JP2003189653A - 電動機制御装置およびそのゲイン設定方法 - Google Patents

電動機制御装置およびそのゲイン設定方法

Info

Publication number
JP2003189653A
JP2003189653A JP2001389989A JP2001389989A JP2003189653A JP 2003189653 A JP2003189653 A JP 2003189653A JP 2001389989 A JP2001389989 A JP 2001389989A JP 2001389989 A JP2001389989 A JP 2001389989A JP 2003189653 A JP2003189653 A JP 2003189653A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gain
setting
proportional
speed
control device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001389989A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4025971B2 (ja
Inventor
Takashi Kitazawa
隆 北澤
Yasuhiko Kako
靖彦 加来
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yaskawa Electric Corp
Original Assignee
Yaskawa Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yaskawa Electric Corp filed Critical Yaskawa Electric Corp
Priority to JP2001389989A priority Critical patent/JP4025971B2/ja
Publication of JP2003189653A publication Critical patent/JP2003189653A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4025971B2 publication Critical patent/JP4025971B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Electric Motors In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つのゲイン設定により他のゲインは自動的
に設定され、機械振動も自動的に検出し、ゲインを下げ
安定化できる完全自動化されたゲイン設定方法を提供す
る。 【解決手段】 速度制御手段の比例ゲイン(Kv)、積
分時定数(Ti)のいずれかが設定された場合、以下の
(1)〜(4)式の、2π・Kv・Ti≧Cpi(PI
制御型の場合)‥(1)、ただしCpiは以下の条件で
設定可能な定数、Cpi≧4‥(2)、2π・Kv・T
i≧Cip(IP制御型の場合)‥(3)、ただしCi
pは以下の条件で設定可能な定数Cip≧2(4)で示
される関係を常に保つ様に、他のゲインを自動的に設定
することのできるゲイン設定手段1、2と、振動を検出
する振動検出手段15を、有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機制御装置お
よびそのゲイン設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電動機速度制御装置の比例ゲイン(K
v)、電動機位置制御装置の比例ゲイン(Kp)は電動
機の入力された指令に対する応答特性を上げ、位置決め
整定時間を短縮したりするため、できるだけ大きく設定
され積分時定数(Ti)はできるだけ小さい値が設定さ
れる。またこれらのゲインを設定する際には制御系が振
動やオーバーシュートを発生しない様な安定な値をとる
ようにゲインを設定する必要がある。これらの関係は電
動機制御系を2次系としてモデル化すれば 2π・Kv・Ti≧4(比例積分制御型の場合)‥‥‥‥(7) 2π・Kv・Ti≧2、Kp・Ti≦0.32(積分比例制御型)‥(8) の関係がある。例えば、IP(積分比例制御型)制御の
場合、オーバーシュートが出ない範囲で、最も応答が速
いゲイン設定となるようにサーボドライブ装置のパラメ
ータ調整を行って、速度ループゲインKvの最大値を決
