JP2003189549A - 変速モータ用ブラシ装置 - Google Patents
変速モータ用ブラシ装置Info
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- JP2003189549A JP2003189549A JP2001386370A JP2001386370A JP2003189549A JP 2003189549 A JP2003189549 A JP 2003189549A JP 2001386370 A JP2001386370 A JP 2001386370A JP 2001386370 A JP2001386370 A JP 2001386370A JP 2003189549 A JP2003189549 A JP 2003189549A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 サードブラシ式変速モータのモータ特
性の劣化を防止する。 【解決手段】 一対のブラシ1・3間にコンミテータ
2の円周方向に分割された一対の高速側負極ブラシ4a
・4bを配設する。高速側負極ブラシのコンミテータへ
の摺接部分が分割されていることから隣接するセグメン
ト間で高速ブラシ内に短絡電流が流れ難くなるため、ブ
ラシを介して短絡される位置にあるコイルにマグネット
起電力による短絡電流が流れ難くなり、それによる反転
トルクの影響を抑制することができる。これにより、電
流リップルの乱れが小さくなり、それに伴ってトルクむ
らが小さくなるため効率の低下が抑制されると共に、モ
ータ駆動時の音も小さくすることができる。
性の劣化を防止する。 【解決手段】 一対のブラシ1・3間にコンミテータ
2の円周方向に分割された一対の高速側負極ブラシ4a
・4bを配設する。高速側負極ブラシのコンミテータへ
の摺接部分が分割されていることから隣接するセグメン
ト間で高速ブラシ内に短絡電流が流れ難くなるため、ブ
ラシを介して短絡される位置にあるコイルにマグネット
起電力による短絡電流が流れ難くなり、それによる反転
トルクの影響を抑制することができる。これにより、電
流リップルの乱れが小さくなり、それに伴ってトルクむ
らが小さくなるため効率の低下が抑制されると共に、モ
ータ駆動時の音も小さくすることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変速モータ用ブラ
シ装置に関するものである。
シ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、変速モータとして例えば自動車用
ワイパのモータに用いられているサードブラシ式のもの
にあって、図5に示されるように、N・S各1極ずつの
マグネットMa・Mbを有し、1つの正極ブラシ11a
と、その正極ブラシ11aと対になるようにコンミテー
タ2を挟んで点対称に配設された低速側負極ブラシ11
bと、正極ブラシ11aから角度θ離れた位置に配設さ
れた高速側負極ブラシ11cとを設けたものがある。な
お、上記角度θを変えることにより、高速側の回転速度
を種々変更することができる。
ワイパのモータに用いられているサードブラシ式のもの
にあって、図5に示されるように、N・S各1極ずつの
マグネットMa・Mbを有し、1つの正極ブラシ11a
と、その正極ブラシ11aと対になるようにコンミテー
タ2を挟んで点対称に配設された低速側負極ブラシ11
bと、正極ブラシ11aから角度θ離れた位置に配設さ
れた高速側負極ブラシ11cとを設けたものがある。な
お、上記角度θを変えることにより、高速側の回転速度
を種々変更することができる。
【0003】また、図6は、図5において番号1〜12
を付したコンミテータの各セグメントとコイルとの巻線
状態を示す展開図である。なお、図では簡略化のためコ
イルを1回のみ巻回した状態で示している。また、1つ
のセグメント(例えば1番)から出たコイルL1の巻線
は、図5に示されるように、セグメントの1番からコア
ティースT3・T4間のコアスリットに入り、コアティ
ースT10・T11間のコアスリットとの両コアスリッ
ト間に巻回された後、隣接するセグメント(12番)に
