JP2003180328A - 温度制御装置 - Google Patents

温度制御装置

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JP2003180328A
JP2003180328A JP2001390547A JP2001390547A JP2003180328A JP 2003180328 A JP2003180328 A JP 2003180328A JP 2001390547 A JP2001390547 A JP 2001390547A JP 2001390547 A JP2001390547 A JP 2001390547A JP 2003180328 A JP2003180328 A JP 2003180328A
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cooling
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微小サイズの加熱領域および冷却領域を含む
面内温度パターンを実現する。 【解決手段】 温度制御装置100は、半導体基板20
0と、基板200の一の面に不純物を選択的に拡散して
形成された複数の不純物拡散領域ユニット300を含む
加熱手段と、基板の反対面を通じて基板を冷却する冷却
部400とを有し、基板200の一の面に接触した温度
制御対象物10について、複数の不純物拡散領域ユニッ
ト300のなかから選択されて通電された不純物拡散領
域ユニットの形状に応じた加熱領域を加熱するととも
に、加熱領域以外の領域を冷却部400によって冷却さ
れた基板200を通じて冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度制御対象物の
微小領域を加熱および冷却する温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、遺伝子操作技術、生化学分析技
術、微量化学反応合成技術の進展に伴い、バイオチッ
プ、遺伝子チップ、遺伝子増幅(PCR)システム、お
よび集積化化学分析システム(micro total analysis s
ystem: μ-TAS)といわれる実験装置が開発されてい
る。これらの実験装置は、マイクロマシン技術を遺伝子
増幅、生化学反応、および化学物質合成のための装置に
応用したものである。
【0003】たとえば、特開平10−337173号公
報には、マイクロマシン技術を利用した生化学反応用マ
イクロリアクタが開示されている。このマイクロリアク
タは、単一のシリコン基板の表面に異方性エッチングに
より作製された複数の独立したチャンバを有している。
このチャンバのサイズは、たとえば4mm×10mmと
小さい。したがって、一つの基板上に例えば1000程
度のチャンバを設けることが可能となる。この結果、チ
ャンバ毎に生化学反応を実行させる場合、たとえば10
00以上の多数の生化学反応を同時に並列的に実行する
ことができる。
【0004】一般に化学反応を生じせるためには、活性
化エネルギーよりも高いエネルギー状態にする必要があ
る。したがって、チャンバのうちで実際に反応を生じせ
る部分であるマイクロリアクタ(反応チャンバまたは反
応槽とも呼ばれる)の温度を高める必要がある。一方、
マイクロリアクタ以外の部分における化学反応の進行を
防止あるいは抑制するために、マイクロリアクタ以外の
部分、たとえばマイクロリアクタに化学反応物質を供給
する流路および化学反応物質を蓄えておくリザーバは冷
却することが望ましい。したがって、微小サイズの加熱
領域と冷却領域とを含む細密な面内温度パターンを実現
する温度制御装置が要望される。特に、必要以上の化学
反応を急速に止めるためには、マイクロリアクタ以外の
部分、すなわち冷却領域を周囲の環境温度よりも低くす
る必要がある。
【0005】しかしながら、上記公報には、シリコン基
板の一部に温度調節器を構成する旨の記述があるもの
の、その温度調節器の具体的な構造は開示されていな
い。
【0006】他にも種々の部分加熱技術が開示する公報
が複数存在するが、遺伝子増幅用のマイクロリアクタに
適用可能な程度に細密な面内温度パターンを実現できる
温度制御装置は開示されていない。
【0007】たとえば、特開平11−127900に
は、部分的加熱手段を備えた電極からなるチップベース
の分析装置が開示されている。この分析装置は、電極の
近傍のみを加熱するものである。個別加熱手段を被覆す
ることにより各電極間の熱交換の度合いを軽減している
とはいえ、電極からの熱の拡散を完全に防止する熱絶縁
を得ることは難しい。したがって、特定の電極を選択的
に加熱しようとしても、熱拡散によって隣接する電極の
周辺も加熱されてしまうおそれがある。また、この分析
装置は、非加熱部分を周辺の環境温度より低温にするこ
とはできず、試料を積極的に冷却する機能を有していな
い。
【0008】また、特開2000−201681号公報
および特開平7−184665号公報にも部分的な加熱
により化学反応を制御する技術が開示されているもの
の、複数の独立した微小サイズの加熱領域および冷却領
域を含む細密な面内温度パターンを実現することが難し
く、特に、冷却領域の温度を環境温度よりも低くするこ
とができない。
【0009】一方、局所を冷却する技術としては、特開
平11−349643に開示されているように、低温に
冷却した棒(冷却体)を冷却対象物に接触させる技術が
知られている。しかしながら、冷却体の冷気が冷却対象
物の冷却を望まない領域へ伝わり、冷却を望まない領域
が冷却されてしまうという欠点があり、複数の独立した
微小サイズの領域を冷却することが困難である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の問題
点を解決するためになされたものである。
【0011】したがって、本発明の目的は、微小サイズ
の加熱領域および冷却領域を含む面内温度パターンを実
現することができる温度制御装置を提供することであ
る。特に、本発明は、遺伝子増幅装置やμ−TAS等の
マイクロリアクタ部分のみを加熱し、その他の流路やリ
ザーバの部分については冷却することができる温度制御
装置を提供することを目的とする。
【0012】本発明の他の目的は、微小サイズの非加熱
領域を環境温度よりも低温になるまで冷却することがで
きる温度制御装置を提供することである。
【0013】本発明の他の目的は、面内温度パターンの
内容を適宜に変更することができる温度制御装置を提供
することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】以上の目的は、以下の手
段によって解決される。
【0015】(1) 本発明の温度制御装置は、基板
と、前記基板の一の面に形成された複数の加熱部分を含
む加熱手段と、前記基板の反対面を通じて基板を冷却す
る冷却手段と、を有し、前記基板の一の面に接触した温
度制御対象物について、前記複数の加熱部分のなかから
選択される一部または全部の加熱部分に通電することに
よって当該加熱部分の形状に応じた加熱領域を加熱する
とともに、当該加熱領域以外の領域を前記冷却された基