定するようにしているが、その場合の速度ループ積分時
定数Tiは、 2π・Kv・Ti≧2 より計算する。また、位置ループゲインは上式で計算し
たTiを用いて、 Kp・Ti≦0.32 より計算する。
【0003】この場合のシミュレーション結果の1例を
図3に示す。図3中の、PI(比例積分制御型)制御の
例(1)は、IP制御との比較のためにKpゲインを同
じにした場合の例で、応答の立上がりはIP制御より速
いが、うねりが出て目標付近では逆に遅くなっている。
これは、位置ループゲインに対し速度ループゲインが十
分大きいことを意味しているもので、うねりをとるため
には速度ループ積分時定数Tiを大きくする必要があ
る。従って、 2πKv・Ti≧4 ……(7) とした例が、PI制御(2)であり、うねりがとれてI
P制御よりも立上がりが速くなっている。このように、
PI制御の最適ゲインでは、IP制御の最適ゲインより
も指令に対する応答が速くなるので、PI制御はIP制
御よりも位置ループゲインを大きくできるメリットがあ
るものの、IP制御よりもオーバーシュートが出やすい
点があることを示している。以上のように、電動機制御
装置の安定性を保ちながら、応答特性や位置決め整定時
間を短縮する場合には前記(7)または(8)式を満た
しながらパラメータKv、Kp、Tiの各ゲインの調整
を行うようにしている。しかし、式(7)あるいは
(8)で示される設定に沿ってゲイン設定を低いKvの
設定から、いきなり高いKvの設定にすると、ゲインの
急激な変化に機械が発振したりすることがあり、標準的
で低めのKvゲインから2つないし3つのゲインをほぼ
同時に、徐々に調整する必要がある。この操作には時間
が掛り、常に正確なゲイン設定が要求される操作であ
る。次に、帯域設定係数αの設定方法について、本出願
人による特開平11−136983号公報に開示の「電
動機速度制御装置および同装置のゲイン設定方法」によ
り説明する。
【0004】図4は従来の「電動機速度制御装置および
同装置のゲイン設定方法」のブロック線図である。図
中、速度制御装置1は電動機と電動機のトルクを制御す
る手段(図示していない)からなるトルク制御装置11
と、安定化補償器12とイナーシャ補償ゲイン13を備
えた速度制御系である。10は等価剛体であり当ブロッ
ク内のJは電動機と負荷機構の全イナーシャ、D0は電
動機と負荷機構の粘性摩擦、14は機械共振系である。
安定化補償器12は速度指令信号と速度フィードバック
信号を入力して加速度信号を出力する。加速度信号にイ
ナーシャ補償ゲインを13を掛けてトルク指令信号を出
力する。また、速度制御系をP制御(比例制御)とする
場合は、安定化補償器12は速度指令信号から速度フイ
ードバック信号を減算する減算ブロックと比例演算要素
とし、PI制御(比例積分制御9の時は減算ブロックと
比例要素と積分要素で構成する。IP制御(積分比例制
御)時も減算ブロックと比例要素と積分要素で構成出来
る。いずれの場合も比例ゲインはKvである。トルク制
御装置11はトルク指令信号を入力して電動機のトルク
を制御し、電動機の速度信号を出力する。速度オブザー
バとして適用する等価剛体オブザーバ2は、等価剛体モ
デル21と電動機のイナーシャと負荷のイナーシャを加
えた全イナーシャJで定義するイナーシャモデル22
と、オブザーバの安定化補償器23とで構成する。オブ
ザーバの安定化補償器23は、第1補償手段の比例演算
手段231と、第2の補償手段の積分演算手段232で
構成する。比例演算手段231のゲインは第1のゲイン
の減衰定数ζSと、第2のゲインの週波数帯域ωSの積
を2倍したもので定義し、積分演算手段232のゲイン
はωSの2乗で定義する。オブザーバの周波数帯域ωS
は帯域設定係数αと速度制御系の比例ゲインKvとの積
で定義する。
【0005】ここで帯域設定係数αについて説明する
と、図5に示す速度制御系の原理を説明するブロック線
図のように、同一次元の等価剛体オブザーバを併合した
速度制御系は、速度信号の低域成分をフィードバックす
る外側(低域通過フィルタに相当)と、高域成分をフィ
ードバックする内側(高域通過フィルタに相当)、の2
つのフィードバックループに分離して考えることができ
る。そして、速度制御系(機械振動系等)の安定化には
高周波域の位相特性が関係し、外乱抑圧性能等の定常特
性には低周波域のゲイン特性が関係すると考えられるの
で、図5で、高域通過フィルタと低域通過フィルタの周
波数帯域を、速度制御ループで目標としている帯域より
も低く設定する(ωSの設定)場合、制御ループの安定
性は内側のループで決まり、定常特性は外側のループで
決まる。内側のループは機械共振要素R(s)を通らな
