JP2003193015A - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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JP2003193015A
JP2003193015A JP2001393036A JP2001393036A JP2003193015A JP 2003193015 A JP2003193015 A JP 2003193015A JP 2001393036 A JP2001393036 A JP 2001393036A JP 2001393036 A JP2001393036 A JP 2001393036A JP 2003193015 A JP2003193015 A JP 2003193015A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた接着強度、耐熱性、耐候性を有する弾
性接着剤組成物を提供する。 【解決手段】 エステル部分の炭素数が1〜20である
アクリル酸エステル単位および水酸基、イソシアネート
基、アルコキシシリル基のうちのいずれかの反応性基を
有する、ガラス転移温度が−10℃以下、重量平均分子
量が500以上20000以下である重合体を必須成分
とする接着剤組成物。前記重合体が、重合温度170か
ら300℃にて連続的に製造されたものであることが好
ましい。接着剤組成物は硬化促進剤が添加されたもので
あってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な接着剤組成
物に関し、より詳しくは無溶剤でかつ接着強度、耐熱性
および耐候性に優れた弾性接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、加水分解性ケイ素基を有するオキ
シアルキレン系重合体は単独、またはエポキシ化合物と
組み合わせて、硬化性接着剤組成物のベースポリマーと
して使用されている(例えば、特開昭61−24772
3号公報、特開平7−242737号公報、)。しか
し、この弾性接着剤は、接着強度、耐熱性が不十分であ
った。近年、建築コストや時間の削減、性能や規格の統
一という面から、個人向けの住宅や低層のマンションの
外壁には、工場で製造したパネルを現地で組み立てる工
法が多用されるようになってきた。このパネルの中に
は、パネルの表面に接着剤を塗布した後、等間隔にタイ
ルを貼り付けて、タイル張り状にする工法が開発されて
いる。この接着剤はパネルを貼り付けない部分が露出す
るため、高耐候性が求められているが、上記の弾性接着
剤は耐候性が不足していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた接着
強度、耐熱性、耐候性を有する弾性接着剤組成物を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決すべく鋭意検討した結果、特定構造のアクリル
酸エステル単位および特定構造の反応性基単位を含有し
てなる重合体を必須成分とする接着剤組成物が、充分な
強度を有すると共に耐熱性、耐候性にも優れていること
を見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、
エステル部分の炭素数が1〜20であるアクリル酸エス
テル単位および水酸基、イソシアネート基、アルコキシ
シリル基よりなる反応性基単位を含有してなるガラス転
移温度が−10℃以下、重量平均分子量が500以上2
0,000以下である重合体を必須成分とする接着剤組
成物である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のエステル部の炭素数が1
〜20のアクリル酸エステル単位は、エステル部分に炭
素数1〜20の、直鎖、分岐、あるいは環状のいずれで
もよく、ヘテロ原子を含んでもよい基を有するアクリル
酸エステル単量体を共重合することにより得られる。か
かるアクリル酸エステルは、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロ
ピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アク
リル酸s−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸
ネオペンチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸イソデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸トリ
デシルおよびアクリル酸ステアリル等のアクリル酸脂肪
族アルキル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イ
ソボルニル、アクリル酸トリシクロデシニルおよびアク
リル酸テトラヒドロフルフリル等のアクリル酸脂環式ア
ルキル、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸ジ
メチルアミノエチル、アクリル酸クロロエチルおよびア
クリル酸トリフルオロエチル等のヘテロ原子含有アクリ
ル酸エステルが例示され、これらのうち1種、または2
種以上が用いられる。炭素数が21以上であると、エス
テル鎖が結晶化しやすくなり、接着強度が低下する。上
記単量体の中でも、ガラス転移温度が低いこと、耐水性
や耐候性がよいことから、エステル部分が炭素数4〜1
2のアクリル酸エステル単量体が好ましく、アクリル酸
ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラ
ウリルおよびアクリル酸シクロヘキシルがより好まし
い。
【0006】水酸基、イソシアネート基、アルコキシシ
リル基を有する単位は、該反応性基を含有する単量体を
共重合してもよいし、共重合体の官能基を高分子反応で
置換しても良い。具体的な水酸基を有する単量体として
は、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ヒドロ
キシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルの
ε−カプロラクトン付加反応物、モノ(メタ)アクリル
酸グリセリン、クロトン酸ヒドロキシエチル、ヒドロキ
シエチルアリルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエー
テルが例示され、これらのうち1種または2種以上が用
いられる。上記単量体の中でも、共重合性などからアク
リル酸ヒドロキシエチルが好ましい。具体的なイソシア
ネート基を有する単量体としては、(メタ)アクリロキ
シエチルイソシアネート、メタクリルイソシアネート、
ジメチルメタイソプロペニルベンジルイソシアネートが
例示される。具体的なアルコキシシリル基を有する単量
体は、下記式(1)で表されるシリル基を含有する化合
物である。 −Si(R1a1 (3-a) (1) (式中、R1は水素原子またはアルキル基、アリール基
もしくはアラルキル基を示し、X1はハロゲン原子、ア
ルコキシ基、アシロキシ基、フェノキシ基、メルカプト
基、アミノ基、イミノオキシ基またはアルケニルオキシ
基を示し、aは1または2である。)
【0007】具体例をあげると、ビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメト
キシシラン、ビニルメトキシジメチルシランおよびビニ
ルトリクロロシランなどのビニルシラン類、(メタ)ア
クリル酸トリメトキシシリルプロピル、(メタ)アクリ
ル酸トリエトキシシリルプロピルおよび(メタ)アクリ
ル酸メチルジメトキシシリルプロピルなどのシリル基含
有(メタ)アクリル酸エステル類、トリメトキシシリル
プロピルビニルエーテルなどのシリル基含有ビニルエー
テル類、トリメトキシシリルウンデカン酸ビニルなどの
シリル基含有ビニルエステル類などが例示される。これ
らの中でもアクリル酸エステルとの共重合性や共重合体
の耐熱性の点からメトキシ基またはエトキシ基を有する
シリル基含有(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
これら加水分解性シリル基を有する単量体についても、
1種類または2種類以上用いることが可能である。
【0008】上記、イソシアネート基またはアルコキシ
シリル基を有する単位は、水酸基を含む単量体単位を高
分子反応で置換しても良い。イソシアネート基の場合
は、式(2)のごとく、共重合体の水酸基1個当たり、
2官能以上のイソシアネート基を有する化合物を1分子
反応させればよい。この場合、1個のウレタン結合が生
成し、2官能以上のイソシアネートのうち反応しなかっ
たイソシアネート基を有する重合体が生成する。 式(2) P−OH + OCN−R−NCO → P−OOCNH−R−NCO P=重合体 かかる反応を生じせしめるためには、イソシアネート基
/水酸基=2/1(モル比)以上にする必要がある。好
ましくは2/1〜3/1、更に好ましくは2.1/1〜
2.6/1である。イソシアネート基が2未満であると
未反応の水酸基が残り、貯蔵安定性が低下する。3を超
えると、未反応のイソシアネート化合物が大量に混入
し、硬化性が低下する。該反応は、室温から150℃の
範囲、好ましくは60から90℃の範囲で、溶剤の存在
下もしくは不在下に、該共重合体とイソシアネート化合
物を混合させることに生起する。有機錫化合物や鉛化合
物、アミン類などのウレタン化反応触媒は、使用しても
使用しなくても良い。本発明に使用される2官能以上の
イソシアネート基を有する化合物は、低分子化合物、高
分子化合物のいずれも使用可能である。かかる低分子化
合物としては、トリレンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、
モノメリック4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート3量体、イソホロンジイソシアネー
ト、ジシクロヘキサンメタン4,4'−ジイソシアネー
トなどが例示される。高分子化合物としては、分子量2
00〜8000のポリプロピレンオキサイドのジオール
またはトリオールをイソシアネートで変成した化合物、
分子量200〜5000のポリエチレンオキサイドのジ
オールをイソシアネートで変成した化合物、末端水酸基
のポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイド
のブロックポリマーをイソシアネートで変成した化合
物、ポリエステルポリオールをイソシアネートで変成し
た化合物などが例示される。反応時にゲル化が生じるの
を防ぐため、低分子化合物が好ましい。
【0009】アルコキシシリル基の場合は、式(2)の
2官能以上のイソシアネート基を有する化合物をアルコ
キシシリル基含有イソシアネートにすればよい。かかる
イソシアネートとしては、イソシアネートプロピルトリ
メトキシシラン、イソシアネートプロピルメチルジメト
キシシラン、イソシアネートプロピルトリエトキシシラ
