JP2003176488A - 潤滑油剤 - Google Patents

潤滑油剤

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JP2003176488A
JP2003176488A JP2001376749A JP2001376749A JP2003176488A JP 2003176488 A JP2003176488 A JP 2003176488A JP 2001376749 A JP2001376749 A JP 2001376749A JP 2001376749 A JP2001376749 A JP 2001376749A JP 2003176488 A JP2003176488 A JP 2003176488A
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oils
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secondary alcohol
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Masayuki Ito
雅之 伊藤
Yoshiyuki Onda
義幸 恩田
Susumu Inaoka
享 稲岡
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水酸基または、(ポリ)アルコキシレート基
の付加位置をできる限り均等にしたセカンダリーアルコ
ール及び、セカンダリーアルコールアルコキシレートを
含有する潤滑油剤を提供する。 【解決手段】 セカンダリーアルコール及び、セカンダ
リーアルコールアルコキシレートの水酸基または、(ポ
リ)アルコキシレート基の付加位置をできる限り均等に
することによって、相溶性、潤滑性、生分解性が向上し
たエンジン油、機械用潤滑油、油圧作動油、圧縮機械
油、冷凍機油、金属加工油、繊維加工用潤滑剤、滑剤や
離型剤などの分野に広く適用できる潤滑剤が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、2 サイクル、4
サイクルエンジン潤滑油などのエンジン油;ギヤー油、
軸受け油、タービン油などの機械用潤滑油;油圧作動
油;圧縮機油、冷凍機油;圧延油、切削油、研削油、プ
レス加工油などの金属加工油;紡糸油、紡績油などの繊
維加工用潤滑剤;押出成型用滑剤や圧縮成型用離型剤な
どに用いる樹脂成形用潤滑剤;などに好適に添加して使
用することができる潤滑剤に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、機械工業や繊維工業や樹脂工業の
分野において生産性や品質の向上、作業環境改善や環境
負荷の低減といった目的で、優れた特性を有する潤滑剤
が要求されるようになっている。従来、2 サイクル、
4 サイクルエンジン等の潤滑油などのエンジン油やギ
ヤー油、軸受け油、タービン油などの機械用潤滑油にお
いては、ネオペンチルポリオールポリエステルなどのエ
ステル系、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテ
ル系、ポリ−α−オレフィン系、鉱油系、合成油系など
の潤滑剤が使用されている。エンジン油や機械用潤滑油
には熱安定性、低温流動性、低温始動性、スラッジ分散
性、磨耗防止、などの機能が要求され、更なる改善が必
要とされている。サイクルエンジン油は、一部が排気ガ
スと共に排出されるため、環境保護の目的で、使用量の
低減、生分解性などが要求されている。従来、圧縮型冷
凍機の冷媒としては、クロロフルオロカーボンが使用さ
れ、その潤滑油として鉱油や合成油が用いられてきた。
近年環境汚染防止の観点から冷凍機の冷媒にはハイドロ
フルオロカーボンや低級炭化水素が検討されており、従
来の潤滑油では相溶性が悪かったり、潤滑性能が不足す
るため、これらの冷媒に添加して有効に作用する潤滑剤
が求められている。従来、圧延油、切削油、研削油、プ
レス加工油などの金属加工油においては、鉱油系、天然
油脂系、脂肪酸エステル系、ポリエーテル系などの潤滑
剤基油が用いられ、水系金属加工油にはこれらの基油を
ポリエーテル型非イオン活性剤などで乳化させたエマル
ション型や、界面活性剤を主体としたソリュブル型の油
剤が使用されてきた。金属加工油には熱安定性、低流動
性、加工性などが要求されており、また、水系金属加工
油に用いられる界面活性剤には基油や、機械油を安定に
乳化させる機能、廃水処理の容易性、生分解性などが要
求されている。従来、ポリエステル、ナイロン、ポリプ
ロピレンなどの紡糸油、紡績油などの繊維加工用潤滑剤
には、鉱油系、シリコン系、ポリエーテル系などの潤滑
剤基油が用いられ、通常、これらの基油はポリエーテル
型非イオン活性剤などで水中に乳化させて使用されてき
た。繊維加工用潤滑剤には紡糸、延伸などの製糸時に繊
維の摩擦を低減し毛羽、糸切れの発生防止、綾落ち、ス
リップのない糸巻き上げパッケージを得る性能が求めら
れている。また、これら潤滑剤は繊維精練工程で洗浄さ
れ環境に排出されるため生分解性が求められている。従
