JP2003178705A - 回転陽極型x線管およびこれを用いた回転陽極型x線管装置並びにその制御方法 - Google Patents

回転陽極型x線管およびこれを用いた回転陽極型x線管装置並びにその制御方法

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JP2003178705A
JP2003178705A JP2001375162A JP2001375162A JP2003178705A JP 2003178705 A JP2003178705 A JP 2003178705A JP 2001375162 A JP2001375162 A JP 2001375162A JP 2001375162 A JP2001375162 A JP 2001375162A JP 2003178705 A JP2003178705 A JP 2003178705A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信頼性の高い回転陽極型X線管および回転陽
極型X線管装置並びにその制御方法を提供すること。 【解決手段】 真空容器10内に配置した陽極ターゲッ
ト11と、この陽極ターゲット11と一体で回転する回
転部分12と、この回転部分12と嵌合しその嵌合部分
の一部に動圧式すべり軸受Ra、Rb、Sa、Sbが設
けられた固定部分と、外部から付与される回転磁界によ
り陽極ターゲット11を回転させる回転力を発生するロ
ータ部分14とを具備した回転陽極型X線管において、
外部から回転磁界が付与される液体金属潤滑材を溜め管
軸mに直交する嵌合部分の所定区間よりも外側に位置す
る嵌合部分に一端19aが開口し、他端19bが一端1
9aと相違する領域の嵌合部分に開口するダクト19を
設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転陽極型X線
管およびこれを用いた回転陽極型X線管装置並びにその
制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】回転陽極型X線管は、真空容器内に配置
した陽極ターゲットに向って電子ビームを照射し、陽極
ターゲットからX線を放出させる構造になっている。X
線の放出時、陽極ターゲットは高速で回転できるよう
に、回転支持機構によって回転可能に支持されている。
回転支持機構は陽極ターゲットと一体で回転する回転部
分およびこの回転部分に嵌合する固定部分などから構成
され、両者の嵌合部分に軸受機構たとえば動圧式すべり
軸受が設けられている。動圧式すべり軸受は、一般に、
回転部分および固定部分の両方あるいはその一方の軸受
面にらせん溝を形成し、らせん溝などの部分に液体金属
潤滑材を充填して構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】回転陽極型X線管に動
圧式すべり軸受を用いた場合、回転部分が回転していな
い状態では、回転部分と固定部分の軸受面どうしが一部
で固体接触する。また、陽極ターゲットが回転を始める
起動時や回転を終了する停止時など、回転部分の回転数
が低い場合、回転部分と固定部分の軸受面どうしが接触
状態になったり、非接触状態になったりする、いわゆる
境界潤滑状態になる。
【0004】そのため、陽極ターゲットおよび回転部分
など回転体全体の重量が大きい場合、あるいは、回転支
持機構の軸受部分で受ける加速度が大きい場合など、回
転部分と固定部分の軸受面どうしが接触する応力が大き
くなる。その結果、起動時や停止時に、軸受面の摩耗や
焼き付き、かじりなどの不具合が発生する。また、陽極
ターゲットや回転部分など回転体の慣性モーメントが大
きい場合も、停止時の最終段階において軸受面どうしが
接触する回転エネルギーが大きくなり、上記の不具合が
発生しやすくなる。
【0005】また、動圧式すべり軸受は、通常、ラジア
ル方向の動圧式すべり軸受が管軸方向に離れた2つの領
域に設けられている。このとき、陽極ターゲットおよび
回転部分など回転体全体の重心が2つの動圧式すべり軸
受の間にないと、回転体の実際の重量よりも大きい力が
接触部分に局所的に加わり、上記の不具合が発生しやす
くなる。
【0006】本発明は、上記した欠点を解決し、回転の
起動時や停止時などに発生する摩耗および焼き付き、か
じりを防止し、信頼性の高い回転陽極型X線管および回
転陽極型X線管装置並びにその制御方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、真空容器内
に配置した陽極ターゲットと、この陽極ターゲットと一
体で回転する回転部分と、この回転部分と嵌合しその嵌
