は、具体的には、制御
手段が、1つの転写材に対して1回目の画像の形成を行
うときより、2回目以降の画像の形成を行うときの方
が、転写材非通過領域への照射光量が大きくなるように
制御することが好ましい。
【0039】上記の構成によれば、1回目の画像形成時
と比較して、2回目以降の画像形成時に像担持体の表面
を除電することができる。これにより、2回目以降の画
像形成時の像担持体表面と転写手段との電位差を小さく
することができ、従って、転写手段からのプラス電荷の
流入を抑制することができる。
【0040】また、上記の画像形成装置は、制御手段
が、転写材非通過領域への照射光量を、1つの転写材に
対して1回目の画像の形成を行うときと、2回目以降の
画像の形成を行うときとで、選択的に切り替えることが
好ましい。
【0041】上記の構成によれば、制御手段により、照
射光量を選択的に切り替えることにより、2回目以降の
画像形成時に像担持体の表面を除電することができる。
これにより、2回目以降の画像形成時の像担持体表面と
転写手段との電位差を小さくすることができ、従って、
転写手段からのプラス電荷の流入を抑制することができ
る。
【0042】上記の画像形成装置は、転写手段が、電流
を一定に制御しつつ、転写材を介して像担持体表面と電
気的に接続されることが好ましい。
【0043】通常、転写材の材質・サイズ、環境条件、
複写条件(例えば、両面複写時であれば、画像を形成す
るのが表(おもて)面であるか裏面であるかなどの条
件)などによって、像担持体、転写材、および転写手段
からなる電流路の電気抵抗が変化すると、転写手段から
像担持体へ流入する電流量が変化し、転写条件を変動さ
せることとなる。
【0044】しかしながら、上記の構成によれば、定電
流制御方式の転写手段を用いることとなる。定電流制御
方式の転写手段を用いるにより、上記転写条件の変動に
よる不具合(例えば、表示品位の低下)を抑制すること
ができる。
【0045】上記の画像形成装置は、1つの転写材に対
する2回目の画像の形成が、転写材において1回目の画
像の形成が行われた面の裏面に対して行われることが好
ましい。
【0046】上記の構成によれば、両面複写が可能な画
像形成装置において、裏面複写のときにおける転写手段
から像担持体へのプラス電荷の流入を抑制することがで
きる。
【0047】これにより、像担持体の保護を図ることが
でき、表示品位の良好な画像形成装置を提供することが
できる。
【0048】上記の画像形成装置は、1つの転写材に対
する2回目以降の画像の形成が、転写材において1回目
の画像の形成が行われた面と同一面に対して行われるこ
とが好ましい。
【0049】上記の構成によれば、複数の画像データに
応じた画像(複数の画像)を、同一の転写材上に並べて
形成する合成複写が可能な画像形成装置において、2回
目以降の画像形成時における転写手段から像担持体への
プラス電荷の流入を抑制することができる。
【0050】これにより、像担持体の保護を図ることが
でき、表示品位の良好な画像形成装置を提供することが
できる。
【0051】上記の画像形成装置は、制御手段が、像担
持体表面のうち転写時に転写材と対向する転写材通過領
域に対する転写前露光手段の照射光量を、1つの転写材
に対して1回目の画像の形成を行うときより、2回目以
降の画像の形成を行うときの方が大きくなるように制御
することが好ましい。
【0052】通常、加熱圧着して現像剤を転写材に定着
させる定着装置を用いる場合、1回目の画像形成後(第
1面定着後)における転写材の先端にはカール癖がつ
く。このような場合、この転写材を再給紙、即ち、再び
転写位置まで搬送して、2回目以降の転写行うと、その
後、像担持体側にカールしている転写材の領域が分離不
良となる。これにより、転写材に一旦転写された現像剤
が再び像担持体に転移する逆転写現象が発生しやすくな
る。
【0053】しかしながら、上記の構成によれば、転写
材通過領域において、転写前露光手段の照射光量を、1
つの転写材に対して1回目の画像の形成を行うときよ
り、2回目以降の画像の形成を行うときの方が大きくな
るように制御することにより、1回目の画像形成時に
は、現像剤の飛散の防止、および、良好な転写効率の確
保を図ることができる。
【0054】一方、2回目の画像形成時には、転写材の
安定的分離の確保、および、逆転写現象の抑制を図るこ
とができる。
【0055】上記の画像形成装置は、転写前露光手段
が、光ラインヘッドを用いて像担持体に光を照射するこ
とが好ましい。
【0056】上記の構成によれば、例えば、光ラインヘ
ッドへの印加電圧を変化させることにより、転写前露光
手段における照射光量の増減調節を簡単に実現すること
ができる。あるいは、光ラインヘッドへの印加電圧を一
定に保持し、通電電流を制御することによって、転写前
露光手段における照射光量の増減調節を簡単に実現する
ことができる。
【0057】これにより、例えば、転写材の大きさに応
じて、転写材非通過領域と転写材非通過領域とで、転写
前露光手段における独立した照射光量の制御を容易に行
うことができる。
【0058】上記の画像形成装置は、転写前露光手段
が、1つの転写材に対する2回目以降の画像の形成時
に、像担持体に対して光を照射することにより、像担持
