JP2003183452A - ポリエチレン樹脂組成物及び成形体 - Google Patents

ポリエチレン樹脂組成物及び成形体

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JP2003183452A
JP2003183452A JP2001383121A JP2001383121A JP2003183452A JP 2003183452 A JP2003183452 A JP 2003183452A JP 2001383121 A JP2001383121 A JP 2001383121A JP 2001383121 A JP2001383121 A JP 2001383121A JP 2003183452 A JP2003183452 A JP 2003183452A
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Hidenobu Takeyama
英伸 竹山
Hisatoshi Goto
久寿 後藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械物性を低下させず、チーグラー系触媒、
もしくはメタロセン系触媒により重合して得られたポリ
エチレン樹脂を含有し、表面平滑性に優れた成形品が得
られるポリエチレン樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 クロム系触媒により重合されたポリエチ
レン樹脂(A)20重量部乃至70重量部と、チーグラ
ー系触媒、もしくはメタロセン系触媒により重合された
ポリエチレン樹脂(B)30重量部乃至80重量部とか
らなるポリエチレン樹脂(A/B)100重量部に、フ
ッ素系樹脂あるいはフッ素系エラストマー(C)を0.
003重量部乃至0.03重量部添加してなることを特
徴とするポリエチレン樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエチレン樹脂
組成物およびその用途に関し、特に中空成形、パイプ押
出し成形、フィルム成形、シート成形、異形押出し成形
において物性バランスに優れ、かつ成形品の表面平滑性
の向上を可能とするポリエチレン樹脂組成物およびその
用途に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエチレン樹脂は各種の成型品
の樹脂材料として使われており、その成形を実施する
際、成形条件によって成形品の表面肌等が荒れ、良好な
外観を持つ成形品が得られない場合がある。また用途に
より求められる要求特性が異なり、物性と成型加工性の
バランスに優れた樹脂が求められているが、クロム系の
触媒を用いて重合したポリエチレン樹脂は成型加工性に
優れるものの、ESCR(環境応力亀裂抵抗)などの物
性が低い。またチーグラー系の触媒により重合したポリ
エチレン樹脂は機械物性などが優れるものの、中空成形
やシート成形などの成型加工性はクロム系のポリエチレ
ン樹脂に劣り、クロム系の触媒により重合されたポリエ
チレン樹脂とはまったく異なった性質を有するポリエチ
レンであることが知られている。
【0003】一般的に中空成形、パイプ押出し成形、フ
ィルム成形、シート成形、異形押出し成形などは比較的
溶融時の粘度が高いポリエチレン樹脂を用いて成形する
為、押出し速度が速い場合や、クリアランスの狭いダイ
ス内から溶融樹脂を押し出そうとすると、いわゆるメル
トフラクチャーやシャークスキンといった不安定流動に
よる表面肌の荒れが製品外観に大きく影響することが知
られている。クロム系のポリエチレン樹脂は非常に表面
肌が良好であるが、チーグラー系もしくはメタロセン系
のポリエチレンは成形性が悪く、特に表面平滑性が低下
する。機械物性を改良する目的でチーグラー系やメタロ
セン系のポリエチレン樹脂を添加する方法が知られてい
るが、チーグラー系、メタロセン系のポリエチレン樹脂
の含有量が多くなるに従って、表面平滑性が低下する傾
向が強くなる。
【0004】従来は上記対策として、ステアリン酸カル
シウムやヒドロキシステアリン酸カルシウム、などの滑
剤等をポリエチレンに配合する方法が取られている。し
かしながら、それぞれ滑剤として諸効果を持たせるため
には添加剤として多量に入れるか、あるいは添加量が少
量の場合は長時間パージをしなくてはその効果は見られ
ない。また多量に添加すると添加剤が樹脂表面にブリー
ドアウトし、製品の融着性能を低下させたり、添加剤が
使用環境下に抽出されたりするなどの問題がある。また
流動性(MFR)を上げて高せん断側での表面肌の荒れ
を改良する手法もあるが、概して機械物性の低下などを
招く恐れがあるので好ましくない。