合部分の一部に動圧式すべり軸受が設けられた固定部分
と、外部から付与される回転磁界により前記陽極ターゲ
ットを回転させる回転力を発生するロータ部分とを具備
した回転陽極型X線管において、外部から回転磁界が付
与される液体金属潤滑材を溜め管軸に直交する嵌合部分
の所定区間よりも外側に位置する前記嵌合部分に一端が
開口し、他端が前記一端と相違する領域の前記嵌合部分
に開口するダクトを設けたことを特徴とする。
【0008】また、この発明は、上記の回転陽極型X線
管において、液体金属潤滑材に付与する回転磁界および
ロータ部分に付与する回転磁界を共通に発生するステー
タを設けた回転陽極型X線管装置である。
【0009】また、この発明は、上記の回転陽極型X線
管において、陽極ターゲットの回転開始時または回転停
止時に、液体金属潤滑材の回転角速度がロータ部分の回
転角速度よりも大きくなるように制御するする回転陽極
型X線管の制御方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態について図1を
参照して説明する。符号10は回転陽極型X線管を構成
する真空容器で、図1ではその一部が示されている。真
空容器10内に陽極ターゲット11が配置され、陽極タ
ーゲット11は回転支持機構によって回転可能に支持さ
れている。回転支持機構は陽極ターゲット11と一体で
回転する回転部分およびこの回転部分に嵌合する固定部
分から構成され、陽極ターゲット11はその回転部分た
とえば有底円筒状の回転円筒12に連結されている。
【0011】回転円筒12は、たとえば陽極ターゲット
11側に位置する径小部12aおよびこの径小部12a
よりも内径が大きい筒状の径大部12b、径小部12a
と径大部12bを結ぶフランジ状の段差部12cから構
成されている。径大部12bの図示下方の開口はスラス
トリング13で封止されている。スラストリング13お
よび回転円筒12は機械的に連結され、回転支持機構の
回転部分を構成している。また、スラストリング13の
外周側壁部分に円筒ロータ14が固定されている。
【0012】円筒ロータ14は熱および電気の伝導度が
高い銅などで形成され、外部から付与される回転磁界に
よって回転力を発生するロータとして機能する。円筒ロ
ータ14の回転はスラストリング13および回転円筒1
2を介して陽極ターゲット11に伝達し、陽極ターゲッ
ト11を回転させる。また、回転円筒12やスラストリ
ング13などの回転部分で囲まれた内部空間に円柱状の
固定体15が嵌合している。
【0013】固定体15は回転支持機構の固定部分を構
成し、たとえば回転円筒12の径小部12aに嵌合する
第1径小部15aおよびこの第1径小部15aよりも外
径が大きく回転円筒12の径大部12bに嵌合する径大
部15b、この径大部15bよりも外径が小さくスラス
トリング13の部分を貫通する第2径小部15cから構
成されている。第2径小部15cの図示下方に筒状の陽
極支持部16が連結している。
【0014】回転部分と固定部分の嵌合部分、たとえば
回転円筒12やスラストリング13と固定体15との嵌
合部分に動圧式すべり軸受が形成されている。たとえば
固定体15の第1径小部15aの中間位置に環状の凹部
17が形成され、凹部17を挟んだその上方領域および
下方領域に、それぞれヘリンボンパターンのらせん溝A
1、A2が形成されている。また、径大部15bの管軸
mに垂直なその上下両面にヘリンボンパターンのらせん
溝B1、B2が形成されている。
【0015】らせん溝A1、A2、B1、B2の部分お
よび回転円筒12やスラストリング13と固定体14と
の嵌合部分の隙間にGa合金などの液体金属潤滑材が充
填され、らせん溝A1、A2の部分に軸受面が管軸mに
平行なラジアル方向の動圧式すべり軸受Ra、Rbが形
成されている。また、らせん溝B1、B2の部分に軸受
面が管軸mに垂直なスラスト方向の動圧式すべり軸受S
a、Sbが形成されている。
【0016】固定体15の径大部15bに形成されたら
せん溝B1、B2の外側に、らせん溝B1、B2の部分
よりも嵌合隙間が大きい第1逃げ部181および第2逃
げ部182が形成されている。この場合、固定体15の
径大部15bは、らせん溝B1、B2の部分は管軸m方
向の厚さが厚い肉厚に形成され、その外側の逃げ部18
1、182は厚さが薄い肉薄に形成されている。逃げ部
181、182の部分には液体金属潤滑材が充填され、
液体金属潤滑材の溜め部になっている。
【0017】また、固定体15の第1径小部15aから
径大部15bの部分にかけてダクト19が形成されてい
る。ダクト19の一端19aは、回転円筒12の径大部
12bと固定体15の径大部15bとが管軸mに平行な
面どうしで嵌合する領域、たとえば管軸mを中心とする
