JP2003181832A - 熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造装置及びその製造方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造装置及びその製造方法Info
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Abstract
確実に樹脂含浸が行うことができるプリプレグシート材
100の製造装置10を提供する。 【解決手段】 搬送路の上下に上ブロック部12と下ブ
ロック部14を配し、上ブロック部12と下ブロック部
14との間に、上クッション部20、上押圧部24、下
押圧部26、下クッション部22を配し、上下加圧部2
4,26の間に被成型材112を間欠走行させ、被成型
材112が停止中に、上下ブロック部12,14で加熱
及び加圧するものである。
Description
た熱可塑性樹脂複合材料を製造する際に使用される、長
繊維による熱可塑性樹脂プリプレグシート材を連続して
製造するための方法及び装置に関するものである。
強化複合材料は、その優れた靭性、成形性、貯蔵安定
性、リサイクル性などから、付加価値ある材料として注
目されている。
料成型品は、基本的には、繊維束中に熱可塑性樹脂が含
浸した熱可塑性樹脂プリプレグシート材を用い、このシ
ートを必要枚数積層して所定の形状に成形することによ
り得られる。従って、繊維束中に熱可塑性樹脂が均一含
浸した厚み精度の良い熱可塑性樹脂プリプレグシート材
を製造することは、品質の良い熱可塑性複合材料成形品
を得る上で重要な技術になる。
連続して製造する方法として、ロールを用いる方法、熱
板プレス法を用いる方法、ダブルベルト法を用いる方法
などが挙げられる。
ールを利用した次の2つの方法がある。
ト状になった強化繊維束900と熱可塑性樹脂902を
重ね合わせた被成形材912の搬送路の上下に加圧ロー
ル904と加熱用ヒータ906を配し、その上下一対の
ロール904間を被成形材912が一対の離型シート9
08に挟まれた状態で通過して、この上下にある一対の
ロール904による加圧されつつ加熱ヒータ906の加
熱により、強化繊維束900中に熱可塑性樹脂902を
連続的に含浸させて、プリプレグシート材910を製造
するものである。
ト状になった強化繊維束900と熱可塑性樹脂902を
重ね合わせた被成形材912を一対の離型シート908
に挟んだ後、ロール904に沿わせながら引っ張り、そ
の張力により被成形材912をロール904に押さえ付
け、強化繊維束900中に熱可塑性樹脂902を含浸さ
せる方法が知られている。
理したスチールシート、または、フッ素熱可塑性樹脂シ
ート材のような離型性に優れる熱可塑性樹脂シート材を
キャリアシート914(搬送用シート)として、このキ
ャリアシート914の間にシート状の熱可塑性樹脂90
2と強化繊維束900を挟み込み、これを加熱されてい
る熱板のプレス部916間に送り込んで所定時間加圧
後、熱可塑性樹脂902を強化繊維束900中に含浸さ
せてプリプレグシート材910を得る方法である。
ドレスのスチールベルト918がキャリアシートとなっ
て、このスチールベルト918間にシート状の熱可塑性
樹脂902と強化繊維束900を連続的に送り込み、ス
チールベルト918間で挟んだ状態で移動させつつ加熱
しながら加圧成形を行って熱可塑性樹脂902を強化繊
維束900中に含浸させてプリプレグシート材910を
得る方法である。
材910の離型に対しては、スチールベルト918に離
型剤を直接塗布して、離型効果をもたせる。
シート材を使用して、この離型シート材の間に熱可塑性
樹脂902と強化繊維束900を挟み込んでスチールベ
ルト918間に送り込む方法もある。
中に熱可塑性樹脂がどのように含浸するかを解析した文
献が発明者によって提案されている(福井県工業技術セ
ンター 平成12年度研究報告書 No.17「熱可塑
性樹脂プリプレグ装置を開発するための熱可塑性樹脂含
浸シュミレーション」、川邉和正他著)。
脂が複合化し一体構造になる過程は、(1)強化繊維が
外圧(プレス圧)によって圧密化される過程、(2)強
化繊維間へ熱可塑性樹脂が含浸する過程、(3)その含
浸後、熱可塑性樹脂中に繊維が拡散する融合の過程、以
上3つの過程を経ると考えている。
浸する過程が成型品の良し悪し、成型時間に大きな影響
を与えるとして、この含浸過程について簡単なモデル化
を行い、基礎的な含浸理論式を導出している。
みが薄くなる、(2)成型圧力が高くなる、(3)熱可
塑性樹脂の溶融粘度が低くなる、ときに強化繊維束中へ
の熱可塑性樹脂の含浸時間が短くなることがわかる。
め、強化繊維束の厚みが開繊などにより非常に薄い状態
になったとしても、含浸そして融合の過程を終了し繊維
と熱可塑性樹脂が一体化するまでには1秒前後の時間を
必要とすると考えられる。
方法の問題点を下記に指摘する。
れている時間のみであるため、この時間は一瞬であり、
含浸過程を十分に得ることができない。
ール径は大きくしなければロール904が加圧力により
変形してしまう。また、ロール径を大きくすると加熱が
難しくなり、高温状態にすることが困難であり、また
は、エネルギーコストが高くなるという問題点がある。
含めた低粘度の熱可塑性樹脂を含浸する場合に向く方法
であり、種々の熱可塑性樹脂をマトリックスとする場合
には向かない。
かし、加圧力(P)は素材を引っ張る力Tとロール半径
rとの間に、P=T/rという関係がある。すなわち、
加圧力を高めるためには被成形材912の引っ張り張力
を高めるか、ロール径を小さくしなければならない。被
成形材912の引っ張り張力を高めた場合、ロール90
4はその力に抵抗するためにロール径を大きくしなけれ
ばならないが、逆に加圧力を小さくすることとなる。よ
って、この方法を用いた場合、大きな加圧力を得ること
ができず、強化繊維束900中への熱可塑性樹脂含浸時
間が長くなってしまい、含浸不足が生じる問題点があ
る。
02も含めた低粘度の熱可塑性樹脂を含浸する場合に向
く方法であり、種々の熱可塑性樹脂をマトリックスとす
る場合には向かない。
れた熱可塑性樹脂902と強化繊維束900は熱板のプ
レス部916に搬送され、この部分で、ある時間、加熱
・加圧される。
では、被成形材912に加熱温度は加わるが加圧が加わ
らない状態となる。このため、熱可塑性樹脂902が熱
膨張したり、また、供給される熱可塑性樹脂902の形
態がフイルムである場合、製法上、延伸が若干なりとも
行われているので、熱収縮したりする。従って、この部
分では、繊維の配向が乱れたり、また、幅方向に段がつ
いた状態になったりする問題点が生じる。
を大型化すると、プレス面の面精度を得ることが難しく
なる。このため、被成形材912に対し、均一な加圧を
加えることができず、含浸不足、厚み差を生じる問題点
がある。
法の問題点 厚みが1mm以上もあるステンレスのエンドレススチー
ルベルト918を使用すること、加熱、加圧ゾーンはオ
イルを用いた方式を採用するため、加熱加圧時にオイル
漏れが生じない機構を使用することなどにより、設備が
大型化し、導入コスト、ランニングコストが大変かかる
という問題点がある。
る。
加圧を加えることができ、第2に、成形温度が高く、溶
融粘度が高い熱可塑性樹脂に対しても成形が可能であ
り、第3に、連続したプリプレグシート材を製造するに
あたり、熱可塑性樹脂が均一に十分含浸した、一定厚み
で、そして幅方向に段筋などがついていないプリプレグ
シートを製造でき、第4に、設備の低コスト化、導入コ
スト、ランニングコストを低コストにする発明を提供す
る。
塑性樹脂プリプレグシート材の製造装置であって、少な
くともシート状の熱可塑性樹脂と強化繊維束とを含むシ
ート状の被成型材が走行する搬送路の上側に加熱機構付
き上ブロック部を配し、前記搬送路の下側に加熱機構付
き下ブロック部を配し、前記上ブロック部、または、前
記下ブロック部の少なくともどちらか一方を上下に移動
させ、かつ、加圧力を与えることができるプレス手段を
