JP2003185015A - 油圧式無段変速機構 - Google Patents

油圧式無段変速機構

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JP2003185015A JP2001385494A JP2001385494A JP2003185015A JP 2003185015 A JP2003185015 A JP 2003185015A JP 2001385494 A JP2001385494 A JP 2001385494A JP 2001385494 A JP2001385494 A JP 2001385494A JP 2003185015 A JP2003185015 A JP 2003185015A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業車両に装備した油圧式無段変速機構にお
いて、HSTの容積効率の低下に即したHSTの油圧ポ
ンプの可動斜板の制御を行い、滑らかな走行を得るため
に、HSTに加わる負荷の値を検出するための構造を提
案する。 【解決手段】 容積可変な油圧ポンプ22と油圧モータ
23から成る油圧式無段変速機構(HST21)におい
て、HST斜板角アクチュエータ86に与えられる指令
電流値iに応じて可動斜板22aの角度が変更されるこ
とにより油圧ポンプ22の容積を変更操作する構成であ
って、HST21に負荷が加わらない状態での指令電流
値i’と、負荷が加わった状態での指令電流値iの差Δ
iに基づいてHST21に加わる負荷の値を検出し、該
負荷の値に応じて一ループ後の指令電流値iの補正値Δ
iを決定するようフィードバック制御した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧式無段変速機
構(以下HSTと称する)を具備する変速装置の、HS
Tに加わる負荷の検出のための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、HSTを備えた変速装置が知られ
ている。HST式変速装置は可変容量型の油圧ポンプの
可動斜板を主変速操作手段と連結連動して、該主変速操
作手段を回動操作することにより油圧ポンプからの吐出
量を変更して出力回転数を変更して主変速を行い、主変
速操作手段を中立位置から逆方向に回動することにより
前後進を切り換えて、同時に変速を行えるようにしてい
る。
【0003】HSTは負荷が大きくなると、回路内の油
圧が上昇し、油圧が上昇するとHSTの特性上、油の漏
れや圧縮により容積効率が低下し、油圧ポンプの可動斜
板の角度が一定であっても油圧−機械式変速装置の車軸
に連動する出力軸の回転数が変化し、すなわち、車速が
変化する。また、HSTに加わる負荷は、油圧ポンプと
油圧モータの間の回路に圧力検出手段を設けて、これに
より検出される圧力値により、検出することが一般的に
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明に係る油圧式無
段変速機構では、主変速操作手段の操作により決定され
た可動斜板の角度(HST斜板角)を変更操作するHS
T斜板角アクチュエータへの指令電流値を補正すること
で、車速を主変速操作手段による操作に対して一定とす
るための構造であり、また、その補正値からHSTに加
わる負荷を検出するための方法を提案する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に、この課題を解決する
ための手段を説明する。
【0006】すなわち、請求項1においては、容積を可
変とする油圧ポンプと、油圧モータとで構成した油圧式
無段変速機構(HST)において、アクチュエータに与
える指令電流値を制御して該アクチュエータの作動を制
御することによって可動斜板の斜板角を変更操作して油
圧ポンプの容積を変更する構成であって、指令電流値
と、HSTに負荷が加わらない状態の指令電流値との差
を算出することにより、HSTに加わる負荷の値を検出
するものである。
【0007】請求項2においては、請求項1の油圧式無
段変速機構において、HSTに加わる負荷の値に基づい
て、アクチュエータに与える指令電流値を補正するよう
フィードバック制御するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態を説明す
る。図1はHMT式変速装置のスケルトン図、図2はH
STの側面断面展開図、図3はミッション前部の側面断
面展開図、図4はHST斜板制御のための構成を示す説
明図である。図5は車速とHST変速比との関係を示す
図、図6は車両の変速比とHST変速比及びHST斜板
角の関係を示す図、図7はHST斜板角アクチュエータ
の構成を示す説明図である。図8は変速モード切換時間
補正の説明図、図9はHST回転数とHST斜板角アク
チュエータに与えられる電流値との関係を示す図、図1
0はスィープ状電流を示す図、図11はHST斜板角ア
クチュエータへの指令電流値の第一の設定方法の説明
図、図12はHST斜板角アクチュエータへの指令電流
値の第二の設定方法の説明図、図13はHST斜板角ア
クチュエータへの指令電流値の第三の設定方法の説明図
である。図14はHSTに加わる負荷の有無によるHS
T回転数に対するHST斜板角の変化を示す図、図15
はHSTに加わる負荷の有無によるHST斜板角アクチ
ュエータへの指令電流値に対するHST回転数の変化を
示す図、図16は変速モード切換におけるHST斜板角
補正の説明図である。図17は変速モード切換における
HST斜板角アクチュエータへの指令電流値を決定する
タイムチャート図、図18はHST斜板角アクチュエー
タへの指令電流に対するHST斜板角の応答状態を示す
図である。
【0009】本実施例では、本発明に係るHST21を
具備する変速装置の一例として、HST21と遊星歯車
機構とを備えた油圧−機械式変速装置を挙げる。該油圧
−機械式変速装置は作業車両に搭載され、作業車両は変
速装置によって変速されたエンジンの動力によって走行
駆動され、また、エンジンの動力によって車両に装備さ
れた作業機を駆動可能としている。
【0010】〔動力伝達構成〕以下に、本実施例に係る
油圧−機械式変速装置の動力伝達構成について説明す
る。
【0011】走行駆動系 まず、走行駆動系を説明する。図1及び図2に示すよう
に、HST21は油圧ポンプ22及び油圧モータ23を
備えており、両者22・23は平板状のセンタセクショ
ン32に付設されて、HSTハウジング31内に収容さ
れている。前記センタセクション32はミッションケー
ス33に固設されている。
【0012】HST21の油圧ポンプ22の回転軸心を
ポンプ出力軸25が貫通しており、該ポンプ出力軸25
は駆動源であるエンジン20からの動力を該油圧ポンプ
22に伝達するとともに、遊星歯車機構10に伝達さ
せ、さらには、後述するPTO駆動系を介して、PTO
軸53へも動力を伝達させている。該ポンプ出力軸25
