JP2006342892A - 作業車両の制御装置 - Google Patents

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愼吾 江口
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Abstract

【課題】負荷が急変する場合には、エンストが発生しないように減速できる負荷制御が容易にできる作業車両の制御装置を提供する。
【解決手段】負荷制御モード切替スイッチをONにする(S151)。変速比パターンを設定する(S152)。前進(後進)ペダルの踏込み量を読込む(S153)。読み込み数値に基づいて、変速比パターン上のペダル踏込み量に対応する目標変速比値を算出する(S154)。現在のエンジン回転数、出力軸回転数読込み、現在変速比値及び負荷トルクを算出(S155、S156)。次いで、変速比・負荷マップを読み出す(S157)。現在変速比値における負荷トルクが目標変速比値におけるエンストライン(α線)上の負荷トルクを越えるときには、エンスト防止ライン(β線)に沿った線上での現在変速比値に相当する箇所まで、目標変速比値を減少させるように、比例電磁弁への印加電圧を補正する(S158、S159)。
【選択図】図26

Description

本発明は、農作業に使用されるトラクタまたは土木作業に使用されるホイルローダ等の作業車両に係り、より詳しくは、その作業車両に搭載された油圧式無段変速機からの出力回転数を制御できる制御手段に関するものである。
最近のトラクタまたはホイルローダ等の作業車両では、作業の能率化のため、例えば、特許文献1では、エンジンの回転動力を静油圧式無段変速機(HST)とギヤ式の副変速を介して駆動輪へ伝達するように構成し、エンジンの出力回転数を設定保持するスロットルレバーと、前記静油圧式無段変速機の出力回転数を変速する変速ペダルとを設け、この変速ペダルの踏込んだとき、この変速ペダルによりアクセル操作部が押されて、前記スロットルレバーにより設定保持されたエンジン出力回転数を増速できるようにした構成が開示されている。
また、トラクタまたはホイルローダ等の作業車両のような走行速度の範囲(前進時)が数Km/h〜10数Km/hの比較的狭い作業領域に適用するため、特許文献2では、前記静油圧式無段変速機に代えて、エンジンから動力を伝える入力軸と、左右の車輪に油圧変速出力を伝える出力軸とが、同心状に配置され、無段変速機を構成するシリンダブロックの両側に油圧ポンプ部と油圧モータ部を配置し、前記入力軸と出力軸を二重軸に構成した、いわゆるインライン式無段変速機を採用することにより、作動油の油漏れが発生せず動力伝達効率が良く、且つエンジンの燃料消費も少なくて済むことが開示されている。
特開2003−226165号公報 特開2002−89655号公報
ところで、トラクタ等の作業車両においては、作業機器の牽引作業の他、畑の耕起・耕耘作業、砕土・整地作業、水田耕作、マルチ敷設作業等の多種類の作業の種類に応じて適切なトルク及び変速比の範囲にて走行することが必要である。
そのため、本出願人は、変速ペダルの踏込み量に応じて前記インライン式無段変速機における油圧ポンプの斜板角度を変更調節可能とすると共に、変速ペダルの踏込み量に対応する変速比の変化率を変える変速比設定器を設けることを考えた。しかしながら、例えば、作業中に急に高い負荷が掛かるローダ作業の場合に、前記変速比設定器の操作だけではエンジンストール(以下、単にエンストという)が発生しないようにしたり、逆に、作業中の負荷の変動が少ない、例えば水田作業の場合には、トルク不足が発生しないようにすることができないとうい問題があった。
本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、油圧式無段変速機の出力回転数の変更を変速比パターンの設定という簡単な操作で実行するものでありながら、負荷が急変する場合には、エンストが発生しないように減速できる負荷制御も容易にできる作業車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明の作業車両の制御装置は、走行機体に搭載されたミッションケース内に、エンジンからの動力が伝達される入力軸を配置し、前記入力軸と油圧ポンプと油圧モータと出力軸とが同一軸線上に配置された油圧式無段変速機を備え、前記油圧モータを介して前記出力軸から少なくとも走行駆動力を伝達するように構成してなる作業車両において、前記エンジンの回転数に対する前記油圧式無段変速機における出力軸の回転数の変速比と出力軸における負荷との関係を示す変速比・負荷マップを記憶する記憶手段と、変速ペダルの踏込み量を検出する変速センサと、この変速センサの検出値に基づいて前記油圧ポンプの斜板角度を調節するアクチュエータとを備え、走行制御手段は、変速ペダルの踏込み量に応じて、前記変速比設定器にて予め設定された変速比パターンに沿って前記油圧式無段変速機の出力回転数を制御し、且つ前記エンジンの回転数を、負荷の変動に拘らず、ほぼ一定値に保持するように制御する一方、負荷制御実行モードにおいては、前記変速比・負荷マップにおいて設定されたエンスト防止ラインを越える負荷があった場合には、前記走行制御手段は、変速ペダルによる変速比指令値に拘らず、前記エンスト防止ライン以下に減速するように負荷制御するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の作業車両の制御装置において、負荷制御を実行するモードと、実行しないモードとに切り換えるための負荷制御モード切換えスイッチを設けたものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の作業車両の制御装置において、前記走行制御手段は、前記油圧ポンプの斜板角度を調節するアクチュエータとしての比例制御電磁弁の動作を補正するものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の作業車両の制御装置において、前記走行制御手段は、前記エンスト防止ラインを越える過負荷状態を、設定された変速比における前記比例制御電磁弁への印加電圧値若しくは前記油圧ポンプの斜板角度から判定するものである。
請求項1に係る発明によれば、環境の変化や作業車両の走行負荷の変動により、現実の変速比の値が目標変速比の値からずれた時に、自動的に目標変速比の値に近づくように自動制御でき、作業車両の走行操作を至極簡単にすることができ、長時間の作業を疲労が少なくできるという効果を奏する。
請求項2に係る発明によれば、負荷制御を実行するモードと、実行しないモードとに切り換えるための負荷制御モード切換えスイッチを設けているので、急に外部負荷が増大する農作業を実行しないときに、上述の負荷制御が実行されないように選択できる。
また、請求項3及び4に係る発明によれば、請求項1に記載の発明による効果に加えて、比例制御弁の動作を補正することにより、上記自動制御を実行するので、きめ細かく且つ迅速に制御できるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を、作業車両としての農作業用トラクタに適用した場合の図面について説明する。図1はトラクタの側面図、図2はトラクタの後方斜視図、図3はトラクタ側面図、図4は走行機体の斜視図、図5は動力伝達のスケルトン図、図23は制御手段の機能ブロック図、図24は変速ペダルの踏込み量と変速比の関係を示す変速比パターン図、図25は変速比適応制御のフローチャート、図26は負荷制御のフローチャート、図27は変速比・負荷マップである。
図1乃至4に示す如く、作業車両としてのトラクタ1は、走行機体2を左右一対の前車輪3と同じく左右一対の後車輪4とで支持し、前記走行機体2の前部に搭載したエンジン5にて後車輪4及び前車輪3を駆動することにより、前後進走行するように構成される。エンジン5はボンネット6にて覆われる。また、前記走行機体2の上面にはキャビン7が設置され、該キャビン7の内部には、操縦座席8と、かじ取りすることによって前車輪3を左右に動かすようにした操縦ハンドル(丸ハンドル)9とが設置される。キャビン7の外側部には、オペレータが乗降するステップ10が設けられ、該ステップ10より内側で且つキャビン7の底部より下側には、エンジン5に燃料を供給する燃料タンク11が設けられている。
また、前記走行機体2は、前バンパ12及び前車軸ケース13を有するエンジンフレーム14と、エンジンフレーム14の後部にボルト15にて着脱自在に固定する左右の機体フレーム16とにより構成される。機体フレーム16の後部には、前記エンジン5の回転を適宜変速して後車輪4及び前車輪3に伝達するためのミッションケース17が連結されている。この場合、後車輪4は、前記ミッションケース17に対して、当該ミッションケース17の外側面から外向きに突出するように装着された後車軸ケース18、及びこの後車軸ケース18の外側端に後方に延びるように装着されたギヤケース19を介して取付けられている。