来、ポリエチレン、塩化ビニル、ポリエステル、ポリカ
ーボネート、ナイロンなどの合成樹脂やゴムなどの押出
成形用滑剤や圧縮成型用離型剤などに用いる樹脂成形用
潤滑剤としては、ポリアルキレングリコール系、脂肪酸
エステル系、金属石鹸系、ワックス系、鉱油系、シリコ
ン油系などが使用されてきた。滑剤や離型剤には高温安
定性、樹脂成型時の流れ安定性や付着防止性、得られる
成形体の表面平滑性、光沢性、透明性の保持性能などが
要求されている。これらの要求を満足するような潤滑剤
の開発は盛んに行なわれており、例えば、特開2000
−319678記載のセカンダリーアルコールアルコキ
シレート等が有効であるが、上記記載のセカンダリーア
ルコールアルコキシレートは、アルコキシレート基の単
一付加位置成分が高いため、相溶性、潤滑性、粘度特性
等の性能が低下する。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の潤滑剤において、その使用用途に応じて求められてい
る各種性能(例えば、エンジン油や機械用潤滑油では熱
安定性、低温流動性、低温始動性、スラッジ分散性、磨
耗防止など、2 サイクルエンジン油では、さらに使用
量の低減化や生分解性など、圧縮機油や冷凍機油などで
は冷媒等に添加して有効に作用する相溶性や潤滑性能、
金属加工油では熱安定性、低流動性、加工性など、さら
に水系金属加工油に用いられる界面活性剤では基油や機
械油を安定に乳化させる機能、廃水処理の容易性、生分
解性など、繊維加工用潤滑剤では製糸時に繊維の摩擦を
低減し毛羽、糸切れの発生防止、綾落ち、スリップのな
い糸巻き上げパッケージを得る性能、さらに生分解性な
ど、滑剤や離型剤などの樹脂成形用潤滑剤では高温安定
性、樹脂成型時の流れ安定性や付着防止性、得られる成
形体の表面平滑性、光沢性、透明性の保持性能など)に
優れた潤滑剤を提供するものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者は、潤滑剤とし
てその用途に応じてそれぞれ異なった性能が要求される
のに対応できるものを種々検討した結果、熱安定性、低
温流動性、潤滑性、摩擦低減性、相溶性、離型性などに
優れる潤滑剤であり、さらには生分解性に優れた潤滑剤
であって、アルキレンオキサイドの種類や付加モル数を
変化させて動粘度をコントロールでき、かつ、付加位置
をできる限り均等にすることによってさらに相溶性、潤
滑性、生分解性が向上し、エンジン油、機械用潤滑油、
油圧作動油、圧縮機械油、冷凍機油、金属加工油、繊維
加工用潤滑剤、滑剤や離型剤などの分野に広く適用でき
る潤滑剤を見出し、本発明を完成するに至った。 【0005】すなわち、本発明の目的は、一般式(1
) 【0006】 【化2】 [式中、R1、R2はそれぞれ独立したアルキル基であっ
て、R1、R2の合計炭素原子数が8〜29の直鎖もしくは分
岐アルキル基、Aは低級アルキレン基を表わし、nは平
均0〜300である。ただし、nが2以上の場合には、AO
で表されるオキシアルキレン基の種類は1 種類または
2 種類以上であってもよく、該オキシアルキレン基が
2 種類以上の場合には、各種オキシアルキレン基が全
体で平均n 個あることを示す。かつ、水酸基または、
(ポリ)アルコキシレート基の付加位置分布としては、
単一位置成分の最大量が30重量%以下である]で表さ
れるセカンダリーアルコール及び、セカンダリーアルコ
ールアルコキシレートを含有することを特徴とする潤滑
剤により達成されるものである。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明に係る潤滑剤は、一般式
(1 ) 【0008】 【化3】 [式中、R1、R2はそれぞれ独立したアルキル基であっ
て、R1、R2の合計炭素原子数が8〜29の直鎖もしくは分
岐アルキル基、Aは低級アルキレン基を表わし、nは平
均0〜300である。nが2以上の場合には、AO で表さ
れるオキシアルキレン基の種類は1 種類または2 種類
以上であってもよく、該オキシアルキレン基が2 種類
以上の場合には、各種オキシアルキレン基が全体で平均
n 個あることを示す。かつ、水酸基または、(ポリ)
アルコキシレート基の付加位置分布としては、単一位置
成分の最大量が30重量%以下である]で表されるセカ
ンダリーアルコール及び、セカンダリーアルコールアル
コキシレートを含むことを特徴とするものである。上記
一般式1中のR1、R2で表わされるアルキル基は、好まし
くは直鎖であり、R1とR2の合計炭素原子数は、8〜2
9、好ましくは9〜19、より好ましくは11〜14で
ある。なお、R1とR2の炭素原子数の合計が7 以下の場
合には、アルキル基が短すぎて潤滑性能、界面活性能が
不足するなど好ましくなく、一方、R1の炭素原子数と
R2の炭素原子数の合計が30以上の場合には、アルキ
ル基が長すぎて潤滑性能、界面活性能が不足する、低温
流動性が低下するなど好ましくない。すなわち、R1の炭
素原子数とR2の炭素原子数の合計を上記範囲にコントロ
ールすることで、低温流動性、潤滑性、摩擦低減性、相
溶性、離型性、界面活性能などの特性を発現させること
ができ、潤滑剤としての有用性を高める上で有用な要件
といえる。上記一般式1 中、A で表される低級アルキ
