JP2003177631A - 定着強度測定方法および定着強度測定装置 - Google Patents

定着強度測定方法および定着強度測定装置

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JP2003177631A
JP2003177631A JP2001374363A JP2001374363A JP2003177631A JP 2003177631 A JP2003177631 A JP 2003177631A JP 2001374363 A JP2001374363 A JP 2001374363A JP 2001374363 A JP2001374363 A JP 2001374363A JP 2003177631 A JP2003177631 A JP 2003177631A
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Toshihiro Maeda
智弘 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像の定着強度を客観的、かつ定量的に測定
することを可能にした定着強度測定装置を提供する。 【解決手段】 トナー画像が形成されたシート用紙2へ
のトナーの定着強度を測定するトナー定着強度測定装置
1において、シート用紙2上の画像を擦る摩擦力を調整
可能とした摩擦部4と、画像の濃度を測定するための濃
度測定部5と、摩擦部4の摩擦力と濃度測定部5による
画像濃度とにより画像の定着強度を測定する制御部6と
備え、摩擦前の画像濃度と摩擦後の画像濃度とを比較し
て画像を形成するトナーの定着強度を測定するものとす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート用紙に印刷
された画像の定着強度を測定する定着強度測定装置に関
するものである。
【従来の技術】従来、コピー機やプリンター等の電子写
真装置は、原稿画像や画像データに応じて画像(トナー
画像)を作成し、これをシート用紙に印刷するものであ
る。また、この装置は、シート用紙に転写した画像を定
着させるために、定着部によって画像を加圧・加熱する
ようになっている。
【0002】しかしながら、このような電子写真装置で
は、シート用紙に対する画像の定着強度が低くなると、
シート用紙から画像(トナー)が欠落してしまうため、
画質劣化を招くこととなる。そこで、このような画質劣
化を防止するために、特開平5−323807号公報に
記載されたプリンターでは、定着彼の黒ベタ画像を摩擦
ローラで擦った後(摩擦後)、その画像濃度を測定して
定着不良の有無を判断するようになっている。すなわ
ち、このプリンターでは、摩擦後の画像濃度の測定値が
所定値より低くなったときに、定着不良と判断して印刷
動作を停止するようになっている。
【0003】また、通常、定着強度は、定着温度を上昇
させることで高めることが可能である。これは、定着温
度を上昇させると、トナーを完全に溶融させてシート用
紙に染み込ませることが可能となるからである。
【0004】しかしながら、このような高温定着には大
きな電力を必要とするため、省電力の点からみて問題が
ある。従って、電子写真装置では、トナーの定着強度を
落とさない温度であって、なるべく低い温度での定着を
行うことが好ましいといえる。そして、このような最適
な定着温度を求めるには、様々な温度で定着させた画像
の定着強度を、正確に(客観的・定量的)に求める必要
がある。
【0005】また、従来では、作業者が自分の指(また
は消しゴム)で画像を擦ることにより、その定着強度を
測定する方法が採られていた。すなわち、この方法で
は、擦る前と擦った後との画像濃度を比較することで、
画像の定着強度(どの程度の摩擦力に耐えうるか)を測
るようになっていた。
【0006】ここで、従来の定着強度を測定する作業
を、フローチャートを参照して説明する。図15は測定
処理の工程の流れを表すフローチャートである。従来の
定着強度の測定は、図15に示すように、まず、シート
用紙に印刷されたトナー画像の濃度を測定する(S
1)。次に、シート用紙を、摩擦作業を行うためのステ
ージにセットする(S2)。そして、印刷面を摩擦する
ための消しゴムをセットして(S3)、その消しゴムの
摩擦部の面だしを行い(S4)、その後、消しゴムによ
りシート用紙の印刷面を摩擦する(S5)。そして、印
字面に生じた消しゴムのかすをクリーニングし(S
6)、消しゴムを取外して(S7)、摩擦された印刷面
の濃度を測定する(S8)。その結果より定着強度を算
出する(S9)。という作業工程により印刷面を摩擦し
て、摩擦前と摩擦後のトナー画像の濃度を比較してトナ
ー定着強度を測定するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような測定方法では、定着強度の測定結果が、作業者の
