JP2003194226A - ジャケットシール - Google Patents

ジャケットシール

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JP2003194226A
JP2003194226A JP2001391482A JP2001391482A JP2003194226A JP 2003194226 A JP2003194226 A JP 2003194226A JP 2001391482 A JP2001391482 A JP 2001391482A JP 2001391482 A JP2001391482 A JP 2001391482A JP 2003194226 A JP2003194226 A JP 2003194226A
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Tetsuya Ashida
哲哉 芦田
Takasada Mitsui
孝禎 三ツ井
Hiroki Oida
弘紀 笈田
Takahiro Kariya
隆広 假屋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ジャケットシール1が締め付けられたときの弾
性体3のジャケット2からのはみ出しを防止する。 【解決手段】環状の腹部4とその両側の各々より外側へ
張り出した一対の鍔部5とを有する金属製ジャケット2
と、該ジャケット2内に収容されている弾性体3とを備
えているジャケットシール1において、ジャケット2の
開口部6に露出した弾性体3のジャケット開口側を向い
た面にジャケット内方へ窪んだ凹部8を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はジャケットシールに
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体の分野では、高度な技術力を発揮
することができる性能の高い製品を製造するために、製
品内部の異物の存在を皆無にすることが望まれ、さらに
真空度の向上も求められ、真空引き用管内のクリーン化
が求められている。そのため、真空引き用の管等の継手
に用いられるシールにあっても、そのシール自体からガ
スや粒子が管内に放出されることがないものを採用する
ことが要求される。
【0003】すなわち、シールとしてのゴム製Oリング
は、真空引きによって管内に該リングの成分がガスや粒
子となって放出されるため、また、管外のガスがリング
のゴム内を透過して管内に侵入することがあるため、真
空用シールとしては不向きであり、また、管内にゴムを
侵す流体が流れる場合にも不向きである。一方、メタル
製Oリングは、かかる異物を放出しないが、シール機能
を十分に発揮させるためには、Oリングの締め付けを強
くする必要がある。そのため、真空装置の継手部分に大
きな締め付け力を発揮する機構が不可欠となるため、装
置自体が大型化してしまうという問題があった。例え
ば、締め付け力を高めるために締め付けボルトの本数を
増やす必要があり、ボルトの配設スペースを確保するこ
とができない、被シール部材が締め付け力に耐えること
ができない、というような構造上の制約を受ける場合が
あり、装置を大型にせざるを得なくなる。
【0004】そこで、本出願人は、図10に示すような
ジャケットシールaを開発した(特開2000−304
132号公報参照)。このジャケットシールaは、環状
の腹部とその両側の各々より外側へ張り出した一対の鍔
部とを有する金属製ジャケットbと、該ジャケットb内
に収容されている弾性体cとを備えている。弾性体cと
しては、断面略D字形状の中実ゴムが採用されている。
また、鍔部の外面には断面が三角形の突起dが環状に設
けられている。
【0005】このジャケットシールaにあれば、弾性体
cがジャケットbに覆われているため被シール空間に異
物が混入する恐れがない。また、突起dの頂点は被シー
ル部材eのシール面に当接しシール締め付け力によって
押しつぶされるため、被シール部材eのシール面に密に
接することになる。一方、ジャケットbはシール締め付
け力によって開口部が狭くなるように撓み、同時にジャ
ケットb内にある弾性体cも圧縮変形するから、シール
締め付け力に対する反発力が得られることになる。従っ
て、このようなジャケットシールaであれば、良好なシ