半径方向において、第1および第2の逃げ部181、1
82よりも遠くに位置する径大部15bの外周側壁部に
開口している。ダクト19の他端19bはたとえばらせ
ん溝A1が形成された動圧式すべり軸受Raの領域に開
口している。
【0018】この場合、他端19bの開口は、軸受面ど
うしの摩耗や焼き付、かじりなどが発生しやすい位置た
とえば凹部17よりも上端面の方に近い位置に設けられ
る。ダクト19の中間部分は管軸mに平行で、上端およ
び下端で垂直に折れ曲がり、それぞれの開口に連結して
いる。ダクト19は、管軸mに対し回転対称となる位置
に複数たとえば3個設けられる。
【0019】また、真空容器10の外側で、第1および
第2の逃げ部181、182や円筒ロータ14の近傍に
回転磁界を発生するステータ20が配置されている。ス
テータ20は環状の鉄心20aおよびコイル20bなど
から構成され、鉄心20aの部分が逃げ部181、18
2や円筒ロータ14の少なくとも一部を囲むように配置
されている。この場合、逃げ部181、182および円
筒ロータ14は重ならないように管軸方向にずらしてい
る。
【0020】上記した構成において、ステータ20のコ
イル20bにたとえば交流電圧を加え、鉄心20a内に
回転磁界を発生させ、円筒ロータ14を回転させ、さら
に陽極ターゲット11を回転させる。この状態で、陽極
ターゲット11に電子ビームを照射し、陽極ターゲット
11からX線が放出する。
【0021】回転陽極型X線管の動作時、ステータ20
が発生する回転磁界により、たとえば逃げ部181、1
82の液体金属潤滑材が管軸を中心に回転する。このと
き、液体金属潤滑材のたとえば管軸mから離れた遠い部
分に遠心力に基づく圧力Pが発生する。
【0022】この圧力Pはダクト19内の液体金属潤滑
材を介して、ダクト19の他端19b開口に伝達し、ら
せん溝A1が形成された領域に静圧ラジアル軸受機能を
発生する。したがって、回転部分の起動時や停止時な
ど、動圧式すべり軸受の負荷能力が低下した場合、ある
いは負荷能力がほとんどなくなった場合にも、静圧ラジ
アル軸受機能が作用し、回転部分と固定部分の接触が防
止される。また、接触する際の圧力が軽減する。
【0023】たとえば図1で、逃げ部の外径が38mm
(半径r2 =0.019m)、内径が32mm(半径r
1 =0.016m)で、逃げ部の隙間に溜まった液体金
属潤滑材が200rpsで回転する場合、逃げ部の外周
部に遠心力で発生する圧力Pは、 P=(ρω2 /3r2 )(r2 3 −r1 3)…(1) となる。(1)式に、ρ=6200(kg/m3 )、ω
=2π・200(rad/sec)、r2 =0.019
(m)、r1 =0.016(m)を代入すると、P=4
74589Pa=4.84kgf/cm2 となる。
【0024】図1の場合、ダクト19の一端19aが逃
げ部181、182よりも管軸mから遠い位置に開口し
ている。この場合、その一端19aは、逃げ部181、
182の全体よりも外側に位置する必要はなく、逃げ部
181、182の一部区間よりも外側に位置する場合で
も圧力が発生する。しかし、逃げ部181、182全体
よりも管軸mから遠い外側に位置する方が静圧軸受機能
が大きくなる。
【0025】また、図1では、嵌合隙間の大きい逃げ部
181、182がない場合でも、ダクト19の一端19
aを、管軸に直交する嵌合部分の所定長さ区間の外側に
設ければ静圧ラジアル軸受機能を発生させることができ
る。しかし、逃げ部181、182を設けた場合、逃げ
部181、182に溜まった液体金属潤滑材がダクト1
9部分に補給されるという効果がある。
【0026】次に、本発明の他の実施形態について図2
を参照して説明する。図2は、図1に対応する部分に同
じ符号を付し重複する説明を一部省略する。
【0027】この実施形態の場合、固定体15の径大部
15bは全体が同じ厚さに形成され、回転円筒12の段
差部12cおよびスラストリング13と対向する領域の
ほぼ全体にらせん溝B1、B2が形成されている。ま
た、固定体15の径大部15bの中央に、液体金属潤滑
材の溜め部となる空洞部21が形成されている。この場
合、空洞部21は回転ロータ14に対し管軸方向に位置
をずらして設けられている。また、空洞部21と固定体
15の上端面の間に管軸mに沿って、液体金属潤滑材を
収納する収納室22が設けられ、収納室22から直角に
分岐し液体金属潤滑材を凹部17に供給する通路23が
設けられている。そして、固定体15の第1径小部15
aに第1および第2の2つのダクト24、25が設けら
れている。
【0028】第1のダクト24の一端24aは空洞部2
1内の管軸mから遠い側に開口し、他端24bは動圧式
すべり軸受Raが形成された領域よりも上方すなわち動