体表面の電位を略0Vとすることが好ましい。
【0059】上記の構成によれば、逆転写現象を抑制す
ることができる。
【0060】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図5に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0061】図1は、本実施の形態に係る複写機(本複
写機)の構成を示す図である。本複写機は、外部から伝
達された画像データに応じて、所定のシート(転写材)
に対して画像(プリント画像)を形成するものである。
【0062】同図に示すように、本複写機は、給紙カセ
ット10,現像装置11,感光体ドラム(像担持体)1
2,帯電器13,転写ローラ(転写手段)14,定着装
置15,LSU(レーザービームスキャナユニット)1
6,クリーニング装置17,除電ランプ18,転写前露
光ランプ19,排出トレイ20,および反転搬送路(搬
送手段)21を有している。
【0063】感光体ドラム12は、円筒状の導電基体の
表面に光伝導層(感光体層)を備えたドラム(ローラ)
形状の感光体である。そして、矢印A方向に回転駆動さ
れるように、本複写機に軸支されている。また、感光体
ドラム12の周りには、矢印A方向に、帯電器13,現
像装置11,転写前露光ランプ19,転写ローラ14,
クリーニング装置17,および除電ランプ18が配され
ている。
【0064】帯電器13は、感光体ドラム12の表面
を、所定の電位(−600〜−650V程度)に均一に
帯電させるためのスコロトロン帯電器である。
【0065】LSU16は、帯電された感光体ドラム1
2の表面を、画像信号(画像データ)に応じて変調され
たレーザービームLによって露光するものである。この
露光により、LSU16は、感光体ドラム12の表面
に、外部から入力された画像データに応じた静電潜像を
形成するようになっている。
【0066】図1に示すように、このLSU16は、レ
ーザービームダイオード31,ポリゴンミラー32およ
びミラー33を備えている。レーザービームダイオード
31は、レーザービームLを生成し、ポリゴンミラー3
2,ミラー33を介して、感光体ドラム12に照射する
ものである。ポリゴンミラー32は、感光体ドラム12
の回転速度に応じた速度で回転することで、感光体ドラ
ム12に照射されるレーザービームLを走査するもので
ある。
【0067】現像装置11は、LSU16によって感光
体ドラム12上に形成された静電潜像に現像剤(トナ
ー)を付着させてトナー像(現像剤像)を形成すること
により、静電潜像を現像して可視像とするものである。
【0068】転写前露光ランプ19は、トナー像の形成
された感光体ドラム12に対して転写前露光(PTL)
を行うものである。なお、転写前露光ランプ19による
転写前露光の詳細については後述する。
【0069】転写ローラ14は、搬送路上に沿って給紙
されてきたシートPに対し、感光体ドラム12上のトナ
ー像をシートPに転写するための、接触式転写器であ
る。また、転写ローラ14は、電流を一定に制御する定
電流制御方式の転写器である。
【0070】クリーニング装置17は、シートPへのト
ナー像の転写後における感光体ドラム12の表面に残留
したトナーや紙粉を除去するものである。
【0071】除電ランプ18は、感光体ドラム12にお
ける残留電荷を消去するためのものである。
【0072】また、給紙カセット10は、シート(転写
紙;転写材)Pを収納するためのものである。
【0073】定着装置15は、一対のローラを有し、ト
ナー像が転写され、感光体ドラム12から分離されたシ
ートPを加熱圧着することで、トナー像をシートPに熱
定着(定着)させてプリント画像を生成するものであ
る。
【0074】排出トレイ20は、プリント画像の形成さ
れたシートPを収納するためのものである。
【0075】また、感光体ドラム12の下方に位置する
反転搬送路21は、両面複写のときなど、1回定着装置
15においてトナー像が定着された(画像が形成され
た)シートPを再び、転写ローラ14による転写位置
(感光体ドラム12と転写ローラ14との間)まで搬送
するための搬送経路である。
【0076】即ち、シートPの表(おもて)面(片面)
のみに印刷(片面複写)を行う場合には、シートPは、
表面に対するトナー像定着(画像形成)の後、そのまま
排出トレイ20に排出される。そして、この排出によ
り、シートPに対するプリント工程が終了する。
【0077】一方、例えば、シートPの両面に印刷(両
面複写)を行う場合、シートPは、トナー像定着(1回
目の画像形成)の後、図示しない用紙格納部に案内され
る。そして、この格納部において、既に画像の形成され
た面(表面、第1面)を感光体ドラム12側に向けた状
態で、裏面(第2面)に対する印刷の行われるときまで
(裏面印刷の給紙要求があるまで)待機する。
【0078】そして、裏面印刷の要求に従って、反転搬
送路21を通り、感光体ドラム12と転写ローラ14と
の間(転写位置)に搬送される。そして、裏面にトナー
像の転写を受けた後、定着装置15のローラ間を経て、
裏面へのトナー像定着(2回目の画像形成)の後、排出
トレイ20に排出される。この排出により、シートPに