ール効果を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、シール締め付
け力が大きくなると、図11に示すように、弾性体cが
ジャケットbの開口部から膨出する(はみ出す)。この
膨出により、ジャケットb内の弾性体cの量が少なくな
るため、該弾性体cによる反発力が弱くなり、ジャケッ
トシールaのシール性が低下する。また、弾性体cによ
る反発力が弱くなる分、ジャケットbはその開口幅が狭
くなるように大きく変形し、そのため、突起dが被シー
ル部材11のシール面12に正常に接触しなくなる。す
なわち、突起dは、シール面12によって加圧されたと
きに倒れ気味の状態に塑性変形するため、シール面との
接触面積が大きくなり、それだけ面圧が低くなってシー
ル性が低下する。さらに、突起dにこのような異常な塑
性変形を生ずると、再利用することができなくなるた
め、保守点検等のために管継手等を分解したときには、
新品のジャケットシールaが必要になり、不経済にな
る。
【0007】本発明は、上述の如き弾性体の膨出変形の
問題に対策することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題に対して、ジャケットシール締め付け時の弾性体の変
形方向を規制したものである。
【0009】すなわち、本発明は、環状の腹部とその両
側の各々より内側又は外側へ張り出した一対の鍔部とを
有する金属製ジャケットと、該ジャケット内に収容され
ている弾性体とを備えているジャケットシールにおい
て、上記弾性体の上記ジャケット開口側を向いた面にジ
ャケット内方へ窪んだ凹部が形成されていることを特徴
とする。
【0010】このようなジャケットシールであれば、シ
ールを締め付ける(加圧する)力が大きくなっても、弾
性体の凹部はジャケット内方へ向かうように力を受け
る。よって、弾性体の膨出変形が抑えられ、被シール部
材に対する反発力が確保されるため、シール性の向上に
有利になる。
【0011】上記凹部の深さは、弾性体の径方向の肉厚
(弾性体の最内周部から最外周部までの距離)の1/8〜1
/4(特に1/7〜1/5)倍程度とすることが好ましい。な
お、本明細書において、「〜」は範囲を意味し、その範
囲には「〜」の両側に記載した数値を含む。
【0012】上記凹部は、ジャケット周方向に全周にわ
たって連続して延びる環状凹部であっても、ジャケット
周方向に間隔をおいて設けられた不連続のものであって
もよい。環状凹部にした場合、上記反発力をジャケット
全周にわたって均等にする上で有利になる。不連続にす
る場合、ジャケットシールがシール締め付け力によって
偏った変形をしないように、各凹部をジャケット全周に
わたって等間隔に設けることが好ましい。その場合、各
凹部はジャケット周方向に延びる溝状のものであって
も、円形状の窪みであってもよい。また、環状凹部にす
る場合、ジャケット軸方向に間隔をおいて複数の環状凹
部を設けるようにしてもよい。不連続にする場合でも、
ジャケット軸方向に間隔をおいて凹部を2列以上並設す
るようにすることができる。
【0013】また、上記弾性体は、大きな反発力を確保
する観点から中実であることが好ましい。その場合、弾
性体はジャケットの奥まで詰まっていることが好ましい
が、ジャケットの奥に空間があってもよい。
【0014】上記金属製ジャケットの鍔部外面にジャケ
ット周方向に全周にわたって連続して延びる環状突起を
設け、この突起を被シール部材のシール面に当接させる
ようにしてもよい。この場合でも、上述の如く弾性体の
膨出量が少なく、ジャケットの変形が大きくなることが
防止されるから、突起が被シール部材のシール面に対し
て大きく傾いて当たること、つまり倒れ気味の状態に塑
性変形することが防止され、シール性確保に有利になる
とともに、再利用にも有利になる。
【0015】また、本発明は、環状の腹部とその両側の
各々より内側又は外側へ張り出した一対の鍔部とを有す
る金属製ジャケットと、該ジャケット内に収容されてい
る弾性体とを備えているジャケットシールにおいて、上
記ジャケットは、上記鍔部の外面にジャケット周方向に
全周にわたって連続して延び被シール部材のシール面に
当接する環状突起を備え、上記鍔部の肉厚が上記腹部の
肉厚よりも相対的に小さいことを特徴とする。
【0016】換言すれば、上記腹部の肉厚よりも鍔部の
肉厚(環状突起以外の部位の肉厚)の方が相対的に小さ
く、この肉厚の小さい鍔部に環状突起が形成されている
