JP2003181326A - セラミック製ノズルおよびその製造方法 - Google Patents
セラミック製ノズルおよびその製造方法Info
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Abstract
ラミック製ノズルを得る。 【解決手段】流入口、流出口と該流出口近辺に細孔を有
し、流体を噴出させるためのセラミック製ノズルにおい
て、細孔をYAGレーザにより加工することにより、少
なくとも上記細孔が熱によって溶融処理された表面とす
る。
Description
ための各種セラミック製ノズルおよびその製造方法に関
するものである。
体を噴出させる流路を備えたノズルは、各種タービンの
噴出口のような機械的ノズルと、流量測定に用いられる
ようなフローノズルに大別される。
ら放出するとき、放出断面積を小さくすると、ベルヌー
イの定理により圧力水頭が速度水頭に変わり、流体が噴
出するものである。このエネルギーを利用するものとし
て水力機械、内燃機関、蒸気タービン、高速気流の研究
等各方面に広く用いられている。その形状は目的によっ
て図4に示すように種々のものがあり、例えば、図4に
示すように流路11と、該流路11に連続する細孔12
を有し、ガス噴出には図4(a)の平行ノズルや、同図
(b)の先細ノズルが用いられ、ガスの速度が音速以上
になるものには同図(c)のような噴出口に向けて径が
大きくなるテーパを有するラバルノズルが用いられてい
る。
オリフィスと同様にパイプに取り付けて、その前後に生
じる圧力差を利用する流量計で、ベンチュリ管とオリフ
ィスの中間的な性質を有する。即ち、オリフィスに比較
して圧力損失、管内面のあらさによる影響が少なく流量
係数はベンチュリ管に近いものである。
ガラス、プラスチックス、セラミックス等様々な材料が
用いられる。
マレーザ加工を施すことによって形成され、エキシマレ
ーザ発振器21から出射したレーザ光22を分光器23
により分岐し、分岐したレーザ光24a、24bをそれ
ぞれ一対の光学マスク25a、25bにより整形する。
整形されたレーザ光24a、24bをそれぞれ一対の光
学レンズ26a、26bにより集光して加工部材27に
照射し、一対の細孔を同時に穿孔するものである。この
ような製造方法は、インクジェットプリンタ用のインク
噴出用のノズル等に用いられており、2液を混合吐出す
るための一対のノズルを高精度に形成できるとともに、
加工速度が速く、レンズ26a、26bの性能によって
加工寸法が決まるため再現性が高く、高精度の加工が可
能である(特開2000−33704号公報参照)。
とによっても形成され、工具材料31を保持するマンド
レル32を回転させながら焼結ダイヤモンドもしくは超
硬合金等からなる工具材料31の先端を頂点とする回転
体形状に放電加工して工具31aを形成した後、前記マ
ンドレル32を加工部材33の表面上に相対移動させる
とともに、加工部材33の表面を前記マンドレル32の
回転軸に垂直となるように設置し、前記マンドレル32
を回転させながら前記工具31aの先端部を加工部材3
3に送り込むことにより、工具劣化のほとんどない高精
度な形状の細孔を有するノズルを得ることができる。こ
のような製造方法は、様々な形状のノズルに対応でき、
多数の細孔を高精度で均一に加工することができる(特
開2001−54808号公報参照)。
発振器21は、エキサイテッドダイマーの破壊による発
光現象を利用して紫外線領域(126nm〜558n
m)で発振する希ガス、ハロゲン化物又は希ガス、金属
蒸気によるレーザ発振器であり、危険性の高いガスを使
用しなければならないという欠点を有していた。
ダイヤモンドもしくは超硬合金等からなる工具材料31
であっても、砥石加工のため上記エキシマレーザ加工と
同様にセラミックス等の高硬度の材質に高精度な孔を加
工することが困難であり、特に孔径が5mm未満の小さ
なものとなると、加工時に砥石の先端に欠けや折れが生
じやすいという欠点を有していた。
を用いる場合には、所定のセラミック原料を射出成形も
しくはプレス成形して細孔を有する成形体を得た後、該
成形体を焼成する方法や、その後、得られた焼結体の細
孔を研磨にて仕上げる方法、または、得られた成形体に
切削加工により所定の細孔を研削加工した後に、焼成す
る方法が用いられていた。
合、研磨加工を施さなければ、細孔の内壁表面の表面粗
さが大きく、細孔を通過する流体の滑らかな流れを妨げ