配し、前記上ブロック部と前記搬送路の間であって、前
記搬送路に沿ってシート状の上クッション部を配し、前
記上クッション部と前記搬送路の間であって、前記搬送
路に沿ってシート状の上加圧部を配し、前記下ブロック
部と前記搬送路の間であって、前記搬送路に沿ってシー
ト状の下クッション部を配し、前記下クッション部と前
記搬送路の間であって、前記搬送路に沿ってシート状の
下加圧部を配し、前記被成型材を間欠走行させる走行手
段を設け、前記走行手段によって前記被成型材が所定時
間停止中に、前記上下ブロック部と前記上下クッション
部と前記上下加圧部を介して前記プレス手段によって、
前記被成型材を上下から加熱しながら加圧する加熱加圧
工程と、前記プレス手段により前記上ブロック部が所定
時間上昇したとき、または、前記下ブロック部が所定時
間下降したときに、前記被成型材を前記搬送路に沿って
所定長さ走行させる走行工程とを繰り返し行う制御手段
を設けたことを特徴とする熱可塑性樹脂プリプレグシー
ト材の製造装置。
記プレス手段及び前記下ブロック部とを所定間隔を開け
て前記搬送路に沿って複数配し、かつ、前記上ブロック
部と前記下ブロック部とが上下に対をなしていることを
特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂プリプレグシー
ト材の製造装置である。
ク部と前記下ブロック部の加熱温度を異なる温度に設定
することを特徴とする請求項2記載の熱可塑性樹脂プリ
プレグシート材の製造装置である。
段の加圧力を異なる加圧力に設定することを特徴とする
請求項2記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造
装置である。
部と前記複数の下ブロック部の加熱温度を前記被成型材
の搬入口側から順番に高く設定する予備加熱区間と、前
記予備加熱区間の次に位置する区間であって、前記複数
の上ブロック部と前記複数の下ブロック部の加熱温度を
最高の加熱温度に設定する本加熱区間と、前記本加熱区
間の次に位置する区間であって、前記複数の上ブロック
部と前記複数の下ブロック部の加熱温度を前記被成型材
の搬入口側から順番に低く設定する冷却区間と、を有す
ることを特徴とする請求項2〜4記載の熱可塑性樹脂プ
リプレグシート材の製造装置である。
本加熱区間における前記プレス手段によって前記上ブロ
ック部が下降させて前記被成型材に加圧力を与えた後
に、前記被成型材の搬入口側に向かって1つづつ順番に
前記プレス手段によって前記上ブロック部を下降させて
前記被成型材に加圧力を与えることを特徴とする請求項
5記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造装置で
ある。
前記加圧部は、前記上ブロック部と共に上昇することを
特徴とする請求項1〜6記載の熱可塑性樹脂プリプレグ
シート材の製造装置である。
前記加圧部は、前記上ブロック部と共に上昇しないこと
を特徴とする請求項1〜6記載の熱可塑性樹脂プリプレ
グシート材の製造装置である。
本加熱区間及び前記冷却区間にある前記上ブロック部が
上昇したときには、前記予備加熱区間にある前記上ブロ
ック部及び前記上クッション部と前記加圧部は下降した
まま前記被成型材に接触させつつ、前記被成型材を前記
搬送路に沿って所定長さ走行させることを特徴とする請
求項4〜6記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製
造装置である。
部が、膨張黒鉛シート、フッ素シート、または、シリコ
ンシートであることを特徴とする請求項1〜9記載の熱
可塑性樹脂プリプレグシート材の製造装置である。
C/Cコンポジット、鉄板、または、ステンレス板であ
ることを特徴とする請求項1〜10記載の熱可塑性樹脂
プリプレグシート材の製造装置である。
する搬送シートを前記被成型材の両面に配することを特
徴とする請求項1〜11記載の熱可塑性樹脂プリプレグ
シート材の製造装置である。
上昇したときに前記熱可塑性樹脂プリプレグシート材を
搬出口側へ引き出す方向にテンションを加え、前記上ブ
ロック部が下降したときにバックテンションを加えるア
キューム手段を配したことを特徴とする請求項1〜12
記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造装置であ
る。
上昇したときに前記搬送シートを搬出口側へ引き出す方
向にテンションを加え、前記上ブロック部が下降したと
きにバックテンションを加えるアキューム手段を配した
ことを特徴とする請求項12、13記載の熱可塑性樹脂
プリプレグシート材の製造装置である。
レグシート材の製造方法であって、少なくともシート状
の熱可塑性樹脂と強化繊維束とを含むシート状の被成型
材が走行する搬送路の上側に加熱機構付き上ブロック部
を配し、前記搬送路の下側に加熱機構付き下ブロック部
を配し、前記上ブロック部、または、前記下ブロック部
の少なくともどちらか一方をを上下に移動させ、かつ、
加圧力を与えることができるプレス手段を配し、前記上
ブロック部と前記搬送路の間であって、前記搬送路に沿
ってシート状の上クッション部を配し、前記上クッショ
ン部と前記搬送路の間であって、前記搬送路に沿ってシ
ート状の上加圧部を配し、前記下ブロック部と前記搬送
路の間であって、前記搬送路に沿ってシート状の下クッ
ション部を配し、前記下クッション部と前記搬送路の間
であって、前記搬送路に沿ってシート状の下加圧部を配
し、前記被成型材を間欠走行させる走行手段を設け、前
記走行手段によって前記被成型材が所定時間停止中に、
前記上下ブロック部と前記上下クッション部と前記上下
加圧部を介して前記プレス手段によって、前記被成型材
を上下から加熱しながら加圧する加熱加圧工程と、前記
プレス手段により前記上ブロック部が所定時間上昇した
とき、または、前記下ブロック部が所定時間下降したと
きに、前記被成型材を前記搬送路に沿って所定長さ走行
させる走行工程とを繰り返し行うことを特徴とする熱可
塑性樹脂プリプレグシート材の製造方法である。
前記プレス手段及び前記下ブロック部とを所定間隔を開
けて前記搬送路に沿って複数配し、かつ、前記上ブロッ
ク部と前記下ブロック部とが上下に対をなしていること
を特徴とする請求項15記載の熱可塑性樹脂プリプレグ
シート材の製造方法である。
ック部と前記下ブロック部の加熱温度を異なる温度に設
定することを特徴とする請求項16記載の熱可塑性樹脂
プリプレグシート材の製造方法である。
手段の加圧力を異なる加圧力に設定することを特徴とす
る請求項16記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の
製造方法である。
ク部と前記複数の下ブロック部の加熱温度を前記被成型
材の搬入口側から順番に高く設定する予備加熱区間と、
前記予備加熱区間の次に位置する区間であって、前記複
数の上ブロック部と前記複数の下ブロック部の加熱温度
を最高の加熱温度に設定する本加熱区間と、前記本加熱
区間の次に位置する区間であって、前記複数の上ブロッ
ク部と前記複数の下ブロック部の加熱温度を前記被成型
材の搬入口側から順番に低く設定する冷却区間と、を有
することを特徴とする請求項16〜18記載の熱可塑性
樹脂プリプレグシート材の製造方法である。
ける前記プレス手段によって前記上ブロック部が下降さ
せて前記被成型材に加圧力を与えた後に、前記被成型材
の搬入口側に向かって1つづつ順番に前記プレス手段に
よって前記上ブロック部を下降させて前記被成型材に加
圧力を与えることを特徴とする請求項19記載の熱可塑
性樹脂プリプレグシート材の製造方法である。
と前記加圧部は、前記上ブロック部と共に上昇すること
を特徴とする請求項15〜20記載の熱可塑性樹脂プリ
プレグシート材の製造方法である。
と前記加圧部は、前記上ブロック部と共に上昇しないこ
とを特徴とする請求項15〜20記載の熱可塑性樹脂プ
リプレグシート材の製造方法である。
前記冷却区間にある前記上ブロック部が上昇したときに
は、前記予備加熱区間にある前記上ブロック部及び前記
