JP3413791B2 - 温度制御装置および温度制御方法 - Google Patents

温度制御装置および温度制御方法

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JP3413791B2
JP3413791B2 JP04058798A JP4058798A JP3413791B2 JP 3413791 B2 JP3413791 B2 JP 3413791B2 JP 04058798 A JP04058798 A JP 04058798A JP 4058798 A JP4058798 A JP 4058798A JP 3413791 B2 JP3413791 B2 JP 3413791B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基台に配置した被
温度制御対象物の温度制御を行う温度制御装置および温
度制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体の製造工程においては、塗布した
レジスト膜に残存する溶剤を取り除くためにウェハを1
10〜130℃に加熱するプリベーク工程や、エッチン
グ前にレジストと基板との密着を容易にするためにウェ
ハを120〜150℃に加熱するポストベーク工程等の
加熱工程が含まれているとともに、加熱したウェハを都
度室温レベル(20℃程度)まで冷却するクーリング工
程等の冷却工程が含まれており、これら各工程の際にウ
ェハをより高速、かつ高精度に温度制御することがスル
ープットを向上させる上で重要となる。
【0003】この種の従来技術としては、例えば特公平
7−111948号公報に示されたものがある。この従
来技術では、半導体ウェハを密着載置させる熱板に流体
通路を設けるとともに、この流体通路に対してそれぞれ
加熱流体を循環供給するための系と冷却流体を循環供給
するための系とを用意し、さらに流体通路の入出口と2
つの流体循環供給系との間に流体循環供給系を選択する
ための供給弁および排出弁を介在させるように構成して
おり、該供給弁および排出弁を同時に切り換えることに
よって、当該流体通路に循環供給する温度流体を選択
し、該選択した温度流体によって半導体ウェハの加熱、
もしくは冷却を行うようにしている。
【0004】この従来技術によれば、供給弁および排出
弁の作動によって熱板の流体通路に供給する温度流体を
瞬時に変更することが可能となり、当該熱板に載置させ
た半導体ウェハを速やかに所望の温度に制御することが
可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の温
度制御装置にあっては、供給弁と排出弁との間に流体通
路等の容積が存在するため、流体循環供給系を変更する
べく供給弁および排出弁を作動させた場合、これら供給
弁と排出弁との間の容積分だけ変更以前の温度流体が、
異なる流体循環供給系に混入することになる。
【0006】例えば、加熱された半導体ウェハの冷却を
行うべく供給弁および排出弁をそれぞれ加熱流体循環供
給系から冷却流体循環供給系へ切り換えた場合、これら
供給弁から排出弁に至る経路内に残存した加熱流体が冷
却流体循環供給系に混入してしまうため、冷却流体タン
クに接続した冷却器に対して多大な熱負荷を与えるとと
もに、冷却流体循環供給系に大きな温度変動を来たし、
著しいエネルギロスを招来することになるばかりか、半
導体ウェハに対する温度制御を正確に実施できない虞れ
さえある。
【0007】一方、この種の温度制御装置には、熱板の
上面に面状のヒータを配設し、該熱板の流体通路に対し
ては、冷却流体のみを循環供給させるように構成したも
のもある。
【0008】この温度制御装置では、温度流体の混入と
いう事態が発生し得ないため、上述した温度流体の混入
に起因する種々の問題は生じない。
【0009】しかしながら、この温度制御装置にあって
は、面状ヒータを作動させる際に流体通路の内部に残存
した温度流体が熱板の熱容量を増大させることになるた
め、該面状ヒータにおいてエネルギロスを招来すること
になるばかりか、半導体ウェハに対する熱応答性の点で
極めて不利となる。
