JP2003191437A - 印刷装置のパウダー散布機構 - Google Patents

印刷装置のパウダー散布機構

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JP2003191437A
JP2003191437A JP2001393348A JP2001393348A JP2003191437A JP 2003191437 A JP2003191437 A JP 2003191437A JP 2001393348 A JP2001393348 A JP 2001393348A JP 2001393348 A JP2001393348 A JP 2001393348A JP 2003191437 A JP2003191437 A JP 2003191437A
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plate
cylinder
powder
paper
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JP2001393348A
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Keisuke Hirai
敬祐 平井
Takumi Yoshida
巧 吉田
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷装置全体をコンパクトに構成することが
でき、また、汚れ防止用シートを使用した場合において
もその交換頻度を低減することが可能な印刷装置のパウ
ダー散布機構を提供することを目的とする。 【解決手段】 排紙胴17は、支軸31と、支軸31の
周りを回転可能な状態で囲う回転部材51とを備える。
回転部材51の外側には、メッシュ状部材から構成され
る略円筒型のガイド板45と、メッシュ状の汚れ防止用
シート44とが配設されている。支軸31には、裏移り
防止用のパウダーが通過するための中空部36と、支軸
31の表面と中空部36とを連結する開口部35が形成
されている。一方、回転部材51における前記開口部3
5に対向する位置には、裏移り防止用のパウダーをガイ
ド板45および汚れ防止用シート44に向けて噴出する
ための噴出口52が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印刷が完了した
印刷用紙に裏移り防止用のパウダーを散布する印刷装置
のパウダー散布機構に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷装置においては、印刷が終了した印
刷用紙が多数積み重なった場合に、印刷用紙の自重によ
り印刷された絵柄のインキがその上に重ねられた印刷用
紙の裏面側に転移する裏移りという現象が発生する。こ
のため、印刷装置においては、印刷が完了した印刷用紙
の印刷面側に裏移り防止用のパウダーを散布するパウダ
ー散布機構が使用されている。このパウダー散布機構
は、例えば特開2000−198181に記載されてい
るように、排紙胴と排紙部との間に配設されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のパウ
ダー散布機構は、大きなスペースを占有することから、
印刷装置自体が大型化するという問題が生ずる。
【0004】また、排紙胴を使用して印刷が完了した印
刷用紙を搬送する場合においては、印刷用紙の印刷面が
排紙胴におけるガイド面と接触することから、印刷用紙
の印刷面に傷や汚れが発生するという問題が生ずる。こ
のような問題を解消するため、排紙胴の外周面にネット
状の汚れ防止用のシートを貼り付けることが一般的に実
施されている。
【0005】この汚れ防止用シートは、印刷を継続する
うちに汚れてくることから、一定枚数の印刷を実行する
度に交換する必要がある。一方、汚れ防止用シートはし
わになりやすく、また、貼り付けにくいことから、汚れ
防止用シートの交換作業は煩雑な作業となる。特に、印
刷装置における狭い交換スペース内で交換作業を行うこ
とから、汚れ防止用シートの交換作業は作業性がきわめ
て悪いことになる。このため、汚れ防止用シートの交換
頻度は、可能な限り少なくなることが好ましい。
