JP2003183886A - 繊維束の連続めっき方法とその装置 - Google Patents

繊維束の連続めっき方法とその装置

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JP2003183886A
JP2003183886A JP2002155381A JP2002155381A JP2003183886A JP 2003183886 A JP2003183886 A JP 2003183886A JP 2002155381 A JP2002155381 A JP 2002155381A JP 2002155381 A JP2002155381 A JP 2002155381A JP 2003183886 A JP2003183886 A JP 2003183886A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各繊維に無電解めっき又は電気めっきを均等
に施した繊維束を連続して能率良く製造する。 【解決手段】 繊維束fを巻いたリールrを仕掛ける巻
戻部1と巻取部とを設け、めっきに用いる各種の液の処
理槽を設けた繊維束の連続めっき装置において、処理槽
7内に、繊維束fが通過する固定案内ローラ11と可動
案内ローラ12を設け、可動案内ローラ12の位置を周
期的に移動する機構13、14、15を設けた。繊維束
fは、各処理槽7の液中を走行中に張りと緩みを繰り返
し、緩む毎に、束がほぐれる。束の内部と外部で液が入
れ替わり易くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維の束にめっき
を連続して施す方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】第1従来技術(特公平3−51831号
公報) これは、炭素繊維の束に電気めっきを連続して施す方法
である。炭素繊維束は、リールから巻き戻され、電解脱
脂槽、第1電気めっき槽と第2電気めっき槽を順次通過
し、電気めっきが施され、ロールに巻き取られる。電気
めっきされた炭素繊維は、複合材料の強化材や電磁波シ
ールドに使用される。
【0003】炭素繊維束は、各炭素繊維に均等に電気め
っきを施すため、各槽の液中を走行中に、ほぐして、炭
素繊維同士が接触しない状態にする。第1電気めっき槽
と第2電気めっき槽においては、それぞれ、めっき液中
を走行する炭素繊維束に、ノズルから噴出するめっき液
を直角方向から衝突させ、炭素繊維束をほぐして、炭素
繊維束の内部と外部でめっき液が入れ替わり易くする。
また、電解脱脂槽においても、電解脱脂液中を走行する
炭素繊維束に、ノズルから噴出する電解脱脂液を直角方
向から衝突させ、炭素繊維束をほぐして炭素繊維束の内
部と外部で電解脱脂液が入れ替わり易くする。
【0004】第2従来技術(特開平1−156574号
公報) これは、繊維の束ではないが、多孔質中空糸に無電解銀
めっきを施す方法である。ポリエチレン、ポリプロピレ
ンやフッ素樹脂の多孔質中空糸は、ループ状に巻かれ、
銀塩溶液と還元溶液に順次浸漬され、無電解銀めっきが
施される。無電解銀めっきされた多孔質中空糸は、濾過
に使用される。
【0005】第3従来技術(特開2001−40578
号公報) これは、めっきされた繊維の束ではないが、白色導電糸
を製造する方法である。めっき槽には、多数の孔を有す
る管状の軸を設ける。この管状軸には、ポリエステル、
ナイロンやアクリルの糸を巻いた巻糸体を差し込み、管
状軸の孔から流出するめっき液を巻糸体の内側から外側
に通過させ、巻糸体の糸に銀又は白金の無電解めっきを
施す。白色導電糸は、電磁波シールドに使用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】第1従来技術において
は、液中の炭素繊維束をほぐすのに、液中を走行中の炭
素繊維束に、ノズルから噴出する液を衝突させる。その
ために、ノズルに液を高圧にして供給するポンプ装置を
要し、そのポンプ装置に出力の大きな大型のものを要す
る。
【0007】また、電気めっきを施す繊維は、導電性の
ある炭素繊維に限られる。導電性のないアクリル、アラ
ミド、ナイロン、ポリエステル、レーヨンなどの有機高
分子繊維に電気めっきを施すことができない。更に、炭
素繊維は、これを脱脂して電気めっきを施すだけである
ので、電気めっきの密着性が高くない。
【0008】第2従来技術と第3従来技術においては、
糸を一定長さ毎に無電解めっきする。これは、バッチプ
ロセスであり、連続処理ではない。能率が高くない。
【0009】第3従来技術においては、めっき液を巻糸
体の内側から外側に通過させる。そのために、めっき液
を高圧にして供給するポンプ装置を要し、そのポンプ装
