JP2003185941A - ファブリペローフィルタ - Google Patents

ファブリペローフィルタ

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JP2003185941A
JP2003185941A JP2001387273A JP2001387273A JP2003185941A JP 2003185941 A JP2003185941 A JP 2003185941A JP 2001387273 A JP2001387273 A JP 2001387273A JP 2001387273 A JP2001387273 A JP 2001387273A JP 2003185941 A JP2003185941 A JP 2003185941A
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JP2001387273A
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Atsuhiko Kanbara
敦彦 蒲原
Tetsuya Watanabe
哲也 渡辺
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Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可動鏡に反りが発生せず光学的活性領域が広
く、可動鏡の傾きを容易に制御することができ、製造の
容易なファブリペローフィルタを提供すること。 【解決手段】 固定鏡と可動鏡とを有するァブリペロー
フィルタにおいて、固定鏡が形成される固定基板と、固
定基板にスペーサを介して接続される可動基板と、可動
基板が方形溝状にエッチングされて薄肉に形成される導
電性を有するダイアフラムと、可動基板のダイアフラム
に囲まれる位置に厚肉に形成されると共に可動鏡が形成
される突起部と、固定鏡上に形成され前記ダイアフラム
に対向配置される固定電極と、固定電極上に形成される
絶縁膜とを有し、固定電極とダイアフラムとの間に駆動
電圧を印加して発生する静電力により可動基板を駆動し
てギャップを可変としたことを特徴とするファブリペロ
ーフィルタ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、任意所望の波長の
光を選択して透過させるファブリペローフィルタに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ファブリペローフィルタは、反射率の高
い固定鏡と可動鏡との間にギャップを形成させ、互いに
向かい合わせた光学フィルタであり、可動鏡を固定鏡の
方向に変位させてギャップの大きさを変化させ、ギャッ
プの大きさに応じた波長を選択して透過させるものであ
る。
【0003】そして、特定の中心波長λで動作するよう
に設計されたファブリペローフィルタにおいては、固定
鏡と可動鏡の厚さdは、λ/4=nd(n:屈折率)の
条件を満たすように製造される。そして、ファブリペロ
ーフィルタは、2nD=Nλ’(n:屈折率,N:整
数,D:ギャップの大きさ)の条件を満たす光の波長
λ’を選択して透過させる。
【0004】図5は従来のファブリペローフィルタの縦
断面図である。図5において、20はSi基板、21は
固定鏡であり、Si基板20上に形成されるSiO2/
TiO2等からなる多層光学薄膜により構成される。2
2は固定電極に対向配置される可動鏡であり、例えばS
iO2/TiO2等からなる多層光学薄膜により構成さ
れる。
【0005】23は固定鏡21の中心部が光学的活性領
域24として露出するように固定鏡21上に形成される
固定電極であり、例えばAu膜で構成されている。25
は可動鏡22を支持する支持膜であり、固定鏡21と可
動鏡22の間にギャップを形成するための例えばポリイ
ミドからなるスペーサ26a,26bを介して固定電極
23に接続されている。そして、支持膜25は、Al膜
からなる可動電極25aとSiN膜25bの多層膜から
構成されている。
【0006】そして、固定電極23と可動電極25aの
間に任意所望の波長選択電圧(駆動電圧)を印加して静
電力を発生させることにより可動鏡22を駆動させて固
定鏡21と可動鏡22の間に形成されるギャップの大き
さを変化させることにより、ファブリペローフィルタは
そのギャップの大きさに対応する任意所望の波長の光を
選択して透過させる。
【0007】尚、ファブリペローフィルタの製造にあた
っては、Si基板20上に固定鏡21を構成する多層光
学薄膜を堆積させた後、固定電極23となるAu膜を蒸
着し、その後Au膜の中央部をエッチング除去して光学
的活性領域24を形成する。そしてスペーサ26a,2
6bとなるポリイミドを前面塗布した後、支持膜25と
なるAl膜25a及びSiN膜25bを堆積させて中央
部をエッチング除去し、除去された中央部に可動鏡22
となる多層光学薄膜を堆積させて支持膜25により支持
させる。そして、スペーサ26a,26bを残してポリ
イミドをエッチング除去し、エアギャップ構造を作製す
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなフ
ァブリペローフィルタにおいては、次のような問題点が
あった。 (1) 支持膜により可動鏡を支持しているため、Si
基板の応力、可動鏡の応力などにより可動鏡に反りが生
じ、光学的な性能(半値幅等)を制御するために可動鏡
を構成する多層光学薄膜の層数を増やすことが困難であ
る。 (2) 製造における位置合わせを容易にするために光
学的活性領域を大きくしたいが、可動鏡の反りを回避す
るためには可動鏡を形成する領域を狭くする必要があ
り、光学的活性領域の大きさが制限される。 (3) スペーサをポリイミドによって形成しているた
め、その高さのばらつきが大きくなり可動鏡が傾いた状
態となる。この場合、半値幅が広がる等の光学的な性能
を低下させるが、その傾きを制御することが困難であ
る。 (4)可動鏡を構成するTiO2は化学的に安定なため
パターニングが困難であり、可動鏡の形成に際してリフ
トオフの使用、蒸着時におけるハードマスクの使用等が
必要となり、製造プロセスが制約を受ける。
【0009】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、可動鏡に反りが発生せず光学的活
性領域を広く、可動鏡の傾きを容易に制御することがで
き、製造の容易なファブリペローフィルタを提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1におい
ては、固定鏡とこの固定鏡に大きさ可変のギャップを有
して対向配置される可動鏡とを有し、前記ギャップに対
応する任意所望の波長の光を選択して透過させるファブ
リペローフィルタにおいて、前記固定鏡が形成される固
定基板と、前記固定基板にスペーサを介して接続される
可動基板と、前記可動基板の前記固定基板に対向しない
面が方形溝状にエッチングされて薄肉に形成される導電
性を有するダイアフラムと、前記可動基板の前記ダイア
フラムに囲まれる位置に厚肉に形成されると共に前記可
動鏡が形成される突起部と、前記固定鏡上に形成され前
記ダイアフラムに対向配置される固定電極と、前記固定
電極上に形成される絶縁膜とを有し、前記固定電極と前
記ダイアフラムとの間に駆動電圧を印加して発生する静
電力により前記可動基板を駆動して前記ギャップを可変
としたことを特徴とするファブリペローフィルタであ
る。
【0011】本発明の請求項2においては、請求項1記
載のファブリペローフィルタにおいて、前記固定基板及
び前記突起部はSiであり、前記固定鏡及び前記可動鏡
はSiまたはSiとSiO2の多層膜で構成されること
を特徴とするファブリペローフィルタである。
【0012】本発明の請求項3においては、請求項1記
載のファブリペローフィルタにおいて、前記可動基板の
前記固定基板に対向する面と前記スペーサは導電性を有
し、前記スペーサに接触するように形成され前記ダイア
フラムに通電可能とする駆動電極を設け、前記固定電極
と前記駆動電極との間に前記駆動電圧を印加するように
したことを特徴とするファブリペローフィルタである。
【0013】本発明の請求項4においては、請求項3記
載のファブリペローフィルタにおいて、前記ギャップの
大きさを検出するギャップ検出部と、前記ギャップ検出
部で検出されたギャップの大きさに基づいて所望のギャ
ップを得るための駆動電圧を算出して前記固定電極と前
記駆動電極との間に印加するギャップ制御部、とを設け
たことを特徴とするファブリペローフィルタである。
【0014】本発明の請求項5においては、請求項4記
載のファブリペローフィルタにおいて、前記固定電極は
複数個設けられ、前記ギャップ検出部は複数のギャップ
の大きさを検出し、前記ギャップ制御部は、前記ギャッ
プ検出部で検出された複数のギャップの大きさに基づい
て複数の駆動電圧を複数の固定電極ごとに算出して印加
することを特徴とするファブリペローフィルタである。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例について図
面を用いて説明する。図1は、本発明によるファブリペ
ローフィルタの構成を示す断面図である。
【0016】図1において、1は例えばSiの固定基
板、2は固定基板1上に形成される固定鏡、3a,3b
はスペーサ、4は例えばSiの可動基板、5はダイアフ
ラム、6は突起部、7は可動鏡、8a,8bは固定電
極、9は光学的活性領域、10は絶縁膜、11は駆動電
極、12は固定基板1の下部に形成され、反射による光
の損失を防ぐための反射防止膜である。
【0017】固定鏡2はフィルタの中心波長λの1/4
波長に相当する光学膜厚を有するSiの単層又はSi/
SiO2の多層膜からなり、固定電極8a,8bはこの
固定鏡2上に形成され、この固定電極8a,8bに囲ま
れる部分には固定鏡2が露出した光学的活性領域9が形
成されている。
【0018】そして、可動基板4は固定基板1の固定電
極8a,8bが形成される面に対向配置され、固定鏡2
と可動鏡7との間にギャップを形成するための導電性の
スペーサ3a,3bによって固定基板1に接続されてい
る。尚、可動基板4の固定基板1に対向する面は導電性
を有するように、例えばイオン注入などにより不純物が
高濃度にドープされている。
【0019】そして、可動基板4はセンターボス構造と
なっており、可動基板4の固定基板1に対向しない面が
異方性エッチングされて薄肉で方形溝状のダイアフラム
5が形成されると共に、ダイアフラム5に囲まれる位置
(センター)に厚肉の突起部6(ボス)が形成されてい
る。尚、ダイアフラム5は固定電極8a,8bに対向
し、突起部6は光学的活性領域9に対向する位置に配置
されている。
【0020】そして、可動鏡7は突起部6の固定鏡2と
対向する面に形成され、光学的活性領域9内の固定鏡2
と可動鏡7との間にギャップが形成されている。尚、可
動鏡7は、固定鏡2との間で干渉により特定波長を透過
させる例えばSiの単層又はSi/SiO2からなる多
層膜反射鏡である。
【0021】そして、絶縁膜10は例えばSiO2であ
り、固定電極8a,8b上に形成される。この絶縁膜1
0の膜厚d’は、2n’d’=Nλ’(n’:絶縁膜1
0の屈折率,N:整数,λ’:光の波長)の条件を満た
すようにすればフィルタに与える光学特性上の影響は少
ない。
【0022】そして、駆動電極11はスペーサ3aに接
触するように絶縁膜10を介して固定基板1上に形成さ
れている。また、反射防止膜12は例えばSiO2であ
り、固定基板1の裏面に形成されている。
【0023】そして、固定電極8a,8bと駆動電極1
1との間に駆動電圧を印加すると、ダイアフラム5と固
定電極8a,8bとの間に静電力が発生し、薄肉のダイ
アフラム5がばねとして機能することにより可動基板4
が駆動され、突起部6に形成された可動鏡7が固定鏡2
の方向に変位することによりギャップの大きさが駆動電
圧に応じた大きさに変化する。尚、ダイアフラム5の固
定電極8a,8bに対向する位置に導電性部材を設け
て、固定電極8a,8bとの間に静電力を発生させるよ
うにしても良い。
【0024】この場合、絶縁膜10が固定電極8a,8
b上に形成されているので固定電極8a,8bとダイア
フラム5とは絶縁されており、例えばフィルタの製造時
やフィルタの動作時に過大電圧が固定電極8a,8bと
ダイアフラム5の間に印加された場合にもそれらの間に
過大電流が流れることはない。従って、過大電圧印加時
にも固定電極8a,8bとダイアフラム5が融着するこ
とはなく、フィルタが破壊されることなく正常な動作を
確保することができる。
【0025】そして、可動基板4の上方から例えば通信
波長帯域であるC−band(波長1.53μm〜1.
56μm)内の波長1.55μmの光が光ファイバーを
介して入射した場合、Siは波長1.55μmの光に対
して透明であるので、可動鏡7を通り抜け、ギャップの
大きさに対応した所望の波長の光がファブリペローフィ
ルタにより選択されて固定鏡2の下部より出射される。
【0026】この場合、固定鏡2及び可動鏡7はSiの
単層又はSi/SiO2の多層膜で構成されているの
で、フォトエッチング等の既知の半導体製造技術により
容易に形成することができる。また、Siの屈折率
(3.4)はTiO2の屈折率(2.3)に比べて大き
いため薄い膜厚(少ない積層数)で急峻な透過特性を持
つファブリペローフィルタを実現することができる。
【0027】次に本発明によるファブリペローフィルタ
の一例についてさらに詳細に説明する。尚、以下の図面
において、図1と重複する部分は同一番号を付してその
説明は適宜に省略する。
【0028】図2は、本発明の一実施例の構成を示す断
面図であり、図3は図2に示したファブリペローフィル
タの固定基板の平面図、図4は可動基板の平面図であ
る。尚、図2における固定基板及び可動基板は図3、図
4におけるA−A’断面図である。
【0029】図2及び図3において、1は例えばSiの
固定基板、2は固定基板上の所定の領域に選択的に形成
された固定鏡であり、例えばSiの単層又はSi/Si
O2等からなる多層光学薄膜が堆積されて形成されてい
る。この場合、固定鏡2は、固定基板1上に形成された
例えばPolySi/SiO2からなる多層膜13がパ
ターニングされた領域の内部に形成される。
【0030】そして、8a,8b,8c,8dは光学的
活性領域9を挟み込むように固定鏡2上に形成された固
定電極であり、それぞれ取出し電極14a,14b,1
4c,14dが接続されている。3a,3b,3c
,3dは固定電極8a,8b,8c,8dを取り囲
むように多層膜13上に形成されるスペーサであり、例
えば多層膜13からCr膜17、絶縁膜10、Au膜1
8が順次積層された多層膜がパターニングされて形成さ
れている。尚、スペーサ3aを構成するAu膜18は
駆動電極11として機能するものである。
【0031】図2及び図4において、4は可動基板であ
り、例えばSi基板4aとSiO2膜4bと導電性を有
するSiの活性層4cとからなるSOI基板である。5
はダイアフラムであり、Si基板4aを溝状にSiO2
膜4bに達するまで方形溝状に異方性エッチングするこ
とにより形成され、エッチングにより残される中央の厚
肉の突起部6と、活性層4cの厚さで突起部6を挟み込
む(取り囲む)ように方形溝状に形成される薄肉のダイ
アフラム5とによりセンターボス構造が形成されてい
る。
【0032】7は突起部6上のSiO2膜4bと活性層
4cが選択的に除去された部分に形成された可動鏡であ
り、例えばSiの単層又はSiO2/TiO2等からな
る多層膜光学薄膜(多層膜反射鏡)が堆積されて形成さ
れている。
【0033】そして、3a,3b,3c,3d
はダイアフラム5を取り囲むように活性層4c上に形成
されるスペーサであり、例えば活性層4c上にCr膜と
Au膜が順次積層された金属多層膜がパターニングされ
て形成されている。
【0034】そして、可動鏡7と固定鏡2の光学的活性
領域9とが対向してギャップを形成ように、スペーサ3
と3a、スペーサ3bと3b、スペーサ3c
と3c、スペーサ3dと3dとをそれぞれ接続
し、固定基板1と可動基板4とを固定することにより、
図2に示すようなファブリペローフィルタが形成され
る。
【0035】この場合、スペーサ3aと3aによっ
てスペーサ3aが、スペーサ3bと3bによってス
ペーサ3bが、スペーサ3cと3cによってスペー
サ3cが、スペーサ3dと3dによってスペーサ3
dが形成される。
【0036】そして、図2において、ギャップの大きさ
を検出するギャップ検出部15が駆動電極11と図3に
おける取出し電極14a,14b,14c,14dの少
なくとも一つに接続されており、ギャップ制御部16が
駆動電極11と図3における取出し電極14a,14
b,14c,14dの少なくとも一つに接続されると共
にギャップ検出部15に接続されている。
【0037】ギャップ検出部15は、例えば、駆動電極
11と取出し電極14a,14b,14c,14dの少
なくとも一つとの間に微小振幅の交流電圧を印加し、ダ
イアフラム5と固定電極8a,8b,8c,8dの少な
くとも一つの間の静電容量をインピーダンスを測定する
ことにより検出し、検出された静電容量に基づいてギャ
ップの大きさを検出し、ギャップ制御部16に出力す
る。
【0038】そして、ギャップ制御部16は、ギャップ
検出部15で検出されたギャップの大きさに基づいて所
望のギャップを得るための駆動電圧を算出し、取出し電
極14a,14b,14c,14d(固定電極8a,8
b,8c,8d)のそれぞれと駆動電極11との間に印
加する。
【0039】この場合、ダイアフラム5と固定電極8
a,8b,8c,8dとの間に静電力が発生し、薄肉の
ダイアフラム5がばねとして機能することにより可動基
板4が駆動され、突起部6に形成された可動鏡7が固定
鏡2の方向に変位することによりギャップの大きさが駆
動電圧に応じた大きさに変化する。
【0040】そして、可動基板4の上方から光が入射し
た場合、光は可動鏡7を通り抜け、ギャップの大きさに
対応した所望の波長の光がファブリペローフィルタによ
り選択されて固定鏡2の下部より出射される。
【0041】次に、可動鏡の傾きの制御について説明す
る。まず、ギャップ検出部15によって、取出し電極1
4a,14b,14c,14dそれぞれとそれらに対向
するダイアフラム5との複数のギャップを個別に検出す
る。即ち、可動鏡7と固定鏡2との位置により異なる複
数のギャップの大きさを検出することにより、可動鏡7
の傾きを検出する。
【0042】そして、ギャップ制御部16によって取出
し電極14a,14b,14c,14dそれぞれについ
て個別に、可動鏡7の傾きが小さくなるような複数の駆
動電圧を算出する。そして、算出された複数の駆動電圧
を、取出し電極14a,14b,14c,14dそれぞ
れと駆動電極11との間に個別に印加することにより、
可動鏡7の傾きが補正され、所望のギャップを得る。
【0043】上述のようなファブリペローフィルタによ
れば、可動鏡7は厚肉の突起部6に形成されているので
反りを発生させることはなく、光学的な性能(半値幅
等)を制御するために可動鏡7を構成する多層光学薄膜
の層数を増やすことが可能となる。
【0044】また、可動鏡7に反りが発生することがな
いため、可動鏡7を大きくして光学的活性領域を9を大
きくすることができるので、結果として固定基板1と可
動基板4の位置合わせを容易にすることができる。
【0045】また、可動鏡7の傾きを検出して補正する
ことができるので、半値幅が広がる等の光学的な性能を
低下させることがないように、ファブリペローフィルタ
を駆動することができる。
【0046】また、可動基板4に形成されているダイア
フラム5に、固定基板1に形成された駆動電極11から
スペーサ3aを介して通電するようにしたので、可動基
板4側に電極を設ける必要がなく、固定基板1側だけに
必要な電極を形成することができ、配線構造を簡素にす
ることができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
可動鏡に反りが発生せず、光学的活性領域を広くし可動
鏡の傾きを容易に制御することができるファブリペロー
フィルタを提供することができる。
【0048】また、本発明によれば、絶縁膜を固定電極
上に形成したので過大電圧が固定電極とダイアフラムの
間に印加された場合にもそれらの間に過大電流が流れる
ことはなく、固定電極とダイアフラムとが融着すること
を防止することができる。
【0049】また、本発明によれば、固定鏡及び可動鏡
をTiO2よりも屈折率の大きいSiの単層又はSi/
SiO2の多層膜で構成したので、フォトエッチング等
の既知の半導体製造技術により容易にパターニングする
ことができ、TiO2を使用した場合に比べて急峻な透
過特性を持つファブリペローフィルタを実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるファブリペローフィルタの構成を
示す断面図である。
【図2】本発明の一実施例の構成を示す断面図である。
【図3】図2に示したファブリペローフィルタの固定基
板の平面図である。
【図4】図2に示したファブリペローフィルタの可動基
板の平面図である。
【図5】従来のファブリペローフィルタの縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 固定基板 2 固定鏡 3a,3b スペーサ 4 可動基板 5 ダイアフラム 6 突起部 7 可動鏡 8a,8b 固定電極 10 絶縁膜 11 駆動電極 15 ギャップ検出部 16 ギャップ制御部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定鏡とこの固定鏡に大きさ可変のギャ
    ップを有して対向配置される可動鏡とを有し、前記ギャ
    ップに対応する任意所望の波長の光を選択して透過させ
    るファブリペローフィルタにおいて、 前記固定鏡が形成される固定基板と、 前記固定基板にスペーサを介して接続される可動基板
    と、 前記可動基板の前記固定基板に対向しない面が方形溝状
    にエッチングされて薄肉に形成される導電性を有するダ
    イアフラムと、 前記可動基板の前記ダイアフラムに囲まれる位置に厚肉
    に形成されると共に前記可動鏡が形成される突起部と、 前記固定鏡上に形成され前記ダイアフラムに対向配置さ
    れる固定電極と、 前記固定電極上に形成される絶縁膜とを有し、 前記固定電極と前記ダイアフラムとの間に駆動電圧を印
    加して発生する静電力により前記可動基板を駆動して前
    記ギャップを可変としたことを特徴とするファブリペロ
    ーフィルタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のファブリペローフィルタ
    において、 前記固定基板及び前記突起部はSiであり、前記固定鏡
    及び前記可動鏡はSiまたはSiとSiO2の多層膜で
    構成されることを特徴とするファブリペローフィルタ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のファブリペローフィルタ
    において、 前記可動基板の前記固定基板に対向する面と前記スペー
    サは導電性を有し、 前記スペーサに接触するように形成され前記ダイアフラ
    ムに通電可能とする駆動電極を設け、 前記固定電極と前記駆動電極との間に前記駆動電圧を印
    加するようにしたことを特徴とするファブリペローフィ
    ルタ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のファブリペローフィルタ
    において、 前記ギャップの大きさを検出するギャップ検出部と、 前記ギャップ検出部で検出されたギャップの大きさに基
    づいて所望のギャップを得るための駆動電圧を算出して
    前記固定電極と前記駆動電極との間に印加するギャップ
    制御部、とを設けたことを特徴とするファブリペローフ
    ィルタ。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のファブリペローフィルタ
    において、 前記固定電極は複数個設けられ、 前記ギャップ検出部は複数のギャップの大きさを検出
    し、 前記ギャップ制御部は、前記ギャップ検出部で検出され
    た複数のギャップの大きさに基づいて複数の駆動電圧を
    複数の固定電極ごとに算出して印加することを特徴とす
    るファブリペローフィルタ。
JP2001387273A 2001-12-20 2001-12-20 ファブリペローフィルタ Withdrawn JP2003185941A (ja)

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