JP2016185597A - 印刷装置および印刷方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 真空中で孔版印刷を行うのに際して、稼働率低下や印刷品質低下を伴わずに、供給された印刷材を有効に利用することが出来る印刷装置および印刷方法を提供すること。
【解決手段】 真空チャンバー内で、孔版を用いて、被印刷物に対して印刷材を印刷する印刷装置であって、孔版上に印刷材を供給する印刷材供給手段と、往路印刷を行う往路用スキージと、復路印刷を行う復路用スキージと、孔版上で前記復路用スキージの幅より外側に広がった印刷材を回収する印刷材回収スキージを備えたことを特徴とする印刷装置および印刷方法を提供する。
【選択図】 図2
【解決手段】 真空チャンバー内で、孔版を用いて、被印刷物に対して印刷材を印刷する印刷装置であって、孔版上に印刷材を供給する印刷材供給手段と、往路印刷を行う往路用スキージと、復路印刷を行う復路用スキージと、孔版上で前記復路用スキージの幅より外側に広がった印刷材を回収する印刷材回収スキージを備えたことを特徴とする印刷装置および印刷方法を提供する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、孔版印刷により電子部品の樹脂封止や回路基板への樹脂充填を行う、印刷装置および印刷方法に関するものである。
回路基板上の電子部品の樹脂封止や回路基板の孔内に導電性ペースト等を充填するために、絶縁性樹脂ペーストや導電性ペースト等を印刷材とした孔版印刷が行われている。孔版印刷は、印刷材を孔版上に供給した後に、孔版上のスキージを動かすことにより、孔版の孔内に印刷材を押し込むものであるが、印刷材として粘度の高い樹脂を用いた場合など、スキージの1回の動作で、孔内を樹脂で埋め尽くすのが困難な場合もある。このため、樹脂封止や樹脂充填に用いる孔版印刷装置では、複数回のスキージ動作が望ましく、往路用スキージと復路用スキージによる交互動作を行う構成になっているものが多い。
また、電子部品の樹脂封止や回路基板への樹脂充填においては、電子機器の信頼性の観点から、封止樹脂および充填樹脂にボイドが存在することは好ましくない。そのため、孔版印刷を真空雰囲気下で行う真空印刷装置の普及も進んでいる。特に、真空雰囲気下での複数回の孔版印刷の間で真空度を下げる(大気圧に近づける)、真空差圧充填法を用いることにより、ボイドが少なく表面の平坦性に優れた樹脂封止および樹脂充填が可能になっている(特許文献1)。
往路用スキージと復路用スキージを有する真空印刷装置の一例を図5に示す。図5の真空印刷装置100を用いた孔版印刷は、図6〜図7のようにして行われる。すなわち、印刷材供給手段3で孔版6上に印刷材Pを供給(図6(a))した後に、往路用スキージ4をスキージ走行軸9に沿って走行させて(図6(b)〜図6(d))往路印刷を行ってから、復路用スキージ5を走行軸9に沿って往路用スキージ4と反対方向に走行させて(図7(a)〜図7(c))復路印刷を行って、被印刷物Wの孔版6の孔部分に該当する箇所に印刷材Pを塗布するものである。なお、往路印刷を行う際は復路用スキージ5は孔版6上の印刷材Pに接触しない高さになり、復路印刷を行う際は往路用スキージ4は孔版6上の印刷材Pに接触しない高さになっており、往路印刷では往路用スキージ4のみが機能し、復路印刷では復路用スキージ5のみが機能している。
ところで、図6に示した往路印刷を上から見た状態を図8に示すが、孔版6上に印刷材Pが供給された状態(図8(a))に対し、往路印刷を行うことにより(図8(b)〜図8(d))、印刷材Pが往路用スキージ4両端から外側に広がり残存していることが判る。復路用スキージ5が往路用スキージ4と同じ形状の場合、往路でスキージ幅より外側に広がった印刷材Pを利用することも回収することもできない(図9(e)〜図9(g))。このように、一旦スキージの両端から外側に広がった印刷材Pは、真空チャンバー内を大気開放してからでないと回収することはできず、回収に要する手間のための印刷装置としての稼働率を低下させる要因となっていた。