ものである。この場合、環状突起頂点部位での肉厚が腹
部の肉厚よりも大きくなっていてもよい。
【0017】このようにすると、ジャケットは、環状突
起と腹部との間の鍔部の相対的に肉厚が薄くなった部位
が最も曲がり易いものになる。従って、環状突起が被シ
ール部材のシール面に当接してジャケットシールが締め
付けられた(加圧された)とき、一対の鍔部は、腹部の
両側部位を言わば支点として鍔部先端同士の間隔、つま
り開口幅が狭くなるように変形する。このため、本発明
によれば、ジャケット内の弾性体がジャケットの開口か
ら膨出しようとする変形が抑えられ、被シール部材に対
する反発力が確保されるため、シール性の向上に有利に
なる。
【0018】すなわち、ジャケットの腹部の肉厚と鍔部
の肉厚とが同じであれば、ジャケットシールが締め付け
られたとき、ジャケットの曲げの支点が腹部の中央付近
に位置し、腹部がその中央付近を支点として曲がり易く
なるため、両鍔部間はその開口部だけでなく、奥の部位
の間隔も狭くなる。このため、この両鍔部間に収容され
ている弾性体は腹部の曲がりに伴ってジャケット開口部
側へ押され、該開口部から膨出し易くなる。
【0019】これに対して、本発明の場合は、腹部の両
側部位に曲げの支点がくるため、腹部自体の変形量が少
なくなり、つまり、両鍔部間の奥の間隔があまり狭くな
らず、上述の弾性体の膨出防止に有利になる。
【0020】上述の鍔部の環状突起よりも腹部側の肉厚
を該腹部の肉厚よりも相対的に小さくする、という手段
は、先に説明した弾性体のジャケット開口側を向いた面
に凹部を形成してなるジャケットシールにも採用するこ
とが好ましい。このようにすると、弾性体の凹部とジャ
ケットの肉厚変化との2つの働きによって、弾性体がジ
ャケットの開口から膨出しようとする変形が抑えられ、
シール性の向上にさらに有利になる。
【0021】弾性体の材料としては、天然ゴム、エチレ
ン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴ
ム、アクリロニトリルブタジエンゴム、水素添加アクリ
ロニトリルブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴ
ム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホ
ン化ポリエチレンゴム、フッ素ゴム、フッ化シリコーン
ゴム、アクリルゴム、エチレンアクリルゴムなどのゴム
類、またはその架橋ゴム類、ポリスチレン系熱可塑性エ
ラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、
ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリエステル
系熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性エラストマー
類、発泡プラスチックスなどを採用することができ、特
にDSC(示差走査熱量計)における示差熱量曲線上で
結晶融点を示さないものが好適である。
【0022】弾性体は、必要に応じて酸化防止剤、老化
防止剤、カーボンブラックなどの補強剤、タルク、クレ
ーなどの充填剤、架橋剤、架橋助剤、架橋促進剤、加工
助剤など、弾性体の製造に通常用いられる薬剤を通常量
配合し、得られた組成物をプレス成形、射出成形などの
方法で製造することができる。架橋ゴム製の弾性体は、
プレス成形や、射出成形などの成形工程において加熱架
橋される。
【0023】金属製ジャケットの形成材たる金属として
は、シール使用環境下において、熱的に、化学的に、あ
るいは機械的に不安定なものは論外として、各種の金属
が用いられる。例えば、比較的加工性のよいアルミニウ
ム、アルミニウム合金、銅、銅合金、マグネシウム合
金、耐食性に優れたステンレス鋼、ニッケル、ニッケル
合金などの金属類が好ましい。特にニッケルやニッケル
合金は耐アルカリ性金属として有効である。さらには金
属−セラミック複合材を用いることもできる。また、突
起を設ける場合、金属製ジャケットは、突起が被シール
部材のシール面に圧接された際につぶれるように、被シ
ール部材よりも軟質の材料、ないしは塑性変形し易い材
料で成形することが好ましい。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、金属製ジ
ャケットに収容された弾性体のジャケット開口側を向い
