JP2003183331A - 焼成材用アクリル系バインダー樹脂組成物 - Google Patents
焼成材用アクリル系バインダー樹脂組成物Info
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- JP2003183331A JP2003183331A JP2001383223A JP2001383223A JP2003183331A JP 2003183331 A JP2003183331 A JP 2003183331A JP 2001383223 A JP2001383223 A JP 2001383223A JP 2001383223 A JP2001383223 A JP 2001383223A JP 2003183331 A JP2003183331 A JP 2003183331A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低固形分で高粘度を発現するとともに、印刷
適性、取り扱い作業性、及び焼成性に優れた焼成型ペー
スト用バインダー樹脂組成物の提供。 【解決手段】 アルキル(メタ)アクリレート(a−
1)60〜99.4質量%、ラジカル重合可能な不飽和
二重結合を2個以上有する化合物(a−2)0.1〜2
質量%、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(a−
3)0.5〜10質量%、その他共重合可能な化合物
(a−4)0〜28質量%(ただし、(a−1)〜(a
−4)成分の合計は100質量%)を構成成分とするア
クリル系ポリマー(A)を含有する、焼成材用アクリル
系バインダー樹脂組成物。
適性、取り扱い作業性、及び焼成性に優れた焼成型ペー
スト用バインダー樹脂組成物の提供。 【解決手段】 アルキル(メタ)アクリレート(a−
1)60〜99.4質量%、ラジカル重合可能な不飽和
二重結合を2個以上有する化合物(a−2)0.1〜2
質量%、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(a−
3)0.5〜10質量%、その他共重合可能な化合物
(a−4)0〜28質量%(ただし、(a−1)〜(a
−4)成分の合計は100質量%)を構成成分とするア
クリル系ポリマー(A)を含有する、焼成材用アクリル
系バインダー樹脂組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Ag、Cu、N
i、Pd等の導体粉体を始めとする各種フィラーをセラ
ミックス基板やコンデンサー等の基材に賦形し焼結させ
るペースト用バインダー用樹脂組成物に関するものであ
り、さらに詳しくは低固形分で高粘度を発現するととも
に、印刷適性、取り扱い作業性、及び焼成性に優れた焼
成型ペースト用バインダー樹脂組成物に関するものであ
る。
i、Pd等の導体粉体を始めとする各種フィラーをセラ
ミックス基板やコンデンサー等の基材に賦形し焼結させ
るペースト用バインダー用樹脂組成物に関するものであ
り、さらに詳しくは低固形分で高粘度を発現するととも
に、印刷適性、取り扱い作業性、及び焼成性に優れた焼
成型ペースト用バインダー樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、金属や無機フィラーをバイン
ダーに分散し、パターンもしくは成形体を作製し、その
後に焼成によりバインダー成分を熱分解することにより
導体部やセラミック成形体を製造する方法が知られてい
る。この方法に使用されるバインダー成分は、成形加工
時の加工性保持や移動時に損傷しないためにフィラーを
つなぎ止めるために必要となるもので、最終製品となる
前にフィラーを焼結させる際に熱分解により除去され
る。従って、バインダーに求められる性能としては、良
好な熱分解性を有するとともに、各加工時の作業性を満
足する必要がある。この加工方法としては、スクリーン
印刷やスラリーをドクタープレート等によりシート状に
成形する方法や、ディップ法による方法を挙げることが
できる。
ダーに分散し、パターンもしくは成形体を作製し、その
後に焼成によりバインダー成分を熱分解することにより
導体部やセラミック成形体を製造する方法が知られてい
る。この方法に使用されるバインダー成分は、成形加工
時の加工性保持や移動時に損傷しないためにフィラーを
つなぎ止めるために必要となるもので、最終製品となる
前にフィラーを焼結させる際に熱分解により除去され
る。従って、バインダーに求められる性能としては、良
好な熱分解性を有するとともに、各加工時の作業性を満
足する必要がある。この加工方法としては、スクリーン
印刷やスラリーをドクタープレート等によりシート状に
成形する方法や、ディップ法による方法を挙げることが
できる。
【0003】特に、スクリーン印刷やディップ法に使用
される用途には、焼結させるフィラー成分の充填率を上
げるため、含有するバインダー成分を出来るだけ少なく
する必要がある。従って、バインダー成分は、低固形分
でスクリーン適性やディップ適性を満足する高粘度を発
現させる粘性特性が求められる。そこで、バインダー成
分としては、ブチラール樹脂やエチルセルロース等を有
機溶剤に溶解した溶剤系バインダー樹脂が用いられてい
た。
される用途には、焼結させるフィラー成分の充填率を上
げるため、含有するバインダー成分を出来るだけ少なく
する必要がある。従って、バインダー成分は、低固形分
でスクリーン適性やディップ適性を満足する高粘度を発
現させる粘性特性が求められる。そこで、バインダー成
分としては、ブチラール樹脂やエチルセルロース等を有
機溶剤に溶解した溶剤系バインダー樹脂が用いられてい
た。
【0004】しかし、最近の電子材料に用いられる部品
に関しては、アルミナのような高温焼成タイプのフィラ
ーからガラス粉体等の低温焼成可能なフィラーがあり、
特に低温焼成型のフィラーを焼結させる場合もしくは金
属フィラーの酸化防止のため還元性雰囲気中で焼結させ
る場合は、上記ブチラール樹脂やエチルセルロース樹脂
のバインダーではスラッジが発生して焼成不良となり、
得られるセラミックもしくは金属導体の特性が低下する
という問題があった。そこで、従来のバインダーの欠点
を解決するために、焼成性に優れたアクリル樹脂を使っ
たバインダーが提案されている。例えば、特開平10−
167836号公報には、メタクリル酸イソブチルエス
テルとメタクリル酸2−エチルヘキシルおよびβ位もし
くはα位に水酸基を有するメタクリル酸エステルの共重
合体の使用が記載されている。
に関しては、アルミナのような高温焼成タイプのフィラ
ーからガラス粉体等の低温焼成可能なフィラーがあり、
特に低温焼成型のフィラーを焼結させる場合もしくは金
属フィラーの酸化防止のため還元性雰囲気中で焼結させ
る場合は、上記ブチラール樹脂やエチルセルロース樹脂
のバインダーではスラッジが発生して焼成不良となり、
得られるセラミックもしくは金属導体の特性が低下する
という問題があった。そこで、従来のバインダーの欠点
を解決するために、焼成性に優れたアクリル樹脂を使っ
たバインダーが提案されている。例えば、特開平10−
167836号公報には、メタクリル酸イソブチルエス
テルとメタクリル酸2−エチルヘキシルおよびβ位もし
くはα位に水酸基を有するメタクリル酸エステルの共重
合体の使用が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような共重合体を
用いた場合は、熱分解性は向上するものの、スクリーン