対する両面プリント工程が終了する。
【0079】このように、転写ローラ14が、電流を一
定に制御しつつ、シートPに接触することにより、転写
ローラ14は、シートPを介して感光体ドラム12の表
面(感光体)と電気的に接続される。即ち、定電流制御
方式かつ接触式の転写器である転写ローラ14を用い
る。
【0080】このように、転写ローラ14が接触式であ
ることにより、転写ローラ14に対する印加電圧を比較
的に低くでき、また、電流量も比較的に小さくできる。
従って、電源の小型化,軽量化,低コスト化を図れると
ともに、オゾン発生量を抑制することができる。
【0081】通常、シートPの材質・サイズ、環境条
件、複写条件(例えば、両面複写時であれば、画像を形
成するのが表(おもて)面であるか裏面であるかなどの
条件)などによって、感光体ドラム12、シートP、お
よび転写ローラ14からなる電流路の電気抵抗が変化す
ると、転写ローラ14から感光体へ流入する電流量が変
化し、転写条件を変動させることとなる。
【0082】しかしながら、定電流制御方式の転写ロー
ラ14を用いるにより、このような転写条件の変動によ
る不具合(例えば、表示品位の低下)を抑制することが
できる。
【0083】また、図2は、本複写機における制御機構
を示すブロック図である。同図に示すように、本複写機
の制御機構は、操作パネル41,入力インターフェース
42,制御部(制御手段)43,および出力インターフ
ェース44を備えている。
【0084】操作パネル41は、ユーザの入力指示を受
け付けるためのものであり、本複写機の筐体上面部に配
置されている。操作パネル41は、スタートスイッチ5
1,合成モードスイッチ52,両面モードスイッチ5
3,手差しモードスイッチ54などのスイッチを備えて
いる。
【0085】スタートスイッチ51は、本複写機に複写
動作(画像形成動作)の開始を指示するためのスイッチ
である。
【0086】合成モードスイッチ52は、本複写機に、
合成モードでの印刷を指示するためのスイッチである。
ここで、合成モード(並列モード)とは、複数の画像デ
ータに応じた画像(複数の画像)を、同一のシート面上
に並列に(並べて)印刷する印刷形態(モード)であ
る。
【0087】両面モードスイッチ53は、本複写器に、
両面複写を指示するためのスイッチである。
【0088】手差しモードスイッチ54は、本複写機
に、手差しトレイ(図示せず)に収納したシートPを印
刷に使用することを指示するためのスイッチである。
【0089】なお、通常、合成モードや両面モードを選
択しないでスタートスイッチ51を押した場合、複写モ
ードは片面モードとなり、シートPは、片面のみに複写
されて排出される。
【0090】入力インターフェース42は、操作パネル
41における各スイッチからの信号(指示信号;入力信
号)を、制御部43(制御部43のCPU61)に伝達
するためのものである。
【0091】制御部43は、CPU(Central Process
ing Unit)61,ROM(read only memory)62
およびRAM(random access memory)63を備えた
構成である。
【0092】ROM62は、CPU61によって使用さ
れる各種のプログラム(合成モードプログラムなど)を
格納するためのメモリである。RAM63は、CPU6
1の実行する処理において利用されるメモリである。
【0093】CPU61は、操作パネル41から入力さ
れる信号に基づいて、ROM62内のプログラムを実行
し、RAM63との間でデータの授受を行って、本複写
機における印刷処理(プリント工程)を制御する、本複
写機における中枢部である。
【0094】そして、CPU61は、各種の動作信号
を、出力インターフェース43を介して、本複写機の各
部材、例えば、光学系変倍部71,カセット選択部7
2,メインモータ電源73(感光体ドラム12を回転駆
動するメインモータの電源),自動原稿送り装置(AD
F:Automatic Document Feeder)74,レーザービー
ムダイオード(光学系露光部)31,除電ランプ18,
現像装置駆動制御系(現像装置11を駆動するための制
御装置)75,シート搬送系76(搬送路上でシートを
搬送させる部材(モータなど)),転写ローラ14,転
写前露光ランプ19などに出力するように設定されてい
る。
【0095】以上のような構成の複写機において、印刷
(複写)は以下のようにして行われる。
【0096】まず、感光体ドラム12は帯電器13によ
り帯電され、次にLSU16からのレーザービームによ
り、作成する画像に対応した静電潜像がその表面に形成
される。そして現像装置11により静電潜像が現像され
トナー像が形成される。
【0097】次いで、転写工程に先立ち、トナー像を担
持した感光体面に対し転写前露光ランプ19により光が
照射され露光が行われる。この後、感光体ドラム12上
のトナー像は給紙カセット10から搬送路に沿って給紙
されたシートP上に転写ローラ14により転写される。
そして、シートPは感光体ドラム12から分離され、定
着装置15へと送られる。これにより、シートP上のト
ナー像が定着されてプリント画像が得られる。
【0098】なお、転写工程を終えた後、感光体ドラム
12はそのまま回転しクリーニング装置17により感光