には油圧ポンプ22のシリンダブロック22bが係合さ
れて相対回転不能とされ、ポンプ出力軸25とともにシ
リンダブロック22bが駆動される構成になっている。
該シリンダブロック22bには複数のプランジャ22c
が摺動自在に配設され、該プランジャ22cの頭部には
可動斜板22aが当接している。該可動斜板22aは傾
動自在に枢支され、その傾斜角を調節することにより油
圧ポンプ22の容積を変更することができる。以後、本
明細書において、可動斜板22aの傾斜角を「HST斜
板角」と表すことにする。
【0013】油圧ポンプ22により吐出された作動油
は、センタセクション32に設けられた油路を介して油
圧モータ23に送油される。そして、同様にシリンダブ
ロック、プランジャ等より構成される固定容積型の油圧
モータ23を駆動させることによって、該油圧モータ2
3の出力軸であるHST出力軸26の回転速度及び方向
を制御する構成になっている。以後、本明細書におい
て、HST出力軸26の回転速度及び方向を「HST回
転数」とし、HST回転数をエンジンの回転数に対する
関数としたもの(詳しくは、HST回転数をエンジンの
回転数で割ったもの)を「HST変速比」と記載するこ
とにする。なお、本実施例のHST21では油圧ポンプ
22のみを可変容積型とし、油圧モータ23は固定容積
型としているが、その構成のHST21に限るものでも
ない。例えば、油圧ポンプ22と油圧モータ23の双方
を可変容積型とする構成でも、本発明を適用することが
できる。
【0014】ミッション ミッション30の構成について、図1乃至図4を参照し
て説明する。ミッション30はミッションケース33に
より被装されており、該ミッションケース33にはポン
プ出力軸25、HST出力軸26、出力軸27、副変速
軸28、PTO軸53等が水平で前後方向に配設され、
それぞれ回動自在に支持されている。また、ミッション
ケース33内には遊星歯車機構10が設けられている。
遊星歯車機構10は前記HST21の後方に配設され、
後述するサンギア1、プラネタリギア2、リングギア
3、キャリア5等より構成されている。
【0015】一方、前記HST出力軸26にはリングギ
ア3のボス部3aと、ギア12が遊嵌されており、該リ
ングギア3のボス部3aと該HST出力軸26との間に
は第一の油圧パッククラッチであるHMTクラッチ13
が、ギア12とHST出力軸26との間には第二の油圧
パッククラッチであるHSTクラッチ14が、それぞれ
介在させてある。この二つの油圧パッククラッチ13・
14は二つの変速モード(「HMTモード」と「HST
モード」)を切り換えるために用いられ、変速モードに
応じて二つの油圧パッククラッチ13・14のうちいず
れか一方を係合させ他方を係合解除させることにより、
リングギア3又はギア12のいずれか一方を介して出力
軸27に動力が伝達されることとなる。また、この二つ
の油圧パッククラッチ13・14を双方とも係合させな
いことで、車軸に対し動力が完全に断たれる状態をも現
出させることができ、この意味で前記二つの油圧パック
クラッチ13・14は、車両のメインクラッチとしての
役割をも果たす。
【0016】一方、前記ポンプ出力軸25は前記HST
21のセンタセクション32を貫通してミッションケー
ス33内に延出しており、該延出部分上にポンプ側入力
ギア8を外嵌している。該ポンプ側入力ギア8と、サン
ギア1に同心的に遊嵌したキャリア5の前部外周面に形
成したギア5aとが噛合して、キャリア5を回転させて
いる。そして、該キャリア5には、前記サンギア1及び
リングギア3と噛合する複数のプラネタリギア2・2が
支承されて、これらの、サンギア1、プラネタリギア2
・2、リングギア3、キャリア5等よりで遊星歯車機構
10を構成している。
【0017】前記遊星歯車機構10を説明する。遊星歯
車機構10の第一の要素たるサンギア1は出力軸27に
遊嵌され、プラネタリギア2は前記サンギア1と、前記
サンギア1に同心して配置された、第三の要素たるリン
グギア3に噛合している。ここでプラネタリギア2は、
出力軸27上に遊嵌された第二の要素たるキャリア5に
回転自在に支持され、自転しながら該キャリア5ととも
に公転し得るように構成されている。該キャリア5の前
部にはギア5aが形成されており、該ギア5aは、前記
ポンプ出力軸25上に外嵌されたポンプ側入力ギア8と
噛合している。
【0018】一方、前記出力軸27と平行にHST出力
軸26が配設されており、該HST出力軸26上にはモ
ータ側入力ギア9が固定されて、出力軸27に遊嵌した
サンギア1の前部に外嵌固定したギア6とモータ側入力
ギア9が噛合してサンギア1を回転駆動している。この
HST出力軸26上には、モータ側入力ギア9の後方に
さらにギア15が固設してあり、該ギア15は、前記出
力軸27上に遊嵌される前記ギア12と噛合している。
【0019】また、図1で示すように、前記出力軸27
には、ブレーキ装置95が備えられ、同じく出力軸27
の後端にはカップリングを介して伝達軸34が連結され
ており、該伝達軸34の後部に二つのギア17・18を
固定している。前記伝達軸34と平行に副変速軸28が
支持され、該副変速軸28上にはギア60・61が遊嵌
されており、該ギア60・61が前記ギア17・18に
噛合して互いに異なる回転数で駆動している。そして、
副変速軸28に設けられた副変速クラッチ62を操作す
ることにより、ギア60・61のうちいずれか一方の回
転駆動力を副変速軸28に伝達できるように構成し、副
変速機構を構成している。該副変速軸28の後端にはベ
ベルギア69が形設され、該ベベルギア69を介して後
輪デフ70に動力が伝達される。
【0020】また、図1に示すように、副変速軸28の
前端部には二つのギア63・64が固設されており、該
ギア63・64は前輪出力軸29上に遊嵌されたギア6
5・66にそれぞれ噛合し、該ギア65・66を異なる
回転数で駆動している。そして、前輪出力軸29上には
二つの油圧クラッチ67・68が設けられており、該油
圧クラッチ67・68のうちいずれか一方を接続するこ
とにより、ギア65・66のいずれか一方の回転駆動力
を前輪出力軸29に伝達できるようにし、前輪増速切換
機構を構成している。
【0021】PTO駆動系 次に、図1を参照してPTO駆動系を説明する。前記ポ
ンプ出力軸25の後端はPTOクラッチ40を介してP
TO入力軸41に伝達される。PTO入力軸41の後端
には三つのギア42・43・44が相対回転不能に挿嵌
され、それぞれPTO副変速軸45に遊嵌されたギア4
6・47・48に噛合している。そして、PTO副変速
クラッチ49の操作により三段階に変速された出力が、
ギア50・52・54を介してPTO軸53に伝達さ
れ、作業機等に動力を伝達するよう構成している。
【0022】〔各変速モードにおける駆動伝達構成〕次
に、以上の構成における変速装置において、「HMTモ
ード」/「HSTモード」の各変速モードにおける走行
駆動系の駆動伝達構成を説明する。