【0005】近年、フッ素系樹脂あるいはフッ素系エラ
ストマー等をポリエチレン樹脂に配合し、目ヤニ(押出
機ダイ出口の溶融堆積物)やメルトフラクチャー等を改
良し、高速成形を可能にする目的で使われているが(特
開平11−181171号公報、特開2001−172
440号公報)、いずれも添加による効果は見られるも
のの、その効果が発現するまでには時間が掛かり、添加
した滑剤が十分作用していない。多量に添加することで
改良効果は見られるが、樹脂が黄変したり、表面にブリ
ードアウトした添加剤が融着強度を低下させるなどの様
々な影響がある。従って、良好な機械物性を維持し、こ
れら滑剤を少量の添加で効率よく表面平滑性の効果を発
現させるポリエチレン樹脂組成物および成形体の出現が
望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
伴う問題を解決するため、機械物性を低下させず、チー
グラー系触媒、もしくはメタロセン系触媒により重合し
て得られたポリエチレン樹脂を含有し、表面平滑性に優
れた成形品が得られるポリエチレン樹脂組成物を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するため、クロム系触媒により重合されたポリエチ
レン樹脂(A)とチーグラー系触媒、もしくはメタロセ
ン系触媒により重合されたポリエチレン樹脂(B)にフ
ッ素系樹脂あるいはフッ素系エラストマー(C)を添加
することによって、機械物性を低下させず、表面平滑性
に優れたポリエチレン樹脂組成物及び成形体が得られる
ことを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明はク
ロム系触媒により重合されたポリエチレン樹脂(A)2
0重量部乃至70重量部と、チーグラー系触媒、もしく
はメタロセン系により重合されたポリエチレン樹脂
(B)30重量部乃至80重量部とからなるポリエチレ
ン樹脂(A/B)100重量部に、フッ素系樹脂あるい
はフッ素系エラストマー(C)を0.003重量部乃至
0.03重量部添加してなる事を特徴とするポリエチレ
ン樹脂組成物である。
【0008】また、本発明は上記記載のポリエチレン樹
脂(A/B)の密度が938kg/m3 乃至967kg
/m3 であり、MFR コードTが0.01g/10分
乃至10g/10分であり、且つ190℃における溶融
パリソンの20cm長さあたりの重量が35g/20c
m乃至50g/20cmである事を特徴とするポリエチ
レン樹脂組成物である。さらに、本発明は上記記載のフ
ッ素系樹脂あるいはフッ素系エラストマー(C)がフッ
化ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体であ
る事を特徴とするポリエチレン樹脂組成物及びその成形
体である。
【0009】以下、本発明に係るポリエチレン樹脂組成
物及びその用途について、具体的に説明する。本発明に
係るポリエチレン樹脂組成物はクロム系触媒により重合
されたポリエチレン樹脂(A)20重量部乃至70重量
部と、チーグラー系触媒もしくはメタロセン系触媒によ
り重合されたポリエチレン樹脂(B)30重量部乃至8
0重量部とからなるポリエチレン樹脂(A/B)100
重量部に、フッ素系樹脂あるいはフッ素系エラストマー
(C)を0.003重量部乃至0.03重量部添加して
なる事を特徴とするポリエチレン樹脂組成物である。
【0010】ポリエチレン樹脂(A)の比率が上記範囲
にあるとフィルム成形、押出し成形、シート成形、中空
成形、異形押出し成形などの成形が容易であり、物性の
バランスに優れたポリエチレン樹脂組成物が得られる。
このポリエチレン樹脂(A/B)のMFR(コードT)
が0.01g/10分乃至10g/10分の範囲にあ
り、好ましくは0.02g/10分乃至5g/10分、
更に好ましくは0.03g/10分乃至3g/10分の
範囲にあることが好ましい。MFRが上記範囲にあると
得られるポリエチレン樹脂のESCR(環境応力亀裂抵
抗)や耐衝撃性等の物性が良好であり、上記記載の成形
が容易である。またポリエチレン樹脂(A/B)の密度
が938kg/m3 乃至967kg/m3 であり、93
8kg/m3 以下では製品の剛性が低下し好ましくな
い。また967kg/m3 以上ではESCR性が大きく
低下し好ましくない。
【0011】また、ポリエチレン樹脂(A/B)の19
0℃における、後述する「(5)スウェル測定」におけ
る条件下での溶融パリソンの20cm長さあたりの重量
が35g/20cm乃至50g/20cmであると、上
記記載の成形用途において容易に成形が可能となる。本
発明に用いられるポリエチレン樹脂(A)がクロム系触
媒を用い、エチレン、もしくはエチレンと炭素数3以上