体表面の残留トナーが除去され、さらに除電ランプ18
により感光体ドラム12の残留電荷が消去されて次回の
画像形成が行われる。
【0099】シートPの表面(第1面)のみに複写(画
像形成)する場合、定着を終えたシートPは排出トレイ
20へと排出される。
【0100】また、シートPの裏面(第2面)に複写
(画像形成)する場合、表面(第1面)の定着を終えた
後、シートPは、図示しない用紙格納部へ案内され、既
に画像形成された片面(表面)を感光体ドラム12側に
向けた状態で、所定のタイミングで次の裏面複写の給紙
要求があるまで待機する。そして、裏面複写の要求に従
って、反転搬送路21を通り再び転写位置まで搬送さ
れ、裏面(第2面)にトナー像を転写した後、定着装置
15を経て排出トレイ20へ排出される。
【0101】次に、本複写機における転写前露光ランプ
19の構成および転写前露光ランプ19による転写前露
光について説明する。
【0102】転写前露光ランプ19は、LEDヘッド
(光ラインヘッド)を備えている。LEDヘッドは、L
EDアレイとこのLEDアレイを駆動するドライバとを
搭載した基板、および、LEDアレイからの光を集める
セルホックレンズなどからなる。また、LEDヘッド
は、画像データ信号に対応してLEDアレイを発光さ
せ、感光体ドラム12における感光体表面を露光する。
【0103】LEDヘッドによる照射光量(照射強度)
は、感光体ドラム12において後にシートPが転写位置
に搬送されたとき(転写時)にシートPと接する領域
(以下、用紙内領域(転写材通過領域)と称する)と、
感光体ドラム12において後にシートPが転写部に搬送
されてもシートPと接することのない領域(以下、用紙
外領域(転写材非通過領域)と称する)とで別個に設定
される。
【0104】転写前露光ランプ19はCPU61(図2
参照)によって、照射光量の変更・切替が制御されてい
る。
【0105】このように、転写前露光ランプ19は、L
EDヘッドを用いて感光体ドラム12に光を照射する。
【0106】従って、例えば、CPU61によってLE
Dヘッドへの印加電圧を変化させることにより、転写前
露光ランプ19における照射光量の増減調節を簡単に実
現することができる。あるいは、LEDヘッドへの印加
電圧を一定に保持し、通電電流を制御することによっ
て、転写前露光ランプ19における照射光量の増減調節
を簡単に実現することができる。
【0107】これにより、例えば、シートPの大きさに
応じて、用紙外領域と用紙内領域とで、転写前露光ラン
プ19における独立した照射光量の制御を容易に行うこ
とができる。
【0108】ここで、まず、片面モードおよび両面モー
ドにおける用紙内領域に対する転写前露光について説明
する。
【0109】片面複写、あるいは両面複写において1面
目(両面の表面)の複写を行う場合、シートPはカール
癖のない未使用状態で供給されるため、転写前露光の光
量(PTL光量)や転写出力などの転写条件は、転写効
率の向上を最優先に決定される。
【0110】ここで、図3は、転写前露光(PTL)後
の感光体ドラム12の表面電位と転写効率との関係、お
よび、転写前露光後の感光体ドラム12の表面電位とト
ナー逆転写レベルとの関係を示すグラフである。同図に
示すように、転写効率を安定させるためには、感光体電
位を−200V程度に減衰させるために必要な光量を作
用させればよい。
【0111】また、感光体電位を−200V程度に減衰
させるために必要な光量を作用させることにより、現像
剤の飛散の防止を図ることができ、表示品位の良好な画
像形成装置を提供することができる。
【0112】片面複写の場合を基準量として扱い、この
状態で、転写前露光、転写出力などの転写条件が、トー
タルバランスをとった適正値に設定するものとする。な
お、両面の1面目の複写については、片面複写の場合と
同じ転写条件が適用される。
【0113】また、通常、加熱圧着して現像剤をシート
Pに定着させる定着装置15を用いる場合、1回目の画
像形成後(第1面定着後)、ここでは、片面複写後にお
けるシートPの先端にはカール癖がつく。
【0114】このような場合、このシートPを再給紙、
即ち、再び転写位置まで搬送して、2回目以降の転写、
ここでは裏面への転写を行うと、その後、感光体ドラム
12側にカールしているシートPの領域が分離不良とな
る。これにより、転写材に一旦転写された現像剤が再び
感光体ドラム12に転移する逆転写現象が発生しやすく
なる。
【0115】このように、両面モードの2面目(両面の
裏面)の複写(裏面複写)の場合、再給紙されるシート
Pにカール癖がついており、逆転写が発生する可能性が
あるため、転写前露光の光量や転写出力などの転写条件
は、逆転写防止を最優先に決定される。
【0116】ここで、逆転写現象を有効に防止する(ト
ナー逆転写レベルの低下を図る)ためには、図3に示す
ように、感光体電位を略0Vまで減衰するほど大きな光
量が必要である。転写前露光後の感光体電位を0Vとす
る光量は、転写前露光後の感光体電位を−200Vとす
る光量よりもかなり多く、約2倍強以上の照射強度が必
要である。
【0117】従って、裏面複写の場合、逆転写現象の防
止を優先するため、片面複写のときよりも転写前露光ラ
