JP2003183013A - 活性炭の洗浄方法 - Google Patents

活性炭の洗浄方法

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JP2003183013A JP2001380899A JP2001380899A JP2003183013A JP 2003183013 A JP2003183013 A JP 2003183013A JP 2001380899 A JP2001380899 A JP 2001380899A JP 2001380899 A JP2001380899 A JP 2001380899A JP 2003183013 A JP2003183013 A JP 2003183013A
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cleaning
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Makoto Nomura
誠 埜村
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Kurita Water Industries Ltd
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Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体又は気体中の不純物の吸着に用いられる
活性炭、触媒として用いられる活性炭、触媒の担持担体
として用いられる活性炭、或いは生物の担持体として用
いられる活性炭の洗浄方法を提案する。 【解決手段】 本発明の活性炭の洗浄方法は、活性炭を
予めヒドラジン化合物、ヒドロキシルアミン化合物の何
れか1つ以上に接触させ、続いて溶存酸素が1ppm以上
である水を導入し、撹拌又は流動させることにより、微
粉炭や不純物を除去することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体又は気体中の
不純物の吸着に用いられる活性炭、触媒として用いられ
る活性炭、触媒の担持担体として用いられる活性炭、或
いは生物の担持体として用いられる活性炭の洗浄方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】活性炭は製法上、不純物が含まれてお
り、またその性質や構造上、脆く、微粉炭が発生し易
い。そこでこうした不純物や微粉炭を使用する前に、予
め洗浄除去しておかないと、処理されるべき液体や気体
を汚してしまう。そのため、従来はこうした活性炭を使
用前及び使用中に、水洗したり逆洗したり、酸やアルカ
リ、又はアルコールや有機溶剤を用いて洗浄したり、或
いは空気を導入したり減圧したり乾燥させたりと、物理
的、化学的なあらゆる手段を施していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、活性炭
は細孔を持っているため、単なる水洗では細孔に入り込
んだ不純物や微粉炭を効率よく除去することは困難であ
り、洗浄に大量の水を必要としたり、洗浄に長時間を要
するなどの問題があった。一方、不純物の持つ荷電や活
性炭表面との親和力を変化させる、或いは膨潤・収縮を
起こさせて化学的に洗浄を施すために、酸やアルカリ、
又はアルコールや有機溶剤を用いる方法があったが、例
えば仮に活性炭表面との親和力が変化できたとしても、
それらの不純物を細孔から外へ導き出すことはこれらの
方法では弱く、効果が少なかった。それよりもむしろ、
洗浄に用いた酸やアルカリ、又はアルコールや有機溶剤
が細孔内に残留してしまい、実際に活性炭を使う際にそ
れらの物質が溶出してしまうなどの弊害が大きかった。
また、加圧空気を吹き込んで物理的な洗浄を試みる場合
もあるが、この場合には活性炭同士が接触し、その際の
衝突や摩擦により外面を傷付けてしまい、新たに微粉炭
を発生させてしまう場合もあった。さらに、減圧したり
乾燥させたりする方法は、揮発性物質の除去等には効果
的であるが、ここで問題としている微粒子状の不純物や
微粉の除去には効果が少なかった。そして近年、活性炭
は粒状のものだけでなく、繊維状やシート状、ハニカム
構造などに立体成形されることが多くなり、これまでの
方法では十分に洗浄除去できないという問題も発生して
いた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記に鑑み提
案されたもので、活性炭の表面や細孔内部にて化学反応
を起こさせ、発生させた気泡(窒素ガス)の物理的な力
を利用して活性炭表面に付着した不純物や微粉炭、或い
は活性炭の細孔内部に入り込んだ不純物や微粉炭を洗浄
除去するものであり、この反応を起こさせるための物質
として、溶存酸素含有水と、ヒドラジン化合物又はヒド
ロキシルアミン化合物を用いる。
【0005】請求項1に記載する方法では、まず活性炭
に予めヒドラジン化合物、ヒドロキシルアミン化合物の