【0010】本発明は、上記実情に鑑みて、エネルギロ
スを可及的に防止し、かつ被温度制御対象物を高速、か
つ高精度に温度制御することのできる温度制御装置およ
び温度制御方法を提供することを解決課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用効果】請求項1
に記載の発明では、被温度制御対象物を配置させる基台
と、この基台に設けた流体通路に対して所定の温度に調
整された温度流体を循環供給する流体循環供給系と、前
記基台に配設し、前記被温度制御対象物を高温度状態に
調整維持する加熱手段とを具備し、これら流体循環供給
系および加熱手段を択一的に作動させることにより、前
記被温度制御対象物を互いに異なる目標温度に調整維持
するようにした温度制御装置において、前記流体循環供
給系を停止させた後、前記加熱手段を作動させるまでの
間に作動し、前記基台の流体通路にガスを供給すること
によって該流体通路の内部に残存する温度流体を外部に
排除させるガス供給手段を設けるようにしている。
【0012】この請求項1に記載の発明によれば、加熱
手段を作動させる以前にガス供給手段から供給されたガ
スによって基台の流体通路に残存する温度流体が外部に
排除され、該基台の熱容量を増大させる要因がなくなる
ため、加熱手段でのエネルギロスが防止され、被温度制
御対象物を高速、かつ高精度に温度制御することが可能
となる。
【0013】請求項2に記載の発明では、被温度制御対
象物を配置させる基台と、この基台に設けた流体通路に
対して所定の温度に調整された温度流体を循環供給する
流体循環供給系と、前記基台に配設し、前記被温度制御
対象物を高温度状態に調整維持する加熱手段とを具備
し、これら流体循環供給系および加熱手段を択一的に作
動させることにより、前記被温度制御対象物を互いに異
なる目標温度に調整維持する温度制御方法において、前
記流体循環供給系を停止させた後、前記加熱手段を作動
させるまでの間に前記流体通路の内部に残存する温度流
体を外部に排除している。
【0014】この請求項2に記載の発明によれば、加熱
手段を作動させる以前に基台の流体通路に残存する温度
流体を外部に排除し、該基台の熱容量を増大させる要因
がなくなるため、加熱手段でのエネルギロスが防止さ
れ、被温度制御対象物を高速、かつ高精度に温度制御す
ることが可能となる。
【0015】請求項3に記載の発明では、被温度制御対
象物を配置させる基台と、この基台に設けた流体通路に
対して互いに異なる温度に調整された温度流体を循環供
給する複数の流体循環供給系とを具備し、前記流体通路
に対してこれら複数の流体循環供給系から択一的に温度
流体を供給することにより、前記基台を介して前記被温
度制御対象物を複数の目標温度に調整維持するようにし
た温度制御装置において、一の流体循環供給系からの前
記流体通路に対する温度流体の供給を停止させた後、他
の流体循環供給系から前記流体通路に対して温度流体を
供給するまでの間に作動し、前記流体通路にガスを供給
することによって該流体通路の内部に残存する温度流体
を外部に排除させるガス供給手段を設けるようにしてい
る。
【0016】この請求項3に記載の発明によれば、新た
な流体循環供給系から温度流体を供給する以前にガス供
給手段から供給されたガスによって基台の流体通路に残
存する温度流体が外部に排除され、温度流体が異なる流
体循環供給系に混入する事態が発生しないため、各流体
循環供給系でのエネルギロスが防止され、被温度制御対
象物を高速、かつ高精度に温度制御することが可能とな
る。
【0017】請求項4に記載の発明では、被温度制御対
象物を配置させる基台と、この基台に形成した流体通路
に対して互いに設定温度の異なる温度流体を循環供給す
る複数の流体循環供給系とを具備し、前記流体通路に対
してこれら複数の流体循環供給系から択一的に温度流体
を供給することにより、前記基台を介して前記被温度制
御対象物を複数の目標温度に調整維持する温度制御方法
において、一の流体循環供給系からの前記流体通路に対
する温度流体の供給を停止させた後、他の流体循環供給
系から前記流体通路に対して温度流体を供給するまでの
間に前記流体通路の内部に残存する温度流体を排除して
いる。