ンプ19による転写前露光の光量を増加するように制御
する。このとき、光量増加の分だけ転写効率に寄与する
ので、シートPに現像剤を転写するのに転写ローラ14
に必要な出力、即ち、転写出力を低減することができ
る。
【0118】なお、転写前露光を行わなくとも、転写効
率が確保されるのであれば、片面複写、あるいは両面複
写において1面目の複写については、転写前露光をOF
Fとしてもかまわない。
【0119】以上のように、制御部43は、感光体ドラ
ム12の表面のうち転写時にシートPと対向する用紙内
領域に対する転写前露光ランプ19の照射光量を、ある
(1つの)シートPに対して1回目の画像の形成(片面
複写、あるいは両面複写において1面目の複写)を行う
ときより、2回目の画像の形成を行うとき(例えば、両
面複写において2面目の複写)の方が大きくなるように
制御する。
【0120】これにより、1回目の画像形成時には、現
像剤の飛散の防止、および、良好な転写効率の確保を図
ることができる。
【0121】一方、2回目の画像形成時には、転写材の
安定的分離の確保、および、逆転写現象の抑制を図るこ
とができる。
【0122】次に、片面複写モードおよび両面複写モー
ドにおける用紙外領域に対する転写前露光について説明
する。
【0123】ここで、まず、感光体の用紙内領域におけ
るプラス電荷流入量について説明する。
【0124】通常、加熱圧着して現像剤をシートPに定
着させる定着装置15を用いる場合、1回目の画像形成
後(第1面定着後)におけるシートPの含水率は低下
し、従って、シートPの電気抵抗は増加する。このよう
に抵抗の大きな転シートPを再給紙、即ち、再び転写位
置まで搬送して、2回目以降の画像形成時に転写を行う
と、転写出力の低減、シートPの抵抗値の増加、および
逆転写現象の防止を優先した転写前露光の照射光量増加
によって転写出力(プラス電位)と感光体電位(マイナ
ス電位)の電位差が減少するため、用紙内領域ではプラ
ス電荷が流入し難い状況となる。
【0125】一方、用紙外領域では転写出力が低減され
ているにもかかわらず、シートPの抵抗値が低ければ本
来は用紙内領域へ流入すべきプラス電荷も余分に流入す
るため、トータル的なプラス電荷流入量としては増加す
ることとなる。
【0126】即ち、裏面複写において、用紙外領域にお
ける感光体へのプラス電荷流入量は、転写時の用紙内領
域における感光体へのプラス電荷流入量の関係と傾向が
逆転する。
【0127】ここで、片面モードおよび両面モード(表
面,裏面)のそれぞれの場合について、用紙内領域・用
紙外領域における、シートPの抵抗値(シートの抵抗
値),転写前露光の照射光量(PTL光量),および感
光体へのプラス電荷の流入量(プラス電荷流入量)につ
いて次の表1に示す。
【0128】
【表1】
【0129】ここで、用紙内領域・用紙外領域につい
て、それぞれの片面または両面の表面(第1面)への複
写時の状態を基準状態として扱うものとする。
【0130】このように、裏面複写時には、シートPの
表面にトナー像が既に定着されているので、明らかにシ
ートPの抵抗値(シート抵抗値)が増加している。ま
た、転写前露光の光量増加によって感光体ドラム12の
表面電位が低下し、転写出力との電位差が少なくなって
いる。これにより、用紙内領域における感光体へのプラ
ス電荷の流入量は減少し、用紙内領域における感光体へ
のプラス電荷の流入量は増加することになる。
【0131】従って、制御部43により、感光体ドラム
12の表面のうち用紙外領域に対する転写前露光ランプ
19の照射光量を、あるシートPに対して1回目の画像
の形成を行う(第1面への複写の)ときより、2回目以
降の画像の形成を行う(第2面への複写を行う)ときの
方が大きくなるように制御する。
【0132】あるいは、1回目の画像の形成を行うとき
は転写前露光ランプ19をOFFにし、2回目以降の画
像の形成を行うときは転写前露光ランプ19をONにし
て選択的に切り替える。
【0133】従って、1回目の画像形成時と比較して、
2回目以降の画像形成時に感光体ドラム12の表面を除
電することができる。これにより、2回目以降の画像形
成時の感光体と転写ローラ14との電位差を小さくする
ことができ、従って、転写ローラ14からのプラス電荷
の流入を抑制することができる。
【0134】これにより、次に感光体ドラム12の表面
電位を初期化したときに、帯電不良が生じることなく、
感光体ドラム12の表面電位を初期化帯電電位まで回復
させることができる。これにより、感光体ドラム12の
保護を図ることができ、表示品位の良好な画像形成装置
を提供することができる。
【0135】ところで、図4示すように、転写前露光後
に感光体ドラムの表面電位を0(V)とする光量は、感
光体ドラムの表面電位を−200(V)とする光量に対
して、略2倍の光劣化を感光体にもたらすこととなる。
【0136】しかしながら、使用頻度の多い片面モード
では、転写前露光ランプ19は、転写効率の確保には十
分であり、現像剤(トナー)の飛散が発生しない、感光
体ドラムの表面電位を−200(V)とする光量を照射
しているため、感光体の光疲労は抑制することができ
る。
【0137】一方、両面モードの裏面複写では、転写前
露光ランプ19は、感光体ドラムの表面電位を0(V)