圧式すべり軸受Raでない領域に開口している。第2の
ダクト25の一端25aは空洞部21の管軸mから遠い
位置に開口し、他端25bはたとえば動圧式すべり軸受
Rbが形成された領域よりも下方に開口している。
【0029】ステータ20は、たとえばその鉄心20a
部分が回転ロータ14や第1、第2逃げ部181、18
2の少なくとも一部を囲むような関係に配置されてい
る。
【0030】上記した構成によれば、ステータ20が発
生する回転磁界が円筒ロータ14で遮断されることなく
空洞部21に溜まった液体金属潤滑材に付与され、空洞
部21内の液体金属潤滑材が回転する。これにより、2
つのダクト24、25の他端24a、25aの開口に静
圧のラジアル軸受機能が発生する。
【0031】たとえば図2で、空洞部21の外径が30
mm(半径r2 =0.015m)、液体金属潤滑材の内
側の径が20mm(半径r1 =0.010m)で、空洞
部21の隙間に溜まった液体金属潤滑材が200rps
で回転する場合、空洞部21の外周部(φ2 =30m
m)に遠心力で発生する圧力Pは、 P=(ρω2 /3r2 )(r2 3 −r1 3 )…(1) となる。(1)式に、ρ=6200(kg/m3 )、ω
=2π・200(rad/sec)、r2 =0.015
(m)、r1 =0.010(m)を代入すると、P=5
16729Pa=5.27kgf/cm2 となる。
【0032】図2は、2つのダクト24、25が動圧式
すべり軸受Ra、Rbを避けた領域に開口している。こ
の場合、ダクト24、25の開口によって動圧式すべり
軸受の軸圧が低下しないという効果がある。
【0033】次に、本発明の他の実施形態について図3
を参照して説明する。符号30は回転陽極型X線管を構
成する真空容器で、図3ではその一部が示されている。
真空容器30の図示下端に封止リング31が封着され、
封止リング31の内側にリング状の封止部材32が接合
されている。また、真空容器30内に陽極ターゲット3
3が配置されている。
【0034】陽極ターゲット33は固定ねじ34で回転
支柱35に固定され、回転支柱35は回転支持機構に固
定されている。回転支持機構は互いの嵌合部分に軸受機
構が設けられた回転部分や固定部分などから構成され、
陽極ターゲット33を回転可能に支持している。回転支
柱35は回転支持機構の回転部分たとえば回転円筒36
に連結されている。
【0035】回転円筒36は、たとえば回転支柱35が
直接連結された中間円筒36aおよび中間円筒36aの
内側に接合された有底円筒状の内側円筒36bなどから
構成されている。中間円筒36aは陽極ターゲット33
が発生した熱の伝達を抑える機能を有し、内側円筒36
bはその内側に軸受面が形成されている。また、中間円
筒36aの外側に外側円筒37が接合されている。外側
円筒37は銅製で、外部から付与される回転磁界により
回転力を発生する円筒ロータとして機能する。なお、中
間円筒36aおよび内側円筒36b、そして外側円筒3
7は同軸に配置され、たとえば3層構造になっている。
【0036】内側円筒36bの図示上方たとえば陽極タ
ーゲット33側は肉厚が厚い肉厚部b1に形成され、図
示下方は肉厚が薄い肉薄部b2に形成されている。肉厚
部b1と肉薄部b2の境界に段差面Aが形成されてい
る。肉厚部b1は肉厚が厚い分だけ肉薄部b2よりも内
径が小さくなっている。内側円筒36bの図示下端の開
口はスラストリング38で封止されている。内側円筒3
6bおよびスラストリング38はねじ39で一体に固定
され、両者はともに回転支持機構の回転部分を構成して
いる。また、内側円筒36bおよびスラストリング38
で囲まれた内側空間に固定体40が嵌合されている。
【0037】固定体40は回転支持機構の固定部分を構
成し、その図示下端401はスラストリング38および
封止部材32を貫通し、真空容器30の外側まで伸び、
封止部材32の部分で気密接合されている。固定体40
は、内側円筒36bとの嵌合領域に、外径が小さい径小
部40aおよびこの径小部40aよりも外径が大きい径
大部40bが設けられ、径小部40aと径大部40bの
境界に段差面Bが形成されている。径小部40bの一部
が内側円筒36bの肉厚部b1に嵌合し、径大部40a
の一部が内側円筒36bの肉薄部b2に嵌合している。
段差面Bは、管軸m方向において外側円筒37からずれ
た位置たとえばその下端37aよりも図示下方に位置し
ている。
【0038】また、内側円筒36bと固定体40が嵌合
する部分、たとえば固定体40の径小部40aの外周面
および固定体40の径大部40bの外周面にらせん溝
(図示せず)が形成され、このらせん溝の部分に液体金
属潤滑材が充填され、軸受面が管軸mと平行なラジアル