何れか1つ以上を接触させる。続いて溶存酸素が1ppm
以上である水を導入すると、ヒドラジン化合物又はヒド
ロキシルアミン化合物と溶存酸素とが活性炭を触媒とし
て反応し、窒素と水に化学変化する。例えばヒドラジン
化合物としてヒドラジン一水和物(N24・H2O)を
用いた場合の反応は以下の通りである。 N24・H2O+O2→N2↑+3H2O ここで発生した窒素(N2)は洗浄水中に溶解すること
なくすぐに気泡となって出ていこうとするが、その際に
活性炭表面に付着した、或いは細孔内部に入り込んだ不
純物や微粉炭が離反する。即ち窒素ガスの気泡の力を利
用して洗浄を容易にするのである。活性炭から離反した
不純物や微粉炭は撹拌又は流動させて除去される。
【0006】尚、活性炭表面や細孔内部に炭酸ガスが吸
着又は収着していることがまれにある。この場合には炭
酸がアルカリ成分を取り込み、重炭酸イオン(HC
3 -)、炭酸イオン(CO3 2-)と変化してしまうた
め、アルカリ度が低くなってしまう。また、ヒドラジン
化合物の中には硫酸ヒドラジンやリン酸ヒドラジンのよ
うにpHを酸性にしてしまうものもある。しかし、窒素
ガスを発生させる前記反応は、還元を利用しているた
め、アルカリ雰囲気でないと反応が進まない。即ちこの
ような低アルカリ雰囲気或いは酸性雰囲気は前記反応を
阻害してしまう。そこで、請求項2に記載するように、
pHを予め8.3以上に高め、且つ溶存酸素が1ppm以上
である水を導入することにより、窒素ガスを発生させる
ことができる。ヒドラジン化合物として硫酸ヒドラジン
(N26SO4)を用いた場合の反応はアルカリ雰囲気
において以下の通りに進行する。 N26SO4+O2→N2↑+2H2O+H2SO4 また、ヒドロキシルアミン化合物としてヒドロキシルア
ミンの塩酸塩[(NH3OH)Cl]を用いた場合の反応はア
ルカリ雰囲気において以下の通りに進行する。 [(NH3OH)Cl]+1/4O2→N2↑+2H2O+HCl
【0007】また、前述のように2段階の処理を行うの
でなく、請求項3に記載するように、ヒドラジン化合
物、ヒドロキシルアミン化合物の何れか1つ以上を含
み、且つpHが8.3以上に調整され、さらに溶存酸素
が1ppm以上である水を活性炭に導入し、撹拌又は流動
させても、効果は僅かに低下するが同様な効果が得られ
る。
【0008】以上の各方法では当量反応であれば活性炭
周辺のpHは中性付近になるはずであるが、活性炭の細
孔の大きさや形状は一定ではないため、当量反応を起こ
させることは困難である。この結果、アルカリが微量に
残留してしまうことがあるので、請求項4に記載するよ
うに、反応終了後に酸を導入して活性炭のpHを調整す
る。これは酸もしくは中性塩がアルカリに比べて洗浄除
去し易いためである。
【0009】上述のように酸を導入してpHを調整する
場合、塩酸や硫酸などの強酸は取扱いに危険を伴うた
め、炭酸を用いても良い。炭酸溶液は炭酸ガスを水に吹
き込むか、ドライアイスを水に加えて容易に且つ簡便に
作成することができ、安全である。またこの炭酸は、適
度な減圧処理或いは加熱処理により容易に除去でき、も
し残留があっても塩酸のようにステンレスを腐食させる
などの問題を生じないため、配管などの素材(材質)に
も制限なく使用できる。炭酸塩で調整した水溶液を用い
た場合も同様である。即ち請求項5に記載するように、
使用する酸として、炭酸又は炭酸塩で調整された水溶液
を用いると、安全にpH調整ができ、処理後の除去も容
易であり、さらにステンレス等の素材にも使用できる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の活性炭の洗浄方法は、液
体又は気体中の不純物の吸着、触媒、触媒の担持担体、
或いは生物の担持体などの用途に用いられる活性炭の予
備洗浄として適用しても良いし、或いは各種用途に使用
することにより不純物等を吸着した活性炭の再生洗浄と
して適用しても良い。また、粒状の活性炭ばかりでな
く、繊維状やシート状、ハニカム構造などに立体成形さ
れたものにも適用できる。即ち本発明に適用される活性
炭は、用途履歴や形状等を何ら特定するものではなくど
のようなものにも適用できる。
【0011】本発明におけるヒドラジン化合物として
は、ヒドラジン水和物、硫酸ヒドラジン、りん酸ヒドラ
ジン、ヒドラジン一塩酸塩、ヒドラジン二塩酸塩などを
使用することができる。また、本発明におけるヒドロキ
シルアミン化合物としては、ヒドロキシルアミン、ヒド
ロキシルアミンの酸塩(塩酸、硫酸などの塩)を使用す
ることができる。
【0012】本発明における溶存酸素含有水は、溶存酸
素が1ppm以上であるが、この溶存酸素が1ppmに満たな
い場合には反応性が低下し、発生する窒素ガスが少ない
ことから洗浄効果が著しく低下する。溶存酸素量は予め
酸素含有ガス(例えば空気)を直接吹き込んだり、加圧
下で酸素を溶解することで調整することができる。
【0013】また、アルカリ雰囲気とするためにpHを
予め8.3以上に高めた水を導入するが、このpHが8.