力のかけ具合や熟練度に大きく依存するため、定着強度
を客観的、かつ定量的に正確に求めることは困難であっ
た。
【0008】また、特開平5−323807号公報に開
示された技術では、定着不良の有無を判断するものであ
るため、摩擦ローラの摩擦力を変更できない。このた
め、画像の定着強度を定量的に測定することは不可能で
ある。
【0009】本発明は、上記のような従来の問題点を解
決するために成されたものであって、画像の定着強度を
客観的、かつ定量的に測定することを可能にした定着強
度測定装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、定着強度測定
装置に係り、トナーを用いて画像が形成されたシート用
紙への該トナーの定着強度を測定する定着強度測定装置
において、前記シート用紙上の画像を擦る摩擦力を調整
可能とした摩擦部と、前記画像の濃度を測定するための
濃度測定部と、前記摩擦部の摩擦力と前記濃度測定部に
よる画像濃度とにより画像の定着強度を測定する制御部
と備え、前記制御部は、摩擦部を制御して、摩擦部の摩
擦力を調整した後に画像を擦らせるようにするととも
に、濃度測定部を制御して、摩擦前の画像濃度と摩擦後
の画像濃度を検出して、画像濃度を比較して画像を形成
するトナーの定着強度を測定するようにしたことを特徴
とするものである。
【0011】本発明の作用は、まず、シート用紙を取り
付け摩擦前の印刷面の濃度測定を最初に行い、次に、移
動部によりシート用紙を摩擦部まで移動させ、そして、
この摩擦部が印刷面を擦る。その際、擦りにより生じる
汚れ(例えば、摩擦部材として消しゴムを使用した場合
は、消しゴムの擦りかす)が印刷面に発生する。そこ
で、印刷面に付着した汚れを除去するため、シート用紙
を清掃部まで移動させる。この後、シート用紙を濃度測
定部まで移動させ(復移動)、摩擦後の印刷面の濃度を
測定する。
【0012】このように、本発明によれば、シート用紙
上の画像が摩擦部による摩擦に耐えられたか否か(摩擦
によって画像濃度が減少したか否か)を人手によらず
に、客観的、且つ定量的に判定することが可能となる。
さらに、シート用紙の1往復の移動で、一連の処理(濃
度測定や擦り等)を行うことができる。つまり、最短の
移動距離で上記処理を行うことができので、トナーの定
着強度の測定に要する時間を短縮することができるとい
う優れた効果を奏する。
【0013】また、前記摩擦部は、画像に与える摩擦力
を調整できるようにしたので、画像がどの程度の摩擦力
まで持ち堪えられるのかを広範囲に測定できる。従っ
て、本発明によれば、画像の定着強度を定量的に測定す
ることが可能となる。さらに、定着温度を変化させて定
着させた画像の定着強度を測定することで、種々の電子
写真装置における最適な定着温度(トナーの定着強度を
落とさない温度であって、なるべく低い温度)を容易に
求めることが可能となる。
【0014】また、前記定着強度測定装置は、シート用
紙の印刷面を清掃するための清掃部と、シート用紙を移
動するための移動部とを備え、前記濃度測定部と摩擦部
と清掃部とをシート用紙の印刷面と対向する位置に配置
し、且つシート用紙移動方向に沿って濃度測定部、清掃
部、摩擦部の順に並設し、前記移動部は、シート用紙を
濃度測定部、清掃部、摩擦部に沿って往復移動可能とす
ることが好ましい。この構成によれば、装置レイアウト
を簡潔に構成でき、無駄のない一連の操作が可能とな
る。
【0015】また、前記摩擦部は、シート用紙の印刷面
と略平行に当接する角部を有する摩擦部材を備えること
が好ましい。この構成によれば、角部で画像を擦るよう
にしたので、面で擦るよりも均一に摩擦することがで
き、摩擦部材を別体で備えることで、摩耗した摩擦部材
を容易に交換することができる。
【0016】また、前記摩擦部材は、シート用紙の印刷
面を摩擦する面一な摩擦面を2面有し、前記2面の摩擦
面の交わる交線部分を前記印刷面と略平行に形成して前
記印刷面との画像摩擦部とすることが好ましい。この構
成によれば、2面の摩擦面に構成された角部を画像摩擦
部として画像を擦るようにしたので、画像に対して摩擦
面を面一に形成する場合と比較して、画像摩擦部を容易
に形成でき、且つ画像を均一に摩擦することができる。
さらに、画像摩擦部を再生する際に、摩擦面を削るだけ
で画像摩擦部を容易に再生することができる。
【0017】また、前記画像摩擦部は、前記2面の摩擦
面のなす角の二等分線方向を荷重方向として、前記印刷
面に対し略垂直に荷重調整可能に当接するようにするこ
とが好ましい。この構成によれば、往復動作において
も、摩擦面が同一角度でシート用紙の印刷面に接触する
ことができる。さらに、シート用紙の印刷面と摩擦部の
摩擦面との間に生じる摩擦力図9は、摩擦部が印刷面に
及ぼす単位面積あたりの力(圧力(P)=荷重/単位面
積)を用いて、F=μPと定義される(μはPとFとの
比:摩擦係数(μ))。したがって、前述した構成によ
れば、印刷面に対する摩擦面の荷重を変化させて、印刷