方向の動圧式すべり軸受Ra、Rbが形成されている。
また、内側円筒36bの底部と対向する固定体40の上
端面およびスラストリング38の上面と対向する固定体
40の段部に、それぞれらせん溝(図示せず)が形成さ
れ、このらせん溝の部分に液体金属潤滑材が充填され、
軸受面が管軸に直交するスラスト方向の動圧式すべり軸
受Sa、Sbが形成されている。
【0039】内側円筒36bの段差面Aと固定体40の
段差面Bは管軸mの延長方向において位置がずれ、段差
面Aと段差面Bとの間に、ラジアル方向の動圧式すべり
軸受Ra、Rbの部分よりも、管軸mを中心にしたその
半径方向おける嵌合隙間が大きい筒状嵌合部、いわゆる
液体金属潤滑材の溜め部となる逃げ部45が形成されて
いる。逃げ部45に液体金属潤滑材が充填され、また、
その液体金属潤滑材中に固定体40を取り巻く浮動体た
とえば円筒状スリーブ46が配置されている。円筒状ス
リーブ46はたとえば内側円筒36bや固定体40の軸
受面と同じ材料で形成され、液体金属潤滑材に浸漬され
浮いた状態になっている。
【0040】また、内側円筒36bの肉厚部b1に、内
側円筒36bおよび固定体40の嵌合部分と逃げ部45
とを結んでダクト47が形成されている。ダクト47の
一端47aはたとえば段差面Aの管軸から遠い側の端に
開口し、他端47bは肉厚部b1と固定体40の径小部
40aが嵌合する部分、たとえば動圧式すべり軸受Ra
が形成された領域に開口し、このダクト47内に液体金
属潤滑材が充填されている。
【0041】固定体40の径大部40bには、液体金属
潤滑材を逃げ部45に戻すための戻り通路48が形成さ
れている。戻り通路48の一端48aは内側円筒36b
の肉薄部b2内面のスラストリング38に近い下端に開
口し、他端48bは段差面Bの管軸mに近い側の端に開
口している。
【0042】また、真空容器30の外側に、回転磁界を
発生するステータ49が円筒ロータ37の近傍に配置さ
れている。ステータ49は鉄心49aやコイル49bな
どから構成され、たとえばその鉄心49aの部分が外側
円筒37および逃げ部の少なくとも一部を囲む位置に配
置されている。
【0043】上記した構成において、ステータ49が発
生する回転磁界によって円筒ロータ37が回転する。円
筒ロータ37の回転は陽極ターゲット33に伝達され陽
極ターゲット33が回転する。この状態で、陽極ターゲ
ット33に電子ビームが照射され、陽極ターゲット33
からX線が放出される。
【0044】上記した構成の場合、回転陽極型X線管が
動作状態に入ると、逃げ部45のたとえば段差面B近傍
の液体金属潤滑材が回転する。このとき、液体金属潤滑
材の外周部たとえば管軸mから離れた部分に遠心力に基
づく圧力Pが発生し、たとえば逃げ部45の液体金属潤
滑材に圧力Pが発生する。
【0045】この圧力Pはたとえば円筒状スリーブ46
外側の隙間やダクト47内の液体金属潤滑材を介して、
ダクト47の他端47bに伝達され、たとえばらせん溝
41aが形成された動圧式すべり軸受の領域に静圧ラジ
アル軸受機能を発生する。したがって、起動時や停止時
に、動圧式すべり軸受の負荷能力が低下し、あるいは負
荷能力がほとんどなくなった場合にも、静圧ラジアル軸
受機能によって回転部分と固定部分の接触が防止され
る。また、接触する際の圧力が軽減される。なお、軸受
部分に送り出された液体金属潤滑材は、たとえば戻り通
路48から逃げ部45に戻る構成になっている。
【0046】上記した構成は、逃げ部45に円筒状スリ
ーブ46を設け、液体金属潤滑材に浸漬させている。浮
動スリーブ46を配置した場合、内側円筒36bと円筒
状スリーブ46間、および、円筒状スリーブ46と固定
体40間の回転速度差が小さく、逃げ部45における乱
流の発生が抑えられ発熱が低下する。
【0047】また、内側円筒36bが回転状態であって
も、非回転状態であっても、円筒状スリーブ46に荷重
がかからない。したがって、大重量の陽極ターゲットを
用いる場合や、CT装置などに搭載され陽極ターゲット
に高い加速度が加わる場合でも、円筒状スリーブ46は
変形しない。そのため、円筒状スリーブ46によって回
転特性が不良になったり、かじりが発生したりすること
がない。
【0048】次に、本発明の他の実施形態について図4
を参照して説明する。図4は、図3に対応する部分に同
じ符号を付し重複する説明を一部省略する。
【0049】この実施形態の場合、固定体40内部に空
洞部51いわゆる液体金属潤滑材の溜め部が形成されて
いる。空洞部51と固定体40の上端面との間に管軸m
に沿って、液体金属潤滑材を収納する収納室52が設け
られている。また、収納室52から分岐し嵌合部分に向
って液体金属潤滑材を供給する通路53が設けられてい
