JP2003178959A - 近接露光方式電子ビーム露光装置及び近接露光方式用マスク - Google Patents

近接露光方式電子ビーム露光装置及び近接露光方式用マスク

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JP2003178959A
JP2003178959A JP2001380187A JP2001380187A JP2003178959A JP 2003178959 A JP2003178959 A JP 2003178959A JP 2001380187 A JP2001380187 A JP 2001380187A JP 2001380187 A JP2001380187 A JP 2001380187A JP 2003178959 A JP2003178959 A JP 2003178959A
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wafer
stage
electron beam
pallet
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Toru Ise
徹 伊勢
Taichi Fujita
太一 藤田
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Tokyo Seimitsu Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスク搬送機構を簡単にした低コストの近接
露光方式の電子ビーム露光装置の実現。 【解決手段】 ウエハ100を保持して移動するステージ4
9と、露光するパターンと同一の開口パターンを有する
マスクを保持するマスク保持機構210A,210Bと、ウエハ
をマスクに近接した状態でマスクに電子ビームを照射し
てパターンを露光する電子光学コラム2と、ステージ、
マスク保持機構、及び電子光学コラムを収容する真空チ
ャンバ1と、を備える近接露光方式の電子ビーム露光装
置であって、マスク収容部3から、マスクをステージに
搬送すると共に使用の終了したマスクをマスク収容部に
搬送するマスク搬送機構を備え、マスクの搬送にウエハ
を保持するステージ49を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビーム露光装
置に関し、特に露光するパターンと同一の開口パターン
を有するマスク(等倍マスク)をウエハに近接して配置
した状態で、マスクに電子ビームを照射してパターンを
露光する近接露光方式の電子ビーム露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の集積度は微細加工技術
により規定されており、微細加工技術には一層の高性能
が要求されている。特に、露光技術においては、ステッ
パなどに用いられるフォトリソグラフィの技術的な限界
が予想されており、一層の微細化を難しくしている。こ
の限界を打ち破る技術として電子ビーム露光技術が注目
されているが、一般に電子ビーム露光はスループットが
低いという問題がある。特許第2951947号は、露
光パターンと同一の開口パターンを有するステンシルマ
スクに、感光剤(レジスト)を塗布した試料(ウエハ)
を近接して配置し、大きなサイズの電子ビームでマスク
を走査することにより短時間で露光を終了する近接露光
方式の電子ビーム露光技術を開示している。
【0003】図1は、特許第2951947号に開示さ
れた近接露光方式の電子ビーム露光装置の基本構成を示
す図である。図1に示すように、コラム2内には、電子
ビーム115を発生する電子ビーム源114と、整形ア
パーチャ116と、電子ビーム115を平行ビームにす
る照射レンズ118とで構成される電子銃ユニット11
2、対となる主偏向器122,124を含み、電子ビー
ムを光軸に平行走査する走査手段121、露光するパタ
ーンに対応する開口を有するマスク50、及び表面にレ
ジスト層101が形成された試料(半導体ウエハ)10
0が設けられている。マスク50は、厚い外縁部分内の
中央に開口パターンの形成された薄い膜を有しており、
試料100は表面がマスクに近接するように配置され
る。この状態で、マスクに垂直に電子ビームを照射する
と、マスクの開口を通過した電子ビームが試料100の
表面のレジスト層101に照射される。走査手段121
により電子ビーム115を偏向して(図のA,B,Cは
3箇所に偏向されたビームを示す。)、マスク50上の
薄い膜の全面を走査すると、マスク50のすべての開口
パターンが露光されることになる。なお、走査手段に
は、電子ビームをわずかに傾斜させるための副偏向器1
51,152が設けられており、マスク50と試料10
0の位置合わせと、マスクの歪みと試料の歪みによる露
光位置のずれを補正するのに使用される。
【0004】以上説明したように、近接露光方式の電子
ビーム露光装置は、マスクが露光パターンと同一の開口
パターンを有するので、露光するパターンを変える毎に
マスクを交換する必要がある。また、試料(ウエハ)を
マスクに50μm程度の間隔で近接して配置する必要が
あるので、マスクの下面には何もないようにしてウエハ
を近接できるようにする必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、近接露
光方式の電子ビーム露光装置では、マスクを頻繁に交換
する必要があり、しかもマスクは真空チャンバ内に配置
される。マスクの交換の度に真空を解除していてはスル
ープットが低下するので、マスクの交換は真空中で行う
必要がある。そのため、外部から又は内部に保存された
マスクをコラムの直下に搬送してセットし、マスクの使
用が終了した時にはマスクを回収し、更に別のマスクを
セットする必要があり、マスクをコラムの下まで搬送す
るマスク搬送機構を設ける必要がある。
【0006】しかし、マスク搬送機構は、ウエハを保持
して移動するウエハステージに近接して設ける必要があ
り、スペースの点から制約がある。更に、マスク搬送機
構を設けるため、その分だけコストが高くなるという問
題がある。
【0007】また、上記のように、マスクの下面は露光