面に与える圧力を調整可能となっているので、摩擦力を
制御することが可能となる。
【0018】また、前記画像摩擦部は、3〜10kg/
cm2の圧力範囲で印刷面に当接するようにすることが
好ましい。トナー像を擦ることで定着強度を測定するた
めには、印刷面に、適度な圧力を与えることが必要とな
る。印刷面を押圧する圧力を3kg/cm2より小さく
すると、印刷面に生じる摩擦力が小さ過ぎるため(摩擦
力不足)、定着強度が低いトナー像であっても、トナー
を全く擦り落とせないような結果となる。一方、圧力を
10kg/cm2より大きくした場合、摩擦力が大きく
なり過ぎるため(摩擦力過大)、トナーの定着強度をあ
る程度強くしても、トナー像を構成するトナーのほぼ全
てを擦り落とすような結果となる。また、3〜10kg
/cm2から外れる圧力範囲では、正確な定着強度を測
定できない。したがって、前述した構成によれば、トナ
ー像を擦って減少させるのに適した摩擦力を得ることが
できる。
【0019】また、前記摩擦部材は、ゴム材に砂を添加
して形成されていることが好ましい。トナー像を擦り落
とすためには、摩擦部の摩擦面に、適度な表面硬度を与
えることが好ましい。そこで、天然ゴム等のゴム材に砂
を添加した、いわゆる砂消しゴムのような摩擦部材を用
いることで、摩擦部の表面硬度を高くして、適度な摩擦
効果を得ることができる。
【0020】また、前記摩擦部は、シート用紙の印刷面
に向かう摩擦部材の長さを、該摩擦部材の厚さより小さ
くするよう保持する保持部を備えることが好ましい。こ
の構成によれば、摩擦部によって印刷面を擦る際に、前
述した砂消しゴムのような摩擦部材の摩擦面(シート用
紙と接する辺の部分)の荷重方向上部に必ず保持部が存
在するため、荷重による砂消しゴムのたわみを考慮する
必要がなくなる。特に、往復動作によるビビリや、過剰
な負荷による摩擦部材の破損を防止できる。
【0021】また、前記摩擦部材の表面硬度は、ASK
ER−C硬度計による硬度で70〜90度とすることが
好ましい。トナー像を摩擦するためには適度な表面硬度
と弾力性とが必要である。したがって、前述した構成に
よれば、表面硬度を70度より大きくすることで通常の
トナー像を擦り落とせる程度の十分な表面硬度を得られ
る。一方、表面硬度を90度より小さくすることで擦る
のに必要な弾力性を保持できるという効果を有する。
【0022】また、摩擦前の画像濃度がマクベス濃度計
において0.4〜0.7であることが好ましい。画像濃
度は、反射濃度計(マクベス濃度計)にて測定した値
で、測定物に与えられた光が、測定物から戻ってくる光
の量の比率を測定したものである。(反射濃度=log
10(1/R) R:測定光量を1としたとき反射する光
の量) 残存率は、摩擦前の濃度がある程度高くないと、摩擦後
の濃度との差が現れにくい。つまり、摩擦前の濃度が低
すぎると、摩擦によって減少するトナー畳も少なくなっ
てしまい、残存率に変化が現れにくくなる。一方、摩擦
濃度が高すぎると、摩擦部がトナー像の表面(印刷面)
を上滑りしてしまい、擦ることが困難になり残存率に変
化が現れにくくなる。したがって、摩擦前の画像濃度を
0.4〜0.7にすることで、残存率の変化が顕著に現
れ、定着強度を測定することができる。
【0023】さらに、本発明は、定着強度測定方法に係
り、トナーを用いて画像が形成されたシート用紙への該
トナーの定着強度を測定する定着強度測定装置におい
て、摩擦力を調整できる画像を擦るための摩擦部によっ
て、その摩擦力を調整した後に、画像を擦らせる工程
と、画像の濃度を測定する工程と、摩擦前の画像濃度と
摩擦後の画像濃度とを測定する工程と、前記摩擦前の画
像濃度と摩擦後の画像濃度を比較する工程と、前記画像
濃度の比較結果から画像を形成するトナーの定着強度を
測定する工程とを含むことを特徴とするものである。
【0024】上記の方法によれば、摩擦力を調整された
摩擦部で印刷面を摩擦した後、摩擦前後の画像濃度を検
出し、この2つの画像濃度(摩擦前、摩擦後の画像濃
度)を比較することで、画像の定着強度を測定すること
ができる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態の一例を、図面
を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施形態に
係る定着強度測定装置の全体構成を示す概略斜視図、図
2は前記定着強度測定装置の主要部の構成を示す側面
図、図3は前記定着強度測定装置をパソコンで制御する
一例を示す概略図、図4〜図9は前記定着強度測定装置
の各工程の動作を示す説明図である。
【0026】本実施形態は、図1、図2に示すように、
トナーを用いて画像が形成されたシート用紙2への該ト
ナーの定着強度を測定するトナー定着強度測定装置1で
あって、前記シート用紙2を移動するためのステージ3
と、前記シート用紙2上の画像を擦る摩擦力を調整可能