いので高域通過フィルタの帯域をωSにより、最適に設
定することにより速度ループゲインを増加して、速度制
御系の目標応答特性が改善できることが分かる。これに
ついて、従来はオブザーバ併合系の、このような性質を
利用する考えが無かったので、漠然とオブザーバの周波
数帯域を制御系の周波数帯域よりも広く取り、例えば、
ωS>2Kv、等としていたので、内側ループの安定化
作用が殆ど無くなり、外側ループのみで安定化と定常性
改善を同時に図ることになり、オブザーバを利用しない
場合と同じで内側ループの長所を生かしていなかった。
ここでは、帯域設定係数αを使って、 ωS=αKv により決定し、α<1、とすることにより、オブザーバ
の周波数帯域が自動的に速度制御ループで目標とする帯
域(速度ループゲインKvで決まる)よりも低く設定出
来るので応答特性を改善出来る。数値的には、αの値は
0.01〜1.00の範囲で設定する。図4に戻って、
速度オブザーバに関して、等価剛体モデル21と全イナ
ーシャモデル22とオブザーバの減衰定数ζSは予め値
を設定できるので、ここでは帯域設定係数αだけが調整
すべきパラメータとなる。すなわち、速度制御系の各制
御パラメータの他には、帯域設定係数αのみ調整すれば
よいことになる。具体的なαの調整手順は、 1、帯域設定係数αを初期設定値に取る。 2、速度制御の比例ゲインKvを速度制御系の発振限界
(振動を始める限界)直前まで増加する。 3、αを初期設定値よりも低い値に変更する。 4、再度、比例ゲインKvを速度制御系の発振限界まで
増加する。 以上の手順を繰り返すことによって、比例ゲインKvを
増加させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、帯域設定係数α、比例ゲインKvなどの
ゲイン設定中に各ゲインの上げすぎ、または下げすぎの
ため実際に機械に振動やオーバーシュートが発生し出し
た場合は、ゲイン調整者がこれをすぐに音や、トルク指
令モニタ信号等を測定器で観測し、この振動やオーバー
シュートが収まるような調整をしなければならない。こ
の手順を正確に短時間で行わないと、発生した振動によ
って機械を損傷してしまうという問題がある。そこで、
本発明は、前記のゲインのいずれか1つのゲインを設定
することで他の1つ、あるいは2つのゲインも自動的に
(7)、(8)式を満たすように設定され、またゲイン
を設定中に振動が発生した場合には、等価剛体モデルの
推定速度信号からモータあるいは機械の振動レベルを検
出し、設定したKvゲインを自動的に下げることで、発
生している振動が収まる様にしてゲインを調整する際の
手間を省き、自動的に正確なゲイン設定を行って、調整
時間を短縮できる電動機制御装置のゲイン設定方法を提
供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の電動機制御装置の発明は、比例積分
演算手段を備え、電動機の角速度を制御する速度制御手
段と、前記速度制御手段の比例ゲイン(Kv)、積分時
定数(Ti)のいずれかが設定された場合、以下の
(1)かつ(2)式、あるいは(3)かつ(4)式で示
される関係を常に保つ様に、他のゲインを設定すること
のできるゲイン設定手段と、 2π・Kv・Ti≧Cpi(比例積分制御型の場合)‥‥‥‥(1) ただしCpiは以下の条件で設定可能な定数 Cpi≧4‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(2) 2π・Kv・Ti≧Cip(積分比例制御型の場合)‥‥‥‥(3) ただしCipは以下の条件で設定可能な定数 Cip≧2‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(4) 比例演算を行う第1の補償手段と、積分演算を行う第2
の補償手段と、前記速度制御手段が出力する電動機のト
ルク信号(Tref)と前記第1の補償手段の出力と前
記第2の補償手段の出力とを加算して、等価剛体モデル
に入力するとともに、前記速度制御手段の速度信号から
前記等価剛体モデルの出力を差し引いた差信号を前記第
1の補償手段と前記第2の補償手段へ入力する手段と、
前記第1の補償手段の比例ゲインを第1のゲイン(ζs)
と第2のゲイン(ωs)の積で定義し、前記第2の補償手
段の積分ゲインを前記第2のゲインの2乗で定義し、前
記速度制御手段の前記比例演算手段の比例ゲイン(K
v)にあらかじめ設定する帯域設定係数(α)を乗算し
て前記第2のゲイン(ωs)となす手段、を備え、前記
等価剛体モデルの出力と前記速度制御手段の推定速度信
号との差信号の絶対値をあらかじめ設定されている検出
