JP2003187806A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池

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JP2003187806A
JP2003187806A JP2001385013A JP2001385013A JP2003187806A JP 2003187806 A JP2003187806 A JP 2003187806A JP 2001385013 A JP2001385013 A JP 2001385013A JP 2001385013 A JP2001385013 A JP 2001385013A JP 2003187806 A JP2003187806 A JP 2003187806A
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lithium
secondary battery
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JP2001385013A
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Akira Yamaguchi
晃 山口
Hiroaki Tanizaki
博章 谷崎
Tokuo Komaru
篤雄 小丸
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い放電容量を維持しつつ、更に充放電サイ
クル特性を向上させる。 【解決手段】 負極活物質に膨張収縮の小さい難黒鉛化
性炭素を添加した負極材料から形成される負極と、正極
材料から形成される正極と、非水電解質とから構成され
ており、負極材料に負極材料全体に対して最適な重量%
比で難黒鉛化性炭素を添加することによって、高容量を
維持しつつ、充放電サイクル特性の向上が図られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負極にリチウムの
ドープ・脱ドープ可能な負極材料を利用した非水電解質
二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】二次電池は、著しい機能向上や小型化が
図られている電子機器や通信機器等の再充電が可能であ
り、かつ高エネルギー容量を有する電源として開発が進
められている。この要求に応える二次電池としては、電
解質を用いたリチウム二次電池がある。リチウム二次電
池は、リチウム合金等の負極活物質を含有する負極材料
から形成される負極と、金属酸化物等の正極活物質を含
有する正極材料から形成される正極と、電解質とから構
成されている。
【0003】リチウム二次電池では、リチウム合金を負
極活物質に用いた場合、充電の際に、負極上にリチウム
がデンドライト析出して不活性化するため、充放電サイ
クル寿命が短くなってしまうといった問題がある。かか
るリチウム二次電池の充放電サイクル特性を改善するた
めに、リチウムイオン二次電池が開発された。
【0004】リチウムイオン二次電池には、負極活物質
に黒鉛層間へのリチウムイオンのインターカレーション
反応を利用した黒鉛材料、或いは細孔中へのリチウムイ
オンのドープ・脱ドープ作用を応用した炭素質材料が用
いられる。そのため、リチウムイオン二次電池は、負極
表面にリチウムのデンドライトが析出せず、充放電サイ
クル寿命が長くなるといった特徴がある。また、黒鉛材
料及び炭素質材料は、空気中で安定であるため、工業的
に生産する上でメリットが大きい。
【0005】しかしながら、黒鉛材料及び炭素質材料
は、リチウムイオンのインターカレーションによる負極
容量を第1ステージ黒鉛層間化合物の組成CLiに規定
されるように上限が存在する。また、従来のリチウムイ
オン二次電池おいては、炭素質材料が、工業的に炭素質
材料の徴小な細孔構造を制御することが困難であるとと
もに、比重の低下をもたらし、単位体積当たりの負極容