る原因となるという欠点を有していた。
づつ研磨加工する必要があるため、歩留の低下や、コス
ト高を招き、さらに、細孔を有する成形体を焼成するた
め、細孔の間隔が精度の良く形成できないという欠点を
有していた。
ラミック製ノズルは、流体の通過する流路と、該流路に
連通する細孔を有するセラミック製ノズルにおいて、少
なくとも上記細孔の内壁が熱によって溶融処理された表
面からなるとともに、細孔の内壁表面における結晶粒子
の平均粒径が他の部分の平均粒径に比べて大きいことを
特徴とするものである。
記細孔の内壁表面における結晶粒子の平均粒径が1μm
以上であることを特徴とするものである。
上記細孔の内壁表面から垂直方向に50μm以上離れた
領域に存在する結晶粒子の平均粒径が1μm未満である
ことを特徴とするものである。
方法は、セラミック原料を射出成形またはプレス成形す
ることによって上記流路を有する成形体を得、該成形体
を焼成した後、パルスレーザを照射して細孔を形成する
ことを特徴とするものである。
造方法は、上記細孔にエッチング処理を施すことを特徴
とするものである。
体の通過する流路と、該流路に連通する細孔を有するセ
ラミック製ノズルにおいて、少なくとも上記細孔の内壁
が熱によって溶融処理された表面からなるとともに、細
孔の内壁表面における結晶粒子の平均粒径が他の部分の
平均粒径に比べて大きくしたことから、細孔の内壁表面
を滑らかな面とするとともに、セラミックスの気孔欠陥
を減少させることができ、流体の流れを阻害することは
なく流体を円滑に通過させることができる。
ば、上記細孔の内壁表面における結晶粒子の平均粒径が
1μm以上であることから、細孔の内壁表面の表面粗さ
を優れたものとし、流体の流れを阻害することはなく流
体を円滑に通過させることができる。
れば、上記細孔の内壁表面から垂直方向に50μm以上
離れた領域に存在する結晶粒子の平均粒径が1μm以下
であることから、セラミック製ノズル自体を緻密体と
し、曲げ圧縮等の機械的強度の高いセラミック製ノズル
を得ることができる。
方法によれば、セラミック原料に射出成形またはプレス
成形によって上記流路を有する成形体を得、該成形体を
焼成した後、パルスレーザを照射して細孔を形成するこ
とから、細孔の内壁表面を熱によって溶融した滑らかな
面とし、寸法精度の高い細孔を得ることができる。
造方法によれば、上記細孔にエッチング処理を施すこと
から、細孔の内壁表面をより滑らかな面とすることがで
き、流体が滑らかに流れることができる。
て説明する。
ルの一実施形態を示す斜視図であり、図1(b)は同図
(a)の断面図である。
過する流路1と、該流路1に連通する細孔2を有するも
のであり、ジルコニア、アルミナ、ムライト、窒化珪
素、炭化珪素、窒化アルミなどの他、SiO2−Al2O
3系、SiO2−B2O3系の結晶化ガラス等のガラスセラ
ミックス、及びAl2O3を主成分としZrO2を混合し
たジルコニア分散アルミナセラミックス、アルミナの結
晶粒界に粒径がナノレベルの非常に微細なジルコニア粒
子を分散させ、粒界強度を飛躍的に向上させたジルコニ
ア分散アルミナセラミックス、Al2O3を主成分として
Al2B2O9を混合したセラミックス等の各種複合セラ
ミックス等から成り、これらの中でも耐候性、曲げ強度
等がより優れた部分安定化ジルコニアがより好ましい。
主成分とし、安定化剤としてY2O3、MgO、Ce
O2、Dy2O3、CaO等を含有するものであり、耐候
性が優れ、高靭性、そして研磨しやすいため、長期間の
使用に供する高精度なセラミック製ノズルを得ることが
できる。
上記細孔2の内壁が熱によって溶融処理された表面から
なるとともに、細孔の内壁表面における結晶粒子の平均
粒径が他の部分の平均粒径に比べて大きいことが重要で
ある。細孔2の内壁が熱による滑らかな溶融処理された
表面から形成されるため、流体をスムーズに移動させる
ための滑らかな内壁表面を得ることができ、細孔2の内
壁表面における結晶粒子の平均粒径が他の部分の平均粒
径に比べて大きいことから、細孔2の内壁表面を滑らか
な面とするとともに、セラミック製ノズル自体の気孔欠
陥を減少させることができ、流体の流れを阻害すること
はなく流体を円滑に通過させることができる。
るためには、詳細を後述するレーザ加工によって形成す
ることで、レーザ光の熱による滑らかな溶融面を得るこ
とができる。
粒子の平均粒径が1μm以上であることが好ましい。こ