置に出力の大きな大型のものを要する。
【0010】
【課題を解決するための手段】1)繊維束は、リールか
ら巻き戻し、めっきに用いる各種の液の処理槽を順次通
過して各繊維にめっきを施し、巻取リールに巻き取る繊
維束の連続めっき方法において、繊維束は、処理槽の液
中を走行中に固定案内ローラと可動案内ローラを通過
し、可動案内ローラの位置が周期的に移動することによ
り繊維束が張りと緩みを繰り返し、繊維束が緩む毎に束
をほぐす。
【0011】2)上記の繊維束の連続めっき方法におい
て、繊維束は、入口案内ローラ、調整ローラと出口案内
ローラを通過し、繊維束が緩む際、調整ローラが入口案
内ローラ、出口案内ローラから遠ざかり、繊維束のたる
み量を減少させる。
【0012】3)上記の繊維束の連続めっき方法におい
て、繊維束は、有機高分子繊維の束であり、エッチング
処理槽、触媒付着用のシランカップリング剤を付着する
表面調整処理槽、触媒を付着するキャタリスト処理槽、
アクセレータ処理槽と無電解めっき処理槽を通過する。
【0013】4)上記3)の繊維束の連続めっき方法に
おいて、有機高分子繊維束は、無電解めっき処理槽を通
過した後に電気めっき処理槽を通過する。
【0014】5)上記1)又は2)の繊維束の連続めっ
き方法において、繊維束は、炭素繊維の束であり、キャ
タリスト処理槽、アクセレータ処理槽、無電解めっき処
理槽と電気めっき処理槽を通過する。
【0015】6)繊維束を巻いたリールを仕掛ける巻戻
部と、巻取リールを仕掛ける巻取部とを設け、めっきに
用いる各種の液の処理槽を設け、リールから巻き戻した
繊維束が各処理槽を順次通過し、各繊維にめっきを施し
た繊維束が巻取リールに巻き取られる構成にした繊維束
の連続めっき装置において、処理槽内に、繊維束が通過
する固定案内ローラと可動案内ローラを設け、可動案内
ローラの位置を周期的に移動する案内ローラ移動機構を
設け、繊維束が処理槽の液中を走行中に張りと緩みを繰
り返す構成にした。
【0016】7)上記の繊維束の連続めっき装置におい
て、固定案内ローラは、処理槽内の片側に配置し、可動
案内ローラは、処理槽内の他の片側に配置し、繊維束が
片側の固定案内ローラと他の片側の可動案内ローラを交
互に通過して折れ曲がる構成にした。
【0017】8)上記の繊維束の連続めっき装置におい
て、繊維束が緩む際のたるみ量を低減するたるみ低減機
構を設けており、たるみ低減機構は、繊維束が通過する
入口案内ローラ、移動可能な調整ローラと出口案内ロー
ラを設け、調整ローラが繊維束から受ける力と逆向きの
力を調整ローラに加え、繊維束が緩む際、調整ローラが
入口案内ローラ、出口案内ローラから遠ざかり、繊維束
のたるみ量を減少させる構成にした。
【0018】
【発明の効果】繊維束は、処理槽の液中を走行中に張り
と緩みを繰り返し、緩む毎に、束がほぐれる。繊維束の
内部と外部で液が入れ替わり易くなる。繊維束の各繊維
にめっきが均等に付着し易い。各繊維に無電解めっき又
は電気めっきを均等に施した繊維束を連続して能率良く
製造することができる。無電解めっきと電気めっきに
は、銅めっき、ニッケルめっき、銀めっき、パラジウム
めっき、金めっきや白金めっきなどが例示される。
【0019】走行中の繊維束に張りと緩みを繰り返させ
るには、可動案内ローラの位置を周期的に移動すればよ
い。出力の大きな大型の駆動源を要しない。
【0020】また、導電性のある炭素繊維のみならず、
導電性のない有機高分子繊維にも電気めっきを施すこと
ができる。有機高分子繊維には、アクリル、アラミド、
ナイロン、ポリエステル、レーヨン、ポリフェニレンサ
ルファイド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ビニロ
ン、ポリ塩化ビニル、ビニリデン、アセテート、キュプ
ラなどが例示される。炭素繊維は、無電解めっきを施し
た上に電気めっきを施すことができる。電気めっきの密
着性が高くなる。
【0021】更に、有機高分子繊維束に無電解めっき又
はその上に電気めっきを施す場合、繊維にシランカップ
リング剤を付着すると、繊維への触媒の付着が強固にな
り、無電解めっき又は電気めっきの密着性が高くなる。
【0022】繊維束は、緩む際のたるみ量が減少する。
繊維束のたるみ量の増大による繊維束同士の絡み、繊維
束の案内ローラ等からの脱落や、繊維束の処理槽等との
接触等が防止される。
【0023】
【発明の実施の形態】[めっき装置の構成]繊維束の連
続めっき装置は、有機高分子繊維束に無電解めっきを施
し、その上に電気めっきを施す装置である。
【0024】図1に示すように、巻戻部1、エッチング
部6と中和部21及び表面調整部22を順次一列に設け
ている。エッチング部6と中和部21の間には、水洗部
20を設けている。中和部21と表面調整部22の間に
も、水洗部20を設けている。エッチング部6の前後に