印刷やディップ塗工に必要な高粘度を発現させるために
は、分子量を上げる必要があった。しかし、分子量を上
げると糸引き現象が発生し、満足できる印刷適性やディ
ップ塗工適性を得ることができなかった。本発明の目的
は、低固形分で高粘度を発現するとともに、印刷適性、
取り扱い作業性、及び焼成性に優れた焼成型ペースト用
バインダー樹脂組成物を提供することである。
用いた場合は、熱分解性は向上するものの、スクリーン
印刷やディップ塗工に必要な高粘度を発現させるために
は、分子量を上げる必要があった。しかし、分子量を上
げると糸引き現象が発生し、満足できる印刷適性やディ
ップ塗工適性を得ることができなかった。本発明の目的
は、低固形分で高粘度を発現するとともに、印刷適性、
取り扱い作業性、及び焼成性に優れた焼成型ペースト用
バインダー樹脂組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
について鋭意検討を行った結果、特定の構成成分からな
るアクリル系ポリマーを用いることによって、上記課題
を解決できることを見出し、本発明を完成した。
について鋭意検討を行った結果、特定の構成成分からな
るアクリル系ポリマーを用いることによって、上記課題
を解決できることを見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、アルキル(メタ)ア
クリレート(a−1)60〜99.4質量%、ラジカル
重合可能な不飽和二重結合を2個以上有する化合物(a
−2)0.1〜2質量%、ヒドロキシ基含有(メタ)ア
クリレート(a−3)0.5〜10質量%、その他共重
合可能な化合物(a−4)0〜28質量%(ただし、
(a−1)〜(a−4)成分の合計は100質量%)を
構成成分とするアクリル系ポリマー(A)を含有する、
焼成材用アクリル系バインダー樹脂組成物である。
クリレート(a−1)60〜99.4質量%、ラジカル
重合可能な不飽和二重結合を2個以上有する化合物(a
−2)0.1〜2質量%、ヒドロキシ基含有(メタ)ア
クリレート(a−3)0.5〜10質量%、その他共重
合可能な化合物(a−4)0〜28質量%(ただし、
(a−1)〜(a−4)成分の合計は100質量%)を
構成成分とするアクリル系ポリマー(A)を含有する、
焼成材用アクリル系バインダー樹脂組成物である。
【0008】
【発明の実施の形態】アルキル(メタ)アクリレート
(a−1)は、アクリル系ポリマー(A)中に60〜9
9.4質量%の範囲で含有される。これは、(a−1)
成分を60質量%以上とすることによって、ポリマーに
優れた焼成性を付与することができ、焼成材として好適
に使用することができるためである。より好ましくは7
0質量%以上である。また、(a−1)成分を99.4
質量%以下とすることによって、本発明の焼成材用アク
リル系バインダー樹脂組成物に高粘性を付与することが
できるとともに、金属顔料等の分散安定性を向上させる
ことができるためである。より好ましくは95質量%以
下である。
(a−1)は、アクリル系ポリマー(A)中に60〜9
9.4質量%の範囲で含有される。これは、(a−1)
成分を60質量%以上とすることによって、ポリマーに
優れた焼成性を付与することができ、焼成材として好適
に使用することができるためである。より好ましくは7
0質量%以上である。また、(a−1)成分を99.4
質量%以下とすることによって、本発明の焼成材用アク
リル系バインダー樹脂組成物に高粘性を付与することが
できるとともに、金属顔料等の分散安定性を向上させる
ことができるためである。より好ましくは95質量%以
下である。
【0009】(a−1)成分としては、炭素数1〜8の
アルキル(メタ)アクリレートが好ましく、具体的な例
としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−
エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のモノ(メタ)
アクリレート等を挙げることができる。これらは2種以
上を併用することができる。
アルキル(メタ)アクリレートが好ましく、具体的な例
としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−
エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のモノ(メタ)
アクリレート等を挙げることができる。これらは2種以
上を併用することができる。
【0010】ラジカル重合可能な不飽和二重結合を2個
以上有する化合物(a−2)は、(A)成分中に0.1
〜2質量%の範囲で含有される。これは、(a−2)成
分を0.1質量%以上とすることによって、(A)成分
が溶剤に溶解した組成物に高粘性を付与することがで
き、焼成材として好適に使用することができるためであ
る。好ましくは0.5質量%以上である。また、(a−
2)成分を2質量%以下とすることによって、ポリマー
に優れた焼成性を付与することができるとともに、溶剤
への溶解性が良好となるためである。好ましくは1質量
%以下である。
以上有する化合物(a−2)は、(A)成分中に0.1
〜2質量%の範囲で含有される。これは、(a−2)成
分を0.1質量%以上とすることによって、(A)成分
が溶剤に溶解した組成物に高粘性を付与することがで
き、焼成材として好適に使用することができるためであ
る。好ましくは0.5質量%以上である。また、(a−
2)成分を2質量%以下とすることによって、ポリマー
に優れた焼成性を付与することができるとともに、溶剤
への溶解性が良好となるためである。好ましくは1質量
%以下である。
【0011】(a−2)成分としては、例えば、ジ(メ
タ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリ
ル酸ポリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸
1,3−ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸
1,4−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,6
−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ネオペンチ
ルグリコール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリ
コールジ(メタ)アクリル酸エステル、ジ(メタ)アク
リル酸ポリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル
酸ポリテトラメチレングリコール、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリル酸エステル、エトキシレーテ
ッドトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリル酸エ
ステル、プロポキシレーテッドトリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリル酸エステル、グリセリントリ(メ
タ)アクリル酸エステル、エトキシレーテッドグリセリ
ントリ(メタ)アクリル酸エステルを挙げることができ
る。これらは、粘性増加効果と熱分解性とのバランスに
優れるとともに、高粘性化しても糸引きを起こしにくく