【0018】この請求項4に記載の発明によれば、新た
な流体循環供給系から温度流体を供給する以前に基台の
流体通路に残存する温度流体が外部に排除され、温度流
体が異なる流体循環供給系に混入する事態が発生しない
ため、各流体循環供給系でのエネルギロスが防止され、
被温度制御対象物を高速、かつ高精度に温度制御するこ
とが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、一実施の形態を示す図面に
基づいて本発明を詳細に説明する。図1は、本発明に係
る温度制御装置の第1実施形態を示したものである。こ
こで例示する温度制御装置は、 (1)ウェハ洗浄 (2)レジストコーティング (3)プリベーキング(110〜130℃)+クーリン
グ(20℃) (4)露光 (5)現像 (6)リンス (7)ポストベーキング(120〜150℃)+クーリ
ング(20℃) (8)エッチング というプロセスを経てレジスト膜を成膜する半導体製造
工程において、上述したプリベーキング+クーリング、
またはポストベーキング+クーリングの際に用いられる
もので、最初に被温度制御対象物であるウェハWを高温
に加熱し(ベーキング)、その後このウェハWを室温ま
で冷却する(クーリング)というサイクルをウェハ単位
に1分間隔で繰り返す制御を行う。すなわち、上記温度
制御装置は、加熱の際の目標温度と、冷却の際の目標温
度という2つの目標温度をもっており、加熱冷却を交互
に繰り返す制御を行うものである。
【0020】同図に示すように、この温度制御装置は、
チャンバCの内部にヒートプレート(基台)10を備え
ている。ヒートプレート10は、アルミニウムや銅等の
熱伝導率の高い材質によって円形の薄板状に成形したも
ので、その内部に密閉の流体通路11を有しているとと
もに、その上面に薄膜ヒータ(加熱手段)20を備えて
いる。
【0021】流体通路11は、ヒートプレート10のほ
ぼ全域に亘る部位に設けたもので、その底壁に流体排出
口11aおよび流体流入口11bを有しており、この流
体排出口11aが流体返送通路(流体循環供給系)12
を通じて蓄熱タンク(流体循環供給系)13の返入口1
3aに接続されている一方、上記流体流入口11bが流
体供給バルブ14(流体循環供給系)および流体供給ポ
ンプ(流体循環供給系)15を備えた流体供給通路(流
体循環供給系)16を通じて上記蓄熱タンク13の吐出
口13bに接続されている。蓄熱タンク13は、その内
部に温度流体、具体的には、フッ化炭素液(=フロリナ
ート:登録商標)、エチレングリコール、オイル、水等
の液体の中から制御すべき目標温度に応じて適宜選択し
たものを貯留し、かつチラータンク17との間において
この温度流体を循環させることにより、当該温度流体を
20℃近傍の温度に調整維持するものである。なお、図
には明示していないが、この流体通路11は、その内部
に多数のフィンを配設し、あるいはユニフォーム材を充
填することにより、表面積の増大が図られている。ま
た、図中の符号19は、流体返送通路12中に介在させ
たエアセパレータである。
【0022】薄膜ヒータ20は、図には明示していない
が、ポリイミド樹脂等のように耐熱応力性を有した樹脂
の内部に発熱抵抗線を適宜形状、具体的にはその全領域
が等発熱密度となる形状に敷設したもので、加熱すべき
ウェハWよりも大きな直径を有した薄膜円板状を成して
おり、溶着シート等の接着手段によって上記ヒートプレ
ート10に接着されている。なお、この薄膜ヒータ20
の上面には、適宜箇所に0.1mm程度突出するシム
(図示せず)を設けている。
【0023】また、この温度制御装置は、ガス供給通路
(ガス供給手段)30を有している。ガス供給通路30
は、その経路中にガス供給バルブ(ガス供給手段)31
を備えるもので、その先端を上記流体供給通路16にお
ける流体供給バルブ14からヒートプレート10の流体
通路11に至る部位に接続させる一方、その基端をガス
供給源(ガス供給手段)32に接続している。このガス
供給源32は、本来、チャンバCの内部に常時不活性ガ
ス、例えば窒素ガスを供給することにより、該チャンバ
Cの内部雰囲気がウェハWの処理に最適となるように維
持するために設けられたもので、上述したガス供給バル