は、それぞれ、走行駆動部4を設けている。中和部21
の前後、表面調整部22の前後にも、それぞれ、走行駆
動部4を設けている。
【0025】表面調整部22に続いて、図2に示すよう
に、キャタリスト部23とアクセレータ部24及び無電
解めっき部25を順次一列に設けている。表面調整部2
2とキャタリスト部23の間には、水洗部20を設けて
いる。キャタリスト部23とアクセレータ部24の間、
アクセレータ部24と無電解めっき部25の間にも、そ
れぞれ、水洗部20を設けている。キャタリスト部23
の前後には、それぞれ、走行駆動部4を設けている。ア
クセレータ部24の前後、無電解めっき部25の前後に
も、それぞれ、走行駆動部4を設けている。
【0026】無電解めっき部25に続いて、図3に示す
ように、酸洗部26と第1電気めっき部31及び第2電
気めっき部33を順次一列に設けている。無電解めっき
部25と酸洗部26の間には、水洗部20を設けてい
る。酸洗部26と第1電気めっき部31の間にも、水洗
部20を設けている。酸洗部26の前後には、それぞ
れ、走行駆動部4を設けている。第1電気めっき部31
の前後には、それぞれ、陰極給電部兼用の走行駆動部3
0を設けている。第2電気めっき部33の前後にも、そ
れぞれ、陰極給電部兼用の走行駆動部30を設けてい
る。
【0027】第2電気めっき部33に続いて、図4に示
すように、巻取部41を設けている。第2電気めっき部
33と巻取部41の間には、水洗部20、温水洗部35
と温風乾燥部36を順次一列に設けている。温風乾燥部
36と巻取部41の間には、走行駆動部4を設けてい
る。
【0028】巻戻部1は、図1に示すように、繊維束f
を巻いたリールrを回転可能に差し込む軸2を縦に設
け、リールrから巻き戻した繊維束fを通す案内ローラ
3を設けている。
【0029】各走行駆動部4は、繊維束fを挟む一対の
駆動ローラを上下に設けている。両駆動ローラの間に繊
維束fを通し、両駆動ローラを互いに逆方向に回転駆動
すると、繊維束fが走行する。
【0030】エッチング部6は、図1に示すように、エ
ッチング液を入れる処理槽7の前後にそれぞれ回収槽8
を設けている。処理槽7と回収槽8の前後の壁には、図
5と図6に示すように、それぞれ、繊維束fが通る細長
い通過口9を設けている。処理槽7の前後の通過口9か
ら流出する液は、それぞれ、前後の回収槽8に流入す
る。図示しないが、前後の回収槽8に流入した液を処理
槽7に戻す循環機構を設けている。
【0031】処理槽7は、図1に示すように、繊維束f
の入口になる通過口9の内側位置と、繊維束fの出口に
なる通過口9の内側位置にそれぞれ案内ローラ10を縦
に設けている。また、処理槽7は、左右の両側にそれぞ
れ同数の案内ローラ11、12を等間隔に縦に設けてい
る。片側の案内ローラ12は、その位置を左右方向に移
動可能にし、可動案内ローラにしている。なお、他の片
側の案内ローラ11は、その位置が移動せず、固定案内
ローラである。
【0032】可動案内ローラ12の位置を周期的に移動
させる案内ローラ移動機構を設けている。この移動機構
は、図1と図5に示すように、処理槽7内の片側に可動
板13を左右方向に移動可能に設け、可動板13に可動
案内ローラ12を等間隔に取り付けている。可動板13
は、クランク機構14とウオーム歯車機構15を経て駆
動軸16に連結している。駆動軸16を回転駆動する
と、図5と図7に示すように、可動板13と可動案内ロ
ーラ12が左右方向に往復移動し、片側の可動案内ロー
ラ12と他の片側の固定案内ローラ11との間の距離が
周期的に増減する。
【0033】前後の案内ローラ10と左右の案内ローラ
11、12は、それぞれ、繊維束fが通過する周溝を設
けている。それらの周溝は、処理槽7の液に没入する高
さに配置している。
【0034】処理槽7の液中を走行する繊維束fは、図
1に示すように、入口側の案内ローラ10を通過し、左
右の案内ローラ11、12を交互に通過して左右に複数
回折れ曲がり、出口側の案内ローラ10を通過する。可
動案内ローラ12の位置が往復移動し、可動案内ローラ
12と固定案内ローラ11との間の距離が周期的に増減
すると、繊維束fは、処理槽7の液中を走行中に張りと
緩みを繰り返す。なお、走行中の繊維束fに緩みが発生
するように、繊維束fの走行速度と可動案内ローラ12
の往復速度を設定する。
【0035】各水洗部20は、繊維束fの走行路に沿っ
て空気ノズルと水ノズルを設けている。空気ノズルから
噴出する空気流と、水ノズルから噴出する水流は、それ
ぞれ、走行中の繊維束fに衝突する。
【0036】中和部21は、図1に示すように、中和液
を入れる処理槽7と回収槽8、通過口9、案内ローラ1
0、11、12と案内ローラ12の移動機構13〜16
を、エッチング部6におけるのと同様に、設けている。