【0006】この発明は上記課題を解決するためになさ
れたものであり、印刷装置全体をコンパクトに構成する
ことができ、また、汚れ防止用シートを使用した場合に
おいてもその交換頻度を低減することが可能な印刷装置
のパウダー散布機構を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、印刷が完了した印刷用紙に裏移り防止用のパウダー
を散布する印刷装置のパウダー散布機構において、印刷
が終了した印刷用紙における印刷面を、開口部が形成さ
れたガイド面により案内して搬送する胴と、前記胴の内
部に配設され、前記ガイド面に形成された開口部を介し
て前記印刷用紙に裏移り防止用のパウダーを散布する散
布手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記ガイド面は多数の開口部を有する
メッシュ状の部材または多孔状の部材から構成されると
ともに、前記ガイド面の外周部にはメッシュ状の汚れ防
止用シートが配設されている。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2のいずれかに記載の発明において、前記散布手
段は、前記胴の軸芯に配設された中空状の支軸を備え、
前記支軸の中空部と、前記支軸の表面と中空部とを連結
する開口部とを介して裏移り防止用のパウダーを散布す
る。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、前記散布手段は、前記支軸の周りを囲
う筒状の形状を有し、前記ガイド面とともに前記支軸の
周りを回転するとともに、この回転に伴って前記開口部
と対向する位置と前記開口部と対向しない位置との間を
移動する散布口が形成された回転部材を備えている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。最初に、この発明を適用する印
刷装置の全体構成について説明する。図1は、この発明
を適用する印刷装置の概要図である。
【0012】この印刷装置は、第1、第2の版胴11、
12に保持された画像が記録されていない印刷版に画像
を記録して製版した後、この印刷版に供給されたインキ
を第1、第2のブランケット胴13、14を介して圧胴
15に保持された印刷用紙に転写することにより印刷を
行うものである。
【0013】この印刷装置は、図1において実線で示す
第1の印刷位置と二点鎖線で示す画像記録位置との間を
移動可能な第1の版胴11と、図1において実線で示す
第2の印刷位置と上記画像記録位置との間を移動可能な
第2の版胴12とを有する。
【0014】第1の印刷位置に移動した第1の版胴11
の周囲には、印刷版に例えばブラック(K)のインキを
供給するためのインキ供給装置20aと、印刷版に例え
ばマゼンタ(M)のインキを供給するためのインキ供給
装置20bと、印刷版に湿し水を供給するための湿し水
供給装置21a、21bとが配置されている。また、第
2の印刷位置に移動した第2の版胴12の周囲には、印
刷版に例えばシアン(C)のインキを供給するためのイ
ンキ供給装置20cと、印刷版に例えばイエロー(Y)
のインキを供給するためのインキ供給装置20dと、印
刷版に湿し水を供給するための湿し水供給装置21c、
21dとが配置されている。さらに、画像記録位置に移
動した第1の版胴11または第2の版胴12の周囲に
は、給版部23と、排版部24と、画像記録装置25
と、現像処理装置26とが配置されている。
【0015】また、この印刷装置は、第1の版胴11と
当接可能に設けられた第1のブランケット胴13と、第
2の版胴12と当接可能に設けられた第2のブランケッ
ト胴14と、第1、第2のブランケット胴13、14に
対して互いに異なる位置で当接可能に設けられた圧胴1
5と、給紙部27から供給された印刷用紙を圧胴15に
渡すための給紙胴16と、圧胴15から受け取った印刷
済の印刷用紙を排紙部28に排出するためのチェーン1
9を巻回した排紙胴17と、ブランケット洗浄装置29
とを有する。
【0016】上記第1、第2の版胴11、12は、それ
ぞれ図示しない版胴移動機構と連結されており、この版
胴移動機構の駆動により、上述した第1または第2の印
刷位置と画像記録位置との間を往復移動する。また、図