【0023】「HMTモード」 最初に、「HMTモード」としたときの駆動伝達構成に
ついて説明する。「HMTモード」においては前記二つ
の油圧パッククラッチ13・14のうちHMTクラッチ
13は係合され、HSTクラッチ14は係合を解除され
る。
【0024】エンジン20に連結されたポンプ出力軸2
5に固設のポンプ側入力ギア8が、前記キャリア5に形
成されたギア5aに噛合しているので、ポンプ出力軸2
5の回転出力が遊星歯車機構10のキャリア5に伝達さ
れる。一方、HST出力軸26の回転出力によって、モ
ータ側入力ギア9とサンギア1の前部に固設のギア6が
噛合してサンギア1が回転駆動されている。従って、前
記キャリア5に支持され、さらに前記サンギア1に噛合
しているプラネタリギア2には、両者5・1の回転が合
成されて伝達され、該合成された駆動力が、該プラネタ
リギア2に噛合するリングギア3に伝達される。
【0025】そして、「HMTモード」においては前記
HMTクラッチ13が係合するよう制御されるので、リ
ングギア3の回転動力が出力軸27に伝達される。出力
軸27の動力は副変速軸28を経て後輪や前輪に伝達さ
れ、車両が駆動されることとなる。
【0026】「HSTモード」 次に、「HSTモード」としたときの駆動伝達構成につ
いて説明する。「HSTモード」においては前記二つの
油圧パッククラッチ13・14のうちHSTクラッチ1
4が係合され、HMTクラッチ13の係合は解除され
る。
【0027】ギア12には前述のとおりギア15が噛合
されているので、HST出力軸26の回転出力が出力軸
27に伝達される。この動力は副変速軸28を経て後輪
や前輪に伝達され、車両が駆動される。
【0028】この「HSTモード」においては、エンジ
ン20の出力が前後輪にまで伝達されるまでの間に遊星
歯車機構10を経由しない動力伝達構成となっている。
すなわち、エンジン20の出力がポンプ出力軸25を介
してキャリア5を駆動するが、リングギア3のボス部3
aと出力軸27が係合しないので、遊星歯車機構10は
そのキャリア5の回転により空転するのみとされる。結
局は、エンジン20の出力はHST21により変速され
てHST出力軸26→出力軸27と伝達された後、副変
速されて前後輪に伝達されることになる。
【0029】各変速モードにおけるHST変速比 ここで、各変速モードにおけるHST変速比について説
明する。図5に示す図表では、HST変速比と車速との
関係が示されている。前述するように後進域の全域〜前
進低速域においては「HSTモード」とされ、該モード
においては前記HST出力軸26の回転出力が前記出力
軸27にそのまま出力されることから、HST変速比が
中立にあるときは車両は駆動されず、HST出力軸26
が正転したときは車両は前進し、逆転したときは車両は
後進する。また、車速は該HST出力軸26の回転速度
に比例する。このことから、「HSTモード」において
車両を前進側に増速させるためには、HST変速比を正
転側に変更制御させる必要がある。
【0030】一方、前進の中速域〜高速域においては
「HMTモード」とされ、該モードにおいてはHST出
力軸26とポンプ出力軸25の回転出力を前記遊星歯車
機構10にて合成し、差動的に取り出された動力が前記
出力軸27に出力される。従って、「HMTモード」に
おいて車両を前進側に増速させるには、前記「HSTモ
ード」とは逆に、HST変速比を逆転側に変更制御させ
る必要がある。
【0031】以上のことから、図6の図表に示すよう
に、車両の変速比を前進低速域から前進高速域まで加速
するときには、変速比が予め設定された変速モード切換
変速比に至るまでは「HSTモード」であり、HST変
速比は正転側に増加し、従って、HST斜板角も正転側
に制御される。そして、変速比が変速モード切換変速比
に至れば「HMTモード」に切り換わって、HST変速
比は逆転側に減速し、従って、HST斜板角も逆転側に
制御される。
【0032】〔変速モード切換機構〕次に、変速モード
切換機構の構成を説明する。図4は変速装置の変速モー
ド切換機構の構成を示した説明図である。
【0033】本実施例においては、HST出力軸26に
外嵌したモータ側入力ギア9に近接して設けた検出器8
1で該HST出力軸26の回転量をパルス信号として検
出し、また、その回転方向をも検出できるようにしてい
る。さらに、前記出力軸27に固定したダミーギア82
aにも検出器82を近接して設け、該検出器82にて該
出力軸27の回転量やその方向を検出している。また、
エンジン20のクランク軸にも検出器83が設けられ
て、エンジン回転数を検出可能としている。
【0034】さらに、車両の運転席には主変速操作手段
である主変速レバー84や、副変速操作手段である副変
速切換スイッチ87が設けられて、その枢支部には回動
角検出手段(例えば、ポテンショメータ)84a・87
aが配設され、該主変速レバー84や副変速切換スイッ
チ87の操作位置を検出できるようにしている。
【0035】同じく車両の運転席には、HMTクラッチ
13及びHSTクラッチ14の断接を操作するための手
段としてのクラッチペダル85が設けられている。該ク
ラッチペダル85の枢支部分には図示せぬポテンショメ
ータ等よりなる回動角検出手段85aが配設されてお
り、その踏込み量を電気信号として検出して、制御装置
90に送信するように構成されている。
【0036】図4に示すように前記三つの検出器81・
82・83は制御装置90に電気的に接続され、該制御
装置90は前記主変速レバー84の操作位置や前記検出
器82の検出値をもとに、車速が該主変速レバー84で
指示される車速となるよう、HST斜板角アクチュエー
タ86を通じて前記油圧ポンプ22の可動斜板22aの
傾斜角はフィードバック制御されている。これについて
は後述する。
【0037】前記HST斜板角アクチュエータ86は、
図7に示すように、主に、油圧ポンプ22の可動斜板2
2aにリンクを介して連結した油圧式のサーボシリンダ
86b・86bと、該サーボシリンダ86b・86bへ
の圧油を制御する制御バルブ86aから構成されてい
る。該制御バルブ86aは電磁弁であって、与えられた
電流値によって該電磁弁を切り換えて、サーボシリンダ
86b・86bを伸縮駆動し、可動斜板22aの斜板
角、すなわち、HST斜板角を変更する構成としてい
る。従って、HST斜板角アクチュエータ86に与えら
れる電流の値によって、該HST斜板角アクチュエータ
86の作動量を制御し、HST斜板角を変更する構成と
している。そして、前記制御バルブ86aの電磁弁は制
御装置90に対して電気的に接続されており、HST斜
板角アクチュエータ86に与えられる電流値は制御装置
90により制御されている。
【0038】一方、図4に示すように、前記HMTクラ
ッチ13及びHSTクラッチ14には、それぞれ電磁弁
91・92が接続されて圧油を給排可能に構成されてお
り、前記制御装置90は該電磁弁91・92に対し電気
的に接続されている。