とする光量を照射しているが、両面モードは使用頻度が
少なくまた、逆転写を抑制するためには、この光量が必
要となる。
【0138】そこで、上記のように両面モードでは用紙
外領域において転写前露光ランプ19の照射光量を制御
することにより、光疲労の抑制と、感光体へのプラス電
荷流入量の抑制とをバランス良く図ることができる。
【0139】また、以下に、合成モードについて説明す
る。
【0140】ここで、合成モードの1面目の画像形成時
(合成1面目)および2面目の画像形成時(合成2面
目)について、用紙内領域におけるシートの抵抗値、転
写前露光ランプ19による転写前露光の照射強度(照射
光量)、および感光体へのプラス電荷流入量(感光体へ
の流入電荷量)を次の表2に示す。
【0141】
【表2】
【0142】また、合成モードの1面目の画像形成時お
よび2面目の画像形成時について、用紙外領域における
感光体へのプラス電荷流入量(感光体への流入電荷
量)、転写前露光ランプ19による転写前露光のON/
OFF、および転写前露光ランプ19による転写前露光
の照射強度(照射光量)を次の表3に示す。
【0143】
【表3】
【0144】このように、合成モードの場合も、両面モ
ードの場合と同様、2度目以降の画像形成時には、用紙
外領域における感光体へのプラス電荷の流入量が、用紙
内領域のときよりも増加する。
【0145】従って、合成モードの場合は、1面目、即
ち1度目の画像形成において、転写前露光ランプ19の
照射条件は、上述した片面モードと同様に、また、2面
目以降、即ち2度目以降の画像形成における転写前露光
ランプ19の照射条件は、上述した両面モードの裏面複
写時と同様すれば、同様の効果を得ることができる。
【0146】また、合成モードにおける複写について、
1面目は、上記両面モードの表面複写のときと同様に行
われる。
【0147】そして、例えば、合成モードにおけるシー
トPへの2度目の画像形成時には、1度目(第1面)の
定着を終えた後、シートPは、図示しない用紙格納部へ
案内され、所定のタイミングで次(2度目、第2面)の
印字の給紙要求があるまで待機する。そして、シートP
は、印字の要求に従って、反転搬送路21を通り1度目
と同一面に画像が印刷されるように再び転写部に搬送さ
れ、同一面にトナー像を転写した後、定着装置15を経
て排出トレイ20へ排出される。
【0148】なお、合成モードの場合、例えば、転写前
露光ランプ19の照射光量を、2度目以降の画像形成に
おいてすべて同様にしてもよいが、これに限定されるも
のではなく、画像を形成する度に変更(例えば増加)す
るように制御してもかまわない。
【0149】以下、複写モードに応じた、転写前露光ラ
ンプ19における照射光量の制御について、図5のフロ
ーチャートに基づいて説明する。
【0150】まず、複写モードが片面モード(片面複
写)あるいは両面モード(両面複写)・合成モード(合
成複写)であるのかについて判定を行う(S1)。
【0151】片面モードの場合、用紙内領域および用紙
外領域への転写前露光条件の設定を行い、転写前露光ラ
ンプ19をONにする(S2)。即ち、転写前露光条件
は転写効率を優先して設定し、その条件に基づいて(適
正光量で)光の照射を行う。
【0152】そして、設定された転写条件にて画像形成
を実行する。
【0153】一方、両面モード・合成モードの場合、そ
の複写が何面目かの判定を行う(S3)。両面モードの
表面複写か合成モードの1面目複写であれば、通常の片
面モードの転写条件で画像形成を実行する。
【0154】また、S3で、両面モードの裏面複写か合
成モードの2面目以降の複写であれば、用紙内領域およ
び用紙外領域への転写前露光条件の設定を行い、転写前
露光ランプ19をONにする(S4)。即ち、転写前露
光条件は逆転写防止を優先して設定し、その条件に基づ
いて(適正光量より多めの光量で)光の照射を行う。
【0155】そして、設定された転写条件にて画像形成
を実行する。
【0156】
【発明の効果】以上のように、本発明の画像形成装置
は、像担持体表面のうち転写時に転写材と対向しない転
写材非通過領域に対する転写前露光手段の照射光量を、
1つの転写材に対して1回目の画像の形成を行うとき
と、2回目以降の画像の形成を行うときとで異ならせる
制御手段を備えている構成である。
【0157】これにより、転写材の抵抗が増加する2回
目以降の画像形成時にも、転写手段からのプラス電荷の
流入を抑制することができる。
【0158】従って、次に像担持体の表面電位を初期化
したときに、帯電不良が生じることなく、像担持体の表
面電位を初期化帯電電位まで回復させることができる。
この結果、像担持体の保護を図ることができ、表示品位
の良好な画像形成装置を提供することができる。
【0159】また、例えば、接触式の転写手段を用いる
ことにより、転写手段に対する印加電圧を比較的に低く
でき、また、電流量も比較的に小さくできる。従って、
電源の小型化,軽量化,低コスト化を図れるとともに、
オゾン発生量を抑制することができるといった効果を奏
する。
【0160】本発明の画像形成装置は、具体的には、制
御手段が、1つの転写材に対して1回目の画像の形成を
行うときより、2回目以降の画像の形成を行うときの方