時にはウエハが近接できることが必要であり、下面より
下側には何も存在しないことが必要である。一方、マス
クは厚さ1μm程度の薄い膜であり、下面に接触すると
マスクが損傷するという問題があり、マスクの保持や搬
送時もマスクの下面に接触しないようにすることが重要
である。
【0008】本発明は、マスク搬送機構に関する問題を
解決してスペースの制約を低減すると共に低コストの近
接露光方式の電子ビーム露光装置を実現することを目的
とし、更にマスクの保持や搬送に適したマスク構造やマ
スク保持構造を実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を実現するた
め、本発明の近接露光方式の電子ビーム露光装置は、マ
スクの搬送に前記ウエハを保持するステージを使用する
ことを特徴とする。
【0010】すなわち、本発明の近接露光方式の電子ビ
ーム露光装置は、ウエハを保持して移動するステージ
と、露光するパターンと同一の開口パターンを有するマ
スクを保持するマスク保持機構と、前記ステージに保持
された前記ウエハを前記マスクに近接して配置した状態
で、前記マスクに電子ビームを照射してパターンを露光
する電子光学コラムと、前記ステージ、前記マスク保持
機構、及び前記電子光学コラムを収容する真空チャンバ
と、を備える近接露光方式の電子ビーム露光装置であっ
て、前記マスクを収容するマスク収容部から、使用する
前記マスクを取り出して前記ステージに搬送すると共に
使用の終了したマスクを前記マスク収容部に搬送するマ
スク搬送機構を備え、前記マスク収容部と前記マスク保
持機構との間の前記マスクの搬送に前記ウエハを保持す
るステージを使用することを特徴とする。
【0011】本発明によれば、マスクの搬送にウエハを
保持して移動するステージを使用するので、少なくとも
コラムの直下ではマスク搬送機構とステージの両方を設
ける必要がなく、スペースの制約が緩和されると共に、
ステージを利用するのでマスク搬送機構を簡単にでき、
コストを低減できる。ステージを利用するには、マスク
をステージが搬送できる構造にすることが必要である。
【0012】電子ビーム露光装置は、ウエハを収容する
ウエハ収容部から未露光のウエハを取り出してステージ
に搬送すると共に露光済みのウエハをステージからウエ
ハカセットに搬送するウエハ搬送機構を備えるが、マス
ク搬送機構が更にウエハ搬送機構の一部も利用してもよ
いが、マスク搬送機構とウエハ搬送機構を独立した別々
の機構としてもよい。
【0013】ウエハをステージに保持する場合、ウエハ
の固定を確実に行うと共にスループットを向上するた
め、ウエハをパレットに固定した後パレットをステージ
に固定して搬送することが考えられるが、その場合に
は、マスクを同一のパレットに固定できる構造とする
か、マスクを直接ステージに固定できるようにする。な
お、ステージはマスクをコラムの下のマスクチャック機
構の部分まで搬送すればよいので、マスクをステージに
固定する必要はなく、マスクをステージ上に載置して自
重のみで固定して搬送することも可能である。ただし、
マスクをステージに固定する方が位置ずれを生じること
なく確実に搬送できるという利点がある。
【0014】マスクをステージ又はパレット上に載置す
る場合、ウエハを載置する面に載置する必要があるが、
上記のようにマスクの下面がステージ又はパレットの載
置面に接触しないように保持し且つマスクをマスクチャ
ック機構に固定した状態ではマスクの下面がもっとも下
側に位置する必要がある。そこで、本発明によれば、マ
スクは、開口パターンを形成したステンシルマスクと、
ステンシルマスクを取り付けたマスク基板と、マスク筐
体と、マスク筐体に設けられ、マスク基板をステンシル
マスクの面に垂直な方向に変位可能に支持するマスク基
板保持部材とを備え、マスクを平面上に載置した状態で
は、ステンシルマスクはマスク筐体の下面より上に位置
して平面に接触しない構造とする。そして、マスク保持
機構は、マスク基板を固定する静電チャックと、マスク
筐体の一部を保持して電子光学コラムの電子ビームの進
行方向と逆方向に付勢する付勢機構とを備え、ステージ
に載置したマスクを静電チャックの直下に移動した後、
付勢機構によりマスク筐体を移動してマスク基板を静電
チャックに接触させた後、マスク筐体の下面がステンシ
ルマスクより上側に位置するまで移動した状態でマスク
を保持するようにする。この構造であれば、静電チャッ
クに固定された状態ではマスクの下面がもっとも下側に
位置するが、それ以外の状態ではマスクの下面はマスク
筐体の下面より上側に位置するのでマスクを平面上に載
置してもマスクの下面は平面に接触しない。
【0015】また、静電チャックに固定されている以外
の時には、マスクをマスク台上に載置してマスクの下面
を保護するようにし、マスク台上に載置した状態でマス
クを静電チャックの下に移動してステージを上昇させて
マスクを静電チャックに接触させて固定し、その後ステ
ージを下降させてマスク台とマスクを離し、ステージ上
のマスク台のみを回収するようにしてもよい。この場
合、ステージを上昇してマスクを静電チャックに接触さ
せる際の衝撃を低減するため、マスク台は、マスクをマ
スク面に垂直な方向に変位可能に支持する可支持部材を
備えることが望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】図2は、本発明の第1実施例の近
接露光方式の電子ビーム露光装置の全体構成を示す図で
ある。なお、以下の図においては、同一の構成の要素が
複数設けられている場合には、同一の参照番号にアルフ
ァベットを付して表し、各要素の説明においては参照番
号のみで表す場合がある。図2において、実線の矢印は
ウエハの搬送経路を示し、破線の矢印はマスクの搬送経
路を示す。参照番号1は真空チャンバである。真空チャ
ンバの内部は高真空状態に維持され、露光するウエハを
保持したステージを移動する移動機構が設けられてい
る。ステージに保持されたウエハは電子光学コラム2の
マスクの直下に移動され、大きな電子ビームでマスクを
走査すると、マスクの開口部分を通過した電子ビームが
ウエハに照射され、マスクと同じパターンが露光され