特に好ましい。これらは2種以上を併用することができ
る。
タ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリ
ル酸ポリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸
1,3−ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸
1,4−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,6
−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ネオペンチ
ルグリコール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリ
コールジ(メタ)アクリル酸エステル、ジ(メタ)アク
リル酸ポリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル
酸ポリテトラメチレングリコール、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリル酸エステル、エトキシレーテ
ッドトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリル酸エ
ステル、プロポキシレーテッドトリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリル酸エステル、グリセリントリ(メ
タ)アクリル酸エステル、エトキシレーテッドグリセリ
ントリ(メタ)アクリル酸エステルを挙げることができ
る。これらは、粘性増加効果と熱分解性とのバランスに
優れるとともに、高粘性化しても糸引きを起こしにくく
特に好ましい。これらは2種以上を併用することができ
る。
【0012】ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート
(a−3)は、アクリル系ポリマー(A)中に0.5〜
10質量%の範囲で含有される。これは、(a−3)成
分を0.5質量%以上とすることによって、本発明の焼
成材用アクリル系バインダー樹脂組成物に高粘性を付与
することができるとともに、金属顔料等の分散安定性を
向上させることができるためである。より好ましくは2
質量%以上である。また、(a−3)成分を10質量%
以下とすることにより、ポリマーに優れた焼成性を付与
することができるためである。より好ましくは8質量%
以下である。
(a−3)は、アクリル系ポリマー(A)中に0.5〜
10質量%の範囲で含有される。これは、(a−3)成
分を0.5質量%以上とすることによって、本発明の焼
成材用アクリル系バインダー樹脂組成物に高粘性を付与
することができるとともに、金属顔料等の分散安定性を
向上させることができるためである。より好ましくは2
質量%以上である。また、(a−3)成分を10質量%
以下とすることにより、ポリマーに優れた焼成性を付与
することができるためである。より好ましくは8質量%
以下である。
【0013】(a−2)成分と(a−3)成分とを併用
することによって、本発明の焼成材用アクリル系バイン
ダー樹脂組成物の粘性挙動を好適に制御することが可能
となり、優れた印刷適性を得ることができる。
することによって、本発明の焼成材用アクリル系バイン
ダー樹脂組成物の粘性挙動を好適に制御することが可能
となり、優れた印刷適性を得ることができる。
【0014】(a−3)成分としては、例えば、ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート等のモノヒドロキシ含有(メタ)アクリレー
トや1分子中にヒドロキシル基が2個以上含有する1,
2−ジヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,2
−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,2
−ジヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,2−
ジヒドロキシ 5−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、1,2,3−トリヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート、1,2,3−トリヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、1,1−ジヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、1,1−ジヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、1,1−ジヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、1,1,2−トリヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、1,1,2−トリヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート等を挙げることができるが、中で
も炭素数2〜8のアルキル基にヒドロキシル基を1個以
上含有する(メタ)アクリレートが好ましい。これらは
2種以上を併用することができる。
キシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート等のモノヒドロキシ含有(メタ)アクリレー
トや1分子中にヒドロキシル基が2個以上含有する1,
2−ジヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,2
−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,2
−ジヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,2−
ジヒドロキシ 5−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、1,2,3−トリヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート、1,2,3−トリヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、1,1−ジヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、1,1−ジヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、1,1−ジヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、1,1,2−トリヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、1,1,2−トリヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート等を挙げることができるが、中で
も炭素数2〜8のアルキル基にヒドロキシル基を1個以
上含有する(メタ)アクリレートが好ましい。これらは
2種以上を併用することができる。