量ひいては単位体積当たりの電池容量の向上が図られな
いといった問題があった。
【0006】ある種の低温焼成炭素質材料では、100
0mAh/gを越える負極放電容量を示すことが知られてい
るが、対リチウム金属においては0.8V以上の電位で
高容量を有する。したがって、リチウムイオン二次電池
は、かかる低温焼成炭素質材料を負極活物質に用いて負
極を形成し、金属酸化物等を正極活物質に用いて正極を
形成した場合に、放電電圧が低下する等の問題があっ
た。
【0007】このような理由から、現状の負極炭素材料
は、今後の更なる電子機器使用の長時間化、電源の高エ
ネルギー密度化に対応することが困難と考えられてお
り、より一層リチウムのドープ・脱ドープ能力の大きい
高容量負極活物質が望まれている。そのような高容量負
極活物質としては、例えば、リチウムと合金を形成可能
なZn,Cd,Pb,Sn,Bi,Si,In,Sb,
Ge、或いはLi−Al合金等が検討されてきた。その
中でも、高容量負極活物質としては、Li−Al合金が
注目されており、また米国特許第4950566号には
Si合金について開示されている。
【0008】しかしながら、上述した負極活物質のZ
n,Cd,Pb,Sn,Bi,Si,In,Sb,G
e、Li−Al或いはLi−Si合金等は、充放電に伴
って膨張収縮する特性を有しているために、充放電サイ
クルを繰り返すたびに負極が徴粉化し、充放電サイクル
特性が極めて劣るといった問題があった。この充放電サ
イクル特性を改良するため、負極材料中にリチウムのド
ープ・脱ドープに伴う膨張収縮に関与しない化合物や合
金等を添加する方法が検討されてきた。
【0009】例えば、特開平6−325765号公報に
は、LixSi0y(x≧0,2>y>0)を組成とす
るケイ素の酸化物が添加された負極材料が開示されてい
る。また、特開平7−230800号公報には、LiS
iM0(x≧0,1>y>0,2>z>0)を組成とす
るケイ素の合金化合物を添加した負極材料が開示され、
特開平7−288130号公報には、Li−Ag−Te
系合金を添加した負極材料が開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リチウ
ムイオン二次電池では、負極に上述したようなケイ素の
酸化物や合金化合物を添加した負極材料やLi−Ag−
Te系合金を添加した負極材料を用いた場合でも、充放
電時に負極活物質の膨張収縮が起こり、負極材料全体の
膨張収縮を十分に抑制することができず、負極材料の微
粉化によって充放電サイクル劣化が起こってしまう。こ
のため、リチウムイオン二次電池では、負極活物質の高
容量を活かすことができないといった問題があった。
【0011】したがって、本発明は、このような従来の
事情に鑑みて提案されたものであり、負極材料全体の膨
張収縮を抑制し、高い放電容量を維持しつつ、充放電サ
イクル特性を向上させる非水電解質二次電池を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
本発明にかかる非水電解質二次電池は、負極活物質を含
有する負極材料から形成される負極と、正極活物質を含
有する正極材料から形成される正極と、電解質とから構
成され、負極材料に難黒鉛化性炭素を添加することを特
徴とする。
【0013】以上のように構成された本発明にかかる非
水電解質二次電池によれば、負極材料に難黒鉛化性炭素
を添加することによって、負極の導電性が向上して、負
極の初期容量の高容量化が図られる。また、本発明にか
かる非水電解質二次電池によれば、難黒鉛化性炭素によ
り、充放電時の負極活物質全体の膨張収縮が低減される
ことで微粉化が抑制され、負極の高容量化が維持される
ので充放電サイクル特性の向上が図られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態として
示すリチウムイオン二次電池について、図面を参照しな
がら詳細に説明する。リチウムイオン二次電池は、負極
と、正極と、電解質とから構成されている。