る。1回の露光は数分の1秒から数秒で終了するので、
100個のダイが形成される1枚のウエハであれば数分
で露光が終了する。
【0017】本実施例では、高スループットを得るため
に、2個のウエハカセット16A,16Bが設けられる
ようになっており、例えば、一方は露光前の未露光ウエ
ハを収容し、他方は露光済みウエハを収容するといった
形で運用されるが、これに限定されず、露光済みウエハ
を同じカセットに戻すことも可能である。プリロードチ
ャンバ11内のウエハアーム15は、ウエハカセット1
6A,16B内の未露光ウエハを取り出してコーター/
デベロッパ14に搬送する。コーター/デベロッパ14
でレジストを塗布された未露光ウエハは、エッジクラン
プアーム12により保持され、ウエハアライナ13で位
置及び回転位置を調整するウエハアライメントが行われ
る。以上の動作は、大気圧中状態のプリロードチャンバ
11内で行われる。
【0018】本実施例では、スループットを向上するた
め、2個のロードチャンバ9A,9Bが設けられてお
り、一方のロードチャンバから真空チャンバ1内に搬送
されたウエハに露光している間に、他方のロードチャン
バは露光済みのウエハをプリロードチャンバ11からウ
エハカセット16A,16Bに戻すと共に、未露光のウ
エハを受け取り、ウエハをパレットに固定した上で内部
を真空状態にして、露光中のウエハの露光が終了して一
方のロードチャンバに搬送されるとすぐにウエハを固定
したパレットを真空チャンバ1内に搬送する。
【0019】例えば、プリロードチャンバ11からロー
ドチャンバ9Aにウエハを搬送する時には、ゲート8A
を閉じ、ゲート10Aを開き、エッジクランプアーム1
2がウエハアライメントの終了したウエハをロードチャ
ンバ9A内のパレット上に搬送する。ロードチャンバ9
Aでは、真空吸着によりウエハをパレットに吸着した状
態で静電チャックにより固定した後、ゲート10Aを閉
じ、内部を大気圧状態から真空状態にする。この状態で
露光中のウエハの露光が終了するまで待機する。
【0020】露光が終了し、真空チャンバ1内のステー
ジから露光済みウエハを固定したパレットがロードチャ
ンバ9Bに搬送され、ゲート8Bが閉じられると、ステ
ージはロードチャンバ9Aとのパレット受け渡し位置に
移動し、ゲート8Aが開かれる。パレットはロードチャ
ンバ9Aからステージに搬送されて静電チャックにより
固定され、電子光学コラム2の下に移動して露光が行わ
れる。露光が終了すると、ステージはロードチャンバ9
Aとのパレット受け渡し位置に移動し、露光済みウエハ
が固定されたパレットは、ロードチャンバ9Aに搬送さ
れる。ロードチャンバ9Aでは、ゲート8Aを閉じ、内
部を真空状態から大気圧状態にして、ゲート10Aを開
く。そしてエッジクランプアーム12がウエハをクラン
プした状態でパレットからウエハを取り外し、コーター
/デベロッパ14に搬送する。コーター/デベロッパ1
4でレジストを現像し、現像の終了したウエハはウエハ
アーム15によりウエハカセット16A,16B内に戻
される。
【0021】マスクはマスクカセット3に収容されてい
る。マスクカセット3は、ウエハカセット16A,16
Bと同様に、内部が高いクラスのクリーン度に維持され
ており、セットした後内部を降下させることにより、エ
ッジクランプアーム12により取り出せる状態になる。
エッジクランプアーム12に保持されたマスクは、ウエ
ハアライナ13で位置及び回転位置を調整した後、ゲー
ト10A又は10Bを開けてロードチャンバ9A又は9
Bに搬送され、ウエハ用と同一のパレットに固定され
る。例えば、ロードチャンバ9Aに搬送された場合に
は、ゲート10Aを閉じた後内部を真空にし、更にゲー
ト8Aを開いてマスクを固定したパレットをステージ上
に搬送する。ステージはパレットを固定して電子光学コ
ラム2の下部に搬送する。搬送されたマスクは静電チャ
ックにより固定され、ステージに残ったパレットは元の
ロードチャンバ9Aに戻される。このようにしてマスク
がセットされた後、ウエハがステージ上に搬送されてウ
エハの露光が行われる。
【0022】通常、マスクは多数枚のウエハの露光に連
続して使用される。マスクの使用が終了した時には、ス
テージは元のロードチャンバ9Aからパレットを受け取
って固定した後電子光学コラム2の下部に移動する。そ
して、静電吸着が解除され、マスクはパレットに載置さ
れて固定される。その後、ステージは、ロードチャンバ
9Aにマスクを固定したパレットを搬送する。ロードチ
ャンバ9Aではゲート8Aを閉じた後内部を大気圧状態
にしてから、エッジクランプアーム12でマスクを固定
した状態でパレットからマスクが外され、エッジクラン
プアーム12はマスクをマスクカセット3に搬送する。
【0023】以上が実施例の装置の概略構成及びマスク
及びウエハの搬送経路であるが、各部について更に詳し
く説明する。
【0024】図3は、第1実施例のマスク50の構造を
示す図である。図3に示すように、1μm以下の厚さの
非常に薄い膜に開口パターンを形成したステンシルマス
ク201が、開口パターンの部分に穴が設けられている
マスク基板202に取り付けられている。マスク基板2
02は、リング状のばね203によりマスク筐体204
に支持されており、マスク面に垂直な方向に変位可能で
ある。マスク筐体204の外周は、薄いつばになってお
り、更に位置設定のためのノッチ205が設けられてい
る。
【0025】図4は、プリロードチャンバ11の部分の
構成を示す図である。ウエハカセット16は、内部が所
定のクリーン度であるように密閉され、クリーン度の低
い環境中を運んでも内部は良好なクリーン度に保たれる
ようになっている。ウエハカセット16は、底部を除く
外側の筐体20を残して、内部筐体21と一体の底部を
下方へ移動すると内部のラック22に配置されたウエハ
が露出して外部からアクセスできるようになっている。
従って、図示のようにプリロードチャンバ11にセット
した後、底部を下方へ移動するとウエハ100がプリロ
ードチャンバ11内に配置されることになる。
【0026】プリロードチャンバ11内には、エッジク
ランプアーム12と、コーター/デベロッパ14と、ウ
エハアーム15が設けられている。プリロードチャンバ