【0015】その他共重合可能な化合物(a−4)は、
必要に応じて適宜選択して使用できる成分であり、
(A)成分の焼成性を低下させないものであれば、28
質量%以下の範囲で使用することができる。(a−4)
成分の具体的な例としては、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、ヘキサヒドロ
フタル酸2−メタクリロイルオキシエチル、フタル酸2
−メラクリロイルオキシエチル、マレイン酸2−メタク
リロイルオキシエチル、コハク酸2−メタクリロイルオ
キシエチル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロ
ニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル等を挙げるこ
とができる。これらは2種以上を併用することができ
る。
必要に応じて適宜選択して使用できる成分であり、
(A)成分の焼成性を低下させないものであれば、28
質量%以下の範囲で使用することができる。(a−4)
成分の具体的な例としては、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、ヘキサヒドロ
フタル酸2−メタクリロイルオキシエチル、フタル酸2
−メラクリロイルオキシエチル、マレイン酸2−メタク
リロイルオキシエチル、コハク酸2−メタクリロイルオ
キシエチル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロ
ニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル等を挙げるこ
とができる。これらは2種以上を併用することができ
る。
【0016】本発明で使用するアクリル系ポリマー
(A)の形状は、体積平均粒子径200μm以下の粒子
であることが好ましい。これは、体積平均粒子径を20
0μm以下とすることによって、有機溶剤への溶解性が
良好となる傾向にあるためである。より好ましくは、1
00μm以下である。
(A)の形状は、体積平均粒子径200μm以下の粒子
であることが好ましい。これは、体積平均粒子径を20
0μm以下とすることによって、有機溶剤への溶解性が
良好となる傾向にあるためである。より好ましくは、1
00μm以下である。
【0017】アクリル系ポリマー(A)の製造方法は、
特に限定されるものでないが、懸濁重合法、乳化重合法
等の方法を挙げることができる。懸濁重合法の場合は、
重合後、懸濁液を脱水・乾燥して、粒子状のポリマーを
得ることができる。また、乳化重合法の場合は、重合
後、エマルションを析出分離したり、蒸発・乾燥するこ
とによって、粒子状のポリマーを得ることができる。
特に限定されるものでないが、懸濁重合法、乳化重合法
等の方法を挙げることができる。懸濁重合法の場合は、
重合後、懸濁液を脱水・乾燥して、粒子状のポリマーを
得ることができる。また、乳化重合法の場合は、重合
後、エマルションを析出分離したり、蒸発・乾燥するこ
とによって、粒子状のポリマーを得ることができる。
【0018】本発明においては、上述のアクリル系ポリ
マー(A)を溶剤に溶解させたものを焼成材用アクリル
系バインダー樹脂組成物として使用することができる。
本発明で使用できる溶剤は特に限定されるものではない
が、有機溶剤((B)成分)を使用することできる。
マー(A)を溶剤に溶解させたものを焼成材用アクリル
系バインダー樹脂組成物として使用することができる。
本発明で使用できる溶剤は特に限定されるものではない
が、有機溶剤((B)成分)を使用することできる。
【0019】有機溶剤(B)は、1種以上を適宜選択し
て使用することができるが、中でも、沸点が150℃以
上のものが好ましい。これは、沸点を150℃以上とす
ることにより、得られる焼成材のスクリーン印刷または
ディップ塗工時の塗装作業性が良好となる傾向にあるた
めである。
て使用することができるが、中でも、沸点が150℃以
上のものが好ましい。これは、沸点を150℃以上とす
ることにより、得られる焼成材のスクリーン印刷または
ディップ塗工時の塗装作業性が良好となる傾向にあるた
めである。
【0020】沸点が150℃以上の有機溶剤(B)とし
ては、例えば、ターピネオール、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテルアセテート、2,2,4−トリ
メチル1,3−ペンタジオールモノイソブチレート、イ
ソホロン、3−メトキシブチルアセテート、沸点150
℃以上の芳香族または脂肪族炭化水素、乳酸ブチル、ジ
ブチルフタレート、ジオクチルフタレート等のフタル酸
エステルまたはジブチルアジペート、ジオクチルアジペ
ート等のアジピン酸エステル等を挙げることができる。
ては、例えば、ターピネオール、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテルアセテート、2,2,4−トリ
メチル1,3−ペンタジオールモノイソブチレート、イ
ソホロン、3−メトキシブチルアセテート、沸点150
℃以上の芳香族または脂肪族炭化水素、乳酸ブチル、ジ
ブチルフタレート、ジオクチルフタレート等のフタル酸
エステルまたはジブチルアジペート、ジオクチルアジペ
ート等のアジピン酸エステル等を挙げることができる。
【0021】特に、有機溶剤(B)中にターピネオール
を50質量%以上含有させると、本発明の焼成材用アク
リル系バインダー樹脂組成物に、さらに高い粘性を付与
することができ、印刷適性やディップ塗工適性に優れた
焼成材を得ることができる傾向にあり好ましい。特に好
ましくは、80質量%以上である。
を50質量%以上含有させると、本発明の焼成材用アク
リル系バインダー樹脂組成物に、さらに高い粘性を付与
することができ、印刷適性やディップ塗工適性に優れた
焼成材を得ることができる傾向にあり好ましい。特に好
ましくは、80質量%以上である。
【0022】本発明の焼成材用アクリル系バインダー樹
脂組成物における有機溶剤(B)の含有量は、アクリル
系ポリマー(A)100質量部に対し、600〜200
0質量部の範囲であるのが好ましい。これは、有機溶剤
(B)の含有量を600質量部以上とすることによっ
て、(A)成分が(B)成分中に均一に溶解し、不溶解
物が生成されにくくなり、ディップ塗装やスクリーン印
刷した際、均一な塗膜を得る安くなる傾向にあるためで
ある。より好ましくは800質量部以上である。また、
2000質量部以下とすることによって、得られる焼成
材ペーストの粘度が充分に高くなり、ペーストの加工性
が良好となる傾向にあるためである。より好ましくは1
400質量部以下である。
脂組成物における有機溶剤(B)の含有量は、アクリル
系ポリマー(A)100質量部に対し、600〜200
0質量部の範囲であるのが好ましい。これは、有機溶剤
(B)の含有量を600質量部以上とすることによっ
て、(A)成分が(B)成分中に均一に溶解し、不溶解
物が生成されにくくなり、ディップ塗装やスクリーン印
刷した際、均一な塗膜を得る安くなる傾向にあるためで
ある。より好ましくは800質量部以上である。また、
2000質量部以下とすることによって、得られる焼成
材ペーストの粘度が充分に高くなり、ペーストの加工性
が良好となる傾向にあるためである。より好ましくは1
400質量部以下である。
【0023】また、本発明の焼成材用アクリル系バイン
ダー樹脂組成物は、アクリル系ポリマー(A)の固形分
が10質量%である時のB型粘度が30000mPa.
