JP2003195504A - ポジ型レジスト組成物 - Google Patents

ポジ型レジスト組成物

Info

Publication number
JP2003195504A
JP2003195504A JP2001394042A JP2001394042A JP2003195504A JP 2003195504 A JP2003195504 A JP 2003195504A JP 2001394042 A JP2001394042 A JP 2001394042A JP 2001394042 A JP2001394042 A JP 2001394042A JP 2003195504 A JP2003195504 A JP 2003195504A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituted
embedded image
general formula
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001394042A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichiro Sato
健一郎 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2001394042A priority Critical patent/JP2003195504A/ja
Publication of JP2003195504A publication Critical patent/JP2003195504A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 遠紫外光、とくにArFエキシマレーザー光
を使用する上記ミクロフォトファブリケ−ション本来の
性能向上技術の課題を解決することであり、疎密依存性
が小さく、サイドローブマージンが広い優れたポジ型感
光性組成物を提供することにある。 【解決手段】 メチレンラクトン構造を有する繰り返し
単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対す
る溶解速度が増大する樹脂、及び、活性光線又は放射線
の照射により、少なくとも1つのフッ素原子及び/又は
少なくとも1つのフッ素原子を有する基で置換された芳
香族スルホン酸を発生する化合物を含有するポジ型レジ
スト組成物。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は遠紫外線に感応する
半導体素子等の微細加工用ポジ型レジスト組成物に関す
るものであり、更に詳しくは、遠紫外線露光用ポジ型レ
ジスト組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】ポジ型フォトレジストは、半導体ウエハ
ー、ガラス、セラミツクスもしくは金属等の基板上にス
ピン塗布法もしくはローラー塗布法で0.5〜2μmの
厚みに塗布される。その後、加熱、乾燥し、露光マスク
を介して回路パターン等を紫外線照射等により焼き付
け、必要により露光後ベークを施してから現像してポジ
画像が形成される。更にこのポジ画像をマスクとしてエ
ツチングすることにより、基板上にパターン状の加工を
施すことができる。代表的な応用分野にはIC等の半導
体製造工程、液晶、サーマルヘツド等の回路基板の製
造、その他のフォトフアブリケーシヨン工程等がある。 【0003】従来、解像力を高め、パターン形状の良い
画像再現を得るには、高いコントラスト(γ値)を有す
るレジストの使用が有利とされ、このような目的に合う
レジスト組成物の技術開発が行われてきた。かかる技術
を開示する刊行物は極めて多数に上る。特にポジ型フオ
トレジストの主要部分である樹脂に関しては、そのモノ
マー組成、分子量分布、合成の方法等に関して多くの特
許出願がなされており、一定の成果を収めてきた。ま
た、もう一つの主要成分である感光物についても、高コ
ントラスト化に有効とされる多くの構造の化合物が開示
されてきている。これらの技術を利用してポジ型フオト
レジストを設計すれば、光の波長と同程度の寸法のパタ
ーンを解像できる超高解像力レジストを開発することも
可能となってきている。 【0004】しかし、集積回路はその集積度をますます
高めており、超LSIなどの半導体基板の製造において
は0.5μmあるいはそれ以下の線幅から成る超微細パ
ターンの加工が必要とされる様になってきている。 【0005】また一方、露光技術もしくはマスク技術等
の超解像技術により解像力をさらに上げようとする様々
な試みがなされている。超解像技術にも光源面、マスク
面、瞳面、像面それぞれに種々の超解像技術が研究され
ている。光源面では、変形照明法と呼ばれる光源、すな
わち従来の円形とは異なった形状にすることで解像力を
高めようとする技術がある。マスク面では、位相シフト
マスクを用い位相をも制御する、すなわちマスクを透過
する光に位相差を与え、その干渉をうまく利用すること
で高い解像力を得る技術が報告されている。(例えば、
伊藤徳久: ステッパーの光学(1)〜(4)、光技術コ
ンタクト,Vol.27,No.12,762(1988),Vol.28,No.1,59(199
0),Vol.28,No.2,108(1990),Vol,28,No.3,165(1990)や、
特開昭58-173744,同62-50811, 同62-67514, 特開平1-14
7458, 同1-283925, 同2-211451などに開示) 【0006】また特開平8-15851 号に記載されているよ
うに、ハーフトーン方式位相シフトマスクを用いたレジ
スト露光方式は、投影像の空間像およびコントラストを
向上させる実用的な技術として特に注目されているが、
レジストに到達する露光光の光強度分布には、主ピーク
の他にいわゆるサブピーク(サイドローブ光)が発生
し、本来露光されるべきでないレジストの部分まで露光
されてしまい、特にコヒーレンス度(σ) が高いほどサ
ブピークは大きくなる。このようなサブピークが発生す
ると、ポジ型レジストにおいて、露光・現像後のレジス
トにサブピークに起因した凹凸が形成され好ましくな
い。 【0007】このように光リソグラフィーの投影光学系
には様々な微細化の工夫がなされており、また各種超解
像技術を組み合わせることもさかんに研究されている
(例えばハーフトーン型位相シフトマスクと輪帯照明:
C.N.Ahnetal; SPIE,Vol.2440,222(1995) 、T.Ogawa et
al;SPIE, Vol.2726, 34(1996) 。 【0008】ところが、上記超解像技術を適用した場
合、従来のポジ型フォトレジストでは解像力が劣化した
り、露光マージン、露光ラチチュードが不十分になった
り、凹凸(膜減り) が生じ、むしろレジスト性能が劣化
してしまうケースがこれまでに報告されている。例え
ば、C.L.Lin らは変形照明法を用いると光近接効果の影
響でパターンの疎密依存性が劣化することを報告してい
るし、(SPIE, vol.2726,437(1996))、N.Samarakoneら
やI.B.Hur らは、ハーフトーン型位相シフトマスクを用
いコンタクトホールパターンを形成した際には、サイド
ローブ光による影響でホールパターンの周辺部が凹凸に
なってしまう問題を指摘している(SPIE, Vol.2440,61
(1995), SPIE, Vol. 2440,278 (1995)) 。サイドローブ
光の影響を低減するために、露光後にポジレジストをア
ルカリで表面処理するなどの工夫がなされているが(T.Y
asuzato etal;SPIE,Vol.2440,804(1995)) プロセスが煩
雑になるなどの問題がある。 【0009】特開平11−109632号公報には、極
性基含有脂環式官能基と酸分解性基と含有する樹脂を放
射線感光材料に用いることが記載されている。 【0010】また、特開平9−73173号公報、特開
平9−90637号公報、特開平10−161313号
公報には、脂環式基を含む構造で保護されたアルカリ可
溶性基と、そのアルカリ可溶性基が酸により脱離して、
アルカリ可溶性とならしめる構造単位を含む酸感応性化
合物を用いたレジスト材料が記載されている。特開平1
0−130340号公報には、ノルボルネン構造を主鎖
に有する特定の繰り返し構造単位を有するターポリマー
を含有する化学増幅型のレジストが開示されている。 【0011】特許第3042618号には、ラクトン構
造を有する(メタ)アクリレート誘導体を他の重合性化
合物と共重合させて得られた重合体を含有するフォトレ
ジスト組成物について記載されている。 【0012】特開2001−81139号では、主鎖に
ラクトン骨格など特定の含酸素脂環構造を有する繰り返
し単位を含有する樹脂の使用により、ドライエッチング
耐性の改良が提案されている。 【0013】しかしながら、これら従来のレジスト材料
を用いても、ハーフトーン型位相シフトマスクを用いコ
ンタクトホールパターンを形成した際のサイドローブ光
に対する耐性(サイドローブマージン)は不十分であ
り、また、疎密依存性に改善の余地があった。疎密依存
性とは、疎パターン部と密パターン部とで、解像性が異
なることを言う。エッジラフネスとは、レジストの特性
に起因して、レジストのラインパターンと基板界面のエ
ッジが、ライン方向と垂直な方向に不規則に変動した形
状を呈することを言う。このパターンを真上から観察す
るとエッジが凸凹(±数十nm程度)に見える。この凸
凹は、エッチング工程により基板に転写されるため、凸
凹が大きいと電気特性不良を引き起こし、歩留まりを低
下させてしまうものである。 【0014】 【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、遠紫外光、とくにArFエキシマレーザー光を使用
する上記ミクロフォトファブリケ−ション本来の性能向
上技術の課題を解決することであり、疎密依存性が小さ
く、サイドローブマージンが広い優れたポジ型感光性組
成物を提供することにある。 【0015】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、ポジ型化
学増幅系レジスト組成物の構成材料を鋭意検討した結
果、下記の構成によって、本発明の目的が達成されるこ
とを見出し、本発明に至った。 【0016】(A)下記一般式(I)で表される繰り返
し単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対
する溶解速度が増大する樹脂、及び、(B)活性光線又
は放射線の照射により、少なくとも1つのフッ素原子及
び/又は少なくとも1つのフッ素原子を有する基で置換
された芳香族スルホン酸を発生する化合物を含有するポ
ジ型レジスト組成物。 【0017】 【化2】 【0018】一般式(I)において、R1はアルキル基
を表す。mは0〜4の整数を表す。nは0〜4の整数を
表す。mが2〜4であるとき、複数のR1は、同じでも
異なっていてもよい。 【0019】更に、好ましい態様として以下の構成を挙
げることができる。 (2)樹脂(A)が更に下記一般式(II)で表される
繰り返し単位を含有することを特徴とするポジ型レジス
ト組成物。 【0020】 【化3】 【0021】一般式(II)において、R2は水素原子
又はメチル基を表し、Aは単結合又は連結基を表し、A
LGは下記一般式(pI)〜一般式(pV)のいずれか
を表す。 【0022】 【化4】【0023】式中、R11は、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチ
ル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とと
もに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表
す。R12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直
鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表
す。但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、及び
15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。R17
〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、
直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を
表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式
炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素
数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環
式炭化水素基を表す。R22〜R25は、各々独立に、炭素
数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環
式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくと
も1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR
24は、互いに結合して環を形成していてもよい。 (3)樹脂(A)が更に下記一般式(III)で表され
る繰り返し単位を含有することを特徴とする上記(1)
又は(2)に記載のポジ型レジスト組成物。 【0024】 【化5】 【0025】一般式(III)において、R3は水素原子又
はメチル基を表す。A3は単結合又は2価の連結基を表
す。Z3はp+1価の脂環式炭化水素基を表す。pは1
〜3の整数を表す。 【0026】(4) 樹脂(A)が、更に、シクロヘキ
サンラクトン、ノルボルナンラクトン、又はアダマンタ
ンラクトンを有する繰り返し単位を含有することを特徴
とする前記(1)〜(3)に記載のポジ型レジスト組成
物。 (5)一般式(III)で表される繰り返し単位が下記一般
式(IIIa)で表される繰り返し単位であることを特徴とす
る上記(3)又は(4)に記載のポジ型レジスト組成
物。 【0027】 【化6】 【0028】一般式(IIIa)中、R30は、水素原子又は
メチル基を表す。R31〜R33は、各々独立に、水素原
子、水酸基又はアルキル基を表し、但し少なくとも一つ
は水酸基を表す。 【0029】(6) 一般式(IIIa)で表される繰り返し
単位において、R31〜R33のうちの二つが水酸基である
ことを特徴とする上記(5)に記載のポジ型レジスト組
成物。 【0030】(7) 一般式(II)において、Aが単結
合であり、ALGが下記で表される基であることを特徴
とする上記(2)〜(6)のいずれかに記載のポジ型レ
ジスト組成物。 【0031】 【化7】 【0032】R26及びR27は、各々独立に、炭素数1〜
4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。 【0033】 【発明の実施の形態】以下、本発明に使用する成分につ
いて詳細に説明する。 〔1〕(A)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶
解速度が増加する樹脂(「酸分解性樹脂」ともいう)。 【0034】一般式(I)で表される2−メチレンラク
トン構造を有する繰り返し単位について説明する。 【0035】 【化8】 【0036】一般式(I)において、R1はアルキル基
(好ましくは炭素数1〜5、特に好ましくは炭素数1〜
3、例えばメチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル
基)を表す。mは、0〜4の整数、好ましくは0〜2を
表す。nは0〜4の整数を表す。mが2〜4であると
き、複数のR1は、同じでも異なっていてもよい。 【0037】以下に一般式(I)で表される繰り返し単
位の具体例を挙げるが、これらに限定するものではな