11の上部には、外気を取り入れるファン17と、加熱
装置18と、フィルタ19とが設けられており、プリロ
ードチャンバ11内を所定のクリーン度に維持する。電
子ビーム露光装置の真空チャンバ内は真空であり、当然
良好なクレーン度である。本実施例では、プリロードチ
ャンバ11内は良好なクリーン度に維持され、良好なク
リーン度であるウエハカセット16の内部はプリロード
チャンバ11に対して開放されるので、ウエハを処理す
る部分でのクリーン度は良好であり、処理の終了したウ
エハはウエハカセット16に戻されて密閉されるので、
ウエハは良好なクリーン度の環境で処理されるのと同等
である。
【0027】ウエハアライナ13、コーター/デベロッ
パ14及びウエハアーム15は、従来のものと同様であ
り、ここでは説明を省略するが、コーター/デベロッパ
14をこの部分に設けるのは露光の直前にレジストを塗
布し、露光の終了した直後に現像を行うためであり、こ
れにより良好なレジスト加工が可能になる。
【0028】マスクカセット3は、ウエハカセット16
と同様に、底部を下方へ移動すると内部のラックに配置
されたマスクが露出してエッジクランプアームで取り出
せる構造になっている。
【0029】本実施例では、ロードチャンバ9A,9
B、ウエハアライナ13及びコーター/デベロッパ14
の間のウエハの搬送、及びロードチャンバ9A,9B、
ウエハアライナ13及びマスクカセット3の間のマスク
の搬送をエッジクランプアーム12で行っている。エッ
ジクランプアーム12について、図5から図7を参照し
て説明する。図5の(A)に示すように、エッジクラン
プアーム12は、参照番号26,27,28で構成され
るロボットアームと、それにより動かされるウエハ10
0を保持(クランプ)するクランプ部材25で構成され
る。ロボットアームの部分は、ウエハアーム15と同様
に従来のものと同じであり、ここでは説明を省略する。
【0030】クランプ部材25は、図5の(B)に示す
ように、クランプ基材25Aと、2本のアーム部材25
Bを有し、アーム部材25Bの先端にはそれぞれコマ2
9,30が設けられており、クランプ基材25Aには可
動ゴマ31が設けられている。図5の(D)に示すよう
に、コマ29,30と可動ゴマ31は軸方向の中間部が
凹んだ円柱形状であり、可動ゴマ31は図5の(B)に
示す方向に移動可能である。ウエハ100をクランプす
る時には、図5の(B)と(C)に示すように、各コマ
の凹んだ部分をウエハ100の3点のエッジに押し当て
る。各コマは、中間部が凹んだ円柱形状であり、クラン
プされたウエハは脱落することなしに保持される。保持
の力はばね36の力により決定されるが、ウエハが歪ま
ない範囲で適宜設定する。ウエハ100の中心位置は常
にコマ29,30により決定される位置になる。ウエハ
100の中心位置は、直径が異なると変化するが、常に
ある直線上にある。
【0031】図6は、可動ゴマ31の部分の構造を示す
図である。クランプ基材25Aに溝を形成し、更にアー
ム部材25Bとクランプ基材25Aに可動ゴマ31の軸
32が摺動する溝34,35を設け、軸32に部材33
を取り付けて可動ゴマ31が溝34,35に沿って摺動
するように構成する。そして、軸32をばね36で付勢
すると共に、ばね37を介してアクチュエータの先端3
8に接続する。アクチュエータは、エアシリンダなどで
ある。アクチュエータの先端38を左側に移動すると、
ばね37による左側への力がばね36による右側への力
より大きいので可動ゴマ31は左側に移動し、解除状態
になる。アクチュエータの先端38を右側に移動する
と、ばね37は引張り力を呈さない状態になり、ばね3
6により可動ゴマ31は右側に移動し、クランプ状態に
なる。なお、エッジクランプアーム12によりウエハア
ライナ13及びコーター/デベロッパ14上のウエハを
クランプする時、ウエハは裏面からリフトピンで押し上
げられた状態であり、エッジクランプアーム12の各コ
マをウエハのエッジに接触させられる。しかし、ステー
ジのようなウエハより大きな載置面の場合、ウエハのエ
ッジにエッジクランプアーム12の各コマを接触させる
ことはできないので、ステージ上にコマ29,30及び
可動ゴマ31が入り込む穴を設ける。クランプする場合
には、コマの中央部がウエハのエッジに位置するように
コマを穴の中に入れた後、コマを移動及びクランプ状態
にしてクランプする。なお、台の直径がウエハの直径よ
り小さい場合には、上記の穴が必要でないことはいうま
でもなく、ウエハを裏面からリフトピンで押し上げる機
構も必要ない。従って、台の直径がウエハの直径より小
さいウエハアライナ13を使用すれば、リフトピンで押
し上げる機構を設ける必要はない。コーター/デベロッ
パ14は、エッジクランプアーム12だけでなくウエハ
アーム15でウエハを搬送する必要があるので、従来と
同様にリフトピンで押し上げる機構が必要である。
【0032】図7は、エッジクランプアーム12でマス
ク50を保持した時の状態を示す図であり、(A)は上
面図を、(B)は側面図を示す。マスク50は、図3の
ようにマスク筐体の外周につばを有するので、エッジク
ランプアーム12のコマでつばの部分を保持する。
【0033】図8は、ロードチャンバ9と真空チャンバ
1内のステージ49との間のパレット41を利用したマ
スク50の受け渡しのための構成を示す図である。ウエ
ハ100の受け渡しも同様である。ロードチャンバ9に
は、上面にパレット41を機械的に固定するパレット台
46が設けられており、内部を真空状態と大気圧状態の
間で変化できるようになっている。また、真空チャンバ
1には、ステージ49と、ステージ49を3軸方向及び
回転する移動機構48が設けられており、内部は真空状
態に保持されている。
【0034】プリロードチャンバ11のエッジクランプ
アーム12によりロードチャンバ9に搬送されたマスク
50は、パレット台46上のパレット41に静電チャッ
クにより固定される。その後、ロードチャンバ9内は真
空状態にされ、パレット41がステージ49に搬送さ
れ、パレット41に設けたパレット保持機構によりパレ
ット41はステージ49に固定される。マスク50を固
定したパレット41は、マスク50の直下に移動して上