接続される。
を付したコンミテータの各セグメントとコイルとの巻線
状態を示す展開図である。なお、図では簡略化のためコ
イルを1回のみ巻回した状態で示している。また、1つ
のセグメント(例えば1番)から出たコイルL1の巻線
は、図5に示されるように、セグメントの1番からコア
ティースT3・T4間のコアスリットに入り、コアティ
ースT10・T11間のコアスリットとの両コアスリッ
ト間に巻回された後、隣接するセグメント(12番)に
接続される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記サードブラシ式の
ワイパモータにより低速及び高速を切り換えてワイパを
動作させることができる。しかしながら、低速駆動時に
各図5・6に示されるようにコンミテータの隣接する両
セグメント(図示例では1番及び12番)間に高速側ブ
ラシ11cが位置した場合、そのブラシによって短絡さ
れるコイルL1に、マグネット起電力による磁束変化を
受ける短絡電流が流れてしまうため、反転トルクが働い
てモータ特性が劣化するという問題が発生してしまう。
ワイパモータにより低速及び高速を切り換えてワイパを
動作させることができる。しかしながら、低速駆動時に
各図5・6に示されるようにコンミテータの隣接する両
セグメント(図示例では1番及び12番)間に高速側ブ
ラシ11cが位置した場合、そのブラシによって短絡さ
れるコイルL1に、マグネット起電力による磁束変化を
受ける短絡電流が流れてしまうため、反転トルクが働い
てモータ特性が劣化するという問題が発生してしまう。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決し
て、サードブラシ式変速モータにおけるサードブラシを
設けていないモータに対するモータ特性の劣化を防止す
ることを実現するために、本発明に於いては、コンミテ
ータを挟んで点対称位置に配設された一対の低速用ブラ
シと、前記一対の低速用ブラシ間の所定位置に配設され
た高速用ブラシとを有し、前記高速用ブラシが、少なく
とも前記コンミテータに摺接する部分を前記コンミテー
タの円周方向に2分割されているものとした。
て、サードブラシ式変速モータにおけるサードブラシを
設けていないモータに対するモータ特性の劣化を防止す
ることを実現するために、本発明に於いては、コンミテ
ータを挟んで点対称位置に配設された一対の低速用ブラ
シと、前記一対の低速用ブラシ間の所定位置に配設され
た高速用ブラシとを有し、前記高速用ブラシが、少なく
とも前記コンミテータに摺接する部分を前記コンミテー
タの円周方向に2分割されているものとした。
【0006】これによれば、低速時に、高速用ブラシが
コンミテータの隣接するセグメント間にまたがる位置に
存在して、それらの隣接するセグメントに接続されてい
るコイルにマグネット起電力が生じる状態になっても、
その高速用ブラシのコンミテータへの摺接部分が分割さ
れていることから隣接するセグメント間で高速ブラシ内
に短絡電流が流れ難くなるため、ブラシを介して短絡さ
れる位置にあるコイルにマグネット起電力による短絡電
流が流れ難くなり、それによる反転トルクの影響を抑制
することができる。
コンミテータの隣接するセグメント間にまたがる位置に
存在して、それらの隣接するセグメントに接続されてい
るコイルにマグネット起電力が生じる状態になっても、
その高速用ブラシのコンミテータへの摺接部分が分割さ
れていることから隣接するセグメント間で高速ブラシ内
に短絡電流が流れ難くなるため、ブラシを介して短絡さ
れる位置にあるコイルにマグネット起電力による短絡電
流が流れ難くなり、それによる反転トルクの影響を抑制
することができる。
【0007】また、前記高速用ブラシが、互いに相対変
位自在にかつ隣接して設けられた2つの分割ブラシから
なることによれば、高速用ブラシを構成する各分割ブラ
シ同士を完全に分割することにより、両分割ブラシを互
いに絶縁しかつ変位自在にすることができるため、両分
割ブラシ間を流れる短絡電流を無くすことができると共
に、摩耗量に差が生じても何ら問題なく対応し得る。な
お、両分割ブラシの各ピグテールを1本にしても、ピグ
テールを介して流れる電流はブラシ内を短絡して流れる