ブ31がONされた場合にガス供給通路30を通じてヒ
ートプレート10の流体通路11に対しても窒素ガスを
供給する作用を成す。
【0024】さらに、上記温度制御装置は、バルブ制御
部40およびヒータ制御部50を備えている。バルブ制
御部40は、予め与えられたプログラムデータに基づい
て上述した流体供給バルブ14およびガス供給バルブ3
1のON/OFFを個別に制御するものであり、一方、
ヒータ制御部50は、予め与えられたプログラムデータ
に基づいて薄膜ヒータ20の駆動をON/OFF制御す
るものである。
【0025】以下、図2に示したタイミングチャートを
参照しながら、上記温度制御装置において、ウェハWの
温度を150℃と20℃とに1分間隔で交互に温度制御
する場合の動作、すなわち、ウェハWの温度を150℃
にして行うベーキングと、その後ウェハWの温度を20
℃に冷却するクーリングとを交互に実行する場合の動作
について説明する。なお、初期状態としては、上述した
バルブ制御部40によって流体供給バルブ14およびガ
ス供給バルブ31のそれぞれがOFFされ、流体供給ポ
ンプ15の作動によって蓄熱タンク13に貯留された温
度流体が自己循環系18を循環しており、また上述した
ヒータ制御部50によって薄膜ヒータ20がOFFされ
ているものとする。
【0026】上述した初期状態からレジストを塗布した
ウェハWがチャンバCの内部に搬入され、該ウェハWが
シム(図示せず)を介してヒートプレート10に載置さ
れると、ヒータ制御部50によって薄膜ヒータ20がO
Nされる(t0 )。
【0027】この状態においては、薄膜ヒータ20の熱
がウェハWとの間に介在する空気層を介してウェハWに
伝達され、該ウェハWが直ちに150℃の温度に加熱維
持されることになり、当該ウェハWに対するベーキング
を良好に行うことが可能となる。
【0028】上述したベーキングが終了すると、今度
は、ヒータ制御部50によって薄膜ヒータ20がOFF
されるとともに、バルブ制御部40によって流体供給バ
ルブ14がONされ(t1 )、流体供給ポンプ15の作
動により、蓄熱タンク13に貯留された20℃近傍の温
度流体が流体供給通路16および流体返送通路12を通
じてヒートプレート10の流体通路11に循環供給され
ることになる。
【0029】この状態においては、流体通路11に供給
された低温流体によってヒートプレート10が直ちに2
0℃程度まで冷却されることになり、さらにウェハWの
熱が上述した空気層、薄膜ヒータ20およびヒートプレ
ート10を介して温度流体に放熱され、該ウェハWが速
やかに20℃の温度に冷却維持されることになるため、
当該ウェハWに対するクーリングを良好に行うことが可
能となる。
【0030】以上のようにして、クーリングが終了する
と、処理の終了したウェハWが新たなウェハWと交換さ
れ、この新たなウェハWがシム(図示せず)を介してヒ
ートプレート10に載置される。
【0031】この間、上記温度制御装置においては、バ
ルブ制御部40によって流体供給バルブ14がOFFさ
れる一方、ガス供給バルブ31がONされ(t2 )、流
体通路11に対する温度流体の供給を停止した状態で、
上述したガス供給源32からガス供給通路30を通じて
ヒートプレート10の流体通路11に窒素ガスが供給さ
れる。
【0032】この状態においては、ヒートプレート10
の流体通路11に残存していた温度流体が、ガス供給源
32から供給される窒素ガスの圧力によって当該流体通
路11から強制的に流体返送通路12およびエアセパレ
ータ19を通じて蓄熱タンク13に順次返送され、やが
て温度流体が流体通路11から完全に排除されることに
なる。
【0033】上述した状態が所定の時間継続すると、バ
ルブ制御部40によってガス供給バルブ31がOFFさ
れるとともに、ヒータ制御部50によって薄膜ヒータ2
0がONされ(t3 )、新たなウェハWに対するベーキ
ングが開始される。
【0034】このとき、この温度制御装置によれば、上
述したように、ガス供給源32から供給した窒素ガスの
圧力によってヒートプレート10の流体通路11から温
度流体が完全に排除されているため、つまりヒートプレ
ート10の熱容量を増大させる要因がなくなるため、該