ン、イソシアネートプロピルジメチルエトキシシランな
どが例示される。
【0010】本発明の重合体は、エステル部分の炭素数
が1〜20であるアクリル酸エステル単位を50〜9
9.5質量%、水酸基、イソシアネート基、アルコキシ
シリル基、エポキシ基を含有する単位0.5〜50質量
%含有する。アクリル酸エステル単位が50質量%以下
であると、耐候性や耐熱性に欠け、99.5質量%以上
であると接着強度が不十分である。好ましい割合は、ア
クリル酸エステル単位が70〜95質量%、水酸基、イ
ソシアネート基、アルコキシシリル基を含有する単位2
〜30質量%、さらに好ましくは4〜25%である。本
発明では、所望によりアクリル酸エステルと共重合可能
な反応性基を含まない単量体を使用してもよい。具体的
にはメタクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類、
α−オレフィン類、クロロエチレン類、ビニルエーテル
類、ビニルエステル類、イソプロペニルエーテル類、イ
ソプロペニルエステル類、アリルエーテル類およびアリ
ルエステル類、などが例示される。
【0011】具体的な化合物としては、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メ
タクリル酸イソブチル、メタクリル酸s−ブチル、メタ
クリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸イソデシル、メタクリル酸ラウリルお
よびメタクリル酸ステアリル等のメタクリル酸脂肪族ア
ルキル、メタクリル酸シクロヘキシルおよびメタクリル
酸イソボルニル等のメタクリル酸脂環式アルキル、メタ
クリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸ジメチルア
ミノエチル、メタクリル酸クロロエチルおよびメタクリ
ル酸トリフルオロエチル等のメタクリル酸エステル類、
クロトン酸エチル、クロトン酸ブチル、およびクロトン
酸シクロヘキシル等のクロトン酸エステル類、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテンおよびイソブチレンなどの
α−オレフィン類、塩化ビニルおよび塩化ビニリデンな
どのクロロエチレン類、メチルビニルエーテル、エチル
ビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、イソブチルビ
ニルエーテルおよびシクロヘキシルビニルエーテル等の
ビニルエーテル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ベ
オバ9およびベオバ10(シェル化学製、炭素数が9お
よび10の脂肪酸ビニルの商品名)およびラウリン酸ビ
ニル等のビニルエステル類、エチルイソプロペニルエー
テルおよびブチルイソプロペニルエーテル等のイソプロ
ペニルエーテル類、酢酸イソプロペニルエステル、酢酸
イソプロペニルエステルおよびカプロン酸イソプロペニ
ルエステルイソプロペニルエステル類、エチルアリルエ
ーテル、ブチルアリルエーテル等のアリルエーテル類が
挙げられる上記のその他単量体単位は、本発明の物性を
損なわない範囲で含有することができる。具体的には全
単量体単位の30質量%以下が好ましい。30質量%を
超えるとTgが上昇し弾性や接着性が発現しにくくな
る。
【0012】本発明の重合体のゲルパーミエーションク
ロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(ポ
リスチレン換算)は、500〜20,000であり、好
ましくは1,000〜15,000である。重量平均分
子量が500に満たないと、充分な接着強度が得られな
い。一方20,000を越えると、粘度が高くなってし
まい、作業性に劣るものとなる。
【0013】本発明の重合体のガラス転移温度は−10
℃以下が好ましく、−20℃以下がより好ましい。ガラ
ス転移温度が−10℃を超えると、冬期に充分な弾性接
着性を有しなくなる恐れがあり、また作業性も悪くな
る。
【0014】本発明の重合体は、通常のラジカル重合に
より製造されるが、ラジカル重合開始剤は用いても用い
なくてもよい。ラジカル重合開始剤を用いる場合は、具
体的にはジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ
−2−エトキシエチルオキシジカーボネート、ターシャ
リーブチルパーオキシピバレート、ジターシャリーブチ
ルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドおよびラ
ウロイルパーオキサイド等の過酸化物;または2,2’
−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス
(2−メチルブチロニトリル)および2,2’−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合
物;過硫酸アンモニウムおよび過硫酸カリウム等の無機
過酸化物が使用できる。重合開始剤の使用量は、本発明
の重合体を構成する単量体全量100質量部に対して、
5質量部以下であることが好ましい。
【0015】本発明では、有機溶媒中で行う溶液重合
と、無溶剤で行う塊状重合を用いることができる。有機
溶媒を用いる場合、有機炭化水素系化合物が適当であり
テトラヒドロフランおよびジオキサン等の環状エーテル
類;ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化