のα―オレフィンと所望の密度になるように重合させる
ことで製造され、ポリエチレン樹脂(B)はチーグラー
型触媒、メタロセン型触媒を用い、エチレン、もしくは
エチレンと炭素数3以上のα―オレフィンと所望の密度
になるように重合させることで製造される。その際、所
望のMFRを得るためには水素のような分子量調節剤を
用いればよい。
【0012】チーグラー触媒としては、特に固体担体に
担持された高活性チーグラー型触媒が好ましい。固体担
体の代表例として、有機マグネシウム化合物とSi−H
結合含有クロルシラン化合物とから得られるハロゲン含
有マグネシウム化合物が挙げられる。所望の溶融パリソ
ンの単位長さあたり重量は、ポリエチレン樹脂(A)、
(B)の重合の際、重合温度、重合圧力、モノマー組成
比、触媒種、樹脂組成比といった重合条件を制御すれば
よいが、中でもポリエチレン樹脂組成物の組成比の選択
により容易に制御できる。重合は、スラリー重合、気相
重合、溶液重合などの種々の方法によって行うことがで
きる。
【0013】本発明で用いるフッ素系樹脂およびエラス
トマー(C)としては、0.003重量部乃至0.03
重量部の範囲にあることが好ましく、0.003重量部
未満では表面平滑性の改善効果が見られない。表面平滑
性をより効果的に発現するためには、好ましくは0.0
05重量部以上、更に好ましくは0.01重量部以上添
加することが可能である。また、添加量が0.03重量
部より多いと樹脂が黄変するため、黄変をできるだけ抑
えるためには、添加量は0.025重量部以下、更に好
ましくは0.02重量部以下添加する。本発明で用いら
れるフッ素系樹脂およびエラストマー(C)とは、一般
的にはフッ素原子対炭素原子の比率が少なくとも1:2
であるフッ素化オレフィンの単独重合体および共重合体
である。単独重合体としては、例えばフッ化ビニリデン
およびフッ化ビニルから誘導されるものである。また共
重合体としては、例えばフッ化ビニリデンと少なくとも
1種類の末端二重結合をもつフッ化オレフィンであっ
て、二重結合炭素原子上に少なくとも1個のフッ素原子
を含むものとの共重合体である。コモノマーであるフッ
化オレフィンとしては、例えば過フッ化プロピレン、テ
トラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、
ヘキサフルオロプロピレン、およびペンタフルオロプロ
ピレン等があげられる。好ましい共重合体の例はフッ化
ビニリデンと過フッ化プロピレンとの共重合体、フッ化
ビニリデン、過フッ化プロピレン、およびテトラフルオ
ロエチレンの3元共重合体である。特に好ましいのはフ
ッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合
体である。これらフッ素系樹脂あるいはフッ素系エラス
トマーには炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、ア
モルファスシリカ等の無機フィラ−を本発明の目的の表
面平滑性に影響を及ぼさない範囲で添加することが可能
である。
【0014】本発明のポリエチレン樹脂組成物には上記
成分の他に通常用いられる酸化防止剤、紫外線吸収剤、
光安定剤、帯電防止剤、難燃剤等の添加剤あるいは、着
色剤を配合することができる。酸化防止剤としては、例
えばテトラキス−[ メチレン−3−(3' 、5' ―ジ―
t―ブチル―4' ―ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト] メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−ト
リス(3,5―ジ−t−ブチルー4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−
3−ヒドロキシー2,6−ジメチルベンジル)イソシア
ネート、トリス(3,5−ジ―t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)イソシアヌレート、テトラキス(2,4
−ジ−t−ブチルフェニル)4,4' −ビフェニレン−
ジフォスファイト等をあげることができる。これらを必
要に応じて単独あるいは2種以上を併用して添加するこ
とが有効である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明を実施例により説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。 (1)MFR(単位:g/10分) メルトインデックスを表し、JIS K7210(19
99年)及びJISK6922−1(1999年)に従