前記ミッションケース17の後部における上面には、耕うん機等の作業機(図示せず)を昇降動するための油圧式の作業機用昇降機構20が着脱可能に取付けられている。耕うん機等の作業機は、ミッションケース17の後部にロワーリンク21及びトップリンク22を介して連結される。さらに、ミッションケース17の後側面に、前記耕うん機等の作業機に対するPTO軸23が後向きに突出するように設けられている。
図15は本実施形態のトラクタ1の油圧回路200を示し、後述するように、エンジン5の回転力により作動する作業機用油圧ポンプ94及び走行用油圧ポンプ95を備える。走行用油圧ポンプ95は、パワーステアリング用のコントロール弁202を介して丸ハンドル9によるパワーステアリング用の油圧シリンダ93に接続する一方、左右一対のオートブレーキ65用のブレーキシリンダ68をそれぞれ作動させる切換え弁である左右オートブレーキ電磁弁67a,67bに接続する。さらに走行用油圧ポンプ95は、PTOクラッチ100のためのPTOクラッチ油圧電磁弁(比例制御弁)104と、ミッションケース17の各変速部、すなわち後述する主変速のための油圧無段変速機29に対する比例制御弁203とそれによって作動する切換え弁204と、走行副変速用油圧シリンダ55の変速シフト電磁弁666と、走行の前進、後進の切換えのための油圧クラッチ40、42を作動させる前進用クラッチ電磁弁46、後進用クラッチ電磁弁48と、前車輪3及び後車輪4を同時に駆動するための四駆用の油圧クラッチ74に対する四駆油圧電磁弁80と、前車輪3を倍速駆動に切換えるための倍速用の油圧クラッチ76に対する倍速油圧電磁弁82とに接続する。また、作業機用油圧ポンプ94は、作業機用昇降機構20における単動式油圧シリンダ205に作動油を供給するための制御電磁弁201に接続している。この油圧回路200には、図15に示すように、リリーフ弁や流量調整弁、チェック弁、オイルクーラ、オイルフィルタ等を備えている。
図5乃至図7は前記ミッションケース17を示す。ミッションケース17は、この内部を仕切り壁31にて前後に仕切られる。ミッションケース17の前側及び後側には、それぞれ前側壁部材32、後側壁部材33がボルトにて着脱自在に固定される。ミッションケース17は箱形に構成され、ミッションケース17の内部には、前室34と後室35とが形成される。前室34と後室35は、これらの内部の作動油(潤滑油)が相互に移動するように連通されている。
図5に示されるように、前側壁部材32には、後述する前車輪駆動ケース69が備えられる。前室34には、後述する走行副変速ギヤ機構30と、PTO変速ギヤ機構96とが配置される。後室35には、後述する走行主変速機構である油圧無段変速機29と、差動ギヤ機構58とが配置される。
前記エンジン5の後側面には、エンジン出力軸24が後ろ向きに突出するように設けられる。エンジン出力軸24には、フライホイール25が直結するように取付けられている。フライホイール25から後ろ向きに突出する主動軸26と、ミッションケース17の前面から前向きに突出する主変速入力軸27との間を、両端に自在軸継ぎ手を備えた伸縮式の動力伝達軸28を介して連結する。前記エンジン5の回転を、ミッションケース17における主変速入力軸27に伝達し、次いで、油圧無段変速機29と、走行副変速ギヤ機構30にて適宜変速して、差動ギヤ機構58を介して後車輪4にこの駆動力を伝達するように構成している。また、走行副変速ギヤ機構30にて適宜変速したエンジン5の回転を、前車輪駆動ケース69と前車軸ケース13の差動ギヤ機構86とを介して前車輪3に伝達するように構成している。
次に、図8は、主変速入力軸27に主変速出力軸36が同心状に配置されたインライン式油圧無段変速機29を示す。後室35の内部には、主変速入力軸27を介して油圧無段変速機29が設置される。主変速入力軸27の入力側(前端側)に対して反対側になる主変速入力軸27の後端側は、後側壁部材33に玉軸受504にて回転自在に軸支される。
油圧無段変速機29の前側、即ち主変速入力軸27の入力側には、円筒形の主変速出力軸36が被嵌される。油圧無段変速機29から主変速出力を取出すための主変速出力ギヤ37が主変速出力軸36に設けられる。主変速出力軸36は、この中間が仕切り壁31に貫通され、前端と後端とが前室34と後室35とにそれぞれ突出する。主変速出力軸36の中間は、二組の玉軸受502にて仕切り壁31に回転自在に軸支される。主変速出力軸36の前端部には、主変速出力ギヤ37が設けられる。主変速入力軸27の入力側(前端側)が、主変速出力軸36前端より前方に突出するように、主変速入力軸27の入力側がころ軸受503を介して主変速出力軸36の軸孔に回転自在に軸支される(図8参照)。
油圧無段変速機29は、以下に述べるように、可変容量形の変速用油圧ポンプ部500と、この油圧ポンプ部500から吐出される高圧の作動油にて作動する定容量形の変速用油圧モータ部501とを備える。前記仕切り壁31と後側壁部材33との略中間の主変速入力軸27には、油圧ポンプ部500及び油圧モータ部501のためのシリンダブロック505が被嵌される。主変速入力軸27とシリンダブロック505とはスプライン525にて連結される。主変速入力軸27の入力側と反対側でシリンダブロック505を挟んでこの一側部に油圧ポンプ部500が配置される。主変速入力軸27の入力側であるシリンダブロック505他側部に油圧モータ部501が配置される。
前記油圧ポンプ部500には、シリンダブロック505の側面に対向するようにミッションケース17の内側面に固定する第1ホルダ510と、主変速入力軸27の軸線に対して傾斜角を変更可能に第1ホルダ510に配置するポンプ斜板509と、該ポンプ斜板509に摺動自在に設けるシュー508と、該シュー508に球体自在継手を介して連結するポンププランジャ506と、ポンププランジャ506をシリンダブロック505に出入自在に配置する第1プランジャ孔507とが備えられる。ポンププランジャ506の一端側は、シリンダブロック505の側面からポンプ斜板509方向(図8右側)に突出する。前記油圧ポンプ部500は、シリンダブロック505と、ポンププランジャ506と、シュー508と、ポンプ斜板509と、第1ホルダ510とにより構成される。
主変速入力軸27と第1ホルダ510との間には、主変速入力軸27に被嵌するスリーブ511と、ローラ軸受512と、ラジアル及びスラスト荷重用ころ軸受513とを介在させる。主変速入力軸27の後方にころ軸受513が抜け出るのを防ぐナット514を備える。
前記シリンダブロック505には、ポンププランジャ506と同数の第1スプール弁536が設けられる。また、第1ホルダ510には、第1ラジアル軸受537が配置される。第1ラジアル軸受537は、主変速入力軸27の軸線に対して一定の傾斜角で傾斜させて第1ホルダ510に設けられる。図8において、ポンプ斜板509に対して約90度回転した位置(図8の図面の手前側)がシリンダブロック505の側面から離れるように、約180度反対側(図8の図面の奥側)がシリンダブロック505の側面に近くなるように、第1ラジアル軸受537が傾斜されて支持されるように構成している。
他方、前記油圧モータ部501には、シリンダブロック505の側面に対向させて配置する第2ホルダ519と、主変速入力軸27の軸線に対して傾斜角を一定に保つように第2ホルダ519に固定するモータ斜板518と、モータ斜板518に摺動自在に設けるシュー517と、該シュー517に球体自在継手を介して連結するモータプランジャ515と、モータプランジャ515をシリンダブロック505に出入自在に配置する第2プランジャ孔516とが備えられる。モータプランジャ515の一端側は、シリンダブロック505の側面からモータ斜板518方向(図8左側)に突出する。
第2ホルダ519には、継ぎ手部材526がボルト527にて固定される。前記出力軸36と継ぎ手部材526とがスプライン528にて連結される。
主変速入力軸27と第2ホルダ519との間には、ラジアル荷重用のローラ軸受520,521と、主変速入力軸27に被嵌するスリーブ522と、ラジアル及びスラスト荷重用のころ軸受523とが介在する。主変速入力軸27からころ軸受523が抜け出るのを防ぐナット524を備える。
前記シリンダブロック505には、モータプランジャ515と同数の第2スプール弁540が設けられる。また、第2ホルダ519には、第2ラジアル軸受541が配置される。第2ラジアル軸受541は、主変速入力軸27の軸線に対して一定の傾斜角で傾斜させて第2ホルダ519に設けられる。図8において、モータ斜板518に対して約90度回転した位置(図8手前側)がシリンダブロック505の側面に近くなるように、約180度反対側(図8奥側)がシリンダブロック505の側面から離れるように、第2ラジアル軸受541が傾斜されて支持されるように構成している。ポンププランジャ506と、該ポンププランジャ506と同数のモータプランジャ515とは、シリンダブロック505の回転中心の同一円周上に交互に配列される。