【0015】負極は、負極活物質と、難黒鉛化性炭素
と、結合剤とからなる負極材料によって形成されてい
る。負極活物質には、リチウムと合金を形成可能とする
金属、或いはリチウムと合金を形成可能とする金属の合
金化合物を用いる。リチウムと合金を形成可能とする金
属には、例えば、Zn、Cd、Pb、Sn、Bi、I
n、Sb、Ge等がある。なお、本実施の形態では、
B、Si、As等の半導体もリチウムと合金を形成可能
な金属とする。
【0016】また、リチウムと合金を形成可能とする金
属の合金化合物には、上述したリチウムと合金を形成可
能とする金属元素をMとしたとき、化学式MxM´yL
iz(M´は、Li或いはM以外の1つ以上の金属であ
り、xは0より大きい数値、y,zは0以上の数値であ
る)で表される。例えば、合金化合物には、Li−A
l、Li−Al−M1(M1は、2A族,3B族,4B
族、遷移金属元素のうち1つ以上から形成される)があ
り、M1としては、例えばAlSb、CuMgSb等が
ある。なお、上述したリチウムと合金を形成可能な金属
の中でも、Si又はSnを用いるのが好ましく、更に好
ましくはSiである。例えば、Si及びSnの合金化合
物としては、M2xSi,M2xSn(M2は、Si又
はSnを除く1つ以上の金属元素である)で表される化
合物である。具体的には、SiB,SiB,MgSi,
MgSn,NiSi,TiSi,MoSi,CoSi,
NiSi,CaSi,CrSi,CuSi,FeSi,
MnSi,NbSi,TaSi,VSi,WSi,Zn
Si等である。
【0017】なお、負極活物質には、1つ以上の非金属
元素を含む、炭素を除く4B族化合物を用いてもよい。
例えば、SiC、SiN、SiN0、GeN0、Si0
x(0<x≦2)、Sn0x(0<x≦2)、LiSi
0、LiSn0等がある。また、負極活物質には、1つ
以上の4B族元素が含まれるようにしてもよい。更に
は、リチウムを含む4B族元素以外の金属が含まれるよ
うにしてもよい。
【0018】上述した負極活物質だけでは、単体で負極
に用いた場合に、充放電の際の膨張収縮が大きくなり、
負極活物質が微粉化して、充放電サイクル劣化を起こし
やすくなってしまう。そのため、リチウムイオン二次電
池には、充放電サイクル劣化を改善するために、上述し
た負極活物質に対してリチウムドープ時の寸法変化が少
ない難黒鉛化性炭素が添加される。
【0019】難黒鉛化性炭素は、002面間隔が0.3
7nm以上、真密度が1.70g/cm未満、空気中での示差
熱分析(以下、DTAと称する)において700℃以上
に発熱ピークを持たないという物性パラメータを有し、
リチウムのドープ・脱ドープ量が大きく単体でも負極材
料としても用いることができる。難黒鉛化性炭素は、例
えば、フルフリルアルコール或いはフルフラールのホモ
ポリマー、コポリマー又は他の樹脂との共重合よりなる
フラン樹脂を焼成して炭素化することにより生成され
る。他の樹脂としては、フェノール樹脂やアクリル樹
脂、ハロゲン化ビニル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミ
ドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセチレン、ポリ
(p−フェニレン)等の共役系樹脂、セルロース及びそ
の誘導体、任意の有機高分子系化合物等も難黒鉛化性炭
素の原料として用いられる。
【0020】また、難黒鉛化性炭素は、特定のH/O原
子比を有する石油ピッチに酸素を含有する官能基を導入
(いわゆる酸素架橋)したものも上述したフラン樹脂と
同様に、炭素化の過程(400℃以上)で溶融すること
なく固相状態で生成される。
【0021】石油ピッチは、コールクール、エチレンボ
トム油、原油等の高温熱分解で得られるタール類、アス
ファルト等を蒸留(真空蒸留、常圧蒸留、スチーム蒸
留)、熱重縮合、抽出、化学重縮合等の操作によって得
られる。石油ピッチは、H/O原子比が重要であり、難
黒鉛化性炭素とするためには、このH/O原子比を0.