【0039】制御装置90は前記検出器82・83の検
出値から変速装置の変速比を計算する演算手段を備えて
おり、求められた変速比が高速側の一定領域にあるとき
は「HMTモード」となって前記電磁弁91・92に信
号を送り、前記HMTクラッチ13を係合させ、HST
クラッチ14を係合解除させる。一方、変速比が低速側
の一定領域にあるときは「HSTモード」となって電磁
弁91・92に信号を送り、前記HMTクラッチ13を
係合解除させ、HSTクラッチ14を係合させる。すな
わち、中速域〜高速域では「HMTモード」、後進域の
全域〜前進低速域では「HSTモード」というように、
変速比に応じて二つの変速モードを自動切換し、前記電
磁弁91・92を電気的に制御してHMTクラッチ13
及びHSTクラッチ14を係脱させるように構成してい
るのである。
【0040】〔変速モード切換時の時間補正〕次に、前
記変速モード切換機構に基づいて、「HSTモード」か
ら「HMTモード」へ、又は、「HMTモード」から
「HSTモード」へ、変速モードの切換制御の時間補正
について説明する。本制御においては、車両が加速ある
いは減速されて、車両の変速比が変速モードの切換変速
比RCに至った場合に両変速モード間の切換が行われる
ように構成して、切換時におけるショックの発生を抑え
るようにしている。
【0041】しかし、車両の変速比が切換変速比RC
至ったことが検知されてから「HMTモード」に切り換
えるように前記電磁弁91・92に信号を送るとしたの
では、制御装置90が信号を送ってから実際に前記クラ
ッチ13・14が係合又は係合解除されて実際に「HM
Tモード」となるまでに、電気的な時間遅れと機械(油
圧機器など)的な時間遅れとに起因するタイムラグ(特
に機械的時間遅れによるタイムラグ)が生じてしまい、
実際にクラッチ13・14が動作する時点では、HMT
クラッチ13及びHSTクラッチ14の前後のリングギ
ア3及びギア12の回転数にズレが生じ、変速モード切
換時のショックの原因となる。
【0042】そこで、タイムラグによる回転数のズレを
抑制するため、HMTクラッチ13及びHSTクラッチ
14それぞれにおいて油圧・機械の遅れ時間ΔTHMTon
・ΔTHMToff・ΔTHSTon・ΔTHSToffを予め計測して
制御装置90に記憶させておき、車両の変速比が切換変
速比に到達する時間よりΔTHMTon・ΔTHMToff・ΔT
HSTon・ΔTHSToffだけ早い時間にモードの切換を行う
よう制御装置90に信号を送るようにしている。従っ
て、ちょうど実変速比が切換変速比となるときに、実際
にHMTクラッチ13又はHSTクラッチ14が係合又
は係合解除されてモードの切換動作を行うことができ
る。
【0043】例えば、図8の図表に示すように、「HS
Tモード」から「HMTモード」へ(又は「HMTモー
ド」から「HSTモード」へ)、変速モードを切り換え
るときには、制御装置90で変速比の傾きを常時計算
し、実変速比と計算した変速比の傾きからΔTHMTon
の変速比(予測変速比)を予測し、該予測変速比が切換
変速比RCに到達していれば、HSTクラッチ14(又
は、HMTクラッチ13)を係合するよう電磁弁92
(又は、電磁弁91)に信号を送る。この結果、ΔT
HMTon後に車両の変速比が切換変速比RCに達したとき
に、HSTクラッチ14(又はHMTクラッチ13)の
係合動作が実際に行われることとなる。
【0044】なお、変速モード切換においては、HMT
クラッチ13又はHSTクラッチ14のうち一方を係合
させるとともに、他方を係合解除させる制御を行うこと
になるが、本実施例では切換の際に、HMTクラッチ1
3及びHSTクラッチ14を双方とも係合させておく状
態を短時間ΔTMtos現出させるようにし、これによって
切換を円滑に行うようにしている。
【0045】〔HST斜板角アクチュエータの不感帯の
設定〕油圧ポンプ22の可動斜板22aの傾斜角を変更
するHST斜板角アクチュエータ86は、前述の如く、
該HST斜板角アクチュエータ86に流れる電流値を制
御することにより、その作動が制御される構成としてい
る。HST斜板角アクチュエータ86に流れる電流値に
は、中立点が認識されやすいように、HST斜板角アク
チュエータ86に、ある指定範囲の量の電流を与えても
該HST斜板角アクチュエータ86が動作しない不感帯
が設けられている。該不感帯は各HST21において個
体差が存在するため、各個体に応じて不感帯を決定する
必要がある。
【0046】図9に示す図表を用いて、HST出力軸2
6と出力軸27の間のクラッチを開放した状態、すなわ
ち、第一・第二の油圧パッククラッチ13・14を双方
とも係合を解除した状態で、図10の図表に示すような
スィープ状の電流をHST斜板角アクチュエータ86に
与えたときの、電流とHST回転数の変化について説明
する。
【0047】図9の図表では、電流上昇過程において、
油圧モータ23が作動し始めるA点、それ以上電流を与
えてもHST回転数が変化しなくなりHST回転数が飽
和するB点、最大の電流を流したB’点、さらに、電流
降下過程において、HST回転数が飽和した状態からH
ST回転数が変化し始めるC点、HST回転数がゼロと
なるD点を示している。そして、電流をHST斜板角ア
クチュエータ86に与えると、A点→B点→B’点→C
点→D点のようにHST回転数が変化する。
【0048】A点からB点へは非線形的にHST回転数
が増加し、B点からB’点を経てC点まではHST回転
数は変化せず、HST回転数は飽和状態にあり、C点か
らD点まではHST回転数が非線形的に減少する。ここ
で、C点からB’点までの範囲にある電流値を飽和電流
値とし、A点及びC点の電流値はそれぞれ初動電流値と
する。
【0049】そして、不感帯を決定するときは、図11
の図表に示すように、前記初動電流値と、飽和電流値と
を制御装置90のメモリに記憶させ、これらの電流値の
間を直線補間近似した近似線を設定線とし、該設定線に
基づいて不感帯ΔI0を決定する。すなわち、電流降下
過程においてHST回転数が変化し始めるC点の飽和電
流値Icと、同じく電流降下過程でHST回転数がゼロ
となるD点の初動電流値Idとの間の非線形線を直線補
間近似した近似線αを算出し、該近似線αを設定線とし
て、該設定線に基づいて不感帯ΔI0を決定するのであ
る。このようにして決定された不感帯ΔI0は、各HS
T21個体に応じて決定されることになり、各HST2
1個体よって異なる不感帯のばらつきに対応することが
できる。
【0050】なお、電流上昇過程においてHST回転数
が変化し始めるA点の初動電流値I aと、同じく電流上
昇過程においてHST回転数が飽和状態となるB点の飽
和電流値Ibとの間で直線補間近似して算出した近似線
を設定線として採用すると、初動電流値Iaを与えて
も、電流上昇時のA点ではHST回転数はゼロである
が、電流下降時のA’点では、HST回転数はゼロとな
らずHST21出力軸が回転することになるため、設定
線はC点とD点に基づいて算出した近似線αとしてい