一方、稼働率を低下させないため、スキージの両端から外側に広がった印刷材Pの回収を行わない場合は、スキージの両端から外側に広がった印刷材Pは無駄となり、廃棄物量の増加およびコストアップが問題となっていた。
この対策として、図10(a)に示すようにスキージ(往路用スキージ4および復路用スキージ5)の両端部に堰26(堰26a、堰26b)を設けて、印刷材Pが復路用スキージの幅以上に広がることを抑制することは可能である。しかし、スキージと堰26が接触あるいは隙間が小さいと、スキージの移動に抵抗を生じ、印刷品質に悪影響を及ぼすことがある。一方、スキージと堰26の隙間が大きいと、堰26を設置する手間に対し、印刷材Pを充分回収できない。
本発明は、上記問題に鑑みて成されたものであり、真空中で孔版印刷を行うのに際して、稼働率低下や印刷品質低下を伴わずに、供給された印刷材を有効に利用することが出来る印刷装置および印刷方法を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
真空チャンバー内で、孔版を用いて、被印刷物に対して印刷材を印刷する印刷装置であって、孔版上に印刷材を供給する印刷材供給手段と、往路印刷を行う往路用スキージと、復路印刷を行う復路用スキージと、孔版上で前記復路用スキージの幅より外側に広がった印刷材を回収する印刷材回収スキージを備えたことを特徴とする。
真空チャンバー内で、孔版を用いて、被印刷物に対して印刷材を印刷する印刷装置であって、孔版上に印刷材を供給する印刷材供給手段と、往路印刷を行う往路用スキージと、復路印刷を行う復路用スキージと、孔版上で前記復路用スキージの幅より外側に広がった印刷材を回収する印刷材回収スキージを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の印刷装置であって、
前記印刷材回収スキージは、前記復路用スキージの幅方向両端部の外側に設けられ、復路印刷の際に、前記復路用スキージと連動して移動し、回収した印刷材を往路印刷開始側に集積する機能を有していることを特徴とする。
前記印刷材回収スキージは、前記復路用スキージの幅方向両端部の外側に設けられ、復路印刷の際に、前記復路用スキージと連動して移動し、回収した印刷材を往路印刷開始側に集積する機能を有していることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の印刷装置であって、
前記印刷材回収スキージが往路印刷開始部に近接した段階で、前記印刷材回収スキージが、回収した印刷材を前記復路用スキージの幅方向内側に向けて集積する機能を有していることを特徴とする。
前記印刷材回収スキージが往路印刷開始部に近接した段階で、前記印刷材回収スキージが、回収した印刷材を前記復路用スキージの幅方向内側に向けて集積する機能を有していることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の印刷装置であって、
前記回収用スキージの外側に印刷材が広がることを抑制するための堰を孔版上に設けたことを特徴とする。
前記回収用スキージの外側に印刷材が広がることを抑制するための堰を孔版上に設けたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、
真空雰囲気下で、孔版を用いて、被印刷物に対して印刷材を印刷する印刷方法であって、孔版上に印刷材を供給する工程と、往路用スキージを用いて往路印刷を行う工程と、復路用スキージを用いて復路印刷を行う工程とからなり、前記復路印刷工程の際に、孔版上で復路用スキージの幅より外側に広がった印刷材を印刷材回収スキージを用いて回収することを特徴とする。