ただし、左右の案内ローラ11、12の本数は、エッチ
ング部6におけるのより少ない。これは、繊維束fの処
理液中の走行距離、即ち、繊維束fの浸漬時間ないし処
理時間に基いて定められる。
【0037】表面調整部22は、表面調整液の触媒付着
用シランカップリング剤を入れる処理槽7と回収槽8、
通過口9、案内ローラ10、11、12と案内ローラ1
2の移動機構13〜16を、エッチング部6におけるの
と同様に、設けている。
【0038】キャタリスト部23は、図2に示すよう
に、触媒液を入れる処理槽7と回収槽8、通過口9、案
内ローラ10、11、12と案内ローラ12の移動機構
13〜16を、エッチング部6におけるのと同様に、設
けている。ただし、左右の案内ローラ11、12の本数
は、エッチング部6におけるのより少ない。
【0039】アクセレータ部24は、アクセレータ液を
入れる処理槽7と回収槽8、通過口9、案内ローラ1
0、11、12、案内ローラ12の移動機構13〜16
を、キャタリスト部22におけるのと同様に、設けてい
る。
【0040】無電解めっき部25は、無電解めっき液を
入れる処理槽7と回収槽8、通過口9、案内ローラ1
0、11、12と案内ローラ12の移動機構13〜16
を、エッチング部6におけるのと同様に、設けている。
ただし、左右の案内ローラ11、12の本数は、エッチ
ング部6におけるのより多い。
【0041】酸洗部26は、図3に示すように、酸洗液
を入れる処理槽7と回収槽8、通過口9、案内ローラ1
0、11、12と案内ローラ12の移動機構13〜16
を、エッチング部6におけるのと同様に、設けている。
ただし、左右の案内ローラ11、12の本数は、エッチ
ング部6におけるのより非常に少ない。
【0042】各陰極給電部兼用の走行駆動部30は、走
行駆動部4の駆動ローラを電気めっき電源の陰極給電部
に兼用したものである。陰極給電部兼用の駆動ローラに
は、繊維束fが走行しつつ接触する
【0043】第1電気めっき部31は、第1電気めっき
液を入れる処理槽7と回収槽8、通過口9、案内ローラ
10、11、12と案内ローラ12の移動機構13〜1
6を、エッチング部6におけるのと同様に、設けてい
る。更に、処理槽7内に、走行駆動部兼用の陰極給電部
30に対応する陽極給電部32を設けている。第2電気
めっき部33は、第2電気めっき液を入れる処理槽7と
回収槽8、通過口9、案内ローラ10、11、12、案
内ローラ12の移動機構13〜16と陽極給電部32
を、第1電気めっき部31におけるのと同様に、設けて
いる。
【0044】温水洗部35は、図3に示すように、繊維
束fの走行路に沿って空気ノズルと温水ノズルを設けて
いる。空気ノズルから噴出する空気流と、温水ノズルか
ら噴出する温水流は、それぞれ、走行中の繊維束fに衝
突する。温風乾燥部36は、図4に示すように、繊維束
fの走行路に沿って温風ノズルを設けている。温風ノズ
ルから噴出する温風は、走行中の繊維束fに衝突する。
【0045】巻取部41は、図4に示すように、繊維束
fが緩む際のたるみ量を低減するたるみ低減機構42を
設け、巻取リールRを仕掛ける駆動軸43を横に設けて
いる。図示しないが、駆動軸43を回転駆動する装置を
設けている。各繊維に電気めっきを施した繊維束fは、
たるみ低減機構42を通過し、駆動軸43に仕掛けた巻
取リールRに巻き取られる。
【0046】たるみ低減機構42は、図8に示すよう
に、入口側と出口側に入口案内ローラ45、出口案内ロ
ーラ46を設けている。また、入口側と出口側には2本
の案内柱47を設けている。両案内柱47には可動体4
8を上下動可能に取り付けている。可動体48には調整
ローラ49を取り付けている。調整ローラ49は、入口
案内ローラ45と出口案内ローラ46との中間の下方位
置に上下動可能に設けている。入口案内ローラ45、出
口案内ローラ46と調整ローラ49は、それぞれ、繊維
束fが通過する周溝を設けている。
【0047】繊維束fは、入口案内ローラ45の上側、
調整ローラ49の下側と出口案内ローラ46の上側を順
次通過する。可動体48と調整ローラ49は、自重即ち
下向きの力が作用しており、繊維束fから上向きの力を
受ける。繊維束fが緩む際、可動体48と調整ローラ4
9がそれらの自重で下降し、調整ローラ49が入口案内
ローラ45、出口案内ローラ46から遠ざかり、繊維束
fのたるみ量が減少する。たるみ量の増大による繊維束
f同士の絡み、繊維束fの案内ローラ10、11、12
等からの脱落や、繊維束fの処理槽7等との接触等が防
止される。
【0048】可動体48と調整ローラ49が下限の遠点
に達すると、図8に実線で示すように、可動体48が遠
点検出スイッチ50を作動させる。このスイッチ50が
作動すると、駆動軸43が回転駆動され、駆動軸43に
仕掛けた巻取リールRが回転する。すると、繊維束fが