さらに、主変速入力軸27が挿入されるシリンダブロック505の軸孔には、輪溝形の第1油室530と、輪溝形の第2油室531とがそれぞれ形成される。シリンダブロック505には、この回転中心の同一円周上に略等間隔に配列する第1弁孔532と第2弁孔533とが形成される。第1弁孔532及び第2弁孔533は、第1油室530及び第2油室531とそれぞれ連通している。第1プランジャ孔507は第1油路534を介して第1弁孔532と連通され、第2プランジャ孔516は第2油室531を介して第2弁孔533と連通されている。
第1弁孔532には、第1スプール弁536が挿入される。第1スプール弁536は、シリンダブロック505の回転中心の同一円周上に略等間隔に配列される。第1弁孔532から背圧バネ力の弾圧にて第1スプール弁536の先端が第1ホルダ510の方向に突出し、第1スプール弁536の先端が第1ラジアル軸受537の外輪538側面に当接される。そして、シリンダブロック505の1回転で第1スプール弁536が1往復し、第1プランジャ孔507が、第1弁孔532と第1油路534とを介して第1油室530又は第2油室531に交互に連通されるように構成する。
また、第2弁孔533には、第2スプール弁540が挿入される。第2スプール弁540は、シリンダブロック505の回転中心の同一円周上に略等間隔に配列される。第2弁孔533から背圧バネ力の弾圧にて第2スプール弁540の先端が第2ホルダ519の方向に突出し、第2スプール弁540の先端が第2ラジアル軸受541の外輪542側面に当接される。そして、シリンダブロック505の1回転で第2スプール弁540が1往復し、第2プランジャ孔516が、第2弁孔533と第2油路535とを介し、第1油室530又は第2油室531に交互に連通されるように構成する。
さらに、前記主変速入力軸27の中心部には、この軸線方向に作動油供給油路543が形成される。該供給油路543は、主変速入力軸27の後端面に開口され、上記した走行用油圧ポンプ95の吐出口に連通される。また、作動油供給油路543の作動油を第1油室530に補給する第1チャージ弁544と、作動油供給油路543の作動油を第2油室531に補給する第2チャージ弁545とが備えられる。
そして、第1及び第2プランジャ孔507,516と、第1及び第2油室530,531との間に形成される油圧閉回路に対し、第1及び第2チャージ弁544,545を介し、作動油供給油路543から作動油が補給されるように構成する。なお、油圧ポンプ部500及びモータ部501のそれぞれの回転部分にも、それぞれ逆止弁を介して、作動油供給油路543から作動油が潤滑油として供給されるように構成している。
さらに、前記ポンプ斜板509は、後述するように、傾斜角調節支点555を介して第1ホルダ510の小径部の外周に配置される(図13参照)。ポンプ斜板509はその傾斜角が主変速入力軸27の軸線に対して調節自在となるように設けられている。主変速入力軸27の軸線に対してポンプ斜板509の傾斜角を変更する変速用アクチュエータである主変速操作用の主変速油圧シリンダ556を備える(図13参照)。主変速油圧シリンダ556にてポンプ斜板509の傾斜角が変更されて、無段変速機29の主変速動作が行われるように構成する。なお、主変速入力軸27に対して、ポンプ斜板509が回転しないように、ミッションケース17の非回転部である後側壁部材33に、ホルダ連結部材690を介して第1ホルダ510を連結する(図13参照)。
前記したインライン式油圧無段変速機29の主変速動作を、以下に説明する。後述する変速ペダルである前進ペダル232または後進ペダル233の踏込み量に比例して作動する比例制御電磁弁203からの作動油で切換え弁204が作動して油圧シリンダ556が制御され、主変速入力軸27の軸線に対してポンプ斜板509の傾斜角が変更される。
先ず、主変速入力軸27の軸線に対してポンプ斜板509が略直交するように、ポンプ斜板509の傾斜角を略零に保つとき、シリンダブロック505が回転しても、第1プランジャ孔507にポンププランジャ506が進退動しない略一定姿勢で支持され、ポンププランジャ506の吐出行程で第1プランジャ孔507の作動油が第1油路534から第1弁孔532の方向に吐出されないから、第1プランジャ孔507から第2プランジャ孔516に作動油が供給されず、モータプランジャ515が進出しない。また、ポンププランジャ506の吸入行程でも第1プランジャ孔507に作動油が吸入されないから、第1プランジャ孔507に第2プランジャ孔516から作動油が排出されず、モータプランジャ515が退入しない。
即ち、ポンプ斜板509の傾斜角が略零のとき、変速ポンプ部500にて変速モータ501部が駆動されない。そのため、モータプランジャ515を介してシリンダブロック505にモータ斜板518が固定された状態となり、シリンダブロック505とモータ斜板518とが同一方向に略同一回転数で回転し、主変速入力軸27と略同一回転数で主変速出力軸36が回転され、主変速入力軸27の回転速度が変更されることなく主変速出力ギヤ37に伝えられる。
次に、図9に示すように、主変速入力軸27の軸線に対してポンプ斜板509を傾斜させたときには、主変速入力軸27と一体回転するシリンダブロック505の回転により、第1ラジアル軸受537の外輪538にて第1スプール弁536が往復摺動し、シリンダブロック505の半回転毎に第1プランジャ孔507に第1油室530または第2油室531が交互に連通される。また、第2ラジアル軸受541の外輪542にて第2スプール弁540が往復摺動し、シリンダブロック505の半回転毎に第2プランジャ孔5016に第1油室530または第2油室531が交互に連通される。そして、第1プランジャ孔507と第2プランジャ孔516の間に閉油圧回路が形成され、ポンププランジャ506の吐出行程で第1プランジャ孔507から第2プランジャ孔516に作動油が圧送される一方、ポンププランジャ506の吸入行程で第1プランジャ孔507に第2プランジャ孔516から作動油が戻され、アキシャルピストンポンプ及びモータの動作が行われる。
そして、主変速入力軸27の軸線に対してポンプ斜板509を一方向(正の傾斜角)側に傾斜させたときには、シリンダブロック505と同一方向にモータ斜板518が回転され、変速モータ501を増速(正転)動作させ、主変速入力軸27より高い回転数で主変速出力軸36が回転され、主変速入力軸27の回転速度が増速されて主変速出力ギヤ37に伝えられる。即ち、主変速入力軸27の回転数に、変速ポンプ500にて駆動される変速モータ501の回転数が加算されて、主変速出力ギヤ37に伝えられる。そのため、主変速入力軸27の回転数よりも高い回転数の範囲で、ポンプ斜板509の傾斜(正の傾斜角)に比例して、主変速出力ギヤ37からの変速出力(走行速度)が変更され、ポンプ斜板509の最大傾斜(正の傾斜角)で最大走行速度になる。
さらに、主変速入力軸27の軸線に対してポンプ斜板509を他方向(負の傾斜角)側に傾斜させたときには、シリンダブロック505と逆の方向にモータ斜板518が回転され、変速モータ501を減速(逆転)動作させ、主変速入力軸27より低い回転数で主変速出力軸36が回転され、主変速入力軸27の回転速度が減速されて主変速出力ギヤ37に伝えられる。
即ち、主変速入力軸27の回転数に、変速ポンプ500にて駆動される変速モータ501の回転数が減算されて、主変速出力ギヤ37に伝えられる。そのため、主変速入力軸27の回転数よりも低い回転数の範囲で、ポンプ斜板509の傾斜(負の傾斜角)に比例して、主変速出力ギヤ37からの変速出力(走行速度)が変更され、ポンプ斜板509の最大傾斜(負の傾斜角)で最低走行速度になる。なお、実施形態では、ポンプ斜板509の負の傾斜角が略11度のとき、変速比が零となる。また、後述の変速比パターンに応じて若干相違するが、正の傾斜角が略11度のとき、変速比が最大となるように設定されている。
次に、図5、図6に示されるように、前記ミッションケース17の前室34には、前進と後進の切換を行う前進ギヤ41及び後進ギヤ43と、低速と高速の切換を行う走行副変速ギヤ機構30とが配置される。
前進ギヤ41及び後進ギヤ43を介して行う前進と後進の切換を説明する。図6に示されるように、主変速出力ギヤ37が配置される前室34の内部には、走行カウンタ軸38と逆転軸39とが配設される。前記走行カウンタ軸38には、前進用の湿式多板型油圧クラッチ40にて連結される前進ギヤ41と、後進用の湿式多板型油圧クラッチ42にて連結される後進ギヤ43とが被嵌される。主変速出力ギヤ37に前進ギヤ41が噛合される。主変速出力ギヤ37には、逆転軸39に設けられた逆転ギヤ44が噛合される。前記後進ギヤ43には、逆転軸39に設けられた逆転出力ギヤ45が噛合される。
そして、後述する前進ペダル232の踏込み操作により、前進クラッチ電磁弁46にてクラッチシリンダ47が作動して前進用の油圧クラッチ40が継続され、主変速出力ギヤ37と走行カウンタ軸38が前進ギヤ41にて連結されるように構成する(図5、図6参照)。