s以上であることが好ましい。これは、焼成材用途で
は、焼結させるフィラー成分の充填率を上げるため、含
有するバインダー成分をできるだけ少なくする必要があ
り、バインダー成分は低固形分で高粘度を発現させ、優
れた取り扱い作業性を付与する必要があるためである。
アクリル系ポリマー(A)の固形分が10質量%である
時のB型粘度を30000mPa.s以上とすることに
よって、これらの要求を満たすことができる傾向にあ
る。
ダー樹脂組成物は、アクリル系ポリマー(A)の固形分
が10質量%である時のB型粘度が30000mPa.
s以上であることが好ましい。これは、焼成材用途で
は、焼結させるフィラー成分の充填率を上げるため、含
有するバインダー成分をできるだけ少なくする必要があ
り、バインダー成分は低固形分で高粘度を発現させ、優
れた取り扱い作業性を付与する必要があるためである。
アクリル系ポリマー(A)の固形分が10質量%である
時のB型粘度を30000mPa.s以上とすることに
よって、これらの要求を満たすことができる傾向にあ
る。
【0024】本発明で使用するアクリル系ポリマー
(A)は、大気中雰囲気及び/又は不活性雰囲気中にお
いてもスラッジ等の熱分解残渣の少ないことを特徴とし
ており、15℃/minの昇温速度で450℃までの加熱
による焼成条件で熱分解残渣が0.5質量%以下とする
ことが可能である。従来使用されていたエチルセルロー
ス樹脂やブチラール樹脂は、450℃以下の低温焼成で
はスラッジと称する残渣が多く発生する不具合が生じ、
さらに不活性雰囲気中で焼成した場合、さらにスラッジ
が多く発生するので、電子材料用等の高純度の品質が必
要な部分には使用できないという不都合があった。しか
し、本発明のアクリル系バインダー樹脂組成物であれ
ば、このような不都合がなく、電子材料用等の高純度の
品質が必要な部分にも使用できる。なお、不活性雰囲気
とは、一般的には窒素雰囲気を意味することが多いが、
ここでは、酸素と窒素の混合ガスの雰囲気であっても良
く、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の不活性ガスの雰囲
気であっても良い。
(A)は、大気中雰囲気及び/又は不活性雰囲気中にお
いてもスラッジ等の熱分解残渣の少ないことを特徴とし
ており、15℃/minの昇温速度で450℃までの加熱
による焼成条件で熱分解残渣が0.5質量%以下とする
ことが可能である。従来使用されていたエチルセルロー
ス樹脂やブチラール樹脂は、450℃以下の低温焼成で
はスラッジと称する残渣が多く発生する不具合が生じ、
さらに不活性雰囲気中で焼成した場合、さらにスラッジ
が多く発生するので、電子材料用等の高純度の品質が必
要な部分には使用できないという不都合があった。しか
し、本発明のアクリル系バインダー樹脂組成物であれ
ば、このような不都合がなく、電子材料用等の高純度の
品質が必要な部分にも使用できる。なお、不活性雰囲気
とは、一般的には窒素雰囲気を意味することが多いが、
ここでは、酸素と窒素の混合ガスの雰囲気であっても良
く、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の不活性ガスの雰囲
気であっても良い。
【0025】本発明の焼成材用アクリル系バインダー樹
脂組成物とともに使用されるフィラーとしては、特に限
定されるものではないが、例えば、アルミナ、ジルコニ
ア、酸化チタン、チタン酸バリウム等の酸化物系化合
物、窒化アルミナ、窒化珪素、窒化ホウ素当の窒化物系
化合物、銅、銀、ニッケル等の金属、低融点ガラス粉等
のシリカ系粉体、陰極線やPDP等に用いられる各種蛍
光体等を挙げることができる。焼成材の構成成分である
フィラーと本発明のアクリル系バインダー樹脂組成物の
混合比は、フィラー100質量部に対して、バインダー
樹脂組成物の固形分が3〜30質量部の範囲であるのが
一般的であるが、フィラーの比重によって最適な混合比
が変化するため、この範囲に限定されるものではない。
また必要に応じて可塑剤、分散助剤、消泡剤等を焼成型
ペーストに添加してもよい。
脂組成物とともに使用されるフィラーとしては、特に限
定されるものではないが、例えば、アルミナ、ジルコニ
ア、酸化チタン、チタン酸バリウム等の酸化物系化合
物、窒化アルミナ、窒化珪素、窒化ホウ素当の窒化物系
化合物、銅、銀、ニッケル等の金属、低融点ガラス粉等
のシリカ系粉体、陰極線やPDP等に用いられる各種蛍
光体等を挙げることができる。焼成材の構成成分である
フィラーと本発明のアクリル系バインダー樹脂組成物の
混合比は、フィラー100質量部に対して、バインダー
樹脂組成物の固形分が3〜30質量部の範囲であるのが
一般的であるが、フィラーの比重によって最適な混合比
が変化するため、この範囲に限定されるものではない。
また必要に応じて可塑剤、分散助剤、消泡剤等を焼成型
ペーストに添加してもよい。
【0026】焼成材の塗工方法としては、高粘度用途で
は、ディップ塗装または、スクリーン印刷等を挙げるこ
とができ、低粘度用途では、ドクターブレード法やキャ
スト法等を挙げることができる。
は、ディップ塗装または、スクリーン印刷等を挙げるこ
とができ、低粘度用途では、ドクターブレード法やキャ
スト法等を挙げることができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。実施例中の「部」は「質量部」を示し、「%」