熱容量の増大に起因した薄膜ヒータ20のエネルギロス
が招来されることもなく、新たなウェハWを高速、かつ
高精度に150℃の温度に加熱維持することが可能とな
る。
【0035】以下、上述した動作が繰り返し行われ、ウ
ェハWに対してベーキングおよびクーリングが繰り返し
施されることになる。
【0036】図3は、本発明に係る温度制御装置の第2
実施形態を示したものである。この第2実施形態に示す
温度制御装置も、先に示した第1実施形態と同様に、上
述した(1)乃至(8)というプロセスを経てレジスト
膜を成膜する半導体製造工程において、プリベーキング
+クーリング、またはポストベーキング+クーリングの
際に用いられ、最初に被温度制御対象物であるウェハW
を高温に加熱し(ベーキング)、その後このウェハWを
室温まで冷却する(クーリング)というサイクルをウェ
ハ単位に1分間隔で繰り返す制御を行うためのもので、
チャンバCの内部にヒートプレート(基台)60を備え
ている。ヒートプレート60は、第1実施形態と同様
に、アルミニウムや銅等の熱伝導率の高い材質によって
円形の薄板状に成形したもので、その内部に密閉の流体
通路61を有している。
【0037】流体通路61は、ヒートプレート60のほ
ぼ全域に亘る部位に設けたもので、その底壁に流体排出
管路62および流体供給管路63を有している。なお、
上記ヒートプレート60の上面には、適宜箇所に0.1
mm程度突出するシム(図示せず)を設けている。ま
た、図には明示していないが、上記流体通路61は、そ
の内部に多数のフィンを配設し、あるいはユニフォーム
材を充填することにより、表面積の増大が図られてい
る。
【0038】一方、上記温度制御装置は、高温流体循環
供給系70と低温流体循環供給系80とを備えている。
【0039】高温流体循環供給系70は、高温流体用蓄
熱タンク71と、この高温流体用蓄熱タンク71の吐出
口71aに接続し、経路中に高温流体供給ポンプ72を
備えた高温流体供給通路73と、高温流体用蓄熱タンク
71の返入口71bに接続した高温流体返送通路74と
を有したもので、高温流体供給通路73が高温流体供給
バルブ75を介して上述した流体供給管路63に接続さ
れ、かつ高温流体返送通路74が高温流体返送バルブ7
6を介して上述した流体排出管路62に接続されてい
る。高温流体用蓄熱タンク71は、その内部に温度流
体、具体的には、フッ化炭素液(=フロリナート:登録
商標)、エチレングリコール、オイル、水等の液体の中
から制御すべき目標温度に応じて適宜選択したもの貯留
し、かつ内蔵するヒータ77によって当該温度流体を例
えば150℃近傍の温度に維持調整する作用を成す。
【0040】低温流体循環供給系80は、低温流体用蓄
熱タンク81と、この低温流体用蓄熱タンク81の吐出
口81aに接続し、経路中に低温流体供給ポンプ82を
備えた低温流体供給通路83と、低温流体用蓄熱タンク
81の返入口81bに接続した低温流体返送通路84と
を有したもので、低温流体供給通路83が低温流体供給
バルブ85を介して上述した流体供給管路63に接続さ
れ、かつ低温流体返送通路84が低温流体返送バルブ8
6を介して上述した流体排出管路62に接続されてい
る。低温流体用蓄熱タンク81は、その内部に上述した
高温流体用蓄熱タンク71と同じ温度流体を貯留し、か
つチラータンク87との間においてこの温度流体を循環
させることにより、当該温度流体を20℃近傍の温度に
調整維持するものである。
【0041】また、この温度制御装置は、ガス供給通路
(ガス供給手段)90を有している。ガス供給通路90
は、その経路中にガス供給バルブ(ガス供給手段)91
を備えるもので、その先端を上記流体供給管路63にお
ける高温流体供給通路73と低温流体供給通路83との
接続部に接続させる一方、その基端をガス供給源(ガス
供給手段)92に接続している。このガス供給源92
は、第1実施形態と同様に、本来、チャンバCの内部に
常時不活性ガス、例えば窒素ガスを供給することによ
り、該チャンバCの内部雰囲気がウェハWの処理に最適
となるように維持するために設けられたもので、上述し
たガス供給バルブ91がONされた場合にガス供給通路
90を通じてヒートプレート60の流体通路61に対し
ても窒素ガスを供給する作用を成す。