水素化合物;酢酸エチルおよび酢酸ブチル等のエステル
類;アセトン、メチルエチルケトンおよびシクロヘキサ
ノン等のケトン類等があげられ、これらの1種または2
種以上を用いることができる。溶媒の使用量は、重合体
の固形分濃度として30〜100質量%となる量である
ことが好ましい。特に、90質量%以上の濃度になるこ
とが好ましい。
【0016】本発明では、高温連続重合することを特徴
とする。高温連続重合とは、170℃以上の高温で連続
重合する重合方法である。これによれば、低分子量で粘
度の低い重合体を得ることができ、さらに当該重合方法
は、重合開始剤を用いる必要がないか、又は重合開始剤
を用いる場合でも少量の使用で目的の分子量の共重合体
が得られるため、熱や光によりラジカル種を発生するよ
うな不純物をほとんど含有しない純度の高い重合体が得
られる。また、温度の調節により分子量の調節が可能と
なるため、連鎖移動剤は必要としない。これらのため、
組成物をより耐候性に優れたものとすることができる。
また、連続重合であるため重合の暴走がなく、安全な製
造方法といえる。
【0017】高温連続重合法としては、特開昭57−5
02171号、同59−6207号、同60−2150
07号等に開示された公知の方法に従えば良い。例え
ば、加圧可能な反応器を溶媒で満たし、加圧下で所定温
度に設定した後、各単量体、及び必要に応じて重合溶媒
とからなる単量体混合物を一定の供給速度で反応器へ供
給し、単量体混合物の供給量に見合う量の反応液を抜き
出す方法が挙げられる。又、単量体混合物には、必要に
応じて重合開始剤を配合することもできる。その配合す
る場合の配合量としては、単量体混合物100質量部に
対して0.001〜2質量部であることが好ましい。反
応温度は170〜300℃であることが好ましい。17
0℃に満たない場合には、得られる重合体の分子量が大
きくなりすぎたり、反応速度が遅くなってしまうことが
あり、他方300℃を越える場合には、分解反応が発生
して反応液に着色が見られたりすることがある。圧力
は、反応温度と使用する単量体混合物及び溶媒の沸点に
依存するもので、反応に影響を及ぼさないが、前記反応
温度を維持できる圧力であればよい。単量体混合物の滞
留時間は、1〜60分であることが好ましい。滞留時間
が1分に満たない場合は単量体が充分に反応しない恐れ
があり、未反応単量体が60分を越える場合は、生産性
が悪くなってしまうことがある。好ましい滞留時間は2
分〜40分である。
【0018】本発明の接着剤組成物は、反応性基が水酸
基である重合体の場合、2つ以上の末端がイソシアネー
トで変性されたポリオキシアルキレンを併用することが
必要である。また、反応性基がイソシアネート基である
場合は、2つ以上の末端がイソシアネートで変性された
ポリオキシアルキレンを併用することができる。かかる
ポリオキシアルキレン(式3)の単位は以下のものが例
示される。 −(CH2n−O−(nは1〜10の整数)、−CH2CH(CH3)−O−、 −CH2CH(C25)−O−、−CH2C(CH32−O−、−CH2CH(C H=CH2)−O− 式(3) ポリオキシアルキレン中に上記の繰り返し単位を1種ま
たは2種以上が含有してよい。好ましくは作業性に優れ
る点で、−CH2CH(CH3)−O−である。また、末
端の数は2〜8個が好ましいが、2〜4個が特に好まし
い。変性するイソシアネートは、具体的には、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイ
ソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニル
メタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、
テトラメチルキシリレンジイソシアネートおよびナフタ
レンジイソシアネート等が例示される。この中でも汎用
性や耐候性の面から、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシ
アネート、トリレンジイソシアネートおよびジフェニル
メタンジイソシアネートが好ましい。変性される末端の
数は、架橋をさせるため、2個以上である必要がある。
ただし、4個以上の末端がイソシアネートで変性されて
いると、架橋密度が高くなるため、十分な接着強度を有
しなくなる。そのため、3個以下であることが好まし
い。具体的には、末端が2個のポリプロピレングリコー
ルをイソシアネート変性したもの、末端が2個のポリプ
ロピレングリコール/ポリエチレングリコールプロック
ポリマーをイソシアネート変性したもの、末端が3個の
ポリプレングリコールをイソシアネート変性したもの、
あるいはそれらの混合物、である。
【0019】反応性基がイソシアネート基である本発明
の重合体(a)は単独で用いることもできるが、(a)
に対してイソシアネート変性ポリオキシアルキレン
(b)を、(a)99〜10質量部、(b)1〜99質
量部の割合で配合して使用するのが好ましい。ただし、
(b)がこれ以上あると耐候性が低下する。かかる接着
剤組成物は1液型として使用可能である。
【0020】反応性基が水酸基である本発明の重合体
(a)は、イソシアネート変性ポリオキシアルキレン
(b)を、水酸基/イソシアネート基当たり1.0/
0.8〜1.0/1.5(当量)の割合で配合して使用
する。かかる接着剤組成物は2液型として使用可能であ
る。
【0021】本発明の接着剤組成物は、反応性基がアル
コキシシリル基である重合体の場合、2つ以上の末端が
アルコキシシリル基で変性されたポリオキシアルキレン
を併用することができる。かかるポリオキシアルキレン