い、温度190℃、荷重49.03Nにおける測定値を
「MFR コードT」として示した。 (2)密度(ρ、単位:kg/m3 ) JIS K7210(1999年)及びJIS K69
22−1(1999年)に準拠し、密度勾配管法(23
℃)で測定した。 (3)ESCR(単位:hr F50)測定 JIS K6760(1995年)に準拠して測定し
た。試験液としては、ライオン(株)製アンタロックス
CO630の10重量%水溶液を使用し、F50値をES
CRの値とした。 (4)シャルピー衝撃値(単位:kJ/m2 )測定 JIS K6922−2(2001年)記載されたポリ
エチレン試験片作成法により作られたシートを用い、J
IS−K7111に準拠して測定した。
【0016】(5)スウェル値(単位:g/20cm)
測定 プラコー社製押出し機(プラコー50A )を用い、スクリ
ュー径50mmφ、L/D=20、ダイスサイズ15/10 φを用い
て、スクリュー回転数45rpmで190℃で押出した
パリソンの20cm当たりの重量を測定した。 (6)表面粗さ(Ra:μm)測定 表面粗さはプラコー社製ダイレクトブロー成形機(プラ
コーDA65)により、直径が外ダイ62φ、内ダイ6
1φのダイバージタイプのダイスを用い樹脂温度190
℃において成型を行った。成型はダイレクトブロー成型
で一旦アキュムレータに溶融樹脂を溜めてから射出を行
う間歇式ブローにより5Lの丸瓶を成型した。この時、
ダイスのクリアランスを0.56mm、射出圧力を10
MPaとし、得られた5L丸瓶の成形品の胴部分を表面
粗さ測定に用いた。表面粗さはJIS B0601に記
載されている公知の手法により測定を行った。表面粗さ
の指標Ra(中心線平均粗さ)は、次式を用い、測定長
さ(L)は50mmとした。
【0017】
【数1】
【数2】
【0018】(7)カラーインデックス(色目)(黄
色;b値) JIS K6922−2(2001年)記載されたポリ
エチレン試験片作成法により作られたシートを用い、J
IS K7105(2001年)に準拠して測定した。
【0019】
【実施例1】MFRがコードTで0.4g/10分、密
度が960kg/cm3 であるクロム系ポリエチレン樹
脂を40重量部、MFRがコードTで0.1g/10
分、密度が941kg/cm3 であるチーグラー系ポリ
エチレン樹脂を60重量部配合した高密度ポリエチレン
を用い、フッ素系エラストマーとしてフッ化ビニリデン
とヘキサフルオロプロピレンの共重合体(住友スリーエ
ム社製の商品名;ダイナマーPPA FX5920Aパ
ウダー)を0.02重量部配合し、中空成形により5L
丸瓶を成形し、その機械物性、表面粗さRa(μm)及
びカラーインデックス(色目)(黄色;b値)を測定し
た。その結果を表1に表す。
【実施例2】フッ素系エラストマーの変わりにフッ素系
樹脂としてフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレ
ンの共重合体(住友スリーエム社製の商品名;ダイナマ
ーPPA FX5911X)とした以外は実施例1と同
様に行った。
【0020】
【比較例1】MFRがコードTで0.4g/10分、密
度が960kg/cm3 であるクロム系ポリエチレン樹
脂を40重量部、MFRがコードTで0.1g/10
分、密度が941kg/cm3 であるチーグラー系ポリ
エチレン樹脂を60重量部配合した高密度ポリエチレン
に、フッ素系樹脂およびフッ素系エラストマーを添加せ
ずに中空成形を行った5L丸瓶の機械物性、表面粗さR
a(μm)及びカラーインデックス(色目)(黄色;b
値)を測定した。その結果を表1に表す。
【0021】
【比較例2】MFRがコードTで0.4g/10分、密
度が960kg/cm3 であるクロム系ポリエチレン樹
脂を40重量部、MFRがコードTで0.1g/10
分、密度が941kg/cm3 であるチーグラー系ポリ
エチレン樹脂を60重量部配合した高密度ポリエチレン
を用い、フッ素系エラストマーとしてフッ化ビニリデン
とヘキサフルオロプロピレンの共重合体(住友スリーエ
ム社製の商品名;ダイナマーPPA FX5920Aパ
ウダー)を0.04重量部配合し、中空成形により5L
丸瓶を成形し、その機械物性、表面粗さRa(μm)及
びカラーインデックス(色目)(黄色;b値)を測定し
た。その結果を表1に表す。
【0022】
【比較例3】MFRがコードTで0.8g/10分、密
度が962kg/cm3 であるクロム系ポリエチレン樹
脂を40重量部、MFRがコードTで0.1g/10
分、密度が941kg/cm3 であるチーグラー系ポリ
エチレン樹脂を60重量部配合した高密度ポリエチレン
を用い、フッ素樹脂およびフッ素系エラストマーを添加