示しないモータの駆動により、第1の版胴11は、第1
の印刷位置において第1のブランケット胴13と同期し
て回転し、第2の版胴12は、第2の印刷位置において
第2のブランケット胴14と同期して回転するよう構成
されている。さらに、画像記録位置近傍には、図示しな
い版胴回転機構が配設されており、第1、第2の版胴1
1、12は、いずれも、画像記録位置に移動した状態に
おいて、この版胴回転機構の駆動により回転するよう構
成されている。
【0017】画像記録位置に移動した第1の版胴11ま
たは第2の版胴12の周囲には、給版部23と排版部2
4とが配置されている。
【0018】給版部23には、画像が記録されていない
長尺ロール状の印刷版を光密な状態で収納する供給カセ
ット63と、この供給カセット63から引き出した印刷
版の先端部を第1の版胴11または第2の版胴12の表
面に案内するためのガイド部材64およびガイドローラ
65と、長尺の印刷版を切断してシート状の印刷版とす
るためのカッター66とが配設されている。また、第
1、第2の版胴11、12には、給版部23より供給さ
れた印刷版の先端部と後端部とをくわえるための図示し
ない一対のくわえ爪が配設されている。
【0019】排版部24は、印刷完了後に第1の版胴1
1または第2の版胴12上に保持された印刷版を剥がす
ための爪機構73と、爪機構73の作用により剥がされ
た印刷版を排出カセット68に搬送するためのコンベア
機構69と、排出カセット68を有する。
【0020】給版部23における供給カセット63から
引き出された印刷版の先端部は、ガイドローラ65およ
びガイド部材64により案内され、第1の版胴11また
は第2の版胴12の一方のくわえ爪にくわえられる。そ
して、第1の版胴11または第2の版胴12が版胴回転
機構30の駆動により回転し、印刷版が第1の版胴11
または第2の版胴12の外周部に巻き付けられる。そし
て、カッター66で切断された印刷版の後端部は、他方
のくわえ爪によりくわえられる。この状態において、第
1の版胴11または第2の版胴12を低速で回転させな
がら、画像記録装置25により第1の版胴11または第
2の版胴12の外周部に保持された印刷版の表面に変調
されたレーザビームを照射し、画像を記録する。
【0021】なお、第1の版胴11の外周部に装着され
た印刷版Pには、画像記録装置25により、図2(a)
に示すように、ブラックのインキで印刷を行うための画
像領域67aと、マゼンタのインキで印刷を行うための
画像領域67bとが記録される。また、第2の版胴12
の外周部に装着された印刷版Pには、画像記録装置25
により、図2(b)に示すように、シアンのインキで印
刷を行うための画像領域67cと、イエローのインキで
印刷を行うための画像領域67dとが記録される。画像
領域67aと画像領域67bとは、第1の版胴11の外
周部に装着された状態において、均等に振り分けられた
状態(すなわち互いに180度離隔した状態)となる位
置に記録される。同様に、画像領域67cと画像領域6
7dとは、第2の版胴12の外周部に装着された状態に
おいて、均等に振り分けられた状態(すなわち互いに1
80度離隔した状態)となる位置に記録される。
【0022】再度図1を参照して、上述したように、第
1の印刷位置に移動した第1の版胴11の周囲には、イ
ンキ供給装置20aとインキ供給装置20bとが、ま
た、第2の印刷位置に移動した第2の版胴12の周囲に
は、インキ供給装置20cとインキ供給装置20dとが
配置されている。これらのインキ供給装置20a、20
b、20cおよび20d(これらを総称する場合には
「インキ供給装置20」という)は、各々、複数のイン
キローラとインキつぼ72とを有する。
【0023】インキ供給装置20a、20bのインキロ
ーラは、図示しないカム等の作用で揺動動作を行う。そ
して、この揺動動作により、第1の版胴11の外周部に
保持した印刷版Pに形成された2個の画像領域67a、
67bのうちの任意の画像領域に、インキ供給装置20
aまたは20bのインキローラが接触することにより、
必要な画像領域にのみインキを供給しうる構成となって
いる。また、同様に、インキ供給装置20c、20dの
インキローラも、図示しないカム等の作用で揺動動作を
行う。そして、この揺動動作により、第2の版胴12の