とした摩擦部4と、前記画像の濃度を測定するための濃
度測定部5と、前記摩擦部4の摩擦力と前記濃度測定部
5による画像濃度とにより画像の定着強度を測定する制
御部6とを備えている。
【0027】ここで、定着強度とは、シート用紙2に対
するトナーの定着度合い(どの程度の強さで定着してい
るか)を示す指標であり、この値の高いほど質の高い画
像であるといえる。
【0028】前記シート用紙2に形成されたトナー画像
の濃度(ID=ImageDensity)は、0.4
〜0.7の範囲で形成されている。
【0029】前記ステージ3は、図2に示すように、略
水平に配置されて図中の矢印A,B方向に沿った方向に
往復移動自在に構成された移動台7上面に固定され、前
記移動台7とともに移動自在とされている。(ここで、
移動台7の往復移動動作について、ステージ3上にシー
ト用紙2をセットする位置から矢印Aの示す方向への移
動を往移動とし、該移動台7が往移動した状態から矢印
Bの示す方向への移動を復移動とする。)
【0030】前記ステージ3上にセットされた状態のシ
ート用紙2の上方で、且つ対向する位置には、前記濃度
測定部5が配置されている。前記濃度測定部5のステー
ジ3往移動方向に沿った下流側には、シート用紙2の印
刷面2aを清掃するための清掃部8が並設され、さらに
下流側に前記摩擦部4が並設されている。すなわち、濃
度測定部5、清掃部8、摩擦部4は、ステージ3往移動
方向下流側に向かい、同順序で一列に配設されている。
【0031】前記濃度測定部5は濃度センサーであっ
て、画像濃度測定時にはシート用紙2の印刷面2aに接
近し、画像濃度測定終了時には上方に回避するようにさ
れている。前記清掃部8は、シート用紙2の印刷面上の
汚れ(例えば、後述する砂消しゴム11の擦りかすや擦
り取られたトナー等)を取り除くものであって、該シー
ト用紙2の印刷面の清掃時には印刷面に接近し、清掃終
了時には上方に回避するようにされている。前記摩擦部
4は、シート用紙2の印刷面に当接して擦るための画像
摩擦部材としての砂消しゴム11と、該砂消しゴム11
を保持するための消しゴム保持部12とを備えている。
前記摩擦部4の下方で且つ対向する位置に、面だし部1
3が配設されている。
【0032】前記砂消しゴム11は、天然ゴムに砂を添
加して形成されたものであって、図11、図12に示す
ように、矩形状断面を有している。前記消しゴム保持部
12は、図11、図12に示すように、コ字状断面を有
し、そのコ字状凹部に前記砂消しゴム11を嵌め込んで
これを保持するようにされている。
【0033】また、前記消しゴム保持部12は、図2、
図11に示すように、砂消しゴム11を面だし部13と
略垂直に対向させた位置からシート用紙2移動方向に沿
って下流側向かい略45°傾斜する状態まで回動自在に
設けられるとともに、シート用紙2の印刷面2aに対し
て略垂直方向に上下動自在に設けられている。さらに、
前記砂消しゴム11は、図11に示すように、摩擦面1
1a、11bにより形成される交線部11cを支点にシ
ート用紙2移動方向に沿った方向に略45°傾斜した状
態で配置されている。
【0034】前記面だし部13は、砂消しゴム11に摩
擦面を形成する、いわゆる「面だし」を行うため、砂消
しゴム11の摩擦面11aを削るものであって、図2に
示すように、移動台7上面に取り付けられ、前記ステー
ジ3とともに往復移動自在とされ、前記砂消しゴム11
が上下方向に略垂直に当接するようにされている。
【0035】前記制御部6は、測定装置1の全ての動作
を制御し、さらに残存率を算出、表示する(データ処
理)ものである。なお、図3に示すように、トナー定着
強度測定装置1にパーソナルコンピュータ10を接続し
て、該パーソナルコンピュータ10に制御部6の機能を
持たせるものであっても良い。
【0036】次に、本実施形態のトナー定着強度測定装
置1による作用について説明する。このトナー定着強度
測定装置1は、砂消しゴム11でシート用紙2の印刷面
2a上のトナー像を擦った際(摩擦)、その摩擦にどの
程度耐えられたか(摩擦によってトナー像が減少してい
る程度)を算出する(残存率)。そして、残存率の値に
応じて、トナー像の定着強度を測定するようにしたもの
である。測定処理には、以下の2つの処理が主に必要と
される。 (1)トナー像の擦り(摩擦) (2)摩擦前と摩擦後とのトナー像の濃度測定およびそ
の比較(トナー像の濃度測定) まず、(1)のトナー像の摩擦では、砂消しゴム11で
シート用紙2の印刷面2aのトナー像を擦る。具体的に
は、制御部6により、砂消しゴム11を印刷面2aに当
接させ、さらに、シート用紙2が固定されているステー
ジ3を往復移動させることによって、前記砂消しゴム1
1で印刷面2aを擦る動作を行う。
【0037】砂消しゴム11の摩擦力を調整する際に、
印刷面2aのトナー像の定着強度が弱いと、該印刷面2
aを擦ったとき、図13の(a)、(b)に示すよう
に、トナー像が印刷面から剥がれ落ちる場合がある。図