は(式3)のものが例示され、好ましくは、−CH2
H(CH3)−O−である。また、末端の数は2〜3個
が好ましい。かかるアルコキシシリル基変性ポリオキシ
アルキレンとしては、サイリルSAT030、サイリル
SAT200、サイリルSAT350、MSポリマーS
203、MSポリマーS303(以上、鐘淵化学工業株
式会社製)、エクゼスターES2410、ES242
0、ES3430(以上、旭硝子株式会社製)が例示さ
れる。反応性基がアルコキシシリル基である本発明の重
合体(a)は単独で用いることもできるが、(a)に対
してアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン
(b)を、(a)99〜10質量部、(b)1〜99質
量部の割合で配合して使用するのが好ましい。ただし、
(b)がこれ以上あると耐候性が低下する。かかる接着
剤組成物は1液型として使用可能である。
【0022】本発明に使用される接着剤組成物を、三次
元架橋させゴム状弾性を有する固体へと硬化させるため
には、従来公知のウレタン化触媒、シラノール縮合触媒
などの硬化促進剤を広く使用することができる。その具
体例としては、テトラブチルチタネートおよびテトラプ
ロピルチタネートなどのチタン酸エステル類、ジブチル
錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジ
アセテート、ジブチル錫ジアセトアセトナート、オクチ
ル酸スズ、ナフテン酸スズ、ラウリン酸スズおよびフェ
ルザチック酸スズなどの錫カルボン酸塩類、ジブチル錫
オキサイドとフタル酸エステルとの反応物、アルミニウ
ムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエ
チルアセトアセテートおよびジイソプロポキシアルミニ
ウムエチルアセトアセテートなどの有機アルミニウム化
合物類、ジルコニウムテトラアセチルアセトナートおよ
びチタンテトラアセチルアセトナートなどのキレート化
合物類、オクチル酸鉛、ナフテン酸鉄、ビスマス−トリ
ス(ネオデカノエート)、ビスマス−トリス(2−エチ
ルヘキソエート)およびオクチル酸ビスマスなどのビス
マス化合物、ブチルアミン、オクチルアミン、ジブチル
アミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、トリエチルアミン、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミ
ン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチル
アミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチ
レンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、
2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−
4−メチルイミダゾール、1,4−ジアザビシクロ
[2,2,2]オクタン(DABCO)および1,8−ジ
アザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)な
どのアミン系化合物、あるいはこれらアミン系化合物の
カルボン酸などとの塩、過剰のポリアミンと多塩基酸と
から得られる低分子量ポリアミド樹脂;過剰のポリアミ
ンとエポキシ化合物との反応生成物などのシラノール縮
合触媒、さらには他の酸性触媒、塩基性触媒などの公知
のシラノール縮合触媒等が挙げられる。これらの触媒は
単独で使用してもよく、2種類以上併用してもよい。好
ましい硬化促進剤としては、硬化速度の調整が容易なこ
とから、錫カルボン酸塩類が例示される。使用量は種類
により適正な量が異なるが、重合体当たり0.1ppm
〜10%であることが好ましく、さらに好ましくは0.
01%〜3%である。
【0023】反応性基がアルコキシシリル基である重合
体(a)の場合、アルコキシリル基変性ポリオキシアル
キレン(b)とともにエポキシ樹脂(c)を含有しても
良い。かかるエポキシ樹脂としては、例えば、エピクロ
ルヒドリン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピク
ロルヒドリン−ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テト
ラブロモビスフェノールAのグリシジルエーテルなどの
難燃型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、水添
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAプ
ロピレンオキシド付加物のグリシジルエーテル型エポキ
シ樹脂、p−オキシ安息香酸グリシジルエーテルエステ
ル型エポキシ樹脂、m−アミノフェノール系エポキシ樹
脂、ジアミノジフェニルメタン系エポキシ樹脂、ウレタ
ン変性エポキシ樹脂、各種脂環式エポキシ樹脂、N,N
−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジル−o−
トルイジン、トリグリシジルイソシアヌレート、ポリア
ルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリン
などのごとき多価アルコールのグリシジルエーテル、ヒ
ダントイン型エポキシ樹脂、石油樹脂などのごとき不飽
和重合体のエポキシ化物などが例示されるが、これらに
限定されるものではなく、一般に使用されているエポキ