外周部に保持した印刷版Pに形成された2個の画像領域
67c、67dのうちの任意の画像領域に、インキ供給
装置20cまたは20dのインキローラが接触すること
により、必要な画像領域にのみインキを供給しうる構成
となっている。
【0024】再度図1を参照して、湿し水供給装置21
a、21b、21cおよび21d(これらを総称する場
合には「湿し水供給装置21」という)は、上記インキ
供給装置20により印刷版Pにインキを供給する前に、
印刷版Pに湿し水を供給するものである。これらの湿し
水装置21のうち、湿し水供給装置21aは印刷版Pに
おける画像領域67aに、湿し水供給装置21bは印刷
版Pにおける画像領域67bに、湿し水供給装置21c
は印刷版Pにおける画像領域67cに、また、湿し水供
給装置21dは印刷版Pにおける画像領域67dに、各
々湿し水を供給する。
【0025】画像記録位置に移動した第1の版胴11ま
たは第2の版胴12の下方には、現像処理装置26が配
設されている。この現像処理装置26は、現像部、定着
部および絞り部を有し、図1において二点鎖線で示す待
機位置と実線で示す現像処理位置との間を昇降可能に構
成されている。
【0026】この現像処理装置26によって画像記録装
置25により画像が記録された印刷版Pを現像処理する
場合においては、第1の版胴11または第2の版胴とと
もに回転する印刷版Pに対して、現像部、定着部および
絞り部を順次接触させる。
【0027】第1、第2の版胴11、12と当接可能に
設けられた第1、第2のブランケット胴13、14は、
第1、第2の版胴11、12と同一の直径を有し、その
外周部にはインキ転写用のブランケットが装着されてい
る。そして、この第1、第2のブランケット胴13、1
4は、第1、第2の版胴11、12および圧胴15に対
し、図示しない胴入れ機構により接離自在な構成となっ
ている。
【0028】第1、第2のブランケット胴13、14の
間に配設されたブランケット洗浄装置29は、巻き出し
ロールから複数の圧接ローラを介して巻き取りロールに
至る経路に貼張された長尺の洗浄布に洗浄液を供給し、
この洗浄布を第1、第2のブランケット胴13、14に
対して当接させた上、摺動させることにより、第1、第
2のブランケット胴13、14の表面を洗浄するもので
ある。
【0029】第1、第2のブランケット胴13、14と
当接可能に設けられた圧胴15は、第1、第2の版胴1
1、12および第1、第2のブランケット胴13、14
の直径の1/2の直径を有する。また、圧胴15は、印
刷用紙の先端を保持して搬送するための図示しないグリ
ッパを有する。
【0030】また、圧胴15に隣接して配設された給紙
胴16は、圧胴15と同一の直径を有する。この給紙胴
16は、往復移動する吸着盤74により給紙部27から
1枚ずつ供給された印刷用紙の先端部を後述するグリッ
パにより保持して搬送する。グリッパにより保持された
印刷用紙の先端部は、給紙胴16から圧胴15への印刷
用紙の受け渡し時に、圧胴15のグリッパにより保持さ
れる。
【0031】また、圧胴15に隣接して配設された排紙
胴17は、圧胴15と同一の直径を有する。この排紙胴
17は、その両端部に一対のチェーン19を巻回した構
造を有し、この一対のチェーン19に、各々後述するグ
リッパが配設されている。圧胴15のグリッパにより保
持された印刷用紙の先端部は、圧胴15から排紙胴17
への印刷用紙の受け渡し時に、排紙胴17のいずれかの
グリッパにより保持される。そして、この印刷用紙は、
チェーン19の移動に伴って、排紙部28上に搬送され
て排出される。
【0032】前記給紙胴16は、図示しないベルトを介
して駆動モータと連結されている。そして、給紙胴1
6、圧胴15、排紙胴17、第1、第2のブランケット
胴13、14は、各々その端部に付設された歯車により
連結されている。さらに、第1のブランケット胴13と
第1の印刷位置に移動した第1の版胴11、および、第
2のブランケット胴14と第2の印刷位置に移動した第
2の版胴12とは、その端部に付設された歯車により各
々連結されている。従って、図示しない駆動モータの駆
動により、これらの給紙胴16、圧胴15、排紙胴1
7、第1、第2のブランケット胴13、14、第1、第
2の版胴11、12は、互いに同期して回転する。