た面にジャケット内方へ窪んだ凹部が形成されているか
ら、当該ジャケットシールを締め付けたときの弾性体の
膨出が防止され、被シール部材に対する反発力を確保し
てシール性を向上させる上で有利になる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0026】<実施形態1>図1〜図3に示した環状ジ
ャケットシール1において、2は環状の金属製ジャケッ
ト、3はジャケット2に収容された環状の弾性体であ
る。
【0027】ジャケット2は、環状の腹部4と、該腹部
4の両側の各々より環の外側(半径方向外方)へ略平行
になって張り出した一対の鍔部5とを備えてなる。腹部
4は、その中央部が環の内側(半径方向内方)へ凸にな
った円弧状に形成されている。従って、ジャケット3
は、全体としては鍔部5間の開口部6を外側へ向けた横
倒しのU字型断面形状になっており、その内部(ジャケ
ット部)に環状の弾性体3を収容している。
【0028】鍔部5の内面はジャケット軸方向と直交す
る平坦面に形成されている。鍔部5の外面には断面三角
形の突起7が全周にわたって環状に形成されている。突
起7の高さHはジャケット2の開口幅Wの0.01〜
1.5(特に0.05〜0.7)倍程度であることが好
ましい。突起7の頂角は50〜130度であることが好
ましい。特に突起7の頂角を90度ないしは90度前後
の角度にすることが、被シール部材のシール面に押し当
てられたときの突起7の倒れを防止しながら、該突起7
の頂部を塑性変形させてシール性を高める上で有利であ
る。突起7の頂部は平坦に形成してもよい。
【0029】弾性体3は、ジャケット2のジャケット部
の断面形状に対応して基本断面がD字状に形成されてお
り、ジャケット部の奥まで詰まった中実体である。この
弾性体3の、ジャケット2の開口部6側に向いた面には
ジャケット内方(半径方向内方)へ窪んだ凹部8が形成
されている。すなわち、弾性体3のジャケット開口側を
向いた面は、ジャケット2の鍔部5に近い両側部がジャ
ケット外方へ向かって断面形状円弧状に突出し、中央部
が相対的にジャケット内方へ断面形状円弧状に窪んで凹
部8となっている。この凹部8は弾性体3の全周にわた
って連続して延びた環状凹部である。
【0030】弾性体3の両側突出部9の先端はジャケッ
ト2の鍔部の先端と同一位置かそれよりも内側に位置し
ている。図3に示すように、弾性体3の凹部8の深さD
(突出部9の先端からの深さ)は、弾性体3の径方向の
肉厚T(弾性体3の最内周部から突出部9の先端までの
距離)の1/8〜1/4(特に1/7〜1/5)倍程度とすることが
好ましい。
【0031】以上のようなジャケットシール1を図3に
示すように被シール部材11のシール面12間に挿入し
て締め付けると、同図(B)に示すようにジャケット2
はその腹部4の曲率が小さくなるように変形し、開口部
6の幅は狭くなる。このジャケット2の変形に伴って弾
性体3も変形するが、その際、ジャケット開口側を向い
た面に形成されている凹部8はジャケット内方へ向かう
力を受ける。すなわち、弾性体3はジャケット2から外
方へ膨出し難くなる。このため、ジャケット部内にとど
まる弾性体3の量が多くなり、その結果、当該締め付け
力に対するジャケットシール1全体の反発力が大きいも
のになる。よって、シール性が高くなる。
【0032】換言すれば、弾性体3はジャケット内にあ
って初めてシールに有効に寄与するところ、上述の如く
ジャケット外方への膨出量が少なくなるため、シールに
有効に働く部分が多くなる。
【0033】また、弾性体3がジャケット内にとどまっ
てシールに有効に働く部分が多くなるということは、ジ
ャケットシール1を締め付けたときのジャケット2の開
口部6の幅が過度に狭くならないことを意味する。従っ
て、ジャケットシール1を締め付けても、ジャケット2
の鍔部5が大きく傾かない。このため、突起7が被シー
ル部材のシール面に対して大きく傾いて当たること、つ
まり倒れ気味の状態に塑性変形することが防止される。
すなわち、突起7の先端がシール面12に加圧されて塑
性変形した(潰れた)とき、該突起7とシール面12と
の接触面積が大きくなることが避けられるから、高いシ
ール面圧が得れる。
【0034】また、このように、突起7の異常変形が防
止されるから、管継手等を分解してジャケットシール1
を外した場合でも、このジャケットシール1を再利用す
ることができる。