る。
【0051】〔HST斜板角アクチュエータへの指令電
流値の設定方法〕図9に示す図表から分かるように、H
ST斜板角アクチュエータ86に流したスィープ状の電
流とHST回転数との間には、同じ電流値に対し、電流
上昇時と電流低下時ではHST回転数が異なり、すなわ
ち、スィープ状の電流とHST回転数にはヒステリシス
差Wが発生している。従って、HST回転数を増加過程
から減少過程に変化させようと電流値を減少させると、
ヒステリシス差Wのために、HST回転数は変化しない
が電流値を徐々に減少させるための遅れが生じる。この
遅れを解消したHST斜板角アクチュエータ86への原
指令電流値i’の設定方法を、以下に、第一・第二・第
三の設定方法として説明する。
【0052】第一の設定方法 第一の設定方法では、HST斜板角アクチュエータ86
の不感帯Δi0の設定の方法と同様に、初動電流値と、
飽和電流値とを制御装置90のメモリに記憶させ、これ
らの電流値の間を直線補間近似した線を設定線とし、該
設定線に基づいてあるHST回転数を得るためにHST
斜板角アクチュエータ86に与える指令電流値を決定す
る。
【0053】すなわち、図11の図表に示すように、電
流降下過程においてHST回転数が変化し始めるC点の
飽和電流値Icと、同じく電流降下過程でHST回転数
がゼロとなるD点の初動電流値Idとの間の非線形線を
直線補間近似した近似線αを算出し、該近似線αを設定
線として、該設定線に基づいて、HST21に負荷が加
わらないときの指令電流値である原指令電流値i’を決
定するのである。従って、例えば、HST回転数H(n)
を得ようとするときには、HST斜板角アクチュエータ
86への原指令電流値i’は、近似線αに基づいて決定
され、その値はI(n)となる。
【0054】なお、電流上昇過程においてHST回転数
が変化し始めるA点の初動電流値I aと、同じく電流上
昇過程においてHST回転数が飽和状態となるB点の飽
和電流値Ibとの間で直線補間近似して算出した近似線
を設定線とすると、初動電流値Iaを与えても、電流上
昇時のA点ではHST回転数はゼロであるが、電流下降
時のA’点では、HST回転数はゼロとならずHST2
1出力軸が回転することになるため、設定線はC点とD
点に基づいて算出した近似線としている。
【0055】第二の設定方法 第二の設定方法では、指令電流とHST回転数の間に発
生するヒステリシス差Wを考慮したHST斜板角アクチ
ュエータ86への指令電流値の設定方法を示す。
【0056】ヒステリシス差Wは、A点とB点を直線近
似した近似線βと、C点とB点を直線近似した近似線α
との偏差で決定される。例えば、図12の図表に示すよ
うに、HST回転数がH(f)であるときのヒステリシス
差W(f)は、近似線β上の点fの電流値I(f)と近似線α
上の点f’の電流値I(f')との偏差となる。 R(f)=I(f)−I(f') 上述の如く各電流値に対して算出したヒステリシス差W
を制御装置90のメモリに記憶させ、HST21に負荷
が加わらないときのHST斜板角アクチュエータ86へ
の指令電流値である原指令電流値i’をヒステリシス差
Wを考慮して決定する。
【0057】例えば、HST回転数増加過程では、近似
線βに基づいて原指令電流値i’を決定し、HST回転
数H(f)を得ようとするときには、原指令電流値i’は
I(f)となる。また、HST回転数減少過程では、近似
線αに基づいて原指令電流値i’を決定し、HST回転
数H(f)を得ようとするときには、原指令電流値i’は
I(f')となる。
【0058】さらに、HST回転数増加過程において、
HST回転数がH(f)であるF点でHST回転数減少過
程に切り換えるときには、f点からf’点まで、HST
回転数H(f)に対応するヒステリシス差W(f)の量だけH
ST斜板角アクチュエータ86への原指令電流値i’を
急激に変化させる。同様に、HST回転数減少過程にお
いて、HST回転数がH(f)であるとき、HST回転数
増加過程に切り換えるときには、f’点からf点まで、
HST回転数H(f)に対応するヒステリシス差W(f)の量
だけHST斜板角アクチュエータ86への原指令電流値
i’を急激に変化させる。f点とf’点とではヒステリ
シス差W(f)のためにHST回転数が同一でありHST
回転数が連続するため、HST回転数を増加過程から減
少過程へ、又は減少過程から増加過程へ変化させても、
HST斜板角が急激に変化することなく滑らかな切り換
えが行われる。
【0059】第三の設定方法 第三の設定方法では、HST斜板角アクチュエータ86
への指令電流値とHST回転数との関係は非線形的に変
化するため、初動電流値と飽和電流値との間の点を複数
プロットして、それぞれの点において電流値及びHST
回転数を制御装置90のメモリに記憶し、隣接する各点
間で直線近似する。すなわち、近似線を、二点ではなく
複数点の直線近似から算出して非線形状とするのであ
る。
【0060】例えば、図13の図表に示すように、電流
上昇過程においてHST回転数が変化し始めるA点と、
HST回転数が飽和状態となるB点との間に、予め設定
したステップ毎(例えば、100rpm毎)に複数の認
識点S1・S2・・・Snをとり、A点−S1点・S1点−
2点・・・Sn点−B点をそれぞれ直線近似すること
で、近似線βを得る。同様に、電流降下過程においてH
ST回転数が変化し始めるC点とHST回転数がゼロと
なるD点で、近似線αを得る。
【0061】上述の如く決定した近似線α及び近似線β
に基づいて、近似線αと近似線βとの偏差によってヒス
テリシス差Wを算出し、HST斜板角アクチュエータ8
6への、HST21に負荷が加わらない状態の指令電流
値である原指令電流値i’を決定する。このように第三
の設定方法では、前記第一及び第二の設定方法で補正す
るときと比較して、近似線α及び近似線βが実際の電流
値とHST回転数との関係を示す非線形線により近づく
ため、より精度の高い原指令電流値i’を得ることがで
きる。
【0062】例えば、HST回転数増加過程では、近似
線βに基づいて原指令電流値i’を決定し、HST回転
数H(f)を得ようとするときには、原指令電流値i’は
I(f)となる。また、HST回転数減少過程では、近似
線αに基づいて原指令電流値i’を決定し、HST回転
数H(f)を得ようとするときには、原指令電流値i’は
I(f')となる。
【0063】さらに、HST回転数増加過程において、
HST回転数がH(f)であるF点でHST回転数減少過
程に切り換えるときには、f点からf’点まで、HST
回転数H(f)に対応するヒステリシス差W(f)の量だけH
ST斜板角アクチュエータ86への原指令電流値i’を
急激に変化させる。同様に、HST回転数減少過程にお
いて、HST回転数がH(f)であるとき、HST回転数
増加過程に切り換えるときには、f’点からf点まで、
HST回転数H(f)に対応するヒステリシス差W(f)の量
だけHST斜板角アクチュエータ86への原指令電流値
i’を急激に変化させる。