【0033】次に、この印刷装置による製版および印刷
動作について説明する。図3は、この印刷装置による製
版および印刷動作の概要を示すフローチャートである。
なお、この印刷および製版動作は、印刷用紙にイエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のインキで多色
印刷を行う場合のものである。
【0034】まず、第1、第2の版胴11、12上にお
いて印刷版Pに画像を記録し、現像処理を行う製版工程
を実行する(ステップS1)。この製版工程は、サブル
ーチンとしての図4のフローチャートに示す工程に従っ
て実行される。
【0035】すなわち、最初に第1の版胴11を、図1
において二点鎖線で示す画像記録位置に移動させる(ス
テップS11)。
【0036】次に、第1の版胴11の外周に印刷版Pを
供給する(ステップS12)。この印刷版Pの供給は、
供給カセット63から引き出した印刷版Pの先頭部とカ
ッター66で切断された印刷版Pの後端部とを図示しな
い一対のくわえ爪でくわえることにより実行される。
【0037】続いて、第1の版胴11の外周に保持され
た印刷版Pに画像を記録する(ステップS13)。この
画像の記録は、第1の版胴11を低速で回転させるとと
もに、画像記録装置25から第1の版胴11の外周に保
持された印刷版Pに変調されたレーザビームを照射する
ことにより実行される。
【0038】次に、画像が記録された印刷版Pを現像処
理する(ステップS14)。この現像処理は、現像処理
装置26を図1において二点鎖線で示す待機位置から実
線で示す現像処理位置まで上昇させた後、第1の版胴1
1とともに回転する印刷版Pに対して、現像部、定着部
および絞り部を順次接触させることにより実行される。
【0039】上記現像処理が終了すれば、第1の版胴1
1を図1において実線で示す第1の印刷位置まで移動さ
せる(ステップS15)。
【0040】続いて、上記ステップS11〜15と同様
の動作により、第2の版胴12の外周に保持される印刷
版Pに対する製版工程を実行する(ステップS16〜2
0)。 そして、第1、第2の版胴11、12の外周に
保持される印刷版Pへの製版が終了すれば、製版工程を
終了する。
【0041】再度図3を参照して、製版工程が完了すれ
ば、第1、第2の版胴11、12上の印刷版Pを用いて
印刷用紙に印刷を行う印刷工程を実行する(ステップS
2)。
【0042】この印刷工程においては、先ず、各湿し水
供給装置21および各インキ供給装置20を第1、第2
の版胴11、12上に保持された印刷版Pのうちの対応
する画像領域とのみ当接させる。これにより、各画像領
域67a、67b、67c、67dには対応する各湿し
水供給装置21および各インキ供給装置20から湿し水
とインキとが供給される。そして、印刷版Pに供給され
たインキは、第1、第2のブランケット胴13、14の
対応する領域に転写される。
【0043】そして、印刷用紙を給紙胴16に供給す
る。この印刷用紙は、給紙胴16から圧胴15に渡され
る。この状態で、圧胴15が回転を続けると、圧胴15
は、第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブ
ランケット胴13、14の1/2の直径を有することか
ら、圧胴15の外周部に保持された印刷用紙には、その
1回転目においてブラックとシアンのインキが、また、
その2回転目においてマゼンタとイエローのインキが転
写される。
【0044】このようにして、4色の印刷が終了した印
刷用紙の先端部は、圧胴15から排紙胴17に渡され
る。そして、4色の印刷が終了した印刷用紙は、一対の
チェーン19の駆動により、排紙部28に向けて搬送さ
れ、排紙部28上に排出される。
【0045】印刷工程が終了すれば、印刷に使用した印
刷版Pを排出する(ステップS3)。この印刷版Pの排
出を行うためには、最初に第1の版胴11を、図1にお
いて二点鎖線で示す画像記録位置に移動させる。そし
て、第1の版胴11を反時計回りに回転させるととも
に、第1の版胴11上に保持された印刷版Pの端部を爪
機構73により剥がした後、この印刷版Pをコンベア機
構69により案内して、排出カセット68内に排出す
る。そして、第1の版胴11を第1の印刷位置に復帰さ
せた後、第2の版胴12を第2の印刷位置から画像記録