い。 【0038】 【化9】 【0039】本発明の酸分解性樹脂は、酸の作用により
アルカリ現像液に対する溶解速度が増加する樹脂であ
り、酸の作用により分解しアルカリ可溶性となる基(酸
分解性基)を含有する。このような酸分解性基は、上記
の一般式(I)の繰り返し単位に有していてもよいし、
他の繰り返し単位中に含有していてもよい。酸分解性基
としては、−COOA0 、−O−B0 基で示される基を
挙げることができる。更にこれらを含む基としては、−
0 −COOA0 、又は−Ar −O−B0 で示される基
が挙げられる。ここでA0 は、−C(R01)(R02
(R03)、−Si(R01)(R02)(R 03)、−C(R
04)(R05)−O−R06基もしくはラクトン基を示す。
0 は、−A0 又は−CO−O−A0 基を示す。R01
02、R03、R04及びR05は、それぞれ同一でも相異し
ていても良く、水素原子、アルキル基、シクロアルキル
基、アルケニル基、アラルキル基もしくはアリール基を
示し、R06はアルキル基、環状アルキル基もしくはアリ
ール基を示す。但し、R01〜R03の内少なくとも2つは
水素原子以外の基であり、又、R 01〜R03、及びR04
06の内の2つの基が結合して環を形成してもよい。R
0は単結合もしくは、置換基を有していても良い2価以
上の脂肪族もしくは芳香族炭化水素基を示し、−Ar−
は単環もしくは多環の置換基を有していても良い2価以
上の芳香族基を示す。 【0040】ここで、アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好まし
く、シクロアルキル基としてはシクロプロピル基、シク
ロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な
炭素数3〜30個のものが好ましく、アルケニル基とし
てはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の
様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基とし
てはフエニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル
基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜1
4個のものが好ましい。環状のアルキル基としては、炭
素数3〜30個のものが挙げられ、具体的には、シクロ
プロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ア
ダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニル基、トリシク
ロデカニル基、ジシクロペンテニル基、ノボルナンエポ
キシ基、メンチル基、イソメンチル基、ネオメンチル
基、テトラシクロドデカニル基、ステロイド残基等を挙
げることができる。アラルキル基としては、炭素数7〜
20個のものが挙げられ、置換基を有していてもよい。
ベンジル基、フェネチル基、クミル基等が挙げられる。 【0041】また、置換基としては水酸基、ハロゲン原
子(フツ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ
基、上記のアルキル基、メトキシ基・エトキシ基・ヒド
ロキシエトキシ基・プロポキシ基・ヒドロキシプロポキ
シ基・n−ブトキシ基・イソブトキシ基・sec−ブト
キシ基・t−ブトキシ基等のアルコキシ基、メトキシカ
ルボニル基・エトキシカルボニル基等のアルコキシカル
ボニル基、ベンジル基・フエネチル基・クミル基等のア
ラルキル基、アラルキルオキシ基、ホルミル基・アセチ
ル基・ブチリル基・ベンゾイル基・シアナミル基・バレ
リル基等のアシル基、ブチリルオキシ基等のアシロキシ
基、上記のアルケニル基、ビニルオキシ基・プロペニル
オキシ基・アリルオキシ基・ブテニルオキシ基等のアル
ケニルオキシ基、上記のアリール基、フエノキシ基等の
アリールオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアリールオ
キシカルボニル基を挙げることができる。また、上記ラ
クトン基としては、下記構造のものが挙げられる。 【0042】 【化10】 【0043】上記式中、Ra 、Rb、Rcは各々独立に、
水素原子、炭素数1〜4個のアルキル基を表す。nは、
2から4の整数を表す。 【0044】露光用の光源としてArFエキシマレーザ
ーを使用する場合には、酸分解性基として、−C(=
O)−X1−R0で表される基を用いることが好ましい。
ここで、R0 としては、t−ブチル基、t−アミル基等
の3級アルキル基、イソボロニル基、1−エトキシエチ
ル基、1−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル
基、1−シクロヘキシロキシエチル基等の1−アルコキ
シエチル基、1−メトキシメチル基、1−エトキシメチ
ル基等のアルコキシメチル基、テトラヒドロピラニル
基、テトラヒドロフラニル基、トリアルキルシリル基、
3−オキソシクロヘキシル基、上記ラクトン基等を挙げ
ることができる。X1は、酸素原子、硫黄原子を表す
が、好ましくは酸素原子である。 【0045】尚、本発明における(A)樹脂は、上記一
般式(II)で表される酸分解性基含有繰り返し単位を
含有することが特に好ましい。一般式(II)におい
て、Rは水素原子又はメチル基を表し、Aは単結合又は
連結基を表し、ALGは上記一般式(pI)〜一般式
(pV)で示される脂環式炭化水素を含む基である。 【0046】Aの連結基は、アルキレン基、置換アルキ
レン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、
エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン
基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるい
は2つ以上の基の組み合わせを表す。上記Aにおけるア
ルキレン基としては、下記式で表される基を挙げること
ができる。 −〔C(Rb )(Rc )〕r − 式中、Rb 、Rc は、水素原子、アルキル基、置換アル
キル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、
両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ま
しくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基から選択される。置換アルキル基の置換基としては、
水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましくは炭素
数1〜4)を挙げることができる。アルコキシ基として
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。ハ
ロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原
子、沃素原子等を挙げることができる。rは1〜10の
整数を表す。 【0047】一般式(pI)〜(pV)において、R12
〜R25におけるアルキル基としては、置換もしくは非置
換のいずれであってもよい、1〜4個の炭素原子を有す
る直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。そのアルキル
基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s
ec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。また、
上記アルキル基の更なる置換基としては、炭素数1〜4
個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシロキシ
基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカル
ボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。 【0048】R11〜R25における脂環式炭化水素基ある
いはZと炭素原子が形成する脂環式炭化水素基として
は、単環式でも、多環式でもよい。具体的には、炭素数
5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシ
クロ構造等を有する基を挙げることができる。その炭素
数は6〜30個が好ましく、特に炭素数7〜25個が好
ましい。これらの脂環式炭化水素基は置換基を有してい
てもよい。以下に、脂環式炭化水素基のうち、脂環式部
分の構造例を示す。 【0049】 【化11】【0050】 【化12】【0051】 【化13】 【0052】本発明においては、上記脂環式部分の好ま
しいものとしては、アダマンチル基、ノルアダマンチル
基、デカリン残基、トリシクロデカニル基、テトラシク
ロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シク
ロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、
シクロデカニル基、シクロドデカニル基を挙げることが
できる。より好ましくは、アダマンチル基、デカリン残
基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル
基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカ
ニル基、シクロドデカニル基、トリシクロデカニル基で
ある。 【0053】これらの脂環式炭化水素基の置換基として
は、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸
基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボ
ニル基が挙げられる。アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低
級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基よりなる群から選
択された置換基を表す。置換アルキル基の置換基として
は、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げること
ができる。上記アルコキシ基としてはメトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個
のものを挙げることができる。 【0054】尚、走査型電子顕微鏡で観察時のパターン
サイズの変動が少ない点(SEM耐性)から、一般式
(II)において、Aが単結合であり、ALGが下記で表
される基である繰り返し単位が特に好ましい。 【0055】 【化14】 【0056】R26及びR27は、各々独立に、炭素数1〜
4個の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。 【0057】以下、一般式(II)で示される繰り返し
単位に相当するモノマーの具体例を示す。 【0058】 【化15】【0059】 【化16】 【0060】 【化17】【0061】 【化18】 【0062】 【化19】【0063】 【化20】 【0064】更に、一般式(III)で表される繰り返し単
位を含有することが好ましい。 【0065】 【化21】 【0066】一般式(III)において、R3は水素原子又
はメチル基を表す。A3は単結合又は2価の連結基を表
す。Z3はp+1価の脂環式炭化水素基を表す。pは1
〜3の整数を表す。即ち、−Z3−(OH)pは、脂環式
炭化水素基に水酸基がp個置換した基を表す。 【0067】A3の2価の連結基としては、一般式(I
I)におけるAと同様のものを挙げることができ、好ま
しい基についても同様である。Z3の脂環式炭化水素基
としては、一般式(II)におけるR11〜R25としての
脂環式炭化水素基を挙げることができ、好ましい基につ
いても同様である。p個の水酸基は、Z3の脂環式炭化
水素基自体、及び、脂環式炭化水素が有する置換基部分
のいずれで置換していてもよい。 【0068】尚、アンダー露光によるラインパターン形
成の際、広い露光マージンが得られる点で、一般式(II
I)で表される繰り返し単位として、下記一般式(IIIa)で
表される繰り返し単位が好ましい。 【0069】 【化22】 【0070】一般式(IIIa)中、R30は、水素原子又は
メチル基を表す。R31〜R33は、各々独立に、水素原
子、水酸基又はアルキル基を表し、但し少なくとも一つ
は水酸基を表す。 【0071】また、アンダー露光によるホールパターン
形成の際、広い露光マージンが得られる点で、一般式(I
IIa)で表される繰り返し単位において、R31〜R33のう
ちの二つが水酸基であることが更に好ましい。 【0072】以下に一般式(III)で表される繰り返し
単位の具体例を挙げるが、これらに限定するものではな
い。 【0073】 【化23】 【0074】 【化24】【0075】 【化25】 【0076】また、本発明の組成物に添加される樹脂
は、エッチング時のホール変形を抑制する点で、脂環ラ
クトン構造を有する繰り返し単位を含有することが好ま
しい。脂環ラクトン構造を有する繰り返し単位として
は、例えば、シクロヘキサンラクトン、ノルボルナンラ
クトン、又はアダマンタンラクトンを有する繰り返し単
位を挙げることができる。 【0077】例えば、シクロヘキサンラクトンを有する
繰り返し単位としては、下記一般式(V−1)及び(V
−2)で表される基を有する繰り返し単位、ノルボルナ
ンラクトンを有する繰り返し単位としては下記一般式
(V−3)及び(V−4)で表される基を有する繰り返
し単位、アダマンタンラクトンを有する繰り返し単位と
しては、下記一般式(VI)で表される基を有する繰り
返し単位を挙げることができる。 【0078】 【化26】 【0079】一般式(V−1)〜(V−4)において、
1b〜R5bは、各々独立に水素原子、置換基を有してい
てもよい、アルキル基、シクロアルキル基又はアルケニ
ル基を表す。R1b〜R5bの内の2つは、結合して環を形
成してもよい。 【0080】一般式(V−1)〜(V−4)において、
1b〜R5bにおけるアルキル基としては、直鎖状、分岐
状のアルキル基が挙げられ、置換基を有していてもよ
い。直鎖状、分岐状のアルキル基としては、炭素数1〜
12個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、
より好ましくは炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐
状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソ
ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基である。 【0081】R1b〜R5bにおけるシクロアルキル基とし
ては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の炭
素数3〜8個のものが好ましい。R1b〜R5bにおけるア
ルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニ
ル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜6個のものが好まし
い。また、R1b〜R5bの内の2つが結合して形成する環
としては、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロ
ペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環等の
3〜8員環が挙げられる。なお、一般式(V−1)〜
(V−4)におけるR1b〜R5bは、環状骨格を構成して
いる炭素原子のいずれに連結していてもよい。 【0082】また、上記アルキル基、シクロアルキル