上クッション部と前記加圧部は下降したまま前記被成型
材に接触させつつ、前記被成型材を前記搬送路に沿って
所定長さ走行させることを特徴とする請求項18〜20
記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造方法であ
る。
部が、膨張黒鉛シート、フッ素シート、または、シリコ
ンシートであることを特徴とする請求項15〜23記載
の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造方法である。
C/Cコンポジット、鉄板、または、ステンレス板であ
ることを特徴とする請求項15〜24記載の熱可塑性樹
脂プリプレグシート材の製造方法である。
する搬送シートを前記被成型材の両面に配することを特
徴とする請求項15〜25記載の熱可塑性樹脂プリプレ
グシート材の製造方法である。
上昇したときに前記熱可塑性樹脂プリプレグシート材を
搬出口側へ引き出す方向にテンションを加え、前記上ブ
ロック部が下降したときにバックテンションを加えるこ
とを特徴とする請求項15〜26記載の熱可塑性樹脂プ
リプレグシート材の製造方法である。
上昇したときに前記搬送シートを搬出口側へ引き出す方
向にテンションを加え、前記上ブロック部が下降したと
きにバックテンションを加えることを特徴とする請求項
26、27記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製
造方法である。
走行させ、この間欠走行の停止中に一対のクッション部
と加圧部そして上下ブロック部を介してプレス手段によ
って被成型材の上下から加熱しながら加圧して成型す
る。
直接的に平面で素早く加熱できること、そして油圧シリ
ンダーによるプレス手段を用いていることから平面に大
きな加圧力を与えることができる。
強化繊維束中への熱可塑性樹脂の含浸及び融合を十分に
行うだけの時間を作ることができる。
維束中に均一に含浸させることが可能となる。特に、従
来の方法では難しかった、または装置コストが高くつい
た、耐熱性がある溶融粘度の高い熱可塑性樹脂によるプ
リプレグシート材及び厚みの薄いプリプレグシート材の
製造に関しては、品質よく、かつコスト安く製造でき
る。
8,19の発明について説明する。
成型材に加圧力を与えることができる上ブロック部と下
ブロック部とを一対とする加熱加圧機構部を複数台配す
ることにより、予備加熱・加圧、本加熱・加圧そして冷
却加熱・加圧を行うことができる。そして、その加熱温
度、加圧温度を自由に設定できることから熱可塑性樹脂
の特性に応じた温度分布、加圧分布ができ、効率の良い
熱可塑性樹脂含浸を達成できる。特に上下一対のブロッ
ク部をある大きさで作り、それを隣接させて複数配する
ことから、ある程度の急激な温度分布、加圧分布を作る
ことができるので、コンパクトで低コストな装置製作が
可能となる。
部を設けていることにより、隣接する上下ブロック部の
隙間で生じる加熱、加圧が行われない影響を緩和する。
特に、被成型材に対し、段スジのようなものを生じるこ
とを防止する。
部の平面精度がなくても、被成型材に均一な加圧力を与
えることが可能となる。
性樹脂を十分に含浸させるが、このとき、強化繊維束中
の空隙にある空気を外側に押し出す必要がある。強化繊
維束に沿って搬入口からと、シートの幅方向に沿って両
側部からの2方向から空気が抜けると十分に考えられる
が、更に、その空気抜けの効果を高めるため、予備加熱
区間において、本加熱区間の上下ブロック部に隣接して
いる上ブロック部から搬入口に向かって順番に1つずつ
上ブロック部を下降させ、被成型材を加圧することを行
う。これにより、搬入口側から空気が抜ける効果が高く
なる。
っては上昇させない。上ブロック部が上昇したときに、
被成型材を挟んだ一対の搬送シート(離型シート)をあ
る時間ある一定長さだけ引っ張って移動させる。このと
き、搬送シートも被成型材も加熱された状態にあるた
め、急激な引っ張りにより、搬送シート及び被成型材に
しわが入る可能性がある。従って、上加圧部を上昇させ
ずに、搬送シートに接触させた状態にし微少な加圧力を
加えることにより、搬送シート及び被成型材にしわが入
ることを防止することができる。
る。
シートが適している。膨張黒鉛シートとは、例えば、天
然鱗状黒鉛を精選後、濃硫酸と酸化剤の混酸液により酸
処理を行なったものを、高温急加熱により膨張させ、圧
延成形によりシート状に賦形する方法などにより得られ
る。シート厚みは0.2mmから1.5mmの範囲であ
り、何枚か積層することにより任意の厚みにすることが
できる。そして、膨張黒鉛シートの特徴は、耐冷熱性に
優れ、柔軟性と圧縮復元性があることである。膨張黒鉛
シートは、非酸化雰囲気中では約−175℃から約32
00℃の範囲で使用可能である。熱可塑性樹脂の成形温
度が最高でも約450℃前後であることを考えれば耐熱
性は十分にある。また、膨張黒鉛シートの原料となる黒
鉛は熱膨張係数が大変小さく高温下での寸法変化が非常
に小さい、形態安定性に優れた材料という特徴も持つ。
さらに、柔軟性、圧縮復元特性から繰り返しの加圧に対
しても、常に加圧面には均一な加圧分布を施すことがで
きる。
る。
ットが適している。C/Cコンポジットは炭素繊維と炭
素マトリックスからなる複合材料で、比強度、比弾性率
が高く、耐熱性、耐衝撃性に優れ、熱膨張が小さく、そ
して熱伝導性が良いなどの特徴を持つ。これらの特徴か
ら、450℃前後の成型温度が加わっても、C/Cコン
ポジットによる加圧部は反るなどの変形を生じることが
なく、板状の形態を維持することができる。また、熱伝
導性も良いため、ブロック部の温度を被成型材に素早く
伝え、被成型材を加熱することができる。さらに、圧縮
強度、耐衝撃性が高いことから、ブロック部から受け
る、繰り返しの加圧力に対しても十分に耐えることがで
き、被成型材を均一な面圧で加圧することができる。
いて説明する。
しないときに被成型材を移動させる。よって、生産量を
考慮すると被成型材の移動はなるべく短時間で行う必要
がある。瞬間的に搬送シート及び被成型材を引っ張り、
そして止めると、その惰性で、強化繊維束、熱可塑性樹
脂(フイルム)そして搬送シートが必要以上に引っ張り
出されることがある。この点を防止するため、供給され
る強化繊維束、熱可塑性樹脂(フイルム)及び搬送シー
トにはバックテンションをかけ、必要以上に引っ張り出
されるのを防止する機構を付与する。
プリプレグ材は、引取りロールからある長さだけ出てき
て、紙管などのロールに巻き上げられる。このとき引取
りロールから出てくる量が多かったり(長かったり)、
瞬間的であったりすると、巻き上げが追いつかずに搬送
シート及びプリプレグシート材がだぶる可能性がある。
だぶったシートの巻き上げは巻き乱れの原因となる。よ
って、引取りロールから瞬間的に出てくるシートをだぶ
つかせることなく、常に一定の張力をかけた状態にする
ために、アキューム機構を取り付ける。
本発明の第1の実施例を図1から図6に基づいて説明す
る。
00の製造装置10の説明図である。
明する。
図3に示すように、シート状(長尺状)の上側の熱可塑
性樹脂シート(以下、上側樹脂シートという)102
と、シート状の中側の熱可塑性樹脂シート(以下、中側
樹脂シートという)104と、シート状の下側の熱可塑
性樹脂シート(以下、下側樹脂シートという)106と
の間に、それぞれ炭素繊維より成る強化繊維108の束
と強化繊維110の束を挟んで積層し、この積層した上
側樹脂シート102、強化繊維108、中側樹脂シート
104、強化繊維110、下側樹脂シート106(以
下、プリプレグシート材100ができるまでの状態であ
って、かつ、これらをまとめて示すときは、被成形材1
12という)を加熱及び加圧して、図5に示すようなシ
ート状のプリプレグシート材100となるものである。
状のプリプレグシート材100を製造するものである。
する。
方及び下方に上下一対の上ブロック部12と、下ブロッ
ク部14とが、所定間隔をおいて複数配列されている。
この上下一対の上ブロック部12と下ブロック部14