6〜0.8としなければならない。
【0022】これらの石油ピッチは、酸素を含む官能基
が適宜な方法によって導入されるが、例えば硝酸、混
酸、硫酸、次亜塩素酸等の水溶液による湿式法、或いは
酸化性ガス(空気、酸素)による乾式法、更には硫黄、
硝酸アンモニア、過硫酸アンモニア、塩化第二鉄等の固
体試薬による反応法等が採用される。
【0023】また、石油ピッチは、官能基の導入による
酸素含有率も特に限定していないが、好ましくは3%以
上、更に好ましくは5%以上である。酸素含有率は、最
終的に製造される炭素材料の結晶構造に影響を与える。
そのため、石油ピッチは、酸素含有率を上述した範囲と
したとき、002面間隔を0.37nm以上、空気気流中
でのDTAにおいて700℃以上に発熱ピークを持たな
い特性パラメータを示すので高容量負極となる。
【0024】また、酸素架橋処理によって固層炭素化過
程を経て難黒鉛化性炭素となる有機材料を使用すること
も可能であり、酸素架橋を行うための処理方法は限定さ
れない。
【0025】上述したように、難黒鉛化性炭素は、原料
に有機材料を用いて生成させた場合、例えば、300〜
700℃で炭化した後、昇温速度毎分1〜100℃、到
達温度900〜1300℃、到達温度での保持時間0〜
50時間程度の条件で焼成して生成し、場合によっては
炭化操作を省略してもよい。また、焼成を行う際には、
雰囲気条件が重要であり、焼成時に発生する種々の揮発
成分を除去することによって高容量の材料を生成するこ
とができる。焼成雰囲気条件としては、不活性ガス雰囲
気が好ましく、原料1g当たり0.1ml/分以上の流量の
不活性ガス雰囲気で行うことが更に好ましい。更には、
焼成雰囲気条件として、真空排気中で焼成を行うことに
より、揮発成分の影響が全くない優れた材料を得ること
ができ、最も好ましい方法である。難黒鉛化性炭素は、
粉砕、分級して負極材料に供されるが、この粉砕は炭
化、か焼、高温熱処理の前後或いは昇温過程の間いずれ
で行ってもよい。
【0026】以上のことから、負極は、上述した負極活
物質と、難黒鉛化性炭素と、結合剤とからなる負極材料
から形成されている。なお、負極材料には、負極活物
質、難黒鉛化性炭素及び結合剤以外の材料を含んでいて
もよい。その材料は、負極電極の導電性を向上させる等
の目的で添加される。例えば、人造黒鉛、天然黒鉛、カ
ーボンブラック類等の炭素質材料がある。また、負極材
料には、充放電に寄与しない材料を含んでいてもよい。
負極を形成する際の結合材としては、ポリテトラフルオ
ロエチレンやポリフッ化ビニリデン等がある。
【0027】正極は、正極活物質と結合剤とからなる正
極材料から形成されている。正極活物質は、金属酸化
物、金属硫化物又は特定のポリマーからなる。例えば、
正極活物質には、TiS、MoS、NbSe、V0等の
リチウムを含有しない金属硫化物又は酸化物、或いは化
学式LixMO(式中、Mγは1種以上の遷移金属を表
し、xは電池の充放電状態によって異なり、通常0.0
5≦x≦1.10である)で表される化合物を主体とす
るリチウム複合酸化物等がある。
【0028】なお、リチウム複合酸化物を構成する遷移
金属Mとしては、Co、Ni、Mn等が好ましい。リチ
ウム複合酸化物としては、例えばLiCoO、LiNi
O、LixNiyCoO(式中、x、y、は電池の充放
電状態によって異なり、通常0<x<1、0.7<y<
1.02である)、スピネル型構造を有するリチウムマ
ンガン複合酸化物等がある。リチウム複合酸化物は、高
電圧を発生でき、エネルギー密度的に優れた正極活物質
である。なお、正極材料には、これらの正極活物質を複
数種含有するようにしてもよい。また、正極を形成する
際の結合剤としては、ポリテトラフルオロエチレンやポ
リフッ化ビニリデン等を、導電剤としては人工黒鉛やカ
ーボンブラック等を用いる。
【0029】電解質には、非水溶媒に電解質塩を溶解さ
せた非水電解液、電解質塩を含有させた固体電解質、或
いは非水溶媒と電解質塩とからなるマトリックスを有機
高分子に含浸させてゲル状としたゲル状電解質のいずれ
も用いることができる。
【0030】非水電解液は、有機溶媒と電解質塩とを適