【0042】さらに、上記温度制御装置は、バルブ制御
部100を備えている。バルブ制御部100は、予め与
えられたプログラムデータに基づいて、上述した高温流
体供給バルブ75、高温流体返送バルブ76、低温流体
供給バルブ85、低温流体返送バルブ86およびガス供
給バルブ91のON/OFFを個別に制御するものであ
る。
【0043】以下、図4に示したタイミングチャートを
参照しながら、上記温度制御装置において、ウェハWの
温度を150℃にして行うベーキングと、その後ウェハ
Wの温度を20℃に冷却するクーリングとを1分間隔で
交互に実行する場合の動作について説明する。なお、初
期状態としては、高温流体供給バルブ75、高温流体返
送バルブ76、低温流体供給バルブ85、低温流体返送
バルブ86およびガス供給バルブ91のそれぞれがいず
れもOFFされ、高温流体供給ポンプ72の作動によっ
て高温流体用蓄熱タンク71に貯留された温度流体(以
下、単に高温流体と称する)が自己循環系78を循環し
ているとともに、低温流体供給ポンプ82の作動によっ
て低温流体用蓄熱タンク81に貯留された温度流体(以
下、単に低温流体と称する)が自己循環系88を循環し
ているものとする。
【0044】上述した初期状態からレジストを塗布した
ウェハWがチャンバCの内部に搬入され、該ウェハWが
シム(図示せず)を介してヒートプレート60に載置さ
れると、バルブ制御部100によって高温流体供給バル
ブ75および高温流体返送バルブ76がONされ(t0
0)、高温流体供給ポンプ72の作動により、高温流体
用蓄熱タンク71に貯留された高温流体が、高温流体供
給通路73および流体供給管路63、並びに流体排出管
路62および高温流体返送通路74を通じてヒートプレ
ート60の流体通路61に循環供給される。
【0045】この状態においては、流体通路61に供給
された高温流体によってヒートプレート60が直ちに1
50℃まで加熱されることになり、さらにこのヒートプ
レート60の熱がウェハWとの間に介在する空気層を介
して速やかにウェハWに伝達され、当該ウェハWの温度
が150℃に加熱維持されることになるため、当該ウェ
ハWに対するベーキングを良好に行うことが可能とな
る。
【0046】上述したベーキングが終了すると、まず、
バルブ制御部100によって高温流体供給バルブ75が
OFFされるとともに、ガス供給バルブ91がONされ
(t01)、流体通路61に対する高温流体の供給を停止
した状態で、上述したガス供給源92からガス供給通路
90および流体供給管路63を通じてヒートプレート6
0の流体通路61に窒素ガスが供給される。
【0047】この状態においては、ヒートプレート60
の流体通路61に残存していた高温流体が、ガス供給源
92から供給される窒素ガスの圧力によって当該流体通
路61から強制的に流体排出管路62および高温流体返
送通路74を通じて高温流体用蓄熱タンク71に順次返
送され、やがて高温流体が流体通路61から完全に排除
されることになる。
【0048】上述した状態が所定の時間継続すると、バ
ルブ制御部100によってガス供給バルブ91および高
温流体返送バルブ76がOFFされるとともに、低温流
体供給バルブ85および低温流体返送バルブ86がそれ
ぞれONされ(t02)、低温流体供給ポンプ82の作動
により、低温流体用蓄熱タンク81に貯留された低温流
体が、低温流体供給通路83および流体供給管路63、
並びに流体排出管路62および低温流体返送通路84を
通じてヒートプレート60の流体通路61に循環供給さ
れる。
【0049】この状態においては、流体通路61に供給
された低温流体によってヒートプレート60が直ちに2
0℃まで冷却されることになり、さらにウェハWの熱が
上述した空気層およびヒートプレート60を介して温度
流体に放熱され、該ウェハWが速やかに20℃の温度に
冷却維持されることになるため、当該ウェハWに対する
クーリングを良好に行うことが可能となる。
【0050】しかも、この温度制御装置では、低温流体
供給バルブ85および低温流体返送バルブ86をONす
る際には、上述したように、ガス供給源92から供給し
た窒素ガスの圧力によってヒートプレート60の流体通
路61から高温流体が完全に排除されているため、この