板を通じて冷却することにより冷却部分とすることを特
徴とする。
【0016】(2) 上記の温度制御装置は、複数の加
熱部分の少なくとも一部に、温度計測手段を備える。
【0017】(3) 上記の冷却部分は、前記加熱部分
に隣接し、該冷却部分のサイズが0.01〜10mmで
ある。
【0018】(4) 上記の複数の加熱部分は、互いに
隣接して配列されており、隣接する加熱部分の中心間の
距離または各加熱部分のサイズは、0.01mm〜10
mmである。
【0019】(5) 上記の温度制御装置は、一の方向
に沿って隣接して配列された加熱部分が接続されるアノ
ード側配線と、前記一の方向と交差する方向に沿って隣
接して配列された加熱部分が接続されるカソード側配線
と、前記アノード側配線に接続されるアノード側スイッ
チング回路と、前記カソード側配線に接続されるカソー
ド側スイッチング回路とを有し、前記アノード側スイッ
チング回路および前記カソード側スイッチング回路によ
って、複数の加熱部分のなかから所定の加熱部分を選択
して通電する。
【0020】(6) 上記の冷却手段は、ペルチェ冷却
器、コンプレッサ式冷却器、または冷媒循環式熱交換器
である。
【0021】(7) 上記の加熱部分の位置は、化学反
応用器材に設けられた複数の反応容器の位置に適合して
おり、かつ当該化学反応用器材が前記温度制御対象物と
して着脱自在に取り付けられる。
【0022】(8) 上記の基板は、少なくとも前記一
の面が半導体で構成されており、前記複数の加熱部分
は、前記基板の一の面に不純物を選択的に拡散して形成
された複数の不純物拡散領域で構成されている。
【0023】(9) 上記の各不純物拡散領域に直列接
続されるダイオード要素が前記基板に形成されている。
【0024】(10) 本発明の温度制御装置は、少な
くとも一の面が半導体である基板と、前記基板の一の面
に不純物を選択的に拡散して形成された不純物拡散領域
と、前記基板の反対面を通じて基板を冷却する冷却手段
と、を有し、前記基板の一の面に接触した温度制御対象
物について、前記不純物拡散領域に通電することによっ
て当該不純物拡散領域の形状に応じた加熱領域を加熱す
るとともに、当該加熱領域以外の領域を前記冷却手段に
よって冷却された前記基板を通じて冷却することを特徴
とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面を参照しつ
つ、本発明の実施の形態を説明する。
【0026】図1は、本発明の一実施の形態にかかる温
度制御装置の構成を示す模式図である。温度制御装置1
00は、少なくとも一の面(作用面)が半導体で構成さ
れた基板200と、基板200の作用面に形成された複
数の不純物拡散領域ユニット300により構成される加
熱部と、基板200の反対面を通じて基板200を冷却
する冷却部400とを有する。温度制御装置100は、
基板200の作用面を通じて、温度制御対象物10と接
触する。
【0027】基板200の作用面は、温度制御対象物1
0と接触する部分を除いて、断熱材500で覆われてい
る。また、冷却部400の側面および底面についても排
熱部分410を除いて断熱材500で覆われている。
【0028】温度制御対象物10は、加熱されるべき微
小反応容器12と、冷却されるべき部分(リザーバや流
路)14とを含む化学反応用器材である。不純物拡散領
域ユニット300は、微小反応容器12の位置に合わせ
て配列されている。温度制御装置100には、温度制御
対象物10である化学反応用器材を着脱自在に取り付け
ることができる。
【0029】本実施の形態の基板200は、pn接合が
形成可能な半導体材料で構成されおり、具体的には、基
板200は、入手の容易さ、コスト、および加工の容易
さの見地から、単結晶シリコン基板であることが望まし
い。しかしながら、本実施の形態と異なり、基板200
として、ガリウム・ヒ素(GaAs)基板、ゲルマニウ
ム(Ge)基板など種々の半導体基板を用いてもよい。基
板200の作用面には、加熱手段(微小ヒータ)として
機能する複数の不純物拡散領域ユニット300が形成さ
れている。複数の不純物拡散領域ユニット300の一部
または全部に通電することによって、通電された不純物
拡散領域ユニットの形状に応じた温度制御対象物10の
領域(加熱領域)が加熱される(図中の黒矢印)。一
方、この加熱領域以外の領域(冷却領域)は、冷却部4
00によって冷却された基板200を通じて冷却される
(図中の白矢印)。
【0030】冷却部400は、ペルチェ冷却器(ペルチ
ェ素子)、コンプレッサ式冷却器、または冷媒循環式熱
交換機(液冷式ジャケット)である。ペルチェ冷却器は
冷却性能が若干弱く、高湿環境に弱いという欠点がある
ものの温度制御性が優れており、冷却部の温度を精密に
制御する場合に好適に用いられる。コンプレッサ式冷却
器は、精密な温度制御が難しいという欠点があるものの
冷却能力が優れており、特に低い温度まで冷却したい場
合や冷却対象物の熱容量が大きい場合に好適に用いられ
る。冷媒循環式熱交換機は、温度応答速度が遅いという
欠点があるもの機構が簡素で故障が少なく、温度および
湿度の影響を受けにくく低コストであるといった長所を
有する。したがって、冷却部400の種類は、冷却対象
物の熱容量、冷却温度、および使用環境の条件を考慮
し、適切に選択することができる。なお、冷却部400
の構成は、従来のペルチェ冷却器、コンプレッサ式冷却
器、または冷媒循環式熱交換機と同様であるので、詳し
い説明を省略する。また、本実施の形態と異なり、上記
の種類以外の冷却部400を採用することも可能であ
る。
【0031】次に、基板200の作用面に形成された不
純物拡散領域ユニット300の構成について説明する。
【0032】図2は、基板200の作用面に形成された
複数の不純物拡散領域ユニット300を示す模式図であ
り、図3は、一つの不純物拡散領域ユニット300を拡
大した拡大図である。
【0033】一つの不純物拡散領域ユニット300のサ
イズは、0.1mmであり、隣接する不純物拡散領域ユ
ニット300の中心間の距離(ピッチ)は、0.1mm
よりも僅かに大きい。しかしながら、本実施の形態と異
なり、隣接する不純物拡散領域ユニットの中心間の距離
および/または不純物拡散領域ユニットのサイズは、
0.01mm〜10mmであってもよい。また、一つの
不純物拡散ユニット300のサイズとは別に設定すべき
要素として、加熱領域以外の領域として形成される冷却
領域のサイズを0.01mm〜10mmとすることがで
きる。冷却領域のサイズは、好適には0.1mm〜1m
m程度である。
【0034】図3に示されるとおり、本実施の形態の各
不純物拡散領域ユニット300は、矩形形状をしてい
る。そして、アノード側金属配線301およびカソード
側金属配線302は、不純物拡散領域ユニット300と
接続するための接続部分を有している。この接続部分
は、不純物拡散領域ユニット300を挟んで対向してい
る。
【0035】また、図2に示されるとおり複数本のアノ
ード側金属配線301(301a〜301e)が、基板
200の面内において一の方向(図2の縦方向)に沿っ
て伸延されている。一方、複数本のカソード側金属配線
302(302a〜302d)が、基板200の面内に