巻取リールRに巻き取られ、可動体48と調整ローラ4
9が上昇して入口案内ローラ45、出口案内ローラ46
に近づく。可動体48と調整ローラ49が上限の近点に
達すると、図8に鎖線で示すように、可動体48が近点
検出スイッチ51を作動させる。このスイッチ51が作
動すると、駆動軸43の回転駆動が停止し、巻取リール
Rが停止する。すると、繊維束fの巻き取りが停止し、
可動体48と調整ローラ49の上昇が停止する。また、
繊維束fが緩む際、調整ローラ49が入口案内ローラ4
5、出口案内ローラ46から遠ざかり、繊維束fのたる
み量が減少する。
【0049】たるみ低減機構42は、たるみ減少量を調
節する調節機構を設けている。この調節機構は、図8と
図9に示すように、可動体48の上方位置にプーリ52
を設け、プーリ52にロープ53を架けている。ロープ
53は、一端を可動体48に連結し、他端に重り54を
連結している。可動体48と調整ローラ49との合計重
量は、重り54の重量より重い。可動体48と調整ロー
ラ49は、それらの合計重量から重り54の重量を差し
引いた力で下降し、その力で繊維束fを引っ張る。調整
ローラ49が繊維束fを引っ張る力が大きくなると、た
るみ減少量が増加する。即ち、重り54の重量を増減す
ると、たるみ減少量が調整される。
【0050】[めっき装置の使用方法、めっき方法]連
続めっき装置において、巻取部41に空の巻取リールR
を仕掛ける。巻戻部1には、繊維束fを巻いたリールr
を仕掛け、リールrから繊維束fを巻き戻す。その繊維
束fは、巻戻部1と巻取部41との間に配列した各部に
順次通し、巻取部41の巻取リールRに連結する。各処
理槽7にはそれぞれ処理液を供給する。第1電気めっき
部31と第2電気めっき部33において、それぞれ、陰
極給電部30と陽極給電部32に通電する。各走行駆動
部4、30において、それぞれ、駆動ローラを回転駆動
する。また、エッチング部6、中和部21、表面調整部
22、キャタリスト部22、アクセレータ部24、無電
解めっき部25、酸洗部26、第1電気めっき部31と
第2電気めっき部33に共通の駆動軸16を回転駆動す
る。それらの部において、可動案内ローラ12を同期し
て往復移動する。
【0051】連続めっき装置が作動すると、繊維束f
は、巻戻部1においてリールrから巻き戻され、走行駆
動部4を経てエッチング部6を通過する。
【0052】エッチング部6において、繊維束fは、処
理槽7のエッチング液中を走行し、図1に示すように、
入口側の案内ローラ10を通過し、左右の案内ローラ1
1、12を交互に通過して左右に複数回折れ曲がり、出
口側の案内ローラ10を通過する。可動案内ローラ12
が往復移動し、可動案内ローラ12と固定案内ローラ1
1間の距離が周期的に増減する。繊維束fは、処理槽7
のエッチング液中を走行中に張りと緩みを繰り返し、緩
む毎に、束がほぐれ、束の内部と外部でエッチング液が
入れ替わる。各繊維が均等にエッチング処理される。エ
ッチング処理の後、繊維束fは、走行駆動部4を経て水
洗部20を通過し、水洗部20において空気と水で洗浄
され、走行駆動部4を経て中和部21を通過する。
【0053】中和部21において、繊維束fは、処理槽
7の中和液中を走行し、入口側の案内ローラ10を通過
し、左右の案内ローラ11、12を交互に通過して左右
に折れ曲がり、出口側の案内ローラ10を通過する。可
動案内ローラ12が往復移動し、両側の案内ローラ1
1、12間の距離が周期的に増減する。繊維束fは、張
りと緩みを繰り返し、緩む毎に、束がほぐれ、束の内部
と外部で中和液が入れ替わる。各繊維が均等に中和処理
される。中和処理の後、繊維束fは、走行駆動部4を経
て水洗部20を通過し、水洗部20において洗浄され、
走行駆動部4を経て表面調整部22を通過する。
【0054】表面調整部22において、繊維束fは、処
理槽7の表面調整液の触媒付着用シランカップリング剤
中を走行し、入口側の案内ローラ10、左右の案内ロー
ラ11、12と出口側の案内ローラ10を順次通過す
る。可動案内ローラ12が周期的に往復移動する。繊維
束fは、張りと緩みを繰り返し、緩む毎に、束がほぐ
れ、束の内部と外部で表面調整液が入れ替わる。各繊維
が均等に表面調整処理される。表面調整処理の後、繊維
束fは、走行駆動部4を経て水洗部20を通過し、走行
駆動部4を経てキャタリスト部23を通過する。
【0055】キャタリスト部23において、繊維束f
は、処理槽7の触媒液中を走行し、図2に示すように、
案内ローラ10、12、11、10を順次通過する。可
動案内ローラ12が周期的に往復移動する。繊維束f
は、張りと緩みを繰り返し、緩む毎に、束がほぐれ、束
の内部と外部で触媒液が入れ替わる。各繊維が均等に触
媒処理される。触媒処理の後、繊維束fは、走行駆動部