は、それぞれ搬送路に向かって上エアシリンダ16と下
エアシリンダ18によって移動するものであり、上ブロ
ック部12と下ブロック部14との間に挟まれた物が加
圧される。また、上ブロック部12と下ブロック部14
には不図示の棒ヒータが内蔵され、加圧面が所定温度ま
で加熱される。
とは、上記したように複数配列されているが、本実施例
では、例えば、入口側から3つの上下ブロック部12,
14が予備加熱を行うものであり、4番目から8番目の
上下ブロック部12,14は本加熱を行うものであり、
9番目から11番目の上下ブロック部12,14は冷却
を行うものである。
クッション部20が配されている。この上クッション部
20は、1番目の上ブロック部12から11番目の上ブ
ロック部12まで、連続して配されたシート状のもので
ある。この上クッション部20は、所定の張力で吊され
た状態となっている。
も下クッション部22が配されている。この下クッショ
ン部22は、所定の張力で吊された状態となっている。
なお、下クッション部22は、張力をかけず下ブロック
部14の上に載置しておいてもよい。
間には、C/Cコンポジット(カーボン・カーボン複合
材)よりなるシート状の上加圧部24が配されている。
この上加圧部24は、所定の張力で吊された状態となっ
ている。
シート状の下加圧部26が配されている。この下加圧部
26は、所定の張力で吊された状態となっている。な
お、下加圧部26は、張力をかけず下クッション部22
の上に載置しておいてもよい。
に、膨張黒鉛シートが適している。膨張黒鉛シートと
は、例えば、天然鱗状黒鉛を精選後、濃硫酸と酸化剤の
混酸液により酸処理を行なったものを、高温急加熱によ
り膨張させ、圧延成形によりシート状に賦形する方法な
どにより得られる。シート厚みは0.2mmから1.5
mmの範囲であり、何枚か積層することにより任意の厚み
にすることができる。そして、膨張黒鉛シートの特徴
は、耐冷熱性に優れ、柔軟性と圧縮復元性があることで
ある。膨張黒鉛シートは、非酸化雰囲気中では約−17
5℃から約3200℃の範囲で使用可能である。熱可塑
性樹脂の成形温度が最高でも約450℃前後であること
を考えれば耐熱性は十分にある。また、膨張黒鉛シート
の原料となる黒鉛は熱膨張係数が大変小さく高温下での
寸法変化が非常に小さい、形態安定性に優れた材料とい
う特徴も持つ。さらに、柔軟性、圧縮復元特性から繰り
返しの加圧に対しても、常に加圧面には均一な加圧分布
を施すことができる。
Cコンポジットが適している。C/Cコンポジットは炭
素繊維と炭素マトリックスからなる複合材料で、比強
度、比弾性率が高く、耐熱性、耐衝撃性に優れ、熱膨張
が小さく、そして熱伝導性が良いなどの特徴を持つ。こ
れらの特徴から、450℃前後の成型温度が加わって
も、C/Cコンポジットによる上下加圧部24,26は
反るなどの変形を生じることがなく、板状の形態を維持
することができる。また、熱伝導性も良いため、ブロッ
ク部の温度を被成型材に素早く伝え、被成型材112を
加熱することができる。さらに、圧縮強度、耐衝撃性が
高いことから、ブロック部から受ける、繰り返しの加圧
力に対しても十分に耐えることができ、被成型材を均一
な面圧で加圧することができる。
部20と上加圧部24とは、上ブロック部12の両側か
ら下方に突出している一対の腕部56,58によって一
定の隙間を介して支持されている。この一対の腕部5
6,58により、上ブロック12が上方に移動した場合
に、それと共に上クッション部20と上加圧部24も上
方に移動する。
ブロック部14の両側から上方に突出している一対の腕
部60,62によって支持されており、下ブロック部1
2の移動と共に下クッション部22と下加圧部26が下
方に移動する。
ート102を巻回したロール28、中側樹脂シート10
4を巻回したロール30、下側樹脂シート106を巻回
したロール32が配され、また、強化繊維108と強化
繊維110を巻回した糸巻き部34,36も配されてい
る。さらに、被成型材112の上下面に張り付けられる
離型性の上搬送シート42と、下搬送シート44とを、
それぞれ巻回したロール46,48が配されている。
8,110は複数の案内ロール38を経て搬入口付近に
ある上下一対の搬入ロール40,41に至り、ロール2
8,30,32から各樹脂シート102,104,10
6も搬入ロール40,41に至り、ロール46,48か
ら上搬送シート42と下搬送シート44が搬入ロール4
0,41に至る。
上方から上搬送シート42、上側樹脂シート102、強
化繊維108、中側の樹脂シート104、強化繊維11
0、下側の搬送シート106、下搬送シート44の積層
構造となった被成型材112が搬送される。
一対の搬出ロール50,52が配され、シート状のプリ
プレグシート材100から上下一対の搬送シート42,
46を離型させて回収する回収ロール64,66が配さ
れ、製造されたプリプレグシート材100を巻き取るロ
ール54が配されている。
糸巻き部36,案内ロール38,上下一対の搬入ロール
40,41及び上下一対の搬出ロール50,52、回収
ロール64,66及びロール54を、パソコンよりなる
制御部70によって間欠的に回転させることにより、被
成型材112(プリプレグシート材100)は間欠走行
され、移動及び停止を繰り返すことにより搬入口側から
搬出口側に走行するものである。
ック部12,14のプレス番号を示している。ここで、
プレス番号とは、複数ある上下ブロック部12,14を
区別するために搬入口側から順番に番号を付けたもので
あり、図1においては丸数字1〜11で示している。
プレス番号1の上下ブロック部12,14は100℃に
加熱され、プレス番号2の上下ブロック部12,14は
200℃に加熱され、プレス番号3の上下ブロック部1
2,14は300℃に加熱されており、本加熱を行うプ
レス番号4〜8の上下ブロック部12,14は、450
℃まで順番に加熱され、冷却を行うプレス番号9の上下
ブロック部12,14は300℃に加熱され、プレス番
号10の上下ブロック部12,14は200℃に加熱さ
れ、プレス番号11の上下ブロック部12,14は10
0℃に加熱されている。
ク部12,14を移動させる上下エアーシリンダの加圧
は制御部70によって制御され、プレス番号1〜11の
上下ブロック部12,14の加圧値は、全て等しくする
こともできるし(例えば、100kgf/cm2)、ま
た、個々に加圧値を変化させることもできる。
14の加熱温度、加圧値を変化させても、互いに上下ブ
ロック部12,14は独立しているために、互いの熱や
圧力が影響を及ぼすことがない。したがって、被成型材
112への加熱温度、加圧値を変化させることができ
る。
程 以下、上記構成の製造装置10を用いてプリプレグシー
ト材100の製造工程について説明する。
の搬入ロール40,41を経て、間欠走行で搬送路に搬
入される。
1番目から11番目の全ての上下ブロック部12,14
を被成型材112に向かって移動させて加熱及び加圧し
て予備加熱、本加熱、冷却を行う。
〜3が、予備加熱を予備加熱区間であり、プレス番号4
〜8が、本加熱を本加熱区間であり、プレス番号9〜1
1が、冷却を冷却区間である。
終了すると、所定長さの分だけ被成型材112を走行さ
せて再び停止させ、上下ブロック部12,14で加熱及
び加圧を行う。
ついて詳しく説明する。
2は上下ブロック部12,14によって加熱及び加圧さ
れて薄くする。
を介されているため、上下ブロック部12,14の加圧
面からの加圧が均等に上下加圧部24,26にかかり、
その均等にかかった加圧がそのまま被成型材112にか
かることとなる。
ば、100kgf/cm2で加圧し、450℃に加熱さ
れているために、その熱が被成形材112に伝わり、図
5に示すように、強化繊維108,110の間に熱可塑
性樹脂が含浸する。特に、この加圧時間を自由に調整で
きるため、この加圧時間を1秒以上(例えば、3秒)で
加圧し続けると、強化繊維108,110の間に100
0P以上の粘度の高い熱可塑性樹脂でも確実に含浸され
る。