真空雰囲気下で、孔版を用いて、被印刷物に対して印刷材を印刷する印刷方法であって、孔版上に印刷材を供給する工程と、往路用スキージを用いて往路印刷を行う工程と、復路用スキージを用いて復路印刷を行う工程とからなり、前記復路印刷工程の際に、孔版上で復路用スキージの幅より外側に広がった印刷材を印刷材回収スキージを用いて回収することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の印刷方法であって、
前記印刷材回収スキージを、前記復路用スキージの幅方向両端部の外側に設け、復路印刷の際に、前記復路用スキージと連動して移動させ、回収した印刷材を往路印刷開始側に集積することを特徴とする。
前記印刷材回収スキージを、前記復路用スキージの幅方向両端部の外側に設け、復路印刷の際に、前記復路用スキージと連動して移動させ、回収した印刷材を往路印刷開始側に集積することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の印刷方法であって、
前記印刷材回収スキージが往路印刷開始部に近接した段階で、前記印刷材回収スキージが、回収した印刷材を前記復路用スキージの幅方向内側に向けて集積することを特徴とする。
前記印刷材回収スキージが往路印刷開始部に近接した段階で、前記印刷材回収スキージが、回収した印刷材を前記復路用スキージの幅方向内側に向けて集積することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項5から請求項7のいずれかに記載の印刷方法であって、
前記回収用スキージの外側に印刷材が広がることを抑制するための堰を孔版上に設けたことを特徴とする。
前記回収用スキージの外側に印刷材が広がることを抑制するための堰を孔版上に設けたことを特徴とする。
本発明により、真空中で孔版印刷を行うのに際して、印刷動作と同時に、印刷用スキージとは別の印刷材回収スキージを動作させることで、稼働率低下や印刷品質低下を伴わずに供給された印刷材を有効に利用することが出来る。
本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係る実施形態である印刷装置1である。図1に示す印刷装置1は被印刷物Wに印刷材Pを印刷するものである。ここで、被印刷物Wとしては、半導体チップを搭載した配線基板や、貫通孔または/および非貫通孔を有する配線基板(主に多層配線基板)等が用いられる。また、印刷材Pとしては、フィラーを混入したエポキシ樹脂等の液状樹脂、エポキシ樹脂をバインダーとして金属微粒子を分散させた導電性ペースト、ハンダペースト等が用いられる。
図1は、本発明に係る実施形態である印刷装置1である。図1に示す印刷装置1は被印刷物Wに印刷材Pを印刷するものである。ここで、被印刷物Wとしては、半導体チップを搭載した配線基板や、貫通孔または/および非貫通孔を有する配線基板(主に多層配線基板)等が用いられる。また、印刷材Pとしては、フィラーを混入したエポキシ樹脂等の液状樹脂、エポキシ樹脂をバインダーとして金属微粒子を分散させた導電性ペースト、ハンダペースト等が用いられる。
印刷装置1では、真空チャンバー2、印刷材供給手段3、往路用スキージ4、復路用スキージ5、印刷材回収スキージ15、孔版6、孔版ホルダ7、テーブル8、スキージ走行軸9、真空ポンプ10、バルブ11および制御装置12を備えている。図2では印刷装置1の真空チャンバー2内を上方から見た状態を示しており(スキージ走行軸9は図示せず)、図1では図示していない堰16も示している。図2において、復路印刷進行方向右側にある印刷材回収スキージ15を印刷材回収スキージ15a、復路印刷進行方向左側にある印刷材回収スキージ15を回収スキージ15bとしている。同様に、堰16についても、復路印刷進行方向右側(左側)にあるものを堰16a(堰16b)としている。なお、左右の区別が不要な際は、印刷材回収スキージ15、堰16のように表記する。
以下の説明では、往路用スキージ4および復路用スキージ5が移動する方向をX軸方向、孔版6が形成する面内でX軸と直交する方向をY軸方向、孔版6が形成する面の法線方向をZ軸方向として説明する。