は「質量%」を示す。実施例中の評価方法は、以下の通
りである。
明する。実施例中の「部」は「質量部」を示し、「%」
は「質量%」を示す。実施例中の評価方法は、以下の通
りである。
【0028】
【実施例】以下、本発明について実施例を用いて説明す
る。但し、実施例中の「部」は「質量部」を、「%」は
「質量%」を示す。なお、実施例中の評価方法は、以下
の通りである。
る。但し、実施例中の「部」は「質量部」を、「%」は
「質量%」を示す。なお、実施例中の評価方法は、以下
の通りである。
【0029】<樹脂組成物B型粘度>アクリル系ポリマ
ーを攪拌機及びコンデンサーを備えた2リッターの3つ
口フラスコに入れた有機溶剤中に投入し、100℃に昇
温して3時間攪拌、100℃で3時間保持した後、サン
プル量約180gをガラス製サンプル瓶(容量200m
l)に入れ、蓋をして25℃の恒温水槽に2時間以上浸
漬させた後、B型粘度の測定を行なった。
ーを攪拌機及びコンデンサーを備えた2リッターの3つ
口フラスコに入れた有機溶剤中に投入し、100℃に昇
温して3時間攪拌、100℃で3時間保持した後、サン
プル量約180gをガラス製サンプル瓶(容量200m
l)に入れ、蓋をして25℃の恒温水槽に2時間以上浸
漬させた後、B型粘度の測定を行なった。
【0030】<体積平均粒子径>レーザー解析散乱式粒
度分布計LA−910型(堀場製作所製)を用いて測定
を行った。
度分布計LA−910型(堀場製作所製)を用いて測定
を行った。
【0031】<焼成性>アクリル系ポリマーを、サンプ
ル量10〜20mgをアルミ皿にのせ、TGD熱分析装
置(真空理工(株)製;MTS−9000)で評価し
た。雰囲気は、窒素中で昇温速度15℃/minで室温か
ら450℃まで昇温した後、室温まで冷却し、残渣の状
態を観察した。 熱減量率(質量%)=(サンプリング重量(mg)−残
渣の重量(mg))/サンプリング重量(mg) ○:アルミ皿に黒色もしくは、灰色の残渣がなく、完全
に分解していた。熱減量率99.5%以上 △:アルミ皿に黒色もしくは、灰色の残渣があり、分解
不良物が観察された。熱減量率97%以上〜99.5質
量%未満 ×:アルミ皿に黒色もしくは、灰色の残渣があり、分解
不良物が観察された。熱減量率97質量%未満
ル量10〜20mgをアルミ皿にのせ、TGD熱分析装
置(真空理工(株)製;MTS−9000)で評価し
た。雰囲気は、窒素中で昇温速度15℃/minで室温か
ら450℃まで昇温した後、室温まで冷却し、残渣の状
態を観察した。 熱減量率(質量%)=(サンプリング重量(mg)−残
渣の重量(mg))/サンプリング重量(mg) ○:アルミ皿に黒色もしくは、灰色の残渣がなく、完全
に分解していた。熱減量率99.5%以上 △:アルミ皿に黒色もしくは、灰色の残渣があり、分解
不良物が観察された。熱減量率97%以上〜99.5質
量%未満 ×:アルミ皿に黒色もしくは、灰色の残渣があり、分解
不良物が観察された。熱減量率97質量%未満
【0032】<有機溶剤溶解性>アクリル系ポリマーを
攪拌機及びコンデンサーを備えた2リッターの3つ口フ
ラスコに入れた有機溶剤中に投入し、100℃に昇温し
て3時間攪拌、100℃で3時間保持した後、サンプル
量10〜20gをガラス板上にのせ約5cm2に塗り広
げた後、目視でアクリル系バインダー樹脂の溶解性を評
価した。 ○:ガラス板上にのせたサンプルは有機溶剤中に均一に
溶解しており、不溶解物は観察されなかった。 △:ガラス板上にのせたサンプルに一部不溶解物が観察
された。 ×:ガラス板上にのせたサンプルに不溶解物が多数観察
された。
攪拌機及びコンデンサーを備えた2リッターの3つ口フ
ラスコに入れた有機溶剤中に投入し、100℃に昇温し
て3時間攪拌、100℃で3時間保持した後、サンプル
量10〜20gをガラス板上にのせ約5cm2に塗り広
げた後、目視でアクリル系バインダー樹脂の溶解性を評
価した。 ○:ガラス板上にのせたサンプルは有機溶剤中に均一に
溶解しており、不溶解物は観察されなかった。 △:ガラス板上にのせたサンプルに一部不溶解物が観察
された。 ×:ガラス板上にのせたサンプルに不溶解物が多数観察
された。
【0033】<印刷適性>シリンダー印刷機をナイロン
製250メッシュのスクリーンで毎分35枚の印刷速度
で500枚印刷したとき、被塗体の再現性が良好でスク
リーンの抜けが良く目詰まりしないもの○、被塗体がか
すれたり、スクリーンが目詰まりするものを×とした。
また○と×の中間のものを△とした。
製250メッシュのスクリーンで毎分35枚の印刷速度
で500枚印刷したとき、被塗体の再現性が良好でスク
リーンの抜けが良く目詰まりしないもの○、被塗体がか
すれたり、スクリーンが目詰まりするものを×とした。
また○と×の中間のものを△とした。
【0034】[実施例1]2リッターの4つ口フラスコ
に、純水600部、過硫酸カリウム1.2部を投入し、
窒素ガス置換後、窒素ガス気流下130rpmで撹拌し
つつ、80℃に昇温した。次に、イソブチルメタクリレ
ート184部、メチルメタクリレート182部、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート32部、ジメタクリル酸
エチレングリコール2部、ジアルキルスルホコハク酸ナ
トリウム(花王(株);商品名ペレックスOTP)8.
