JP2003182027A - 印刷用スキージ構造体および印刷装置 - Google Patents

印刷用スキージ構造体および印刷装置

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JP2003182027A
JP2003182027A JP2001386481A JP2001386481A JP2003182027A JP 2003182027 A JP2003182027 A JP 2003182027A JP 2001386481 A JP2001386481 A JP 2001386481A JP 2001386481 A JP2001386481 A JP 2001386481A JP 2003182027 A JP2003182027 A JP 2003182027A
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squeegee
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voids
head
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Natsuya Ishikawa
夏也 石川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク内のボイドを除去するためのいわゆる
保持時間をなくすかもしくは低減化することができ、印
刷時間の短縮を図ることができる印刷用スキージ構造体
および印刷装置を提供すること。 【解決手段】 減圧下において対象物16にインク14
を塗布して対象物16を用いて印刷物Pにインク14を
印刷し、その後減圧度を低下させることで圧力差を利用
してインク14中のボイドを除去する際に、対象物16
にインク14を塗布する印刷用スキージ構造体10であ
り、対象物16に沿って直線移動可能なスキージヘッド
34と、スキージヘッド34に設けられて直線移動する
ことでインク14を対象物16に塗布する塗布用スキー
ジ36と、スキージヘッド34に設けられて塗布用スキ
ージ36により対象物16上のインク14をスキージヘ
ッド34の移動により直線移動することにより、インク
14内のボイドをインク14の表層にさらすためのボイ
ド除去用スキージ40を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、減圧下において対
象物にインクを塗布して対象物を用いて印刷物にインク
を印刷し、その後減圧度を低下させることで圧力差を利
用してインク中のボイドを除去する際に、対象物にイン
クを塗布する印刷用スキージ構造体およびその印刷用ス
キージ構造体を有する印刷装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント基板等の回路基板に対して樹脂
製のパッケージを形成する場合には、半導体用途の樹脂
がインクとして回路基板に対してスクリーン印刷され
る。これによって、樹脂製のパッケージが回路基板に形
成され、低コストな樹脂製のパッケージを得ることがで
きる。このような樹脂製のパッケージを形成する方法で
は、インクをスクリーンに対して広げて塗布する場合
に、スキージを用いている。このスキージによりスクリ
ーン上にインクを広げて塗布する場合には、スキージを
移動しながらこのインクをスクリーン上に広げていくの
であるが、この広げたインクの中に周辺の空気を巻き込
んでしまったり、すでにインクの製造過程で含まれてい
るボイドが印刷時に含まれたまま回路基板に印刷される
ことがある。従って、回路基板上の樹脂製のパッケージ
にボイドが残存したままになってしまう。このように樹
脂製のパッケージを形成後にインク(樹脂)の中にボイ
ドが残存していると、その後インクを硬化形成する時の
加熱硬化工程において、ボイドが膨張拡大するために、
インクの表面近くのボイドによって、インク(樹脂)の
表面が凹凸状態になり、樹脂製のパッケージの形成精度
が悪くなり、外形寸法の精度が得られなくなるという現
象が生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような樹脂製のパ