れは、レーザ加工時の熱によりセラミックスの一部が溶
融除去され、この溶融時の熱によって細孔2の内壁表面
における結晶粒子が粒成長をして平均粒径が1μm以上
の大きなものとなり、細孔2の内壁表面の表面粗さをよ
り優れたものとし、流体の流れを阻害することはなく流
体を円滑に通過させることができる。
上述のような大きさにするためには、後述するように細
孔2にパルスレーザ加工を施し、細孔2の内壁表面の結
晶粒子を溶融させることによって得ることができる。
向に50μm以上離れた領域に存在する結晶粒子の平均
粒径が1μm未満、さらには0.5μm以下であること
が好ましい。上記細孔2の内壁表面より離れた内部が、
小さな粒径の結晶粒子からなることで、セラミック製ノ
ズル全体の機械的強度、耐候性を向上させ、流路1及び
細孔2を通過する流体によって脱粒が発生することを有
効に防止することができる。
以上離れた領域に存在する結晶粒子の平均粒径を1μm
未満とするには、使用する原料の粒径を小さくし、焼成
温度を低くすることによって、粒径を小さく保持して焼
結させることができ、例えばジルコニアセラミックスに
よって形成する場合、原料の一次粒径を0.1μm以下
とし、焼成温度を1450℃以下とすることで粒径が1
μm未満の焼結体を得ることができ、さらに1400℃
以下で焼成することによって粒径を0.4μm以下にす
ることができる。
有するセラミックスのうち、ジルコニアまたはアルミナ
を主成分とするセラミックスを用いることが好ましく、
該ジルコニア及びアルミナは、機械的強度、耐熱性が優
れ、また、成形、焼成が比較的簡単な装置で行えること
から安価に製造することができるため、セラミック製ノ
ズルとして好適に使用することができる。上記ジルコニ
アは細孔2の内壁表面が、熱によって粒成長し、平均粒
径が1μm以上の大きなものとなり、アルミナは内壁表
面の結晶粒子が熱によって気化しやすいため、ジルコニ
アのような大きな粒成長は生じ難く、内壁表面より50
μm以上の点における平均粒径を1μmより若干小さく
なるように調整して、内壁表面における結晶粒子の平均
粒径を1μm以上のものとする必要がある。
セプト法によって測定することができる。
造方法を図3を用いて説明する。
ジルコニアセラミックスを用いて詳細に説明する。
主原料とした場合、ジルコニアの純度は95%以上、よ
り好ましくは98%以上とし、走査型電子顕微鏡(SE
M)により観察される一次平均粒径が0.01〜0.1
μm、より好ましくは0.04〜0.07μm、二次凝
集粒子の平均粒径が1〜4μmの粉末を選ぶとよい。こ
のジルコニアに安定化剤として、純度99%以上、好ま
しくは99.5%以上のイットリア粉末をジルコニア粉
末85〜99重量%、好ましくは90〜98重量%に対
して、1〜15重量%、好ましくは2〜10重量%の割
合で混合する。
れた混合粉末をボールミル等により十分混合粉砕した
後、バインダを添加し、混合後、必要に応じて造粒して
成形用原料を得る。バインダは20〜50体積%含有す
ることが好ましい。
型に充填してプレス成形することによって、流路1とな
る孔を有する成形体を得る。
いることにより、予め流路1となる孔を有する成形体を
得ることができる。
て1300〜1500℃の温度で、より好ましくは13
50〜1450℃で0.5〜3時間焼成することによ
り、図3(a)に示すような焼結体を得ることができ
る。
た焼結体を保持治具3に固定し、パルスレーザ4の照射
軸が焼結体の中心軸と合致するように位置合わせを行っ
た後、焼結体の流路2の開口部とは反対側よりパルスレ
ーザを照射して細孔2を形成する。
μm程度は機械的に位置ズレを生じる可能性があるた
め、マイクロメータ制御機構等を用いて焼結体を固定し
た保持治具3の位置を調整し精密な位置合わせを行う。
また、パルスレーザ4のスポット径は、予め真円にして
おき、細孔2の最終仕上げ寸法になるように調整する必
要がある。
ルスレーザ4の照射軸を焼結体の中心軸からいくらかず
らしておき、保持治具3を回転させながらパルスレーザ
加工を行うか、保持部材3を固定しておきパルスレーザ
4をレーザ光出射中心からずれた位置を中心として回転
させて加工を行う方法を用いるか、もしくは、焼結体の
予め細孔2となる下穴を形成しておき、パルスレーザ4
にて仕上げる方法を用いることができる。
は、パルスレーザ4を上記マイクロメータ制御機構にて
正確に一定寸法を移動させて加工することにより、精密