レン基としては、炭素原子数2 〜8 、好ましくは炭素
原子数2 〜4 のアルキレン基である。炭素原子数9
以上のアルキレン基の場合、製造コストが高く、疎水性
が強すぎて広範囲の用途に対応できないなど好ましくな
い。従って、AO で表されるオキシアルキレン基とし
ては、例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン
基、オキシブチレン基、オキシペンチレン基、オキシヘ
キシレン基、オキシヘプチレン基、オキシオクチレン
基、およびオキシフェニルエチレン等、好ましくは、オ
キシエチレン基、オキシプロピレン基およびオキシブチ
レン基が挙げられる。また、上記一般式1中のAO で
定義したように、これらのオキシアルキレン基は、1
種類のみで構成されていてもよいほか、2 種類以上で
構成されていてもよい。オキシアルキレン基が2 種類
以上で構成される場合には、2 種類以上のオキシアル
キレン基がランダムに配置されていてもよく、それぞれ
がブロックで配置されていてもよい。例えば、オキシエ
チレン基の長鎖の一部がオキシプロピレン基であるとし
た構成であってもよい。上記一般式1で表わされるセカ
ンダリーアルコールの水酸基及び、セカンダリーアルコ
ールアルコキシレートの(ポリ)オキシアルキレン基の
付加位置としては出来る限り均等に付加している方が、
相溶性、潤滑性、粘度特性等の性能が向上するため好ま
しい。付加位置は、アルキル基末端の炭素から数えた水
酸基及び、(ポリ)オキシアルキレン基の付加位置で表さ
れ、例えば炭素数12のセカンダリーアルコールならば
2,3,4,5,6の位置が存在する。好ましい水酸基
及び、(ポリ)オキシアルキレン基の付加位置分布として
は、単一位置成分の最大量が30重量%以下、より好ま
しくは各25重量%以下、さらに好ましくは各20重量
%以下である。またこのセカンダリーアルコールにジオ
ール等のポリオールを2〜20wt%、好ましくは4〜
15%、より好ましくは4〜10%含有することがで
き、含有している方が潤滑効果の向上がみられるため好
ましい。上記一般式(1 )中のn は、平均で0 〜3
00 、好ましくは0 〜200 である。n が300
を超える場合には、潤滑性能、界面活性能が不足し、粘
度が高くなりすぎるため作業上、取り扱いが困難にな
り、また生分解性の低下、動粘度特性の低下などによ
り、セカンダリーアルコールアルコキシレートを含む潤
滑剤の汎用性が失われ、低温流動性が強く求められる分
野での利用が制限されるなど好ましくない。また、この
AO の付加モル数n を変化させることで所望の動粘度
にコントロールできるため、潤滑剤の使用用途に応じて
最適な動粘度となるようにn の範囲を決定するのがよ
り好ましいと言える(後述する用途ごとの説明において
これらの用途に応じた最適なn の範囲を例示する)。
なお、n が2以上の場合には、AO で表されるオキシ
アルキレン基の種類は1 種類または2 種類以上であっ
てもよく、該オキシアルキレン基が2 種類以上の場合
には、各種オキシアルキレン基が全体で平均n 個ある
ものとする。 【0009】本発明の潤滑剤に含まれる上記セカンダリ
ーアルコール及びそのアルコキシレートの例としては、
C12〜14セカンダリーアルコール(日本触媒製 商
品名ソフタノール−A)、C12〜14セカンダリーア
ルコールエトキシレート(日本触媒製 商品名ソフタノ
ール−30)等が挙げられる。本発明で用いられるセカ
ンダリーアルコールの製造方法としては、飽和脂肪族炭
化水素を酸化することで得ることができ、反応条件は特
に制限されず、例えば、飽和脂肪族炭化水素をメタホウ
酸とともに反応器に入れ、好ましくは100〜250℃、より
好ましくは、150〜200℃の温度条件下で酸素ガスを吹き
込み、酸化反応を行なう。その後、加水分解、ケン化、
蒸留精製することにより目的のセカンダリーアルコール
を得ることができる。 【0010】本発明で用いられるセカンダリーアルコー
ルアルコキシレートの製造方法としては、特に制限がな
く、例えば、上記のセカンダリーアルコールを反応温度
50〜250℃、好ましくは100〜200℃、反応圧力を常圧ま
たは加圧のいずれでもよいが、常圧〜20kg /cm2
の範囲の条件下でアルキレンオキサイドと反応されるこ
とにより目的のセカンダリーアルコールアルコキシレー
トを得ることができる。上記反応温度が50 ℃未満の
場合には、分解及び、副生成物の増加は抑制できるが、
反応速度が遅くなる。他方、250 ℃を越える場合に
は、反応速度は速くなるが、分解および副生成物の増加
が起こるなど好ましくない。上記のセカンダリーアルコ
ールのアルコキシレート化をする際に、BF3等の酸触
媒、NaOH、KOH等のアルカリ触媒を用いても良
い。好ましくは、BF3等の酸触媒化を用いてセカンダリ
ーアルコールにアルキレンオキシドを1.6モルまで付加
し、蒸留精製し、未反応アルコールを除去すればよく、
さらにアルキレンオキシドを付加する場合は、前記アル
コキシレートへKOH、NaOH等のアルカリ触媒を加えてア
ルキレンオキサイドを付加することが出来る。触媒の配
合量は、通常、0.01〜2.00重量%であり、好ましくは0.