一方、後述する後進ペダル233の踏込み操作により、後進クラッチ電磁弁48にてクラッチシリンダ49が作動して後進用の油圧クラッチ42が継続され、主変速出力ギヤ37と走行カウンタ軸38が後進ギヤ43にて連結されるように構成する(図5、図6参照)。
なお、前進ペダル232及び後進ペダル233のいずれも踏み込んでいない、中立位置のときには、前進用及び後進用の湿式多板型の各油圧クラッチ40,42の両方がともに切断され、前車輪3及び後車輪4に対して出力される主変速出力ギヤ37からの走行駆動力が略零(主クラッチ切の状態)になるように構成している。
次に、走行副変速ギヤ機構30を介して行う低速と高速の切換を説明する。図5、図6に示されるように、前記ミッションケース17の前室34には、走行副変速ギヤ機構30と、副変速軸50が配置される。走行カウンタ軸38と副変速軸50の間には、副変速用の低速ギヤ51,52と、副変速用の高速ギヤ53,54とが設けられる。また、副変速油圧シリンダ55にて継続または切断される低速クラッチ56及び高速クラッチ57が備えられる。そして、副変速レバー(図示省略)の操作、またはエンジン5の回転数検出などにより、副変速油圧シリンダ55にて低速クラッチ56または高速クラッチ57が継続されて、副変速軸50に低速ギヤ52または高速ギヤ54が連結され、副変速軸50から前車輪3及び後車輪4に対して走行駆動力が出力されるように構成する。
前記副変速軸50は、この後端部が仕切り壁31を貫通してミッションケース17の後室35内部に延設される(図5参照)。副変速軸50の後端部にはピニオン59が設けられる。また、後室35の内部には、左右の後車輪4に走行駆動力を伝える差動ギヤ機構58が配置される。差動ギヤ機構58には、副変速軸50後端のピニオン59に噛合させるリングギヤ60と、該リングギヤ60に設ける差動ギヤケース61と、左右の差動出力軸62とが備えられる。差動出力軸62がファイナルギヤ63等にて後車軸64に連結され、後車軸64に設ける後車輪4を駆動するように構成している(図5参照)。
また、差動出力軸62にはブレーキ65が設置され、左右ブレーキペダル66の操作にてブレーキ65が制動動作されるように構成している。一方、ハンドル9の操舵角検出などにより、左右オートブレーキ電磁弁67a,67bにてブレーキシリンダ68が作動して、ブレーキ65(図5参照、但し、一方のみ示す)が自動的に制動動作され、Uターンなどの旋回走行が行われるように構成している。
次に、前後車輪3,4の二駆と四駆の切換を説明する。図5,図6に示されるように、ミッションケース17の前側壁部材32には、前車輪駆動ケース69が設けられる。前車輪駆動ケース69には、前車輪入力軸72と前車輪出力軸73とが備えられている。前車輪入力軸72は、ギヤ70,71にて副変速軸50に連結される。また、前車輪出力軸73には、四駆用の油圧クラッチ74にて連結される四駆ギヤ75と、倍速用の油圧クラッチ76にて連結される倍速ギヤ77とが被嵌される。四駆ギヤ75と倍速ギヤ77は、各ギヤ78,79にて前車輪入力軸72にそれぞれ連結される。
そして、二駆と四駆の切換レバー(図示省略)の四駆操作により、四駆油圧電磁弁80にてクラッチシリンダ81が作動して四駆用の油圧クラッチ74が継続され、前車輪入力軸72と前車輪出力軸73とが四駆ギヤ75にて連結され、後車輪4とともに前車輪3が駆動されるように構成する。
次に、前車輪3の倍速駆動の切換を説明する。図5,図6に示されるように、操縦ハンドル9のUターン(圃場の枕地での方向転換)操作の検出により、倍速油圧電磁弁82にてクラッチシリンダ83が作動して倍速用の油圧クラッチ76が継続され、前車輪入力軸72と前車輪出力軸73とが倍速ギヤ77にて連結され、四駆ギヤ75にて前車輪3が駆動されるときの速度に比べて約2倍の高速度で前車輪3が駆動されるように構成する。
図5に示されるように、前車軸ケース13から後ろ向きに突出する前車輪入力軸84と、前記ミッションケース17の前面から前向きに突出する前車輪出力軸73との間を、前車輪3に動力を伝達する前車輪駆動軸85を介して連結する。また、前車軸ケース13の内部には、左右の前車輪3に走行駆動力を伝える差動ギヤ機構86が配置される。
差動ギヤ機構86には、前車輪入力軸84前端のピニオン87に噛合させるリングギヤ88と、該リングギヤ88に設ける差動ギヤケース89と、左右の差動出力軸90とが備えられる。差動出力軸90にはファイナルギヤ91等にて前車軸92が連結され、前車軸92に設ける前車輪3が駆動されるように構成している。また、前車軸ケース13の外側面には、操縦ハンドル9の操舵操作にて前車輪の走行方向を左右に変更するパワーステアリング用の油圧シリンダ93が配設される。
図5、図7に示されるように、ミッションケース17の前側壁部材32の前面側には、作業機用昇降機構20に作動油を供給するための作業機用油圧ポンプ94と、ミッションケース17の各変速部およびパワーステアリング用の油圧シリンダ93に作動油を供給するための走行用油圧ポンプ95とを備える。油タンクとしてミッションケース17が併用されて該ケース17内部の作動油が各油圧ポンプ94,95に供給されるように構成する。
次に、図5、図7を参照して、PTO軸23の駆動速度の切換(正転4段と、逆転1段)を説明する。ミッションケース17の前室34には、エンジン5からの動力をPTO軸23に伝えるPTO変速ギヤ機構96と、エンジン5からの動力を各油圧ポンプ94,95に伝えるポンプ駆動軸97とを設ける(図7参照)。
図7に示されるように、後に詳述するPTO変速ギヤ機構96には、PTOカウンタ軸98と、PTO変速出力軸99を備える。PTO用の油圧クラッチ100にて連結されるPTO入力ギヤ101をPTOカウンタ軸98に被嵌させる。PTO入力ギヤ101には、前記主変速入力軸27に設ける入力側ギヤ102と、ポンプ駆動軸97の出力側ギヤ103とが噛合され、主変速入力軸27にポンプ駆動軸97が連結される。
そして、PTOクラッチレバー(図示省略)の継続操作により、PTOクラッチ油圧電磁弁104(図5参照)にてクラッチシリンダ105が作動してPTO用の油圧クラッチ100が継続され、主変速入力軸27とPTOカウンタ軸98とがPTO入力ギヤ101にて連結されるように構成する。
また、前記PTO変速出力軸99には、PTO出力用として、1速ギヤ106と、2速ギヤ107と、3速ギヤ108と、4速ギヤ109と、逆転ギヤ110とを被嵌する(図5、図7参照)。
PTO変速出力軸99には、変速シフタ111が移動自在にスプラインにて軸支される。前記の各ギヤ106,107,108,109,110がPTO変速出力軸99に変速シフタ111にて択一的に連結されるように構成する。変速シフタ111には、PTO変速レバー(図示省略)に連結する変速アーム112が係合される。そして、PTO変速レバー(図示省略)の変速操作により、変速アーム112にてPTO変速出力軸99の軸線に沿って変速シフタ111が直線的に移動して、各ギヤ106,107,108,109,110のいずれかが、択一的に選択されてPTO変速出力軸99に連結される(図5、図7参照)。従って、1速、2速、3速、4速、逆転の各PTO変速出力が、PTO変速出力軸99からPTO軸23にギヤ113,114を介して伝えられるように構成する。
なお、図6において、逆転軸39に設けた回転検出ギヤ115と、主変速出力ギヤ37の回転を検出する電磁ピックアップ型の主変速出力部回転センサ116とを対向させて設置し、主変速機構29の出力回転数を主変速出力部回転センサ116にて検出するように構成する。また、前車輪入力軸72のギヤ78の回転を検出する電磁ピックアップ型の車速センサ117が設置され、前車輪入力軸72及び副変速軸50の回転に基づき、走行速度(車速)が車速センサ117にて検出されるように構成する。
上記の記載及び図8などから明らかなように、エンジン5から動力が伝達されるミッションケース17を備え、前記エンジン5から動力を伝える入力軸27と、左右の車輪3,4に油圧変速出力を伝える出力軸36とが、同一の軸線上に配置されたインライン式無段変速機29をミッションケース17に配設し、該無段変速機29を構成するシリンダブロック505を挟んで一側に油圧ポンプ部500を、他側に油圧モータ部501をそれぞれ配置し、前記入力軸27に出力軸36を被嵌させて二重軸構成にした作業車において、入力軸27の入力側とシリンダブロック505との間に油圧モータ501部を配置し、入力軸27の入力側と出力軸36の出力側を同一側に配置した。そのため、例えば、トラクタ1の伝動構造のように、走行副変速ギヤ及び差動ギヤ及びPTO変速ギヤなどをミッションケース17の内部に設置するものであっても、ミッションケース17の後部に無段変速機29の設置スペースを容易に確保できる。入力軸27の入力側であるミッションケース17の前部にPTO変速ギヤまたは走行副変速ギヤなどの設置スペースが確保され、例えばトラクタ1のミッションケース17などを小型化または軽量化でき、製造コストを低減できる。