おいてアノード側金属配線301の伸延方向に垂直な方
向(図2の横方向)に伸延されている。そして、一本の
アノード側金属配線301aに沿って隣接する不純物拡
散領域ユニット300(たとえば300a、300b、
300c、および300d)は、ともに一本のアノード
側金属配線300aに接続されている。一方のカソード
側金属配線302aに沿って隣接する不純物拡散領域ユ
ニット(たとえば300a、300e、300f、30
0g、および300h)は、ともに一本のカソード側金
属回線302aに接続されている。
【0036】次に個々の不純物拡散領域ユニット300
の構成について説明する。図4は、図3のA−A’線で
切断した場合の断面図である。
【0037】本実施の形態では、基板200はp-型シ
リコン基板である。基板200には、不純物拡散領域ユ
ニット300毎に第1不純物拡散領域303が形成され
ている。この第1不純物拡散領域303は、基板200
の作用面からn型不純物を選択的に拡散して形成された
n型シリコン領域である。
【0038】さらに、この第1不純物拡散領域303内
において基板200の作用面側には、第2不純物拡散領
域304が形成されている。この第2不純物拡散領域3
04は、基板200の作用面から第1不純物拡散領域3
03の領域内の一部に対してp型不純物を選択的に拡散
してモノリシックに形成されたp+シリコン領域であ
る。この第2不純物拡散領域304は、コンタクトホー
ル305を介してアノード側金属配線301に接続され
ている。一方、第1不純物拡散領域303の一部には、
+シリコン領域306が形成されており、このn+シリ
コン領域306は、コンタクトホール307を介してカ
ソード側金属配線302に接続されている。
【0039】なお、図4に示した構成によれば、2つの
pn接合が形成されている。第1のpn接合は、第1不
純物拡散領域303と基板200との間の接合である。
この第1のpn接合は、複数の不純物拡散領域ユニット
300間が電気的に短絡しないために使用されるもので
ある。具体的には、不純物拡散領域ユニット300への
通電状態において、基板200(p-型シリコン基板)
はグランド電位に接続されており、第1不純物拡散領域
303は、グランド電位よりも高電位に印加されてい
る。したがって、第1のpn接合は逆バイアスされた状
態となる。この結果、第1のpn接合を貫通して電流が
流れることがなくなり、個々の不純物拡散領域ユニット
300間の電気的な分離が実現される。
【0040】第2のpn接合は、第1不純物拡散領域3
03と第2不純物拡散領域304との間の接合である。
この第2のpn接合は、第2不純物拡散領域304に電
気的に直列接続されるダイオード要素として機能する。
すなわち、電流は、アノード側金属配線301、第2不
純物拡散領域304(この部分が実質的に微小ヒータと
なる)、第2のpn接合(ダイオード要素)、第1不純物
拡散領域303、n+シリコン領域306、カソード側
金属配線302の並び順で流れる。
【0041】後述するとおり、複数本のアノード側金属
配線301および複数本のカソード側金属配線302の
うちから適宜に配線を選択して電流を流すことによっ
て、複数の不純物拡散領域ユニット300のうちから所
望の不純物拡散領域ユニット(たとえば、図2中の30
0aと300cなど)を選択して通電することができ
る。より具体的には、選択された複数の不純物拡散領域
ユニット300に通電することによって、これらの不純
物拡散領域ユニットにおける不純物拡散領域(特に第2
不純物拡散領域304)がジュール熱を発する。この結
果、通電された不純物拡散領域の形状に対応した温度制
御対象物の一部の微小領域のみが加熱されるとともに、
その他の領域については、冷却部400によって冷却さ
れた基板200を通じて冷却される。なお、アノード側
金属配線301および複数本のカソード側金属配線30
2も抵抗要素を有するが、第2不純物拡散領域304と
比べて抵抗値が低いので、配線部分の発熱は無視し得
る。
【0042】次に本実施の形態の温度制御装置の作製方
法について説明する。なお、基板200および冷却部4
00の作製については、従来の技術を利用できるので詳
しい説明を省略し、加熱手段として機能する複数の不純
物拡散領域ユニット300の作製方法について示す。図
5〜図13および上述の図4を参照しつつ、不純物拡散
領域ユニット300の作製工程を説明する。
【0043】図5に示されるとおり、単結晶シリコン
(Si)基板200を熱酸化し、シリコン基板200の
表面に約0.5μmの厚さの第1シリコン熱酸化膜20
2(SiO2)を形成する。ここで、シリコン基板20
0の厚さや大きさは、目的に応じて適宜選択することが
できる。好適には、大きさが直径3インチ〜6インチで
あり、厚さが300μm〜600μmのシリコン基板2
00を用いることが望ましい。本実施の形態では、直径
4インチ、厚さ300μmのシリコン基板200が用い
られている。また本実施の形態のシリコン基板200
は、3×1014cm -3の濃度でB(ホウ素)を含むp-
型シリコン基板である。
【0044】次に、図6に示されるとおり、フォトリソ
グラフィー工程およびエッチング工程を用いて、第1シ
リコン熱酸化膜202の所定部分を除去する。残った第
1シリコン熱酸化膜202をマスク材としてP(リン)
またはAs(ヒ素)などのドナー不純物をイオン注入す
る。本実施の形態では、ドナー不純物としてP(リン)
を用いる。このときのドーズ量は、好適には1〜3×1
15cm-2である。
【0045】図7に示されるとおり、イオン注入の後、
導入した不純物をシリコン基板200内に熱拡散させ
る。具体的には、シリコン基板200は、酸素雰囲気中
で、1100℃、60分の条件でドライブ・イン処理
(熱処理)される。このドライブ・イン処理によって、
イオン注入された領域が、活性化されて、n型シリコン
領域、すなわち第1不純物拡散領域303となる。ま
た、第1不純物拡散領域303とp-型シリコン基板2
00との間で第1のpn接合が形成される。さらに、上
記のドライブ・イン処理の際に、第1不純物拡散領域3
03の表面には、約0.1μmの厚さの第2シリコン熱
酸化膜204が形成される。
【0046】次に、図8に示されるとおり、フォトリソ
グラフィー工程およびエッチング工程を実行する。フォ
トレジスト206を用いて、第2シリコン熱酸化膜20
4を部分的に除去する。具体的には、第1不純物拡散領
域303の一の端縁部上の第2シリコン熱酸化膜204
は残しつつ、この端縁部以外の熱酸化膜204を除去す
ることが望ましい。残った第2シリコン熱酸化膜204
およびフォトレジスト206をマスク材として、第2シ
リコン熱酸化膜204が除去された部分にB(ボロン)
をイオン注入する。このときのドーズ量は、好適には1
〜3×1016cm-2である。イオン注入後、シリコン基
板200は、酸素雰囲気中で、1100℃、60分の条
件でドライブ・イン処理される。このドライブ・イン処
理によって、イオン注入された領域が、活性化されて、
+型シリコン領域、すなわち、第2不純物拡散領域3
04がモノリシックに形成される(図9参照)。なお、
第2不純物拡散領域304の深さは、第1不純物拡散領