【0064】なお、第三の設定方法では、近似線αと近
似線βとの間のヒステリシス差Wが無視できる程度に十
分小さいときには、近似線αを設定線として用い、所望
のHST回転数を得るためにHST斜板角アクチュエー
タ86への原指令電流値i’を設定線上の値として決定
することもできる。このとき、二本の近似線α・βを設
定するときと比較して、制御装置90のメモリに記憶す
る情報量を削減することができる。
【0065】〔HST斜板角の補正〕前述の如く、HS
T斜板角には、補正値Δrのフィードバック制御が断続
的に行われている。上述の如く、HST21に負荷が加
わらない状態でのHST斜板角アクチュエータ86への
指令電流値である原指令電流値i’が決定されるが、車
両の実走行時にはHST21に負荷が加わった状態であ
るため、この負荷に対応するためにHST斜板角をΔr
だけフィードバック制御するのであり、従って、実走行
時にはHST斜板角アクチュエータ86への指令電流値
iは、原指令電流値i’にΔiのフィードバック制御が
施されたものとなる。以下に、HST斜板角に対するフ
ィードバック制御について詳細に説明する。
【0066】図14において、上側の線はHST21に
加わる負荷が大きい場合の油圧ポンプ22のHST斜板
角と油圧モータ23の単位時間当たりの回転数との関係
を示すものであり、下側の線はHST21に加わる負荷
が小さい場合のものである。これらの間にはHST21
に加わる負荷によって差Δdrが生じている。
【0067】すなわち、HST21に加わる負荷によ
り、HST21の容積効率が変化し、油圧モータ23の
駆動効率が変化しているのである。HST21の容積効
率は作動油の温度、劣化度合い、HST21に加わる負
荷により変化する。例えば、HST21に加わる負荷に
よる回路内の油圧の上昇を起因とする油の漏れや圧縮、
また、これらの反復による経時劣化や油温の変化等を原
因として容積効率が変化する。
【0068】HST21に加わる負荷が大きい場合に
は、HST斜板角に対して油圧モータ23の回転数の上
昇率が少なく、負荷が小さい場合には、HST斜板角に
対して油圧モータ23の回転数の上昇率が大きくなる。
つまり、単位時間当たりの油圧モータ23の回転数が同
じでも、HST21に加わる負荷により、油圧ポンプ2
2のHST斜板角が異なる。
【0069】従って、HST21の容積効率が変化した
状態では、主変速レバー84操作により決定された車両
の変速比に対応する操作量だけHST斜板角アクチュエ
ータ86がHST斜板角を変更しても、車両が所望の走
行速度にならない事態が生じる。そこで、HST斜板角
アクチュエータ86の操作量にHST21の容積効率の
変化を加味し、すなわち、HST斜板角アクチュエータ
86への指令電流値iにHST21に加わる負荷を加味
した補正値Δiで補正することによって、HST斜板角
を補正値Δrだけ補正し、HST21の容積効率の変化
に対応するようにしている。
【0070】一定変速モード時のHST斜板角補正 HST斜板角の補正は、HST21に加わる負荷に基づ
いて行われる。図15の図表に示すように、HST回転
数が等しくても、油の漏れや圧縮等の容積効率の変化に
よって、HST21に加わる負荷が無視できない程度に
大きい状態(負荷状態)となると、HST21に加わる
負荷が無視できる程度に十分に小さい状態(無負荷状
態)と比べて、HST斜板角アクチュエータ86に与え
なければならない電流値に差Δiが生じる。
【0071】すなわち、HST斜板角アクチュエータ8
6への指令電流値には、無負荷時の原指令電流値i’
と、実操向の状態である負荷時の指令電流値iとで差Δ
iが生じることになり、HST21に加わる負荷の値Q
と、負荷時の指令電流値iと無負荷時の原指令電流値
i’との差はほぼ比例している。従って、指令電流値i
は原指令電流値i’に対してΔiだけ補正された値でな
ければならず、この指令電流値iの補正値Δiを、HS
T21に加わる負荷から生じたものと推測し、Δiの値
に基づいてHST21に加わる負荷の大きさを検出する
ようにしている。
【0072】制御装置90は、エンジン20の回転数を
検出する検出器83、HST21の油圧モータ23回転
数を検出する検出器81、主変速レバー84位置及び副
変速スイッチ87位置を検出する検出手段84a・87
a等からの情報で決定される変速比に必要な出力軸27
の目標回転数Mpを算出し、車軸に連動している出力軸
27の回転数を検出する検出器82から得られる実際の
出力軸27の回転数Mと、目標回転数Mpの差ΔM(Δ
M=Mp−M)を算出する。
【0073】上述の如く算出した差ΔMの値に基づいて
HST斜板角アクチュエータ86への指令電流値iを定
める。そして、HST斜板角アクチュエータ86に指令
電流値iに相当する電流が送られて該HST斜板角アク
チュエータ86の作動が制御されHST斜板角が変更さ
れる。
【0074】HST21に加わる負荷の値Qは、前記指
令電流値iと、予め試験操向してHST21が無負荷状
態であるときに測定し制御装置90のメモリに記憶させ
たHST斜板角アクチュエータ86への指令電流値(原
指令電流値i’)とを比較し、その差Δi(Δi=i−
i’)を算出し、さらに、予め制御装置90に記憶され
ている差Δiと負荷Qとの対応関係を表すマップに基づ
いて決定される。
【0075】前記指令電流値iは、原指令電流値i’に
対して、1回前の制御ループにおいて検出されたHST
21に加わる負荷の値Qに対応する補正値Δiによって
補正された値となる構成として、すなわち、HST斜板
角アクチュエータ86への指令電流値iによって動作さ
れるHST斜板角は常にフィードバック制御されてい
る。
【0076】なお、指令電流値iの補正値Δiは、図1
6の図表に示すように、車両を増速させようと主変速レ
バー84を操作するときは減速側にHST斜板角をΔr
だけ変更するよう補正された値であり、車両を減速させ
ようと主変速レバー84を操作するときは増速側にHS
T斜板角をΔrだけ変更するよう補正された値である。
すなわち、指令電流値iの補正値Δiによって、HST
斜板角が無負荷時のHST斜板角に対してΔrだけオフ
セット制御されるよう補正されている。上述の如く、断
続的にHST斜板角がΔrだけオフセット制御されるよ
うフィードバック制御するので、様々な状況に応じたキ
メ細かい制御が可能とされ、滑らかな加速をより安定的
に達成できる。
【0077】変速モード切換時のHST斜板角補正 ここで、変速モードの切換時における、HST斜板角の
補正制御について図16及び図17の図表を用いて説
明する。
【0078】前述の如く、アクチュエータ86への指令
電流値iは常にΔiだけフィードバック制御されてお
り、HST斜板角は無負荷時のHST斜板角に対し常に
Δrだけ補正されるよう制御されている。しかし、「H
STモード」から「HMTモード」へ、もしくは「HM
Tモード」から「HSTモード」へと切換が行われる点
Xにおいては、HST21に加わる負荷が急激に変化す