との間には隙間(例えば、5mm)存在し、隣接する下
ブロック部14,14との間にも同じく隙間が存在す
る。この隙間は、上ブロック部12と下ブロック部14
が熱膨張するために、その寸法誤差を考慮したものであ
る。しかしながら、シート状の上加圧部24と下加圧部
26を介して被成型材112が押圧されるため、この隙
間の部分でもこの上下加圧部24,26によって押圧さ
れるため、隙間による被加圧部分が発生することがな
く、走行方向に沿ってもまんべんなく被成型材112は
加圧される。
ロック部12,14によって加圧及び加熱することが可
能となる。
連続して加圧及び加熱することにより、プリプレグシー
ト材100を製造することができる。
0としては、上側樹脂シート102、中側樹脂シート1
04、下側樹脂シート106及び強化繊維108,11
0を積層させたものであるが、これ以外の積層構造の被
成型材であってもよく、少なくとも強化繊維束の中に熱
可塑性樹脂を含浸させる構造のものであれば良い。
いて第2の実施例のプリプレグシート材100の製造装
置10について説明する。
ある。
る。
施例の製造装置10と異なる点について説明する。
ク部14が、固定台68に固定されており、上下動しな
い点である。
4の構造にある。
部12は、油圧シリンダ71によって上下動し、上ブロ
ック部との間に断熱材72が配されている。
12には、棒ヒータ74が2本内蔵され、本加熱区間に
おける上ブロック部12には3本の棒ヒータ74が配さ
れている。冷却区間の上ブロック部14は冷却パイプ7
6が内蔵され、この冷却パイプ76内部を冷却水が流れ
ている。
熱材72を有することにより、上ブロック部12からの
熱が油圧シリンダ72に伝達されることがない。
が予備加熱区間よりも多くすることにより、本加熱区間
の加熱温度を高くすることができる。
部に冷却水を流通させることにより、冷却能力を促進さ
せることができる。
ック部12と同様に、棒ヒータ74及び冷却パイプ76
がそれぞれ設けられ、断熱材72を介して固定台68に
固定されている。
2と上クッション部20と上加圧部24の取り付け構造
及び下ブロック部14と下クッション部22と下加圧部
26の取り付け構造にある。
のL字型アングル材である支持部78が突出し、これら
左右一対の支持部78からビスよりなる第1突部80と
第2突部82が立設されている。下ブロック部14に下
クッション部22が配置され、その上に下加圧部26が
配置されている。下加圧部26の両側部には、第1突部
80と第2突部82が貫通できる貫通孔が配置され、左
右一対の第1突部には、バネ84が挿通されて、上加圧
部24を支持している。この上加圧部24は、上クッシ
ョン部20を上プレス部12とで挟む構造となってい
る。
2が上昇しているときは、図9(a)に示すように、バ
ネ84によって上加圧部24と上クッション部20が支
持されている。
がバネ84の弾性力に反して押し下げられると、上加圧
部24と上クッション部20と上プレス部12が接触し
た状態で押し下げられ、かつ、下プレス部14と下クッ
ション部22と下加圧部26も接触した状態で、被成型
材112を加圧する。
孔86を通って、支持部78と上加圧部24に間で縮め
られた状態になるので、被成型材112が薄くても充分
に加圧することができる。
を用いて、プリプレグシート材100を製造する5種類
の製造工程について順番にて説明する。
シート材100の第1種類の製造工程について図10,
11に基づいて説明する。
却区間における予備加熱及び予備加圧、本加熱及び予備
加圧、冷却及び冷却加圧を示すグラフである。なお、グ
ラフの横軸におけるプレス番号とは、図7における各上
下ブロック部12,14に対応した丸数字に示す番号で
ある。
としては、第1の実施例の製造工程と同じであり、シー
ト上の被成型材112を搬送路に沿って間欠走行させ
(図10の下図)、この間欠走行の停止中に上下一対の
クッション部20,22と上下一対の加圧部24,26
及び上下一対のブロック部12,14を介して被成型材
112の上下から加熱しながら加圧して成型する(図1
0の上図)。すなわち、図11のグラフに示すように、
各上下プレス部12,14によって加熱及び加圧を行う
ものである。
使用することから直接的に平面で素早く加熱することが
でき、油圧シリンダ71による平面に大きな加圧力を与
えることができる。
化繊維108,110への熱可塑性樹脂の含浸及び融合
を充分に行える時間を作り出すことができる。
ことにより、予備加熱区間、本加熱区間、冷却区間を形
成することができる。その加熱温度、加圧値を自由に設
定できることから熱可塑性樹脂の特性に応じた温度分
布、加圧分布ができ、効率の良い樹脂含浸を達成するこ
とができる。
所定の大きさで作り、それを隣接させて複数配すること
から、ある程度の急激な温度分布及び加圧分布を作るこ
とができるので、コンパクトで低コストな製造装置10
が可能となる。
圧部24,26を設けていることにより、隣接する上下
ブロック部12,14の隙間で生じる加熱及び加圧が行
われていない影響を緩和することができ、特に、被成型
材112に対し、段筋のようなものを生じることを防止
することができる。
り、上下ブロック部12,14の平面精度が無くても、
被成型材112に均一な加圧力を与えることが可能とな
る。
いては、下記で説明する実験例において記載する。
る。
の製造工程の説明図である。図12(1)の丸数字は、
上ブロック部12を特定するプレス番号である。
の走行の際には、上ブロック部12をすべて上昇させた
が、第2種類の製造工程においては、順番に上ブロック
部12を上下動させるものである。
塑性樹脂を充分に含浸させる必要があるが、このときに
強化繊維束中の空隙にある空気を外側に押し出す必要が
ある。強化繊維束に沿って搬入口からと、樹脂シートの
両側部からの2方向から空気が抜ければ充分であると考
えられる。しかし、さらに、その空気抜けの効果を高め
るため、予備加熱区間において、本加熱区間の上ブロッ
ク部12に隣接している上ブロック部12から搬入口の
方に向かって順番に1つずつ上ブロック部10を下降さ
せて、被成型材112を加圧することによって、搬入口
側からの空気が抜ける効果が高くなる。
に、油圧シリンダ71のストローク差を利用して、上ブ
ロック部12が搬入口側に向かって順番に1つずつ下降
するものである。この方法であると機械的な設定になる
ため、設定がしやすく、また、誤動作がおきにくいとい
う効果がある。
ついてさらに詳しく説明する。
間、本加熱区間ともに加圧状態にある。
ック部12を上クッション部20と上加圧部24ととも
に上昇させる。
におけるプレス番号1〜3の上ブロック部12を油圧シ
リンダ71のストローク差を利用してさらに上昇させ、
上クッション部20と上押圧部24から離した状態とす
る。
から3に向かって上ブロック部12を順番に階段状に上
げるように設定する。
って被成形材112を所定長さ移動させる。
上ブロック部12を下降させて被成形材112を加圧す
る。この場合に、上記したように被成形材112の内部
の空気は被成形材112の両側部に向かって空気が抜け
るだけでなく、搬入口側に向かっても抜ける構造とな
る。
の上ブロック部12を下降させて被成被成形材112を
加圧する。すると、空気はさらに搬入口側に抜けること
となる。
番号2から1の順番で上ブロック部12を下降させて、
空気が抜けるようにする。
12から空気を完全に抜くことができる。
る。
の製造工程の説明図である。図13(1)の丸数字は、
上ブロック部12を特定するプレス番号である。
と同様に被成形材112から空気を抜くことができるよ
うな製造工程を示している。
及び本加熱区間における上ブロック部12を下降させて
加圧状態であることを示している。
及び本加熱区間の上ブロック部12を全て上昇させる。
そして、被成型材112を走行する。
2を停止させるとともに、本加熱区間における上ブロッ
ク部12を下降させて被成型材112を加圧する。この
ときに、被成型材112からは、空気が両側部からだけ
でなく、搬入口側に向かっても抜けることとなる。