基、アルケニル基が有してもよい好ましい置換基として
は、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、炭素数
2〜5のアシル基、炭素数2〜5のアシロキシ基、シア
ノ基、水酸基、カルボキシ基、炭素数2〜5のアルコキ
シカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。 【0083】一般式(V−1)〜(V−4)で表される
基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(Ib)
で表される繰り返し単位等を挙げることができる。 【0084】 【化27】 【0085】一般式(Ib)中、Rb0は、水素原子、ハ
ロゲン原子、又は炭素数1〜4の置換もしくは非置換の
アルキル基を表す。Rb0のアルキル基が有していてもよ
い好ましい置換基としては、前記一般式(V−1)〜
(V−4)におけるR1bとしてのアルキル基が有してい
てもよい好ましい置換基として先に例示したものが挙げ
られる。Rb0のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。R
b0は水素原子が好ましい。A’は、単結合、エーテル
基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基、又はこ
れらを組み合わせた2価の基を表す。B2は、一般式
(V−1)〜(V−4)のうちのいずれかで示される基
を表す。A’において、該組み合わせた2価の基として
は、例えば下記式のものが挙げられる。 【0086】 【化28】 【0087】上記式において、Rab、Rbbは、水素原
子、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸
基、アルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていて
もよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル
基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基から選択される。置換アルキ
ル基の置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、炭素数
1〜4のアルコキシ基を挙げることができる。アルコキ
シ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げること
ができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原
子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。r
1は1〜10の整数、好ましくは1〜4の整数を表す。
mは1〜3の整数、好ましくは1又は2を表す。 【0088】以下に、一般式(Ib)で表される繰り返
し単位の具体例を挙げるが、本発明の内容がこれらに限
定されるものではない。 【0089】 【化29】【0090】 【化30】【0091】 【化31】【0092】 【化32】【0093】 【化33】【0094】 【化34】【0095】 【化35】【0096】アダマンタンラクトンを有する繰り返し単
位としては、下記一般式(VI)で表される繰り返し単
位を挙げることができる。 【0097】 【化36】 【0098】一般式(VI)において、A6は単結合、
アルキレン基、シクロアルキレン基、エーテル基、チオ
エーテル基、カルボニル基、エステル基よりなる群から
選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表
す。R6aは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シア
ノ基、又はハロゲン原子を表す。 【0099】一般式(VI)において、A6のアルキレ
ン基としては、下記式で表される基を挙げることができ
る。 −〔C(Rnf)(Rng)〕r− 上記式中、Rnf、Rngは、水素原子、アルキル基、
置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基
を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル
基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更
に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基から選択される。置換アルキル基の置換基とし
ては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げるこ
とができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4の
ものを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩
素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げるこ
とができる。rは1〜10の整数である。 【0100】一般式(VI)において、A6のシクロア
ルキレン基としては、炭素数3から10個のものが挙げ
られ、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シク
ロオクチレン基等を挙げることができる。 【0101】Z6を含む有橋式脂環式環は、置換基を有
していてもよい。置換基としては、例えば、ハロゲン原
子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)、アルコキ
シカルボニル基(好ましくは炭素数1〜5)、アシル基
(例えば、ホルミル基、ベンゾイル基)、アシロキシ基
(例えば、プロピルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオ
キシ基)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜4)、カ
ルボキシル基、水酸基、アルキルスルホニルスルファモ
イル基(−CONHSO2CH3等)が挙げられる。尚、
置換基としてのアルキル基は、更に水酸基、ハロゲン原
子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)等で置換
されていてもよい。 【0102】一般式(VI)において、A6に結合して
いるエステル基の酸素原子は、Z6を含む有橋式脂環式
環構造を構成する炭素原子のいずれの位置で結合しても
よい。 【0103】以下に、一般式(VI)で表される繰り返
し単位の具体例を挙げるが、これらに限定されるもので
はない。 【0104】 【化37】 【0105】 【化38】【0106】本発明の酸分解性樹脂は、更に下記一般式
(IV)で表されるラクトン構造を有する繰り返し単位
を含有することができる。 【0107】 【化39】 【0108】一般式(IV)中、R1aは、水素原子又は
メチル基を表す。W1は、単結合、アルキレン基、エー
テル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基よ
りなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組
み合わせを表す。Ra1,Rb1,Rc1,Rd1,Re1は各々
独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表
す。m,nは各々独立に0〜3の整数を表し、m+n
は、2以上6以下である。 【0109】Ra1〜Re1の炭素数1〜4のアルキル基と
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基等を挙げることができる。 【0110】一般式(IV)において、W1のアルキレ
ン基としては、下記式で表される基を挙げることができ
る。 −〔C(Rf)(Rg)〕r1− 上記式中、Rf、Rgは、水素原子、アルキル基、置換
アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表
し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基と
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好
ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基から選択される。置換アルキル基の置換基として
は、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げること
ができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のも
のを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素
原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げること
ができる。r1は1〜10の整数である。 【0111】上記アルキル基における更なる置換基とし
ては、カルボキシル基、アシルオキシ基、シアノ基、ア
ルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、ア
ルコキシ基、置換アルコキシ基、アセチルアミド基、ア
ルコキシカルボニル基、アシル基が挙げられる。ここで
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、シクロプロピル基、シ
クロブチル基、シクロペンチル基等の低級アルキル基を
挙げることができる。置換アルキル基の置換基として
は、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げること
ができる。置換アルコキシ基の置換基としては、アルコ
キシ基等を挙げることができる。アルコキシ基として
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。アシ
ルオキシ基としては、アセトキシ基等が挙げられる。ハ
ロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原
子、沃素原子等を挙げることができる。 【0112】以下、一般式(IV)で示される繰り返し
単位に相当するモノマーの具体例を示すが、これらに限
定されるものではない。 【0113】 【化40】 【0114】 【化41】【0115】 【化42】【0116】上記一般式(IV)の具体例において、露
光マージンがより良好になるという点から(IV−1
7)〜(IV−36)が好ましい。 【0117】(A)成分である酸分解性樹脂は、上記の
繰り返し単位以外に、ドライエッチング耐性や標準現像
液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにレ
ジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱性、感
度等を調節する目的で様々な繰り返し単位を含有するこ
とができる。 【0118】このような繰り返し単位としては、下記の
単量体に相当する繰り返し構造単位を挙げることができ
るが、これらに限定されるものではない。これにより、
酸分解性樹脂に要求される性能、特に、(1)塗布溶剤
に対する溶解性、(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、(4)膜べり(親疎水性、アル
カリ可溶性基選択)、(5)未露光部の基板への密着
性、(6)ドライエッチング耐性、等の微調整が可能と
なる。このような単量体として、例えばアクリル酸エス
テル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、
メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル
類、ビニルエステル類、等から選ばれる付加重合性不飽
和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。 【0119】その他にも、上記種々の繰り返し単位に相
当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽和化
合物であれば、共重合されていてもよい。 【0120】酸分解性樹脂において、各繰り返し単位の
含有モル比はレジストのドライエッチング耐性や標準現
像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらに
はレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱性、
感度等を調節するために適宜設定される。 【0121】本発明の酸分解性樹脂(A)中、一般式
(I)で表される繰り返し単位の含有率は、全繰り返し
単位中、2〜30モル%が好ましく、より好ましくは5
〜25モル%、更に好ましくは8〜20モル%である。
酸分解性基を有する繰り返し単位の含有率は、全繰り返
し単位中、20〜60モル%が好ましく、より好ましく
は24〜55モル%、更に好ましくは28〜50モル%
である。一般式(II)で表される繰り返し単位の含有
率は、全繰り返し単位中、20〜60モル%が好まし
く、より好ましくは24〜55モル%、更に好ましくは
28〜50モル%である。一般式(III)で表される繰
り返し単位の含有率は、全繰り返し単位中、5〜50モ
ル%が好ましく、より好ましくは10〜45モル%、更
に好ましくは15〜40モル%である。脂環ラクトン構
造を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位中
5〜60モル%が好ましく、より好ましくは10〜55
モル%、更に好ましくは15〜50モル%である。一般
式(IV)で表される側鎖にラクトン構造を有する繰り
返し単位の含有量は、全繰り返し単位中5〜60モル%
が好ましく、より好ましくは10〜50モル%、更に好
ましくは15〜45モル%である。本発明の組成物がA
rF露光用であるとき、ArF光への透明性の点から、
酸分解性樹脂は芳香族基を有しないことが好ましい。 【0122】本発明に用いる酸分解性樹脂は、常法に従
って(例えばラジカル重合)合成することができる。例
えば、一般的合成方法としては、モノマー種を、一括で
あるいは反応途中で反応容器に仕込み、これを必要に応
じ反応溶媒、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオ
キサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケ
トン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、さらには後
述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
トのような、各種モノマーを溶解させ得る溶媒に溶解さ
せ均一とした後、窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気
下で必要に応じ加熱、市販のラジカル開始剤(アゾ系開
始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させ
る。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、
反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の
方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は20重
量%以上であり、好ましくは30重量%以上、さらに好
ましくは40重量%以上である。反応温度は10℃〜1
50℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好
ましくは50〜100℃である。 【0123】本発明に係る樹脂の重量平均分子量は、G
PC法によりポリスチレン換算値として、3,000〜
100,000が好ましく、より好ましくは、4,00
0〜50,000、さらに好ましくは5,000〜3
0,000である。重量平均分子量が3,000未満で
は耐熱性やドライエッチング耐性の劣化が見られるため
余り好ましくなく、100,000を越えると現像性が
劣化したり、粘度が極めて高くなるため製膜性が劣化す
るなど余り好ましくない結果を生じる。 【0124】また、本発明に係る樹脂の分散度(Mw/
Mn)としては、1.3〜4.0の範囲が好ましく、より
好ましくは1.4〜3.8、さらに好ましくは1.5〜
3.5である。 【0125】本発明のポジ型レジスト組成物において、
本発明に係わる全ての樹脂の組成物全体中の配合量は、
全レジスト固形分中40〜99.99重量%が好まし
く、より好ましくは50〜99.97重量%である。 【0126】〔2〕(B)活性光線又は放射線の照射に
より酸を発生する化合物(光酸発生剤)本発明に於いて
は、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生す
る化合物(光酸発生剤)として、活性光線又は放射線の
照射により、少なくとも1つのフッ素原子及び/又は少
なくとも1つのフッ素原子を有する基で置換された芳香
族スルホン酸を発生する化合物を少なくとも1種使用す
る。活性光線又は放射線の照射により、少なくとも1つ
のフッ素原子及び/又は少なくとも1つのフッ素原子を
有する基で置換された芳香族スルホン酸を発生する化合
物としては、少なくとも1つのフッ素原子で置換された
芳香族スルホン酸を発生する化合物、少なくとも1つの
フッ素原子を有する基で置換された芳香族スルホン酸を
発生する化合物及び少なくとも1つのフッ素原子と少な
くとも1つのフッ素原子を有する基との両方で置換され
た芳香族スルホン酸を発生する化合物を挙げることがで
きる。また、芳香族スルホン酸としては、例えば、ベン
ゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アントラセン
スルホン酸等を挙げることができる。 【0127】(B)成分として、特に下記一般式(A1
I)〜(A1III)で表される化合物が好ましい。 【0128】 【化43】 【0129】式中、R1〜R37は、同一又は異なって、
水素原子、直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基、直
鎖状、分岐状あるいは環状アルコキシ基、ヒドロキシル
基、ハロゲン原子、又は−S−R38基を表す。R38は、
直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基又はアリール基
を表す。また、R1〜R15、R16〜R27、R28〜R37
うち、2つ以上が結合して、単結合、炭素、酸素、イオ
ウ、及び窒素から選択される1種又は2種以上を含む環
を形成していてもよい。X-は、少なくとも1個のフッ
素原子、少なくとも1個のフッ素原子で置換された直鎖
状、分岐状あるいは環状アルキル基、少なくとも1個の
フッ素原子で置換された直鎖状、分岐状あるいは環状ア
ルコキシ基、少なくとも1個のフッ素原子で置換された
アシル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたア
シロキシ基、少なくとも1個のフッ素原子を含有するア
ルキルまたはアリールスルホニル基、少なくとも1個の
フッ素原子を含有するアルキルまたはアリールスルホニ
ルオキシ基、少なくとも1個のフッ素原子を含有するア
ルキルまたはアリールスルホニルアミノ基、少なくとも
1個のフッ素原子で置換されたアリール基、少なくとも
1個のフッ素原子で置換されたアラルキル基、及び少な
くとも1個のフッ素原子で置換されたアルコキシカルボ
ニル基、から選択された少なくとも1種を有するベンゼ
ンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アントラセンス
ルホン酸等の芳香族スルホン酸のアニオンを示す。 【0130】一般式(A1I)〜(A1III)におい
て、R1〜R38の直鎖状、分岐状アルキル基としては、
置換基を有してもよい、メチル基、エチル基、プロピル
基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基の
ような炭素数1〜4個のものが挙げられる。環状アルキ
ル基としては、置換基を有してもよい、シクロプロピル
基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のような炭素
数3〜8個のものが挙げられる。R1〜R37の直鎖状、
分岐状アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エ
トキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、n−
ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t
−ブトキシ基のような炭素数1〜4個のものが挙げられ
る。環状アルコキシ基としては、シクロペンチルオキシ
基、例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシル
オキシ基が挙げられる。 【0131】R1〜R37のハロゲン原子としては、フッ
素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることが
できる。R38のアリール基としては、例えば、フェニル
基、トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基のよう
な置換基を有してもよい炭素数6〜14個のものが挙げ
られる。これらの置換基として好ましくは、炭素数1〜
4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素
原子、沃素原子)、炭素数6〜10個のアリール基、炭
素数2〜6個のアルケニル基、シアノ基、ヒドロキシ
基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基
等が挙げられる。 【0132】また、R1〜R15、R16〜R27、R28〜R
37のうち、2つ以上が結合して形成する、単結合、炭
素、酸素、イオウ、及び窒素から選択される1種又は2
種以上を含む環としては、例えば、フラン環、ジヒドロ
フラン環、ピラン環、トリヒドロピラン環、チオフェン
環、ピロール環等を挙げることができる。 【0133】一般式(A1I)〜(A1III)におい
て、X-は下記基から選択される少なくとも1種を有す
るベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アント
ラセンスルホン酸等の芳香族スルホン酸のアニオンであ
る。 少なくとも1個のフッ素原子 少なくとも1個のフッ素原子で置換された直鎖状、分岐
状あるいは環状アルキル基 少なくとも1個のフッ素原子で置換された直鎖状、分岐
状あるいは環状アルコキシ基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシル基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシロキシ基 少なくとも1個のフッ素原子を含有するアルキルまたは
アリールスルホニル基 少なくとも1個のフッ素原子を含有するアルキルまたは
アリールスルホニルオキシ基 少なくとも1個のフッ素原子を含有するアルキルまたは
アリールスルホニルアミノ基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアリール基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアラルキル基
及び 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルコキシカ
ルボニル基 【0134】上記直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル
基としては、炭素数が1〜12であって、1〜25個の
フッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的に
はフロロメチル基、ジフロロメチル基、トリフロロメチ
ル基、ペンタフロロエチル基、2,2,2−トリフロロ
エチル基、ヘプタフロロプロピル基、ヘプタフロロイソ
プロピル基、パーフロロブチル基、パーフロロオクチル
基、パーフロロドデシル基、パーフロロシクロヘキシル
基等を挙げることができる。なかでも、全てフッ素で置
換された炭素数1〜4のパーフロロアルキル基が好まし
い。 【0135】上記直鎖状、分岐状あるいは環状アルコキ
シ基としては、炭素数が1〜12であって、1〜25個
のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的
にはトリフロロメトキシ基、ペンタフロロエトキシ基、
ヘプタフロロイソプロピルオキシ基、パーフロロブトキ
シ基、パーフロロオクチルオキシ基、パーフロロドデシ
ルオキシ基、パーフロロシクロヘキシルオキシ基等を挙
げることができる。なかでも、全てフッ素で置換された
炭素数1〜4のパーフロロアルコキシ基が好ましい。 【0136】上記アシル基としては、炭素数が2〜12
であって、1〜23個のフッ素原子で置換されているも
のが好ましい。具体的にはトリフロロアセチル基、フロ
ロアセチル基、ペンタフロロプロピオニル基、ペンタフ
ロロベンゾイル基等を挙げることができる。 【0137】上記アシロキシ基としては、炭素数が2〜
12であって、1〜23個のフッ素原子で置換されてい
るものが好ましい。具体的にはトリフロロアセトキシ
基、フロロアセトキシ基、ペンタフロロプロピオニルオ
キシ基、ペンタフロロベンゾイルオキシ基等を挙げるこ
とができる。 【0138】上記アルキルまたはアリールスルホニル基
としては、炭素数が1〜12であって、1〜25個のフ
ッ素原子を含有するものが好ましい。具体的にはトリフ
ロロメタンスルホニル基、ペンタフロロエタンスルホニ
ル基、パーフロロブタンスルホニル基、パーフロロオク
タンスルホニル基、ペンタフロロベンゼンスルホニル
基、4−トリフロロメチルベンゼンスルホニル基等を挙
げることができる。 【0139】上記アルキルまたはアリールスルホニルオ
キシ基としては、炭素数が1〜12であって、1〜25
個のフッ素原子を含有するものが好ましい。具体的には
トリフロロメタンスルホニルオキシ、パーフロロブタン
スルホニルオキシ基、4−トリフロロメチルベンゼンス
ルホニルオキシ基等を挙げることができる。 【0140】上記アルキルまたはアリールスルホニルア
ミノ基としては、炭素数が1〜12であって、1〜25
個のフッ素原子を含有するものが好ましい。具体的には
トリフロロメタンスルホニルアミノ基、パーフロロブタ
ンスルホニルアミノ基、パーフロロオクタンスルホニル
アミノ基、ペンタフロロベンゼンスルホニルアミノ基等
を挙げることができる。 【0141】上記アリール基としては、炭素数が6〜1
4であって、1〜9個のフッ素原子で置換されているも
のが好ましい。具体的にはペンタフロロフェニル基、4
−トリフロロメチルフェニル基、ヘプタフロロナフチル
基、ノナフロロアントラニル基、4−フロロフェニル
基、2,4−ジフロロフェニル基等を挙げることができ
る。 【0142】上記アラルキル基としては、炭素数が7〜
10であって、1〜15個のフッ素原子で置換されてい
るものが好ましい。具体的にはペンタフロロフェニルメ
チル基、ペンタフロロフェニルエチル基、パーフロロベ
ンジル基、パーフロロフェネチル基等を挙げることがで
きる。 【0143】上記アルコキシカルボニル基としては、炭
素数が2〜13であって、1〜25個のフッ素原子で置
換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロメ
トキシカルボニル基、ペンタフロロエトキシカルボニル
基、ペンタフロロフェノキシカルボニル基、パーフロロ
ブトキシカルボニル基、パーフロロオクチルオキシカル
ボニル基等を挙げることができる。 【0144】最も好ましいX-としてはフッ素原子で置
換されたベンゼンスルホン酸アニオン、トリフロロメチ
ル基で置換されたベンゼンスルホン酸アニオンであり、
中でもペンタフロロベンゼンスルホン酸アニオン、2−
または3−または4−トリフロロメチルベンゼンスルホ
ン酸アニオン、3,5−ビストリフロロメチルベンゼン
スルホン酸アニオンが特に好ましい。 【0145】また、上記含フッ素置換基を有する芳香族
スルホン酸は、さらに直鎖状、分岐状あるいは環状アル
コキシ基、アシル基、アシロキシ基、スルホニル基、ス
ルホニルオキシ基、スルホニルアミノ基、アリール基、
アラルキル基、アルコキシカルボニル基(これらの炭素
数範囲は前記のものと同様)、ハロゲン(フッ素を除
く)、水酸基、ニトロ基等で置換されてもよい。 【0146】一般式(A1I)で表される成分(B)の
好ましい具体例を以下に示す。 【0147】 【化44】【0148】 【化45】【0149】 【化46】 【0150】 【化47】【0151】 【化48】 【0152】一般式(A1II)で表される成分(B)の
好ましい具体例を以下に示す。 【0153】 【化49】【0154】一般式(A1III)で表される成分(B)
の好ましい具体例を以下に示す。 【0155】 【化50】【0156】また、一般式(A1IV)〜(A1VI
I)で表される化合物も本発明の成分(B)として好ま
しい。 【0157】 【化51】 【0158】式中、Ra,Rbは、同一でも異なってい
てもよく、置換していてもよい直鎖、分岐、または環状
アルキル基、置換していてもよいアリール基、置換して
いてもよいヘテロアリール基、置換していてもよいアラ
ルキル基を示す。ただしRa,Rbのうちの少なくとも
一方は少なくとも1つのフッ素原子及び/又は少なくと
も1つのフッ素原子を有する基で置換されたフェニル
基、ナフタレン基、またはアントラセン基を示す。 【0159】Rcは、少なくとも1つのフッ素原子及び
/又は少なくとも1つのフッ素原子を有する基で置換さ
れたフェニル基、ナフタレン基、またはアントラセン基
を示す。Rdは、置換していてもよい直鎖、分岐、環状
アルキル基、置換していてもよいアリール基、置換して
いてもよいヘテロアリール基、置換していてもよいアラ
ルキル基を示す。Rは、水素原子、置換していてもよい
直鎖、分岐、環状アルキル基、ニトロ基、アルコキシ基
を示す。Aは置換または無置換のアルキレン基、アリー
レン基、またはアルケニレン基を表す。 【0160】一般式(A1IV)〜(A1VII)で表さ
れる成分(B)の好ましい具体例を以下に示す。 【0161】 【化52】【0162】 【化53】 【0163】 【化54】【0164】また、下記一般式(A1VIII)で表さ
れる化合物も本発明の成分(B)として好ましい。 【0165】 【化55】 【0166】一般式(A1VIII)に於けるR1c〜R
7c、Rx及びRyは、それぞれ後述する一般式(A2I)
に於けるR1c〜R7c、Rx及びRyと同義である。また、
一般式(A1VIII)に於けるX-は、前記一般式
(A1I)〜(A1III)に於けるX-と同義であ
る。 【0167】一般式(A1VIII)で表される成分
(B)の好ましい具体例を以下に示す。 【0168】 【化56】 【0169】 【化57】 【0170】 【化58】 【0171】一般式(A1I)〜(A1VIII)で表さ
れる成分(B)は、1種あるいは2種以上を併用して用
いてもよい。成分(B)の含量は、本発明のポジ型感光
性組成物の固形分に対し、通常0.1〜20重量%、好
ましくは0.3〜15重量%、更に好ましくは0.5〜
10重量%である。 【0172】一般式(A1I)、(A1II)の化合物
は、例えばアリールマグネシウムブロミド等のアリール