る。
【0079】これは、「HSTモード」と「HMTモー
ド」のモード切換時にはHST21の油圧ポンプ22に
対する力の加わり方が変化するためである。すなわち、
「HSTモード」では油圧ポンプ22が油圧モータ23
を回転させているのに対し、「HMTモード」では油圧
モータ23が回ろうとするのを油圧ポンプ22が抑えて
いるのである。このため、変速モード切換時に円滑な変
速操作を行うためには、変速モード切換時以外のHST
斜板角の補正値Δrとは異なる補正値ΔrCでHST斜
板角を補正するよう、アクチュエータ86の指令電流値
iを補正する必要がある。
【0080】前記HST斜板角の補正値ΔrCも、変速
モード切換時以外と同様に、HST21に加わる負荷の
大きさにより決定される。すなわち、制御装置90が変
速モード切換の直前又は直後であることを認識し、この
ときの指令電流値iと原指令電流値i’によって算出し
たHST21に加わる負荷の値Qから、予め作成し制御
装置90に記憶させておいた指令電流値iの補正値Δi
xと負荷の値Qとの対応関係を表すマップに基づいて、
補正値Δixを決定する。そして、変速モード切換時に
おける指令電流値iは、補正値Δixの二倍の値とした
切換時補正値ΔiC(ΔiC=2Δix)によって補正さ
れた値となるようにする。
【0081】そして、HST斜板角アクチュエータ86
への指令電流値iの切換時補正値ΔiCは、HST斜板
角をΔrCだけ補正するに相当する値であり、「HST
モード」から「HMTモード」へ切り換える際には、H
ST斜板角をΔrCだけ中立側に傾動し、「HMTモー
ド」から「HSTモード」へと切り換える際には、HS
T斜板角をΔrCだけ正転側に傾動して、円滑な変速モ
ード切換が行われるようにしている。
【0082】こうして、変速モードの切換時に、HST
21に加わる負荷による容積効率の変化による車速の一
時的な落ち込みを防止するためHST21を減速側(H
MTとしては増速側)に制御している。従って、HST
21の容積効率の変化をカバーするようにして、変速モ
ード切換の際のショックを低減するようにしているので
ある。
【0083】〔変速モード切換のタイムチャート〕ここ
で、車両が低速前進域の「HSTモード」にある状態か
ら、中速又は高速前進域の「HMTモード」に移行する
ときの、HST斜板角アクチュエータ86への指令電流
値iの変化を、前記時間補正、及びHST21に加わる
負荷に対する補正を考慮して、図17に示す図表を用い
て説明する。図17に示す各図表では、縦軸には、図表
は車両の変速比、図表はHST変速比、図表はH
MTクラッチ13の動作とHMTクラッチ13により出
力軸27に与えられる圧力、図表は図表はHMTク
ラッチ14の動作とHMTクラッチ14により出力軸2
7に与えられる圧力、図表はHST斜板角アクチュエ
ータ86に出力される電流値とHST変速比、を示し、
横軸は各図表〜において共通の時間を採っている。
【0084】まず、図17の図表に示すように、作業
者のレバー操作により原目標変速比101が決定され
る。そして、作業者がレバーを急激に操作した場合に車
両が急加速、又は急減速するのを防止するために、原目
標変速比101に制限を加味して目標変速比102が決
定される。
【0085】実際に車両の走行速度を変速する際に、制
御されるのはHST21の油圧ポンプ22の可動斜板2
2aの角度(HST斜板角)であり、図17の図表に
示すように、前記目標変速比102に基づいて、原HS
T目標変速比103が決定される。目標変速比102
は、本来であれば、目標変速比102が機械的に決定さ
れる変速モードを切り換えるための切換変速比RCに達
する時刻TAで、それまで増加過程にあった原HST目
標変速比103の値を、減少過程に切り換えなければな
らないが、HST21の可動斜板22aの動作遅れによ
るタイムラグを考慮すると、時刻TAで原HST目標変
速比103を減少させるよう制御しても、実HST変速
比Rnowは切換HST変速比RHSTCに達しない。
【0086】そこで、実変速比Rnowが切換変速比RC
達した時点で変速モードの切換が行われるよう、「HS
Tモード」から「HMTモード」へ変速モード切換時の
許容目標変速比ΔRを設定し、該許容目標変速比ΔRを
HST変速比に変換した値をΔRHSTとして、原HST
目標変速比103を切換HST変速比RHSTCより、ΔR
HSTだけ越えた値となるように真の切換HST変速比R
HSTC、RtHSTC=RHSTC+ΔRHSTを設定する。
【0087】また、図17の図表に示すように、ある
時刻T(n)における実変速比Rnow(n)と、実変速比の傾
きα、及び、HSTクラッチ14に係合するよう信号を
送ってから実際に係合するまでのタイムラグΔTHMTon
の値を確定することによって、時刻T(n)からΔTHMTon
後の変速比REstEst=Rnow(n)+α×ΔTHMTon が推定できる。
【0088】前述の如く算出したREstが、切換変速比
Cより大きくなると、HSTクラッチ14の切換動作
に入る。切換動作に入るに際して、まず、HST目標変
速比を、一旦切換HST変速比RHSTCまで戻す。このと
き、HST目標変速比が急激に変化するのを防止するた
めに、原HST目標変速比103をフィルタリング処理
して平滑化したHST目標変速比104を作成し、該H
ST目標変速比104に沿ってHST斜板角を制御する
ようにしている。
【0089】時刻Tにおいて、HMTクラッチ13を係
合すべく信号を出力する。すると、図17の図表及び
図表に示すように、HMTクラッチ13は、タイムラ
グΔTHMTon後に実際に係合する。HMTクラッチ13
が係合すれば、変速モードは「HMTモード」に切り換
わるため、HST変速比は、減少方向に制御する必要が
ある。実際に、HMTクラッチ13が係合してから、H
ST斜板角を減少方向に制御する信号を出力していて
は、HST21の動作遅れによるタイムラグΔTHST
ために、良好に切換が行われない。そこで、時刻Tか
ら、ΔTHMTon後に、HST斜板角が減少方向に制御さ
れるように、時刻TからΔTkeep ΔTkeep=ΔTHMTon−ΔTHST 後に、HST斜板角を減少方向に制御する信号を出力す
る。なお、時刻TからΔTkeepが経過する以前に信号を
出力すれば、HSTクラッチ14が係合する前に、HS
T変速比が減少するために、モード切換によるショック
が生じる原因となる。
【0090】そして、時刻Tから、予め設定されたHS
Tクラッチ14を係合すべく信号を出力してからHMT
クラッチ13の係合を解除すべく信号を出力するまでの
時間ΔTMtos後に、HMTクラッチ13の係合を解除す
る信号を出力する。HMTクラッチ13は、時刻Tから
ΔTMtosと、HMTクラッチ13の係合を解除すべく信
号を出力してから実際に係合が解除されるまでのタイム
ラグΔTHS Toffを合わせた時間の経過後に、係合が解除
される。
【0091】ここで、クラッチの切換動作を滑らかに行