におけるプレス番号3の上ブロック部12を下降させて
被成型材112を加圧し、空気をさらに搬入口側に押し
出す。
熱区間にあるプレス番号2、次に、プレス番号1の上ブ
ロック部12を下降させて空気を搬入口側に押し出す。
備加熱区間の上ブロック部12を上昇させるために、時
間的なロスが生じる可能性があるが、第3種類の製造工
程においては、予備加熱区間の上ブロック部12を本加
熱区間の上ブロック部12と同じだけ上昇させればよい
ので、時間的なロスが発生しない。
点は、第1種類の製造工程では上ブロック部12と共に
上加圧部24と上クッション部20を上昇させたが、本
実施例では上クッション部20と上加圧部24を上昇さ
せない点にある。
きに、被成型材112を挟んだ一対の搬送シート42,
44を、所定時間、一定の長さだけ引っ張り移動させ
る。このとき、搬送シート42,44も被成形材112
も加圧された状態にあるため、急激な引っ張りにより両
者にしわが入る可能性がある。それを防止するために、
上加圧部24を上昇させずに、搬送シート42に接触さ
せた状態にして微少な加圧力を加えることにより搬送シ
ート42,44及び被成形材112にしわが入ることを
防止することができる。
る。
区間における上ブロック部12を上昇させず、本加圧区
間及び冷却区間における上ブロック部12のみを上昇さ
せることにより、被成形材112に加圧力を与えた状態
で搬送シート42,44及び被成型材112を移動させ
る。
るが、熱可塑性樹脂が延伸フィルムである場合、加熱に
より温度がその熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上とな
ると、熱可塑性樹脂を構成する分子の移動が始まり、延
伸フィルムが熱収縮を始める。これが強化繊維の配向を
乱す原因となる。
ションを掛けて引っ張った状態としているが、強化繊維
の配向がより乱れないようにするために、熱可塑性樹脂
の形態が延伸フィルムから溶融樹脂となるまでの間、つ
まり、予備加熱区間においては常に加圧力をかけること
によって、強化繊維の配向の乱れを防止することができ
る。
ることにより加圧力を替えることができる。
図16に基づいて説明する。
の移動を停止させ加圧を行い、加圧をしないときに被成
型材112を移動させる。
12の移動はなるべく短時間で行う必要がある。そのた
め、瞬間的に搬送シート42,44及び被成型材112
を引っ張り、そして停止させると、その惰性で強化繊維
束や熱可塑性樹脂フィルム及び搬送シート42,44が
必要以上に引っ張り出されることとなる。
及び成型されたプリプレグシート材100は、それぞれ
回収ロール64,66、そして巻き取りロール54に巻
き上げられる。このとき、搬出ロール50,52から出
てくる量が多かったり瞬間的であったりすると、回収ロ
ール64,66、そして、巻き取りロール54における
巻き上げが追いつかずに搬送シート42,44及びプリ
プレグシート材100がだぶる可能性がある。このだぶ
ったシートの巻き上げは巻き乱れの原因となる。
に出てくるシートをだぶらせることなく、常に一定の張
力を掛けた状態にする必要がある。
の実施例では、図16に示すように、製造装置10の搬
出口側にアキューム装置90を設けている。
る。
テンションをかける構造としては、3つのロール92,
94,96にシート上のプリプレグシート材100が掛
け渡されるように走行させ、中央のロール94を上下動
させることによってテンションを掛けている。すなわ
ち、中央のロール94の重さにより、テンションが掛け
られる。そして、上ブロック部12が上昇して、プリプ
レグシート材100が、瞬間的にたくさん搬出されて
も、図16の下図に示すように、中央のロール94が下
降して、余分な量を吸収するために、ロール96と巻き
取りロール54の間のテンションは一定のために、確実
に巻き取ることができる。一方、上ブロック部12が下
降して、プリプレグシート材100が搬出されないとき
に、図16の上図に示すように、ロール96と巻き取り
ロール54の間のテンションは一定に保持しつつ、中央
のロール94が次第に上昇して、余分な量を送るため、
確実に巻き取ることができる。
る構造としては、回収ロール64と搬出ロール50の間
にエアシリンダ98によって移動するロール99を設
け、このロール99が搬出シート42を常に一定の力で
押圧することで、テンションが掛けられる。
シート42が瞬間的に排出されても、ロール99がエア
シリンダ98によって搬送シート42を常に押し付けて
いるために、搬出ロール50と回収ロール64の間での
搬送シート42のだぶつきが防止され、常にテンション
のかかった状態で搬送シート42を回収ロール64に回
収することができる。
様にエアシリンダ98によってロール99が移動する構
造が設けられている。
例では、搬出口側にアキューム装置90を設けてもよ
い。
可塑性樹脂フィルム及び搬送シート42,44に、テン
ションをかけて必要以上に引っ張り出されるのを防止す
ることができる。
出口側の両方に設けてもよい。
の実施例について説明する。
加熱区間、本加熱区間、冷却区間の3つの区間共に、本
発明の製造装置10を使用した。
えて、図17に示すように、冷却区間のみ冷却ロール8
8を使用しても良い。
の実施例について説明する。
の製造装置10を使用し、冷却区間では、冷却ロール8
8を使用し、予備加熱区間においては、上下一対の加熱
ヒータ89,89の間をロール91に掛け渡しながら走
行させても良い。
2と下ブロック部14を共に上下動させる実施例と、上
ブロック部12を上下動させ、下ブロック部14を固定
する実施例を説明したが、次のような実施例でもよい。
せ、上ブロック部12を固定する実施例でもよい。
ブロック部14を固定する組み合わせと、下ブロック部
14を上下動させ、上ブロック部12を固定する組み合
わせを交互に配置してもよい。
置10によってプリプレグシート材100を製造した実
験結果について説明する。
50S、三菱レイヨン株式会社製)を特許第30640
19号の方法により、幅20mmに連続開繊し、開繊し
た繊維束を幅方向に15本並べた、目付40g/m
2の、幅300mmの一方向シートを使用した。
熱可塑性樹脂フイルム(スペリオUT、幅300mm、
厚み10μm、三菱樹脂株式会社製)を使用した。
供給は、下側から順に、フイルム、繊維シート、フイル
ム、繊維シート、フイルムの5層とした。また、搬送シ
ートつまり離型シートにはポリイミド樹脂フイルム(ユ
ーピレックス−S、幅400mm、厚み75μm、宇部
興産株式会社製)を使用した。
450mm、長さ100mmで、隙間約5mm開けて7
ブロック並べた。最初の3ブロックが予備加熱・加圧、
その次の1ブロックが本加熱・加圧、最後の3ブロック
が冷却・加圧である。
鉛シート(PERMA−FOIL、幅450mm、長さ
750mm、厚み0.5mm、東洋炭素株式会社製)を
使用、加圧部としてC/Cコンポジットの板材(幅45
0mm、長さ750mm、厚み2mm、株式会社アクロ
ス製)を使用した。
件は図23の通りである。
秒で、シートの移動速度は1秒間で90mm進むとし
た。つまり、1分間で1.8m製造できる加工速度であ
る。
プリプレグシート材を製造した。
含有量(Vf)約60%の熱可塑性樹脂プリプレグシー
ト材100が試作できた。
により観察したところ繊維が均一に分散した、熱可塑性
樹脂の含浸性が良好な状態が確認できた。また、繊維の
配向乱れがなかった。
50S、三菱レイヨン株式会社製)を特許第30640
19号の方法により、幅20mmに連続開繊した後、こ
の開繊糸を経糸、緯糸に使用して特許2983531号
公報により、幅320mm、目付80g/m2の平織物
に製織したものを使用した。
ルム(エンブレムON−15、幅320mm、厚み15
μm、ユニチカ株式会社製)を使用した。
は、フイルム、開繊糸織物、フイルムのサンドイッチ構
成とした。また、搬送シートつまり離型シートにはガラ
スクロス補強フッ素シート(チューコーフローGタイプ
ファブリック、FGF−500−4、幅400mm、厚
み0.1mm、中興化成工業株式会社製)を使用した。