グリニャール試薬と、置換又は無置換のフェニルスルホ
キシドとを反応させ、得られたトリアリールスルホニウ
ムハライドを対応するスルホン酸と塩交換する方法、置
換あるいは無置換のフェニルスルホキシドと対応する芳
香族化合物とをメタンスルホン酸/五酸化二リンあるい
は塩化アルミニウム等の酸触媒を用いて縮合、塩交換す
る方法、又はジアリールヨードニウム塩とジアリールス
ルフィドを酢酸銅等の触媒を用いて縮合、塩交換する方
法等によって合成することができる。式(A1III)の
化合物は過ヨウ素酸塩を用いて芳香族化合物を反応させ
ることにより合成することができる。また、塩交換に用
いるスルホン酸あるいはスルホン酸塩は、市販のスルホ
ン酸クロリドを加水分解する方法、芳香族化合物とクロ
ロスルホン酸とを反応する方法、芳香族化合物とスルフ
ァミン酸とを反応する方法等によって得ることができ
る。 【0173】以下、代表的な光酸発生剤の合成例を記載
する。他の光酸発生剤は、これらと同様の方法により合
成することができる。 【0174】(ぺンタフロロベンゼンスルホン酸テトラ
メチルアンモニウム塩の合成)ペンタフロロペンセンス
ルホニルクロリド25gを氷冷下メタノール100m1
に溶解させ、これに25%テトラメチルアンモニウムヒ
ドロキシド水溶液100gをゆっくり加えた。室温で3
時間撹伴するとペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラ
メチルアンモニウム塩の溶液が得られた。この溶液をス
ルホニウム塩、ヨードニウム塩との塩交換に用いた。 【0175】(トリフェニルスルホニウムペンタフロロ
ベンセンスルホネートの合成:具体例(A1I−1)の
合成)ジフェニルスルホキシド50gをベンゼン800
m1に溶解させ、これに塩化アルミニウム200gを加
え、24時間還流した。反応液を水2Lにゆっくりと注
ぎ、これに濃塩酸400m1を加えて70℃で10分加
熱した。この水溶液を酢酸エチル500m1で洗浄し、
ろ過した後にヨウ化アンモニウム200gを水400m
1に溶解したものを加えた。析出した粉体をろ取、水洗
した後酢酸エチルで洗浄、乾燥するとトリフェニルスル
ホニウムヨージドが70g得られた。トリフェニルスル
ホニウムヨージド30.5gをメタノール1000m1
に溶解させ、この溶液に酸化銀19.1gを加え、室温
で4時間撹伴した。溶液をろ過し、これに過剰量の上記
で合成したペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチ
ルアンモニウム塩の溶液を加えた。反応液を濃縮し、こ
れをジクロロメタン500m1に溶解し、この溶液を5
%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、及び
水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
濃縮するとトリフェニルスルホニウムペンタフロロベン
センスルホネートが得られた。 【0176】(トリアリールスルホニウムペンタフロロ
ベンセンスルホネートの合成:具体例(A1I−9)と
(A1II−1)との混合物の合成)トリアリールスルホ
ニウムクロリド50g(Fluka製、トリフェニルスルホ
ニウムクロリド50%水溶液)を水500m1に溶解さ
せこれに過剰量のペンタフロロベンゼンスルホン酸テト
ラメチルアンモニウム塩の溶液を加えると油状物質が析
出してきた。上澄みをデカントで除き、得られた油状物
質を水洗、乾燥するとトリアリールスルホニウムペンタ
フロロべンセンスルホネート(具体例(A1I−9)、
(A1II−1)を主成分とする)が得られた。 【0177】(ジ(4−t−アミルフェニル)ヨードニ
ウムペンタフロロベンセンスルホネートの合成:具体例
(A1III−1)の合成)t−アミルベンゼン60g、
ヨウ素酸カリウム39.5g、無水酢酸81g、ジクロ
ロメタン170m1を混合し、これに氷冷下濃硫酸6
6.8gをゆっくり滴下した。氷冷下2時間撹伴した
後、室温で10時間撹伴した。反応液に氷冷下、水50
0m1を加え、これをジクロロメタンで抽出、有機相を
炭酸水素ナトリウム、水で洗浄した後濃縮するとジ(4
−t−アミルフェニル)ヨードニウム硫酸塩が得られ
た。この硫酸塩を、過剰量のペンタフロロベンゼンスル
ホン酸テトラメチルアンモニウム塩の溶液に加えた。こ
の溶液に水500m1を加え、これをジクロロメタンで
抽出、有機相を5%テトラメチルアンモニウムヒドロキ
シド水溶液、及び水で洗浄した後濃縮するとジ(4−t
−アミルフェニル)ヨードニウムペンタフロロベンセン
スルホネートが得られた。 【0178】また、活性光線又は放射線の照射により、
酸を発生する、フェナシルスルホニウム塩構造を有する
化合物及び芳香環を有さないスルホニウム塩構造を有す
る化合物((C)成分)を併用することが好ましい。
尚、フェナシルスルホニウム塩構造若しくは芳香環を有
さないスルホニウム塩構造を有する化合物であって、少
なくとも1つのフッ素原子及び/又は少なくとも1つの
フッ素原子を有する基で置換された芳香族スルホン酸を
発生する化合物は、(B)成分に含めることとし、
(C)成分から除くものとする。 【0179】(C)成分である活性光線又は放射線の照
射により酸を発生する、フェナシルスルフォニウム塩構
造を有する化合物としては、例えば、以下の一般式(A
2I)で表される化合物を挙げることができる。 【0180】 【化59】【0181】R1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、ア
ルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子を表す。R
6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、又
はアリール基を表す。Rx及びRyは、各々独立に、アル
キル基、2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニル
メチル基、アリル基、又はビニル基を表す。R1c〜R7c
中のいずれか2つ以上、及びRxとRyは、それぞれ結合
して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原
子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいて
もよい。X-は、スルホン酸、カルボン酸、又はスルホ
ニルイミドのアニオンを表す。 【0182】R1c〜R5cとしてのアルキル基は、直鎖、
分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜
10のアルキル基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及
び分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、直鎖
又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は
分岐ペンチル基)、炭素数3〜8の環状アルキル基(例
えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げる
ことができる。R1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直
鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数
1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の
直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エト
キシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブト
キシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の
環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、
シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。好ま
しくはR1c〜R5cのうちいずれかが直鎖、分岐、環状ア
ルキル基、又は直鎖、分岐、環状アルコキシ基であり、
更に好ましくはR1cからR5cの炭素数の和が2〜15で
ある。これにより、より溶剤溶解性が向上し、保存時に
パーティクルの発生が抑制される。 【0183】R6c及びR7cとしてアルキル基について
は、R1c〜R5cとしてのアルキル基と同様のものを挙げ
ることができる。アリール基としては、例えば、炭素数
6〜14のアリール基(例えば、フェニル基)を挙げる
ことができる。Rx及びRyとしてのアルキル基は、R1c
〜R5cとしてのアルキル基と同様のものを挙げることが
できる。2−オキソアルキル基は、R1c〜R5cとしての
アルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることが
できる。アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコ
キシ基については、R1c〜R5cとしてのアルコキシ基と
同様のものを挙げることができる。Rx及びRyが結合し
て形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を
挙げることができる。Rx及びRyとしての上記の各基は
水酸基などの置換基を有していてもよい。 【0184】式(A2I)の化合物は、環を形成すること
により立体構造が固定され、光分解能が向上する。R1c
〜R7c中のいずれか2つが結合して環構造を形成する場
合については、R1c〜R5cのいずれか1つとR6c及びR
7cのいずれか1つが結合して単結合または連結基とな
り、環を形成する場合が好ましく、特にR5cとR6c又は
7cが結合して単結合または連結基となり環を形成する
場合が好ましい。連結基としては、置換基を有していて
もよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアルケ
ニレン基、−O−、−S−、−CO−、−CONR−
(Rは水素原子、アルキル基、アシル基である)、及び
これらを2つ以上組み合わせてなる基を挙げることがで
き、更に、置換基を有していてもよい、アルキレン基、
酸素原子を含むアルキレン基、硫黄原子を含むアルキレ
ン基が好ましい。置換基としては、アルキル基(好まし
くは炭素数1〜5)、アリール基(好ましくは炭素数6
〜10、例えばフェニル基)、アシル基(例えば、炭素
数2〜11)などを挙げることができる。また、メチレ
ン基、エチレン基、プロピレン基、−CH2−O−、−
CH2−S−のように5〜7員環を形成する連結基が好
ましく、エチレン基、−CH2−O−、−CH2−S−な
どのように6員環を形成する連結基が特に好ましい。6
員環を形成することによりカルボニル平面とC−S+シ
グマ結合がより垂直に近くなり、軌道相互作用により光
分解能が向上する。また、R1c〜R7c及びRxとRyのい
ずれかの位置で、単結合または連結基を介して結合し、
式(III)の構造を2つ以上有する化合物であってもよ
い。 【0185】X-は、好ましくはスルホン酸アニオンで
あり、より好ましくは1位がフッ素原子によって置換さ
れたアルカンスルホン酸アニオン、又は電子吸引性基で
置換されたベンゼンスルホン酸である。アルカンスルホ
ン酸アニオンのアルカン部分は、アルコキシ基(例えば
炭素数1〜8)、パーフルオロアルコキシ基(例えば炭
素数1〜8)等の置換基で置換されていてもよい。ま
た、電子吸引性基としては、塩素原子、臭素原子、ニト
ロ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アシロキシ
基、アシル基等を挙げることができる。X-は、さらに
好ましくは炭素数1〜8のパーフロロアルカンスルホン
酸アニオンであり、特に好ましくはパーフロロオクタン
スルホン酸アニオン、最も好ましくはパーフロロブタン
スルホン酸アニオン、トリフロロメタンスルホン酸アニ
オンである。これら用いることにより酸分解性基の分解
速度が向上し、感度が優れ、また発生酸の拡散性が制御
され解像力が向上する。以下に、本発明で使用できるフ
ェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物の具体例
を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。 【0186】 【化60】【0187】 【化61】 【0188】 【化62】 【0189】 【化63】【0190】 【化64】【0191】 【化65】 【0192】 【化66】【0193】 【化67】 【0194】 【化68】 【0195】 【化69】 【0196】(C)成分である活性光線又は放射線の照
射により酸を発生する、芳香環を有さないスルホニウム
塩構造を有する化合物としては、例えば、以下の一般式
(A2II)で表されるアルキルスルホニウム塩化合物
が好ましい。 【0197】 【化70】 【0198】式中、R1b〜R3bは、各々独立に、アルキ
ル基を表す。アルキル基は、2位に>C=Oを有する2
−オキソアルキル基であってもよい。R1b〜R3bは、そ
の内の2つが互いに結合して環構造を形成してもよい。
-は、アニオンを表す。R1b〜R3bとしてのアルキル
基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、好ま
しくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペ
ンチル基)、炭素数3〜10の環状アルキル基(シクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基)を挙
げることができる。R1b〜R3bとしての2−オキソアル
キル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、
好ましくは、上記のアルキル基の2位に>C=Oを有す
る基を挙げることができる。R1b〜R3bは、ハロゲン原
子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シ
アノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
1b〜R3bのうち2つが結合して環構造を形成してもよ
く、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド
結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R1b〜R3b
内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基
(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることが
できる。光反応性の観点から、R1b〜R3bのうちいずれ
か1つのアルキル鎖中に炭素−炭素2重結合、あるいは
炭素−酸素2重結合を有する基が存在してもよい。X-
のアニオンとしては、スルホン酸アニオンであり、好ま
しくは1位がフッ素原子によって置換されたアルカンス
ルホン酸アニオン、電子吸引性基で置換されたベンゼン
スルホン酸であり、さらに好ましくは炭素数1〜8のパ
ーフロロアルカンスルホン酸アニオンであり、最も好ま
しくはパーフロロブタンスルホン酸アニオン、パーフロ
ロオクタンスルホン酸アニオンである。これら用いるこ
とにより酸分解性基の分解速度が向上し、感度が優れ、
また発生酸の拡散性が制御され解像力が向上する。尚、
電子吸引性基としては、塩素原子、臭素原子、ニトロ
基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アシロキシ
基、アシル基等を挙げることができる。一般式(A2II)
で表される化合物のR1b〜R3bの少なくともひとつが、