せずに、中空成形により5L丸瓶を成形し、その機械物
性、表面粗さRa(μm)及びカラーインデックス(色
目)(黄色;b値)を測定した。その結果を表1に表
す。
【0023】
【表1】
【0024】表1より明らかなように、フッ素系エラス
トマーを添加した系では機械物性を変えることなく、表
面の平滑性が向上していることが確認された。また色の
変色も見られない。フッ素系エラストマーを添加しない
場合は、成形品の表面肌も悪い。フッ素系樹脂とフッ素
系エラストマーを用いたポリエチレン樹脂組成物の表面
平滑性の差は見られなかった。また、フッ素系添加量が
0.04重量部添加すると明らかに成形品の黄変が確認
された。ポリエチレン樹脂組成物のMFRにより流動性
を上げた場合は表面平滑性は改良されるものの、機械物
性の低下が見られた。
【0025】
【発明の効果】このように本発明のポリエチレン樹脂組
成物は、少量のフッ素系樹脂あるいはフッ素系エラスト
マーを添加することにより、優れたポリエチレン樹脂の
物性を損なうことなく、成形品の表面平滑性を発現する
ことを見出したポリエチレン樹脂組成物である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA15 AA26 AA81 AA82 BA01 BB06 BB13 BC01 BC04 BC05 4J002 BB02W BB02X BB15W BB15X BD133 BD143 BD153 BD163 FD010 FD070

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロム系触媒により重合されたポリエチ
    レン樹脂(A)20重量部乃至70重量部と、チーグラ
    ー系触媒、もしくはメタロセン系触媒により重合された
    ポリエチレン樹脂(B)30重量部乃至80重量部とか
    らなるポリエチレン樹脂(A/B)100重量部に、フ
    ッ素系樹脂あるいはフッ素系エラストマー(C)を0.
    003重量部乃至0.03重量部添加してなることを特
    徴とするポリエチレン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリエチレン樹脂(A/B)の密度が9
    38kg/m3 乃至967kg/m3 であり、MFR
    コードTが0.01g/10分乃至10g/10分であ
    り、且つ190℃における溶融パリソンの20cm長さ
    あたりの重量が35g/20cm乃至50g/20cm
    であることを特徴とする請求項1記載のポリエチレン樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】 フッ素系樹脂あるいはフッ素系エラスト
    マーがフッ化ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン共
    重合体であることを特徴とする請求項1又は請求項2記
    載のポリエチレン樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のポリエ
    チレン樹脂組成物からなることを特徴とする成形体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載のポリエ
    チレン樹脂組成物からなることを特徴とする中空成形
    体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれかに記載のポリエ
    チレン樹脂組成物からなることを特徴とするパイプ押出
    し成形体。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3のいずれかに記載のポリエ
    チレン樹脂組成物からなることを特徴とするフィルム成
    形体。
  8. 【請求項8】 請求項1〜3のいずれかに記載のポリエ
    チレン樹脂組成物からなることを特徴とするシート成形
    体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007123125A1 (ja) * 2006-04-18 2007-11-01 Daikin Industries, Ltd. 加工助剤及び成形用組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007123125A1 (ja) * 2006-04-18 2007-11-01 Daikin Industries, Ltd. 加工助剤及び成形用組成物

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