JP2003191174A - ネジ締め装置 - Google Patents

ネジ締め装置

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JP2003191174A
JP2003191174A JP2001394712A JP2001394712A JP2003191174A JP 2003191174 A JP2003191174 A JP 2003191174A JP 2001394712 A JP2001394712 A JP 2001394712A JP 2001394712 A JP2001394712 A JP 2001394712A JP 2003191174 A JP2003191174 A JP 2003191174A
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screw
torque
seating
screw tightening
tightening device
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JP2001394712A
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Tomohisa Kobayashi
智久 小林
Yushi Koyama
雄史 小山
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Denso Ten Ltd
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Denso Ten Ltd
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    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25BTOOLS OR BENCH DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, FOR FASTENING, CONNECTING, DISENGAGING OR HOLDING
    • B25B23/00Details of, or accessories for, spanners, wrenches, screwdrivers
    • B25B23/14Arrangement of torque limiters or torque indicators in wrenches or screwdrivers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25BTOOLS OR BENCH DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, FOR FASTENING, CONNECTING, DISENGAGING OR HOLDING
    • B25B23/00Details of, or accessories for, spanners, wrenches, screwdrivers
    • B25B23/14Arrangement of torque limiters or torque indicators in wrenches or screwdrivers
    • B25B23/147Arrangement of torque limiters or torque indicators in wrenches or screwdrivers specially adapted for electrically operated wrenches or screwdrivers

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動ドライバを使用したネジ締め装置におい
て、ネジの正確な着座トルク又は最終トルクを算出して
正確な軸力でネジを着座させる。 【解決手段】 電動ドライバの先端部にネジを取り付
け、電動ドライバの回転数と回転トルクから所定のネジ
締め制御特性に従って電動ドライバを制御して、ネジを
下穴に締め付けるネジ締め装置において、ドライバの回
転開始時点からネジ12が下穴18に噛み込んで、電動
ドライバの回転トルクが所定値になった時点を、電動ド
ライバの制御開始点とし、所定時間離れた2つの時点t
1,t2における電動ドライバの回転トルクの変化から
ネジが着座する時の着座トルク推測して、推測した着座
トルクの大きさに応じて、ネジの着座後の最終ネジ締め
トルクTfを補正し、ネジ締めを正確に行えるようにし
たネジ締め装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はネジ締め装置に関
し、特に、雌ネジ加工が施されていない下穴に対して締
め付けを行うタッピングネジのネジ締め装置の改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、製品の組立作業においては、鋳造
品のベースに基板等の部品を取り付けるような場合、ベ
ースに開けられた雌ネジ加工のされていない下穴に、タ
ッピングネジを電動ドライバを用いて締め付けることに
より、部品を取り付けることが行われている。