電流に対して大きな抵抗を受けるため、分割ブラシ間で
絶縁されているとみなすことができる。
位自在にかつ隣接して設けられた2つの分割ブラシから
なることによれば、高速用ブラシを構成する各分割ブラ
シ同士を完全に分割することにより、両分割ブラシを互
いに絶縁しかつ変位自在にすることができるため、両分
割ブラシ間を流れる短絡電流を無くすことができると共
に、摩耗量に差が生じても何ら問題なく対応し得る。な
お、両分割ブラシの各ピグテールを1本にしても、ピグ
テールを介して流れる電流はブラシ内を短絡して流れる
電流に対して大きな抵抗を受けるため、分割ブラシ間で
絶縁されているとみなすことができる。
【0008】また、前記高速用ブラシが、前記低速用ブ
ラシと同一外形であり、かつスリットにより分割されて
いることによれば、ブラシを同じ外形で製造することが
でき、その中から低速用ブラシとしてスリットを入れた
ものを形成するのみで良く、全く別形状の高速用ブラシ
を新たに作る必要が無く、製造コストを低廉化し得る。
ラシと同一外形であり、かつスリットにより分割されて
いることによれば、ブラシを同じ外形で製造することが
でき、その中から低速用ブラシとしてスリットを入れた
ものを形成するのみで良く、全く別形状の高速用ブラシ
を新たに作る必要が無く、製造コストを低廉化し得る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に添付の図面に示された具体
例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明す
る。
例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明す
る。
【0010】図1は、本発明が適用されたサードブラシ
式変速モータの要部を示す模式図であり、従来例で示し
た図5に対応するものである。したがって、図5と同様
の部分には同一の符号を付して、その詳しい説明を省略
する。また、従来例と同様に本変速モータは自動車用ワ
イパモータに用いられるものであって良い。
式変速モータの要部を示す模式図であり、従来例で示し
た図5に対応するものである。したがって、図5と同様
の部分には同一の符号を付して、その詳しい説明を省略
する。また、従来例と同様に本変速モータは自動車用ワ
イパモータに用いられるものであって良い。
【0011】本モータは、図1に示されるように、N・
S各1極ずつのマグネットMa・Mbを有するものであ
る。また、正極ブラシ1がコンミテータ2に摺接するよ
うに設けられていると共に、ワイパモータにおける低速
駆動時に正極ブラシ1に対応する負極ブラシとしての低
速側負極ブラシ3が正極ブラシ1に対してコンミテータ
2を挟んで点対称位置に配設されている。これら正極ブ
ラシ1と低速側負極ブラシ3とにより一対の低速用ブラ
シが構成されている。
S各1極ずつのマグネットMa・Mbを有するものであ
る。また、正極ブラシ1がコンミテータ2に摺接するよ
うに設けられていると共に、ワイパモータにおける低速
駆動時に正極ブラシ1に対応する負極ブラシとしての低
速側負極ブラシ3が正極ブラシ1に対してコンミテータ
2を挟んで点対称位置に配設されている。これら正極ブ
ラシ1と低速側負極ブラシ3とにより一対の低速用ブラ
シが構成されている。
【0012】そして、ワイパモータにおける高速駆動時
に正極ブラシ1に対応する負極ブラシとなる高速用ブラ
シとして、コンミテータ2の円周方向に2分割された一
対の高速側負極ブラシ4a・4bが、互いにコンミテー
タ2の半径方向に相対変位自在にかつ隣接する2つの分
割ブラシとして、正極ブラシ1及び低速側負極ブラシ3
の両者間に配設されている。なお、一対の高速側負極ブ
ラシ4a・4bの位置は、従来例で示したように、高速
側の回転速度に応じて正極ブラシ1からの角度を設定し
て決められている。
に正極ブラシ1に対応する負極ブラシとなる高速用ブラ
シとして、コンミテータ2の円周方向に2分割された一
対の高速側負極ブラシ4a・4bが、互いにコンミテー
タ2の半径方向に相対変位自在にかつ隣接する2つの分
割ブラシとして、正極ブラシ1及び低速側負極ブラシ3