なお、差動ギヤ機構58には、この差動の動作を停止(左右の差動出力軸62を常時等速で駆動)するデフロック機構(図示せず)が備えられる。そして、差動ギヤケースに出入自在に設けられたロックピンが図示しないデフロックレバー(又はペダル)の操作にて差動ギヤに係合したとき、差動ギヤが差動ギヤケースに固定され、差動ギヤの差動機能が停止し、左右の差動出力軸62が等速にて駆動されるように構成する。
次に、図9、図11、図13、図14を参照して、無段変速機29を変速動作する主変速油圧シリンダ556の構造を詳述する。主変速油圧シリンダ556のシリンダ室691を後側壁部材33に形成する。主変速油圧シリンダ556のピストン557は、主変速油圧シリンダ556のシリンダ室691内に上下方向に摺動自在に配置されている。ピストン557中間の外周に形成された窪み部692に四角柱形基端ピン693を係合する。四角柱形基端ピン693を主変速アーム558の一端側に回転自在に配置する。主変速アーム558の中間を、ホルダ連結部材690にアーム軸694を介して回転自在に軸支する。主変速アーム558の他端側のアーム溝695に、四角柱形先端ピン696を摺動自在に係合する。四角柱形先端ピン696を、ポンプ斜板509の半円板形の傾斜角調節支点部555に回転自在に軸支する。傾斜角調節支点部555を支持するための回転ガイド697を、第1ホルダ510に配置する。回転ガイド697は、ポンプ斜板509の回転中心と同心状の半円筒面を形成する。回転ガイド697の案内にてポンプ斜板509の傾斜角を変更するように構成する。
図11及び図12に示されるように、ミッションケース17(トラクタ1機体)の左右幅中央にPTO軸23を配置する。進行方向に向かってPTO軸23の右側に差動ギヤ機構58を配置する(図10)。進行方向に向かってPTO軸23の左側の斜上方に無段変速機29を配置する。進行方向に向かって無段変速機29の左側にピストン557を配置する。進行方向に向かって後側壁部材33の左側斜上方の角隅部に主変速油圧シリンダ556を配置する。
図13に示されるように、主変速アーム558及びアーム軸694は、無段変速機29の軸線と略同一の高さ位置に配置する。図14に示されるように、主変速アーム558は、進行方向に向かって無段変速機29の左側で、この軸線と略平行に配置する。ピストン557は、上下方向に摺動するように、後側壁部材33内に略垂直に設置する。後側壁部材33の主変速油圧シリンダ556形成部の厚み幅を、ピストン557径よりも若干大きく形成するだけで、ピストン557を設置できる。
主変速油圧シリンダ556の変速操作を説明する。後述する前進ペダル232または後進ペダル233の踏込み操作により、対応する前進クラッチ電磁弁46または後進クラッチ電磁弁48(図5、図6及び図23参照)を切換えると、主変速油圧シリンダ556が作動する。そして、ピストン557が上昇または下降動作したときに、主変速アーム558がアーム軸694回りに回転し、傾斜角調節支点部555と回転ガイド697とがポンプ斜板509を回転案内し、ポンプ斜板509の傾斜角が変更されて、無段変速機29の主変速動作が行われるように構成する。なお、主変速入力軸27に対して、ポンプ斜板509が回転しないように、ポンプ斜板509と第1ホルダ510とが連結され、第1ホルダ510とホルダ連結部材690とが連結される。
次に、図5、図10、図11、図12を参照して、上記前進クラッチ電磁弁46、後進クラッチ電磁弁48、左右のオートブレーキ電磁弁67a,67b、四駆油圧電磁弁80、倍速油圧電磁弁82、PTOクラッチ油圧電磁弁104の取付け構造を詳述する。
図10乃至図12に示されるように、前側壁部材32の後側面には、副変速軸50及び差動出力軸62及び作動油566油面よりも低い位置にベース部材650が配置され、ボルトを介して着脱自在に固定される。ベース部材650の後面には、後方に突出する姿勢で前記各電磁弁46,48,67a,67b,80,82,104が設置される。各電磁弁46,48,67a,67b,80,82,104の後面を平板蓋651が覆う。平板蓋651は、ベース部材650にボルトにて着脱自在に固定される。
図10及び図11に示されるように、作動油をろ過するオイルフイルタ652は、各電磁弁46,48,67a,67b,80,82,104に対して平板蓋651を挟んでその後方のミッションケース17内に配置される。オイルフイルタ652は、フイルタ蓋653に着脱自在に固定される。フイルタ蓋653は、締結部材654に一体的に形成される。ミッションケース17の外側面に締結部材654がボルト655を介して着脱自在に固定される。作業機用油圧ポンプ94及び走行用油圧ポンプ95の給油管656が、フイルタ蓋653に油路管657を介して連通される。
図5に示される各クラッチシリンダ47,49,81,83,105に、各電磁弁46,48,80,82,104が、前側壁部材32及びベース部材650に形成される穿孔形油路(図示省略)を介して連通される。各電磁弁46,48,80,82,104が適宜手段によって制御されたとき、各クラッチシリンダ47,49,81,83,105がそれぞれ作動し、図5に示される各クラッチ40,42,74,76,100がそれぞれ切換えられる。
次に、図5、図6、図9を参照して、上記副変速ギヤ機構30の変速構造を詳述する。図9に示されるように、副変速油圧シリンダ55は、ピストン660の片側にピストンロッド661を備えた複動構造に構成される。副変速油圧シリンダ55には、ピストンロッド661が内設される第1シリンダ室662と、他方の第2シリンダ室663とが形成される。ピストンロッド661先端部には、シフトアーム664を介して副変速シフタ665が連結される。副変速シフタによって低速クラッチ56または高速クラッチ57を継続し、副変速軸50を低速または高速駆動するように構成する。
第1シリンダ室662は、走行用油圧ポンプ95の吐出側に直接連通される。第2シリンダ室663は、2位置3ポート型の変速シフト切換弁666を介して、走行用油圧ポンプ95の吐出側に連通される。変速シフト切換弁666は、変速ソレノイド667を備える。変速シフト切換弁666が変速ソレノイド667によって切換えられ、第2シリンダ室663が変速シフト切換弁666を介して走行用油圧ポンプ95の吐出側に連通されたときに、ピストン660両側の受圧力の差により、ピストンロッド661を突出する方向にピストン660が移動し、高速クラッチ57を継続して副変速軸50を高速駆動するように構成する(図9参照)。
次に、本実施形態の作業車両(走行車両)の走行制御(変速制御)について説明する。図23は、走行制御手段の機能ブロック図であり、制御プログラムを記憶したROMと各種データを記憶したRAMとを備えたマイクロコンピュータ等の走行コントローラ210には、電源印加用キースイッチ211を介してバッテリー(図示せず)に接続される。キースイッチ211は、エンジン5を始動するためのスタータ212に接続される。
また、走行コントローラ210には、エンジン5の回転を制御する電子ガバナコントローラ213が接続されている。電子ガバナコントローラ213には、エンジン5の燃料を調節するガバナ214と、エンジン5の回転数を検出するエンジン回転センサ215とが接続される。ガバナ214に設けた燃料調節ラック(図示省略)が、手動操作するスロットルレバー206の回動位置をスロットルポテンショメータ217にて検出し、その検出値に基づいて、エンジン5の回転数が設定されたとき、電子ガバナコントローラ213からの信号にてスロットルレバー206の設定回転数とエンジン5の回転数が一致するように、燃料調節ラック駆動用の電磁ソレノイド(図示省略)を介して燃料調節ラックが自動的に位置調節されるものである。なお、負荷変動などによってエンジン5の回転が変化するのを防ぐ、換言すると、負荷の変動に拘らずエンジン5の回転数が略一定回転を保持するように制御することもできる。
さらに、走行コントローラ210には、図23に示すように、入力系の各種センサ及びスイッチ類、即ち、丸ハンドル(操縦ハンドル)9の回動量(操舵角度)を検出する操舵ポテンショ218と、オペレータが走行速度を変速させるための変速ポテンショとしての前進ポテンショ219及び後進ポテンショ220と、変速比設定ダイヤル221と、副変速ギヤ機構30を高速と低速とに切換えするための切換えスイッチ222と、主変速出力部の回転数を検出するための主変速出力部回転センサ116と、PTO軸への出力を遮断するためのPTO遮断スイッチ223と、ブレーキペダル230を踏み込むとそれを検知するためのブレーキペダルスイッチ231とが接続されている。なお、前進ポテンショ219は変速ペダルとしての前進ペダル232の踏込み量を換算して検知するペダル踏込み位置センサであり、後進ポテンショ220は変速ペダルとしての後進ペダル233の踏込み量を換算して検知するペダル踏込み位置センサである。