速度レベルと比較し、その大小を検出することが可能な
振動検出手段を、有することを特徴とする。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
記載の電動機制御装置における前記速度制御手段に加え
て、位相制御装置を備え、この位置制御装置の比例ゲイ
ン(Kp)と前記速度制御手段の比例ゲイン(Kv)、
積分時定数(Ti)のいずれかが設定された場合、前記
の(1)かつ(2)式、あるいは(3)かつ(4)およ
び下記の(5)かつ(6)式、 Kp・Ti≦Cp(積分比例制御型)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(5) ただしCpは以下の条件で設定可能な定数 Cp≦0.32‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(6) で示される関係を常に保つ様に、他のゲインを設定する
ことのできるゲイン設定手段、を有することを特徴とす
る。また、請求項3に記載の電動機制御装置のゲイン設
定方法の発明は、請求項1又は2記載の電動機制御装置
を用い、前記振動検出手段より振動検出出力があった場
合に、前記ゲイン設定手段が、自動的に比例ゲイン(K
v)を10%程度下げ、前記振動検出出力が無くなるま
で繰返し前記比例ゲイン(Kv)を下げることを特徴と
する。以上のような構成を採ることにより、ゲイン調整
が完全に自動化されて安全なゲイン設定が可能になり、
処理時間も大幅に短縮できるようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を参照して説明する。図1は本発明の電動機速度制
御装置の基礎となる速度制御装置のブロック線図であ
る。図1において、15は電動機速度(あるいは電動機
角度)信号と、推定速度信号を入力して振動検出信号を
出力する振動検出装置である。その他の従来技術の図5
と同一構成には同一符号を付して重複する説明は省略す
る。つぎに動作について説明する。図1に示す本発明
は、機械共振を伴う制御対象と等価剛体オブザーバ、及
び速度比例ゲインKvに関わる帯域設定係数αの、ωS
=αKv、α<1、というオブザーバの周波数帯域の設
定方法は、従来の技術と同じである。従来の技術の図4
では、オブザーバ出力の推定速度信号を速度フィードバ
ックとして、帯域設定係数αの設定方法により、速度制
御系の速度比例ゲインKvを大きく設定することを可能
とする1つの方式の提案であったが、本実施の形態で
は、速度フィードバックを検出速度信号とする方式に戻
し、位置制御系も含むパラメータ調整における関連パラ
メータ間の自動設定化、および振動発生時の抑制処理の
一層の自動化を進め処理時間の短縮を実現するものであ
る。先ず、本実施の形態では、推定速度信号(Vob)
と検出速度信号(Vfb)を振動検出装置Fvに入力
し、この2つの信号から機械が振動しているかを検出す
る。この振動検出装置Fvの計算方法にはいくつかの方
法があり、次の(1)または(2)の方法がある。 (1)推定速度信号(Vob)と検出速度信号(Vf
b)の差の絶対値を速度制御演算周期ごとに計算し、そ
のN回算術平均を計算し、あらかじめ設定されている基
準振動速度レベルVsと比較して大きい場合は振動検出
信号を出力する。
【0010】
【数1】 (2)、推定速度信号(Vob)と検出速度信号の差の
絶対値を速度制御演算周期ごとに計算し、基準振動速度
レベルVsをM回連続して大きい場合は振動検出信号を
出力する。 (3)、また(1)、(2)の方法の組み合わせによっ
て振動検出信号を出力する。このように既存の制御構造
の簡単な変更によって振動検出が可能となる。また図2
には、 2π・Kv・Ti≧Cpi…(1)式、 Cpi≧4 …(2)式 に基づく自動調整の調整テーブルの内容を示す。図2
(a)は、PI(比例積分)制御での速度制御比例ゲイ
ンKvと、積分時定数Tiの組み合わせを、Kvの大き
さが10[Hz]から100[Hz]まで5[Hz]刻
みで示してあり、(1)式の定数Cpi=4の場合を示
している。今、比例ゲインKvが40[Hz]、積分時
定数が16[ms]であるとする。このときKvを40
[Hz]から60[Hz]に段階的に設定するたびにT
iの値も自動的に段階的に変わり、最終的にKv=60
[Hz]、Ti=11[ms]に変わる。
【0011】図2(b)はPI(積分比例)制御での速
度制御比例ゲインKvと位置比例ゲインKp、積分時定
数Tiの組み合わせを、Kvの大きさが10[Hz]か
ら100[Hz]まで、5[Hz]刻みでしめしてあ