の両者間に配設されている。なお、一対の高速側負極ブ
ラシ4a・4bの位置は、従来例で示したように、高速
側の回転速度に応じて正極ブラシ1からの角度を設定し
て決められている。
【0013】ワイパモータの低速駆動時には正極ブラシ
1と低速側負極ブラシ3との間に電流を流すが、その
時、高速側負極ブラシ4a・4bが図1に示されるよう
にコンミテータ2のある隣接するセグメント(1番・1
2番)にまたがって位置している場合には、両セグメン
ト(1番・12番)間に接続されているコイル(例えば
図6のL1)にマグネット起電力による電流が流れ得
る。しかしながら、上記したように高速側正極ブラシ4
a・4bが一対の分割ブラシからなることから、両者間
に空隙があり、両高速側負極ブラシ4a・4b同士は電
気的に絶縁されているため、両高速側負極ブラシ4a・
4b間に短絡電流が直接流れることはない。
1と低速側負極ブラシ3との間に電流を流すが、その
時、高速側負極ブラシ4a・4bが図1に示されるよう
にコンミテータ2のある隣接するセグメント(1番・1
2番)にまたがって位置している場合には、両セグメン
ト(1番・12番)間に接続されているコイル(例えば
図6のL1)にマグネット起電力による電流が流れ得
る。しかしながら、上記したように高速側正極ブラシ4
a・4bが一対の分割ブラシからなることから、両者間
に空隙があり、両高速側負極ブラシ4a・4b同士は電
気的に絶縁されているため、両高速側負極ブラシ4a・
4b間に短絡電流が直接流れることはない。
【0014】なお、両高速側負極ブラシ4a・4bから
それぞれ延出された各ピグテール5a・5bは1本の共
通ピグテール5として図示されない外部接続端子に至る
ようにされているため、両ピグテール5a・5bを介し
て両高速側負極ブラシ4a・4b間に短絡電流が流れ得
る。しかしながら、ピグテール5a・5bは、高速側負
極ブラシ4a・4b内に対しては大きな抵抗となるた
め、マグネット起電力によりコイルに流れようとする電
流は、両ピグテール5a・5bを介して流れることによ
り抑制される。
それぞれ延出された各ピグテール5a・5bは1本の共
通ピグテール5として図示されない外部接続端子に至る
ようにされているため、両ピグテール5a・5bを介し
て両高速側負極ブラシ4a・4b間に短絡電流が流れ得
る。しかしながら、ピグテール5a・5bは、高速側負
極ブラシ4a・4b内に対しては大きな抵抗となるた
め、マグネット起電力によりコイルに流れようとする電
流は、両ピグテール5a・5bを介して流れることによ
り抑制される。
【0015】したがって、低速駆動時に、マグネット起
電力により、使用しない高速側負極ブラシ(4a・4
b)に短絡電流が流れて生じる反転トルクの影響を抑制
することができるため、電流リップルの乱れが小さくな
り、それに伴ってトルクむらも小さくなり、モータ駆動
時の音を小さくすることができる。また、両高速側負極
ブラシ4a・4b同士が互いに独立していることから、
摩耗量に差が生じても、何ら問題が生じることがない。
電力により、使用しない高速側負極ブラシ(4a・4
b)に短絡電流が流れて生じる反転トルクの影響を抑制
することができるため、電流リップルの乱れが小さくな
り、それに伴ってトルクむらも小さくなり、モータ駆動
時の音を小さくすることができる。また、両高速側負極
ブラシ4a・4b同士が互いに独立していることから、
摩耗量に差が生じても、何ら問題が生じることがない。
【0016】図2に、本発明に基づき上記したようにし
て構成された変速モータ用ブラシ装置におけるモータ特
性と従来のモータ特性とを比較した図を示す。モータ特
性としては、電流に対する回転速度・トルク・出力・効
率をそれぞれ示している。また図において、分割ブラシ
構造のものを実線で示し、従来の分割されていないブラ
シ構造のものを破線で示している。図に示されるよう
に、常用範囲となる最大効率点近傍での効率は分割ブラ
シ構造のものの方が高く、他の項目も同等以上の値を示
す結果となった。
て構成された変速モータ用ブラシ装置におけるモータ特
性と従来のモータ特性とを比較した図を示す。モータ特
性としては、電流に対する回転速度・トルク・出力・効