走行コントローラ210には、図23に示すように、出力系の各種電磁弁、即ち、主変速機構の前進クラッチ電磁弁46及び後進クラッチ電磁弁48を強制的にOFF作動させるための強制作動ボタン226と、副変速を高速と低速とに切り換える高速クラッチ電磁弁666と、主変速油圧シリンダ556を後述する変速ペダル(前進ペダル232及び後進ペダル233)の踏込み量に比例させて作動させる比例制御電磁弁203と、左右ブレーキ電磁67a,67bとが接続されている。
本実施形態では図16に示す運転部(キャビン)7内の操縦座席8の前方の床板235から突出する操縦コラム234上に丸ハンドル(操縦ハンドル)9が配置され、操縦コラム234の下方側にブレーキペダル230が配置されている。操縦コラム234より右方にはスロットルレバー206が配置されている。また、操縦コラム234の右方には前進ペダル232及び後進ペダル233が並列状に配置されている。操縦座席8の右側コラム上には車速設定ダイヤル211と、副変速切換えスイッチ222と、PTO遮断スイッチ223とが配置され、操縦座席8の左側コラム上にはPTO変速レバー224が配置されている。操縦座席8の左側コラムの前にはデフロックペダル225が配置されている。なお、床板235は、この上面の略全体を平坦面に形成する。
図17乃至図22を参照して、上記前進ペダル232、後進ペダル233の取付け構造を説明する。
図19及び図21に示すように、前進ペダル232及び後進ペダル233は、そのペダルアーム232a,233a基端の回動支軸部237a,237bを、ブレーキペダル軸255に回動可能に被嵌する。前進ペダル232及び後進ペダル233の踏み板236a,236b(またはペダルアーム232a,233a)は、回動支軸部237a,237bを中心に床板235の上面にて初期(中立)位置から斜め下方に回動可能に装着されている。前進ペダル及び後進ペダルのペダル踏み込み量を、変速センサである変速ポテンショ220に伝える伝達リンク機構275を備える。
図18乃至図21に示されるように、伝達リンク機構275は、前進ペダル232及び後進ペダル233を後述するカム板258にそれぞれ連結する一対の牽制リンク238a,238bと、前進ペダル232及び後進ペダル233を中立位置(変速出力が略零の位置)に戻すための中立位置復元手段241と、踏み板236a,236bのペダル踏込み量(または踏込み角度θ)が所定以上になったときにペダル踏力を増大させる踏み込み抵抗変更手段242とを備える。なお、中立位置復元手段241及び踏み込み抵抗変更手段242を設置するための変速フレーム266を、操縦コラム234の取付け部に配置する。
図19及び図20に示されるように、各回動支軸部237a,237bにリンクアーム239a,239bをそれぞれ設置し、各牽制リンク238a,238bの一端部をリンク軸268a,268bを介して各リンクアーム239a,239bに回動可能にそれぞれ連結する。牽制リンク238a,238bの他端部を支軸269を介して後述するカム板258の中間部に回動可能に連結する。前進用及び後進用の両方の踏み板236a,236bが初期(中立)位置に支持されているときに、前進用の牽制リンク238a及びリンクアーム239aと、後進用の牽制リンク238b及びリンクアーム239bとが、ブレーキペダル軸255と支軸269とを結ぶ直線を挟んで略対称になる位置(シーソー構造)に、それらリンク238a,238b及びリンクアーム239a,239bをそれぞれ配置する。なお、上述した初期(中立)位置とは、ペダル踏込み量が略零の変速中立位置、即ち、無段変速機29からの変速駆動出力が略零の変速中立位置のことである。
従って、前進ペダル232または後進ペダル233のいずれか一方の踏み板236a(236b)をオペレータが踏み込んだ場合、踏み込んだ側の踏み板236a(236b)は、踏み込み方向(前方斜め下方)に移動する一方、踏み込んでいない他方の踏み板236b(236a)が、踏み込んだ側の踏み板236a(236b)の踏み込み方向(前方斜め下方)とは逆の方向(後方斜め上方)に移動することになる。
一方、前進用及び後進用の両方のペダル232,233の踏み板236a,236bをオペレータが同時に踏み込んだ場合、各ペダル232,233の踏み込み動作が、各牽制リンク238a,238b及びカム板258などの連結にて互いに牽制されるから、板両方の踏み板236a,236bを踏み込み方向に同時に移動させることができない。このように、両方の踏み板236a,236bをオペレータが同時に踏み込んでも、両方の踏み板236a,236bが同時に踏み込み方向(前方斜め下方)に移動することがなく、いずれか一方の踏み板236a(236b)をオペレータが踏み込んだ場合だけ、踏み板236a,236bを踏み込んだ側のペダル232,233だけを作動させることになる。
図19及び図20に示されるように、中立位置復元手段241は、踏み板236a,236bを初期(中立)位置に戻すための戻しバネ256と、カム溝257を先端部に形成したT形状のカム板258と、カム溝257に移動可能に内設するカムローラ265とからなる。カム板258の基端部をカム軸270を介して変速フレーム266の一端部に回動可能に連結する。カム軸270を変速フレーム266に配置する。戻しバネ256の一端側をカム軸270に係止する。戻しバネ256の他端側は、カムローラ265を回動可能に被嵌するためのローラ軸267に係止する。カムローラ265がカム溝257の略中間部に位置しているときに、ローラ軸267と、支軸269と、カム軸270とが、同一直線上に配置されて、戻しバネ256が最も縮小して、前進ペダル232及び後進ペダル233の踏み板236a,236bを、初期(中立)位置にそれぞれ保持するように構成している。
一方、前進用または後進用のいずれか一方の踏み板236a,236bをオペレータが踏み込んだ場合、カム板258が戻しバネ256力に抗して正転または逆転方向に回動し、カムローラ265がカム溝257の略中間部からこの両端方向に移動し、カムローラ265の移動量に比例して戻しバネ256が伸張されることになる。その戻しバネ256を伸張する力が、前進または後進ペダル232,233を踏み込んで低速移動するときの低速操作域のペダル踏力と略等しくなる。
図20及び図21に示されるように、踏み込み抵抗変更手段242は、踏み板236a,236bの踏力を増大するための踏力増大バネ260と、踏力増大バネ260を押しバネ座261と引きバネ座262との間に配置するバネシリンダ263と、押しバネ座261及び引きバネ座262に一端側を連結する押し引きロッド264と、押し引きロッド264の他端側にローラ軸267を介して回動可能に軸支するカムローラ265とからなる。バネシリンダ263は支持アーム272を備える。支持アーム272をアーム軸273を介して変速フレーム266に回動可能に連結する。バネシリンダ263を変速フレーム266に連結する。この場合、オペレータが各踏み板236a,236bのいずれか一方を踏み込んで、カム板258を回転させて、カムローラ265をカム溝257の端部に移動し、その踏み板236a,236bをさらに踏み込んで、カム板258をさらに同一方向に連続して回転させたときに、押し引きロッド264が押し方向または引き方向のいずれか一方に移動し、押しばね座261または引きバネ座262のいずれか一方が踏力増大バネ260を圧縮するように移動することになる。
その踏力増大バネ260を圧縮する力(ペダル踏込み反力)が、前進または後進ペダル232,233ののいずれか一方を踏み込んで高速移動するときの高速操作域のペダル踏力と略等しくなる。従って、前進ペダル232及び後進ペダル233は、それらの踏込み量の中途部で踏込み抵抗力が急激に増大することになる。即ち、低速移動域の踏込み量(カムローラ265をカム溝257の端部に移動させるまでの踏み込み量)を越えて踏み板236a,236bを踏み込むと、そのペダル232(233)の踏込み反力(ペダル踏力)が踏み込み抵抗変更手段242により段階的に増大して、所定値以上の加速を意図することをオペレータが容易に感得できるように構成されている。
図19及び図20に示されるように、ブラケット240とセンサリンク271との間には、各踏み板236a,236bのペダル踏込み量(または踏込み角度)を検出するための踏込み検出センサとしての直線ポテンショメータ等の変速ポテンショ220が設けられている。なお、ブラケット240は変速フレーム266に一体的に連結する。センサリンク271はカム板258に一体的に連結する。変速ポテンショ220のセンサアーム220aは、変速ポテンショ220に内蔵したバネ(図示省略)のバネ力にてセンサリンク271に常に弾圧されている。センサアーム220aはセンサリンク271と連動して回転することになる。変速ポテンショ220とカム板258の両者を変速フレーム266に設置し、変速ポテンショ220とカム板258との相対位置を高精度に決定可能に構成する。
次に、一定変速比制御(変速比適応制御)について説明する。ここで、変速比とは、エンジン回転数に対する前記油圧式無段変速機29の出力軸36の回転数の比率をいう、以下同じ。