02〜0.50重量%である。この酸触媒、アルカリ触媒は、
粉末でも、顆粒状でも、さらには水溶液として添加して
もよい。次に、本発明の潤滑剤には、上記セカンダリー
アルコール及び、セカンダリーアルコールアルコキシレ
ート以外にも、必要に応じて、鉱油(石油系潤滑油)や
合成油(合成潤滑油)などの従来既知の潤滑剤と適当な
割合で混合してもよい。ここで、従来公知の鉱油は、石
油から作られる潤滑油であって、パラフィン系、芳香族
系、脂環式系(ナフテン系)成分の組成によってその物
理的性状及び性能は大きく左右されるが、基本的には炭
化水素分子の複雑な混合物であり、これらの成分は分子
量が250 程度の低粘度のものから、分子量が100
0 程度の非常に高粘度のものまである。また、合成油
(合成潤滑油)には、例えば、ポリ−α−オレフィン、
ポリブテンなどのポリオレフィン系;ジメチルシリコー
ンなどのシリコーン系、ペンタエリスリトールエステ
ル、トリメチロールプロパンエステルなどのポリオール
エステル系;ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコールなどのポリアルキレングリコール系;テトラ
デシルシリケート、テトラオクチルシリケートなどのケ
イ酸エステル系;DIDA 、DOA 、DOS などの
ジエステル系、ポリフェニルエーテルなどのポリフェニ
ルエーテル系;プロピルフェニルホスフェート、TCP
などのリン酸エステル系;アルキルベンゼンなどのア
ルキル芳香族系;2 ,4 −ジシクロヘキシル−2 −
メチルペンタンなどのアルキルナフテン系;フッ化炭化
水素などが挙げられる。次に、本発明の潤滑剤には、さ
らに必要に応じて、耐荷重添加剤、極圧剤、酸化防止
剤、防錆剤、清浄分散剤、流動点降下剤、粘度指数向上
剤、消泡剤、耐磨耗剤、ゲル化剤などの添加剤が含まれ
ていてもよい。こうした添加剤の配合比率などに関して
は、特に制限されるものではなく、使用目的に応じて適
宜その性能を遺憾なく発揮できる程度に含まれていれば
良い。具体的には、酸化防止剤としては、例えば、ヒン
ダードフェノール(2 ,6 −ジ−t −ブチル−p −
クレゾールなど)、芳香族アミン(フェニル−α−ナフ
チルアミンなど)などの連鎖停止剤、ジアルキルまたは
ジアリールジチオリン酸亜鉛、ジアルキルジチオカルバ
メート、硫黄化合物(硫化テルペンなど)、ジアルキル
セレナイドなどの過酸化物分解剤、2 ,5 −ジメルカ
プト−1 ,3 ,4 −チアジアゾール、ベンゾトリア
ゾールなどの金属不活性化剤などが挙げられ、好ましく
は0 .01 〜20 重量%の範囲で添加できる。清浄
分散剤としては、例えば、石油スルホン酸、アルキルベ
ンゼンスルホン酸、硫化アルキルフェノール、アルキル
ホスホン酸、石油ナフテン酸、アルキルサリチル酸のア
ルカリ土類金属(Ca 、Mg 、Ba )、以上の中性
・塩基性塩1 モルに対し10 モル程度の炭酸塩微粒子
を分散させて酸中和性を付与したものなどの金属系清浄
剤、ポリブテニルコハク酸イミド、ポリブテニルヒドロ
キシベンジルアミン、イソステアリン酸とポリアミンの
アミドなどの無灰分散剤などが挙げられ、好ましくは0
.5 〜30 重量%の範囲で添加できる。極圧剤・磨
耗防止剤としては、例えば、硫化鯨脳油、ジベンジルジ
スルフィド、prefin ポリスルフィドなどの硫黄
系、リン酸トリクレシル、亜リン酸トリブチル、亜リン
酸ラウリルアミン塩などのリン系、塩素化パラフィンな
どの塩素系、ナフテン酸鉛、ジアルキルまたはジアリー
ルジチオリン酸亜鉛などの有機金属化合物、ホウ酸カリ
ウム分散体などが挙げられ、好ましくは0 .5 〜10
重量%の範囲で添加できる。油性剤・摩擦調整剤とし
ては、脂肪酸(オレイン酸、ステアリン酸など)、油脂
(牛脂、豚脂など)、長鎖アルコール(ラウリルアルコ
ールなど)などの油性剤、ジアルキルジチオリン酸モリ
ブデン、多価アルコール半エステル、アミン、アミド、
硫化エステルなどの摩擦調整剤が挙げられ、好ましくは
0 .1 〜2 .0 重量%の範囲で添加できる。粘度指
数向上剤としては、例えば、ポリアルキルメタクリレー
ト(分子量1万〜100 万)、分散型ポリアルキルメ
タクリレート(N −ビニルピロリドンなどの極性モノ
マーを共重合)、ポリイソブチレン(分子量0 .5 万
〜30万)、エチレン−プロピレン共重合体(分子量2
万〜10 万)、スチレン−ジエン共重合体水素化物
(分子量2 万〜10 万)などが挙げられ、好ましくは
0 .5 〜30 重量%の範囲で添加できる。流動点降
下剤としては、例えば、ポリアルキルメタクリレート