ッケージ中のボイドの残存を低減する方法としては、い
わゆる真空印刷法とよばれる特許第3145959号や
特開2000−202988号公報に見られるような減
圧下でインク(樹脂)を回路基板に印刷することによ
り、減圧と大気圧の差圧を利用して、樹脂製のパッケー
ジの外にボイドを放出させる方法が提案されている。
【0004】図12と図13は従来の真空印刷法を示し
ている。スクリーン印刷機1000は、印刷機構部10
01とスクリーン1003および回路基板1005を収
容している。スクリーン印刷機1000の真空チャンバ
1007の中は高真空に減圧できるようにポンプ100
9を有している。印刷機構部1001は2枚のスキージ
1010,1011を有している。
【0005】図12の減圧調整ステップT1では、スク
リーン1003に対してスキージ1011が接してお
り、ヘッド1013がX1方向に移動することにより、
印刷ステップST2で示すようにスクリーン1003に
はインク1020が塗布される。このインク1020は
スクリーン1003を通じて回路基板1005の所定の
位置に印刷される。減圧調整ステップT1、印刷ステッ
プT2および次の脱気ステップT3のいずれにおいて
も、真空チャンバ1007内は高真空に減圧されてい
る。このような十分に減圧した高真空状態下において、
脱気ステップT3では、そのインク1020の状態を放
置してインク1020内のボイドを脱気する。
【0006】その後、図12の脱気ステップT3におい
てヘッド1013がX2方向に移動することにより、残
りのインク1020がスクリーン1003に広げて塗布
される。図13の印刷ステップT4において、減圧状態
を多少大気側に戻した中真空状態にして、高真空状態か
ら中真空状態におけるその差圧を利用して、高真空下の
印刷にて新たにインク1020の中に発生したボイド
を、図13の放置ステップT5において放置して脱気
後、大気開放ステップT6において真空チャンバ100
7の中を大気圧にする。これによって中真空状態と大気
圧状態の差圧を利用して、中真空状態下で新たに発生し
たボイドを潰すことにより、インク1020の印刷表面
性の向上を図ろうとしている。
【0007】この方法により、樹脂製のパッケージのボ
イドはある程度低減できるのであるが、樹脂自体の粘度
が高い場合には、樹脂の流動性が少ないためにボイドが
樹脂製のパッケージから抜けきるのに非常に多くの時間
を要したり、ボイドが相変わらず樹脂製のパッケージに
残存してしまったままの状態が生じてしまうことがあ
る。そこで本発明は上記課題を解消し、インク内のボイ
ドを除去するためのいわゆる保持時間をなくすかもしく
は低減化することができ、印刷時間の短縮を図ることが
できる印刷用スキージ構造体および印刷装置を提供する
ことを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、減圧
下において対象物にインクを塗布して前記対象物を用い
て印刷物に前記インクを印刷し、その後減圧度を低下さ
せることで圧力差を利用して前記インク中のボイドを除
去する際に、前記対象物に前記インクを塗布する印刷用
スキージ構造体であり、前記対象物に沿って直線移動可
能なスキージヘッドと、前記スキージヘッドに設けられ
て直線移動することで前記インクを前記対象物に塗布す
る塗布用スキージと、前記スキージヘッドに設けられて
前記塗布用スキージにより塗布された前記対象物上の前
記インクを前記スキージヘッドの移動により直線移動し
ていくことにより、前記インク内の前記ボイドを前記イ
ンクの表層にさらすためのボイド除去用スキージと、を
備えることを特徴とする印刷用スキージ構造体である。
【0009】請求項1では、スキージヘッドは対象物に
沿って直線移動可能である。塗布用スキージは、スキー
ジヘッドに設けられており、塗布用スキージは直線移動
することでインクを対象物に塗布する機能を有する。ボ
イド除去用スキージは、スキージヘッドに設けられてお
り、ボイド除去用スキージは、塗布用スキージにより塗
布された対象物上のインクをスキージヘッドの移動によ
り直線移動していくことによりインク内のボイドをイン