走行機体2に搭載されたミッションケース17内に、エンジン5からの動力が伝達される入力軸27を配置し、入力軸27と変速用の油圧ポンプ部500と油圧モータ部501と出力軸36とが同一軸線上に配置された油圧式無段変速機29を備え、油圧モータ部501を介して出力軸36から少なくとも走行駆動力を伝達するように構成してなる作業車両において、予め設定した目標変速比に対して、環境変化や外乱(主として、走行に係る負荷)によって、実際(現実)の変速比が一致しないことがある。そこで、実際(現実)のエンジン回転数及び前記出力軸36の回転数を電子ガバナコントローラ213にフィードバックさせて、目標変速比に近接若しくは一致させる制御を、一定変速比制御(変速比適応制御)という。換言すると、エンジン5の回転数を、負荷の変動に拘らず、ほぼ一定値に保持するように制御する一方、実際(現実)の変速比が目標変速比の所定値%以内となるように、油圧式無段変速機29の変速比を制御するための比例電磁弁203を制御するものである。そのため、エンジン5の回転数に対する油圧式無段変速機29における出力軸36の回転数の変速比の変速比パターンを走行コントローラ210におけるパターン記憶手段としてのRAM(随時読み書き可能メモリ)に記憶させる。
この変速比パターンは、変速ペダル(前進ペダル232及び後進ペダル233)の踏込み量が増大するのに比例して、変速比が大きくなるパターンであり、その比例関数は一次関数であっても良いし、2次曲線の関数であっても良い。パターン記憶手段には複数の変速比パターンが関数表形式またはマップ形式(図24に示すような変速比線図を参照)にて記憶されている。農作業の種類や圃場の条件(土壌の質や水田、畑土地等)に応じて、図24の実施形態では15種類の変速比パターン(変速比線)を準備して、予めパターン記憶手段に記憶させている。オペレータが変速比設定器(設定ダイヤル)221の目盛を選択すると、複数種類の変速比パターンのうちから任意の1つのパターンを設定(指示)することができる。換言すると、変速比設定ダイヤル221は、変速ペダルの踏込み量に対応する変速比の変化率を変える(調節設定)ためのものである。
なお、図24に示す実施形態では、横軸にペダル踏込み量(最大踏込み量に対する%で示し、右向きは前進ペダルのもの、左向きは後進ペダルのもの)を採り、縦軸(左縦軸参照)にはエンジン5の回転数に対する油圧式無段変速機29における出力軸36の回転数の変速比[(出力軸36の回転数/エンジン5の回転数)=0〜2]を採って変速比パターンの線図を示す。図24において下の線から順にNo. 1〜No. 15とし、前進用変速比パターンと後進用変速比パターンは同じ(左右対称)に設定されている。さらに、図24には、ペダル踏込み量に対するペダル踏力の変化を示す線図(破線で示す)が記載されている。すなわち、右縦軸にはペダル踏力(最大値に対する%で示す)を採る。
本実施形態では、前進ペダル232(または後進ペダル233)の踏込み量の中途部(例えば全踏込み量の約70%の位置)で、そのペダルの踏力が前述の構成の第2バネ手段242により急増するようになっている。即ち、ペダル踏込み量が0%から約70%までは、第1バネ手段241の付勢力に抗することで、ペダル踏力が低い勾配で直線的に比例して増加する。ペダル踏込み量が約70%の位置では、第2バネ手段242による抵抗力が付加されるのでペダル踏力が最大値の約20%から約50%に急変し、その後のペダル踏込み量が約70%から100%までは、ペダル踏力が高い勾配で略直線的に比例して増加するのである。
そして、各変速比パターン(変速比線)も上述のペダル踏込み量が約70%の位置より少ない領域とそれより大きい領域とで異なるようにしている。図24の実施形態において、No. 1〜No. 11の線(図24において下の線から数えて順にNo. 1〜No. 11とする)では、ペダル踏込み量が約70%の位置より少ない領域で変速比線の勾配が低く、約70%の位置を越える領域では変速比線の勾配が高くなるように設定されている。変速比線を採用するときには、オペレータが加速を意図して、オペレータが通常のペダル踏込み量の範囲(約70%内)を越えてペダルを踏み込む時に、そのペダル踏力の急激な増大で感得できる。また、後述するように、環境変化や外乱等に対応してオペレータが変速比設定ダイヤルで設定した以上の速度に上昇させたいとき、オペレータが変速比設定ダイヤルの設定変更を実行する煩わしさを回避して、ペダルを所定量以上踏み込むだけで、簡単に増速させることができる。
No. 12の線(図24において下の線から12番目の線)では、ペダル踏込み量が0%〜100%まで変速比線はほぼ一直線に設定されている。
No. 13及びNo. 14の線(図24において下の線から数えてNo. 13及びNo. 14とする)では、ペダル踏込み量が約70%の位置を越える領域での変速比線の勾配が、約70%の位置より少ない領域での勾配より低く設定されている。No. 15の変速比線は、ペダル踏込み量が約70%の位置(第2バネ手段242にペダルが接する直前)で変速比2となる直線である。
次に、フローチャート(図25)を参照しながら変速比適応制御態様を説明する。上述のように、前進ペダル232(または後進ペダル233)の踏込み量に比例させて比例制御電磁弁203を作動し、これからの作動油で主変速油圧シリンダ556を駆動させて主変速機構である油圧無段変速機29の油圧ポンプ部500の圧油吐出量を制御する。その場合、設定ダイヤル211で設定した変速比の終局目標値または維持目標を環境の変化に適応して遂行する自動制御であり、より詳しくは、変速ペダルの踏込み量を自己監視し、その踏込み量の変化に応じて変速比設定ダイヤル211で設定した変速比の目標線に追従するように自動制御するものである。これにて主変速出力軸36の回転数を無段階に変更調節できるものである。従って、変速比適応制御では、エンジンを始動させ(S1)、続いて変速比設定ダイヤルにて、作業種類等に応じてオペレータが所望の変速比パターンを選択・決定する(S2)と、走行コントローラ210のRAM(随時読み書き可能メモリ)に記憶された所定の変速比パターンを読み出す。次に、オペレータがトラクタ1を前進(後進)させるために前進ペダル232(後進ペダル233)を踏み込むことにより、前進ポテンショメータ219(後進ポテンショメータ220)からペダル踏込み量を走行コントローラ210に読み込む(S3)。この読み込み数値に基づいて、走行コントローラ210の演算部では、上記の選択された変速比パターン上のペダル踏込み量に対応する目標変速比値を算出する(S4)。
他方、走行コントローラ210では、走行中に常時一定時間間隔(サンプリング時間間隔)毎に、エンジン回転センサ206からエンジン回転数を読み込み、同様に、常時一定時間間隔(サンプリング時間間隔)毎に、主変速出力部回転センサ116により、主変速出力部回転数を検出して読み込む(S5)。複数個(4〜5個)のサンプリング値の移動平均値としてサンプリング時間(現在)でのエンジン回転数(分母)と主変速出力部回転数(分子)との比率から、現実(実際)の現在変速比値を演算し、現在変速比値が目標変速比値に略等しいか否かを判別する(S6)。
現在変速比値が目標変速比値から大小の所定%以上乖離しているときは(S6:no)、走行コントローラ210が比例制御電磁弁203の印加電圧値を補正することにより、油圧ポンプ部500の斜板角度を変更調節し、油圧モータ部501への作動油吐出量を制御して主変速出力軸36の回転数を増加または減少させるという主変速操作を実行する(S7)。現在変速比値が目標変速比値に略等しければ(目標変速比値に対して現在変速比値が±所定%以内の場合)(S6:yes )、主変速出力軸36の回転数を維持させる(S8)。
このように現在変速比値が目標変速比値に近づく(または一致させる)ようにフイードバック制御を行う。これらの場合、例えば、トラクタが乾いた土の区域から水を多く含む土の区域に進入したときのように走行の負荷が増大するなどの外乱のために、エンジンの出力トルク変動が不足した場合や環境変化によりエンジン回転数が所定値から外れた場合には、電子ガバナーコントローラ213を作動させて、エンジン回転数を所定の値に維持するように制御することは勿論である。
このような変速比適応制御を採用すれば、オペレータは一旦変速比設定ダイヤル221にて変速比の変速比パターンを設定した後は、変速ペダルである前進ペダル232または後進ペダル233を操作するだけで、環境の変化や作業車両の走行負荷の変動により、現実の変速比の値が目標変速比の値からずれた時に、自動的に目標変速比の値に近づくように自動制御でき、作業車両の走行操作を無段変速機構付きの自動車における走行操作に近似させて至極簡単にすることができ、長時間の作業を疲労が少なくできるという効果を奏する。