真空チャンバー2は、印刷材供給手段3、往路用スキージ4、復路用スキージ5、印刷材回収スキージ15、孔版6、孔版ホルダ7、テーブル8およびスキージ走行軸9を収納可能な密閉空間を形成するものである。真空チャンバー2は、内部を真空状態にした時の、内外の圧力差に耐える構造、材料によって構成されるが、内部を目視観察できる透明な樹脂やガラスから成る窓部を備えていることが望ましい。
印刷材供給手段3は、孔版6上に印刷材Pを供給するものであり、印刷材Pを貯留した貯留タンク、貯留タンク内の印刷材Pを圧送する圧送ポンプ、及び圧送された印刷材Pを吐出するシリンジを備えているが、図1ではシリンジ部分を図示している。なお、印刷材供給手段3のシリンジは上から見ると図2のような形状になっており、シリンジから印刷材Pを吐出しながらY軸方向に移動することで、図8(a)に示したような範囲に印刷材Pを供給している。印刷材Pとしては、フィラーを混入したエポキシ樹脂等の液状樹脂、エポキシ樹脂をバインダーとして金属微粒子を分散させた導電性ペースト、ハンダペースト等が用いられる。
往路用スキージ4および復路用スキージ5は、孔版6上の印刷材Pを孔版6の孔6H(図2参照)内に押し込む機能を有しており、往路用スキージ4が印刷材Pを孔版6の孔6Hに押し込む工程を往路印刷、復路用スキージ5が印刷材Pを孔版6の孔6H内に押し込む工程を復路印刷とする。往路印刷と復路印刷は同じX軸方向に沿って行われるが、往路印刷と復路印刷では進行方向が180℃異なる。なお、本明細書においては、印刷材供給手段3が所定位置で供給した状態の印刷材Pを孔版6の孔6H内に押し込む方向を往路印刷方向としている。また、印刷装置1は、往路印刷で復路用スキージ5が印刷材Pに接触しない高さに待避し、復路印刷で往路用スキージ4が印刷材Pに接触しない高さに待避する機能を有している。
往路用スキージ4は、孔版6と接触する部分の幅が、図2に示すように、孔6Hが形成されている領域のY軸方向最大範囲EW以上ある。
復路用スキージ5も、孔版6と接触する部分の幅が、孔6Hが形成されている領域のY軸方向最大範囲EW以上ある。図2では、往路用スキージ4と復路用スキージ5の孔版6と接触する部分の幅が同じになっているが、異なっていてもよい。
印刷材回収スキージ15は、復路用スキージ5の幅方向両端部の外側に残存する印刷材Pを往路印刷開始側に移動させるものであり、図2に示すように、復路用スキージ5の幅方向両端部近傍に設けられ、復路印刷の際に下部が孔版6の表面に接触する高さとなり、往路印刷の際には印刷材Pに接触しない高さに待避している。
往路用スキージ4お、復路用スキージ5および印刷材回収スキージ15の材質は、ともに、印刷材Pの粘度等の特性に応じて適したものを選ぶが、硬度としては60〜90度の範囲になる。
孔版6は、ステンレス鋼等の金属を材質として厚さ0.05mm〜2mmを有する金属薄板からなり、目的とする印刷パターンに応じた孔6Hを備える。なお、図2において、EWは孔版6上の孔6Hが形成されているY軸方向最大範囲を表している。
堰16は、孔版6上に設けられるが、磁石等を用いて孔版6に付け外し可能にしても良い。堰16は、印刷材回収スキージ15の外側端部が通過する経路の外側に設けてあり、高さは1mm〜10mmの範囲である。堰16の材質としては、金属、セラミックス、プラスチック、ゴム等を用いることができるが、材質に応じて適正な厚みは異なる。
孔版ホルダ7はステンレス鋼等の金属を材質として、高さ1cm〜2cm程度の堰を形成するように孔版6にに取り付けられ、被印刷物W上に孔版6を固定している。
テーブル8は、被印刷物Wを水平に載置する載置面を有しており、載置面は充分な平面度を有するように加工されている。また、必要に応じて被印刷物Wを吸着保持するための微小な吸着孔を多数備えてもよい。
スキージ走行軸9は、往路用スキージ4および復路用スキージ5スキージ15の移動方向をX軸方向に規制するものであり、剛性の高い材質によって構成されている。また、往路用スキージ4および復路用スキージ5は、図示しない駆動機構により、スキージ走行軸9に沿ってX軸方向を移動するとともに上下移動も行う。