うためには、HSTクラッチ14が係合すると同時に、
HMTクラッチ13の係合を解除することが好ましい。
すなわち、 ΔTMtos+ΔTHSToff=ΔTHMTon となるように、ΔTMtosを決定すればよい。また、 ΔTMtos+ΔTHSToff>ΔTHMTon となるようにΔTMtosを決定すれば、両方のクラッチ1
3・14が同時に係合している時間ΔTsimuが発生す
る。本実施例における、変速モード切換時の負荷の補正
は、ΔTsimuの間に行われる。
【0092】両方のクラッチ13・14が係合している
状態では、HST変速比は切換HST変速比RHSTCに固
定される。その間に可動斜板22aを動かしても車速に
影響は出ない。ここで、ステップ状の電流を与えたとき
のHST斜板角の変化を、図18に示す図表を用いて説
明する。但し、この図表では、HST21の機械的特性
によって電流を与えてから実際にHST斜板角が変化し
始めるまでの時間をΔTHSTとし、HST斜板角が変化
し始めて定常状態となるまでの時間(整定時間)Ts
している。
【0093】HSTクラッチ14が切れたときにはHS
T斜板角は定常状態であることが望ましい。従って、変
速モード切換時の指令電流値iの補正は時刻TからΔT
keep後に行われ、両方のクラッチ13・14が係合して
いる時間ΔTsimuは、HST21の整定時間Tsより長
くなるように設定する。また、前述の如く、変速モード
切換時の指令電流値iの補正値ΔiCは、補正直前の無
負荷時の原指令電流値i’と指令電流値iから決定され
た値Δixの二倍の値であり、これによってHST斜板
角が大幅に変更されたあとにHSTクラッチ14が切れ
て、HST斜板角が定常状態となる。
【0094】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
以下に示すような効果を奏する。
【0095】すなわち、請求項1に示す如く、容積を可
変とする油圧ポンプと、油圧モータとで構成した油圧式
無段変速機構(HST)において、アクチュエータに与
える指令電流値を制御して該アクチュエータの作動を制
御することによって可動斜板の斜板角を変更操作して油
圧ポンプの容積を変更する構成であって、指令電流値
と、HSTに負荷が加わらない状態の指令電流値との差
を算出することにより、HSTに加わる負荷の値を検出
するので、HSTの容積効率の変化を原因とするHST
に加わる負荷を、検出手段を別途設けることなく検出す
ることができる。
【0096】請求項2に示す如く、請求項1の油圧式無
段変速機構において、HSTに加わる負荷の値に基づい
て、アクチュエータに与える指令電流値を補正するよう
フィードバック制御するので、HSTの容積効率の変化
を原因とする車速の低下を防止でき、状況に応じたキメ
の細かい制御を行うことができる。従って、様々な条件
の下でも車速の一時的な落ち込みを防止でき、滑らかな
加速及び減速が安定的に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】HMT式変速装置のスケルトン図。
【図2】HSTの側面断面展開図。
【図3】ミッション前部の側面断面展開図。
【図4】HST斜板制御のための構成を示す説明図。
【図5】車速とHST変速比との関係を示す図。
【図6】車両の変速比とHST変速比及びHST斜板角
の関係を示す図。
【図7】HST斜板角アクチュエータの構成を示す説明
図。
【図8】変速モード切換時間補正の説明図。
【図9】HST回転数とHST斜板角アクチュエータに
与えられる電流値との関係を示す図。
【図10】スィープ状電流を示す図。
【図11】HST斜板角アクチュエータへの指令電流値
の第一の設定方法の説明図。
【図12】HST斜板角アクチュエータへの指令電流値
の第二の設定方法の説明図。
【図13】HST斜板角アクチュエータへの指令電流値
の第三の設定方法の説明図。
【図14】HSTに加わる負荷の有無によるHST回転
数に対するHST斜板角の変化を示す図。
【図15】HSTに加わる負荷の有無によるHST斜板
角アクチュエータへの指令電流値に対するHST回転数
の変化を示す図。
【図16】変速モード切換におけるHST斜板角補正の
説明図。
【図17】変速モード切換におけるHST斜板角アクチ
ュエータへの指令電流値を決定するタイムチャート図。
【図18】HST斜板角アクチュエータへの指令電流に
対するHST斜板角の応答状態を示す図。
【符号の説明】
21 HST 22 油圧ポンプ 22a 可動斜板 23 油圧モータ 25 ポンプ出力軸 26 HST出力軸 27 出力軸 86 HST斜板角アクチュエータ 90 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 幸雄 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ー農機株式会社内 (72)発明者 黒田 晃史 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル株式会社内 Fターム(参考) 3J053 AA01 AB02 AB32 AB46 DA01 EA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容積を可変とする油圧ポンプと、油圧モ
    ータとで構成した油圧式無段変速機構(HST)におい
    て、アクチュエータに与える指令電流値を制御して該ア
    クチュエータの作動を制御することによって可動斜板の
    斜板角を変更操作して油圧ポンプの容積を変更する構成
    であって、指令電流値と、HSTに負荷が加わらない状
    態の指令電流値との差を算出することにより、HSTに
    加わる負荷の値を検出することを特徴とする油圧式無段
    変速機構。
  2. 【請求項2】 請求項1の油圧式無段変速機構におい
    て、HSTに加わる負荷の値に基づいて、アクチュエー
    タに与える指令電流値を補正するようフィードバック制
    御することを特徴とする油圧式無段変速機構。
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JP2006342892A (ja) * 2005-06-09 2006-12-21 Yanmar Co Ltd 作業車両の制御装置
JP2012233515A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Kubota Corp 農作業機の変速伝動装置
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WO2019167507A1 (ja) * 2018-02-27 2019-09-06 ジヤトコ株式会社 自動変速機のロックアップ制御装置および制御方法

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