また、比例制御電磁弁203の動作を補正することにより、上記自動制御を実行するので、きめ細かく且つ迅速に制御できるという効果を奏する。さらに、エンジン5の回転数を負荷によって制御するための電子ガバナー214を備えたものであるから、オペレータがエンジンスロットルを手操作で調節する必要がなく、エンジン5の回転数及び油圧式無段変速機29の出力を共に高効率に保持するように、エンジン回転数の制御とポンプ斜板509角度の制御とを実行でき、且つ作業車両の走行操作を無段変速機構付きの自動車における走行操作に近似させて至極簡単にすることができ、長時間の作業を疲労が少なくできるという効果を奏する。
なお、主変速部の回転数の検出に代えて、車速(車輪の回転数)を検出して、変速比を算出することも等価の意義として採用できる。
次に、負荷制御について説明する。負荷制御は、トラクタのエンジンの回転数の変動を嫌うロータリ耕耘作業、牧草関連収穫梱包作業、ローダ作業等において、高能率で簡単な走行操作を目的として行う制御であり、負荷制御手段は走行コントローラ210である。
この負荷制御の実施例をフローチャート(図26)を参照しながら説明する。エンジン始動(S150)の後、負荷制御モード切替スイッチ222aをONする(S150)ことにより、以下の負荷制御が実行される。
次に、変速比設定ダイヤルにて変速比パターンを設定する(S152)。次いで、前進(後進)ペダルの踏込み量を読込む(S153)。この読み込み数値に基づいて、走行コントローラ210の演算部では、上記の選択された変速比パターン上のペダル踏込み量に対応する目標変速比値(上述と同じ)を算出する(S154)。油圧式無段変速機29の目標変速比は、上述のように、ポンプ斜板509の傾斜角度により決定され、この傾斜角度は比例電磁弁203への印加電圧により決定される。そこで、比例電磁弁203への印加電圧を検出することにより、目標変速比値及び負荷トルクを算出し、さらに、負荷トルクを算出する。
他方、走行コントローラ210では、上述のS5と同様のサンプリングにて、エンジン回転数と主変速出力軸36の回転数とを読込む(S155)。次に、複数個(4〜5個)のサンプリング値の移動平均値としてサンプリング時間(現在)でのエンジン回転数(分母)と主変速出力部回転数(分子)との比率から、現実(実際)の現在変速比値及び負荷トルクを演算する(S156)。
次いで、変速比と、前記出力軸36における負荷(トルク)との関係を示す変速比・負荷マップを読み出す(S157)。この変速比・負荷マップには、エンジンの回転数をパラメータとするエンスト(エンジンストール)防止ライン(β線)が設定されている(図27参照)。このエンスト防止ライン(β線)は、エンジン回転数をパラメータとしたとき、縦軸に前記出力軸36における負荷(トルク)を採り、エンストする時の油圧式無段変速機29の変速比の値を横軸に採ったエンストライン(α線)の下辺に沿ったものであり、予め設定され、変速比・負荷マップと、エンストライン(α線)と、エンスト防止ライン(β線)とは、記憶手段である走行コントローラ2010におけるRAM(随時読み書き可能メモリ)またはROM(読み出し専用メモリ)に記憶させておく。なお、図27ではエンジン回転数が2700rpmのときのものである。
そして、現在変速比値における負荷トルクが目標変速比値における負荷トルクを越え、且つ上記エンストライン(α線)上の負荷トルクを越えるときには、エンスト防止ライン(β線)に沿った線上での現在変速比値に相当する箇所まで、目標変速比値を減少させるように、前記比例電磁弁203への印加電圧を補正するという負荷制御を実行する(S158、S159)。
1つの実施例として、図27で、エンジン回転数が2700rpmのとき、エンストライン(α線)を実線で示し、エンスト防止ライン(β線)を点線で示す。そして、目標変速比値(実施例では変速比値1.5)での負荷トルクAとし、外部からの負荷の増大による現在変速比値での負荷トルクDとする。目標変速比値と同じ変速比でのエンストライン(α線)上の負荷トルクCとするとき、0≦(D−C)であれば(S158:yes )、エンスト防止ライン(β線)に沿った線上で、負荷トルクDと同じ値の水平線との交点Eの目標変速比値まで減速させるように、前記比例電磁弁203への印加電圧を補正するのである(S159)。
このように負荷制御すれば、急に外部負荷が増大する農作業を実行しているときに、エンストが発生せず、農作業を円滑に実行できる。前記油圧ポンプの斜板(ポンプ斜板509)角度を調節するアクチュエータとしての前記比例電磁弁203への印加電圧を補正することにより、電子ガバナコントローラによる負荷制御を実行しないので、電子ガバナコントローラに負担を掛けず、制御が容易になるという効果を奏する。
なお、このような補正に代えて、ポンプ斜板509の角度を検出する手段を設け、この検出値により前記負荷制御を実行することも可能である。
負荷制御を実行するモードと、実行しないモードとに切り換えるための負荷制御モード切換えスイッチ222aを設けておけば、急に外部負荷が増大する農作業を実行しないときに、上述の負荷制御が実行されないように選択できる。
農作業用のトラクタの側面図である。 トラクタの斜め後方斜視図である。 トラクタの側面説明図である。 トラクタ機体の斜視図である。 動力伝達のスケルトン図である。 ミッションケースの走行変速部の説明図である。 ミッションケースのPTO変速部の説明図である。 ミッションケースの無断変速機の説明図である。 ミッションケースの無段変速機の油圧回路図である。 ミッションケースの内部を示す底面説明図である。 オイルフイルタと電磁弁を示す底面斜視図である。 オイルフイルタを取り外した底面斜視図である。 無段変速機の変速操作部を示す側面図である。 無段変速機と後側壁部材を示す斜視図である。 本発明のトラクタ全体における油圧回路図である。 トラクタのキャビン部を示す平面図である。 前進(後進)ペダル部を示す平面図である。 前進(後進)ペダル部を示す側面図である。 第1バネ手段部を示す側面図である。 第2バネ手段部を示す側面図である。 第1バネ手段部及び第2バネ手段部を示す平面図である。 ブレーキペダル部を示す側面図である。 本発明の制御手段の機能ブロック図である。 変速比線図である。 変速比適応制御のフローチャートである。 負荷制御のフローチャートである。 負荷制御のための、1実施例としての変速比・負荷マップである。
符号の説明
5 エンジン
17 ミッションケース
27 入力軸
29 無段変速機
36 出力軸
116 主変速出力部回転センサ
232 前進ペダル
233 後進ペダル
206 エンジン回転センサ
210 走行コントローラ
213 電子ガバナコントローラ
219 前進ポテンショメータ
220 後進ポテンショメータ
222a 負荷制御モード切替スイッチ
500 油圧ポンプ部
501 油圧モータ部
556 主変速油圧シリンダ(変速アクチュエータ)

Claims (4)

  1. 走行機体に搭載されたミッションケース内に、エンジンからの動力が伝達される入力軸を配置し、前記入力軸と油圧ポンプと油圧モータと出力軸とが同一軸線上に配置された油圧式無段変速機を備え、前記油圧モータを介して前記出力軸から少なくとも走行駆動力を伝達するように構成してなる作業車両において、
    前記エンジンの回転数に対する前記油圧式無段変速機における出力軸の回転数の変速比と出力軸における負荷との関係を示す変速比・負荷マップを記憶する記憶手段と、変速ペダルの踏込み量を検出する変速センサと、この変速センサの検出値に基づいて前記油圧ポンプの斜板角度を調節するアクチュエータとを備え、
    走行制御手段は、変速ペダルの踏込み量に応じて、前記変速比設定器にて予め設定された変速比パターンに沿って前記油圧式無段変速機の出力回転数を制御し、且つ前記エンジンの回転数を、負荷の変動に拘らず、ほぼ一定値に保持するように制御する一方、
    負荷制御実行モードにおいては、前記変速比・負荷マップにおいて設定されたエンスト防止ラインを越える負荷があった場合には、前記走行制御手段は、変速ペダルによる変速比指令値に拘らず、前記エンスト防止ライン以下に減速するように負荷制御することを特徴とする作業車両の走行制御装置。
  2. 負荷制御を実行するモードと、実行しないモードとに切り換えるための負荷制御モード切換えスイッチを設けたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両の制御装置。
  3. 前記走行制御手段は、前記油圧ポンプの斜板角度を調節する比例制御電磁弁の動作を補正することを特徴とする請求項1または2に記載の作業車両の制御装置。
  4. 前記走行制御手段は、前記エンスト防止ラインを越える過負荷状態を、設定された変速比における前記比例制御電磁弁への印加電圧値若しくは前記油圧ポンプの斜板角度から判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の作業車両の制御装置。
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