クの表面にさらすものである。これにより、スキージヘ
ッドを直線移動させるだけで、すでに塗布用スキージよ
り塗布されたインクは、ボイド除去用スキージによりイ
ンク中のボイドをそのインクの表層近くにさらすことが
でき、インク内のボイドはインクの中から除去すること
ができる。従って、従来必要であった印刷後にインクか
らボイドを抜くための保持時間をなくすか低減化するこ
とができ、従来の真空印刷法の欠点であった印刷時間の
短縮を図ることができる。
【0010】請求項2の発明は、請求項1に記載の印刷
用スキージ構造体において、前記塗布用スキージは、前
記スキージヘッドが第1方向に直線移動する際に前記イ
ンクを前記対象物に塗布する第1スキージと、前記ボイ
ド除去用スキージによる前記インク内のボイドの除去後
により前記スキージヘッドが前記第1方向とは反対の第
2方向に直線移動する際に前記インクの表層を平滑にす
る第2スキージと、を有する。請求項2では、塗布用ス
キージの第1スキージは、スキージヘッドが第1方向に
直線移動する際にインクを対象物に塗布する。塗布用ス
キージの第2スキージは、ボイド除去用スキージによる
インク内のボイドの除去後に、スキージヘッドが第2方
向に直線移動する際にインクの表層を平滑にする。これ
によって、ボイド除去用スキージがインク中のボイドを
インクの表層近くにさらした後に、インクの表層を平滑
にすることができ、印刷されたインクの表面の平滑化を
確実に行うことができる。
【0011】請求項3の発明は、請求項2に記載の印刷
用スキージ構造体において、前記ボイド除去用スキージ
は、前記第1スキージと前記第2スキージの間に配置さ
れている。
【0012】請求項4の発明は、請求項1に記載の印刷
用スキージ構造体において、前記ボイド除去用スキージ
の前記インクに接する部分には、凹凸部分が形成されて
いる。請求項4では、ボイド除去用スキージのインクに
接する部分の凹凸部分が、インクの表層にインク内のボ
イドをさらす作業を行う。
【0013】請求項5の発明は、請求項4に記載の印刷
用スキージ構造体において、前記凹凸部分は、波形また
はくし歯形状である。
【0014】請求項6の発明は、減圧下において対象物
にインクを塗布して前記対象物を用いて印刷物に前記イ
ンクを印刷し、その後減圧度を低下させることで圧力差
を利用して前記インク中のボイドを除去する際に、前記
対象物に前記インクを塗布する印刷用スキージ構造体を
有する印刷装置であり、前記印刷用スキージ構造体は、
前記対象物に沿って直線移動可能なスキージヘッドと、
前記スキージヘッドに設けられて直線移動することで前
記インクを前記対象物に塗布する塗布用スキージと、前
記スキージヘッドに設けられて前記塗布用スキージによ
り塗布された前記対象物上の前記インクを前記スキージ
ヘッドの移動により直線移動していくことにより、前記
インク内の前記ボイドを前記インクの表層にさらすため
のボイド除去用スキージと、を備えることを特徴とする
印刷装置である。
【0015】請求項6では、スキージヘッドは対象物に
沿って直線移動可能である。塗布用スキージは、スキー
ジヘッドに設けられており、塗布用スキージは直線移動
することでインクを対象物に塗布する機能を有する。ボ
イド除去用スキージは、スキージヘッドに設けられてお
り、ボイド除去用スキージは、塗布用スキージにより塗
布された対象物上のインクをスキージヘッドの移動によ
り直線移動していくことによりインク内のボイドをイン
クの表面にさらすものである。これにより、スキージヘ
ッドを直線移動させるだけで、すでに塗布用スキージよ
り塗布されたインクは、ボイド除去用スキージによりイ
ンク中のボイドをそのインクの表層近くにさらすことが
でき、インク内のボイドはインクの中から除去すること
ができる。従って、従来必要であった印刷後にインクか
らボイドを抜くための保持時間をなくすか低減化するこ
とができ、従来の真空印刷法の欠点であった印刷時間の
短縮を図ることができる。
【0016】請求項7の発明は、請求項6に記載の印刷
装置において、前記塗布用スキージは、前記スキージヘ
ッドが第1方向に直線移動する際に前記インクを前記対