13の(a)の濃いハッチング部21は砂消しゴム11
による摩擦前の印刷面の状態、(b)の薄いハッチング
部22は砂消しゴム11による摩擦後の印刷面の状態を
示すものである。
【0038】次に、(2)のトナー像の濃度測定では、
砂消しゴム11による摩擦前と摩擦後との濃度を濃度測
定部5で測定する。そして、摩擦後、どの程度の濃度が
残っているかトナーの残存率を算出する。なお、トナー
の残存率は、具体的に以下の式で計算される。 トナーの残存率=擦った後の濃度/擦る前の濃度
【0039】そして、トナーの残存率が0.7以上のと
き、定着強度はトナー像を手で擦っても落ちないレベル
であると判断できる。つまり、トナーの残存率が低い場
合、トナー像は砂消しゴム11の摩擦に耐えられなかっ
たことになる。すなわち、トナー像の定着強度が低いこ
とになる。
【0040】次に、前記トナー定着強度測定装置1の動
作を図面およびフローチャートを参照して説明する。図
4〜図9はトナー定着強度測定装置の測定処理の動作工
程を示す説明図、図10は測定処理の工程の流れを表す
フローチャートである。なお、図4では制御部6を便宜
上省略している。
【0041】まず、図4に示すように、トナー定着強度
測定装置1では、ユーザーによって電源投入されると、
制御部6によりトナー定着強度測定装置1の初期設定
(例えば、印刷面からの消しゴム保持部12の高さの設
定など)が行なわれる(Sl)。そして、ユーザーはシ
ート用紙2をステージ3上に固定して(S2)、さらに
砂消しゴム11を消しゴム保持部12に取り付ける(S
3)。その後、制御部6により、測定条件(印刷面に砂
消しゴム11の摩擦面を当接させる際の消しゴム保持部
12に印加する荷重およびステージ3の移動速度など)
を設定する(S4)。以下、各部の動作は制御部6によ
り制御される。
【0042】次に、図5に示すように、ステージ3を濃
度測定部5の真下にシート用紙2の印刷面がくるように
移動する。そして、濃度測定部5を下降させて、印刷面
上のトナー像の濃度を測定する(S5)。続いて、図6
に示すように、ステージ3とともに移動する面だし部1
3を移動して砂消しゴム11の摩擦面をカットし、新し
い面を露出させる(面だし作業)(S6)。
【0043】そして、図7に示すように、消しゴム保持
部12の角度(この角度は、砂消しゴム11の長手方向
を示す仮想線R(図11参照)と印刷平面の平行方向を
示す仮想線S(図11参照)とで形成される角度であっ
て、以下、接触角度と称する。)を所定の角度にさせた
り、印刷面に対する消しゴム保持部12の高さを変化さ
せたりして、砂消しゴム11を印刷面に当接するように
する。そして、該砂消しゴム11が当接している状態で
ステージ3を往復移動させる。つまり、砂消しゴム11
で印刷面を擦ることになる(S7)。
【0044】この砂消しゴム11による擦り操作によ
り、印刷面には砂消しゴム11の擦りかすが発生する。
そこで、図8に示すように、ステージ3を清掃部8の方
向へ移動させる。そして、清掃部8で、シート用紙2印
刷面上の擦りかすを取り除く(クリーニング操作)(S
8)。
【0045】その後、図9に示すように、ステージ3を
濃度測定部5の下側まで移動して、該濃度測定部5によ
り摩擦後のトナー像の濃度を測定する(S9)。最後
に、S10において、制御部6により摩擦前の濃度(S
5の時の濃度)と摩擦後の濃度(S9の時の濃度)とを
比較する。具体的には、S5の時の濃度に対するS9の
時の濃度との比率を求める(データ処理)。これによ
り、摩擦後のトナーの残存率がわかる(残存率=S9濃
度/S5濃度)。
【0046】このように、制御部6は、ステージ3を濃
度測定部5〜清掃部8〜消しゴム保持部12の順番で移
動させる(往移動)。その際、砂消しゴム11による摩
擦を行う前のトナー画像の濃度測定(S5)〜砂消しゴ
ム11の面だし(S6)〜摩擦(S7)を行うように設
定されている。摩擦を行った後、制御部6は、消しゴム
保持部12〜清掃部8〜濃度測定部5の順でステージ3
を移動させる(復移動)。つまり、ステージ3は、往移
動の方向とは逆方向に移動されるようになっている。そ
して、復移動の際、シート用紙2の印刷面の清掃(S
8)、摩擦後の濃度測定(S9)、データ処理(S1
0)を行うように設定されている。
【0047】以上のように構成したので、本実施形態の
トナー定着強度測定装置1によれば、砂消しゴム11で
印刷面上のトナー像の摩擦後、印刷面にどの程度のトナ
ー像が残っているか(残存率)を算出できる。また、従
来の手作業で行っていた摩擦作業やデータ処理等の一連
の処理を、トナー定着強度測定装置1により自動的に行
うことができるので、濃度測定を行う作業のバラツキを
なくすとともに、ユーザーの労力を大幅に削減できる。
【0048】すなわち、ユーザーはトナー定着強度測定
装置1に電源投入して、シート用紙・砂消しゴム11を
取り付けるだけで自動的に測定処理を行うことができ
る。したがって、図15に示される従来の測定処理の内