シ樹脂が使用されうる。これらのエポキシ樹脂のうちで
はとくにエポキシ基を少なくとも分子中に2個含有する
ものが、硬化に際し反応性が高く、また硬化物が3次元
的網目をつくりやすいなどの点から好ましい。これらの
中でもビスフェノールA型エポキシ樹脂類またはノボラ
ック型エポキシ樹脂などがより好ましい。
【0024】この接着剤組成物は、反応性基がアルコキ
シシリル基である重合体89〜10質量部および(b)
アルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレンが1〜9
0質量部、(c)エポキシ樹脂1〜90質量部(ただ
し、(a)+(b)+(c)=100質量部となる組み
合わせ)となるように配合して使用する。(c)が90
質量部を超えると耐候性が低下する。かかる接着剤組成
物は1液型または2液型として使用可能である。
【0025】本発明の接着剤組成物では、エポキシ樹脂
の硬化剤を併用することが好ましい。具体的には、エチ
レンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテ
トラミン、テトラエチレンペンタミン、ヘキサメチレン
ジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノ
エチルピペラジン、イソホロンジアミン、ジアミノジシ
クロヘキシルメタン、m−キシレンジアミン、m−フェ
ニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノ
ジフェニルスルホン等の1級アミン、(CH32N(C
2nN(CH32(式中nは1〜10の整数)で示さ
れる直鎖状ジアミン、(CH32−N(CH2n−CH
3(式中nは0〜10の整数)で示される直鎖第3級ア
ミン、テトラメチルグアニジン、N{(CH2n
33(式中nは1〜10の整数)で示されるアルキル
第3級モノアミン、トリエタノールアミン、ピペリジ
ン、N,N’−ジメチルピペラジン、トリエチレンジア
ミン、ピリジン、ピコリン、ジアザビシクロウンデセ
ン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメ
チル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミ
ノメチル)フェノール、BASF社製ラミロンC−26
0、CIBA社製Araldit HY−964および
ロームアンドハース社製メンセンジアミン等の第2級ま
たは第3級アミン、1,2−エチレンビス(イソペンチリ
デンイミン)、1,2−ヘキシレンビス(イソペンチリデ
ンイミン)、1,2−プロピレンビス(イソペンチリデン
イミン)、p,p′−ビフェニレンビス(イソペンチリデ
ンイミン)、1,2−エチレンビス(イソプロピリデンイ
ミン)、1,3−プロピレンビス(イソプロピリデンイミ
ン)、p−フェニレンビス(イソペンチリデンイミン)
等のケチミン、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無
水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン
酸等の酸無水物、各種ポリアミド樹脂、ジシアンジアミ
ドおよびその誘導体および各種イミダゾール類等が挙げ
られる。
【0026】また本組成物に、加水分解性シリル基とエ
ポキシ基の両方に反応可能な基を有する化合物を添加す
ると強度がより向上するので好ましい。その具体例とし
ては、例えばN−(β−アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)
−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−
(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランおよ
びγ−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられ
る。
【0027】本発明の接着剤組成物は、機械物性を調整
するために充填剤を添加することが可能である。具体的
には、シリカ、珪酸類、ケイソウ土、炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、カーボンブラック、クレー、タル
ク、ベントナイト、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、亜
鉛華、シラスバルーン、石綿、ガラス繊維、フィラメン
トなどが例示される。強度を上げる場合には、シリカ、
珪酸類、カーボンブラック、クレー、超微細炭酸カルシ
ウム、亜鉛華などが好適であり、弾性を重視する場合に
は酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タ
ルク、酸化第二鉄、酸化亜鉛、およびシラスバルーンな
どが好適である。好ましい使用量は本発明の重合体10
0質量部当たり1〜200質量部である。これらの充填
剤は、1種類で使用してもよく、2種類以上混合しても
よい。
【0028】また、物性および粘度の調整のために可塑
剤を添加してもよい。具体的には、ジブチルフタレー
ト、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)
フタレート、ジイソデシルフタレートおよびブチルベン
ジルフタレート等のフタル酸エステル類;ジオクチルア
ジペートオクチルジオクチルセバケート等の非芳香族二
塩基酸エステル類;ジエチレングリコールジベンゾエー