(粘度指数向上剤と共通)、塩素化パラフィン−ナフタ
レン縮合物、アルキル化ポリスチレンなどが挙げられ、
好ましくは0 .1〜5 .0 重量%の範囲で添加でき
る。また、本発明の潤滑剤は、その使用用途や磨耗部分
の形状、材質および荷重、速度、雰囲気などの潤滑条件
を考慮し、少なくとも(1 )液体潤滑剤では使用温度
範囲で適正な粘度を有すること、グリースでは適正なち
ゅう度を有すること、(2 )用途に適した境界潤滑性
能を有すること、(3 )熱、酸化等に対し安定なこ
と、(4 )夾雑物を含まないこと、の条件を満足し、
さらに従来よりそれぞれの用途で強く求められている性
能を満足し、より最適になるように選択することが重要
であり、セカンダリーアルコール及び、セカンダリーア
ルコールアルコキシレートや添加剤などの成分組成を調
製すれば良い。すなわち、室温で流動するものから、ナ
イフで切らなければならないようなれんがタイプのもの
まで多岐にわたって任意に調製することができる。例え
ば、一般に冷却性あるいは耐火性が重視される高速作業
に適した油圧作動液、切削油剤、圧延油剤などの金属加
工油などでは、潤滑向上、防錆、加湿のため、5 %以
上の添加剤を含んだ、水を約30 %以上含む水ベース
の水溶液あるいはエマルションなどの水性の液状の形態
で使用されることもあり、また擦傷が制約となる比較的
低速の切削作業に適した切削油などでは、硫黄と塩素極
圧添加剤を含んだ油状の形態で使用されることもあり、
圧延、引き延ばし、その他の成形に適した金属加工油で
は、油−水エマルションの形態(上記セカンダリーアル
コール及び、セカンダリーアルコールアルコキシレート
を含む金属加工油基油を適当な界面活性剤で乳化させて
エマルション型としたものなど)、あるいは上記セカン
ダリーアルコール及び、セカンダリーアルコールアルコ
キシレートを含む潤滑剤と従来既知の適当な固体潤滑剤
とをブレンドした油状の形態で使用されることもある。
また、本発明の潤滑剤は、使用用途により上記のセカン
ダリーアルコール及び、セカンダリーアルコールアルコ
キシレートの付加モル数を適当に選択することで所望の
特性(例えば、優れた熱安定性、低温流動性、潤滑性、
摩擦低減性、相溶性、離型性、生分解性等)を発現させ
ることができるため、鉱油のように100〜120 ℃
になると急速に酸化され、また−20 〜−30 ℃にな
ると粘度上昇とワックス分離により使用不可能となった
り、生分解性がなく外部に排出される用途に使用不可能
となることもないという利点を有する。また、本発明の
潤滑油は、従来、鉱油や合成油の潤滑油が用いられてい
た極めて幅広い用途に好適に利用できる。特に上記した
ように従来の潤滑油では不十分で更なる改善が求められ
ていた熱安定性、低温流動性、潤滑性、摩擦低減性、相
溶性、離型性、生分解性等に優れた潤滑剤を欲する分野
により好適に適用できる。具体的には、2 サイクル、
4 サイクルエンジン潤滑油などのエンジン油、ギヤー
油、自動変速機油、ブレーキ油などの自動車用潤滑油、
システム油、シリンダー油、ディーゼルエンジン油など
の船舶用潤滑油;工業用ギヤー油、軸受け油、タービン
油などの機械用潤滑油、油圧作動油、(空気)圧縮機
油、すべり案内面用潤滑油、圧延油、切削油、研削油、
プレス加工油などの金属加工油、冷凍機油、マシン油、
電気絶縁油、熱処理油、錆止め油などの工業用潤滑油;
紡糸油、紡績油などの繊維加工用潤滑剤;押出成型用滑
剤や圧縮成型用離型剤などに用いる樹脂成形用潤滑剤;
などに好適に添加して使用することができるものであ
る。以上、本発明の潤滑剤をその構成要件に則して説明
したものであるが、さらに、これらの潤滑剤の代表的な
もの用途につき、これに求められる機能を満足する最適
な要件について、より詳細に説明する。 (1)本発明の潤滑剤のうち、エンジン油、機械油、冷
凍機油、繊維加工用潤滑剤、樹脂成形用潤滑剤などに用
いる場合、良好な潤滑性能を得るには流体潤滑の維持が
第一であり、そのためには粘度が最も重要な因子であ
る。かかる潤滑剤の粘度は、40 ℃における動粘度に
より規定され、該40 ℃における動粘度1〜3000
0mm2/s 、好ましくは5 〜20000mm2/s
の範囲であることが望ましい。潤滑剤の40 ℃におけ
る動粘度が1mm2/s 未満の場合には、潤滑性が不足
し、一方、40℃における動粘度が30000mm2/
s を超える場合には流動性が悪くなる。したがって、
これらの潤滑剤に適したセカンダリーアルコール及び、
セカンダリーアルコールアルコキシレートのアルキレン
オキサイドの付加モル数(一般式1中のAO の付加モ