域の深さよりも浅く形成される。換言すれば、第1不純
物拡散領域内の表面側(作用面側)に形成される。この
結果、第1不純物拡散領域303と第2不純物拡散領域
304との間に第2のpn接合が形成される。さらに、
シリコン基板200の表面には、第3シリコン熱酸化膜
208(図9参照)が形成される。
【0047】次に、図9に示されるとおり、フォトリソ
グラフィー工程およびエッチング工程を用いて、第3シ
リコン熱酸化膜208を部分的にエッチングすることに
よって、第1不純物拡散領域303の上記の端縁部の一
部が開口される。換言すれば、第1不純物拡散領域30
3内において第2不純物拡散領域304が形成されてい
ない部分が開口される。残った第3シリコン熱酸化膜2
08およびフォトレジストをマスク材としてP(リン)
をイオン注入する。このときのドーズ量は、好適には1
〜3×1016cm-2である。
【0048】図10に示されるとおり、イオン注入の
後、シリコン基板200は、ウエット酸化雰囲気中で、
1100℃、60分の条件でドライブ・イン処理され
る。この結果、図9においてイオン注入された領域が、
活性化され、n+シリコン領域306が形成される。す
なわち、第1不純物拡散領域303内の端縁部の近傍に
+シリコン領域306が形成される。換言すれば、第
1不純物拡散領域内303内において、第2不純物拡散
領域304とn+シリコン領域306とは分離して形成
される。このn+シリコン領域306は、配線に用いら
れるアルミニウムとの間で良好なオーミック接触を得る
ために形成される領域である。また、この工程でn+
リコン領域306の表面には、約0.5μmの厚さの第
4シリコン熱酸化膜が形成される(図示せず)。
【0049】次に、フォトリソグラフィー工程およびエ
ッチング工程を用いて第3シリコン熱酸化膜208およ
び第4シリコン熱酸化膜の一部(図中では両方の熱酸化
膜を総括して208と表示)を除去し、上記の第2不純
物拡散領域304(p+型シリコン領域)の一部および
上記のn+シリコン領域306の一部を開口する。この
結果、第2不純物拡散領域304の一部を露出する第1
コンタクトホール305、およびn+シリコン領域30
6の一部を露出する第2コンタクトホール307が形成
される。第1コンタクトホール305と第2コンタクト
ホール307は、第2不純物拡散領域304の対辺に沿
って形成される。換言すれば、第1コンタクトホール3
05と第2コンタクトホール307との距離を十分に空
けることによって、第2不純物拡散領域304の全域に
電流を流し、第2不純物拡散領域304全体を微小ヒー
タとして利用することができる。
【0050】次に、アノード側金属配線301およびカ
ソード側金属配線302とを形成する。まず、第1およ
び第2のコンタクトホール305,307が形成された
シリコン基板200上にアルミニウム膜が形成される。
アルミニウム膜は、蒸着またはスパッタ法を用いて約
0.5μm〜1μmの厚さに形成される。アルミニウム
膜が形成されたシリコン基板200は、窒素雰囲気中
で、400℃、10分の条件でシンタリングされる。こ
の結果、コンタクトホール305,307内でシリコン
とアルミニウムとが適度に熱反応し、オーミック接触が
得られる。この後、アルミニウム膜の上に、約0.02
μmの厚さのチタン(Ti)を蒸着する。
【0051】次に、図11に示されるとおり、このチタ
ン/アルミニウム膜をパターニングして、アノード側金
属配線301およびカソード側金属配線302を形成す
る。具体的には、図2に表示されるようなn本の互いに
平行なアノード側金属配線301と、m本の互いに平行
なカソード側金属配線302とが形成される。アノード
側金属配線301およびカソード側金属配線302と
は、互いに直交する方向に伸延されている。なお、上述
した複数の不純物拡散領域ユニット300は、n列m行
に配列される。アノード側金属配線301に沿って隣接
する不純物拡散領域ユニット300は、各第1コンタク
トホール305を通じて一本のアノード側金属配線30
1に接続される。一方、カソード側金属配線302に沿
って隣接する不純物拡散領域ユニット300は、各第2
コンタクトホール307を通じて一本のカソード側金属
回線302に接続される。
【0052】なお、図3に示されるアノード側金属配線
301とカソード側金属配線302とが交差する交差部
分は、アノード側金属配線301とカソード側金属配線
302との電気的な短絡を防止するために絶縁する必要
がある。したがって、図11に示される工程の際に、た
とえば、アノード側金属配線301またはカソード側金
属配線302のどちらか一方の配線を、他方の金属配線
との交差部分において途切れた状態にパターニングして
おく。本実施の形態では、アノード側金属配線301
を、カソード側金属配線302との交差部分において途
切れた状態にパターニングしておく。
【0053】図11のパターニング工程において、アル
ミニウム膜、チタン膜のエッチングにはそれぞれ専用の
エッチング液を用いたウェットエッチングが用いられ
る。ただし、本実施の形態と異なり、アルミニウム膜
を、RIE(反応性イオンエッチング)によるドライエ
ッチングによりパターニングすることも可能である。
【0054】次に、図12に示されるとおり、チタン/
アルミニウム膜をパターニングした後のシリコン基板2
00の表面に、パッシベーション膜212を形成する。
パッシベーション膜212は、シリコン酸化膜(SiO
X)、PSG(リンガラス)、BSG(ボロンガラ
ス)、またはシリコン酸化窒化膜(SiOXY)などの
絶縁膜である。パッシベーション膜212は、プラズマ
CVDまたは常圧CVDなどの低温成膜技術によって形
成される。好適には、1μm〜1.5μmの厚さのパッ
シベーション膜212が形成される。
【0055】次に、図13に示されるとおり、フォトリ
ソグラフィー工程およびエッチング工程を用いてパッシ
ベーション膜212の一部を除去することによって、各
アノード側金属配線301および各カソード側金属配線
302の端部を開口させる。この結果、各アノード側金
属配線301を外部に接続するための配線用コンタクト
ホール312が形成される。また、図示していないが、
各カソード側金属配線302を外部に接続するための配
線用コンタクトホール314が形成される。さらに、図
示していないが、パッシベーション膜212の一部を除
去することによって、上記交差部分において途切れてい
るアノード側金属配線301の両側部分を開口させる。
この結果、交差部分において途中で途切れているアノー
ド側金属配線301を接続するためのコンタクトホール
(ビア)が形成される。
【0056】最後に、チタン/銅/チタンの順番で金属
膜を蒸着し、RIEなどの方法によって、この金属膜を
所定の形状にパターニングする(図4参照)。この結
果、配線用コンタクトホール312および314に金属
膜が充填され、これらの部分がアノード側コンタクトパ
ット316およびカソード側コンタクトパット318に
なる(カソード側コンタクトパット318は図示せ
ず)。さらに、この工程では、上記した交差部分のビア
間が金属膜で接続される結果、途切れていたアノード側
金属配線の全体が接続される。そして、最終的に、交差
部分の配線保護のために、パッシベーション膜を新たに