宜組み合わせて調製される。有機溶媒は、非水電解液系
の電池に使用されているものであればいずれも用いるこ
とができる。有機溶媒には、例えばプロピレンカーボネ
ート、エチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、
ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、1,2
−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、γー
ブチロラクトン、テトラビドロフラン、2−メチルテト
ラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4メチル1,
3ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチ
ルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ア
ニソール、酢酸エステル、酪酸エステル、プロピオン酸
エステル等がある。電解質塩には、非水電解液系の電池
に用いられるものであればいずれも用いることができ、
例えば、LiClO、LiAsF,LiPF、LiB
F、LiB(CH)、CHSOLi、CFSOLi、L
iCl、LiBr等がある。
【0031】固体電解質には、リチウムイオン導電性を
有する材料であれば無機固体電解質、高分子固体電解質
のいずれも用いられる。無機固体電解質には、例えば窒
化リチウム、ヨウ化リチウム等がある。高分子固体電解
質は、上述した電解質塩を含有する高分子化合物からな
る。高分子化合物には、ポリエチレンオキサイド、図架
橋体などのエーテル系高分子、ポリメタクリレートエス
テル系及びアクリレート系などを単独或いは分子中に共
重合、又は混合して用いることができる。
【0032】ゲル状電解質マトリックスには、上記非水
電解液を吸収してゲル化するものであれば種々の有機高
分子を使用できる。有機高分子には、例えば、ポリビニ
リデンフルオロライドやポリビニリデンフルオロライド
−co−ヘキサフルオロプロピレン等のフッ素系高分
子、ポリエチレンオキサイドや図架橋体等のエーテル系
高分子、又はポリアクリロニトリル等がある。特に、ゲ
ル状電解質のマトリックスには、酸化還元安定性からフ
ッ素系高分子を用いることが望ましい。また、ゲル状電
解質のマトリックスは、非水電解液中の電解質塩を含有
させることによりイオン導電性が付与されている。
【0033】以上のように、本発明を適用したリチウム
イオン二次電池は、負極活物質に膨張収縮の小さい難黒
鉛化性炭素を添加した負極材料からなる負極を用いるこ
とによって、負極の導電性が向上して、負極の初期容量
の高容量化が図られる。また、本発明を適用したリチウ
ムイオン二次電池によれば、難黒鉛化性炭素により、充
放電時の負極活物質全体の膨張収縮が低減され微粉化が
抑制され、負極の高容量化が維持されるので、充放電サ
イクル特性の向上が図られる。
【0034】なお、本発明を適用したリチウムイオン二
次電池は、電池形状について特に限定されることはな
く、円筒型、角型、コイン型、ボタン型等の種々の形状
にも用いられる。また、リチウムイオン二次電池系内に
存在するリチウムは、必ずしもすべて正極或いは負極か
ら供給される必要はなく、電極或いは電池の製造過程
で、電気化学的に正極或いは負極にドープされるように
してもよい。
【0035】
【実施例】以下、本発明を適用したリチウムイオン二次
電池の実施例及び比較例について具体的に説明する。こ
こでは、リチウムイオン二次電池の形状としてコイン型
セルを用いて行った。
【0036】実施例1 先ず、負極を次のようにして作製した。負極活物質とし
て用いたMgSiは、粉砕して平均粒径15μmとし
た。負極は、MgSi粉末50重量%と難黒鉛化性炭素
40重量%と、結合剤としてポリビニリデンフルオライ
ド(PVdF)10重量%とを混合し、nメチルピ口リ
ドンを溶媒としてスラリー状にした。次に負極は、銅箔
集電体上にスラリー状にしたものを塗布し、乾燥して、