【0003】一方、従来の製品の組立作業におけるネジ
締めは、ネジの頭部が着座した時にネジの回転トルクを
一定量にすることにより管理していた。そして、図1に
示すように、ネジ締めを行う電動ドライバ1を、ネジ2
を取り付けるビット3と、ビッド3を回転させるモータ
4と、ビット3とモータ4との間に設けたクラッチ5と
バネ6による滑り機構7とから構成し、ネジ2の頭部2
aが被締結物に着座した時のトルクである着座トルクの
管理を、このバネ力によるクラッチ摩擦トルクで規定す
る、といった簡単な方法で行っていた。
【0004】図2は、ベース9に設けられたネジ穴8に
ネジ2を、電動ドライバ1を使用して締め付ける際の、
従来方法における時間(ネジ締め深さ)に対する締め付
けトルクを示すものである。図2に太線で示すように、
ネジ締め時は、時間と共に締め付けトルクを増大させて
ゆき、締め付けトルクが所定値に達したら、クラッチ5
を滑らせてその摩擦力でネジ締めトルクを制御するよう
にしていた。この場合のネジ締めトルクはバネ6の伸縮
量で調整するようになっていた。
【0005】しかしながら、この方法では、ネジ2やネ
ジ穴8の直径のバラツキや、ネジ2を締め付けるベース
材料の硬度変動といったバラツキで、締め付けた後のネ
ジ2が浮き上がるネジ浮きや、締め付けた後のネジ2が
ネジ穴8に対して緩くなる、いわゆるネジバカと言われ
る不具合、或いは、ネジ2の締め過ぎによるネジ破壊等
に至ることが多々あった。特に、雌ネジ加工が施されて
いない下穴にタッピングネジを締め付ける場合に、この
不具合の発生が顕著に現れた。
【0006】そこで、特開平6−270072号公報や
特開平10−58341号公報に開示されているよう
に、ネジ締めの途中のネジの回転トルクをサンプリング
して測定し、測定したトルクから回転トルクの時間的な
推移、即ち、トルク勾配を算出し、このトルク勾配から
ネジが着座する時の着座トルク、あるいはネジ締めの最
終トルクを算出し、ネジ締めを行うことが提案されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような方法では、ネジ締め開始からネジの着座、あるい
はネジ締め完了までの「ネジの回転速度」が一定であれ
ば効果的であるが、着座点までのネジの回転数が変化す
る場合には、最終トルクの計算値と実際にあるべき値と
の間に誤差が生じ、これが原因でネジや下穴が破損す
る、或いは、ネジの軸力不足が発生するという問題があ
った。
【0008】図3は、ベース9のネジ穴にネジ2を、電
動ドライバを使用して締め付ける際に、ネジ2の回転ト
ルクをサンプリングして測定し、測定したトルクからト
ルク勾配を算出してネジ締めを行う場合のトルク変化を
時間と共に示すものである。図3中に破線で示すトルク
特性は、本来の最終トルクに達するまでのトルク特性を
示すものである。
【0009】一方、図3中に3本の細線で示すトルク特
性は、算出したトルク勾配からネジが着座する時の着座
トルクを算出し、ネジ締めを行う従来方法における時間
(ネジ締め深さ)に対する締め付けトルク特性を示すも
のである。図3の3本の細線は、ネジ締め途中のトルク
が大小にバラツキを持つ場合を示しており、最も上側の
特性は締め付けトルクが大きく(キツく)て、着座点も
早いトルクカーブP、真ん中の特性は締め付けトルクが
やや大き目(キツ目)のトルクカーブQ、最も下側の特
性は平均的なトルクカーブRを示している。そして、ト
ルクカーブPの場合は、演算で求められる着座点のトル
クが大きく、着座後の増締めにより、本来締めるべきト
ルク以上に増締めをするため、ネジ破損やネジ穴8の破
損が起こりやすい。
【0010】また、ネジがタッピングネジ12の場合、
下穴にネジを切りながら締め付けるので、ネジを切った
際の削りカスを下穴の底に落とす必要がある。このた
め、タッピングネジ18のネジ部の断面は円形ではな
く、図4(a),(b)に示すように断面が略三角形状をして
いるものがある。この形状のタッピングネジ18では、
三角形状の頂点の部分でネジを切り、削りカスを辺の部
分から下穴の底面に落とすようになっている。
【0011】一方、タッピングネジ12が締め付けられ
るベース側の下穴18は、図4(c),(d)に示すように、
雌ネジが形成されていない穴であり、開口側の直径が底
部側の直径よりも大きいテーパ状の穴である。このよう
な下穴18は、鋳造品のベースにドリル加工等により後
から設けられることもあるが、一般的には、鋳造時にベ
ース9に成形により設けられることが多い。このため、
鋳造過程で下穴18に、図4(e)に示すようなヒケ(雄
型に付着した異物により、雄型の引き上げ時に下穴の側
面に縦方向に形成された筋状の傷)13や、図4(f)に
示すようなカジリ(鋳造部材の中に混入した気泡によ
り、鋳造後に下穴に現れた凹部)14といった加工不良
が生じることがある。
【0012】そして、下穴18に図4(c),(d)に示すヒ
ケ13やカジリ14のような加工不良がある場合には、
この下穴18に図4(a),(b)に示したタッピングネジ1
2を締め付けると、これらの加工不良部分にタッピング
ネジ18のネジ山が交錯する場合に締め付けトルクが小
さくなり、図5のタッピングネジの締め付け特性の実測
データに示すように、締め付けトルクに周期的なトルク
変動が発生してしまうことになる。
【0013】このような場合、特開平6−270072
号公報や特開平10−58341号公報に開示の方法で