形成する。また、配線用コンタクトホール部分に対応す
る部分について、パッシベーション膜の一部をRIE等
の方法によって除去する。
【0057】各アノード側金属配線301は、各アノー
ド側コンタクトパット316に接続され、各カソード側
金属配線302は、各カソード側コンタクトパット31
8に接続される。そして、これらのコンタクトパット3
16および318にリード線がハンダ付けされる。な
お、これらのコンタクトパット316および318は、
温度制御対象物が配置される部分の外側に設けられる。
したがって、温度制御対象物を配置する際に、コンタク
トパット316、318およびリード線が障害とならな
い。
【0058】以上の工程により、図4に示される不純物
拡散領域ユニット300が作製される。なお、以上の説
明では、一つの不純物拡散領域ユニット300を図示し
て工程を説明したが、複数の不純物拡散領域ユニット3
00が同時に形成されることはもちろんである。
【0059】次に、形成された複数の不純物拡散領域ユ
ニット300に対応する電気回路および周辺回路を図1
4に示す。図14に示されるとおり、複数の不純物拡散
領域ユニット300がn列m行に配列されている。各不
純物拡散領域ユニット300は、ヒータとして機能する
電気抵抗要素(主として第2不純物拡散領域304に相
当)と、電気抵抗要素に電気的に直列接続されるダイオ
ード要素(第1不純物拡散領域303と第2不純物拡散
領域304との間のpn接合に相当)とを含む。電気抵
抗要素の一端は、対応するアノード側金属配線301に
電気的に接続されており、その他端は、ダイオード要素
のアノード側と電気的に接続されている。一方、ダイオ
ード要素のカソード側は、対応するカソード側金属配線
302に電気的に接続されている。
【0060】各アノード側金属配線301は、各配線用
コンタクトパット316を介して各アノード側スイッチ
ングトランジスタX1〜Xnに接続されている。一方、
各カソード側金属配線302は、各配線用コンタクトパ
ット318を介して各カソード側スイッチングトランジ
スタY1〜Ymに接続されている。本実施の形態におい
て各トランジスタX1〜XnおよびY1〜Ymは、バイ
ポーラトランジスタである。各トランジスタX1〜Xn
およびY1〜Ymのベースには、外部からそれぞれ信号
線が接続される。具体的には、信号線として、アノード
側スイッチングトランジスタX1〜Xn用の信号線(以
下「Xアドレス信号線」いう)がn本接続され、カソー
ド側スイッチングトランジスタY1〜Ym用の信号線
(以下「Yアドレス信号線」という)がm本接続されて
いる。したがって、これらのXアドレス信号線およびY
アドレス信号線を通じて、所定の制御信号(ベース電
流)を印加することによってアノード側スイッチングト
ランジスタX1〜Xnの一部(たとえばX2)、および
カソード側スイッチングトランジスタY1〜Ynの一部
(たとえばY2)がオン状態となる。この結果、オン状
態となったトランジスタに接続されている不純物拡散領
域ユニット300(この場合は、a部分)が選択され、
通電される。
【0061】たとえば、初期状態では、いかなるスイッ
チングトランジスタへも制御信号が印加されていない。
したがって、すべてのトランジスタはオフ状態である。
したがって、加熱手段として機能する各不純物拡散領域
ユニット300へは電流がながれず、発熱しない。
【0062】図14に示されるa部分の不純物拡散領域
ユニット300に通電する場合について説明する。この
場合、アノード側スイッチングトランジスタX2および
カソード側スイッチングトランジスタY2に制御信号を
印加することによって、これらのトランジスタをオン状
態にする。この場合、ヒータ電源から供給された電流
は、トランジスタX2を介して、対応するアノード側金
属配線301に入る。さらに電流は、a部分の電気抵抗
要素を通過し、この結果、ジュール熱が発生する。電気
抵抗要素を通過した電流は、a部分のダイオード要素を
介して、対応するカソード側金属配線302へ流出し、
最終的にトランジスタY2を経てヒータ電源へと戻る。
【0063】以上の処理にしたがって、トランジスタX
2およびY2をオン状態とすることにより、トランジス
タX2とY2とに接続されている部分の不純物拡散領域
(a部分)のみを選択して通電することが可能となる。
この結果、通電された不純物拡散領域ユニットのみが発
熱し、この不純物拡散領域ユニット以外の部分は、冷却
部400によって冷却された状態を保つ。
【0064】同様に、アノード側スイッチングトランジ
スタX2、X3、およびカソード側スイッチングトラン
ジスタY2、Y3をオン状態とすることによって、図中
のa、b、c、およびd部分の不純物拡散領域のみを選
択して通電することができる。
【0065】なお、ダイオード要素は、所望していない
不純物拡散領域に意図していない電流が流れることを防
止する。たとえば、アノード側スイッチングトランジス
タX2、X3、およびカソード側スイッチングトランジ
スタY2、Y3をオン状態とする場合、e部分にダイオ
ード要素がないとすると、a部分から流れ出した電流
が、カソード側金属配線302、e部分、アノード側金
属配線301、f部分、トランジスタY3という順番で
流れるおそれがある。この結果、所望していないe部分
およびf部分で発熱してしまう。ダイオード要素は、か
かる状態の発生を防止する。
【0066】なお、上述した選択方法によれば、a部分
に通電することなく、b、c、およびd部分に通電する
ことができない。しかしながら、b、c、d部分への通
電を所定時間毎に交互に切り替え、他の部分には通電し
ないことによって、b、c、d部分のみを加熱すること
が可能である。すなわち、選択された不純物拡散領域に
対して、時分割的に通電することも可能である。
【0067】なお、本実施の形態では、通電する不純物
拡散領域を選択するためのスイッチングトランジスタと
してバイポーラトランジスタX1〜Xn、Y1〜Ymを
用いたが、本実施の形態と異なり、パワーMOSトラン
ジスタやその他のスイッチング素子を採用することもで
きる。特に、電流量が多い場合にはパワーMOSトラン
ジスタを採用することが望ましい。
【0068】次に、図15を参照しつつ、本実施の形態
の温度制御装置を実際に適用した温度制御システムにつ
いて説明する。
【0069】この温度制御システムは、温度制御装置1
00、操作ユニット600、ヒータ電源610、冷却部
エネルギー供給源620、スイッチング回路630を有
する。温度制御装置100の基板200の作用面には、
温度制御対象物10が載せられるが、図中には記載して
いない。
【0070】温度制御装置100は、基板200と、基
板の一の面に形成された複数の不純物拡散領域ユニット
300より構成される加熱手段と、基板200の反対面
を通じて基板を冷却する冷却部400とを有する。
【0071】ヒータ電源610は、複数の不純物拡散領
域ユニットの一部または全部へヒータ電流を供給する電
源である。冷却部エネルギー供給源620は、冷却部4
00がペルチェ冷却器であれば、冷却部400へ電流を
供給する電流源であり、冷却部400がコンプレッサ式
冷却器であれば、冷却部400へ電圧を印加する電圧源