3に満たない場合には水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、アンモニア等のアルカリ水溶液を用いてpH調整す
ることができる。また、ヒドラジン水和物を添加してp
H調整しても良い。
【0014】
【実施例】〔実施例1〕予め純水1L当たり、ヒドラジ
ン一水和物680mgを溶解し、還元剤溶液を調製した。
また、酸素を8mg as O2/L含ませた純水に、5%濃度
の水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを8.5に調
整した溶存酸素含有水を調製した。そして、活性炭1kg
を全量2Lのステンレス容器に採り、前記還元剤溶液を
加えて1時間放置し、上澄み液を捨てた。続いて前記溶
存酸素含有水を注ぎ、静かにスパーテルで撹拌した。即
座に反応が始まり、撹拌することで活性炭から次々に気
泡が発生した。5分間この操作を継続したところ、上澄
み液が真っ黒になったので、上澄み液を捨て、この操作
を再度繰り返した。最後に純水を2Lの標線まで満た
し、5分間スパーテルで撹拌し、この上澄み液を孔径
0.45μmのMFでろ過し、ろ紙を105℃の恒温槽で
19時間乾燥させた後、重量を測定した。結果を表1に
示した。
【0015】〔比較例1〕活性炭1kgを計量し、内径φ
50mm×高さ1.5mのアクリルカラムに充填し、純水を
400ml/hrの流量でカラム下部から上向流で2時間通
水した。通水後に活性炭を全量2Lのステンレス容器に
採り、純水を2Lの標線まで満たし、5分間スパーテル
で撹拌し、この上澄み液を孔径0.45μmのMFでろ過
し、ろ紙を105℃の恒温槽で19時間乾燥させた後、
重量を測定した。結果を表1に示した。
【0016】〔結果〕
【表1】 上表1より明らかなように本発明の実施例1では、従来
法(比較例1)と比較して上澄み液中の不純物及び微粉
炭を大幅に低減することができ、十分に洗浄された活性
炭が得られたことが確認された。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明の活性炭の洗
浄方法は、溶存酸素含有水と、ヒドラジン化合物又はヒ
ドロキシルアミン化合物との反応により、窒素ガスの気
泡を発生させ、この気泡の物理的な力を利用して活性炭
の表面や細孔内部の不純物や微粉炭を洗浄除去するもの
であり、簡便且つ効率良く優れた洗浄を実施できる。よ
り詳しくは従来のように洗浄に長時間を要することな
く、その後の活性炭を用いた処理に悪影響を及ぼす物質
を残存させることもなく、さらに粒状の活性炭ばかりで
なく、繊維状やシート状、ハニカム構造などに立体成形
された活性炭の洗浄にも適用でき、極めて実用的価値が
高いものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭を予めヒドラジン化合物、ヒドロ
    キシルアミン化合物の何れか1つ以上に接触させ、続い
    て溶存酸素が1ppm以上である水を導入し、撹拌又は流
    動させることにより、微粉炭や不純物を除去することを
    特徴とする活性炭の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 活性炭を予めヒドラジン化合物、ヒドロ
    キシルアミン化合物の何れか1つ以上に接触させ、続い
    てpHが8.3以上に調整され、且つ溶存酸素が1ppm以
    上である水を導入し、撹拌又は流動させることにより、
    微粉炭や不純物を除去することを特徴とする活性炭の洗
    浄方法。
  3. 【請求項3】 ヒドラジン化合物、ヒドロキシルアミン
    化合物の何れか1つ以上を含み、且つpHが8.3以上
    に調整され、さらに溶存酸素が1ppm以上である水を活
    性炭に導入し、撹拌又は流動させることにより、微粉炭
    や不純物を除去することを特徴とする活性炭の洗浄方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか一項に記載の洗浄
    を施した活性炭に、続いて酸を導入して活性炭のpHを
    調整することを特徴とする活性炭の洗浄方法。
  5. 【請求項5】 使用する酸は、炭酸又は炭酸塩で調整さ
    れた水溶液であることを特徴とする請求項4に記載の活
    性炭の洗浄方法。
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