4を経て水洗部20を通過し、走行駆動部4を経てアク
セレータ部24を通過する。
【0056】アクセレータ部24において、繊維束f
は、処理槽7のアクセレータ液中を走行し、案内ローラ
10、12、11、10を通過する。可動案内ローラ1
2が周期的に往復移動する。繊維束fは、張りと緩みを
繰り返し、緩む毎に、束がほぐれ、束の内部と外部でア
クセレータ液が入れ替わる。各繊維が均等にアクセレー
タ処理される。アクセレータ処理の後、繊維束fは、走
行駆動部4、水洗部20と走行駆動部4を経て無電解め
っき部25を通過する。
【0057】無電解めっき部25において、繊維束f
は、処理槽7の無電解めっき液中を走行し、案内ローラ
10、12、11、10を通過し、同様に、張りと緩み
を繰り返し、緩む毎に、束がほぐれ、束の内部と外部で
無電解めっき液が入れ替わる。各繊維が均等に無電解め
っき処理される。無電解めっきを施した後、繊維束f
は、走行駆動部4、水洗部20と走行駆動部4を経て酸
洗部26を通過する。
【0058】酸洗部26において、繊維束fは、処理槽
7の酸洗液中を走行し、案内ローラ10、12、11、
10を通過し、同様に、張りと緩みを繰り返し、緩む毎
に、束がほぐれ、束の内部と外部で酸洗液が入れ替わ
る。各繊維が均等に酸洗処理される。酸洗処理の後、繊
維束fは、走行駆動部4を経て水洗部20を通過し、第
1電気めっき部31の陰極給電部を兼用した入口側の走
行駆動部30を経て第1電気めっき部31を通過する。
また、第1電気めっき部31の陰極給電部を兼用した出
口側の走行駆動部30を通過する。
【0059】第1電気めっき部31において、繊維束f
は、処理槽7の陽極給電部32上の第1電気めっき液中
を走行し、同様に、張りと緩みを繰り返し、緩む毎に、
束がほぐれ、束の内部と外部で第1電気めっき液が入れ
替わる。各繊維が均等に電気めっき処理される。1回目
の電気めっきを施した後、繊維束fは、第2電気めっき
部33の陰極給電部を兼用した入口側の走行駆動部30
を経て第2電気めっき部33を通過する。また、第2電
気めっき部33の陰極給電部を兼用した出口側の走行駆
動部30を通過する。
【0060】第2電気めっき部33において、繊維束f
は、処理槽7の陽極給電部32上の第2電気めっき液中
を走行し、同様に、張りと緩みを繰り返し、緩む毎に、
束がほぐれ、束の内部と外部で第2電気めっき液が入れ
替わる。各繊維が均等に電気めっき処理される。2回目
の電気めっきを施した後、繊維束fは、水洗部20を経
て温水洗部35を通過し、温水洗部35において空気と
温水で洗浄される。その後、温風乾燥部36を通過し、
温風で乾燥される。各繊維に電気めっきを均等に施した
繊維束fは、走行駆動部4を経て巻取部41に至る。
【0061】巻取部41において、繊維束fは、たるみ
低減機構42を通過し、巻取リールRに巻き取られる。
各繊維に電気めっきを均等に施した繊維束が連続して能
率良く製造される。
【0062】[めっきの具体例] 例1(ポリエステル繊維に電気銅めっきを施す例) 繊維束fは、ポリエステル繊維の100本ないし数百本
の束である。走行速度が毎分50cmである。可動案内
ローラ12は、往復ストロークが10cmであり、往復
数が毎分3〜4回である。なお、可動案内ローラ12と
固定案内ローラ11間の距離は、約50cmである。
【0063】エッチング液は、水酸化ナトリウム(Na
OH)の5%水溶液であり、温度が45℃で、浸漬時間
が5分である。中和液は、塩酸(HCl)の5%水溶液
であり、温度が室温で、浸漬時間が2分である。
【0064】表面調整液の触媒付着用シランカップリン
グ剤は、α−アミノエチルトリエトキシシランの0.1
%水溶液であり、温度が50℃で、浸漬時間が5分であ
る。触媒液は、水溶液の1リットル当り塩化パラジウム
(PdCl2)0.1g、塩化第一錫(SnCl2)15
gと塩酸(HCl)200mlを含み、温度が40℃
で、浸漬時間が3分である。アクセレータ液は、硫酸
(H2SO4)の10%水溶液であり、温度が40℃で、
浸漬時間が3分である。
【0065】無電解めっき液は、銅(Cu)めっき用で
あり、水溶液の1リットル当り硫酸銅(CuSO4・5
2O)10g、酒石酸カリウムナトリウム(C446
KNa・4H2O、ロッセル塩)100g、水酸化ナト
リウム(NaOH)12g、ホルマリン(HCHO)2
0mlと安定剤少量を含み、温度が35℃で、浸漬時間
が15分である。酸洗液は、硫酸(H2SO4)の10%
水溶液であり、温度が室温で、浸漬時間が1分である。
【0066】第1電気めっき液と第2電気めっき液は、
それぞれ、銅(Cu)めっき用であり、水溶液の1リッ
トル当り硫酸銅(CuSO4・5H2O)200gと硫酸
(H 2SO4)50gを含み、温度が室温で、浸漬時間が
10分である。電流密度は、第1電気めっき液では0.