450mm、長さ100mmで、隙間約5mm開けて7
ブロック並べた。最初の3ブロックが予備加熱・加圧、
その次の1ブロックが本加熱・加圧、最後の3ブロック
が冷却・加圧である。
鉛シート(PERMA−FOIL、幅450mm、長さ
750mm、厚み0.5mm、東洋炭素株式会社製)を
使用、加圧部としてステンレス板(幅450mm、長さ
750mm、厚み2mm)を使用した。
件は図24の通りである。
秒で、シートの移動速度は1秒間で90mm進むとし
た。つまり、1分間で0.9m製造できる加工速度であ
る。
プリプレグシート材を製造した。
含有量(Vf)約60%の熱可塑性樹脂プリプレグシー
ト材100が試作できた。
により観察したところ繊維が均一に分散した、熱可塑性
樹脂の含浸性が良好な状態が確認できた。
50S、三菱レイヨン株式会社製)を特許第30640
19号の方法により、幅25mmに連続開繊し、開繊し
た繊維束を幅方向に12本並べた、目付32g/m
2の、幅300mmの一方向シートを使用した。
ルケトン熱可塑性樹脂フイルム(スミライトFS−11
00C、幅300mm、厚み25μm、住友ベークライ
ト株式会社製)を使用した。
供給は、繊維シート、フイルム、繊維シートのサンドイ
ッチ構成とした。また、搬送シートつまり離型シートに
はポリイミド熱可塑性樹脂フイルム(ユーピレックス−
S、幅400mm、厚み75μm、宇部興産株式会社
製)を使用した。
450mm、長さ100mmで、隙間約5mm開けて7
ブロック並べた。最初の3ブロックが予備加熱・加圧、
その次の1ブロックが本加熱・加圧、最後の3ブロック
が冷却・加圧である。
鉛シート(PERMA−FOIL、幅450mm、長さ
750mm、厚み0.5mm、東洋炭素株式会社製)を
使用、加圧部としてC/Cコンポジットの板材(幅45
0mm、長さ750mm、厚み2mm、株式会社アクロ
ス製)を使用した。
件は図25の通りである。
秒で、シートの移動速度は1秒間で90mm進むとし
た。つまり、1分間で1.35m製造できる加工速度で
ある。
プリプレグシート材100を製造した。
積含有量(Vf)約60%の熱可塑性樹脂プリプレグシ
ート材100が試作できた。
ところ、熱可塑性樹脂が繊維間から抜けた含浸性の良い
プリプレグシート材に成型できた。また、繊維配向の乱
れもなかった。
秒で、シートの移動速度は1秒間で90mm進むとし
た。つまり、1分間で1.8m製造できる加工速度であ
る。
で、その時間を3秒縮めた加圧時間とした。
プリプレグシート材を製造した。
脂プリプレグシート材が試作できた。表面のみの観察で
は熱可塑性樹脂が含浸しているように見えるが、経糸と
緯糸が簡単に分離し、経糸と緯糸の交差する内部にまで
熱可塑性樹脂がきれいに含浸していないことが確認され
た。実際、プリプレグシート材の断面を顕微鏡により観
察したところ、上下の表面部分は繊維が均一に分散し熱
可塑性樹脂が含浸していることが確認できたが、内部の
方は熱可塑性樹脂が未含浸の部分もあり、繊維が集合し
た部分も観察された。
加圧時間を十分に確保することにより、含浸が良好な、
品質の良い熱可塑性樹脂プリプレグシート材を製造する
ことが可能となる。
粘度熱可塑性樹脂)によるプリプレグシート材の製造、
及び薄物プリプレグシート材の製造が可能となる。
置に比べ、導入コスト、ランニングコストなどが低価格
となる。
める、本加熱区間を長くするなどを行うことにより、速
くすることができる。
である。
部の側面から見た拡大図である。
た状態の側面から見た図である。
したグラフである。
ある。
ある。
示す図である。
おけるプレス番号と加圧力及び加圧温度の関係を示すグ
ラフである。
説明図である。
説明図である。
説明図である。
説明図である。
である。
説明図である。
る。
る。
る。
る。
る。
Claims (28)
- 【請求項1】熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造装
置であって、 少なくともシート状の熱可塑性樹脂と強化繊維束とを含
むシート状の被成型材が走行する搬送路の上側に加熱機
構付き上ブロック部を配し、 前記上ブロック部、または、前記下ブロック部の少なく
ともどちらか一方を上下に移動させ、かつ、加圧力を与
えることができるプレス手段を配し、 前記搬送路の下側に加熱機構付き下ブロック部を配し、 前記上ブロック部と前記搬送路の間であって、前記搬送
路に沿ってシート状の上クッション部を配し、 前記上クッション部と前記搬送路の間であって、前記搬
送路に沿ってシート状の上加圧部を配し、 前記下ブロック部と前記搬送路の間であって、前記搬送
路に沿ってシート状の下クッション部を配し、 前記下クッション部と前記搬送路の間であって、前記搬
送路に沿ってシート状の下加圧部を配し、 前記被成型材を間欠走行させる走行手段を設け、 前記走行手段によって前記被成型材が所定時間停止中
に、前記上下ブロック部と前記上下クッション部と前記
上下加圧部を介して前記プレス手段によって、前記被成
型材を上下から加熱しながら加圧する加熱加圧工程と、
前記プレス手段により前記上ブロック部が所定時間上昇
したとき、または、前記下ブロック部が所定時間下降し
たときに、前記被成型材を前記搬送路に沿って所定長さ
走行させる走行工程とを繰り返し行う制御手段を設けた
ことを特徴とする熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製
造装置。 - 【請求項2】前記上ブロック部と前記プレス手段及び前
記下ブロック部とを所定間隔を開けて前記搬送路に沿っ
て複数配し、かつ、前記上ブロック部と前記下ブロック
部とが上下に対をなしていることを特徴とする請求項1
記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造装置。 - 【請求項3】隣接する前記上ブロック部と前記下ブロッ
ク部の加熱温度を異なる温度に設定することを特徴とす
る請求項2記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製
造装置。 - 【請求項4】隣接する前記プレス手段の加圧力を異なる
加圧力に設定することを特徴とする請求項2記載の熱可
塑性樹脂プリプレグシート材の製造装置。 - 【請求項5】前記複数の上ブロック部と前記複数の下ブ
ロック部の加熱温度を前記被成型材の搬入口側から順番
に高く設定する予備加熱区間と、 前記予備加熱区間の次に位置する区間であって、前記複
数の上ブロック部と前記複数の下ブロック部の加熱温度
を最高の加熱温度に設定する本加熱区間と、 前記本加熱区間の次に位置する区間であって、前記複数
の上ブロック部と前記複数の下ブロック部の加熱温度を
前記被成型材の搬入口側から順番に低く設定する冷却区
間と、 を有することを特徴とする請求項2〜4記載の熱可塑性
樹脂プリプレグシート材の製造装置。 - 【請求項6】前記制御手段は、 前記本加熱区間における前記プレス手段によって前記上
ブロック部が下降させて前記被成型材に加圧力を与えた
後に、前記被成型材の搬入口側に向かって1つづつ順番
に前記プレス手段によって前記上ブロック部を下降させ
て前記被成型材に加圧力を与えることを特徴とする請求
項5記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造装
置。 - 【請求項7】前記上クッション部と前記加圧部は、前記
上ブロック部と共に上昇することを特徴とする請求項1
〜6記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造装
置。 - 【請求項8】前記上クッション部と前記加圧部は、前記
上ブロック部と共に上昇しないことを特徴とする請求項
1〜6記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造装
置。 - 【請求項9】前記制御手段は、 前記本加熱区間及び前記冷却区間にある前記上ブロック
部が上昇したときには、前記予備加熱区間にある前記上