【0035】<実施例>図3に示す実施例ジャケットシ
ール1及び図10に示すジャケットシールaを作成し
て、リーク試験を行なった。いずれもジャケットはアル
ミニウム製とし、弾性体はフッ素ゴム製とした。また、
図3に示すT=1.79mm、D=0.29mm、W=
1.79mm、弾性体3の断面積は2.633mm2
あり、図8に示すT=1.79mm、W=1.79m
m、弾性体cの断面積は2.84mm 2である。
【0036】リーク試験は、ジャケットシールをステン
レス製フランジ間に締め付け、室温→150℃(1時間
保持)→室温、というヒートサイクルを10回繰り返
し、室温、昇温時、150℃到達時点、150℃に1時
間保持した時点、降温時及び室温到達時点の各々でのリ
ーク量を調べた。ジャケットシールのつぶし量(圧縮
量)は0.6mm、0.8mm及び1.0mmの3種類
とした。リーク量が「×10-9Pa・m3/sec」のオー
ダー以上であるとき「リークあり」とし、「×10 -10
Pa・m3/sec」のオーダー以下であるとき「リークな
し」とした。
【0037】結果は表1に示されている。同表から、実
施例のように弾性体3に凹部8を形成すると、この弾性
体3による反発力が確保され、シール性が向上すること
がわかる。
【0038】
【表1】
【0039】図4は実施例のジャケットシール1及び比
較例のジャケットシールaの各々について、締め付け力
とつぶし量との関係を調べた結果を示す。ジャケットシ
ール1,aは、つぶし量が小さい場合の締め付け力には
大差がないが、つぶし量1mm程度まではつぶし量が大
きくなるに従って両者の締め付け力の差が大きくなって
いる。すなわち、実施例の方の締め付け力が大きくなっ
ている。これから、実施例の場合は、弾性体3に凹部8
を形成したことによってその反発力が大きくなり、高い
シール性を確保する上で有利になっていることがわか
る。
【0040】<実施形態2>図5及び図6に本実施形態
のジャケットシール1を示す。この実施形態は、腹部4
の肉厚よりも鍔部5の肉厚の方が相対的に小さく、この
肉厚の小さい鍔部5に環状突起7が形成されている点に
特徴があり、他は実施形態1と同じである。
【0041】すなわち、鍔部5は、環状突起7よりも腹
部4側の肉厚が該腹部4の肉厚よりも相対的に小さい。
本実施形態の場合は、図6(A)に示すように、円弧状
に形成された腹部4の中央部(鍔部5,5間の中央部)
の肉厚が最も大きく、該中央部から両側の鍔部5,5に
いくに従って肉厚が漸次小さくなって鍔部5に続いてい
る。従って、鍔部5の環状突起7よりも腹部4側の肉厚
は、該腹部4の中央部の肉厚よりも小さい。
【0042】従って、ジャケット2は、環状突起7と腹
部4との間の鍔部5の相対的に肉厚が薄くなった部位が
最も曲がり易いものになる。よって、図6(B)に示す
ように、環状突起7が被シール部材のシール面12に当
接してジャケットシール1が締め付けられたとき、一対
の鍔部5,5は、腹部4の両側部位Sを言わば支点とし
て鍔部5,5の先端同士の間隔、つまり開口幅が狭くな
るように変形し、腹部4自体の曲がり量は少なくなる。
このため、ジャケット2内の弾性体3がジャケット2の
開口から膨出しようとする変形が抑えられ、被シール部
材に対する反発力が確保されるため、シール性の向上に
有利になる。
【0043】<ジャケットシールの使用形態>ジャケッ
トシール1は、被シール部材間に介在させてシールす
る。図7はジャケットシール1を真空装置の管20と管
20との継目に介在させた例を示す。すなわち、ジャケ
ットシール1は、一方の管20の接続フランジ21の端
面に形成された環状のシール溝22に設けられ、このシ
ール溝22の底面(シール面)と他方の管20の端面
(シール面)との間にボルト23とナット24とによっ
て締め付けられている。
【0044】図8はジャケットシール1を真空装置のL
型バルブに使用した例を示す。同図において、25は内
部にL型真空通路が形成されたバルブ容器、26はL型
通路を開閉する弁体、27は弁体26を駆動するアクチ
ュエータ、28はベローズである。ジャケットシール1
は、バルブ容器25のアクチュエータ取付口周りの端面
(シール面)とアクチュエータ27のシール板29との
間に締め付けられている。
【0045】図9はジャケットシール1を真空容器31
の覗き窓ガラス32のシールに使用した例を示す。ジャ
ケットシール1は窓ガラス32と真空容器31のシール