印刷材回収スキージ15は、復路用スキージ5と連動してスキージ走行軸9に沿ったX軸方向を移動するが、復路用スキージ5と印刷材回収スキージ15の相対位置および方向を変化させる機能も駆動機構は有している。
真空ポンプ10は真空チャンバー2内を真空にする装置であり、真空ポンプ10が稼働してバルブ11が開くことにより、真空チャンバー2内は減圧され真空状態となる。
制御装置12は、タッチパネル等の入出力装置、メモリチップやマイクロプロセッサなどを主体としたハードウエア、このハードウエアを動作させるためのコンピュータプログラムを組み込んだハードディスク装置、及びデータ通信を行うインターフェイスなどから構成される。制御装置12は、印刷材供給手段3、往路用スキージ4と復路用スキージと印刷材回収スキージ15を移動させる駆動部、真空ポンプ10、バルブ11等に接続して、各々の制御を行う。
以下、図3と図4を用いて、印刷装置1により復路印刷時に印刷材を回収する過程について説明する。図3および図4は、印刷装置1の真空チャンバー2内をZ軸方向から眺めた図であり、孔版6の表面部分の状態を示した図である。すなわち、図3および図4における復路用スキージ5および印刷材回収スキージ15は、孔版6と接触した部分を示している。このため、孔版6に接触していない、往路用スキージ4は図示していない。
図3(a)は、印刷装置1により往路印刷を実施した後(印刷装置100による図8(d)に相当)、復路復路印刷を開始する時の状態であり、復路用スキージ5とともに、印刷材回収スキージ15が孔版6に接触している。その後、復路印刷において、復路用スキージ5の幅方向外側に広がった印刷材Pを、復路用スキージ5の後から印刷材回収スキージ15が進行方向に移動させる。その際、印刷材回収ステージ15の復路用スキージ5と反対側の端部(復路用スキージ5の進行方向に対し、印刷材回収スキージ15aの右端と、印刷材回収スキージ15bの左端)を堰16に接触させながら移動させる(図3(b))。なお、印刷材回収スキージ15は、図2に示すとおり孔版6上の孔6Hが形成されている幅方向(Y軸方向)最大範囲EWより外側にあるため、堰16と接触することで移動に抵抗を生じても、孔版印刷による印刷品質に悪影響を及ぼすことはない。
印刷材回収スキージ15は、復路用スキージ5の外側にある印刷材Pを往路印刷開始側に移動しながら回収し、往路印刷開始部の近傍に集積する(図4(c))。ここで、図4(c)に示すように、往路印刷開始部近傍で、堰16が復路用スキージ5(および往路用スキージ4)の幅方向中心側に向かうように曲線状になっていれば、印刷材回収スキージ15によって集積された印刷材Pの一部は復路用スキージ5(および往路用スキージ4)の幅方向中心側に押し出される。その結果、回収され集積された印刷材Pの一部は、次回の往路印刷に供することが出来る。
以上の印刷材回収スキージ15による印刷材Pの回収および集積は、復路印刷と同時に行うことが出来る。このため、印刷装置1では、稼働率の低下を伴わずに印刷材Pを有効に利用できている。
ところで、往路印刷開始部近傍まで移動した印刷材Pでも、往路用スキージ4の幅方向両端部の外側にあるものは、次回の往路印刷に供することができない。そこで、印刷材回収スキージ15の復路用スキージ5と反対側の端部(復路用スキージ5の進行方向に対し、印刷材回収スキージ15aの右端と、印刷材回収スキージ15bの左端)を、堰16が曲線状になっている部分でも、堰16と接触するように移動させてもよい。この動作は復路印刷後の動作となりタクトタイムは長くなるものの、真空チャンバーの大気圧開放後の作業に比べたら短時間であり大きな稼働率低下とはならず、回収された印刷材Pの大部分を次回の往路印刷に供することが可能になるという利点がある。