象物に塗布する第1スキージと、前記ボイド除去用スキ
ージによる前記インク内のボイドの除去後により前記ス
キージヘッドが前記第1方向とは反対の第2方向に直線
移動する際に前記インクの表層を平滑にする第2スキー
ジと、を有する。請求項7では、塗布用スキージの第1
スキージは、スキージヘッドが第1方向に直線移動する
際にインクを対象物に塗布する。塗布用スキージの第2
スキージは、ボイド除去用スキージによるインク内のボ
イドの除去後に、スキージヘッドが第2方向に直線移動
する際にインクの表層近くに平滑にする。これによっ
て、ボイド除去用スキージがインク中のボイドをインク
の表層をさらした後にインクの表層を平滑にすることが
でき、印刷されたインクの表面の平滑化を確実に行うこ
とができる。
【0017】請求項8の発明は、請求項7に記載の印刷
装置において、前記ボイド除去用スキージは、前記第1
スキージと前記第2スキージの間に配置されている。
【0018】請求項9の発明は、請求項6に記載の印刷
装置において、前記ボイド除去用スキージの前記インク
に接する部分には、凹凸部分が形成されている。請求項
9では、ボイド除去用スキージのインクに接する部分の
凹凸部分が、インクの表層にインク内のボイドをさらす
作業を行う。
【0019】請求項10の発明は、請求項9に記載の印
刷装置において、前記凹凸部分は、波形またはくし歯形
状である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0021】図1と図2は、本発明の印刷用スキージ構
造体10を有する印刷装置の好ましい実施の形態を示し
ている。図1は、印刷装置100により印刷する工程の
うちの減圧調整ステップST1と印刷ステップST2を
示しており、図2は、印刷ステップST3および大気開
放ステップST4を示している。本発明の印刷装置10
0を用いることで、従来の真空印刷法における減圧調整
ステップから大気開放ステップまでの合計6ステップに
比べて、図1と図2に示す減圧調整ステップST1から
大気開放ステップST4までの合計4ステップにするこ
とができる。図1と図2に示す印刷装置100は、真空
チャンバ8、印刷用スキージ構造体10、搭載部12、
スクリーン16、ガイド部18、および減圧用の真空ポ
ンプ20を有している。
【0022】図1と図2において、インク14は、半導
体用途に用いられる樹脂である。スクリーン16は、基
板Pの上に平行に配置されるものであり、スクリーン1
6はインクを塗布する対象物の一例である。基板Pはス
クリーン16の真下に位置しており、この基板Pは搭載
部12に搭載される。基板Pの所定箇所にはスクリーン
16の穴を通じてインク14が印刷されるようになって
いて、基板Pは印刷物に相当する。基板Pは、図3に示
すようにたとえば電子部品24が搭載された回路基板で
ある。インク14は、スクリーン16の所定位置の穴1
6Aを通じて、図3(A)から図3(B)に示すよう
に、基板Pの電子部品24の間にインク14をたとえば
絶縁用の樹脂として充填する機能を有している。
【0023】図4は、図1と図2に示す印刷装置100
の印刷用スキージ構造体10の構造を拡大して示してい
る。図4のガイド部18はレール状の部材であり、図4
と図1に示すように搭載部12に対して平行にX1,X
2に沿って設けられている。印刷用スキージ構造体10
は、アクチュエータ30を作動することによりガイド部
18に沿って、X1方向とX2方向に直線移動可能であ
る。X2方向はX1方向と反対方向である。印刷用スキ
ージ構造体10はスキージヘッド34と、塗布用スキー
ジ36およびボイド除去用スキージ40を有している。
塗布用スキージ36は、一例として第1スキージ44と
第2スキージ46を有している。ボイド除去用スキージ
40は、第1スキージ44と第2スキージ46の間に配
置されている。
【0024】スキージヘッド34の中には、アクチュエ
ータとしてのシリンダ50,52,54が内蔵されてい
る。このシリンダ50,52,54はたとえばエアーシ
リンダを用いることができ、シリンダ50は第1スキー
ジ44をZ方向に上下動するためのものであり、シリン
ダ52は第2スキージ46をZ方向に上下動するもので