ブロック部及び前記上クッション部と前記加圧部は下降
したまま前記被成型材に接触させつつ、前記被成型材を
前記搬送路に沿って所定長さ走行させることを特徴とす
る請求項4〜6記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材
の製造装置。 - 【請求項10】前記上下クッション部が、膨張黒鉛シー
ト、フッ素シート、または、シリコンシートであること
を特徴とする請求項1〜9記載の熱可塑性樹脂プリプレ
グシート材の製造装置。 - 【請求項11】前記上下加圧部が、C/Cコンポジッ
ト、鉄板、または、ステンレス板であることを特徴とす
る請求項1〜10記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート
材の製造装置。 - 【請求項12】耐熱性と離型性を有する搬送シートを前
記被成型材の両面に配することを特徴とする請求項1〜
11記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造装
置。 - 【請求項13】前記上ブロック部が上昇したときに前記
熱可塑性樹脂プリプレグシート材を搬出口側へ引き出す
方向にテンションを加え、前記上ブロック部が下降した
ときにバックテンションを加えるアキューム手段を配し
たことを特徴とする請求項1〜12記載の熱可塑性樹脂
プリプレグシート材の製造装置。 - 【請求項14】前記上ブロック部が上昇したときに前記
搬送シートを搬出口側へ引き出す方向にテンションを加
え、前記上ブロック部が下降したときにバックテンショ
ンを加えるアキューム手段を配したことを特徴とする請
求項12、13記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材
の製造装置。 - 【請求項15】熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造
方法であって、 少なくともシート状の熱可塑性樹脂と強化繊維束とを含
むシート状の被成型材が走行する搬送路の上側に加熱機
構付き上ブロック部を配し、 前記搬送路の下側に加熱機構付き下ブロック部を配し、 前記上ブロック部、または、前記下ブロック部の少なく
ともどちらか一方を上下に移動させ、かつ、加圧力を与
えることができるプレス手段を配し、 前記上ブロック部と前記搬送路の間であって、前記搬送
路に沿ってシート状の上クッション部を配し、 前記上クッション部と前記搬送路の間であって、前記搬
送路に沿ってシート状の上加圧部を配し、 前記下ブロック部と前記搬送路の間であって、前記搬送
路に沿ってシート状の下クッション部を配し、 前記下クッション部と前記搬送路の間であって、前記搬
送路に沿ってシート状の下加圧部を配し、 前記被成型材を間欠走行させる走行手段を設け、 前記走行手段によって前記被成型材が所定時間停止中
に、前記上下ブロック部と前記上下クッション部と前記
上下加圧部を介して前記プレス手段によって、前記被成
型材を上下から加熱しながら加圧する加熱加圧工程と、
前記プレス手段により前記上ブロック部が所定時間上昇
したとき、または、前記下ブロック部が所定時間下降し
たときに、前記被成型材を前記搬送路に沿って所定長さ
走行させる走行工程とを繰り返し行うことを特徴とする
熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造方法。 - 【請求項16】前記上ブロック部と前記プレス手段及び
前記下ブロック部とを所定間隔を開けて前記搬送路に沿
って複数配し、かつ、前記上ブロック部と前記下ブロッ
ク部とが上下に対をなしていることを特徴とする請求項
15記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造方
法。 - 【請求項17】隣接する前記上ブロック部と前記下ブロ
ック部の加熱温度を異なる温度に設定することを特徴と
する請求項16記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材
の製造方法。 - 【請求項18】隣接する前記プレス手段の加圧力を異な
る加圧力に設定することを特徴とする請求項16記載の
熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造方法。 - 【請求項19】前記複数の上ブロック部と前記複数の下
ブロック部の加熱温度を前記被成型材の搬入口側から順
番に高く設定する予備加熱区間と、 前記予備加熱区間の次に位置する区間であって、前記複
数の上ブロック部と前記複数の下ブロック部の加熱温度
を最高の加熱温度に設定する本加熱区間と、 前記本加熱区間の次に位置する区間であって、前記複数
の上ブロック部と前記複数の下ブロック部の加熱温度を
前記被成型材の搬入口側から順番に低く設定する冷却区
間と、 を有することを特徴とする請求項16〜18記載の熱可
塑性樹脂プリプレグシート材の製造方法。 - 【請求項20】前記本加熱区間における前記プレス手段
によって前記上ブロック部が下降させて前記被成型材に
加圧力を与えた後に、前記被成型材の搬入口側に向かっ
て1つづつ順番に前記プレス手段によって前記上ブロッ
ク部を下降させて前記被成型材に加圧力を与えることを
特徴とする請求項19記載の熱可塑性樹脂プリプレグシ
ート材の製造方法。 - 【請求項21】前記上クッション部と前記加圧部は、前
記上ブロック部と共に上昇することを特徴とする請求項
15〜20記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製
造方法。 - 【請求項22】前記上クッション部と前記加圧部は、前
記上ブロック部と共に上昇しないことを特徴とする請求
項15〜20記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の
製造方法。 - 【請求項23】前記本加熱区間及び前記冷却区間にある
前記上ブロック部が上昇したときには、前記予備加熱区
間にある前記上ブロック部及び前記上クッション部と前
記加圧部は下降したまま前記被成型材に接触させつつ、
前記被成型材を前記搬送路に沿って所定長さ走行させる
ことを特徴とする請求項18〜20記載の熱可塑性樹脂
プリプレグシート材の製造方法。 - 【請求項24】前記上下クッション部が、膨張黒鉛シー
ト、フッ素シート、または、シリコンシートであること
を特徴とする請求項15〜23記載の熱可塑性樹脂プリ
プレグシート材の製造方法。 - 【請求項25】前記上下加圧部が、C/Cコンポジッ
ト、鉄板、または、ステンレス板であることを特徴とす
る請求項15〜24記載の熱可塑性樹脂プリプレグシー
ト材の製造方法。 - 【請求項26】耐熱性と離型性を有する搬送シートを前
記被成型材の両面に配することを特徴とする請求項15
〜25記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造方
法。 - 【請求項27】前記上ブロック部が上昇したときに前記
熱可塑性樹脂プリプレグシート材を搬出口側へ引き出す
方向にテンションを加え、前記上ブロック部が下降した
ときにバックテンションを加えることを特徴とする請求
項15〜26記載の熱可塑性樹脂プリプレグシート材の
製造方法。 - 【請求項28】前記上ブロック部が上昇したときに前記
搬送シートを搬出口側へ引き出す方向にテンションを加
え、前記上ブロック部が下降したときにバックテンショ
ンを加えることを特徴とする請求項26、27記載の熱
可塑性樹脂プリプレグシート材の製造方法。
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JP2001390525A JP3876276B2 (ja) | 2001-12-21 | 2001-12-21 | 熱可塑性樹脂プリプレグシート材の製造装置及びその製造方法 |
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