であり、冷却部400が冷媒循環式熱交換器であれば、
冷却部400へ冷媒を循環させる冷媒循環装置である。
【0072】スイッチング回路630は、図14で示さ
れた温度制御装置100のXアドレス信号線、Yアドレ
ス信号線に接続されている。そして、操作ユニット60
0からの指令に基づいて、所定のアドレス信号線に制御
信号を与えることによって、複数の不純物拡散領域ユニ
ット300のうちから通電する不純物拡散領域ユニット
を選択する。
【0073】操作ユニット600は、たとえばコンピュ
ータである。操作ユニット600は、各種の演算および
制御を実行するCPU、種々のデータを記憶するメモ
リ、データを入力し種々の設定をするための操作部、各
種の表示をするディスプレイを有し、さらに、ヒータ電
源610、冷却部エネルギー供給源620、およびスイ
ッチング回路630等へ信号を送るためのインタフェー
スユニットを有する。
【0074】ユーザは、操作部を用いて、複数の不純物
拡散領域ユニット300のうちから通電する不純物拡散
領域ユニットを指示する。そして、この指示された不純
物拡散領域ユニットに通電される。この結果、通電され
たいくつかの不純物拡散領域ユニット(主として第2不
純物拡散領域304)の形状に対応した温度制御対象物
10上の領域(加熱領域)が加熱される。一方、加熱領
域以外の温度制御対象物10の微小領域(冷却領域)
は、冷却部400によって冷却されている基板200を
通じて冷却される。
【0075】換言すれば、ユーザは、操作部を用いて、
加熱領域と冷却領域の配列パターン(面内温度パター
ン)を指示することができる。たとえば、操作部は、タ
ッチパネルディスプレイであり、複数の不純物拡散領域
ユニット300を模式的に表示する。ユーザは、この表
示画面において、加熱領域または冷却領域として選択し
たい複数の領域を指で触れることによって、それらの領
域の配列を自由に設定(プログラム)することができ
る。また、操作ユニット600は、加熱領域の設定温
度、および冷却領域の設定温度を設定することができる
ことはもちろんである。
【0076】操作ユニット600は、冷却領域の設定温
度に基づいて、冷却部エネルギー供給源820を制御す
る。たとえば、冷却部400がペルチェ冷却器であれ
ば、ペルチェ冷却器へ供給される電流量を制御する。ま
た、加熱領域の設定温度に基づいて、ヒータ電源610
から不純物拡散領域ユニット300へと供給されるヒー
タ電流を制御する。さらに、加熱領域と冷却領域の配列
パターンに基づいてスイッチング回路630を制御して
所定のXアドレス信号線およびYアドレス信号線に対し
て制御信号を与える。この結果、複数の不純物拡散領域
ユニット300のうちから一部または全部の不純物拡散
領域が選択され、この選択された不純物拡散領域に対し
てヒータ電流が供給される。
【0077】なお、温度制御においては、フィードバッ
ク制御を用いることができる。このため、温度制御対象
物10の加熱領域および冷却領域に取り付けられた温度
センサ(図示せず)の検出結果を操作ユニット600が
受信し、この受信した検出結果に基づいてヒータ電流、
およびペルチェ冷却器へ供給される電流量等を制御する
ことができる。
【0078】また、図15に示されるとおり、基板20
0上に温度センサを取り付け、この温度センサによる検
出結果を受信し、フィードバック制御することもでき
る。たとえば、ヒータ電流が通電される状態に設定され
た不純物拡散領域ユニット300の位置に温度センサ6
40(「高温部用温度センサ」という)が取り付けられ
る。また、ヒータ電流が通電されない状態に設定された
不純物拡散領域ユニット300の位置に温度センサ65
0(「低温部用温度センサ」という)が取り付けられ
る。温度センサ640および650としては、たとえば
サーミスタや熱電対が用いられる。本実施の形態では、
シリコンの電気抵抗が温度によって変化することを利用
して温度を検知するサーミスタを用いる。本実施の形態
では、基板200に不純物拡散領域ユニット300を設
ける工程において、サーミスタとして機能する不純物拡
散領域を基板200にモノリシックに形成しておくこと
ができる。サーミスタとして機能する不純物拡散領域
は、不純物拡散領域ユニット300と同様に形成するこ
とができるので、その詳しい説明は省略する。
【0079】高温部用温度センサ640による検出結果
は、第1インタフェース660を経て操作ユニット60
0へフィードバックされる。一方、低温部用温度センサ
650による検出結果は、第2インタフェース670を
経て操作ユニット600へフィードバックされる。操作
ユニット600は、各温度センサ640および650に
よる検出結果を受信し、加熱領域および冷却領域の温度
が予め設定された温度範囲に収まるように、ヒータ電源
610、および冷却部エネルギー供給源620への制御
信号を送信し、ヒータ電流およびペルチェ冷却器への供
給電流等を制御する。
【0080】操作ユニット600が温度を制御する信号
処理方法としては、比例制御(P制御)、積分制御(I
制御)、微分制御(D制御)、またはこれらを組み合わ
せたPID制御が用いられる。したがって、本実施の形
態によれば、フィードバックループを構成し、加熱およ
び冷却の状態を適宜制御することによって、温度制御対
象物の各領域を設定温度とすることができる。
【0081】具体的には、温度制御対象物10において
0.5mm間隔で配置される加熱領域と冷却領域の温度
差を10℃〜20℃とすることが可能である。加熱およ
び冷却可能な温度範囲は、種々の条件によっても異なる
が、一例を示すならば、加熱領域は、30℃〜40℃に
加熱することができる。一方、加熱領域以外の領域であ
る冷却領域は、5℃〜20℃に冷却することができる。
したがって、全体としては、温度制御対象物上の微小サ
イズの領域を5℃〜40℃に制御することが可能であ
る。なお、本実施の形態と異なり、前記したところの温
度センサを基板200上の全ての不純物ユニット300
に取り付けることにより、不純物拡散領域ユニットの各
々について温度制御することができることはいうまでも
ない。
【0082】以上、説明した本実施の形態の温度制御装
置100によれば、冷却部400によって冷却された基
板200を通じて温度制御対象物10を冷却しつつ、選
択された不純物拡散領域300に通電することによっ
て、不純物拡散領域300の形状に対応した温度制御対
象物の微小領域を加熱し、その他の領域を冷却すること
ができる。
【0083】また、本実施の形態の温度制御装置によれ
ば、半導体プロセスを適用することによって0.01〜
10mmのサイズおよびピッチ間隔を持った複数の不純
物拡散領域を細密に配列することができる。この結果、
通電する不純物拡散領域を適宜に選択することによっ
て、微小サイズの加熱領域および冷却領域が交互に配列
されてなる細密な面内温度パターンを実現することがで
きる。特に、被対象物として遺伝子増幅用器材を用いた
場合に、遺伝子増幅用のマイクロリアクタ部分のみを加
熱し、その他の流路やリザーバの部分については冷却す
ることが可能となる。なお、複数の不純物拡散領域を細
密に配列するばかりでなく、予め冷却すべき領域として
設定する部分を有していても良いことは言うまでもな