が、転写材非通過領域への照射光量が大きくなるように
制御する構成である。
【0161】これにより、1回目の画像形成時と比較し
て、2回目以降の画像形成時に像担持体の表面を除電す
ることができる。従って、2回目以降の画像形成時の像
担持体表面と転写手段との電位差を小さくすることがで
き、転写手段からのプラス電荷の流入を抑制することが
できるといった効果を奏する。
【0162】また、本発明の画像形成装置は、制御手段
が、転写材非通過領域への照射光量を、1つの転写材に
対して1回目の画像の形成を行うときと、2回目以降の
画像の形成を行うときとで、選択的に切り替える構成で
ある。
【0163】これにより、2回目以降の画像形成時に像
担持体の表面を除電することができる。従って、2回目
以降の画像形成時の像担持体表面と転写手段との電位差
を小さくすることができ、転写手段からのプラス電荷の
流入を抑制することができるといった効果を奏する。
【0164】本発明の画像形成装置は、転写手段が、電
流を一定に制御しつつ、転写材を介して像担持体表面と
電気的に接続される構成である。
【0165】これにより、定電流制御方式の転写手段を
用いることで、転写条件の変動による不具合(例えば、
表示品位の低下)を抑制することができるといった効果
を奏する。
【0166】本発明の画像形成装置は、1つの転写材に
対する2回目の画像の形成が、転写材において1回目の
画像の形成が行われた面の裏面に対して行われる構成で
ある。
【0167】これにより、両面複写が可能な画像形成装
置において、裏面複写のときにおける転写手段から像担
持体へのプラス電荷の流入を抑制することができる。
【0168】従って、像担持体の保護を図ることがで
き、表示品位の良好な画像形成装置を提供することがで
きるといった効果を奏する。
【0169】本発明の画像形成装置は、1つの転写材に
対する2回目以降の画像の形成が、転写材において1回
目の画像の形成が行われた面と同一面に対して行われる
構成である。
【0170】これにより、複数の画像データに応じた画
像(複数の画像)を、同一の転写材上に並べて形成する
合成複写が可能な画像形成装置において、2回目以降の
画像形成時における転写手段から像担持体へのプラス電
荷の流入を抑制することができる。
【0171】従って、像担持体の保護を図ることがで
き、表示品位の良好な画像形成装置を提供することがで
きるといった効果を奏する。
【0172】本発明の画像形成装置は、制御手段が、像
担持体表面のうち転写時に転写材と対向する転写材通過
領域に対する転写前露光手段の照射光量を、1つの転写
材に対して1回目の画像の形成を行うときより、2回目
以降の画像の形成を行うときの方が大きくなるように制
御する構成である。
【0173】これにより、1回目の画像形成時には、現
像剤の飛散の防止、および、良好な転写効率の確保を図
ることができる。一方、2回目の画像形成時には、転写
材の安定的分離の確保、および、逆転写現象の抑制を図
ることができるといった効果を奏する。
【0174】本発明の画像形成装置は、転写前露光手段
が、光ラインヘッドを用いて像担持体に光を照射する構
成である。
【0175】これにより、例えば、転写材の大きさに応
じて、転写材非通過領域と転写材非通過領域とで、転写
前露光手段における独立した照射光量の制御を容易に行
うことができる。
【0176】本発明の画像形成装置は、転写前露光手段
が、1つの転写材に対する2回目以降の画像の形成時
に、像担持体に対して光を照射することにより、像担持
体表面の電位を略0Vとする構成である。
【0177】これにより、逆転写現象を抑制することが
できるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る複写機の構成を示
す図である。
【図2】上記複写機の制御機構を示すブロック図であ
る。
【図3】転写前露光(PTL)後の感光体ドラムの表面
電位と転写効率との関係、および、転写前露光後の感光
体ドラムの表面電位とトナー逆転写レベルとの関係を示
すグラフである。
【図4】転写前露光後に感光体ドラムの表面電位を0
(V)とする光量、および、感光体ドラムの表面電位を
200(V)とする光量によって転写前露光を行った場
合の、通紙枚数(枚)と残留電位(V)との関係を示す
グラフである。
【図5】定着装置における定着モードの切り替えを示す
フローチャートである。
【図6】画像形成プロセスにおける感光体面の電位を示
す図である。
【符号の説明】
12 感光体ドラム(像担持体) 13 帯電器 14 転写ローラ(転写手段) 15 定着装置 16 LSU(レーザービームスキャナユニット) 19 転写前露光ランプ(転写前露光手段) 21 反転搬送路(搬送手段) 43 制御部(制御手段) P シート(転写材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹ノ内 幸一 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 藤田 庄一 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 ▲崎▼田 裕史 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 森国 修市 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H028 BA05 BB02 BB04 BD04 2H200 FA03 FA18 GA03 GA14 GA16 GA23 GA34 GA44 GA59 GA66 GA69 GB02 GB12 GB25 HA02 HA12 HA28 HB03 HB12 HB28 JA02 JA16 JA29 JB10 JB20 PA02 PA06 PA19 PA20 PA26 PA30 PB25