昇し、マスク50がパレット保持機構の静電チャックに
より固定される。この時の動作は後述する。なお、ウエ
ハも同様の方法でパレットに固定された後パレットがス
テージに固定され、露光が行われる。
【0035】真空チャンバ1とロードチャンバ9の間に
は開閉可能なゲート8を設ける必要があるので、パレッ
ト41にローラを設け、真空チャンバ1とロードチャン
バ9にパレット41を搬送するためのレール45,47
を設けて、パレット41はレールに沿って移動する。図
示していないが、ロードチャンバ9には、パレット41
をレールに沿って移動させるアクチュエータが設けられ
る。
【0036】図9は、パレット41を示す図であり、
(A)は上面図を、(B)は側面図を示す。前述のよう
に、このパレット41はウエハ用とマスク用の兼用であ
る。図示のように、パレット41の上面には、ウエハ1
00及びマスク筐体204の外周より若干内側の部分に
円状の土手51が設けられており、その内部には細くて
短い柱状物55が多数設けられている。この多数の柱状
物55が設けられている下にウエハ及びマスクの静電チ
ャックが形成されている。土手51の内部をここでは静
電チャック部と呼ぶ。静電チャック部の載置面を多数の
細い柱状物55の上面とすることにより、ウエハ及びマ
スクの裏面と載置面の接触面積を低減し、汚れによる影
響を低減できる。また、パレット41の内部には、ウエ
ハ及びマスクの静電チャックに印加された電圧を保持す
るための容量素子58が設けられている。
【0037】更に、土手51の横に3個の穴42,4
3,44が設けられている。これらの穴は、図5で説明
したエッジクランプアーム12でクランプするためのも
のである。
【0038】なお、ウエハは薄いために反る可能性があ
るので、パレット41にはウエハを確実に固定するため
の以下のような機構が設けられている。
【0039】静電吸着は真空吸着に比べて吸着力が弱
く、反ったウエハは固定できない場合がある。そこで、
本実施例ではウエハを真空吸着した後静電吸着して反っ
たウエハも確実に固定する。そのために、真空ポンプに
接続される真空経路53の開口52が、静電チャック部
に設けられている。真空ポンプにより真空経路53を減
圧すると、土手51がシールとして働き、柱状物55の
間の部分が真空経路として働いて、パレット41に載置
されたウエハは真空吸着によりパレット41に吸着され
る。
【0040】更に、ウエハが正常にチャックされている
か、すなわちチャックされたウエハの表面位置が所定の
範囲内であるかを検出するのに使用される基準載置面5
4Aから54Dが設けられており、ウエハをチャックし
ていない時の基準載置面54Aから54Dの高さとウエ
ハをチャックした時の基準載置面54Aから54Dの部
分のウエハ表面の高さとを比較する。
【0041】更に、ウエハの裏面には絶縁性の酸化膜が
あるためステージに載置されたウエハは絶縁された状態
であり、電子ビームが照射されると電子が蓄積されてチ
ャージアップする。そこで、近接露光方式ではウエハの
表面にアースへ接続する端子を接触することはできない
ので、裏面の酸化膜を破ってアースへ接続する端子を接
触させる裏面導通機構を設ける。そこで、静電チャック
部内の4箇所に、柱状物55の上面より十分に大きな面
積を有する基準載置面54Aから54Dが設けられてい
る。土手51の横に4個の裏面導通機構56A,56
B,56C,56Dが設けられている。裏面導通機構5
6A,56B,56Cは、パレット41のアースに、裏
面導通機構56Dは端子60Cと60Fに接続されてい
る。また、パレット41の裏面の両側には、8個のロー
ラ57が設けられている。パレット41の裏面には、パ
レット41をステージ49に固定するための3個のパレ
ット静電チャック59A,59B,59Cが設けられて
いる。参照番号60Aから60Dはパレット台46に設
けられた端子と接触する端子であり、60Aはパレット
41のアースに、60Bと60Dはウエハ静電チャック
に、60Cは裏面導通機構56Dに接続されている。参
照番号60Eから60Jはステージ49に設けられた端
子と接触する端子であり、60Eと60Jはパレット4
1のアースに、60Gと60Hはウエハ静電チャック
に、60Iはパレット静電チャックに、60Fは裏面導
通機構56Dに接続されている。
【0042】いずれにしろ、マスクがウエハと同じよう
にステージで搬送できる点が重要である。従って、ここ
ではウエハの固定に関係する部分のこれ以上の説明は省
略する。
【0043】図10は、パレット41をロードチャンバ
9と真空チャンバ1内のステージ49との間で搬送する
機構を説明する図である。パレット41は、ローラ57
をレールに載せて移動されるが、ロードチャンバ9と真
空チャンバ1の間にはゲート8が設けられるので、連続
したレールを設けることはできない。そこで、ロードチ
ャンバ9にはレール45A,45Bを、真空チャンバ1
にはレール47A,47Bを設け、パレット41が中間
に位置する時には少なくとも両側のローラがレール45
A,45とB47A,47Bに載るようにしている。な
お、図示していないが、パレット台46には、パレット
41をレールに沿って移動させるアクチュエータが設け
られている。また、パレット台46にはパレット41を
機械的に固定する機構が設けられている。
【0044】パレット台46は、パレット41を固定し
た時にパレット41の端子60Aから60Dと接触する
端子71Aから71Dと、真空経路53と接続する開口
72が設けられた部材69を有している。開口72は真
空ポンプに接続されている。また、ステージ49は、パ
レット41を固定した時にパレット41の端子60Eか
ら60Jと接触する端子71Eから71Jが設けられた
部材70を有している。端子71Aから71Jは、ばね
で付勢された構造を有し、搬送されたパレット41が衝
突する衝撃を吸収すると共に、電気的に確実に接続され
るようになっている。
【0045】図11は、パレット41、パレット台46
及びステージ49における電気的な構成を示す図であ
り、(A)はパレット台46に接続した状態を、(B)
はステージ49に接続した状態を示す。パレット41の
ウエハ又はマスクの静電チャックは2つの部分55Aと