あり、そしてシリンダ54はボイド除去用スキージ40
をZ方向に上下動するものである。図4に示す状態で
は、すでに第1スキージ44、第2スキージ46および
ボイド除去用スキージ40が最も下に下がった状態にな
っており、この場合にはシリンダ50,52,54のそ
れぞれのストッパ50A,52Aおよび54Aがスキー
ジヘッド34の上端部34Aに突き当たっている。
【0025】各シリンダ50,52,54が制御部11
0の指令により作動すると、第1スキージ44、第2ス
キージ46およびボイド除去用スキージ40が、Z1方
向に上昇することにより、第1スキージ44、第2スキ
ージ46およびボイド除去用スキージ40は、別々にス
クリーン16から離れる。図4に示す状態では、第1ス
キージ44の下端部44Aと第2スキージ46の下端部
46Aおよびボイド除去用スキージ40の下端部40A
がスクリーン16に接している。
【0026】塗布用スキージ36の第1スキージ44
は、スキージヘッド34がX1(第1方向に相当する)
に直線移動する際に、インク14を対象物であるスクリ
ーン16の上面に塗布する機能を有している。ボイド除
去用スキージ40は、X1方向に第1スキージ44がイ
ンク14をスクリーン16の上面に塗布した直後に、X
1方向にインク14の上を掻いていくことによりインク
内のボイドをインクの表面又はインクの表面近くにさら
す機能を有している。第2スキージ46は、スキージヘ
ッド34がX2方向(第2方向に相当する)に直線移動
する際に、すでにボイド除去用スキージ40によりやや
荒れているインクの表層を平滑にする機能を有してい
る。アクチュエータ30および上述したシリンダ50,
52,54は、制御部110により動作が制御される。
【0027】図5は、第1スキージ44と第2スキージ
46の構成例を示している。第1スキージ44と第2ス
キージ46の下端部44A,46Aは、細長い長方形状
の平坦面44B,46Bを有している。これに対して図
4に示すボイド除去用スキージ40は、図6に示すよう
に下端部40Aには、波形部分40Bを有している。こ
の波形部分40Bは、ボイド除去用スキージ40の幅W
方向に沿って連続して形成されている。
【0028】次に、図1と図2を参照しながら印刷装置
100を用いて基板Pに対してインク14を印刷する印
刷工程について説明する。真空チャンバ8の中には搭載
部12の上に基板Pが搭載されている。図1と図2に示
すスクリーン16は、スクリーン版とも呼ばれており、
たとえば0.8mmの厚みのステンレス板を用いること
ができる。スクリーン16の端の部分には、インク14
が所定量置かれている。このインク14は、真空印刷用
の樹脂である。真空印刷用の樹脂としては、たとえば無
溶剤タイプの液状樹脂であればよく、樹脂としてはエポ
キシ系樹脂にシリカフィラーを入れて樹脂のガラス転移
点温度を上昇させて、耐熱性と信頼性を向上させたもの
が一般的に使われる。しかしエポキシ系樹脂にフィラー
を入れたことにより樹脂の粘度が高くなっており、通常
たとえば樹脂は50Pa・s〜200Pa・s程度の高
粘度なものになっている。このために、印刷時には樹脂
の流動性が悪く樹脂中のボイドが抜けにくいものとなっ
ている。
【0029】図1の減圧調整ステップST1において、
印刷用スキージ構造体10のスキージヘッド34には、
図4にも示すように、第1スキージ44、第2スキージ
46およびボイド除去用スキージ40の合計3つのスキ
ージが着脱可能にセッティングされている。真空ポンプ
20が作動すると、真空チャンバ8の内部はたとえば4
0Paまで減圧した状態で高真空状態に保持される。第
1スキージ44と第2スキージ46はたとえばウレタン
樹脂により作られた平スキージであるが、まず第1スキ
ージ44を用いて、インク14をスクリーン16の上に
塗布していく。この場合には、図1の減圧調整ステップ
ST1から印刷ステップST2に示すように、第1スキ
ージ44とボイド除去用スキージ40は下降した状態に
なり、第2スキージ46は上昇した状態である。
【0030】図1の減圧調整ステップST1において、
スキージヘッド34がX1方向に直線移動することによ
り、第1スキージ44がインク14をスクリーン16の