い。冷却すべき領域のサイズは、0.01mm〜10m
mであり、より好ましくは0.1mm〜1mmである。
【0084】また、微小領域の周辺の非加熱領域につい
ては環境温度よりも低温になるまで冷却することができ
る。
【0085】さらに、本実施の形態の温度制御装置によ
れば、Xアドレス信号線およびYアドレス信号線に制御
信号を印加することによって、面内温度パターンを適宜
変更することができる。したがって、温度制御対象物で
ある遺伝子増幅用器材や化学反応用器材におけるマイク
ロリアクタ部分、流路、およびリザーバの配列が変更さ
れた場合であっても、その変更に合わせて、適宜に温度
パターンを変更することができる。したがって、温度制
御装置としての汎用性が高い。
【0086】さらに、本実施の形態の温度制御装置にお
いては、半導体に形成された不純物拡散領域を加熱手段
として用いるので、半導体におけるpn接合形成技術を
用いて容易にダイオード要素を作製することができる。
したがって、所望していない不純物拡散領域に通電され
ることを容易に防止することができる。
【0087】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明はこの場合に限られず、発明の思想の範囲
内で適宜に変更、追加、省略が可能である。
【0088】上記の説明では、シリコン単結晶基板に複
数の加熱部分として複数の不純物拡散領域を構成し、複
数の不純物拡散領域のうちから選択された不純物拡散領
域に通電する場合が示された。しかしながら、本発明
は、この場合に限られない。たとえば、シリコン単結晶
基板を用いる代わりに、一の面に多結晶シリコン膜(p
oly−Si膜)が形成された絶縁体基板を用いること
もできる。この場合、この多結晶シリコン膜に所定の不
純物を拡散し、パターニングすることによって、複数の
不純物拡散領域とpn接合ダイオードとを形成すること
ができる。このような方法によっても、本発明の温度制
御装置を実現することができる。
【0089】さらに、金属薄膜の電気抵抗により加熱部
分を形成することができる。すなわち、本発明の温度制
御装置は、基板と、この基板の一の面に形成された複数
の加熱部分を含む加熱手段と、基板の反対面を通じて基
板を冷却する冷却手段とを有し、基板の一の面に接触し
た温度制御対象物について、複数の加熱部分のなかから
選択される所定の加熱部分に通電することによって、こ
の所定の加熱部分の形状に応じた加熱領域を加熱すると
ともに、この加熱領域以外の領域を上記冷却手段によっ
て冷却された基板を通じて冷却する構成であってもよ
い。この場合も、好ましくは、図2に示される場合と同
様に、複数の加熱部分がマトリックス状に配列され、図
2に示される場合と同様に、アノード側配線、カソード
側配線、アノード側スイッチング回路、およびカソード
側スイッチング回路が設けられる。そして、アノード側
スイッチング回路およびカソード側スイッチング回路を
用いて、複数の加熱部分のなかから所定の加熱部分が選
択され通電される。
【0090】また、上記の説明では、不純物拡散領域に
対して直列接続されるダイオード要素として第1不純物
拡散領域と第2不純物拡散領域との間のpn接合を用い
る場合を説明した。しかしながら、本発明はこの場合に
限られない。たとえば、ダイオード要素として基板20
0に形成されたショットキー接合を用いることも可能で
ある。
【0091】また、上記の説明に示した金属配線方法に
代えて、金属配線全体をTi/Cu/Ti/Alの積層
膜構造を用いて構成することもできる。金属配線全体に
積層膜構造を用いる場合に、本実施の形態に示した金属
配線の場合と比べて、金属配線の直流抵抗を半分以下に
低減することができる。
【0092】また、上記の説明では、シリコン基板とし
て、B(ボロン)を低濃度に含んだp-シリコン基板を
用いる場合を説明した。しかしながら、本発明はこの場
合に限られず、シリコン基板として、n-シリコン基板
を用いることもできる。この場合には、第1不純物拡散
領域および第2不純物拡散領域を形成する際のドーパン
トの伝導型が適宜に変更される。
【0093】さらに、上記の説明では、温度制御対象物
10が基板100上に着脱可能に取り付けられる場合を
説明した。しかしながら、本発明は、この場合に限られ
ない。たとえば、基板100自身を温度制御対象物とし
て用いることもできる。具体的には、シリコン基板20
0の作用面上に異方性エッチングを用いて独立した反応
容器を設けるとともに、このシリコン基板自体に不純物
を選択拡散させることによって、反応容器に対応する部
分に不純物拡散領域を形成することもできる。この場
合、一つの基板に、反応容器と加熱手段とを一体的に形
成できるので、直接的に反応容器のみを加熱し、その他
の部分を冷却することができる。
【0094】上述した本発明の実施形態には、特許請求
の範囲の請求項に記載した発明以外にも、たとえば、以
下の付記に示される発明が含まれる。
【0095】[付記1] 加熱部分は、30〜40℃に加
熱されるものである、請求項1に記載の温度制御装置。
【0096】[付記2] 冷却部分は、5℃〜20℃に冷
却されるものである、請求項1に記載の温度制御装置。
【0097】[付記3] 加熱部分と、冷却部分との温度
差は、10℃〜30℃であるものである、請求項1に記
載の温度制御装置。
【0098】[付記4] さらに、通電する加熱部分また
は通電しない加熱部分を画面上で指定するための操作部
を有する、請求項1に記載の温度制御装置。
【0099】[付記5] 選択された複数の加熱部分に所
定の時間間隔で順次に通電するものである、請求項1に
記載の温度制御装置。
【0100】[付記6] 不純物拡散領域は、基板に形成
された第1の不純物拡散領域と、当該第1の不純物拡散
領域の区画内に形成された深さの浅い第2の不純物拡散
領域と、を含むものである、請求項8に記載の温度制御
装置。
【0101】[付記7] 前記基板の一の面には、さら
に、異方性エッチングによって複数の反応容器が形成さ
れており、前記複数の不純物拡散領域は、前記複数の反
応容器の位置に合わせて形成されているものである、請
求項8に記載の温度制御装置。
【0102】[付記8] 前記基板の一の面には、さらに
不純物拡散領域からなるサーミスタが形成されているも
のである、請求項8に記載の温度制御装置。
【0103】[付記9] 前記基板は、シリコン基板であ
ることを特徴とする請求項8に記載の温度制御装置。
【0104】[付記10] 前記ダイオード要素は、前記
基板に形成されたpn接合またはショットキー接合であ
る、請求項9に記載の温度制御装置。
【0105】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、基板の
一の面に形成された複数の加熱部分を含む加熱手段と、
前記基板の反対面を通じて基板を冷却する冷却手段と、
を有し、前記基板の一の面に接触した温度制御対象物に
ついて、前記複数の加熱部分のなかから選択される一部
または全部の加熱部分に通電することによって当該加熱
部分の形状に応じた加熱領域を加熱するとともに、当該
加熱領域以外の領域を前記冷却された基板を通じて冷却
することにより冷却部分とするので、細密な面内温度パ