直径15.5mmのペレット状に打ち抜いて作製された。
【0037】次に、正極を作製した。正極活物質として
用いたLiCoOは、炭酸リチウムと炭酸コバルトとを
0.5モル対1モルの比率で混合し、空気中、900℃
で5時間焼成して生成した。なお、正極には、導電剤と
してグラファイトを、結合材としてポリフッ化ビニリデ
ン(PVdF)を用いた。次に、正極材料は、LiCo
O91重量%と、グラファイト6重量%と、ポリフッ化
ビニリデン(PVdF)3重量%とを混合して調製し、
N−メチル−2−ピロリドン溶媒に分散させてスラリー
状とした。正極は、この正極材料を正極集電体である厚
さ20μmのアルミニウム箔の両面に均一に塗布し、乾
燥後、ロールプレス機で圧縮成型し、直径15.5mmの
ペレット状に打ち抜いて作製した。
【0038】次に、得られた正極、負極及び厚さ25μ
mの徴孔性ポリプロピレンフィルムからなるセパレータ
を順次積層し、炭酸エチレン30容量%と炭酸ジエチル
70容量%との混合溶媒中にLiPF1.0mol/lとを
溶解させた非水電解液を注入して、直径20mm、高さ
2.5mmのコイン型セルを作製した。
【0039】実施例2 実施例2は、MgSi粉末45重量%と、難黒鉛化性炭
素45重量%と、ポリビニリデンフルオライド(PVd
F)10重量%とを混合した以外は実施例1と同様にし
てコイン型セルを作製した。
【0040】実施例3 実施例3は、MgSi粉末40重量%と、難黒鉛化性炭
索50重量%と、ポリビニリデンフルオライド(PVd
F)10重量%とを混合した以外は実施例1と同様にし
てコイン型セルを作製した。
【0041】実施例4 実施例4は、MgSi粉末60重量%と、難黒鉛化性炭
素30重量%と、ポリビニリデンフルオライド(PVd
F)10重量%とを混合した以外は実施例1と同様にし
てコイン型セルを作製した。
【0042】実施例5 実施例5は、MgSi粉末80重量%と、難黒鉛化性炭
素10重量%と、ポリビニリデンフルオライド(PVd
F)10重量%とを混合した以外は実施例1と同様にし
てコイン型セルを作製した。
【0043】実施例6 実施例6は、MgSi粉末85重量%と、難黒鉛化性炭
素5重量%と、ポリビニリデンフルオライド(PVd
F)10重量%とを混合した以外は実施例1と同様にし
てコイン型セルを作製した。
【0044】実施例7 実施例7は、MgSi粉末をSiNO粉末に変えて用い
る以外は実施例1と同様にしてコイン型セルを作製し
た。
【0045】比較例1 比較例1は、MgSi粉末20重量%と、難黒鉛化性炭
素70重量%と、ポリビニリデンフルオライド(PVd
F)10重量%とを混合した以外は実施例1と同様にし
てコイン型セルを作製した。
【0046】比較例2 比較例2は、MgSi粉末88重量%と、難黒鉛化性炭
素2重量%と、ポリビニリデンフルオライド(PVd
F)10重量%とを混合した以外は実施例1と同様にし
てコイン型セルを作製した。
【0047】上述した実施例及び比較例のリチウムイオ
ン二次電池について、充放電サイクル特性を評価した。
評価方法は、各リチウムイオン二次電池に対して、20
℃、10mAの定電流定電圧充電を上限4.2Vまで行
い、次に10mAの定電流放電を終止電圧2.5Vまで行
い、同一の充放電条件で充放電を100サイクル行い、
1サイクル目の放電容量を100とした場合の100サ
イクル目の放電容量維特率を求めた。その結果を表1に
示す。
【0048】
【表1】
【0049】表1から、難黒鉛化性炭素含有量と1サイ
クル目放電容量との関係を図1に示す。なお、図1中の
破線で示すグラフは、1サイクル目放電容量を示し、実
線で示すグラフは、100サイクル目放電容量維持率を
示す。表1及び図1に示すように、比較例1のリチウム
イオン二次電池では、負極材料全体に対して70重量%
の難黒鉛化性炭素を負極材料に添加した場合、充放電サ
イクル特性は良好であるが、1サイクル目の放電容量が
他のリチウムイオン二次電池に比べて低容量になった。
このように1サイクル目の放電容量が低容量となったの
は、使用合金粉末量が少量であることからである。
【0050】また、比較例2のリチウムイオン二次電池
は、負極材料全体に対して2重量%の難黒鉛化性炭素を
添加した場合、1サイクル目の放電容量は低容量とな
り、充放電サイクル特性も劣化した。比較例2のよう
に、1サイクル目の放電容量が低容量となることは、充
電時に膨張した合金が放電時に収縮する際に、放電容量
が少くなすぎるため導電性が低く放電不能に陥ったため
である。また、比較例2では、導電性が低いことによっ
て充放電サイクル特性も劣化してしまう。
【0051】上述した比較例に対して、実施例1乃至実
施例7のリチウムイオン二次電池は、負極材料全体に対
して5〜50重量%の難黒鉛化性炭素を負極材料に添加
することによって、1サイクル目放電容量は比較例1及
び比較例2に比べ、十分大きくなり、更に100サイク
ル目の容量維持率も向上した。したがって、リチウムイ
オン二次電池は、難黒鉛化性炭素の添加量を5〜50重
量%にすることにより、1サイクル目放電容量と100
サイクル目の容量維持率とは共に向上した。
【0052】なお、実施の形態で示したリチウムイオン
二次電池以外に、ポリマーリチウム電池やナトリウムを
用いた二次電池等にも適用される。
【0053】以上のことからも明らかなように、本発明
を適用したリチウムイオン二次電池では、負極材料全体
に対して、最適な重量%比で負極材料に難黒鉛化性炭素
を添加することにより、負極の導電性が向上して、負極
の初期高容量化が図られる。また、本発明を適用したリ
チウムイオン二次電池は、充放電時に難黒鉛化性炭素は
ほとんど膨張収縮しないため、負極材料全体の膨張収縮
が低減され、負極材料の微粉化が抑制され、高容量化が
維持されことから、充放電サイクル特性の向上が図れ
る。
【0054】なお、難黒鉛化性炭素の負極活物質に対す
る最適な重量%比は、負極材料の全体に対して5重量%
以上50重量%以下が好ましいが、より好ましくは10
重量%以上45重量%以下である。
【0055】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明によ
れば、負極活物質に難黒鉛化性炭素を添加することによ
って、負極の導電性が向上して、負極の初期容量の高容
量化が図られる。また、本発明によれば、添加した難黒
鉛化性炭素により、充放電時の負極活物質全体の膨張収
縮が低減されるので微粉化が抑制される。したがって、
本発明によれば、負極の高容量化が維持されることによ
り、充放電サイクル特性の向上が図られ、長期間の使用
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例で作製されたリチウムイオン二次電池
の1サイクル目放電容量及び100サイクル目放電容量
維持率の特性を示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小丸 篤雄 福島県安達郡本宮町字樋ノ口2番地 ソニ ー福島株式会社内 Fターム(参考) 5H029 AJ03 AJ05 AK02 AK05 AK16 AK18 AL02 AL03 AL06 AL12 AL18 AM03 AM04 AM05 AM07 AM12 AM16 CJ08 DJ16 DJ17 HJ01 5H050 AA07 BA15 CA02 CA07 CA08 CA09 CA11 CB07 CB12 CB29 FA17 FA19 GA10 HA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負極活物質を含有する負極材料から形成
    される負極と、 正極活物質を含有する正極材料から形成される正極と、 電解質とから構成され、 上記負極材料に難黒鉛化性炭素を添加することを特徴と
    する非水電解質二次電池。
  2. 【請求項2】 上記難黒鉛化性炭素は、上記負極材料の
    全体に対して5重量%以上50重量%以下の割合で添加
    することを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電
    池。
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