55Bに分かれており、容量素子も2個58Aと58B
に分かれている。また、図8に示したように、3個のパ
レット静電チャック59A,59B,59Cが設けられ
ている。端子60A,60E,60Jは、パレットのア
ースに接続されており、裏面導通機構56A−56C
と、容量素子58A,58Bのアース端子もパレットの
アースに接続されている。端子60Bと60Hはウエハ
静電チャック55Aと容量素子58Aに接続され、端子
60Dと60Gはウエハ静電チャック55Bと容量素子
58Bに接続され、端子60Cと60Fは裏面導通機構
56に接続され、端子60Iはパレット静電チャック5
9A,59B,59Cに接続されている。
【0046】パレット台46の端子71Bと71Dは、
スイッチ78を介してローダ電源77に接続され、端子
71Cは切換スイッチ79を介して抵抗計80又はアー
スに接続され、端子71Aはアースに接続されている。
ステージ49の端子71Gと71Hはスイッチ81を介
してウエハ用ステージ側電源82に接続され、端子71
Iはパレット用ステージ側電源83に接続され、端子7
1Fは切換スイッチ84を介して抵抗計85又はアース
に接続され、端子71Eと71Jはアースに接続されて
いる。
【0047】パレット41をパレット台46からステー
ジ49に搬送は、ロードチャンバ9内が真空状態になっ
た後開始される。まず、ステージ側のスイッチ81と2
個の電源82,83をオフのままにしておき、ゲート8
を開く。そして、ローダ側のスイッチ78を開き、ロー
ダ側電源77をオフする。次に、パレットを搬送し、ス
テージの端子に接触した状態になる。そして、ステージ
側のスイッチ81を接続状態にし、2個の電源82,8
3をオンする。これにより、パレットはステージに固定
され、パレットの搬送が終了する。
【0048】上記のように、真空チャンバとロードチャ
ンバの間でパレットを搬送する場合、パレットは一時的
に両方の部分から切り離された状態になるが、容量素子
58により静電チャックへの電圧の印加状態が維持され
るので、ウエハ及びマスクの静電チャックが解除される
ことはない。
【0049】図12は、コラム2の直下に搬送されたマ
スクを固定する機構及びその動作を示す図である。図1
2の(A)に示すように、コラム2の下部にはマスクを
静電吸着するための静電吸着機構210Aと210Bが
設けられており、更にマスク筐体204の外周の上部に
マスク昇降機構220Aと220Bが設けられている。
マスク50を載せたパレット41はステージ49上に載
置されてコラム2の直下に移動させる。この状態でマス
クの静電吸着が解除され、マスク昇降機構220Aと2
20Bからつめが下ろされ、つめがマスクのつばの下に
入るように移動される。この後、図12の(B)に示す
ように、つめを上昇させるとマスク50はパレット41
から離れ、マスク基板202が静電吸着機構210Aと
210Bに接触する。この状態で静電吸着機構210A
と210Bを動作させてマスク基板202を固定すると
共に、つめを更に上昇させると、マスク筐体204は更
に上昇する。マスク基板202は、ばね203を介して
マスク筐体204に支持されているので、ばねが撓んで
静電吸着機構210Aと210Bに固定された状態を維
持し、マスク筐体204の下面がステンシルマスク20
1より上側に位置する状態になる。すなわち、ステンシ
ルマスク201がもっとも下側に位置した状態になる。
この状態であれば、パレットに固定されたウエハを50
μmの間隔で近接させることができる。
【0050】上記のようにマスクの固定が終了すると、
パレット41は元のロードチャンバに戻され、ウエハカ
セット16から未露光のウエハがロードチャンバに搬送
されてパレットに固定されてコラム2の直下に移動され
て露光が行われる。通常、1枚のマスクで多数枚のウエ
ハの露光が行われる。露光パターンを変える場合やマス
クのメンテナンスを行う場合には、一方のロードチャン
バからパレット41をステージ49上に搬送し、図12
の(B)のようにコラム2の直下に移動する。この状態
で静電吸着機構210Aと210Bを解除し、マスク昇
降機構220Aと220Bのつめを降下させてマスク基
板202を静電吸着機構210Aと210Bから引き離
し、図12の(A)のようにマスク50がパレット41
に載置された状態にする。更に、パレット41の静電吸
着によりマスク50を固定し、つめを退避させ、マスク
50をロードチャンバに搬送する。ロードチャンバの内
部を大気圧状態に戻した後、ロードチャンバ内のマスク
をエッジクランプアームでマスクカセット3に戻す。
【0051】以上、本発明の第1実施例を説明したが、
ウエハの搬送経路及び搬送構造をどこまで兼用するかで
各種の変形例が可能である。
【0052】図13は、本発明の第2実施例の近接露光
方式の電子ビーム露光装置の全体構成を示す図である。
第1実施例と異なるのは、マスク用ロードチャンバ30
5を設け、マスクの搬送にはウエハ用ロードチャンバ9
A又は9Bは使用しない点であり、他は第1実施例と同
じである。マスクカセット3に収容された図3に示すよ
うなマスクは、マスク用エッジクランプアーム302で
マスク用プリロードチャンバ301内に搬送され、マス
ク用プリアライナ303で位置決めされた後、ゲート3
04を開いてマスク用ロードチャンバ305に搬送され
る。マスク用ロードチャンバ305では、第1実施例と
同様にパレットに固定された後、マスク用ロードチャン
バ305の内部が真空状態に変化され、更にゲート30
6が開かれてステージに搬送される。
【0053】第2実施例は、第1実施例に比べて、マス
ク用ロードチャンバ305、マスク用プリロードチャン
バ301、マスク用エッジクランプアーム302及びマ
スク用プリアライナ303を別に設けており、その分装
置が大きくなりコストも増加するが、マスクがコーター
/デベロッパ14が設けられるウエハ用のプリロードチ
ャンバ11を通らないので、高価なマスクが汚染される
可能性が低減できるという利点がある。
【0054】第1実施例では、ウエハの固定及び搬送に
パレットが使用され、パレットの両側にはロードチャン
バ及びステージとの間で電気的な接続を行うための端子
が設けられ、図ではロードチャンバとステージの間で左