な寸法精度の孔間距離を実現することができる。
YAGレーザ等の穿孔可能な出力を有し、パルス発振で
きるものであれば使用することができる。特に、波長の
短さ、出力の高さ、コスト等からYAGレーザが好まし
く、上記パルスレーザを細孔2に照射することで、細孔
2の内壁近傍に溶融部が限定されテーパのつかない孔を
開けることができ、パルスレーザ4の熱によりセラミッ
クスの一部が溶融除去され、その結果として細孔2の表
面が溶融面となり、溶融時の熱によりセラミックスの結
晶が粒成長し平均粒径1μm以上で、その表面粗さRa
が0.2μm以下の滑らかな曲面形状を得ることができ
る。
クスの種類によって異なり、例えば、ジルコニア等のセ
ラミックスやガラス等の無機物は、大出力のレーザ光を
直接照射するとヒートショックによりクラックが発生す
る可能性があるため、レーザは間欠的に照射して円筒物
本体が急激に温度上昇することを防いだり、レーザ照射
前もしくは照射後、さらには前後に出力を弱めたり、照
射スポットを広げたりして出力を弱めたレーザを照射す
ることが好ましい。さらに、ヒートショックを和らげる
ためヒータ等の加熱手段により予め焼結体を加熱した状
態でレーザ照射を行っても良い。
シストガスを溶融部が除去されない程度に微弱にするこ
とが重要であり、レーザ照射時に内壁の溶融部が吹き飛
ばされず残留し、これらが固化することで内壁近傍の結
晶粒子が内壁に対して粒成長するため、上述のような平
均粒径1μm以上の滑らかな面を得ることができる。
雰囲気が酸素雰囲気になっていることが好ましい。これ
によりレーザ照射による還元作用に伴うセラミックスの
変色を抑えることができる。
形成した後、細孔2の内壁表面をフッ酸を含有したエッ
チング液等を用いてエッチング処理を施すことが好まし
い。これにより、内壁表面をより表面粗さの優れた面と
して流体が滑らかに流れることができる。
は、細孔2の内壁表面が熱によって溶融処理された表面
からなり、その結晶粒子の平均粒径が他の部分の平均粒
径に比べて大きいことから、細孔2の内壁表面を滑らか
な面とするとともに、セラミック製ノズル自体の気孔欠
陥を減少させることができ、流体の流れを阻害すること
はなく流体を円滑に通過させることができる。
うに流路1と、該流路1の連続する1つの細孔2を有
し、多項目血液分析装置に用いられるフローノズルとし
て用いられる。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲
であれば図3に示すような種々の形状のセラミック製ノ
ズルに好適に用いることができる。
トーチノズルであり、全体又は少なくとも細孔2を耐熱
衝撃性△Tが700℃以上の窒化ケイ素系セラミックス
で形成され、細孔2の表面粗さを算術平均粗さRaで
0.2μm以下としてレーザを円運動させて細孔2を形
成している。
あり、窒化ケイ素系セラミックスからなり、YAGレー
ザを用いて保持治具を高精度に制御することにより細孔
2を下部に2箇所有するものである。
であり、金属製の本体にアルミナセラミックスからな
り、4つの細孔を有するノズルが固定されている。これ
は予めセラミックスにYAGレーザを用いて細孔2を加
工しておき、その後、圧入等によって本体に固定するも
のである。
ト用ノズルであり、ノズル自体をアルミナセラミックス
として、レーザ光を円運動させて細孔2を形成してい
る。
を示したが、その他種々の形状のセラミック製ノズルと
して使用でき、シャワーノズル、インクジェットプリン
タ用ノズル、ウォータージェット用ノズル、バーナ用ノ
ズル、薬液噴霧用ノズル、スプレーノズル、レーザ溶射
用ノズル等様々なセラミック製ノズルとして好適に使用
することができる。
を行った。
ス、アルミナセラミックスからなる加工部材にYAGレ
ーザ、CO2ガスレーザを用いて細孔を有するセラミッ
ク製ノズル試料を作製した。
外径が5mm、長さが15mmとし、流路の直径が2m
m、長さが10mmとし、細孔の直径が0.2mm、長
さを5mmとした。
mmとし、流路の直径が8mm、長さが15mmとし、
細孔の直径が0.2mm、長さを5mmとした。
ドからなる工具61a用いた工具加工方法、図5に示す
従来のエキシマレーザ発振器を用いた加工方法、及び一
般的なセラミックスの加工方法である金型で細孔を有す
る成形体を得、焼成した後、細孔の内壁表面をダイヤモ
ンド砥粒によって仕上げ研磨加工したものを作製した。