位置に移動させ、上記同様の動作を実行することによ
り、第2の版胴12上に保持された印刷版Pを排出カセ
ット68内に排出する。
【0046】印刷版Pの排出工程が完了すれば、ブラン
ケット胴洗浄装置29により第1、第2のブランケット
胴13、14を洗浄する(ステップS4)。
【0047】第1、第2のブランケット胴13、14の
洗浄が終了すれば、さらに別の印刷用紙の印刷作業を行
うか否かを確認する(ステップS5)。他の印刷作業を
行う場合には、ステップ1〜4の動作を繰り返す。
【0048】印刷作業が終了した場合には、インキの洗
浄を行う(ステップS6)。このインキの洗浄は、各イ
ンキ供給装置20に配設された図示しないインキ洗浄装
置により、各インキ供給装置20におけるインキローラ
やインキつぼ72に付着するインキを除去および洗浄す
ることにより実行される。
【0049】インキの洗浄工程が終了すれば、全ての工
程を完了する。
【0050】以上のような構成を有する印刷装置におい
ては、排紙部28において印刷が終了した印刷用紙が多
数積み重なった場合に、印刷用紙の自重により印刷され
た絵柄のインキがその上に重ねられた印刷用紙の裏面側
に転移する裏移りという現象が発生する。このため、こ
の印刷装置においては、排紙胴17内において、印刷が
完了した印刷用紙の印刷面側に裏移り防止用のパウダー
を散布するパウダー散布機構が配設されている。
【0051】以下、この発明の特徴部分の構成について
説明する。図5は排紙胴17の正面図であり、図6はそ
の部分拡大図、また、図7は排紙胴17の側面図であ
る。なお、図7においては、チェーン19を模式的に示
している。
【0052】この排紙胴17は、印刷装置本体における
一対の側板32間に固定された支軸31と、この支軸3
1に対して一対のベアリング53を介して連結されるこ
とにより、支軸31の周りを回転可能な状態で囲う回転
部材51とを備える。
【0053】この回転部材51の両端部には、上述した
チェーン19と係合する一対のスプロケット33が配設
されている。また、一方のスプロケット33の側方に
は、上述した圧胴15の側方に配設されたギヤと噛合す
ることにより回転部材51を回転駆動するギヤ34が配
設されている。さらに、回転部材51の外側には、印刷
用紙を案内するためのガイド面として機能する略円筒型
のガイド板45が、一対の側板46を介して接続されて
いる。このガイド板45は、多数の開口部を有するメッ
シュ状の部材から構成されている。なお、メッシュ状の
部材にかえて、多数の開口部を有する多孔状の部材を使
用してもよい。
【0054】ガイド板45の外周面には、印刷用紙の印
刷面に傷や汚れが発生することを防止するため、メッシ
ュ状の汚れ防止用シート44が配設されている。この汚
れ防止用シート44は、両面テープや平面ファスナーを
利用してその外周部がガイド板45の外周面に貼着され
る。
【0055】回転部材51の両端部に配設されたスプロ
ケット33と係合する一対のチェーン19間には、軸4
3(図7参照)および爪座41が架け渡されている。そ
して、軸43の外周部には、軸43を中心に回動する8
個の爪42が、一定間隔で配設されている。これらの爪
座41、爪42および軸43は、印刷用紙の先端部を保
持するためのグリッパを構成する。この爪座41、爪4
2および軸43からなるグリッパは、チェーン19上に
一定の間隔で配設されており、図示しないカム機構によ
り開閉する構成となっている。
【0056】上述した支軸31は中空状となっており、
その内部に裏移り防止用のパウダーが通過するための中
空部36が形成されている。この中空部36は、図示し
ない裏移り防止用のパウダーの供給源と接続されてい
る。また、この支軸31には、支軸31の表面と中空部
36とを連結する開口部35が形成されている。一方、
回転部材51における前記開口部35に対向する位置に
は、裏移り防止用のパウダーをガイド板45および汚れ
防止用シート44に向けて散布するための散布口52が
形成されている。
【0057】一般に、排紙胴17においては、印刷用紙
の印刷面が排紙胴17におけるガイド板45の外周面を
覆う汚れ防止用シート44と接触することにより、汚れ
防止用シート44における図7において矢印Aで示す領
域(排紙胴17のグリッパによる印刷用紙の咥え側の領