高温流体が低温流体循環供給系80に混入する事態が発
生することはなく、低温流体循環供給系80に接続した
チラータンク87等の冷却設備に対して多大な熱負荷を
与えたり、低温流体用蓄熱タンク81に大きな温度変動
を招来する虞れもない。
【0051】したがって、上記温度制御装置によれば、
低温流体循環供給系80に著しいエネルギロスを招来す
ることになく、ウェハWを高速、かつ高精度に20℃の
温度に冷却維持することが可能となる。
【0052】以上のようにして、クーリングが終了する
と、処理の終了したウェハWが新たなウェハWと交換さ
れ、この新たなウェハWがシム(図示せず)を介してヒ
ートプレート60に載置される。
【0053】この間、上記温度制御装置においては、バ
ルブ制御部100によって低温流体供給バルブ85がO
FFされるとともに、ガス供給バルブ91がONされ
(t03)、流体通路61に対する低温流体の供給を停止
した状態で、上述したガス供給源92からガス供給通路
90および流体供給管路63を通じてヒートプレート6
0の流体通路61に窒素ガスが供給される。
【0054】この状態においては、ヒートプレート60
の流体通路61に残存していた低温流体が、ガス供給源
92から供給される窒素ガスの圧力によって当該流体通
路61から強制的に流体排出管路62および低温流体返
送通路84を通じて低温流体用蓄熱タンク81に順次返
送され、やがて低温流体が流体通路61から完全に排除
されることになる。
【0055】上述した状態が所定の時間継続すると、新
たなウェハWに対してベーキングを行うべく、バルブ制
御部100によってガス供給バルブ91および低温流体
返送バルブ86がOFFされるとともに、高温流体供給
バルブ75および高温流体返送バルブ76がそれぞれO
Nされ(t04)、高温流体供給ポンプ72の作動によ
り、高温流体用蓄熱タンク71に貯留された高温流体
が、高温流体供給通路73および流体供給管路63、並
びに流体排出管路62および高温流体返送通路74を通
じてヒートプレート60の流体通路61に循環供給され
る。
【0056】このとき、この温度制御装置では、高温流
体供給バルブ75および高温流体返送バルブ76をON
する際には、上述したように、ガス供給源92から供給
した窒素ガスの圧力によってヒートプレート60の流体
通路61から低温流体が完全に排除されているため、こ
の低温流体が高温流体循環供給系70に混入する事態が
発生することはなく、高温流体循環供給系70に配置し
たヒータ77に対して多大な熱負荷を与えたり、高温流
体用蓄熱タンク71に大きな温度変動を招来する虞れも
ない。
【0057】したがって、上記温度制御装置によれば、
高温流体循環供給系70に著しいエネルギロスを招来す
ることになく、新たなウェハWをも高速、かつ高精度に
150℃の温度に加熱維持することが可能となる。
【0058】以下、上述した動作が繰り返し行われ、ウ
ェハWに対してベーキングおよびクーリングが繰り返し
施されることになる。
【0059】なお、上述した実施の形態では、いずれも
半導体製造工程においてウェハの温度制御を行う温度制
御装置を例示しているが、その他の温度制御対象物の温
度制御を行う場合にも適用することができるのはもちろ
んである。
【0060】また、上述した実施の形態では、いずれも
チャンバにガスを供給する手段を利用して基台の流体通
路にガスを供給するようにしているため、大幅なコスト
の増大を招来することなく既存の設備に対して発明を適
用することが可能となるものの、必ずしもこれに限定さ
れず、個別のガス供給源を設けるようにしてもよい。こ
の場合、流体通路に供給するガスの種類としては、流体
通路に残存する温度流体を外部に排除することができる
ものであれば、空気等、その他のガスを適用しても構わ
ない。
【0061】さらに、流体通路にガスを供給する場合に
上述した実施の形態では、いずれも温度流体を供給する
ための通路を介して行うようにしているが、基台の流体
通路に直接ガス供給通路を連通させ、このガス供給通路
を通じて流体通路にガスを供給することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る温度制御装置の第1実施形態を示