5A/dm2であり、第2電気めっき液では2A/dm2
である。
【0067】ポリエステル繊維束は、繊維の一本一本に
厚さ4μmの電気銅めっきが付き回っていた。電気銅め
っきは、テープテストで剥離しなかった。
【0068】例2(アラミド繊維に電気ニッケルめっき
を施す例) 繊維束fは、アラミド繊維の100本ないし数百本の束
である。走行速度が毎分60cmである。可動案内ロー
ラ12は、往復ストロークが5cmであり、往復数が毎
分6〜8回である。なお、可動案内ローラ12と固定案
内ローラ11間の距離は、約50cmである。
【0069】エッチング液は、無水クロム酸(Cr
3)30%と硫酸(H2SO4)15%の水溶液であ
り、温度が50℃で、浸漬時間が5分である。中和液
は、亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO3、重亜硫酸ナ
トリウム)の10%水溶液であり、温度が室温で、浸漬
時間が2分である。
【0070】表面調整液の触媒付着用シランカップリン
グ剤、触媒液とアクセレータ液は、それぞれ、例1にお
けるのと同じである。
【0071】無電解めっき液は、ニッケル(Ni)めっ
き用であり、水溶液の1リットル当り硫酸ニッケル(N
iSO4・7H2O)20g、次亜リン酸ナトリウム(N
aPH22・H2O)20g、クエン酸ナトリウム(C6
53Na3・2H2O)40g、アンモニア(NH3
水10mlと安定剤少量を含み、温度が30℃で、浸漬
時間が10分である。酸洗液は、例1におけるのと同じ
である。
【0072】第1電気めっき液と第2電気めっき液は、
それぞれ、ニッケル(Ni)めっき用であり、水溶液の
1リットル当り硫酸ニッケル(NiSO4・7H2O)2
80g、塩化ニッケル(NiCl2・6H2O)50gと
ホウ酸(H3BO3)40gを含み、温度が50℃で、浸
漬時間が10分である。電流密度は、第1電気めっき液
では0.5A/dm2であり、第2電気めっき液では2
A/dm2である。
【0073】アラミド繊維束は、繊維の一本一本に厚さ
6μmの電気ニッケルめっきが付き回っていた。電気ニ
ッケルめっきは、テープテストで剥離しなかった。
【0074】例3(レーヨン繊維に電気銀めっきを施す
例) 繊維束fは、レーヨン繊維の100本ないし数百本の束
である。走行速度が毎分70cmである。可動案内ロー
ラ12は、往復ストロークが10cmであり、往復数が
毎分4〜5回である。なお、可動案内ローラ12と固定
案内ローラ11間の距離は、約50cmである。
【0075】エッチング液は、水酸化ナトリウム(Na
OH)の3%水溶液であり、温度が45℃で、浸漬時間
が5分である。中和液は、塩酸(HCl)の3%水溶液
であり、温度が室温で、浸漬時間が2分である。
【0076】表面調整液の触媒付着用シランカップリン
グ剤、触媒液とアクセレータ液は、それぞれ、例1にお
けるのと同じである。無電解めっき液は、銅めっき用で
あり、例1におけるのと同じである。酸洗液も、例1に
おけるのと同じである。
【0077】第1電気めっき液と第2電気めっき液は、
それぞれ、銀(Ag)めっき用であり、水溶液の1リッ
トル当りシアン化銀(AgCN)60gとシアン化カリ
ウム(KCN)160gを含み、温度が室温で、浸漬時
間が7分である。電流密度は、第1電気めっき液では
0.5A/dm2であり、第2電気めっき液では1A/
dm2である。
【0078】レーヨン繊維束は、繊維の一本一本に厚さ
5μmの電気銀めっきが付き回っていた。電気銀めっき
の密着性は、テープテストで問題がなかった。
【0079】例4(ポリフェニレンサルファイド繊維に
電気銀めっきを施す例) 繊維束fは、ポリフェニレンサルファイド繊維の100
本ないし数百本の束である。走行速度は、例3における
のと同じである。可動案内ローラ12の往復ストローク
や往復数も、例3におけるのと同じである。
【0080】エッチング液は、硝酸(HNO3)にその
1リットル当り酸性フッ化アンモニウム(NH4HF2
130gを添加した液であり、温度が40℃で、浸漬時
間が5分である。中和液は、水酸化ナトリウム(NaO
H)の1%水溶液であり、温度が室温で、浸漬時間が2
分である。
【0081】表面調整液の触媒付着用シランカップリン
グ剤、触媒液とアクセレータ液は、それぞれ、例1にお
けるのと同じである。
【0082】無電解めっき液は、銀(Ag)めっき用で
あり、第1無電解めっき液と第2無電解めっき液にす
る。連続めっき装置においては、無電解めっき部25
は、第1無電解めっき液を処理液とする第1無電解めっ
き部と、第2無電解めっき液を処理液とする第2無電解
めっき部にする。繊維束fは、第1無電解めっき部と第
2無電解めっき部を順次通過する。第1無電解めっき液
は、水溶液の1リットル当り硝酸銀(AgNO3)9g
と硫酸アンモニウム((NH42SO4)50gを含
み、温度が室温で、浸漬時間が10分である。第2無電
解めっき液は、水溶液の1リットル当りホルマリン(H
CHO)50mlを含み、温度が室温で、浸漬時間が1
0分である。
【0083】酸洗液は、例1におけるのと同じである。
第1電気めっき液と第2電気めっき液は、それぞれ、例
3におけるのと同じである。
【0084】ポリフェニレンサルファイド繊維束は、繊
維の一本一本に厚さ5μmの電気銀めっきが付き回って
いた。電気銀めっきの密着性は、テープテストで問題が
なかった。
【0085】例5(炭素繊維に電気銅めっきを施す例) 繊維束fは、炭素繊維の100本ないし数百本の束であ
る。走行速度は、例1におけるのと同じである。可動案
内ローラ12の往復ストロークや往復数も、例1におけ
るのと同じである。
【0086】エッチング液と中和液は、使用しない。連
続めっき装置において、エッチング部6と中和部21に
エッチング液と中和液を供給しない。繊維束fは、処理
槽7が空のエッチング部6と中和部21を通過する。又
は、連続めっき装置において、エッチング部6と中和部