ル数n )は、1 〜300である。該付加モル数n が
300 を超える場合には、上記に規定する動粘度が得
られず、流体潤滑の維持が困難となるなど好ましくな
い。また、セカンダリーアルコール及び、セカンダリー
アルコールアルコキシレートの重量平均分子量(MW
)は、140 〜20000 、好ましくは140 〜1
0000 である。また、これらセカンダリーアルコー
ル及び、セカンダリーアルコールアルコキシレートは、
オキシエチレン基(以下、単にEO ともいう)、オキ
シプロピレン基(以下、単にPO ともいう)、オキシ
ブチレン基(以下、単にBO ともいう)などのアルキ
レンオキシド単位(一般式1中のAO )が1 種類のみ
で構成されていてもよいほか、2 種類以上で構成され
ていてもよく、2 種類以上で構成される場合には、2
種類以上のオキシアルキレン基をランダム共重合させた
ものでも、それぞれをブロック共重合させたものでもよ
い。これらの潤滑剤に適したセカンダリーアルコール及
び、セカンダリーアルコールアルコキシレートでは、一
般式1中のAO について、全般に、PO 、BO 単位
の割合が増えると潤滑性は良くなるが、生分解性が低下
する。よって、鉱油や冷凍機用冷媒などと相溶性を発現
させるためにはPO 、BO を共重合させたものを用い
るのが好ましい。一方、EO 単位が増えると生分解性
は良くなり、水溶性が向上する。また、上記に規定した
セカンダリーアルコール及び、セカンダリーアルコール
アルコキシレートの重量平均分子量やオキシアルキレン
基の付加モル数はその範囲内で、潤滑剤の用途、使用目
的に併せて適宜選択すればよい。ここで、重量平均分子
量を大きくする(一般式1中のAO の付加モル数を増
加する)と動粘度が増大することから、かかる関係を考
慮することで、重量平均分子量やオキシアルキレン基の
付加モル数を迅速に決定することができる。また、これ
らの潤滑剤においては、上記セカンダリーアルコール及
び、セカンダリーアルコールアルコキシレートのほか、
さらに必要に応じて、従来既知の鉱油、ポリ−α−オレ
フィンなどの合成油などと適当な割合に混合してもよ
い。さらに、これらの潤滑剤においては、必要に応じ
て、耐荷重添加剤、極圧剤、酸化防止剤、防錆剤、清浄
分散剤、流動性降下剤、粘度指数向上剤、消泡剤などの
従来既知の各種添加剤を適当な割合で配合することがで
きる。 (2)本発明の潤滑剤のうち、金属加工油などに用いる
場合、これらの潤滑剤に適したセカンダリーアルコール
及び、セカンダリーアルコールアルコキシレート中のア
ルキレンオキサイドの付加モル数(一般式1中のAO
の付加モル数n )は、1〜100 、好ましくは1〜7
0 である。該付加モル数n が100 を超える場合に
は、流体潤滑を良好に維持するのが困難となるなど好ま
しくない。特に、水溶性金属加工油として使用する場合
は、一般式1中のAO としては、オキシエチレン基
(EO )の含有量が大きいほどよい。具体的には、オ
キシアルキレン基が2 種類以上の場合、オキシエチレ
ン基の単位(含有量)は、オキシアルキレン基全体の5
0%以上、好ましくは70 %以上であることが望まし
い。この際のアルキレンオキサイドの付加モル数(一般
式1中のAO の付加モル数n )は、3 〜100 、好
ましくは5 〜70 である。該付加モル数n が3未満
の場合には、水溶性が低下するなど好ましくなく、該付
加モル数n が100 を超える場合には、流体潤滑を良
好に維持するのが困難となるなど好ましくない。また、
水で稀釈しない金属加工油や、疎水性の金属加工油基油
(これを適当な界面活性剤で乳化させてエマルション型
とすることもできる)として使用する場合は、一般式1
中のAO としては、オキシエチレン基(EO )の含有
量が少ない、またはEO の付加モル数の少ないもの、
PO やBO を付加したものがよい。具体的には、オキ
シアルキレン基が2 種類以上の場合、オキシエチレン
基の(EO )の単位は、オキシアルキレン基全体の5
0 %以下、好ましくは30%以下、EO の付加モル数
は10 モル以下、好ましくは5 モル以下である。こう
した水で稀釈しない金属加工油や、疎水性の金属加工油
基油は、非水溶性の金属加工油剤として特に好適であ
る。上記に本発明の潤滑剤の代表的な用途に用いられる
場合の好適な要件を示したが、本発明の潤滑剤は、こら
れに示す用途以外にも、例えば、磁気記録材料用潤滑剤
や精密機器用潤滑剤、さらには、溶解性(相溶性)や可
塑性が高いので、インク、塗料等の潤滑剤、溶剤、樹脂
やプラスチックなどの可塑剤としても使用できる。 【実施例】以下、本発明の潤滑剤を実施例により具体的