以上の説明のとおり、本発明を用いることにより印刷材Pを有効に利用できる。このため、印刷材Pの使用量を必要最低限に抑えることも可能である。例えば、同じ孔版6を用いて複数の被印刷物Wに対する印刷材Pを行う場合、印刷終了後に孔版6上に残存する印刷材Pの量をセンサーで求めることにより、次に印刷材供給手段3が供給する印刷材Pの量を調整することで無駄がなくなる。また、複数の被印刷物Wに対応する量の印刷剤Pを一度に供給してもよく、タクトタイムの短縮に効果がある。
1 印刷装置
2 真空チャンバー
3 印刷材供給手段
4 往路用スキージ
5 復路用スキージ
6 孔版
7 孔版ホルダ
8 テーブル
9 スキージ走行軸
10 真空ポンプ
11 バルブ
12 制御装置
15(15a、15b) 印刷材回収スキージ
16(16a、16b) 堰
2 真空チャンバー
3 印刷材供給手段
4 往路用スキージ
5 復路用スキージ
6 孔版
7 孔版ホルダ
8 テーブル
9 スキージ走行軸
10 真空ポンプ
11 バルブ
12 制御装置
15(15a、15b) 印刷材回収スキージ
16(16a、16b) 堰
Claims (8)
- 真空チャンバー内で、孔版を用いて、被印刷物に対して印刷材を印刷する印刷装置であって、
孔版上に印刷材を供給する印刷材供給手段と、
往路印刷を行う往路用スキージと、
復路印刷を行う復路用スキージと、
孔版上で前記復路用スキージの幅より外側に広がった印刷材を回収する印刷材回収スキージを備えたことを特徴とする印刷装置。 - 請求項1に記載の印刷装置であって、
前記印刷材回収スキージは、前記復路用スキージの幅方向両端部の外側に設けられ、
復路印刷の際に、前記復路用スキージと連動して移動し、
回収した印刷材を往路印刷開始側に集積する機能を有していることを特徴とする印刷装置。 - 請求項2に記載の印刷装置であって、
前記印刷材回収スキージが往路印刷開始部に近接した段階で、
前記印刷材回収スキージが、回収した印刷材を前記復路用スキージの幅方向内側に向けて集積する機能を有していることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の印刷装置であって、
前記回収用スキージの外側に印刷材が広がることを抑制するための堰を孔版上に設けたことを特徴とする印刷装置。 - 真空雰囲気下で、孔版を用いて、被印刷物に対して印刷材を印刷する印刷方法であって、
孔版上に印刷材を供給する工程と、
往路用スキージを用いて往路印刷を行う工程と、
復路用スキージを用いて復路印刷を行う工程とからなり、
前記復路印刷工程の際に、孔版上で復路用スキージの幅より外側に広がった印刷材を印刷材回収スキージを用いて回収することを特徴とする印刷方法。 - 請求項5に記載の印刷方法であって、
前記印刷材回収スキージを、前記復路用スキージの幅方向両端部の外側に設け、
復路印刷の際に、前記復路用スキージと連動して移動させ、
回収した印刷材を往路印刷開始側に集積することを特徴とする印刷方法。 - 請求項6に記載の印刷方法であって、
前記印刷材回収スキージが往路印刷開始部に近接した段階で、
前記印刷材回収スキージが、回収した印刷材を前記復路用スキージの幅方向内側に向けて集積することを特徴とする印刷方法。 - 請求項5から請求項7のいずれかに記載の印刷方法であって、
前記回収用スキージの外側に印刷材が広がることを抑制するための堰を孔版上に設けたことを特徴とする印刷方法。
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Cited By (2)
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CN113710491A (zh) * | 2019-04-26 | 2021-11-26 | 株式会社富士 | 供给单元、印刷装置以及印刷装置的控制方法 |
CN114393911A (zh) * | 2022-02-09 | 2022-04-26 | 鹤山市泰利诺电子有限公司 | 用于丝印机的万用针盘 |
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