右に移動するように搬送する必要がある。そのため、パ
レットを共用する第2実施例でも、パレットはマスク用
ロードチャンバ305とステージの間で左右に移動する
ように搬送する必要があり、図13に示すような構成に
なる。
【0055】マスクの搬送にはパレットを使用せず、マ
スクを直接ステージ上に載置して搬送することも可能で
ある。この場合には、マスクをステージ上まで搬送する
エッジクランプアームのような機構がステージ上にマス
クを搬送できるように配置する。更に、ステージにマス
クを固定する静電チャックなどの機構を設けてもよい
が、単にマスクをステージ上に載せて搬送してもよい。
【0056】第1及び第2実施例では図3のような平面
上に載置してもステンシルマスクが平面に接触しない構
造のマスクを使用したが、マスクを載せるマスク台を使
用し、マスクをマスク台上に保持してコラムの直下まで
搬送し、マスクのみ静電吸着機構に固定した後はマスク
台をステージから回収することも可能である。第3実施
例は、この例である。
【0057】図14は、本発明の第3実施例の近接露光
方式の電子ビーム露光装置の全体構成を示す図である。
第1実施例と異なるのは、図15に示すようなマスクと
マスク台が使用され、マスクを載置したマスク台をステ
ージに搬送するエッジクランプアームが、真空チャンバ
1のウエハ用ロードチャンバ9Aと9Bが設けられる辺
と異なる辺に設けられている点であり、他は第1及び第
2実施例と同じである。
【0058】図示のように、マスクカセット3に収容さ
れたマスクは、ゲート315が閉じてマスクチャンバ3
12内が大気圧状態の時にゲート311が開かれてエッ
ジクランプアーム313によりマスクカセット3から取
り出される。その後、マスクアライアナ314で位置決
めされた後、ゲート311が閉じて内部を真空状態に
し、ゲート315を開いてエッジクランプアーム313
によりステージ上に搬送される。
【0059】図15に示すように、マスクは、マスク基
板232と、マスク基板232に取り付けられたステン
シルマスク231とを有する。マスク台は、環状のマス
ク台基板233と、マスク台基板233の内壁に設けら
れたバネ部材234A−234Cとを有する。バネ部材
234A−234Cにはそれぞれ突起235が設けられ
ており、マスク基板232を支持するようになってい
る。マスク基板232の突起235により支持される部
分には凹部236が設けられている。突起235が凹部
236にはまっているので、搬送中もマスク基板232
が突起235から外れて落下することはない。エッジク
ランプアームは、マスク台基板233のつばの部分をク
ランプして搬送する。ここではマスク台はステージに載
置されただけで搬送されるが、ステージにマスク台を固
定する機構を設けてもよい。
【0060】図16は、第3実施例において、コラム2
の直下に搬送されたマスクを固定する機構及びその動作
を示す図である。図16の(A)に示すように、コラム
2の下部にはマスクを静電吸着するための静電吸着機構
210Aと210Bが設けられている。マスクを載せた
マスク台はステージ49上に載置されてコラム2の直下
に移動させる。この状態で図16の(B)に示すよう
に、ステージ49を上昇し、マスク基板232を静電吸
着機構210Aと210Bに接触させる。この時、マス
ク基板232はばね234A−234Cで支持されてい
るので、衝撃が吸収され、ステンシルマスクが破損する
ことはない。この状態で静電吸着機構210Aと210
Bを動作させてマスク基板232を固定する。次に、図
16の(C)に示すように、ステージを降下させると、
マスク台はマスク基板232から離れるので、逆の経路
でステージ49からマスク用エッジクランプアーム31
3によりマスク用チャンバ312に回収される。図示の
ように、ステンシルマスク231がもっとも下側に位置
する状態になる。
【0061】マスクを回収する場合には、マスク用ロー
ドチャンバ312からマスク台をステージ49上に載せ
て、図16の(C)のようにコラム2の直下に移動し、
更にステージを上昇させて図16の(B)の状態にす
る。この状態で静電吸着機構210Aと210Bを解除
すると共に逆電圧を印加してマスク基板232を静電吸
着機構210Aと210Bから引き離し、ステージを降
下させて図16の(C)のような状態にする。後は、逆
の経路でマスクをマスクカセット3に回収する。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
マスク搬送機構の一部をウエハステージを利用して実現
するので、機構が簡単になり、低コストの近接露光方式
の電子ビーム露光装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】近接露光方式の電子ビーム露光の基本構成を示
す図である。
【図2】本発明の第1実施例の近接露光方式の電子ビー
ム露光装置の全体構成を示す図である。
【図3】実施例のマスクを示す図である。
【図4】実施例のプリロードチャンバの部分の構成を示
す図である。
【図5】実施例のエッジクランプアームを示す図であ
る。
【図6】エッジクランプアームの可動ゴマの部分の構成
を示す図である。
【図7】エッジクランプアームによるマスクの保持を示
す図である。
【図8】実施例のロードチャンバの部分の構成を示す図
である。
【図9】実施例で使用するパレットを示す図である。
【図10】パレット搬送機構を示す図である。
【図11】パレットの静電チャックに関係する部分の構
成を示す図である。
【図12】第1実施例におけるコラムに搬送されたマス
クの固定動作を示す図である。
【図13】本発明の第2実施例の近接露光方式の電子ビ
ーム露光装置の全体構成を示す図である。
【図14】本発明の第3実施例の近接露光方式の電子ビ
ーム露光装置の全体構成を示す図である。
【図15】第3実施例のマスクとマスク台の構成を示す
図である。
【図16】第3実施例におけるコラムに搬送されたマス
クの固定動作を示す図である。
【符号の説明】