心部で切断し、1000倍の走査型電子顕微鏡を用いた
微構造写真から細孔の内壁表面と、垂直方向に80μm
の位置における結晶粒子をインターセプト法にて各40
点で測定し、平均粒径の平均値を算出した。
内壁表面における各20ヶ所で、JISB0601に基
づき算術平均粗さ(Ra)を触針式表面粗さ計にて測定
し、その最低値を示した。これは、表面粗さの最低値を
測定することにより、細孔の内壁表面の気孔欠損の有無
を調べるためである。
の孔精度を測定して基準値との差異を算出した。
によって溶融した表面からなるとともに、細孔の内壁表
面における結晶粒子の平均粒径が他の部分の平均粒径に
比べて大きな試料(No.1〜16)は、表面粗さRa
の最低値が0.18μm以下であり、位置精度も0.6
μm以下と非常に優れたものとすることができた。
試料(No.17〜20)は、孔径が0.2mmのもの
で加工することができず、孔径が5mmのものは加工す
ることができるものの位置精度が12〜20μmと低下
していることが判った。
21〜24)ではレーザ出力が小さいため、ジルコニ
ア、アルミナともに加工をすることができない。
製した試料(No.25〜28)は、細孔の位置精度が
15〜26μmと非常に低下していることが判った。
流体の通過する流路と、該流路に連通する細孔を有する
セラミック製ノズルにおいて、少なくとも上記細孔の内
壁が熱によって溶融した表面からなるとともに、細孔の
内壁表面における結晶粒子の平均粒径が他の部分の平均
粒径に比べて大きくしたことから、細孔の内壁表面を滑
らかな面とするとともに、セラミックスの気孔欠陥を減
少させることができ、流体の流れを阻害することはなく
流体を円滑に通過させることができる。
ば、上記細孔の内壁表面における結晶粒子の平均粒径が
1μm以上であることから、細孔の内壁表面の表面粗さ
を優れたものとし、流体の流れを阻害することはなく流
体を円滑に通過させることができる。
れば、上記細孔の内壁表面から垂直方向に50μm以上
離れた領域に存在する結晶粒子の平均粒径が1μm未満
であることから、セラミック製ノズル自体を緻密体と
し、曲げ圧縮等の機械的強度の高いセラミック製ノズル
を得ることができる。
方法によれば、セラミック原料に射出成形またはプレス
成形によって上記流路を有する成形体を得、該成形体を
焼成した後、パルスレーザを照射して細孔を形成するこ
とから、細孔の内壁表面を熱によって溶融した滑らかな
面とし、寸法精度の高い細孔を得ることができる。
造方法によれば、上記細孔にエッチング処理を施すこと
から、細孔の内壁表面をより滑らかな面とすることがで
き、流体が滑らかに流れることができる。
形態を示す斜視図であり、(b)は同図(a)のX−X
線における断面図である。
説明図である。
の様々な形状を示す断面図である。
である。
Claims (5)
- 【請求項1】流体の通過する流路と、該流路に連通する
細孔を有するセラミック製ノズルにおいて、少なくとも
上記細孔の内壁が熱によって溶融処理された表面からな
るとともに、細孔の内壁表面における結晶粒子の平均粒
径が他の部分の平均粒径に比べて大きいことを特徴とす
るセラミック製ノズル。 - 【請求項2】上記細孔の内壁表面における結晶粒子の平
均粒径が1μm以上であることを特徴とする請求項1に
記載のセラミック製ノズル。 - 【請求項3】上記細孔の内壁表面から垂直方向に50μ
m以上離れた領域に存在する結晶粒子の平均粒径が1μ
m未満であることを特徴とする請求項1または2に記載
のセラミック製ノズル。 - 【請求項4】セラミック原料を射出成形またはプレス成
形することによって上記流路を有する成形体を得、該成
形体を焼成した後、パルスレーザを照射して上記細孔を
形成することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記
載のセラミック製ノズルの製造方法。 - 【請求項5】上記細孔にエッチング処理を施すことを特
徴とする請求項4に記載のセラミック製ノズルの製造方
法。
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JP2001383587A JP3958040B2 (ja) | 2001-12-17 | 2001-12-17 | セラミック製ノズルの製造方法 |
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