トおよびトリエチレングリコールジベンゾエート等のポ
リアルキレングリコールのエステル類;トリクレジルホ
スフェートおよびトリブチルホスフェート等のリン酸エ
ステル類;ポリエリレングリコール、ポリプロピレング
リコールあるいはこれらの水酸基を変換したポリエーテ
ル類;塩化パラフィン類;アルキルジフェニル、部分水
添ターフェニル等の炭化水素系油等が挙げられ、これら
を単独、または2種以上混合して使用することができる
が、必ずしも必要とするものではない。
【0029】接着剤組成物を硬化させた時の硬度を変え
るなど物性を制御するために、物性調整剤を用いること
ができる。物性調整剤としては例えば、メチルトリメト
キシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメ
トキシシランおよびn−プロピルトリメトキシシランな
どのアルキルアルコキシシラン類;ジメチルジイソプロ
ペノキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシランお
よびγ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキ
シシランなどのアルキルイソプロペノキシシラン類;ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランお
よびビニルメチルジメトキシシランなどの各種シランカ
ップリング剤、シリコーンワニス類;ポリシロキサン類
等が必要に応じて添加される。本発明の重合体100質
量部に対し、0〜20質量部の範囲で添加することが好
ましい。
【0030】さらには脱水剤を添加することができる。
脱水剤としては、オルトギ酸メチルおよびオルト酢酸メ
チル等のオルトエステル類;テトラエトキシシラン、メ
チルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシランお
よびγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランな
どの架橋性シリル基を有する化合物などが挙げられる。
本発明の重合体100質量部に対し、0〜20質量部の
範囲で添加することが好ましい。
【0031】本発明の接着剤組成物はその他に、トルエ
ン、メチルエチルケトンなどの各種溶剤;紫外線硬化性
樹脂、酸素硬化性樹脂などの表面特性および/あるいは
耐候性改良剤;顔料、染料などの着色剤;老化防止剤、
紫外線吸収剤、光安定化剤、炭酸ガス吸収剤、難燃化剤
などのような添加剤も任意に使用してもよい。
【0032】本発明の接着剤組成物は、すべての配合成
分を予め配合密封保存し、施工後空気中の湿分を吸収す
ることにより硬化する1液型として調製することも可能
である。共重合体およびイソシアネート基またはアルコ
キシシリル基変性ポリオキアルキレン、硬化触媒とエポ
キシ樹脂を主成分とする2液をそれぞれ別に配合してお
き、使用前に混合する2成分型として調製することも可
能である。以下に本発明を実施例に基づき説明するが、
下記実施例に限定されるものではない。
【0033】
【実施例】<合成例1>電熱式ヒーターを備えた容量1
000mlの加圧式攪拌槽型反応器を、温度を200℃
に保った。次いで、反応器の圧力を一定に保ちながら、
アクリル酸エステル単量体としてアクリル酸ブチル(以
下BAという)を93.0質量部、加水分解性珪素基含
有単量体としてメタクリロキシエチルイソシアネート
(以下MEIという)7.0質量部、重合触媒としてジ
ターシャリーブチルパーオキサイドを1.0質量部から
なる単量体混合物を、一定の供給速度(80g/分、滞
留時間:12分)で原料タンクから反応器に連続供給を
開始し、単量体混合物の供給量に相当する反応物を出口
から連続的に抜き出した。反応開始直後に、一旦反応温
度が低下した後、重合熱による温度上昇が認められた
が、ヒータを制御することにより、反応温度240〜2
41℃を保持した。単量体混合物の供給開始から温度が
安定した時点を、反応液の抜き出し開始点とし、これか
ら25分反応を継続した結果、2.0kgの単量体混合
液を供給し、1.9kgの反応液を回収した。その後反
応器を薄膜蒸発器に導入して、未反応モノマー等の揮発
成分を分離した。ガスクロマトグラフより、濃縮液中に
は未反応モノマーは存在していなかった。溶媒としてテ
トラヒドロフランを使用し、GPCで測定したポリスチ
レン換算の数平均分子量(以下Mnという)は2,20
0、重量平均分子量(以下Mwという)は5,000で
あった。この共重合体を 1H−NMRにより構造を調べ
た結果、BA:MEI=98:2であることを確認し
た。重合体のガラス転移温度(以下Tgという)は−5
0℃であった。
【0034】<合成例2,3>単量体を変える以外は合
成例1と同様に、官能基の異なる重合体を合成した。組
成物中の単量体の割合、および生成物の物性を表1に示
す。
【0035】<合成例4>環流冷却器、温度計、滴下ロ
ート、窒素置換用ガラス管及び攪拌器を取り付けた1リ
ットル4つ口フラスコに、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート(以下MDIという)を71g、溶剤
としてトルエンを300g仕込み、窒素を吹き込みなが
ら60℃に加熱した。この後、合成例3で得た水酸基含
有共重合体500gを2時間にわたり連続滴下して反応
を行った(イソシアネート基/水酸基=2.2/1)。
その3時間後、得られた反応液の溶媒を減圧留去して、
水酸基がイソシアネートで変性された重合体550gを
得た。この重合体のガラス転移温度は−45℃であっ