る。また、固定体40内部に第1および第2の2つのダ
クト54、55が設けれている。
【0050】第1のダクト54の一端54aは空洞部5
1内の管軸mから遠い位置に開口し、他端54bはたと
えば動圧式すべり軸受Raが形成された領域よりも上方
に開口している。第2のダクト55の一端55aは空洞
部51内の管軸mから遠い位置に開口し、その他端55
bはたとえば動圧式すべり軸受Rbが形成された領域よ
りも下方に開口している。
【0051】ステータ49は、たとえばその鉄心49a
部分が円筒ロータ37および空洞部51の少なくとも一
部を囲むように配置されている。この場合、円筒ロータ
37および空洞部51の位置が管軸方向にずれているた
め、ステータ49が発生する回転磁界が円筒ロータ37
に遮断されることなく空洞部51に付与される。
【0052】上記した構成によれば、ステータ49から
付与される回転磁界で空洞部51の液体金属潤滑材が回
転し、2つのダクト54、55の他端たとえば内側円筒
36bと固定体40の嵌合部分側の開口に静圧のラジア
ル軸受機能が発生する。この場合、2つのダクト54、
55の他端開口は、たとえば動圧式すべり軸受Ra、R
bの領域を避け、動圧式すべり軸受の軸圧が低下しない
ようにしている。
【0053】次に、本発明の他の実施形態について図5
を参照して説明する。図5は、図4に対応する部分に同
じ符号を付し重複する説明を一部省略する。
【0054】この実施形態の場合、回転磁界によって回
転する液体金属潤滑材を溜める空洞部51を固定体40
の内部でなく、真空容器30の外側に設けている。ま
た、内側円筒36bおよび固定体40の嵌合部分と空洞
部51との間に第1および第2の2つのダクト54、5
5を設け、液体金属潤滑材を回転させる潤滑材用ステー
タ61を円筒ロータ37用のステータ49とは別に設け
ている。
【0055】図5では、空洞部51を真空容器30の外
側に設けている。しかし、真空容器30内に陽極部分を
封止する封止部材32の部分に設けることもできる。
【0056】上記の各実施形態では、液体金属潤滑材に
働く遠心力を利用して静圧ラジアル軸受機能を発生させ
る場合で説明している。しかし、液体金属潤滑材の回転
で発生する圧力が伝達されるダクトの開口を、嵌合部分
の管軸に垂直なスラスト面に設けることもできる。この
場合、静圧スラスト軸受機能が発生する。
【0057】また、図1ないし図4の実施形態では1つ
のステータを配置している。しかし、図5の場合と同様
に、円筒ロータに回転力を発生させるロータ用ステータ
と、溜め部の液体金属潤滑材に回転力を発生させる潤滑
材用ステータを独立に設けることができる。ロータ用ス
テータおよび潤滑材用ステータを別に設けた場合、円筒
ロータの回転と液体金属潤滑材の回転を独立して制御で
きる。
【0058】たとえば、陽極ターゲットの回転を0から
上昇させる起動時または陽極ターゲットの回転を降下し
停止させる停止時に、たとえば溜め部の液体金属潤滑材
の回転角速度を円筒ロータの回転角速度よりも高くなる
ように制御できる。この場合、静圧軸受機能が発生した
状態で、回転体の回転速度が上昇し、停止するため、軸
受面どうしの摩耗や焼き付、かじりなどが防止される。
【0059】また、陽極ターゲットの起動時、円筒ロー
タの回転数が実質上高くならないように、たとえば円筒
ロータを回転させずに、溜め部の液体金属潤滑材の回転
角速度だけを高くし、その後、円筒ロータの回転角速度
を高くするように制御できる。この場合、静圧軸受機能
が働いている状態で、陽極ターゲットが回転を始め、あ
るいは回転速度が上昇するため、軸受面の摩耗や焼き
付、かじりなどを防止できる。
【0060】また、陽極ターゲットの停止時、円筒ロー
タの回転数が実質上高くならないように抑え、溜め部の
液体金属潤滑材の回転数のみを高めるように制御するこ
ともできる。この場合も、静圧軸受機能が働く状態で陽
極ターゲットが停止に向う。そのため、停止時に、軸受
面どうしの摩耗や焼き付、かじりなどを防止できる。ま
た、陽極ターゲットの起動時や停止時に、溜め部の液体
金属潤滑材の回転角速度が、ロータ部分の回転角速度よ
りも高くなるように制御できる。この場合も、同様の効
果が得られる。なお、円筒ロータや溜め部の液体金属潤
滑材の回転制御はコイルに加える駆動信号の周波数や電
圧によって調整される。
【0061】円筒ロータおよび溜め部の液体金属潤滑材
に共通のステータを用いる場合でも、たとえばコイルに
印加する駆動信号の電圧を小さくし、発生する回転磁界
の強度を弱くすれば、起動時、摩擦が大きい円筒ロータ
の回転を起動させず、摩擦が小さい溜め部の液体金属潤
滑材のみを回転させ、その後、円筒ロータを回転させる
ことができる。また、停止時には、溜め部の液体金属潤