ターンを実現することができる。また、非加熱領域につ
いては環境温度よりも低温になるまで冷却することがで
きる。さらに、複数の加熱部分のなかから選択される加
熱部分にのみ、選択的に通電することができるため、選
択する加熱部分を適宜に変更することによって面内温度
パターンを変更することができる。したがって、温度制
御装置の汎用性を高めることができる。また、本発明に
よれば、前記冷却部分は、前記加熱部分に隣接し、該冷
却部分のサイズが0.01〜10mmであるので、微小
サイズの領域を冷却することができる。
【0106】さらに、本発明によれば、加熱部分の位置
は、化学反応用器材に設けられた複数の反応容器の位置
に適合しており、かつ当該化学反応用器材が前記温度制
御対象物として着脱自在に取り付けられるので、化学反
応用器材の温度制御する場合に、微小反応容器のみを加
熱し、微小反応容器以外の部分を冷却することができ
る。
【0107】また、本発明によれば、基板の一の面に不
純物を選択的に拡散して形成された不純物拡散領域と、
基板の反対面を通じて基板を冷却する冷却手段とを有
し、基板の一の面に接触した温度制御対象物について、
通電した不純物拡散領域の形状に応じた加熱領域を加熱
するとともに、当該加熱領域以外の領域を冷却手段によ
って冷却された基板を通じて冷却するので、半導体プロ
セスにおける微細加工技術を用いて、細密な面内温度パ
ターンを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態の温度制御装置の構成
を示す図である。
【図2】 基板の作用面に形成された複数の不純物拡散
領域ユニットを示す図である。
【図3】 一つの不純物拡散領域ユニットの拡大図であ
る。
【図4】 図3のA−A’線で切断した場合の不純物拡
散領域ユニットの断面図である。
【図5】 図4の不純物拡散領域ユニットの作製工程を
示す断面図である。
【図6】 図5に後続する工程を示す断面図である。
【図7】 図6に後続する工程を示す断面図である。
【図8】 図7に後続する工程を示す断面図である。
【図9】 図8に後続する工程を示す断面図である。
【図10】 図9に後続する工程を示す断面図である。
【図11】 図10に後続する工程を示す断面図であ
る。
【図12】 図11に後続する工程を示す断面図であ
る。
【図13】 図12に後続する工程を示す断面図であ
る。
【図14】 複数の不純物拡散領域ユニットに対応する
電気回路および周辺回路を示す図である。
【図15】 図1の温度制御装置を適用した温度制御シ
ステムの一例を示す図である。
【符号の説明】
100…温度制御装置、 200…基板、 300…不純物拡散領域ユニット、 301…アノード側金属配線、 302…カソード側金属配線、 303…第1不純物拡散領域 304…第2不純物拡散領域 400…冷却部、 600…操作ユニット、 610…ヒータ電源、 620…冷却部エネルギー供給源、 630…スイッチング回路。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 前記基板の一の面に形成された複数の加熱部分を含む加
    熱手段と、 前記基板の反対面を通じて基板を冷却する冷却手段と、
    を有し、 前記基板の一の面に接触した温度制御対象物について、
    前記複数の加熱部分のなかから選択される一部または全
    部の加熱部分に通電することによって当該加熱部分の形
    状に応じた加熱領域を加熱するとともに、当該加熱領域
    以外の領域を前記冷却された基板を通じて冷却すること
    により冷却部分とすることを特徴とする温度制御装置。
  2. 【請求項2】 複数の加熱部分の少なくとも一部に、温
    度計測手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の
    温度制御装置。
  3. 【請求項3】 前記冷却部分は、前記加熱部分に隣接
    し、該冷却部分のサイズが0.01〜10mmであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の温度制御装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の加熱部分は、互いに隣接して
    配列されており、隣接する加熱部分の中心間の距離また
    は各加熱部分のサイズは、0.01mm〜10mmであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の温度制御装置。
  5. 【請求項5】 前記温度制御装置は、一の方向に沿って
    隣接して配列された加熱部分が接続されるアノード側配
    線と、前記一の方向と交差する方向に沿って隣接して配
    列された加熱部分が接続されるカソード側配線と、前記
    アノード側配線に接続されるアノード側スイッチング回
    路と、前記カソード側配線に接続されるカソード側スイ
    ッチング回路とを有し、前記アノード側スイッチング回
    路および前記カソード側スイッチング回路によって、複
    数の加熱部分のなかから所定の加熱部分を選択して通電
    することを特徴とする請求項1に記載の温度制御装置。
  6. 【請求項6】 前記冷却手段は、ペルチェ冷却器、コン
    プレッサ式冷却器、または冷媒循環式熱交換器であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の温度制御装置。
  7. 【請求項7】 前記加熱部分の位置は、化学反応用器材
    に設けられた複数の反応容器の位置に適合しており、か
    つ当該化学反応用器材が前記温度制御対象物として着脱
    自在に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載
    の温度制御装置。
  8. 【請求項8】 前記基板は、少なくとも前記一の面が半
    導体で構成されており、前記複数の加熱部分は、前記基
    板の一の面に不純物を選択的に拡散して形成された複数
    の不純物拡散領域で構成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の温度制御装置。
  9. 【請求項9】 前記各不純物拡散領域に直列接続される
    ダイオード要素が前記基板に形成されていることを特徴
    とする請求項8に記載の温度制御装置。
  10. 【請求項10】 少なくとも一の面が半導体である基板
    と、 前記基板の一の面に不純物を選択的に拡散して形成され
    た不純物拡散領域と、 前記基板の反対面を通じて基板を冷却する冷却手段と、
    を有し、前記基板の一の面に接触した温度制御対象物に
    ついて、前記不純物拡散領域に通電することによって当
    該不純物拡散領域の形状に応じた加熱領域を加熱すると
    ともに、当該加熱領域以外の領域を前記冷却手段によっ
    て冷却された前記基板を通じて冷却することを特徴とす
    る温度制御装置。
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