率をそれぞれ示している。また図において、分割ブラシ
構造のものを実線で示し、従来の分割されていないブラ
シ構造のものを破線で示している。図に示されるよう
に、常用範囲となる最大効率点近傍での効率は分割ブラ
シ構造のものの方が高く、他の項目も同等以上の値を示
す結果となった。
【0017】例えば、ブラシの形態以外は同じとして電
流値を4A(常用範囲内の一例)とした場合に、従来の
ものの効率が72.1%であるのに対して、分割ブラシ
構造のものの効率は74.2%になった。これは、一対
のブラシだけを設けたもの(高速側負極ブラシ無し)の
効率の75.2%とほぼ等しく、上記反転トルクの影響
をほとんど受けていないことが分かった。また、回転速
度にあっては、従来のものが1981rpmで、分割ブ
ラシ構造のものが1957rpmで、一対のブラシだけ
のものが1977rpmとなり、これも何ら問題がな
い。
流値を4A(常用範囲内の一例)とした場合に、従来の
ものの効率が72.1%であるのに対して、分割ブラシ
構造のものの効率は74.2%になった。これは、一対
のブラシだけを設けたもの(高速側負極ブラシ無し)の
効率の75.2%とほぼ等しく、上記反転トルクの影響
をほとんど受けていないことが分かった。また、回転速
度にあっては、従来のものが1981rpmで、分割ブ
ラシ構造のものが1957rpmで、一対のブラシだけ
のものが1977rpmとなり、これも何ら問題がな
い。
【0018】次に、本発明に基づくブラシ装置の他の例
を示す。上記図1では両高速側負極ブラシ4a・4b同
士を、空隙を介して互いに絶縁状態にしたが、図3に示
されるように、例えば絶縁性合成樹脂材からなるブラシ
ホルダ6の中に隔壁6aを設け、その隔壁6aを介して
両高速側負極ブラシ4a・4bを配設しても良い。これ
により、両高速側負極ブラシ4a・4bを絶縁状態に配
設することを容易に行うことができる。
を示す。上記図1では両高速側負極ブラシ4a・4b同
士を、空隙を介して互いに絶縁状態にしたが、図3に示
されるように、例えば絶縁性合成樹脂材からなるブラシ
ホルダ6の中に隔壁6aを設け、その隔壁6aを介して
両高速側負極ブラシ4a・4bを配設しても良い。これ
により、両高速側負極ブラシ4a・4bを絶縁状態に配
設することを容易に行うことができる。
【0019】また、図4に示されるように、高速側負極
ブラシ7を完全に分割するのではなく、コンミテータ2
への摺接部分にスリット8を入れて分割した形状にする
こともできる。この場合であっても、スリット8により
分割された各分割部分7a・7b間にあっては、スリッ
ト8により絶縁状態である。ブラシ内を流れる短絡電流
は、従来例のブラシ形状であればコンミテータ2の表面
近傍を通るのに対して、図4のものの場合には、図の破
線iで示されるようにブラシ7内を大きく迂回して通る
ようになる。この場合であっても、コンミテータ2の隣
接するセグメント間にマグネット起電力による短絡電流
が流れ難くなり、それによる反転トルクの影響を抑制す
ることができる。
ブラシ7を完全に分割するのではなく、コンミテータ2
への摺接部分にスリット8を入れて分割した形状にする
こともできる。この場合であっても、スリット8により
分割された各分割部分7a・7b間にあっては、スリッ
ト8により絶縁状態である。ブラシ内を流れる短絡電流
は、従来例のブラシ形状であればコンミテータ2の表面
近傍を通るのに対して、図4のものの場合には、図の破
線iで示されるようにブラシ7内を大きく迂回して通る
ようになる。この場合であっても、コンミテータ2の隣
接するセグメント間にマグネット起電力による短絡電流
が流れ難くなり、それによる反転トルクの影響を抑制す
ることができる。
【0020】なお、スリット8を入れない形状を他のブ
ラシ1・3と同一にすることができるため、同一形状の
ブラシを作り、高速側負極ブラシ7のみにスリット8を
入れる加工をすることで製造可能である。これにより、
既存の設備を更新することなく製造可能になるばかりで
なく、ブラシホルダ9も他のブラシ(1・3)のものと
同じであって良く、製造コストを低廉化し得る。
ラシ1・3と同一にすることができるため、同一形状の
ブラシを作り、高速側負極ブラシ7のみにスリット8を