で、長時間を要していた手作業である砂消しゴム11の
面だし作業(S4)、擦り落とし(S5)、クリーニン
グ(S6)を行う必要がなくなる。それゆえ、測定作業
の効率化を図ることができる。
【0049】また、本実施形態のトナー定着強度測定装
置によれば、手作業で摩擦を行わないため、残存率の値
に人為的な要素(例えば、擦るときの力の入れ具合)が
加わることがなく、客観的、定量的な測定を行うことが
できる。また、人為的なミス(ヒューマンエラー)を防
ぐことができる。
【0050】また、本実施形態のトナー定着強度測定装
置1は、下記構成部品を濃度測定5、清掃部8、消しゴ
ム保持部12の順でシート用紙の取り付け位置から一列
に配置したので、これらの列に沿ったステージ3の一往
復移動の間に、摩擦前の濃度測定〜摩擦〜印刷面の清掃
〜摩擦後の濃度測定、という一連の作業を行うことがで
きる。そのため、ステージ3の移動距離を最短にするこ
とができる。
【0051】ところで、トナー像を砂消しゴムで擦って
減少させるには、適した摩擦力を必要とする。その摩擦
力を発生させるためには、 摩擦力(F)=摩擦係数(μ)×圧力(P) の関係式から適度な圧力(P)が必要であることが解か
る。そのため、トナー定着強度測定装置では、砂消しゴ
ム11が3〜10kg/cm2の圧力で印刷面に当接さ
れることが好ましい。
【0052】すなわち、砂消しゴム11を押す力を3k
g/cm2より小さい圧力にすると、印刷面に生じる摩
擦力が小さ過ぎるため、定着強度が低いトナー像であっ
ても、トナー像を全く擦り落とせない場合がある。一
方、砂消しゴム11を押す力を10kg/cm2より大
きい圧力にすると、摩擦力が大き過ぎるため、トナーの
定着強度をある程度強くしても、トナー像を構成するト
ナーをほぼ全て擦り落としてしまうような結果となる場
合がある。また、摩擦力が大きくなりすぎてシート用紙
を破く可能性や、砂消しゴム11自体も押力に耐えられ
ずに破損するという事態になることもある。したがっ
て、前述したように3〜10kg/cm2の圧力によれ
ば、印刷面を摩擦するのに適した摩擦力を得ることがで
きる。
【0053】また、本実施形態によれば、図11、図1
2に示すように、消しゴム保持部12から突出した砂消
しゴム11の長さlを砂消しゴム11の幅(厚さ)tよ
りも小さくするようにしたので、摩擦面の荷重方向の上
部には常に消しゴム保持部12が存在することになり、
砂消しゴムの破損を防止することができる。
【0054】また、本実施形態によれば、画像摩耗部材
として、砂を添加して表面硬度を高くして表面硬度70
度〜90度とした砂消しゴム11を用いたので、通常の
トナー像を擦り落とせる程度の十分な表面硬度を得られ
るとともに、擦るのに必要な弾力性を保持できる。従っ
て、摩擦力不足やトナー像の表面の上滑りを解消するこ
とができる。
【0055】詳しくは、シート用紙のトナー像を擦って
減少させために必要な適切な摩擦力を得るには、画像摩
擦部材は適度な表面硬度を必要とする。その理由は、摩
擦力Fが、F=μPで定義され、そして、この摩擦係数
μの値は、表面硬度の値に依存するためである。そのた
め、表面硬度が低いと摩擦係数μの値は低くなり、適切
な摩擦力を得ることができなくなる。また、画像摩擦部
材は適度な弾力性も必要とされる。弾力性を欠いている
と、トナー像の表面を上滑りしてしまうためである。そ
こで、画像摩擦部材の表面硬度をASKER−C硬度計
による硬度で70度〜90度の範囲が通常のトナー像を
擦り落とせる程度の十分な表面硬度を得られるととも
に、擦るのに必要な弾力性を保持できることが解かっ
た。
【0056】なお、本実施形態では、画像摩擦部材の表
面硬度を前述したようにASKER−C硬度計による硬
度で70度〜90度としているが、この範囲は、砂消し
ゴム11の材料の違い、例えば、ゴム種や砂種の違いな
どによって異なることがある。また、砂消しゴム11
は、天然ゴムと砂の粒子から構成されるものであればよ
く、その材質に特に限定されるものではない。
【0057】また、本実施形態のシート用紙2に形成さ
れるトナー画像の濃度(ID=ImageDensit
y)を0.4〜0.7の範囲としたので、図14に示す
ように、残存率の変化が顕著に現れ、確実に定着強度を
測定することができる。
【0058】ここで、本実施形態のトナー定着強度測定
装置1によるトナーの残存率は、摩擦前後のトナー画像
の濃度比から求められている。そのため、摩擦前の濃度
(以下、前濃度と称する。)がある程度高くないと摩擦
後の濃度(以下、後濃度と称する。)との差が現れにく
い。
【0059】つまり、前濃度が低すぎると摩擦によって
減少するトナー量も少なくなってしまい残存率に変化が
現れにくくなる。また、前濃度が高すぎると砂消しゴム
11がトナー像の表面を上滑りしてしまう。それゆえ、
擦ることが困難になり残存率に変化が現れにくくなる。
そこで、図14に示すように、トナー画像の濃度を0.