に説明する。 (合成例1)平均分子量184、炭素数12〜14が主
成分の飽和脂肪族炭化水素の混合物1000gとメタホ
ウ酸25gを容量3Lの円筒形反応器に入れ、酸素濃度
3.5vol%、窒素濃度96.5%のガスを1時間当
たり430Lの割合で吹き込み、常圧下170℃で2時
間酸化反応を行った。この酸化反応混合液の50%を多
量の熱水(95℃)で加水分解し、生成したアルコール
を含む油層を分離した。この油層に残りの酸化反応液5
0%を混合することにより、オルトホウ酸エステル当量
として1.04当量のホウ酸エステル形成化合物が存在
するように調整した。これを200h、Pa170℃に
てアルコールをオルトホウ酸エステル化した。このオル
トホウ酸エステルを含む混合物を7hPaでフラッシュ
蒸留し、残留液の温度が170℃になるまで未反応飽和
脂肪族炭化水素を除去した。次いで残留液を多量の95
℃の熱水で加水分解し、ホウ酸を水相に除去した。得ら
れた油層をケン化および水洗を行って有機酸および有機
酸エステルを除去した。この油相を7hPaで分留し、
第一留分として沸点範囲95〜120℃留分は少量のパ
ラフィン、カルボニル化合物、及び1価1級アルコール
の混合物であった。第二留分として沸点範囲120〜1
50℃留分は、大部分が一価第二級アルコールであり、
微量のカルボニル化合物と多価第二級アルコールを含有
していた。この第二留分を合成品(1)とする。この第
二留分は、一価第二級アルコール(商品名 ソフタノー
ル−A(SOFT−A) 日本触媒製)として、および
/または一価第二級アルコールアルコキシレート(商品
名ソフタノール各シリーズ 日本触媒製)の原料として
用いられる。このSOFT−Aの炭素分布は、C12/
13/14=20/55/25、付加位置分布は、GC
の面積比で2/3/4/5/6/7位置=18/18/
18/19/19/8の比であった。ボトム成分として
は多価第二級アルコールと樹脂状高沸点化合物であっ
た。ボトム成分を7.3hPa、170〜180℃で単
蒸留して得られたC12〜14のジオールを主成分とす
る多価第二級アルコール(商品名ソフタノール−D(S
OFT−D)日本触媒製)が得られた。得られたソフタ
ノール−Dの水酸基価は、425〜465mgKOH/
g程度の幅であった。これを合成品(2)とする。 (合成例2)合成例1の合成品(1)(第二留分SOF
T−A(水酸基価280mgKOH/g))と合成品
(2)(多価第二級アルコール(水酸基価440mgK
OH/g))を94/6の重量割合で混合し、撹拌装
置、温度計、EO導入管付きのステンレス製 3Lオー
トクレーブに1kg仕込み、窒素置換した。その後、三
弗化ホウ素エーテラート触媒(BF3−Et、三弗化ホ
ウ素濃度46−49%)を1.68g仕込み、初期窒素
圧0.05MPa、55±5℃にてEO660gフィー
ドして付加した。その後NaOH液を加えて90℃で反
応液を洗い、さらにpHが7以下になるまで水洗した。
次いで油相を3Lのガラス製三口フラスコに仕込み、蒸
留塔(充填物 理論段数3段のディクソンパッキン、内
径40mm、長さ200mm)を取り付け、蒸留するこ
とにより平均付加モル数水酸基1モルに対し3モルのエ
トキシレート付加物(合成品(3))を得た。 (合成例3)合成例2の合成品(3)を撹拌装置、温度
計、EO導入管付きのステンレス製3Lオートクレーブ
に1kg仕込み、窒素置換した。その後、NaOH0.
8g仕込み、初期窒素圧0.05MPa、155±5℃
にてEO531gフィードして付加することにより平均
付加モル数水酸基1モルに対し7モルのエトキシレート
付加物(合成品(4))を得た。 【0011】(合成例4)合成例3の合成品(4)を撹
拌装置、温度計、EO導入管付きのステンレス製3Lオ
ートクレーブに1kg仕込み、窒素置換した。その後、
NaOH液(NaOH濃度49%)1.5g仕込み、1
10±5 ℃に昇温し50mmHg で1時間脱水した。
次いで150±5 ℃に昇温しエチレンオキサイド43
3gフィードして付加することにより平均付加モル数水
酸基1モルに対し12モルのエトキシレート付加物(合
成品(5))を得た。 (合成例5)合成例2でエチレンオキサイド660gの
代わりにプロピレンオキサイド870g用いた他は合成
例2と同様の操作を行なうことにより平均付加モル数水
酸基1モルに対し3モルのプロポキシレート付加物(合
成品(6))を得た。 (合成例6)合成例5の合成品(6)を撹拌装置、温度
計、EO導入管付きのステンレス製3Lオートクレーブ
に1kg仕込み、窒素置換した。その後、NaOH0.