面との間、並びに窓ガラス32と押え板33のシール面
との間の各々に設けられている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るジャケットシールの
断面図(図2のA−A線断面図)。
【図2】同ジャケットシールの平面図。
【図3】同ジャケットシールを図2のB−B線で拡大し
て示す断面図((A)は自由状態にあるときを示し、
(B)は被シール部材にて締め付けられた状態を示
す。)。
【図4】実施例及び比較例のつぶし量と締め付け力との
関係を示すグラフ図。
【図5】本発明の実施形態2に係るジャケットシールの
断面図
【図6】同ジャケットシールの一部を拡大して示す断面
図((A)は自由状態にあるときを示し、(B)は被シ
ール部材にて締め付けられた状態を示す。)。
【図7】ジャケットシールの使用例を示す断面図であ
る。
【図8】ジャケットシールの他の使用例を示す断面図で
ある。
【図9】ジャケットシールのさらに他の使用例を示す断
面図である。
【図10】比較例ジャケットシールの断面図。
【図11】比較例ジャケットシールの一部を拡大して示
す断面図((A)は自由状態にあるときを示し、(B)
は被シール部材にて締め付けられた状態を示す。)。
【符号の説明】
1 ジャケットシール 2 金属製ジャケット 3 弾性体 4 腹部 5 鍔部 6 開口部 7 突起 8 凹部 9 突出部(凸部) 11 被シール部材 12 シール面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笈田 弘紀 和歌山県有田市箕島663番地 三菱電線工 業株式会社箕島製作所内 (72)発明者 假屋 隆広 兵庫県尼崎市東向島西之町8番地 三菱電 線工業株式会社内 Fターム(参考) 3H016 AD02 AD08 3J040 BA03 EA02 EA15 EA17 EA47

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状の腹部とその両側の各々より内側又
    は外側へ張り出した一対の鍔部とを有する金属製ジャケ
    ットと、該ジャケット内に収容されている弾性体とを備
    えているジャケットシールにおいて、 上記弾性体の上記ジャケットの開口側を向いた面にジャ
    ケット内方へ窪んだ凹部が形成されていることを特徴と
    するジャケットシール。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されているジャケットシ
    ールにおいて、 上記凹部は、上記ジャケットの周方向に延びていること
    を特徴とするジャケットシール。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載されているジャケットシ
    ールにおいて、 上記凹部は、ジャケット周方向に全周にわたって連続し
    て延びる環状に形成されていることを特徴とするジャケ
    ットシール。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一に記
    載されているジャケットシールにおいて、 上記ジャケットは、上記鍔部の外面にジャケット周方向
    に全周にわたって連続して延び被シール部材のシール面
    に当接する環状突起を備えていることを特徴とするジャ
    ケットシール。
  5. 【請求項5】 環状の腹部とその両側の各々より内側又
    は外側へ張り出した一対の鍔部とを有する金属製ジャケ
    ットと、該ジャケット内に収容されている弾性体とを備
    えているジャケットシールにおいて、 上記ジャケットは、上記鍔部の外面にジャケット周方向
    に全周にわたって連続して延び被シール部材のシール面
    に当接する環状突起を備え、 上記鍔部の肉厚が上記腹部の肉厚よりも相対的に小さい
    ことを特徴とするジャケットシール。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載されているジャケットシ
    ールにおいて、 上記鍔部の肉厚が上記腹部の肉厚よりも相対的に小さい
    ことを特徴とするジャケットシール。腹部の肉厚が上記
    鍔部の肉厚よりも大きいことを特徴とするジャケットシ
    ール。
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