た。
【0036】<実施例1〜5、比較例1〜3>合成例1
〜4の共重合体、加水分解性シリル基を有するポリオキ
シアルキレンとして、サイリルSAT350、およびS
AT200、イソシアネート基含有ポリオキシアルキレ
ンとしてタケネートL−1031(武田薬品製)、エポ
キシ樹脂(油化シェルエポキシ製エピコート828)、
エポキシ硬化剤(2,4,6−トリス(ジメチルアミノ
メチル)フェノール)、アミノシラン(日本ユニカー製
A−1100)、脱水剤(日本ユニカー製A−17
1)、硬化触媒(ジブチル錫ジラウレート)を表2に示
す質量部で混合した。これらについて厚さ2mmのシー
トを作製し、常温で1日、その次に50℃で3日間の養
生を行った。硬化物のシートから1号ダンベル試験片を
打ち抜き、JIS6301に基づいて引張試験を行い、
破断時強度、伸度を測定した(引張物性)。また、引張
剪断強度測定用に、モルタル片に20mm×15mmに塗布して
貼り合わせ、23℃53%RH×7日放置した後、引張剪断試
験を行った(常態接着性)。なお、破壊の基準を以下に
示す。 破壊の基準 ○−凝集破壊 △−凝集破壊と界面破壊が混在 ×−界面破壊 また、上記の養生による試験片について、80℃、2週
間の加熱を行った後に常温まで戻し、引張剪断試験を行
い(耐熱性)、常態での剪断引張強度の保持率を調べ
た。さらに、モルタル片に40mm×40mmに塗った後、サン
シャインウェザオメーター試験を行い、で200時間ご
とに状態を観察、1000時間まで試験を行った(耐候
性)。これらの結果を表3に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【発明の効果】実施例、比較例を比較すれば明らかなよ
うに、本発明の接着剤組成物は、十分な接着強度、耐熱
性、耐候性を有するバランスのとれた弾性接着剤にな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 175/08 C09J 175/08 Fターム(参考) 4J040 DF041 DF042 EC061 EC062 EC071 EC072 EC161 EC162 EC401 EC402 EF131 EF132 EF291 EF292 EF301 EF302 GA05 GA10 GA20 GA30 GA31 JA12 JA13 KA17 LA01 LA02 LA06 LA07 LA08 4J100 AB07Q AE10Q AE19Q AG08Q AL03P AL04P AL05P AL08P AL08Q AL09Q AP16Q BA03Q BA05P BA15Q BA31P BA38H BA42H BA42Q BA77H BA77Q BA85Q BB01P BB07P BC04P BC07P BC12P BC53P HA55 HA61 HC51 HC78 JA03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エステル部分の炭素数が1〜20であるア
    クリル酸エステル単位および水酸基、イソシアネート
    基、アルコキシシリル基のうちのいずれかの反応性基を
    有する、ガラス転移温度が−10℃以下、重量平均分子
    量が500以上20000以下である重合体を必須成分
    とする接着剤組成物。
  2. 【請求項2】前記重合体が、エステル部分の炭素数が1
    〜20であるアクリル酸エステル単位50から99.5
    質量%、水酸基、イソシアネート基、アルコキシシリル
    基のうちのいずれかの反応性基を有する単量体単位0.
    5から50質量%の構成を有するものである請求項1に
    記載の接着剤組成物。
  3. 【請求項3】(a)反応性基がイソシアネート基である
    前記重合体10から99質量部および(b)イソシアネ
    ート基変性ポリオキシアルキレン1から90質量部を含
    有することを特徴とし、1液型接着剤として使用できる
    請求項1に記載の接着剤組成物。
  4. 【請求項4】(a)反応性基がアルコキシシリル基であ
    る前記重合体10から99質量部および(b)アルコキ
    シシリル基変性ポリオキシアルキレン1から99質量部
    を含有することを特徴とし、1液型接着剤として使用で
    きる請求項1に記載の接着剤組成物。
  5. 【請求項5】(a)反応性基がアルコキシシリル基であ
    る前記重合体10から98質量部および(b)アルコキ
    シシリル基変性ポリオキシアルキレン1から90質量
    部、(c)エポキシ樹脂1から90質量部(ただし、
    (a)+(b)+(c)=100質量部となる組み合わ
    せ)を含有することを特徴とし、1液型接着剤または2
    液型接着剤として使用できる請求項1に記載の接着剤組
    成物。
  6. 【請求項6】(a)反応性基が水酸基である前記重合
    体、および(b)イソシアネート基を含有するポリオキ
    シプロピレンが、水酸基/イソシアネート基として1/
    0.8から1/1.5(当量)の割合で配合されたもの
    であり、2液型接着剤として使用できる請求項1に記載
    の接着剤組成物。
  7. 【請求項7】前記重合体が、重合温度170から300
    ℃にて連続的に製造されたものである請求項1から6の
    いずれかに記載の接着剤組成物。
  8. 【請求項8】硬化促進剤が添加された請求項7に記載の
    接着剤組成物。
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