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯電された現像剤によって像担持体上の静
    電潜像を現像して現像剤像とする現像装置と、転写材に
    接触することにより該転写材を介して上記像担持体表面
    と電気的に接続され、上記現像剤像を転写材に転写する
    転写手段と、該転写手段が上記現像剤像を転写材に転写
    する前に、現像剤像を担持した像担持体表面を露光する
    転写前露光手段と、上記現像剤を転写材に加熱圧着して
    定着させる定着装置と、上記現像剤が定着された上記転
    写材を再び上記転写手段による転写位置まで搬送する搬
    送手段とを備え、1つの転写材に対して上記現像剤の定
    着による画像の形成を複数回行うことが可能な画像形成
    装置において、 上記像担持体表面のうち上記転写時に上記転写材と対向
    しない転写材非通過領域に対する上記転写前露光手段の
    照射光量を、上記1つの転写材に対して1回目の画像の
    形成を行うときと、2回目以降の画像の形成を行うとき
    とで異ならせる制御手段を備えていることを特徴とする
    画像形成装置。
  2. 【請求項2】上記制御手段は、上記1つの転写材に対し
    て1回目の画像の形成を行うときより、2回目以降の画
    像の形成を行うときの方が、上記転写材非通過領域への
    照射光量が大きくなるように制御することを特徴とする
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】上記制御手段は、上記転写材非通過領域へ
    の照射光量を、上記1つの転写材に対して1回目の画像
    の形成を行うときと、2回目以降の画像の形成を行うと
    きとで、選択的に切り替えることを特徴とする請求項1
    に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】上記転写手段は、電流を一定に制御しつ
    つ、上記転写材を介して上記像担持体表面と電気的に接
    続されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    1項に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】上記1つの転写材に対する2回目の画像の
    形成は、上記転写材において1回目の画像の形成が行わ
    れた面の裏面に対して行われることを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】上記1つの転写材に対する2回目以降の画
    像の形成は、上記転写材において1回目の画像の形成が
    行われた面と同一面に対して行われることを特徴とする
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像形成装
    置。
  7. 【請求項7】上記制御手段は、上記像担持体表面のうち
    上記転写時に上記転写材と対向する転写材通過領域に対
    する上記転写前露光手段の照射光量を、上記1つの転写
    材に対して1回目の画像の形成を行うときより、2回目
    以降の画像の形成を行うときの方が大きくなるように制
    御することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1
    項に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】上記転写前露光手段は、光ラインヘッドを
    用いて上記像担持体に光を照射することを特徴とする請
    求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】上記転写前露光手段は、上記1つの転写材
    に対する2回目以降の画像の形成時に、上記像担持体に
    対して光を照射することにより、像担持体表面の電位を
    略0Vとすることを特徴とする請求項1ないし8のいず
    れか1項に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020126135A (ja) * 2019-02-04 2020-08-20 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置

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