した回路図である。
【図2】図1に示した温度制御装置に適用する各バルブ
およびヒータの動作タイミングを示すタイミングチャー
トである。
【図3】本発明に係る温度制御装置の第2実施形態を示
した回路図である。
【図4】図3に示した温度制御装置に適用する各バルブ
の動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
10,60…ヒートプレート、11,61…流体通路、
12…流体返送通路、13…蓄熱タンク、14…流体供
給バルブ、15…流体供給ポンプ、16…流体供給通
路、20…薄膜ヒータ、30,90…ガス供給通路、3
1,91…ガス供給バルブ、32,92…ガス供給源、
70…高温流体循環供給系、80…低温流体循環供給
系、W…ウェハ。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被温度制御対象物を配置させる基台と、
    この基台に設けた流体通路に対して所定の温度に調整さ
    れた温度流体を循環供給する流体循環供給系と、前記基
    台に配設し、前記被温度制御対象物を高温度状態に調整
    維持する加熱手段とを具備し、これら流体循環供給系お
    よび加熱手段を択一的に作動させることにより、前記被
    温度制御対象物を互いに異なる目標温度に調整維持する
    ようにした温度制御装置において、 前記流体循環供給系を停止させた後、前記加熱手段を作
    動させるまでの間に作動し、前記基台の流体通路にガス
    を供給することによって該流体通路の内部に残存する温
    度流体を外部に排除させるガス供給手段を設けたことを
    特徴とする温度制御装置。
  2. 【請求項2】 被温度制御対象物を配置させる基台と、
    この基台に設けた流体通路に対して所定の温度に調整さ
    れた温度流体を循環供給する流体循環供給系と、前記基
    台に配設し、前記被温度制御対象物を高温度状態に調整
    維持する加熱手段とを具備し、これら流体循環供給系お
    よび加熱手段を択一的に作動させることにより、前記被
    温度制御対象物を互いに異なる目標温度に調整維持する
    温度制御方法において、 前記流体循環供給系を停止させた後、前記加熱手段を作
    動させるまでの間に前記流体通路の内部に残存する温度
    流体を外部に排除することを特徴とする温度制御方法。
  3. 【請求項3】 被温度制御対象物を配置させる基台と、
    この基台に設けた流体通路に対して互いに異なる温度に
    調整された温度流体を循環供給する複数の流体循環供給
    系とを具備し、前記流体通路に対してこれら複数の流体
    循環供給系から択一的に温度流体を供給することによ
    り、前記基台を介して前記被温度制御対象物を複数の目
    標温度に調整維持するようにした温度制御装置におい
    て、 一の流体循環供給系からの前記流体通路に対する温度流
    体の供給を停止させた後、他の流体循環供給系から前記
    流体通路に対して温度流体を供給するまでの間に作動
    し、前記流体通路にガスを供給することによって該流体
    通路の内部に残存する温度流体を外部に排除させるガス
    供給手段を設けたことを特徴とする温度制御装置。
  4. 【請求項4】 被温度制御対象物を配置させる基台と、
    この基台に形成した流体通路に対して互いに設定温度の
    異なる温度流体を循環供給する複数の流体循環供給系と
    を具備し、前記流体通路に対してこれら複数の流体循環
    供給系から択一的に温度流体を供給することにより、前
    記基台を介して前記被温度制御対象物を複数の目標温度
    に調整維持する温度制御方法において、 一の流体循環供給系からの前記流体通路に対する温度流
    体の供給を停止させた後、他の流体循環供給系から前記
    流体通路に対して温度流体を供給するまでの間に前記流
    体通路の内部に残存する温度流体を排除することを特徴
    とする温度制御方法。
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