り、 2π・Kv・Ti≧Cip … (3)、 Cip≧2 … (4)、 Kp・Ti≦Cp … (5)、 Cp≦0.32 … (6) 式の条件で、且つ、(3)式の定数Cip=2、(5)
式のCp=0.32の場合を示している。この場合も、
図2(a)と同様に今、比例ゲインKvが40[H
z]、積分時定数Tiが7.96[ms]、位置比例ゲ
インKpが40[1/s]であるとき、Kvを段階的に
60[Hz]に設定するたびに、Ti、Kpの値も自動
的に段階的に変わり、最終的にKv=60[Hz]、T
i=5.31[ms]、Kp=60[1/s]に変わ
る。
【0012】本ゲイン設定中に機械振動が発生した場合
には、振動検出装置15によって振動を検出し、アラー
ムやワーニング等の警告を表示してモータへの通電を遮
断する、又は自動的にKvを10%程度下げる。この場
合、もちろんその他のゲインも同時に設定される。つま
り、図2(a)でKv=100[Hz]、Ti=6.4
[ms]だった場合Kv=90[Hz]、Ti=7.1
[ms]に自動的に設定され、さらに振動検出装置の出
力があればさらにKvを10%下げ、機械の振動がなく
なるまで繰り返される。これは、例えば、図4の従来の
技術において、帯域設定係数αを下げて、比例ゲインK
vを上げるという調整操作を行った後、上げた比例ゲイ
ンKvに対応した最適値にゲインKp、Ti値が自動的
に更新されると言うことであり、更に、機械振動が発生
したら直ちにゲインKvを自動的に、例えば、10%程
度づつ下げて振動を抑止し処理を続行すると言うよう
に、全て自動的に処理され、処理時間が短縮されるもの
である。現在サーボドライバのゲイン設定はKv、T
i、Kpを異なったパラメータ番号(たとえばPn10
0=Kv、Pn101=Ti、Pn102=Kp)で設
定するが、この際パラメータ番号の表示の切り替えと、
ゲインの設定というモードを切り替えて設定しなければ
ならない。本発明のゲイン設定を用いる場合には、本発
明のゲイン設定を開始する設定とすれば、この煩わしい
表示の切り替え、設定の繰り返しをせずに、簡単で、正
確にゲインを設定することが可能である。このように、
図4に示した従来の技術に比較しても調整手順が改善さ
れ、等価剛体オブザーバによる振動検出装置により、振
動が発生した場合には安全に、しかも自動的にゲインを
下げ、又はアラーム、ワーニングを表示してモータへの
通電を遮断して機械の損傷などを避けることが出来る。
さらに、(1)〜(6)式の条件式以外の設定でさらに
応答特性、位置決め整定時間を短縮したい場合には、本
ゲイン設定を終了してから個々のゲインを設定すればよ
く、ゲイン設定に対する特別な知識も不要であり、調整
作業の時間短縮に効果がある。
【0013】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ゲ
インを設定する際、2つから3つのゲインを常に(1)
〜(8)の条件式を満たしながら段階的に少しずつ設定
し、しかも機械の発振、オーバーシュートなどを測定し
ながら設定しなけらばならない状況で、これら2〜3の
ゲインのいずれか1つのゲインを調整することで常に正
確に、簡単に他の1つから2つのゲインを設定すること
ができ、且つ、機械振動が発生した場合でもその振動を
等価剛体オブザーバの出力信号から簡単な計算でできる
振動検出装置によって検出し、自動的に機械振動が発生
しないゲインまで低下させて安定化し、ゲイン調整を続
行するので、ゲイン調整が完全に自動化されて安全なゲ
イン設定が可能になり、処理時間も大幅に短縮できると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電動機制御装置のゲ
イン設定方法の原理を示すブロック線図である。
【図2】図1に示すゲイン自動調整時の調整テーブルの
例を示す図である。
【図3】従来の電動機速度制御装置の応答シミュレーシ
ョンを示す図である。
【図4】従来の電動機速度制御装置および同装置のゲイ
ン設定方法のブロック線図である。
【図5】従来の速度制御系の原理を説明するためのブロ
ック線図である。
【符号の説明】
1 速度制御装置 2 等価剛体オブザーバ 10 等価剛体 11 トルク制御装置 12 安定化補償器 13 イナーシャ補償ゲイン 14 機械共振系 15 振動検出装置 21 等価剛体モデル 22 イナーシャモデル 23 安定化補償器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比例積分演算手段を備え、電動機の角速
    度を制御する速度制御手段と、前記速度制御手段の比例
    ゲイン(Kv)、積分時定数(Ti)のいずれかが設定