一般式(A2II)で表される他の化合物のR1b〜R3bの少
なくともひとつと結合する構造をとってもよい。以下
に、本発明で使用できるアルキルスルホニウム塩構造を
有する化合物の好ましい具体例を示すが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。 【0199】 【化71】 【0200】 【化72】 【0201】 【化73】【0202】本発明に係わるポジ型感光性組成物に於い
ては、光酸発生剤として、(C)成分を併用することに
より、エッジラフネス、現像欠陥をも改善することがで
きる。 【0203】活性光線又は放射線の照射により酸を発生
する、芳香環を有さないスルホニウム塩及び/又はフェ
ナシルスルホニウム塩(C成分)の添加量(合計量)
は、(B成分)/(C成分)の重量比率として、通常1
/99〜99/1、好ましくは5/95〜95/5、特
に好ましくは10/90〜90/10である。 【0204】(フェナシルテトラヒドロチオフェニウム
パーフロロブタンスルホネート:具体例(A2I−1)
の合成)テトラヒドロチオフェン53.2gをアセトニ
トリル400mlに溶解させ、この溶液にフェナシルブ
ロミド100gをアセトニトリル300mlに溶解させ
たものをゆっくり加えた。室温で3時間撹拌すると粉体
が析出した。反応液を酢酸エチル1500mlに注ぎ、
粉体をろ取乾燥するとフェナシルテトラヒドロチオフェ
ニウムブロミド137gが得られた。パーフロロブタン
スルホン酸カリウム60gを水200ml、メタノール
200mlの混合溶剤に溶解させ、これにフェナシルテ
トラヒドロチオフェニウムブロミド49.5gを水30
0mlに溶解させたものを加えた。この水溶液をクロロ
ホルム200mlで2回抽出し、有機相を水洗、濃縮す
ると粗生成物が得られた。これに蒸留水300mlを加
え、100℃で30分加熱した後冷却すると固体が析出
した。固体をろ取、ジイソプロピルエーテルでリスラリ
ーするとフェナシルテトラヒドロチオフェニウムパーフ
ロロブタンスルホネート77gが得られた。 【0205】(フェナシルテトラヒドロチオフェニウム
パーフロロオクタンスルホネート:具体例(A2I−
3)の合成)フェナシルテトラヒドロチオフェニウムブ
ロミドを上記と同様の操作を行ってパーフロロオクタン
スルホン酸と塩交換することによって合成した。 【0206】(フェナシルテトラヒドロチオフェニウム
トリフロロメタンスルホネート:具体例(A2I−2)
の合成)フェナシルテトラヒドロチオフェニウムブロミ
ドを上記と同様の操作を行ってトリフロロメタンスルホ
ン酸と塩交換することによって合成した。 【0207】(具体例(A2II−11)の合成)テト
ラヒドロチオフェン11.8gをアセトニトリル100
mlに溶解させ、この溶液に1−ブロモ−3,3−ジメ
チル−2−ブタノン20gをゆっくり加えた。室温で2
日間撹拌すると粉体が析出した。反応液に酢酸エチル1
00mlを加えた後、粉体をろ取し、酢酸エチルで洗
浄、乾燥すると2−オキソ−3,3−ジメチルブチルテ
トラヒドロチオフェニウムブロミド24gが得られた。
パーフロロブタンスルホン酸カリウム10gを水500
ml、メタノール100mlの混合溶剤に溶解させ、こ
れに2−オキソ−3,3−ジメチルブチルテトラヒドロ
チオフェニウムブロミド7.75gをメタノール50m
lに溶解させたものを加えた。この水溶液をクロロホル
ム100mlで2回抽出し、有機相を水洗、濃縮すると
油状物が得られた。これに酢酸エチルを加えて再濃縮す
ると固体状物が得られ、これををろ取、ジイソプロピル
エーテルでリスラリーすると2−オキソ−3,3−ジメ
チルブチルテトラヒドロチオフェニウムパーフロロブタ
ンスルホネート9gが得られた。 【0208】2−オキソシクロヘキシルメチル(2−ノ
ルボルニル)スルホニウムトリフロロメタンスルホネー
ト(A2II−1)は、特開平8−27102号公報、
合成例1の方法を用いて合成できる。 【0209】本発明においては、上記の特定の(B)成
分及び(C)成分以外の活性光線又は放射線の照射によ
り分解して酸を発生する化合物を併用してもよい。併用
しうる光酸発生剤の使用量は、モル比((B)成分と
(C)成分の合計量)/その他の酸発生剤)で、通常1
00/0〜5/95、好ましくは95/5〜7/93、
更に好ましくは90/10〜10/90である。 【0210】併用可能な光酸発生剤としては、光カチオ
ン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類
の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に
使用されている公知の光(400〜200nmの紫外
線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、h線、i線、K
rFエキシマレーザー光)、ArFエキシマレーザー
光、電子線、X線、分子線又はイオンビームにより酸を
発生する化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使
用することができる。 【0211】たとえば、ジアゾニウム塩、アンモニウム
塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム
塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等のオニウム塩、
有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン化物、o
−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、イミノ
スルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン酸を
発生する化合物、ジスルホン化合物、ジアゾケトスルホ
ン、ジアゾジスルホン化合物等を挙げることができる。
また、これらの光により酸を発生する基、あるいは化合
物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物を用いる
ことができる。 【0212】さらにV.N.R.Pillai,Synthesis,(1),1(198
0)、A.Abad etal,Tetrahedron Lett.,(47)4555(1971)、
D.H.R.Barton etal,J.Chem.Soc.,(C),329(1970)、米国
特許第3,779,778号、欧州特許第126,712
等に記載の光により酸を発生する化合物も使用すること
ができる。 【0213】上記活性光線又は放射線の照射により分解
して酸を発生する化合物の中で、特に有効に併用される
他の光酸発生剤について以下に説明する。 (1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG
1)で表されるオキサゾール誘導体又は一般式(PAG
2)で表されるS−トリアジン誘導体。 【0214】 【化74】 【0215】式中、R201は置換もしくは未置換のアリ
ール基、アルケニル基、R202は置換もしくは未置換の
アリール基、アルケニル基、アルキル基、−C(Y)3
を示す。Yは塩素原子又は臭素原子を示す。 【0216】(2)下記の一般式(PAG3)で表され
るヨードニウム塩、又は一般式(PAG4)で表される
スルホニウム塩。 【0217】 【化75】 【0218】ここで式Ar1、Ar2は、各々独立に、置
換もしくは未置換のアリール基を示す。R203、R204
205は、各々独立に、置換もしくは未置換のアルキル
基、アリール基を示す。 【0219】Z-は、対アニオンを示し、例えばB
4 -、AsF6 -、PF6 -、SbF6 -、SiF6 2-、Cl
4 -、CF3SO3 -等のパーフルオロアルカンスルホン
酸アニオン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオ
ン、ナフタレン−1−スルホン酸アニオン等の縮合多核
芳香族スルホン酸アニオン、アントラキノンスルホン酸
アニオン、スルホン酸基含有染料等を挙げることがで
きるがこれらに限定されるものではない。 【0220】またR203、R204、R205のうちの2つ及
びAr1、Ar2はそれぞれの単結合又は置換基を介して
結合してもよい。 【0221】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。 【0222】 【化76】【0223】 【化77】【0224】 【化78】 【0225】 【化79】【0226】 【化80】 【0227】 【化81】 【0228】 【化82】 【0229】 【化83】 【0230】 【化84】【0231】 【化85】 【0232】 【化86】 【0233】 【化87】 【0234】 【化88】 【0235】 【化89】 【0236】 【化90】【0237】 【化91】 【0238】上記において、Phはフェニル基を表す。
一般式(PAG3)、(PAG4)で示される上記オニ
ウム塩は公知であり、例えば、米国特許第2,807,6
48 号及び同4,247,473号、特開昭53−10
1,331号等に記載の方法により合成することができ
る。 【0239】(3)下記一般式(PAG5)で表される
ジスルホン誘導体又は一般式(PAG6)で表されるイ
ミノスルホネート誘導体。 【0240】 【化92】 【0241】式中、Ar3、Ar4は、各々独立に、置換
もしくは未置換のアリール基を示す。R206は置換もし
くは未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換
もしくは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリ
ーレン基を示す。 【0242】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。 【0243】 【化93】 【0244】 【化94】【0245】 【化95】 【0246】 【化96】 【0247】 【化97】 【0248】 【化98】 【0249】 【化99】 【0250】 【化100】 【0251】 【化101】 【0252】 【化102】 【0253】 【化103】 【0254】 【化104】 【0255】(4)下記一般式(PAG7)で表される
ジアゾジスルホン誘導体。 【0256】 【化105】 【0257】ここでRは、直鎖、分岐又は環状アルキル
基、あるいは置換していてもよいアリール基を表す。具
体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。 【0258】 【化106】 【0259】 【化107】 【0260】〔3〕その他の添加剤 本発明のポジ型レジスト組成物には、必要に応じて更に
界面活性剤、有機塩基性化合物、酸分解性溶解阻止化合
物、染料、可塑剤、光増感剤、及び現像液に対する溶解
性を促進させる化合物等を含有させることができる。 【0261】(D)界面活性剤 本発明のポジ型レジスト組成物は、界面活性剤、好まし
くはフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を含有す
る。本発明のポジ型レジスト組成物は、フッ素系界面活
性剤、シリコン系界面活性剤及びフッ素原子と珪素原子
の両方を含有する界面活性剤のいずれか、あるいは2種
以上を含有することが好ましい。本発明のポジ型レジス
ト組成物が上記酸分解性樹脂と上記界面活性剤とを含有
することにより、パターンの線幅が一層細い時に特に有
効であり、現像欠陥が一層改良される。これらの界面活
性剤として、例えば特開昭62−36663号、特開昭
61−226746号、特開昭61−226745号、
特開昭62−170950号、特開昭63−34540
号、特開平7−230165号、特開平8−62834
号、特開平9−54432号、特開平9−5988号、
米国特許5405720号、 同5360692号、同
5529881号、同5296330号、同54360
98号、同5576143号、同5294511号、同
5824451号記載の界面活性剤を挙げることがで
き、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもでき
る。使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフト
ップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フ
ロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、
メガファックF171、F173、F176、F18
9、R08(大日本インキ(株)製)、サーフロンS−
382、SC101、102、103、104、10
5、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366
(トロイケミカル(株)製)等フッ素系界面活性剤又は
シリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリ
シロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)
製)もシリコン系界面活性剤として用いることができ
る。 【0262】界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中
の固形分を基準として、通常0.001重量%〜2重量
%、好ましくは0.01重量%〜1重量%である。これ
らの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いく
つかの組み合わせで添加することもできる。 【0263】上記の他に使用することのできる界面活性
剤としては、具体的には、ポリオキシエチレンラウリル
エーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポ
リオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン
オレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエー
テル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテ
ル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等の
ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオ
キシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマ
ー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパル
ミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモ
ノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタン
トリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポ
リオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキ
シエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレ
ンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソル
ビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビ
タン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤等を挙
げることができる。これらの他の界面活性剤の配合量
は、本発明の組成物中の固形分100重量部当たり、通
常、2重量部以下、好ましくは1重量部以下である。 【0264】(E)有機塩基性化合物 本発明で用いることのできる好ましい有機塩基性化合物