は、一定時間でのサンプリングによって測定したトルク
値を使用してネジの着座、或いは最終トルクを算出する
ため、そのサンプリング周期に前述のヒケやカジリによ
るトルク変動部分が一致すると、算出したトルク値に大
きな誤差が生じることになる。
【0014】また、従来の電動ドライバを使用したネジ
締めでは、電動ドライバの回転のし始めを電動ドライバ
の制御の開始点としていたので、電動ドライバのトルク
値を使用してネジの着座、或いは最終トルクを算出する
場合に、着座位置や最終トルクに誤差が生じてしまい、
ネジがうまく締まらないこともあった。そして、ネジの
締め付けが弱いと、ベースに基板を取り付けるような場
合、取り付け後の衝撃によってネジがゆるみ、基板がず
れてしまうという問題点もあった。
【0015】そこで、本発明は、ネジ締め用の電動ドラ
イバと、この電動ドライバが発生する回転トルクを検出
し、電動ドライバ制御にフィードバックすることができ
るネジ締め装置であって、ネジの正確な着座トルク、あ
るいは最終トルクを算出して正確な軸力でネジを着座さ
せることができ、更には、ネジを締め付ける下穴の不良
をも検出して、ワークの破損や設備の故障を防止するこ
とが可能なネジ締め装置を提供することを目的としてい
る。また、下穴がタッピングネジに対して大きいような
場合でも、ネジが緩まず、かつ、必要な軸力を持った状
態で締め付けることができるネジ締め装置を提供するこ
とを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明の第1の形態のネジ締め装置は、電動ドライバを用い
て下穴にネジを締め込むネジ締め装置において、電動ド
ライバの回転開始時点からこの電動ドライバの回転トル
クを検出し、この回転トルクが所定値になった時点を、
電動ドライバの制御開始点として、電動ドライバを制御
するようにしたことを特徴としている。
【0017】本発明の第2の形態のネジ締め装置は、第
1の形態のネジ締め装置において、電動ドライバの制御
開始後、所定時間間隔を有する少なくとも2つの時点に
おける電動ドライバの回転トルクを検出し、これら2つ
の回転トルクの変化からネジが着座する時の着座トルク
推測して、ネジの着座後の最終ネジ締めトルクを、推測
した着座トルクの大きさに応じて補正するようにしたこ
とを特徴としている。
【0018】本発明の第3の形態のネジ締め装置は、第
2の形態のネジ締め装置において、2つの時点を、ネジ
の1回転中の同じ回転角度位置における時点としたこと
を特徴としている。
【0019】本発明の第4の形態のネジ締め装置は、第
2の形態のネジ締め装置において、電動ドライバの回転
トルクの変動幅や周期を検出し、この回転トルクの変動
幅と周期から下穴の加工不良箇所を検出し、この加工不
良箇所以外の箇所を、着座トルクの推定を行う2つの時
点として選択するようにしたことを特徴としている。
【0020】本発明の第5の形態のネジ締め装置は、第
2から第4の何れかのネジ締め装置において、推測した
着座トルクに到達する前に、電動ドライバの回転速度を
低下させ、正確な着座トルクを検出した後に、補正を実
行するようにしたことを特徴としている。
【0021】本発明の第6の形態のネジ締め装置は、第
2から第4の何れかのネジ締め装置において、推測した
着座トルクに到達する前に、電動ドライバの回転速度を
低下させ、正確な着座トルクを検出し、ネジが着座した
後には、ネジの最終ネジ締めを、ネジの回転角度によっ
て行うようにしたことを特徴としている。
【0022】本発明の第7の形態のネジ締め装置は、第
2から第4の何れかのネジ締め装置において、推測した
着座トルクに到達する前に、電動ドライバの回転速度を
低下させ、正確な着座トルクを検出し、前記ネジが着座
した後には、前記電動ドライバを所定回転角度だけ逆回
転させ、その後にネジの最終ネジ締めを行うようにした
ことを特徴としている。
【0023】本発明の第8の形態のネジ締め装置は、第
2から第7の何れかの形態のネジ締め装置において、電
動ドライバの回転トルクの変動幅や周期を検出し、この
回転トルクの変動幅と周期から、下穴の加工不良箇所を
検出し、この加工不良箇所がネジの1回転の間に所定数
を越えた場合に、下穴を不良として検出するようにした
ことを特徴としている。
【0024】本発明の第9の形態のネジ締め装置は、電
動ドライバを用いて下穴にネジを締め込むネジ締め装置
において、電動ドライバの回転トルクを検出してネジが
着座する時の着座トルク推測し、推測した着座トルクに
到達した時点で、電動ドライバを所定回転角度だけ逆回
転させ、その後にネジの最終ネジ締めを行うようにした
ことを特徴としている。
【0025】第1の形態の発明では、ネジの着座点の計
算に電動ドライバの空回りによる誤差がなくなり、正確
なネジの着座トルクが得られる。
【0026】第2の形態の発明では、ネジの着座後の最
終ネジ締めトルクを、推測した着座トルクの大きさに応
じて補正するので、ネジが正しい軸力で締め付けられ
る。
【0027】第3の形態のネジ締め装置では、2つの時
点をネジの1回転中の同じ回転角度位置における時点と
したので、着座トルクの推測が正確に行える。
【0028】第4の形態のネジ締め装置では、電動ドラ
イバの回転トルクの変動幅や周期期から、下穴の加工不
良箇所を検出してこの箇所を避けて着座トルクの推定を
行う2つの時点を選んでいるので、着座トルクを正確に
算出できる。