4〜0.7の範囲とすることで、残存率の変化が顕著に
現れ、確実に定着強度を測定することができる。
【0060】なお、図14は擦り前の濃度をX軸方向に
とり、その試験後の変化をY軸にとっている。測定条件
としては、摩擦圧が5kg/cm2で、測定点を3往復
擦ったものである。また、この範囲は、トナーの材料の
違いによって異なることがある。
【0061】次に、本発明に実施形態に係るトナー定着
強度測定装置1の測定と従来測定との比較結果を、表を
参照して説明する。表1はトナー定着強度測定装置1の
測定(自動測定)と従来測定(手動測定)とに要した時
間(測定時間)の比較表、表2、表3は自動測定・手動
測定による摩擦前後の濃度測定結果の比較表、表4は自
動・手動測定による各々3枚の残存率の平均値を示した
残存率の比較表である。
【0062】表1に示すように、この測定は、濃度測定
(摩擦前後の濃度測定)、擦り試験(摩擦試験)、デー
タ処理の3項目から構成されている。濃度測定にかかる
所要時間は、本実施形態および従来方式とも同じであ
り、擦り試験にかかる所要時間は、本実施形態では10
分、従来方式では30分かかることが分る。また、デー
タ処理にかかる所要時間は、従来方式では20分かかる
ところを全く時間をかけなくてよい(0分)ことが分
る。従って、擦り試験・データ処理の項目に関しては、
本実施形態による自動測定によると従来方式の手動測定
と比較して大幅に時間を削減できた。すなわち、測定全
体に要したトータル時間では、自動測定は20分、手動
測定では60分と時間を1/3に短縮できた。
【0063】
【表1】
【0064】次に、濃度測定では、表2、表3に示すよ
うに、同一条件でハーフトーンの印刷サンプル(印刷面
全域が均一なトナー付着量で形成されているサンプル)
を6枚作成し、この6枚のうちの3枚は本実施形態の自
動測定により濃度測定を行い、残り3枚を従来方式の手
動測定により濃度測定を行う。
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】また、擦り試験では、表4に示すように、
1枚のサンプル内で、別々の5箇所を擦った。そして、
5箇所での摩擦前、摩擦後の濃度平均値から残存率を算
出した。
【0068】
【表4】
【0069】この表2、表3、表4の結果から、精度ば
らつき(摩擦前の濃度の精度ばらつき)は、本実施形態
による自動測定では、0.54〜0.57であり、従来
方式による手動測定では、0.54〜0.59であっ
た。また、残存率は、自動測定では、0.685〜0.
728であり、手動測定では、0.662〜0.730
であった(表2、表3参照)。従って、本実施形態によ
る自動測定によれば、従来方式の手動測定と比較してバ
ラツキが少ないことが明らかである。
【0070】また、トナーの残存率の平均値は、本実施
形態による自動測定で0.708、従来方式による手動
測定で0.700であった。このように、自動測定と手
動測定とは、ほぼ同程度の値であった。従って、本実施
形態による自動測定は手動測定と同程度の測定精度を持
っており、充分なデータ再現性を有する。
【0071】なお、本実施形態においては、シート用紙
2を取り付けたステージ3がA方向B方向にだけ往復移
動することで、測定、擦り、清掃等を行う例を示した
が、ステージがA方向、B方向以外の方向に移動するこ
とも、また消しゴム保持部12が擦りのために紙面垂直
方向に移動するなどの種々の移動手段を持つことも可能
であることは当然である。
【0072】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の請求項1
〜11記載の定着強度測定方法および定着強度測定装置
によれば、シート用紙に形成されたトナー画像の定着強
度を客観的、かつ定量的に測定することを可能にすると
いう優れた効果を奏し得る。
【0073】詳しくは、本発明の定着強度測定装置によ
れば、シート用紙上の画像が摩擦部による摩擦に耐えら
れるか否かを人手によらずに、客観的、且つ定量的に判
定することが可能となる。さらに、シート用紙の1往復
の移動で、一連の処理(濃度測定や擦り等)を行うこと
ができる。つまり、最短の移動距離で上記処理を行うこ
とができので、トナーの定着強度の測定に要する時間を
短縮することができるという優れた効果を奏する。
【0074】また、前記摩擦部は、画像に与える摩擦力
を調整できるようにしたので、画像がどの程度の摩擦力
まで持ち堪えられるのかを広範囲に測定できる。従っ
て、本発明によれば、画像の定着強度を定量的に測定す
ることが可能となる。さらに、定着温度を変化させて定
着させた画像の定着強度を測定することで、種々の電子
写真装置における最適な定着温度(トナーの定着強度を
落とさない温度であって、なるべく低い温度)を容易に
求めることが可能となる。
【0075】また、本発明の定着強度測定方法によれ
ば、摩擦力を調整された摩擦部で印刷面を摩擦した後、
摩擦前後の画像濃度を検出し、この2つの画像濃度(摩
擦前、摩擦後の画像濃度)を比較することで、画像の定
着強度を測定することができるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るトナー定着強度測定装
置の全体構成を示す概略斜視図である。
【図2】前記トナー定着強度測定装置の主要部の構成を
示す側面図である。
【図3】前記トナー定着強度測定装置をパソコンで制御
する一例を示す概略図である。
【図4】前記トナー定着強度測定装置の測定処理におけ
る初期設定工程を示す説明図である。
【図5】前記トナー定着強度測定装置の測定処理におけ
る濃度測定部による摩擦前のトナー濃度の測定工程を示