上に広げて塗布していく。これにより、インク14は図
3のスクリーン16の穴16Aを介して、基板Pの所定
の位置に充填されていく。図1の印刷ステップST2の
ように、第1スキージ44がインク14をスクリーン1
6に印刷していくと同時に、その後側のボイド除去用ス
キージ40がインク(樹脂)14を掻くことによって、
インク14の表面又は表面近くに凹凸の筋を付けてい
く。これによって、印刷されたインク14の表面積を増
して、インク14内にあるボイドをインク(樹脂)の表
層又は表層近くにさらすことにより、インク(樹脂)中
のボイドを、短時間に脱気、すなわち抜いていくことが
できる。
【0031】次に、図2の印刷ステップST3に移る
と、スキージヘッド34がX2の方向に戻っていく場合
には、第1スキージ44とボイド除去用スキージ40が
上昇し、第2スキージ46が下がった状態になる。第2
スキージ46は、ボイド除去用スキージ40によりすで
に掻くことによって表面に凹凸が付いたインク(樹脂)
14の表面を平滑にしていく。印刷ステップST3の状
態では、真空チャンバ8内を高真空状態から中真空状態
に減圧して、その差圧により、図1の印刷ステップST
2から図2の印刷ステップST3の過程において、イン
クの表層近くのボイドをより簡単に脱気することができ
る。その後、図2の大気開放ステップST4において
は、真空チャンバ8内を大気圧に戻すことにより、イン
ク中に残存していたボイドもさらに圧力差により潰され
ずに無くすことができる。
【0032】図1と図2に示す本発明の印刷装置100
を用いた真空印刷方法によれば、次のようなメリットが
ある。本発明の実施の形態のボイド低減用又はボイド除
去用のスキージは、従来のスキージヘッド部に付加する
形で取り付けることができるので、第1スキージがイン
クを印刷した直後にボイド除去用スキージが印刷面を掻
いてボイドを低減させることができる。従来の真空印刷
法では樹脂中のボイドは樹脂外に出るために高粘度の樹
脂中をゆっくり移動することから、印刷後ボイドを抜く
ための時間が長く必要であった。しかし本発明の実施の
形態のボイド除去用スキージを付加して印刷することに
より、印刷しながら同時にボイドを低減することが可能
となり、真空印刷法の欠点であった印刷時間がかかるこ
とを改善しうるものである。
【0033】本発明の実施の形態の真空方式の印刷装置
を減圧状態にして樹脂を印刷することにより、通常のス
キージにて樹脂を基板上に平坦に印刷して、その後ボイ
ド除去用スキージの凸部が印刷された樹脂内部に深く入
り込み樹脂表面に凹凸をつける。このことにより、印刷
された樹脂の表面積を増し、樹脂内部にあるボイドを樹
脂表層又は表層近くにさらすことにより、印刷を行いな
がら同時に樹脂中のボイドを短時間に抜くことを可能と
したものである。
【0034】本発明のボイド除去用スキージを、スキー
ジヘッドの通常のスキージに付加することで、従来の真
空印刷では印刷後ボイドを抜くまでに必要であった保持
時間をなくすかもしくは低減化することができ、従来の
真空印刷法の欠点であった印刷時間の短縮をはかること
ができる。
【0035】ところで本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではない。図7は、ボイド除去用スキージ40
の別の実施の形態を示している。このボイド除去用スキ
ージ40の下端部40Aには、くし歯形部分140Bを
有している。このくし歯形部分140Bは、ボイド除去
用スキージ40の幅方向Wに沿って連続して形成されて
いる。
【0036】図8〜図10は、ボイド除去用スキージ4
0のさらに別の実施の形態を示している。これらのボイ
ド除去用スキージ40の下端部40Aには、図8ではた
とえば山形部分240Bを有している。図9のボイド除
去用スキージ40では、たとえば半円形状部分あるいは
U字形部分340Bを有している。図10のボイド除去
用スキージ40では、くし歯形部分よりはやや間隔の広
い矩形波形部分440Bを有している。図6〜図10に
示す各波形部分、くし歯形部分、山形部分、U字形部分
および矩形波形部分は、本発明における凹凸部分に相当
する。