【0029】第5の形態のネジ締め装置では、推測した
着座トルクに到達する前に電動ドライバの回転速度を低
下させて着座トルクを検出しているので、着座トルクの
算出値が正確になる。
【0030】第6の形態のネジ締め装置では、推測した
着座トルクに到達@する前に電動ドライバの回転速度を
低下させて着座トルクを検出すると共に、ネジ着座後の
最終ネジ締めをネジの回転角度で行っているので、ネジ
の締め付け完了までの時間を短縮することができる。
【0031】第7の形態のネジ締め装置では、推測した
着座トルクに到達する前に電動ドライバの回転速度を低
下させて着座トルクを検出し、ネジが着座した後に電動
ドライバを所定回転角度だけ逆回転させてから最終ネジ
締めを行うので、ネジ締めが確実に行える。
【0032】第8の形態のネジ締め装置では、下穴の不
良を検出することができる。
【0033】第9の形態のネジ締め装置では、電動ドラ
イバの回転トルクから推測した着座トルクに到達した時
点で、電動ドライバを所定回転角度だけ逆回転させ、そ
の後にネジの最終ネジ締めを行うので、ネジ締めが確実
に行える。
【0034】
【発明の実施の形態】以下添付図面を用いて本発明の実
施形態を具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。な
お、この実施例では、ネジ締め装置が、タッピングネジ
をベースに設けられた下穴に対して締め付ける場合につ
いて説明する。
【0035】図1は本発明のネジ締め装置10の一実施
例の構成を示すものである。この実施例のネジ締め装置
10は、電動ドライバ11と、この電動ドライバ11の
動作を制御するコントローラ20とから構成される。コ
ントローラ20は一般に、入力キーボード21や表示器
22を備えたパーソナルコンピュータから構成すること
ができる。コントローラ20には、演算用のCPUや演
算プログラムが内蔵されたメモリ(ICメモリやハード
ディスク装置等)、或いは、外部との通信用の通信装置
が内蔵されている。電動ドライバ11は、ネジを先端部
に装着するビット3と、ビッド3を回転させるモータ4
と、モータ4の電源回路に設けられた電流計15、及
び、コントローラ20に接続される制御ケーブル16と
から構成されている。そして、電流計15の計測値がコ
ントローラ20に入力され、コントローラ20は制御ケ
ーブル16により、電動ドライバ11の回転を制御す
る。
【0036】ビット3の先端部にタッピングネジ12が
取り付けられ、電動ドライバ11が電源に接続された状
態で、モータ4はコントローラ20からの信号によって
回転する。モータ4の回転によってこのタッピングネジ
18がベース9に設けられた雌ネジの形成されていない
下穴18に締め付けられると、電流計15を流れる電流
値がコントローラ20に入力される。コントローラ20
は、電動ドライバ11が発生する現在のトルクを、この
電流値に基づいて算出して求め、タッピングネジ12の
下穴18に対する現在のネジ締め深さの状態を検出す
る。そして、コントローラ20はタッピングネジ12の
下穴18へのネジ締め深さに応じた最適のネジ締めトル
クを算出し、このトルクになるように電動ドライバ11
をフィードバック制御する。
【0037】この電動ドライバ11の制御の第1の形態
について、図7を用いて説明する。 (1)電動ドライバの制御開始点の設定 本発明のネジ締め装置10では、電動ドライバ11のビ
ット3の先端部にタッピングネジ12を取り付け、これ
を回転させる。ベース9に設けられた下穴18にタッピ
ングネジ18を締め込む際には、図6で説明したコント
ローラ20が、検出した電流値に基づいて電動ドライバ
11の回転数Nと回転トルクTを検出する。そして、本
発明では、電動ドライバ11の回転開始時刻t0から、
タッピングネジ12が下穴18に噛み込み、電動ドライ
バ11の回転トルクが所定値T0になった時刻tsを、
電動ドライバ11の制御開始点として電動ドライバ11
を制御するようにした。
【0038】即ち、本発明では、ネジ締め時の空回りか
ら、タッピングネジ12が下穴18に噛んでトルクが発
生する点を0点として、ネジ締めトルク特性に基づいて
ネジ締め制御を開始するようにした。これは、本発明の
制御において必要となるのは、ネジの着座位置のトルク
であり、ネジの着座位置をネジ締め付け時のトルク勾配
から正確に求めるためには、トルク勾配が発生する点、
即ち、電動ドライバ11の下穴18への噛み始めの位置
が重要となるからである。これに対して、従来は、ネジ
が回転を始めた時点を0点としていたので、ネジが空回
りする分だけの誤差がトルク勾配に生じていた。本発明
はこのネジの空回りの誤差を低減できるものである。 (2)ネジの着座トルクの演算 このようにして、ネジの制御開始点を算出した後は、電
動ドライバ11によるネジ締め付け時のトルク特性を算
出する。電動ドライバ11がネジ締めを開始すると、電
動ドライバ11が発生するトルクは、タッピングネジ1
2の下穴18への締め込み深さに応じて次第に増大す
る。そこで、本発明では、電動ドライバ11の制御開始
後、所定時間間隔を有する少なくとも2つの時点におけ
る電動ドライバ11の回転トルクを検出する。ネジ締め
開始後の一定時間経過後の2点(例えば、図7中の時刻
t1と時刻t2の2点)の電動ドライバ11の回転トル
クT1,T2は、タッピングネジ12の回転数、即ちタ
ッピングネジ12の締め込み深さに比例する。よって、