8g仕込み、初期窒素圧0.05MPa、155±5℃
にてプロピレンオキサイド623gフィードして付加す
ることにより平均付加モル数水酸基1モルに対し7モル
のプロポキシレート付加物(合成品(7))を得た。 (合成例7)合成例3の合成品(4)を撹拌装置、温度
計、EO導入管付きのステンレス製3Lオートクレーブ
に1kg仕込み、窒素置換した。その後、NaOH0.
8g仕込み、初期窒素圧0.05MPa、155±5℃
にてプロピレンオキサイド700gフィードして付加す
ることにより平均付加モル数水酸基1モルに対し3モル
のエトキシレート、4モルプロポキシレート付加物(合
成品(8))を得た。 (合成例8)1 −ドデセン1680g 、モノエチレン
グリコール1860g およびPQ 社製BEA 型ゼオ
ライト(商品名CP811E −22 )206g を撹
拌機および還流冷却器を備えた5000ml のガラス
製反応器に仕込み、窒素雰囲気下、150 ℃で10 時
間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、
相分離した上層のドデセン層を分離し、バッチ蒸留を行
った。未反応の異性化したドデセン(NMR による分
析結果ドデセン中の1 −ドデセンは7 モル%であっ
た)を留出させた後、減圧度3mmHg で135 〜1
37 ℃の留分を276g 回収した。この回収留分は第
2 級ドデカノールモノエトキシレートであり、この第
2 級ドデカノールモノエトキシレート50 .0g 、
水酸化カリウム0 .15g を500ml の撹拌式ス
テンレス製オートクレーブに仕込み、窒素置換した後、
110 ℃に昇温し50mmHg で1 時間脱水した。
次いで150 ℃に昇温しエチレンオキサイド57.3
g フィードして付加することにより平均付加モル数水
酸基1モルに対し7モル(エチレングリコールの付加数
もエチレンオキサイド付加モルとして含める)のエトキ
シレート(比較合成品(1))を得た。この第2 級ド
デカノールエトキシレートの付加位置分布は、GCの面
積比で2位置が60%、2位置以外が40%であった。 付加位置の分析方法 ガスクロマトグラフィー法 ガスクロマトグラム:島津
GC−17A カラム:J&W Scientific社製、DB-5HT
(長さ;30m内径;0.25mm膜厚;0.1μm)温度条
件 50℃(10分保持)→5℃/min→350℃
(40分保持) 試料打ち込み量:1μLの条件で分析
し、得られたチャートの面積比から計算した。この結果
は、NMR分析による2位置の分析結果と良く一致する 実施例1 〜8、比較例1 合成例1 〜8で得られた合成品1〜8及び比較合成品
1を用いて、表1に示した比に調整することにより、実
施例1〜8、比較例1からなる潤滑剤組成物を得た。 実施例1〜8、比較例1〜3 合成品1〜8と比較合成品1及びその他の潤滑剤である
PPG (ポリプロピレングリコール、平均分子量10
00 )、鉱物油を比較例として挙げ、上記の化合物に
関して流動点、40℃における動粘度、摩擦係数、生分
解性を評価した。その結果を表2に示す。 【0012】 【表1】 【0013】 【表2】 【0014】<評価方法> ・流動点:JIS K −2269 に準拠 ・動粘度:JIS K −2283 に準拠 ・摩擦係数:振り子型摩擦試験機 ・生分解度:MITI 法に準拠(25 ℃、14 日
間)。 【0015】 【発明の効果】本発明に係る潤滑剤は、熱安定性、低温
流動性、潤滑性、摩擦低減性、相溶性、離型性などに優
れ、さらには生分解性に優れ、アルキレンオキサイドの
種類や付加モル数を変化させて動粘度をコントロールす
ることで、エンジン油、機械用潤滑油、油圧作動油、圧
縮機械油、冷凍機油、金属加工油、繊維加工用潤滑剤、
滑剤や離型剤などの分野に広く適用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10N 30:06 C10N 30:06 30:08 30:08 40:00 40:00 Z 40:08 40:08 40:24 40:24 Z 40:25 40:25 40:30 40:30 40:36 40:36 Fターム(参考) 4H104 BB44A BB44C CB14A CB14C LA01 LA03 LA04 PA20 PA21 PA41 PA48 PA50 RA01

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】下記一般式1 【化1】 [式中、R1、R2はそれぞれ独立したアルキル基であっ
    て、R1、R2の合計炭素原子数が8〜29の直鎖もしくは
    分岐アルキル基、Aは低級アルキレン基を表わし、nは
    平均0〜300である。ただし、nが2以上の場合には、A
    O で表されるオキシアルキレン基の種類は1 種類また
    は2 種類以上であってもよく、該オキシアルキレン基
    が2 種類以上の場合には、各種オキシアルキレン基が
    全体で平均n個あることを示す。かつ、水酸基または、
    (ポリ)アルコキシレート基の付加位置分布としては、
    単一位置成分の最大量が30重量%以下である]で表さ
    れるセカンダリーアルコール及び、セカンダリーアルコ
    ールアルコキシレートを含有する潤滑油剤。
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