0部の混合物を、前記フラスコ中に4時間で滴下した。
その後、80℃で1時間保持し、重合を終了させ、乳白
色のエマルション重合体(固形分40.0%)を得た。
得られたエマルション樹脂を、噴霧乾燥装置(大河原化
工機(株)製;商品名L−8型)を用いて、チャンバー
入口温度130℃、チャンバー出口温度70℃、アトマ
イザー回転数30000rpmに設定し、噴霧乾燥を行
い、アクリル系ポリマー(A1)を得た。この時の噴霧
状態は良好であり、チャンバー内壁および搬送管内にエ
マルション重合体及び/又はアクリル系ポリマーの付着
は見られなかった。また、この該アクリル系ポリマーを
電子顕微鏡で観察したところ、平均粒子径が1μm以下
の一次粒子が二次凝集して、体積平均粒子径が26μm
前後の粒子を形成していることがわかった。
に、純水600部、過硫酸カリウム1.2部を投入し、
窒素ガス置換後、窒素ガス気流下130rpmで撹拌し
つつ、80℃に昇温した。次に、イソブチルメタクリレ
ート184部、メチルメタクリレート182部、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート32部、ジメタクリル酸
エチレングリコール2部、ジアルキルスルホコハク酸ナ
トリウム(花王(株);商品名ペレックスOTP)8.
0部の混合物を、前記フラスコ中に4時間で滴下した。
その後、80℃で1時間保持し、重合を終了させ、乳白
色のエマルション重合体(固形分40.0%)を得た。
得られたエマルション樹脂を、噴霧乾燥装置(大河原化
工機(株)製;商品名L−8型)を用いて、チャンバー
入口温度130℃、チャンバー出口温度70℃、アトマ
イザー回転数30000rpmに設定し、噴霧乾燥を行
い、アクリル系ポリマー(A1)を得た。この時の噴霧
状態は良好であり、チャンバー内壁および搬送管内にエ
マルション重合体及び/又はアクリル系ポリマーの付着
は見られなかった。また、この該アクリル系ポリマーを
電子顕微鏡で観察したところ、平均粒子径が1μm以下
の一次粒子が二次凝集して、体積平均粒子径が26μm
前後の粒子を形成していることがわかった。
【0035】得られたアクリル系ポリマー(A1)10
0部を2リッターの3つ口フラスコに入れたターピネオ
ール900部中に投入し分散させ、80度に昇温して3
時間保持して、焼成材用アクリル系バインダー樹脂組成
物(C1)を製造した。(C1)の物性および評価結果
を表1に示した。
0部を2リッターの3つ口フラスコに入れたターピネオ
ール900部中に投入し分散させ、80度に昇温して3
時間保持して、焼成材用アクリル系バインダー樹脂組成
物(C1)を製造した。(C1)の物性および評価結果
を表1に示した。
【0036】[実施例2〜4]実施例1と同様の方法によ
り、表1に示す焼成材用アクリル系バインダー樹脂組成
物(C2)〜(C4)を製造した。(C2)〜(C4)
の物性および評価結果を表1に示した。
り、表1に示す焼成材用アクリル系バインダー樹脂組成
物(C2)〜(C4)を製造した。(C2)〜(C4)
の物性および評価結果を表1に示した。
【0037】
【表1】
【0038】表中の記号は以下の通りである。
iBMA:イソブチルメタクリレート
nBMA:ノルマルブチルメタクリレート
MMA:メチルメタクリレート
EDMA:ジメタクリル酸エチレングリコール
2HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
2HPMA:2−ヒドロキシプロピルメタクリレート
MAA:メタクリル酸
【0039】[比較例1〜4]実施例1と同様の方法によ
り、表2に示す焼成材用アクリル系バインダー樹脂組成
物(C5)〜(C8)を製造した。(C5)〜(C8)
の物性および評価結果を表2に示した。なお、表2中の
記号の意味は、表1と同じである。
り、表2に示す焼成材用アクリル系バインダー樹脂組成
物(C5)〜(C8)を製造した。(C5)〜(C8)
の物性および評価結果を表2に示した。なお、表2中の
記号の意味は、表1と同じである。
【0040】
【表2】
【0041】本発明の実施例1〜実施例4の焼成材用ア
クリル系バインダー樹脂組成物は、焼成性、溶剤溶解性
および印刷特性のいずれとも優れていた。一方、比較例
1では、本発明における(a−2)成分を使用していな
いため、B型粘度が低く粘性不良となった。比較例2で
は、本発明における(a−2)成分を過剰に使用してい
るため、焼成性が低下し、残渣が残った。また、有機溶
剤への溶解性も不良であった。比較例3では、本発明に
おける(a−3)成分を過剰に使用しているため、焼成
性性が低下し、残渣が少し残った。比較例4は、アクリ
ル樹脂の代わりにエチルセルロースを用いたものであ
り、印刷性は良好なものの焼成性が不良であった。
クリル系バインダー樹脂組成物は、焼成性、溶剤溶解性
および印刷特性のいずれとも優れていた。一方、比較例
1では、本発明における(a−2)成分を使用していな
いため、B型粘度が低く粘性不良となった。比較例2で
は、本発明における(a−2)成分を過剰に使用してい
るため、焼成性が低下し、残渣が残った。また、有機溶
剤への溶解性も不良であった。比較例3では、本発明に
おける(a−3)成分を過剰に使用しているため、焼成
性性が低下し、残渣が少し残った。比較例4は、アクリ
ル樹脂の代わりにエチルセルロースを用いたものであ
り、印刷性は良好なものの焼成性が不良であった。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、低固形分で高粘度を発現するとともに、印刷適性、
取り扱い作業性、及び焼成性に優れた焼成型ペースト用
バインダー樹脂組成物を提供するものであり、工業上非
常に有益なものである。
は、低固形分で高粘度を発現するとともに、印刷適性、
取り扱い作業性、及び焼成性に優れた焼成型ペースト用
バインダー樹脂組成物を提供するものであり、工業上非
常に有益なものである。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 4J002 BG041 BG051 FD010 GQ00
HA05
4J100 AL03P AL03Q AL09Q AL09R