は、フェノールよりも塩基性の強い化合物である。中で
も含窒素塩基性化合物が好ましく、例えば下記(A)〜
(E)で表される構造が挙げられる。 【0265】 【化108】 【0266】ここで、R250、R251及びR252は、各々
独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数
1〜6のアミノアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシ
アルキル基又は炭素数6〜20の置換もしくは非置換の
アリール基であり、ここでR 251とR252は互いに結合し
て環を形成してもよい。 【0267】 【化109】 【0268】(式中、R253、R254、R255及びR
256は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基を示
す) 更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の
窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、
特に好ましくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素
原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキル
アミノ基を有する化合物である。好ましい具体例として
は、置換もしくは未置換のグアニジン、置換もしくは未
置換のアミノピリジン、置換もしくは未置換のアミノア
ルキルピリジン、置換もしくは未置換のアミノピロリジ
ン、置換もしくは未置換のインダーゾル、置換もしくは
未置換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、
置換もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換
のプリン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換も
しくは未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペ
ラジン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置
換もしくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙
げられる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキ
ル基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリール
アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシ
ロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、
水酸基、シアノ基である。 【0269】含窒素塩基性化合物の好ましい具体例とし
て、グアニジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,
1,3,3,−テトラメチルグアニジン、2−アミノピ
リジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2
−ジメチルアミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジ
ン、2−ジエチルアミノピリジン、2−(アミノメチ
ル)ピリジン、2−アミノ−3−メチルピリジン、2−
アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−5−メチル
ピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、3−アミ
ノエチルピリジン、4−アミノエチルピリジン、3−ア
ミノピロリジン、ピペラジン、N−(2−アミノエチ
ル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペリジ
ン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イミノピペリジ
ン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピラゾー
ル、3−アミノ−5−メチルピラゾール、5−アミノ−
3−メチル−1−p−トリルピラゾール、ピラジン、2
−(アミノメチル)−5−メチルピラジン、ピリミジ
ン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6−ジヒドロキ
シピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、N−
アミノモルフォリン、N−(2−アミノエチル)モルフ
ォリン、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノナ−
5−エン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウン
デカ−7−エン、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン、2,4,5−トリフェニルイミダゾー
ル、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N
−ヒドロキシエチルモルホリン、N−ベンジルモルホリ
ン、シクロヘキシルモルホリノエチルチオウレア(CH
METU)等の3級モルホリン誘導体、特開平11−5
2575号公報に記載のヒンダードアミン類(例えば該
公報〔0005〕に記載のもの)等が挙げられるがこれ
に限定されるものではない。 【0270】特に好ましい具体例は、1,5−ジアザビ
シクロ〔4.3.0〕ノナ−5−エン、1,8−ジアザ
ビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン、1,4−
ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、4−ジメチル
アミノピリジン、ヘキサメチレンテトラミン、4,4−
ジメチルイミダゾリン、ピロール類、ピラゾール類、イ
ミダゾール類、ピリダジン類、ピリミジン類、CHME
TU等の3級モルホリン類、ビス(1,2,2,6,6
−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバゲート等のヒン
ダードアミン類等を挙げることができる。中でも、1,
5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノナ−5−エン、
1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−
エン、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタ
ン、4−ジメチルアミノピリジン、ヘキサメチレンテト
ラミン、CHMETU、ビス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)セバゲートが好ましい。 【0271】これらの含窒素塩基性化合物は、単独であ
るいは2種以上組み合わせて用いられる。含窒素塩基性
化合物の使用量は、本発明のレジスト組成物の全組成物
の固形分に対し、通常、0.001〜10重量%、好ま
しくは0.01〜5重量%である。0.001重量%未
満では上記含窒素塩基性化合物の添加の効果が得られな
い。一方、10重量%を超えると感度の低下や非露光部
の現像性が悪化する傾向がある。 【0272】本発明のポジ型レジスト組成物は、上記各
成分を溶解する溶剤に溶かして支持体上に塗布する。こ
こで使用する溶剤としては、エチレンジクロライド、シ
クロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、
γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチ
レングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PG
MEA)、エチレンカーボネート、トルエン、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプ
ロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピル
ビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピ
ル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が
好ましく、これらの溶剤を単独あるいは混合して使用す
る。 【0273】上記の中でも、好ましい溶剤としてはプロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、2−
ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、エチレングリコール
モノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、エチレンカーボ
ネート、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキ
シプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、
N−メチルピロリドン、テトラヒドロフランを挙げるこ
とができる。 【0274】本発明のこのようなポジ型レジスト組成物
は基板上に塗布され、薄膜を形成する。この塗膜の膜厚
は0.2〜1.2μmが好ましい。使用することができ
る基板としては、通常のBareSi基板、SOG基板、あるい
は次に記載の無機の反射防止膜を有する基板等を挙げる
ことができる。また、必要により、市販の無機あるいは
有機反射防止膜を使用することができる。 【0275】反射防止膜としては、チタン、二酸化チタ
ン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、α−シリコン
等の無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜
型が用いることができる。前者は膜形成に真空蒸着装
置、CVD装置、スパッタリング装置等の設備を必要と
する。有機反射防止膜としては、例えば特公平7−69
611号記載のジフェニルアミン誘導体とホルムアルデ
ヒド変性メラミン樹脂との縮合体、アルカリ可溶性樹
脂、吸光剤からなるものや、米国特許5294680号
記載の無水マレイン酸共重合体とジアミン型吸光剤の反
応物、特開平6−118631号記載の樹脂バインダー
とメチロールメラミン系熱架橋剤を含有するもの、特開
平6−118656号記載のカルボン酸基とエポキシ基
と吸光基を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止
膜、特開平8−87115号記載のメチロールメラミン
とベンゾフェノン系吸光剤からなるもの、特開平8−1
79509号記載のポリビニルアルコール樹脂に低分子
吸光剤を添加したもの等が挙げられる。また、有機反射
防止膜として、ブリューワーサイエンス社製のDUV3
0シリーズや、DUV−40シリーズ、ARC25、シ
プレー社製のAC−2、AC−3、AR19、AR20
等を使用することもできる。 【0276】上記レジスト液を精密集積回路素子の製造
に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコ
ン被覆)上に(必要により上記反射防止膜を設けられた
基板上に)、スピナー、コーター等の適当な塗布方法に
より塗布後、所定のマスクを通して露光し、ベークを行
い現像することにより良好なレジストパターンを得るこ
とができる。ここで露光光としては、好ましくは150
nm〜250nmの波長の光である。具体的には、Kr
Fエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレ
ーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157
nm)、X線、電子ビーム等が挙げられる。 【0277】現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタ
ケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、
エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、
ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン
類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三
アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノール
アミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニ
ウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキ
シド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン
等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用すること
ができる。更に、上記アルカリ性水溶液にアルコール
類、界面活性剤を適当量添加して使用することもでき
る。 【0278】 【実施例】以下、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。 【0279】合成例(1)樹脂(1)の合成 2−アダマンチル−2−プロピルメタクリレート、2−
メチレンブチロラクトン、ジヒドロキシアダマンタンメ
タクリレートを40/40/20の割合で仕込み、PG
MEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート)/PGME(プロピレングリコールモノメチル
エーテル)=7/3に溶解し、固形分濃度22%の溶液
450gを調製した。この溶液に和光純薬製V−601
を1mol%加え、これを窒素雰囲気下、6時間かけて1
00℃に加熱したPGMEA(プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート)/PGME(プロピレン
グリコールモノメチルエーテル)=7/3、40gに滴
下した。滴下終了後、反応液を4時間撹拌した。反応終
了後、反応液を室温まで冷却し、ヘキサン/酢酸エチル
=9/1の混合溶媒5Lに晶析、析出した白色粉体を濾
取した後、得られた粉体をメタノール1Lでリスラリー
し目的物である樹脂(1)を回収した。NMRから求め
たポリマー組成比は43/36/21であった。また、
GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平
均分子量は10300であった。上記合成例と同様の操
作で下表に示す組成比、分子量の樹脂(2)〜(12)
を合成した。(繰り返し単位の組成比は、構造式の左か
らの順番である。) 【0280】 【表1】 【0281】また、以下に上記樹脂(1)〜(12)の
構造を示す。 【0282】 【化110】【0283】 【化111】【0284】 【化112】【0285】実施例1〜12及び比較例1及び2 (ポジ型レジスト組成物組成物の調製と評価)表2にお
けるように、上記合成例で合成した樹脂(2g)、光酸
発生剤(配合量は表2に示した)、有機塩基性化合物(4
mg)、界面活性剤(10mg)を配合し、固形分14
重量%となるように表2に示す溶剤に溶解した後、0.