入れる加工をすることで製造可能である。これにより、
既存の設備を更新することなく製造可能になるばかりで
なく、ブラシホルダ9も他のブラシ(1・3)のものと
同じであって良く、製造コストを低廉化し得る。
【0021】
【発明の効果】このように本発明によれば、高速用ブラ
シ(高速側負極ブラシ)のコンミテータへの摺接部分が
分割されていることから隣接するセグメント間で高速ブ
ラシ内に短絡電流が流れ難くなるため、ブラシを介して
短絡される位置にあるコイルにマグネット起電力による
短絡電流が流れ難くなり、それによる反転トルクの影響
を抑制することができる。これにより、電流リップルの
乱れが小さくなり、それに伴ってトルクむらが小さくな
るため効率の低下が抑制されると共に、モータ駆動時の
音も小さくすることができるため、車室近傍に配置され
るワイパモータによる作動音などの音を抑えることがで
きる。このように、本発明による変速モータ用ブラシ装
置をワイパモータに使用すると好適である。
シ(高速側負極ブラシ)のコンミテータへの摺接部分が
分割されていることから隣接するセグメント間で高速ブ
ラシ内に短絡電流が流れ難くなるため、ブラシを介して
短絡される位置にあるコイルにマグネット起電力による
短絡電流が流れ難くなり、それによる反転トルクの影響
を抑制することができる。これにより、電流リップルの
乱れが小さくなり、それに伴ってトルクむらが小さくな
るため効率の低下が抑制されると共に、モータ駆動時の
音も小さくすることができるため、車室近傍に配置され
るワイパモータによる作動音などの音を抑えることがで
きる。このように、本発明による変速モータ用ブラシ装
置をワイパモータに使用すると好適である。
【0022】また、高速用ブラシを構成する各分割ブラ
シ同士を完全に分割することにより、両分割ブラシを互
いに絶縁しかつ変位自在にすることができるため、両分
割ブラシ間を流れる短絡電流を無くすことができると共
に、摩耗量に差が生じても何ら問題なく対応し得る。な
お、両分割ブラシの各ピグテールを1本にしても、ピグ
テールを介して流れる電流はブラシ内を短絡して流れる
電流に対して大きな抵抗を受けるため、分割ブラシ間が
絶縁されているとみなすことができる。
シ同士を完全に分割することにより、両分割ブラシを互
いに絶縁しかつ変位自在にすることができるため、両分
割ブラシ間を流れる短絡電流を無くすことができると共
に、摩耗量に差が生じても何ら問題なく対応し得る。な
お、両分割ブラシの各ピグテールを1本にしても、ピグ
テールを介して流れる電流はブラシ内を短絡して流れる
電流に対して大きな抵抗を受けるため、分割ブラシ間が
絶縁されているとみなすことができる。
【0023】また、各ブラシを同じ外形で製造し、その
中から低速用ブラシとしてスリットを入れたものを形成
することにより、全く別形状の高速用ブラシを新たに作
る必要が無く、製造コストを低廉化し得る。
中から低速用ブラシとしてスリットを入れたものを形成
することにより、全く別形状の高速用ブラシを新たに作
る必要が無く、製造コストを低廉化し得る。
【図1】本発明が適用されたサードブラシ式変速モータ
の要部を示す模式図。
の要部を示す模式図。
【図2】本発明のものと従来のものとのモータ特性を示
す図。
す図。
【図3】ブラシ装置の第2の例を示す要部破断拡大図。
【図4】ブラシ装置の第3の例を示す図に対応する図。
【図5】従来のサードブラシ式変速モータの要部を軸線
方向から見た示す模式図。
方向から見た示す模式図。
【図6】コイルの巻線形態を示す模式的展開図。
1 正極ブラシ
2 コンミテータ
3 低速側負極ブラシ
4a・4b 高速側負極ブラシ
5 共通ピグテール
6 ブラシホルダ、6a 隔壁
7 高速側負極ブラシ
8 スリット
9 ブラシホルダ
11a 正極ブラシ
11b 低速側負極ブラシ
11c 高速側負極ブラシ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 3D025 AE57 AG01
5H613 AA03 BB15 BB19 BB35 GA11
GB01
Claims (4)
- 【請求項1】 コンミテータを挟んで点対称位置に配設