これら2つの位置(時刻t1とt2)における電動ドラ
イバ11の回転トルクの変化(T2−T1)から、ネジ
締め時のトルク特性を検出し、このトルク特性からネジ
12が着座する時の着座トルクを推測して求めることが
できる。そして、求めた着座トルクに増し締めトルクT
mを加えることにより、ネジ締めの最終トルクTfを算
出することができる。このように、着座点までのタッピ
ングネジ12の回転数が一定であれば、この制御で下穴
18やタッピングネジ12の寸法誤差を加味したネジ締
めが可能となる。
【0039】また、この制御において、下穴18の寸法
が大きい場合は、図7のトルク特性の最も下のラインに
示すように、時刻t3における着座トルクが小さな値と
なり、これに増し締めトルクTmを加えても最終トルク
Tfが一定値以下になってしまう。この場合は、タッピ
ングネジ12が軸力不足に至るため、ネジ締め不良と判
定する。
【0040】一方、従来技術の問題点のところで説明し
たように、下穴18には、ヒケ、カジリといった下穴1
8の壁面へのキズや穴の加工不良が存在することがあ
る。下穴18にこのような加工不良があると、タッピン
グネジ12のようなネジ部の断面が円形をしていないよ
うなネジでは、ネジ溝を形成するネジ部が加工不良部分
と交錯した時に、図7のトルク特性の真ん中のラインに
示すように、電動ドライバ11の回転トルクが低下す
る。よって、もし、トルク特性を算出するための、ネジ
締め開始後の一定時間経過後の2点の一方が、この加工
不良部分に当たった場合は、電動ドライバ11の回転ト
ルクが低下するため、正確なトルク特性を算出すること
ができなくなる。
【0041】そこで、本発明では、前述の2つの時点
を、タッピングネジ12の1回転中の同じ回転角度位置
に対応する時点として、ネジ締め時のトルク特性を算出
するようにしている。前述の加工不良部分の下穴18の
壁面における位置は変わらないので、このようにすれ
ば、たとえ最初のトルク検出時点が加工不良部分に当た
ったとしても、次にトルクを検出する時点も加工不良部
分になるので、検出された回転トルクは通常位置の回転
トルクに比べて同様に減少しているため、電動ドライバ
11の回転トルクT1,T2は、タッピングネジ12の
回転数、即ちタッピングネジ12の締め込み深さに比例
しており、これらの検出値からトルク特性の上昇率を算
出することができる。よって、これら2つの位置(時刻
t1とt2)における電動ドライバ11の回転トルクの
変化(T2−T1)から、ネジ締め時のトルク特性を検
出し、このトルク特性からネジ12が着座する時の着座
トルクを推測して求め、最終トルクTfを算出すること
ができる。
【0042】また、本発明では、電動ドライバ11によ
るネジ締め中の発生トルクは、コントローラ20に全て
入力されており、サンプリング周期で発生トルク値が検
出されている。そこで、トルクが急減した時間帯を、下
穴18におけるヒケ、カジリによる加工不良部分と推測
し、このトルク低下が一定周期で発生すれば、このトル
ク低下を下穴18の加工不良と断定することができる。
そこで、トルク低下が発生していない場所における2つ
のサンプリングトルク値を使用して演算を行えば、正確
なトルク特性を算出することができ、正確な着座トルク
も算出することができる。 (3)ネジの着座後の最終ネジ締めの制御 以上のようにして算出した着座トルクに、この着座トル
クの大きさに応じて増し締めトルクαを加える補正を行
い、最終ネジ締めトルクTfを求めてネジ締めを完了さ
せることができる。即ち、算出した着座トルクの値が大
きい場合は、増し締めトルクαの値を小さくし、着座ト
ルクの値が小さい場合は増し締めトルクαの値を大きく
して、最終ネジ締めトルクが適切な値になるようにす
る。 (4)ネジの着座トルクの別の演算 以上の方法では、電動ドライバ11の回転トルクが算出
した着座トルクに達した時点で、最終ネジ締めトルクを
算出していたが、着座までのネジ締め回転数に誤差があ
る場合、着座後の増し締めが過度になったり、不足した
りすることがある。
【0043】そこで、着座トルクをより正確に求める方
法として次のような手法を用いることができる。即ち、
前述のような演算で求めた着座トルクよりも数%少ない
トルク値までは、ネジ締めトルクをモニタしながら電動
ドライバ11を高速回転制御し、それ以後は、電動ドラ
イバ11の回転数を極端に低速にする。電動ドライバ1
1の回転数が低くなれば、サンプリングによる発生トル
クのデータ数が増えるので、この発生トルクをモニタ
し、発生トルクの急増点を検出する。そして、サンプリ
ングによって得られたトルクの急増点を、ネジの着座ト
ルクとする。この結果、正確なネジの着座トルクを検出
することができる。
【0044】例えば、図7において、トルク特性が真ん
中のラインになる場合には、時刻t2までは電動ドライ
バ11を高速回転制御し、時刻t2を過ぎると、電動ド
ライバ11を時刻t3まで低速回転制御する様子を示し
た。
【0045】この方法では、トルクの実測値からネジの
着座点を検出できるため、その後のネジの増し締めをよ
り正確に行うことができる。一方、この方法において
も、前述の加工不良部分がちょうどネジの着座点と重な
った時は、ネジの正確な着座点は検出できないことにな
る。しかしながら、このような場合でも、ネジの着座点
を過ぎて増し締め領域に入った時のサンプリングトルク
から、増し締め領域のトルク勾配が分かり、着座点前ま