1…真空チャンバ 2…電子光学コラム 3…マスクカセット 8,8A,8B,10,10A,10B…ゲート 9,9A,9B…ロードチャンバ 11…プリロードチャンバ 12…エッジクランプアーム 16,16A,16B…ウエハカセット 41…パレット 50…マスク 100…ウエハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H097 AA03 DB20 GA45 GB02 LA10 5F056 AA25 AA26 EA13 EA14 EA15 FA04 FA05 FA10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエハを保持して移動するステージと、 露光するパターンと同一の開口パターンを有するマスク
    を保持するマスク保持機構と、 前記ステージに保持された前記ウエハを前記マスクに近
    接して配置した状態で、前記マスクに電子ビームを照射
    してパターンを露光する電子光学コラムと、 前記ステージ、前記マスク保持機構、及び前記電子光学
    コラムを収容する真空チャンバと、 を備える近接露光方式の電子ビーム露光装置であって、 前記マスクを収容するマスク収容部から、使用する前記
    マスクを取り出して前記ステージに搬送すると共に使用
    の終了したマスクを前記マスク収容部に搬送するマスク
    搬送機構を備え、 前記マスク収容部と前記マスク保持機構との間の前記マ
    スクの搬送に前記ウエハを保持するステージを使用する
    ことを特徴とする電子ビーム露光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子ビーム露光装置で
    あって、 前記ウエハを収容するウエハカセットから未露光の前記
    ウエハを取り出して前記ステージに搬送すると共に露光
    済みの前記ウエハを前記ステージから前記ウエハカセッ
    トに搬送するウエハ搬送機構を備え、 前記マスク搬送機構は、前記ウエハ搬送機構の一部を共
    用する電子ビーム露光装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の電子ビーム露光装置で
    あって、 前記ウエハを収容するウエハカセットから未露光の前記
    ウエハを取り出して前記ステージに搬送すると共に露光
    済みの前記ウエハを前記ステージから前記ウエハカセッ
    トに搬送するウエハ搬送機構を備え、 前記マスク搬送機構と前記ウエハ搬送機構は、独立した
    別々の機構である電子ビーム露光装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項に記載の
    電子ビーム露光装置であって、 前記ウエハは、パレットに載置した状態で前記ステージ
    に搬送され、 前記マスクも、パレットに載置した状態で前記ステージ
    に搬送される電子ビーム露光装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項に記載の
    電子ビーム露光装置であって、 前記マスクは、前記開口パターンを形成したステンシル
    マスクと、前記ステンシルマスクを取り付けたマスク基
    板と、マスク筐体と、前記マスク筐体に設けられ、前記
    マスク基板を前記ステンシルマスクの面に垂直な方向に
    変位可能に支持するマスク基板保持部材とを備え、前記
    マスクを平面上に載置した状態では、前記ステンシルマ
    スクは前記マスク筐体の下面より上に位置して前記平面
    に接触せず、 前記マスク保持機構は、前記マスク基板を固定する静電
    チャックと、前記マスク筐体の一部を保持して前記電子
    光学コラムの電子ビームの進行方向と逆方向に付勢する
    付勢機構とを備え、 前記ステージに載置した前記マスクを前記静電チャック
    の直下に移動した後、前記付勢機構により前記マスク筐
    体を移動して前記マスク基板を前記静電チャックに接触
    させた後、前記マスク筐体の下面が前記ステンシルマス
    クより上側に位置するまで移動した状態で、前記マスク
    を保持する電子ビーム露光装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から4のいずれか1項に記載の
    電子ビーム露光装置であって、 前記マスク保持機構は、前記マスク基板を固定する静電
    チャックを備え、 前記マスクは、マスク台上に載置された状態で前記マス
    ク収容部に収容されると共に前記ステージ上に搬送さ
    れ、前記マスク台を平面上に載置した状態では、前記マ
    スクは前記マスク筐体の下面より上に位置して前記平面
    に接触せず、 前記ステージに載置した前記マスクを前記静電チャック
    の直下に移動した後、前記ステージを上昇して前記マス
    クを前記静電チャックに接触させた状態で前記静電チャ
    ックを動作させて前記マスクを固定し、その後前記ステ
    ージを下降させて前記ステージ上の前記マスク台を前記
    ステージから搬送する電子ビーム露光装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の電子ビーム露光装置で
    あって、 前記マスク台は、前記マスクをマスク面に垂直な方向に
    変位可能に支持する可支持部材を備える電子ビーム露光
    装置。
  8. 【請求項8】 ウエハをマスクに近接して配置した状態
    で、前記マスクに電子ビームを照射してパターンを露光
    する近接露光方式の電子ビーム露光装置で使用するマス
    クであって、 当該マスクは、開口パターンを形成したステンシルマス
    クと、前記ステンシルマスクを取り付けたマスク基板
    と、マスク筐体と、前記マスク筐体に設けられ、前記マ
    スク基板を前記ステンシルマスクの面に垂直な方向に変
    位可能に支持するマスク基板保持部材とを備え、前記マ
    スクを平面上に載置した状態では、前記ステンシルマス
    クは前記マスク筐体の下面より上に位置して前記平面に
    接触しないことを特徴とする電子ビーム露光装置。
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