滑材の回転角速度を円筒ロータよりも大きくできる。
【0062】なお、上記の各実施形態は、固定部分にら
せん溝を形成している。しかし、動圧式すべり軸受を設
ける場合、固定部分と対向する回転部分にらせん溝を形
成してもよく、両方にらせん溝を形成してもよい。
【0063】また、軸受面どうしの摩耗などの問題は、
陽極ターゲットや回転部分、円筒ロータなど回転体全体
の重心が2つのラジアル方向の動圧式すべり軸受の間に
ない場合に多く発生する。したがって、本発明は、回転
体全体の重心が2つのラジアル方向の動圧式すべり軸受
の間にない構造の回転陽極型X線管に有効である。
【0064】上記した構成によれば、起動時や停止時な
どに発生する摩耗や焼き付、かじりが防止され、長期に
亙り安定な回転特性を維持できる回転陽極型X線管およ
び回転陽極型X線管装置並びにその制御方法を提供でき
る。
【0065】
【発明の効果】この発明によれば、長期にわたり安定な
回転特性を維持できる回転陽極型X線管および回転陽極
型X線管装置並びにその制御方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための断面図であ
る。
【図2】本発明の他の実施形態を説明するための断面図
である。
【図3】本発明の他の実施形態を説明するための断面図
である。
【図4】本発明の他の実施形態を説明するための断面図
である。
【図5】本発明の他の実施形態を説明するための断面図
である。
【符号の説明】
10…真空容器 11…回転陽極型X線管 12…回転円筒 13…スラストリング 14…円筒ロータ 15…固定体 16…陽極支持部 17…凹部 181、182…逃げ部 19…ダクト 19a…ダクトの一端 19b…ダクトの他端 20…ステータ Ra、Rb…ラジアル方向の動圧式すべり軸受 Sa、Sb…スラスト方向の動圧式すべり軸受
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J011 AA04 BA04 CA02 JA02 KA02 KA03 LA05 MA12 3J102 AA02 AA08 BA04 CA35 EA03 EA06 EA13 EA30 EB07 EB16 GA19 4C092 AA01 AB19 BD07 CE03

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器内に配置した陽極ターゲット
    と、この陽極ターゲットと一体で回転する回転部分と、
    この回転部分と嵌合しその嵌合部分の一部に動圧式すべ
    り軸受が設けられた固定部分と、外部から付与される回
    転磁界により前記陽極ターゲットを回転させる回転力を
    発生するロータ部分とを具備した回転陽極型X線管にお
    いて、外部から回転磁界が付与される液体金属潤滑材を
    溜め管軸に直交する嵌合部分の所定区間よりも外側に位
    置する前記嵌合部分に一端が開口し、他端が前記一端と
    相違する領域の前記嵌合部分に開口するダクトを設けた
    ことを特徴とする回転陽極型X線管。
  2. 【請求項2】 真空容器内に配置した陽極ターゲット
    と、この陽極ターゲットと一体で回転する回転部分と、
    この回転部分と嵌合しその嵌合部分の一部に動圧式すべ
    り軸受が設けられた固定部分と、外部から付与される回
    転磁界により前記陽極ターゲットを回転させる回転力を
    発生するロータ部分とを具備した回転陽極型X線管にお
    いて、外部から回転磁界が付与される液体金属潤滑材を
    溜める空洞部を設け、かつ、一端が前記空洞部に開口
    し、他端が前記嵌合部分に開口するダクトを設けたこと
    を特徴とする回転陽極型X線管。
  3. 【請求項3】 真空容器内に配置した陽極ターゲット
    と、この陽極ターゲットと一体で回転する回転部分と、
    この回転部分と嵌合しその嵌合部分の一部に動圧式すべ
    り軸受が設けられた固定部分と、外部から付与される回
    転磁界により前記陽極ターゲットを回転させる回転力を
    発生するロータ部分とを具備した回転陽極型X線管にお
    いて、前記嵌合部分の管軸に平行な領域に、外部から回
    転磁界が付与される液体金属潤滑材を溜め前記動圧式す
    べり軸受部分よりも嵌合隙間が大きい逃げ部を設け、か
    つ、一端が前記逃げ部に開口し、他端が前記逃げ部を除
    いた領域の前記嵌合部分に開口するダクトを設けたこと
    を特徴とする回転陽極型X線管。
  4. 【請求項4】 空洞部を固定部分に設け、かつ、ダクト
    の一端が前記空洞部の管軸から離れた部分に開口する請