域)に特に汚れが発生しやすい。このため、散布口52
は、図7において矢印Aで示す排紙胴17のグリッパに
よる印刷用紙の咥え側の領域に向けて開口した略扇形の
形状を有する。
【0058】以上のような構成を有する排紙胴17にお
いては、ギヤ34の駆動により回転部材51が支軸31
の周りを回転した場合においては、ガイド板45および
汚れ防止用シート44も回転部材51とともに回転す
る。また、回転部材51に両端部に配設されたスプロケ
ット33の駆動を受け、一対のチェーン19も、爪座4
1、爪42および軸43からなるグリッパとともに回動
する。
【0059】一方、回転部材51に形成された散布口5
2は、回転部材51の回転に伴って、支軸31の開口部
35と対向する位置と、これに対向しない位置との間を
移動する。そして、回転部材51の回転に伴って、散布
口52が支軸31の開口部35と対向する位置に配置さ
れた場合には、支軸31の開口部35および回転部材5
1の散布口52を介して、裏移り防止用のパウダーがガ
イド板45および汚れ防止用シート44に向けて散布さ
れる。
【0060】このような排紙胴17を備えた印刷装置を
使用して印刷を実行する際には、印刷が完了した印刷用
紙は、爪座41、爪42および軸43からなるグリッパ
によりその先端部を保持されるとともに、ガイド板45
の外周面に貼着された汚れ防止用シート44により案内
されて搬送される。このとき、この印刷用紙には、散布
口52から散布されメッシュ状のガイド板45および汚
れ防止用シート44を通過した裏移り防止用のパウダー
が供給される。このため、後段の排紙部28において多
数の印刷用紙が積み重ねられた場合においても、裏移り
が生ずることはない。
【0061】また、ガイド板45の外周面に貼着された
汚れ防止用シート44には、それ以前の印刷動作時に裏
移り防止用のパウダーが供給されている。このため、印
刷が完了した印刷用紙から汚れ防止用シート44にイン
キが転写することを防止することができ、印刷を継続し
た場合においても、汚れ防止用シート44における汚れ
の発生を最小限にとどめることができる。このため、汚
れ防止用シートの交換頻度を減少させることが可能とな
る。
【0062】なお、上述した裏移り防止用のパウダーを
散布するための散布口52は、排紙胴17において汚れ
が最も発生しやすいグリッパによる印刷用紙の咥え側の
領域(図7において矢印Aで示す領域)に向けて裏移り
防止用のパウダーを散布することから、裏移り防止用の
パウダーを効率的に使用することができる。この裏移り
防止用のパウダーを散布する領域は、散布口52の形状
を変更することで調整することができる。但し、支軸3
1周りの全領域に向けて裏移り防止用のパウダーを散布
するようにしてもよい。
【0063】なお、上述した実施形態においては、排紙
胴17にこの発明を適用しているが、印刷が完了した印
刷用紙の印刷面側に配設され、そのガイド面により印刷
用紙の印刷面を案内するその他の胴にこの発明を適用し
てもよい。
【0064】また、上述した実施形態においては、メッ
シュ状のガイド板45を使用して略円筒状の排紙胴17
を構成しているが、メッシュ状の部材または多孔状の部
材からなる円筒形の排紙胴を使用してもよい。また、印
刷用紙を案内するためのガイド面が一部にのみ形成さ
れ、その他の部分は空洞となったスケルトン胴を使用し
てもよい。このようなスケルトン胴を使用した場合に
は、その空洞部がこの発明の開口部に相当することにな
る。
【0065】さらに、上述した実施形態においては、画
像データを受け取って印刷版を製版するとともに、製版
後の印刷版を使用して印刷を実行する印刷装置にこの発
明を適用した場合について説明したが、この発明は、印
刷のみを実行する通常の印刷装置にも同様に適用可能で
ある。
【0066】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、印刷が
終了した印刷用紙における印刷面を開口部が形成された
ガイド面により案内して搬送する胴と、胴の内部に配設
されガイド面に形成された開口部を介して印刷用紙に裏
移り防止用のパウダーを散布する散布手段とを備えたこ
とから、パウダー散布機構を含む印刷機全体をコンパク
トに構成することが可能となる。