す説明図である。
【図6】前記トナー定着強度測定装置の測定処理におけ
る面だし部による面だし工程を示す説明図である。
【図7】前記トナー定着強度測定装置の測定処理におけ
る砂消しゴムによる摩擦工程を示す説明図である。
【図8】前記トナー定着強度測定装置の測定処理におけ
るクリーニング部によるクリーニング工程を示す説明図
である。
【図9】前記トナー定着強度測定装置の測定処理におけ
る濃度測定部による摩擦後のトナー濃度の測定工程を示
す説明図である。
【図10】前記トナー定着強度測定装置の測定処理の工
程の流れを示すフローチャートである。
【図11】本実施形態に係る摩擦部の構成を示す部分詳
細図である。
【図12】前記摩擦部の構成を示す斜視図である。
【図13】(a)は本実施形態に係る砂消しゴムによる
摩擦前の印刷面のトナー画像の状態を示す簡略図、
(b)は前記砂消しゴムによる摩擦後の印刷面の状態を
示す簡略図である。
【図14】トナー画像の濃度に対するトナーの残存率の
変化を示すグラフである。
【図15】従来の手動による測定処理の工程の流れを示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1 トナー定着強度測定装置 2 シート用紙 2a 印刷面 3 ステージ 4 摩擦部 5 濃度測定部 6 制御部 7 移動台 8 清掃部 10 パーソナルコンピュータ 11 砂消しゴム 11a 摩擦面 11c 交線部 12 消しゴム保持部 13 面だし部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナーを用いて画像が形成されたシート
    用紙への該トナーの定着強度を測定する定着強度測定装
    置において、 前記シート用紙上の画像を擦る摩擦力を調整可能とした
    摩擦部と、 前記画像の濃度を測定するための濃度測定部と、 前記摩擦部の摩擦力と前記濃度測定部による画像濃度と
    により画像の定着強度を測定する制御部と備え、 摩擦前の画像濃度と摩擦後の画像濃度とを比較して画像
    を形成するトナーの定着強度を測定するようにしたこと
    を特徴とする定着強度測定装置。
  2. 【請求項2】 前記定着強度測定装置は、シート用紙の
    印刷面を清掃するための清掃部と、シート用紙を移動す
    るための移動部とを備え、前記濃度測定部と摩擦部と清
    掃部とをシート用紙の印刷面と対向する位置に配置し、
    且つシート用紙移動方向に沿って濃度測定部、清掃部、
    摩擦部の順に並設し、 前記移動部は、シート用紙を濃度測定部、清掃部、摩擦
    部に沿って往復移動可能としたことを特徴とする請求項
    1に記載の定着強度測定装置。
  3. 【請求項3】 前記摩擦部は、シート用紙の印刷面と略
    平行に当接する角部を有する摩擦部材を備えることを特
    徴とする請求項1または2に記載の定着強度測定装置。
  4. 【請求項4】 前記摩擦部材は、シート用紙の印刷面を
    摩擦する面一な摩擦面を2面有し、前記2面の摩擦面の
    交わる交線部分を前記印刷面と略平行に形成して前記印
    刷面との画像摩擦部とすることを特徴とする請求項3に
    記載の定着強度測定装置。
  5. 【請求項5】 前記画像摩擦部は、前記2面の摩擦面の
    なす角の二等分線方向を荷重方向として、前記印刷面に
    対し略垂直に荷重調整可能に当接するようにしたことを
    特徴とする請求項4に記載の定着強度測定装置。
  6. 【請求項6】 前記画像摩擦部は、3〜10kg/cm
    2の圧力範囲で印刷面に当接するようにしたことを特徴
    とする請求項4または5に記載の定着強度測定装置。
  7. 【請求項7】 前記摩擦部材は、天然ゴムに砂を添加し
    て形成されていることを特徴とする請求項3乃至6のう
    ちの何れか一項に記載の定着強度測定装置。
  8. 【請求項8】 前記摩擦部は、シート用紙の印刷面に向
    かう摩擦部材の長さを、該摩擦部材の厚さより小さくす
    るよう保持する保持部を備えることを特徴とする請求項
    5に記載の定着強度測定装置。
  9. 【請求項9】 前記摩擦部材の表面硬度は、ASKER
    −C硬度計による硬度で70〜90度とすることを特徴
    とする請求項1乃至8に記載の定着測定装置。
  10. 【請求項10】 摩擦前の画像濃度がマクベス濃度計に
    おいて0.4〜0.7であることを特徴とする請求項1
    乃至9のうちの何れか一項に記載の定着強度測定装置。
  11. 【請求項11】 トナーを用いて画像が形成されたシー
    ト用紙への該トナーの定着強度を測定する定着強度測定
    装置において、 摩擦力を調整できる画像を擦るための摩擦部によって、
    その摩擦力を調整した後に、画像を擦らせる工程と、画
    像の濃度を測定する工程と、摩擦前の画像濃度と摩擦後
    の画像濃度とを測定する工程と、前記摩擦前の画像濃度
    と摩擦後の画像濃度を比較する工程と、前記画像濃度の
    比較結果から画像を形成するトナーの定着強度を測定す
    る工程とを含むことを特徴とする定着強度測定方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012215845A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Xerox Corp 印刷装置におけるマーキング材料の定着強度を制御する装置および方法

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