でのトルク勾配は分かっているので、両方の勾配の交点
を検出することにより、ネジの正確な着座ポイントと着
座トルクを検出することは可能である。よって、この場
合も、交点から求めた着座トルクに応じて増し締めトル
クを設定して最終ネジ締めトルクを得ることができる。 (5)ネジの着座後の最終ネジ締めの別の制御 以上のような手法によって、ネジの着座ポイントが求め
られた後は、ネジの着座後の最終ネジ締めを、トルクを
算出することなく、タッピングネジ12の回転角度によ
って行うことができる。これは、ネジが着座した後に、
あと何回転すればネジ締めが完了するかというデータは
あるので、本発明の方法によって、ネジの着座ポイント
が正確に求められれば、着座後にあと何回転させれば良
いかが分かり、より正確に回転角度によって最終ネジ締
めを行うことができる。
【0046】なお、このように、ネジを着座させた後に
回転角度でネジ締めを完了させる方法では、最終ネジ締
め時に電動ドライバ11の回転速度を落とす必要がない
ので、ネジ締め時間の短縮を測ることができる。これを
図8(a),(b)に示す。(a)は着座ポイントを検出した後
に、締め込み完了トルクまでを電動ドライバ11をX
(rpm)で回転させてネジを締め付けた場合のトルク
特性を示すものである。一方、(b)は着座ポイントを検
出した後に、締め込み完了トルクまでをネジの締め込み
角度で行った場合のトルク特性を示すものである。この
場合は、例えば、電動ドライバ11を10X(rpm)
で回転させることができるので、ネジの着座ポイントか
ら締め込み完了までに係る時間tmを、非常に短くする
ことができることが分かる。 (6)ネジ締めを行う下穴の不良の検出 以上のようなネジ締めにおいて、ネジの着座点を計測、
或いは算出する場合において、実際に着座トルクが発生
する時間が、ネジ締め開始から極端に遅い場合や、逆に
早い場合がある。この場合は、タッピングネジ12を締
め込むベース9の上の下穴18が、タッピングネジ12
に対して大きすぎる(緩すぎる)、或いは、小さすぎる
(キツ過ぎる)、更には、ヒケやカジリが多く、下穴に
加工不良が多く存在する場合である。このような場合、
このままネジ締めを実行すると、ワークに過度の負荷が
かかり、ワークが破損する事故につながることがある。
【0047】そこで、本発明のネジ締め装置は、このよ
うな下穴の加工不良も検出できるようになっている。即
ち、本発明では、下穴18の大きすぎ、或いは、小さす
ぎに対しては、着座トルクの発生時間が標準時間の何パ
ーセント未満、或いは、何パーセント以上なら下穴の加
工不良と判定するようにしている。この結果、本発明の
ネジ締め装置では、ワークの破損を防止することができ
る。また、設備故障も防ぐことができる。
【0048】更に、前述のように、下穴18にヒケやカ
ジリ等の加工不良が存在する場合には、電動ドライバ1
1のトルク特性における周期的なトルク低下の個数か
ら、タッピングネジ2が1回転する間のヒケ、カジリの
個数を算出することができる。そして、タッピングネジ
2が1回転する間のヒケ、カジリの個数が所定数以上検
出された場合は、この下穴18を持つワークは不良品と
判定することができる。更に、1箇所の電動ドライバ1
1のトルク低下の時間が一定時間以上であれば、ヒケや
カジリの大きさ(溝幅や直径)も算出することができ
る。よって、タッピングネジ2が1回転する間のヒケ、
カジリの個数がたとえ1個であっても、その幅や直径が
一定以上の場合は、ワークを不良品と判定することもで
きる。
【0049】次に、この電動ドライバ11の制御の第2
の形態について、図9を用いて説明する。
【0050】ネジ締め装置10の第1の形態では、タッ
ピングネジ12の着座点をトルク特性から推測し、これ
に増し締めトルクを加えることによって最終トルクを決
定していた。そして、タッピングネジ12を増し締めす
る場合は、電動ドライバ11を低速回転制御することに
よって行い、締め込み完了トルク(最終締め付けトル
ク)の値に誤差が余り生じないような制御を行ってい
た。このため、コントローラ20にはトルク制御を精度
良く行える性能が必要であった。
【0051】一方、第2の形態の制御では、電動ドライ
バ11の先端部にタッピングネジ12を取り付け、ベー
ス9に設けられた下穴18にタッピングネジ12を締め
込んでゆき、トルクが着座検知トルクに達したことを検
出してタッピングネジ12の着座点の着座トルク検出す
る。この後、第2の形態の制御では、このままタッピン
グネジ12を増し締めし、所定のトルクAまでタッピン
グネジ12を締め付けて下穴18に雌ネジを形成する。
【0052】第2の形態の制御では、下穴18にまず雌
ネジを形成することが主目的であるので、このトルクA
の値は、従来の最終締め付けトルク以下の値であれば良
く、従来の最終締め付けトルクの値の誤差に比べて、そ
の値の誤差は大きくすることができる。
【0053】このようにして、トルクAでタッピングネ
ジ12を下穴18に締め付けた後は、一旦、電動ドライ
バ11の回転を止め、その後に所定角度だけ逆回転させ
る。電動ドライバ11の逆回転は、最初大きなトルクで
逆方向に回転させ、その後にトルクを減らしてタッピン
グネジ12を逆回転させるようにする。タッピングネジ
12が所定角度逆回転したら、電動ドライバ11の回転
を止める。そして、この後に、電動ドライバ11を再び
低速度で正回転させ、逆回転させた角度と、着座後に必