    された場合、以下の(1)かつ(2)式、あるいは
    (3)かつ(4)式で示される関係を常に保つ様に、K
    vあるいはTiのいずれか1つのゲインを設定すること
    で他のゲインを設定することのできるゲイン設定手段
    と、 2π・Kv・Ti≧Cpi(比例積分制御型の場合)‥‥‥‥(1) ただしCpiは以下の条件で設定可能な定数 Cpi≧4‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(2) 2π・Kv・Ti≧Cip(積分比例制御型の場合)‥‥‥‥(3) ただしCipは以下の条件で設定可能な定数 Cip≧2‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(4) 比例演算を行う第1の補償手段と、 積分演算を行う第2の補償手段と、 前記速度制御手段が出力する電動機のトルク信号(Tr
    ef)と前記第1の補償手段の出力と前記第2の補償手
    段の出力とを加算して、等価剛体モデルに入力するとと
    もに、前記速度制御手段の速度信号から前記等価剛体モ
    デルの出力を差し引いた差信号を前記第1の補償手段と
    前記第2の補償手段へ入力する手段と、 前記第1の補償手段の比例ゲインを第1のゲイン(ζs)
    と第2のゲイン(ωs)の積で定義し、前記第2の補償手
    段の積分ゲインを前記第2のゲインの2乗で定義し、前
    記速度制御手段の前記比例演算手段の比例ゲイン(K
    v)にあらかじめ設定する帯域設定係数(α)を乗算し
    て前記第2のゲイン(ωs)となす手段、を備え、 前記等価剛体モデルの出力と前記速度制御手段の推定速
    度信号との差信号の絶対値をあらかじめ設定されている
    検出速度レベルと比較し、その大小を検出することが可
    能な振動検出手段を、有することを特徴とする電動機制
    御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電動機制御装置における
    前記速度制御手段に加えて、位相制御装置を備え、この
    位置制御装置の比例ゲイン(Kp)と前記速度制御手段
    の比例ゲイン(Kv)、積分時定数(Ti)のいずれか
    が設定された場合、前記の(1)かつ(2)式、あるい
    は(3)かつ(4)、および下記の(5)かつ(6)
    式、 Kp・Ti≦Cp(積分比例制御型)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(5) ただしCpは以下の条件で設定可能な定数 Cp≦0.32‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(6) で示される関係を常に保つ様に、Kv、TiあるいはK
    pのいずれか1つのゲインを設定することで他のゲイン
    を設定することのできるゲイン設定手段、を有すること
    を特徴とする電動機制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の電動機制御装置を
    用い、前記振動検出手段より振動検出出力があった場合
    に、前記ゲイン設定手段が、自動的に比例ゲイン(K
    v)を下げ、前記振動検出出力が無くなるまで繰返し前
    記比例ゲイン(Kv)を下げること、又はアラーム若し
    くはワーニングの警告を表示してモータへの通電を遮断
    することを特徴とする電動機制御装置のゲイン設定方
    法。
JP2001389989A 2001-12-21 2001-12-21 電動機制御装置およびそのゲイン設定方法 Expired - Fee Related JP4025971B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001389989A JP4025971B2 (ja) 2001-12-21 2001-12-21 電動機制御装置およびそのゲイン設定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001389989A JP4025971B2 (ja) 2001-12-21 2001-12-21 電動機制御装置およびそのゲイン設定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003189653A true JP2003189653A (ja) 2003-07-04
JP4025971B2 JP4025971B2 (ja) 2007-12-26