    求項2記載の回転陽極型X線管。
  5. 【請求項5】 管軸に直交する嵌合部分に動圧式すべり
    軸受を設け、かつ、この動圧式すべり軸受の外側に、前
    記動圧式すべり軸受部分よりも嵌合隙間が大きい逃げ部
    を設けた請求項1記載の回転陽極型X線管。
  6. 【請求項6】 ダクトの他端が動圧式すべり軸受が設け
    られていない領域に開口する請求項1ないし請求項4の
    いずれか1つに記載の回転陽極型X線管。
  7. 【請求項7】 液体金属潤滑材に侵漬する浮動体を逃げ
    部に配置した請求項3または請求項5記載の回転陽極型
    X線管。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項4のいずれか1つ
    に記載の回転陽極型X線管において、液体金属潤滑材に
    付与する回転磁界およびロータ部分に付与する回転磁界
    を共通に発生するステータを設けたことを特徴とする回
    転陽極型X線管装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項4のいずれか1つ
    に記載の回転陽極型X線管において、液体金属潤滑材に
    付与する回転磁界を発生する潤滑材用ステータと、ロー
    タ部分に付与する回転磁界を発生するロータ用ステータ
    とを別に設けたことを特徴とする回転陽極型X線管装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項4のいずれか1
    つに記載の回転陽極型X線管において、陽極ターゲット
    の回転開始時または回転停止時に、溜め部の液体金属潤
    滑材の回転角速度がロータ部分の回転角速度よりも大き
    くなるように制御することを特徴とする回転陽極型X線
    管の制御方法。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項4のいずれか1
    つに記載の回転陽極型X線管において、陽極ターゲット
    の回転開始時に、ロータ部分の回転を起動させずに溜め
    部の液体金属潤滑材を回転させる第1工程と、この第1
    工程の後、前記ロータ部分の回転を起動させる第2工程
    とを有することを特徴とする回転陽極型X線管の制御方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項9記載の回転陽極型X線管装置
    において、陽極ターゲットの回転開始時または回転停止
    時に、溜め部の液体金属潤滑材の回転角速度がロータ部
    分の回転角速度よりも大きくなるように制御することを
    特徴とする回転陽極型X線管装置の制御方法。
  13. 【請求項13】 請求項9記載の回転陽極型X線管装置
    において、陽極ターゲットの回転開始時に、ロータ部分
    の回転を起動させずに溜め部の液体金属潤滑材を回転さ
    せる第1工程と、この第1工程の後、前記ロータ部分の
    回転を起動させる第2工程とを有することを特徴とする
    回転陽極型X線管装置の制御方法。
  14. 【請求項14】 請求項9記載の回転陽極型X線管装置
    において、陽極ターゲットの回転停止時に、溜め部の液
    体金属潤滑材の回転角速度を高める工程を有することを
    特徴とする回転陽極型X線管装置の制御方法。
  15. 【請求項15】 真空容器内に配置した陽極ターゲット
    と、この陽極ターゲットと一体で回転する回転部分と、
    この回転部分と嵌合しその嵌合部分の一部に動圧式すべ
    り軸受が設けられた固定部分と、外部から付与される回
    転磁界により前記陽極ターゲットを回転させる回転力を
    発生するロータ部分とを具備した回転陽極型X線管にお
    いて、前記嵌合部分の所定領域に溜まった液体金属潤滑
    材の回転に伴う遠心力で発生する圧力を、前記液体金属
    潤滑材を介して前記嵌合部分の前記所定領域と相違する
    他の領域に伝達し、軸受機能として利用することを特徴
    とした回転陽極型X線管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009283421A (ja) * 2008-05-26 2009-12-03 Toshiba Corp 回転陽極型x線管
CN113153907A (zh) * 2021-05-27 2021-07-23 中国工程物理研究院机械制造工艺研究所 一种液态金属轴承及真空电机

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