【0037】図11は、本発明のさらに別の実施の形態
を示している。図11の実施の形態は、図4と対応して
図示しており、スキージ構造体10のスキージヘッド4
34は、シリンダ440とアクチュエータ500を有し
ている。スキージヘッド434はガイド部18に沿って
X1とX2方向に移動可能である。塗布用スキージ53
6は、図4の塗布用スキージ36に代えて設けられてい
るものであり、カートリッジタイプのスキージである。
塗布用スキージ536の中には、インク14が所定量収
容されている。塗布用スキージ536は、アクチュエー
タ500の作動により、Z方向に上下動可能である。
【0038】シリンダ440はボイド除去用スキージ4
0を着脱可能に装着していて、Z方向に上昇可能であ
る。このボイド除去用スキージ40は、図4のボイド除
去用スキージ40と同じものである。塗布用スキージ5
36は、X1方向に移動することにより、内部のインク
14を供給口560からスクリーン16の上面に対して
塗布することができる。このように塗布されたインク1
4は、ボイド除去用スキージ40によりその表層を掻い
ていくことができ、そのボイド除去用スキージ40の機
能は図4のボイド除去用スキージ40の機能と同じであ
る。図11に示すスキージ構造体10は、図1と図2に
示す印刷装置100に適用することができる。
【0039】ところで本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではない。上述した実施の形態において、塗布
用スキージは第1スキージと第2スキージから構成され
ているが、第1スキージのみであっても勿論構わない。
印刷物は回路基板に限らず他の種類のものであっても構
わない。対象物はスクリーン版に限らず他の種類のも
の、たとえばマスクプレートであっても構わない。この
マスクプレートは、所定の位置に細いインクの案内部分
を有しているものである。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インク内のボイドを除去するためのいわゆる保持時間を
なくすかもしくは低減化することができ、印刷時間の短
縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷用スキージ構造体を有する印刷装
置の好ましい実施の形態を示しており、減圧調整ステッ
プST1と印刷ステップST2を示している。
【図2】本発明の印刷用スキージ構造体を有する印刷装
置において印刷ステップST3と大気開放ステップST
4を示している。
【図3】基板に対してスクリーンを用いてインクを印刷
して充填する様子を示す図。
【図4】スキージ構造体等を示す図。
【図5】スキージ構造体の塗布用スキージの第1スキー
ジと第2スキージの形状例を示す図。
【図6】ボイド除去用スキージの形状例を示す図。
【図7】ボイド除去用スキージの別の形状例を示す図。
【図8】ボイド除去用スキージのさらに別の形状例を示
す図。
【図9】ボイド除去用スキージのさらに別の形状例を示
す図。
【図10】ボイド除去用スキージのさらに別の形状例を
示す図。
【図11】スキージ構造体のさらに別の実施の形態を示
す図。
【図12】従来のスクリーン印刷機による減圧調整ステ
ップと印刷ステップおよび脱気ステップを示す図。
【図13】従来のスクリーン印刷機による印刷ステップ
と放置ステップおよび大気開放ステップを示す図。
【符号の説明】
10・・・印刷用スキージ構造体、14・・・インク
(樹脂)、16・・・スクリーン(対象物)、34・・
・スキージヘッド、36・・・塗布用スキージ、40・
・・ボイド除去用スキージ、44・・・第1スキージ、
46・・・第2スキージ、100・・・印刷装置、P・
・・基板(印刷物)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧下において対象物にインクを塗布し
    て前記対象物を用いて印刷物に前記インクを印刷し、そ
    の後減圧度を低下させることで圧力差を利用して前記イ
    ンク中のボイドを除去する際に、前記対象物に前記イン
    クを塗布する印刷用スキージ構造体であり、 前記対象物に沿って直線移動可能なスキージヘッドと、 前記スキージヘッドに設けられて直線移動することで前