された一対の低速用ブラシと、前記一対の低速用ブラシ
間の所定位置に配設された高速用ブラシとを有し、 前記高速用ブラシが、少なくとも前記コンミテータに摺
接する部分を前記コンミテータの円周方向に2分割され
ていることを特徴とする変速モータ用ブラシ装置。 - 【請求項2】 前記高速用ブラシが、互いに相対変位自
在にかつ隣接して設けられた2つの分割ブラシからなる
ことを特徴とする請求項1に記載の変速モータ用ブラシ
装置。 - 【請求項3】 前記高速用ブラシが、前記低速用ブラシ
と同一外形であり、かつスリットにより分割されている
ことを特徴とする請求項1に記載の変速モータ用ブラシ
装置。 - 【請求項4】 ワイパモータに使用されることを特徴と
する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の変速モー
タ用ブラシ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001386370A JP2003189549A (ja) | 2001-12-19 | 2001-12-19 | 変速モータ用ブラシ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001386370A JP2003189549A (ja) | 2001-12-19 | 2001-12-19 | 変速モータ用ブラシ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003189549A true JP2003189549A (ja) | 2003-07-04 |
Family
ID=27595536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001386370A Pending JP2003189549A (ja) | 2001-12-19 | 2001-12-19 | 変速モータ用ブラシ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003189549A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100570996C (zh) * | 2004-02-10 | 2009-12-16 | 株式会社美姿把 | 电动机 |
JP2014501198A (ja) * | 2010-12-29 | 2014-01-20 | ヴァレオ システム デシュヤージュ | スクリーン・ワイパー駆動装置内の保護回路およびスクリーン・ワイパー駆動装置 |
JP2015186280A (ja) * | 2014-03-20 | 2015-10-22 | 株式会社デンソー | ブラシ付きモータ |
EP3007338A3 (en) * | 2008-10-07 | 2016-08-17 | MITSUBA Corporation | Electric motor and reduction motor |
-
2001
- 2001-12-19 JP JP2001386370A patent/JP2003189549A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100570996C (zh) * | 2004-02-10 | 2009-12-16 | 株式会社美姿把 | 电动机 |
EP3007338A3 (en) * | 2008-10-07 | 2016-08-17 | MITSUBA Corporation | Electric motor and reduction motor |
JP2014501198A (ja) * | 2010-12-29 | 2014-01-20 | ヴァレオ システム デシュヤージュ | スクリーン・ワイパー駆動装置内の保護回路およびスクリーン・ワイパー駆動装置 |
JP2015186280A (ja) * | 2014-03-20 | 2015-10-22 | 株式会社デンソー | ブラシ付きモータ |
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