AL09S AL62R AL62S AL62T
CA05 CA06 DA09 EA09 FA03
FA20 JA43
5E343 BB76 DD02 ER35 GG11
Claims (7)
- 【請求項1】 アルキル(メタ)アクリレート(a−
1)60〜99.4質量%、ラジカル重合可能な不飽和
二重結合を2個以上有する化合物(a−2)0.1〜2
質量%、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(a−
3)0.5〜10質量%、その他共重合可能な化合物
(a−4)0〜28質量%(ただし、(a−1)〜(a
−4)成分の合計は100質量%)を構成成分とするア
クリル系ポリマー(A)を含有する、焼成材用アクリル
系バインダー樹脂組成物。 - 【請求項2】 アクリル系ポリマー(A)が体積平均粒
子径200μm以下の粒子である、請求項1記載の焼成
材用アクリル系バインダー樹脂組成物。 - 【請求項3】 アクリル系ポリマー(A)が有機溶剤
(B)中に溶解している請求項1または2記載の焼成材
用アクリル系バインダー樹脂組成物。 - 【請求項4】 有機溶剤(B)の沸点が150℃以上で
ある、請求項3記載の焼成材用アクリル系バインダー樹
脂組成物。 - 【請求項5】 有機溶剤(B)がターピネオールを50
質量%以上含有する、請求項3または4記載の焼成材用
アクリル系バインダー樹脂組成物。 - 【請求項6】 アクリル系ポリマー(A)の固形分が1
0質量%の時、B型粘度が30000mPa.s以上で
ある、請求項1〜5のいずれかに記載の焼成材用アクリ
ル系バインダー樹脂組成物。 - 【請求項7】 大気中雰囲気および/または不活性雰囲
気中で、15℃/minの昇温速度で450℃まで加熱
した時のアクリル系ポリマー(A)の熱分解残渣が0.
5質量%以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の
焼成材用アクリル系バインダー樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001383223A JP2003183331A (ja) | 2001-12-17 | 2001-12-17 | 焼成材用アクリル系バインダー樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001383223A JP2003183331A (ja) | 2001-12-17 | 2001-12-17 | 焼成材用アクリル系バインダー樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003183331A true JP2003183331A (ja) | 2003-07-03 |
Family
ID=27593338
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001383223A Pending JP2003183331A (ja) | 2001-12-17 | 2001-12-17 | 焼成材用アクリル系バインダー樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003183331A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010241968A (ja) * | 2009-04-07 | 2010-10-28 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 焼成ペースト用アクリル樹脂及びその製造方法 |
JP2011219614A (ja) * | 2010-04-09 | 2011-11-04 | Toray Fine Chemicals Co Ltd | アクリルエマルジョンおよびその製造方法 |
WO2011138961A1 (ja) * | 2010-05-06 | 2011-11-10 | 三菱レイヨン株式会社 | 焼成用バインダ樹脂およびその製造方法、ペースト組成物並びに無機焼結体 |
JP2013071986A (ja) * | 2011-09-27 | 2013-04-22 | Goo Chemical Co Ltd | 焼成用バインダー組成物 |
WO2018012234A1 (ja) * | 2016-07-15 | 2018-01-18 | 三菱ケミカル株式会社 | ホットメルト接着剤用アクリル系樹脂粉体ならびに樹脂組成物、及びその製造方法 |
-
2001
- 2001-12-17 JP JP2001383223A patent/JP2003183331A/ja active Pending
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KR101805226B1 (ko) * | 2010-05-06 | 2017-12-05 | 미쯔비시 케미컬 주식회사 | 소성용 바인더 재료 및 그의 제조 방법, 페이스트 조성물, 및 무기 소결체 |
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JPWO2018012234A1 (ja) * | 2016-07-15 | 2018-07-12 | 三菱ケミカル株式会社 | ホットメルト接着剤用アクリル系樹脂粉体ならびに樹脂組成物、及びその製造方法 |
CN109476788A (zh) * | 2016-07-15 | 2019-03-15 | 三菱化学株式会社 | 热熔胶粘剂用丙烯酸系树脂粉体以及树脂组合物、和其制造方法 |
US11124587B2 (en) | 2016-07-15 | 2021-09-21 | Mitsubishi Chemical Corporation | Acrylic resin powder and resin composition for hot melt adhesives, and method of producing same |
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