Family

ID=27598042

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001389989A Expired - Fee Related JP4025971B2 (ja) 2001-12-21 2001-12-21 電動機制御装置およびそのゲイン設定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4025971B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006218663A (ja) * 2005-02-09 2006-08-24 Funai Electric Co Ltd インクジェットプリンタ
US7589488B2 (en) 2004-07-13 2009-09-15 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Motor control apparatus
JP2009237821A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Mitsubishi Electric Corp 位置制御装置
JPWO2008087893A1 (ja) * 2007-01-17 2010-05-06 パナソニック株式会社 サーボモータの制御装置および制御方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7589488B2 (en) 2004-07-13 2009-09-15 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Motor control apparatus
JP2006218663A (ja) * 2005-02-09 2006-08-24 Funai Electric Co Ltd インクジェットプリンタ
JP4543256B2 (ja) * 2005-02-09 2010-09-15 船井電機株式会社 インクジェットプリンタ
JPWO2008087893A1 (ja) * 2007-01-17 2010-05-06 パナソニック株式会社 サーボモータの制御装置および制御方法
JP2012110230A (ja) * 2007-01-17 2012-06-07 Panasonic Corp サーボモータの制御装置および制御方法
US8222853B2 (en) 2007-01-17 2012-07-17 Panasonic Corporation Servo motor control apparatus and control method
JP4998475B2 (ja) * 2007-01-17 2012-08-15 パナソニック株式会社 サーボモータの制御装置および制御方法
US8410741B2 (en) 2007-01-17 2013-04-02 Panasonic Corporation Servo motor control apparatus and control method
JP2009237821A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Mitsubishi Electric Corp 位置制御装置
JP4712063B2 (ja) * 2008-03-26 2011-06-29 三菱電機株式会社 位置制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4025971B2 (ja) 2007-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101460463B1 (ko) 모터 제어 장치
US9423782B2 (en) Motor drive device
EP2105810A2 (en) Apparatus and method for controlling a system
JP5206994B2 (ja) 電動機制御装置およびそのゲイン調整方法
EP3641127B1 (en) Electric motor control device and electric motor control device control method
JP2012110166A (ja) 電動機の位置制御装置
JP5127767B2 (ja) 駆動制御装置
JP4524123B2 (ja) モータ制御装置の制御パラメータ算出方法
KR101734718B1 (ko) 전동식 파워 스티어링용 모터의 외란 보상 시스템
JP2003189653A (ja) 電動機制御装置およびそのゲイン設定方法
JP2007306753A (ja) ノッチフィルタのパラメータ調整方法、プログラムおよびモータ制御装置
JP4452367B2 (ja) 位置制御装置
JP5191506B2 (ja) モータ制御装置の制御パラメータ算出方法、この方法をコンピュータに実行させるプログラム、及びこのプログラムを記録した記録媒体
JP2005223960A (ja) 電動機の制御装置
JP2008289218A (ja) モータ制御装置とその制御方法
JPH07337057A (ja) 電動機制御系における機械共振検出装置及び制振制御装置
JP2020108325A (ja) サーボアンプ及びサーボシステム
TWI808712B (zh) 馬達控制裝置、馬達控制系統及馬達控制方法
JP5516682B2 (ja) フィードバック制御系の振動検出装置及び振動検出装置を備えたモータ制御装置
JP5200648B2 (ja) モータ駆動装置
JP5084196B2 (ja) 電動機制御装置および電動機制御方法
JP4366566B2 (ja) 制御定数調整装置
JPH11155295A (ja) 制振制御装置
JPH0934503A (ja) Pidコントローラの調整法
JP3266391B2 (ja) 制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041118

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070306

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070606

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070925

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101019

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111019

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111019

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121019

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121019

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131019

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141019

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees