JP2003185655A - プロリンリッチなペプチドとsh3ドメイン含有ペプチドとの相互作用を阻害する化合物のスクリーニング法 - Google Patents

プロリンリッチなペプチドとsh3ドメイン含有ペプチドとの相互作用を阻害する化合物のスクリーニング法

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】プロリンリッチなペプチドとSH3ドメイン含
有ペプチドとの相互作用を阻害する能力を有する治療的
価値のある化合物のスクリーニング方法でを提供する。 【解決手段】第一の蛍光マーカーで標識されたプロリン
リッチなペプチドを含有する緩衝液に、スクリーニング
すべき候補化合物を加える。次いで、第二の蛍光マーカ
ーで直接あるいは間接的に標識されたSH3ドメイン含
有ペプチドを加える。ここで、それぞれの蛍光マーカー
は対のフレットで、第1のパートナーあるいは第2のパ
ートナーである。均一時間分解蛍光法により、第1のパ
ートナーに対する励起波長に対応する波長エネルギーを
付し、対のフレット蛍光マーカーである第2のパートナ
ーの発光波長における蛍光シグナルを測定する。スクリ
ーニングされた化合物は、種々の細胞内シグナル伝達経
路に関与するタンパク質を選択的に標的化することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロリンリッチな
ペプチドとSH3ドメイン含有ペプチドとの相互作用を
阻害する能力を有する治療的価値のある化合物のスクリ
ーニング方法であって、該化合物は、種々の細胞内シグ
ナル伝達経路に関与するタンパク質を選択的に標的化す
ることができる、方法に関する。本発明はまた、そのよ
うなスクリーニング方法を実施するために特異的に設計
された試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】シグナル伝達は、協調した特別に規定さ
れた方法による、細胞内標的への細胞外情報の伝達に関
する。情報移動は、主にタンパク質、ペプチド、脂質、
および他の小分子の分子相互作用の変化または共有結合
的修飾を介して起きる。これは、酵素活性のアロステリ
ック調節、多分子アセンブリーの形成、または細胞内局
在化の変化を含む種々のイベントを引き起こす。その結
果としてしばしば、シグナルをさらに下流のエフェクタ
ーに、さらに伝搬することができるプライムされた分子
の局所濃度の真の上昇が起きる。
【0003】シグナル伝達経路のほとんどの分子的相互
作用は、小セットの保存された非触媒性タンパク質ドメ
インにより支配される。これらの分子は、SH2、SH
3、WW、PDZ、PTBおよびEHドメインを含有
し、それぞれその標的中の特異的なペプチドモチーフを
認識する。
【0004】SH3(Src相同性3)ドメインは、プ
ロリンリッチなペプチド配列に結合することによりタン
パク質−タンパク質相互作用を仲介する、小さい非触媒
性タンパク質分子である。SH3ドメインは典型的に
は、55〜70アミノ酸の長さである。SH3ドメイン
は、無数の細胞内タンパク質中に見いだされている。5
0を超えるSH3ドメインが知られており、これらのS
H3ドメインは広く分布しており、キナーゼ、リパー
ゼ、GTPase、アダプタータンパク質、構造タンパ
ク質ならびにウイルス性制御タンパク質中で見いだされ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】SH3ドメインが関与
するタンパク質−タンパク質相互作用は、真核生物シグ
ナル伝達経路のタンパク質間の一過性結合で起き、複雑
な複数タンパク質凝集物の形成を引き起こす。これらの
凝集物の形成は、複合体の酵素的修飾につながり、新し
いタンパク質−タンパク質相互作用部位の産生、細胞内
化学シグナルの伝搬と増幅とを引き起こす。
【0006】SH3ドメインはまた、酵素触媒活性を制
御し、膜や細胞骨格相互作用を促進する。従ってSH3
ドメインは、いくつかの決定的に重要な細胞内シグナル
伝達タンパク質中に存在するため、多くの病状への介入
の標的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、プロリンリッ
チなペプチドとSH3ドメイン含有ペプチドとの相互作
用を阻害する能力を有する治療的価値のある化合物のス
クリーニング方法であって、該化合物は、種々の細胞内
シグナル伝達経路に関与するタンパク質を選択的に標的
化することができる、方法に関する。
【0008】1つの一般的な態様において本発明は、均
一時間分解蛍光法(Homogeneous Time-Resolved Fluore
scence technique)による、プロリンリッチなペプチド
とSH3ドメイン含有ペプチドとの相互作用を阻害する
能力を有する、治療的価値のある化合物のスクリーニン
グ方法であって: a)第1の蛍光マーカーで標識されたプロリンリッチな
ペプチドを含有する緩衝液を提供する工程(ここで、該
第1の蛍光マーカーは、対のフレット(FRET)蛍光
マーカーの第1のパートナーまたは第2のパートナーで
ある); b)工程a)で得られた溶液に候補化合物を加える工
程; c)第2の蛍光マーカーで直接または間接的に標識され
たSH3ドメイン含有ペプチドを加える工程(ここで、
該第2の蛍光マーカーは、対のフレット(FRET)蛍
光マーカーの第2のパートナーまたは第1のパートナー
である); d)工程d)で得られた混合物を、対のフレット(FR
ET)蛍光マーカーの第1のパートナーの励起波長に対
応する波長のエネルギー源に付して、対のフレット(F
RET)蛍光マーカーの第2のパートナーの発光波長に
おける蛍光シグナルを測定する工程; e)工程e)で得られた蛍光シグナル値を、工程b)が
無い時に得られた蛍光シグナル値と比較して、候補化合
物が、プロリンリッチなペプチドとSH3ドメイン含有
ペプチドとの相互作用を阻害するかどうかを決定する工
程、を含んでなる、上記方法を提供する。
【0009】好適な実施態様において本発明は、均一時
間分解蛍光法による、プロリンリッチなペプチドとSH
3ドメイン含有ペプチドとの相互作用を阻害する候補化
合物のスクリーニング方法であって、第1の蛍光マーカ
ーは対のフレット(FRET)蛍光マーカーの第1のパ
ートナーであり、第2の蛍光マーカーはその第2のパー
トナーである、上記方法を提供する。
【0010】別の好適な実施態様において本発明は、均
一時間分解蛍光法による、プロリンリッチなペプチドと
SH3ドメイン含有ペプチドとの相互作用を阻害する候
補化合物のスクリーニング方法であって、第1の蛍光マ
ーカーは対のフレット(FRET)蛍光マーカーの第2
のパートナーであり、第2の蛍光マーカーはその第1の
パートナーである、上記方法を提供する。本発明の好適
なスクリーニング方法において、対のフレット(FRE
T)蛍光マーカーの第1のパートナーはユーロピウムク
リプテート(Europium cryptate)である。別の本発明
の好適なスクリーニング方法において、対のフレット
(FRET)蛍光マーカーの第2のパートナーはXL6
65である。
【0011】本発明の一般的な態様は、本発明のスクリ
ーニング方法を提供し、ここでSH3ドメイン含有ペプ
チドは、第2の蛍光マーカーで間接的に標識され、ここ
で該SH3ドメイン含有ペプチドは、第2の蛍光マーカ
ーを含む標識試薬に対する特異的親和性を有する検出可
能な分子に共有結合し、該標識試薬は、工程c)で、S
H3ドメイン含有ペプチドの添加の後に加えられる。上
記スクリーニング方法の好適な実施態様において、検出
可能な分子はグルタチオン−S−トランスフェラーゼ
(GST)タンパク質である。上記スクリーニング方法
の別の好適な実施態様において、標識試薬は、第2の蛍
光マーカーで標識されたGSTタンパク質に対する抗体
である。
【0012】本発明の別の一般的な態様は、プロリンリ
ッチなペプチドは、Fyn、Abl、CrkN、Sr
c、Nsrc、PlK、およびNefタンパク質中に含
有されるプロリンリッチなペプチドよりなる群から選択
される、本発明のスクリーニング方法を提供する。
【0013】本発明の別の一般的な態様は、プロリンリ
ッチなペプチドは、ヒトNADPHオキシダーゼのp2
2phox、p47phox、およびp67phoxサ
ブユニットタンパク質中に含有されるプロリンリッチな
ペプチドの群から選択される、本発明のスクリーニング
方法を提供する。
【0014】本発明のスクリーニング方法の好適な実施
態様において、プロリンリッチなペプチドは、ヒトNA
DPHオキシダーゼのp22phoxサブユニットタン
パク質中に含有されるプロリンリッチなペプチドであ
る。
【0015】本発明の別の一般的な態様は、プロリンリ
ッチなペプチドは、5〜100μMの解離定数を有する
SH3ドメインに結合する、約10アミノ酸の長さのプ
ロリンリッチなアミノ酸配列を含む、スクリーニング方
法を提供する。
【0016】本発明のスクリーニング方法の好適な実施
態様において、プロリンリッチなペプチドは、「Pro
−X−X−Pro」、「+−X−X−Pro−X−X−
X−Pro」、「Pro−X−X−Pro−X−+」、
「+−X−q−Pro−X−q−Pro」、および「q
−Pro−X−q−Pro−X−+」(ここで、Xは任
意のアミノ酸残基であり、+はArgまたはLysであ
り、qは疎水性アミノ酸である)から選択されるプロリ
ンリッチなアミノ酸配列を含む。
【0017】本発明のスクリーニング方法の別の好適な
実施態様において、プロリンリッチなペプチドは、「R
−X−#−Pro−X−X−Pro」、「−Pro−X
−X−Pro−X−R」、「+−X−X−Pro−X−
X−Pro」、「Pro−X−X−Pro−X−+」、
「Pro−X−@−X−X−Pro−X−X−Pr
o」、および「Pro−X−X−D−Y」(ここで、X
は任意のアミノ酸残基であり、+はArgまたはLys
であり、@は芳香族または脂肪族アミノ酸残基であり、
#は芳香族アミノ酸残基である)から選択されるプロリ
ンリッチなアミノ酸配列を含む。
【0018】本発明の好適な実施態様において、上記の
スクリーニング方法は、プロリンリッチなペプチドが、
配列番号3のアミノ酸配列からの少なくとも10個の連
続的なプロリンリッチなアミノ酸を含む、方法である。
本発明の最も好適な実施態様において、上記スクリーニ
ング方法は、プロリンリッチなペプチドが、配列番号3
のアミノ酸配列からなる、方法である。
【0019】本発明はまた、プロリンリッチなペプチド
は、10〜100アミノ酸の長さを有する、本発明のス
クリーニング方法に関する。本発明はさらに、SH3ド
メイン含有ペプチドは、55〜100アミノ酸の長さを
有する、本発明のスクリーニング方法に関する。
【0020】本発明のスクリーニング方法の好適な実施
態様において、SH3ドメイン含有ペプチドのSH3ド
メインは、ヒトPl3K p85、マウスAbl、ヒト
Fyn、ヒトc−Src、ヒトLck、シー・エレガン
ス(C. elegans)SEM−5、マウスGrb2、ヒトG
rb2、マウスc−Crk、ヒト53BP2、およびヒ
トHckキナーゼタンパク質中に含有されるSH3ドメ
インの群から選択される。
【0021】本発明のスクリーニング方法の他の好適な
実施態様において、SH3ドメイン含有ペプチドのSH
3ドメインは、ヒトPl3K p85、ヒトAbl、ヒ
トFyn、ヒトc−Src、ヒトLck、ヒトLyn、
ヒトGrb2、ヒトPLC−γ、ヒト53BP2、ヒト
GAP、ヒト53BP2、ヒトCsk、およびヒトHc
kキナーゼタンパク質中に含有されるSH3ドメインの
群から選択される。
【0022】本発明のさらなる態様は、SH3ドメイン
含有ペプチドのSH3ドメインは、ヒトNADPHオキ
シダーゼのp47phoxとp67phoxサブユニッ
トタンパク質中に含有されるSH3ドメインの群から選
択される、スクリーニング方法を提供する。本発明のス
クリーニング方法の好適な実施態様において、SH3ド
メイン含有ペプチドのSH3ドメインは、ヒトNADP
Hオキシダーゼのp47phoxサブユニットタンパク
質中に含有されるSH3ドメインである。本発明のスク
リーニング方法の最も好適な実施態様において、SH3
ドメイン含有ペプチドは、配列番号4のアミノ酸配列を
含む。
【0023】本発明はまた、第1の蛍光マーカーで標識
されたプロリンリッチなペプチドからなるスクリーニン
グ試薬に関し、ここで第1の蛍光マーカーは、対のフレ
ット(FRET)蛍光マーカーの第1のパートナーまた
は第2のパートナーである。本発明はさらに、第1の蛍
光マーカーが、ユーロピウムクリプテート分子である、
本発明のスクリーニング試薬に関する。好適な実施態様
において本発明のスクリーニング試薬は、ユーロピウム
クリプテート分子に共有結合した、配列番号3のアミノ
酸配列を有するプロリンリッチなペプチドからなる。
【0024】別の好適な実施態様において本発明のスク
リーニング試薬は、第2の蛍光マーカーで直接または間
接的に標識されたSH3ドメイン含有ペプチドからな
り、第2の蛍光マーカーは、対のフレット(FRET)
蛍光マーカーの第2のパートナーまたは第1のパートナ
ーである。本発明の別の態様は、第2の蛍光マーカーは
XL665である、上記スクリーニング試薬である。
【0025】本発明のさらに一般的な態様は、プロリン
リッチなペプチドとSH3ドメイン含有ペプチドとの相
互作用を阻害する候補化合物をスクリーニングするため
のキットであって: a)第1の蛍光マーカーで標識されたプロリンリッチな
ペプチドからなる第1のスクリーニング試薬(ここで、
該第1の蛍光マーカーは、対のフレット(FRET)蛍
光マーカーの第1のパートナーまたは第2のパートナー
である); b)第2の蛍光マーカーで直接または間接的に標識され
たSH3ドメイン含有ペプチドからなる第2のスクリー
ニング試薬(ここで、第2の蛍光マーカーは、対のフレ
ット(FRET)蛍光マーカーの第2のパートナーまた
は第1のパートナーである)、を含む上記キットであ
る。
【0026】本発明の別の態様は、GSTタンパク質に
融合した、配列番号4のアミノ酸配列を有するSH3ド
メイン含有ペプチドからなるスクリーニング試薬であ
る。
【0027】本発明の別の一般的な態様は、 a)第1の蛍光マーカーで標識されたプロリンリッチな
ペプチド(ここで、該第1の蛍光マーカーは、対のフレ
ット(FRET)蛍光マーカーの第1のパートナーまた
は第2のパートナーである);および b)第2の蛍光マーカーで直接または間接的に標識され
たSH3ドメイン含有ペプチド(ここで、第2の蛍光マ
ーカーは、対のフレット(FRET)蛍光マーカーの第
2のパートナーまたは第1のパートナーである)、とで
形成される複合体である。
【0028】本発明の一般的な態様は、 a)第1の蛍光マーカーで標識されたプロリンリッチな
ペプチド(ここで、該第1の蛍光マーカーは、対のフレ
ット(FRET)蛍光マーカーの第1のパートナーまた
は第2のパートナーである);および b)a)で定義されたプロリンリッチなペプチドとSH
3ドメイン含有ペプチドとの相互作用を阻害する候補化
合物、とで形成される複合体である。
【0029】本発明はまた、 a)第2の蛍光マーカーで直接または間接的に標識され
たSH3ドメイン含有ペプチド(ここで、第2の蛍光マ
ーカーは、対のフレット(FRET)蛍光マーカーの第
2のパートナーまたは第1のパートナーである);およ
び b)プロリンリッチなペプチドとa)で定義されたSH
3ドメイン含有ペプチドとの相互作用を阻害する候補化
合物、とで形成される複合体に関する。
【0030】本発明の別の態様は、医薬組成物を製造す
るための、本発明のスクリーニング方法に従って選択さ
れた候補化合物の使用である。
【0031】
【発明の実施の形態】すべてのSH3ドメインは、同じ
全体的な形態を有し、ほぼ直角で互いに詰め込まれた2
つの小さいβシートからなる。SH3ドメインを比較す
ると、現れる3つの可変ループがある(RT、N−Sr
c、およびディスタルループと呼び、この名前は、ドメ
イン自体の名前のように、Srcチロシンキナーゼの特
徴を示す)。SH3ドメインのペプチド結合表面は、芳
香族残基の伸長した領域からなり、これは、プロリンリ
ッチなペプチドのような比較的疎水性リガンドに結合す
るのに適している。SH3ドメインは、一般に左手型の
ポリプロリン−IIらせん(PPII)コンフォメーション
を取るプロリンリッチなリガンドに実際に結合し、らせ
んの同じ面の上に2つのプロリンを有し、結合に決定的
に重要な2つのアミノ酸により分離され、構造式「Pr
o−X−X−Pro」(ここで、Xは任意のアミノ酸で
ある)を有してもよいことが証明されている。
【0032】SH3ドメインとプロリンリッチなペプチ
ドとの相互作用の典型的な例は、NADPHオキシダー
ゼの異なるタンパク質サブユニットの組み立てを安定化
するために存在する。NADPHオキシダーゼ酵素は、
少なくとも4つのポリペプチド成分からなる。この成分
のうちの2つ(gp91−phoxとp22−phox
と呼ぶ)は、異常なヘテロダイマーチトクロムb(すな
わちチトクロムb558)を形成する。他の2つの成分
(p47−phoxとp67−phoxと呼ぶ)は、酵
素の活性化中にチトクロムb558と一緒になるサイトゾ
ルタンパク質である。
【0033】少なくとも1つの追加のタンパク質である
小GTP結合タンパク質Rac(Rac1またはRac
2)は、NADPHオキシダーゼ活性化に必要である。
6番目のオキシダーゼ関連タンパク質(p40−pho
xと呼ぶ)が最近同定され、p47−phoxやp67
−phoxと配列類似性を有し、p67−phoxと物
理的に結合するようである。NADPHオキシダーゼ酵
素系の成分をコードする4つの遺伝子のいずれかに欠陥
があると、慢性肉芽腫のような疾患を引き起こし得る。
p47−phoxとp67−phoxのそれぞれは、2
つのSH3ドメインを含有する。新に開示されたp40
−phoxもまた、1つのSH3ドメインを含有する。
この型のCGDを有する患者から得られたp67−ph
ox欠損B細胞株にトランスフェクションされた時、S
H3ドメインの1つまたは両方が欠如したp67−ph
oxの欠損変異体は、NADPHオキシダーゼを活性化
する能力を回復することができないため、p67−ph
oxとp47−phoxの両方のSH3ドメインは、N
ADPHオキシダーゼ活性化に必要である(デ・メンデ
ツ(DE MENDEZ)ら、1994)。NADPHオキシダ
ーゼ成分中のプロリンリッチな配列と、p47−pho
xとp67−phoxのSH3ドメインとの相互作用
が、最近同定された。最初の相互作用は、p67−ph
oxの第2のSH3ドメインと、p47−phox中の
COOH末端プロリンリッチな配列との結合である。第
2の相互作用は、p47−phoxのSH3ドメイン
と、3つのプロリンリッチな配列を含有するp22−p
hoxの細胞質領域との結合が関与する。p22−ph
ox中の中央のプロリンリッチな領域中の天然の突然変
異が、CGD患者で報告されている。この突然変異は、
GST融合タンパク質中に導入されると、GST−p4
7−phox−SH3の結合が顕著に低下した(レト
(LETO)ら、1994)。このグループは、p22−p
hoxの中央のプロリンリッチな配列(アミノ酸149
〜162)を含有する合成ペプチドが、GST−p47
−SH3とGST−p22(アミノ酸127〜195)
との結合を切断し、COOHの末端プロリンリッチな配
列(アミノ酸170〜195)に基づくまたはp22−
phox突然変異P156Qを含有するペプチドは無効
であることを証明した。これらの結果は、p47−ph
oxとp22−phoxのSH3ドメインの間の相互作
用は、Pro156に依存することを示唆し、この結果
は、プロリン依存性相互作用が、活性な酵素の組み立て
に決定的に重要であることを、強く示唆する。
【0034】先行技術の前記分析から、いくつかのSH
3ドメインとプロリンリッチなリガンドとの相互作用を
検出または評価するためのいくつかの測定法が、設計さ
れていることが考えられる。
【0035】例えば、レト(LETO)ら(1994)は、
NADPHオキシダーゼp47−phoxとp22−p
hoxとの相互作用を評価するための結合測定を行っ
た。この目的のために、GST−SH3融合タンパク質
をビオチン化し、次にこれを使用して、5%脱脂乳中で
あらかじめブロッキングしたタンパク質のニトロセルロ
ースブロットとプローブ結合させた。相互作用の検出
は、抗p67−phoxを用いて免疫ブロッティングに
より行った。この測定において、完全長p47−pho
xとPP2Acの両方が使用された。NADPHオキシ
ダーゼアセンブリーと活性化におけるp47−phox
SH3ドメイン相互作用の特異性を評価するために、同
様の免疫ブロッティングが行われた。デ・メンデジ(DE
MENDEZI)ら(1997)。
【0036】食細胞NADPHオキシダーゼの組み立て
と活性化もまた、スミモト(SUMIMOTO)ら(1996)
により研究されている。これらの著者らは、p47−p
hoxとp22−phoxとの相互作用を、GSTとの
融合タンパク質の形でこれらのタンパク質の完全長また
は部分的アミノ酸配列を使用して評価した。p22−p
hoxのC末端細胞質テイルへの、p47−phoxの
SH3ドメインの結合の測定法は、p22−phoxの
種々の領域を含有する精製GST融合タンパク質をニト
ロセルロース膜に移行させ、次に緩衝液でブロッキング
し、次にp47−phoxの種々のSH3ドメインとの
GST融合タンパク質とインキュベートし、次にフィル
ターを抗GSTモノクローナル抗体とプローブ結合させ
て、相互作用の存在を検出することを含む。これらの著
者らはまた、p22−phoxのC末端細胞質ドメイン
を含有する第1のベクターと、p47−phoxのタン
デムSH3ドメインを含有する第2のベクターとを使用
して、酵母で2−ハイブリッド実験を行い、2つのNA
DPHオキシダーゼサブユニットタンパク質の間の相互
作用を、β−ガラクトシダーゼ測定法により明らかにし
ていた。
【0037】さらに、これらの著者らは、SH3ドメイ
ンとp22−phoxとのリアルタイム相互作用測定法
を設計し、これは、GST−p22−phoxを固定化
し、こうして固定化されたタンパク質の相互作用を、リ
アルタイム光学変化のレーザーバイオセンサー測定値に
より解析して、検出した。
【0038】上記で詳述した異なる測定法は、1つまた
はいくつかのSH3ドメインを含有する第1のタンパク
質と、プロリンリッチな領域を含有する第2のタンパク
質との結合の有無を評価するのに充分である。
【0039】細胞内経路シグナル伝達に関与するタンパ
ク質のSH3ドメインとプロリンリッチな領域との相互
作用の重要性と、種々の疾患の発症におけるそのような
ペプチドモチーフを有するタンパク質の関与とを考慮し
て、発明者らは、プロリンリッチなペプチドとSH3ド
メイン含有ペプチドとの相互作用を阻害する能力を有す
る化合物をスクリーニングするための特異的な測定法を
設計し、ここで、そのような化合物は、そのようなタン
パク質の転写、翻訳または生物活性制御欠陥に関連した
疾患を予防または治療するための種々の細胞内シグナル
伝達経路タンパク質の生物活性の制御または調節を可能
にする。
【0040】これらのインヒビター化合物のそのような
スクリーニング方法を設計するために、先行技術の測定
法は: a)測定中に検出される結合性相互作用の特異性がある
こと; b)結合パートナータンパク質の1つの高レベルの放出
が観察される状況でも、測定の感度があること; c)容易に合成できる試薬の使用すること; d)方法の再現性があること; e)候補インヒビター化合物の高効率スキャニングを可
能にすること のような種々の要件を満足する必要があるため、本発明
者らはそのような方法のいくつかの欠点を避けなければ
ならなかった。
【0041】候補インヒビター化合物のスクリーニング
方法におけるこれらの要件は、上記で詳述した先行技術
によっては満たされない。
【0042】免疫ブロッティング法は、膜(通常ニトロ
セルロース)上への第1のパートナータンパク質の固定
化を含み、これは、該固定化タンパク質の空間的コンフ
ォメーションに大きな影響を与えることがあり、第2の
パートナーとの自然に起きる結合の間に観察されるであ
ろう親和性に関して、その親和性を低下または上昇させ
ることにより、第2のパートナータンパク質との以後の
相互作用を実質的に変化させ得る。
【0043】さらに、いくつかの先行技術の測定法は、
GST融合タンパク質の形で2つのパートナータンパク
質を利用したが、これは、2つのパートナータンパク質
間の非特異的相互作用を上昇させる。これは、GSTタ
ンパク質は容易にダイマー化し、従って2つのパートナ
ータンパク質間の弱いかまたは非特異的相互作用が安定
化されたように見えるためである。
【0044】免疫ブロッティング測定法で起きる非特異
的相互作用が、求める相互作用の特異性を変化させるの
みでなく、その測定法の感度と再現性も変化させるとい
う必要はない。さらに免疫ブロッティング測定法は、各
パートナータンパク質を大量に使用することが必要であ
り、これは、大規模スクリーニング方法を行うのに適し
ていない。
【0045】さらにこれらの方法は、高処理スクリーニ
ングには適していない。2つのパートナータンパク質の
結合のリアルタイム相互作用解析はまた、天然でインビ
ボで起きる結合にできるだけ近い環境条件での結合イベ
ントの試験を可能にしない、少なくとも1つの該パート
ナータンパク質の固定化を含む。
【0046】本発明者らは、プロリンリッチなペプチド
とSH3ドメイン含有ペプチドとの特異的結合性相互作
用を含む方法を見いだし、これは、その特異性、感度お
よび再現性が、どの相互作用性タンパク質パートナーも
固定化しないで、均一な液相中で起きるこの特異的相互
作用を阻害することができる化合物を、スクリーニング
するのに使用することを可能にする。
【0047】さらに本発明者らは、本発明のスクリーニ
ング方法は、免疫ブロッティング測定における結合を安
定化するために使用されるか、またはリアルタイム相互
作用解析測定の反応キュベットに結合した連結アームと
して使用される、相互作用性SH3ドメインとプロリン
リッチなモチーフの横に位置するアミノ酸配列の必要性
が無いため、完全長タンパク質や大きなポリペプチドの
使用を必要としないことを見いだした。
【0048】SH3ドメイン含有ペプチドへのそのよう
な小さいプロリンリッチな配列の結合が、視覚化できる
ことは予想外であった。さらに、SH3ドメイン含有ペ
プチドとそのような小さいプロリンリッチなペプチドの
間の相互作用は、比較的弱い(5〜100μMの範囲)
ため、この相互作用がHTRFで試験できることは予想
外であった。
【0049】従って本発明はまず、均一時間分解蛍光法
による、プロリンリッチなペプチドとSH3ドメイン含
有ペプチドとの相互作用を阻害する候補化合物のスクリ
ーニング方法であって: a)第1の蛍光マーカーで標識されたプロリンリッチな
ペプチドを含有する緩衝液を提供する工程(ここで、該
第1の蛍光マーカーは、対のフレット(FRET)蛍光
マーカーの第1のパートナーまたは第2のパートナーで
ある); b)工程a)で得られた溶液に候補化合物を加える工
程; c)第2の蛍光マーカーで直接または間接的に標識され
たSH3ドメイン含有ペプチドを加える工程(ここで、
該第2の蛍光マーカーは、対のフレット(FRET)蛍
光マーカーの第2のパートナーまたは第1のパートナー
である); d)工程d)で得られた混合物を、対のフレット(FR
ET)蛍光マーカーの第1のパートナーの励起波長に対
応する波長のエネルギー源に付して、対のフレット(F
RET)蛍光マーカーの第2のパートナーの発光波長に
おける蛍光シグナルを測定する工程; e)工程e)で得られた蛍光シグナル値を、工程b)が
無い時に得られた蛍光シグナル値と比較して、候補化合
物が、プロリンリッチなペプチドとSH3ドメイン含有
ペプチドとの相互作用を阻害するかどうかを決定する工
程、を含んでなる、上記方法に関する。
【0050】均一時間分解蛍光法は、すべての成分が完
全に溶液中にある均一測定法からなり、これは、均一測
定法の利点、放射性同位元素法の強固さと感度、および
非アイソトープ性蛍光標識物の安全性と安定性とを組合
せている。HTRF法は、蛍光共鳴エネルギー移動を利
用し、これは、蛍光性ドナー分子のエネルギーが、光子
の関与無しで蛍光アクセプターに移動される非放射性の
方法である(フォルスター(Forster)、1948,1
949)。この相互作用の1つの結果は、ドナー分子の
励起が、より長波長のアクセプター分子の蛍光発光を増
強すること(すなわち、増感されたアクセプター放出)
である。
【0051】同時に、ドナーの蛍光発光の量子収率が低
下する。エネルギー移動の効率は、ドナー分子とアクセ
プター分子との距離に強く逆比例する。すなわちFRE
Tは、2つの分子が近接に存在するかどうかの、非常に
特異性の高い指標である。
【0052】各ドナー分子とアクセプター分子の性質に
依存して、共鳴エネルギー移動が起きる距離の範囲が変
化する。いくつかの対のフレット(FRET)蛍光マー
カーについて、共鳴エネルギー移動は、ドナー分子とア
クセプター分子との10〜100オングストロームの距
離範囲内で起きることは広く認められている。他の対の
FRETマーカー(例えば、ユークリプターゼ(Eucryp
tase)とXL665)について、9nmの距離で50%の
エネルギー移動が起き、7.5nmで75%のエネルギー
移動が起きることが予測される。
【0053】本発明の方法では、プロリンリッチなペプ
チドとSH3ドメイン含有ペプチドとの結合相互作用の
存在は、アクセプターFRET蛍光マーカーの発光波長
で放出される蛍光シグナルの尺度、均一測定法の溶液中
のプロリンリッチなペプチドとSH3ドメイン含有ペプ
チドの間で起きる相互作用の親和性または数を反映する
蛍光シグナルのレベルにより、光学的に検出される。確
かに、測定される蛍光シグナルのレベルは、溶液中の結
合タンパク質パートナーの数と遊離のタンパク質パート
ナーの数との平衡を直接反映し、これらのタンパク質の
間の結合相互作用の実際の親和性を測定することを可能
にする。さらに、プロリンリッチなペプチドとSH3ド
メイン含有ペプチドとの相互作用を阻害する候補分子に
よる結合平衡の移動もまた、アクセプター分子発光波長
の蛍光シグナルの低下を評価することにより、直接測定
され、こうして、測定される候補化合物の中から、高い
結合平衡移動が測定されるものを選択することを可能に
する。
【0054】「ペプチド」という用語は、10〜100
アミノ酸の長さを有する共有結合したアミノ酸残基から
なるポリマー化合物を意味する。
【0055】プロリンリッチな「ペプチド」という用語
は、10〜100アミノ酸の長さを有することを意味す
る。
【0056】本発明の目的において、「プロリンリッチ
なペプチド」とは、SH3ドメインに対して高親和性結
合性を有し、従ってSH3−結合部位を含むプロリンリ
ッチなアミノ酸配列を含む。本発明のプロリンリッチな
ペプチドに含有されるプロリンリッチなアミノ酸配列モ
チーフは、約10アミノ酸の長さを有し、5〜100μ
Mの解離定数でSH3ドメインに結合する。本発明のス
クリーニング法において、プロリンリッチなペプチド
は、解離定数が10μM未満、好ましくは5μM未満、さ
らに好ましくは1μM未満で、SH3含有ペプチドに結
合しなければならない。
【0057】当業者は、プロリンリッチなアミノ酸配列
モチーフの網羅的な構造および機能の定義について、種
々の公表された論文を参照することが有利であり、例え
ばポーソン(PAWSON)(1995)、レン・アール(RE
N R.)ら、1993、マウスmSos、ユー(YU)ら
(1994 P13Kp85、ヒト)、チェン(CHEN)
ら(1993)、フェング(FENG)ら(1994)、リ
ム(LIM)ら(1994)、ムサッチオ・エー(MUSACCH
IO A)ら(1994、3BP−1、ヒト)、ウィッテキ
ンド(WITTEKIND)ら(1994)、リクレス(RICKLE
S)ら(1994)、チェーニアック(CHERNIACK)ら
(1994)、メイヤー・ビー・ジェイ(MAYER BJ)、
セサレニ(Cesareni)ら(2002)、およびエック・
エム・ジェイ(ECK MJ)の論文を参照されたい。これら
の文献のそれぞれは、参照することにより本明細書に組
み込まれる。
【0058】典型的なプロリンリッチなアミノ酸配列モ
チーフは、それぞれ「Pro−X−X−Pro」、「+
−X−X−Pro−X−X−X−Pro」、「Pro−
X−X−Pro−X−+」、「+−X−q−Pro−X
−q−Pro」、および「q−Pro−X−q−Pro
−X−+」(ここで、Xは任意のアミノ酸残基であり、
+はArgまたはLysであり、qは疎水性アミノ酸で
ある)である。
【0059】さらに詳しくは典型的なプロリンリッチな
アミノ酸配列モチーフは、それぞれ「Pro−X−X−
Pro」、「Arg−X−X−Pro−X−X−X−P
ro」、「Pro−X−X−Pro−X−Arg」、
「Arg−X−q−Pro−X−q−Pro」、および
「q−Pro−X−q−Pro−X−Arg」(ここ
で、Xは任意のアミノ酸残基であり、qは疎水性アミノ
酸である)である。
【0060】他の典型的なプロリンリッチなアミノ酸配
列モチーフは、それぞれ「R−X−#−Pro−X−X
−Pro」、「−Pro−X−X−Pro−X−R」、
「+−X−X−Pro−X−X−Pro」、「Pro−
X−X−Pro−X−+」、「Pro−X−@−X−X
−Pro−X−X−Pro」、および「Pro−X−X
−D−Y」(ここで、Xは任意のアミノ酸残基であり、
+はArgまたはLysであり、@は芳香族または脂肪
族アミノ酸残基であり、#は芳香族アミノ酸残基であ
る)である。
【0061】例えば、NADPHオキシダーゼのp22
−phoxサブユニットタンパク質中に含有されるプロ
リンリッチなアミノ酸配列モチーフは、以下のアミノ酸
配列を有する:「PPSNPPPRPP」。
【0062】本発明のプロリンリッチなペプチドは、F
yn、Abl、CrkN、GrbN、Src、Nsr
c、およびPIKタンパク質中に含有されるプロリンリ
ッチなアミノ酸配列モチーフを含有するペプチドを含
み、これらはメイヤー(MAYER)とエック(ECK)(199
5)の論文にも開示されている。
【0063】本発明のプロリンリッチなペプチドはま
た、Lck、Hck、LynおよびFynのSH3ドメ
インに結合する、HIVからのNefタンパク質中に含
有されるプロリンリッチなアミノ酸配列モチーフ(リム
(LIM)ら、1996に開示されている)を含有するペ
プチドを含む。
【0064】本発明の目的において「SH3ドメイン含
有ペプチド」は、SH3ドメインの1つ、2つまたは3
つのアミノ酸配列モチーフからなり、このSH3ドメイ
ンは、上記したようなプロリンリッチなアミノ酸配列モ
チーフと高い結合親和性を有する。SH3(Src相同
性3)ドメインは、標的タンパク質中のプロリンリッチ
なリガンドを認識し、従ってタンパク質−タンパク質相
互作用を仲介する、55〜70アミノ酸のオリゴマーの
保存されたアミノ酸配列モチーフである。
【0065】SH3ドメインは、保存されたアミノ酸配
列は無く、従って、主にプロリンリッチなアミノ酸配列
モチーフに対して高い親和性で結合するアミノ酸配列モ
チーフとして機能的に定義される。
【0066】種々のSH3ドメインアミノ酸配列モチー
フの構造的特徴について、当業者は、ポーソン・ティー
(PAWSON T)(1995)、アガザデー(AGHAZADEAH)
ら(1999)、ダルガルノ(DALGARNO)ら(199
8)、ムサッチオ(MUSACCHIO)ら(1992;スペク
トリン(Spectrin)SH3、ニワトリ)、ユー・エィチ
(YU H)ら(1992;c−Src SH3、ニワト
リ)、(コヤマ(KOYAMA)ら(1993);P13K
p85 SH3、ヒト)、ブーカー(BOOKER)ら(19
93;P13K p85 SH3、ウシ)、ノーブル
(NOBLE)ら(1993;Fyn SH3、ヒト)、コ
ーダ(KOHDA)ら(1993;PLC−γ SH3、ヒ
ト)、ボルシェート(BORCHERT)ら(1994;Csk
SH3、ヒト)、コーダ(KOHDA)ら(1994;G
rb2 SH3、ヒト)、ヤング(YANG)ら(199
4;GAP SH3、ヒト)、ゴッサー(GOSSER)ら
(1995;Abl SH3、ヒト)、ザング(ZHAN
G)ら(1995;Drk SH3、キイロショウジョ
ウバエ(Drosophila))、グルプラサド(GRUPRASAD)
ら(1995;Grb2、ヒト)、モートン(MORTON)
ら(1996;Fyn SH3、ヒト)、マイグナン
(MAIGNAN)ら(1995;Grb2 SH3−SH2
−SH3、ヒト)、ブランコ(BLANCO)ら(1997;
スペクトリン(Spectrin)SH3、ニワトリ)、ヒロア
キ(HIROAKI)ら(1996;Lck SH3、ヒ
ト)、ナム(NAM)ら(1996;Abl SH2−S
H3、ヒト)、リアング(LIANG)ら(1996;P1
3K p85 SH3、ヒト)、キシャン(KISHAN)ら
(1997;Eps8 SH3、マウス)、リム(LI
M)ら(1994;SEM−5、シー・エレガンス(C.
Elegans)、ウィッテキンド(WITTEKIND)ら(199
4;Grb2、マウス)、ケファラス(KEFALAS)ら
(1995;Lyn)、およびゴリナ(GORINA)ら(1
996;53BP2、ヒト)(これらは、参照すること
により本明細書に組み込まれる)を参照すると有利であ
ろう。
【0067】本発明のスクリーニング方法はまた、ヒト
P13K p85、マウスAbl、ヒトFyn、ヒトc
−Src、ヒトLck、シー・エレガンス(C. elegan
s)SEM−5、マウスGrb2、ヒトGrb2、マウ
スc−Crk、ヒト53BP2、およびヒトHckキナ
ーゼタンパク質中に含有されるSH3ドメインよりなる
群から選択されるSH3ドメイン含有ペプチドを用い
て、行ってもよい。
【0068】さらに好ましくは本発明のスクリーニング
方法は、ヒトP13K p85、ヒトAbl、ヒトFy
n、ヒトc−Src、ヒトLck、ヒトLyn、ヒトG
rb2、ヒトPLC−γ、ヒト53BP2ヒトGAP、
ヒト53BP2、ヒトCsk、およびヒトHckキナー
ゼタンパク質中に含有されるSH3ドメインよりなる群
から選択されるSH3ドメイン含有ペプチドを用いて、
行ってもよい。
【0069】プロリンリッチなペプチドおよびSH3ド
メイン含有ペプチドは、例えばメリフィールド(MERRIF
IELD)ら(1965a;1965b)に記載されたよう
な、化学合成法により得られる。これらのペプチドはま
た、サムブルーク(Sambrook)ら(1989)に記載さ
れたような遺伝子操作法により得てもよい。
【0070】本発明のスクリーニング方法において、こ
れらの相互作用ペプチドのそれぞれ(すなわち、プロリ
ンリッチなペプチドとSH3ドメイン含有ペプチド)
は、ドナー分子すなわち対のフレット(FRET)蛍光
マーカーの第1のパートナー中、またはアクセプター分
子すなわち対のフレット(FRET)蛍光マーカーの第
2のパートナーに存在する1つの蛍光マーカーで標識さ
れる。
【0071】実際、プロリンリッチなペプチドを標識す
る第1の蛍光マーカーが、アクセプター分子すなわち対
のフレット(FRET)蛍光マーカーの第1のパートナ
ーである時、SH3ドメイン含有ペプチドを標識する第
2の蛍光マーカーは、アクセプター分子すなわち対のフ
レット(FRET)蛍光マーカーの第2のパートナーで
ある。
【0072】逆に、プロリンリッチなペプチドを標識す
る第1の蛍光マーカーが、アクセプター分子すなわち対
のフレット(FRET)蛍光マーカーの第2のパートナ
ーである時、SH3ドメイン含有ペプチドを標識する第
2の蛍光マーカーは、アクセプター分子すなわち対のフ
レット(FRET)蛍光マーカーの第1のパートナーで
ある。
【0073】最も好適な実施態様において、プロリンリ
ッチなペプチドを標識する第1の蛍光マーカーは、該プ
ロリンリッチなペプチドに、有利にはプロリンリッチな
ペプチドのC末端および/またはN末端に、共有結合し
ている。
【0074】SH3ドメイン含有ペプチドは、第2の蛍
光マーカーで直接または間接的に標識物されてよい。
【0075】SH3ドメイン含有ペプチドが、第2の蛍
光マーカーで直接標識される具体的な実施態様におい
て、該第2の蛍光マーカーは最も好ましくは、SH3ド
メイン含有ペプチドに、最も好ましくはSH3ドメイン
含有ペプチドのN末端またはC末端で、共有結合してい
る。
【0076】SH3ドメイン含有ペプチドが、第2の蛍
光マーカーで間接的に標識される具体的な実施態様にお
いて、該SH3ドメイン含有ペプチドは、第2の蛍光マ
ーカーを含む標識試薬に対して特異的親和性を有する検
出可能な分子に共有結合している。
【0077】具体的な実施態様において、検出可能な分
子は、標識試薬により認識されることができるポリペプ
チドからなってよい。最も好ましくは、検出可能な分子
は、SH3ドメイン含有ペプチドのN末端またはC末端
で共有結合している。
【0078】具体的な実施態様において、標識試薬は好
ましくは、SH3ドメイン含有ペプチドに共有結合した
検出可能な分子を特異的に認識する抗体を含む。本明細
書において「抗体」という用語は、ポリクローナル抗体
およびモノクローナル抗体、ならびに抗体の抗原を認識
するドメイン、例えばFab、F(ab')2 ならびに1本鎖
Fv抗体、およびヒト化抗体のようなキメラ抗体を包含
する。標識試薬はまた、SH3ドメイン含有ペプチドに
共有結合した検出可能な分子に対する親和性を有する他
のリガンド、例えばストレプトアビジン(この場合、検
出可能な分子はビオチンタンパク質であることが有利で
ある)も含む。
【0079】標識試薬はまた、好ましくは、SH3ドメ
イン含有ペプチドに結合した検出可能な分子に対する親
和性を有するリガンドに共有結合した第2の蛍光マーカ
ーを含む。
【0080】上記で詳述したようにSH3ドメイン含有
ペプチドが第2の蛍光マーカーで間接的に標識されてい
るこの具体的な実施態様において、該標識試薬は、SH
3ドメイン含有ペプチドの添加後に、本発明の方法の工
程c)の間に加えられる。
【0081】本発明のスクリーニング方法の最も好適な
実施態様において、プロリンリッチなペプチドは、ドナ
ー蛍光マーカーすなわち対のフレット(FRET)蛍光
マーカーの第1のパートナーからなる第1の蛍光マーカ
ーで標識される;SH3ドメイン含有ペプチドは、検出
可能な分子、好ましくはタンパク質に共有結合してい
る;該標識試薬は、アクセプター蛍光マーカーすなわち
対のフレット(FRET)蛍光マーカーの第2のパート
ナーである第2の蛍光マーカーに共有結合している。
【0082】当該分野で公知のすべての対のフレット
(FRET)蛍光マーカーは、本発明のスクリーニング
方法を実施するのに使用することができる。
【0083】しかし該スクリーニング方法の好適な実施
態様において、ドナー蛍光マーカーすなわち対のフレッ
ト(FRET)蛍光マーカーの第1のパートナーは、ユ
ーロピウムクリプテートからなり、この場合アクセプタ
ー蛍光マーカーすなわち対のフレット(FRET)蛍光
マーカーの第2のパートナーはXL665である。
【0084】希土類クリプテートが開示され、これら
は、励起エネルギーを集め、それをユーロピウムに送る
ためのエネルギーアンテナとして作用するため、ユーロ
ピウムの蛍光を増強するために必要な性質を有し、ユー
ロピウムをクエンチングから防御し、蛍光発光を妨害せ
ず、そしてユーロピウムを生体巨大分子に結合させるの
に使用することができる。ユーロピウムクリプテート
は、約1kDaの分子量を有する。ユーロピウムクリプテ
ートをドナー蛍光マーカーすなわち対のフレット(FR
ET)蛍光マーカーの第1のパートナーであり、アクセ
プター蛍光マーカーすなわち対のフレット(FRET)
蛍光マーカーの第2のパートナーは、最も好ましくは、
XL665と呼ぶ分子量が約105kDaの修飾アロフィ
コシアニンである。XL665は特徴的に、アクセプタ
ーの必要な特性を有し、XL665はまた、エネルギー
移動によりシグナル増幅をするという追加の利点を有す
る。これは、一部はXL665の高量子収率(0.7)
のためである。
【0085】対のフレット(FRET)蛍光マーカー
が、それぞれユーロピウムクリプテートとXL665で
ある具体的な実施態様において、本発明の方法の工程
c)で得られる混合物は、ユーロピウムクリプテートの
励起波長である337nmの波長でエネルギー源に付さ
れ、蛍光シグナルは、XL665の発光波長である66
5nmで測定される。
【0086】本発明の方法を実施することにより測定さ
れる候補インヒビター化合物は、どのような性質でもよ
く、有機、無機または生体分子でもよい。
【0087】すべての場合に、プロリンリッチなペプチ
ドとSH3ドメイン含有ペプチドとの相互作用を阻害す
る候補化合物の能力は、以下のように計算される:
【0088】a)比 まず、アクセプター蛍光マーカーすなわち対のフレット
(FRET)蛍光マーカーの第2のパートナーの発光波
長で得られる蛍光シグナルと、ドナー蛍光マーカーすな
わち対のフレット(FRET)蛍光マーカーの第2のパ
ートナーの発光波長で得られる蛍光シグナルとの、比
(R)がまず計算され、これは以下の式により表され
る: 比(R)=(第2のパートナーの発光蛍光シグナル/第
1のパートナーの発光蛍光シグナル)×1000。
【0089】b)Δ比 Δ比の値は、試料比(R)と陰性対照比(R’)の値の
差である。
【0090】試料比(R)は、測定条件が、(i)第1
の蛍光マーカーで標識されたプロリンリッチなペプチド
と、(ii)第2の蛍光マーカーで直接または間接的にに
標識されたSH3ドメイン含有ペプチドとのインキュベ
ーションを含む時に得られる。
【0091】陰性対照比(R’)は、測定条件が、
(i)第1の蛍光マーカーで標識されたプロリンリッチ
なペプチドと、(ii)第2の蛍光マーカー単独、または
第2の蛍光マーカーを含む標識試薬とのインキュベーシ
ョンを含む時に得られる。
【0092】Δ比の値は、以下の式により計算される; Δ比(ΔR)=試料比(R)−陰性対照比(R’)。 Δ比の値は、測定に特異的なシグナルであり、本発明の
方法を実施するのに使用される装置に依存する。
【0093】c)ΔF値 この値は、特異的なシグナルからバックグランドシグナ
ルを引いたものであり、本発明の方法を実施するのに使
用される装置に依存しない。ΔF値は、以下の式により
表される:
【0094】 ΔF=(Δ比(R)/陰性対照比(R’))×100。 ΔF値は、パーセント(%)として表される。本明細書
において、本発明のスクリーニング方法の一般的な定義
で参照される蛍光シグナルは、ΔF(%)値を包含す
る。
【0095】ユーロピウムクリプテートで標識されたp
22−phoxタンパク質から得られるプロリンリッチ
なペプチドと、XL665で間接的に標識されたp47
−phoxから得られるSH3ドメイン含有ペプチドで
得られるΔF値の計算の例を、以下の例に示す。
【0096】さらに、上記測定は、上昇する濃度の測定
すべき候補インヒビター化合物でならびに該候補インヒ
ビター化合物無しで行われ、この特異的候補化合物のI
C50値は、得られたΔF値(縦軸)を、測定で使用さ
れる候補化合物の最終濃度(横軸)に対してプロットす
ることにより決定される。IC50値は、測定中の候補
インヒビター化合物の非存在下で得られるΔF値と比較
して、ΔF値の50%阻害が観察される候補インヒビタ
ー化合物の最終濃度として定義される。
【0097】SH3ドメイン含有ペプチドのアミノ酸配
列中の単一のアミノ酸置換が、突然変異ペプチドと対応
するプロリンリッチなペプチドとの結合相互作用を完全
に排除するため、本発明のスクリーニング方法の高い特
異性が証明されている。
【0098】この測定法の高い特異性はまた、以下の例
に示されるように、例えばSH3ドメイン含有ペプチド
への結合について、第1の蛍光マーカーで標識されたプ
ロリンリッチなペプチドとの競合について未標識のプロ
リンリッチなペプチドを使用することにより、証明され
ている。
【0099】また、本発明の方法は、プロリンリッチな
ペプチドとSH3ドメイン含有ペプチドとの結合相互作
用を阻害することができる種々の有機化合物(例えば、
種々のクマリンおよびキナゾリン化合物)の検出におい
て、特にプロリンリッチなペプチドがp22−phox
タンパク質から得られ、SH3ドメイン含有ペプチドが
p47−phoxタンパク質から得られ、両方のタンパ
ク質がNADPHオキシダーゼ複合体のサブユニットで
ある実施態様において、効率的であることが証明されて
いる。
【0100】さらに、本発明者らは、無細胞測定法また
は2次HL60細胞ベース測定法で測定した時、同じイ
ンヒビター化合物がNADPHオキシダーゼ活性を阻害
する能力で、p22−phoxタンパク質由来のプロリ
ンリッチなペプチドとp47−phoxタンパク質由来
のSH3ドメイン含有ペプチドとの結合を阻害するある
化合物の能力の間の高い相関を証明した。
【0101】これらの結果は、本発明のスクリーニング
方法を実施して得られたデータの生物学的意義と、イン
ビボ条件でその阻害性を示す化合物をスクリーニングす
ることの関連を、明瞭に示している。
【0102】すでに記載したように、シグナル伝達経路
タンパク質の制御における欠陥は、種々の病態に関与
し、従って、そのような疾患を予防または治療するため
の治療行為に応答する、生物活性のあるインヒビター化
合物を同定するニーズがある。上記で定義した本発明の
方法は、これらのシグナル伝達経路タンパク質中に含有
されるプロリンリッチな試薬とSH3ドメインとの相互
作用を阻害することができる、治療価値のある化合物を
選択することを可能にするであろう。
【0103】従って本発明は、SH3ドメイン含有ペプ
チドが、その制限解除がある病態の発症に関連するシグ
ナル伝達タンパク質由来である、上記スクリーニング方
法を包含する。
【0104】そこからSH3ドメイン含有ペプチドが得
られるタンパク質の例示的であるが非限定的な例には、
以下のタンパク質がある:Lyn(サクセラ(SAKSEL
A)ら、1995;AIDS)、Hck(サクセラ(SAK
SELA)ら、1995;AIDS)、Lyn(ヤマチタ
(YAMACHITA)ら、1994;アレルギーと喘息)、G
rb2(ジェームズ(JAMES)ら、1994;デーリー
(DALY)ら、1994;乳癌)、Src(ルットレル
(LUTTRELL)ら、1994;乳癌)、p85(ジュン
(JHUN)ら、1994);(フー(HU)ら、癌)、Gr
b2(ラビクンドラン(RAVICHNDRAN)ら、1995;
ゴッテスマン(GOTTESMANN)、1994;チャージン
(CHARDIN)ら、1993;リー(LI)ら、1993;
癌)、Gap(ムーディー(MOODIE)ら、1994;
癌)、Grb2(ペンダーガスト(PENDERGAST)ら、1
993;CMLとALL)。CrkL(オダ(ODA)
ら、1994;CMLとALL)、STATs(イーレ
(IHLE)、1994;ダーネル(DARNELL)ら、199
4;炎症性疾患)、p47−phoxとp67−pho
x(レト(LETO)ら、1994;炎症性疾患)、Btk
(デ・ウェーセ(DE WEERSE)ら、1994;プレ−B
−細胞白血病)、Tec(サト(SATO)ら、1994;
骨髄異形成症候群)、Src(カプラン(KAPLAN)ら、
1994;ロウェ(LOWE)ら、1993;骨粗鬆症)。
上記論文はそれぞれ、参照することにより本明細書に組
み込まれる。
【0105】本発明のスクリーニング方法の典型的な実
施態様において、プロリンリッチなペプチドとSH3ド
メイン含有ペプチドは、NADPHオキシダーゼ複合体
に属するサブユニットタンパク質から得られる。主に多
形核白血球または好中球で発現されるNADPHオキシ
ダーゼは、外来病原体に対する免疫応答の間に好中球の
刺激中に活性化され、過酸化物陰イオン(O2 -)を生成
する。次にO2 -は急速に、過酸化水素(H22)、ヒド
ロキシルラジカル(OH)、および次亜塩素酸(HOC
l)のような2次毒性酸素種に変換される。
【0106】この反応の目的は、生体から感染性物質、
外来粒子、および傷害組織を除去することであるが、好
中球が生成した反応性酸素種もまた、炎症部位近くの宿
主組織を傷害することがある。実際、反応性酸素種は、
多くの炎症性疾患(リウマチ様関節炎、虚血再潅流傷
害、および成人型呼吸窮迫症候群を含む)に関連する組
織傷害に関与していることが報告されている。
【0107】前記実験データから、NADPHオキシダ
ーゼ複合体の異なるタンパク質サブユニットのSH3ド
メインとプロリンリッチな領域との結合を阻害する能力
を有する化合物の発見は、炎症症状、COPD、アテロ
ーム性動脈硬化症、ARDS、敗血症ショック、ならび
に一般的な加齢と癌を、予防または治療するための治療
的価値を有することがわかる。
【0108】NADPHオキシダーゼ活性を阻害する有
用なインヒビター化合物は、以下の化合物を包含する:
【0109】(i)p22−phoxタンパク質中に含
有されるプロリンリッチな領域と、p47−phoxタ
ンパク質中に含有される最初のSH3ドメインとの相互
作用を阻害する化合物; (ii)p47−phoxタンパク質のC末端中に含有さ
れるプロリンリッチな領域と、p67−phoxタンパ
ク質のN末端に含有されるSH3ドメインとの相互作用
を阻害する化合物; (iii)p67−phoxタンパク質中に含有されるプ
ロリンリッチな領域と、p47−phoxタンパク質中
に含有される第2のSH3ドメインとの相互作用を阻害
する化合物。
【0110】p22−phoxタンパク質中に含有され
るプロリンリッチな領域と、p47−phoxタンパク
質中に含有される最初のSH3ドメインとの結合を阻害
する化合物を同定するのに有用な本発明のスクリーニン
グ方法の具体的な実施態様の例を、図1に示す。
【0111】本発明の方法の具体的な実施態様におい
て、p22−phoxタンパク質由来の27アミノ酸の
長さのプロリンリッチなペプチドは、ユーロピウムクリ
プテートからなる第1の蛍光マーカーで標識される。S
H3ドメイン含有ペプチドは、134アミノ酸の長さを
有するp47−phoxタンパク質由来の2つのSH3
ドメインを含有するペプチドからなり、このペプチド
は、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)
からなる検出可能な分子に結合している。SH3ドメイ
ン含有ペプチドは、第2の蛍光マーカー(これはXL6
65である)に結合した抗GST抗体からなる標識試薬
を介して、間接的に第2の蛍光マーカーで標識されてい
る。
【0112】この実施態様において本発明の方法の工程
d)は、プロリンリッチなペプチドと間接的に標識され
たSH3ドメイン含有ペプチドとを含有する均一な混合
液を、ユーロピウムクリプテートの励起波長である33
7nmの波長のエネルギー源に付し、XL665の発光波
長である665nmと、ユーロピウムクリプテートの発光
波長である620nmの両方で蛍光シグナルを測定するこ
とにより行われる。この測定は、候補インヒビター化合
物の非存在下と、上昇する濃度のあるインヒビター候補
化合物の存在下の両方で行われ、そして前記したように
IC50値が計算される。
【0113】本発明のスクリーニング方法の具体的な実
施態様の別の例は、図2に示され、この例示した実施態
様は、p47−phoxタンパク質中に含有されるプロ
リンリッチな領域とp67−phoxタンパク質中に含
有されるC末端SH3ドメインとの結合相互作用を阻害
する化合物を選択するのに有用である。
【0114】すなわち、本発明のスクリーニング方法の
好適な実施態様において、プロリンリッチなペプチド
は、ヒトNADPHオキシダーゼのp22−phox、
p47−phox、およびp67−phoxタンパク質
中に含有されるプロリンリッチなペプチドの群から選択
される。
【0115】最も好ましくはプロリンリッチなペプチド
は、配列番号3のアミノ酸配列からの少なくとも10個
の連続的アミノ酸を含む。あるいはプロリンリッチなペ
プチドは、配列番号1の核酸配列によりコードされる、
配列番号3のアミノ酸配列中にある。
【0116】本発明のスクリーニング方法の別の好適な
実施態様において、SH3ドメイン含有ペプチドは、ヒ
トNADPHオキシダーゼのp47−phoxとp67
−phoxサブユニットタンパク質中に含有されるSH
3ドメインの群から選択される。
【0117】最も好適な実施態様において、SH3ドメ
イン含有ペプチドは、配列番号2の核酸配列によりコー
ドされる配列番号4のアミノ酸配列を含む。あるいはS
H3ドメイン含有ペプチドは、配列番号4のアミノ酸配
列からなる。
【0118】別の態様において本発明はまた、第1の蛍
光マーカーで標識されたプロリンリッチなペプチドから
なるスクリーニング試薬に関し、該第1の蛍光マーカー
は、対のフレット(FRET)蛍光マーカーの第1のパ
ートナーまたは第2のパートナーである。
【0119】第1の好適な実施態様において、上記スク
リーニング試薬中に含有される第1の蛍光マーカーは、
ユーロピウムクリプテート分子である。
【0120】第2の好適な実施態様において、スクリー
ニング試薬は、ユーロピウムクリプテート分子に共有結
合した配列番号1のアミノ酸配列を有するプロリンリッ
チなペプチドからなる。
【0121】さらなる態様において本発明はまた、第2
の蛍光マーカーで直接または間接的に標識されたSH3
ドメイン含有ペプチドからなるスクリーニング試薬に関
し、ここで該第2の蛍光マーカーは、対のフレット(F
RET)蛍光マーカーの第2のパートナーまたは第1の
パートナーである。
【0122】上記スクリーニング試薬の第1の好適な実
施態様において、第2の蛍光マーカーはXL665であ
る。
【0123】第2の好適な実施態様において、スクリー
ニング試薬は、GSTタンパク質に融合した配列番号2
のアミノ酸配列を有するSH3ドメイン含有ペプチドか
らなる。この第2の好適な実施態様(ここで、SH3ド
メイン含有ペプチドは、第2の蛍光マーカーで間接的に
標識されている)において、間接的標識物は、第2の蛍
光マーカーXL665に共有結合したGSTタンパク質
に対する抗体からなる標識試薬からなる。
【0124】本発明はまた、プロリンリッチなペプチド
とSH3ドメイン含有ペプチドとの相互作用を阻害する
候補化合物をスクリーニングするためのキットであっ
て: a)第1の蛍光マーカーで標識されたプロリンリッチな
ペプチドからなる第1のスクリーニング試薬(ここで、
該第1の蛍光マーカーは、対のフレット(FRET)蛍
光マーカーの第1のパートナーまたは第2のパートナー
である); b)第2の蛍光マーカーで直接または間接的に標識され
たSH3ドメイン含有ペプチドからなる第2のスクリー
ニング試薬(ここで、第2の蛍光マーカーは、対のフレ
ット(FRET)蛍光マーカーの第2のパートナーまた
は第1のパートナーである)、を含む上記キットに関す
る。
【0125】さらなる態様において本発明は: a)第1の蛍光マーカーで標識されたプロリンリッチな
ペプチド(ここで、該第1の蛍光マーカーは、対のフレ
ット(FRET)蛍光マーカーの第1のパートナーまた
は第2のパートナーである);および b)第2の蛍光マーカーで直接または間接的に標識され
たSH3ドメイン含有ペプチド(ここで、該第2の蛍光
マーカーは、対のフレット(FRET)蛍光マーカーの
第2のパートナーまたは第1のパートナーである)、と
で形成される複合体に関する。
【0126】本発明はまた: a)第1の蛍光マーカーで標識されたプロリンリッチな
ペプチド(ここで、該第1の蛍光マーカーは、対のフレ
ット(FRET)蛍光マーカーの第1のパートナーまた
は第2のパートナーである);および b)a)で定義されたプロリンリッチなペプチドとSH
3ドメイン含有ペプチドとの相互作用を阻害する候補化
合物、とで形成される複合体に関する。
【0127】本発明の別の目的は: a)第2の蛍光マーカーで直接または間接的に標識され
たSH3ドメイン含有ペプチド(ここで、第2の蛍光マ
ーカーは、対のフレット(FRET)蛍光マーカーの第
2のパートナーまたは第1のパートナーである);およ
び b)プロリンリッチなペプチドとa)で定義されたSH
3ドメイン含有ペプチドとの相互作用を阻害する候補化
合物、とで形成される複合体からなる。
【0128】本発明はまた、医薬組成物を製造するため
の、本発明の方法に従って選択される候補化合物の使用
に関する。本発明はさらに、特に限定されないが、以下
の図と例により例示される。
【0129】
【実施例】例1:SH3ドメイン含有ペプチドGST−
p47phoxSH3ABの産生
【0130】1.1 グルタチオン−S−トランスフェ
ラーゼ融合p47phoxSH3AB発現ベクターの作成 p47phoxのアミノ酸残基151〜284(配列番
号4)をコードするDNA断片(配列番号2)を、その
5’末端と3’末端でそれぞれBamHIとEcoRI
部位を取り込むプライマーを使用して、ポリメラーゼ連
鎖反応(PCR)により増幅した。
【0131】増幅生成物を、大腸菌(Escherichia col
i)発現ベクターpGEX−2T(ファルマシアバイオ
テクインク(Pharmacia Biotech Inc.))のBamHI
とEcoRI部位にクローン化して、プラスミドpGE
X−2T−p47phoxSH3ABを産生した。構築
は、ヌクレオチド配列決定により証明した。
【0132】1.2 GST−p47−phoxSH3
AB組換え融合タンパク質の産生 GST−融合タンパク質をコードするプラスミドを、大
腸菌(E. coli)株DH5αに導入した。形質転換体
を、50μg/mlのアンピシリンを補足したLB培地中で
37℃で一晩培養した。一晩培養物を1リットルの新鮮
なLB培地に1:100希釈し、30℃でOD=0.8
まで増殖させた。次に、イソプロピル−1−チオ−β−
D−ガラクトピラノシドを0.4mMまで添加して30℃
でインキュベートして、融合タンパク質の発現を誘導し
た。1時間後、2000g、+4℃で15分、細菌を遠
心分離し、凍結させた。
【0133】1.3 GST−p47phoxSH3AB
組換え融合タンパク質の精製 1.3.1 細菌溶解物の調製 次に、1リットルの細菌培養物からのペレットを、15
mlの氷冷PBS1×−10mM DTT−1%トリトンX
−100(緩衝液A)に再懸濁した。次に800μlの
抗プロテアーゼ溶液を、ならびに5mlの溶解溶液(緩衝
液A中1mg)を、2mlの緩衝液A中のこの懸濁液(コン
プレート(Complete)の名前でベーリンガマンハイム
(Boehringer Mannheim)から販売されているカクテル
インヒビターの1つの錠剤、照会番号:183614
5)に加えた。静かに振盪後、混合物を氷上で5分間イ
ンキュベートした。氷上で、音波発生器で、10秒間を
3回、10秒の間隔で、溶解を完了した。遠心分離して
溶解物を清澄化した(5分間、4℃、20000g)。
上清を取り、そのまま+4℃で保存できる。
【0134】1.3.2 精製 1リットルの細菌培養物について、2mlのゲル(グルタ
チオンセファロース4B、アマシャム・ファルマシア・
バイオテク(Amersham Pharmacia Biotech)、照会番
号:17−0756−01)を、内径1.6cmのカラム
に充填した。このカラムを、流速240cm/hを使用し
て、5カラム容量(cv)の緩衝液Aで平衡化した。カ
ラムに、上清を42cm/hの流速で充填し、次に12cv
の緩衝液Aで流速600cm/hで洗浄した。最後に、GS
T−p47phoxSH3ABを、3cvの緩衝液Bで流
速240cm/hで溶出した(50mMトリス−塩酸、pH
8、5mMグルタチオンを含有する緩衝液B。pHは、グ
ルタチオンの添加後にチェックしなければならない)。
【0135】1.3.3 透析ろ過と定量 遊離のグルタチオンは通常タンパク質測定と反応するた
め、タンパク質定量が必要な場合は、精製したp47−
phoxSH3ABを含有した溶出液は透析ろ過しなけれ
ばならない。透析ろ過は、10kDaのカットオフを有す
る膜(セントリプレップ(Centriprep)、アミコン(Am
icon)、照会番号:4304)で行った。ヘペス0.1
M、0.4M KFによる連続的透析により、グルタチ
オン濃度が8μM未満に低下した。この段階で、タンパ
ク質をビシンコニニック酸(bicinchoninic acid)ミク
ロ法(照会番号:ピー・ケー・スミス(P.K. Smith)
ら、Anal. Biochem. 150, 76-85 (1985))により定量し
た。調製物の純度は、SDS−ポリアクリルアミドゲル
電気泳動により、硝酸銀染色法を使用してチェックし
た。
【0136】例1ビス(bis):プロリンリッチなペ
プチドp22−phoxの産生 プロリンリッチなペプチドを合成(配列番号3)し、そ
の純度を配列解析とゲルろ過によりチェックした(95
%を越える)
【0137】例2:HTRF測定 2.1 材料と方法
【0138】2.1.1.試薬の調製 測定混合物を最終容量200μlで調製した。 ・緩衝液:すべての試薬を、ヘペス100mM(シグマ
(Sigma)H3375PM238.3)、50mM KF
(フルカ(Fluka)60238 PM58.1)、0.
1%BSA画分V(シグマ(Sigma)A7906)中で
調製した。pHは、8に調整した。1ヶ月間4℃で維持
した。 ・GST−p47phoxSH3AB(PM4000
0):50μlの4×ストック溶液(200nM)の使
用。最終濃度は、ウェルあたり50nMである。4℃で4
8時間まで安定。測定緩衝液中で−20または−80℃
で長期保存。
【0139】・ペプチドp22−(EuK)3+ (PM
3200、[Eu3+]=0.0638mg/ml)を、ネオ
システム(Neosystem)により合成し、次にユーロピウ
ムクリプテートで標識し、パッカード/シスビオ(Pack
ard/CisBio)インターナショナル(照会番号 C−28
−E−K−004)により精製した。ウェル当たりに使
用したユーロピウムクリプテートの量は、ディスカバリ
ー(Discovery)で620nmで40000カウント(蛍
光強度)を得るために、0.4ngであった。標識ペプチ
ドを、必要な時まで−20℃で保存した。2.5nMのス
トック溶液50μlの使用。最終濃度0.63nM。
【0140】・GST抗体をXL665で標識し、パッ
カード/シスビオ(Packard/CisBio)インターナショナ
ル(照会 mAb GST−XI 009)で精製し
た。標識抗体を、必要な時まで−80℃で保存した。ス
トック溶液は0.25μg/mlであり、96μlの容量中
400ng/ウェル(27.8nM)で使用した。最終濃度
13.3nM。
【0141】
【0142】2.1.2.HTRF読み 測定混合物を、96ウェルの黒プレートに加えた(パッ
カードオプチプレート(Packard Optiplate)HTR
F)(照会番号6005207)。プレインキュベーシ
ョン時間は不要であった。HTRFデータは、HTRF
に特化したディスカバリー(Discovery)(登録商標)
マイクロタイタープレートアナライザー(パッカードイ
ンストルメンツ(Packard instruments))を使用して
集めた。窒素レーザーで337nmで励起し、620nmと
665nmで蛍光を同時に読んだ。曲線当てはめは、2つ
のエクセルユーティリティプログラムを使用して行った − Xlfitウィザード(モデル200) − データ解析ウィザード(モデル68)
【0143】2.1.3 計算 マイクロタイタープレートの各ウェルについて、以下の
値を測定した: ・比 比(R)=シグナル665nm/シグナル620nm×10000 ・デルタ比 デルタ比=デルタ比−陰性対照比 この値は、測定に特異的なシグナルであり、装置に依存
する。 ・デルタF(%として表される): デルタ比=(デルタ比/陰性対照比×100) 値は、特異的シグナル−バックグランドシグナルであ
り、装置には依存しない。
【0144】2.2.結果 2.2.1 組換えp47−phoxSH3ABの組換え
p22−phox−EuKへの結合の測定 固定した最終濃度80nMのp47−phoxSH3AB
換えタンパク質を、p22−phox−EuKを含有す
る96ウェルマイクロタイタープレートのウェルに加え
た。次に最終濃度の抗GSTモノクローナル抗体を加
え、620nmと665nmの蛍光シグナルを測定した。結
果を以下の表2に示す。
【0145】
【0146】蛍光測定は、測定試薬の添加後24時間の
間、1時間毎に蛍光測定を繰り返した。全体のシグナル
は、4時間まで安定であり、2時間後やや低下した(図
3)。シグナルは小さかったが、24時間後も読みは可
能であった。
【0147】2.2.2.GST−p47phoxSH
ABの力価測定 ・GST−p47phoxSH3ABの最終濃度は、容量
50μl中で200〜10nM(4×ストック溶液から)
に変化した。・p22−(EuK)3+ペプチドと抗GS
T抗体−XL665は、それぞれ最終濃度0.63nMと
13.3nMで使用した。結果を図4に示す。データは、
組換えp47phoxSH3ABの最終濃度約60nMにつ
いて、最大デルタF%が達成されることを示した。
【0148】2.2.3.抗体抗GST−XL665の
力価測定 抗GST−XL665抗体濃度は、96μlの容量で
0.25mg/mlのストック溶液から、50〜800ng/
ウェルで変化した。GST−p47phoxSH3 AB
p22−(EuK)3+ペプチドは、それぞれウェル当た
り50nMと0.63nMの最終濃度で使用した。結果を図
5に示す。図5に示すデータは、96ウェルマイクロタ
イタープレートの各ウェルに加えた抗GST組換え抗体
の量の増加とともに、デルタF%値が増加した。最大デ
ルタF%値は、800ngの抗GST抗体/ウェルで見ら
れた。
【0149】例3:HTRF測定−結合の特異性 3.1.GST−p47−phoxSH3ABの突然変異 ・突然変異したGST−p47−phoxSH3AB:G
ST−p47−phoxSH3ABの最終濃度は、50μ
lの容量中で200〜10nM(4×ストック溶液から)
に変化した。 ・p22−(EuK)3+ペプチドと抗GST抗体−XL
665は、前の実験と同じ最終濃度(それぞれ0.63
nMと13.3nM)で使用した。結果を図6に示す。デー
タは、組換えGST−p47phoxSH3ABが、野生
型組換えGST−p47phoxSH3ABと比較して、
単一のアミノ酸置換(156 P→Q)を有するが、こ
のペプチドは、組換えp22−(EuK)3+ペプチドに
まったく結合することができないことを示した。
【0150】例4:インヒビター化合物を用いるスクリ
ーニング測定の評価 未標識組換えp22−phoxペプチドからなる結合の
インヒビターを用いて、スクリーニング測定を行った。
測定条件は以下の通りであった: ・p22ペプチド:p22ペプチドの最終濃度は、1か
ら100nMに変化した。4μlの50×ストック溶液を
使用。 ・GST−p47phoxSH3ABとp22−(Eu
K)3+ペプチドおよび抗GST抗体−XL665XL6
65は、前の実験と同じ最終濃度(それぞれ50nM、
0.63nMおよび13.3nM)で使用した。 測定に使用した異なる試薬の濃度を、以下の表3に示
す。
【0151】
【0152】結果は、図7Aと7Bに示す。図7A(図
7の左側)に示すデータは、p47phox−GST上
のp22EuKの結合に及ぼす未標識p22ペプチドの
競合的阻害作用が、濃度依存性であることを示した。測
定の各未標識p22最終濃度の阻害パーセント値のプロ
ットは、IC50値の計算を可能にし、これは5.8nM
であった(図7B)。
【0153】例5:本発明のスクリーニング方法による
候補インヒビター化合物の大規模スクリーニング
【0154】A.材料と方法 A.1 スクリーニング測定 ・試験した候補化合物:0.2%DMSO中20μMで
試験した。1mMのストック濃度の4μlの生成物の使
用。 ・GST−p47phoxSH3AB、p22−(Eu
K)3+ペプチド、および抗GST抗体−XL665は、
前の実験と同じ最終濃度で使用した(それぞれ50nM、
0.63nMおよび13.3nM)。 ・p22ペプチド:500nMのストック溶液の調製。各
プレートを評価するために、阻害の内部対照として、そ
のIC50(4μl中10nM)より少し高い濃度で使用
した。
【0155】このプレートへの試薬の添加順序は: 1.緩衝液/p22ペプチド/候補化合物 2.GST−p47phoxSH3AB 3.p22−(EuK)3+ペプチド 4. 抗GST抗体−XL665 陽性対照と陰性対照は、各7ウェルで試験した。候補化
合物とp22ペプチド内部対照は、二重測定で試験し
た。それぞれについて平均±Cvを計算した。
【0156】A.2 IC50の測定 候補化合物:最終濃度は30から0.04μMに変化し
た。1.5mMから2μMの範囲の50×ストック溶液4
μlの使用。GST−p47phoxSH3AB、p22
−(EuK)3+ペプチドおよび抗GST抗体−XL66
5は、前の実験と同じ最終濃度で使用した(それぞれ5
0nM、0.63nMおよび13.3nM)。
【0157】
【0158】A.3 NADPHオキシダーゼの無細胞
測定 使用した測定法は、アボ(ABO)ら(1995)が開示
したものに由来する。過酸化物生成測定は、96ウェル
プレートでpH8で100μlの最終容量(所望の濃度
でDMSO中に溶解した2μlの化合物、0.4μgの
PLB985膜、0.2μgの組換えp47phox、0.
1μgの組換えp67phox、0.15μgのRac1−
GTPγS充填、10μM FAD、100μMフェリチ
トクロムc、65mM NaPO、1mM MgCl
1mM EGTAを含む)で行った。アセンブリープロセ
スは、室温で25μlのLiDS(最終濃度80μM)を
加えて開始した。反応は、25μlのNADPH(最終
濃度200μM)の添加5分後に開始した。過酸化物生
成は、ラボシステム(Labsystem)iEMSリーダーM
Fで550nMでフェリチトクロムcのスーパーオキシド
ジスムターゼで阻害可能な還元の速度を追跡して測定し
た。測定したIC50は、酵素の初期速度を半分にする
インヒビターの濃度として定義される。
【0159】好中球膜:オニクス(Onyx)によりPLB
985細胞から調製された。120mM NaPO4(p
H7.4)、1mM EGTA、1mM MgCl2、1mM
DTT、1mM ロイペプチン、1mM PMSF、20
%グリセロール、8mM γ−Dオクチグルコシド中で保
存した。−80℃の保存で1回の融解と再凍結サイクル
に安定。 Rac1−GTPγS(EE標識):オニクス(Onyx)
により調製し精製された。25mMトリス(pH7.
5)、25mM NaCl、7.5mM MgCl2、5mM
EDTA、50%グリセロール中で保存した。−80
℃で小アリコートで保存して凍結/融解を避けた。 p47−phox(EE標識):オニクス(Onyx)によ
り調製し精製された。25mMトリス(pH7.5)、1
mM EDTA、50%グリセロール中で保存した。安
定、−80℃で保存。 p67−phox(EE標識):オニクス(Onyx)によ
り調製し精製された。25mMトリス(pH7.5)、1
mM EDTA、50%グリセロール中で保存した。安
定、−80℃で保存。
【0160】A.4 NADPHオキシダーゼの2次H
L60細胞ベースの測定 プロトコール:好中球中で分化したHL60細胞中のN
ADPHオキシダーゼ測定
【0161】1.材料 RPMI培地、ハンクスバランス塩溶液(HBSS)、
胎児牛血清、L−グルタミン、ゲンタマイシン、PBS
およびヘペスは、ギブコビ/アールエル(Gibco/BRL)
から得た。DMSOはメルク(Merck)から得た。サイ
トカラシン、TPAおよびチトクロムCは、シグマ(Si
gma)から得た。
【0162】2.方法 2.1 細胞培養と分化 HL−60細胞は、ヨーロピーアンコレクションオブセ
ルカルチャ(EuropeanCollection of Cell Culture)
(ECACC)から得た。これらは、10%(v/v)熱
不活性化子牛血清を補足したRPMI培地で、37℃で
95%空気−5%CO2の加湿雰囲気中で増殖させた。
培地は2〜3日毎に交換した。分化のために、HL−6
0細胞を250,000〜400,000細胞/mlで接
種し、培地に1.3%DMSOを7〜10日間加えた。
分化プロセスの間に、培地は交換せず、細胞は7〜10
日で準備ができ、約1,000,000細胞/mlであっ
た。
【0163】2.2 測定 好中球中で分化したHL−60細胞を、ハンクス+12
0μMチトクロムC中1.2×106 細胞の濃度で使用
し、96ウェルプレートの各ウェルに240μlを蒔
き、室温で5分間インキュベートした。次に、細胞懸濁
液240μlを、30μlのDMSOで希釈した選択され
た濃度の試験化合物をすでに含有する96ウェルプレー
ト中に蒔いた。化合物の存在下で、細胞を37℃で30
分インキュベートし、懸濁液の光学密度を550nmで連
続的に追跡した。30μLの1μMTPA。異なる濃度の
試験化合物(DMSO中最大10μl/ウェル 1/1
0)を細胞と、37℃で攪拌しながら30分インキュベ
ートし、次に100nM PMAを30〜40分加えた。
陰性対照では、化合物もPMAも加えず、陽性対照で
は、化合物は加えなかったが、細胞をPMAで刺激した
(0%阻害)。各ウェルの吸光度を550nmで追跡し
た。
【0164】化合物の活性は、ビヒクルで処理した細胞
と比較したNADPHオキシダーゼ活性の阻害パーセン
トとして表した。阻害パーセントは以下のように計算さ
れる: %阻害=100−[(X−T-)×100/(T+
-)] X:試験した化合物の各濃度についてのウェル中のOD T-:陰性対照ウェル中のOD(刺激無し) T+:陽性対照ウェル中のOD(0%阻害)
【0165】B.結果 クマリンとキナゾリンファミリーに属する種々の化合物
を、本発明のスクリーニング方法を使用して試験した。
本発明のHTRF測定法の生物学的関連を評価するため
に、NADPHオキシダーゼ活性の阻害を明らかにする
本発明のスクリーニング方法に従って得られたIC50
値と測定(無細胞測定および細胞ベースの測定)で得ら
れたIC50値との比較を行った。結果を以下の表6に
示す。
【0166】
【0167】上記表6に示す結果は、本発明のスクリー
ニング方法に従って検出された、GST−p47pho
xSH3ABとp22−(EuK)3+ペプチドとの結合の
阻害は、絶えず無細胞測定と細胞ベースのNADPHオ
キシダーゼ測定に従って検出されるこれらの化合物の阻
害活性により例示されるように、NADPHオキシダー
ゼ酵素活性を有効に阻害する化合物に、対応する。
【0168】例6:高処理量スクリーニング測定
【0169】A.材料と方法 A.1 スクリーニング測定 測定混合物を最終容量50μl中で調製した。 ・緩衝液:96ウェルフォーマットと同一。 ・GST−p47phoxSH3AB:12μlの4.1
67×ストック溶液(208nM)の使用。最終濃度は、
ウェル当たり50nMである。 ・p22−(EuK)3+ペプチド:ウェル当たりで使用
したユーロピウムクリプテートの量は、ディスカバリー
(Discovery)で620nmで40000カウント(蛍光
強度)を得るために、1.6ngであった。12μlの4
1.67nMのストック溶液の使用。最終濃度10nM。 ・抗GST抗体:ストック溶液は0.25mg/mlであ
り、24μlの容量中400ng/ウェルで使用した。最終
濃度53.3nM。 ・候補化合物:0.2%DMSO中20μMで試験し
た。1mMのストック濃度で1μMの生産を使用した。
【0170】A.2 IC50の測定 ・候補化合物:1.5mM〜2μMの範囲の50×ストッ
ク溶液1μlを使用。 ・GST−p47phoxSH3AB、p22−(Eu
K)3+ペプチドと抗GST抗体−XL665は、前の実
験と同じ最終濃度で使用した(それぞれ50nM、10nM
および53.3nM)。
【0171】B.結果:384ウェルHTRF測定フォ
ーマットの評価 B.1 96ウェル測定と384ウェル測定との比較分
析 上記例に記載の96ウェルフォーマットで得られたシグ
ナル/ノイズ比と、高処理量384ウェル測定フォーマ
ットで得られた比との比較を行った。結果を、以下の表
5に記載する。
【0172】
【0173】B.2 異なるペプチド−EuK濃度での
96ウェル測定と384ウェル測定の間の異なる化合物
の阻害性の比較 3つの異なる候補インヒビター化合物についてGST−
p47phoxSH3 ABとp22−(EuK)3+の間の
結合の阻害パーセントを行った。結果を図8に示す。図
8に示すデータは、96ウェル測定と384ウェル測定
を使用して、実質的に同じ阻害パーセント値が得られる
ことを示した。さらに、0.4から1.6ng/ウェルの
増加するp22−(EuK)3+ペプチドの量について、
ほぼ同じ値が得られる。
【0174】(参考文献)
【0175】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Warner Lambert Company <120> Method for the screening of compounds that inhibit the interaction between a proline-rich peptide and a SH3 domain-comprising peptide <130> PA-28821 <150> EP 01402064.8 <151> 2001-07-30 <160> 4 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 81 <212> ADN <213> Homo sapiens <400> 1 cggaggcacc atcaagcagc cgcccagcaa ccccccgccg cggcccccgg ccgaggcccg 60 caagaagccc agcgaggagg a 81 <210> 2 <211> 402 <212> ADN <213> Homo sapiens <400> 2 gacatcaccg gccccatcat cctgcagacg taccgcgcca ttgccgacta cgagaagacc 60 tcgggctccg agatggctct gtccacgggg gacgtggtgg aggtcgtgga gaagagcgag 120 agcggttggt ggttctgtca gatgaaagca aagcgaggct ggatcccagc atccttcctc 180 gagcccctgg acagtcctga cgagacggaa gaccctgagc ccaactatgc aggtgagcca 240 tacgtcgcca tcaaggccta cactgctgtg gagggggacg aggtgtccct gctcgagggt 300 gaagctgttg aggtcattca caagctcctg gacggctggt gggtcatcag gaaagacgac 360 gtcacaggct actttccgtc catgtacctg caaaagtcgg gg 402 <210> 3 <211> 28 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 3 Cys Gly Gly Thr Ile Lys Gln Pro Pro Ser Asn Pro Pro Pro Arg Pro 1 5 10 15 Pro Ala Glu Ala Arg Lys Lys Pro Ser Glu Glu Glu 20 25 <210> 4 <211> 134 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 4 Asp Ile Thr Gly Pro Ile Ile Leu Gln Thr Tyr Arg Ala Ile Ala Asp 1 5 10 15 Tyr Glu Lys Thr Ser Gly Ser Glu Met Ala Leu Ser Thr Gly Asp Val 20 25 30 Val Glu Val Val Glu Lys Ser Glu Ser Gly Trp Trp Phe Cys Gln Met 35 40 45 Lys Ala Lys Arg Gly Trp Ile Pro Ala Ser Phe Leu Glu Pro Leu Asp 50 55 60 Ser Pro Asp Glu Thr Glu Asp Pro Glu Pro Asn Tyr Ala Gly Glu Pro 65 70 75 80 Tyr Val Ala Ile Lys Ala Tyr Thr Ala Val Glu Gly Asp Glu Val Ser 85 90 95 Leu Leu Glu Gly Glu Ala Val Glu Val Ile His Lys Leu Leu Asp Gly 100 105 110 Trp Trp Val Ile Arg Lys Asp Asp Val Thr Gly Tyr Phe Pro Ser Met 115 120 125 Tyr Leu Gln Lys Ser Gly 130
【図面の簡単な説明】
【図1】p22−phoxタンパク質中に含有されるプ
ロリンリッチな領域とp47−phoxタンパク質中に
含有されるSH3ドメインとの結合を阻害する化合物を
同定するのに有用な、本発明のスクリーニング方法の具
体例の略図である。
【図2】p47−phoxに含有されるプロリンリッチ
な領域とp67−phoxタンパク質中に含有されるS
H3ドメインとの結合を阻害する化合物を同定するのに
有用な、本発明のスクリーニング方法の具体例の略図で
ある。
【図3】80nMの組換えp47−phoxSH3ABの最
終濃度について、組換えp47−phoxSH3ABと組
換えp22−phox−Eukとの結合を、時間(時
間)の関数として反映するΔF比の測定である。
【図4】組換えp47−phox ABの最終濃度の上
昇について測定したΔF比である。
【図5】抗GST−XL665の増加する量について組
換えp47−phoxSH3ABの増加する濃度のΔF比
測定値。第1の曲線(上の曲線):800ng/ウェルの
抗GST−XL665。第2の曲線:400ng/ウェル
の抗GST−XL665。第3の曲線:200ng/ウェ
ルの抗GST XL665。第4の曲線:100ng/ウ
ェルの抗GST−XL665。第5の曲線(下の曲
線):50ng/ウェルの抗GST−XL665を示す。
【図6】組換えp47−phoxSH3ABまたは組換え
突然変異p47−phoxSH3ABを使用したΔF比測
定値の比較。上の曲線:野生型組換えp47−phox
SH3ABを使用したΔF比測定値。下の曲線:156位
のプロリン残基をグルタミンアミノ酸残基で置換して突
然変異した組換えp47−phoxSH3ABを使用して
得られたΔF比測定値を示す。
【図7】未標識p22−EuKペプチドによるp47−
phoxSH3ABとp22−EuKペプチドとの結合の
阻害を示す。A:増加する最終濃度(nM)の未p22−
EuKペプチドを測定に加えて得られたΔF比測定値を
示す。B:未標識p22−EuKペプチドのIC50計
算を示す。96ウェル測定(左の空白の棒)または38
4ウェル高処理量測定を使用して、増加する濃度のp2
2−EuKペプチド、それぞれ0.4ng/ウェル(2番
目の棒)、0.8ng/ウェル(3番目の棒)、および
1.6ng/ウェル(4番目、すなわち右側の棒)を使用
して、3つの異なる候補化合物で得られたp47−ph
oxSH3ABとp22−EuKペプチドとの結合の阻害
パーセントが示される。
【図8】増加する濃度のp22−EuKペプチドの存在
下で、3つの異なる候補インヒビターによる阻害パーセ
ントの、96ウェルフォーマットと384ウェルフォー
マットの比較を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/00 A61P 35/00 4C084 C12Q 1/48 C12Q 1/48 Z G01N 21/64 G01N 21/64 B F 21/78 21/78 C 33/15 33/15 Z 33/483 33/483 C 33/53 33/53 D 33/566 33/566 33/58 33/58 Z // C12N 15/09 C12N 15/00 A (72)発明者 イザベル デ メンデ フランス国 パリ、リュ ボイエ バレ、 19 Fターム(参考) 2G043 AA04 BA16 CA03 DA02 EA01 GA07 GB21 KA02 KA03 KA05 LA01 2G045 AA34 AA35 BB20 BB24 BB29 BB41 BB46 BB50 BB51 CB01 DA13 DA36 FA29 FB02 FB03 FB12 GC15 2G054 AA06 AB10 BB08 BB12 BB13 CA23 CE02 EA03 GA04 4B024 AA01 AA11 BA10 BA80 CA02 DA06 HA01 4B063 QA01 QA05 QA18 QQ26 QR48 QR66 QS28 QS36 QX02 4C084 AA17 NA14 ZA451 ZB111 ZB261 ZB351 ZC781

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 均一時間分解蛍光法による、プロリンリ
    ッチなペプチドとSH3ドメイン含有ペプチドとの相互
    作用を阻害する候補化合物のスクリーニング方法であっ
    て: a)第1の蛍光マーカーで標識されたプロリンリッチな
    ペプチドを含有する緩衝液を提供する工程(ここで、該
    第1の蛍光マーカーは、対のフレット(FRET)蛍光
    マーカーの第1のパートナーまたは第2のパートナーで
    ある); b)工程a)で得られた溶液に候補化合物を加える工
    程; c)第2の蛍光マーカーで直接または間接的に標識され
    たSH3ドメイン含有ペプチドを加える工程(ここで、
    該第2の蛍光マーカーは、対のフレット(FRET)蛍
    光マーカーの第2のパートナーまたは第1のパートナー
    である); d)工程d)で得られた混合物を、対のフレット(FR
    ET)蛍光マーカーの第1のパートナーの励起波長に対
    応する波長のエネルギー源に付して、対のフレット(F
    RET)蛍光マーカーの第2のパートナーの発光波長に
    おける蛍光シグナルを測定する工程; e)工程e)で得られた蛍光シグナル値を、工程b)が
    無い時に得られた蛍光シグナル値と比較して、候補化合
    物が、プロリンリッチなペプチドとSH3ドメイン含有
    ペプチドとの相互作用を阻害するかどうかを決定する工
    程、 を含んでなる、上記方法。
  2. 【請求項2】 第1の蛍光マーカーは対のフレット(F
    RET)蛍光マーカーの第1のパートナーであり、第2
    の蛍光マーカーはその第2のパートナーである、請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】 第1の蛍光マーカーは対のフレット(F
    RET)蛍光マーカーの第2のパートナーであり、第2
    の蛍光マーカーはその第1のパートナーである、請求項
    1記載の方法。
  4. 【請求項4】 対のフレット(FRET)蛍光マーカー
    の第1のパートナーは、ユーロピウムマーカークリプテ
    ートである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 対のフレット(FRET)蛍光マーカー
    の第2のパートナーはXL665である、請求項1〜4
    のいずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 SH3ドメイン含有ペプチドは、第2の
    蛍光マーカーで間接的に標識され、ここで該SH3ドメ
    イン含有ペプチドは、第2の蛍光マーカーを含む標識試
    薬に対する特異的親和性を有する検出可能な分子に共有
    結合し、該標識試薬は、工程c)で、SH3ドメイン含
    有ペプチドの添加の後に加えられる、請求項1〜5のい
    ずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 検出可能な分子はグルタチオン−S−ト
    ランスフェラーゼ(GST)タンパク質である、請求項
    6記載の方法。
  8. 【請求項8】 標識試薬は、第2の蛍光マーカーで標識
    されたGSTタンパク質に対する抗体である、請求項6
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 プロリンリッチなペプチドは、Fyn、
    Abl、CrkN、Src、Nsrc、PlK、および
    Nefタンパク質中に含有されるプロリンリッチなペプ
    チドの群から選択される、請求項1〜8のいずれか一項
    に記載の方法。
  10. 【請求項10】 プロリンリッチなペプチドは、ヒトN
    ADPHオキシダーゼのp22phox、p47pho
    x、およびp67phoxサブユニットタンパク質中に
    含有されるプロリンリッチなペプチドの群から選択され
    る、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 プロリンリッチなペプチドは、ヒトN
    ADPHオキシダーゼのp22phoxサブユニットタ
    ンパク質中に含有されるプロリンリッチなペプチドであ
    る、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 プロリンリッチなペプチドは、5〜1
    00μMの解離定数でSH3ドメインに結合する、約1
    0アミノ酸の長さのプロリンリッチなアミノ酸配列を含
    む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 プロリンリッチなペプチドは、「Pr
    o−X−X−Pro」、「+−X−X−Pro−X−X
    −X−Pro」、「Pro−X−X−Pro−X−
    +」、「+−X−q−Pro−X−q−Pro」、およ
    び「q−Pro−X−q−Pro−X−+」(ここで、
    Xは任意のアミノ酸残基であり、+はArgまたはLy
    sであり、qは疎水性アミノ酸である)から選択される
    プロリンリッチなアミノ酸配列を含む、請求項1〜12
    のいずれか一項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 プロリンリッチなペプチドは、「R−
    X−#−Pro−X−X−Pro」、「−Pro−X−
    X−Pro−X−R」、「+−X−X−Pro−X−X
    −Pro」、「Pro−X−X−Pro−X−+」、
    「Pro−X−@−X−X−Pro−X−X−Pr
    o」、および「Pro−X−X−D−Y」(ここで、X
    は任意のアミノ酸残基であり、+はArgまたはLys
    であり、@は芳香族または脂肪族アミノ酸残基であり、
    #は芳香族アミノ酸残基である)から選択されるプロリ
    ンリッチなアミノ酸配列を含む、請求項1〜12のいず
    れか一項に記載の方法。
  15. 【請求項15】 プロリンリッチなペプチドは、配列番
    号3のアミノ酸配列からの少なくとも10個の連続的な
    プロリンリッチなアミノ酸を含む、請求項11〜14の
    いずれか一項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 プロリンリッチなペプチドは、配列番
    号3のアミノ酸配列からなる、請求項11〜15のいず
    れか一項に記載の方法。
  17. 【請求項17】 プロリンリッチなペプチドは、10〜
    100アミノ酸の長さを有する、請求項11〜16のい
    ずれか一項に記載の方法。
  18. 【請求項18】 SH3ドメイン含有ペプチドは、55
    〜100アミノ酸の長さを有する、請求項11〜17の
    いずれか一項に記載の方法。
  19. 【請求項19】 SH3ドメイン含有ペプチドのSH3
    ドメインは、ヒトP13K p85、マウスAbl、ヒ
    トFyn、ヒトc−Src、ヒトLck、シー・エレガ
    ンス(C. elegans)SEM−5、マウスGrb2、ヒト
    Grb2、マウスc−Crk、ヒト53BP2、および
    ヒトHckキナーゼタンパク質中に含有されるSH3ド
    メインの群から選択される、請求項1〜18のいずれか
    一項に記載の方法。
  20. 【請求項20】 SH3ドメイン含有ペプチドのSH3
    ドメインは、ヒトP13K p85、ヒトAbl、ヒト
    Fyn、ヒトc−Src、ヒトLck、ヒトLyn、ヒ
    トGrb2、ヒトPLC−γ、ヒト53BP2、ヒトG
    AP、ヒト53BP2、ヒトCsk、およびヒトHck
    キナーゼタンパク質中に含有されるSH3ドメインの群
    から選択される、請求項1〜18のいずれか一項に記載
    の方法。
  21. 【請求項21】 SH3ドメイン含有ペプチドのSH3
    ドメインは、ヒトNADPHオキシダーゼのp47ph
    oxとp67phoxサブユニットタンパク質中に含有
    されるSH3ドメインの群から選択される、請求項1〜
    18のいずれか一項に記載の方法。
  22. 【請求項22】 SH3ドメイン含有ペプチドのSH3
    ドメインは、ヒトNADPHオキシダーゼのp47ph
    oxサブユニットタンパク質中に含有されるSH3ドメ
    インである、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方
    法。
  23. 【請求項23】 SH3ドメイン含有ペプチドは、配列
    番号4のアミノ酸配列を含む、請求項22記載の方法。
  24. 【請求項24】 第1の蛍光マーカーは、対のフレット
    (FRET)蛍光マーカーの第1のパートナーまたは第
    2のパートナーである、第1の蛍光マーカーで標識され
    たプロリンリッチなペプチドからなるスクリーニング試
    薬。
  25. 【請求項25】 第1の蛍光マーカーは、ユーロピウム
    クリプテート分子である、請求項24記載のスクリーニ
    ング試薬。
  26. 【請求項26】 ユーロピウムクリプテート分子に共有
    結合した、配列番号3のアミノ酸配列を有するプロリン
    リッチなペプチドからなる、請求項24または25に記
    載のスクリーニング試薬。
  27. 【請求項27】 第2の蛍光マーカーで直接または間接
    的に標識されたSH3ドメイン含有ペプチドからなるス
    クリーニング試薬であって、第2の蛍光マーカーは、対
    のフレット(FRET)蛍光マーカーの第2のパートナ
    ーまたは第1のパートナーである、上記試薬。
  28. 【請求項28】 第2の蛍光マーカーはXL665であ
    る、請求項27記載のスクリーニング試薬。
  29. 【請求項29】 プロリンリッチなペプチドとSH3ド
    メイン含有ペプチドとの相互作用を阻害する候補化合物
    をスクリーニングするためのキットであって: a)第1の蛍光マーカーで標識されたプロリンリッチな
    ペプチドからなる第1のスクリーニング試薬(ここで、
    該第1の蛍光マーカーは、対のフレット(FRET)蛍
    光マーカーの第1のパートナーまたは第2のパートナー
    である); b)第2の蛍光マーカーで直接または間接的に標識され
    たSH3ドメイン含有ペプチドからなる第2のスクリー
    ニング試薬(ここで、第2の蛍光マーカーは、対のフレ
    ット(FRET)蛍光マーカーの第2のパートナーまた
    は第1のパートナーである)、を含む上記キット。
  30. 【請求項30】 GSTタンパク質に融合した、配列番
    号4のアミノ酸配列を有するSH3ドメイン含有ペプチ
    ドからなる、請求項27または28に記載のスクリーニ
    ング試薬。
  31. 【請求項31】 a)第1の蛍光マーカーで標識された
    プロリンリッチなペプチド(ここで、該第1の蛍光マー
    カーは、対のフレット(FRET)蛍光マーカーの第1
    のパートナーまたは第2のパートナーである);および
    b)第2の蛍光マーカーで直接または間接的に標識され
    たSH3ドメイン含有ペプチド(ここで、第2の蛍光マ
    ーカーは、対のフレット(FRET)蛍光マーカーの第
    2のパートナーまたは第1のパートナーである)、 とで形成される複合体。
  32. 【請求項32】 a)第1の蛍光マーカーで標識された
    プロリンリッチなペプチド(ここで、該第1の蛍光マー
    カーは、対のフレット(FRET)蛍光マーカーの第1
    のパートナーまたは第2のパートナーである);および b)a)で定義されたプロリンリッチなペプチドとSH
    3ドメイン含有ペプチドとの相互作用を阻害する候補化
    合物、 とで形成される複合体。
  33. 【請求項33】 a)第2の蛍光マーカーで直接または
    間接的に標識されたSH3ドメイン含有ペプチド(ここ
    で、第2の蛍光マーカーは、対のフレット(FRET)
    蛍光マーカーの第2のパートナーまたは第1のパートナ
    ーである);および b)プロリンリッチなペプチドとa)で定義されたSH
    3ドメイン含有ペプチドとの相互作用を阻害する候補化
    合物、 とで形成される複合体。
  34. 【請求項34】 医薬組成物を製造するための、請求項
    1〜23のいずれか一項に記載の方法に従って選択され
    る候補化合物の使用。
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