    記インクを前記対象物に塗布する塗布用スキージと、 前記スキージヘッドに設けられて前記塗布用スキージに
    より塗布された前記対象物上の前記インクを前記スキー
    ジヘッドの移動により直線移動していくことにより、前
    記インク内の前記ボイドを前記インクの表層にさらすた
    めのボイド除去用スキージと、 を備えることを特徴とする印刷用スキージ構造体。
  2. 【請求項2】 前記塗布用スキージは、前記スキージヘ
    ッドが第1方向に直線移動する際に前記インクを前記対
    象物に塗布する第1スキージと、前記ボイド除去用スキ
    ージによる前記インク内のボイドの除去後により前記ス
    キージヘッドが前記第1方向とは反対の第2方向に直線
    移動する際に前記インクの表層を平滑にする第2スキー
    ジと、を有する請求項1に記載の印刷用スキージ構造
    体。
  3. 【請求項3】 前記ボイド除去用スキージは、前記第1
    スキージと前記第2スキージの間に配置されている請求
    項2に記載の印刷用スキージ構造体。
  4. 【請求項4】 前記ボイド除去用スキージの前記インク
    に接する部分には、凹凸部分が形成されている請求項1
    に記載の印刷用スキージ構造体。
  5. 【請求項5】 前記凹凸部分は、波形またはくし歯形状
    である請求項4に記載の印刷用スキージ構造体。
  6. 【請求項6】 減圧下において対象物にインクを塗布し
    て前記対象物を用いて印刷物に前記インクを印刷し、そ
    の後減圧度を低下させることで圧力差を利用して前記イ
    ンク中のボイドを除去する際に、前記対象物に前記イン
    クを塗布する印刷用スキージ構造体を有する印刷装置で
    あり、 前記印刷用スキージ構造体は、 前記対象物に沿って直線移動可能なスキージヘッドと、 前記スキージヘッドに設けられて直線移動することで前
    記インクを前記対象物に塗布する塗布用スキージと、 前記スキージヘッドに設けられて前記塗布用スキージに
    より塗布された前記対象物上の前記インクを前記スキー
    ジヘッドの移動により直線移動していくことにより、前
    記インク内の前記ボイドを前記インクの表層にさらすた
    めのボイド除去用スキージと、 を備えることを特徴とする印刷装置。
  7. 【請求項7】 前記塗布用スキージは、前記スキージヘ
    ッドが第1方向に直線移動する際に前記インクを前記対
    象物に塗布する第1スキージと、前記ボイド除去用スキ
    ージによる前記インク内のボイドの除去後により前記ス
    キージヘッドが前記第1方向とは反対の第2方向に直線
    移動する際に前記インクの表層を平滑にする第2スキー
    ジと、を有する請求項6に記載の印刷装置。
  8. 【請求項8】 前記ボイド除去用スキージは、前記第1
    スキージと前記第2スキージの間に配置されている請求
    項7に記載の印刷装置。
  9. 【請求項9】 前記ボイド除去用スキージの前記インク
    に接する部分には、凹凸部分が形成されている請求項6
    に記載の印刷装置。
  10. 【請求項10】 前記凹凸部分は、波形またはくし歯形
    状である請求項9に記載の印刷装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010283047A (ja) * 2009-06-03 2010-12-16 Denso Corp 印刷構造体の製造方法
KR101145530B1 (ko) 2009-09-04 2012-05-14 가부시끼가이샤 옵토니쿠스 세이미쯔 스퀴지 및 스퀴지 조립체
JP2017024286A (ja) * 2015-07-23 2017-02-02 本田技研工業株式会社 印刷装置
JP2018187858A (ja) * 2017-05-09 2018-11-29 株式会社村田製作所 スクリーン印刷装置

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