1μmのミクロフィルターで濾過し、実施例1〜12と
比較例1及び2のポジ型レジスト組成物を調製した。
尚、表2における溶剤について複数使用の際の比率は重
量比である。 【0286】尚、比較例1に使用した樹脂R1は、特開
2001−81139号の合成例5に従い合成した2−
メタクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン/5−
メタクリロイルオキシ−6−ヒドロキシビシクロ[2,
2,1]ヘプタン−2−カルボキシリック−6−ラクト
ン/2−メチレン−4,4−ジメチル−γ−ブチロラク
トン(50/45/5)重量平均分子量11000であ
る。 【0287】 【表2】【0288】界面活性剤としては、 1は、メガファックF176(大日本インキ(株)製)
(フッ素系) 2は、メガファックR08(大日本インキ(株)製)
(フッ素及びシリコーン系) 3は、ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学
工業(株)製) 4は、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 5は、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)
製) を表す。 【0289】アミンとしては、1は、1,5−ジアザビ
シクロ〔4.3.0〕−5−ノネン(DBN)を表し、
2は、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−
ピペリジル)セバゲート 3は、トリオクチルアミン 4は、トリフェニルイミダゾール 5は、アンチピリン 6は、2,6−ジイソプロピルアニリン を表す。 【0290】(評価方法) 〔疎密依存性〕初めに Brewer Science
社製ARC−29をスピンコーターを利用してシリコン
ウエハー上に85nm塗布、乾燥した後、その上に得ら
れたポジ型レジスト組成物を塗布し、125℃で90秒
間乾燥、0.30μmのポジ型レジスト膜を作製し、A
rFエキシマレーザー(波長193nm、NA=0.6
のISI社製ArFステッパー)にて露光した。露光後
の加熱処理を125℃で90秒間行い、2.38重量%
のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現
像、蒸留水でリンスし、レジストパターンプロファイル
を得た。得られたレジストパターンを走査型電子顕微鏡
で観察し、下記のような評価を行った。0.125μm
(ライン/スペース=1/1)のマスクパターンを再現
する露光量と同じ露光量で、0.125μmの孤立パタ
ーンの線幅を側長(L1)し、0.13μmからの変動
率(0.125−L1)×100/0.125(%)を
疎密依存性の指標とした。値が小さいほど疎密依存性が
小さく良好であることを示す。尚、パターンが消失した
場合はL1=0であり、変動率は100%と算出され
る。 【0291】〔ハーフトーン位相差シフトマスク使用時
におけるサイドローブ光耐性(サイドローブマージ
ン)〕Brewer Science社製ARC−29
をスピンコーターを利用してシリコンウエハー上に85
nm塗布、乾燥した後、各レジスト膜を0.30μmに
塗布し、真空吸着式ホットプレートで125℃、60秒
間乾燥した。次に、0.165μmのコンタクトホール
パターン(Hole Duty比=1:10)のハーフ
トーンマスク(透過率80%)を介してISI社製Ar
Fステッパーにより露光した。露光後、125℃、60
秒間の加熱処理を行い、引き続き2.38%TMAHで
60秒間のパドル現像後、純水で30秒間水洗しスピン
乾燥により画像を得た。165nmの孤立コンタクトホ
ールパターンについて、140nmのコンタクトホール
を形成する露光量をEo(最適露光量)とし、また、サ
イドローブ光がレジスト基板上に転写される最低露光量
をElimit とし、それらの比Elimit /Eopt をサイド
ローブ光耐性の指標とした。この際、比較例1の値を1
と規格化し、それとの相対評価により他のサイドローブ
光耐性を示した。この値は大きい程サイドローブ光耐性
が優れ、小さい程劣ることを示す。評価結果を下記表に
示す。 【0292】 【表3】 【0293】表3の結果から明らかなように、本発明の
組成物は、疎密依存性及びハーフトーン位相差シフトマ
スク適性に優れていることがわかる。 【0294】 【発明の効果】本発明のポジ型レジスト組成物は、疎密
依存性及びハーフトーン位相差シフトマスク適性に優れ
ているので、遠紫外線、特にArFエキシマレーザーを
利用したポジ型レジスト組成物として好適に使用でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA02 AA03 AB16 AC04 AC08 AD03 BE00 BE10 CB08 CB41 FA17 4J100 AL08Q AU21P BA03Q BA12Q BA15Q BA16Q BC02Q BC04Q BC07Q BC08Q BC09Q BC12Q BC53Q

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 (A)下記一般式(I)で表される繰り
    返し単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に
    対する溶解速度が増大する樹脂、及び、(B)活性光線
    又は放射線の照射により、少なくとも1つのフッ素原子
    及び/又は少なくとも1つのフッ素原子を有する基で置
    換された芳香族スルホン酸を発生する化合物を含有する
    ポジ型レジスト組成物。 【化1】 一般式(I)において、R1はアルキル基を表す。mは
    0〜4の整数を表す。nは0〜4の整数を表す。mが2
    〜4であるとき、複数のR1は、同じでも異なっていて
    もよい。
JP2001394042A 2001-12-26 2001-12-26 ポジ型レジスト組成物 Pending JP2003195504A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001394042A JP2003195504A (ja) 2001-12-26 2001-12-26 ポジ型レジスト組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001394042A JP2003195504A (ja) 2001-12-26 2001-12-26 ポジ型レジスト組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003195504A true JP2003195504A (ja) 2003-07-09

Family

ID=27600885

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001394042A Pending JP2003195504A (ja) 2001-12-26 2001-12-26 ポジ型レジスト組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003195504A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008083370A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Fujifilm Corp ポジ型レジスト組成物およびそれを用いたパターン形成方法
JP2011209660A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Fujifilm Corp 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、これを用いたレジスト膜及びパターン形成方法
JP2011253017A (ja) * 2010-06-01 2011-12-15 Fujifilm Corp 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、これを用いたレジスト膜及びパターン形成方法
WO2013047528A1 (ja) * 2011-09-30 2013-04-04 Jsr株式会社 フォトレジスト組成物及びレジストパターン形成方法
JP2013205837A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Jsr Corp フォトレジスト組成物及びレジストパターン形成方法
JP2013213951A (ja) * 2012-04-02 2013-10-17 Jsr Corp フォトレジスト組成物及びレジストパターン形成方法
JPWO2013047117A1 (ja) * 2011-09-29 2015-03-26 Jsr株式会社 フォトレジスト組成物、レジストパターン形成方法及び重合体
WO2016124493A1 (en) 2015-02-02 2016-08-11 Basf Se Latent acids and their use
US9796812B2 (en) 2013-05-13 2017-10-24 The University Of Tokyo Polymers and processes for preparing the polymers
JPWO2016181722A1 (ja) * 2015-05-14 2018-02-01 富士フイルム株式会社 パターン形成方法、電子デバイスの製造方法、及び、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008083370A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Fujifilm Corp ポジ型レジスト組成物およびそれを用いたパターン形成方法
JP2011209660A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Fujifilm Corp 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、これを用いたレジスト膜及びパターン形成方法
US8715903B2 (en) 2010-06-01 2014-05-06 Fujifilm Corporation Actinic ray-sensitive or radiation-sensitive resin composition, and resist film and pattern forming method using the same
JP2011253017A (ja) * 2010-06-01 2011-12-15 Fujifilm Corp 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、これを用いたレジスト膜及びパターン形成方法
JPWO2013047117A1 (ja) * 2011-09-29 2015-03-26 Jsr株式会社 フォトレジスト組成物、レジストパターン形成方法及び重合体
WO2013047528A1 (ja) * 2011-09-30 2013-04-04 Jsr株式会社 フォトレジスト組成物及びレジストパターン形成方法
JPWO2013047528A1 (ja) * 2011-09-30 2015-03-26 Jsr株式会社 フォトレジスト組成物及びレジストパターン形成方法
JP2013205837A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Jsr Corp フォトレジスト組成物及びレジストパターン形成方法
JP2013213951A (ja) * 2012-04-02 2013-10-17 Jsr Corp フォトレジスト組成物及びレジストパターン形成方法
US9329474B2 (en) 2012-04-02 2016-05-03 Jsr Corporation Photoresist composition and resist pattern-forming method
US9796812B2 (en) 2013-05-13 2017-10-24 The University Of Tokyo Polymers and processes for preparing the polymers
WO2016124493A1 (en) 2015-02-02 2016-08-11 Basf Se Latent acids and their use
US9994538B2 (en) 2015-02-02 2018-06-12 Basf Se Latent acids and their use
JPWO2016181722A1 (ja) * 2015-05-14 2018-02-01 富士フイルム株式会社 パターン形成方法、電子デバイスの製造方法、及び、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100760245B1 (ko) 포지티브 레지스트 조성물
KR100773335B1 (ko) 포지티브 레지스트 조성물
TWI389922B (zh) 高分子化合物,正型光阻組成物,及光阻圖型之形成方法
JP2003241379A (ja) ポジ型レジスト組成物
US7504196B2 (en) Positive resist composition, method for resist pattern formation and compound
TWI470345B (zh) 含新穎化合物之光阻組成物、使用該光阻組成物之圖案形成方法、及新穎化合物
KR20030023454A (ko) 포지티브 감광성 조성물
TWI395066B (zh) 正型光阻組成物及光阻圖型之形成方法
US20040009429A1 (en) Positive-working photosensitive composition
TWI394741B (zh) 化合物、酸產生劑、光阻組成物及光阻圖型之形成方法
WO2010004979A1 (ja) レジスト処理方法
KR20080109629A (ko) 레지스트 조성물, 레지스트 패턴 형성 방법, 화합물 및산발생제
WO2009154114A1 (ja) レジスト処理方法
JP2003149812A (ja) ポジ型感光性組成物
JP2003223001A (ja) ポジ型レジスト組成物
TWI448817B (zh) 用於電子束、x射線或euv之正型光阻組成物及使用它之圖案形成方法
JP2003255542A (ja) ポジ型感光性組成物
US20030224285A1 (en) Positive photosensitive composition
JP2003195504A (ja) ポジ型レジスト組成物
JP4925954B2 (ja) ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法
JP2003162059A (ja) ポジ型感光性組成物
JP4025062B2 (ja) ポジ型感光性組成物
TWI380999B (zh) 高分子化合物、正型光阻組成物及光阻圖型之形成方法
JP2003345022A (ja) ポジ型レジスト組成物
JP4025076B2 (ja) ポジ型感光性組成物