要な回転角度だけタッピングネジ12を回転させてタッ
ピングネジ12を締め上げ、最終ネジ締めを行う。
【0054】なお、この締め上げ時には、下穴18には
既に雌ネジが形成されているので、ネジ山を作るトルク
が不要であり、締め上げ最終トルクは(トルクB)は、
トルクAに比べて小さな値で良い。また、このトルクB
は、トルクAよりも小さな値で良いので、締め上げ時の
バラツキ要因が減ることになる。従って、トルクBの値
は、精度が悪くても締めが確実なものとなるので、従来
の最終締め付けトルクの値の誤差に比べて、その値の誤
差を大きくすることができる。
【0055】なお、この第2の形態の制御においても、
電動ドライバ11の先端部にタッピングネジ12を取り
付け、ベース9に設けられた下穴18にタッピングネジ
12を締め込むに際して、まず、第1の形態の制御と同
様に、電動ドライバ11の回転数と回転トルクを検出
し、所定のネジ締め制御特性に従って電動ドライバ11
を制御して、タッピングネジ12を下穴18に締め付け
るようにしても良い。
【0056】この場合は、第1の形態の制御と同様に、
電動ドライバ11の回転トルクを検出してタッピングネ
ジ12の着座点の着座トルク推測する。そして、推測し
た着座トルクに到達した時点で、電動ドライバ11を所
定回転角度だけ逆回転させ、この後に、電動ドライバ1
1を再び正回転させ、逆回転させた角度と、着座後に必
要な回転角度だけタッピングネジ12を回転させて最終
ネジ締めを行うようにすれば良い。
【0057】以上、第1の形態と第2の形態により、本
発明のネジ締め装置の動作を説明したように、本発明の
ネジ締め装置によれば、正確なネジの着座、或いは最終
締め付けトルクでネジ締めができるため、ネジに軸力を
正確に発生させることができる。また、ワークの下穴不
良を検出できるため、正確な軸力を発生させることがで
きる。また、ワークに下穴不良があった場合、ワークが
壊れる前に不良と判断することができ、ネジ締めを停止
することができるため、ワークの仕損や設備の故障を防
ぐことができる。更に、下穴加工の精度を多少落とすこ
とができるため、下穴にリーマ仕上げが不要となり、部
品の加工費用を低減することができる。
【0058】なお、以上の実施例では、ベースにタッピ
ングネジを締め付ける場合について説明したが、ベース
に回路基板のような部品を取り付け、これをタッピング
ネジを用いて固定する場合も本発明を適用できることは
言うまでもない。
【0059】また、以上説明した実施例では、タッピン
グネジを締め付けるネジ締め装置について説明を行った
が、本発明のネジ締め装置は、雌ネジが形成された下穴
に、通常のネジを取り付ける場合についても、着座点の
推測を行うことができ、ネジを正確に取り付けることが
できる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のネジ締め
装置によれば、以下のような効果がある。
【0061】第1の形態の発明では、ネジの着座点の計
算に電動ドライバの空回りによる誤差がなくなり、正確
なネジの着座トルクが得られる。
【0062】第2の形態の発明では、ネジの着座後の最
終ネジ締めトルクを、推測した着座トルクの大きさに応
じて補正するので、ネジが正しい軸力で締め付けられ
る。
【0063】第3の形態のネジ締め装置では、2つの時
点をネジの1回転中の同じ回転角度位置における時点と
したので、着座トルクの推測が正確に行える。
【0064】第4の形態のネジ締め装置では、推測した
着座トルクに到達する前に電動ドライバの回転速度を低
下させて着座トルクを検出しているので、着座トルクの
算出値が正確になる。
【0065】第5の形態のネジ締め装置では、推測した
着座トルクに到達する前に電動ドライバの回転速度を低
下させて着座トルクを検出すると共に、ネジ着座後の最
終ネジ締めをネジの回転角度で行っているので、ネジの
締め付け完了までの時間を短縮することができる。
【0066】第6の形態のネジ締め装置では、推測した
着座トルクに到達する前に電動ドライバの回転速度を低
下させて着座トルクを検出し、ネジが着座した後に電動
ドライバを所定回転角度だけ逆回転させてから最終ネジ
締めを行うので、ネジ締めが確実に行える。
【0067】第7の形態のネジ締め装置では、電動ドラ
イバの回転トルクの変動幅や周期期から、下穴に形成さ
れた形状不良箇所を検出してこの箇所を避けて着座トル
クの推定を行う2つの時点を選んでいるので、着座トル
クを正確に算出できる。
【0068】第8の形態のネジ締め装置では、下穴の不
良を検出することができる。
【0069】第9の形態のネジ締め装置では、電動ドラ
イバの回転トルクから推測した着座トルクに到達した時
点で、電動ドライバを所定回転角度だけ逆回転させ、そ
の後にネジの最終ネジ締めを行うので、ネジ締めが確実
に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の滑り機構付き電動ドライバの構成を示す
図である。
【図2】ネジ穴が設けられたベースにネジを電動ドライ
バを使用して締め付ける際の、従来の時間(ネジ締め深
さ)に対する締め付けトルクを示す特性図である。
【図3】先行技術に記載の、一定時間でのサンプリング
によって測定したトルク値を使用してネジの着座、或い
は最終トルクを算出する方法を説明する特性図である。
【図4】(a)は従来のタッピングネジの側面図、