【0067】請求項2に記載の発明によれば、ガイド面
が多数の開口部を有するメッシュ状の部材または多孔状
の部材から構成されるとともに、ガイド面の外周部にメ
ッシュ状の汚れ防止用シートが配設されていることか
ら、印刷用紙の印刷面に傷や汚れが発生することを防止
しながら、汚れ防止用シートの交換頻度を低減すること
が可能となる。
【0068】請求項3に記載の発明によれば、散布手段
が胴の軸芯に配設された中空状の支軸を備え、支軸の中
空部と支軸の表面と中空部とを連結する開口部とを介し
て裏移り防止用のパウダーを散布することから、簡易な
構成でありながら胴の内部に裏移り防止用のパウダーを
散布することが可能となる。
【0069】請求項4に記載の発明によれば、散布手段
が、支軸の周りを囲う筒状の形状を有し、ガイド面とと
もに支軸の周りを回転するとともに、この回転に伴って
開口部と対向する位置と前記開口部と対向しない位置と
の間を移動する散布口が形成された回転部材を備えるこ
とから、ガイド面における必要な領域にのみ裏移り防止
用のパウダーを散布することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用する印刷装置の概要図である。
【図2】印刷版P上における画像領域67の配置を示す
説明図である。
【図3】この印刷装置による製版および印刷動作の概要
を示すフローチャートである。
【図4】製版工程を示すフローチャートである。
【図5】排紙胴17の正面図である。
【図6】図5の部分拡大図である。
【図7】排紙胴17の側面図である。
【符号の説明】
11 第1の版胴 12 第2の版胴 13 第1のブランケット胴 14 第2のブランケット胴 15 圧胴 16 給紙胴 17 排紙胴 19 チェーン 20 インキ供給装置 21 湿し水供給装置 23 給版部 24 排版部 25 画像記録装置 26 現像処理装置 27 給紙部 28 排紙部 31 支軸 32 側板 33 スプロケット 34 ギヤ 35 開口部 36 中空部 41 爪座 42 爪 43 軸 44 汚れ防止用シート 45 ガイド板 51 回転部材 52 散布口 53 ベアリング
フロントページの続き (72)発明者 吉田 巧 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷が完了した印刷用紙に裏移り防止用
    のパウダーを散布する印刷装置のパウダー散布機構にお
    いて、 印刷が終了した印刷用紙における印刷面を、開口部が形
    成されたガイド面により案内して搬送する胴と、 前記胴の内部に配設され、前記ガイド面に形成された開
    口部を介して前記印刷用紙に裏移り防止用のパウダーを
    散布する散布手段と、 を備えたことを特徴とする印刷装置のパウダー散布機
    構。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の印刷装置のパウダー散
    布機構において、 前記ガイド面は多数の開口部を有するメッシュ状の部材
    または多孔状の部材から構成されるとともに、 前記ガイド面の外周部にはメッシュ状の汚れ防止用シー
    トが配設されている印刷装置のパウダー散布機構。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれかに記
    載の印刷装置のパウダー散布機構において、 前記散布手段は、前記胴の軸芯に配設された中空状の支
    軸を備え、 前記支軸の中空部と、前記支軸の表面と中空部とを連結
    する開口部とを介して裏移り防止用のパウダーを散布す
    る印刷装置のパウダー散布機構。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の印刷装置のパウダー散
    布機構において、 前記散布手段は、 前記支軸の周りを囲う筒状の形状を有し、前記ガイド面
    とともに前記支軸の周りを回転するとともに、この回転
    に伴って前記開口部と対向する位置と前記開口部と対向
    しない位置との間を移動する散布口が形成された回転部
    材を備える印刷装置のパウダー散布機構。
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