21を設けない。繊維束fは、エッチング部6と中和部
21を通過することなく、表面調整部22を通過する。
【0087】表面調整液、触媒液とアクセレータ液は、
それぞれ、例1におけるのと同じである。無電解めっき
液と酸洗液、及び、第1電気めっき液と第2電気めっき
液は、それぞれ、例1におけるのと同じである。
【0088】炭素繊維束は、繊維の一本一本に厚さ4μ
mの電気銅めっきが付き回っていた。電気銅めっきの密
着性は、問題がなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における繊維束の連続めっき
装置の巻戻部、エッチング部、中和部と表面調整部の一
部横断平面図。
【図2】同連続めっき装置のキャタリスト部、アクセレ
ータ部と無電解めっき部の一部横断平面図。
【図3】同連続めっき装置の酸洗部、第1電気めっき部
と第2電気めっき部の一部横断平面図。
【図4】同連続めっき装置の温風乾燥部と巻取部の一部
横断平面図。
【図5】図1のA−A線断面図。
【図6】図5のB−B線断面図。
【図7】同連続めっき装置の左右の案内ローラ間が縮小
した状態の図で、図5と同じ断面図。
【図8】同連続めっき装置のたるみ低減機構の拡大正面
図。
【図9】同たるみ低減機構の拡大縦断側面図。
【符号の説明】
f 繊維束 r リール R 巻取リール 1 巻戻部 6 エッチング部 7 処理槽 11 案内ローラ、固定案内ローラ 12 案内ローラ、可動案内ローラ 13〜16 案内ローラ移動機構 21 中和部 22 表面調整部 23 キャタリスト部 24 アクセレータ部 25 無電解めっき部 26 酸洗部 31、33 電気めっき部 41 巻取部 42 繊維束のたるみ低減機構 45 入口案内ローラ 46 出口案内ローラ 49 調整ローラ
フロントページの続き (72)発明者 神薗 末廣 名古屋市熱田区花表町16番11号 名古屋メ ッキ工業株式会社内 (72)発明者 トム ウオン 中華人民共和国 ホンコン カオルン ク ワントンク フンクツーロード 72 メテ ップ エンジニアリング カンパニー リ ミテッド内 Fターム(参考) 4K022 AA01 AA11 AA36 AA41 BA01 BA03 BA08 BA14 BA18 CA06 DA01 DB15 4K024 AA03 AA09 AA10 AA11 AA12 BB19 BC08 CB26 DA06 DA07 GA16 4L031 AB01 CB12 DA00 DA11 DA21

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維束は、リールから巻き戻し、めっき
    に用いる各種の液の処理槽を順次通過して各繊維にめっ
    きを施し、巻取リールに巻き取る繊維束の連続めっき方
    法において、 繊維束は、処理槽の液中を走行中に固定案内ローラと可
    動案内ローラを通過し、可動案内ローラの位置が周期的
    に移動することにより繊維束が張りと緩みを繰り返し、
    繊維束が緩む毎に束をほぐすことを特徴とする繊維束の
    連続めっき方法。
  2. 【請求項2】 繊維束は、入口案内ローラ、調整ローラ
    と出口案内ローラを通過し、繊維束が緩む際、調整ロー
    ラが入口案内ローラ、出口案内ローラから遠ざかり、繊
    維束のたるみ量を減少させることを特徴とする請求項1
    に記載の繊維束の連続めっき方法。
  3. 【請求項3】 繊維束は、有機高分子繊維の束であり、
    エッチング処理槽、触媒付着用のシランカップリング剤
    を付着する表面調整処理槽、触媒を付着するキャタリス
    ト処理槽、アクセレータ処理槽と無電解めっき処理槽を
    通過することを特徴とする請求項1又は2に記載の繊維
    束の連続めっき方法。
  4. 【請求項4】 有機高分子繊維束は、無電解めっき処理
    槽を通過した後に電気めっき処理槽を通過することを特
    徴とする請求項3に記載の繊維束の連続めっき方法。
  5. 【請求項5】 繊維束は、炭素繊維の束であり、キャタ
    リスト処理槽、アクセレータ処理槽、無電解めっき処理
    槽と電気めっき処理槽を通過することを特徴とする請求
    項1又は2に記載の繊維束の連続めっき方法。
  6. 【請求項6】 繊維束を巻いたリールを仕掛ける巻戻部
    と、巻取リールを仕掛ける巻取部とを設け、めっきに用
    いる各種の液の処理槽を設け、リールから巻き戻した繊
    維束が各処理槽を順次通過し、各繊維にめっきを施した
    繊維束が巻取リールに巻き取られる構成にした繊維束の
    連続めっき装置において、 処理槽内に、繊維束が通過する固定案内ローラと可動案
    内ローラを設け、可動案内ローラの位置を周期的に移動
    する案内ローラ移動機構を設け、繊維束が処理槽の液中
    を走行中に張りと緩みを繰り返す構成にしたことを特徴
    とする繊維束の連続めっき装置。
  7. 【請求項7】 固定案内ローラは、処理槽内の片側に配
    置し、可動案内ローラは、処理槽内の他の片側に配置
    し、繊維束が片側の固定案内ローラと他の片側の可動案
    内ローラを交互に通過して折れ曲がる構成にしたことを
    特徴とする請求項6に記載の繊維束の連続めっき装置。
  8. 【請求項8】 繊維束が緩む際のたるみ量を低減するた
    るみ低減機構を設けており、たるみ低減機構は、繊維束
    が通過する入口案内ローラ、移動可能な調整ローラと出
    口案内ローラを設け、調整ローラが繊維束から受ける力
    と逆向きの力を調整ローラに加え、繊維束が緩む際、調
    整ローラが入口案内ローラ、出口案内ローラから遠ざか
    り、繊維束のたるみ量を減少させる構成にしたことを特
    徴とする請求項6又は7に記載の繊維束の連続めっき装
    置。
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