(b)は(a)の底面図、(c)はタッピングネジ用の
下穴の平面図、(d)は(c)の下穴の断面図、(e)
は下穴に形成されたヒケを説明する斜視図、(f)はし
た穴に形成されたカジリを説明する断面図である。
【図5】下穴に加工不良がある場合の、ネジ締めトルク
のトルク変動を示す実測データ図である。
【図6】本発明のネジ締め装置の構成を示す図である。
【図7】本発明のネジ締め装置の、第1の形態のネジ締
め制御の様子を示すトルク特性図である。
【図8】(a)は着座トルク検出後にネジを低速で締め付
けた場合のトルク波形図、(b)は着座トルク検出後にネ
ジを、角度を基準にして締め付けた場合のトルク波形図
である。
【図9】本発明のネジ締め装置の、第2の形態のネジ締
め制御の様子を示すトルク特性図である。
【符号の説明】
3…ビット 4…モータ 9…ベース 10…本発明のネジ締め装置 11…電動ドライバ 12…タッピングネジ 13…ヒケ 14…カジリ 15…電流計 16…制御ケーブル 18…下穴 20…コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C038 AA01 BC04 BC05 CA06 CB02 CB06 CC03 CC06 EA01 EA02 EA03 EA06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動ドライバを用いて下穴にネジを締め
    込むネジ締め装置において、 前記電動ドライバの回転開始時点からこの電動ドライバ
    の回転トルクを検出し、この回転トルクが所定値になっ
    た時点を、前記電動ドライバの制御開始点として、前記
    電動ドライバを制御するようにしたことを特徴とするネ
    ジ締め装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のネジ締め装置におい
    て、 前記電動ドライバの制御開始後、所定時間間隔を有する
    少なくとも2つの時点における前記電動ドライバの回転
    トルクを検出し、これら2つの回転トルクの変化から前
    記ネジが着座する時の着座トルク推測して、前記ネジの
    着座後の最終ネジ締めトルクを、前記推測した着座トル
    クの大きさに応じて補正するようにしたことを特徴とす
    るネジ締め装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のネジ締め装置におい
    て、 前記2つの時点を、前記ネジの1回転中の同じ回転角度
    位置における時点としたことを特徴とするネジ締め装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のネジ締め装置におい
    て、 前記電動ドライバの回転トルクの変動幅や周期を検出
    し、この回転トルクの変動幅と周期から、前記下穴の加
    工不良箇所を検出し、この加工不良箇所以外の箇所を、
    前記着座トルクの推定を行う2つの時点として選択する
    ようにしたことを特徴とするネジ締め装置。
  5. 【請求項5】 請求項2から4の何れか1項に記載のネ
    ジ締め装置において、 前記推測した着座トルクに到達する前に、前記電動ドラ
    イバの回転速度を低下させ、正確な着座トルクを検出し
    た後に、前記補正を実行するようにしたことを特徴とす
    るネジ締め装置。
  6. 【請求項6】 請求項2から4の何れか1項に記載のネ
    ジ締め装置において、前記推測した着座トルクに到達す
    る前に、前記電動ドライバの回転速度を低下させ、正確
    な着座トルクを検出し、前記ネジが着座した後には、前
    記ネジの最終ネジ締めを、前記ネジの回転角度によって
    行うようにしたことを特徴とするネジ締め装置。
  7. 【請求項7】 請求項2から4の何れか1項に記載のネ
    ジ締め装置において、 前記推測した着座トルクに到達する前に、前記電動ドラ
    イバの回転速度を低下させ、正確な着座トルクを検出
    し、前記ネジが着座した後には、前記電動ドライバを所
    定回転角度だけ逆回転させ、その後にネジの最終ネジ締
    めを行うようにしたことを特徴とするネジ締め装置。
  8. 【請求項8】 請求項2から7の何れか1項に記載のネ
    ジ締め装置において、 前記電動ドライバの回転トルクの変動幅や周期を検出
    し、この回転トルクの変動幅と周期から、前記下穴の加
    工不良箇所を検出し、この加工不良箇所が前記ネジの1
    回転の間に所定数を越えた場合に、前記下穴を不良とし
    て検出するようにしたことを特徴とするネジ締め装置。
  9. 【請求項9】 電動ドライバを用いて下穴にネジを締め
    込むネジ締め装置において、 前記電動ドライバの回転トルクを検出して前記ネジが着
    座する時の着座トルク推測し、前記推測した着座トルク
    に到達した時点で、前記電動ドライバを所定回転角度だ
    け逆回転させ、その後にネジの最終ネジ締めを行うよう
    にしたことを特徴とするネジ締め装置。
JP2001394712A 2001-12-26 2001-12-26 ネジ締め装置 Withdrawn JP2003191174A (ja)

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